本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「黒BAR」、「白BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、裏面側から表示領域51aを照射するための導光板(図示略)が設けられているとともに、さらにその裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられている。液晶表示器51は、液晶素子を、導光板により照射された光を通過させる状態と通過させない状態とのいずれかに制御することにより、表示態様を変化させることが可能な表示装置である。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、所定の契機(例えば後述のRT2終了時)に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンク35が満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
尚、電源ボックス100は、筐体1aの内部に設けられており、さらに前面扉1bは、店員等が所持する所定のキー操作により開放可能な構成であるため、これら電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、キーを所持する店員等の者のみが操作可能とされ、遊技者による操作ができないようになっている。また、所定のキー操作により検出されるリセットスイッチ23も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、遊技状態に関わらず、規定数の賭数は3に定められており、賭数として3枚のメダルが設定されると、入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞を構成する図柄の組み合わせが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が、入賞ラインLN上に各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ8の操作が有効な状態でスタートスイッチ8の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。尚、演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインが遊技制御基板40を介さず、電源基板101から演出制御基板90に直接接続され、電源基板101から演出制御基板90に対して直接電源が供給される構成としても良い。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、図5に示すクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、図5に示す乱数回路508a、508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路47は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込コントローラ506と、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a、508bと、タイマ回路509と、割込コントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成される。
リセット/割込コントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。
リセット/割込コントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウォッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウォッチドッグタイマ506bは、設定期間毎にタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、制御用クロックCCLKを2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、メイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507として、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a、508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、乱数回路508a、508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数として用いられる。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備える。本実施例では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割込要求や時間計測を行うことが可能である。
割込コントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割込要求や、内蔵の周辺回路(例えば、シリアル通信回路512、乱数回路508a、508b、タイマ回路509)からの割込要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。尚、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施例においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施例では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちコマンドがパラレル信号にて送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちコマンドをシリアル信号にて送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置などを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定時間間隔(約2ms)毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合でも、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合にも、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施例においてメイン制御部41は、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RT2終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、RT2終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行ったりするようにしても良い。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態(RT0〜3)に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施例ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。
一般的なスロットマシンにおいて入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
本実施例では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選及び入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選及び入賞の対象となる構成としても良い。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。また、特別役を備える構成とした場合には、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、メイン制御部41が、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて入賞を許容するか否かの判定が行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。尚、本実施例では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。また、特別役格納ワークを設けない構成でも良い。
また、本実施例では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、さらに、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
尚、本実施例では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすれば良い。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすれば良い。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、本実施例では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施例においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施例では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前回のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前回のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前回のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたとき、再遊技役の入賞により賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定がされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数が設定されたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、フリーズ(制御の進行を所定時間遅延させる制御状態)に制御されるか否か、フリーズの開始時期及びフリーズに制御される時間を特定可能なコマンドであり、フリーズ状態に制御するか否かが決定されるフリーズ抽選が行われたときに送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効に操作された際に送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが有効に操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜3のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT2終了後、打止状態が開始した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、エラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(on/off)を示すコマンドであり、一定時間毎に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路512の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLED55の点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6及び図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図8は、後述する移行図柄の組み合わせ及び移行図柄に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシン1は、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、右下がりスイカ、上段スイカ、下段チェリー、中段チェリー、1枚役が含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイの1つは、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−白BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。これら上段ベル1〜8のいずれかが入賞すると8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールの黒BAR及び白BAR、右リール2Rの黒BAR及び白BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−白BAR−白BAR」、「リプレイ−白BAR−黒BAR」、「リプレイ−黒BAR−白BAR」、「リプレイ−黒BAR−黒BAR」、「プラム−白BAR−白BAR」、「プラム−白BAR−黒BAR」、「プラム−黒BAR−白BAR」、「プラム−黒BAR−黒BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されていない箇所があり、中リール2C、右リール2Rの各々について、白BAR及び黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「黒BAR−ベル−ベル」、「黒BAR-黒BAR-ベル」、「黒BAR-白BAR-ベル」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒BARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「黒BAR−ベル−ベル」、「黒BAR-黒BAR-ベル」、「黒BAR-白BAR-ベル」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなる。
また、中リール2Cにおいてベル、黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、黒BARは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
中段チェリーは、入賞ラインLNに「チェリー−ANY−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段チェリーが入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lにおいて、チェリーは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、中段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「スイカ−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、中リールのリプレイ、右リールのベルは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lのスイカは、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚役が当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、ベルリプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2、特殊リプレイ、特別リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムの1つは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−白BAR」、「ベル−白BAR−チェリー」、「ベル−白BAR−スイカ」、「ベル−白BAR−黒7」、「ベル−白BAR−網7」、「ベル−白BAR−白7」、「ベル−黒BAR−白BAR」、「ベル−黒BAR−チェリー」、「ベル−黒BAR−スイカ」、「ベル−黒BAR−黒7」、「ベル−黒BAR−網7」、「ベル−黒BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて白BAR、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
ベルリプレイは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−黒BAR」、「黒7−ベル−白BAR」、「スイカ−ベル−黒BAR」、「スイカ−ベル−白BAR」、「白7−ベル−黒BAR」、「白7−ベル−白BAR」、「ベル−ベル−黒BAR」、「ベル−ベル−白BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、スイカ、白7は、ベルの1つ上の位置に配置されており、リール2Rの白BAR、黒BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−黒BAR」、「黒7−ベル−白BAR」、「スイカ−ベル−黒BAR」、「スイカ−ベル−白BAR」、「白7−ベル−黒BAR」、「白7−ベル−白BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、スイカ、白7、ベルの1つは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒BAR、白BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選においてベルリプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
また、図9に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cの白BAR、黒BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−白BAR−リプレイ」、「ベル−白BAR−プラム」、「ベル−黒BAR−リプレイ」、「ベル−黒BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT1における内部抽選においてのみ当選するように設定されている。その結果、RT1以外からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図9に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT2、RT3における内部抽選においては当選しないように設定されている。このため、RT1、RT2、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
特別リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−白BAR−黒7」、「リプレイ−白BAR−網7」、「リプレイ−白BAR−白7」、「リプレイ−白BAR−プラム」、「リプレイ−黒BAR−黒7」、「リプレイ−黒BAR−網7」、「リプレイ−黒BAR−白7」、「リプレイ−黒BAR−プラム」、「プラム−白BAR−黒7」、「プラム−白BAR−網7」、「プラム−白BAR−白7」、「プラム−白BAR−プラム」、「プラム−黒BAR−黒7」、「プラム−黒BAR−網7」、「プラム−黒BAR−白7」、「プラム−黒BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ、プラムは、白BAR、黒BARの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、網7、白7、プラムは、白BAR、黒BARの1つ下の位置に配置されているので「白BAR−白BAR−白BAR」、「白BAR−白BAR−黒BAR」、「白BAR−黒BAR−黒BAR」、「黒BAR−白BAR−白BAR」、「黒BAR−白BAR−黒BAR」、「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組み合わせが右上がりに揃うこととなる。以下ではこれらの組み合わせを、特に区別する必要がない場合には、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせまたはBAR揃いと呼ぶ。
また、左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいて白BAR、黒BARの1つは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいて黒7、網7、白7、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイ−白BAR−ベル」、「リプレイ−黒BAR−ベル」、「プラム−白BAR−ベル」、「プラム−黒BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−白BAR」、「リプレイ−ベル−黒BAR」、「プラム−ベル−白BAR」、「プラム−ベル−黒BAR」、「黒7−白BAR−白BAR」、「黒7−白BAR−黒BAR」、「黒7−黒BAR−白BAR」、「黒7−黒BAR−黒BAR」、「白7−白BAR−白BAR」、「白7−白BAR−黒BAR」、「白7−黒BAR−白BAR」、「白7−黒BAR−黒BAR」、「スイカ−白BAR−白BAR」、「スイカ−白BAR−黒BAR」、「スイカ−黒BAR−白BAR」、「スイカ−黒BAR−黒BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図9に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図11〜図13を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図11〜図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11及び図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないこと、すなわち抽選の対象外であることを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「360」が設定されている抽選対象役の当選確率は、360/65536となる。
また、図11及び図12は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、ベルリプレイ、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR21、リプレイGR22、リプレイGR23が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、ベルリプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、通常リプレイ、特別リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱スイカ、強スイカ、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、ベルリプレイが内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「黒BAR」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リールの下段に「黒BAR」を停止可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、中リールの中段に「ベル」が停止するように制御させるのに対して、強チェリーは、中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止するように制御される。
このため、左リールを第1停止として停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中リールの中段に「ベル」が停止するか、「黒BAR」または「白BAR」が停止するか、により弱チェリーであるか、強チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「黒BAR」または「白BAR」が停止する停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中リールの中段に「ベル」が停止する停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
弱スイカとは、右下がりスイカ+上段スイカであり、強スイカとは、右下がりスイカ+上段スイカ+1枚役である。弱スイカ当選時、強スイカ当選時は、ともに右下がりスイカ、上段スイカを入賞させることが可能となるが、弱スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合に右下がりスイカの組み合わせを停止させる制御が行われるのに対して、強スイカ当選時には、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合に上段スイカの組み合わせを停止させる制御が行われる。
このため、右下がりスイカと上段スイカの双方の引込範囲となるタイミングで各リールの停止操作がされた場合において、右下がりスイカが入賞するか、上段スイカが入賞するか、により弱スイカであるか、強スイカであるか、を認識できる。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
リプレイGR21とは、特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR22とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR23とは、特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1である。
このように、遊技状態がRT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、ベルリプレイの当選時に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを右上がり、すなわち無効ラインLM4に停止させる制御を行う一方、3番、13番、17番、20番の「ベル」を下段に引込不可能な範囲で左リールの停止操作がされた場合に、いずれかの「ベル」を中段に停止させ、最終的に「ベル−ベル−BAR」を入賞ラインLNに停止させる制御を行う。これにより、ベルリプレイ当選時には、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを右上がりに揃える制御が優先され、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせを右上がりに揃えた際に、左リールの上段に「チェリー」が停止してしまう場合には、「ベル−ベル−黒BAR」または「ベル−ベル−白BAR」を入賞ラインLNに揃える制御が行われることとなる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図14に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図14は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、転落リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、転落リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜13とで、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜13が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜13のいずれかが当選していれば1/3の確率で通常リプレイが入賞してRT1への移行を回避できる一方で、2/3の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
リプレイGR21(特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左中右または左右中の順番で停止操作がなされた場合、すなわち左リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右及び左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR22(特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右または中右左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち中リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右及び中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR23(特殊リプレイ+通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右左中または右中左の順番で停止操作がなされた場合、すなわち右リールを第1停止とした場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中及び右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR21〜23とで、特殊リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR21〜23が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR21〜23のいずれかが当選していれば1/3の確率で特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図15は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマを超えて配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、押し順ベルの当選時に左リールを第1停止とした場合には、1/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、10/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、押し順ベルの当選時に左リール以外のリールを第1停止とした場合には、5/11の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、6/11の割合でさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。また、特にRT0、2、3においては、移行出目が停止することでRT1へ移行することとなる。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図9及び図10に示すように、遊技状態がRT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/2.08であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、ベルリプレイ、リプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイ、転落リプレイ、特殊リプレイが入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞してRT0に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、ベルリプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイ、昇格リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/1.37であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、特別リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、設定変更後に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/7.31であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、ベルリプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、ベルリプレイのみが入賞し得る。
RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。さらにRT2は、RT0よりもさらに再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0に比較して高い点において、RT0よりも有利な状態といえる。
本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後にRT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する。
RT0においてリプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解であると転落リプレイが入賞する。また、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解すると特殊リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜13が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行し、リプレイGR21〜23が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、移行出目が停止することでRT1に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
サブ制御部91は、後述のAT(ART)に制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜13、リプレイGR21〜23である。また、RT0、1、2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクタ画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他の対象役に関しても、当選した対象役に応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR11〜13に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプレイを回避するための停止順(図14参照)が報知される。
リプレイGR21〜23に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図14参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、後述するペナルティ期間以外で抽選対象役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)が当選した場合にART(RT2でATに制御される状態)に制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施例では、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、ナビストックの当選確率が高く、かつ付与される平均ナビストック数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。そして、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。ARTに制御されていない状態で1以上のナビストックが当選している場合には、所定ゲーム数(本実施例では最大32ゲーム)にわたり内部的に前兆状態に制御し、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。このATに制御される期間を準備状態と呼ぶ。
サブ制御部91は、準備状態の制御を開始すると、対象役が当選した場合にナビ演出を実行する。まず、準備状態に移行後は、RT1に制御されており、この間は、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。これにより報知された停止順に従って停止操作を行うことにより昇格リプレイが入賞して、RT1からRT0に移行させることが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、準備状態の制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜13の当選時に、転落リプレイの入賞を回避する停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR11〜13の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより転落リプレイの入賞を回避して、RT0からRT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、転落リプレイが入賞してRT1へ移行した場合は、その時点で準備状態の制御も終了する。
また、RT0に移行した後、リプレイGR21〜23の当選時に、特殊リプレイを入賞させる停止順をナビ演出により報知する。
リプレイGR21〜23の当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことにより特殊リプレイを入賞させて、RT0からRT2へ移行させることが可能となり、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行することに伴ってARTが開始することとなる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、通常リプレイが入賞した場合には、準備状態の制御を継続する。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、次ゲームのスタート操作を契機に、ナビストックを1減算し、ARTの残りゲーム数として所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cに設定し、ARTの制御の開始に伴いARTの残りゲーム数の計数を開始する。
RT2への移行に伴ってARTを開始した後は、1ゲームの開始毎にARTの残りゲーム数を1ずつ減算し、さらに1ゲーム毎に、押し順ベル、ナビストック抽選の対象役、上乗せ抽選の対象役が当選しているか、を判定し、押し順ベルが当選している場合には、ベルを入賞させる停止順を報知するナビ演出を実行する。押し順ベルの当選時に報知された停止順に従って停止操作を行うことによりベルを入賞させることができるとともに、RT1への移行を回避することが可能となる。尚、報知された停止順と異なる停止順にて停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1へ移行した場合は、その時点でARTの制御も終了する。
また、ART中においては、ナビストック抽選の対象役が当選している場合に、ナビストック抽選を行い、1以上のナビストックが当選した場合にはナビストック数を加算(上乗せ)する。
また、ART中においては、上乗せ抽選の対象役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー、特別リプレイ)が当選した場合には、ARTのゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選では、0を含む上乗せゲーム数を決定することにより、ゲーム数を上乗せするか否か及び上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選に当選した場合には、RAM91cの残りゲーム数に当選したゲーム数を加算する。
本実施例では、特別リプレイ、中段チェリー、強チェリー、強スイカ、弱チェリー、弱スイカの順で、上乗せされる確率が高く、かつ上乗せされる平均ゲーム数が高く設定されており、遊技者にとっての有利度合いが高くなる。
また、ART開始後の各ゲームにおいてARTの残りゲーム数を1ずつ減算した後に残りゲーム数が0となった場合には、ナビストックが残っているか否かを判定し、ナビストックが残っていれば、次ゲームのスタート操作を待って、ARTの制御を再開する。一方、ナビストックが残っていない場合には、ARTの制御を終了させる。そして、ARTの制御の終了に伴い、押し順ベルが当選してもナビ演出が実行されなくなるため、移行出目が停止する可能性が高まり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなる。
本実施例においてメイン制御部41は、図11に示すように、押し順ベルのうち、左リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる左ベルの当選確率が、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順で8枚のメダルを確実に獲得できる中ベルまたは右ベルの当選確率よりも低く設定されている。
一方サブ制御部91は、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順、すなわち中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作がされた場合に、一定期間(本実施例では10ゲーム)にわたりペナルティ期間に制御する。尚、サブ制御部91は、準備状態やARTに制御していない状態でもナビ演出を実行することがあり、中リールまたは右リールを第1停止とする停止順を報知するナビ演出が実行され、それに従って中リールまたは右リールを第1停止とする停止順にて停止操作を行った場合には、ペナルティ期間に制御されることはない。
ペナルティ期間では、抽選対象役が当選してもナビストック抽選が行われず、準備状態にもARTにも制御されておらず、またはナビ演出も実行されていない状況において、左リールを第1停止とする停止順以外の停止順にて停止操作がされることでペナルティ期間に制御され、遊技者にとって不利益となることから、このような状況においては、左リールを第1停止とする停止操作を遊技者に対して促すことが可能となり、これによりATに制御されている状態と、ATに制御されていない状態と、で押し順ベルの当選時にメダルの獲得が可能となる割合の差を大きくすることができる。
次に、ゲーム終了時において次ゲームの賭数が設定されるタイミングを図16に基づいて説明する。
メイン制御部41は、いずれの役も入賞しなかったゲーム、すなわちハズレのゲームにおいては、図16(a)に示すように、全てのリールが停止することで当該ゲームの制御を終了し、その後次ゲームの賭数の設定が可能な状態に制御する。そして、次ゲームの賭数の設定が可能な状態となった後、遊技者によるメダルの投入が検出されるか、またはMAXBETスイッチ6の操作が検出されることで、投入されたメダルまたはクレジットを消費して次ゲームの賭数を設定する。
また、メイン制御部41は、小役が入賞したゲームにおいては、図16(b)に示すように、全てのリールが停止した後、入賞した小役の種類に対応するメダル数のクレジットへの加算またはメダルの払出が完了することで当該ゲームの制御を終了し、その後次ゲームの賭数の設定が可能な状態に制御する。そして、次ゲームの賭数の設定が可能な状態となった後、遊技者によるメダルの投入が検出されるか、またはMAXBETスイッチ6の操作が検出されることで、投入されたメダルまたはクレジットを消費して次ゲームの賭数を設定する。
また、メイン制御部41は、再遊技役のうちベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲームにおいては、図16(c)に示すように、全てのリールが停止することで当該ゲームの制御を終了し、その後、若干の間隔(約0.5秒)を空けて、遊技者によるメダルの投入やMAXBETスイッチ6の操作が検出されるのを待つことなく、直ちに規定数の賭数を次ゲームの賭数として自動的に設定する。尚、この際クレジットを減算することなく賭数が設定されるようになっている。
また、メイン制御部41は、再遊技役のうちベルリプレイが入賞したゲームにおいては、図16(d)に示すように、全てのリールが停止することで当該ゲームの制御を終了するが、ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲームとは異なり、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されるまで待機し、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、規定数の賭数を次ゲームの賭数として自動的に設定する。尚、メダルの投入が検出された場合には、検出されたメダルが賭数の設定に用いられることなくクレジットに加算され、MAXBETスイッチ6の操作が検出された場合には、クレジットを減算することなく賭数が設定されるようになっている。
本実施例においてサブ制御部91は、ARTに制御されていない状態でナビストック抽選の対象役(本実施例では、弱スイカ、強スイカ、弱チェリー、強チェリー、中段チェリー)が当選したことを契機に所定ゲーム数(最大32ゲーム)にわたり内部的に前兆状態に制御する。すなわち前兆状態とは、ARTに制御されることが確定している状態であり、前兆状態以外の通常状態(ナビストックが当選していない状態)よりも遊技者にとって有利な状態である。
また、サブ制御部91は、ARTにも準備状態にも制御されていない状態において前兆状態に制御されている可能性を示唆する特定演出を実行可能である。図18に示すように、サブ制御部91は、ARTにも準備状態にも制御されていない状態のうちの前兆状態において、前兆状態以外の通常状態よりも高い確率で特定演出を実行するようになっており、ARTにも準備状態にも制御されていない状態において特定演出が実行されることで、前兆状態、すなわちARTに制御されることが確定している状態である可能性が高い旨が示唆される。
特定演出は、図17(a)に示すように、全てのリールが停止して当該ゲームの制御が終了したときから開始し、遊技者が特定演出により示唆される内容を認識できる程度の時間以上に設定された所定時間が経過するまで継続する演出である。
例えば、図19(a)に示すように、ゲーム終了時から所定時間が経過するまでの期間にかけて液晶表示器51の表示領域51aをキャラクタが横切る映像を表示させる演出、すなわち液晶表示器51の表示領域51aのうちの透過領域51bとその周囲の透過しない領域とに跨って映像が表示される演出、図19(b)に示すように、ゲーム終了時から所定時間が経過するまでの期間にわたり「チャンス」などのメッセージを液晶表示器51の表示領域51aのうちの透過領域51bに表示させる演出などが該当する。また、特に図示しないが、LEDの点灯態様、音声の出力態様を所定時間にわたり変化させる演出を適用しても良い。
また、サブ制御部91は、図17(b)に示すように、全てのリールが停止して当該ゲームの制御が終了したときから特定演出が開始した後、所定時間が経過する前であっても、次ゲームの賭数が設定されたとき(投入枚数コマンドを受信したとき)に、特定演出の実行をキャンセルし、実行中の特定演出を終了させる。
また、前述のように再遊技役のうちベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲームにおいては、全てのリールが停止することで当該ゲームの制御を終了し、その後、若干の間隔(約0.5秒)を空けて、遊技者によるメダルの投入やMAXBETスイッチ6の操作が検出されるのを待つことなく、直ちに規定数の賭数が次ゲームの賭数として自動的に設定されることとなるが、再遊技役のうちベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲームの終了後、次ゲームの賭数が自動的に設定されるまでの時間間隔は、特定演出がゲーム終了後に継続して実行される所定時間よりも極端に短い時間であり、このようなゲームにおいて特定演出が実行されても、遊技者が特定演出によって示唆された内容を認識することなく次ゲームの賭数が自動的に設定されて特定演出が終了してしまうこととなる。
これに対してサブ制御部91は、図18に示すように、内部抽選の結果がハズレ(いずれの役も当選していない結果)、小役、ベルリプレイの場合、すなわち当該ゲームにおいてハズレ(いずれの役も入賞しない結果)となるか、小役が入賞するか、ベルリプレイが入賞するか、のいずれかとなる場合、すなわち遊技者の操作を介することにより次ゲームの賭数が設定される場合に特定演出を実行するのに対して、内部抽選の結果がベルリプレイ以外の再遊技役の場合、すなわち当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞する場合、すなわち遊技者の操作を介することなく、特定演出が継続する所定時間よりも短い時間間隔の経過により直ちに次ゲームの賭数が自動的に設定される場合には特定演出を実行しないようになっている。
また、サブ制御部91は、特定演出が実行される可能性がある旨を予告する予告演出を実行可能である。予告演出は、ゲーム開始から全てのリールが停止するまで、すなわち特定演出が開始し得るタイミングよりも前の段階で実行される演出であり、例えば、ゲーム開始時、各リール停止時に特定の予告音を出力する演出などが該当する。尚、予告音に限られるものではなく、LEDの点灯態様、液晶表示器51の表示態様を変化する演出を適用しても良い。
図18に示すように、サブ制御部91は、特定演出が実行される場合には、特定演出が実行されるゲームにおいてゲーム開始後から終了までの期間において必ず予告演出を実行する一方、特定演出が実行されない場合にも予告演出を実行することがあり、予告演出が実行されることで、当該ゲームの終了時に特定演出が実行される可能性が示唆されるようになっている。また、図18に示すように、ARTにも準備状態にも制御されていない状態のうちの前兆状態において、前兆状態以外の通常状態よりも高い確率で予告演出を実行するようになっており、ARTにも準備状態にも制御されていない状態において予告演出が実行されることで、その後特定演出が実行されない場合でも、前兆状態、すなわちARTに制御されることが確定している状態である可能性が高い旨が示唆される。また、予告演出は、ベルリプレイ以外の再遊技役が当選したゲーム、すなわち特定演出が実行されないゲームにおいても実行され得るため、ベルリプレイ以外の再遊技役が当選したゲームであっても、前兆状態、すなわちARTに制御されることが確定している状態である可能性が高い旨を示唆することが可能となる。
尚、本実施例では、特定演出が実行されるゲームにおいて必ず予告演出が実行される構成であるが、少なくとも特定演出が実行されるゲームにおいて予告演出が実行され得る構成であれば良く、特定演出が実行されるゲームにおいて予告演出が実行されない場合があっても良い。
このように本実施例では、内部抽選の結果がベルリプレイ以外の再遊技役の場合、すなわち当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞する場合、すなわち遊技者の操作を介することなく、特定演出が継続する所定時間よりも短い時間間隔の経過により直ちに次ゲームの賭数が自動的に設定される場合には特定演出を実行しないようになっており、ベルリプレイ以外の再遊技役、すなわちゲームの終了後、所定時間が経過する前に遊技者の操作によらずに次ゲームの賭数が自動的に設定される役が入賞したゲームにおいて、ゲーム終了時から開始するとともに所定時間以上継続する一方で次ゲームの賭数が設定されたときに終了することとなる特定演出が実行されないため、ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲーム終了時から開始した特定演出が遊技者に対して十分に認識されないまま、遊技者の意思によらず賭数が自動的に設定されることで終了してしまうことにより、特定演出により示唆される内容を遊技者に対して認識させることができない状況が生じてしまうことを回避できる。
尚、本実施例では、内部抽選の結果がベルリプレイ以外の再遊技役の場合、すなわち当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞する場合、すなわち遊技者の操作を介することなく、特定演出が継続する所定時間よりも短い時間間隔の経過により直ちに次ゲームの賭数が自動的に設定される場合には特定演出を実行しない構成であるが、内部抽選の結果がベルリプレイ以外の再遊技役の場合、すなわち当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞する場合、すなわち遊技者の操作を介することなく、特定演出が継続する所定時間よりも短い時間間隔の経過により直ちに次ゲームの賭数が自動的に設定される場合に特定演出が実行される確率が、内部抽選の結果がハズレ、小役、ベルリプレイの場合、すなわち当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞しない場合、すなわちゲーム終了後、遊技者の操作を介することにより次ゲームの賭数が設定される場合に特定演出が実行される確率よりも低く設定されている構成としても良く、このような構成においても、ベルリプレイ以外の再遊技役、すなわちゲームの終了後、所定時間が経過する前に遊技者の操作によらずに次ゲームの賭数が自動的に設定される役が入賞したゲームにおいて、ハズレとなったゲーム、小役またはベルリプレイが入賞したゲームよりも、ゲーム終了時から開始するとともに所定時間以上継続する一方で次ゲームの賭数が設定されたときに終了することとなる特定演出が実行され難くなるため、ベルリプレイ以外の再遊技役が入賞したゲーム終了時から開始した特定演出が遊技者に対して十分に認識されないまま、遊技者の意思によらず賭数が自動的に設定されることで終了してしまうことにより、特定演出により示唆される内容を遊技者に対して認識させることができない状況が生じてしまうことを極力回避できる。
また、本実施例では、遊技者所有のメダルを用いることなくゲームを行うことが可能な再遊技(リプレイゲーム)の付与を伴う再遊技役として、ゲーム終了後、若干の間隔(約0.5秒)を空けて、遊技者によるメダルの投入やMAXBETスイッチ6の操作が検出されるのを待つことなく、直ちに規定数の賭数が次ゲームの賭数として自動的に設定される第1の再遊技役(通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、特別リプレイ)と、ゲーム終了後、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されるまで待機し、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、規定数の賭数が次ゲームの賭数として自動的に設定される第2の再遊技役(ベルリプレイ)と、を含み、これら再遊技役のうち第1の再遊技役が入賞したゲームでは、特定演出を実行しない一方で、第2の再遊技役が入賞したゲームでは、特定演出を実行し得るようになっている。
このため、同じ再遊技役であっても、遊技者による操作がされるまで次ゲームの賭数が設定されない第2の再遊技役が発生した場合、すなわち特定演出を遊技者に対して十分に認識させることが可能な期間を確保できる再遊技役が入賞した場合であれば特定演出の実行が制限されることはなく、ゲーム終了後、所定時間が経過する前に遊技者の操作によらずに次ゲームの賭数が自動的に設定される第1の再遊技役が入賞した場合に特定演出の実行が制限されるので、不要に特定演出の実行が制限されてしまうことを防止できる。
また、再遊技役のうち第1の再遊技役が入賞したゲームにおいて特定演出が実行される確率が、第2の再遊技役が入賞したゲームにおいて特定演出が実行される確率よりも低く設定される構成としても良く、このような構成であっても上記と同様の効果が得られる。
尚、本実施例では、遊技者所有のメダルを用いることなくゲームを行うことが可能な再遊技(リプレイゲーム)の付与を伴う再遊技役として、ゲーム終了後、若干の間隔(約0.5秒)を空けて、遊技者によるメダルの投入やMAXBETスイッチ6の操作が検出されるのを待つことなく、直ちに規定数の賭数が次ゲームの賭数として自動的に設定される第1の再遊技役(通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイ、特別リプレイ)と、ゲーム終了後、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されるまで待機し、メダルの投入が検出されるか、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、規定数の賭数が次ゲームの賭数として自動的に設定される第2の再遊技役(ベルリプレイ)と、を含む構成であるが、ゲーム終了後、所定時間以上の自動設定時間が経過したときに遊技者の操作によらずに次ゲームの賭数が自動的に設定される第3の再遊技役、ゲーム終了後、所定時間以上の自動設定時間が経過する前に遊技者による操作がされたときには次ゲームの賭数が設定され、遊技者による操作がされずに所定時間以上の自動設定時間が経過したときには次ゲームの賭数が自動的に設定される第4の再遊技役の一方または双方を含む構成であっても良く、これら第3の再遊技役、第4の再遊技役を含む場合には、第3の再遊技役及び/または第4の再遊技役が入賞したゲームにおいて特定演出の実行が制限されない構成とすることが好ましく、このような構成であっても、特定演出を遊技者に対して十分に認識させることが可能な期間を確保できる再遊技役が入賞した場合であれば特定演出の実行が制限されることはなく、ゲーム終了後、所定時間が経過する前に遊技者の操作によらずに次ゲームの賭数が自動的に設定される第1の再遊技役が入賞した場合に特定演出の実行が制限されるので、不要に特定演出の実行が制限されてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ARTにも準備状態にも制御されていない状態において、ナビストックが当選していない通常状態と、ナビストックが当選しており、ARTに制御されることが確定している前兆状態、すなわち通常状態よりも遊技者にとって有利な状態と、に制御されるようになっており、前兆状態においては、通常状態よりも高い確率で特定演出が実行されるため、特定演出が実行されることで相対的に遊技者にとって有利な前兆状態に制御されている可能性が高い旨を示唆することが可能となる。また、このような遊技者の有利度に影響する特定演出が実行されたことを遊技者が十分に認識できずに興趣が低下してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、第1の状態としてナビストックが当選していない通常状態、第1の状態よりも遊技者にとって有利な第2の状態としてナビストックが当選しており、ARTに制御されることが確定している前兆状態を適用しているが、少なくとも第1の状態と、第1の状態よりも遊技者にとって有利な第2の状態と、を備え、第2の状態において第1の状態よりも高い確率で特定演出が実行される構成であれば、特定演出が実行されることで相対的に遊技者にとって有利な状態に制御されている可能性が高い旨を示唆することが可能であり、例えば、第1の状態として、遊技者にとって有利な特典(本実施例であれば、ナビストックやARTのゲーム数の上乗せ)が付与される確率が0または相対的に低い状態を適用し、第2の状態として、遊技者にとって有利な特典が付与される確率が第1の状態よりも高く設定された状態を適用しても良いし、第1の状態として、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するまでの期間が所定期間を超える状態を適用し、第2の状態として、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するまでの期間が所定期間以下の状態を適用しても良い。
また、本実施例では、ゲーム終了前に、当該ゲーム終了時に特定演出が実行される可能性を示唆する予告演出を実行可能であり、予告演出が実行されることで、ゲーム終了前から特定演出が実行されることを期待させることができるとともに、特定演出を遊技者に対して認識させやすくなる。特に本実施例では、特定演出が実行されることで相対的に遊技者にとって有利な状態に制御されている可能性が高い旨が示唆される構成であるため、予告演出が実行されることで、ゲーム終了前から遊技者にとって有利な状態に制御されていることを期待させることができる。
また、本実施例では、各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。そして、特定演出としてリール2L、2C、2Rの手前側で液晶表示器51の表示態様を用いた演出を行うことが可能となり、特定演出による興趣を高めることができるとともに、ゲーム終了後、次ゲームの賭数が設定されるまでの期間、すなわちリール2L、2C、2Rが変動していない期間において実行される特定演出においてリール2L、2C、2Rの手前側で液晶表示器51の表示態様を用いた演出が行われるため、液晶表示器51による表示態様が変更されることによってリール2L、2C、2Rの視認性が妨げられてしまうこともない。
本実施例では、前述のように各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。また、表示領域51aの裏面には、表示領域51aのうち透過領域51bを除く領域(以下、非透過領域と呼ぶ)に内部を隠蔽する隠蔽部材(図示略)が設けられており、表示領域51aのうち非透過領域については、裏側が透けて見えないようになっている。
このような構成においては、非透過領域では裏側が遮蔽部材により遮蔽されることで、裏側が透けて見えなくなるのに対して、透過領域51bでは裏側が透けてリールLED55を消灯していてもうっすらとリール2L、2C、2Rが透けて見えてしまうため、透過領域51bに表示された画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性よりも悪くなってしまう。
このため、本実施例では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う。具体的には、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域に対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行う。
これにより、例えば、前述の図19(a)に示す特定演出のように、透過領域51bと非透過領域に跨って1つの画像を表示させる場合に、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域に対応する部分よりも強調して表示させない場合には、図20(b)に示すように、透過領域51bに表示された部分の視認性が、非透過領域に表示された部分の視認性よりも悪くなり、画像の見え方が損なわれてしまうのに対して、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分を、非透過領域に対応する部分よりも強調して表示させることで、図20(a)に示すように、透過領域51bに表示された部分の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する部分と非透過領域に対応する部分との境が緩和され、透過領域51bと非透過領域との境目を意識させることなく一体的な画像として表示させることができる。
また、図21(c)に示すように、表示領域51aの非透過領域に表示される画像(スイカの図柄)と同一の画像を、透過領域51bに表示させる場合に、透過領域51bに表示させる画像を、非透過領域に表示させる画像よりも強調して表示させない場合には、図21(b)に示すように、透過領域51bに表示された画像の視認性が、非透過領域に表示された画像の視認性よりも悪くなり、画像の見え方に差が出てしまうのに対して、透過領域51bに表示される画像を、非透過領域に表示される画像よりも強調して表示させることで、図21(a)に示すように、透過領域51bに表示される画像の視認性が補われることによりその視認性が低下してしまうことが防止され、透過領域51bに表示される画像(図21(a)に表示されているスイカ図柄)と非透過領域に表示される画像(図21(c)に表示されているスイカ画像)との見え方の違いが緩和され、双方の画像の見え方に差がでないように表示させることができる。
尚、本実施例では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度を、非透過領域に対応する画像の明度よりも高く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度を、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させる構成であるが、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域に対応する画像の明度を、透過領域51bに対応する画像の明度よりも低く設定するとともに、表示領域51aに表示させる画像のうち非透過領域に対応する画像の色彩の濃度を、透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度よりも低く設定する制御を行うことで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させる構成としても透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の明度が、非透過領域に対応する画像の明度よりも高くなるように設定し、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像の色彩の濃度が、非透過領域に対応する画像の色彩の濃度よりも高くなるように設定する構成であり、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを効果的に防止できることから好ましいが、いずれか一方の設定を行うのみでも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、サブ制御部91が、表示制御回路92に対して液晶表示器51の表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像を、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示させるように設定する制御を行う構成であるが、例えば、透過領域51bの照射が非透過領域の照射よりも強くなるように導光板のエッジを形成することで、表示領域51aに表示させる画像のうち透過領域51bに対応する画像が、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示される構成としても良く、このような構成とした場合でも、透過領域51bに表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用しても良く、これらの表示装置を適用した場合でも、表示領域に表示させる画像のうち透過領域に対応する画像が、非透過領域に対応する画像よりも強調して表示される構成とすることで、透過領域に表示される画像の視認性が非透過領域に表示された画像の視認性に比較して低下してしまうことを防止できる。
本実施例においてメイン制御部41は、エラーを検知した場合に遊技の進行を不能化するエラー状態に制御するとともに、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信し、エラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドをサブ制御部91に対して送信するようになっている。
エラーには、比較的重要度が低く、自然にエラーが解消された場合には、自動的にエラー状態が解除される第1のエラー(例えば、メダル詰まりエラー等)と、比較的重要度が高く、店員によるリセット操作がされるまで継続し、リセット操作がされることでエラー状態が解除される第2のエラー(例えば、ホッパーエンプティエラー等)と、を含む。
一方サブ制御部91は、メイン制御部41から第1のエラーに係るエラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、図22(a)に示すように、前面扉1bの周囲に配置された演出効果LED52(図4参照)を点滅させ、スピーカ53、54から警告音を出力させるとともに、液晶表示器51の表示領域51aのうち非透過領域に「エラー」のメッセージを表示させることで、エラーの発生を報知する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41から第2のエラーに係るエラー状態の発生を示すエラーコマンドを受信した場合には、図22(b)に示すように、前面扉1bの周囲に配置された演出効果LED52(図4参照)を点滅させ、スピーカ53、54から警告音を出力させるとともに、液晶表示器51の表示領域51aのうち非透過領域及び透過領域51bに跨ったエリアに「エラーになりました!」のメッセージを表示させることで、エラーの発生を報知する。
このように本実施例では、比較的重要度の低い第1のエラーの発生時には、リール2L、2C、2Rの前面に配置された液晶表示器51の透過領域51bを用いずに、他の演出装置による出力(非透過領域におけるエラー表示、遊技効果LEDの点滅、スピーカ53、54からの警告音)を用いてエラーが発生した旨を報知するのに対して、比較的重要度の高い第2のエラーの発生時には、リール2L、2C、2Rの前面に配置された液晶表示器51の透過領域51bによるエラー表示、すなわちスロットマシン1の中央に配置され、最も目立つ位置となるリール2L、2C、2Rの手前側での出力と、他の演出装置による出力(非透過領域におけるエラー表示、遊技効果LEDの点滅、スピーカ53、54からの警告音)と、の双方を用いてエラーが発生した旨を報知するので、エラーの重要度に応じた適格な報知を行うことが可能となる。
特に本実施例では、店員によるリセット操作を要する第2のエラーの発生時において、リール2L、2C、2Rの前面に配置された液晶表示器51の透過領域51bによるエラー表示と、他の演出装置による出力(非透過領域におけるエラー表示、遊技効果LEDの点滅、スピーカ53、54からの警告音)と、の双方を用いてエラーが発生した旨の報知が行われるため、店員によるリセット操作がなければ遊技を進行させることができない状況を店員にいち早く認識させることが可能となり、遊技を進行させることができない状況を速やかに復旧させることができる。
また、本実施例では、リール2L、2C、2Rの手前側に配置され、リール2L、2C、2Rの表示態様を透過可能な表示装置として液晶表示器51を適用しているが、上述のように表示領域に配置された発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置を適用しても良い。
次に、本実施例におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を以下に説明する。
図23は、メイン制御部41が実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S6)、入賞判定処理(S7)、払出処理(S8)、ゲーム終了時処理(S9)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
S1におけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、メイン制御部41は、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
S2における内部抽選処理では、S1におけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記各役の入賞を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。また、内部抽選の後、内部当選コマンドをコマンドキューに設定して、サブ制御部91に対して送信する。
S3では、S2における内部抽選処理の後、上述した所定の規制時間(本実施例では、4.1秒、以下ウェイト時間と呼ぶ)を計測するためのウェイト時間カウンタの値に基づいて、前回のゲームのリール回転開始時点からウェイト時間が経過しているか否かを判定し、ウェイト時間が既に経過している場合にはS4に進む。ウェイト時間が経過していない場合には、ウェイト時間が経過するまで待機し、前回のゲームのリール回転開始時点からウェイト時間が経過することでS4に進む。
S4では、リール回転開始までの待機時間を計測するための待機時間カウンタの値を初期化して待機時間の計時を開始し、待機時間が経過するまで待機し、待機時間が経過することでS5に進む。
待機時間は、後述のようにスタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間であり、本実施例では100msに設定されている。
S5では、ウェイト時間カウンタの値を初期化してウェイト時間の計時を開始し、S6に進む。
S6におけるリール回転処理では、リールを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリールの回転を停止させる処理を実行する。また、リールの回転を開始させる前に、リール回転開始コマンドをコマンドキューに設定して、サブ制御部91に対して送信する。
S7における入賞判定処理では、S4において全てのリールの回転が停止したと判定した時点で、各リールに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
S8における払出処理では、S7において入賞の発生が判定された場合には、その入賞が小役の場合には当該小役の種類に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算ならびにメダルの払出などの処理を行い、再遊技役の場合には、再遊技役の種類を特定可能なリプレイゲームフラグをRAM41cに設定してリプレイゲームを付与可能にする処理などを行う。
S9におけるゲーム終了時処理では、メイン制御部41は、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
また、ゲーム処理のS1〜S9では、前述した内部当選コマンドやリール回転開始コマンド以外にもゲームの進行制御に応じてコマンドを生成し、コマンドキューに設定することで、その後のタイマ割込処理(メイン)においてサブ制御部91に対して設定されたコマンドが送信されるようになっている。
次に、サブ制御部91が実行するタイマ割込処理(サブ)について、図24に基づいて説明する。尚、図24においては、演出パターンの決定等についての詳細な制御についての説明は省略する。
タイマ割込処理(サブ)では、当該タイマ割込処理(サブ)が実行される以前にメイン制御部41からコマンドを受信したか否かを判定し(S10)、コマンドを受信した場合には、受信したコマンドが内部当選コマンドであるか(S11)、あるいは、リール回転開始コマンドかその他のコマンドであるか(S15)を判定する。
S11のステップにおいて、受信したコマンドが内部当選コマンドであると判定した場合には、液晶表示器51の表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bの視認態様を透過状態にする制御パターンをRAM91cに設定する(S12)とともに、リールLED55の視認態様を点灯状態にする制御パターンをRAM91cに設定する(S13)。
また、S15のステップにおいて、受信したコマンドがリール回転開始コマンドであると判定した場合には、当該ゲームの演出パターンに応じたゲーム開始時の制御パターンをRAM91cに設定する(S16)。
また、S11のステップにおいて受信したコマンドが内部当選コマンドでないと判定され、かつ、S15のステップにおいて受信したコマンドがリール回転開始コマンドでないと判定した場合には、受信したコマンド及び当該ゲームの演出パターンに応じた制御パターンをRAM91cに設定する(S17)。
そして、S13、S16、S17の各ステップの後には、S13、S16、S17のいずれかのステップでRAM91cに設定された制御パターンに応じて、液晶表示器51および演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED等を制御する演出制御を実行する(S14)。
次に、上述のメイン制御部41によるリール回転開始の制御と、サブ制御部91による液晶表示器51及びリールLED55の制御と、の関係について図25(a)、(b)及び図26に基づいて説明する。
メイン制御部41がスタートスイッチ7の操作を検出すると、内部抽選を行い、その結果を示す内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信する。内部当選コマンドを受信したサブ制御部91では、液晶表示器51の透過領域51bを透過状態とする制御パターン及びリールLED55を点灯状態とする制御パターンを設定し、設定された制御パターンに基づいて液晶表示器51、リールLED55の制御を行う。
これに伴い、図25(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態である場合には透過状態に制御されるとともに、リールLED55が消灯状態である場合には点灯状態に制御されるようになっている。尚、この際、液晶表示器51の非透過領域の表示状態はそのまま維持される。
また、メイン制御部41が、前回のゲームにおけるリール回転開始からウェイト時間経過後にスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、図25(a)に示すように、内部抽選を行った後、待機時間として100ms経過してからリールの回転を開始させるようになっている。
待機時間は、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間、すなわちスタートスイッチ7の操作が検出され、メイン制御部41がゲーム開始に伴い内部当選コマンドをサブ制御部91に対して送信した後、サブ制御部91が当該内部当選コマンドを受信し、かつ内部当選コマンドの受信に基づいて液晶表示器51及びリールLED55の制御パターンを変更し、この制御パターンの変更に伴って液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態から透過状態に変化し、かつリールLED55が点灯状態に変化するのに要する時間以上の時間である。
このため、図25(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態である場合またはリールLED55が消灯状態である場合には、リールの回転が開始する前に、液晶表示器51の透過領域51bは非透過状態から透過状態に変化し、リールLED55は消灯状態から点灯状態に変化し、リールが視認しやすい視認態様となる。
また、メイン制御部41は、リール回転開始時にリール回転開始コマンドをサブ制御部91に送信するとともに、サブ制御部91は、内部当選コマンドの受信時、すなわちスタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時には前回のゲーム終了時に設定された制御パターンに基づく演出装置の出力状態を変更することなく、リール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更するようになっており、これにより液晶表示器51の表示状態が更新される場合には、内部当選コマンドの受信時には維持されている非透過領域の表示状態も変更されることとなる。
このため、図25(a)に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態であるために透過状態に制御される場合や、リールLED55が消灯状態であるために点灯状態に制御される場合にも、リール回転開始コマンドの受信時には、既に液晶表示器51の透過領域51bは透過状態となっており、リールLED55は点灯状態となっており、このような状態、すなわちゲームの開始にあたりリールが視認しやすい視認態様となってから演出装置の出力状態が当該ゲームの開始時の制御パターンに基づく出力状態に変更されるようになっている。
また、サブ制御部91は、図25(b)に示すように、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが既に透過状態であり、透過状態に変更する必要のない場合や、リールLED55が点灯状態であり、点灯状態に変更する必要のない場合にも、内部当選コマンドの受信時、すなわちスタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時には前回のゲーム終了時に設定された制御パターンに基づく演出装置の出力状態を変更することなく、リール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更するようになっている。
このため、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に変更する必要があるか否か、リールLED55を非点灯状態から点灯状態に変更する必要があるか否か、に関わらず、常にリール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後に演出装置の出力状態が当該ゲームの開始時の制御パターンに基づく出力状態に変更されるようになっている。
また、メイン制御部41は、前回のゲームにおけるリール回転開始からウェイト時間経過前にスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合にも、図26に示すように、スタートスイッチ7の操作が検出された時点で内部抽選を行うが、この場合には、内部抽選を行った時点ではなく、ウェイト時間経過時点から待機時間として100ms経過してからリールの回転を開始させるようになっている。この際、メイン制御部41は、ウェイト時間の残り時間がどの程度の時間であるかに関わらず、一律にウェイト時間の経過時点から100ms経過してからリールの回転を開始させるようになっている。
このように本実施例では、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態である場合には、液晶表示器51の非透過領域の表示状態はリールの回転が開始されるまで維持されるのに対して、液晶表示器51の透過領域51bはリールの回転開始前に非透過状態から透過状態に変化するようになっている。すなわちゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態から透過状態に変化するタイミングと、液晶表示器51の非透過領域の表示状態が変化するタイミングと、が異なり、特に、液晶表示器51の透過領域51bは、リールの回転開始前、すなわちゲーム開始に伴いリールの視認態様の妨げとならないタイミングで非透過状態から透過状態に変化するので、液晶表示器51の表示状態をリール回転開始まで維持しつつ、回転中のリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態から透過状態に変化するタイミングと、液晶表示器51の非透過領域の表示状態が変化するタイミングと、が異なるタイミングであるが、ゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態から透過状態に変化するタイミングと、液晶表示器51の非透過領域の表示状態が変化するタイミングと、が同じであっても、液晶表示器51の透過領域51bはリールの回転開始前に非透過状態から透過状態に変化する構成であれば、回転中のリールの視認性が妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、メイン制御部41がスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、内部抽選を行った後、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間以上の待機時間が経過してからリールの回転を開始させるようになっているので、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態である場合またはリールLED55が消灯状態である場合でも、リールの回転が開始する前に、液晶表示器51の透過領域51bは非透過状態から透過状態に変化し、リールLED55は消灯状態から点灯状態に変化し、リールが視認しやすい視認態様となるため、回転中のリールの視認性が妨げられてしまうことを確実に防止できる。
ゲーム終了後、スタートスイッチ7の操作がされる状況において液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態となる状況とは、例えば、ゲーム終了時において液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示されており、当該画像の表示がスタートスイッチ8の操作が検出されるまで継続する状況である。また、スタートスイッチ7の操作がされる状況においてリールLED55が消灯状態となる状況とは、例えば、前述のようにゲーム終了時において液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示されており、その際、画像を際立たせるためにリールLED55が消灯状態とされ、当該画像の表示または消灯状態がスタートスイッチ8の操作が検出されるまで継続する状況である。例えば、ゲーム終了時またはゲーム終了よりも前から開始した演出が次ゲームの賭数の設定では終了せずに継続し、次ゲームのスタートスイッチ8の操作が検出されるまで液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示され、リールLED55が消灯状態となる演出が実行されることで生じるものであり、このような演出を備える構成において、上記のようにメイン制御部41がスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、内部抽選を行った後、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間以上の待機時間が経過してからリールの回転を開始させる構成が特に有用となる。
次ゲームのスタートスイッチ8の操作が検出されるまで液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示され、リールLED55が消灯状態となる演出としては、例えば、複数ゲームにわたる連続演出においてゲーム終了時に液晶表示器51に画像が表示され、次ゲームのスタートスイッチ8の操作まで継続するような演出が該当する。
また、本実施例では、前述の特定演出、すなわちゲーム終了時に液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示される演出(例えば、図19(b)に示すように、ゲーム終了時から所定時間が経過するまでの期間にわたり「チャンス」などのメッセージを液晶表示器51の表示領域51aのうちの透過領域51bに表示させる演出など)が、当該ゲームにおいてハズレ(いずれの役も入賞しない結果)となるか、小役が入賞するか、ベルリプレイが入賞するか、のいずれかとなる場合、すなわち遊技者の操作を介することにより次ゲームの賭数が設定される場合に実行され、当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞する場合、すなわち遊技者の操作を介することなく、特定演出が継続する所定時間よりも短い時間間隔の経過により直ちに次ゲームの賭数が自動的に設定される場合には実行されない構成であるが、例えば、当該ゲームにおいてベルリプレイ以外の再遊技役が入賞した場合にも、前述の特定演出が実行され得る構成とするとともに、このような場合に、次ゲームの賭数設定時ではなく、次ゲームのスタートスイッチ7の操作まで継続可能な構成とした場合にも、上記のようにメイン制御部41がスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、内部抽選を行った後、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間以上の待機時間が経過してからリールの回転を開始させる構成が特に有用となる。
また、当該ゲームにおいてハズレ(いずれの役も入賞しない結果)となるか、小役が入賞するか、ベルリプレイが入賞するか、のいずれかとなる場合、すなわち遊技者の操作を介することにより次ゲームの賭数が設定される場合において、次ゲームの賭数設定時ではなく、次ゲームのスタートスイッチ7の操作まで継続可能な演出を備える構成であっても、上記のようにメイン制御部41がスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、内部抽選を行った後、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間以上の待機時間が経過してからリールの回転を開始させる構成が特に有用となる。
尚、本実施例では、リールの手前側に配置された液晶表示器51の透過領域51bが透過状態となり、かつリールLED55が点灯状態となることで、リールが視認しやすい状態となり、液晶表示器51の透過領域51bに画像が表示されるか、リールLED55が消灯状態となることで、リールが視認し難い状態となる構成であるが、少なくとも一定の視認態様が維持されることでリールが視認しやすい状態と、一定の視認態様以外の視認態様となることでリールが視認し難い状態と、を備える構成であれば良い。液晶表示器51の透過領域51bの表示態様またはリールLED55の点灯態様の一方のみでリールが視認しやすい状態と、リールが視認し難い状態と、を備える構成でも良い。また、リールLED55が複数色を発光可能な場合において、一の色(例えば、白色)の点灯状態をリールが視認しやすい状態とし、一の色以外の色の点灯状態をリールが視認しやすい状態としても良い。
また、本実施例では、ゲーム開始後、リールが回転開始するまでの待機時間として、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間である100msを適用しているが、少なくとも待機時間は、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するのに要する時間以上の時間であれば、回転中のリールの視認性が妨げられてしまうことを確実に防止できる。
また、本実施例では、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態であり、透過状態に変更する必要のある場合や、リールLED55が消灯状態であり、点灯状態に変更する必要のある場合にだけでなく、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが既に透過状態であり、透過状態に変更する必要のない場合や、リールLED55が点灯状態であり、点灯状態に変更する必要のない場合にも、内部当選コマンドの受信時、すなわちスタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時には前回のゲーム終了時に設定された制御パターンに基づく演出装置の出力状態を変更することなく、リール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更するようになっており、いずれの場合にも常にリール回転開始時、すなわち待機時間が経過したタイミングで当該ゲームの演出を開始することが可能となり、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に変更する必要があるか否か、リールLED55を非点灯状態から点灯状態に変更する必要があるか否か、によってゲーム開始時の演出が開始するタイミングがばらけてしまうことにより、遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが既に透過状態であり、透過状態に変更する必要のない場合や、リールLED55が点灯状態であり、点灯状態に変更する必要のない場合にも、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時には前回のゲーム終了時に設定された制御パターンに基づく演出装置の出力状態を変更することなく、リール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更する構成であるが、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが非透過状態であり、透過状態に変更する必要のある場合や、リールLED55が消灯状態であり、点灯状態に変更する必要のある場合には、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時には前回のゲーム終了時に設定された制御パターンに基づく演出装置の出力状態を変更することなく、リール回転開始コマンドの受信時、すなわち待機時間の経過後にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更する一方で、スタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時に液晶表示器51の透過領域51bが既に透過状態であり、透過状態に変更する必要のない場合や、リールLED55が点灯状態であり、点灯状態に変更する必要のない場合には、内部当選コマンドの受信時、すなわちスタートスイッチ7の操作に伴うゲーム開始時にゲーム開始時の制御パターンに更新し、更新後の制御パターンに基づいて演出装置の出力状態を変更する構成としても良く、このような構成であっても、回転中のリールの視認性が妨げられてしまうことを確実に防止できる。
また、本実施例では、前回のゲームにおけるリール回転開始からウェイト時間経過前にスタートスイッチ7の操作を検出してゲームを開始した場合には、内部抽選を行った時点ではなく、ウェイト時間経過時点から待機時間が経過してからリールの回転を開始させるようになっている。この際、ウェイト時間の残り時間が、スタートスイッチ7の操作によりゲームが開始した後、サブ制御部91が液晶表示器51の透過領域51bを非透過状態から透過状態に制御するとともにリールLED55を消灯状態から点灯状態に制御するために十分な時間以上であれば、待機時間を設ける必要はないが、ウェイト時間の残り時間がどの程度の時間であるかに関わらず、一律にウェイト時間の経過時点から待機時間が経過してからリールの回転を開始させるようになっており、ウェイト時間の残り時間が待機時間よりも長いか否かによって、待機時間の有無を変更する等の処理を必要とせず、リールの回転開始を待機させる処理を簡素化できる。
尚、ウェイト時間の残り時間が待機時間未満の場合にスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始した場合には、スタートスイッチ7の操作に伴うゲームの開始から待機時間が経過したとき、またはウェイト時間の終了時から待機時間が経過したときにリールの回転を開始させる一方で、ウェイト時間の残り時間が待機時間以上の場合にスタートスイッチ7が操作されてゲームが開始した場合には、ウェイト時間が経過したときにリールの回転を開始させる構成としても良く、このような構成とすることで、待機時間の経過を待つ必要のない状況では、直ちにリールの回転が開始することとなるため、ゲームを迅速に進行させることができる。
また、本実施例では、メイン制御部41が待機時間の経過後、リールの回転を開始させるときにリール回転開始コマンドを送信するようになっており、サブ制御部91は、メイン制御部41側で待機時間の経過後、リールの回転を開始させることを確実に把握することが可能となり、リールの回転開始のタイミングに合わせて正確に演出を開始させることが可能となる。
尚、本実施例では、メイン制御部41が待機時間の経過後、リールの回転を開始させるときにリール回転開始コマンドを送信する構成であるが、メイン制御部41が待機時間の経過後、リールの回転を開始させるときにコマンドを送信せず、サブ制御部91は、内部当選コマンドの受信時からの経過時間を計時し、内部当選コマンドの受信時から、メイン制御部41側でリールの回転を開始させることとなる待機時間と同じ待機時間、また、待機時間からメイン制御部41側の計時開始後、サブ制御部91が内部当選コマンドを受信するまでの時間を差し引いた時間が経過したタイミングで演出を開始する構成としても良く、このような構成であってもリールの回転開始のタイミングに合わせて演出を開始させることが可能となる。
本実施例では、各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置に液晶表示器51の表示領域51aが配置されており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。このような構成においては、リールの前面側に画像を表示する演出が1ゲームの終了時にも行われる場合に、リールの前面側に画像が表示された状態で遊技者により次回ゲームのスタート操作が行われると、リールの前面側での画像の表示が継続された状態でリールの回転が開始されてしまうこととなり、回転中のリールの視認性が低下してしまう虞がある。
このような課題を解決するために、本実施例の構成1としてのスロットマシンは、
各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール2L、2C、2R)を備え、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)を変動表示した後、前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(スロットマシン1)において、
開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたときに、前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動表示を開始させる変動開始手段(メイン制御部41)と、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様を第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)及び該第1の視認態様よりも視認し難い第2の視認態様(透過領域51bに画像が表示された状態、またはリールLED55の消灯状態)を含む複数の視認態様に変化させることが可能な視認態様変更手段(液晶表示器51、リールLED55)と、
前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたときに、前記視認態様変更手段(液晶表示器51、リールLED55)により前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様を前記第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)となるように制御する開始時視認態様制御手段(サブ制御部91)と、
を備え、
前記変動開始手段は、前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出された後、前記開始時視認態様制御手段が前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様を前記第2の視認態様(透過領域51bに画像が表示された状態、またはリールLED55の消灯状態)から前記第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)に変化させるのに要する時間以上の待機時間(100ms)が経過したときに前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動を開始させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示部の視認態様を第1の視認態様及び該第1の視認態様よりも視認し難い第2の視認態様を含む複数の視認態様に変化させることが可能な構成において、開始操作手段の操作が検出されたときに、可変表示部の視認態様を第1の視認態様となるように制御するとともに、開始操作手段の操作が検出された後、可変表示部の視認態様を第2の視認態様から第1の視認態様に変化させるのに要する時間以上の待機時間が経過したときに可変表示部の変動を開始させるので、可変表示部の視認態様が第1の視認態様に変化する前に可変表示部の変動が開始してしまうことがなく、変動中の可変表示部の視認性が低下してしまうことを確実に防止することができる。
尚、第1の視認態様よりも視認し難い第2の視認態様とは、例えば、可変表示部の手前に配置される透過型の表示装置を備える構成において、可変表示部の手前の領域が透過状態の場合における視認態様を第1の視認態様とした場合に、可変表示部の手前の領域の少なくとも一部が非透過状態となることで視認し難くなる視認態様が第2の視認態様となる。また、可変表示部の裏面や前面側を照射する構成において、一の照射態様を第1の視認態様とした場合に、他の照射態様または消灯態様とすることで一の照射態様よりも視認し難くなる視認態様が第2の視認態様となる。
また、本実施例の構成2としてのスロットマシンは、本実施例の構成1に記載のスロットマシンであって、
遊技の進行に応じた演出を行う演出制御手段(サブ制御部91)を備え、
前記演出制御手段は、
前記開始時視認態様制御手段を含み、
前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたときに、前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様が前記第2の視認態様(透過領域51bに画像が表示された状態、またはリールLED55の消灯状態)であり、前記開始時視認態様制御手段が前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様を前記第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)に変化させる必要があるときにも、前記可変表示部の視認態様が前記第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)であり、前記開始時視認態様制御手段が前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の視認態様を前記第1の視認態様(透過領域51bが透過状態、かつリールLED55の点灯状態)に変化させる必要がないときにも、前記待機時間(100ms)の経過後に前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたことに伴う演出を開始させる制御(制御パターンを更新する制御)を行う
ことを特徴としている。
この特徴によれば、開始操作手段の操作が検出されたときに可変表示部の視認態様を第1の視認態様に変更する必要のある場合にも、第1の視認態様に変更する必要のない場合にも、待機時間の経過後に、開始操作手段の操作が検出されたことに伴う演出が開始されるようになっており、いずれの場合にも常に待機時間が経過したタイミングで演出を開始することが可能となり、可変表示部の視認態様を第1の視認態様に変更する必要があるか否か、によって、開始操作手段の操作が検出されたことに伴う演出の開始タイミングがばらけてしまうことにより、遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例の構成3としてのスロットマシンは、本実施例の構成1または2に記載のスロットマシンであって、
前回のゲームにおける前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動開始から所定の制限時間(ウェイト時間)が経過する前に前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたときに、前記所定の制限時間(ウェイト時間)が経過するまで今回のゲームにおける遊技の進行を遅延させる遅延手段(メイン制御部41)を備え、
前記変動開始手段は、前記所定の制限時間(ウェイト時間)が経過する前に前記開始操作手段(スタートスイッチ7)の操作が検出されたときには、前記所定の制限時間(ウェイト時間)が経過した後、前記待機時間(100ms)が経過したときに前記可変表示部(リール2L、2C、2R)の変動を開始させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定の制限時間が経過する前に開始操作手段の操作が検出されたときには、一律に所定の制限時間が経過した後、待機時間が経過したときに可変表示部の変動を開始させることで、所定の制限時間の残り時間が待機時間よりも長いか否かによって、待機時間の有無を変更する等の処理を必要とせず、可変表示部の変動開始を待機させる処理を簡素化できる。
また、本実施例の構成4としてのスロットマシンは、本実施例の構成1〜3のいずれかに記載のスロットマシンであって、
遊技の制御を行う遊技制御手段(メイン制御部41)と、
遊技制御手段(メイン制御部41)から送信される制御情報(コマンド)に基づいて演出の制御を行う演出制御手段(サブ制御部91)と、
を備え、
前記遊技制御手段は、
前記変動開始手段と、
前記待機時間(100ms)が経過したときに所定制御情報(リール回転開始コマンド)を前記演出制御手段(サブ制御部91)に対して送信する所定制御情報送信手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技制御手段側で待機時間が経過した後、可変表示部の変動を開始したときに所定制御情報が演出制御手段に対して送信されることとで、演出制御手段側で、所定制御情報の受信によって遊技制御手段側で待機時間が経過したことを確実に把握することが可能となり、可変表示部の変動開始のタイミングに合わせて正確に演出を開始させることが可能となる。
また、本実施例の構成5としてのスロットマシンは、本実施例の構成1〜4のいずれかに記載のスロットマシンであって、
前記可変表示部(リール2L、2C、2R)は、識別情報(図柄)が描かれた表示帯(リール)を移動させることで変動表示可能であり、
前記視認態様変更手段は、前記表示帯(リール)の手前側に配置された表示領域(表示領域51a)に光を用いて画像を表示させる演出表示装置(液晶表示器51)であり、
前記スロットマシンは、
前記演出表示装置(液晶表示器51)の表示領域(表示領域51a)の一部に設けられた透過領域(透過領域51b)を介して前記表示帯(リール)を視認可能とされており、
前記透過領域(透過領域51b)に表示させる画像を前記表示領域(表示領域51a)のうち前記透過領域以外の非透過領域に表示させる画像よりも強調して表示させる
ことを特徴としている。
この特徴によれば、光を用いて画像を表示させる表示装置の表示領域に透過領域と非透過領域とを設けた場合には、透過領域に表示された画像の視認性が非透過領域に表示された画像よりも悪くなるが、透過領域に表示させる画像を非透過領域に表示させる画像よりも強調して表示させることにより、透過領域に表示された画像の視認性が低下してしまうことを防止でき、透過領域に表示された画像の視認性と、非透過領域に表示された画像の視認性と、の違いにより演出表示装置に表示された画像が認識し難くなってしまうことを防止できる。
尚、光を用いて画像を表示させる表示装置とは、例えば、背後に設けられた発光手段からの光の透過率を変化させることにより画像を表示させる表示装置、表示装置の発光素子の発光量を変化させることにより画像を表示させる表示装置、透過性を有する導光板に光を入射することにより入射した光が導光板に形成されたエッジにより屈折されることを利用して画像を表示させる表示装置などが該当する。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。