JP6310190B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP6310190B2
JP6310190B2 JP2013134242A JP2013134242A JP6310190B2 JP 6310190 B2 JP6310190 B2 JP 6310190B2 JP 2013134242 A JP2013134242 A JP 2013134242A JP 2013134242 A JP2013134242 A JP 2013134242A JP 6310190 B2 JP6310190 B2 JP 6310190B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
winning
bell
replay
stop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013134242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015008761A (ja
Inventor
小倉 敏男
敏男 小倉
中村 圭吾
圭吾 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP2013134242A priority Critical patent/JP6310190B2/ja
Publication of JP2015008761A publication Critical patent/JP2015008761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6310190B2 publication Critical patent/JP6310190B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Game Rules And Presentations Of Slot Machines (AREA)

Description

本発明は、スロットマシンやパチンコ遊技機等、所定の遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
この種の遊技機には、操作ボタンを操作する毎に演出内容が変更される演出を備えるとともに、当該演出において、操作ボタンが所定回数操作されるまで演出を変化させない停滞期間を設けるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、操作ボタンを複数回にわたり操作せずとも、操作ボタンを押し続けることで、所定タイミング毎に演出内容を変化させることが可能な演出を備えるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−18021号公報 特開2011−125471号公報
特許文献1に記載の遊技機のように、操作ボタンを操作する毎に演出内容が変更される演出において、操作ボタンが所定回数操作されるまで演出を変化させない停滞期間を設けることで演出内容が単調となってしまうことを防止できるものの、停滞期間を設けることにより遊技者が操作ボタンを操作する回数が増加することに伴って煩わしい思いをさせてしまう可能性がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、遊技者の操作により演出内容が変化する演出中に遊技者が操作手段を操作する回数が増加することによる煩わしさを軽減できる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者により操作可能な操作手段と、
前記操作手段が操作されている期間が所定期間未満である操作であって、当該操作が繰り返し行われる第1操作態様にて操作されたとき、及び前記操作手段が操作されている期間が所定期間以上である第2操作態様にて操作されたときに演出態様を変化させることが可能な操作演出を実行する操作演出実行手段と、
前記操作演出中に、当該操作演出が終了する第1特定条件または当該操作演出が継続するときに第2特定条件が成立したときに、前記操作手段が操作されることにより演出態様を変更させる追加演出を実行中の操作演出に割り込んで実行する追加演出実行手段と、
を備え、
前記操作演出中に前記第1特定条件が成立したときは、割り込んで実行されていた前記追加演出が終了したことで当該操作演出を終了し、前記操作演出中に前記第2特定条件が成立したときは、割り込んで実行されていた前記追加演出が終了したことで当該操作演出を再開
前記操作演出中に前記操作手段が前記第1操作態様にて操作されたときは、前記操作演出中に前記操作手段が前記第2操作態様にて操作されたときよりも前記第2特定条件が成立する割合が低い
ことを特徴としている。
本発明の手段1に記載の遊技機は、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機(スロットマシン1)であって、
遊技者により操作可能な操作手段(演出用スイッチ56)と、
前記操作手段(演出用スイッチ56)が通常操作態様(通常操作)にて操作されたときには、前記操作手段(演出用スイッチ56)が予め定められた回数(1回)分操作される毎に演出態様を変更させ(加算表示を行う)、前記操作手段(演出用スイッチ56)が前記通常操作態様とは異なる特殊操作態様(長押し操作)にて操作されたときには、終了条件((演出用スイッチ56のOFF)が成立するまで予め定められた期間(200ms)が経過する毎に演出態様を変更させる(加算表示を行う)操作演出(上乗せ演出における上乗せ時操作要求演出)を実行する操作演出実行手段と、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)の実行中に特定条件(終了示唆演出の当選)が成立したときに、前記操作手段(演出用スイッチ56)が操作されることにより演出態様を変更させる(上乗せ時操作要求演出の継続または上乗せ演出の終了)追加演出(終了示唆演出)を該実行中の操作演出(上乗せ時操作要求演出)に割り込んで実行する追加演出実行手段と、
を備え、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)は、割り込んで実行されていた前記追加演出(終了示唆演出)が終了したことで前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)について演出態様の変化(加算表示)を再開することがあり、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)中に前記操作手段(演出用スイッチ56)が通常操作態様(通常操作)にて操作されている期間においては、前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)中に前記操作手段(演出用スイッチ56)が前記特殊操作態様(長押し操作)にて操作されてから前記終了条件(演出用スイッチ56のOFF)が成立するまでの期間よりも前記特定条件(終了示唆演出の当選)が成立する割合が低い
ことを特徴としている。
この特徴によれば、操作演出において通常操作態様にて操作手段を操作することにより、その操作回数が予め定められた回数に到達する毎に演出態様を変更させるか、特殊操作態様にて操作手段を操作することにより、予め定められた期間が経過する毎に演出態様を変更させるか、を遊技者が選択可能となる。また、操作演出の実行中に特定条件が成立することで、さらに操作手段が操作されることより演出態様を変更させる追加演出が該実行中の操作演出に割り込んで実行されるようになっている。このような構成において、操作演出中に操作手段が通常操作態様にて操作されている期間においては、操作演出中に操作手段が特殊操作態様にて操作されてから終了条件が成立するまでの期間よりも、さらなる操作手段の操作が必要となる追加演出が実行される割合が低く設定されており、後者の期間に比較してより多くの操作を行う必要のある前者の期間においては、追加演出が実行されてさらなる操作が必要となる頻度が下がるため、演出態様を変更させる毎に操作を行う必要のある期間においてさらに操作手段の操作が増加することによる煩わしさを軽減することができる。
尚、遊技機は、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン、遊技領域に遊技球を打込んで遊技が行なわれるパチンコ遊技機などが該当する。
また、操作手段は、1つの操作手段であっても良いし、複数の操作手段であっても良い。
また、前記操作手段が予め定められた回数分操作される毎に演出態様を変更させるとは、操作手段が1回操作される毎に演出態様を変更させる構成でも良いし、複数回操作される毎に演出態様を変更させる構成でも良い。
また、特殊操作態様とは、通常操作態様で用いる操作手段を所定時間以上継続して操作する操作態様、通常操作態様で用いる操作手段とは異なる操作手段を操作する操作態様、通常操作態様で用いる操作手段と、他の操作手段と、を同時に操作する操作態様、通常操作態様で用いる操作手段を所定頻度以上で操作する操作態様などが該当する。
また、終了条件とは、特殊操作態様での操作手段の操作がされなくなること、特殊操作態様での操作手段の操作がされた後、所定操作手段での操作手段の操作がされること、特殊操作態様での操作手段の操作がされた後、所定時間が経過することなどが該当する。
また、追加演出を該実行中の操作演出に割り込んで実行するとは、実行中の操作演出を中断し、追加演出を実行し、追加演出の終了後、中断した操作演出を再開するものでも良いし、実行中の操作演出を終了し、追加演出を実行するものでも良い。
本発明の手段2に記載の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
遊技者にとって有利な特典(ARTのゲーム数)を付与する特典付与手段(ARTのゲーム数の上乗せ)を備え、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)は、前記操作手段(演出用スイッチ56)が前記予め定められた回数(1回)分操作される毎または前記所定期間(200ms)毎に前記特典(ARTのゲーム数)が付与された旨を示す演出態様(加算表示)に変更される演出である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、演出態様が変更される毎に特典が付与された旨が示されるので、操作演出による興趣を高めることができる。
尚、遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される権利、遊技用価値が付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
本発明の手段3に記載の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記追加演出(終了示唆演出)は、前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))が終了する可能性を示唆する演出である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、操作演出が終了する可能性が示唆される追加演出において、遊技者が操作を行った結果、操作演出が継続することにより、遊技者の操作によって操作演出の終了を回避したような感覚を与えることができる。
本発明の手段4に記載の遊技機は、手段2及び3に記載の遊技機であって、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)を実行するときには、前記特典付与手段により所定値(保証ゲーム数)以上の特典(ARTのゲーム数)が付与され、
前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)中において、前記演出態様の変更(加算表示)により示唆された前記特典の合計(加算表示総数)が前記所定値(保証ゲーム数)未満の期間では、前記所定値(保証ゲーム数)以上の期間よりも前記特定条件(終了示唆演出の当選)が成立する割合が低い
ことを特徴としている。
この特徴によれば、操作演出において最低限付与される特典が示唆されるまでに要する操作手段の操作が残っている状況において、さらに操作手段の操作を要する追加演出が実行されることによる煩わしさを軽減できる。
本発明の手段5に記載の遊技機は、手段2〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))を遊技者の操作により途中で終了させる操作演出終了手段(次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作)を備え、
前記特典付与手段は、前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))が途中で終了せずに最後まで実行されたときと、前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))が途中で終了したときと、で同一または略同一の価値の前記特典(ARTのゲーム数)を付与する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者の選択により操作演出を途中で終了させた場合でも、操作演出を最後まで実行させた場合でも、同一または略同一の価値の特典が付与されるので、いずれを選択した場合でも遊技者にとって不利益となることがない。
尚、同一または略同一の価値の特典とは、価値の平均が同一または略同一の特典も含む。
本発明の手段6に記載の遊技機は、手段2〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))を遊技者の操作により途中で終了させる操作演出終了手段(次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作)と、
前記操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))が途中で終了したときには、前記特典付与手段により付与された前記特典の一部のみ(その時点の加算表示総数)を報知可能であり、前記特典の一部のみ報知したときには、該操作演出(上乗せ演出(上乗せ時操作要求演出))終了後の特定のタイミング(表示残りゲーム数が0となったとき)で未だ報知されていない前記特典の残り(上乗せ演出の途中終了で加算されたゲーム数)を報知する特定報知手段と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者が操作演出を途中で終了したときには、その時点で付与された全ての特典が報知されていない可能性があり、残りについてはその後の特定のタイミングで報知されるので、特定のタイミングに到達するまで特典が付与されていることに対する期待感を持続させることができる。
本発明の手段7に記載の遊技機は、手段2〜6のいずれかに記載の遊技機であって、
前記特典付与手段により前記特典(上乗せの当選)が付与された場合に、該特典が付与された旨を前記操作演出(上乗せ時操作要求演出)にて報知する特典付与報知手段(上乗せ演出)と、
前記特典付与報知手段(上乗せ演出)による報知のタイミングを、前記特典(上乗せの当選)が付与された後、所定期間(3ゲーム)以内の第1のタイミング(即乗せ)、前記特典(上乗せの当選)が付与された後、前記所定期間(3ゲーム)が経過した後の第2のタイミング(後乗せ(表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となったとき))のうちいずれか一方のタイミングに決定する特典報知タイミング決定手段(実行時期抽選)と、
を備え、
前記特典付与報知手段(上乗せ演出)は、前記特典付与手段(上乗せ抽選)により前記特典(上乗せの当選)が付与された場合に、前記特典報知タイミング決定手段(実行時期抽選)により決定されたタイミングにて該特典(上乗せの当選)が付与された旨を報知し、
前記特典報知タイミング決定手段(実行時期抽選)は、前記特典付与報知手段(上乗せ演出)による報知のタイミングを前記第2のタイミング(後乗せ)に決定した後、該第2のタイミング(表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となったとき)に到達するまでの特定期間(後乗せ当選後、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となるまでの期間)において前記特典付与手段(上乗せ抽選)により前記特典(上乗せの当選)が付与された場合に、前記特定期間以外の期間(後乗せが当選していない期間)において前記特典付与手段(上乗せ抽選)により前記特典(上乗せの当選)が付与された場合よりも高い割合で前記第2のタイミング(後乗せ)を決定する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特典が付与された後、所定期間以内の第1のタイミングで特典が付与された旨が報知される場合だけでなく、所定期間が経過した後の第2のタイミングで特典が付与された旨が報知される場合もあり、特典が付与された可能性のある事象の後、所定期間が経過するまでに特典が付与された旨の報知がされない場合であっても、特典が付与されていることに対する期待感を持続させることができる。
また、特典付与報知手段による報知のタイミングを第2のタイミングに決定した後、該第2のタイミングに到達するまでの特定期間において新たに特典が付与された場合には、特定期間以外の期間において特典が付与された場合よりも第2のタイミングが決定される割合が高く、一度報知のタイミングが第2のタイミングに決定されると、その後、第2のタイミングまでの期間で新たに特典が付与された場合にも該第2のタイミングで報知されやすくなるので、特典が付与された可能性のある事象の後、所定期間が経過するまでに特典が付与された旨の報知がされない場合には、その後第2のタイミングにて特典の付与が報知される場合により多くの特典が付与されていることに対する期待感を高めることができる。
尚、第1のタイミングは、前記特典付与手段により特典が付与されたタイミングでも良いし、前記特典付与手段により特典が付与された後、所定期間の演出が実行される期間の後のタイミングでも良い。
本発明が適用された実施例1の遊技機であるスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造を示す斜視図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 メイン制御部の構成を示すブロック図である。 小役の種類、小役の図柄組み合わせ、及び小役に関連する技術事項について説明するための図である。 再遊技役の種類、再遊技役の図柄組み合わせ、及び再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。 移行出目の図柄組み合わせ、及び移行出目に関連する技術事項について説明するための図である。 遊技状態の遷移を説明するための図である。 遊技状態の概要を示す図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明するための図である。 抽選対象役により入賞が許容される役の組み合わせについて説明するための図である。 複数の小役当選時のリール制御を説明するための図である。 複数の再遊技役当選時のリール制御を説明するための図である。 AT開始から終了までの流れを示すフローチャートである。 上乗せ抽選確率を示す図である。 実行時期抽選確率を示す図である。 上乗せ予告演出抽選確率を示す図である。 上乗せ演出の流れを示すフローチャートである。 上乗せ演出における演出用スイッチ操作時の表示態様の変化状況を示すタイミングチャートである。 上乗せ演出における演出用スイッチ操作時の表示態様の変化状況を示すタイミングチャートである。 終了示唆演出抽選の当選確率を示す図である。 上乗せ演出における液晶表示器の画面推移を示す図である。 本発明が適用された実施例2の遊技機であるパチンコ遊技機の正面図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
本発明が適用された遊技機の実施例1を図面を用いて説明すると、本実施例の遊技機であるスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックスは、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、遊技状態に関わらず、規定数の賭数は3に定められており、賭数として3枚のメダルが設定されると、入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞を構成する図柄の組み合わせが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が、入賞ラインLN上に各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
以下では、特に区別する必要がない場合にはリール2L、2C、2Rを単にリールという場合がある。また、リール2Lを左リール、リール2Cを中リール、リール2Rを右リールという場合がある。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作によりリール2L、2C、2Rを停止させる操作を停止操作という場合がある。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込みコントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割り込みコントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込みコントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割り込みコントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割り込み要求や時間計測を行うことが可能である。
割り込みコントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割り込み要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割り込み要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施例では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選及び入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選及び入賞の対象となる構成としても良い。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。また、特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。尚、本実施例では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。また、特別役格納ワークを設けない構成でも良い。
また、本実施例では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすれば良い。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすれば良い。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、フリーズ(制御の進行を所定時間遅延させる制御状態)の種別、フリーズの開始及びフリーズに制御される時間を特定可能なコマンドであり、フリーズの開始時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作された際に送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが有効に操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、打止状態が開始した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理が10回実行される毎に、スイッチの検出状態に基づいて生成されるとともに、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6〜図8は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシン1は、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役が含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールの黒BAR及び白BAR、右リール2Rの黒BAR及び白BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−白BAR−白BAR」、「リプレイ−白BAR−黒BAR」、「リプレイ−黒BAR−白BAR」、「リプレイ−黒BAR−黒BAR」、「プラム−白BAR−白BAR」、「プラム−白BAR−黒BAR」、「プラム−黒BAR−白BAR」、「プラム−黒BAR−黒BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、白BAR及び黒BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「黒BAR−白BAR−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「黒BAR−黒BAR−ANY」、「黒BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒BARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「黒BAR−白BAR−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「黒BAR−黒BAR−ANY」、「黒BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいて白BAR、黒BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、黒BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、特殊リプレイ、特別リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて白BAR、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、図9に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT1における内部抽選においてのみ当選するように設定されている。その結果、RT1以外からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT2、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
特別リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒7」、「リプレイ−白BAR−網7」、「リプレイ−白BAR−白7」、「リプレイ−白BAR−プラム」、「リプレイ−黒BAR−黒7」、「リプレイ−黒BAR−網7」、「リプレイ−黒BAR−白7」、「リプレイ−黒BAR−プラム」、「プラム−白BAR−黒7」、「プラム−白BAR−網7」、「プラム−白BAR−白7」、「プラム−白BAR−プラム」、「プラム−黒BAR−黒7」、「プラム−黒BAR−網7」、「プラム−黒BAR−白7」、「プラム−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、白BAR、黒BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、白BAR、黒BARの1つ下の位置に配置されているので「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。以下ではこれらの組み合わせを、特に区別する必要がない場合には、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせまたはBAR揃いと呼ぶ。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−白BAR−ベル」、「リプレイ−黒BAR−ベル」、「プラム−白BAR−ベル」、「プラム−黒BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−白BAR」、「リプレイ−ベル−黒BAR」、「プラム−ベル−白BAR」、「プラム−ベル−黒BAR」、「黒7−白BAR−白BAR」、「黒7−白BAR−黒BAR」、「黒7−黒BAR−白BAR」、「黒7−黒BAR−黒BAR」、「白7−白BAR−白BAR」、「白7−白BAR−黒BAR」、「白7−黒BAR−白BAR」、「白7−黒BAR−黒BAR」、「スイカ−白BAR−白BAR」、「スイカ−白BAR−黒BAR」、「スイカ−黒BAR−白BAR」、「スイカ−黒BAR−黒BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図9に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11及び図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、特別リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「黒BAR」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リールの下段に「黒BAR」を停止可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、中リールの中段に「ベル」が停止するように制御させるのに対して、強チェリーは、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
このため、左リールを第1停止として停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中リールの中段に「ベル」が停止するか、「黒BAR」または「白BAR」が停止するか、により弱チェリーであるか、強チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止する停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「ベル」が停止する停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
弱スイカとは、中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカであり、強チェリーとは、中段スイカ+右下がりスイカ+上段スイカ+1枚役である。弱スイカ当選時、強スイカ当選は、ともに中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカを入賞させることが可能となるが、弱スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に右下がりスイカの組み合わせを停止させる制御が行われるのに対して、強スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合に上段スイカの組み合わせを停止させる制御が行われる。
このため、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作が行われた場合において、右下がりスイカが入賞するか、上段スイカが入賞するか、により弱スイカであるか、強スイカであるか、を認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR22とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR23とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
このように、遊技状態がRT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、転落リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で通常リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
リプレイGR21(特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、押し順ベルの当選時に左リールを第1停止とした場合には、1/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、10/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、押し順ベルの当選時に左リール以外のリールを第1停止とした場合には、5/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、6/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、特にRT0、2、3においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図9及び図10に示すように、遊技状態がRT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。
RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行し、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
サブ制御部91は、後述のAT(ART)に制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT0、1、2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他の対象役に関しても、当選した対象役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、後述するペナルティ期間以外で抽選対象役(本実施例では、単独ベル(ベルの単独当選)、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、特別リプレイ)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。特に本実施例では、後述する上乗状態においてもナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選することで、残っているナビストック数に当選したナビストック数が上乗せ加算されることとなる。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。1以上のナビストックが残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。このATに制御される期間を準備状態と呼ぶ。
サブ制御部91は、準備状態の制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、準備状態に移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、準備状態の制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合には、準備状態の制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1減算し、ARTの残りゲーム数(後述の実の残りゲーム数)として所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御の開始に伴いARTの残りゲーム数(実残りゲーム数)の計数を開始する。
RT2への移行に伴ってARTを開始した後は、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数(実残りゲーム数)を1ずつ減算し、さらに1ゲーム毎に、押し順ベル、ナビストック抽選の対象役が当選しているか、特別リプレイが入賞したか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART中においては、後述するペナルティ期間以外で上乗せ抽選の対象となる特定役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、特別リプレイ)が当選した場合にARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選に当選した場合には、後述する上乗せ演出にてRAM91cの残りゲーム数(実残りゲーム数)を加算する。
また、ART中においては、ナビストック抽選の対象役が当選している場合に、ナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選した場合にはナビストック数を加算(上乗せ)する。
また、ART開始後の各ゲームにおいてARTの残りゲーム数(実残りゲーム数)を1ずつ減算した後に残りゲーム数が0となった場合には、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。そして、ARTの制御の終了に伴い、押し順ベルが当選してもナビ演出が実行されなくなるため、移行出目が停止する可能性が高まり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなる。
本実施例のサブ制御部91は、1個のナビストックに基づくARTの残りゲーム数を液晶表示器51に表示することで報知する。
液晶表示器51にて報知される残りゲーム数は、実際のATの残りゲーム数と必ずしも一致するものではなく、実際の残りゲーム数よりも少ない残りゲーム数が報知され得る。このため、以下では、実際のATの残りゲーム数を実残りゲーム数と呼び、液晶表示器51にて報知される残りゲーム数を表示残りゲーム数と呼ぶ。
尚、表示残りゲーム数は、表示残りゲーム数を特定可能なものであれば良く、数値そのものを表示することで報知するもの、絵柄の表示数、メーター表示などで視覚的に報知するものでも良い。また、液晶表示器51に表示することで報知するものに限られず、専用表示器やランプ、LEDなどを用いて報知するものでも良い。
次に、ARTの移行に伴いサブ制御部91が行う制御の流れを図16に基づいて説明する。
サブ制御部91は、ナビストック抽選にて1個以上のナビストックが当選したことを契機に準備状態への移行に伴うATの制御を開始し、その後、特殊リプレイが入賞し、通常・RT0から通常・RT2に移行することでナビストック数を1減算し、ARTに移行する。この際、初期ゲーム数(本実施例では50ゲーム)を実残りゲーム数として設定し、設定した実残りゲーム数を表示残りゲーム数として液晶表示器51に表示させる。
その後、1ゲーム毎に特定役(本実施例では、強チェリー、弱チェリー、強スイカ、弱スイカ、中段チェリー、特別リプレイ)が当選しているか否かを判定し、特定役に当選している場合に、実残りゲーム数を上乗せするか否かを決定するゲーム数の上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、上乗せなし、後述の上乗せ演出の継続率のいずれかを決定し、上乗せなしが決定された場合には、上乗せしない旨が決定され、いずれかの継続率が決定された場合には、上乗せする旨及び後述の上乗せ演出の継続率が同時に決定される。
上乗せ抽選の当選確率は、図17に示すように、特定役の種類に応じて異なる。弱チェリー、弱スイカの当選時は、5%の確率で上乗せが決定され、この際、継続率90%、92%、94%、96%、98%がそれぞれ1%の確率で決定される。強チェリー、強スイカの当選時は、20%の確率で上乗せが決定され、この際、継続率90%、92%、94%、96%、98%がそれぞれ4%の確率で決定される。中段チェリー、特別リプレイの当選時は、100%の確率で上乗せが決定され、この際、継続率90%、92%、94%、96%、98%がそれぞれ20%の確率で決定される。
後述のように上乗せ演出では、演出用スイッチ56が1回操作される毎、または所定時間(200ms)以上操作される毎に5ゲームが上乗せされ、かつ上記で決定した継続率にて継続抽選を行い、継続抽選に当選している限りは、演出用スイッチ56が1回操作される毎、または所定時間(200ms)以上操作される毎に5ゲームが上乗せされるようになっているため、継続率として90%が当選した場合には、平均で10回継続し、その度に5ゲームが上乗せされるので、平均上乗せ数は50ゲームとなる。また、継続率として92%が当選した場合には、平均で12.5回継続し、その度に5ゲームが上乗せされるので、平均上乗せ数は62.5ゲームとなる。また、継続率として94%が当選した場合には、平均で約16.7回継続し、その度に5ゲームが上乗せされるので、平均上乗せ数は約83.3ゲームとなる。また、継続率として96%が当選した場合には、平均で25回継続し、その度に5ゲームが上乗せされるので、平均上乗せ数は125ゲームとなる。また、継続率として98%が当選した場合には、平均で50回継続し、その度に5ゲームが上乗せされるので、平均上乗せ数は250ゲームとなる。また、後述のように継続抽選では、保証ゲーム数として50ゲームが上乗せされるまでは100%継続するので、実際の平均上乗せ数は、継続率90%の場合に100ゲーム、継続率92%の場合に112.5ゲーム、継続率92%の場合に約133.3ゲーム、継続率96%の場合に175ゲーム、継続率98%の場合に300ゲームとなる。
上乗せ抽選において上乗せが当選した場合には、さらに実残りゲーム数及び表示残りゲーム数を加算させる上乗せ演出の実行時期を決定する実行時期抽選を行う。
実行時期抽選では、上乗せ演出の実行時期を、即乗せ(特定役当選から3ゲーム以内)とするか、後乗せ(表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となったとき)とするか、を決定する。
実行時期抽選では、図18(a)(b)に示すように、後述する後乗せフラグが設定されているか否か、すなわち上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該当選に伴う上乗せ演出が実行されていない状況か否かに応じて即乗せ、後乗せの選択率が異なり、さらに、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%以上か否か、上乗せが当選した時点の表示残りゲーム数が10ゲーム以上か否か、によっても即乗せ、後乗せの選択率が異なる。
詳しくは、後乗せフラグが設定されていない場合、すなわち上乗せに当選していない場合、上乗せに当選したが即乗せが当選して上乗せ演出が既に実行されている場合、上乗せに当選し、後乗せが当選したが、後乗せに伴う上乗せ演出が全て実行されている場合には、図18(a)に示すように、当選した継続率が94%以下であれば、表示残りゲーム数に関わりなく、即乗せの当選確率が100%であり、当選した継続率が96%以上であれば、表示残りゲーム数が10ゲーム以上の場合の即乗せの当選確率が80%、後乗せの当選確率が20%であり、表示残りゲーム数が10ゲーム未満の場合の即乗せの当選確率が95%、後乗せの当選確率が5%である。
後乗せフラグが設定されている場合、すなわち上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該上乗せに伴う上乗せ演出が実行されていない状況では、図18(b)に示すように、当選した継続率が94%以下であれば、表示残りゲーム数が10ゲーム以上の場合の即乗せの当選確率が50%、後乗せの当選確率が50%であり、表示残りゲーム数が10ゲーム未満の場合の即乗せの当選確率が80%、後乗せの当選確率が20%であり、当選した継続率が96%以上であれば、表示残りゲーム数が10ゲーム以上の場合の即乗せの当選確率が20%、後乗せの当選確率が80%であり、表示残りゲーム数が10ゲーム未満の場合の即乗せの当選確率が50%、後乗せの当選確率が50%である。
このように実行時期抽選では、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該上乗せに伴う上乗せ演出が実行されていない状況において、上乗せに当選していない場合、上乗せに当選したが即乗せが当選して上乗せ演出が既に実行されている場合、上乗せに当選し、後乗せが当選したが、後乗せに伴う上乗せ演出が既に実行されている場合よりも後乗せの当選確率が高く定められている。
また、表示残りゲーム数が10ゲーム以上の場合には、表示残りゲーム数が10ゲーム未満の場合よりも後乗せの当選確率が高く定められている。
また、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%以上の場合に、継続率が94%以下の場合よりも後乗せの当選確率が高く定められている。
また、上乗せに当選していない場合、上乗せに当選したが即乗せが当選して上乗せ演出が既に実行されている場合、上乗せに当選し、後乗せに当選したが、後乗せに伴う上乗せ演出が既に実行されている場合において、上乗せ抽選にて当選した継続率が94%以下の場合の後乗せの当選確率と継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の合算確率に占める継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の比率が、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該ゲーム数の上乗せに伴う上乗せ演出が実行されていない場合において、上乗せ抽選にて当選した継続率が94%以下の場合の後乗せの当選確率と継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の合算確率に占める継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の比率よりも高く定められている。
特に、本実施例では、前者の場合においては、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%以上の場合のみ後乗せが当選するのに対して、後者の場合には、上乗せ抽選にて当選した継続率が94%以下であっても後乗せが当選し得るようにそれぞれの当選確率が定められている。
実行時期抽選の後、即乗せが当選した場合には、実残りゲーム数及び表示残りゲーム数を加算させる上乗せ演出を実行する。尚、上乗せ演出については後に説明する。
即乗せが当選した場合には、そのゲームの終了時またはそのゲームを含め3ゲーム以内のゲーム終了時に行われるようになっており、さらに当選した継続率が高いほど3ゲームのうち上乗せ演出が行われるタイミングとして遅いタイミングが選択されやすく、特定役の当選ゲームよりも2ゲーム目、2ゲーム目よりも3ゲーム目で上乗せ演出が行われた方がより高い継続率が決定されている可能性が示唆されるので、特定役の当選後、すぐに上乗せ演出が行われない場合でも、ARTのゲーム数が上乗せされることへの期待感を持続できるうえに、多くのゲーム数が上乗せされることへの期待感も高めることができる。
また、実行時期抽選の後、即乗せが当選しなかった場合、すなわち後乗せが当選した場合には、表示残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出を実行させる旨を示す後乗せフラグ及び上乗せ抽選で当選した継続率を対応付けてRAM91cに設定した後、液晶表示器51の一部に上乗せ演出の権利が付与されている旨を示す予告図柄を表示させることで表示残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われることを予告する上乗せ予告演出を実行するか否かを決定する上乗せ予告演出抽選を行う。
上乗せ予告演出抽選では、上乗せ抽選で当選した継続率に応じて、上乗せ予告演出を実行するか否かと、上乗せ予告演出を実行する場合において液晶表示器に表示される予告図柄の色と、が決定される。図19において演出なしは上乗せ予告演出を実行しない旨を示し、白、青、黄、緑、赤、レインボーは、上乗せ予告演出を実行する旨とその際液晶表示器51に表示される星印の色をそれぞれ示す。
詳しくは、図19に示すように、上乗せ抽選で当選した継続率が90%または92%の場合は、予告なしが50%、白が30%、青が10%、黄が5%、緑が3%、赤が2%、レインボーが0%であり、上乗せ抽選で当選した継続率が94%または96%の場合は、予告なしが30%、白が20%、青が15%、黄が15%、緑が10%、赤が8%、レインボーが2%であり、上乗せ抽選で当選した継続率が98%の場合は、予告なしが20%、白が15%、青が15%、黄が15%、緑が15%、赤が10%、レインボーが10%である。
このように上乗せ予告抽選では、上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の場合に、また上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の場合に、上乗せ予告演出が実行される確率が高く定められている。すなわち上乗せ抽選で当選した継続率が高いほど上乗せ予告演出の当選確率が高く定められている。
また、白よりも青の方が上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の比率が高く、また、上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の比率が高く定められ、青よりも黄の方が上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の比率が高く、また、上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の比率が高く定められ、黄よりも緑の方が上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の比率が高く、また、上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の比率が高く定められ、緑よりも赤の方が上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の比率が高く、また、上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の比率が高く定められ、赤よりもレインボーの方が上乗せ抽選で当選した継続率が92%以下の場合よりも94%以上の比率が高く、また、上乗せ抽選で当選した継続率が96%以下の場合よりも98%の比率が高く定められている。特に、レインボーは、継続率が94%以上の場合のみ当選するように定められている。
すなわちレインボー、赤、緑、黄、青、白の順でより高い継続率が当選している可能性が示唆されるとともに、特にレインボーの場合には、94%以上の継続率が確定することとなる。
上乗せ予告演出抽選の後、上乗せ予告演出に当選した場合には、当選した色に応じた上乗せ予告演出を実行する。すなわち液晶表示器51に当選した色の予告図柄を表示する。尚、すでに上乗せ予告演出が実行されている場合には、既に表示されている予告図柄とは別個に新たに今回当選した上乗せ予告演出に伴う予告図柄を追加して表示する。
また、ART開始後のゲームでは、特定役が当選したか否か、上乗せ抽選に当選したか否かに関わらず、1ゲーム毎に実残りゲーム数及び表示残りゲーム数をともに1ゲームずつ減算する。
そして、減算後の表示残りゲーム数が0となった場合には、さらに実残りゲーム数が0でない場合に、実残りゲーム数の範囲で表示残りゲーム数を加算する上乗せ報知を実行する。
また、減算後の表示残りゲーム数も実残りゲーム数も0の場合には、後乗せフラグが設定されているか否かを判定し、後乗せフラグが設定されている場合には、当該ゲームの終了時に前述の上乗せ演出を実行し、実残りゲーム数及び表示残りゲーム数を加算させる。この上乗せ演出では後乗せフラグに対応して設定されている継続率が適用される。また、上乗せ演出の実行に伴い乗せフラグを1つクリアし、予告図柄が表示されている場合には1つ消去する。
また、減算後の表示残りゲーム数が0となり、実残りゲーム数も0となり、さらに後乗せフラグも設定されていない場合には、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、改めてナビストック数を1減算し、再び初期ゲーム数を実残りゲーム数に設定するとともに、実残りゲーム数を表示残りゲーム数として表示させてARTを継続する。
一方、ナビストックも0の場合には、一連のARTの終了を報知する終了報知を行った後、ARTの制御を終了させる。
このように、ARTの開始後、特定役が当選し、上乗せ抽選にて上乗せに当選した場合において、即乗せとするか、後乗せとするか、を決定する実行時期抽選を行い、即乗せが決まった場合には、上乗せ抽選にて上乗せが当選したゲームから3ゲーム以内に上乗せ演出が実行され、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数も加算される。
一方、後乗せが当選した場合には、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となるまでは表示残りゲーム数及び実残りゲーム数は加算されず、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が実行され、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が加算されることとなる。尚、後乗せが決定された際に行われる上乗せ予告演出抽選に当選した場合には、当選した色の予告図柄が液晶表示器51に表示されて、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が実行される旨が示唆されるようになっている。
このように本実施例では、ARTの制御の開始後、上乗せ抽選にて上乗せが当選した場合に、実行時期抽選が行われ、その結果に応じて上乗せ抽選を契機に3ゲーム以内に上乗せ演出を行い、当該ゲーム数の上乗せに伴い表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が加算されるだけでなく、上乗せ抽選を契機には上乗せ演出を行わず、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出を行い、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が加算されることもあり、ゲーム数の上乗せが期待できる特定役の入賞後、3ゲーム以内に上乗せ演出が行われない場合であっても、ゲーム数が上乗せされたことに対する期待感を持続させることができる。
また、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ上乗せ演出が実行されていない状況において、上乗せに当選していない場合、上乗せに当選したが即乗せが当選して上乗せ演出が既に実行されている場合、上乗せに当選し、後乗せが当選したが、後乗せに伴う上乗せ演出が既に実行されている場合よりも後乗せの当選確率が高く定められており、上乗せが当選して一度後乗せが当選すると、その後、上乗せ演出が行われる前に上乗せが当選した場合にも再度後乗せが当選しやすくなるので、上乗せが期待できる特定役の入賞後、3ゲームが経過するまでに上乗せ演出が行われない場合には、その後表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われる場合により多くのゲーム数が加算されることに対する期待感を高めることができる。
また、表示残りゲーム数が規定ゲーム(本実施例では10ゲーム)以上の場合には、表示残りゲーム数が規定ゲーム未満の場合よりも後乗せの当選確率が高く定められており、表示残りゲーム数が多い場合には、表示残りゲーム数が少ない場合よりも表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われやすく、表示残りゲーム数に対して加算されるゲーム数の増加割合を高めることができるので、上乗せ演出により表示残りゲーム数が加算されたことに伴う遊技者の満足度をより高めることができる。
また、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%以上の場合に、96%未満(94%以下)の場合よりも後乗せの当選確率が高く定められており、ゲーム数の上乗せが期待できる特定役の入賞後、3ゲーム以内に上乗せ演出が行われない場合には、その後表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われることで、より大きいゲーム数の上乗せがされることを遊技者に期待させることができる。
尚、本実施例では、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%以上の場合に、96%未満(94%以下)の場合よりも後乗せの当選確率を高く定めることにより、後乗せの場合に即乗せの場合よりも大きいゲーム数の上乗せを期待させる構成であるが、継続率が96%以上の場合のみ後乗せが当選する構成としても良く、このような構成とすることで、後乗せの場合に継続率96%が確定することとなるため、ゲーム数の上乗せが期待できる特定役の入賞後、3ゲーム以内に上乗せ演出が行われない場合に、その後表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われることで、より大きいゲーム数の上乗せがされることに対する期待感を効果的に高めることができる。
また、上乗せに当選していない場合、上乗せに当選したが即乗せが当選して上乗せ演出が既に実行されている場合、上乗せに当選し、後乗せが当選したが、後乗せに伴う上乗せ演出が既に実行されている場合において、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%未満(94%以下)の場合の後乗せの当選確率と継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の合算確率に占める継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の比率が、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該上乗せに伴う上乗せ演出が実行されていない場合において、上乗せ抽選にて当選した継続率が96%未満(94%以下)の場合の後乗せの当選確率と継続率が96%以上の場合の後乗せの当選確率の合算確率に占める継続率が96%以上の後乗せの当選確率の比率よりも高く定められており、上乗せが期待できる特定役の入賞後、3ゲーム以内に上乗せ演出が行われない場合には、その後表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われることで、より大きいゲーム数の上乗せがされることを期待させることができるとともに、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選し、未だ当該上乗せに伴う上乗せ演出が実行されていない状況においては、継続率が96%未満(94%以下)の上乗せが当選した場合でも、後乗せの当選確率が高まるため、表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となって上乗せ演出が行われる場合に、より多くのゲーム数が上乗せされる可能性を高めることができる。
また、本実施例では、上乗せ抽選にて上乗せに当選し、かつ後乗せに当選した場合に、上乗せ予告演出が実行されることがあり、上乗せ予告演出が実行されることで、後乗せ、すなわち表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出が行われて表示残りゲーム数が加算される旨が示唆されるので、より長い期間にわたりARTが継続することへの期待感を高めることができる。
また、上乗せ予告演出では、上乗せ抽選で当選した継続率に応じて上乗せ予告演出にて表示される予告図柄の色の選択率が異なり、表示された予告図柄の色によって表示残りゲーム数及び実残りゲーム数が0となった際に上乗せ演出にて適用される継続率が示唆されるので、上乗せ予告演出によりゲーム数が上乗せされることだけでなく、その際適用される継続率を推測することもできる。
次に、サブ制御部91がART中に実行する上乗せ演出について説明する。
図20に示すように、サブ制御部91は、上乗せ演出を開始すると、図24(a)に示すように、ゲーム数の上乗せ中である旨及び演出用スイッチ56の操作を促す上乗せ時操作要求表示画面を液晶表示器51に表示させる。
この状態(上乗せ時操作要求演出中)では、図24(b)(c)(f)に示すように、演出用スイッチ56の通常操作がされるか(演出用スイッチ56のOFFからONの変化が検出されるか)、演出用スイッチ56の長押し操作がされて所定時間経過する毎(演出用スイッチ56がONのまま所定時間(本実施例では200ms)以上経過する毎)に、「+5」と表示されることで5ゲーム加算された旨及び現時点の加算表示総数を示す加算表示を行うとともに、上乗せ演出を継続させるか否かを決定する継続抽選を行う。
継続抽選では、保証ゲーム数(本実施例では50ゲーム)が加算表示されるまでは100%上乗せ演出の継続を決定し、保証ゲーム数が加算表示された後は、当該上乗せ演出の契機となった上乗せ抽選で決定された継続率を適用して上乗せ演出を継続させるか否かを決定する。
継続抽選の後、さらに上乗せ演出が終了する可能性を示唆する終了示唆演出を実行するか否かを決定する終了示唆演出抽選を行い、上乗せ抽選の継続が決定される限り、上乗せ時操作要求演出が継続する。
終了示唆演出抽選では、図23に示すように、保証ゲーム数が加算表示されるまでは終了示唆演出を実行する旨が決定されることはなく、保証ゲーム数が加算表示された後は、加算表示が演出用スイッチ56の通常操作によるものであれば、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されている場合に10%の確率で、上乗せ演出の終了が決定されている場合に100%の確率で終了示唆演出が当選する。また、保証ゲーム数が加算表示された後、加算表示が演出用スイッチ56の長押し操作によるものであれば、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されている場合に20%の確率で、上乗せ演出の終了が決定されている場合に100%の確率で終了示唆演出が当選する。すなわち通常操作で加算表示がされた場合には、長押し操作で加算表示がされた場合よりも終了示唆演出の当選確率が低く設定されている。
終了示唆演出抽選で終了示唆演出を実行する旨が決定された場合には、図24(d)に示すように、上乗せ演出の終了を示唆するとともに、上乗せ演出の終了を回避するために演出用スイッチ56の操作を促す終了示唆時操作要求表示画面を液晶表示器51に表示させる。この状態(終了示唆演出中)では、演出用スイッチ56の通常操作がされた回数が所定回数(本実施例では5回)に到達することで、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されているか否かを判定し、上乗せ演出の継続が決定されている場合には、図24(e)(f)に示すように、上乗せ時操作要求演出に復帰する。
一方、上乗せ演出の終了が決定されている場合には、当該上乗せ演出における加算表示された加算表示総数を実残りゲーム数に加算するとともに、図24(g)に示すように、当該上乗せ演出における加算表示総数を液晶表示器51に表示し、加算表示総数を表示残りゲーム数にも加算して上乗せ演出を終了する。
また、上乗せ時操作要求演出中または終了示唆演出中に次ゲームの賭数設定操作(前のゲームが再遊技役の入賞以外の場合)または次ゲームの開始操作(前のゲームが再遊技役の入賞の場合)がされた場合には、当該上乗せ演出に適用される継続率から算出される上乗せゲーム数の期待値を算出し、算出した上乗せゲーム数の期待値を実残りゲーム数及び表示残りゲーム数に加算して上乗せ演出を終了する。
本実施例における上乗せゲーム数の期待値は、継続率が90%の場合に、平均上乗せ数が50ゲームであり、加算表示総数が保証ゲーム数の到達前であれば保証ゲーム数である50ゲームと平均上乗せ数である50ゲームを加算した100ゲームとなり、保証ゲーム数到達後は、その時点の加算表示総数と平均上乗せ数である50ゲームを加算したゲーム数となる。継続率が92%の場合に、平均上乗せ数が62.5ゲームであり、加算表示総数が保証ゲーム数の到達前であれば保証ゲーム数である50ゲームと平均上乗せ数である62ゲーム(0.5ゲームは切り捨て)を加算した112ゲームとなり、保証ゲーム数到達後は、その時点の加算表示総数と平均上乗せ数である62ゲーム(0.5ゲームは切り捨て)を加算したゲーム数となる。継続率が94%の場合に、平均上乗せ数が83.3ゲームであり、加算表示総数が保証ゲーム数の到達前であれば保証ゲーム数である50ゲームと平均上乗せ数である83ゲーム(0.3ゲームは切り捨て)を加算した133ゲームとなり、保証ゲーム数到達後は、その時点の加算表示総数と平均上乗せ数である83ゲーム(0.3ゲームは切り捨て)を加算したゲーム数となる。継続率が96%の場合に、平均上乗が数は125ゲームであり、加算表示総数が保証ゲーム数の到達前であれば保証ゲーム数である50ゲームと平均上乗せ数である125ゲームを加算した175ゲームとなり、保証ゲーム数到達後は、その時点の加算表示総数と平均上乗せ数である125ゲームを加算したゲーム数となる。継続率が98%の場合に、平均上乗せ数が250ゲームであり、加算表示総数が保証ゲーム数の到達前であれば保証ゲーム数である50ゲームと平均上乗せ数である250ゲームを加算した300ゲームとなり、保証ゲーム数到達後は、その時点の加算表示総数と平均上乗せ数である250ゲームを加算したゲーム数となる。このため、継続抽選にて上乗せ演出の終了が決定されるまで上乗せ演出が実行される場合でも、継続抽選にて上乗せ演出の終了が決定される前に次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作がされて上乗せ演出が途中でキャンセルされた場合でも上乗せされるゲーム数の期待値は同一またはほぼ同一となる。
このように本実施例では、上乗せ時操作要求演出中において所定時間(200ms)以下の間隔で演出用スイッチ56の通常操作(OFFからONが検出される操作)がされている場合には、図21(a)に示すように、上乗せ時操作要求演出が継続する限りにおいて当該操作が検出される毎に、新しい加算表示に更新されるのに対して、所定時間以上操作したままとする演出用スイッチ56の長押し操作(ONの状態が継続して検出される操作)がされている場合には、図21(b)に示すように、上乗せ時操作要求演出が継続する限りにおいて所定時間(200ms)が経過する毎に、新しい加算表示に更新されるようになっており、上乗せ時操作要求演出中においては、通常操作にて加算表示させるか、長押しにて加算表示させるか、を遊技者が選択できるようになっている。
また、上乗せ時操作要求演出中において終了示唆演出抽選にて終了示唆演出の実行が決定された場合には、上乗せ時操作要求演出に割り込んで終了示唆演出を実行するようになっており、終了示唆演出中においては、図22に示すように、演出用スイッチ56の通常操作がされた回数が所定回数(本実施例では5回)に到達した場合に、上乗せ時操作要求演出に復帰するか、上乗せ演出自体が終了することとなる。尚、終了示唆演出では、図22に示すように、演出用スイッチ56が所定時間(200ms)以上継続して操作されても1回の操作とは判定されず、通常操作の回数が所定回数に到達することを要するため、遊技者は所定回数にわたり演出用スイッチ56を操作することを要する。
本実施例では、上乗せ時操作要求演出において、演出用スイッチ56の通常操作(OFFからONが検出される操作)がされるか、演出用スイッチ56の長押し操作(ONの状態が継続して検出される操作)がされたまま所定時間が経過する毎に、演出内容を変化させるとともに、その間に終了示唆演出が決定された場合に、実行中の上乗せ時操作要求演出に割り込んで、演出用スイッチ56の通常操作を要する終了示唆演出が実行されるようになっている。
このように上乗せ時操作要求演出に割り込んで終了示唆演出を実行することにより、演出内容が単調となってしまうことを防止できるものの、終了示唆演出では、演出用スイッチ56の通常操作を必要とするため、上乗せ時操作要求演出において遊技者が演出用スイッチ56を通常操作にて操作する場合には、演出用スイッチ56を操作する回数がさらに増えることに伴って遊技者に対して煩わしい思いをさせてしまう可能性がある。
これに対して本実施例では、上乗せ時操作要求演出中に演出用スイッチ56の通常操作がされている場合には、上乗せ時操作要求演出中に演出用スイッチ56が長押しされている場合よりも、さらなる演出用スイッチ56の操作を必要とする終了示唆演出が実行される割合が低く設定されており、上乗せ時操作要求演出中に、演出用スイッチ56が長押しされている場合に比較してより多くの演出用スイッチ56の操作を行う必要のある通常操作がされている場合には、終了示唆演出が実行されてさらなる演出用スイッチ56の操作が必要となる頻度が下がるため、上乗せ時操作要求演出中に演出用スイッチ56が通常操作にて加算表示が行われている場合においてさらに演出用スイッチ56の操作が増加することによる煩わしさを軽減することができる。
尚、本実施例では、操作演出(上乗せ時操作要求演出)及び追加演出(終了示唆演出)において演出態様を変更させるための操作手段として演出用スイッチ56を適用しているが、他の操作手段、例えばMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R等を適用しても良く、これらのうち複数の操作手段を適用しても良い。
また、本実施例では、操作演出(上乗せ時操作要求演出)において演出用スイッチ56の通常操作がされる毎に演出態様を変更させる構成であるが、演出用スイッチ56の通常操作が2以上の規定回数操作される毎に演出態様を変更させる構成としても良い。
また、本実施例では、終了条件が成立するまで所定期間毎に演出態様を変化させる特殊操作態様として操作手段(演出用スイッチ56)の長押し、すなわち操作手段を所定期間以上継続して操作する操作態様を適用しているが、通常操作で用いる操作手段とは異なる操作手段を操作する操作態様、通常操作で用いる操作手段と、他の操作手段と、を同時に操作する操作態様、通常操作で用いる操作手段を所定頻度以上で操作する操作態様などを適用しても良い。
また、本実施例では、特殊操作態様の終了条件として、特殊操作態様での操作手段の操作がされなくなることを適用しているが、特殊操作態様での操作手段の操作がされた後、終了条件となる操作態様にて操作手段の操作手段の操作がされること、特殊操作態様での操作手段の操作がされた後、所定時間が経過することなどを適用しても良い。
また、本実施例では、特殊操作態様で操作手段が操作されたときに、終了条件が成立するまで一定時間(200ms)毎に操作演出の表示態様が変更される構成であるが、特殊操作態様で操作手段が操作され、終了条件が成立するまでの期間において、表示態様が変更される周期が規則的またはランダムに変化する構成としても良く、このような構成とすることで、操作演出における演出態様が変化するタイミングが一定とならないため、通常操作に伴い演出態様が変化するタイミングに類似したタイミングで演出態様を変化させることができる。
また、本実施例では、操作演出(上乗せ時操作要求演出)中に、特定条件(終了示唆演出の当選)が成立することで、操作演出を中断して追加演出(終了示唆演出)を実行し、操作演出が継続する場合には、操作演出を再開する構成であるが、追加演出の後、必ず操作演出が再開させる構成としても良いし、追加演出を契機に操作演出を必ず終了させる構成としても良い。
また、本実施例では、終了示唆演出において演出用スイッチ56の通常操作がされた回数が所定回数(本実施例では5回)に到達した場合に、上乗せ時操作要求演出に復帰するか、上乗せ演出自体が終了する構成であるが、終了示唆演出において演出用スイッチ56の通常操作がされた回数が所定回数に到達するか、演出用スイッチ56が所定時間以上継続して操作された場合に、上乗せ時操作要求演出に復帰するか、上乗せ演出自体が終了する構成としても良く、これにより遊技者が複数回の操作を行わなければならないことによる煩わしさを解消できる。
また、本実施例では、上乗せ操作要求演出において、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に、演出態様が変更することでARTのゲーム数が上乗せされた旨、すなわち遊技者にとって有利な特典が付与された旨が示されるので、操作演出による興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、操作演出として演出態様が変化する毎に遊技者にとって有利となるARTのゲーム数が上乗せされた旨が示される構成であるが、少なくとも操作演出として演出態様が変化する毎に遊技者にとって有利な特典が付与された旨が示される構成であれば、上記と同様に、操作演出による興趣を高めることができる。
ここで、遊技者にとって有利な特典とは、遊技者にとって有利な有利状態(本実施例ではART)へ移行させることが可能となる権利(有利状態を発生するか否かを決定する抽選に当選すること、有利状態へ移行する入賞が許容されることなど)、遊技者にとって有利な表示結果を導出させるための操作態様が報知される権利、メダルが付与される期待値が高い遊技状態に制御される権利、現在の遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態か否かが報知される権利、有利状態に制御される期間(固定ゲーム数、終了条件によって変動するゲーム数の平均値等)など、遊技者にとって直接的な有利な特典であっても良いし、遊技者にとって直接的に有利ではないが、例えば、インターネット上で特典を得るための条件となる等、遊技者にとって間接的に有利な特典であっても良い。
また、本実施例では、上乗せ時操作要求演出において、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に、5ゲームずつ上乗せされる構成であるが、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に、所定範囲で変動するゲーム数が上乗せされる構成としても良い。
また、本実施例では、上乗せ時操作要求演出において、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に、さらに特典(ゲーム数の上乗せ)を付与するか否か(上乗せ演出を継続させるか否か)を決定し、その結果に基づいて特典が付与された旨を、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に報知する構成であるが、上乗せ演出の開始時または開始前に特典(ゲーム数の上乗せ)の総数を決定し、演出用スイッチ56が通常操作で操作される毎、または演出用スイッチ56が操作されたまま所定時間が経過する毎に、事前に決定された範囲で特典が付与された旨を報知する構成としても良い。
また、本実施例では、上乗せ演出においてのみATのゲーム数が上乗せされる構成であるが、上乗せ対象となる役が当選したときに、上乗せ抽選において上乗せ演出を実行するか否か、上乗せ演出を実行しない場合に、直接上乗せするか否かを決定し、直接上乗せする旨が決定された場合には、上乗せ演出を経ることなく、直接ATのゲーム数が上乗せされる構成としても良い。
また、本実施例では、上乗せ抽選において終了示唆演出が実行されている間は、演出用スイッチ56が操作されても継続抽選は行われず、ゲーム数の上乗せも行われない構成であるが、終了示唆演出が実行されている間も、演出用スイッチ56が操作される毎に継続抽選を行い、ゲーム数の上乗せも並行して行う構成としても良い。
また、本実施例では、操作演出として演出態様が変化する毎に遊技者にとって有利な特典が付与された旨が示される構成であるが、演出態様が変化する毎に、遊技者にとって有利な特典が付与された可能性が示唆される構成など、特典が付与された旨以外の情報が示唆される構成としても良い。
また、本実施例では、操作演出(上乗せ時操作要求演出)に割り込んで実行される追加演出として、上乗せ演出、すなわちゲーム数の上乗せが期待できる状態が終了する可能性が示唆される終了示唆演出が適用されているので、追加演出において、遊技者が演出用スイッチ56の操作を行った結果、上乗せ演出が継続することにより、遊技者の操作によって上乗せ演出の終了を回避したような感覚を与えることができる。
また、本実施例では、1回の上乗せ演出において最低限加算される保証ゲーム数が設定されており、上乗せ時操作要求演出において加算表示されたゲーム数の合計が保証ゲーム数に到達するまでは、終了示唆演出が実行されることがなく、加算表示されたゲーム数の合計が保証ゲーム数以上となった後、終了示唆演出が実行されるようになっているので、上乗せ演出において最低限加算される保証ゲーム数が表示されるまでにさらなる演出用スイッチ56の通常操作または長押しが必要な状況において、さらに演出用スイッチ56の操作を必要とする終了示唆演出が実行されることによる煩わしさを軽減できる。
尚、本実施例では、上乗せ時操作要求演出において加算表示されたゲーム数の合計が保証ゲーム数未満である場合に、終了示唆演出が実行されない構成であるが、上乗せ時操作要求演出において加算表示されたゲーム数の合計が保証ゲーム数未満である場合に終了示唆演出が実行される割合が、上乗せ時操作要求演出において加算表示されたゲーム数の合計が保証ゲーム数以上の場合に終了示唆演出が実行される割合よりも低く設定される構成であっても、上乗せ演出において最低限加算される保証ゲーム数が表示されるまでにさらなる演出用スイッチ56の通常操作または長押しが必要な状況において、さらに演出用スイッチ56の操作を必要とする終了示唆演出が実行されることによる煩わしさを軽減できる。
また、本実施例では、上乗せ演出の終了前に次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作がされた場合に、上乗せ演出を途中で終了するが、この場合でも、上乗せ演出を最後まで実行した場合に期待できるゲーム数が上乗せされるようになっている。すなわち上乗せ演出を最後まで実行した場合にも、上乗せ演出を途中で終了した場合でも同一または略同一の価値が付与されるので、遊技者が、上乗せ演出を最後まで実行させるか、途中で終了させるか、のいずれを選択した場合でも遊技者にとって不利益となることがない。
尚、本実施例では、継続抽選にて上乗せ演出の終了が決定される前に次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作がされて上乗せ演出が途中でキャンセルされた場合に、保証ゲーム数及び継続率に基づいて算出されるその時点の上乗せゲーム数の期待値分が上乗せされる構成であるが、継続抽選にて上乗せ演出の終了が決定される前に次ゲームの賭数の設定操作または次ゲームの開始操作がされて上乗せ演出が途中でキャンセルされた場合に、平均値が保証ゲーム数及び継続率に基づいて算出されるその時点の上乗せゲーム数の期待値と同一または略同一となるように複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を選択し、選択したゲーム数を上乗せするようにしても良く、このようにすることで、上乗せ演出が途中でキャンセルされた場合でも、遊技者にとって不利益となることがなく、さらに、その際上乗せされるゲーム数をばらつかせることもできる。
また、本実施例において上乗せ演出が途中で終了した場合には、終了した時点までに加算表示により報知されているゲーム数が加算された旨は報知されるが、終了時に加算されたゲーム数についてはその時点では報知せず、表示残りゲーム数が0となったときに、残りのゲーム数について加算された旨が報知されるようになっており、遊技者が上乗せ演出を途中で終了したときには、その時点で付与された全てのゲーム数が報知されていない可能性があり、残りについてはその後表示残りゲーム数が0となったときに報知されるので、表示残りゲーム数が0となるまでさらにゲーム数が上乗せされていることに対する期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、残りのゲーム数が報知されるタイミングを表示残りゲーム数が0となったときとしているが、少なくとも上乗せ演出が終了した後のタイミングであれば良い。
また、本実施例では、上乗せ時操作要求演出中、終了示唆演出中において常時、演出用スイッチ56の操作を促す同じ画像が表示される構成であるが、上乗せ時操作要求演出または終了示唆演出の開始後、演出用スイッチ56の操作が検出されるまでは、通常態様にて演出用スイッチ56の操作を促す画像を表示する一方、上乗せ時操作要求演出または終了示唆演出の開始後、演出用スイッチ56が操作された後は、通常態様よりも目立たない特殊態様にて演出用スイッチ56の操作を促す画像を表示する構成としても良く、このような構成とすることで、上乗せ時操作要求演出または終了示唆演出において一度、演出用スイッチ56の操作が開始された後は、演出用スイッチ56の操作を促す画像を目立たなくすることにより、当該画像の背景に表示されている演出画像を見やすい状態とすることができる。ここで通常態様よりも目立たない特殊態様とは、例えば、通常態様で表示される画像よりも小さいが画像とする態様、通常態様で表示される画像の表示位置を変更する態様、通常態様に比較して画像の透過率の高い画像に変更する態様などが該当する。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例1では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
実施例2においては、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700について説明する。尚、遊技システムは実施例1と同一の遊技システムを用いるものとし、ここでの説明は省略する。また、パチンコ遊技機700は、一部スロットマシン1と同一の構成を含んでおり、同一の構成についても説明を省略する。
パチンコ遊技機700は、図25に示すように、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には遊技者が操作可能な操作部730が設けられている。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図3参照)が着脱可能に取付けられている。尚、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていても良い。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていても良い。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口713または第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行う権利である保留記憶データとして保留して記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(例えば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでも良い。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行い表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、例えば、左、中、右の演出図柄のすべてが変動表示を開始する。そして、変動表示している左、中、右の演出図柄が基本的に所定の順番(例えば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左、中、右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。尚、左、中、右の演出図柄が停止する順番は、左、右、中の図柄の順番以外の順番であっても良い。また、左、中、右の演出図柄は、同時に停止しても良い。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。尚、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくいまたは入賞しない状態であれば良い。
以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしても良い。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718a(図示せず)が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718b(図示せず)が設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器708bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしても良い。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
尚、本実施例では、図25に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であっても良い。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組み合わせの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。本実施例において、リーチ状態は、例えば、左、右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左、右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図25に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と、遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。尚、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくいまたは入賞しない状態であれば良い。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708aまたは第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す繰返し継続制御が行われる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施例では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。尚、本実施例では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行うようにしても良い。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」及び「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施例では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R、727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。例えば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行われる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、例えば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、例えば予告表示等の再変動表示以外の演出表示であっても良い。本実施例では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。尚、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
本実施例では、大当りとして、大当り遊技状態の終了後、通常状態(時短状態でない通常の遊技状態)に比べて、第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b及び普通図柄表示器710の変動時間が短縮されるとともに、普通図柄の停止図柄が当り図柄となる確率が高まり、可変入賞球装置715の状態が、遊技者にとって不利な状態から有利な状態となりやすくなることで遊技球の払出率が高まる時短状態に制御される回数が100〜500の異なる複数種類の大当りを含む。以下では、大当り遊技状態の終了後、時短状態に制御される大当りを時短大当りと呼ぶ。
大当り遊技状態の終了後、時短状態に制御される場合には、その回数に関わらず最初の時点ではいずれも100回が時短状態の残り回数として演出表示装置709に表示されるようになっている。本実施例では、演出表示装置709に表示される時短状態の残り回数を表示残り回数と呼び、実際の時短状態の残り回数を実残り回数と呼ぶ。
そして、表示残り回数が0となったときに、実残り回数の範囲で表示残り回数を上乗せする上乗せ演出を実行する。
本実施例の上乗せ演出では、実施例1の上乗せ演出と同様に、まず上乗せ時操作要求演出を実行する。上乗せ時操作要求演出では、操作部730の通常操作がされるか、操作部730の長押し操作がされて所定時間経過する毎に、「+1」と表示されることで時短状態の回数が1回加算された旨及び現時点の加算表示総数を示す加算表示を行うとともに、上乗せ演出を継続させるか否かを決定する継続抽選を行う。継続抽選では、加算表示された回数が実残り回数未満であれば一定の確率で継続させる旨を決定し、加算表示された回数が実残り回数に到達した場合には、必ず終了させる旨を決定する。
継続抽選の後、さらに上乗せ演出が終了する可能性を示唆する終了示唆演出を実行するか否かを決定する終了示唆演出抽選を行い、上乗せ抽選の継続が決定される限り、上乗せ時操作要求演出が継続する。
終了示唆演出抽選では、加算表示が操作部730の通常操作によるものであれば、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されている場合に10%の確率で、上乗せ演出の終了が決定されている場合に100%の確率で終了示唆演出が当選する。また、加算表示が操作部730の長押し操作によるものであれば、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されている場合に20%の確率で、上乗せ演出の終了が決定されている場合に100%の確率で終了示唆演出が当選する。すなわち通常操作で加算表示がされた場合には、長押し操作で加算表示がされた場合よりも終了示唆演出の当選確率が低く設定されている。
終了示唆演出抽選で終了示唆演出を実行する旨が決定された場合には、終了示唆演出を実行する。終了示唆演出では、操作部730の通常操作がされた回数が所定回数(本実施例では5回)に到達することで、継続抽選にて上乗せ演出の継続が決定されているか否かを判定し、上乗せ演出の継続が決定されている場合には、上乗せ時操作要求演出に復帰する。
一方、上乗せ演出の終了が決定されている場合には、当該上乗せ演出における加算表示された加算表示総数を演出表示装置709に表示し、加算表示総数を表示残り回数にも加算して上乗せ演出を終了する。
以上説明したように本実施例では、上乗せ時操作要求演出中に操作部730の通常操作がされている場合には、上乗せ時操作要求演出中に操作部730が長押しされている場合よりも、さらなる操作部730の操作を必要とする終了示唆演出が実行される割合が低く設定されており、上乗せ時操作要求演出中に、操作部730が長押しされている場合に比較してより多くの操作部730の操作を行う必要のある通常操作がされている場合には、終了示唆演出が実行されてさらなる操作部730の操作が必要となる頻度が下がるため、上乗せ時操作要求演出中に操作部730が通常操作にて加算表示が行われている場合においてさらに操作部730の操作が増加することによる煩わしさを軽減することができる。
また、本実施例では、上乗せ操作要求演出において、操作部730が通常操作で操作される毎、または操作部730が操作されたまま所定時間が経過する毎に、演出態様が変更することで時短状態の残り回数が上乗せされた旨が示されるので、操作演出による興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、操作演出として演出態様が変化する毎に遊技者にとって有利となる時短状態の残り回数が上乗せされた旨が示される構成であるが、少なくとも操作演出として演出態様が変化する毎に遊技者にとって有利な特典が付与された旨が示される構成であれば、上記と同様に、操作演出による興趣を高めることができる。
パチンコ遊技機において特有な特典としては、例えば、本実施例にて例示した時短状態以外にも、時短状態と大当りの当選確率が高まる確率変動状態が同時に制御される状態(いわゆる高確高ベース状態)、時短状態には制御されないが確率変動状態に制御される状態(低確低ベース状態)などがある。
また、本実施例では、時短状態の回数が予め決定されており、操作部730が通常操作で操作される毎、または操作部730が操作されたまま所定時間が経過する毎に、事前に決定された範囲で時短状態の回数が加算される構成であるが、実施例1と同様に、上乗せ時操作要求演出において、操作部730が通常操作で操作される毎、または操作部730が操作されたまま所定時間が経過する毎に、さらに特典(時短状態の回数)を付与するか否かを決定し、その結果に基づいて特典(時短状態の回数)が付与された旨を、操作部730が通常操作で操作される毎、または操作部730が操作されたまま所定時間が経過する毎に報知する構成としても良い。
また、本実施例では、操作演出(上乗せ時操作要求演出)に割り込んで実行される追加演出として、上乗せ演出、すなわちゲーム数の上乗せが期待できる状態が終了する可能性が示唆される終了示唆演出が適用されているので、追加演出において、遊技者が操作部730の操作を行った結果、上乗せ演出が継続することにより、遊技者の操作によって上乗せ演出の終了を回避したような感覚を与えることができる。
また、本実施例では、実施例1と異なり1回の上乗せ演出において最低限加算される保証回数が設定されない構成であるが、保証回数を設定する構成であれば、乗せ時操作要求演出において加算表示された回数の合計が保証回数に到達するまでは、終了示唆演出が実行されることがなく、加算表示された回数の合計が保証回数以上となった後、終了示唆演出が実行されるようにするか、上乗せ時操作要求演出において加算表示された回数の合計が保証回数未満である場合に終了示唆演出が実行される割合が、上乗せ時操作要求演出において加算表示された回数の合計が保証回数以上の場合に終了示唆演出が実行される割合よりも低く設定されるようにすることで、上乗せ演出において最低限加算される保証回数が表示されるまでにさらなる操作部730の通常操作または長押しが必要な状況において、さらに操作部730の操作を必要とする終了示唆演出が実行されることによる煩わしさを軽減できる。
また、本実施例では上乗せ演出を途中で終了することがなく最後まで実行される構成であるが、実施例1と同様に、途中で終了させることが可能な構成としても良く、このような構成であっても、時短状態の実残り回数は変わらない。すなわち上乗せ演出を最後まで実行した場合にも、上乗せ演出を途中で終了した場合でも遊技者に対して付与されている価値は変わらないので、遊技者が、上乗せ演出を最後まで実行させるか、途中で終了させるか、のいずれを選択した場合でも遊技者にとって不利益となることがない。
また、上乗せ演出を途中で終了させることが可能な構成であれば、上乗せ演出が途中で終了した場合には、終了した時点までに加算表示により報知されている回数が加算された旨は報知されるが、未だ報知されていない実残り回数についてはその時点では報知せず、表示残り回数が0となったときに、再び上乗せ演出を実行する等により報知される構成とすることで、遊技者が上乗せ演出を途中で終了したときには、その時点で全ての回数が報知されていない可能性があり、残りについてはその後表示残り回数が0となったときに報知され得るので、表示残り回数が0となるまでさらに時短状態が上乗せされていることに対する期待感を持続させることができる。
以上、本発明の実施例2を説明してきたが、本発明はこの実施例2に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。また、実施例1と同一もしくは類似する構成については、実施例1で説明したものと同様の効果を有するものである。また、実施例1について例示した変形例についても実施例2に適用可能である。
前記実施例2では、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機700を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行うパチンコ遊技機にも本発明を適用することができる。
1 スロットマシン
2L、2C、2R リール
6 MAXBETスイッチ
7 スタートスイッチ
8L、8C、8R ストップスイッチ
41 メイン制御部
56 演出用スイッチ
91 サブ制御部
700 パチンコ遊技機
730 操作部

Claims (1)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    遊技者により操作可能な操作手段と、
    前記操作手段が操作されている期間が所定期間未満である操作であって、当該操作が繰り返し行われる第1操作態様にて操作されたとき、及び前記操作手段が操作されている期間が所定期間以上である第2操作態様にて操作されたときに演出態様を変化させることが可能な操作演出を実行する操作演出実行手段と、
    前記操作演出中に、当該操作演出が終了する第1特定条件または当該操作演出が継続するときに第2特定条件が成立したときに、前記操作手段が操作されることにより演出態様を変更させる追加演出を実行中の操作演出に割り込んで実行する追加演出実行手段と、
    を備え、
    前記操作演出中に前記第1特定条件が成立したときは、割り込んで実行されていた前記追加演出が終了したことで当該操作演出を終了し、前記操作演出中に前記第2特定条件が成立したときは、割り込んで実行されていた前記追加演出が終了したことで当該操作演出を再開
    前記操作演出中に前記操作手段が前記第1操作態様にて操作されたときは、前記操作演出中に前記操作手段が前記第2操作態様にて操作されたときよりも前記第2特定条件が成立する割合が低い
    ことを特徴とする遊技機。
JP2013134242A 2013-06-26 2013-06-26 遊技機 Expired - Fee Related JP6310190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013134242A JP6310190B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013134242A JP6310190B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 遊技機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018007786A Division JP6401876B2 (ja) 2018-01-22 2018-01-22 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015008761A JP2015008761A (ja) 2015-01-19
JP6310190B2 true JP6310190B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=52302543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013134242A Expired - Fee Related JP6310190B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6310190B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6459178B2 (ja) * 2014-01-31 2019-01-30 株式会社三洋物産 遊技機
JP6435607B2 (ja) * 2014-01-31 2018-12-12 株式会社三洋物産 遊技機
JP6435608B2 (ja) * 2014-01-31 2018-12-12 株式会社三洋物産 遊技機
JP6459177B2 (ja) * 2014-01-31 2019-01-30 株式会社三洋物産 遊技機
JP6886180B2 (ja) * 2017-09-04 2021-06-16 株式会社オリンピア 遊技機
JP7258711B2 (ja) * 2019-10-01 2023-04-17 株式会社 ディー・エヌ・エー ゲームを提供するためのプログラム、システム、及び方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5132006B2 (ja) * 2011-03-17 2013-01-30 サミー株式会社 スロットマシン

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015008761A (ja) 2015-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5917282B2 (ja) 遊技機
JP5513051B2 (ja) 遊技機
JP6039214B2 (ja) 遊技機
JP6368095B2 (ja) スロットマシン
JP5988609B2 (ja) 遊技機
JP2016043134A (ja) スロットマシン
JP6220557B2 (ja) スロットマシン
JP2015154847A (ja) スロットマシン
JP6310190B2 (ja) 遊技機
JP2015181805A (ja) スロットマシン
JP2015188623A (ja) スロットマシン
JP2015073733A (ja) 遊技機
JP2015043862A (ja) スロットマシン
JP2016097196A (ja) スロットマシン
JP6325780B2 (ja) スロットマシン
JP2015181953A (ja) スロットマシン
JP6401876B2 (ja) 遊技機
JP2015043863A (ja) スロットマシン
JP6585882B2 (ja) スロットマシン
JP2015016258A (ja) スロットマシン
JP6243657B2 (ja) スロットマシン
JP2016016139A (ja) スロットマシン
JP2015167788A (ja) スロットマシン
JP6401454B2 (ja) スロットマシン
JP6118934B2 (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20151007

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170529

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180123

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180313

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180316

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6310190

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees