JP2004057342A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲーム性が単調化することを防止し、興趣を向上させることが可能なスロットマシンを提供すること。
【解決手段】メダルやクレジットを用いてゲームを行うスロットマシンであって、各リールの停止順が入賞条件を満たす有効停止順と一致したときに発生する小役Ｃを発生させるための有効停止順を報知する第１の報知手段と、右リールの操作タイミングが入賞条件を満たす有効範囲内のタイミングと一致したときに発生する小役Ｂを発生させるための有効範囲内のタイミングを報知する第２の報知手段と、第１の報知手段または第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、を備える。
【選択図】 図１５
【解決手段】メダルやクレジットを用いてゲームを行うスロットマシンであって、各リールの停止順が入賞条件を満たす有効停止順と一致したときに発生する小役Ｃを発生させるための有効停止順を報知する第１の報知手段と、右リールの操作タイミングが入賞条件を満たす有効範囲内のタイミングと一致したときに発生する小役Ｂを発生させるための有効範囲内のタイミングを報知する第２の報知手段と、第１の報知手段または第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、を備える。
【選択図】 図１５
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には入賞条件を満たす要領にて操作を行うことで発生可能となる入賞を備えるスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、複数通り定められた可変表示装置の停止操作順が有効な停止順に一致することで発生する入賞や、複数通り定められた可変表示装置の停止タイミングが有効な停止タイミングに一致することで発生する入賞等、所定の入賞条件を満たす要領で可変表示装置の停止操作を行うことにより入賞が発生する特定入賞を備え、これら入賞条件を満たす操作要領が報知されるアシストタイム等の報知遊技状態を発生可能なスロットマシンが実用化されている。
【０００３】
この種のスロットマシンとしては、通常遊技においては特定入賞の発生が許容されていてもほとんど入賞を発生させることができないのに対して、報知遊技状態においては、特定入賞の発生が許容された場合にその入賞条件を満たす操作要領が報知されるため、報知された操作要領に従って可変表示装置の停止操作を行うことで、特定入賞を発生させることができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなスロットマシンでは、単一種別の特定入賞しか備えられていない、すなわち、入賞条件が可変表示装置の停止操作順である入賞のみを備えるものや、入賞条件が可変表示装置の停止タイミングである入賞のみを備えるものが一般的である。このため、報知遊技状態において特定入賞の発生が許容された場合の操作要領が常に同種の操作要領となり、ゲーム性が単調化してしまうことから、十分に興趣を高めることができないという問題があった。
【０００５】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、ゲーム性が単調化することを防止し、興趣を向上させることが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部からなり、
遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部の表示結果を導出表示させる停止操作手段を備え、
前記停止操作手段の操作による前記表示結果を導出表示させる順番が入賞条件を満たす順番と一致したときに発生する第１の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす順番を報知する第１の報知手段と、
前記停止操作手段の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミングと一致したときに発生する第２の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミングを報知する第２の報知手段と、
少なくとも前記第１の報知手段または前記第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０００７】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態において前記第１の報知手段による報知が行われる一方報知状態を選択し、該選択した一方報知状態に制御することが好ましい。
このようにすれば、特別遊技状態の発生時には、第１の報知手段により報知された操作要領、すなわち報知された順番に一致するように停止操作手段を操作するのみで第１の入賞を発生させることが可能となるため、遊技者にとって有利な特別遊技状態においては簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０００８】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
所定の発生条件が成立したときに前記特別遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態と前記特定遊技状態とで異なる報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御することが好ましい。
このようにすれば、特別遊技状態の発生時と特定遊技状態の発生時とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化をもたせることができる。
【０００９】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に入賞を許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
該事前決定手段が前記第１の入賞の許容を決定する確率と前記第２の入賞の許容を決定する確率とがほぼ等しい確率であることが好ましい。
このようにすれば、報知状態において第１の入賞と第２の入賞とをバランス良く発生させることができる。
【００１０】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段による報知が行われないときに前記第１の入賞の発生が期待される確率と、前記第２の報知手段による報知が行われないときの前記第２の入賞の発生が期待される確率と、が異なる確率であることが好ましい。
このようにすれば、報知状態以外での、第１の入賞の発生頻度と第２の入賞の発生頻度とが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【００１１】
本発明のスロットマシンは、前記入賞の発生に基づいて所定の遊技用価値を付与する価値付与手段を備え、
前記価値付与手段は、前記第１の入賞が発生したときと、前記第２の入賞が発生したときと、で異なる大きさの遊技用価値を付与することが好ましい。
このようにすれば、第１の入賞により付与される遊技用価値の大きさと第２の入賞により付与される遊技用価値の大きさとが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【００１２】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段並びに前記第２の報知手段は、共通の報知装置により構成されることが好ましい。
このようにすれば、第１の入賞並びに第２の入賞の操作要領が共通の報知装置により報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できる。
【００１３】
本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部からなり、
遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部の表示結果を導出表示させる停止操作手段を備え、
前記停止操作手段の操作による前記表示結果を導出表示させる順番が入賞条件を満たす順番と一致したときに発生する第１の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす順番を報知する第１の報知手段と、
前記停止操作手段の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミングと一致したときに発生する第２の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミングを報知する第２の報知手段と、
少なくとも前記第１の報知手段または前記第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じた選択率でいずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。また、遊技状態に応じて報知状態の選択率が変化するため、ゲーム性に変化をもたせることができる。
【００１４】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段と前記第２の報知手段とは、別個の報知装置により構成されることが好ましい。
このようにすれば、第１の報知手段による報知であるか、第２の報知手段による報知であるか、を遊技者が容易に認識できる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１６】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシン１の全体正面図、図２にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂと、から構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置（図示略）の鍵穴３に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することができるようになっている。
【００１７】
前面扉２ｂの周囲には、遊技効果ＬＥＤ１３０（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４１が設けられているとともに、前面扉２ｂの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル４が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル６が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル７が、各々設けられている。
【００１８】
遊技パネル６と下部パネル７の間には、前方に突出するように操作部８が形成されており、この操作部８には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられているとともに、操作部８の下部左右側には、遊技効果ＬＥＤ１３１（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４３がそれぞれ設けられている。
【００１９】
前面扉２ｂにおける下部パネル７の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴９が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００２０】
上部パネル４の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられている。
【００２１】
上部パネル４の中央部には、液晶表示部１５が設けられており、この液晶表示部１５を透して内部に設けられる液晶表示器１３５（図３参照）の表示内容が表示されるようになっている。
【００２２】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設された後述のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【００２３】
遊技パネル６に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部３１は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２４】
ゲーム回数表示部３２は、後述するビッグボーナス（ＢＢ）中に提供されるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）の残回数や、後述するレギュラーボーナス（ＲＢ）の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【００２５】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【００２６】
１〜３枚賭け表示部４６〜４８は、内蔵された１〜３枚賭けＬＥＤ１１１〜１１３（図３参照）が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【００２７】
リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイＬＥＤ１１４（図３参照）が点灯する。スタート表示部２８は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートＬＥＤ１１５（図３参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ＬＥＤ１１７（図３参照）が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【００２８】
ウェイト表示部２９は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトＬＥＤ１１６（図３参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【００２９】
演出用表示部１６〜２５のうち演出用表示部１６は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４０（図３参照）が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。また、演出用表示部２４は、遊技状態が後述するＡＴ（アシストタイム）中の場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４５（図３参照）が点灯するようになっており、ＡＴの発生中である旨を報知するＡＴ表示部として機能する。
【００３０】
また、演出用表示部１７〜２０には、それぞれ「黒７」「白７」「ＪＯＫＥＲ」「ＪＡＣＰＯＴ」の図柄が描かれており、遊技状態が後述する小役Ｂの入賞条件の報知状態であって、小役Ｂの入賞が許容されている場合に、内部に内蔵された演出用ランプ１４１〜１４４（図３参照）のいずれか１つが点灯するようになっており、小役Ｂの入賞条件を報知する入賞条件報知部として機能する。
【００３１】
また、演出用表示部２２〜２４には、それぞれ「Ｌ（左）」「Ｃ（中）」「Ｒ（右）」の図柄が描かれており、遊技状態が後述する小役Ｃの入賞条件の報知状態であって、後述する小役Ｃの入賞が許容されている場合に、内部に内蔵された演出用ランプ１４６〜１４８（図３参照）が後述する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの変動状況に応じて点灯／消灯するようになっており、小役Ｃの入賞条件を報知する入賞条件報知部として機能する。
【００３２】
操作部８の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３３】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、クレジットを使用してメダルを１枚分賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部には、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図３参照）、これらのＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３４】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３５】
操作部８の前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することによりリールユニット５０の各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３６】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの内部には操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが、それぞれ内蔵されている（図３参照）。これら操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【００３７】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３８】
前面扉２ｂの裏面には、メダル投入部３４から投入されたメダルを後述するホッパータンク５７ａに導く投入メダルセレクタ（図示略）が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴９から返却される。
【００３９】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド１０７（図３参照）が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ１０６（図３参照）により検出された後、ホッパータンク５７ａ内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴９から返却される。
【００４０】
図２に示すように、筐体２ａ内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを有する可変表示装置としてのリールユニット５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、透視窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００４１】
透視窓１４から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【００４２】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、透視窓１４に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４３】
リールユニット５０の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７ａを有するホッパーユニット５７が設けられている。また、ホッパーユニット５７の右側にはホッパータンク５７ａからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【００４４】
ホッパーユニット５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７ａ内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出メダルセンサ６１により検出された後、メダル払出穴９から払い出される。
【００４５】
ホッパーユニット５７の側部には、メイン電源をｏｎ／ｏｆｆするメインスイッチ部６５と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をｏｎ／ｏｆｆする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をｏｎ／ｏｆｆする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４６】
本実施例では、設定キー挿入部７０に特定のキーを挿入して時計回りに９０度回転した状態、すなわちｏｎの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ８２のｏｎが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するＲＡＭ２１２の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン６７の操作が有効となり、この設定ボタン６７の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【００４７】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００４８】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すれば良い。
【００４９】
遊技者により賭数が「１」に設定されると入賞ラインＬ１が有効となり、賭数が「２」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となり、賭数が「３」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効となる。
【００５０】
そして少なくとも「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【００５１】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【００５２】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【００５３】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が順次停止する。
【００５４】
そして全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９から払い出される。
【００５５】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス（ＢＢ）やレギュラーボーナス（ＲＢ）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００５６】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００５７】
図３は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図４は、遊技制御基板２００に設けられたメイン制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられたサブ制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００５８】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、外部電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００５９】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００６０】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がＲＢであることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がＢＢであることを示すＢＢ中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルＯＵＴ信号、などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板２０５から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するための制御信号（モータ位相信号）である。
【００６１】
これら外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【００６２】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ＬＥＤ、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【００６３】
電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６４】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６５】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチ、センサのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置の鍵穴３に挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。
【００６６】
遊技制御基板２００に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００６７】
また、遊技制御基板２００には、前述した１枚賭けＬＥＤ１１１、２枚賭けＬＥＤ１１２、３枚賭けＬＥＤ１１３、リプレイＬＥＤ１１４、スタートＬＥＤ１１５、ウェイトＬＥＤ１１６、投入指示ＬＥＤ１１７、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ｂ、左操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、流路切替ソレノイド１０７等の各種電気部品が配線接続されている。
【００６８】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ＬＥＤ及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００６９】
遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、図４に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるＣＰＵ２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるＲＡＭ２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。すなわち、制御部２１０は、これらＣＰＵ２１１、ＲＡＭ２１２、ＲＯＭ２１３、Ｉ／Ｏポート２１４が全て内蔵された１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７０】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【００７１】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して制御部２１０の制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００７２】
演出制御基板２０１には、遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４と、演出用ランプ１４０〜１４９と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、タイトルパネル８及び遊技パネル６を内側から照らす各蛍光灯１３８と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７３】
リール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板２０１に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって制御される。
【００７４】
演出制御基板２０１によって制御される各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００７５】
演出制御基板２０１に設けられた制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるＲＡＭ２３２と、ＣＰＵ２３１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。制御部２３０も、制御部２１０と同様に１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７６】
また、演出制御基板２０１には、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、が搭載されている。
【００７７】
また、演出制御基板２０１は、遊技制御基板２００と接続されており、制御部２３０は、遊技制御基板２００から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板２００の制御状態を特定し、この特定した遊技状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５等の電気部品を制御する。
【００７８】
次に、本実施例における遊技制御基板２００の制御部２１０がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図５のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００７９】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【００８０】
次いで、ＢＥＴ処理（Ｓａ２）、内部抽選処理（Ｓａ３）、リール回転処理（Ｓａ４）、リール停止処理（Ｓａ５）、入賞判定処理（Ｓａ６）、払出処理（Ｓａ７）、遊技状態更新処理（Ｓａ８）を繰返し実行するループ処理に以降する。
【００８１】
Ｓａ２のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、メダルの賭数が設定され、スタートレバー３８が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【００８２】
Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理では、Ｓａ２のステップにおけるスタートレバー３８の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞役の入賞を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー３８の操作に基づくスタートスイッチ１０２の検出に応じてサンプリングされた乱数値とＲＯＭ２１３に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨の内部当選フラグを設定する。また、このステップでは、後述のリール停止処理において適用するリール制御テーブルの振分等の処理も行う。
【００８３】
Ｓａ４のステップにおけるリール回転処理では、Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理の終了に伴い各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを回転させる処理を実施する。このリール回転処理においては、全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転した時点でストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作を有効とし、ＲＡＭ２１２に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【００８４】
Ｓａ５のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされるか、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転開始時から遊技者によるストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる処理を実施する。
【００８５】
このリール停止処理では、Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理でいずれかの内部当選フラグが設定された場合に、その入賞役に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが可能なリール制御テーブルを選択し、選択したリール制御テーブルに基づいてリールを停止させる制御を行う。また、内部当選フラグが設定されていない場合には、最終的に入賞役に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが不可能なリール制御テーブルを選択し、選択したリール制御テーブルに基づいてリールを停止させる制御を行う。
【００８６】
Ｓａ６のステップにおける入賞判定処理では、Ｓａ５のステップにおいて全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Ｓａ３のステップにおいて当選した入賞役並びにＲＯＭ２１３に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかに入賞したと判定した場合には、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【００８７】
Ｓａ７のステップにおける払出処理では、Ｓａ６のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞が判定された場合に、入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ６２の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口９より払い出す処理を行う。
【００８８】
Ｓａ８のステップにおける遊技状態更新処理では、ＢＢ入賞やＲＢ入賞が判定された場合に、遊技状態をＢＢまたはＲＢに移行させる処理や、ＢＢ中のＢＢゲームやＲＢ中のＲＢゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、ＢＢやＲＢの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理、内部当選フラグをクリアする処理等を行う。
【００８９】
また、これらＳａ１〜Ｓａ８の各ステップにおいては、各種制御状態、例えば、賭数の設定状況やゲームのスタート、内部抽選処理の結果、リール制御テーブルの振分状況、リールの始動、リールの停止状況（図柄の表示態様）、入賞判定の結果、メダルの払出状況等を示すコマンドを演出制御基板２０１に対して送信する制御を行う。
【００９０】
次に、本実施例における演出制御基板２０１の演出制御部２３０が実行する制御内容を、図６のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００９１】
まず、電源が投入されると、初期設定が行われる（Ｓｂ１）。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【００９２】
初期設定の後、遊技制御基板２００から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する（Ｓｂ２）。
【００９３】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるか、遊技状態コマンドであるか、を確認する（Ｓｂ３、Ｓｂ６）。
【００９４】
Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンド、遊技状態コマンド以外のコマンドである場合には、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームに適用される演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９５】
また、Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、ＡＴ抽選処理を行う（Ｓｂ４）。このＡＴ抽選処理においては、特定の入賞を許容する内部当選フラグ（例えば後述する小役Ａを許容する内部当選フラグ）が成立した場合に後述するＡＴを発生させるか否かを決定する処理を行う。次いで、内部当選コマンドにより特定される内部当選状況、ＡＴの発生状況等に応じて演出パターンを決定する演出パターン決定処理を行う（Ｓｂ５）。
【００９６】
次いで、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームの演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９７】
また、Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドの場合には、次のゲーム、すなわちその後、遊技状態コマンドを受信するまでの遊技状態を設定する処理や後述するＡＴの発生に伴う演出状態を更新する処理等を行う（Ｓｂ７）。
【００９８】
次いで、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームの演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９９】
図７は、各リール５１Ｌ（左リール）、リール５１Ｃ（中リール）、リール５１Ｒ（右リール）の図柄配列を示す図であり、図中、「左」は左リール５１Ｌの図柄配列を示し、「中」は中リール５１Ｃのの図柄配列を示し、「右」は右リール５１Ｒの図柄配列を示す。左リールの左側に示した数字は図柄番号であり、「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＪＯＫＥＲ」、「ＪＡＣＰＯＴ」（以下「ＪＰ」と称す）、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リール毎に２１個ずつ配列されている。
【０１００】
本実施例では、図８に示すように、通常遊技状態において「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」、「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」、「チェリー」、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、そのうち「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」、「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せのみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当り入賞（ＢＢ、ＲＢ）の対象とされ、その他の図柄の組合せは遊技者にとって利益の小さな賞である小役の対象とされている。
【０１０１】
通常遊技状態において、「チェリー」、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、その図柄の組合せに応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
【０１０２】
具体的には、左リール５１Ｌに描かれた「チェリー」（以下小役Ａと称す）の図柄は単図柄と呼ばれる図柄であり、この左リールの「チェリー」（以下小役Ａと称す）が有効な１本の入賞ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。また、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」（以下小役Ｂと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが付与される。また、「ベル−ベル−ベル」（以下小役Ｃと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、７枚のメダルが付与される。
【０１０３】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に成立した場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【０１０４】
また、「プラム−プラム−プラム」（以下リプレイと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイ（再遊技）ゲームが付与される。
【０１０５】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」または「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃えば、ＲＢ入賞したことになり、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」または「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃ったことの対価として１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス（ＲＢ）が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このＲＢが発生した場合には、プラム図柄の揃目が揃うことにより１５枚のメダルが払出されるＪａｃ入賞が高確率で発生するＲＢゲームが最大で１２回提供されるとともに、このＲＢゲームが１２回実行されるか、あるいはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生するか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＲＢゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることができる。
【０１０６】
また、通常遊技状態において、有効化された入賞ライン上に、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃えば、ＢＢ入賞したことになり、「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃ったことの対価として１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス（ＢＢ）が発生し、以下に説明するＢＢゲーム（小役ゲーム）とＲＢが遊技者に対して付与される。
【０１０７】
具体的に説明すると、このＢＢが発生した場合には、対象となる入賞図柄の組み合わせが揃って所定枚数のメダルの払出しを伴う入賞が比較的高確率で発生するＢＢゲームが最大で３０回提供される。
【０１０８】
図９に示すように、ＢＢゲームにおいて左リール５１Ｌに描かれた小役Ａが有効な１本の入賞ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。また、小役Ｂの組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、６枚のメダルが付与される。また、小役Ｃの組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが付与される。
【０１０９】
また、ＢＢゲームを３０回実行するまでの間に「プラム−プラム−プラム」の図柄の組合せが揃ってＪａｃＩｎ入賞した場合には、３枚のメダルが付与されるとともに、レギュラーボーナス（ＲＢ）に移行して前述したＲＢゲームが最大で１２回提供され、このＲＢゲームが１２回実行されるか、或いはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。このＲＢは、ＢＢ中において移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で３回移行し得るように規定されている。
【０１１０】
そしてＢＢは、小役ゲーム中に３０回のＢＢゲームを実行した場合か、或いは３０回のＢＢゲームを実行する前にＲＢへ３回移行し、３回目のＲＢが終了した場合のうち、少なくともいずれか１つの条件が満たされた時点で終了する。
【０１１１】
本実施例では通常遊技状態におけるＢＢ、ＲＢの図柄の組合せは、内部抽選処理によりＢＢまたはＲＢの入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグまたはＲＢフラグ）が成立した場合であって、各リールの停止操作が検出されたときに該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１１２】
また、通常遊技状態における小役Ａは、内部抽選処理により小役Ａの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ａフラグ）が成立した場合であって、右リールの停止操作が検出されたときに「チェリー」の図柄が引込範囲（本実施例では４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに表示される。
【０１１３】
また、通常遊技状態におけるリプレイの図柄の組合せは、内部抽選処理によりリプレイの入賞を許容する内部当選フラグ（リプレイフラグ）が成立した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１１４】
また、通常遊技状態における小役Ｂの組合せは、図８に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｂの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ｂフラグ）が成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。これら入賞条件は内部抽選処理において行うリール制御テーブルの振分により決定される。
【０１１５】
通常遊技状態における小役Ｂの入賞条件は、図１０（ａ）に示すように、各々均等に振り分けられる４通りの右リールの停止タイミング（範囲１；２１番図柄、１〜４番図柄の範囲、範囲２；５〜１０番図柄の範囲、範囲３；１１〜１５番図柄の範囲、範囲４；１６〜２０番図柄の範囲、尚ここで示す範囲は右リールを最初に停止した場合の範囲である）であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効範囲に一致するタイミングで右リールの停止操作が行われることで、他のリールの停止操作のタイミングに関わらず、全リールが停止することで小役Ｂの組合せが揃うこととなる。このように小役Ｂは、小役Ｂフラグが成立してもこれら４つの範囲からなる停止タイミングに一致するタイミングにて右リールの停止操作を行わなければ小役Ｂの図柄の組合せが揃うことはないため、通常遊技状態における小役Ｂの実際の出現確率は、通常遊技状態における小役Ｂフラグの当選確率である１／４．３６９（図８参照）の約１／４程度、すなわち役１／１７．４７６程度となる。
【０１１６】
また、通常遊技状態における小役Ｃの組合せは、図８に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｃの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ｃフラグ）が成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。これら入賞条件は内部抽選処理において行うリール制御テーブルの振分により決定される。
【０１１７】
通常遊技状態における小役Ｃの入賞条件は、図１０（ｂ）に示すように、各々均等に振り分けられる６通りの各リールの停止操作が行われた順番（停止順１；左−中−右、停止順２；左−右−中、停止順３；中−左−右、停止順４；中−右−左、停止順５；右−左−中、停止順６；右−中−左の６通りの停止順）であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることで小役Ｃの図柄の組合せが揃うこととなる。このように小役Ｃは、小役Ｃフラグが成立してもこれら６通りの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作を行わなければ小役Ｃが揃うことはないため、通常遊技状態における小役Ｃの実際の出現確率は、通常遊技状態における小役Ｃフラグの当選確率である１／４．３６９（図８参照）の約１／６程度、すなわち役１／２６．２１４程度となる。
【０１１８】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ａは、通常遊技状態と同様に内部抽選処理により小役Ａの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ａフラグ）が成立した場合であって、右リールの停止操作が検出されたときに「チェリー」の図柄が引込範囲（本実施例では４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに表示される。
【０１１９】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）におけるＪａｃＩｎの図柄の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃＩｎ入賞を許容する内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ）が成立した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１２０】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの組合せは、図９に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｂフラグが成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。
【０１２１】
ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの入賞条件は、通常遊技状態と同様に、各々均等に振り分けられる４通りの右リールの停止タイミングであり、振り分けられたリール制御テーブルの有効範囲に一致するタイミングで右リールの停止操作が行われることで、他のリールの停止操作のタイミングに関わらず、全リールが停止することで小役Ｂの組合せが揃うこととなる。このため、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの実際の出現確率は、ＢＢ中の小役Ｂフラグの当選確率である１／５．３７２（図９参照）の約１／４程度、すなわち役１／２１．４８８程度となる。
【０１２２】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃの組合せは、図９に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｃフラグが成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。
【０１２３】
ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃの入賞条件は、通常遊技状態と同様に、各々均等に振り分けられる６通りの各リールの停止操作が行われた順番であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることで小役Ｃの図柄の組合せが揃うこととなる。尚、本実施例では、後述するようにＢＢゲームにおいて小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順が報知されるため、この有効停止順に一致する順番にて各リールの停止操作が行われると仮定すると、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃフラグの当選確率である１／２．２４４（図８参照）の約１／６程度、すなわち役１／１３．４６４程度となる。
【０１２４】
また、本実施例では、演出制御基板２０１の制御部２３０が、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方の入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、小役Ｃの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方の入賞条件の報知制御を行う双方報知状態に制御することが可能とされている。
【０１２５】
制御部２３０により一方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより一方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂまたは小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１２６】
また、制御部２３０により双方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより双方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂ並びに小役Ｃの全てを入賞させることができる。
【０１２７】
図１１は、小役Ｂの入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、または双方報知状態に制御されている場合のゲームにおいて、小役Ｂフラグが成立した場合に適用される演出パターンの設定状況を示す図である。
【０１２８】
図１１に示す演出パターンに基づく制御が行われることで、小役Ｂフラグが当選した場合に、ゲームのスタート、詳しくは、リール制御テーブルの振分状況を示すコマンドを受信したときに、このコマンドにより特定される入賞条件に応じて液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４、リールランプ５５が制御され、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミング等が報知される。
【０１２９】
具体的には、図１３（ａ）〜（ｄ）に示すように、液晶表示器１３５に「黒７」「白７」「ＪＯＫＥＲ」「ＪＰ」の図柄のうち右リールの停止操作の目安となる図柄が表示されるとともに、該当する図柄に対応する演出用ランプ１４１〜１４４のうちの１つが点灯し、入賞条件である右リールの停止タイミングが報知される。更に、右リールを最初に停止した場合が最も小役Ｂの図柄の組合せを引き込みやすいことから、右リールのみリールランプ５５が点灯した状態とされ、右リールの停止を促す報知がなされる。
【０１３０】
図１２は、小役Ｃの入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、または双方報知状態に制御されている場合のゲームにおいて、小役Ｃフラグが成立した場合に適用される演出パターンの設定状況を示す図である。
【０１３１】
図１２に示す演出パターンに基づく制御が行われることで、小役Ｃフラグが当選した場合に、ゲームのスタート、詳しくは、リール制御テーブルの振分状況を示すコマンドを受信したときに、このコマンドにより特定される入賞条件に応じて液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８、リールランプ５５が制御され、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順等が報知される。
【０１３２】
具体的には、図１４（ａ）〜（ｃ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示器１３５の表示画像並びに左リールの停止操作を指示する「Ｌ」、中リールの停止操作を指示する「Ｃ」、右リールの停止操作を指示する「Ｒ」に各々対応する演出用ランプ１４６〜１４８、各リールに対応するリールランプ５５の点灯状況が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順が報知される。例えば、有効停止順として停止順５、すなわち中−左−右の停止順が振り分けられた場合には、図１４（ａ）に示すように、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示器１３５に１番目に停止すべき中リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｃ」に対応する演出用ランプ１４７、中リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、中リールの停止を指示する旨が報知される。次いで、図１４（ｂ）に示すように、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示器１３５に２番目に停止すべき左リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｌ」に対応する演出用ランプ１４６、左リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、左リールの停止を指示する旨が報知される。次いで、図１４（ｃ）に示すように、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示器１３５に３番目に停止すべき右リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｒ」に対応する演出用ランプ１４８、右リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、右リールの停止を指示する旨が報知される。
【０１３３】
また、小役Ｃの入賞条件が報知される場合には、液晶表示器１３５に表示される画像の背景色が小役Ｂの入賞条件が報知される場合に液晶表示器１３５に表示される画像の背景色と異なる色にて表示されるようになっており、入賞条件が報知された入賞役の種類を判別できるようになっている。
【０１３４】
このように、演出制御基板２０１の制御部２３０により一方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより一方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂまたは小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１３５】
また、双方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより双方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂ並びに小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１３６】
また、本実施例では、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングの報知と、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知と、が各々異なる演出用ランプ（演出用表示部）、すなわち異なる報知手段により報知されるため、これらの報知が小役Ｂの入賞条件の報知であるか、小役Ｃの入賞条件の報知であるか、を遊技者が容易に認識できるようになっている。
【０１３７】
また、液晶表示器１３５では、小役Ｂの入賞条件である右リールの有効範囲内の停止タイミングの報知と、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知と、の双方の報知が行われるようになっている。すなわち共通の報知手段により入賞条件を満たす操作要領が報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できるようになっている。
【０１３８】
尚、本実施例では、双方報知状態において小役Ｂ並びに小役Ｃの入賞条件が報知される場合には、スタートレバー３８の操作とほぼ同時に、成立した小役の種類と、その入賞条件が報知される構成とされているが、例えば、本実施例のように小役Ｂの図柄の組合せと小役Ｃの図柄の組合せに共通の図柄の組合せ（「ベル−ベル−」）がある場合には、小役Ｂが当選した場合に、左−中−右、または中−左−右の順番で停止を指示する旨の報知、すなわち小役Ｃが当選した場合の報知を行うとともに、２番目のリールが停止された時点、すなわち左リールと中リールが停止された時点で、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングが報知されるようにしても良く、このようにすることで２番目のリールが停止されることで初めて小役Ｂまたは小役Ｃのいずれかが当選したのかが分かるようになるため、遊技者の期待感を持続させることができる。
【０１３９】
本実施例では、これら一方報知状態に制御するか否か、双方報知状態に制御するか否か、が、遊技制御基板２００の制御部２１０が制御する遊技状態並びに演出制御基板２３０が制御する遊技状態に応じて決定される。
【０１４０】
制御部２１０が制御する遊技状態としては、前述した通常遊技状態やＢＢが該当し、制御部２３０が制御する遊技状態としては、遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのアシストタイム（以下ＡＴと称す）が該当する。
【０１４１】
ＡＴとは、通常時、比較的高確率で当選しているが、入賞条件を満たす操作が行われないために入賞させることのできない特定の入賞役（本実施例では小役Ｂや小役Ｃ）の入賞条件が報知されるため、この報知された入賞条件に従って操作を行うことにより当選した特定の入賞役を通常時よりも高確率で発生させることができる遊技状態である。すなわち通常遊技状態において前述した一方遊技状態や双方報知状態が制御される遊技状態であり、本実施例では、内部抽選処理により特定の小役が当選した場合（特定の小役の当選を示す内部当選コマンドを受信した場合）に制御部２３０が実行するＡＴ抽選処理によりＡＴを発生させると決定した場合に発生する。尚、ＡＴの発生条件は、その他の条件であっても良い。
【０１４２】
図１５は、本実施例における遊技状態別の小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の報知状況、すなわち制御部２３０が行う入賞条件の報知状態の制御状況を示す図である。
【０１４３】
本実施例では、図１５に示すように、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において小役Ｃの入賞条件、すなわち小役Ｃの有効停止順の報知を行う一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中において小役Ｂの入賞条件、すなわち右リールの停止タイミングの報知並びに小役Ｃの入賞条件、すなわち各リールの有効停止順の報知、の双方の入賞条件の報知をを行う双方報知状態に制御されるようになっている。
【０１４４】
このように本実施例では、特別遊技状態であるＢＢ中（ＢＢゲーム）には、小役Ｃの入賞条件の報知を行う一方報知状態に制御され、この報知された操作要領に従って各リールの停止操作を行うことで内部当選した小役Ｃを全て入賞させることができるとともに、特定遊技状態であるＡＴ中には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方の報知を行う双方報知状態に制御され、この報知された操作要領に従って各リールの停止操作を行うことで内部当選した小役Ｂ並びに小役Ｃを全て入賞させることができるようになり、ＢＢ中とＡＴ中とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１４５】
また、本実施例では、ＢＢ中において有効停止順を満たす順番で各リールの停止操作を行うことで入賞する小役Ｃの入賞条件が報知されるようになっており、ＢＢ中においては、報知された停止順に一致するように各リールの停止操作を行うのみで小役Ｃを入賞させることができるため、遊技者にとって有利なＢＢ中においては、簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０１４６】
尚、本実施例では、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において１００％一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中においても１００％双方報知状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１６に示すように、ＢＢ中においては、９０％の割合で一方報知状態に制御し、１０％の割合で双方報知状態に制御するのに対して、ＡＴ中においては、１０％の割合で一方報知状態に制御し、９０％の割合で双方報知状態に制御する等、遊技状態に応じて一方報知状態に制御するか、双方報知状態に制御するか、の選択率を変更し、この変更された選択率に基づいて選択された報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、ゲーム性に変化を持たせることができる。尚、ＢＢ中またはＡＴ中において、一方報知状態に制御するか、双方報知状態に制御するか、は、ＢＢやＡＴの発生時に行う抽選にて決定するようにしても良いし、ＢＢ中またはＡＴ中の各ゲームにおいて行う抽選にて決定するようにしても良い。
【０１４７】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中においては双方報知状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１７（ａ）に示すように、ＢＢ中には双方報知状態に制御し、ＡＴ中には一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、ＢＢ中とＡＴ中とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１４８】
また、図１７（ｂ）に示すように、ＢＢ１とＢＢ２とからなる２種類のＢＢを発生可能とし、ＢＢ１のＢＢゲームにおいては双方報知状態に制御し、ＢＢ２のＢＢゲームにおいては一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで発生したＢＢの種類に応じて操作要領に違いを出すことができ、ゲーム性に変化を持たせることができる。更に、双方報知状態に制御されるＢＢ１と一方報知状態に制御されるＢＢ２とでメダルの獲得枚数が変動するようになるため、ゲーム性を向上させることができる。
【０１４９】
また、特に図示しないが、ＡＴ１とＡＴ２とからなる２種類のＡＴを発生可能とし、ＡＴ１においては双方報知状態に制御し、ＡＴ２においては一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで発生したＡＴの種類に応じて操作要領に違いを出すことができ、ゲーム性に変化を持たせることができる。更に、双方報知状態に制御されるＡＴ１と一方報知状態に制御されるＡＴ２とでメダルの獲得枚数が変動するようになるため、ゲーム性を向上させることができる。
【０１５０】
また、図１８（ａ）（ｂ）に示すように、３種類以上の遊技状態（図１８（ａ）ではＢＢと、ＡＴ１とＡＴ２とからなる２種類のＡＴ、図１８（ｂ）ではＡＴ１’とＡＴ２’とＡＴ３’とからなる３種類のＡＴ）を発生可能とし、各遊技状態に応じて、小役Ｂの入賞条件の報知を行う一方報知状態、小役Ｃの入賞条件の報知を行う一方報知状態、小役Ｂ並びに小役Ｃの双方の入賞条件の報知を行う双方報知状態、からなる３種類の報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで各遊技状態に応じて各々異なる操作要領にて遊技を行うことができるようになり、よりゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５１】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン１は、遊技状態に応じて、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングの報知、または小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知、が行われる報知状態に制御され、これら報知された入賞条件に従った操作要領にて各リールの停止操作を行うことで小役Ｂまたは小役Ｃを入賞させることができるようになるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０１５２】
また、本実施例では、通常遊技状態において、小役Ｂの入賞を許容する小役Ｂフラグが内部当選する確率と、小役Ｃの入賞を許容する小役Ｃフラグが内部当選する確率と、が等しい確率とされているため、双方報知状態に制御された場合において小役Ｂと小役Ｃをバランス良く発生させることができる。尚、本実施例のように小役Ｂの内部当選確率と小役Ｃの内部当選確率とが同一の確率でなくとも、近似した確率であれば、同様の効果を得られる。尚、近似した確率とは、±１０％程度の確率であり、遊技者により小役Ｂと小役Ｃとがほぼ等しい確率で発生していると感じられる程度の確率を示す。
【０１５３】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、小役Ｂの入賞を許容する小役Ｂフラグが内部当選する確率と、小役Ｃの入賞を許容する小役Ｃフラグが内部当選する確率と、を異なる確率とするようにして双方報知状態に制御された場合の小役の入賞確率に偏りを持たせるようにしても良い。
【０１５４】
また、本実施例では、通常遊技状態において小役Ｂの内部当選確率と小役Ｃの内部当選確率が同一とされているのに対して、小役Ｂの入賞条件は４通りとされ、小役Ｃの入賞条件は６通りとされているため、これら入賞条件が報知されない状態において、小役Ｂの出現確率と、小役Ｃの出現確率と、が異なるようになっており、報知状態以外での小役Ｂと小役Ｃとの入賞頻度が異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５５】
また、本実施例では、小役Ｂが入賞した際に付与されるメダル枚数と、小役Ｃが入賞した際に付与されるメダル枚数と、が異なるように設定されており、例えば、小役Ｂの入賞条件が報知される一方報知状態と小役Ｃの入賞条件が報知さえる一方報知状態とでメダルの獲得枚数が変動する等、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５６】
更に本実施例では、入賞条件を満たす操作要領を行う場合の技術介入度が比較的高い小役Ｂの入賞により付与されるメダル枚数が、それよりも技術介入度の低い小役Ｃの入賞により付与されるメダル枚数よりも高く設定されているため、報知状態ににおいて極端に簡単な技術介入により多くのメダルが獲得できてしまうことを防止できる。
【０１５７】
また、本実施例では、特に実施していないが、例えば、ＡＴの発生により一方報知状態に制御される場合に、例えば、ＢＥＴボタン等の操作に応じて入賞条件が報知される小役を小役Ｂとするか小役Ｃとするか、を選択できるようにしても良く、このようにすることで、遊技者の好みに応じて報知状態に制御された場合の操作要領を選べるようになる。
【０１５８】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１５９】
例えば、前記実施例では、特定遊技状態としてＡＴを適用しているが、少なくとも有効な停止タイミングでいずれか１つのリールが停止されることで入賞する小役と有効な停止順にて各リールが停止されることで入賞する小役とが発生可能な遊技状態であれば良く、これらの小役が発生可能であれば、リプレイが高確率で入賞するリプレイタイムを特定遊技状態として適用しても良い。
【０１６０】
また、前記実施例では、第１の入賞として６通りからなる各リールの停止順が有効停止順に一致することで入賞する小役Ｃが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、最初に停止したリールが有効停止順に一致することで入賞する小役や、左−中−右の停止順、すなわち順押しで停止するか、右−中−左の停止順、すなわち逆押しで停止するか、が入賞条件に一致することで入賞する小役を第１の入賞として適用しても良い。
【０１６１】
また、前記実施例では、第２の入賞として右リールの停止タイミング、すなわち１つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致するタイミングであれば入賞する小役Ｂが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、２つのリールの停止タイミングまたは３つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致するタイミングあれば入賞する小役を第２の入賞として適用しても良い。
【０１６２】
更に、前記実施例では、第１の入賞並びに第２の入賞としてメダルの払出のみを伴う小役Ｂや小役Ｃが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ＢＢやＲＢを付与するための特別役やリプレイを第１の入賞並びに第２の入賞として適用しても良い。
【０１６３】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【０１６４】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１６５】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）からなり、遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作による前記表示結果を導出表示させる順番（停止順）が入賞条件を満たす順番（有効停止順）と一致したときに発生する第１の入賞（小役Ｃ）を発生させるための前記入賞条件を満たす順番（有効停止順）を報知する第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）と、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）と一致したときに発生する第２の入賞（小役Ｂ）を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）を報知する第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）と、少なくとも前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）または前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段（制御部２３０）と、を備える。
【０１６６】
本発明の請求項２は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せ（「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」）が揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０が行う遊技状態更新処理）を備え、前記報知状態制御手段（制御部２３０）は、前記特別遊技状態（ＢＢ）において前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）による報知が行われる一方報知状態を選択し、該選択した一方報知状態に制御する。
【０１６７】
本発明の請求項３は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せ（「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」）が揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０が行う遊技状態更新処理）と、所定の発生条件（特定の小役が内部当選し、かつその後のＡＴ抽選処理によりＡＴを発生させると決定された場合）が成立したときに前記特別遊技状態（ＢＢ）とは異なる遊技者にとって有利な特定遊技状態（ＡＴ）を発生させる特定遊技状態発生手段（制御部２３０）と、を備え、前記報知状態制御手段（制御部２３０）は、前記特別遊技状態（ＢＢ）と前記特定遊技状態（ＡＴ）とで異なる報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する。
【０１６８】
本発明の請求項４は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示される以前に入賞を許容するか否かを決定する事前決定手段（制御部２１０が行う内部抽選処理）を備え、該事前決定手段（制御部２１０が行う内部抽選処理）が前記第１の入賞（小役Ｃ）の許容を決定する確率と前記第２の入賞（小役Ｂ）の許容を決定する確率とがほぼ等しい確率である。
【０１６９】
本発明の請求項５は、前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）による報知が行われないときに前記第１の入賞（小役Ｃ）の発生が期待される確率（出現確率）と、前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）による報知が行われないときの前記第２の入賞（小役Ｂ）の発生が期待される確率（出現確率）と、が異なる確率である。
【０１７０】
本発明の請求項６は、前記入賞の発生に基づいて所定の遊技用価値（メダル、クレジット）を付与する価値付与手段（制御部２１０が行う払出処理）を備え、前記価値付与手段（制御部２１０が行う払出処理）は、前記第１の入賞（小役Ｃ）が発生したときと、前記第２の入賞（小役Ｂ）が発生したときと、で異なる大きさ（枚数）の遊技用価値（メダル、クレジット）を付与する。
【０１７１】
本発明の請求項７は、前記第１の報知手段並びに前記第２の報知手段は、共通の報知装置（液晶表示器１３５）により構成される。
【０１７２】
本発明は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）からなり、遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作による前記表示結果を導出表示させる順番（停止順）が入賞条件を満たす順番（有効停止順）と一致したときに発生する第１の入賞（小役Ｃ）を発生させるための前記入賞条件を満たす順番（有効停止順）を報知する第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）と、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）と一致したときに発生する第２の入賞（小役Ｂ）を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）を報知する第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）と、少なくとも前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）または前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じた選択率でいずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段（制御部２３０）と、を備える。
【０１７３】
本発明は、前記第１の報知手段（演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４））と前記第２の報知手段（演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）とは、別個の報知装置により構成される。
【０１７４】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１７５】
（ａ）請求項１項の発明によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０１７６】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、特別遊技状態の発生時には、第１の報知手段により報知された操作要領、すなわち報知された順番に一致するように停止操作手段を操作するのみで第１の入賞を発生させることが可能となるため、遊技者にとって有利な特別遊技状態においては簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０１７７】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、特別遊技状態の発生時と特定遊技状態の発生時とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化をもたせることができる。
【０１７８】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、報知状態において第１の入賞と第２の入賞とをバランス良く発生させることができる。
【０１７９】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、報知状態以外での、第１の入賞の発生頻度と第２の入賞の発生頻度とが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１８０】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、第１の入賞により付与される遊技用価値の大きさと第２の入賞により付与される遊技用価値の大きさとが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１８１】
（ｇ）請求項７項の発明によれば、第１の入賞並びに第２の入賞の操作要領が共通の報知装置により報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図４】本実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図５】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図６】本実施例のスロットマシンの演出制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図７】本実施例のスロットマシンに適用された各リールの図柄配列を示す図である。
【図８】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において適用される役構成を示す図である。
【図９】本実施例のスロットマシンのＢＢ中において適用される役構成を示す図である。
【図１０】（ａ）は、図８並びに図９に示す小役Ｂの入賞条件を示す図であり、（ｂ）は、小役Ｃの入賞条件を示す図ある。
【図１１】本実施例のスロットマシンにおける演出制御基板の制御部が小役Ｂの入賞条件を報知するときに適用する演出パターンを示す図である。
【図１２】本実施例のスロットマシンにおける演出制御基板の制御部が小役Ｃの入賞条件を報知するときに適用する演出パターンを示す図である。
【図１３】本実施例のスロットマシンにおける小役Ｂの入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１４】本実施例のスロットマシンにおける小役Ｃの入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１５】本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１６】本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【図１７】（ａ）（ｂ）は、本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【図１８】（ａ）（ｂ）は、本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 鍵穴
４ 上部パネル
６ 遊技パネル
７ 下部パネル
８ 操作部
９ メダル払出穴
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
１６〜２５ 演出用表示部
２７ リプレイ表示部
２８ スタート表示部
２９ ウェイト表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４３ 遊技効果ＬＥＤ部
４６ １枚賭け表示部
４７ ２枚賭け表示部
４８ ３枚賭け表示部
５０ リールユニット
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパーユニット
５７ａ ホッパータンク
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
７１ メダルセレクタ
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ １枚賭けＬＥＤ
１１２ ２枚賭けＬＥＤ
１１３ ３枚賭けＬＥＤ
１１４ リプレイＬＥＤ
１１５ スタートＬＥＤ
１１６ ウェイトＬＥＤ
１１７ 投入指示ＬＥＤ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンＬＥＤ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ＬＥＤ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１４１〜１４９ 演出用ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
Ｌ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’ 入賞ライン
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には入賞条件を満たす要領にて操作を行うことで発生可能となる入賞を備えるスロットマシンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、複数通り定められた可変表示装置の停止操作順が有効な停止順に一致することで発生する入賞や、複数通り定められた可変表示装置の停止タイミングが有効な停止タイミングに一致することで発生する入賞等、所定の入賞条件を満たす要領で可変表示装置の停止操作を行うことにより入賞が発生する特定入賞を備え、これら入賞条件を満たす操作要領が報知されるアシストタイム等の報知遊技状態を発生可能なスロットマシンが実用化されている。
【０００３】
この種のスロットマシンとしては、通常遊技においては特定入賞の発生が許容されていてもほとんど入賞を発生させることができないのに対して、報知遊技状態においては、特定入賞の発生が許容された場合にその入賞条件を満たす操作要領が報知されるため、報知された操作要領に従って可変表示装置の停止操作を行うことで、特定入賞を発生させることができる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなスロットマシンでは、単一種別の特定入賞しか備えられていない、すなわち、入賞条件が可変表示装置の停止操作順である入賞のみを備えるものや、入賞条件が可変表示装置の停止タイミングである入賞のみを備えるものが一般的である。このため、報知遊技状態において特定入賞の発生が許容された場合の操作要領が常に同種の操作要領となり、ゲーム性が単調化してしまうことから、十分に興趣を高めることができないという問題があった。
【０００５】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、ゲーム性が単調化することを防止し、興趣を向上させることが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部からなり、
遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部の表示結果を導出表示させる停止操作手段を備え、
前記停止操作手段の操作による前記表示結果を導出表示させる順番が入賞条件を満たす順番と一致したときに発生する第１の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす順番を報知する第１の報知手段と、
前記停止操作手段の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミングと一致したときに発生する第２の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミングを報知する第２の報知手段と、
少なくとも前記第１の報知手段または前記第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０００７】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態において前記第１の報知手段による報知が行われる一方報知状態を選択し、該選択した一方報知状態に制御することが好ましい。
このようにすれば、特別遊技状態の発生時には、第１の報知手段により報知された操作要領、すなわち報知された順番に一致するように停止操作手段を操作するのみで第１の入賞を発生させることが可能となるため、遊技者にとって有利な特別遊技状態においては簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０００８】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
所定の発生条件が成立したときに前記特別遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態と前記特定遊技状態とで異なる報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御することが好ましい。
このようにすれば、特別遊技状態の発生時と特定遊技状態の発生時とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化をもたせることができる。
【０００９】
本発明のスロットマシンは、前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に入賞を許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
該事前決定手段が前記第１の入賞の許容を決定する確率と前記第２の入賞の許容を決定する確率とがほぼ等しい確率であることが好ましい。
このようにすれば、報知状態において第１の入賞と第２の入賞とをバランス良く発生させることができる。
【００１０】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段による報知が行われないときに前記第１の入賞の発生が期待される確率と、前記第２の報知手段による報知が行われないときの前記第２の入賞の発生が期待される確率と、が異なる確率であることが好ましい。
このようにすれば、報知状態以外での、第１の入賞の発生頻度と第２の入賞の発生頻度とが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【００１１】
本発明のスロットマシンは、前記入賞の発生に基づいて所定の遊技用価値を付与する価値付与手段を備え、
前記価値付与手段は、前記第１の入賞が発生したときと、前記第２の入賞が発生したときと、で異なる大きさの遊技用価値を付与することが好ましい。
このようにすれば、第１の入賞により付与される遊技用価値の大きさと第２の入賞により付与される遊技用価値の大きさとが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【００１２】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段並びに前記第２の報知手段は、共通の報知装置により構成されることが好ましい。
このようにすれば、第１の入賞並びに第２の入賞の操作要領が共通の報知装置により報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できる。
【００１３】
本発明のスロットマシンは、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部からなり、
遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部の表示結果を導出表示させる停止操作手段を備え、
前記停止操作手段の操作による前記表示結果を導出表示させる順番が入賞条件を満たす順番と一致したときに発生する第１の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす順番を報知する第１の報知手段と、
前記停止操作手段の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミングと一致したときに発生する第２の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミングを報知する第２の報知手段と、
少なくとも前記第１の報知手段または前記第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じた選択率でいずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、
を備えることを特徴としている。
この特徴によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。また、遊技状態に応じて報知状態の選択率が変化するため、ゲーム性に変化をもたせることができる。
【００１４】
本発明のスロットマシンの前記第１の報知手段と前記第２の報知手段とは、別個の報知装置により構成されることが好ましい。
このようにすれば、第１の報知手段による報知であるか、第２の報知手段による報知であるか、を遊技者が容易に認識できる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１６】
本発明が適用された遊技機の実施例を図面を用いて説明すると、図１には、本発明が適用された遊技機の一例であるスロットマシン１の全体正面図、図２にはスロットマシン１の内部構造図がそれぞれ示されている。スロットマシン１は、前面が開口する筐体２ａと、この筺体２ａの側端に回動自在に枢支された前面扉２ｂと、から構成されており、前面扉２ｂの裏面に設けられた施錠装置（図示略）の鍵穴３に挿入した所定のキーを時計回り方向に回動操作することにより施錠が解除されて前面扉２ｂを開放することができるようになっている。
【００１７】
前面扉２ｂの周囲には、遊技効果ＬＥＤ１３０（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４１が設けられているとともに、前面扉２ｂの前面上部には役構成等が印刷された上部パネル４が、前面中央部には各種表示部が形成された遊技パネル６が、前面下部にはタイトル等が印刷された下部パネル７が、各々設けられている。
【００１８】
遊技パネル６と下部パネル７の間には、前方に突出するように操作部８が形成されており、この操作部８には遊技媒体であるメダルを投入可能なメダル投入部３４や各種操作ボタン３５、３６ａ、３６ｂ、３７、４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、及びスタートレバー３８等が設けられているとともに、操作部８の下部左右側には、遊技効果ＬＥＤ１３１（図３参照）が内蔵された遊技効果ＬＥＤ部４３がそれぞれ設けられている。
【００１９】
前面扉２ｂにおける下部パネル７の下方には、メダルが払出されるメダル払出穴９が設けられたメダル受皿１１が設けられている。
【００２０】
上部パネル４の左右側には、内部に設けられる高音用のスピーカ１３６ａ、１３６ｂ（図３参照）から出力される音を放音する放音部１２ａ、１２ｂがそれぞれ設けられているとともに、メダル払出穴９の側方には、内部に設けられる低音用のスピーカ１３７（図３参照）から出力される音を放音する放音部１３が設けられている。
【００２１】
上部パネル４の中央部には、液晶表示部１５が設けられており、この液晶表示部１５を透して内部に設けられる液晶表示器１３５（図３参照）の表示内容が表示されるようになっている。
【００２２】
遊技パネル６には、スロットマシン１の筐体２ａに内設された後述のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを透視可能な透視窓１４と、各種表示部と、がそれぞれ設けられている。
【００２３】
遊技パネル６に設けられた各種表示部のうち、クレジット表示部３１は、クレジットが表示される。クレジットとは、遊技者所有の有価価値としてスロットマシン１内部の記憶部に記憶されているメダル数である。このスロットマシン１では、クレジットとして記憶可能な価値の上限値が最大でメダル５０枚分とされており、この上限値を越えるクレジットの加算更新の要求が発生した場合にはその上限を越えるメダルがメダル払出穴９から払出される。
【００２４】
ゲーム回数表示部３２は、後述するビッグボーナス（ＢＢ）中に提供されるビッグボーナスゲーム（ＢＢゲーム）の残回数や、後述するレギュラーボーナス（ＲＢ）の残回数等が表示される。さらにゲーム回数表示部３２は、スロットマシン１に発生した各種の異常を表示する報知手段であるエラー表示器としても機能する。
【００２５】
ペイアウト表示部３３は、１ゲーム中に発生した入賞に基づいて遊技者に付与されるメダル枚数が入賞がある毎に表示される。
【００２６】
１〜３枚賭け表示部４６〜４８は、内蔵された１〜３枚賭けＬＥＤ１１１〜１１３（図３参照）が、遊技者がゲームに賭数を設定した場合にその賭数に応じて点灯する。
【００２７】
リプレイ表示部２７は、リプレイ入賞が発生した場合に、その内部に内蔵されたリプレイＬＥＤ１１４（図３参照）が点灯する。スタート表示部２８は、賭数が設定されることによりスタート操作をすることが可能となった場合に、その内部に内蔵されたスタートＬＥＤ１１５（図３参照）が点灯し、有効なスタート操作が検出されることにより消灯する。投入指示表示部３０は、メダルを受付可能な状態である場合に、その内部に内蔵された投入指示ＬＥＤ１１７（図３参照）が点滅し、メダルを受付不可能な状態である場合に消灯する。
【００２８】
ウェイト表示部２９は、ウェイトタイム中にスタート操作が検出された場合に、その内部に内蔵されたウェイトＬＥＤ１１６（図３参照）が点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、ゲームがあまりに速く進行しすぎてしまうことを規制するために設定されたゲーム進行規制期間であり、このウェイトタイム中にスタート操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後にリールが始動するように設定されている。
【００２９】
演出用表示部１６〜２５のうち演出用表示部１６は、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞の発生が許容されている場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４０（図３参照）が点灯するようになっており、ボーナス告知表示部として機能する。また、演出用表示部２４は、遊技状態が後述するＡＴ（アシストタイム）中の場合に、その内部に内蔵された演出用ランプ１４５（図３参照）が点灯するようになっており、ＡＴの発生中である旨を報知するＡＴ表示部として機能する。
【００３０】
また、演出用表示部１７〜２０には、それぞれ「黒７」「白７」「ＪＯＫＥＲ」「ＪＡＣＰＯＴ」の図柄が描かれており、遊技状態が後述する小役Ｂの入賞条件の報知状態であって、小役Ｂの入賞が許容されている場合に、内部に内蔵された演出用ランプ１４１〜１４４（図３参照）のいずれか１つが点灯するようになっており、小役Ｂの入賞条件を報知する入賞条件報知部として機能する。
【００３１】
また、演出用表示部２２〜２４には、それぞれ「Ｌ（左）」「Ｃ（中）」「Ｒ（右）」の図柄が描かれており、遊技状態が後述する小役Ｃの入賞条件の報知状態であって、後述する小役Ｃの入賞が許容されている場合に、内部に内蔵された演出用ランプ１４６〜１４８（図３参照）が後述する各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの変動状況に応じて点灯／消灯するようになっており、小役Ｃの入賞条件を報知する入賞条件報知部として機能する。
【００３２】
操作部８の上面右側には、メダル投入口が形成されたメダル投入部３４が設けられているとともに、左側には精算ボタン３７、１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂがそれぞれ設けられている。
【００３３】
１枚ＢＥＴボタン３６ａは、クレジットを使用してメダルを１枚分賭ける際に押圧するボタンであり、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂは、１ゲームにおいて許容される賭数の最大数（本実施例ではメダル３枚分）をクレジットの範囲内で賭ける際に押圧するボタンである。１枚ＢＥＴボタン３６ａ、ＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの内部には、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂがそれぞれ内蔵されており（図３参照）、これらのＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、１２１ｂは、対応するＢＥＴボタンの操作により賭数を設定可能な状態にある場合に点灯し、賭数を設定不可能な状態の場合に消灯する。
【００３４】
精算ボタン３７は、記憶部に記憶されているクレジットの精算操作をする際に押圧するボタンであり、この精算ボタン３７の押圧操作に伴い、クレジットとして記憶されている枚数のメダルがメダル払出穴９から払出されるようになっている。
【００３５】
操作部８の前側面には、スタートレバー３８、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ、メダル詰まり解除ボタン３５がそれぞれ設けられている。スタートレバー３８は、ゲームを開始する際に操作するレバーであり、賭数の設定終了後においてスタートレバー３８を操作することによりリールユニット５０の各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始される。
【００３６】
各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒは、ゲームが開始した後にリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる際に操作するボタンであり、ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの内部には操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒが、それぞれ内蔵されている（図３参照）。これら操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒは、対応するストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効である場合に点灯し、操作が無効である場合に消灯する。
【００３７】
メダル詰まり解除ボタン３５は、メダル投入部３４に投入されたメダルが内部で詰まった場合に、これを解消させる際に操作するボタンである。
【００３８】
前面扉２ｂの裏面には、メダル投入部３４から投入されたメダルを後述するホッパータンク５７ａに導く投入メダルセレクタ（図示略）が設けられている。直径や厚みの異なる不正メダルは、この投入メダルセレクタにより振り分けられてメダル払出穴９から返却される。
【００３９】
投入メダルセレクタの下流側には、流下するメダル流路を選択的に切替可能とする図示しない流路切替ソレノイド１０７（図３参照）が設けられている。通常時において流路切替ソレノイド１０７は励磁されており、この状態において流下するメダルは投入メダルセンサ１０６（図３参照）により検出された後、ホッパータンク５７ａ内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド１０７の励磁が解除されて流路が切替わってメダル払出穴９から返却される。
【００４０】
図２に示すように、筐体２ａ内略中央部には、複数種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻回されたリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを有する可変表示装置としてのリールユニット５０が設けられている。それぞれのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒは、各々に対応して設けられたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒによりそれぞれ独立して縦方向に回転（駆動）、停止するように構成されており、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転することにより、透視窓１４には前記各種図柄が連続的に変化しつつ表示されるようになっている。
【００４１】
透視窓１４から視認できる各リールの領域を、各リールに対応させて左可変表示部、中可変表示部、右可変表示部（領域）と呼ぶ。この各可変表示部からは、各リールに描かれた複数の図柄のうち、連続する３つの図柄が上段、中段、下段の位置に表示される。
【００４２】
各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応して各リールの基準位置を検出するリールセンサ５６が設けられており、このリールセンサ５６により所定の図柄の停止位置を導出できるようになっているとともに、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒにおける特定の表示領域（上、中、下段の表示領域）を裏面から個別に照射可能な複数のリールランプ５５がそれぞれ上、中、下段に設けられており、これら各リールランプ５５は、透視窓１４に表示される各図柄を後方から点灯するバックライトとして機能するようになっている。
【００４３】
リールユニット５０の下方には、メダル投入部３４から投入されたメダルを貯留するホッパータンク５７ａを有するホッパーユニット５７が設けられている。また、ホッパーユニット５７の右側にはホッパータンク５７ａからオーバーフローしたメダルが貯留されるオーバーフロータンク５９が設けられている。このオーバーフロータンク５９内にはメダルを検出可能な満タンセンサ６０が設けられており、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったことを検出できるようになっている。
【００４４】
ホッパーユニット５７の下方部分にはホッパーモータ６２が設けられており、このホッパーモータ６２が回転することによりホッパータンク５７ａ内のメダルがメダル排出口６３から排出される。排出されたメダルは、メダル排出口６３の近傍に設けられる払出メダルセンサ６１により検出された後、メダル払出穴９から払い出される。
【００４５】
ホッパーユニット５７の側部には、メイン電源をｏｎ／ｏｆｆするメインスイッチ部６５と、エラーが生じた場合等において再びゲームを続行可能な状態にリセットするための第２リセットボタン６６と、入賞確率を変更可能とする設定ボタン６７と、自動精算機能をｏｎ／ｏｆｆする自動精算選択スイッチ部６８と、自動打止め機能をｏｎ／ｏｆｆする打止め選択スイッチ部６９と、遊技場の管理者等が所持する特定のキーを挿入可能な設定キー挿入部７０と、が前面に設けられた電源ユニット６４が配設されている。
【００４６】
本実施例では、設定キー挿入部７０に特定のキーを挿入して時計回りに９０度回転した状態、すなわちｏｎの状態で電源投入を行う操作により、後述する設定キースイッチ８２のｏｎが検出され、遊技状態の初期化、すなわち後述するＲＡＭ２１２の記憶内容の初期化が実行されるとともに、設定ボタン６７の操作が有効となり、この設定ボタン６７の操作により入賞確率、すなわち出玉率の変更が実行可能となる。
【００４７】
次に、遊技者が遊技（ゲーム）を行うための操作や、該操作に伴う各種装置の作動状況を説明する。
【００４８】
ゲームを開始する場合は、メダルやクレジットを使用して所望の大きさの有価価値を賭けて所望の大きさの賭数を設定する。賭数は、メダルをメダル投入部３４から投入するか、あるいはクレジットを使用することにより設定できるようになっている。クレジットを使用するにはＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂ、または１枚ＢＥＴボタン３６ａを押圧すれば良い。
【００４９】
遊技者により賭数が「１」に設定されると入賞ラインＬ１が有効となり、賭数が「２」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’が有効となり、賭数が「３」に設定されると入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’が有効となる。
【００５０】
そして少なくとも「１」の賭数が設定された時点でスタートレバー３８の操作が有効に受付けられる状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【００５１】
尚、このような賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数、及び形状等は任意に変更可能であり、本実施例の形態に限定されるものではない。また、賭数に応じて有効化される入賞ラインの本数も任意に設定変更可能である。
【００５２】
ゲームが開始可能な状態でスタートレバー３８を押圧操作すれば、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転し、透視窓１４には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が開始されてから所定時間が経過すれば各ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作が有効になり、この状態で遊技者がいずれかのストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作すれば、対応するリールの回転が停止され、透視窓１４からは対応する可変表示部の上、中、下段に図柄が表示される。
【００５３】
また、遊技者がストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒを押圧操作しない場合には、一定時間が経過した時点で自動的に各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が順次停止する。
【００５４】
そして全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが停止された時点で、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインＬ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’上に予め定められた図柄の組合せが表示された場合は入賞となり、入賞内容に対応して予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に対してクレジットとして払出される。また、クレジットが上限数に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴９から払い出される。
【００５５】
また、特に予め定められた特別図柄の組合せが表示されて大当たり入賞した場合にあっては、メダルの払出しが行なわれるとともに、通常遊技状態とは異なるとともに、遊技者にとって有利な、すなわち大量のメダルを獲得できるビッグボーナス（ＢＢ）やレギュラーボーナス（ＲＢ）が遊技者に対して遊技価値として付与されるようになっている。
【００５６】
尚、このように入賞することにより遊技者に対して付与される「遊技価値」は、メダル及びクレジット等の有価価値に限らず、上記のように大当たり入賞した場合において遊技者に対して付与されるＢＢやＲＢ等、遊技に関連する特典全てを含む。
【００５７】
図３は、スロットマシン１に設けられた各種基板と電気部品との接続状況を説明するためのブロック図である。また、図４は、遊技制御基板２００に設けられたメイン制御手段としての制御部２１０の構成と、演出制御基板２０１に設けられたサブ制御手段としての制御部２３０の構成と、を説明するためのブロック図である。
【００５８】
スロットマシン１に設けられた各種基板のうち、遊技制御基板２００によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板２０１によって遊技状態に応じた演出制御等が実施される。また、電源基板２０２にはスロットマシン１の外部から電源が供給される。この電源基板２０２には、外部電源の供給を受けるための電源コード８４と、メインスイッチ８０とが接続されている。
【００５９】
遊技制御基板２００は、演出制御基板２０１、電源基板２０２、リール中継基板２０３と配線接続されているとともに、リール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５と、また、演出制御基板２０１を介してリールランプ中継基板２０４と接続されている。
【００６０】
遊技制御基板２００の制御部２１０は、遊技状態がＲＢであることを示すＲＢ中信号や、遊技状態がＢＢであることを示すＢＢ中信号、賭数を設定するために用いられたメダル数を示すメダルＩＮ信号、入賞の発生により払出されたメダルを示すメダルＯＵＴ信号、などをリール中継基板２０３を介して外部出力基板２０５からスロットマシン１の外部に出力する制御を行う。尚、外部出力基板２０５から外部に出力される信号のうち、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒの操作がなされた旨を示すストップスイッチ信号は、ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒから直接出力された信号であり、リール制御信号は、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに対応するリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒを制御するための制御信号（モータ位相信号）である。
【００６１】
これら外部出力基板２０５から出力される信号は、たとえば、第３者機関が型式試験を行う際に利用可能である。
【００６２】
遊技制御基板２００には、各種のスイッチ、センサ、ＬＥＤ、及び表示器等、各種部品からの配線が接続されている。
【００６３】
電源基板２０２に配線接続された設定スイッチ８３、設定キースイッチ８２、第２リセットスイッチ８１、払出しセンサ６１、及びホッパーモータ６２は、電源基板２０２によって中継されて遊技制御基板２００と配線接続されており、それぞれのスイッチ及びセンサの検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６４】
リール中継基板２０３に配線接続されたリールモータ５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ、及びリールセンサ５６は、リール中継基板２０３によって中継されて遊技制御基板２００に配線接続されており、リールセンサ５６の検出信号は、遊技制御基板２００の制御部２１０に入力される。
【００６５】
遊技制御基板２００に配線接続されたスイッチ、センサのうち、１枚ＢＥＴスイッチ１００は１枚ＢＥＴボタン３６ａの操作を検出し、ＭＡＸＢＥＴスイッチ１０１はＭＡＸＢＥＴボタン３６ｂの操作を検知するスイッチであり、スタートスイッチ１０２はスタートレバー３８の操作を検出するスイッチであり、左、中、右ストップスイッチ１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒは、左、中、右ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの操作を検出するスイッチである。精算スイッチ１０４は、精算ボタン３７の操作を検出するスイッチであり、第１リセットスイッチ１０５は、施錠装置の鍵穴３に挿入したキーによるスロットマシン１のリセット操作を検出するスイッチである。また、投入メダルセンサ１０６は、メダル投入部３４に投入されたメダルを検出するセンサである。
【００６６】
遊技制御基板２００に配線接続された表示器のうち、ゲーム回数表示器１０８はゲーム回数表示部３２を構成する表示器であり、クレジット表示器１０９はクレジット表示部３１を構成する表示器であり、ペイアウト表示器１１０はペイアウト表示部３３を構成する表示器である。
【００６７】
また、遊技制御基板２００には、前述した１枚賭けＬＥＤ１１１、２枚賭けＬＥＤ１１２、３枚賭けＬＥＤ１１３、リプレイＬＥＤ１１４、スタートＬＥＤ１１５、ウェイトＬＥＤ１１６、投入指示ＬＥＤ１１７、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ａ、ＢＥＴボタンＬＥＤ１２１ｂ、左操作有効ＬＥＤ１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ、流路切替ソレノイド１０７等の各種電気部品が配線接続されている。
【００６８】
電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく遊技制御基板２００に配線接続された各種ＬＥＤ及び表示器、モータ、ソレノイド等の電気部品は、遊技制御基板２００に搭載された制御部２１０によって制御される。また、制御部２１０は、遊技制御基板２００に接続され、または、電源基板２０２あるいはリール中継基板２０３を介して遊技制御基板２００に接続された各種スイッチ及びセンサの検出信号を受け、遊技状態を制御する。
【００６９】
遊技制御基板２００に設けられた制御部２１０は、図４に示すように、制御動作を所定の手順で実行することのできるＣＰＵ２１１と、ＣＰＵ２１１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２１３と、必要なデータの書き込み及び読み出しができるＲＡＭ２１２と、ＣＰＵ２１１と外部回路との信号の整合性をとるためのＩ／Ｏポート２１４とを含む。すなわち、制御部２１０は、これらＣＰＵ２１１、ＲＡＭ２１２、ＲＯＭ２１３、Ｉ／Ｏポート２１４が全て内蔵された１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７０】
また、遊技制御基板２００には、電源投入時にＣＰＵ２１１にリセットパルスを与える初期リセット回路２１７と、ＣＰＵ２１１にクロック信号を与えるクロック発生回路２１８と、クロック発生回路２１８からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にＣＰＵ２１１に与えるパルス分周回路（割込パルス発生回路）２１９と、一定範囲の乱数を高速で連続的に発生している乱数発生回路２２１と、乱数発生回路２２１から乱数をサンプリングするサンプリング回路２２２と、バッファ回路２２０とが設けられる。さらに、遊技制御基板２００には、各種スイッチからの信号が入力されるスイッチ回路２１５や、モータ回路２１６、その他、図示しないソレノイド回路等が設けられている。
【００７１】
遊技制御基板２００の制御部２１０から演出制御基板２０１へは、バッファ回路２２０を介して制御部２１０の制御状態を特定可能な制御情報としての各種コマンドが出力される。バッファ回路２２０は、遊技制御基板２００の内部から外部への信号の出力を許容するが遊技制御基板２００の外部から内部へ信号が入力されることを阻止するように機能する。このため、遊技制御基板２００と演出制御基板２０１との間において、遊技制御基板２００から演出制御基板２０１への一方向通信が担保され、コマンドの伝送経路を介して遊技制御基板２００に信号を入力させて不正な制御動作を行わせる不正行為を防止できる。
【００７２】
演出制御基板２０１には、遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４と、演出用ランプ１４０〜１４９と、液晶表示器１３５と、放音部１２ａ、１２ｂ、１３に内蔵されるスピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７と、タイトルパネル８及び遊技パネル６を内側から照らす各蛍光灯１３８と、がそれぞれ接続され、さらに、リールランプ中継基板２０４を介してリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒに内蔵されているリールランプ５５が接続されている。
【００７３】
リール中継基板２０３を介して、あるいはこれらの基板を介することなく演出制御基板２０１に配線接続された各種ランプ及びスピーカ、液晶表示器等の電気部品は、演出制御基板２０１に搭載された制御部２３０によって制御される。
【００７４】
演出制御基板２０１によって制御される各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５は、遊技制御基板２００によって制御される各種表示器などに比較すると、それが機能しなくても遊技の進行自体には影響を与えるものでなく、演出効果を主眼においた演出手段である。このため、たとえ、演出制御基板２０１に故障が発生したとしても、遊技者に不利な状況が提供されてしまうことはないばかりか、制御部２１０の制御の負荷が軽減される。
【００７５】
演出制御基板２０１に設けられた制御部２３０は、ＣＰＵ２３１と、必要なデータの書き込み、及び読み出しができるＲＡＭ２３２と、ＣＰＵ２３１の制御プログラムや各種データテーブルを格納するＲＯＭ２３３と、Ｉ／Ｏポート２３４と、を含む。制御部２３０も、制御部２１０と同様に１チップマイクロコンピュータにて構成されている。
【００７６】
また、演出制御基板２０１には、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７から音を出力させるためのスピーカ駆動回路２３５と、液晶表示器１３５を表示制御するための表示駆動回路２３６と、各種ランプを点灯あるいは点滅させるためのランプ駆動回路２３７と、が搭載されている。
【００７７】
また、演出制御基板２０１は、遊技制御基板２００と接続されており、制御部２３０は、遊技制御基板２００から送信された各種コマンドに基づいて遊技制御基板２００の制御状態を特定し、この特定した遊技状態に応じて予め定められた制御パターンを設定し、この制御パターンに応じて各遊技効果ＬＥＤ１３０〜１３４、演出用ランプ１４０〜１４９、液晶表示器１３５、各スピーカ１３６ａ、１３６ｂ、１３７、各蛍光灯１３８、リールランプ５５等の電気部品を制御する。
【００７８】
次に、本実施例における遊技制御基板２００の制御部２１０がゲームの進行に伴い実行する各種制御内容を、図５のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００７９】
まず、電源投入に伴いゲームスタートに備えるための初期処理を実行する。具体的には、各種装置の接続、及び作動状況、等の確認を行い、電源断前の遊技状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う（Ｓａ１）。
【００８０】
次いで、ＢＥＴ処理（Ｓａ２）、内部抽選処理（Ｓａ３）、リール回転処理（Ｓａ４）、リール停止処理（Ｓａ５）、入賞判定処理（Ｓａ６）、払出処理（Ｓａ７）、遊技状態更新処理（Ｓａ８）を繰返し実行するループ処理に以降する。
【００８１】
Ｓａ２のステップにおけるＢＥＴ処理では、メダルやクレジットを受付け可能な状態で待機し、メダルの賭数が設定され、スタートレバー３８が押圧操作された時点でメダルの賭数を確定する処理を実行する。また、前回のゲームでリプレイが入賞した場合には、前回のゲームと同じ賭数が設定される。
【００８２】
Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理では、Ｓａ２のステップにおけるスタートレバー３８の押圧操作によるゲームスタートに伴い、該当する遊技状態において対象となる入賞役の入賞を許容するか否かを決定する処理を実行する。具体的には、スタートレバー３８の操作に基づくスタートスイッチ１０２の検出に応じてサンプリングされた乱数値とＲＯＭ２１３に格納された内部当選確率テーブルとの比較結果に基づいて当選の有無を判定し、当選した場合には該当する入賞を許容する旨の内部当選フラグを設定する。また、このステップでは、後述のリール停止処理において適用するリール制御テーブルの振分等の処理も行う。
【００８３】
Ｓａ４のステップにおけるリール回転処理では、Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理の終了に伴い各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒを回転させる処理を実施する。このリール回転処理においては、全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒが回転した時点でストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作を有効とし、ＲＡＭ２１２に設定されたリール停止タイマカウンタに初期値を設定してリール停止用のタイマカウンタをスタートさせる。
【００８４】
Ｓａ５のステップにおけるリール停止処理では、遊技者による停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされるか、各リール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転開始時から遊技者によるストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒの押圧操作がなされることなく自動停止時間が経過したことにより図柄を停止表示するための条件が満たされた時点で各々のリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの停止フラグの設定を行い、この停止フラグの設定に基づいて押圧操作のあった停止ボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒに対応するリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転を停止させる処理を実施する。
【００８５】
このリール停止処理では、Ｓａ３のステップにおける内部抽選処理でいずれかの内部当選フラグが設定された場合に、その入賞役に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが可能なリール制御テーブルを選択し、選択したリール制御テーブルに基づいてリールを停止させる制御を行う。また、内部当選フラグが設定されていない場合には、最終的に入賞役に該当する図柄の組合せを有効化された入賞ライン上に揃えることが不可能なリール制御テーブルを選択し、選択したリール制御テーブルに基づいてリールを停止させる制御を行う。
【００８６】
Ｓａ６のステップにおける入賞判定処理では、Ｓａ５のステップにおいて全てのリール５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒの回転が停止されたと判定した時点で、各表示領域に表示された表示態様と、Ｓａ３のステップにおいて当選した入賞役並びにＲＯＭ２１３に格納された入賞判定テーブルと、を照合して入賞内容の判定を行う処理を実行するとともに、特にいずれかに入賞したと判定した場合には、入賞内容に対応した各種設定を実行する。この設定内容としては、例えば入賞内容に対応するメダルの払出枚数、遊技状態、再遊技等の設定がある。
【００８７】
Ｓａ７のステップにおける払出処理では、Ｓａ６のステップにおいてメダルの払出を伴う入賞が判定された場合に、入賞内容に対応して設定された払出枚数に基づくクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。具体的には、払出メダル枚数をクレジットに加算するとともに、クレジットが上限値に到達した場合には、ホッパーモータ６２の駆動により残りの枚数分のメダルを直接メダル払出口９より払い出す処理を行う。
【００８８】
Ｓａ８のステップにおける遊技状態更新処理では、ＢＢ入賞やＲＢ入賞が判定された場合に、遊技状態をＢＢまたはＲＢに移行させる処理や、ＢＢ中のＢＢゲームやＲＢ中のＲＢゲームのカウンタの設定や更新を行う処理、ＢＢやＲＢの終了条件の成立に基づき遊技状態を通常遊技状態に移行させる処理、内部当選フラグをクリアする処理等を行う。
【００８９】
また、これらＳａ１〜Ｓａ８の各ステップにおいては、各種制御状態、例えば、賭数の設定状況やゲームのスタート、内部抽選処理の結果、リール制御テーブルの振分状況、リールの始動、リールの停止状況（図柄の表示態様）、入賞判定の結果、メダルの払出状況等を示すコマンドを演出制御基板２０１に対して送信する制御を行う。
【００９０】
次に、本実施例における演出制御基板２０１の演出制御部２３０が実行する制御内容を、図６のフローチャートに基づいて以下に説明していく。
【００９１】
まず、電源が投入されると、初期設定が行われる（Ｓｂ１）。具体的には、各部の接続チェックや各レジスタの設定等を行い、電源断前の演出状態に復帰可能であれば復帰する処理を行う。
【００９２】
初期設定の後、遊技制御基板２００から送信されるコマンドの受信待ちの状態で待機する（Ｓｂ２）。
【００９３】
この状態でコマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるか、遊技状態コマンドであるか、を確認する（Ｓｂ３、Ｓｂ６）。
【００９４】
Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンド、遊技状態コマンド以外のコマンドである場合には、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームに適用される演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９５】
また、Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドの場合には、ＡＴ抽選処理を行う（Ｓｂ４）。このＡＴ抽選処理においては、特定の入賞を許容する内部当選フラグ（例えば後述する小役Ａを許容する内部当選フラグ）が成立した場合に後述するＡＴを発生させるか否かを決定する処理を行う。次いで、内部当選コマンドにより特定される内部当選状況、ＡＴの発生状況等に応じて演出パターンを決定する演出パターン決定処理を行う（Ｓｂ５）。
【００９６】
次いで、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームの演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９７】
また、Ｓｂ３、Ｓｂ６のステップにおいて受信したコマンドが遊技状態コマンドの場合には、次のゲーム、すなわちその後、遊技状態コマンドを受信するまでの遊技状態を設定する処理や後述するＡＴの発生に伴う演出状態を更新する処理等を行う（Ｓｂ７）。
【００９８】
次いで、受信したコマンドにより特定される制御状態、当該ゲームの演出パターン等に応じて各部の制御パターンを設定し（Ｓｂ８）、この設定した制御パターンに応じて、液晶表示器１３５、各種ランプ、ＬＥＤ、スピーカの制御（演出制御）を行い（Ｓｂ９）、再びＳｂ２のステップに戻り、コマンドの受信待ちの状態で待機する。
【００９９】
図７は、各リール５１Ｌ（左リール）、リール５１Ｃ（中リール）、リール５１Ｒ（右リール）の図柄配列を示す図であり、図中、「左」は左リール５１Ｌの図柄配列を示し、「中」は中リール５１Ｃのの図柄配列を示し、「右」は右リール５１Ｒの図柄配列を示す。左リールの左側に示した数字は図柄番号であり、「１」〜「２１」の各図柄番号に対応して、「黒７」、「白７」、「ＪＯＫＥＲ」、「ＪＡＣＰＯＴ」（以下「ＪＰ」と称す）、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リール毎に２１個ずつ配列されている。
【０１００】
本実施例では、図８に示すように、通常遊技状態において「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」、「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」、「チェリー」、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが入賞の対象とされており、そのうち「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」、「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せのみが遊技者にとって利益の大きな賞である大当り入賞（ＢＢ、ＲＢ）の対象とされ、その他の図柄の組合せは遊技者にとって利益の小さな賞である小役の対象とされている。
【０１０１】
通常遊技状態において、「チェリー」、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」、「ベル−ベル−ベル」、または「プラム−プラム−プラム」の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、その図柄の組合せに応じて予め定められた所定枚数のメダルが遊技者に付与される。
【０１０２】
具体的には、左リール５１Ｌに描かれた「チェリー」（以下小役Ａと称す）の図柄は単図柄と呼ばれる図柄であり、この左リールの「チェリー」（以下小役Ａと称す）が有効な１本の入賞ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。また、「ベル−ベル−黒７」、「ベル−ベル−白７」、「ベル−ベル−ＪＯＫＥＲ」、「ベル−ベル−ＪＡＣＰＯＴ」（以下小役Ｂと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが付与される。また、「ベル−ベル−ベル」（以下小役Ｃと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、７枚のメダルが付与される。
【０１０３】
また、賭数に応じて有効化された入賞ラインが複数本存在する場合において、前述したようにメダルが払出される図柄の組合せが複数本の入賞ライン上において同時に成立した場合には、各入賞ライン上の図柄の組合せによって付与されるメダル枚数の合計枚数に相当するメダルが付与されるのが原則である。しかし、１ゲームにおいて遊技者に付与されるメダルの上限が１５枚と定められているために、１５枚を越える場合にはその１６枚目以降のメダルが無効となる。
【０１０４】
また、「プラム−プラム−プラム」（以下リプレイと称す）の組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイ（再遊技）ゲームが付与される。
【０１０５】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」または「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃えば、ＲＢ入賞したことになり、「黒７−黒７−ＪＯＫＥＲ」または「白７−白７−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃ったことの対価として１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス（ＲＢ）が発生し、以下に説明するレギュラーボーナスゲーム（ＲＢゲーム）が遊技者に対して付与される。具体的に説明すると、このＲＢが発生した場合には、プラム図柄の揃目が揃うことにより１５枚のメダルが払出されるＪａｃ入賞が高確率で発生するＲＢゲームが最大で１２回提供されるとともに、このＲＢゲームが１２回実行されるか、あるいはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生するか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。したがって、遊技者は１２回のＲＢゲーム中に最大８回のＪａｃ入賞の機会を得ることができる。
【０１０６】
また、通常遊技状態において、有効化された入賞ライン上に、「黒７−黒７−黒７」または「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃えば、ＢＢ入賞したことになり、「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」の図柄の組合せが揃ったことの対価として１５枚のメダルが払出されるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態としてのビッグボーナス（ＢＢ）が発生し、以下に説明するＢＢゲーム（小役ゲーム）とＲＢが遊技者に対して付与される。
【０１０７】
具体的に説明すると、このＢＢが発生した場合には、対象となる入賞図柄の組み合わせが揃って所定枚数のメダルの払出しを伴う入賞が比較的高確率で発生するＢＢゲームが最大で３０回提供される。
【０１０８】
図９に示すように、ＢＢゲームにおいて左リール５１Ｌに描かれた小役Ａが有効な１本の入賞ライン上で停止表示された場合には２枚のメダルが遊技者に付与される。また、小役Ｂの組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、６枚のメダルが付与される。また、小役Ｃの組合せが有効化された１つの入賞ライン上に揃った場合には、１０枚のメダルが付与される。
【０１０９】
また、ＢＢゲームを３０回実行するまでの間に「プラム−プラム−プラム」の図柄の組合せが揃ってＪａｃＩｎ入賞した場合には、３枚のメダルが付与されるとともに、レギュラーボーナス（ＲＢ）に移行して前述したＲＢゲームが最大で１２回提供され、このＲＢゲームが１２回実行されるか、或いはＲＢゲームが１２回に達する前にＪａｃ入賞が８回発生されるか、いずれかの条件が満たされた時点で終了する。このＲＢは、ＢＢ中において移行可能な最大回数が規定されており、本実施例では最大で３回移行し得るように規定されている。
【０１１０】
そしてＢＢは、小役ゲーム中に３０回のＢＢゲームを実行した場合か、或いは３０回のＢＢゲームを実行する前にＲＢへ３回移行し、３回目のＲＢが終了した場合のうち、少なくともいずれか１つの条件が満たされた時点で終了する。
【０１１１】
本実施例では通常遊技状態におけるＢＢ、ＲＢの図柄の組合せは、内部抽選処理によりＢＢまたはＲＢの入賞を許容する内部当選フラグ（ＢＢフラグまたはＲＢフラグ）が成立した場合であって、各リールの停止操作が検出されたときに該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１１２】
また、通常遊技状態における小役Ａは、内部抽選処理により小役Ａの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ａフラグ）が成立した場合であって、右リールの停止操作が検出されたときに「チェリー」の図柄が引込範囲（本実施例では４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに表示される。
【０１１３】
また、通常遊技状態におけるリプレイの図柄の組合せは、内部抽選処理によりリプレイの入賞を許容する内部当選フラグ（リプレイフラグ）が成立した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１１４】
また、通常遊技状態における小役Ｂの組合せは、図８に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｂの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ｂフラグ）が成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。これら入賞条件は内部抽選処理において行うリール制御テーブルの振分により決定される。
【０１１５】
通常遊技状態における小役Ｂの入賞条件は、図１０（ａ）に示すように、各々均等に振り分けられる４通りの右リールの停止タイミング（範囲１；２１番図柄、１〜４番図柄の範囲、範囲２；５〜１０番図柄の範囲、範囲３；１１〜１５番図柄の範囲、範囲４；１６〜２０番図柄の範囲、尚ここで示す範囲は右リールを最初に停止した場合の範囲である）であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効範囲に一致するタイミングで右リールの停止操作が行われることで、他のリールの停止操作のタイミングに関わらず、全リールが停止することで小役Ｂの組合せが揃うこととなる。このように小役Ｂは、小役Ｂフラグが成立してもこれら４つの範囲からなる停止タイミングに一致するタイミングにて右リールの停止操作を行わなければ小役Ｂの図柄の組合せが揃うことはないため、通常遊技状態における小役Ｂの実際の出現確率は、通常遊技状態における小役Ｂフラグの当選確率である１／４．３６９（図８参照）の約１／４程度、すなわち役１／１７．４７６程度となる。
【０１１６】
また、通常遊技状態における小役Ｃの組合せは、図８に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｃの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ｃフラグ）が成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。これら入賞条件は内部抽選処理において行うリール制御テーブルの振分により決定される。
【０１１７】
通常遊技状態における小役Ｃの入賞条件は、図１０（ｂ）に示すように、各々均等に振り分けられる６通りの各リールの停止操作が行われた順番（停止順１；左−中−右、停止順２；左−右−中、停止順３；中−左−右、停止順４；中−右−左、停止順５；右−左−中、停止順６；右−中−左の６通りの停止順）であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることで小役Ｃの図柄の組合せが揃うこととなる。このように小役Ｃは、小役Ｃフラグが成立してもこれら６通りの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作を行わなければ小役Ｃが揃うことはないため、通常遊技状態における小役Ｃの実際の出現確率は、通常遊技状態における小役Ｃフラグの当選確率である１／４．３６９（図８参照）の約１／６程度、すなわち役１／２６．２１４程度となる。
【０１１８】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ａは、通常遊技状態と同様に内部抽選処理により小役Ａの入賞を許容する内部当選フラグ（小役Ａフラグ）が成立した場合であって、右リールの停止操作が検出されたときに「チェリー」の図柄が引込範囲（本実施例では４図柄）内にあれば有効化された入賞ラインに表示される。
【０１１９】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）におけるＪａｃＩｎの図柄の組合せは、内部抽選処理によりＪａｃＩｎ入賞を許容する内部当選フラグ（ＪａｃＩｎフラグ）が成立した場合であって、各リールが停止された際に該当する図柄が引込範囲内にあれば有効化された入賞ラインに揃う。
【０１２０】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの組合せは、図９に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｂフラグが成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。
【０１２１】
ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの入賞条件は、通常遊技状態と同様に、各々均等に振り分けられる４通りの右リールの停止タイミングであり、振り分けられたリール制御テーブルの有効範囲に一致するタイミングで右リールの停止操作が行われることで、他のリールの停止操作のタイミングに関わらず、全リールが停止することで小役Ｂの組合せが揃うこととなる。このため、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｂの実際の出現確率は、ＢＢ中の小役Ｂフラグの当選確率である１／５．３７２（図９参照）の約１／４程度、すなわち役１／２１．４８８程度となる。
【０１２２】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃの組合せは、図９に示すように、前述した内部抽選処理により小役Ｃフラグが成立し、かつ入賞条件に一致するリールの停止操作が行われた場合のみ揃うようになっている。
【０１２３】
ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃの入賞条件は、通常遊技状態と同様に、各々均等に振り分けられる６通りの各リールの停止操作が行われた順番であり、振り分けられたリール制御テーブルの有効停止順に一致する順番で各リールの停止操作が行われることで小役Ｃの図柄の組合せが揃うこととなる。尚、本実施例では、後述するようにＢＢゲームにおいて小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順が報知されるため、この有効停止順に一致する順番にて各リールの停止操作が行われると仮定すると、ＢＢ中（ＢＢゲーム）における小役Ｃフラグの当選確率である１／２．２４４（図８参照）の約１／６程度、すなわち役１／１３．４６４程度となる。
【０１２４】
また、本実施例では、演出制御基板２０１の制御部２３０が、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方の入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、小役Ｃの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方の入賞条件の報知制御を行う双方報知状態に制御することが可能とされている。
【０１２５】
制御部２３０により一方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより一方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂまたは小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１２６】
また、制御部２３０により双方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより双方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂ並びに小役Ｃの全てを入賞させることができる。
【０１２７】
図１１は、小役Ｂの入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、または双方報知状態に制御されている場合のゲームにおいて、小役Ｂフラグが成立した場合に適用される演出パターンの設定状況を示す図である。
【０１２８】
図１１に示す演出パターンに基づく制御が行われることで、小役Ｂフラグが当選した場合に、ゲームのスタート、詳しくは、リール制御テーブルの振分状況を示すコマンドを受信したときに、このコマンドにより特定される入賞条件に応じて液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４、リールランプ５５が制御され、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミング等が報知される。
【０１２９】
具体的には、図１３（ａ）〜（ｄ）に示すように、液晶表示器１３５に「黒７」「白７」「ＪＯＫＥＲ」「ＪＰ」の図柄のうち右リールの停止操作の目安となる図柄が表示されるとともに、該当する図柄に対応する演出用ランプ１４１〜１４４のうちの１つが点灯し、入賞条件である右リールの停止タイミングが報知される。更に、右リールを最初に停止した場合が最も小役Ｂの図柄の組合せを引き込みやすいことから、右リールのみリールランプ５５が点灯した状態とされ、右リールの停止を促す報知がなされる。
【０１３０】
図１２は、小役Ｃの入賞条件の報知制御を行う一方報知状態、または双方報知状態に制御されている場合のゲームにおいて、小役Ｃフラグが成立した場合に適用される演出パターンの設定状況を示す図である。
【０１３１】
図１２に示す演出パターンに基づく制御が行われることで、小役Ｃフラグが当選した場合に、ゲームのスタート、詳しくは、リール制御テーブルの振分状況を示すコマンドを受信したときに、このコマンドにより特定される入賞条件に応じて液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８、リールランプ５５が制御され、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順等が報知される。
【０１３２】
具体的には、図１４（ａ）〜（ｃ）に示すように、各リールの回転状態に応じて液晶表示器１３５の表示画像並びに左リールの停止操作を指示する「Ｌ」、中リールの停止操作を指示する「Ｃ」、右リールの停止操作を指示する「Ｒ」に各々対応する演出用ランプ１４６〜１４８、各リールに対応するリールランプ５５の点灯状況が各々変化し、これらによって各リールの有効停止順が報知される。例えば、有効停止順として停止順５、すなわち中−左−右の停止順が振り分けられた場合には、図１４（ａ）に示すように、ゲームのスタートとほぼ同時に液晶表示器１３５に１番目に停止すべき中リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｃ」に対応する演出用ランプ１４７、中リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、中リールの停止を指示する旨が報知される。次いで、図１４（ｂ）に示すように、最初のリール（第１停止リール）が停止されると、液晶表示器１３５に２番目に停止すべき左リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｌ」に対応する演出用ランプ１４６、左リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、左リールの停止を指示する旨が報知される。次いで、図１４（ｃ）に示すように、２つ目のリール（第２停止リール）が停止されると、液晶表示器１３５に３番目に停止すべき右リールの停止を指示する画像が表示されるとともに、「Ｒ」に対応する演出用ランプ１４８、右リールに対応するリールランプ５５が各々点灯し、右リールの停止を指示する旨が報知される。
【０１３３】
また、小役Ｃの入賞条件が報知される場合には、液晶表示器１３５に表示される画像の背景色が小役Ｂの入賞条件が報知される場合に液晶表示器１３５に表示される画像の背景色と異なる色にて表示されるようになっており、入賞条件が報知された入賞役の種類を判別できるようになっている。
【０１３４】
このように、演出制御基板２０１の制御部２３０により一方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件または小役Ｃの入賞条件のいずれか一方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより一方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂまたは小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１３５】
また、双方報知状態に制御された場合には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方が報知されることとなるため、遊技者が報知された入賞条件に従って操作を行うことにより双方報知状態に制御されている期間のゲームの内部抽選処理により当選した小役Ｂ並びに小役Ｃの全てを入賞させることができるようになっている。
【０１３６】
また、本実施例では、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングの報知と、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知と、が各々異なる演出用ランプ（演出用表示部）、すなわち異なる報知手段により報知されるため、これらの報知が小役Ｂの入賞条件の報知であるか、小役Ｃの入賞条件の報知であるか、を遊技者が容易に認識できるようになっている。
【０１３７】
また、液晶表示器１３５では、小役Ｂの入賞条件である右リールの有効範囲内の停止タイミングの報知と、小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知と、の双方の報知が行われるようになっている。すなわち共通の報知手段により入賞条件を満たす操作要領が報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できるようになっている。
【０１３８】
尚、本実施例では、双方報知状態において小役Ｂ並びに小役Ｃの入賞条件が報知される場合には、スタートレバー３８の操作とほぼ同時に、成立した小役の種類と、その入賞条件が報知される構成とされているが、例えば、本実施例のように小役Ｂの図柄の組合せと小役Ｃの図柄の組合せに共通の図柄の組合せ（「ベル−ベル−」）がある場合には、小役Ｂが当選した場合に、左−中−右、または中−左−右の順番で停止を指示する旨の報知、すなわち小役Ｃが当選した場合の報知を行うとともに、２番目のリールが停止された時点、すなわち左リールと中リールが停止された時点で、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングが報知されるようにしても良く、このようにすることで２番目のリールが停止されることで初めて小役Ｂまたは小役Ｃのいずれかが当選したのかが分かるようになるため、遊技者の期待感を持続させることができる。
【０１３９】
本実施例では、これら一方報知状態に制御するか否か、双方報知状態に制御するか否か、が、遊技制御基板２００の制御部２１０が制御する遊技状態並びに演出制御基板２３０が制御する遊技状態に応じて決定される。
【０１４０】
制御部２１０が制御する遊技状態としては、前述した通常遊技状態やＢＢが該当し、制御部２３０が制御する遊技状態としては、遊技者にとって有利な特定遊技状態としてのアシストタイム（以下ＡＴと称す）が該当する。
【０１４１】
ＡＴとは、通常時、比較的高確率で当選しているが、入賞条件を満たす操作が行われないために入賞させることのできない特定の入賞役（本実施例では小役Ｂや小役Ｃ）の入賞条件が報知されるため、この報知された入賞条件に従って操作を行うことにより当選した特定の入賞役を通常時よりも高確率で発生させることができる遊技状態である。すなわち通常遊技状態において前述した一方遊技状態や双方報知状態が制御される遊技状態であり、本実施例では、内部抽選処理により特定の小役が当選した場合（特定の小役の当選を示す内部当選コマンドを受信した場合）に制御部２３０が実行するＡＴ抽選処理によりＡＴを発生させると決定した場合に発生する。尚、ＡＴの発生条件は、その他の条件であっても良い。
【０１４２】
図１５は、本実施例における遊技状態別の小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の報知状況、すなわち制御部２３０が行う入賞条件の報知状態の制御状況を示す図である。
【０１４３】
本実施例では、図１５に示すように、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において小役Ｃの入賞条件、すなわち小役Ｃの有効停止順の報知を行う一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中において小役Ｂの入賞条件、すなわち右リールの停止タイミングの報知並びに小役Ｃの入賞条件、すなわち各リールの有効停止順の報知、の双方の入賞条件の報知をを行う双方報知状態に制御されるようになっている。
【０１４４】
このように本実施例では、特別遊技状態であるＢＢ中（ＢＢゲーム）には、小役Ｃの入賞条件の報知を行う一方報知状態に制御され、この報知された操作要領に従って各リールの停止操作を行うことで内部当選した小役Ｃを全て入賞させることができるとともに、特定遊技状態であるＡＴ中には、小役Ｂの入賞条件並びに小役Ｃの入賞条件の双方の報知を行う双方報知状態に制御され、この報知された操作要領に従って各リールの停止操作を行うことで内部当選した小役Ｂ並びに小役Ｃを全て入賞させることができるようになり、ＢＢ中とＡＴ中とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１４５】
また、本実施例では、ＢＢ中において有効停止順を満たす順番で各リールの停止操作を行うことで入賞する小役Ｃの入賞条件が報知されるようになっており、ＢＢ中においては、報知された停止順に一致するように各リールの停止操作を行うのみで小役Ｃを入賞させることができるため、遊技者にとって有利なＢＢ中においては、簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０１４６】
尚、本実施例では、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において１００％一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中においても１００％双方報知状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１６に示すように、ＢＢ中においては、９０％の割合で一方報知状態に制御し、１０％の割合で双方報知状態に制御するのに対して、ＡＴ中においては、１０％の割合で一方報知状態に制御し、９０％の割合で双方報知状態に制御する等、遊技状態に応じて一方報知状態に制御するか、双方報知状態に制御するか、の選択率を変更し、この変更された選択率に基づいて選択された報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、ゲーム性に変化を持たせることができる。尚、ＢＢ中またはＡＴ中において、一方報知状態に制御するか、双方報知状態に制御するか、は、ＢＢやＡＴの発生時に行う抽選にて決定するようにしても良いし、ＢＢ中またはＡＴ中の各ゲームにおいて行う抽選にて決定するようにしても良い。
【０１４７】
また、ＢＢ中（ＢＢゲーム）において一方報知状態に制御されるとともに、ＡＴ中においては双方報知状態に制御されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図１７（ａ）に示すように、ＢＢ中には双方報知状態に制御し、ＡＴ中には一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで、ＢＢ中とＡＴ中とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１４８】
また、図１７（ｂ）に示すように、ＢＢ１とＢＢ２とからなる２種類のＢＢを発生可能とし、ＢＢ１のＢＢゲームにおいては双方報知状態に制御し、ＢＢ２のＢＢゲームにおいては一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで発生したＢＢの種類に応じて操作要領に違いを出すことができ、ゲーム性に変化を持たせることができる。更に、双方報知状態に制御されるＢＢ１と一方報知状態に制御されるＢＢ２とでメダルの獲得枚数が変動するようになるため、ゲーム性を向上させることができる。
【０１４９】
また、特に図示しないが、ＡＴ１とＡＴ２とからなる２種類のＡＴを発生可能とし、ＡＴ１においては双方報知状態に制御し、ＡＴ２においては一方報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで発生したＡＴの種類に応じて操作要領に違いを出すことができ、ゲーム性に変化を持たせることができる。更に、双方報知状態に制御されるＡＴ１と一方報知状態に制御されるＡＴ２とでメダルの獲得枚数が変動するようになるため、ゲーム性を向上させることができる。
【０１５０】
また、図１８（ａ）（ｂ）に示すように、３種類以上の遊技状態（図１８（ａ）ではＢＢと、ＡＴ１とＡＴ２とからなる２種類のＡＴ、図１８（ｂ）ではＡＴ１’とＡＴ２’とＡＴ３’とからなる３種類のＡＴ）を発生可能とし、各遊技状態に応じて、小役Ｂの入賞条件の報知を行う一方報知状態、小役Ｃの入賞条件の報知を行う一方報知状態、小役Ｂ並びに小役Ｃの双方の入賞条件の報知を行う双方報知状態、からなる３種類の報知状態に制御するようにしても良く、このようにすることで各遊技状態に応じて各々異なる操作要領にて遊技を行うことができるようになり、よりゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５１】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン１は、遊技状態に応じて、小役Ｂの入賞条件である右リールの停止タイミングの報知、または小役Ｃの入賞条件である各リールの有効停止順の報知、が行われる報知状態に制御され、これら報知された入賞条件に従った操作要領にて各リールの停止操作を行うことで小役Ｂまたは小役Ｃを入賞させることができるようになるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０１５２】
また、本実施例では、通常遊技状態において、小役Ｂの入賞を許容する小役Ｂフラグが内部当選する確率と、小役Ｃの入賞を許容する小役Ｃフラグが内部当選する確率と、が等しい確率とされているため、双方報知状態に制御された場合において小役Ｂと小役Ｃをバランス良く発生させることができる。尚、本実施例のように小役Ｂの内部当選確率と小役Ｃの内部当選確率とが同一の確率でなくとも、近似した確率であれば、同様の効果を得られる。尚、近似した確率とは、±１０％程度の確率であり、遊技者により小役Ｂと小役Ｃとがほぼ等しい確率で発生していると感じられる程度の確率を示す。
【０１５３】
尚、本発明はこれに限定されるものではなく、小役Ｂの入賞を許容する小役Ｂフラグが内部当選する確率と、小役Ｃの入賞を許容する小役Ｃフラグが内部当選する確率と、を異なる確率とするようにして双方報知状態に制御された場合の小役の入賞確率に偏りを持たせるようにしても良い。
【０１５４】
また、本実施例では、通常遊技状態において小役Ｂの内部当選確率と小役Ｃの内部当選確率が同一とされているのに対して、小役Ｂの入賞条件は４通りとされ、小役Ｃの入賞条件は６通りとされているため、これら入賞条件が報知されない状態において、小役Ｂの出現確率と、小役Ｃの出現確率と、が異なるようになっており、報知状態以外での小役Ｂと小役Ｃとの入賞頻度が異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５５】
また、本実施例では、小役Ｂが入賞した際に付与されるメダル枚数と、小役Ｃが入賞した際に付与されるメダル枚数と、が異なるように設定されており、例えば、小役Ｂの入賞条件が報知される一方報知状態と小役Ｃの入賞条件が報知さえる一方報知状態とでメダルの獲得枚数が変動する等、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１５６】
更に本実施例では、入賞条件を満たす操作要領を行う場合の技術介入度が比較的高い小役Ｂの入賞により付与されるメダル枚数が、それよりも技術介入度の低い小役Ｃの入賞により付与されるメダル枚数よりも高く設定されているため、報知状態ににおいて極端に簡単な技術介入により多くのメダルが獲得できてしまうことを防止できる。
【０１５７】
また、本実施例では、特に実施していないが、例えば、ＡＴの発生により一方報知状態に制御される場合に、例えば、ＢＥＴボタン等の操作に応じて入賞条件が報知される小役を小役Ｂとするか小役Ｃとするか、を選択できるようにしても良く、このようにすることで、遊技者の好みに応じて報知状態に制御された場合の操作要領を選べるようになる。
【０１５８】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【０１５９】
例えば、前記実施例では、特定遊技状態としてＡＴを適用しているが、少なくとも有効な停止タイミングでいずれか１つのリールが停止されることで入賞する小役と有効な停止順にて各リールが停止されることで入賞する小役とが発生可能な遊技状態であれば良く、これらの小役が発生可能であれば、リプレイが高確率で入賞するリプレイタイムを特定遊技状態として適用しても良い。
【０１６０】
また、前記実施例では、第１の入賞として６通りからなる各リールの停止順が有効停止順に一致することで入賞する小役Ｃが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、最初に停止したリールが有効停止順に一致することで入賞する小役や、左−中−右の停止順、すなわち順押しで停止するか、右−中−左の停止順、すなわち逆押しで停止するか、が入賞条件に一致することで入賞する小役を第１の入賞として適用しても良い。
【０１６１】
また、前記実施例では、第２の入賞として右リールの停止タイミング、すなわち１つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致するタイミングであれば入賞する小役Ｂが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、２つのリールの停止タイミングまたは３つのリールの停止タイミングが入賞条件に一致するタイミングあれば入賞する小役を第２の入賞として適用しても良い。
【０１６２】
更に、前記実施例では、第１の入賞並びに第２の入賞としてメダルの払出のみを伴う小役Ｂや小役Ｃが適用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ＢＢやＲＢを付与するための特別役やリプレイを第１の入賞並びに第２の入賞として適用しても良い。
【０１６３】
また、前記実施例では、メダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシン、更には可変表示装置が画像にて表示される画像式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これらスロットマシンの種別が限定されるものではない。
【０１６４】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【０１６５】
本発明の請求項１は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）からなり、遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作による前記表示結果を導出表示させる順番（停止順）が入賞条件を満たす順番（有効停止順）と一致したときに発生する第１の入賞（小役Ｃ）を発生させるための前記入賞条件を満たす順番（有効停止順）を報知する第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）と、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）と一致したときに発生する第２の入賞（小役Ｂ）を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）を報知する第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）と、少なくとも前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）または前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段（制御部２３０）と、を備える。
【０１６６】
本発明の請求項２は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せ（「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」）が揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０が行う遊技状態更新処理）を備え、前記報知状態制御手段（制御部２３０）は、前記特別遊技状態（ＢＢ）において前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）による報知が行われる一方報知状態を選択し、該選択した一方報知状態に制御する。
【０１６７】
本発明の請求項３は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せ（「黒７−黒７−黒７」、「白７−白７−白７」、「ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ−ＪＯＫＥＲ」）が揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態（ＢＢ）を発生させる特別遊技状態発生手段（制御部２１０が行う遊技状態更新処理）と、所定の発生条件（特定の小役が内部当選し、かつその後のＡＴ抽選処理によりＡＴを発生させると決定された場合）が成立したときに前記特別遊技状態（ＢＢ）とは異なる遊技者にとって有利な特定遊技状態（ＡＴ）を発生させる特定遊技状態発生手段（制御部２３０）と、を備え、前記報知状態制御手段（制御部２３０）は、前記特別遊技状態（ＢＢ）と前記特定遊技状態（ＡＴ）とで異なる報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する。
【０１６８】
本発明の請求項４は、前記可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示される以前に入賞を許容するか否かを決定する事前決定手段（制御部２１０が行う内部抽選処理）を備え、該事前決定手段（制御部２１０が行う内部抽選処理）が前記第１の入賞（小役Ｃ）の許容を決定する確率と前記第２の入賞（小役Ｂ）の許容を決定する確率とがほぼ等しい確率である。
【０１６９】
本発明の請求項５は、前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）による報知が行われないときに前記第１の入賞（小役Ｃ）の発生が期待される確率（出現確率）と、前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）による報知が行われないときの前記第２の入賞（小役Ｂ）の発生が期待される確率（出現確率）と、が異なる確率である。
【０１７０】
本発明の請求項６は、前記入賞の発生に基づいて所定の遊技用価値（メダル、クレジット）を付与する価値付与手段（制御部２１０が行う払出処理）を備え、前記価値付与手段（制御部２１０が行う払出処理）は、前記第１の入賞（小役Ｃ）が発生したときと、前記第２の入賞（小役Ｂ）が発生したときと、で異なる大きさ（枚数）の遊技用価値（メダル、クレジット）を付与する。
【０１７１】
本発明の請求項７は、前記第１の報知手段並びに前記第２の報知手段は、共通の報知装置（液晶表示器１３５）により構成される。
【０１７２】
本発明は、１ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置（リールユニット５０）の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシン１であって、前記可変表示装置（リールユニット５０）は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部（左リール、中リール、右リール）からなり、遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部（左リール、中リール、右リール）の表示結果を導出表示させる停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）を備え、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作による前記表示結果を導出表示させる順番（停止順）が入賞条件を満たす順番（有効停止順）と一致したときに発生する第１の入賞（小役Ｃ）を発生させるための前記入賞条件を満たす順番（有効停止順）を報知する第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）と、前記停止操作手段（ストップボタン４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ）の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）と一致したときに発生する第２の入賞（小役Ｂ）を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミング（有効範囲内のタイミング）を報知する第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）と、少なくとも前記第１の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４）、リールランプ５５）または前記第２の報知手段（液晶表示器１３５、演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じた選択率でいずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段（制御部２３０）と、を備える。
【０１７３】
本発明は、前記第１の報知手段（演出用ランプ１４６〜１４８（演出用表示部２２〜２４））と前記第２の報知手段（演出用ランプ１４１〜１４４（演出用表示部１７〜２０）、リールランプ５５）とは、別個の報知装置により構成される。
【０１７４】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【０１７５】
（ａ）請求項１項の発明によれば、遊技状態に応じて、第１の報知手段による報知、すなわち第１の入賞を発生させるための入賞条件を満たす各可変表示部の導出表示順の報知、または第２の報知手段による報知、すなわち第２の入賞を発生させるための入賞条件を満たす停止操作手段の操作タイミングの報知、が行われる報知状態に制御され、これら第１の報知手段または第２の報知手段により報知された操作要領に従って停止操作手段を操作することで第１の入賞または第２の入賞を発生させることが可能となるため、報知状態におけるゲーム性にメリハリをつけることができ、興趣を向上させることができる。
【０１７６】
（ｂ）請求項２項の発明によれば、特別遊技状態の発生時には、第１の報知手段により報知された操作要領、すなわち報知された順番に一致するように停止操作手段を操作するのみで第１の入賞を発生させることが可能となるため、遊技者にとって有利な特別遊技状態においては簡単な操作要領で遊技を実行するのみで入賞を発生させることができるようになる。
【０１７７】
（ｃ）請求項３項の発明によれば、特別遊技状態の発生時と特定遊技状態の発生時とで操作要領に違いを出すことができ、遊技状態に応じてゲーム性に変化をもたせることができる。
【０１７８】
（ｄ）請求項４項の発明によれば、報知状態において第１の入賞と第２の入賞とをバランス良く発生させることができる。
【０１７９】
（ｅ）請求項５項の発明によれば、報知状態以外での、第１の入賞の発生頻度と第２の入賞の発生頻度とが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１８０】
（ｆ）請求項６項の発明によれば、第１の入賞により付与される遊技用価値の大きさと第２の入賞により付与される遊技用価値の大きさとが異なるようになるため、ゲーム性に変化を持たせることができる。
【０１８１】
（ｇ）請求項７項の発明によれば、第１の入賞並びに第２の入賞の操作要領が共通の報知装置により報知されるため、遊技者は操作要領の報知を容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明が適用された実施例のスロットマシンを示す正面図である。
【図２】図１のスロットマシンの内部構造図である。
【図３】本実施例のスロットマシンの全体構成を示すブロック図である。
【図４】本実施例のスロットマシンにおける回路構成を示すブロック図である。
【図５】本実施例のスロットマシンの遊技制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図６】本実施例のスロットマシンの演出制御基板に搭載された制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図７】本実施例のスロットマシンに適用された各リールの図柄配列を示す図である。
【図８】本実施例のスロットマシンの通常遊技状態において適用される役構成を示す図である。
【図９】本実施例のスロットマシンのＢＢ中において適用される役構成を示す図である。
【図１０】（ａ）は、図８並びに図９に示す小役Ｂの入賞条件を示す図であり、（ｂ）は、小役Ｃの入賞条件を示す図ある。
【図１１】本実施例のスロットマシンにおける演出制御基板の制御部が小役Ｂの入賞条件を報知するときに適用する演出パターンを示す図である。
【図１２】本実施例のスロットマシンにおける演出制御基板の制御部が小役Ｃの入賞条件を報知するときに適用する演出パターンを示す図である。
【図１３】本実施例のスロットマシンにおける小役Ｂの入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１４】本実施例のスロットマシンにおける小役Ｃの入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１５】本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況を示す図である。
【図１６】本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【図１７】（ａ）（ｂ）は、本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【図１８】（ａ）（ｂ）は、本実施例のスロットマシンにおける遊技状態別の入賞条件の報知状況の変形例を示す図である。
【符号の説明】
１ スロットマシン
２ａ 筐体
２ｂ 前面扉
３ 鍵穴
４ 上部パネル
６ 遊技パネル
７ 下部パネル
８ 操作部
９ メダル払出穴
１１ メダル受皿
１２ａ、１２ｂ 放音部
１３ 放音部
１４ 透視窓
１５ 液晶表示部
１６〜２５ 演出用表示部
２７ リプレイ表示部
２８ スタート表示部
２９ ウェイト表示部
３０ 投入指示表示部
３１ クレジット表示部
３２ ゲーム回数表示部
３３ ペイアウト表示部
３４ メダル投入部
３５ メダル詰まり解除ボタン
３６ａ １枚ＢＥＴボタン
３６ｂ ＭＡＸＢＥＴボタン
３７ 精算ボタン
３８ スタートレバー
４０Ｌ、４０Ｃ、４０Ｒ ストップボタン
４１〜４３ 遊技効果ＬＥＤ部
４６ １枚賭け表示部
４７ ２枚賭け表示部
４８ ３枚賭け表示部
５０ リールユニット
５１Ｌ、５１Ｃ、５１Ｒ リール
５４Ｌ、５４Ｃ、５４Ｒ リールモータ
５５ リールランプ
５６ リールセンサ
５７ ホッパーユニット
５７ａ ホッパータンク
５９ オーバーフロータンク
６０ 満タンセンサ
６１ 払出メダルセンサ
６２ ホッパーモータ
６３ メダル排出口
６４ 電源ユニット
６５ メインスイッチ部
６６ 第２リセットボタン
６７ 設定ボタン
６８ 自動精算選択スイッチ部
６９ 打止め選択スイッチ部
７０ 設定キー挿入部
７１ メダルセレクタ
８０ メインスイッチ
８１ 第２リセットスイッチ
８２ 設定キースイッチ
８３ 設定スイッチ
８４ 電源コード
１００ １枚ＢＥＴスイッチ
１０１ ＭＡＸＢＥＴスイッチ
１０２ スタートスイッチ
１０３Ｌ、１０３Ｃ、１０３Ｒ ストップスイッチ
１０４ 精算スイッチ
１０５ 第１リセットスイッチ
１０６ 投入メダルセンサ
１０７ 流路切替ソレノイド
１０８ ゲーム回数表示器
１０９ クレジット表示器
１１０ ペイアウト表示器
１１１ １枚賭けＬＥＤ
１１２ ２枚賭けＬＥＤ
１１３ ３枚賭けＬＥＤ
１１４ リプレイＬＥＤ
１１５ スタートＬＥＤ
１１６ ウェイトＬＥＤ
１１７ 投入指示ＬＥＤ
１２１ａ、１２１ｂ ＢＥＴボタンＬＥＤ
１２２Ｌ、１２２Ｃ、１２２Ｒ 操作有効ＬＥＤ
１３０〜１３４ 遊技効果ランプ
１３５ 液晶表示器
１３６ａ、１３６ｂ、１３７ スピーカ
１３８ 蛍光灯
１４１〜１４９ 演出用ランプ
２００ 遊技制御基板
２０１ 演出制御基板
２０２ 電源基板
２０３ リール中継基板
２０４ リールランプ中継基板
２０５ 外部出力基板
２１０ 制御部
２１１ ＣＰＵ
２１２ ＲＡＭ
２１３ ＲＯＭ
２１４ Ｉ／Ｏポート
２１５ スイッチ回路
２１６ モータ回路
２１７ 初期リセット回路
２１８ クロック発生回路
２１９ パルス分周回路
２２０ バッファ回路
２２１ 乱数発生回路
２２２ サンプリング回路
２３０ 制御部
２３１ ＣＰＵ
２３２ ＲＡＭ
２３３ ＲＯＭ
２３４ Ｉ／Ｏポート
２３５ スピーカ駆動回路
２３６ 表示駆動回路
２３７ ランプ駆動回路
Ｌ１、Ｌ２、Ｌ２’、Ｌ３、Ｌ３’ 入賞ライン
Claims (7)
- １ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより１ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記可変表示装置は、各々独立して表示状態を変化させる複数の可変表示部からなり、
遊技者の操作に基づいて前記各可変表示部の表示結果を導出表示させる停止操作手段を備え、
前記停止操作手段の操作による前記表示結果を導出表示させる順番が入賞条件を満たす順番と一致したときに発生する第１の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす順番を報知する第１の報知手段と、
前記停止操作手段の操作タイミングが入賞条件を満たす操作タイミングと一致したときに発生する第２の入賞を発生させるための前記入賞条件を満たす操作タイミングを報知する第２の報知手段と、
少なくとも前記第１の報知手段または前記第２の報知手段のうちのいずれか一方の報知手段による報知が行われる一方報知状態を含む複数の報知状態から、遊技状態に応じていずれか１つの報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する報知状態制御手段と、
を備えることを特徴とするスロットマシン。 - 前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態において前記第１の報知手段による報知が行われる一方報知状態を選択し、該選択した一方報知状態に制御する請求項１に記載のスロットマシン。 - 前記可変表示装置の表示結果として所定の入賞ライン上に特別役の図柄組合せが揃ったときに発生する遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と、
所定の発生条件が成立したときに前記特別遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させる特定遊技状態発生手段と、を備え、
前記報知状態制御手段は、前記特別遊技状態と前記特定遊技状態とで異なる報知状態を選択し、該選択した報知状態に制御する請求項１または２に記載のスロットマシン。 - 前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に入賞を許容するか否かを決定する事前決定手段を備え、
該事前決定手段が前記第１の入賞の許容を決定する確率と前記第２の入賞の許容を決定する確率とがほぼ等しい確率である請求項１〜３のいずれかに記載のスロットマシン。 - 前記第１の報知手段による報知が行われないときに前記第１の入賞の発生が期待される確率と、前記第２の報知手段による報知が行われないときの前記第２の入賞の発生が期待される確率と、が異なる確率である請求項１〜４のいずれかに記載のスロットマシン。
- 前記入賞の発生に基づいて所定の遊技用価値を付与する価値付与手段を備え、
前記価値付与手段は、前記第１の入賞が発生したときと、前記第２の入賞が発生したときと、で異なる大きさの遊技用価値を付与する請求項１〜５のいずれかに記載のスロットマシン。 - 前記第１の報知手段並びに前記第２の報知手段は、共通の報知装置により構成される請求項１〜６のいずれかに記載のスロットマシン。
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