本発明の実施形態を以下に説明する。
[実施形態1]
本発明が適用されたスロットマシンの実施形態について図面を用いて説明すると、実施形態1に係るスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に
数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では何れの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表等が印刷された下部パネル1dが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側又はメダル払出口9側の何れか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態又は設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2L、2C、2Rのそれぞれ中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4の何れかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施形態では、図1に示すように、リリール2L、2C、2Rのそれぞれ上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2L、2C、2Rのそれぞれ下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態で何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLNに予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLNに、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、何れかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。すなわち、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうち何れかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインLNに表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、且つメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、乱数発生回路42、サンプリング回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えている。メイン制御部41は、ROM41bに記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。
乱数発生回路42は、所定数のパルスを発生するたびにカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路43は、乱数発生回路42がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路42は、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められており、本実施形態では、その範囲として0〜65535が定められている。メインCPU41aは、その処理に応じてサンプリング回路43に指示を送ることで、乱数発生回路42が示している数値を乱数値として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。後述する内部抽選用の乱数は、ハードウェア乱数機能により抽出した乱数をそのまま使用するのではなく、ソフトウェアにより加工して使用する。また、メインCPU41aは、前述のタイマ割込処理(メイン)により、特定のレジスタの値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接又は電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時又は電源遮断時等の電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
メイン制御部41のCPU41aは、ROMから読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理等を実行する。
このように、メイン制御部41では、CPU41aがROM41bに格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU41a)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU41aがプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるRAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供し、ワークRAMとして使用される。なお、メイン制御部41には、外部メモリとして図示しないSRAMが接続されており、この外部メモリは、少なくとも一部が、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間は外部メモリの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施形態では、外部メモリの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間は外部メモリの全ての内容が保存される。なお、本実施形態において、バックアップRAMとしての外部メモリには、例えば、電源断が発生したときに、後述する内部抽選に関する制御で用いるデータや、メダルの払出に関する制御で用いるデータ、リールの回転及び停止に関する制御で用いるデータ、コマンドの入出力に関する制御で用いるデータ等が格納される。なお、本実施形態では、外部メモリをバックアップRAMとして用いる例を挙げて説明するが、RAM41cをバックアップRAMとして用いるスロットマシンに本発明を適用することも可能である。
メイン制御部41が備えるROM41aには、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納される。例えば、ROM41bには、CPU41aが各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM41bには、CPU41aが遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータ等が記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM41cには、スロットマシン1におけるゲームの進行等を制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリアが設けられている。RAM41cとしては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU41aには、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU41aがROM41bから命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU41aにおける1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90又は他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノ等を演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時又はサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的又は間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
サブ制御部91が備えるRAM91cは、液晶表示やランプ表示、音出力等の各種演出制御用のワークエリアを提供し、ワークRAMとして使用される。なお、本実施形態では、後述するように、サブ制御部91にも、外部メモリとして図示しないSRAMが接続されており、この外部メモリは、少なくとも一部が、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間は外部メモリの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施形態では、外部メモリの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間は外部メモリの全ての内容が保存される。なお、本実施形態において、バックアップRAMとしての外部メモリには、例えば、電源断が発生したときに、後述するATに関する制御で用いるデータ、画像の表示に関する制御で用いるデータ等が格納される。なお、本実施形態では、外部メモリをバックアップRAMとして用いる例を挙げて説明するが、RAM91cをバックアップRAMとして用いるスロットマシンに本発明を適用することも可能である。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ラインLN(以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインLNと呼ぶ)に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、何れかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、何れの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、且つ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、リール2Lのみ停止しているか、リール2Cのみ停止しているか、リール2Rのみ停止しているか、左、リール2Cが停止しているか、左、リール2Rが停止しているか、中、リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、何れかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、何れか1つのリールが停止したとき、又は何れか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応する何れかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、何れかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインLNに揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、何れの役にも当選していない場合には、何れの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシして停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインLNに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシして停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
なお、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合等、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ラインLNに揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ラインLNに揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合等、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄又は同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rの何れについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例えば、何れかの役が当選している場合でも何れの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41が実行する処理について説明する。
メイン制御部41は、リセット回路49からシステムリセット信号が入力されると、起動処理(メイン)を行う。
まず、メイン制御部41は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM41cの格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
メイン制御部41は、RAM41c及び外部メモリ(バックアップRAM)へのアクセスを許可した後、内部抽選制御モジュールに対するバックアップフラグが外部メモリ(バックアップRAM)にセットされているか否かを判定する。本実施形態では、後述する電断処理(メイン)において、電源断の発生時に、バックアップデータに対してバックアップフラグがセットされる。
メイン制御部41は、バックアップフラグがセットされている場合には、バックアップフラグをクリアした後、バックアップデータの排他的論理和を求めて計算したチェックサムがバックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する。バックアップされているチェックサムは、電断処理(メイン)において、電源断の発生時に、バックアップデータに対してチェックサムが計算されてセットされる。なお、チェックサムとは、バックアップRAMの各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、バックアップRAM内の全ての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が0であれば、チェックサムは0となり、バックアップRAM内の全ての領域に格納されたバックアップデータに基づいて排他的論理和を求めた値が1であれば、チェックサムは1となる。
メイン制御部41は、チェックサムが一致していないことを判定した場合、又は、バックアップフラグがセットされていないことを判定した場合には、RAM41c及びバックアップRAMの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後、設定キースイッチ37がonか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonであれば、設定変更中であることを示す設定変更中コマンドを生成するとともに、生成した設定変更中コマンドをコマンドバッファに格納する。なお、設定変更中コマンドは、後述するタイマ割込処理におけるステップSk16のコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次に、メイン制御部41は、図6及び図7において説明するメイン制御部41が一定間隔(例えば、0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可し、当選役の当選確率の変更等を行う設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、設定変更処理が終了すると、メイン制御部41は、図5に示す遊技制御処理に移行する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がoffであれば、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し、RAM異常を示すエラーコマンドを生成し、生成したエラーコマンドをコマンドバッファに格納する。なお、エラーコマンドは、タイマ割込処理におけるコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。次に、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)の割込を許可して、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。そして、メイン制御部41は、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作される等して、RAM異常エラー状態が解除されると、遊技制御処理に移行する。
一方、メイン制御部41は、チェックサムが一致していることを判定した場合には、設定キースイッチ37がonか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonであれば、RAM41c及びバックアップRAMの全ての格納領域を初期化する初期化処理を実行した後、設定変更中コマンドを生成してコマンドバッファに格納してタイマ割込処理(メイン)の割込を許可し、設定変更処理、すなわち設定変更状態に移行する。そして、メイン制御部41は、設定変更処理が終了すると、遊技制御処理に移行する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がoffであれば、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する。そして、メイン制御部41は、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドを順次生成して、生成したコマンドをコマンドバッファに格納し、タイマ割込処理(メイン)の割込を許可して電断前の最後に実行していた処理に戻る。なお、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時当選番号コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに割り当てられたコマンド送信用バッファに格納され、後述するタイマ割込処理におけるコマンド送信処理と同様の処理が実行されることによって直ちに送信される。なお、メイン制御部41は、電断前に遊技制御処理中の何れかの処理が行われていた場合には、復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、遊技制御処理のステップSd1〜Sd7の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。また、メイン制御部41は、例えば、電断前にタイマ割込処理中の何れかの処理が行われていた場合には、復帰されたプログラムカウンタ(PC)の値に基づいて、タイマ割込処理のステップSk1〜Sk26の処理のうち、電断前に行われていた処理に戻る。
なお、エラーコマンドは、エラー状態の発生又は解除、エラー状態の種類を示すコマンドである。
設定変更中コマンドは、設定変更中であることを示すコマンドである。設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定変更中であることを示す設定変更中コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドである。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数を指定するコマンドである。
ボーナス種別コマンドは、BBが実行されているか否か及び実行されているBBがBB1〜BB4の何れであるかを指定するコマンドである。
遊技状態コマンドは、実行中の遊技状態(BB中、RB中、再遊技中、設定変更中)を指定するコマンドである。
RT情報1コマンドは、RT状態か否か及びRT状態の種類(図11に示すRT0〜4)を指定するコマンドである。
復帰時当選番号コマンドは、電断発生時の内部当選結果(内部当選フラグのフラグ番号)を指定するコマンドである。
なお、本実施形態では、メイン制御部41からサブ制御部91に送信されるコマンドとして、上述した復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドの他に、当選番号コマンド、内部当選コマンド、入賞番号コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、RT情報2コマンドである。
当選番号コマンドは、内部当選結果(内部当選フラグのフラグ番号)を指定するコマンドである。
内部当選コマンドは、BBが内部当選しているか否か及び内部当選したBBの種類(図11に示すBB1〜4)及びメイン制御部41が演出を実行するか否か(例えば、フリーズ演出)を指定するコマンドである。
入賞番号コマンドは、入賞した当選役の種類を指定するコマンドである。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドである。なお、本実施形態では、メイン制御部41は、遊技者によるスタートスイッチ7の操作後に前回ゲーム開始後(前回ゲームのスタートスイッチ7の操作後)から所定期間(例えば、4.1秒)が経過してからリール2L、2C、2Rの回転を開始する。このため、本実施形態のリール回転開始コマンドは、前回ゲーム開始後から所定期間が経過してリール2L、2C、2Rの回転を開始したときに生成されて送信される。
なお、本実施形態では、ゲーム開始をスタートスイッチ7の操作後としたが、例えば、ゲーム開始をリール2L、2C、2Rの回転開始後としたり、リール2L、2C、2Rが定速回転してストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化された後(後述する原点通過時処理参照)としたりしてもよい。
リール停止コマンドは、停止するリールがリール2L、2C、2Rの何れかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドである。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
RT情報2コマンドは、RT状態か否か及びRT状態の種類(図11に示すRT0〜4)及びBB内部当選中であるか否かを指定するコマンドである。
なお、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドとは異なり、当選番号コマンド、内部当選コマンド、入賞番号コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、RT情報2コマンドについては、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図6及び図7に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理においてサブ制御部91に送信される。
スロットマシン1は、一般的に、賭数の設定、スタートスイッチ7の操作、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作、各リール2L、2C、2Rの停止、メダルの払い出し、とゲームが進行する。このようなゲームの進行状況に合わせて、メイン制御部41は、図10に示すように遊技制御処理を実行する。
メイン制御部41は、遊技制御処理を開始すると、BET処理(ステップSd1)、内部抽選処理(ステップSd2)、リール回転処理(ステップSd3)、入賞判定処理(ステップSd4)、払出処理(ステップSd5)、ゲーム終了時処理(ステップSd6)、入出力処理(ステップSd7)を順に実行し、入出力処理(ステップSd7)が終了すると、再びBET処理(ステップSd1)に戻る。
ステップSd1におけるBET処理では、メイン制御部41は、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
ステップSd2における内部抽選処理は、メイン制御部41により内部抽選モジュールに従って実行される処理である。内部抽選処理では、メイン制御部41は、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。
ステップSd3におけるリール回転処理は、メイン制御部41によりリール回転制御モジュールに従って実行される処理である。リール回転処理では、メイン制御部41は、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。リール2L、2C、2Rが回転開始したことを示すリール回転コマンド及び停止されるリールの種類及び該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドは、リール回転処理において生成し、コマンドバッファに格納する。コマンドバッファに格納された各コマンドは、図6及び図7に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理においてサブ制御部91に送信される。その後、メイン制御部41は、操作された停止ボタンに対応するリール(2L、2C、2Rの何れか)の回転が停止するまで待機する。
ステップSd4における入賞判定処理では、メイン制御部41は、ステップSd3において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
ステップSd5における払出処理は、メイン制御部41により払出制御モジュールに従って実行される処理である。払出処理では、メイン制御部41は、ステップSd4において入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。
ステップSd6におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
ステップSd7における入出力処理は、メイン制御部41により入出力制御モジュールに従って実行される処理である。入出力処理では、メイン制御部41は、入力ポートの入力状態を監視して各種スイッチ類の入力の有無を検出し、検出結果を入力バッファにセットする等の処理を行う。なお、本実施形態では、例えば、タイマ割込処理(メイン)で実行されるSk21のスイッチ入力判定処理やSk23の停止スイッチ処理では、メイン制御部41は、セットされた入力バッファの状態を見て各スイッチがonしたか否かを確認する。また、入出力処理では、メイン制御部41は、出力バッファの状態に基づいて各種ソレノイドやLEDに出力信号を出力する処理を行う。なお、本実施形態では、例えば、タイマ割込処理(メイン)で実行されるSk12のLEDダイナミック表示処理等で出力バッファにLED等の各種出力値がセットされる。
また、メイン制御部41は、一定間隔(例えば、0.56msの間隔)で起動処理や遊技制御処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)において、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(ステップSk1)。
次に、メイン制御部41は、停電判定処理を行う(ステップSk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
停電判定処理の後、メイン制御部41は、電断フラグが設定されているか否かを判定し(ステップSk3)、電断フラグが設定されていない場合(ステップSk3;N)、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行い(ステップSk4)、電断フラグが設定されていた場合(ステップSk3;Y)、電断処理(メイン)に移行する。
次に、メイン制御部41は、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを+1進める(ステップSk5)。本実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理等、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンド及び外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理等、ステップSk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理等、ステップSk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理等、ステップSk23〜Sk25の処理が行われる。ステップSk5では、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次に、メイン制御部41は、分岐用カウンタ値を参照して2又は3か、すなわちタイマ割込3又はタイマ割込4かを判定し(ステップSk6)、タイマ割込3又はタイマ割込4ではない場合(ステップSk6;N)、すなわちタイマ割込1又はタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時又は定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時又は定速回転中であれば、後述するステップSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するステップSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(ステップSk7)。
次に、メイン制御部41は、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(ステップSk8)、タイマ割込2ではない場合(ステップSk8;N)、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(ステップSk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(ステップSk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(ステップSk11)を順次実行した後、ステップSk25に移る。
また、メイン制御部41は、タイマ割込2である場合(ステップSk8;Y)、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(ステップSk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(ステップSk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(ステップSk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求等を行うドア監視処理(ステップSk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(ステップSk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(ステップSk17)を順次実行した後、ステップSk25に移る。
また、メイン制御部41は、タイマ割込3又はタイマ割込4である場合(ステップSk6;Y)、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(ステップSk18)、タイマ割込4でない場合(ステップSk18;N)、すなわちタイマ割込3である場合、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、且つ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(ステップSk20)、スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R等)の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(ステップSk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(ステップSk22)を順次実行した後、ステップSk26に移る。
また、メイン制御部41は、タイマ割込4である場合(ステップSk18;Y)、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(ステップSk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(ステップSk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(ステップSk25)を順次実行した後、ステップSk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し(ステップSk26)、割込前の処理に戻る。
このように本実施形態では、一定間隔毎に基本処理に割り込んでタイマ割込処理(メイン)を実行するとともに、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に処理カウンタを更新し、処理カウンタ値に応じて定められた処理を行うようになっており、一度のタイマ割込処理(メイン)に要する負荷を分散できるうえに、処理カウンタ値に関わらず、電圧低下信号に基づいて電断の条件が成立しているか否かを判定する停電判定処理を行い、電断の条件が成立していれば、電断処理を行うようになっており、電断が検知された場合には速やかに電断処理を行うことが可能となる。
また、タイマ割込処理(メイン)内で、電断の条件が成立しているか否かの判定を行い、電断の条件が成立していれば、そのまま電断処理に移行することとなり、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断に伴う割込が発生することもないため、タイマ割込処理(メイン)の実行中に電断処理を割り込ませたり、タイマ割込処理(メイン)の終了を待って電断に伴う割込処理を行ったりする必要がないため、電断条件の成立に伴う処理が複雑化してしまうことがない。
また、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)においては、メイン制御部41は、まず、ワークRAMで使用しているデータを読み込み、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行い、内部抽選の抽選結果等を含むバックアップデータを作成する。そして、メイン制御部41は、作成したバックアップデータをバックアップRAMに格納する。次に、メイン制御部41は、変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする。チェックサムデータのセット後、メイン制御部41は、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットした後、RAM41cへのアクセスを禁止する。その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
以上が、メイン制御部41が実行する処理についての説明である。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンから何れかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施形態のスロットマシン1においては、入賞ラインLNに予め定められた図柄組み合わせが揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
なお、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
図8〜図10は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態及びRTの遷移を説明するための図である。
本実施形態におけるスロットマシンは、図11に示すように、遊技状態として、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)の何れかに制御される。また、RTとは、リプレイとなる確率が高められたリプレイタイムのことであり、通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0〜4の何れかの種類のRT(リプレイタイム)に制御される。
入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4、レギュラーボーナス1、2の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインLNに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインLNに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインLNに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインLNに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインLNに「黒7−白7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB4の何れかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1〜BB4の何れかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインLNに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインLNに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2の何れかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2の何れかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、何れかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図11に示すように、BB1、BB3、RB2の何れかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、RB1の何れかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図10に示すように、ボーナスが終了した後は、通常・RT4に制御される。
後述する内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうち何れかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図8を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベが含まれる。
例えば、中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
以下、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベも同様に、図8に示す図柄の組み合わせが揃ったときに入賞となり、図8に示す払い出し枚数のメダルが払い出される。なお、図3に示すように、右下がりベル、右上がりベル、右上がりベベリ、右上がりリベベは構成図柄が5コマ以内に配置されているため、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができるが、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役は、構成図柄が5コマ以内に配置されていない箇所があるので、構成図柄が5コマ以内に配置されていないリールに対応するストップスイッチを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。
次に、図9を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。
例えば、通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
以下、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイも同様に、図9で示す図柄の組み合わせが揃ったときに入賞となる。また、図3に示すように、これらの各リプレイも構成図柄が5コマ以内に配置されているので、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図11に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
また、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1又は昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0又は内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
また、通常・RT1、通常・RT3において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0又は内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT4においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0、通常・RT3であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0、通常・RT3からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。なお、通常・RT2において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT2が維持されることとなる。
図11に示すように、通常・RT2においてSPリプレイに入賞した後は、通常・RT3に制御される。後述するように、SPリプレイは、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4における内部抽選において特別役とSPリプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0又は内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4においてはSPリプレイに入賞しない。その結果、通常・RT0、通常・RT1、通常・RT4から通常・RT3に制御されないように構成されており、通常・RT2であるときにのみSPリプレイ入賞し、当該通常・RT2からのみ通常・RT3に制御されるように構成されている。なお、通常・RT3において特殊リプレイが入賞した場合には、通常・RT3が維持されることとなる。
次に、図10を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図10に示すように、例えば「リプレイ−オレンジ−ベル」等、20種類の組み合わせで構成されている。本実施形態では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、且つ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図11に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。なお、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
次に、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)であるか、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0〜4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下において、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
通常・RT0であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15、リプレイGR16、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23、リプレイGR24、リプレイGR25が内部抽選の対象役となる。
なお、弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカである。すなわち上段スイカが入賞した場合に、弱スイカであることを認識できる。強スイカとは中段スイカ+右下がりスイカである。すなわち中段スイカが入賞した場合に、強スイカであることを認識できる。弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリーでは、中段に「BAR−ベル−ANY(図柄の種類を問わない、すなわちどの図柄が停止しても良いことを示す)」の組み合わせが揃うことで弱チェリーであることを認識できるのに対して、強チェリーでは、中段に「BAR−オレンジ−ANY」又は「BAR−BAR−ANY」の組み合わせが揃うことで強チェリーであることを認識できる。
また、昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+昇格リプレイ2+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+通常リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR16とは、転落リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+通常リプレイである。
リプレイGR21とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR22とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR23とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR24とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR25とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
通常・RT1であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
通常・RT2であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36が内部抽選の対象役となる。
リプレイGR31とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR32とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR33とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR34とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+下段リプレイ+転落リプレイであり、リプレイGR35とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR36とは、特殊リプレイ+SPリプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ+転落リプレイである。
通常・RT3であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、リプレイGR31、リプレイGR32、リプレイGR33、リプレイGR34、リプレイGR35、リプレイGR36、SPリプレイが内部抽選の対象役となる。
通常・RT4であるときには、BB1、BB1+弱スイカ、BB1+強スイカ、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+中段チェリー、BB1+1枚役、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB1+SPリプレイ、BB2、BB2+弱スイカ、BB2+強スイカ、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+中段チェリー、BB2+1枚役、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱スイカ、BB3+強スイカ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+中段チェリー、BB3+1枚役、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+中段チェリー、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+強スイカ、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB1+1枚役、RB2、RB2+弱スイカ、RB2+強スイカ、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、RB2+1枚役、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、下段リプレイ、SPリプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BBRB・RT0であるときには、弱チェリー、全役が内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、全役、RBベル1、RBベル2、RBベル3が内部抽選の対象役となる。
全役とは、右上がりベベリ以外の全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベである。
RBベル1とは、右上がりベル+右上がりリベベであり、RBベル2とは、右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリであり、RBベル3とは、全ての小役、すなわち中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベである。
また、通常・RT0〜4等において、BB1〜BB4、RB1、RB2の何れかと同時当選し得る弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイに加算されているため、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、1枚役、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、SPリプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態及び内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜4の何れかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜4の何れかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
詳しくは後述するように、本実施形態では、複数種類の小役(ベル)や複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、当選した小役や再遊技役の種類及びストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順に応じて定められた小役の図柄組み合わせや再遊技役の図柄組み合わせを入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。そこで、図12〜図14を用いて同時に当選する小役や再遊技役の種類について具体的に説明する。
図12及び図13に示すように、例えば、リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
また、リプレイGR2〜6も同様に、所定の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1又は昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、所定の順番以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、リール2L、2C、2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2又は通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜6の何れかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
また、リプレイGR11〜16も同様に、所定の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1又は昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、所定の順番以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び転落リプレイを構成する図柄は、リール2L、2C、2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2又は転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このため、リプレイGR11〜16が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜16の何れかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞して通常・RT0が維持される一方で、5/6の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
また、リプレイGR21〜25では、所定の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、所定の順番以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、リール2L、2C、2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイ又は転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このため、リプレイGR21〜25が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR21〜25の何れかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
また、リプレイGR31〜36では、所定の順番(左押し)で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうちSPリプレイ又は通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、所定の順番以外の順番で停止操作がなされた場合には、特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、SPリプレイ、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、リール2L、2C、2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、SPリプレイ、特殊リプレイ又は通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このため、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT2において、リプレイGR31〜36の何れかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して通常・RT3へ移行させることができる一方で、5/6の確率で通常リプレイ又は特殊リプレイが入賞して通常・RT2が維持されることとなる。また、後述のようにSPリプレイが入賞すると、報知期間であるアシストタイム(以下、ATと称する)でのゲームを行う権利が得られるナビストックが1つ以上必ず付与されることとなるため、通常・RT2において、リプレイGR31〜36の何れかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞してナビストックが1つ以上付与され、且つSPリプレイに入賞しやすい、すなわちナビストックが付与される可能性の高い通常・RT3へ移行させることができる。
そして、ナビストック1つにつきATでのゲームを所定回数行うことができる。ナビストックがある状態ではATを開始するか否かを抽選により決定するAT抽選が行われる。AT抽選に当選することがAT開始条件の成立となっている。AT抽選に当選するとストックされているナビストックが1つ減らされ、ATが開始される。AT抽選の抽選条件としては、例えば、RT0〜4において、チェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)又はSPリプレイが当選したとき、BB又はRBが終了したときが設定されている。
また、リプレイGR31〜36が内部抽選の対象となる通常・RT3において、リプレイGR31〜36の何れかが当選していれば1/6の確率でSPリプレイが入賞して後述するナビストックが1つ以上付与される一方で、1/6の確率で通常リプレイが入賞して通常・RT3が維持され、4/6の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2へ移行することとなる。
図12及び図14に示すように、左ベル1〜5が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押し又は右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2〜8又は移行出目の何れかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押し又は右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
また、中ベル1〜4が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し又は右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1〜8又は移行出目の何れかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押し又は右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1〜4が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し又は中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1〜8又は移行出目の何れかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押し又は中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルの何れかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベル又は中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルの何れかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベル又は中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
RBベル1(右上がりベル+右上がりリベベ)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押し又は右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル2(右上がりベル+右上がりリベベ+右上がりベリリ)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右押しで停止操作がなされた場合には、右上がりリベベの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
RBベル3(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりベベリ+右上がりリベベ)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右上がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し又は中押しで停止操作がなされた場合には右上がりベベリの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、RBベル1〜4が当選した場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右上がりベル、右上がりリベベ、右上がりベベリの何れかの組み合わせが入賞ラインLNに揃って10枚のメダルが払い出されることとなるが、1/3の割合でのみ、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
また、全役(中段ベル+右下がりベル+上段ベル1+上段ベル2+上段ベル3+上段ベル4+上段ベル5+上段ベル6+上段ベル7+上段ベル8+中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+下段チェリー+中段チェリー+1枚役+右上がりベル+右上がりリベベ)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がりに揃うように制御される。
本実施形態では、図11に示すように、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)の何れかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0〜4の何れかに制御される。
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6の何れかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞又は移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1又は内部中2に移行することで終了する。
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3、通常・RT4において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT1は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施形態では1000G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1又は内部中2に移行することで終了する。
通常・RT2は、通常・RT0又は通常・RT3において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT2は、1ゲーム毎に、RT残りゲーム数が減算されるようになっており、規定ゲーム数(本実施形態では30G)消化してRT残りゲーム数が0となることで通常・RT0に移行するか、SPリプレイが入賞して通常・RT3に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1又は内部中2に移行することで終了する。
通常・RT3は、通常・RT2においてSPリプレイが入賞したときに移行する。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行するか、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1又は内部中2に移行することで終了する。
通常・RT4は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。そして、通常・RT4は、通常・RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1又は内部中2に移行することで終了する。
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)又はRBに移行することで終了する。
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)又はRBに移行することで終了する。
RBは、内部中1、2においてRB1又はRB2が入賞したときに移行する。そして、RBは、12ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
また、本実施形態におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91は、図16に示すAT制御処理を行うことにより、ATフラグからATを実行中である旨が特定されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときにナビ演出を実行する。
ここで本実施形態の遊技状態及びRTの移行状況について説明すると、図11に示すように、RB又はBB(RB)が終了すると、通常・RT4に移行する。
通常・RT4では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1又は内部中2に移行する。
通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、且つ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RB又はBB(RB)の終了後に移行した通常・RT4において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、且つ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
通常・RT1では、特別役も当選せず、昇格リプレイも入賞せずに規定ゲーム数(1000G)消化するか、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1又は内部中2に移行する。
通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1又は内部中2に移行する。
通常・RT0においてリプレイGR11〜16が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0においてリプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、且つ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR21〜25が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11〜16が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT2では、特別役も当選せず、SPリプレイも入賞せずに規定ゲーム数(30G)消化することで通常・RT0に移行し、SPリプレイが入賞することで通常・RT3に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1又は内部中2に移行する。
通常・RT2においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイが入賞する。また、通常・RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、且つ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することで通常・RT3へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT3では、特殊リプレイが入賞することでRT2に移行し、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1又は内部中2に移行する。
通常・RT3においてリプレイGR31〜36が当選し、停止順が正解することでSPリプレイ又は通常リプレイが入賞し、不正解であると特殊リプレイが入賞する。また、通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、且つ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT3では、リプレイGR31〜36が当選し、停止順が不正解となることで通常・RT2へ移行し、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4の何れかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRB又はBB(RB)に移行する。
以上のように遊技状態及びRTの移行状況が設定されているが、ナビ演出は、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに実行する。ナビ対象役は、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜16、リプレイGR21〜25であり、通常・RT2であるときにはリプレイGR31〜36が設定されている。また、通常・RT0〜3では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4もナビ対象役に設定されている。リプレイGR1〜36に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイや特殊リプレイ、SPリプレイを入賞させるための押し順が報知される。以下、RT0〜3においてナビ対象役となる左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を「押し順ベル」と称し、リプレイGR1〜36のうちRT0〜2においてナビ対象役となったリプレイGRを「押し順リプレイ」と称することがある。
ナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L,8C,8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクター画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。なお、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のリプレイGR2〜36や押し順ベルに関しても、リプレイGRに応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53から出力される。
上記したナビ画像やナビ音声にしたがってストップスイッチを押下することにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、SPリプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
なお、本実施形態においては、押し順ベルに当選した場合には第1停止させるストップスイッチのみが正解(すなわち、3択)すれば入賞するが、押し順リプレイはストップスイッチの押下順序について正解(すなわち、6択)させなければ入賞しないため、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序についても押下順序抽選によって決定している。よって、あたかも6択の押下順序に正解しなければ押し順ベルが入賞しないかのようなナビ演出は行われるものの、押し順ベルに当選した場合には3択の押下順序に正解すれば押し順ベルは入賞するので、ナビ演出で報知された通りの押下順序にしたがわなくても第1停止のみ正解すれば押し順ベルは入賞する。そして、このように、ナビ対象役の全てにおいて6択とすることによってゲームの内容に統一性を持たせることができ、ゲームの内容を遊技者が理解しやすくできる。なお、押し順ベルは3択のうちの1択が正解すれば入賞するため、6択とする抽選を行わなくてもよい。
次に、サブ制御部91が実行する処理について説明する。
サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると、起動処理(サブ)を行う。
まず、サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後、RAM91c及び外部メモリ(バックアップRAM)へのアクセスを許可する(Sn2)。次に、サブ制御部91は、起動処理(メイン)で生成された復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する。復帰コマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、起動処理(メイン)で生成された設定変更中コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する。設定変更中コマンドを受信した場合には、サブ制御部91は、設定変更中コマンドを受信したことを示す設定変更中コマンド受信フラグをRAM91cの所定領域にセットする。
サブ制御部91は、設定変更中コマンド受信フラグをセットした後、RAM91cにバックアップフラグがセットされているか否かを判定する。サブ制御部91は、バックアップフラグがセットされていることを判定した場合には、バックアップフラグをクリアした後、バックアップRAMに格納されている領域のバックアップデータの排他的論理和を求めて計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する。サブ制御部91は、チェックサムが一致している場合には、設定変更中コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する。
サブ制御部91は、設定変更中コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合には、メイン制御部41からRT情報1コマンドを受信したか否かを判定する。サブ制御部91は、RT情報1コマンドを受信したことを判定した場合には、RT情報1コマンドに基づいてRT0〜3の何れかであるか否かを判定する。サブ制御部91は、RT0〜3の何れかであることを判定した場合には、後述するATを実行することを示すATフラグがバックアップRAMにセットされているか否かを判定する。サブ制御部91は、ATフラグがバックアップRAMにセットされていることを判定した場合には、メイン制御部41から送信される復帰時当選番号コマンドフラグに基づき、電断の発生前のゲームでの内部抽選において、押し順ベル又は押し順リプレイに当選していたか否かを判定する。
サブ制御部91は、押し順ベル又は押し順リプレイに当選していたことを判定した場合には、押し順ベル又は押し順リプレイの種類に応じて予め定められた共通ナビ画像を液晶表示器51から表示する。
本実施形態においては、共通ナビ画像は、ストップスイッチ8L,8C,8Rの押下順序を示す押下順序画像のみから構成されており、キャラクター画像は共通ナビ画像中では表示されない。また、既に停止済みのリールがある場合には、停止済みのリールに対して押下されたストップスイッチに対応する押下順序画像を消去してナビ画像を更新するが(図17のSe13の処理)、電断前に押し順リプレイに当選していた場合には、共通ナビ画像では、3つのストップスイッチの押下順序を含む画像(すなわち、更新が行われていない状態の画像)が表示される。また、押し順ベルは第1停止のみが正解すれば入賞させることができるため、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、共通ナビ画像では、第1停止させるストップスイッチのみを含む画像が表示される。このように、予め定められた共通ナビ画像を表示することによって、電断前のリールの停止状況に応じて更新されたナビ画像を検索する処理を省くことが可能になり、ナビ画像を表示するためのプログラムを簡素化できる。また、キャラクター画像を表示せず、押下順序画像のみを表示することにより、共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。また、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、6択のナビ画像を表示せずに、押し順ベルを入賞させる最低限度の情報である第1停止させるストップスイッチのみを表示することから共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。
また、本実施形態においては、共通ナビ画像の表示の際には、ストップスイッチが押下されてもナビ音声の出力を行わない。これにより、電断復帰時にナビ音声を出力するための処理を行わなくてもよいので、電断復帰時の処理負担を軽減でき、また、電断復帰に関するプログラムを簡素化できる。
サブ制御部91は、ATフラグがバックアップRAMにセットされていないことを判定した場合又は共通ナビ画像を表示した後は復帰処理を実行する。一方、サブ制御部91は、バックアップフラグがセットされていないことを判定した場合、又は、チェックサムが一致していないことを判定した場合、又は、設定変更中コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合、又は、RT情報1コマンドを受信していないことを判定した場合、又は、RT0〜3でないことを判定した場合には、RAM91cの初期化を実行する。復帰処理又はRAM91cの初期化処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図15に示すタイマ割込処理(サブ)を行う。
また、サブ制御部91は、設定変更中コマンドを受信していない場合には、起動処理(メイン)で生成されたエラーコマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する。サブ制御部91は、エラーコマンドを受信していることが判定された場合には、RAM91cの初期化を実行し、エラー処理を行う。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作される等してエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。エラーコマンドを受信していない場合、すなわち、設定変更中コマンド及び復帰コマンド及びエラーコマンドを受信していない場合には、サブ制御部91は、RAM91cの初期化を実行し、タイマ割込に応じて、タイマ割込処理(サブ)を行う。
また、サブ制御部91は、図15に示すように、CPU91cが内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔でタイマ割込処理(サブ)を実行する。タイマ割込処理(サブ)において、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(ステップSp1)。
次に、サブ制御部91は、停電判定処理を行う(ステップSp2)。停電判定処理では、サブ制御部91は、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
停電判定処理の後、サブ制御部91は、電断フラグが設定されているか否かを判定し(ステップSp3)、電断フラグが設定されていた場合(ステップSp3;Y)、電断処理(サブ)に移行し、電断フラグが設定されていない場合(ステップSp3;N)、コマンド解析処理を実行する(ステップSp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されている場合(ステップSp3;N)コマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
サブ制御部91は、コマンド解析処理が終了した後は、AT開始判定処理(ステップSp5)を実行する。AT開始判定処理では、サブ制御部91は、後述するATを開始するための開始条件(以下、「AT開始条件」とも称する)が成立したか否かを判定する。なお、本実施形態では、AT開始条件は、ATを開始するか否かを決定するAT抽選に当選したことを例に挙げて説明する。AT抽選の抽選条件としては、例えば、RT0〜4において、チェリー(弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)又はSPリプレイが当選したとき、BB又はRBが終了したときが設定されている。
サブ制御部91は、AT開始条件が成立したことを判定した場合には、ATを実行することを示すATフラグをRAM91cの所定領域にセットする。AT開始判定処理が終了した後、サブ制御部91は、図16に示すAT制御処理を実行する(ステップSp6)。AT制御処理では、前述したナビ演出の実行に関する処理等を行うことによってATでのゲームを実行する。
また、サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において電断フラグが設定されていると判定した場合に電断処理(サブ)を実行する。サブ制御部91は、まず、ワークRAMで使用しているデータを読み込み、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行い、バックアップデータを作成する。そして、サブ制御部91は、作成したバックアップデータをバックアップRAMに格納し、変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする。チェックサムデータのセット後、サブ制御部91は、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットした後、RAM91cへのアクセスを禁止する。その後、電圧が低下してサブ制御部91のサブCPU91aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にサブ制御部91は動作停止する。
また、サブ制御部91は、図16に示すように、タイマ割込処理(サブ)においてAT制御処理を実行する。まず、サブ制御部91は、メイン制御部41からRT情報2コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSe1)。サブ制御部91は、RT情報2コマンドを受信していない場合(ステップSe1;N)、処理を終了し、RT情報2コマンドを受信した場合(ステップSe1;Y)、RT情報2コマンドに基づいてRT0〜3の何れかであるか否かを判定する(ステップSe2)。サブ制御部91は、RT0〜3の何れかでない場合(ステップSe2;N)、処理を終了し、RT0〜3の何れかである場合(ステップSe2;Y)、タイマ割込処理(サブ)のステップSp5の処理によってATフラグがセットされたか否かを判定する(ステップSe3)。
サブ制御部91は、ATフラグがセットされていないことを判定した場合(ステップSe3;N)、すなわちAT中でない場合には、処理を終了する。一方、サブ制御部91は、ATフラグがセットされていることを判定した場合(ステップSe3;Y)、すなわちAT中の場合には、リール回転開始コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定することにより、AT中のゲームが開始されたか否かを判定する(ステップSe4)。
サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信した場合(ステップSe4;Y)、ATでのゲーム数をカウントするATゲーム数カウンタを+1だけ加算する(ステップSe5)。サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信しない場合(ステップSe4;N)又はATゲーム数カウンタを加算した後には、メイン制御部41から当選番号コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSe6)。
当選番号コマンドを受信していない場合(ステップSe6;N)、ステップSe12の処理に移る。当選番号コマンドを受信した場合(ステップSe6;Y)、受信した当選番号コマンドに基づいて内部抽選の当選結果を特定する内部抽選結果解析処理を行い(ステップSe7)、押し順ベルに当選したか否かを判定する(ステップSe8)。サブ制御部91は、押し順ベルに当選した場合(ステップSe8;Y)、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序を決定するストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を抽選により決定する押下順序抽選処理を行う(ステップSe9)。
本実施形態においては、押し順ベルに当選した場合には第1停止させるストップスイッチのみが正解(3択に正解)すれば入賞するが、押し順リプレイはストップスイッチの押下順序について正解(6択に正解)させなければ入賞しないため、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序についても押下順序抽選によって決定している。よって、あたかも6択の押下順序に正解しなければ押し順ベルが入賞しないかのようなナビ演出は行われるものの、押し順ベルに当選した場合には3択の押下順序に正解すれば押し順ベルは入賞するので、ナビ演出で報知された通りの押下順序にしたがわなくても第1停止のみ正解すれば押し順ベルは入賞する。このように、ナビ対象役の全てにおいて6択とすることによってゲームの内容に統一性を持たせることができ、ゲームの内容を遊技者が理解しやすくできる。なお、押し順ベルは3択のうちの1択が正解すれば入賞するため、6択とする押下順序抽選処理を行わないスロットマシンに本発明を適用することが可能である。また、本実施形態では、押し順ベルを3択としたが、押し順ベルを6択としてもよい。この場合、例えば、6択とする押下順序抽選処理のみを行うスロットマシンに本発明を適用することも可能である。
サブ制御部91は、押し順ベルに当選していない場合(ステップSe8;N)、押し順リプレイに当選したか否かを判定する(ステップSe11)。押し順リプレイに当選しない場合(ステップSe11;N)、処理を終了し、押し順リプレイに当選した場合(ステップSe11;Y)又は押下順序抽選処理の終了後には、サブ制御部91は、後述する図18に示すナビ演出開始処理を実行する(ステップSe10)。なお、押し順リプレイ以外の当選役(押し順ベルを除く)に当選したことを特定又はハズレになったことを特定した場合には、サブ制御部91は、処理を終了する。
サブ制御部91は、当選番号コマンドを受信していない場合(ステップSe6;N)、又はナビ演出の実行後、リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSe12)。サブ制御部91は、リール停止コマンドを受信していない場合(ステップSe12;N)、処理を終了し、リール停止コマンドを受信した場合(ステップSe12;Y)、ナビ画像を更新して表示するとともに、ナビ音声を更新して出力する(ステップSe13)。
ナビ画像の更新として、押下されたストップスイッチに対応する押下順序画像を消去する処理を行う。例えば、全リールが回転した状態でナビ画像として「123」と表示されており、リール2Lが第1停止した場合には、「1」を消去し、「23」のみを表示する。また、ナビ音声の更新として、次に押下するべきストップスイッチを示す音声を出力する処理を行う。例えば、全リールが回転した状態で「左!」という音声が出力され、リール2Lが第1停止した場合には、次に押下するべきストップスイッチを示す「中!」という音声を出力する。
ナビ画像及びナビ音声の更新後、サブ制御部91は、全てのリールに対するリール停止コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(ステップSe14)。サブ制御部91は、全てのリール停止コマンドを受信していない場合(ステップSe14;N)、処理を終了し、全てのリール停止コマンドを受信した場合(ステップSe14;Y)、ATゲーム数カウンタを参照してATでのゲーム数(以下、「ATゲーム数」とも称する)が所定回数(例えば、100回)に達したか否かを判定する(ステップSe15)。サブ制御部91は、ATゲーム数が所定回数に達していない場合(ステップSe15;N)、処理を終了し、ATゲーム数が所定回数に達した場合(ステップSe15;Y)、ATゲーム数カウンタのカウント値をクリアし(ステップSe16)、ATフラグをクリアし(ステップSe17)、処理を終了する。
また、サブ制御部91は、図18に示すように、AT制御処理においてナビ演出開始処理を実行する。まず、サブ制御部91は、メイン制御部41からリール回転開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップSf1)。サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信していない場合(ステップSf1;N)、図19(A)に示す小ナビ画像501を液晶表示器51に表示し(ステップSf2)、ステップSf1の処理に戻る。
ここで、小ナビ画像とは、小さい押下順序画像によって押し順ベル又は押し順リプレイにおける正解の押し順を報知する画像である。本実施形態の小ナビ画像501は、「チャンス!」との文字画像と小さい押下順序画像501L、501C、501Rとを含む画像である。
一方、サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信した場合(ステップSf1;Y)、図19(B)に示す大ナビ画像502を液晶表示器51に表示し(ステップSf3)、ナビ音声の出力を開始し、処理を終了する。
ここで、大ナビ画像とは、小ナビ画像よりも大きい押下順序画像によって押し順ベル又は押し順リプレイにおける正解の押し順を報知する画像である。本実施形態の大ナビ画像502は、小ナビ画像501と同様の「チャンス!」との文字画像と小ナビ画像501よりも大きい押下順序画像502L、502C、502Rとを含む画像である。
以上が、サブ制御部91が実行する処理についての説明である。
次に、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御について説明する。
遊技者によってスタートスイッチ7が操作されたときに、メイン制御部41は、内部抽選処理を実行し、内部当選コマンド等をサブ制御部91に送信する。このとき、AT状態において押し順ベル又は押し順リプレイに内部当選している場合には、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された内部当選コマンドに基づいてナビ演出を実行する。
ここで、メイン制御部41は、図20(A)に示すように、内部当選コマンド等の送信後にリール回転開始コマンドを送信してから原点通過時処理を実行してストップスイッチ8L、8C、8Rを有効化する。そして、サブ制御部91は、内部当選コマンド等の受信後、メイン制御部41から送信されたリール回転開始コマンドを受信する所定タイミングまで小ナビ画像501を表示し、リール回転開始コマンドを受信してから大ナビ画像502を表示してナビ音声を出力する。
したがって、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが無効期間から有効期間に移行するタイミングの直前の所定タイミングまで小ナビ画像501を表示し、所定タイミングになった後からは大ナビ画像502を表示している。
以上が、本実施形態に係るスロットマシン1の具体的な制御についての説明である。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに、前回ゲーム開始後から所定期間が経過してからリール2L、2C、2Rの回転を開始する。また、メイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転を開始したときに、リール回転開始コマンドを生成し、リールモータ32L、32C、32Rが定速回転中となってストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化される前にリール回転開始コマンドをサブ制御部91に送信する。そして、メイン制御部41は、押し順ベル又は押し順リプレイに内部当選したときに、ストップスイッチ8L、8C、8Rが正解の押し順で操作されれば不正解の押し順で操作されたときよりも遊技者にとって有利な当選役を入賞させることが可能となっている。
また、サブ制御部91は、押し順ベル又は押し順リプレイに内部当選したときに、ATに制御されていればナビ演出で正解の押し順を報知する。このとき、サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信するまで、図19(A)に示す小ナビ画像501で押し順を報知するとともに、リール回転開始コマンドを受信した後に、図19(B)に示す大ナビ画像502で押し順を報知する。
このようにすることで、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効化されたときにナビ画像が小ナビ画像501から大ナビ画像502に変化したことを遊技者が認識可能となり、遊技者に対して正解の押し順を認識させつつストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になるタイミングを示唆することができる。この結果、本実施形態のスロットマシン1は、ナビ画像が変化しないスロットマシンよりも遊技者に対するストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になっているか否かの監視負担を軽減できる。
特に、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信した後に、小さい押下順序画像501L、501C、501Rを含む小ナビ画像501を大きな押下順序画像502L、502C、502Rを含む大ナビ画像502に変化させて正解の押し順を報知する。
このようにすることで、小さい押下順序画像501L、501C、501Rが大きな押下順序画像502L、502C、502Rに変化しないスロットマシンよりもナビ画像の変化を遊技者に認識させ易くすることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、リール回転開始コマンドを受信した後に、小ナビ画像501を大ナビ画像502に変化させるだけでなく、ナビ音声の出力も追加して正解の押し順を報知する。
このようにすることで、ナビ画像にナビ音声出力が追加されないスロットマシンよりもナビ演出による報知態様の変化を遊技者に認識させ易くすることができる。
なお、本実施形態のスロットマシン1において、サブ制御部91は、ナビ演出において期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、サブ制御部91は、小ナビ画像において期待度を示唆するようにしてもよい。具体的には、図19(A)に示す小さい四角枠の押下順序画像501L、501C、501Rを含む小ナビ画像501の期待度を「通常」とし、図19(C)に示す小さい三角枠の押下順序画像503L、503C、503Rを含む小ナビ画像503の期待度を「大」とし、図19(E)に示す小さい丸枠の押下順序画像505L、505C、505Rを含む小ナビ画像505の期待度を「最大」とした上で、サブ制御部91は、AT継続抽選処理やボーナス等の内部抽選処理の抽選結果の期待度に応じた小ナビ画像501、503、505を選択して表示するようにしてもよい。
このようにすることで、リール回転開始コマンドを受信するまでの小ナビ画像において期待度示唆を行うことができるので、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になるまでの期間を有効に利用することができる。また、遊技者は小ナビ画像において何れの種類の押下順序画像によって期待度示唆がなされるかに関心を抱くようになるので、小ナビ画像によって複数種類の期待度示唆をしないスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
また、サブ制御部91は、例えば、大ナビ画像において小ナビ画像と同様に期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、図19(B)に示す大きい四角枠の押下順序画像502L、502C、502Rを含む大ナビ画像502の期待度を「通常」とし、図19(D)に示す大きい三角枠の押下順序画像504L、504C、504Rを含む大ナビ画像504の期待度を「大」とし、図19(F)に示す大きい丸枠の押下順序画像506L、506C、506Rを含む小ナビ画像506の期待度を「最大」とした上で、サブ制御部91は、AT継続抽選処理やボーナス等の内部抽選処理の抽選結果の期待度に応じた大ナビ画像502、504、506を選択して表示するようにしてもよい。
このようにすることで、リール回転開始コマンドを受信してからの大ナビ画像において期待度示唆を行うことができる。また、遊技者は大ナビ画像において何れの種類の押下順序画像によって期待度示唆がなされるかに関心を抱くようになるので、大ナビ画像によって複数種類の期待度示唆をしないスロットマシンよりも遊技の興趣が向上する。
なお、サブ制御部91は、小ナビ画像及び大ナビ画像の両方で期待度を示唆するときには、大ナビ画像の期待度が小ナビ画像の期待度に対応していることが好ましい。例えば、図19(C)に示す期待度が「大」の小ナビ画像503の表示後に図19(D)に示す期待度が「大」の大ナビ画像504を表示したり、図19(E)に示す期待度が「最大」の小ナビ画像505の表示後に図19(F)に示す期待度が「最大」の大ナビ画像506を表示したりして小ナビ画像から大ナビ画像に変化しても期待度が変化しないようにしてもよい。また、例えば、図19(A)に示す期待度が「通常」の小ナビ画像501の表示後に図19(B)に示す期待度が「通常」の大ナビ画像502だけでなく図19(D)に示す期待度が「大」の大ナビ画像504や図19(F)に示す期待度が「最大」の大ナビ画像506を表示したり、図19(C)に示す期待度が「大」の小ナビ画像503の表示後に図19(D)に示す期待度が「大」の大ナビ画像504だけでなく図19(F)に示す期待度が「最大」の大ナビ画像506を表示したりしてもよい。このように、小ナビ画像及び大ナビ画像の両方で期待度を示唆するときには、大ナビ画像の期待度が小ナビ画像の期待度以上であることが好ましい。
また、サブ制御部91は、例えば、リール回転開始コマンドを受信するまで小ナビ画像501、503、505を段階的に変化させたり、連続的に変化させたりして期待度を示唆するようにしてもよい。例えば、AT継続抽選処理に当選してAT上乗せゲーム数が付与されることが確定している場合に、リール回転開始コマンドを受信するまで期待度が「通常」の小ナビ画像501、期待度が「大」の小ナビ画像503、期待度が「最大」の小ナビ画像505の順に段階的に変化させてもよい。
このようにすることで、リール回転開始コマンドを受信するまでの小ナビ画像において複数種類の期待度示唆を段階的に行うことができるので、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になるまでの期間を更に有効に利用することができる。また、遊技者は小ナビ画像が最終的に何れの種類の期待度示唆に変化するかに関心を抱くようになるので、小ナビ画像によって複数種類の期待度示唆をしないスロットマシンよりも遊技の興趣が更に向上する。なお、この場合、最終的に変化した小ナビ画像の期待値と大ナビ画像の期待度とが対応していることが好ましい。例えば、最終的に変化した小ナビ画像が図19(C)に示す期待度が「大」の小ナビ画像503であれば図19(D)に示す期待度が「大」の大ナビ画像504を表示することが好ましい。また、例えば、最終的に変化した小ナビ画像が図19(E)に示す期待度が「最大」の小ナビ画像505であれば図19(F)に示す期待度が「最大」の大ナビ画像506を表示することが好ましい。
ここで、AT継続抽選処理に当選したときに付与される特典は、AT上乗せゲーム数に限定されず、例えば、ATが複数ゲーム数のセット(ナビストック)毎に制御されている場合には、上乗せ分のナビストック数としてもよい。また、例えば、ATが所定の払い出し枚数や純増数に達するまで制御されている場合に、払い出し枚数や純増数の上限値を上乗せしてもよい。
なお、ナビ演出の実行中に期待度を示唆する方法については、押下順序画像の枠の形状を変化させることに限定されず、例えば、押下順序画像の模様や色彩を変化させたり(例えば、期待度が大きい場合に二重枠にしたり、期待度に大きくなるに連れて花柄や星柄を追加したり、期待度に応じて赤色、黄色、青色、レインボーの7色に変化したりする等)、ナビ画像全体の形状や模様や色彩を変化させたり(例えば、期待度が大きくなるに連れて押下順序画像以外の文字画像を拡大したり、キャラクタ画像を追加したりする等)、期待度を示唆する音声の出力や照明光の点灯等を追加したり、これらの複数の変化を組み合わせたりしてもよい。
なお、本実施形態のスロットマシン1において、サブ制御部91は、例えば、AT継続抽選処理に当選してAT上乗せゲーム数が付与されたか否かを煽るバトル演出(煽り演出)が実行されているときにもナビ演出を実行してもよい。例えば、サブ制御部91は、図19(G)及び図19(H)に示すようにバトル演出実行時に小ナビ画像507や大ナビ画像508を実行してもよい。ここで、バトル演出は、味方キャラと敵キャラとが対戦するバトル画像を表示する演出であり、小ナビ画像507は、例えば、期待度が「通常」の小さい押下順序画像507L、507C、507Rと文字画像とをバトル画像の右側下方(液晶表示器51の右端下部)にバトル演出よりも小さく設けた画像である。また、大ナビ画像508は、小ナビ画像507と同様に、例えば、期待度が「通常」の小さい押下順序画像508L、508C、508Rと文字画像とをバトル画像の右側下方にバトル演出よりも小さく設けた画像である。
このようにすることで、バトル演出とともに実行されるナビ演出がバトル演出とともに実行されないナビ演出よりも目立たない態様で実行されて押し順が報知されるので、遊技者に押し順やストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になるタイミングの示唆を認識させつつバトル演出にも関心を抱かせることができる。なお、バトル演出とともに実行されるナビ演出がバトル演出とともに実行されないナビ演出よりも目立たない態様で実行することにより、遊技者に対して正解の押し順を認識させつつストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になるタイミングを示唆する本発明の作用効果が低減される可能性があるが、ナビ演出の変更自体は行われるので、遊技者に対してストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が有効になっているか否かの監視負担を軽減する本発明の目的は達成される。
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが無効期間から有効期間に移行するタイミングの直前の所定タイミングまで小ナビ画像501を表示し、所定タイミング後からは大ナビ画像502を表示してナビ演出を変化させたが、所定タイミングにナビ演出を変化させなくてもよい。例えば、図20(B)に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rが無効期間から有効期間に移行するタイミングまで小ナビ画像501を表示し、同タイミング後から大ナビ画像502を表示してもよい。この場合、例えば、図20(B)に示すように、メイン制御部41が原点通過時処理の実行完了時に変更してストップスイッチ8L、8C、8Rが有効状態となったことを特定可能な有効状態特定コマンドを送信する等してサブ制御部91が有効期間に移行するタイミングを判別可能とする必要がある。
なお、本実施形態では、メイン制御部41とサブ制御部91との間でリール回転開始コマンドを送受信してストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化される直前の所定タイミングにナビ演出を変化させているが、リール回転開始コマンドを送受信せずにストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化される直前の所定タイミングにナビ演出を変化させてもよい。例えば、サブ制御部91は、内部当選コマンド等を受信したときに、前回ゲームのリール回転開始コマンドを受信してから所定期間(4.1秒)を経過したタイミングをストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化される所定タイミングとしてナビ演出を変化させてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、ナビ演出実行中に電力供給が停止した後に電力供給が開始された場合には、事前決定手段の決定結果(例えば、内部抽選の結果)を示すバックアップデータに基づいて、各可変表示領域(例えば、リール2L、2C、2R)の変動表示の停止状況に関わらず、特定情報として共通の復帰時特定情報を報知する制御を行う。
よって、電断復帰後もナビ演出の実行を継続するように構成した場合に、特定情報の報知を実行するためのプログラムやデータを簡素化することができる。
なお、上記実施形態では、ナビ演出としてナビ画像の表示とナビ音声の出力を例に挙げたが、本実施形態に限らず、例えば、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1b等に取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化等、上記の実施形態と異なる手段で特定情報を報知するスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用して、請求項1に係る発明を実現することが可能である。また、報知は他の機能を有する装置の一部を利用して行ってもよいし(例えば、リールLED55を用いて報知を行う場合にリールLED55はリールを背面側から照明する機能を有する)、報知のみを行う装置を設けて行ってもよい。また、上記実施形態では、ナビ演出としてナビ画像の表示とナビ音声の出力との2種類の報知を行う例を挙げたが、本実施形態に限らず、1つの報知手段(例えば、液晶表示器51のみ)によって報知を行うスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。すなわち、本実施形態のスロットマシン1から演出効果LED52やスピーカ53、54やリールLED55等を省略したような構成であってもよい。
また、上記実施形態では、上記実施形態では、特定情報としてストップスイッチの押下順序を例に挙げたが、本実施形態に限らず、例えば、ストップスイッチを押下するタイミング、言い換えると入賞ラインに停止させる図柄の種類(色等)を特定情報とする、あるいは、ストップスイッチの押下順序とストップスイッチを押下するタイミングとを組み合わせて特定情報とする等、上記の実施形態と異なる内容を特定情報とするスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。
また、上記実施形態では、電断復帰後に共通の復帰時特定情報として共通ナビ画像を表示する例を挙げたが、本実施形態に限らず、例えば、ナビ音声、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1b等に取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化等、上記の実施形態と異なる手段で共通の復帰時特定情報を報知するスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。
また、上記実施形態では、電断復帰後に共通の復帰時特定情報としてナビ画像の一部である押下順序画像のみを共通ナビ画像として表示する例を挙げたが、本実施形態に限らず、共通ナビ画像として例えば予め定められたナビ画像をそのまま表示する等、共通ナビ画像をナビ画像の一部としないスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。
また、上記実施形態では、押し順ベルの当選時に押下順序を抽選する例を挙げたが、本実施形態に限らず、押し順ベルに当選した場合には押下順序を抽選せずに3択にする等、一の抽選結果に対する複数種類の特定情報のうちから何れかを抽選により決定しないスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。
また、上記の実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、例えば、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに上記の実施形態で示した構成を適用することが可能である。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させた場合に、上記の実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本発明のスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちの何れか1種類のみを用いるものに限定されるものでなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、且つ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るスロットマシンも本発明のスロットマシンに含まれるものである。
また、本実施形態では、復帰時特定情報は、電力供給が停止する前に報知していた特定情報の一部情報から構成される。
よって、各可変表示領域で有利な表示結果の組み合わせを導出させるための必要最低限の特定情報のみを報知することで、電源復帰時の負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、事前決定手段の決定結果が特定結果となった場合において、一の特定結果に対する複数種類の特定情報のうちから何れかを抽選により決定する報知情報決定手段を含み(図16に示すステップSe9参照)、報知制御手段は、報知情報決定手段が決定した特定情報を報知し(図16に示すステップSe8、Se11参照)、復帰制御手段は、抽選の結果に関わらず、予め定められた復帰時特定情報を報知する。
よって、特定情報を選択する処理を省けるので、電源復帰時の処理負担を軽減することができる。
また、本実施形態では、特定情報を報知する複数種類の報知手段(例えば、ナビ画像とナビ音声)を含み、復帰制御手段は、予め定められた一の報知手段による報知を行う制御のみを行う。
よって、他の報知手段に関する処理を省けるので、電源復帰時の処理負担を軽減することができる。
[実施形態2]
上記実施形態1では、ナビ演出において小ナビ画像501や大ナビ画像502を実行したが、その他にも、例えば、後述する操作関連演出を実行してもよい。以下、操作関連演出を実行する実施形態2について説明する。
なお、本実施形態では、上記実施形態1と同様の構成及び処理となる部分についてはその詳細な説明を省略し、主として上記実施形態1とは異なる部分について説明する。
図21を用いて、サブ制御部91が1ゲーム消化に関連するタイミング(例えば、1ゲーム開始時や1ゲーム終了時等)に実行する操作関連演出処理を説明する。図21は、操作関連演出処理を実行するためのフローチャートである。まず、ステップS510において、操作要求演出実行条件が成立したか否かが判定される。ここで、本実施形態においては、操作要求演出実行条件は、バトルに勝利する演出を実行することにより成立する条件である。操作要求演出実行条件が成立しないと判定される場合(ステップS510;N)、操作関連演出処理を終了する。一方、操作要求演出実行条件が成立すると判定される場合(ステップS510;Y)、ステップS520に移る。
ステップS520においては、演出抽選用テーブルを用いて操作要求演出抽選が実行される。操作要求演出抽選では、連打要求演出を実行するか、長押し要求演出を実行するか等が決定される。図22は、演出抽選用テーブルの一例を示した図である。なお、演出抽選用テーブルは、ROM91bに予め格納されている。図22を用いて、演出抽選用テーブルについて説明する。
図22に示す演出抽選用テーブルでは、連打要求演出(通常)と、連打要求演出(有利)と、長押し要求演出(通常)と、長押し要求演出(有利)との振分率(決定確率)が規定されており、それぞれの振分率は、40%、10%、40%、10%となる。ステップS520においては、これらの振分率に基づいて、操作要求演出抽選が実行される。また、括弧内の「通常」及び「有利」は、連打要求演出又は長押し要求演出の演出態様を示しており、以下では、それぞれ通常態様、有利態様という。有利態様は通常態様よりも、操作要求演出が実行されたときに付与され得るATゲーム数の期待値が多くなる割合が高くなるように設定されている(後述する図25参照)。このように、操作要求演出抽選において通常であるか有利であるかが決定されることから、遊技者に対して緊張感を与えることができる。
ステップS530において、連打要求演出(連打要求演出(通常)又は連打要求演出(有利))が実行されると判定された場合には(ステップS530;Y)、ステップS540に移り、長押し要求演出(通常)又は長押し要求演出(有利)が実行される旨が決定された場合には(ステップS530;N)、ステップS740に移る。
ステップS540においては、操作対応演出の実行、及び、第1演出態様で連打要求演出の実行が開始される。図23は操作対応演出、及び、連打要求演出の一例を示した図である。図23を用いて、操作対応演出及び連打要求演出について説明する。図23(A)は、操作対応演出及び第1演出態様での連打要求演出を示し、図23(B)は、操作対応演出及び第2演出態様での連打要求演出を示した図である。また、図23(A)及び図23(B)に示す操作対応演出及び連打要求演出は、液晶表示器51に所定の画像(キャラクタやメッセージ)を表示させることにより実行される演出である。
図23(A)に示すように、操作対応演出として、所定のキャラクタを模倣した人物画像514及びゲージ画像516が表示され、第1演出態様での操作要求演出として、「PUSH!」と示されたボタンを模倣したボタン画像512、及び、「連打!」というメッセージ(以下、「連打メッセージ」という。)513が表示される。
ここで、操作対応演出及び第1演出態様での操作要求演出においては、人物画像514が、ボタン画像512の背景となるように、人物画像514及びボタン画像512は表示される。換言すれば、ボタン画像512は、人物画像514に重畳されて表示される。さらに、ボタン画像512は、後述する第2演出態様でのボタン画像515よりも大きく表示される。これにより、ボタン画像512を目立たせることができることからボタン画像512を遊技者に目視させ易くすることができ、演出用スイッチ56を連打操作させることを当該遊技者に対して分かりやすく認識させることができる。換言すれば、ボタン画像512が人物画像514に重畳されていることから、遊技者は、ボタン画像512を注視することができる。なお、図23(B)については後述する。
また、ボタン画像512の色は、通常態様又は有利態様に応じて異なるように定められている。本実施形態では、有利態様のときにはボタン画像512に赤色(図23ではハッチング)が付加され、通常態様のときにはボタン画像512に白色(特に図示せず)が付加される。これにより、遊技者は、ボタン画像512の色を認識することにより、操作要求演出の演出態様(通常態様又は有利態様)を認識することができる。
ステップS540の処理が終了すると、ステップS550の処理に移る。ステップS550においては、連打用の所定操作が検出されたか否かが判定される。図24は、連打操作及び長押し操作の詳細を説明するための図である。図24(A)は連打操作の詳細を示した図であり、(ア)は「演出用スイッチ56からの検出信号」を示し、(イ)は「サブ制御部91により特定される操作」を示す。「(ア)演出用スイッチ56からの検出信号」について「ON」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力された旨を示し、「OFF」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力されていない旨を示す。また、「(イ)サブ制御部により特定される操作」について「ON」は、サブ制御部91により操作が特定された旨を示し、「OFF」は、サブ制御部91により操作が特定されていない旨を示す。
本実施形態においては、(イ)に示すように、連打操作(複数回の操作)のうち、サブ制御部91は、1回目(初回)の操作を、「連打用の所定操作」として特定し、2回目以降の操作を、「連打用の特定操作」として特定する。なお、サブ制御部91が、連続して検出した検出信号の個数が後述する所定個(10個)未満である場合には、当該検出信号を出力させた操作を連打操作のうちの1回の操作であると特定する。
ステップS550の処理において、連打用の所定操作が検出されるまで(ステップS550;N)、処理を継続させる。なお、ステップS550の処理において、連打用の所定操作が検出されずに、遊技者によりキャンセル操作がされる場合、操作関連演出は終了し、次のゲームに移行される。ステップS550において、連打用の所定操作が検出される場合(ステップS550;Y)、ステップS560の処理に移る。ステップS560においては、連打要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更される。図23(B)に、第2演出態様の連打要求演出等を示す。図23(B)の例では、人物画像514は、ボタン画像512の背景として表示されるものの、第2演出態様の連打要求演出として、ボタン画像512は、人物画像514に重畳されない位置に表示されると共に、ボタン画像512は第1演出態様のときと比較して小さく表示される。第2演出態様でのボタン画像512をボタン画像515という。さらに、第2演出態様では、連打メッセージ513は表示されなくなる。一方、操作対応演出としての人物画像514の大きさ及び位置は変更されない。
連打要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更されることにより、ボタン画像512の大きさ及び位置が変更される理由について説明する。前述のように、第1演出態様においては、ボタン画像512を大きく、且つ、ボタン画像512を人物画像514に重畳させて表示することにより、遊技者に対してボタン画像512を認識させることで、遊技者に操作内容を明確に把握させる。
また、第1演出態様から第2演出態様に変更されたということは、遊技者により所定操作(図24の例では連打操作の1回目の操作)がされたということである。遊技者が所定操作を行ったということは、遊技者は連打操作を行う旨を認識していると擬制できる。遊技者が連打操作を行う旨を認識している場合にまで、第1演出態様のように、ボタン画像512を大きく、且つ、ボタン画像512を人物画像514に重畳させて表示させると、人物画像514を遊技者に対して見せることができず、且つ、遊技者にとってあまり必要でない情報であるボタン画像512がただ大きく表示されることになり、遊技の興趣の低下を招く場合がある。
そこで、第2演出態様では、「連打用の所定操作を行った遊技者は連打操作を行う旨を認識しており、当該遊技者にとってボタン画像512の表示はあまり必要ない」と擬制して、ボタン画像512を人物画像514に重畳させず、且つ、第1演出態様時よりもボタン画像512を小さく表示する。これにより、遊技者に対して、人物画像514を適切に見せることができ、且つ、ボタン画像512に対して煩雑性を招くことはなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、第2演出態様において、ボタン画像512を表示しないとすると、遊技者は、「連打操作をする必要がないのか」という疑念を抱く場合があるが、本実施形態の第2演出態様では、ボタン画像512は小さく表示される。したがって、遊技者に、連打操作の必要性を認識させることができ、このような疑念を抱かせないようにすることができる。
また、図23(A)においては、ボタン画像512が赤色(ハッチング)が付加されていることにより、第1演出態様であり且つ有利態様で操作要求演出が実行されているが、図23(B)においても、ボタン画像512は赤色(ハッチング)が付加されていることから、第2演出態様であり且つ有利態様で操作要求演出が実行されている。このように、第1演出態様から第2演出態様に変更されても、有利態様は変更されない。したがって、第1演出態様から第2演出態様に変更されたとしても、「操作要求演出が実行されたときに付与され得るATゲーム数の期待値が多くなる割合が高い」旨の示唆を継続させることができ、遊技者に、当該示唆を見逃させないようにすることができる。
説明を図21に戻す。ステップS560の処理が終了すると、ステップS570に移る。ステップS570においては、連打用の特定操作が検出されたか否かが判断される。連打用の特定操作とは、図24(イ)に示すように、連打用の所定操作(1回目の操作)後にされる操作である。すなわち、図24(イ)の例では、連打操作のうち、2打目以降の操作である。ステップS570において、連打用の特定操作が検出された場合(ステップS570;Y)、ステップS580に移る。
ステップS580においては、付与ATゲーム数抽選テーブルを用いて、付与ATゲーム数抽選し、当該抽選により決定されたゲーム数が付与される。図25は、当該付与ATゲーム数抽選テーブルの一例を示したものである。本実施形態の付与ATゲーム数抽選テーブルは、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回である場合には、(A)の付与ATゲーム数抽選テーブルが用いられ、付与ATゲーム数抽選の回数が6回以降である場合には、(B)の付与ATゲーム数抽選テーブルが用いられる。図25(A)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定されることはない一方、図25(B)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定され得る点等で図25(A)及び図25(B)のテーブルは異なる。また、図25(A)及び図25(B)の付与ATゲーム数抽選テーブルにおいては、付与されるATゲーム数の振分率(付与される確率)が、通常時(通常態様で連打要求演出が実行されているとき)と、有利時(有利態様で連打要求演出が実行されているとき)とで異なるように設計されている。
図25(A)の例では、1G、2G、5G、10G(ただし、Gは「ゲーム数」をいう。)が規定されており、1G、2G、5G、10Gが付与される確率(振分率)は、通常時においてはそれぞれ40%、35%、20%、5%であるのに対し、有利時においては、それぞれ20%、30%、30%、20%である。また、図25(B)の例では、0G、1G、2G、5G、10Gが規定されており、0G、1G、2G、5G、10Gが付与される確率(振分率)は、通常時においてはそれぞれ10%、60%、20%、5%、5%であるのに対し、有利時においてはそれぞれ5%、45%、20%、15%、15%である。
このように、図25(A)及び図25(B)の双方において、有利時では通常時よりも、付与されるATゲーム数の期待値は多くなるように設計されている。したがって、有利時では通常時よりも、遊技者にとって有利な状況である割合が高いといえる。
次に、図25(A)及び図25(B)の2種類の付与ATゲーム数抽選テーブルを分けて用いる理由について説明する。前述のように、図25(A)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定されることはない一方、図25(B)では、付与されるATゲーム数が「0」に決定され得る点で両者のテーブルは異なる。ところで、操作関連演出は、演出終了条件(本実施形態では後述するステップS600及びステップS800において付与ATゲーム数抽選処理で外れになることにより成立する条件)が成立したときに、操作関連演出は終了する。もし、図25(A)のテーブルに付与されるATゲーム数として「0」が規定されている場合には、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回という少ない回数であるにもかかわらず付与されるATゲーム数が「0」に決定され、操作関連演出が終了し、遊技の興趣を低下させる可能性がある。そこで、図25(A)及び図25(B)を分けることにより、付与ATゲーム数抽選の回数が1〜5回であるときには、付与されるATゲーム数が「0」に決定されないようにし、付与ATゲーム数抽選の回数が6回以降であるときには、付与されるATゲム数が「0」に決定され得るようにする。したがって、遊技者に対して、ATゲーム数の最低保障を担保することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
このように、ステップS580の処理を実行することにより、遊技者により、特定操作が行われる毎に、操作対応演出が更新されると共に、付与ATゲーム数抽選が実行されATゲーム数が付与される。したがって、遊技者操作要求演出で要求された操作を遊技者が積極的に行うように促すことができ、操作要求演出についての興趣を向上させることができる。
ステップS580の処理が終了すると、ステップS590の処理に移る。ステップS590においては、付与ATゲーム数演出が実行され、操作対応演出が更新される。本実施形態の付与ATゲーム数演出については、ステップS580において決定・付与されたゲーム数を液晶表示器51に表示させる演出である(特に図示せず)。これにより、遊技者は1回の特定操作により、付与されるATゲーム数を把握することができる。また、本実施形態の操作対応演出の演出態様の更新については、図23(B)の人物画像514を取り巻く炎の色が変化すると共に、ゲージ画像516の左端の色が変化するものである。なお、本実施形態の操作対応演出の演出態様の更新とは、1回の特定操作毎に操作対応演出の演出態様が更新され、当該更新後の操作対応演出が所定時間(例えば、1秒)実行され、元の演出態様に戻る更新である。例えば、特定操作がされる前の炎の色が黄色である場合には、特定操作がされると、炎の色が例えば「黄色→赤色→黄色」のようになることである。
このように、操作対応演出を更新させることにより、遊技者が特定操作を行ったことを当該遊技者自身に把握させることができる。また、6回目以降の付与ATゲーム数抽選において、付与されるATゲーム数として「0」が決定されると、「0G」と表示すると共に、「残念」というメッセージを表示させる。
ステップS590の処理終了後、ステップS600の処理に移る。ステップS600においては、ステップS580での付与ATゲーム数抽選の結果が外れである(付与ATゲーム数が0である)か否かが判定される。付与ATゲーム数抽選の結果が外れであると判定された場合には(ステップS600;Y)、ステップS610に移行され、付与ATゲーム数抽選の結果が外れでないと判定された場合には(ステップS600;N)、ステップS570に戻る。
すなわち、連打要求演出開始時から付与ATゲーム数抽選処理の結果が外れになるまでのステップS570、S580、S590、S600におけるループにより、遊技者が連打をする毎に、人物画像514を取り巻く炎の色及びゲージ画像516の左端518の色が変化すると共に、付与ATゲーム数抽選により決定されたATゲーム数の表示及び付加が行われることになる。したがって、遊技者に対して連打要求演出に対する操作の介入度合を高めることができる。
ステップS610においては、合計付与ゲーム数演出が実行される。合計付与ゲーム数演出とは、ステップS580の付与ATゲーム数抽選により、決定・付与されたATゲーム数の合計値を報知する演出である。例えば、付与されたATゲーム数の合計値が200ゲームである場合には、「おめでとう!200ゲームGET!!」といったメッセージが表示されることになる。
次に、ステップS520での操作要求演出抽選により、長押し要求演出(通常)又は長押し要求演出(有利)が決定された場合について説明する。また、連打要求演出と同一の箇所については、説明を省略する。ステップS530の処理において、長押し要求演出が実行されたと判定された場合には、ステップS740に移行する。
ステップS740においては、操作対応演出の実行、及び、第1演出態様で長押し要求演出の実行が開始される。第1演出態様での長押し要求演出は、図23(A)記載の連打メッセージ513が、「長押し!!」という長押しメッセージに代替された態様の演出である。また、操作対応演出は図23(A)と同様であり、第2演出態様での長押し要求演出は図23(B)と同様である。
ステップS740の処理が終了すると、ステップS750の処理に移行する。ステップS750においては、長押し用の所定操作が検出されたか否かが判定される。図24(B)は長押し操作の詳細を示した図であり、(ウ)は「演出用スイッチ56からの検出信号」を示し、(エ)は「サブ制御部91により特定される操作」を示す。「(ウ)演出用スイッチ56からの検出信号」について「ON」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力された旨を示し、「OFF」は、演出用スイッチ56から検出信号が出力されていない旨を示す。また、「(エ)サブ制御部により特定される操作」について「ON」は、サブ制御部91により操作が特定された旨を示し、「OFF」は、サブ制御部91により操作が特定されていない旨を示す。
本実施形態においては、(エ)に示すように、長押し操作されている期間において所定時間(例えば、0.1秒)ごとに、サブ制御部91は、演出用スイッチ56からの検出信号を検出する。当該所定時間については、一般的な遊技者が連打操作する際の、操作間隔よりも短い時間であれば、如何なる値でもよい。本実施形態においては、(エ)に示すように、長押し操作のうち、サブ制御部91は、連続して所定個(10個)(図24では省略して図示)の検出信号を検出するまでの、遊技者による操作を「長押し用の所定操作」として特定し、11回目以降の検出信号を検出する毎の、遊技者による操作を「長押し用の特定操作」として特定する。すなわち、長押し用の所定操作は、遊技者から長押し操作された時から、所定期間t(この例では、1秒(=10×0.1))経過する時までの操作であり、長押し用の特定操作は、長押し用の所定操作以降に検出信号を検出する毎の、遊技者による操作である。当該所定期間tは1秒に限られるものではなく、他の値であってもよい。なお、前述のように、サブ制御部91が、連続して検出した検出信号の個数が所定個(10個)未満である場合には、サブ制御部91は、当該検出信号を出力させた操作を連打操作のうちの1回の操作であると特定する。
ステップS750の処理において、長押し用の所定操作が検出されるまで(ステップS750;N)、処理を継続させる。ステップS750において、長押し用の所定操作が検出される場合(ステップS750;Y)、S760の処理に移る。ステップS760においては、長押し要求演出の演出態様が、第1演出態様から、第2演出態様に変更される(図23(A)及び図23(B)の説明参照)。
ステップS760の処理が終了すると、ステップS770に移る。ステップS770においては、長押し用の特定操作が検出されたか否かが判断される。ステップS770において、長押し用の特定操作が検出されれば(ステップS770;Y)、すなわち、長押し用の所定操作以後も、遊技者により演出用スイッチ56が継続して操作されていればステップS780に移行される。
ステップS780においては、図25に示す付与ATゲーム数抽選テーブルを用いて、付与ATゲーム数抽選し、当該抽選により決定されたゲーム数が付与される。
ステップS780の処理が終了すると、ステップS790の処理に移行する。ステップS790においては、付与ATゲーム数演出が実行され、操作対応演出が更新される。ステップS800においては、ステップS780での付与ATゲーム数抽選の結果が外れである(付与ATゲーム数が0である)か否かが判定される。付与ATゲーム数抽選の結果が外れであると判定された場合には(ステップS600;Y)、ステップS610に移り、付与ATゲーム数抽選の結果が外れでないと判定された場合には(ステップS600;N)、ステップS770に戻る。
すなわち、長押し要求演出開始時から付与ATゲーム数抽選処理の結果が外れになるまでのステップS770、S780、S790、S800におけるループにより、遊技者が長押しを継続している間、人物画像514を取り巻く炎の色及びゲージ画像516の左端518の色が変化すると共に、付与ATゲーム数抽選により決定されたATゲーム数の表示及び付加が行われることになる。したがって、遊技者に対して長押し要求演出に対する操作の介入度合を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、サブ制御部91は、バトル演出でバトルに勝利する演出を実行した後に操作関連演出を実行し、連打操作や長押し操作を遊技者に対して要求する。サブ制御部91は、操作要求演出を実行する際に、操作内容を遊技者に対して適切に把握させるために、第1演出態様として、ボタン画像512を人物画像514に重畳させ、且つ、ボタン画像512を大きく表示する。一方、遊技者が連打操作や長押し操作を開始し始めると、「遊技者は連打操作又は長押し操作を行う旨を認識しており、当該遊技者にとってボタン画像512の表示はあまり必要ない」と擬制できる。したがって、第2演出態様として、ボタン画像512を人物画像514に重畳させず、且つ、第1演出態様時よりもボタン画像512を小さく表示する。これにより、遊技者に対して、操作対応演出としての人物画像514の視認性を高めることができ遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、操作要求演出として、液晶表示器51に、ボタン画像512及び連打メッセージ513(長押し要求演出の場合には、長押しメッセージ)を表示させ、操作対応演出として、液晶表示器51に、人物画像514及びゲージ画像516を表示させる。したがって、遊技者に対して直接的に、操作内容を認識させることができる。
その他、本実施形態のスロットマシン1は、実施形態1のスロットマシン1と同様の作用効果を奏する。
なお、本実施形態では、サブ制御部91は、バトル演出でバトルに勝利する演出を実行した後に操作関連演出を実行したが、例えば、バトル演出中に操作関連演出を実行してもよい。例えば、バトル演出を複数ゲームに亘って行う連続演出とし、サブ制御部91は、バトル演出の最終ゲームにおいて操作要求演出を実行し、遊技者が要求された連打操作や長押し操作を行ったときにバトルに勝利する演出を実行してもよい。この場合、サブ制御部91は、遊技者によって要求された連打操作や長押し操作が行われてバトルに勝利する演出を実行したときにAT上乗せゲーム数が付与される等の遊技者にとって有利な特典を付与できるように制御する必要がある。
[実施形態3]
上記実施形態1、2では、AT制御中において押し順リプレイ等に内部当選したときにナビ演出を実行する構成について説明したが、リプレイに内部当選したゲーム(リプレイゲーム)においてナビ演出だけでなくフリーズ演出、所謂リプフリーズを実行してもよい。以下、リプフリーズを実行する実施形態3について説明する。
なお、本実施形態では、上記実施形態1、2と同様の構成及び処理となる部分についてはその詳細な説明を省略し、主として上記実施形態1、2とは異なる部分について説明する。
本実施形態では、無効ラインとしての上段にベルが揃う実施形態1、2の上段ベル1〜8が8枚のメダルが払い出される入賞役ではなく、再遊技が設定されるリプレイ、所謂ベルリプとして設定されている。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃う通常リプレイが第1のリプレイとして設定されており、通常リプレイ以外の他のリプレイ(ベルリプ等)が第2のリプレイとして設定されている。すなわち、本実施形態では、通常リプレイのみが第1のリプレイとして設定されており、遊技者が通常リプレイよりもリプレイ入賞したことに気付き難いベルリプ等が第2のリプレイとして設定されている。なお、本実施形態では、通常リプレイのみを第1のリプレイとして設定したが、第1のリプレイは通常リプレイに限定されず、例えば、無効ラインである下段に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃う下段リプレイ等を含むようにしてもよい。
また、本実施形態では、メイン制御部41が図5に示す遊技制御処理のSd1で実行するBET処理において後述する図29に示すリプフリーズ処理が実行される。図26〜図28は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。BET処理では、まず、メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(ステップS10)、遊技状態に応じた規定数(本実施形態では上限数と同じ値であり全ての遊技状態において3)をRAM41cに設定し(ステップS11)、RAM41cにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲーム、すなわち、今から開始されるゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS12)。
次のゲームがリプレイゲームである場合(ステップS12;Y)、メイン制御部41は、ベルリプ入賞時においてリプフリーズを発生させるためのリプフリーズ処理を実行する(ステップS13)。リプフリーズ処理の終了後、メイン制御部41は、BETカウンタの値を1加算し(ステップS14)、RAM41cに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定することにより、ゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(ステップS15)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS15;N)、ステップS14に戻り、ETカウンタの値が規定数である場合(ステップS15;Y)、リプレイ入賞による賭数の設定完了後、ステップS16へ移行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタの値の加算後、BETカウンタの値に応じて、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16を順番に点灯させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、リプレイ入賞後における賭数の設定が完了した後に、リプレイ中LED20及びスタート有効LED18(ウェイト中はウェイト中LED19)を点灯させる処理を実行する。
メイン制御部41は、リプレイゲームフラグに基づいて、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが第1のリプレイであったか否かを判定する(ステップS16)。メイン制御部41は、第1のリプレイであった場合(ステップS16;Y)、賭数が3(リプレイ当選可能な状態は3枚賭けであるため)加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(以下、BETコマンド(BET音あり))を通常コマンド用送信バッファに設定する(ステップS17)。
一方、メイン制御部41は、ステップS16において第1のリプレイではなかった場合(ステップS16;N)、すなわち、第2のリプレイに入賞した場合、賭数が3加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させない旨のBET音なしを示すBETコマンド(以下、BETコマンド(BET音なし))を通常コマンド用送信バッファに設定する(ステップS18)。なお、第2のリプレイは、異なる図柄を含む図柄の組み合わせから構成される7フェイクリプ1〜5を含むものであってもよく、また後述するAT抽選契機となる7揃いリプを含むものであってもよい。
なお、ステップS17、S18で設定されたBETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、サブ制御部91側においては、第1のリプレイ入賞後において賭数が設定される毎にBET音を出力するのに対し、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定される際にはBET音を出力させないことになる。これにより、第1のリプレイ入賞を第2のリプレイ入賞よりも遊技者に気付かせ易くすることができる。
メイン制御部41は、RAM41cの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(ステップS19)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である場合(ステップS19;Y)、投入不可フラグをRAM41cに設定し(ステップS20)、ステップS22に移る。なお、投入不可フラグの設定後、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。また、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、ステップS20において投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させずに、例えば、規定数分のBET音が出力された場合(後述するステップS37参照)や、リプフリーズ終了後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)の出力後に、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
一方、メイン制御部41は、リプレイゲームでないと判定された場合(ステップS12;N)、又は、クレジットカウンタの値が上限値でない場合(ステップS19;N)、すなわちクレジット投入が可能である場合、投入待ち前の設定を行い(ステップS21)、ステップS22に移る。投入待ち前の設定では、RAM41cに投入不可フラグが設定されている場合は当該投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。なお、メイン制御部41は、BETカウンタが第1のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17のみを点灯させる。また、メイン制御部41は、BETカウンタが第2のリプレイ入賞により規定数に設定されたときには、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させ、例えば、規定数分のBET音が出力された場合(後述するステップS37参照)や、リプフリーズ終了後や、3BET分に相当するクレジットコマンド(BET音あり)の出力後に、投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を消灯させる。
メイン制御部41は、投入不可フラグに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(ステップS22)。メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態である場合(ステップS22;Y)、流路切替ソレノイド30をonの状態、すなわち、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(ステップS23)、ステップS25に移り、メダルの投入が可能な状態でない場合(ステップS22;N)、流路切替ソレノイド30をoffの状態、すなわち、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS24)、ステップS25に移る。
流路切替ソレノイド30の制御後、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態か否かを判定する(ステップS25)。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの場合(ステップS25;Y)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS26)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が0である場合(ステップS26;Y)、確認開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS27)、設定確認処理を実行して設定確認状態に移行し(ステップS28)、ステップS22に戻る。なお、確認開始コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がoffである場合(ステップS25;N)、又は、BETカウンタの値が0ではない場合(ステップS26;N)、図27に示すように、投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定することにより、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルの通過が検出されたか否かを判定する(ステップS30)。メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されている場合(ステップS30;Y)、投入メダルフラグをクリアし(ステップS31)、投入不可フラグに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する(ステップS32)。
一方、メイン制御部41は、メダルの投入が可能な状態である場合(ステップS32;N)、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS33)、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS33;N)、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS34)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS35)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、メダル投入により賭数が設定されるときには、サブ制御部91側において、BET音が出力される。
一方、メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS33;Y)、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していたか否かを判定する(ステップS36)。メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していなかった場合(ステップS36;N)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(以下、クレジットコマンド(通常))を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS38)、クレジットカウンタの値を1加算する(ステップS40)。なお、クレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、前回ゲームにおいて第2のリプレイが入賞していた場合(ステップS36;Y)、規定数分のBET音が出力されたか否かを判定する(ステップS37)。具体的には、クレジットコマンドが規定数分の3回出力されたか否かを判定する。なお、第2のリプレイ入賞後において賭数が設定されるに際しては、ステップS18で示したようにBETコマンド(BET音なし)が出力されるため、サブ制御部91においてBET音が出力されない。このため、第2のリプレイ入賞後、賭数が設定された後において、メダルが投入されてクレジットされる際に、BET音を規定数回まで出力させるための処理が行われる。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が出力されていない場合(ステップS37;N)、1加算後のクレジットカウンタの値を示すとともにサブ制御部91によりクレジット音を出力させる旨を示すクレジットコマンド(以下、クレジットコマンド(BET音あり))を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS39)、ステップS40に移る。なお、クレジットコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。
一方、メイン制御部41は、規定数分のBET音が既に出力されている場合(ステップS37;Y)、ステップS38に移り、クレジットコマンド(通常)が通常コマンド送信用バッファに設定される。これにより、第2のリプレイ入賞後のメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、3枚目までについてはBET音が出力され、4枚目以降についてはクレジット音が出力される。一方、第2のリプレイ入賞後でないときのメダル投入によるクレジット加算の際には、サブ制御部91側において、1枚目からクレジット音が出力されることになる。
なお、ステップS36、S37の次のステップとして、ステップS40を実行した後に、対応するステップS38又はステップS39の処理を行うことにより、クレジットカウンタの値としてステップS40により加算された後にあたる現在の値を示すクレジットコマンドをステップS38又はステップS39において設定するようにしてもよい。また、第2のリプレイ入賞時にはリプフリーズ解除後において規定数分の賭数が設定されるため、ステップS39においては、クレジットコマンド(BET音あり)として、規定数分のBET音を出力させるためのコマンドを設定し、規定数分のBET音を出力させるようにしてもよい。
クレジットカウンタ加算後、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する(ステップS41)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が50でない場合(ステップS41;N)、ステップS22に戻り、クレジットカウンタの値が50である場合(ステップS41;Y)、投入不可フラグを設定し(ステップS42)、ステップS22に戻る。
メイン制御部41は、投入メダルの通過が検出されていない場合(ステップS30;N)、又は、メダルの投入が可能な状態でない場合(ステップS32;N)、スタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か判定する(ステップS45)。このとき、立上りエッジは、何れかのスイッチがONに変化し、且つ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、何れかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることになる。
メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されている場合(ステップS45;Y)、立上りエッジをクリアし(ステップS46)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定することにより、ゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する(ステップS47)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS47;N)、ステップS22に戻り、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS47;Y)、投入不可フラグを設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態としてメダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS48)、ゲーム開始時の設定を行い(ステップS49)、BET処理を終了して図5のステップSd2に移る。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるステップS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。
一方、メイン制御部41は、スタートスイッチ7の操作が検出されていない場合、又はスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合(ステップS45;N)、図示しない1枚BETスイッチの立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、1枚BETスイッチの操作が検出されているか否かを判定する(ステップS50)。メイン制御部41は、1枚BETスイッチの操作が検出されている場合(ステップS50;Y)、図28に示すように、立上りエッジをクリアし(ステップS65)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS66)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS66;Y)、ステップS22に戻り、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS66;N)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS67)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0である場合(ステップS67;Y)、ステップS22に戻り、クレジットカウンタの値が0でない場合(ステップS67;N)、賭数が1加算される旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS68)、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS68)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS70)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、1枚BETスイッチの操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、BET音が出力される。なお、第2のリプレイ入賞後において、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS66;Y)、ステップS37と同様の判定を行い、規定数分、BET音が出力されていないときには、ステップS39と同様の処理を行うようにして、BET音を出力させるようにしてもよい。
一方、メイン制御部41は、1枚BETスイッチの操作が検出されていない場合(ステップS50;N)、MAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否かを判定する(ステップS51)。メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されている場合(ステップS51;Y)、図28に示すように、立上りエッジをクリアし(ステップS75)、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS76)。メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数でない場合(ステップS76;N)、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する(ステップS77)。メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が0でない場合(ステップS77;N)、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS78)、BETカウンタの値を1加算し(ステップS79)、ステップS76に戻る。
一方、メイン制御部41は、BETカウンタの値が規定数である場合(ステップS76;Y)、又は、クレジットカウンタの値が0である場合(ステップS77;Y)、BETカウンタが加算されたか否かを判定する(ステップS80)。なお、BETカウンタの加算は、ステップS79における加算のみならず、リプフリーズがMAXBETスイッチ6操作により解除された後のステップS14における加算も含む。メイン制御部41は、BETカウンタが加算されていない場合(ステップS80;N)、ステップS22に戻り、BETカウンタが加算されている場合(ステップS80;Y)、加算された数分賭数が加算された旨、及び、サブ制御部91によりBET音を出力させる旨のBET音ありを示すBETコマンド(BET音あり)を通常コマンド送信用バッファに設定し(ステップS81)、ステップS22に戻る。なお、BETコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)でサブ制御部91に対して送信される。これにより、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される際には、サブ制御部91側において、設定された賭数分だけBET音が出力される。
一方、メイン制御部41は、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていない場合(ステップS51;N)、精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定することにより、精算スイッチ10の操作が検出されているか否かを判定する(ステップS52)。メイン制御部41は、精算スイッチ10の操作が検出されていない場合(ステップS52;N)、ステップS22に戻り、精算スイッチ10の操作が検出されている場合(ステップS52;Y)、立上りエッジをクリアし(ステップS53)、リプレイゲームフラグに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS54)。
メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定されなかった場合(ステップS54;N)、BETカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS56)、BETカウンタの値が0でない場合(ステップS56;N)、ホッパーモータ34を駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御が行われるとともに、メダルの払出開始及び賭数精算を通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するための賭数精算処理を行う(ステップS57)。賭数精算処理実行後、メイン制御部41は、投入不可フラグをクリアし(ステップS58)、ステップS22に戻る。これにより、リプレイ入賞後ではなく賭数が設定されている状態で精算スイッチ10の操作により賭数精算が行われる際には、サブ制御部91側において、賭数精算中である旨が表示されるとともに、賭数精算に対応する音が出力される。
一方、メイン制御部41は、リプレイゲームであると判定された場合(ステップS54;Y)、又は、BETカウンタの値が0である場合(ステップS56;Y)、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御が行われ、メダルの払出開始を通知するとともに、リプレイゲームにおけるクレジット精算であるか賭数が設定されていないときにおけるクレジット精算であるかを通知する払出開始コマンドを通常コマンド送信用バッファに設定するためのクレジット精算処理を行い(ステップS59)、投入不可フラグをクリアし(ステップS58)、ステップS22に戻る。これにより、リプレイ入賞において精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、賭数精算が行われることなくクレジット精算のみが行われ、且つ、サブ制御部91側においては、リプレイ入賞後におけるクレジット精算中である旨が表示されるとともに、リプレイ入賞後におけるクレジット精算に対応する音が出力される。また、BETカウンタの値が0であるときにおける精算スイッチ10の操作により精算が行われる際には、サブ制御部91側において、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算中である旨が表示されるとともに、BETカウンタの値が0であるときのクレジット精算に対応する音が出力される。
図29は、メイン制御部41がBET処理のステップS13で実行するリプフリーズ処理の制御内容を示すフローチャートである。リプフリーズ処理は、リプレイゲームであると判定された場合、すなわち、前回ゲームにおいてリプレイ入賞後に行われる。メイン制御部41は、まず、前回ゲームにおいて入賞したリプレイが第2のリプレイであったか否かを判定する(ステップS85)。メイン制御部41は、第2のリプレイでなかった場合(ステップS85;N)、フリーズを発生させることなく、そのままリプフリーズ処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、第2のリプレイであった場合(ステップS85;Y)、フリーズ解除条件が成立するまで、リプレイ入賞により賭数設定されるタイミングやスタートスイッチ7を有効化するタイミングを遅延させるフリーズ(リプフリーズ)を発生させるための処理が行われる。具体的には、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値の50であるか否かを判定し(ステップS86)、上限値でないと判定された場合(ステップS86;N)、クレジット加算が可能であるため、流路切替ソレノイド30をonの状態としてメダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とする(ステップS87)。また、メイン制御部41は、流路切替ソレノイド30の設定後、遊技者に投入要求LED17及びBETスイッチ有効LED21を点灯させるための処理を行う(ステップS88)。これにより、特に、MAXBET操作や、メダル投入等を促進させることができる。
一方、メイン制御部41は、クレジットカウンタの値が上限値である50である場合(ステップS86;Y)、クレジット加算が不可能であるため、ステップS87、S88の処理を行わずに、ステップS89へ移る。これにより、クレジットカウンタが50であるにもかかわらず、投入されたメダルがホッパータンク側に流下されしまう一方、当該メダルによりクレジット加算も賭数加算もされないといった不具合が生じてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間(本実施形態においては、30秒)経過したか否かを判定する(ステップS89)。メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間経過した場合(ステップS89;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。一方、メイン制御部41は、リプフリーズの開始から所定時間経過していない場合(ステップS89;N)、遊技者によるMAXBETスイッチ6を用いたMAXBET操作があったか否かを判定し(ステップS90)、遊技者によるMAXBET操作があった場合(ステップS90;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。
一方、メイン制御部41は、遊技者によるMAXBET操作がない場合(ステップS90;N)、メダル投入部4から投入されたメダルが、流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置されている投入メダルセンサ31が備える複数のセンサのうち、最も上流側に配置されているセンサ、すなわち最初に投入メダルを検出可能な特定センサにより検出されているか否かを判定する(ステップS91)。なお、特定センサによりメダルの通過が検出されるのは、流路切替ソレノイド30がonの状態にされているときである(ステップS87参照)。メイン制御部41は、メダルの投入があった場合(ステップS91;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。なお、メダルの投入があったと判定されたときであっても、他のセンサにより未だメダルの投入が検出されておらず、投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となっていないため、投入メダルフラグは設定されない。
一方、メイン制御部41は、メダルの投入があったと判定されていない場合(ステップS91;N)、遊技者による精算スイッチ10を用いたクレジット精算操作があったか否かを判定する(ステップS92)。メイン制御部41は、遊技者によるクレジット精算操作があった場合(ステップS92;Y)、リプフリーズ解除条件が成立し、ステップS93に移る。なお、当該クレジット精算操作によりフリーズが解除された後においては、図27に示すように、精算スイッチ10の操作が検出されていると判定されて(ステップS52参照)、ステップS59に移り、クレジット精算処理が行われる。一方、メイン制御部41は、遊技者によるクレジット精算操作がない場合(ステップS92;N)、ステップS89に戻る。
フリーズ解除条件の成立後、メイン制御部41は、流路切替ソレノイド30がonの状態となっているときには当該流路切替ソレノイド30がoff状態にされて、リプフリーズ処理を終了する(ステップS93)。リプフリーズ処理においては、ステップS93の処理が行われる。これにより、例えば、クレジットカウンタが49であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合でも、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座にステップS93において流路切替ソレノイドがoff状態にさせて、リプフリーズ処理を終了させた後、1枚目のメダルがさらに他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となり投入メダルフラグが設定されると、投入メダルの通過が検出され、クレジットカウンタが50に更新され、上限値である50であると判定され、投入不可フラグが設定され流路切替ソレノイドがoff状態となる(ステップS30、S40、S19、S20参照)。
このため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルはメダル払出口9から払出される。投入メダルセンサ31が備える複数のセンサは、複数枚のメダルが一気に投入された場合において、1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから他のセンサにより検出されて投入メダルセンサ31による検出結果が適正な検出結果となるまでに要する時間が1枚目のメダルが特定センサにより検出されてから2枚目のメダルが流路切替ソレノイド30に到達するまでに要する時間よりも短くなるように配置されている。このため、1枚目のメダル投入によりクレジット50に到達するときには、2枚目以降のメダルが流路切替ソレノイド30に到達したときに必ず流路切替ソレノイドがoff状態となるようにして、2枚目以降のメダルをメダル払出口9から払出させることができる。これにより、メダルを投入したにもかかわらず、クレジット加算もされず、返却もされないといった不具合の発生を防止することができる。
一方、クレジットカウンタが49未満であるときにリプフリーズが発生して、複数枚のメダルが一気に投入された場合には、そのうちの1枚目が特定センサにより検出されることによりフリーズ解除条件が成立した後、即座に流路切替ソレノイドがoff状態にされるものの、その直後、クレジットカウンタの値が上限値である50でないと判定され(ステップS19参照)、投入待ち前の設定が行われて流路切替ソレノイドがon状態に切り替えられ(ステップS19、S21〜S23参照)、当該on状態がクレジット50に到達するまで維持されるため、複数枚のメダルのうち2枚目以降のメダルもクレジット50に到達するまでは取り込まれてクレジットに加算される。これにより、リプフリーズ中においてメダル投入されたときの利便性を向上させることができる。
次に、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングについて説明する。図30(a)〜(d)は、図26〜図28に示したBET処理が実行されることにより、ゲーム終了後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの一例を説明するための図である。
図30(a)は、小役入賞せずにメダル払出がなかった後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生していない場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S12の処理が実行された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図30(a)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図30(b)は、小役入賞してメダル払出が行われた後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。小役入賞が発生している場合には、払出が行われた後にゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S12の処理が実行された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図30(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図30(c)は、通常リプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S12の処理に加えて、さらに賭数設定が完了した後であってステップS19においてクレジット可能であると判定された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図30(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
図30(d)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S12の処理が実行された後、図29に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図29のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が完了した後に、図26のステップS19においてクレジット可能であると判定された後において、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図30(d)に示されるように通常のメダルの投入あるいは精算が許容される。
リプフリーズ中においては、フリーズ解除のためのメダル投入やクレジット精算操作が許容されており、リプフリーズ中におけるメダル投入やクレジット精算操作に連動してリプフリーズが解除されて、賭数設定された後に通常のメダルの投入あるいは精算が行われる。なお、リプフリーズ中であっても、クレジットカウンタの値がすでに50に達しているときには、図29のステップS87において流路切替ソレノイド30がon状態にされないため、この場合におけるメダルの投入については、リプフリーズ終了後から許容されることとなる。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1によれば、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)がされて次のリプレイゲームが開始可能な状態となってから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジットに加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、本実施形態のスロットマシン1は、従来のスロットマシンよりも違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、リプレイのうちベルリプに入賞した後においては、リプフリーズが発生し、メダルの投入により成立する条件を含む複数種類のフリーズ解除条件のうちいずれかが成立することにより終了する。これにより、小役入賞時やはずれ時と同様に、メダルの投入等所定の操作を行わなければ、次のゲームが開始されないように思わせるとともに、これらの所定の操作が行われることで次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、精算スイッチ10への操作に応じて、賭数が設定されている場合には当該賭数を精算する賭数精算処理を実行し、賭数が設定されていない場合にはクレジットを精算するクレジット精算処理を実行可能としつつ、設定されている賭数がリプレイ入賞により自動BETされた賭数である場合には、賭数精算処理を実行せずにクレジット精算処理を実行する。これにより、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。また、ベルリプ入賞後におけるリプフリーズ中に精算操作がされた場合も同様に、クレジット精算が行われるため、遊技者の利便性を向上させることができる。
ここで、従来のスロットマシンにおいては、一般的に、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間が、所定時間(例えば、190ms(ミリ秒))に制限されている。このため、操作タイミングに関わらず取りこぼしが発生しない入賞役を設ける場合には、各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内(本実施例では、5コマ以内)に、当該入賞役を構成する図柄を配置する必要がある。その結果、取りこぼしが発生しない入賞役の数が多くなるほど、入賞役各々を構成する専用図柄として数多くの種類を要することとなる。
一方、複数(通常は3つ)のリールに描かれる識別情報としての図柄については、無限に設けることができるものではなく、ある程度の制限が科される。例えば、3つのリール各々に描かれる図柄の数は、1リールに対して最大21個に制限されており、さらに3つのリールに描かれる図柄の種類は全部で最大10種類に制限されている。
このような従来のスロットマシンを背景とした場合、例えば、入賞役について同一の図柄により構成しようとしたときに、専用図柄を用意する必要がある。このため、図柄の数や種類の制限範囲内で移行役のための専用図柄を設けることが設計上困難となる虞があった。また、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順(押し順、操作タイミング等)にかかわらずリプレイ入賞し得るように構成する場合においては、所定時間内で引き込み可能な範囲内に当該リプレイを構成する専用図柄を配置する必要があり、専用図柄の数を多くせざるを得なくなり、益々設計が困難になってしまう虞があった。
これに対して、本実施形態のスロットマシン1では、リプレイに、外形が同一の図柄のみから構成される通常リプレイ等の第1のリプレイと、外形が同一または類似とはいえない図柄を含むベルリプ等の第2のリプレイとが含まれる。これにより、リプレイのための専用図柄を必ずしも複数設ける必要がなく、図柄の数と種類を増大させてしまうことを回避でき、図柄の数、種類、および配置の制限内で、リプレイの種類(バリエーション)を豊富にすることができる。一方、第2のリプレイ入賞が発生した場合には、外形が同一または類似とはいえない図柄を含む組合せが停止されるため、第1のリプレイ入賞が発生した場合よりもリプレイ入賞の発生に気付かずに、メダルを投入してしまう可能性が高まるが、前述したように検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、第2のリプレイを構成する図柄には、リプレイとは異なる図柄が含まれる。このため、第2のリプレイ入賞の発生に気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。さらに、ベルリプに入賞したときには、上段等の無効ライン上においてベル揃いとなる。このため、遊技者に対して通常ベルが入賞したと思わせることができるため、メダルの投入あるいはMAXBET操作させることができ、当該投入あるいは操作により次のゲームを開始できるようになったかのように思わせることができ、違和感を感じさせないようにすることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、第1のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音あり)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力される一方、第2のリプレイ入賞が発生した後においてはBETコマンド(BET音なし)が設定されて出力されるため、サブ制御部91側によりBET音が出力されることがない。これにより、第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してしまう可能性がより一層高まるが、検出されたメダルに応じてクレジット加算させることができるために、投入したメダルが受け入れられない等といった煩わしさを遊技者に感じさせることなく遊技を進行させることができる。
また、本実施形態のスロットマシン1によれば、BET音を出力させない第2のリプレイ入賞が発生して賭数設定が完了していることに気付かずにメダルを投入してクレジット加算された場合でも、賭数の上限数に相当する3回まではBET音と同じ音が出力されるために、遊技者の勘違いでメダルを投入して賭数を設定しているつもりであるにもかかわらずBET音が出力されないことにより、不信感や違和感を抱かせてしまうことを防止することができる。
図31は、リプレイ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングの変形例を説明するための図である。図31(a)は、通常リプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S13の処理が行われた後に、自動BETの処理(ステップS14、S15)が開始される。すなわち、図26のステップS10〜S13の処理が行われた後は、自動BETの処理の開始が確定する。よって、図31(a)に示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
第1の例として、例えば、ステップS12においてYESと判定されてステップS13の処理が終了した場合に、ステップS19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であるか否かの判定を行った後に、自動BETの処理(ステップS14、S15と同様の処理)が開始されるようにするとともに、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後においては、その後に開始される自動BETの処理の完了を待つことなく、ステップS21と同様の処理を行って以降において投入されたメダルを検出したときにクレジット加算されるとともに、精算スイッチ10への操作を検出したときにクレジット精算されるようにしてもよい。一方、ステップS19と同様の処理を行ってクレジットカウンタの値が50であると判定された後は、ステップS20以降の処理と同様の処理を行うようにしてもよい。第1の例においてリプフリーズ処理は、例えば、賭数設定が開始されることになるタイミングで行うようにしてもよい。
第2の例として、例えば、メダルの投入あるいは精算を行うための割込処理を実行可能とし、第1の例におけるクレジットカウンタの値が50でないと判定されたとき、あるいは、クレジットカウンタの値が50でないと判定された後において1回目のステップS14に相当する処理が実行されてからゲーム開始までの間において、上記割込処理の割込みを許可するようにして、所定期間(2msec)毎に当該割込処理を実行するようにして、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するようにしてもよい。
このように構成した場合であっても、リプレイ入賞が発生した後であってリプレイゲームが開始(リール回転開始)されるまでの間に投入されたメダルであっても、当該リプレイ入賞による賭数設定(自動BET)が開始されてから後に検出されたメダルである場合には、当該メダルの検出に応じてクレジット加算させることができる。このため、リプレイ入賞が発生した後におけるクレジット加算が賭数設定の開始よりも先に行われてしまうことを防止できる。その結果、違和感を抱かせることなく、リプレイ入賞が発生した後における遊技者の利便性を向上させることができる。また、メダルを払い出すのではなくリプレイゲーム(1ゲーム)を付与するというリプレイの機能そのものを残してリプレイの存在意義を維持する一方、クレジットについてはリプレイ入賞後であっても精算操作に応じて払出可能としたことにより、リプレイ入賞後における遊技者の利便性をさらに向上せることができる。
図31(b)は、ベルリプ入賞した後においてメダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングを説明するための図である。ベルリプ入賞が発生している場合には、払出が行われることなくゲームが終了し、その後、ゲーム終了時の処理や、次のゲームのためのステップSd1の処理、図26のステップS10〜S12の処理が行われた後において、図29に示すリプフリーズ処理が実行されて、リプフリーズ解除条件が成立するまでリプフリーズに制御される。この間においては、図29のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可される。リプフリーズ解除条件が成立すると、賭数設定が開始されるとともに、図31(b)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容される。
以上のように、通常リプ入賞した場合には、図31(a)で示すように、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容され、ベルリプ入賞した場合には、図31(b)で示すように、ベルリプフリーズを発生させ、フリーズ解除条件成立後であって、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算が許容されるようにしてもよい。この場合、BETされた旨の報知とクレジット加算された旨の報知とが同時に行われることを回避するために、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときに、メダルの投入あるいは精算を許容するものの、メダルの投入によりクレジット加算された旨の報知は、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。また、前述した実施形態において、リプフリーズを解除させるために投入されたメダルによりクレジット加算された旨の報知についても同様に、必ず、自動BETされた旨の報知がされた後に行うようにしてもよい。
なお、リプレイ入賞後において投入(クレジット)が許容されるタイミングをリプレイ入賞による自動BETが開始されるときにした場合であっても、リプレイ入賞後において精算が許容されるタイミングについてはリプレイ入賞による自動BETの完了時となるようにしてもよい。
本実施形態では、図30(c)、(d)、及び、図31(a)、(b)で示したように、リプレイ入賞後において投入(クレジット)・精算が許容されるタイミングが、リプレイ入賞による自動BETの開始時あるいは完了時である例について説明したが、これに限らず、リプレイ入賞による自動BETの開始後あるいは完了後において所定条件が成立したタイミングであってもよい。所定条件は、所定時間経過することにより成立するものや、所定の処理が終了することにより成立するものであってもよい。リプレイ入賞による自動BETの完了後において所定条件が所定時間経過することにより成立する例として、例えば、図26のステップS17で設定されたBETコマンド(BET音あり)がサブ制御部91に出力されて当該コマンドに基づいて3回目のBET音の出力が完了するまでに要する平均的な時間を時間Aとした場合に、所定条件がステップS15でYESと判定されてから時間Aが経過したときに成立するものであってもよく、また、図26のステップS18で設定されたBETコマンド(BET音なし)がサブ制御部91に出力されて受信されるまでに要する平均的な時間を時間Bとした場合に、所定条件がステップS15でYESと判定されてから時間Bが経過したときに成立するものであってもよい。ステップS15においてYESと判定された後、所定条件が成立したときに、ステップS21に移行可能となるようにしてもよい。
本実施形態では、リプレイの種類として、特定組合せである特定再遊技表示結果として第1のリプレイの通常リプと、非特定組合せである非特定再遊技表示結果として第2のリプレイのベルリプとが設けられている例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類としては、非特定再遊技表示結果が設けられておらず特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよく、これとは逆に、特定再遊技表示結果が設けられておらず非特定再遊技表示結果のみが設けられているものであってもよい。
また、本実施形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における投入が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における投入が許容されるように構成してもよい。例えば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては投入が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ投入が許容されるようにしてもよい。すなわち、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ投入が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、リプレイの種類にかかわらず、リプレイ入賞後における精算が許容される例について説明したが、これに限らず、リプレイの種類に応じてリプレイ入賞後における精算が許容されるように構成してもよい。例えば、特定組合せである特定再遊技表示結果としての第1のリプレイ入賞後においては精算が許容されないのに対し、非特定組合せである非特定再遊技表示結果としての第2のリプレイ入賞後においてのみ精算が許容されるようにしてもよい。すなわち、再遊技表示結果が導出されたことに気付き難いときにのみ精算が許容されるようにして、遊技者に煩わしさを抱かせることなく利便性を向上させるようにしてもよい。
本実施形態では、ベルリプ入賞後であって自動BETされるまでにおいて、図29に示すリプフリーズ処理を実行して、リプフリーズを発生させる例について説明した。しかし、リプフリーズは、ベルリプ入賞ゲーム終了時に発生あるいは発生開始するものであってもよい。例えば、図5のステップSd4の入賞判定処理においてリプフリーズ処理を実行してもよい。
また、リプフリーズは、ベルリプ入賞後であって自動BETされた後に発生あるいは発生開始するものであってもよい。例えば、次のゲームがリプレイゲームである場合(ステップS12参照)、まず、ステップS16〜S18の処理を行い、次にステップS14〜S15の処理を行った後、リプフリーズ処理を実行してもよい。この場合、図31(c)に示すように、賭数設定が完了した後のリプフリーズ中においては、図29のステップS87で示したように、流路切替ソレノイド30がon状態にされて、フリーズ解除のためのメダル投入が許可されるとともに、フリーズ解除のためのクレジット精算操作やMAXBET操作も許可されるようにし、リプフリーズ解除条件が成立すると、クレジット可能であると判定された後において(ステップS19参照)、ステップS21以降の処理が実行されることにより、図31(c)に示されるようにメダルの投入あるいは精算が許容されるようにしてもよい。また、この場合においても、メダルの投入あるいは精算が許容されるタイミングは、自動BETの処理が行われて賭数設定が完了した後に限るものではなく、自動BETの処理が開始される(あるいは開始された)ときであってもよい。