本発明に係るスロットマシンを実施するための形態を本実施形態に基づいて以下に説明する。
本発明が適用されたスロットマシンの本実施形態を図面を用いて説明すると、本実施形態のスロットマシン1は、図2に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「赤7」、「青7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリーa」、「チェリーb」、「ベル」、「リプレイ」、「プラム」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。なお、以下では、「赤7」、「青7」、「白7」をまとめて単に「7」、「チェリーa」、「チェリーb」をまとめて単に「チェリー」という場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄が停止される位置に対応する9のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態では後述するRT0〜4の規定数として3、RBの規定数として2が定められている)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順押し以外の操作手順を変則押しという。
本実施形態では、後述するナビ演出が実行されたゲームを「ナビ演出ゲーム」といい、ナビ演出が実行されなかったゲームを「非ナビ演出ゲーム」という。ナビ演出ゲームにおいてナビ演出で報知された操作手順を「ナビ報知操作手順」といい、ナビ演出で報知された操作手順と異なる操作手順を「非ナビ報知操作手順」という。ナビ演出ゲームでのナビ報知操作手順、および非ナビ演出ゲームでの順押し操作手順をまとめて「推奨操作手順」といい、推奨操作手順以外の操作手順を「非推奨操作手順」という。なお、遊技者に推奨操作手順で操作させることにより、メダルの払出率を設計通りにすることができる。また、ナビ演出ゲームは、AT中に高確率で実行されるものであるが、非AT中にナビ演出ゲームを実行するようにしてもよい。また、ナビ演出ゲームは、AT中に低確率で実行しないようにしてもよい。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
これら筐体1aの内部にある打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、遊技場の店員によるキー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できないことから、遊技場に設置されている場合に、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、後述するRT0〜4における規定数の賭数として3枚が定められ、後述するRBにおける規定数の賭数として2枚が定められており、これら遊技状態に応じた規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
なお、本実施形態では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施形態では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
[スロットマシン1の機能構成例]
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインとが一系統のケーブルおよびコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、および電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、およびリールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、および設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、およびリールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部41、所定範囲(本実施形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行われる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行わないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行わなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行われる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。また、液晶表示器51は、演出画面が表示される領域とは別の領域(たとえば、液晶表示器51の全表示領域の右上隅の領域)に、入賞が発生したときに、当該入賞に対応するメダルの払出枚数が表示される。たとえば、中段ベルが入賞したときには、「8枚」という文字が当該別の領域に表示される。以下では、メダルの払出枚数が表示される領域を「払出表示領域」という。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限らず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90は、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成される。演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路などが搭載されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
[設定値について]
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ATゲーム数抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
なお、本実施形態では、いずれの設定値が設定されている場合でも、メイン制御部41が行う内部抽選の当選確率は共通であり、設定値に応じてサブ制御部91が行う後述のATゲーム数抽選、上乗せ抽選の当選確率として異なる当選確率を用いることによりメダルの払出率が変わる構成であるが、メイン制御部41が行う抽選の当選確率、サブ制御部91が行う抽選の当選確率の少なくとも一方または双方の当選確率を設定値に応じて変更することで、メダルの払出率が変わる構成であれば良い。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
[電断処理について]
本実施形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
[初期化について]
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、特別ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施形態においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化0は、RAM異常エラー時に行う初期化であり、初期化0では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち重要ワーク及び特別ワーク以外の領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
また、特別ワークは、遊技状態を示す遊技状態フラグが格納される遊技状態格納ワーク及び内部当選フラグが格納される内部当選フラグ格納ワークを含み、前述のように設定変更状態に移行する場合にも特別ワークは初期化されることがないため、設定変更がされた場合でも設定変更前の遊技状態及び内部当選フラグが維持されるようになっている。
[入賞について]
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜RT4、RB)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施形態では、RT0〜4においては3、RBにおいては2)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインという)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役ともいう。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
[内部抽選について]
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前(実際には、スタートスイッチ7の検出時)に決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RT0〜4、RB)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて各役に当選したか否かが判定される。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
なお、本実施形態の内部抽選では、抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数値に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される構成であるが、抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数値から順次減算し、減算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される構成としても良い。
また、本実施形態では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
[リールの停止制御について]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態という)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、特別役と小役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、本実施形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御を行う。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
なお、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
[コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、停止順種別コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
停止順種別コマンドは、内部抽選において停止順種別を適用する対象役(本実施形態では通常リプレイ1)の当選時において行う停止順種別選択抽選にて選択された停止順種別を特定可能なコマンドであり、当該対象役の当選時において内部当選コマンドの送信後に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。また、左リール、中リール、右リールが停止されたことを示すリール停止コマンドをそれぞれ、左リール停止コマンド、中リール停止コマンド、右リール停止コマンドという。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(通常遊技状態、内部中、CB)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、CB終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了、設定変更後の設定値及び設定変更後の遊技状態(RT0〜4、RB、BB中RB)を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
[入賞役について]
図5〜図7は、本実施形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組み合わせ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図8は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図9は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施形態におけるスロットマシン1は、図8に示すように、RT0〜4、RB(BB中のRB含む)のいずれかに制御される。
まず、図5を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の2種類のボーナスが含まれる。また、BBとRBをまとめて、ボーナスという場合もある。
BBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「青7−青7−青7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BBに入賞すると、後述のレギュラーボーナス(以下、RBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。そして、ビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、RT0〜4において入賞ラインLNに「青7−青7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。そして、RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図8に示すように、BB、RBのいずれかに当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御されることとなる。
後述する内部抽選においてBB、RBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB、RBを構成する図柄(左リール及び中リールの「青7」、右リールの「青7」、「赤7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。以下では、適正なタイミングで操作しなければ入賞しない役を「操作タイミング必要役」といい、当選すれば操作タイミングに関わらず原則として入賞する役を「操作タイミング不必要役」という。
次に、図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9、1枚1、1枚2、中段ベル、右下がりベル、下段ベル、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、下段チェリーが含まれる。
なお、以下、特に区別する必要のない場合には、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9を単に1枚ベルという。また、1枚ベルと、後述する1枚1、2をまとめて、「1枚役」という。
1枚ベル1Aは、いずれの遊技状態においても入賞ラインLNに「リプレイ−チェリーa−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、RT0〜RT4において1枚ベル1Aが入賞したときには1枚のメダルが払い出される。また、RBにおいて1枚ベル1Aが入賞したときには8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、1枚ベル1Aを構成する左リールの「リプレイ」、中リール「チェリーa」、右リールの「白7」は、「ベル」の1つ下の位置に配置されているので、入賞ラインLNに「リプレイ−チェリーa−白7」の組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、1枚ベル1Aは図3の記載から、操作タイミング必要役である。また、他の1枚ベル、つまり、1枚ベル1B、1枚ベル2、1枚ベル3、1枚ベル4A、1枚ベル4B、1枚ベル5、1枚ベル6、1枚ベル7A、1枚ベル7B、1枚ベル8、1枚ベル9の図柄の組合せおよびメダル払出枚数については、図6に示す通りであるので説明を省略する。また、1枚ベル1Aと同様の理由により、当該他の1枚ベルそれぞれも操作タイミング必要役である。
なお、以下では、他の小役について説明するが、他の小役の組合せ、払い出されるメダル枚数、および操作タイミング必要役および操作タイミング不必要役であるかは、図3、図6からも明らかなので詳細な説明を省略する。
1枚1、1枚2、中段ベル、右下がりベル、下段ベルは操作タイミング不必要役である。何故なら、図3からも明らかなように、1枚1、1枚2、中段ベル、右下がりベル、下段ベルを構成する図柄は、全て、4コマ以内に配列されているからである。一方、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、下段チェリーは、操作タイミング必要役である。何故なら、中段スイカ、右下がりスイカ、中段チェリー、下段チェリーを構成する図柄の少なくとも1つは、4コマ以内に配列されていないからである。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイ、赤7リプレイが含まれる。中段リプレイ、右上がりリプレイ、昇格リプレイは操作タイミング不必要役であり、赤7リプレイは、操作タイミング必要役である。
次に、図10〜図15を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、RT0〜3であるか、RT4であるか、RB(BB中RB含む)であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態がRT0〜3であれば、RT0〜3の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図10〜図15においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図10〜図13においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役となる旨を示し、×印は、当該遊技状態であるときの抽選対象役とならない旨を示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値の判定値数(本実施形態では設定値に関わらず共通)を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図10は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図13は、抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。
遊技状態がRT0であるときには、BB、BB+強チェリー、BB+弱チェリー、BB+スイカ、RB、RB+弱チェリー、RB+スイカ、中左ベル1、中左ベル2、中左ベル3、中左ベル4、中左ベル5、中左ベル6、中左ベル7、中左ベル8、中左ベル9、中右ベル1、中右ベル2、中右ベル3、中右ベル4、中右ベル5、中右ベル6、中右ベル7、中右ベル8、中右ベル9、右左ベル1、右左ベル2、右左ベル3、右左ベル4、右左ベル5、右左ベル6、右左ベル7、右左ベル8、右左ベル9、右中ベル1、右中ベル2、右中ベル3、右中ベル4、右中ベル5、右中ベル6、右中ベル7、右中ベル8、右中ベル9、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、リプレイGR5が内部抽選の対象役となる。
また、遊技状態がRT1、RT2、RT3、RT4、RBのいずれかであるときの内部抽選の対象役は図10〜図13に示す通りであるため、説明を省略する。
図14に示すように、中左ベル1とは、1枚ベル1A+1枚ベル1B+1枚ベル4A+1枚ベル4B+1枚1+中段ベルの組み合わせである。また、中左ベル2〜9、中右ベル1〜9、中左ベル1〜9、中右ベル1〜9の組合せについても図14に示す通りであるので、説明を省略する。
なお、以下、特に区別する必要のない場合には、中左ベル1〜9を単に中左ベルといい、中右ベル1〜9を単に中右ベルといい、右左ベル1〜9を単に右左ベルといい、右中ベル1〜9を単に右中ベルという場合がある。また、中左ベル1〜9、中右ベル1〜9、右左ベル1〜9、右中ベル1〜9をいずれも区別する必要のない場合には、単に押し順ベルという場合がある。
また、その他の小役についても、図14に示す通りであるので説明を省略する。また、強チェリーは、中段チェリー+下段チェリーの組み合わせであり、弱チェリーは、下段チェリーの単独当選である。強チェリーの当選時には、左リールを第1停止とし、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に、「チェリー」が中段に揃うように制御される一方、弱チェリーの当選時には、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左リールの停止操作がなされた場合に、「チェリー」が下段に揃うように制御される。
このため、左リールを第1停止とし、「チェリー」を中段にも下段にも停止可能なタイミングで左中右リールの停止操作がなされた結果として、「チェリー」が中段に停止するか、下段に停止するか、によって強チェリーの当選であるか、弱チェリーの当選であるか、を認識させることができる。
図15に示すように、通常リプレイとは、中段リプレイ+右上がりリプレイの組み合わせであり、リプレイGR1とは、中段リプレイ+昇格リプレイの組合せ、リプレイGR2とは、中段リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイの組合せ、リプレイGR3とは、中段リプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイの組合せ、リプレイGR4とは、中段リプレイ+右上がりリプレイ+昇格リプレイ+赤7リプレイの組合せ、リプレイGR5とは、中段リプレイ+赤7リプレイの組合せである。
このように、遊技状態がRT0〜3であるか、RT4であるか、RB(BB中のRBを含む)であるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、RBでは、小役の当選確率がRT0〜4よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態がRT0〜3である場合には、RT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施形態では、RT0〜4において複数種類の小役が同時に当選する押し順ベルのうち中左ベルが当選しており、左リールまたは右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引き込み可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中左ベルが当選しており、左リールまたは右リールが第1停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、第2停止以降は、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において中左ベル1が当選しており、左リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「リプレイ」、1枚ベル1Bの「リプレイ」、1枚ベル4Aの「リプレイ」、1枚ベル4Bの「リプレイ」、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「青7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「青7」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「スイカ」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「リプレイ」が4、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「リプレイ」であることから「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bのみであり、「チェリーa」または「チェリーb」の引込範囲となるタイミングで中リールの停止操作が行われ、かつ「白7」または「チェリーa」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bのいずれかが入賞ラインLNに揃って入賞することとなるが、「チェリーa」または「チェリーb」の引込範囲外となるタイミングで中リールの停止操作が行われるか、「白7」または「チェリーa」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、いずれの役も入賞ラインLNに揃わずハズレとなる。
また、RT0〜4において中左ベル1が当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「赤7」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「赤7」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚1のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となり、中リールの「ベル」もどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リール及び中リールの停止操作が行われることで、1枚1が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
RT0〜4において中左ベルが当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
RT0〜4において中左ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、左リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中左ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、右リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中左ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、左リールまたは右リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において中左ベル1が当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「チェリーa」、1枚ベル1Bの「チェリーa」、1枚ベル4Aの「チェリーb」、1枚ベル4Bの「チェリーb」、1枚1の「ベル」、中段ベルの「ベル」であり、「チェリーa」、「チェリーb」はいずれも1枚の払出を伴う1枚1A、1枚1B、1枚4A、1枚4Bの構成図柄であるのに対して、「ベル」は、1枚の払出を伴う1枚10に加え、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
中リールが第1停止とされ、中リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、左リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「青7」、1枚1の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「青7」、「スイカ」はいずれも1枚の払出を伴う1枚10の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は中段ベルのみであり、右リールの「ベル」はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、右リールの停止操作が行われることで、中段ベルが入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
中リールが第1停止とされ、中リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、右リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「赤7」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「赤7」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚1のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リールの停止操作が行われることで、1枚1が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
このように、RT0〜4において中左ベル1が当選している場合には、図16に示すように、中左右の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中左右以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bまたは1枚1のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中左右の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、RT0〜4において中左ベル2〜9が当選している場合にも、同様の制御が行われることで、図16に示すように、中左右の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中左右以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中左右の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中左右以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
RT0〜4において押し順ベルのうち中右ベルが当選しており、左リールまたは右リールが第1停止とされた場合にも、必ず入賞ラインLNに引き込み可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中右ベルが当選しており、左リールまたは右リールが第1停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、第2停止以降は、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において中右ベル1が当選しており、左リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「リプレイ」、1枚ベル1Bの「リプレイ」、1枚ベル5の「リプレイ」、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「青7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「青7」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「スイカ」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「リプレイ」が3、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「リプレイ」であることから「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル5のみであり、「チェリーa」の引込範囲となるタイミングで中リールの停止操作が行われ、かつ「白7」、「チェリーa」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、1枚ベル1A、1枚ベル1Bのいずれかが入賞ラインLNに揃って入賞することとなり、「チェリーb」の引込範囲となるタイミングで中リールの停止操作が行われ、かつ「BAR」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、1枚ベル5が入賞ラインLNに揃って入賞することとなるが、「チェリーa」の引込範囲外となるタイミングで中リールの停止操作が行われるか、右リールの「白7」または「チェリーa」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われること、「チェリーb」の引込範囲外となるタイミングで中リールの停止操作が行われるか、右リールの「BAR」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、いずれの役も入賞ラインLNに揃わずハズレとなる。
また、RT0〜4において中右ベル1が当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「赤7」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「赤7」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「赤7」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚1のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となり、中リールの「ベル」もどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リール及び中リールの停止操作が行われることで、1枚1が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
RT0〜4において中右ベルが当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
RT0〜4において中右ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、右リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中右ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、左リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において中右ベルが当選しており、中リールが第1停止とされ、左リールまたは右リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において中右ベル1が当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「チェリーa」、1枚ベル1Bの「チェリーa」、1枚ベル5の「チェリーb」、1枚1の「ベル」、中段ベルの「ベル」であり、「チェリーa」、「チェリーb」はいずれも1枚の払出を伴う1枚1A、1枚1B、1枚5の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、1枚の払出を伴う1枚10に加え、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
中リールが第1停止とされ、中リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、右リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「赤7」、1枚1の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「赤7」、「リプレイ」はいずれも1枚の払出を伴う1枚10の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は中段ベルのみであり、左リールの「ベル」はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リールの停止操作が行われることで、中段ベルが入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
中リールが第1停止とされ、中リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、左リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚1の「青7−ベル−赤7」の「青7」、1枚1の「青7−ベル−リプレイ」の「青7」、1枚1の「スイカ−ベル−赤7」の「スイカ」、1枚1の「スイカ−ベル−リプレイ」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「青7」または「スイカ」であり、この場合には、「青7」または「スイカ」の一方を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚1のみであり、右リールの「赤7」または「リプレイ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、右リールの停止操作が行われることで、1枚1が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
このように、RT0〜4において中右ベル1が当選している場合には、図16に示すように、中右左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中右左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル5または1枚1のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中右左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、RT0〜4において中右ベル2〜9が当選している場合にも、同様の制御が行われることで、図16に示すように、中右左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、中右左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち中右左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、中右左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
RT0〜4において押し順ベルのうち右左ベルが当選しており、左リールまたは中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引き込み可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右左ベルが当選しており、左リールまたは中リールが第1停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、第2停止以降は、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において右左ベル1が当選しており、左リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「リプレイ」、1枚ベル1Bの「リプレイ」、1枚ベル4Aの「リプレイ」、1枚ベル4Bの「リプレイ」、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「青7」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「青7」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「スイカ」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「リプレイ」が4、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「リプレイ」であることから「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bのみであり、「チェリーa」または「チェリーb」の引込範囲となるタイミングで中リールの停止操作が行われ、かつ「白7」または「チェリーa」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bのいずれかが入賞ラインLNに揃って入賞することとなるが、「チェリーa」または「チェリーb」の引込範囲外となるタイミングで中リールの停止操作が行われるか、「白7」または「チェリーa」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、いずれの役も入賞ラインLNに揃わずハズレとなる。
また、RT0〜4において右左ベル1が当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「BAR」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「BAR」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚2のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となり、右リールの「ベル」もどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リール及び右リールの停止操作が行われることで、1枚2が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
RT0〜4において右左ベルが当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
RT0〜4において右左ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、左リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右左ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、中リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右左ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、左リールまたは中リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において右左ベル1が当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「白7」、1枚ベル1Bの「チェリーa」、1枚ベル4Aの「白7」、1枚ベル4Bの「チェリーa」、1枚2の「ベル」、中段ベルの「ベル」であり、「白7」、「チェリーa」はいずれも1枚の払出を伴う1枚1A、1枚1B、1枚4A、1枚4Bの構成図柄であるのに対して、「ベル」は、1枚の払出を伴う1枚11に加え、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
右リールが第1停止とされ、右リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、左リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「青7」、1枚2の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「青7」、「スイカ」はいずれも1枚の払出を伴う1枚11の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は中段ベルのみであり、中リールの「ベル」はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、中リールの停止操作が行われることで、中段ベルが入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
右リールが第1停止とされ、右リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、中リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「BAR」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「BAR」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚2のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リールの停止操作が行われることで、1枚2が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
このように、RT0〜4において右左ベル1が当選している場合には、図17に示すように、右左中の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右左中以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル4A、1枚ベル4Bまたは1枚2のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右左中の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、RT0〜4において右左ベル2〜9が当選している場合にも、同様の制御が行われることで、図17に示すように、右左中の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右左中以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右左中の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右左中以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
RT0〜4において押し順ベルのうち右中ベルが当選しており、左リールまたは中リールが第1停止とされた場合にも、必ず入賞ラインLNに引き込み可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右中ベルが当選しており、左リールまたは中リールが第1停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、第2停止以降は、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において右中ベル1が当選しており、左リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「リプレイ」、1枚ベル1Bの「リプレイ」、1枚ベル2の「リプレイ」、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「青7」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「青7」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「スイカ」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「リプレイ」が3、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「リプレイ」であることから「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2のみであり、「チェリーa」の引込範囲となるタイミングで中リールの停止操作が行われ、かつ「白7」、「チェリーa」または「BAR」の引込範囲となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2のいずれかが入賞ラインLNに揃って入賞することとなるが、「チェリーa」の引込範囲外となるタイミングで中リールの停止操作が行われるか、右リールの「白7」、「チェリーa」または「BAR」の引込範囲外となるタイミングで右リールの停止操作が行われることで、いずれの役も入賞ラインLNに揃わずハズレとなる。
また、RT0〜4において右中ベル1が当選しており、中リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「BAR」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「BAR」が2、「リプレイ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「BAR」または「リプレイ」であり、この場合には、一義的に「リプレイ」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚2のみであり、左リールの「青7」または「スイカ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となり、右リールの「ベル」もどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リール及び右リールの停止操作が行われることで、1枚2が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
RT0〜4において右中ベルが当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
RT0〜4において右中ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、中リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち払出枚数の最も多い小役の構成図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、払出枚数の最も多い小役の構成図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右中ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、左リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役であり、かつ必ず入賞ラインに引込可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行う。この際、最も多い図柄が複数種類ある場合には、そのうち一義的に決められた方の図柄を入賞ラインLNに引き込む。
また、RT0〜4において右中ベルが当選しており、右リールが第1停止とされ、左リールまたは中リールが第2停止とされた場合には、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役が1つに制限されるようになっており、その時点で入賞ラインLNに揃えることが可能な当選小役の構成図柄を引き込み可能であれば引き込む制御を行う。
例えば、RT0〜4において右中ベル1が当選しており、右リールが第1停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚ベル1Aの「チェリーa」、1枚ベル1Bの「チェリーa」、1枚ベル2の「チェリーa」、1枚2の「ベル」、中段ベルの「ベル」であり、「チェリーa」は1枚の払出を伴う1枚1A、1枚1B、1枚2の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、1枚の払出を伴う1枚11に加え、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
右リールが第1停止とされ、右リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、中リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「BAR」、1枚2の「リプレイ」、中段ベルの「ベル」であり、「BAR」、「リプレイ」はいずれも1枚の払出を伴う1枚11の構成図柄であるのに対して、「ベル」は、8枚の払出を伴う中段ベルの構成図柄であることから「ベル」を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は中段ベルのみであり、左リールの「ベル」はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、左リールの停止操作が行われることで、中段ベルが入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
右リールが第1停止とされ、右リールの入賞ラインLNに「ベル」が停止した後、左リールが第2停止とされた場合には、必ず入賞ラインLNに引込可能な当選小役の構成図柄は、1枚2の「青7−BAR−ベル」の「青7」、1枚2の「青7−リプレイ−ベル」の「青7」、1枚2の「スイカ−BAR−ベル」の「スイカ」、1枚2の「スイカ−リプレイ−ベル」の「スイカ」、中段ベルの「ベル」であり、「青7」が2、「スイカ」が2、「ベル」が1であり、最も多い図柄は「青7」または「スイカ」であり、この場合には、「青7」または「スイカ」の一方を入賞ラインLNに引き込む。
この時点で、入賞ラインLNに引込可能な当選小役は1枚2のみであり、中リールの「BAR」または「リプレイ」の少なくとも一方の図柄はどのタイミングでも必ず引込範囲となるため、中リールの停止操作が行われることで、1枚2が入賞ラインLNに揃って入賞することとなる。
このように、RT0〜4において右中ベル1が当選している場合には、図17に示すように、右中左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右中左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベル1A、1枚ベル1B、1枚ベル2または1枚2のいずれかが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右中左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
また、RT0〜4において右中ベル2〜9が当選している場合にも、同様の制御が行われることで、図17に示すように、右中左の停止順で停止操作を行うことで、中段ベルが入賞することとなり、右中左以外の停止順で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞するか、いずれの役も揃わない。すなわち右中左の停止順で停止操作を行った場合には、8枚のメダルを獲得できるのに対して、右中左以外の停止順で停止操作を行った場合には、1枚のメダルを獲得できる場合もあるが、1枚のメダルも獲得できない場合もある。
このように本実施形態では、RT0〜4において中左ベル、中右ベル、右左ベル、右中ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作態様で停止操作を行うことで、中段ベルが必ず入賞し、8枚のメダルを獲得できる一方で、当選役の種類に応じた操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1枚ベルが入賞し、1枚のメダルを獲得できるか、1枚もメダルを獲得できない。
このため、RT0〜4における押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできず、停止順が一致すれば、8枚のメダルを確実に獲得できるものの、停止順が一致しなければメダルが獲得できても1枚のみであり、メダルを1枚も獲得できないこともある。
また、RT0〜4における押し順ベルの当選時において、左第1停止がされた場合に、当選したいずれかの小役が入賞する場合には必ず1枚ベルが入賞し、中段ベル、1枚1、1枚2が入賞することはない。また、RT0、2、3において押し順ベルが当選して左第1停止がされた場合に、当選したいずれかの小役が入賞する場合には必ず1枚ベルが入賞することでRT1に移行することとなる。
本実施形態では、図18に示すように、RB(BB中のRBを含む)において押し順ベルのうち中左ベル1、中右ベル1が当選している場合には、リールの停止順に関わらず1枚1の組み合わせを入賞ラインLNに引き込む制御を行う。また、RB(BB中のRBを含む)において押し順ベルのうち中左ベル2〜9、中右ベル2〜9が当選している場合には、リールの停止順に関わらず中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに引き込む制御を行う。また、RB(BB中のRBを含む)において押し順ベルのうち右左ベル1、右中ベル1が当選している場合には、リールの停止順に関わらず1枚1の組み合わせを入賞ラインLNに引き込む制御を行う。また、RB(BB中のRBを含む)において押し順ベルのうち右左ベル2〜9、右中ベル2〜9が当選している場合には、リールの停止順に関わらず中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに引き込む制御を行う。
このようにRB(BB中のRBを含む)において押し順ベルが当選した場合には、そのうち中左ベル1、中右ベル1が当選していれば1枚1が入賞し、右左ベル1、右中ベル1が当選していれば1枚2が入賞し、それ以外であれば中段ベルが入賞するようになっている。
本実施形態では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図19に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図19は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(中段リプレイ+昇格リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、中段リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。その他のリプレイGR2〜4についても図19と同様であることから説明を省略する。
図3に示すように、昇格リプレイ及び中段リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイまたは中段リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。このように、リプレイGR1〜4とで、昇格リプレイに入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜4が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜4のいずれかが当選していれば1/4の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR5が当選し、右リールを第1停止とする停止順で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち赤7リプレイまたは中段リプレイを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。この際、右リールにおいて「赤7」を中段、すなわち入賞ラインLNに引込可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、赤7リプレイを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。さらに全てのリールにおいて「赤7」を中段、すなわち入賞ラインLNに引込可能なタイミングで停止操作が行われた場合には、赤7リプレイの組み合わせのうち「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが中段、すなわち入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。なお、右リール以外のリールを第1停止とする停止順で停止操作がされた場合、右リールを第1停止とする停止順で停止操作がされた場合でも、右リールにおいて「赤7」を中段、すなわち入賞ラインLNに引込可能なタイミング以外のタイミングで停止操作が行われた場合には、中段リプレイを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
このため、リプレイGR5が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR5が当選していれば、右リールを第1停止とし、かつ右リールにおいて「赤7」を中段、すなわち入賞ラインLNに引込可能なタイミングで停止操作を行うことにより赤7リプレイが入賞してRT2に移行することとなる。リプレイGR1〜GR5をまとめて「押し順リプレイ」という。また、「押し順ベル」および「押し順リプレイ」をまとめて「押し順役」という。
本実施形態では、図8及び図9に示すように、所定の開始条件または終了条件によりRT0〜4、ボーナス(RB、BB中のRB)のいずれかに制御される。
RT0における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/2.8)、小役の当選確率は通常(約1/2.9)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT0では、再遊技役のうちリプレイGR5のみが内部抽選の対象となる。
RT1における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/2.9)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜4のみが内部抽選の対象となる。
RT2における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりもさらに高く高確率(約1/1.5)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/2.9)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、RT2では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT3における特別役の当選確率は通常(約1/346.8)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/2.9)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT3では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT4においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT2よりは低いが、RT0、RT1、RT3よりも高く高確率(約1/2.3)、小役の当選確率は通常(約1/2.9)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT4では、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(65495/65536)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BBにおいては、常時上述のRBに制御されることから、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(65495/65536)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
RT0〜4、RB、BB(RB)のうち、RB及びBBが1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、RT0〜4のうちRT0、2、4は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点、特にRT0は、RT2へ移行可能となる点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。また、RT0、2、4のうちRT2は、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT2、4に比較して高い点において、RT2、4よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施形態におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜2であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
[払い出されるメダルの期待値について]
ここで、RT0〜RT4のいずれかに制御されており、非ナビ演出ゲームにおいて、推奨操作手順である順押しされたときと、非推奨操作手順である変則押しされたときとで払い出されるメダルの期待値について説明する。
まず、当選した抽選対象役が、共通ベル、スイカ、強チェリー、弱チェリーのいずれかであるときでは、操作手順が、左第1停止、中第1停止、および右第一停止であるかに関わらず、払い出されるメダルの期待値(以下、「メダル期待値」という。)は同一である。何故なら、共通ベル、スイカ、強チェリー、弱チェリーが当選したときにおいて、操作手順によっては入賞する割合は同一だからである。当該同一である期待値をαとする。一方、当選した抽選対象役が、押し順ベルであるときには、操作手順が、左第1停止、中第1停止、および右第一停止のいずれかによって、メダル期待値は異なる。以下、押し順ベルが当選したときにおいて、操作手順によるメダル期待値の大小関係について説明する。
図16の記載からも明らかなように、中ベルが当選したときにおいて、中第1停止されたときには、8枚払出の中段ベルが入賞する一方、左第1停止されたときには、1枚ベルなどの1枚払出役が入賞するか、いずれの役にも入賞しない。また、右ベルが当選したときにおいて、右第1停止されたときには、8枚払出の中段ベルが入賞する一方、左第1停止されたときには、1枚ベルなどの1枚払出役が入賞するか、いずれの役にも入賞しない。
図11の記載からも明らかなように、中ベル、および右ベルの当選確率は、それぞれ10908/65536である。また、中ベルが当選したときに、中第1停止されたときのメダル払出枚数は、「8枚」であり、右ベルが当選したときに、右第1停止されたときのメダル払出枚数は、「8枚」である。また、中ベルまたは右ベルが当選したときに、中第1停止以外または右第1停止以外の操作手順で操作されたときのメダル払出枚数は、1枚役が入賞したときは、「1枚」であるが、1枚役が入賞しないとき(つまり外れが導出したとき)は、「0枚」である。以下では、操作手順によるメダル期待値の大小関係を説明することから、中ベルまたは右ベルが当選したときに、中第1停止以外または右第1停止以外の操作手順で操作されたときには、1枚役が入賞するとして説明する。
押し順ベルが当選したときのゲームにおいて、中第1停止されたときのメダル期待値は、以下のようになる。
{8×(10908/65536)}+{1×(10908/65536)}≒1.5
(1)
また、押し順ベルが当選したときのゲームにおいて、右第1停止されたときのメダル期待値は、以下のようになる。
{8×(10908/65536)}+{1×(10908/65536)}≒1.5
(2)
また、押し順ベルが当選する確率は、21816/65536であり、押し順ベルが当選したゲームにおいて左第1停止されたときのメダル払出枚数は、「1枚」であることから、押し順ベルが当選したときのゲームにおいて、左第1停止されたときのメダル期待値は、以下のようになる。
1×(21816/65536)≒0.33 (3)
式(1)〜(3)から明らかなように、特定状況において、左第1停止、中第1停止、右第1停止されたときメダル期待値はそれぞれ、「0.33+α」、「1.5+α」、「1.5+α」となり、変則押し(中第1停止、右第1停止)されたときの方が、順押し(左第1停止)されたときよりも、メダル期待値は多い。
しかしながら、非ナビ演出ゲームにおいて、変則押ししたときにはペナルティが付与されることから、順押ししたほうが、変則押ししたときよりも、遊技者が遊技において獲得できるメダルの期待値が高くなるように設計されている。ここで規定する期待値とは、1ゲームだけの期待値ではなく、当該1ゲームによりその後に得られるATへの権利(ATゲーム数)の付与についても考慮した遊技を継続して行うことを前提とした期待値を示す。従って、遊技者は順押ししたほうが良いことになる。このように本実施形態では、順押しを行った場合において、ペナルティが付与されることがなく、遊技者にとって不利になることがない。
また、非ナビ演出ゲームで、変則押しされるとサブ制御部91によりペナルティが付与される。ペナルティの付与回数が所定数に到達するとペナルティ期間に制御される。図20に示すように、ペナルティ期間では、ATゲーム数抽選の対象役に当選しても、ATゲーム数抽選が実行されない。したがって、ペナルティが付与されると、遊技者にとって不利となる。また、ナビ演出が実行されたゲームで、当該ナビ演出で報知された操作手順通りに操作された場合には、当該報知された操作手順が変則押しであっても、ペナルティは付与されない。また、ナビ演出で報知された操作手順以外の操作手順で操作された場合にはペナルティが付与される。
[ナビ演出について]
サブ制御部91は、後述のATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜4であり、RT0であるときにはリプレイGR5である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。また、本実施形態においてサブ制御部91は、ATにもARTにも制御していない通常状態(RT1かつ非ATの状態)であっても、一定の条件を満たすことでナビ演出を実行する。
本実施形態のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や中左ベルに当選したときには、「213」(中リールが第1停止、左リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクター画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「中左右!」(中リールが第1停止、左リールが第2停止、右リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。なお、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「中!」と出力され、左リールを停止させると次に「左!」と出力され、中リール及び左リールを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のリプレイGR2〜3や押し順ベルに関しても、リプレイGRに応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜4に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図19参照)が報知される。また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図16、図17参照)が報知される。
また、リプレイGR5に当選したときには、「321」(右リールが第1停止、中リールが第2停止、左リールが第3停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、「赤7−赤7−赤7」の組み合わせを示す画像と、を表示し、「右から赤7を狙え!」という音声が出力されることで、右リールを第1停止とし、かつ「赤7」を狙ったタイミングでの各リールの操作を促すナビ演出を実行する。以下では当該ナビ演出を、特に赤7ナビと呼ぶ。
以上のように、本実施形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ、赤7リプレイ、中段ベルを入賞させること、1枚ベルの入賞を回避させることができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。以下では、押し順ベルおよびリプレイGR1〜5をまとめて押し順役という。また、押し順役に対応付けられている手順を「押し順役の対応手順」という。押し順ベルの対応手順は押し順ベル当選時に中段ベルを入賞させるための手順である。リプレイGR1〜4の対応手順は、昇格リプレイを入賞させるための手順である。リプレイGR5の対応手順は、赤7リプレイまたは中段リプレイを入賞させるための手順である。また、押し順役の対応手順で操作されたときに、導出される表示結果を有利表示結果という。ここで有利表示結果とは、遊技者に有利となる特典を付与する表示結果である。押し順ベル当選時の特典は、中段ベルが導出されることにより8枚のメダルが払い出されるものである。押し順リプレイのうちのリプレイGR1〜4いずれかの当選時の特典は、昇格リプレイが導出されることにより有利なRTへの移行、および再遊技の付与である。押し順リプレイのうちのリプレイGR5の当選時の特典は、赤7リプレイまたは中段リプレイが導出されることにより有利なRTへの移行、および再遊技の付与である。また、押し順リプレイ当選時の特典は、現在制御されているRTから、不利なRTへの制御(転落)させずに、該現在制御されているRTを維持するものとしてもよい。
「ATゲーム数抽選について]
本実施形態においてサブ制御部91は、所定の抽選対象役(本実施形態では、強チェリー、弱チェリー、スイカ)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御する権利であるATゲーム数を付与するか否かを決定するATゲーム数抽選を図20に示すATゲーム数抽選用テーブルを用いて行う。ATゲーム数抽選では、ATゲーム数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
次に、図20の詳細について説明する。本実施形態では、第1〜第3AT抽選条件がある。第1AT抽選条件は、スイカが当選することにより成立する条件である。第1AT抽選条件が成立すると、30%の確率でATゲーム数当選する(10以上のATゲーム数が付与されることが決定される)。第1AT抽選条件については、付与されるATゲーム数の数が「10」「20」「30」である確率は、それぞれ50%、30%、20%の確率となっている。また、第2、第3AT抽選条件のATゲーム数当選確率、およびATゲーム数に対応付けられた付与確率は図20に示す通りなので説明を省略する。
また、後述するペナルティ期間に制御されると、当該ペナルティ期間中は、第1〜第3AT抽選条件のいずれが成立したとしても、ATゲーム数当選する確率は0%となる。つまり、当該ペナルティ期間中は、第1〜第3AT抽選条件のいずれが成立したとしてもATゲーム数は付与されない。
なお、ATゲーム数が残っているときに、ATゲーム数を新たに獲得したときには、残っているATゲーム数に今回獲得したATゲーム数を上乗せ加算させる。
ATゲーム数とは、RT1であればRT2へ移行させるための権利であり、かつRT2移行後、ARTに制御されるゲームの数を示す。RT2へ移行後、ATゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたATゲーム数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
サブ制御部91は、ATゲーム数抽選において1以上のATゲーム数が決定されたときに、ATゲーム数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATゲーム数の有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。そして、1以上のATゲーム数が残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後に、まずATに制御する。ATの制御を開始した後、RT2へ移行するまでの状態を準備状態とも呼ぶ。
サブ制御部91は、準備状態において、対象役の当選時にナビ演出を実行する。この際、RT1においては、リプレイGR1〜4の当選時にナビ演出の対象となり、リプレイGR1〜4の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順がナビ演出により報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、準備状態に移行後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR5の当選時に赤7ナビの対象となり、リプレイGR5の当選時に赤7リプレイを入賞させる操作態様が赤7ナビにより報知されるので、報知された操作態様に従って停止操作を行うことによりRT0からRT2に移行させることが可能となる。また、前述のように押し順ベルの当選時には中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することが可能となるとともに、1枚ベルの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において赤7リプレイが入賞し、RT2に移行することで、準備状態が終了し、ARTの制御が開始することとなり、赤7リプレイの入賞した次ゲームのスタート操作を契機にARTの開始を示すART開始演出を実行し、RAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施形態では50ゲーム)を設定してARTの残りゲーム数の計数を開始する。この際、ART中に特別役の当選により中断し、ボーナス終了に伴う再開の場合を除いてATゲーム数を1消費(減算)する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時に中段ベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実に8枚のメダルを獲得することも可能となるとともに、1枚ベルの入賞を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、抽選対象役の当選(本実施形態では、強チェリー、弱チェリー、スイカ、共通ベル、BB、RB)が当選した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、ARTのゲーム数を上乗せするか否か及び上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選でARTのゲーム数の上乗せを決定した場合には、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、特別役の当選が確定した旨を示すボーナス確定報知を行う。特別役の当選と同時にRT2は終了し、ARTが中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断することとなる。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御され、当該ボーナス終了後に移行するRT3において1枚ベルが入賞してRT1に移行した時点でART確定報知を行い、ATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。この場合は、前述のようにATゲーム数は消費(減算)されないようになっている。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、残っているATゲーム数が0でなければ、ARTを潜伏させるか否かを決定する潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ATゲーム数を1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施形態では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定された場合には、最大32ゲームの潜伏ゲーム数を決定し、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、ATの制御を終了させる。
この状態では、ナビ演出が実行されないので、押し順ベルの当選時に1枚ベルの入賞を回避することは不可能であり、1枚ベルが入賞することでRT1に移行することとなるが、1枚ベルが入賞するまではRT2が維持されることとなり、潜伏ゲーム数が経過するまでに1枚ベルが入賞しなければ、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ATゲーム数を1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施形態では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定され、ATの制御が終了した後、潜伏ゲーム数が経過する前に1枚ベルが入賞してRT1に移行した場合には、潜伏ゲーム数の経過後、ATの制御を再開し、これに伴い準備状態を経てRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ATゲーム数を1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施形態では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となり、残っているATゲーム数が0であればART終了演出を実行し、ATの制御を終了する。これに伴いナビ演出が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に1枚ベルの入賞を回避することが不可能となり、1枚ベルが入賞することでRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、ART確定報知後、準備状態、すなわちART開始演出が行われる前の段階で、RT1においてリプレイGR1〜4の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合、RT0においてリプレイGR5の当選時に赤7ナビが実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された操作態様以外の操作態様で停止操作を行った結果、赤7リプレイが入賞しなかった場合、RT0において押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された停止順以外の停止順で停止操作を行った結果、1枚ベルが入賞してRT1に移行した場合には、RT2に移行するまでの間、リプレイGR1〜4、リプレイGR5、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されるようになっており、RT1においてリプレイGR1〜4が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT0へ移行させることが可能となり、さらにRT0においてリプレイGR5が当選した場合に、赤7ナビに従って停止操作を行うことにより、RT2へ移行させることが可能となる。
なお、RT2に移行後のART中であって、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された停止順以外の停止順で停止操作を行った結果、1枚ベルが入賞してRT1に移行した場合にも、上記と同様に、RT2に移行するまでの間、リプレイGR1〜4、リプレイGR5、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されるようになっており、RT1においてリプレイGR1〜4が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT0へ移行させることが可能となり、さらにRT0においてリプレイGR5が当選した場合に、赤7ナビに従って停止操作を行うことにより、RT2へ移行させることが可能となる。
本実施形態においてメイン制御部41は、図13に示すように、RT1において中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にてRT0へ移行することとなる昇格リプレイが入賞することとなるリプレイGR1〜4のみが抽選対象となる。また、図11及び図12に示すように、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて中段ベルを確実に入賞させることが可能となる中左ベル、中右ベル、右左ベル、右中ベルのみが抽選対象となる。
[フリーズおよび擬似遊技について]
メイン制御部41は、通常遊技および擬似遊技のうちいずれかを実行可能である。通常遊技とは、導出された表示結果に応じて入賞を発生させる遊技であり、かつリールを停止操作した時点から所定コマ(たとえば、4コマ)以内の図柄を入賞ラインLN上に引き込んで停止させる遊技である。
一方、擬似遊技は、フリーズ中に行われるものである。フリーズとは、通常遊技の進行を所定期間に亘って遅延させるものである。以下では、フリーズに制御されている状態を「フリーズ状態」といい、フリーズ状態とは異なる状態(つまり、フリーズに制御されていない状態)を「非フリーズ状態」という。フリーズ状態は、ゲーム進行操作を有効に受付けない状態(たとえば、リール回転中にストップスイッチ8が操作されてもリールは停止されず)であり、非フリーズ状態に切り替わったときに、ゲーム進行操作が有効に受付けられる。つまり、フリーズ状態に制御されている期間は、ゲーム進行操作が無効とされる期間である。また、遅延対象のゲーム進行操作は、複数の操作(賭数設定操作、リール回転開始操作、リール停止操作など)のうち少なくとも1つとしてもよい。
また、擬似遊技とは、導出された表示結果(仮表示結果)に関わらず入賞を発生させない遊技であり、所定コマ(たとえば、4コマ)以内にない図柄をも入賞ラインLN上に引き込んで停止させることができる遊技である。本実施形態の擬似遊技では、図柄を20コマ引き込んで停止させることが可能である。なお、20コマに限られず、他のコマ数引込めるようにしてもよい。
また、通常遊技において、小役、再遊技役、ボーナスが導出されたときには、導出された役に応じた特典が付与される。たとえば、通常遊技において小役が導出されたときには、特典として該小役に応じたメダルが払い出される。一方、擬似遊技において、小役、再遊技役、ボーナス役と同一の図柄組合せとなる仮表示結果が導出されたとしても、遊技用価値は付与されない。換言すれば、表示結果は、入賞の発生の有無に関わる(入賞判定処理の対象になる)ものである一方、仮表示結果は、入賞の発生の有無に関わらない(入賞判定処理の対象にならない)ものである。つまり、仮表示結果として、図5〜図9に示す図柄の組合せが導出されたとしても、入賞は発生しない。また、通常遊技および擬似遊技において、同じ回転方向および回転速度でリール制御を行う。
また、メイン制御部41は、サブ制御部91により後述する特別ゾーン当選しているか否かに関わらず、およびサブ制御部91により擬似遊技を実行することが決定されているか否かに関わらず、1回目の通常リプレイ当選時において中右左でストップスイッチが操作され、2回目の通常リプレイ当選時において右中左でストップスイッチが操作された場合には、当り擬似遊技を実行する。ここで、本実施形態では、所定の当選状況(通常リプの当選、外れなど)において、先の所定の当選状況を1回目の当選状況といい、その次の該所定の当選状況を2回目の当選状況という。つまり、1回目の通常リプレイ当選とは、所定のゲームで通常リプレイが当選したことをいい、2回目の通常リプレイ当選とは、該1回目の通常リプレイ当選の次に再び通常リプレイが当選することである。また、当り擬似遊技とは、当り仮表示結果を導出する擬似遊技である。ここで、当り仮表示結果とは、左リール、中リール、右リールそれぞれに白7が導出される仮表示結果であり、以下では、「白7揃い」ともいう。
一方、メイン制御部41は、サブ制御部91により後述する特別ゾーン当選しているか否かに関わらず、およびサブ制御部91により擬似遊技を実行することが決定されているか否かに関わらず、1回目の通常リプレイ当選時において中左右でストップスイッチが操作され、2回目の通常リプレイ当選時において右左中でストップスイッチが操作された場合には、外れ擬似遊技を実行する。ここで、外れ擬似遊技とは、当り仮表示結果とは異なる外れ仮表示結果が導出される擬似遊技である。外れ仮表示結果は、1ラインに白7が2つ揃う(テンパイ)が残りの1リールについて白7が1コマずれた表示結果など、外れを想起させる表示結果であることが好ましい。
以下では、当り擬似遊技を実行させる手順を「当り擬似遊技発生手順」という。当り擬似遊技発生手順とは具体的には、1回目の通常リプレイ当選時において中右左でストップスイッチが操作され、2回目の通常リプレイ当選時において右中左でストップスイッチが操作される手順である。また、外れ擬似遊技を実行させる手順を「外れ擬似遊技発生手順」という。外れ擬似遊技発生手順とは具体的には、1回目の通常リプレイ当選時において中左右でストップスイッチが操作され、2回目の通常リプレイ当選時において右左中でストップスイッチが操作される手順である。また、「当り擬似遊技」および「外れ擬似遊技」をまとめて「擬似遊技」といい、「当り擬似遊技発生手順」と「外れ擬似遊技発生手順」をまとめて「擬似遊技発生手順」という。
[擬似遊技関連処理]
次に、図21を用いて、サブ制御部91により実行される擬似遊技関連処理について説明する。擬似遊技関連処理は、サブ制御部91がAT中であり、かつ内部当選コマンドを受信したときに実行される。S12において、内部当選コマンドの強チェリーおよび弱チェリーのうちのいずれかに当選したか否かが判断される。S12において、強チェリーおよび弱チェリーのいずれにも当選していない場合には(S12のNo)、擬似遊技関連処理は終了する。一方、S12において、強チェリーおよび弱チェリーのいずれかに当選した場合には(S12のYes)、S14に進む。
S14においては、特別ゾーン抽選が実行される。特別ゾーン抽選とは乱数抽選などにより、特別ゾーンに制御させるか否かを決定する抽選である。ここで、特別ゾーンは、AT中に制御される期間であり、特別ゾーンに制御されているときには、1ゲーム毎に、上乗せされる上乗せゲーム数(0を含む)を決定するゲーム数抽選を実行する。上乗せゲーム数抽選は乱数抽選により実行される。特別ゾーンに制御されると、ATゲーム数が上乗せされ得るので遊技者にとって有利となる。
図22は、特別ゾーン抽選で用いられる特別ゾーン抽選テーブルの一例を示したものである。特別ゾーン抽選により、特別ゾーンに制御することが決定されることを「特別ゾーン当選」といい、特別ゾーンに制御しないことが決定されることを「特別ゾーン落選」という。図22に示すように、強チェリー当選時の特別ゾーン当選確率、特別ゾーン落選確率は、それぞれ60%、40%であり、弱チェリー当選時の特別ゾーン当選確率、特別ゾーン落選確率は、それぞれ20%、80%である。
S14の処理が終了するとS16に進む。S16においては、擬似遊技抽選が実行される。擬似遊技抽選とは、乱数抽選などにより、擬似遊技を実行するか否かを決定する抽選である。図23に示すように、特別ゾーン当選時の擬似遊技実行確率、擬似遊技非実行確率は、それぞれ90%、10%であり、特別ゾーン落選時の擬似遊技実行確率、擬似遊技非実行確率は、それぞれ20%、80%である。
S16の処理が終了すると、S18に進む。S18において、S16の擬似遊技抽選の結果が、擬似遊技を実行するものであるか否かが判断される。S18においてYesと判断された場合には、S20に進む。S20においては、特別ゾーンに当選したか否かが判断される。S20においてYesと判断された場合には、S22において当り擬似遊技フラグがRAM91cにセットされる。セットされた当り擬似遊技フラグは、当り擬似遊技が実行されると消去される。一方、S20においてNoと判断された場合には、S24において外れ擬似遊技フラグがRAM91cにセットされる。セットされた外れ擬似遊技フラグは、外れ擬似遊技が実行されると消去される。S18においてNoと判断された場合には擬似遊技関連処理は終了する。
ここで、サブ制御部91は、当り擬似遊技フラグがセットされている状態では、当り擬似遊技発生手順を報知する。当り擬似遊技発生手順の報知とは、1回目の通常リプレイ当選時で中右左を報知し、2回目の通常リプレイ当選時で右中左を報知することである。
一方、サブ制御部91は、外れ擬似遊技フラグがセットされている状態では、外れ擬似遊技発生手順を報知する。外れ擬似遊技発生手順の報知とは、1回目の通常リプレイ当選時で中左右を報知し、2回目の通常リプレイ当選時で右左中を報知することである。
このような構成によれば、特別ゾーン当選したときには、当り擬似遊技発生手順が報知され、該報知された手順通りにストップスイッチが操作されると、当該操作されたゲームの次のゲームの開始時(スタートスイッチ操作時)にメイン制御部41により当り擬似遊技が実行される。一方、特別ゾーン落選したときには、外れ擬似遊技発生手順が報知され、該報知された手順通りにストップスイッチが操作されると、当該操作されたゲームの次のゲームの開始時(スタートスイッチ操作時)にメイン制御部41により外れ擬似遊技が実行される。
また、サブ制御部91は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれもセットされていない状態で、通常リプが当選したときには、順押し(左中右)を報知する。また、通常リプ当選時には、左右中を報知するようにしてもよく、また、押し順を報知しないようにしてもよい。S22、S24の処理が終了すると、擬似遊技関連処理は終了する。
以下では、遊技者により、報知された当り擬似遊技発生手順通りに操作されたことにより実行された擬似遊技を「当り擬似遊技」といい、遊技者により、報知された外れ擬似遊技発生手順通りに操作されたことにより実行された擬似遊技を「外れ擬似遊技」という。また、「当り擬似遊技」と「外れ擬似遊技」とをまとめて「擬似遊技」という。
一方、擬似遊技抽選により擬似遊技が実行されないことが決定された場合には、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれもセットされないことにより、通常リプレイ当選時には、順押しが報知される。しかし、通常リプレイ当選時に、順押しが報知されているにも関わらず、遊技者の誤操作などにより、偶然に、擬似遊技発生手順(当り擬似遊技発生手順または外れ擬似遊技発生手順)で操作されることがある。
また、非ナビ演出ゲームにおいては、ナビ演出は実行されない。しかし、通常リプレイ当選時に、ナビ演出が実行されていないにも関わらず、遊技者の誤操作などにより、偶然に、擬似遊技発生手順(当り擬似遊技発生手順または外れ擬似遊技発生手順)で操作されることがある。
このように、遊技者の誤操作などにより、偶然に擬似遊技発生手順で操作されたときにおいても、メイン制御部41により、擬似遊技は実行されてしまう。具体的には、遊技者の誤操作などにより、偶然に、当り擬似遊技発生手順で操作されたときには、当り擬似遊技が実行されてしまう。また、遊技者の誤操作などにより、偶然に、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときには、外れ擬似遊技が実行されてしまう。
サブ制御部91が、擬似遊技を実行することを決定した場合には、メイン制御部41により擬似遊技を実行させるために、サブ制御部91は擬似遊技発生手順を報知する。一方、サブ制御部91が、擬似遊技を実行しないことを決定した場合においては、サブ制御部91は、擬似遊技を実行させないように擬似遊技発生手順を報知しない。しかし、擬似遊技発生手順を報知していないにも関わらず、遊技者の誤操作などにより偶然、擬似遊技発生手順で操作されたときには、サブ制御部91が意図していない擬似遊技が実行されてしまう。以下では、遊技者の誤操作などにより偶然、当り擬似遊技発生手順で操作されたときに実行される擬似遊技を「イレギュラー当り擬似遊技」といい、遊技者の誤操作などにより偶然、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときに実行される擬似遊技を「イレギュラー外れ擬似遊技」という。また、「イレギュラー当り擬似遊技」と「イレギュラー外れ擬似遊技」とまとめて「イレギュラー擬似遊技」という。
擬似遊技は、当り擬似遊技フラグまたは外れ擬似遊技フラグが格納されている状態で、実行される擬似遊技である。一方、イレギュラー擬似遊技は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれも格納されていない状態で、実行される擬似遊技である。
ところで、擬似遊技発生手順は、変則押しであるため、非ナビ演出ゲームにおいて擬似遊技発生手順で操作されたときにはペナルティが付与される。したがって、通常、非ナビ演出ゲームにおいては、遊技者は、擬似遊技発生手順での操作は行わない傾向にある。
また、ナビ演出ゲームにおいて、押し順ベルまたはリプレイGR1〜5が当選したときには、対応手順が報知される。報知された対応手順でストップスイッチが操作されると、有利表示結果が導出される。もし、ナビ演出により報知された対応手順とは異なる対応手順で操作されたときには、有利表示結果は導出されず、遊技者にとって不利となる(メイン制御部41により不利な制御が実行される)。このように、ナビ演出により報知された手順以外の手順で操作されると、不利になることを遊技者は認識している。したがって、擬似遊技発生手順は、擬似遊技発生手順が報知されていないときには、擬似遊技発生手順が報知されているときよりも遊技者により操作され難い手順であるといえる。
このように、メイン制御部41は、当り擬似遊技および外れ擬似遊技を実行可能であることから、擬似遊技が実行されたタイミングでは、特別ゾーンに制御されるか否かを遊技者に把握させないようにすることができるので、擬似遊技に対する興趣を向上させることができる。
[擬似遊技について]
図24を用いて、擬似遊技が実行される場合について説明する。図24は、特別ゾーン当選され、擬似遊技が実行された後に特別ゾーンに制御されるまでの経緯を示したタイミングチャート図である。図24は、AT中であり、かつメイン制御部41により当り擬似遊技が実行される場合を示したものである。
図24(A)に示すように当り擬似遊技フラグ(図21のS22参照)が格納されていれば、図24(B)に示すように、サブ制御部91は、ナビ演出として、通常リプ当選時には当り擬似遊技発生手順を報知する。なお、押し順役が当選したときには、押し順役の対応手順を報知する。図24(B)の例では、特別ゾーン当選したゲーム(強チェリー当選したゲーム)の次のゲーム(1ゲーム目)において、サブ制御部91は、通常リプ当選時に、当り擬似遊技発生手順として、「中右左」というメッセージ512を表示する。さらに次の通常リプ当選時に、サブ制御部91は、擬似遊技発生手順として、「右中左」というメッセージ514を表示する。また、当り擬似遊技フラグは、1回目のナビ演出(メッセージ512が表示されたとき)において、遊技者が押し順を間違えたときでも消去されないようにしてもよい。
また、当り擬似遊技フラグは、1回目のナビ演出(メッセージ512が表示されたとき)において、遊技者が押し順を間違えたときに消去されるようにしてもよい。このようにした場合には、当り擬似遊技発生手順は報知されないことから、当り擬似遊技は発生し難くなる。
図24(C)に示すように、遊技者が、報知された当り擬似遊技発生手順通りで操作すると、該操作されたゲームの次のゲームの開始時(スタートスイッチ操作時)に図24(D)に示すように、メイン制御部41は、当り擬似遊技を実行する。メイン制御部41は、当り擬似遊技を開始するときには、当り擬似遊技開始コマンドをサブ制御部91に対して送信する。当り擬似遊技開始コマンドとは、当り擬似遊技を開始することを特定できるコマンドである。サブ制御部91は、当り擬似遊技フラグがRAM91cに格納されている状態で、当り擬似遊技開始コマンドを受信すると、サブ制御部91は擬似遊技が開始されると判断して、レギュラー演出を実行する。図24の例では、レギュラー演出は、「擬似遊技開始!白7を狙え!」というメッセージ516を液晶表示器51に表示する演出である。実行された当り擬似遊技中に、遊技者が各リールに対応するストップスイッチを操作すると、当り仮表示結果として、白7揃いが導出される。なお、本実施形態の擬似遊技では、図柄を20コマ引き込んで停止させることが可能であることから、当り擬似遊技では、如何なるタイミングでストップスイッチを操作しても白7揃いが導出される。また、当り擬似遊技および外れ擬似遊技中は、順押しおよび変則押しのいずれの操作がされてもペナルティは付与されない。
白7揃いの当り仮表示結果が導出されると、メイン制御部41は、擬似遊技終了コマンドを送信する。擬似遊技終了コマンドとは、擬似遊技の終了を特定できるコマンドである。サブ制御部91は、擬似遊技終了コマンドを受信すると、通常遊技を開始させることを促進する促進演出を実行する。ここで、図24(E)の例では、促進演出とは、「レバーオンしてね」というメッセージ518を液晶表示器51に表示させる演出である。レバーオンとは、スタートスイッチ7への操作をいう。メッセージ518を視認した遊技者がレバーオンすることにより擬似遊技は終了し、特別ゾーンに制御された通常遊技が開始される(全てのリールが回転される)。また、サブ制御部91は、特別ゾーンに制御させるときに、特別ゾーンに制御されることを特定できる演出を実行するようにしてもよい。該演出とは、たとえば、「特別ゾーン開始!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示させることである。
[イレギュラー擬似遊技について]
図25を用いて、イレギュラー擬似遊技が実行される場合について説明する。図25は、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを示したタイミングチャート図である。図25は、AT中であり、かつメイン制御部41により当りイレギュラー擬似遊技が実行される場合を示したものである。
図25(A)に示すように、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれも格納されていない状態では、サブ制御部91は、通常リプレイ当選時には、順押しを報知する。なお、押し順役が当選したときには、押し順役の対応手順を報知する。図25(B)の例では、サブ制御部91は、ナビ演出として、1回目の通常リプ当選時および2回目の通常リプ当選時のいずれにおいても順押しを報知する。しかしながら、遊技者の誤操作などにより、報知された手順で操作せずに、偶然に、当り擬似遊技発生手順で操作されたとする。具体的には、図25(C)に示すように、1回目の通常リプ当選時に中右左で操作され、2回目の通常リプ当選時に右中左で操作されたとする。この場合においても、該操作されたゲームの次のゲームの開始時(スタートスイッチ操作時)においてメイン制御部41は、当り擬似遊技を実行する。しかしながら、該当り擬似遊技は、当り擬似遊技が実行されないことが決定されているにも関わらず、実行された擬似遊技であることから、サブ制御部91が意図していないイレギュラーな擬似遊技である。したがって、該実行される当り擬似遊技は「イレギュラー当り擬似遊技」である。
メイン制御部41は、当り擬似遊技を開始するときには、当り擬似遊技開始コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれもがRAM91cに格納されていない状態で、当り擬似遊技開始コマンドを受信すると、サブ制御部91はイレギュラー当り擬似遊技が開始されると判断して、イレギュラー演出を実行する。図25の例では、イレギュラー演出として、第1報知〜第3報知が含まれている。第1報知は、「イレギュラー擬似遊技が実行されたこと」を報知するものである。第2報知は、「ナビ演出で報知された手順以外の手順で操作されたこと」を報知するものである。第3報知は、「イレギュラー擬似遊技の終了タイミング」を報知するものである。
図25(D)の例では、第1報知については、「イレギュラー擬似遊技発生中」というメッセージ520を液晶表示器51に表示させることである。図25(D)の例では、第2報知については、「ナビ通りに押してください」というメッセージ522を液晶表示器51に表示させることである。図25(D)の例では、第3報知については、「リール停止すると、この擬似遊技は終了します。」というメッセージ524を液晶表示器51に表示させることである。また、イレギュラー擬似遊技において、当り仮表示結果が導出された場合であっても(つまり、イレギュラー当り擬似遊技が実行されても)、特別ゾーン当選していないことから、特別ゾーンには制御されない。また、イレギュラー擬似遊技においては、擬似遊技と同様に、順押しおよび変則押しのいずれの操作がされてもペナルティは付与されない。
白7揃いの当り仮表示結果が導出されると、メイン制御部41は、擬似遊技終了コマンドを送信する。サブ制御部91は、擬似遊技終了コマンドを受信すると、通常遊技を開始させることを促進する促進演出を実行する。
なお、外れ擬似遊技およびイレギュラー外れ擬似遊技について説明する。サブ制御部91は、外れ擬似遊技フラグがRAM91cに格納されている状態で、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときにも、外れ擬似遊技とともにレギュラー演出を実行する。また、サブ制御部91は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれもRAM91cに格納されていない状態で、偶然、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときにも、外れ擬似遊技とともにイレギュラー演出を実行する。
また、外れ擬似遊技およびイレギュラー外れ擬似遊技において、外れ仮表示結果が導出されたときにも、促進演出は実行される。外れ擬似遊技において、外れ仮表示結果が導出された後に、レバーオン操作されると、外れ擬似遊技は終了し、特別ゾーンに制御されない通常遊技が開始される(全てのリールが回転される)。イレギュラー外れ擬似遊技において、外れ仮表示結果が導出された後に、レバーオン操作されると、イレギュラー外れ擬似遊技は終了し、特別ゾーンに制御されない通常遊技が開始される(全てのリールが回転される)。
また、外れ擬似遊技フラグが格納されており、外れ擬似遊技発生手順が報知されているにも関わらず、遊技者の誤操作などにより偶然、当り擬似遊技発生手順で操作されたときには、サブ制御部91が意図しない当り擬似遊技が実行される。この場合には、サブ制御部91が意図しない当り擬似遊技が実行されることになるので、サブ制御部91が、イレギュラー演出を実行する。
また、当り擬似遊技フラグが格納されており、当り擬似遊技発生手順が報知されているにも関わらず、遊技者の誤操作などにより偶然、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときには、サブ制御部91が意図しない外れ擬似遊技が実行される。この場合には、サブ制御部91が意図しない外れ擬似遊技が実行され、外れ仮表示結果が導出される。しかし、外れ仮表示結果が導出されたにも関わらず、特別ゾーンに制御されることになり、遊技者に対して意外感のある特典を付与することができる。したがって、当り擬似遊技フラグが格納されており、サブ制御部91が意図しない外れ擬似遊技が実行されたときには、レギュラー演出を実行するようにしてもよい。なお、当り擬似遊技フラグが格納されており、サブ制御部91が意図しない当り擬似遊技が実行されたときには、イレギュラー演出を実行するようにしてもよい。
また、図23に示すように、特別ゾーン当選したときでも、擬似遊技が実行されない場合がある(図23の例では、確率は10%)。この場合には、擬似遊技が実行されずに、特別ゾーンに制御されることになる。したがって、遊技者に対して、意外感を与えることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、この場合には、特別ゾーン当選したゲームにおいて、特別ゾーン当選した旨を報知するようにしてもよい。これにより、遊技者に対して意外感を抱かせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[入賞報知処理について]
次に、図26を用いて、入賞報知処理を説明する。入賞報知処理とは、入賞した入賞役を構成する図柄に対応するリールLED55を点灯させると共に、所定の音を出力する処理である。このように、入賞報知処理を実行することにより、推奨操作手順で操作した結果入賞したことを、遊技者に対して明確に認識させることができる。
図26(A)、図26(B)はそれぞれ、非ナビ演出ゲームおよびナビ演出ゲームにおいて、一例として中左ベル1が当選したときの入賞報知処理を示したものである。なお、図26(A)(B)では、他の小役または再遊技役が入賞したときについても同様の制御が実行される。図26(A−1)は、中左ベル1が当選した非ナビ演出ゲームで、順押しされたときに、1枚ベル1Aが入賞したことを示したものである。この場合には、入賞報知処理として、1枚ベル1Aが入賞したことを直接的に遊技者に認識させることができる図柄(つまり、上段ラインLM上に並んだベル−ベル−ベル)に対応するリールLEDを点灯させると共に、スピーカ53、54から所定の音を出力させる。このような入賞報知処理を実行することにより、遊技者に対して明確に、1枚ベル1Aが入賞したことを認識させることができる。
図26(A−2)は、中左ベル1が当選した非ナビ演出ゲームで、リールが中左右の順番で停止(変則押し)されたときに、中段ベルが入賞したことを示したものである。この場合には、中段ベルが入賞したにも関わらず、入賞報知処理は実行されない。したがって、変則押しされた結果、入賞したとしても、入賞報知処理を実行しないことにより、遊技者に対して入賞したことを極力認識させないように(認識させ難く)することができる。
図26(B−1)は、中左ベル1が当選したナビ演出ゲームで、ナビ報知操作手順(中左右)で操作されたときに、中段ベルが入賞したことを示したものである。この場合には、入賞報知処理として、中段ベルが入賞したことを直接的に遊技者に認識させることができる図柄(つまり、入賞ラインLN上に並んだベル−ベル−ベル)に対応するリールLEDを点灯させると共に、スピーカ53、54から所定の音を出力させる。このような入賞報知処理を実行することにより、遊技者に対して明確に、中段ベルが入賞したことを認識させることができる。
図26(B−2)は、中左ベル1が当選したナビ演出ゲームで、非ナビ報知操作手順(中左右以外の順番)で操作されたときに、1枚ベル1Aが入賞したことを示したものである。この場合には、1枚ベル1Aが入賞したにも関わらず、入賞報知処理は実行されない。したがって、非ナビ報知操作手順で操作された結果、入賞したとしても、入賞報知処理を実行しないことにより、遊技者に対して入賞したことを極力認識させないように(認識させ難く)することができる。
以下に、本実施形態におけるスロットマシン1により奏される効果について説明する。
(1) 本実施形態では、特別ゾーン当選しているか否かに関わらず、およびサブ制御部91により擬似遊技を実行することが決定されているか否かに関わらず、遊技者により擬似遊技発生手順で操作されたときに、メイン制御部41により擬似遊技が実行される。また、サブ制御部91により擬似遊技が実行されないと決定されたとき(S18のNo)において、擬似遊技(イレギュラー擬似遊技)が実行されたときには、サブ制御部91は、イレギュラー演出(図25(D)のメッセージ520、522、524の表示)を実行する。したがって、遊技者に対して、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを認識させることができる。
(2) 図25(D)に示すように、イレギュラー演出として、「イレギュラー擬似遊技発生中」というメッセージ520を液晶表示器51に表示させる。したがって、遊技者に対して、イレギュラー擬似遊技が実行されていることを明確に認識させることができる。
(3) 図25(D)に示すように、イレギュラー演出として、「ナビ通りに押してください」というメッセージ522を液晶表示器51に表示させる。したがって、イレギュラー擬似遊技が実行されていることを明確に認識させることができるとともに、該イレギュラー擬似遊技が実行された原因は、ナビ演出で報知された操作手順とは異なる手順で操作したことによるものであることも遊技者に対して警告することができる。したがって、ナビ演出で報知された操作手順通りに操作することを遊技者に促すことができる。
(4) 図25(D)に示すように、イレギュラー擬似遊技が実行されたときには、「リール停止するとこの擬似遊技は終了します」といったメッセージ524を液晶表示器51に表示させる。もし、このようなメッセージ524を表示することなく、イレギュラー擬似遊技を実行すると、このイレギュラー擬似遊技の終了タイミングを遊技者は把握できず、遊技者に苛立ち感を与えてしまうことになる。本実施形態のように、このようなメッセージ524を液晶表示器51に表示させることにより、このような苛立ち感を遊技者に与えないようにすることができる。
(5) 擬似遊技が実行されたときにおいて、当り仮表示結果が導出されたとき(つまり、当り擬似遊技が実行されたとき)には、特別ゾーンへ制御される(図24(D)(E)参照)。一方、特別ゾーン当選されていない時に実行されるイレギュラー擬似遊技において、当り仮表示結果が導出されても、特別ゾーンへは制御されない(図25(D)(E)参照)。したがって、特別ゾーン当選していないにも関わらず、特別ゾーンに制御されるという不合理が生じることはない。
(6) また、サブ制御部91が特別ゾーン抽選を実行し、サブ制御部91はメイン制御部41に対して、特別ゾーン抽選の結果を示すコマンドなどあらゆるコマンドを送信できないことから、メイン制御部41は、特別ゾーン当選しているか否かを特定できない。本実施形態のスロットマシンは、メイン制御部41が、特別ゾーン当選したか否かを特定できないという状況下においても、擬似遊技発生手順で操作されたときには、擬似遊技を実行することができる。この際に、イレギュラー擬似遊技が実行されたとしても、イレギュラー演出を実行することから、遊技者に対して、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを認識させることができる。また、擬似遊技を実行するか否かの決定処理は、サブ制御部91により決定され、メイン制御部41はこのような決定処理を実行する必要がないので、メイン制御部41の処理負担を軽減できる。
(7) また、擬似遊技発生手順は、変則押しである。非ナビ演出ゲームにおいて該変則押しされるとペナルティが付与される。したがって、通常、遊技者は、非ナビ演出ゲームにおいて変則押しを実行しないことから、頻繁に擬似遊技が実行されることを防止できる。また、擬似遊技発生手順は、通常リプが当選したときの手順である。通常リプはリールの停止順序、および停止タイミングに関わらず、中段リプレイまたは右上がりリプレイが入賞する。また、AT中に通常リプレイが当選したときにおいて、擬似遊技が実行されることが決定された場合には、擬似遊技発生手順が報知され、擬似遊技が実行されないことが決定された場合には、擬似遊技発生手順とは異なる手順(たとえば、順押し)が報知される。したがって、特別ゾーン当選したか否かに関わらず、通常リプレイ当選時には、遊技者は中段リプレイまたは右上がりリプレイを入賞させることができるので、公平性を担保できる。
(8) また、メイン制御部41が、通常リプレイが当選する毎に、擬似遊技発生手順を決定(変更)することにより、イレギュラー擬似遊技が実行されることを防止できる構成も考えられる。しかしながら、このような構成であると、メイン制御部41の処理負担が増大する。本実施形態では、擬似遊技発生手順は固定であるため、メイン制御部41の処理負担を軽減できる。また、擬似遊技発生手順を固定にしたことにより、実行され得るイレギュラー擬似遊技が実行されても、イレギュラー演出を実行することにより、遊技者に対して、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを認識させることができる。
(9) 図26に示したように、推奨操作手順で操作された結果、再遊技役または小役が入賞したときには、入賞報知処理を実行することにより、遊技者に対して明確に、再遊技役または小役が入賞したことを認識させることができる。一方、非推奨操作手順で操作された結果、再遊技役または小役が入賞したときには、入賞報知処理を実行しないことにより、再遊技役または小役が入賞したことを認識させないようにすること、および非推奨操作手順で操作されたことのうち少なくとも一方を認識させることができる。したがって、推奨操作手順で操作させるように遊技者を導くことができる。
(10) 擬似遊技において仮表示結果(当り仮表示結果または外れ仮表示結果)が導出され、レバーオン操作されたときには、擬似遊技が終了するとともに通常遊技が開始される(全てのリールが回転される)。したがって、擬似遊技が実行されたときにおいて、擬似遊技が実行されたときと同様の流れで通常遊技を開始できるので遊技者が遊技に対して違和感を覚え、困惑することを防止できる。
また、当り仮表示結果または外れ仮表示結果が導出されると、レバーオン操作することを促進する促進演出を実行することから、スムーズに擬似遊技から通常遊技に切り替えることができる。
また当り擬似遊技が実行された後は、ランダム遅延回転処理を実行するようにしてもよい。ランダム遅延回転処理とは、各リールの相対的な位置関係がランダムとなる位置関係となるように各リールを回転させる処理である。ランダム遅延回転処理を実行することにより、通常遊技において、導出された当り仮表示結果を構成する特定図柄(白7)が揃った状態で、リール回転されることを防止できる。
(11) また、図24(D)、図25(D)に示されるように、擬似遊技およびイレギュラー擬似遊技に関わらず、擬似遊技中は変則押ししてもペナルティは付与されない。したがって、遊技者に対して必要以上にペナルティが付与されることにより興趣が低下してしまうことを防止できる。
(12) 本実施形態では、式(1)〜(3)で説明したように、非AT中において、非推奨操作手順で操作(変則押し)されたときには、推奨操作手順で操作されたときよりも払い出されるメダルの期待値は多い。しかし、当該非推奨操作手順で操作されたときには、ペナルティ期間に制御される可能性が高いことから、払い出されるメダルの期待値は少なくなり、遊技者にとって不利となる可能性が高い。したがって、非推奨操作手順で操作することで、払い出されるメダルの期待値が高まり、その後のゲームも非推奨操作手順で操作しようとしている遊技者に対して、推奨操作手順で操作するように適切に導くことができる。
(13) 本実施形態では、ペナルティ期間に制御されることにより、第1〜第3AT抽選条件のいずれが成立したとしても、ATゲーム数には当選しないように制御される。その結果、RT1に制御されているときにリプレイGR1〜4のいずれかに当選したとしても、ナビ演出が実行されないことから実質的に昇格リプレイを導出させることができず、有利なRT0に制御されなくなる。また、RT0、2に制御されているときに押し順ベルが当選したとしても、ナビ演出が実行されないことから実質的に1枚ベルが導出されてしまい、不利なRT1に制御されてしまう。したがって、非推奨操作手順で操作する遊技者に対して、非推奨操作手順で操作すると不利になることを体感させることができ、遊技者に対して、推奨操作手順で操作するように適切に導くことができる。
(14) 本実施形態では、ナビ演出ゲームでの推奨操作手順は、ナビ報知操作手順である。したがって、ナビ演出ゲームにおいて、ナビ報知操作手順以外の非ナビ報知操作手順で操作されたときには、入賞報知処理の実行を規制することにより、遊技者に対して、再遊技役または小役が入賞したことを認識させないようにすること、および非推奨操作手順で操作されたことのうち少なくとも一方を認識させることができる。したがって、遊技者に対して、推奨操作手順で操作するように適切に導くことができる。
(15) 本実施形態では、非ナビ演出ゲームでの推奨操作手順は、順押しの操作手順である。したがって、非ナビ演出ゲームにおいて、変則押しの操作手順で操作されたときには、入賞報知処理の実行を規制することにより、遊技者に対して、再遊技役または小役が入賞したことを認識させないようにすること、および非推奨操作手順で操作されたことのうち少なくとも一方を認識させることができる。したがって、遊技者に対して、推奨操作手順で操作するように適切に導くことができる。
(16) 本実施形態では、推奨操作手順および非推奨操作手順のいずれで操作されたかに関わらず、小役が入賞すると払出情報を表示する。ここで、払出情報とは、払い出されるメダルを特定できる情報である。もし、非推奨操作手順で操作された結果、再遊技役または小役が入賞したときにおいて、当該非推奨操作手順で操作されたからといって、払出情報を表示しないと、メダルが払い出されないのでは、という不信感を遊技者に抱かせてしまう。そこで、本実施形態のように、非推奨操作手順で操作されたときにも、払出情報を表示することにより、このような不信感を抱かせないようにすることができる。
(17) 本実施形態では、推奨操作手順で操作された結果、小役が入賞したときには、第1態様で払出情報を表示する。一方、非推奨操作手順で操作された結果、小役が入賞したときには、第2態様で払出情報を表示する。また、第2態様は、第1態様よりも払出情報を遊技者が認識し難い態様である。したがって、非推奨操作手順で操作された結果、小役が入賞したときには、“(16)”で述べた不信感を遊技者に抱かせないようにできつつ、当該小役が入賞したことを認識させないようにすることができる。
(18) 本実施形態では、RT0〜4において中段ベルと1枚1が同時当選するが1枚2が同時当選しない中左ベル1、中右ベル1が当選した場合と、RT0〜4において中段ベルと1枚1が同時当選しないが1枚2と同時当選する右左ベル1、右中ベル1が当選した場合と、で制御内容が異なる。すなわちRT0〜4において中左ベル1、中右ベル1が当選した場合には、中リールを第1停止とする停止順で停止操作がされることを条件に中段ベルが入賞可能に制御されるのに対して、RT0〜4において右左ベル1、右中ベル1が当選した場合には、右リールを第1停止とする停止順で停止操作がされることを条件に中段ベルが入賞可能に制御されるようになっている。
また、RT0〜4において中左ベル1、中右ベル1が当選した場合には、1枚1が同時に当選しているが、推奨操作手順である左第1停止された場合には1枚1が入賞することはない。同様にRT0〜4において右左ベル1、右中ベル1が当選した場合には、1枚2が同時に当選しているが、推奨操作手順である左第1停止された場合には1枚2が入賞することはない。また、他の役の当選時であっても、推奨操作手順である左第1停止された場合には、1枚1、1枚2が入賞することはない。すなわちこれら1枚1、1枚2は、制御を変更するために中段ベルと同時に当選させる役であり、RT0〜4においては推奨操作手順で操作がされている限りは入賞することのない役である。
一方、RBにおいて中左ベル1、中右ベル1が当選した場合には、左第1停止された場合でも1枚1が入賞し、RBにおいて右左ベル1、右中ベル1が当選した場合には、左第1停止された場合でも1枚2が入賞するようになっている。
このようにRT0〜4では、左第1停止されている場合に1枚1、1枚2が入賞することがないのに対して、RBにおいては左第1停止されている場合でも1枚1、1枚2が入賞可能となるので、RT0〜4において中段ベル当選時のリール制御を変更するために用いられる1枚1、1枚2を有効に活用することができる。
[変形例]
以上、本発明の本実施形態を図面により説明してきたが、本発明はこの本実施形態に限定されるものではない。本発明は、上記の本実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施の形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施の形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[イレギュラー演出について]
(1) 本実施形態のイレギュラー演出で実行される第1報知、第2報知、第3報知はそれぞれ、メッセージ520、522、524を表示するものであるとして説明した(図25(D)参照)。しかしながら、第1〜第3報知はこれに限られるものではない。たとえば、メッセージ520、522、524のうち、少なくとも1つは、同趣旨の内容であれば他のメッセージであってもよい。また、第1〜第3報知のうち、少なくとも1つは、メッセージを液晶表示器51に表示させる態様に限られず、他の態様であってもよい。たとえば、第1〜第3報知のうち、少なくとも1つは、スピーカ53、54からの音出力、および演出効果LED52の点灯のうち少なくとも1つとしてもよい。たとえば、第1報知(「イレギュラー擬似遊技が実行されたこと」の報知)については、スピーカ53、54から「イレギュラー擬似遊技が発生中」などの音声を出力する態様であってもよい。また、第2報知(「ナビ演出で報知された手順以外の手順で操作されたこと」の報知)については、スピーカ53、54から警告音(たとえば、「ブーッ」などの音)を出力する態様であってもよい。
また、擬似遊技発生手順は変則押しである。非AT中に偶然に擬似遊技発生手順で操作されたことによりイレギュラー擬似遊技が実行されたときの第2報知は、たとえば、「順押ししてください」というメッセージを表示することが好ましい。これにより、非AT中に変則押し(擬似遊技発生手順)で操作させないことを遊技者に促すことができる。
(2) 本実施形態では、サブ制御部91は、擬似遊技が実行されるときには、レギュラー演出を実行し、イレギュラー擬似遊技が実行されるときには、イレギュラー演出を実行するとして説明した。しかし、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを遊技者に認識させることができれば、サブ制御部91は如何なる態様で演出制御を実行してもよい。
たとえば、サブ制御部91は、通常の擬似遊技が実行されるときには、何ら演出を実行せず(レギュラー演出を実行せず)、イレギュラー擬似遊技が実行されるときには、イレギュラー演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、レギュラー演出の実行負担を軽減できる。
また、サブ制御部91は、擬似遊技が実行されるときには、レギュラー演出を実行し、イレギュラー擬似遊技が実行されるときには、何ら演出を実行しないようにしてもよい(イレギュラー演出を実行しない)。このような構成によれば、擬似遊技が実行されたときに実行されるレギュラー演出が、イレギュラー擬似遊技が実行されたときには、実行されない。したがって、擬似遊技が発生しても、レギュラー演出が実行されないことから、当該発生されている擬似遊技はイレギュラー擬似遊技であることを遊技者に認識させることができる。また、このような構成によれば、イレギュラー演出の実行負担を軽減できる。
つまり、擬似遊技が実行されたときと、イレギュラー擬似遊技が実行されたときとで、サブ制御部91による演出制御を異ならせるようにしてもよい。
[擬似遊技について]
(1) 本実施形態では、特別ゾーン当選したか否かの期待感を遊技者に抱かせるために、擬似遊技を実行するとして説明した。特別ゾーン当選したか否かの期待感を遊技者に抱かせることができるのであれば、擬似遊技に限られず、遊技の進行を遅延させる演出であって、かつリールを用いた演出(以下「リール演出」という。)であれば如何なる演出を実行するようにしてもよい。なお、擬似遊技もリール演出に含まれる。以下、擬似遊技以外のリール演出を「特定リール演出」という。
特定リール演出では、リールの回転態様を通常時と異ならせることで、特別ゾーン当選したか否かの期待感を遊技者に抱かせるものである。以下では、特定リール演出に制御されている状態を「特定状態」といい、特定状態とは異なる(特定リール演出が実行されていない通常のゲームが実行されている状態)を「非特定状態」という。特定状態は、ゲーム進行操作を有効に受付けない状態(たとえば、リール回転中にストップスイッチ8が操作されてもリールは停止されず)であり、非特定状態に切り替わったときに、ゲーム進行操作が有効に受付けられる。つまり、特定状態に制御されている期間は、ゲーム進行操作が無効とされる期間である。また、遅延対象のゲーム進行操作は、複数の操作(賭数設定操作、リール回転開始操作、リール停止操作など)のうち少なくとも1つとしてもよい。
特定状態のゲームでは、非特定状態とは異なる態様で、メイン制御部41によりリールが制御される。「非特定状態とは異なる態様」とは、たとえば、リールが回転しなかったり、非特定状態に制御されているときとは異なる速度でリールが回転したり、非特定状態に制御されているときとは逆方向にリールが回転することなどである。また、特定状態と非特定状態とにおいてリールの回転態様を同一にしてもよい。また、特定リール演出は、擬似遊技を発生させるときと同様にフリーズ発生手順で操作されたときに実行される。
たとえば、該特定リール演出をリールの回転を停止させる態様とした場合には、所定の表示結果が導出された状態でリールを停止させるようにしてもよい。所定の表示結果とは、たとえば、特定リール演出発生手順で操作されたときに導出された表示結果としてもよく、また、該導出された表示結果とは異なる表示結果としてもよい。プレミア感のある表示結果(たとえば、(7揃い)などとしてもよい。
また、擬似遊技の代わりに特定リール演出を実行する場合には、図21のフローチャートにおいて、S16の擬似遊技抽選が特定リール演出抽選に代替される。特定リール演出抽選は、乱数抽選により特定リール演出を実行するか否かを決定する抽選である。また、S18の判定処理は、特定リール演出を実行するか否かの判定処理となる。
以下では、サブ制御部91が意図していない特定リール演出を「イレギュラー特定リール演出」という。具体的には、サブ制御部91が意図している特定リール演出は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれかが格納されているときに実行される特定リール演出であり、イレギュラー特定リール演出は、当り擬似遊技フラグおよび外れ擬似遊技フラグのいずれもが格納されていないときに実行される特定リール演出である。該イレギュラー特定リール演出が実行されるときには、サブ制御部91は、図25(D)に示すイレギュラー演出を実行する。
また、本実施形態の第3報知は、「リール停止すると、この擬似遊技は終了します。」というメッセージ524を液晶表示器51に表示するものであるとして説明した。第3報知は、イレギュラー擬似遊技の終了タイミングを報知するものであれば、如何なる報知でもよい。たとえば、イレギュラー特定リール演出が実行された場合には、「あと10秒でこの特定リール演出は終了します」などのメッセージを液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
(2) また、以下のように構成してもよい。たとえば、サブ制御部41は、高確状態と低確状態とに制御可能である。高確状態とは、低確状態よりも高確率で擬似遊技抽選により擬似遊技当選する状態である。たとえば、高確状態の擬似遊技当選確率を90%とし、低確状態の擬似遊技当選確率を1%とする。また、低確状態において、高確状態移行手順で操作されたときに、高確状態に制御される。ここで、高確状態移行手順とは、擬似遊技発生手順と同様に、1回目の通常リプレイ当選時では中右左の手順であり、2回目の通常リプレイ当選時では右中左の手順とする。
サブ制御部91は、特別ゾーン抽選により特別ゾーン当選すると、通常リプレイ当選時に高確状態移行手順を報知する。遊技者により、報知された高確状態移行手順通りにストップスイッチが操作されたときには、サブ制御部91は、所定ゲーム数(たとえば、10ゲーム)の間、高確状態に制御させる。この高確状態の間に実行された擬似遊技抽選により擬似遊技に当選したときにおいて、該擬似遊技当選したゲームの次のゲームの所定タイミングで擬似遊技を実行するようにしてもよい。また、該擬似遊技当選したゲームの所定ゲーム数後のゲームでの所定タイミングで擬似遊技を実行するようにしてもよい。
また、特別ゾーン当選していないにも関わらず、遊技者により偶然、高確状態移行手順で操作されて高確状態に移行されて擬似遊技(つまりイレギュラー擬似遊技)が実行された場合には、サブ制御部91は、図25(D)に示すイレギュラー演出を実行する。
(3) 本実施形態では、擬似遊技発生手順で操作されたゲームの次のゲームの開始時(スタートスイッチ操作時)に擬似遊技(擬似遊技およびイレギュラー擬似遊技)を実行するとして説明した。しかし、該次のゲームの他のタイミング(たとえば、ベット操作タイミング)で擬似遊技を実行するようにしてもよい。また、擬似遊技発生手順で操作されたゲームから所定ゲーム数以降のゲームの特定タイミングにおいて、擬似遊技を実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、イレギュラー擬似遊技の実行とともにイレギュラー演出を実行するとして説明した。擬似遊技発生手順で操作されたゲームから所定ゲーム数以降のゲームの特定タイミングにおいて、イレギュラー擬似遊技が実行されたときには、該イレギュラー擬似遊技が実行される前に、イレギュラー演出を実行するようにしてもよい。このような構成によれば、将来的にイレギュラー擬似遊技が実行されることを遊技者に認識させることができる。
(4) 本実施形態において、擬似遊技発生手順は、1回目の通常リプレイ当選時では中右左の手順であり、2回目の通常リプレイ当選時では右中左の手順である、として説明した。つまり、擬似遊技発生手順で操作されたか否かを判断するのに必要なゲーム数は2ゲームであるとして説明した。しかしながら、該判断するのに必要なゲーム数を3以上としてもよい。
また、擬似遊技発生手順は、通常リプレイ当選時での手順に限られず、他の当選役の当選時の手順としてもよい。当該他の当選役の当選時において、サブ制御部91により擬似遊技を実行することが決定されたときには擬似遊技発生手順が報知されるが、サブ制御部91により擬似遊技を実行することが決定されていないときには擬似遊技発生手順とは異なる手順が操作される。他の当選役は、該他の当選役が当選したときに、擬似遊技発生手順で操作されたときと擬似遊技発生手順以外の手順で操作されたときとで有利度が同一であることが好ましい。
また、本実施形態の擬似遊技を実行させる実行条件は、「所定の当選役(本実施形態では通常リプ)の当選時において、所定の操作手順(本実施形態では、1ゲーム目では中右左であり、2ゲーム目では右中左である)で操作されたことにより成立する条件」として説明した。しかしながら、該実行条件は、当選状況に関わらず、所定の操作手順で操作されたゲームが連続して所定ゲーム数に到達することにより成立する条件としてもよい。たとえば、当選状況に関わらず、1回目のゲームにおいて中右左で操作され、2回目のゲームにおいて右中左で操作されたときには、メイン制御部41は擬似遊技を実行するようにしてもよい。
また、該実行条件とは、所定の操作手順で操作されたことにより成立する条件ではなく、所定の遊技状態(たとえば、RT状態)に制御されたことにより成立する条件としてもよい。たとえば、非AT中においては、RT1に制御されていることが多く、ATに制御されると、押し順リプレイにおいて対応手順が報知されることから、RT0、RT2に制御され易くなる(図8参照)。したがって、RT1→RT0→RT2に制御されたことにより、実行条件は成立するものとしてもよい。
このような実行条件を採用した場合において、たとえば、非AT中において、偶然、押し順リプレイ当選時に変則押しされることで、RT1→RT0→RT2に制御されたとする。この場合に、イレギュラー擬似遊技が実行される。また、該イレギュラー擬似遊技が実行されたときには、イレギュラー演出を実行する。
また、擬似遊技を実行させる実行条件を所定の遊技状態(たとえば、RT1→RT0→RT2)に制御されたことにより成立する条件とした場合に、遊技者により如何なる操作がされようとリールを停止させる特定リール演出が発生するとした構成については、該特定リール演出は、RT2に制御された表示結果(つまり、赤7リプレイの表示結果)が導出された状態でリール停止させることが好ましい。これにより、RT2に制御させる表示結果(赤7リプレイ)から、リールを変動させずに特定リール演出を制御できることから、リールの変動処理の負担を軽減できる。
(5) 本実施形態の擬似遊技は、1種類であるとして説明した。しかしながら複数種類の擬似遊技を実行可能としてもよい。以下では、2種類の擬似遊技として擬似遊技Aおよび擬似遊技Bを実行可能な例について説明する。擬似遊技A、Bで導出される当り仮表示結果はそれぞれ異なり、ここでは、擬似遊技Aで導出される当り仮表示結果を赤7揃いとし、擬似遊技Bで導出される当り仮表示結果を白7揃いとする。また、本実施形態では、サブ制御部91は特典として、特別ゾーンへの制御を付与するとして説明した。本変形例では、サブ制御部91は、それぞれ有利度が異なる特典A、特典Bを付与可能とする。有利度については、特典A>特典Bとする。また、擬似遊技Aを発生させるための擬似遊技発生手順Aを「1回目の通常リプ当選時では中右左で操作され、2回目の通常リプ当選時では右左中で操作される」手順とする。また、擬似遊技Bを発生させるための擬似遊技発生手順Bを「1回目の通常リプ当選時では右中左で操作され、2回目の通常リプ当選時では中左右で操作される」手順とする。AT中などにおいて、サブ制御部91は、特典Aの付与を決定したときには擬似遊技発生手順Aを報知し、特典Bの付与を決定したときには擬似遊技発生手順Bを報知する。
このような場合において、サブ制御部91は、特典Aの付与を決定したときにおいて、擬似遊技Aを実行させるべく、擬似遊技発生手順Aを報知していたが、遊技者の誤操作などにより、偶然、擬似遊技発生手順Bで操作される場合がある。この場合には、イレギュラー擬似遊技として、擬似遊技Bが実行されてしまう。また、逆のパターンとして、サブ制御部91は、特典Bの付与を決定したときにおいて、擬似遊技Bを実行させるべく、擬似遊技発生手順Bを報知していたが、遊技者の誤操作などにより、偶然、擬似遊技発生手順Aで操作される場合がある。これらの場合において、イレギュラー擬似遊技が実行されてしまう。該イレギュラー擬似遊技が実行された場合には、サブ制御部91は、イレギュラー演出を実行する。
また、非AT中などにおいて、遊技者の誤操作などにより偶然、擬似遊技発生手順Aまたは擬似遊技発生手順Bで操作されることがある。この場合においても、イレギュラー擬似遊技が実行されてしまう。該イレギュラー擬似遊技が実行された場合には、サブ制御部91は、イレギュラー演出を実行する。
(6) 本実施形態では、ストップスイッチの所定の操作により、擬似遊技が発生するとして説明した。しかしながら、他の操作部への操作に応じて擬似遊技を発生させるようにしてもよい。ここで、他の操作部とは、操作されたことをメイン制御部41が特定できる操作部であればよく、たとえば、MAXBETスイッチ6とすることが好ましい。この場合において、メイン制御部41は、所定役(たとえば、通常リプレイ)当選時にMAXBETスイッチ6を3回操作されたときに、擬似遊技を実行する。
特別ゾーン抽選により特別ゾーン当選したときにおいて、通常リプレイ当選時に、サブ制御部91は、「MAXBETスイッチ6を3回押せ」などのメッセージを表示する。該表示を視認した遊技者により、MAXBETスイッチ6が3回操作されることで、擬似遊技が実行される。
また、特別ゾーン当選していないにも関わらず、通常リプレイ当選時に、遊技者により偶然に、MAXBETスイッチ6が3回操作されることがある。この場合には、擬似遊技(イレギュラー擬似遊技)が実行される。このようなイレギュラー擬似遊技が実行されたときには、サブ制御部91は、イレギュラー演出を実行する。
(7) 本実施形態では、図21のS18で示したように、擬似遊技発生手順(当り擬似遊技発生手順または外れ擬似遊技発生手順)を報知する契機は、「擬似遊技の実行が決定されたとき」であるとして説明した。しかし、該契機は、「特別ゾーン当選したとき」としてもよい。この場合には、擬似遊技として、当り擬似遊技(当り仮表示結果が導出される擬似遊技)が実行され、外れ擬似遊技(外れ仮表示結果が導出される擬似遊技)は実行されないスロットマシンとなる。また、図21においては、S16、S18が省略される。さらに、S20でYesと判断されると、擬似遊技発生手順を報知する特定フラグがRAM91cにセットされる。また、S20でNoと判断されると、何らフラグはRAM91cにセットされない。特定フラグがセットされている状態で、通常リプレイ当選したときには、擬似遊技発生手順が報知される一方、何らフラグがセットされていない状態で、通常リプレイ当選したときには、順押しが報知される。このような構成によればサブ制御部91の擬似遊技抽選の実行処理負担を軽減できる。また、このような構成を採用した場合において、特別ゾーン当選したとき(つまり、擬似遊技発生手順が報知されるとき)に、遊技者により報知された擬似遊技発生手順で操作されたときには、擬似遊技が実行される。一方、特別ゾーン当選していないとき(つまり、擬似遊技発生手順が報知されていないとき)にも関わらず、遊技者の誤操作などにより、偶然、擬似遊技発生手順で操作されたときには、イレギュラー擬似遊技が実行される。このように、イレギュラー擬似遊技が実行されたときには、イレギュラー演出が実行される。
(8) 本実施形態では、擬似遊技発生手順は、固定(1回目の通常リプ当選時では中右左で操作され、2回目の通常リプ当選時では右中左で操作される手順)であるとして説明した。しかしながら、以下のような構成でもよい。メイン制御部41が、所定役(たとえば、通常プレイ)当選時に、擬似遊技発生手順を決定する。そして該所定役当選時に決定された擬似遊技発生手順で操作されたゲームの連続回数が所定回数(たとえば、3回)に到達した場合には、メイン制御部41は擬似遊技を実行する。メイン制御部41は、所定役(たとえば、通常プレイ)当選時に、該決定された擬似遊技発生手順を特定できる手順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。なお、擬似遊技発生手順は変則押しであることが好ましい。
一方、サブ制御部91は、擬似遊技抽選により擬似遊技を実行することを決定したとき、および特別ゾーン抽選により特別ゾーン当選したときには、通常リプレイ当選時に手順コマンドから特定される擬似遊技発生手順を報知する。これにより、遊技者により通常リプ当選時において擬似遊技発生手順で操作されたときには、擬似遊技が実行される。
一方、擬似遊技の実行が決定されていないときや、特別ゾーン抽選により特別ゾーン落選したときには、通常リプ当選時に、サブ制御部91により、擬似遊技発生手順とは異なる手順が報知されるか、または手順の報知は実行されない。このような場合において、遊技者の誤操作などにより、偶然、擬似遊技発生手順で操作されたときには、サブ制御部91が意図しない擬似遊技(イレギュラー擬似遊技)が実行される。この場合においても、サブ制御部91はイレギュラー擬似遊技の実行の際に、イレギュラー演出を実行する。
(9) また、本実施形態では、遊技者にとって有利な期間としてのATや特別ゾーンに関する決定および制御を、サブ制御部91が実行する例について説明した。より具体的に、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、ATに制御するか否かを決定するAT抽選と、ATの有利度合い(たとえば、ATに制御可能となるゲーム数)を決定する有利度抽選と、AT抽選および有利度抽選の結果に基づいてATに制御するAT制御とを実行する例について説明した。
しかし、有利な期間としてのATや特別ゾーンに関する決定および制御については、メイン制御部41のみにより実行するようにしてもよい。メイン制御部41のみにより実行する例としては、たとえば、メイン制御部41によりAT抽選および有利度抽選を行い、その結果に基づいてATに制御するためのATフラグを設定し、ATフラグ設定中の内部抽選の結果に応じてナビ演出を実行させる場合に内部抽選の結果に応じた操作手順を特定可能なナビ演出を実行させるためのナビコマンドをサブ制御部91に送信するようにしてもよい。これにより、サブ制御部91は、ナビコマンドに基づいて操作手順を特定可能なナビ演出を実行するようにしてもよい。なお、メイン制御部41は、ナビコマンドを送信するものに限らず、内部結果コマンドと、AT中であることを特定可能なAT中コマンドとをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、受信したAT中コマンドからAT中であると判定しているゲームにおいて、ナビ演出を実行させる内部結果コマンドを受信したときに、対応する操作手順を特定可能なナビ演出を実行するようにしてもよい。
また、有利な期間としてのATに関する決定および制御をメイン制御部41のみにより実行するようにした場合には、AT中であることを報知可能な報知手段(たとえば、各リールに対応する演出効果LEDなどの発光手段)をメイン制御部41自身により制御するようにしてもよい。また、メイン制御部41が直接管理するAT中であるか否かをメイン制御部41自身が判定(ATフラグが設定されているか否か判定)し、その判定結果に応じて、メイン制御部41は、AT中である旨を示すAT中信号を外部出力するようにしてもよい。
このように、メイン制御部41が、有利な期間としてのATや特別ゾーンに関する決定および制御を実行する場合についてさらに説明する。メイン制御部41は、特別ゾーン抽選を実行することにより、特別ゾーン当選すると、メイン制御部41は、サブ制御部91に擬似遊技発生手順を報知させる。ここで、メイン制御部41は、特別ゾーン当選していない場合には、サブ制御部91に擬似遊技発生手順を報知させない、または、サブ制御部91に擬似遊技発生手順とは異なる手順を報知させる。以下、「擬似遊技発生手順が報知されていないゲーム、または、擬似遊技発生手順とは異なる手順を報知されているゲーム」をまとめて「擬似遊技発生手順が報知されていない等のゲーム」という。
擬似遊技発生手順が報知されていない等のゲームで、遊技者の誤操作などにより偶然、擬似遊技発生手順で操作されてしまう場合がある。この場合において、擬似遊技発生手順が報知されていない等のゲームで、「擬似遊技発生手順で操作されたか否かを判断し、擬似遊技発生手順で操作されたと判断したときには、擬似遊技を実行しない特別処理」を実行可能なメイン制御部41を構成することも考えられる。しかしながら、メイン制御部41の性能などの問題により、このような特別処理を実行させるように構成できない場合がある。この場合には、擬似遊技発生手順が報知されていない等のゲーム(メイン制御部41により特別ゾーン当選していないゲーム)であっても、擬似遊技発生手順で操作されたときには、メイン制御部41は擬似遊技を実行してしまう。
この場合には、サブ制御部91が意図していない擬似遊技(擬似遊技発生手順が報知されていないにも関わらず発生された擬似遊技(イレギュラー擬似遊技))が実行されたとして、サブ制御部91はイレギュラー演出を実行する。このように、メイン制御部41が特別ゾーンに関する決定および制御を実行可能であり、かつ前述の特別処理を実行できないときにおいて、イレギュラー擬似遊技が実行されたときでも、サブ制御部91がイレギュラー演出を実行することにより、イレギュラー擬似遊技が実行されたことを遊技者に認識させることができる。
(10) 当り擬似遊技発生手順、および外れ擬似遊技発生手順のうち少なくとも一方が複数種類の手順を含むようにしてもよい。たとえば、擬似遊技発生手順を以下のように構成してもよい。以下では、「中右左」、「中左右」、「右中左」、「右左中」をそれぞれ「第1手順」、「第2手順」、「第3手順」、「第4手順」という。
さらに、本変形例のスロットマシン1は、第1通常リプレイ、第2通常リプレイ、第3通常リプレイ、第4通常リプレイを導出可能とする。ここで、当り擬似遊技発生手順は、「第1通常リプレイが当選したゲームでは、第1手順で操作され、該ゲーム以降のゲームにおいて第2通常リプレイが当選したゲームでは第2手順で操作される手順」と、「第3通常リプレイが当選したゲームでは、第3手順で操作され、該ゲーム以降のゲームにおいて第4通常リプレイが当選したゲームでは第4手順で操作される手順」とである。このようにすることで、当り擬似遊技発生手順は2パターンの手順を含むようにできる。
また、外れ擬似遊技発生手順は、「第1通常リプレイが当選したゲームでは、第3手順で操作され、該ゲーム以降のゲームにおいて第2通常リプレイが当選したゲームでは第4手順で操作される手順」と、「第3通常リプレイが当選したゲームでは、第1手順で操作され、該ゲーム以降のゲームにおいて第4通常リプレイが当選したゲームでは第2手順で操作される手順」とである。このようにすることで、外れ擬似遊技発生手順は2パターンの手順を含むようにできる。
また、メイン制御部41は、当り擬似遊技発生手順で操作されたときには、当り擬似遊技を実行し、外れ擬似遊技発生手順で操作されたときには、外れ擬似遊技を実行する。また、サブ制御部91は、特別ゾーン抽選の結果、特別ゾーンへ制御させることを決定した場合には、当り擬似遊技発生手順を報知し、特別ゾーンへ制御させないことを決定した場合には、外れ擬似遊技発生手順を報知する。
また、当り擬似遊技発生手順および外れ擬似遊技発生手順の少なくとも1つの手順は、3以上のパターンを含むものであってもよい。
このように、当り擬似遊技発生手順と外れ擬似遊技発生手順の少なくとも1つの手順は、複数パターン含むようにすることにより、遊技者に、当り擬似遊技発生手順を外れ擬似遊技発生手順を把握させないようにすることができる。
(11) 本実施形態では、擬似遊技発生手順が報知されていないときに、擬似遊技発生手順で操作されたときに、イレギュラー演出を実行するとして説明した。しかし、サブ制御部91は、イレギュラー演出の実行契機を「特別ゾーンへ当選していないとき」としてもよい。
[特典について]
(1) 本実施形態の特典は、特別ゾーンへの制御であるとして説明した。しかしながら、特典は遊技者が有利になるものであれば如何なるものであってもよい。たとえば、本実施形態のスロットマシンのように、図8に示すように、複数の遊技状態に移行させるタイプ(いわゆるARTタイプ)を採用するのではなく、以下のような特定タイプを採用した場合には、特典を以下のようにすることができる。
特定タイプでは、メイン制御部41が制御可能な遊技状態には、主にRT0およびRT1が含まれる。RT1は、RT0においてボーナス当選すると制御される状態である。RT0でのボーナス当選確率は、約10%であるのに対し、ARTタイプのボーナス当選確率は、0.2%である。したがって、特定タイプの方がARTタイプよりもボーナス当選確率は高い。
RT1は当該当選したボーナスが持ち越された状態である。RT1で、ボーナスが入賞するとボーナスゲームに制御される。RT0は、当該ボーナスゲーム中において、所定の終了条件が成立することによりボーナスゲームが終了すると制御される状態であり、つまり、ボーナスが当選していない状態である。所定の終了条件とは、たとえば、ボーナスゲーム中において所定枚数のメダルが払い出されることにより成立する条件や、ボーナスゲームが所定ゲーム消化されることにより成立する条件である。
また通常リプレイの当選確率は、RT0では約1/7とし、RT1では約1/3とする。また、ボーナスの当選確率は、RT0では約1/10であるとし、RT1では0であるとする。このような特定タイプを採用したスロットマシンにおいて、特典を特定ゾーンへの制御とした場合を説明する。また、特定ゾーン中に上乗せゲーム数抽選が実行される契機を通常リプレイ当選とする。この場合には、RT1(ボーナス持越し状態)中に、スタートスイッチ7の操作時で実行される内部抽選で特定の当選状況(たとえば、特定小役当選や外れなど)になったゲームにおいて、特定ゾーン抽選を実行する。該特定ゾーン抽選により特定ゾーン当選すると、特定ゾーンへ制御される。前述のように、特定ゾーンであるRT1での通常リプレイの当選確率は、約1/3であることから、特定ゾーンに制御されると約3ゲームに1回、上乗せゲーム数抽選が実行される。特定ゾーンは、所定の終了条件が成立したときに終了する。所定の終了条件とは、所定ゲーム数(たとえば、10ゲーム)消化したことにより成立する条件、または、ボーナス入賞したことにより成立する条件である。
また、RT1中の特定ゾーン抽選により特定ゾーン当選したゲームにおいて、ボーナス入賞する場合がある。この場合には、RT1からボーナスゲームに移行されることから、特定ゾーン当選したにも関わらず、特定ゾーンに制御されないという不合理が生じる。この場合には、特定ゾーン当選をRT1に再び制御されるまで持ち越すようにすればよい。具体的には、ボーナスゲーム終了後に移行されるRT0において、1/10の確率でボーナス当選し、該ボーナス当選したときには、RT1に移行される。このように、該RT0でのボーナス当選確率は比較的高く(約1/10の確率)、約10ゲームで、RT0からRT1へ制御されることになる。
該RT1において、サブ制御部91は、擬似遊技発生手順を報知し、遊技者が該報知された擬似遊技発生手順通りにストップスイッチを操作したときに、擬似遊技が実行される。該擬似遊技終了後に、特定ゾーンに制御させるようにすればよい。
なお、特定タイプに限られず、ARTタイプであっても、ボーナス当選確率が比較的高い遊技状態に制御可能構成を少なくとも有するスロットマシンであれば、このような特定ゾーンの持越しを可能とする構成を採用してもよい。
(2) また、その他の特典として、遊技を行うために用いる遊技用価値(賭けられたメダル枚数、ナビストックの付与)に対し、遊技者に付与される遊技用価値の占める付与割合(メダルあるいは遊技球の払出率)に直接影響を及ぼす価値としてもよい。ナビストックとは、所定ゲーム数(たとえば、50ゲーム)のATゲーム数をいう。また、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。たとえば、非AT中であるもののATゲーム数をすでに獲得しておりATに制御されることが確定しているいわゆるAT潜伏中であるか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際にAT潜伏中となるように実行される情報(すなわちAT潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。また、遊技者にとって有利RTに移行させるものであってもよい。たとえば、RT1からRT0に移行されたり、RT0からRT2に移行されるといったものであってもよい。
また、特典としては、特典演出の実行(特別キャラクタ出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコード(登録商標)を表示などであってもよい。
(3) 本実施形態では、特定条件として強チェリー当選または弱チェリー当選したときに、擬似遊技抽選および特別ゾーン抽選が実行されるとして説明した。しかしながら、特定条件とは、強チェリー当選に限られず、他の条件としてもよい。たとえば、他の当選役が当選したことにより成立する条件や、所定役が入賞したことにより成立する条件としてもよい。また、AT終了後において賭数に用いたメダル数が所定数(たとえば、100枚)に到達することにより成立するものであってもよい。また、乱数などを用いた所定の抽選で当選することにより成立するものであってもよい。
(4) 本実施形態では、変則押し(中第1停止、右第1停止)されたときの方が、順押し(左第1停止)されたときよりも、メダル期待値は多いが、変則押しされるとペナルティが付与されることから、順押ししたほうが、変則押ししたときよりも、遊技者が遊技において獲得できるメダルの期待値が高くなるように設計されている、として説明した。しかしながら、変則押しされたときと、順押し(左第1停止)されたときとでメダル期待値を同一または略同一とし、さらに変則押しされたときでもペナルティを付与しないようにしてもよい。
[推奨操作手順について]
(1) 本実施形態では、非ナビ演出ゲームでの推奨操作手順は、左第1停止(順押し)であるとして説明した。しかしながら、他の操作手順を、非ナビ演出ゲームでの推奨操作手順としてもよい。他の推奨操作手順とは、たとえば、入賞ライン上に特定図柄が位置したときに左第1停止させる操作手順である。ここで、特定図柄とは、入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミング(たとえば、入賞ラインLN上に位置したタイミング)で停止操作されたときには、当該特定図柄以外の図柄よりも高い割合で、図6に示す小役のうちいずれかを入賞させることができる図柄である。たとえば、当該特定図柄は、図3の左リール2Lに配列された図柄のうち、図柄番号6のチェリーaである。遊技者が、左リールのチェリーaを入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミングで停止操作することにより、当選状況に応じた図柄を入賞ラインLN上に導出させることが可能である。たとえば、中段スイカに当選しているときには、図柄番号5または10の「スイカ」を入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われる。また、中段チェリーに当選しているときには、図柄番号6の「チェリーa」を入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われる。
このように、左リールのチェリーaを入賞ラインLN上に引き込み可能なタイミングで停止操作することにより、当選状況に応じて、当選している入賞役を構成する図柄を入賞ラインLN上に停止させることができ、その結果、小役を入賞させる割合を高めることができる。
つまり、図6に示されている全ての入賞役のうち当選した入賞役を構成する図柄を少なくとも左リールに導出させることができる(いわゆるDDT打法またはKKK打法)。また、特定図柄は他の図柄であってもよい。たとえば、図柄番号7のBARとしてもよい。
このように、推奨操作手順を入賞ライン上に特定図柄が位置したときに左第1停止させる操作手順としても、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
(2) また、本実施形態では、非ナビ演出ゲームでの推奨操作手順は、左第1停止(順押し)であり、ナビ演出ゲームでの推奨操作手順は、ナビ報知操作手順であるとして説明した。しかしながら、設計通りの遊技性を実現できれば推奨操作手順は、他の操作手順であってもよい。たとえば、非ナビ演出ゲームでの推奨操作手順を中第1停止、または右第1停止としてもよい。また、非ナビ演出ゲームの推奨操作手順を、左第1停止とする一方、特定期間に制御された非ナビ演出ゲームの推奨操作手順を、中第1停止または右第1停止としてもよい。ここで、特定期間とは、制御されることによりAT抽選確率が向上する期間などである。
[払出情報について]
(1) 本実施形態では、払出情報の表示態様として、第1態様はメダルの払出しに応じて、カウントアップ方式で、メダル払出枚数を更新表示する態様であるのに対し、第2態様は更新表示させないようにメダル払出枚数を表示する態様である、として説明した。しかしながら、第2態様は、第1態様よりも払出情報を遊技者に認識させ難い態様であれば、第1態様および第2態様は如何なる態様でもよい。以下のような、第1態様および第2態様であっても、第1態様よりも第2態様で表示された払出情報をより一層遊技者に認識させないようにすることができる。
第1態様は、払出情報にエフェクトをかけた態様である一方、第2態様は、払出情報にエフェクトをかけないよう態様である。エフェクトとは、たとえば、払出情報を点滅させる態様で表示させたり、払出情報が光る態様で表示させたりすることである。また、第1態様は、払出情報を不透明にして表示させる態様である一方、第2態様は、払出情報を透明にして表示させる態様としてもよい。また、第1態様は、所定のキャラクタと共に、払出情報を表示するよう態様である一方、第2態様は、当該所定のキャラクタを表示しない態様としてもよい。また、第1態様は、特定の音を出力すると共に、払出情報を表示するよう態様である一方、第2態様は、当該特定の音を出力せずに払出情報を表示するよう態様としてもよい。ここで、特定の音とは、所定の音楽(BGM)や払い出されるメダルの枚数を報知する音声(たとえば、「8枚!」という音声)などである。
また、払出情報の報知は、液晶表示器51に表示させるまたは液晶表示器51に表示させずに、他の演出手段(演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55など)で実行するようにしてもよい。本実施形態のスロットマシン1においては、演出効果LED52、スピーカ53、54リールLED55の3個の演出手段を備える。第1態様は、N個(Nは1以上の整数)の演出手段で演出すると共に払出情報を表示する一方、第2態様は、M個(Nは0以上の整数)の演出手段で演出すると共に払出情報を表示する。ただし、N>Mとする。また、第2態様においては、第1態様と比較して、演出を実行する演出手段の数を減少させるのみではなく、第1態様での演出効果を減少させるようにしてもよい。演出効果の減少とは、演出手段が、たとえば、スピーカ53、54である場合には、第2態様では第1態様よりもスピーカの音量を減少させたりすることである。
(2) 本実施形態の払出情報は、メダル払出枚数を特定できるメッセージであるとして説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、メダル払出枚数を特定できる情報であれば、如何なる情報であってもよい。たとえば、メダル払出枚数が連想できるキャラクタなどであってもよい。また、液晶表示器51に払出情報を表示させた上、または、液晶表示器51に払出情報を表示させずに、他の演出手段により、払出情報を報知するようにしてもよい。たとえば、スピーカ53、54からメダルの枚数を報知する音声(たとえば、「8枚!」という音声)を出力するようにしてもよい。
(3) 本実施形態の払出情報を表示させる表示器は、サブ制御部91が制御する液晶表示器51に限られず、メイン制御部が制御する表示器(以下、「メイン制御表示器」という。)であってもよい。当該メイン制御表示器とは、クレジット表示器11や遊技補助表示器12などの7セグ形式の表示器である。また、当該メイン制御表示器で払出情報を表示する構成の場合には、第1態様または第2態様で払出情報を表示する必要があるため、推奨操作手順および非推奨操作手順のうちいずれの操作手順で操作されたかを、メイン制御部41が特定する必要がある。ところが、メイン制御部41は、遊技されているゲームがナビ演出ゲームであるか非ナビ演出ゲームであるかを特定することができないため、メイン制御部41は、推奨操作手順および非推奨操作手順のうちいずれの操作手順で操作されたかを特定できない。
以下に、メイン制御部41がナビ演出ゲームでおよび非ナビ演出ゲームのうちいずれのゲームであるかを特定する手法の一例を説明する。メイン制御部41のROM41bには、所定の当選状況(ハズレも含む)に対して、1以上のAT判定用操作手順が対応付けられた対応情報(テーブル)が、格納されている。メイン制御部41は、内部抽選を行った後、当該抽選結果が所定の当選状況であるときに、当該所定の当選状況に対応付けられた1以上のAT判定用操作手順から、1のAT判定用操作手順を決定し、当該1のAT判定用操作手順を特定できる操作手順コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、ナビ演出ゲームであるとき(たとえば、AT中であるとき)に、当該送信された操作手順コマンドから特定される1のAT判定用操作手順を報知する。報知された1のAT判定用操作手順(つまり、メイン制御部41が決定したAT判定用操作手順)で操作された特定ゲームの数を、メイン制御部41は計数する。当該特定ゲーム数の計数結果が、所定数に到達したと、メイン制御部41が判断することにより、メイン制御部41は、当該到達したゲームをナビ演出ゲームであると判断する。所定数は、1であってもよく、2以上の値であってもよい。
このような手法を用いることにより、メイン制御部41は、第3停止されたゲームが、ナビ演出ゲームおよび非ナビ演出ゲームであるかを特定できることから、当該ゲームが推奨操作手順および非推奨操作手順のうちいずれで操作されたかも特定でき、メイン制御部41は、第1態様および第2態様のうちいずれかの態様で、メイン制御表示器に払出情報を表示できる。
ところで、一般的に、遊技者は、7セグのメイン制御表示器をあまり目視せず、液晶表示器51を頻繁に目視する傾向にある。そこで、第1態様を液晶表示器51での表示とし、第2態様を7セグのメイン制御表示器での表示としてもよい。つまり、推奨操作手順で操作された結果、入賞したときには、液晶表示器51に払出情報を表示することにより、当該払出情報を認識させ易くすることができ、非推奨操作手順で操作された結果、入賞したときには、7セグのメイン制御表示器に払出情報を表示することにより、当該払出情報を認識させ難くすることができる。このような構成であっても、効果の欄の“(7)”で述べた効果を奏することができる。
[入賞報知処理について]
(1) 本実施形態では、入賞報知処理とは、入賞した入賞役を構成する図柄に対応するリールLED55を点灯させると共に、所定の音を出力する処理である、として説明した(図26(A−1)(B−1)参照)。しかしながら、入賞報知処理は、入賞したことを遊技者に対して認識させることができれば、どのような処理を行ってもよい。たとえば、入賞報知処理は、所定のキャラクタを液晶表示器51に表示させることにより入賞したことを遊技者に報知する処理であってもよい。また、当該所定のキャラクタは、入賞した役を連想させるキャラクタなどであってもよい。また、入賞報知処理は、リールLED55を点灯させる処理、所定の音を出力する処理、所定のキャラクタを液晶表示器51に表示させる処理、演出効果LEDを点灯させる処理、のうち少なくとも1つの処理を実行するものであってもよい。
(2) 本実施形態では、非推奨操作手順で操作されたときには、入賞報知処理を実行しないとして説明した(図26(A−2)(B−2)参照)。しかしながら、非推奨操作手順で操作されたときには、入賞報知処理とは異なる特定処理を実行してもよい。ここで、特定処理とは、非推奨操作手順で操作されたことを遊技者に対して積極的に報知する処理であってもよい。この場合の特定処理とは、たとえば、非推奨操作手順で操作されたことを連想させるキャラクタ、たとえば、否定的なキャラクタ(たとえば、ドクロなどのキャラクタ)を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。また、非推奨操作手順で操作されたことを連想させる音、つまり否定的な音(たとえば、「ブー」などの音)をスピーカ53、54から出力するようにしてもよい。このような特定処理を実行することにより、非推奨操作手順で操作されたことを遊技者に対して積極的に認識することができる。
また、特定処理は、入賞したことを入賞報知処理よりも遊技者が認識し難い態様の処理であってもよい。たとえば、入賞報知処理がリールLED55を点灯させる処理を含むものであれば、この場合の特定処理とは、当該入賞報知処理よりも発光量を低くして当該リールLED55を点灯させる処理としてもよい。また、入賞報知処理が、スピーカ53、54から所定の音を出力する処理を含むものであれば、この場合の特定処理とは、当該入賞報知処理よりも音レベルを低くして所定の音を出力する処理としてもよい。
(3) 本実施形態では、所定の入賞が発生したときには、入賞の種類に関わらず、同一の入賞報知処理を実行するとして説明した。しかしながら、当該入賞報知処理は、入賞の種類に応じて異なる処理であってもよい。たとえば、中段ベルが入賞したときには、「中段ベル入賞!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示させるようにする一方、「中段リプレイ」が入賞したときには「中段リプレイ入賞!」などといったメッセージを液晶表示器51に表示させる。このように、入賞の種類に応じた入賞報知処理を実行することにより、推奨操作手順で操作された結果入賞したことに加えて、および当該入賞の種類も遊技者に認識させることができる。
(4) 本実施形態では、全ての小役のいずれかが入賞したときに、入賞報知処理を実行するとして説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、操作手順により、有利度が異なる入賞が発生する役(たとえば、押し順ベル)が当選した、推奨操作手順で操作されて入賞(たとえば、中段ベル)が発生したときに、入賞報知処理を実行するようにしてもよい。このような入賞報知処理を実行することにより、推奨操作手順により操作した結果、有利度が高い入賞が発生したことを遊技者に対して認識させることができる。
図26の例では、推奨操作手順で操作されたときと非推奨操作手順で操作されたときとで、導出される表示結果が異なるものを説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくとも一部の当選状況においては、推奨操作手順で操作されたときと非推奨操作手順で操作されたときとで、同一の表示結果を導出するようにしてもよい。
(5) 本実施形態では、小役または再遊技役が入賞したときに入賞報知処理が実行され、入賞した小役に対応する枚数のメダルが払い出されたり、再遊技役の入賞に基づいてメダルを消費することなく次のゲームを遊技できるといった特典が付与されるとして説明した。しかしながら、このような報知処理が実行される対象は、小役または再遊技役の入賞に限られず、また、特典も他のものであってもよい。たとえば、報知処理が実行される対象を、所定表示結果の導出としてもよい。当該表示結果は、外れの表示結果であってもよい。また、当該所定表示結果は、導出されることにより後述する特典が付与される表示結果としてもよい。また、当該所定表示結果は、導出されることにより、特典が付与されるか否かを決定する抽選が実行される表示結果としてもよい。また、当該所定表示結果は、導出されることにより、特典が付与される可能性がある表示結果としてもよい。
以下では、順押しを推奨操作態様といい、変則押しを非推奨操作態様という。また、推奨操作態様および非推奨操作態様のうちいずれで操作されたかに関わらず、所定表示結果が導出されたときには、当該導出された表示結果に対応して付与される特典を遊技者が特定可能な特典情報を報知する構成としてもよい。このような構成である場合において、推奨操作態様で操作された結果、所定表示結果が導出されたときには、第1態様で当該特典情報を報知し、非推奨操作態様で操作された結果、所定表示結果が導出されたときには、第2態様で当該特典情報を報知するようにしてもよい。
また、推奨操作態様で操作されたときには、特典情報を報知する一方、非推奨操作態様で操作されたときには、特典情報を報知しない構成としてもよい。一般的に、遊技者は、特典が付与されたときには、当該特典が付与されたことを認識するために、特典情報が報知されることを所望する。したがって、このような構成によれば、特典情報の報知がされる推奨操作手順で操作させるように、遊技者を導くことができる。また、推奨操作態様および非推奨操作態様のうちいずれで操作されたかに関わらず、特典情報を報知しない構成としてもよい。
[操作態様について]
本実施形態では、操作態様を操作手順として説明し、操作順序および操作タイミングの2つの概念を含ませて説明した。しかしながら、操作態様(操作手順)を、操作順序および操作タイミングのうちいずれか一方の概念を含ませるようにしてもよい。
[メダル払出について]
以下では、所定の当選役が当選したときにおいて、当該当選役に対応する操作手順(以下、「対応操作手順」という。)で操作されたときに入賞する役を「主役」といい、対応操作手順とは異なる操作手順(以下、「非対応操作手順」という。)で操作されたときに入賞する役を「副役」という。本実施形態では、図16、図17に示すように、所定の当選役は押し順ベルであり、押し順ベルが当選したときにおいて、対応操作手順で操作されたときには、8枚のメダルが払い出され、かつ取りこぼしがない中段ベルが主役として入賞し、非対応操作手順で操作されたときには、取りこぼされる可能性がある1枚払出役が副役として入賞するとして説明した。つまり、本実施形態では、主役よりも副役の方が、入賞したときに払い出されるメダルの枚数は少なく、かつ、主役は取りこぼされない一方、副役は取りこぼされる可能性があるとして説明した。その他にも以下のような構成であってもよい。
たとえば、主役と副役とは、入賞したときに払い出されるメダルの枚数を同数とし、かつ主役は取りこぼされない一方副役は取りこぼされる可能性がある、としてもよい。また、主役よりも副役の方が、入賞したときに払い出されるメダルの枚数は少なく、かつ主役および副役ともに取りこぼされないとしてもよい。
また、副役の方が主役よりも入賞したときに払い出されるメダルの枚数は多いというような構成にしてもよい。このような構成において、主役および副役のうち少なくとも一方は取りこぼされない役としてもよく、他方は取りこぼされる可能性がある役としてもよい。
[停止態様について]
(1) 本実施形態では、RT0〜4において中段ベルと1枚1が同時当選するが1枚2が同時当選しない中左ベル1、中右ベル1が当選した場合と、RT0〜4において中段ベルと1枚1が同時当選しないが1枚2と同時当選する右左ベル1、右中ベル1が当選した場合と、で中段ベルを入賞させることが可能な停止順が異なるように制御される構成であるが、少なくとも第1の状態(RT0〜4)において特定入賞(1枚ベル)と特殊入賞(1枚1)が同時当選する第1の特定結果(中左ベル1、中右ベル1)と、第1の状態(RT0〜4)において特定入賞(1枚ベル)が当選するが特殊入賞(1枚1)が当選しない第2の特定結果(右左ベル1、右中ベル1)と、で制御内容が異なる構成であれば良く、例えば、中左ベル1、中右ベル1が当選した場合と、右左ベル1、右中ベル1が当選した場合と、で同一の操作態様で停止操作がされた場合に「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うラインを異ならせる等、当選した役の入賞時の停止態様を異ならせる構成としたり、当選した役を取りこぼした際の停止態様を異ならせる構成としたりしても良い。
(2) 本実施形態では、RT0〜4において中左ベル、中右ベルが当選した場合に、推奨操作手順以外の停止順である中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で停止操作がされた場合に1枚1が入賞し得る構成であるが、少なくとも第1の状態(RT0〜4)において特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときに、特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞しない構成であれば良く、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたか、特定の操作態様(推奨操作手順)以外の操作態様で停止操作がされたか、に関わらず、第1の状態(RT0〜4)においては特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞しない構成としても良い。
(3) 本実施形態では、RBにおいて中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1が当選した場合に、左リールを第1停止とする停止順、すなわちRT0〜4であれば1枚1、1枚2が入賞することのない停止順で停止操作がされた場合にも1枚1、1枚2が入賞する構成であるが、少なくとも第2の状態(RB)において特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには、1枚1、1枚2が入賞し得る構成であれば良く、第2の状態(RB)において特定の操作態様のうち一の操作態様(例えば、推奨操作手順でかつ特定の操作タイミングでの操作態様)で停止操作がされたときのみ特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生し、第2の状態(RB)において特定の操作態様のうち他の操作態様(推奨操作手順であるが特定の操作タイミング以外での操作態様)で停止操作がされたときには特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生しない構成としても良い。また、第2の状態(RB)において常時特殊入賞(1枚1、1枚2)が許容されることにより、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには、必ず特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生する構成としても良い。
(4) 本実施形態では、RT0〜4においてゲームが開始可能となる賭数と、RBにおいてゲームが開始可能となる賭数と、が異なる構成、すなわち特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生することのない第1の状態(RT0〜4)と、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生可能となる第2の状態(RB)と、でゲームが開始可能となる賭数が異なる構成であるが、第1の状態と、第2の状態と、で遊技状態が異なる構成であれば、第1の状態と、第2の状態と、でゲームが開始可能となる賭数が同一の構成であっても良い。
(5) 本実施形態では、第1の状態としてRT0〜4、第2の状態としてRBを適用しているが、第1の状態としてRB、第2の状態として0〜4を適用した構成、すなわちRBにおいて特定の操作態様(例えば、左リールを第1停止とする停止順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生不能に制御され、RT0〜4において特定の操作態様(例えば、左リールを第1停止とする停止順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生可能に制御される構成としても良い。
(6) 本実施形態では、第1の状態と、第2の状態と、の違いとして遊技状態の違いを適用しているが、設定された賭数の違いを適用しても良く、第1の賭数(3枚、つまり、RT0〜RT4のいずれかに制御されているとき)が設定されたゲームにおいて特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生することがなく、第2の賭数(2枚、つまり、RBに制御されているとき)が設定されたゲームにおいて特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生可能となる構成としても良く、このような構成であっても、第1の賭数が設定されたゲームでは、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされている場合に特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞することがないのに対して、第2の賭数が設定されたゲームでは、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされている場合でも特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞可能となるで、第1の賭数が設定されたゲームにおいて特定入賞(1枚ベル)の当選時のリール制御を変更するために用いられる特殊入賞(1枚1、1枚2)を有効に活用することができる。
この場合には、例えば、一の遊技状態において第1の賭数が設定されたときにも前記第2の賭数が設定されたときにもゲームが開始可能となる構成でも良いし、第1の賭数が設定されたときのみゲームが開始可能となる遊技状態と、第2の賭数が設定されたときのみゲームが開始可能となる遊技状態と、を備える構成でも良い。また、第1の賭数または第2の賭数の一方のみが設定されたときのみゲームが開始可能となる遊技状態と、前記第1の賭数が設定されたときにも前記第2の賭数が設定されたときにもゲームが開始可能となる遊技状態と、を備える構成でも良い。
(7) 本実施形態では、第1の状態と、第2の状態と、の違いとして遊技状態の違いを適用しているが、遊技者にとっての有利度を設定する設定値の違いを適用しても良く、第1の設定値が設定されている状態で特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生することがなく、第2の設定値が設定されている状態で特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときには特殊入賞(1枚1、1枚2)が発生可能となる構成としても良く、このような構成であっても、第1の設定値が設定されている場合には、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされている場合に特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞することがないのに対して、第2の設定値が設定されている場合には、特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされている場合でも特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞可能となるで、第1の設定値が設定されている場合において特定入賞(1枚ベル)の当選時のリール制御を変更するために用いられる特殊入賞(1枚1、1枚2)を有効に活用することができる。
この場合に、遊技者に対する有利度としては、遊技場の店員が設定可能な設定値に限らず、スロットマシンが抽選などにより設定する有利度を適用しても良い。
(8) 本実施形態では、RT0〜4(第1の状態)において中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1(第1の特定結果)の当選時に推奨操作手順である左リールを第1停止とする停止順(特定の操作態様)で停止操作がされたときに中左ベル1、中右ベル1において当選している1枚1(特殊入賞)、右左ベル1、右中ベル1において当選している1枚2(特殊入賞)が入賞不能に制御される一方、RB(第2の状態)においても中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1(第1の特定結果)が内部抽選の対象となり、RB(第2の状態)中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1(第1の特定結果)の当選時に左リールを第1停止とする停止順(特定の操作態様)で停止操作がなされたときに中左ベル1、中右ベル1において当選している1枚1(特殊入賞)、右左ベル1、右中ベル1において当選している1枚2(特殊入賞)が入賞可能に制御されるので、RT0〜4(第1の状態)であるか、RB(第2の状態)であるか、によって内部抽選の対象を変更することなく、RB(第2の状態)において左リールを第1停止とする停止順(特定の操作態様)で停止操作がされたときに1枚1、1枚2(特殊表示結果)を入賞させることが可能となる。
(9) 本実施形態では、RT0〜4において中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1の当選時に推奨操作手順である左リールを第1停止とする停止順で停止操作がされたときに中左ベル1、中右ベル1において当選している1枚1、右左ベル1、右中ベル1において当選している1枚2が入賞不能に制御される一方、RBにおいても中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1が内部抽選の対象となり、RB中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1の当選時に左リールを第1停止とする停止順で停止操作がなされたときに中左ベル1、中右ベル1において当選している1枚1、右左ベル1、右中ベル1において当選している1枚2が入賞可能に制御される構成であるが、少なくとも第1の状態(RT0〜4)において特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞不能に制御され、第2の状態(RB)において特定の操作態様(推奨操作手順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞可能に制御される構成であれば良く、例えば、第2の状態(RB)において第1の特定結果(中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1)以外の結果(例えば、1枚1、1枚2の単独当選等)となったときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞可能に制御される構成でも良い。
(10) 本実施形態では、RB(第2の状態)において1枚1(特殊入賞)が当選する中左ベル、中右ベルのうち中左ベル1、中右ベル1が当選したとき、1枚2が当選する右左ベル、右中ベルのうち右左ベル1、右中ベル1が当選したときに、ATゲーム数抽選を行い、ATゲーム数が当選することによりARTに制御される構成であり、RB(第2の状態)において1枚1、1枚2が入賞することで遊技者にとって有利なATゲーム数が付与される可能性があるため、RT0〜4(第1の状態)において推奨操作手順である左リールを第1停止とする停止順(特定の操作態様)での停止操作がされたときには入賞することのない1枚1、1枚2が入賞することにより興趣を高めることができる。
(11) 本実施形態では、第2の状態(RB)において特殊入賞(1枚1、1枚2)が当選したときに付与される特典としてATゲーム数を適用しているが、第2の状態(RB)において特殊入賞(1枚1、1枚2)が当選したときに遊技者にとって有利な特典が付与可能な構成であれば、特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞することにより興趣を高めることができる。
(12) 本実施形態では、RT0〜4(第1の状態)において1枚1(特殊入賞)が当選する中左ベル1、中右ベル1が当選するとき、1枚2(特殊入賞)が当選する右左ベル1、右中ベル1が当選するときには必ず他の小役が当選するようになっており、この際、推奨操作手順である左リールを第1停止とする停止順(特定の操作態様)で停止操作がされた場合に、必ず入賞ラインLNに引き込み可能な当選小役の構成図柄のうち最も多い図柄を入賞ラインLNに引き込む制御を行うことにより、1枚1、1枚2(特殊入賞)よりも1枚ベルの組み合わせを優先して停止させる制御を行うことで1枚1、1枚2(特殊入賞)が入賞不能となる構成であるが、第1の状態(RT0〜4)において特殊入賞(1枚1、1枚2)が当選するときには必ず特殊入賞(1枚1、1枚2)よりも払出枚数の多い小役(例えば、中段ベル)を必ず当選させるとともに、この際、特定の操作態様(例えば、推奨操作手順)で停止操作がされた場合に、特殊入賞よりも払出枚数の多い小役の構成図柄(例えば、「ベル」)を優先して停止させることにより特殊入賞が入賞不能となるように制御する構成としても良く、このような構成とした場合には、第1の状態(RT0〜4)において特殊入賞(1枚1、1枚2)が当選し、特定の操作態様(例えば、推奨操作手順)で停止操作がされたときに特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞しない場合でも、特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞したときよりも多くのメダルの払出を伴う小役が入賞することで、特殊入賞(1枚1、1枚2)が入賞しないことによって遊技者に対して損失感を与えてしまうことを防止できる。
なお、このような構成において、第1の状態(RT0〜4)において特殊入賞と他の小役が当選する場合に、特殊入賞よりも払出枚数の多い小役のみ同時に当選する構成でも良いし、特殊入賞よりも払出枚数の多い小役以外に、特殊入賞と払出枚数が同数の小役が同時に当選する構成でも良い。
(13) 本実施形態では、RT3(準備遊技状態)と、RT3(準備遊技状態)から移行可能なRT1(通常遊技状態)と、RT3(準備遊技状態)及びRT1(通常遊技状態)よりも遊技者にとって有利な遊技状態であって、RT3(準備遊技状態)から移行不可能でかつRT1(通常遊技状態)から移行可能なRT0(有利遊技状態)と、を含む複数の遊技状態に制御されるとともに、RT3(準備遊技状態)において中左ベル1、中右ベル1、右左ベル1、右中ベル1を含む押し順ベル(特定結果)の当選時に、当選した押し順ベル(特定結果)の種類に対応する停止順と一致する停止順で停止操作がされたときには、中段ベル(特定入賞)を入賞させる制御を行い、当選した押し順ベル(特定結果)の種類に対応する停止順と一致しない停止順で停止操作がされたときには、1枚ベル(非特定表示結果)が入賞可能となるように制御を行い、RT3(準備遊技状態)において1枚ベルが入賞したときにRT3(準備遊技状態)からRT1(通常遊技状態)に遊技状態を移行させるようになっている。さらにRT3(準備遊技状態)においては、左リールを第1停止とする停止順(一の操作態様)以外の停止順で停止操作がされた場合に中段ベル(特定入賞)が入賞する押し順ベル(特定結果)のみが内部抽選の対象となるため、遊技者が左リールを第1停止とする停止順(一の操作態様)で停止操作をする限りは1枚ベル(非特定表示結果)が入賞される機会が多くなり、RT3(準備遊技状態)からRT0(有利遊技状態)に移行可能なRT1(通常遊技状態)に移行する機会を多くすることができる。
(14) 本実施形態では、RT3(準備遊技状態)において、左リールを第1停止とする停止順(一の操作態様)以外の停止順で停止操作がされた場合に中段ベル(特定入賞)が入賞する押し順ベル(特定結果)のみが内部抽選の対象となる構成であるが、準備遊技状態(RT3)において、一の操作態様(左リールを第1停止とする停止順)で停止操作がされた場合に特定入賞(1枚ベル)が入賞する特定結果(押し順ベル)よりも、一の操作態様(左リールを第1停止とする停止順)以外の操作態様で停止操作がされた場合に特定入賞(1枚ベル)が入賞する特定結果(押し順ベル)が高い確率で当選する構成としても良く、このような構成とした場合でも、遊技者が一の操作態様(左リールを第1停止とする停止順)で停止操作をする限りは非特定表示結果(1枚ベル)が導出される機会が多くなり、準備遊技状態(RT3)から有利遊技状態(RT0)に移行可能な通常遊技状態(RT1)に移行する機会を多くすることができる。
(15) 本実施形態では、非特定表示結果として1枚ベル、すなわちメダルの払出を伴う小役を適用しているが、メダルの付与を伴わないハズレ出目のうち特定の移行出目を適用しても良い。この場合には、RT3(準備遊技状態)において特定結果(例えば、押し順ベル)の当選時に、当選した特定結果(押し順ベル)の種類に対応する停止順と一致する停止順で停止操作がされたときには、特定入賞(例えば、中段ベル)を入賞させる制御を行い、当選した特定結果(押し順ベル)の種類に対応する停止順と一致しない停止順で停止操作がされたときには、ハズレ出目のうちの移行出目(非特定表示結果)が停止可能となるように制御を行い、準備遊技状態(RT3)において移行出目が停止したときにRT3(準備遊技状態)からRT1(通常遊技状態)に遊技状態を移行させる構成とすれば良い。
[演出装置について]
演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
[ナビ演出の態様について]
ナビ演出の態様は、操作手順を報知する態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
[その他]
前述した本実施形態では、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
換言すれば、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
また、上記の本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の本実施形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。
なお、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
なお、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
なお、今回開示された本実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。