[第1実施形態]
まず、第1実施形態のスロットマシンについて説明する。
[遊技用システムの構成]
図1は、本発明が適用された本実施の形態における遊技用システムの構成を示す図である。本実施の形態の遊技用システムは、図1に示すように、遊技場において複数配置された遊技島に並設された複数の機種のスロットマシン1と、該スロットマシン1に対して1対1に対応設置された呼び出しランプ装置200と、各スロットマシン1の遊技情報を収集する収集ユニット50、該収集ユニット50にて収集された各遊技情報に基づく遊技情報データをホールコンピュータ140に中継する中継ユニット60と、各中継ユニット60にて中継された当該遊技場に設置されている各スロットマシン1の遊技情報を含む遊技情報データを受信し、該受信した遊技情報データに含まれる各スロットマシン1の遊技情報などを管理するホールコンピュータ140とを含む。
本実施の形態における遊技島には、図1に示すように、その側面に複数のスロットマシン1が設置されているとともに、呼び出しランプ装置200が、対応するスロットマシン1の上方位置に設けられており、本実施の形態に用いた該呼び出しランプ装置200は、通常のランプの点灯機能に加えて、その前面に表示部を有することで、各種の遊技情報やメッセージなどの表示機能を有している。
また、本実施の形態のスロットマシン1と収集ユニット50とは、図1に示すように信号ケーブル59を介して接続されており、各収集ユニット50はさらに通信ケーブル61を介して中継ユニット60と接続されており、これら収集ユニット50と中継ユニット60とは簡易ローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされていて、収集ユニット50が各スロットマシン1から出力される後述する各種の信号の入力により収集した遊技情報含む遊技情報データや、遊技状態履歴(状態別データ)を含む遊技状態履歴データを送信するようになっている。
さらに、これら各中継ユニット60はハブ57を介して通信ケーブル58にてホールコンピュータ140に接続されていて、中継ユニット60とホールコンピュータ140とが、比較的高速のデータ通信可能なローカルエリアネットワークにより双方向にデータ通信可能とされており、前記中継ユニット60にて各収集ユニット50から送信された送信データが中継されてホールコンピュータ140に送信されることで、該ホールコンピュータ140が各スロットマシン1に関する情報を収集して集中管理できるようになっている。
また、本実施の形態の呼び出しランプ装置200も、収集ユニット50と同様に中継ユニット60を介してホールコンピュータ140に接続されており、これら中継ユニット60を介して呼び出しランプ装置200とホールコンピュータ140とが、双方向のデータ通信を実施できるようになっており、各呼び出しランプ装置200が対応するスロットマシン1の機種設定や、遊技情報に関する各種の条件設定などをホールコンピュータ140において実施できるようになっている。
[スロットマシンの構成]
図2は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域51aを有しており、透視窓3に対応する透過領域51bが透過可能である。これにより、表示領域51aで所定の演出を実行可能とするとともに、表示領域51aのうち透過領域51bが透過することで透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L,2C,2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図3は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L,2C,2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
液晶表示器51の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53,54が設けられている。
また、前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L,2C,2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L,8C,8R、演出に用いるための演出用スイッチ56などが設けられている。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L,2C,2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L,2C,2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、1本の入賞ラインLNのみ設けられている例について説明するが、複数の入賞ラインが設けられているものであってもよい。本実施の形態では、入賞ラインLNが左下から右斜め上に上がるように形成されている。また、入賞を構成する図柄の組合せが入賞ラインLNに揃ったことを認識しやすくする無効ラインLM1〜LM4が設けられている。無効ラインLM1〜LM4は、入賞判定されるラインではなく、入賞ラインLNに特定の入賞図柄の組合せが揃った際に、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに所定の図柄の組合せ(たとえば、ベル−ベル−ベル)を揃えることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組合せが揃ったことを認識しやすくするものである。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L,2C,2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。導出表示される図柄(表示結果)として、選択可能なものは、ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときに入賞ラインLN上に表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。規定数の賭数(たとえば、3)が設定されると、各入賞ラインが有効化されて、ゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
また、図3の各リールの図柄配列については、右リール2Rにおいてチェリー図柄が5コマ以内に必ず配置されている。また、中リール2Cにおいてスイカ図柄が5コマ以内に必ず配置されている。各リールにおいて、所定時間内で引き込み可能な範囲内は、5コマ以内であるので、後述するチェリーリプ当選時には、必ず右リール2Rにチェリー図柄を導出することが可能であり、スイカ当選時には、必ず中リール2Cにスイカ図柄を導出することが可能である。
図4は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図5は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。図5の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図5の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図5の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L,33C,33Rからの信号に基づき、リールモータ32L,32C,32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図5の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、演出用スイッチ56が接続され、また液晶表示器51などの演出装置(図5の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図5の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。サブ制御部91の回路構成には、たとえば、日および時刻のうちの少なくともいずれか一方を計時するための時計装置97(以下では、RTCともいう)を含む。サブ制御部91は、たとえば、RTC97により計時された日および時刻のうちの少なくともいずれか一方の値や、演出用スイッチ56からの検出信号などに応じて演出制御を実行可能である。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図5の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
[入賞役]
図6は、ボーナスの種類、ボーナスの図柄組合せ、およびボーナスに関連する技術事項について説明するための図である。入賞役の名称欄には、有利な状態への移行を伴う入賞役であるボーナスの名称を示し、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、BBが作動することが示されている。また、備考欄には、入賞により移行されるボーナスの終了条件が示されている。ボーナスは、各々、予め定められたメダル枚数以上払い出されることにより終了する。たとえば、BB1に当選・入賞して制御されるボーナスについては、当該ボーナス中に払い出されたメダル枚数が441枚以上となったゲームにおいて終了する。
図7および図8は、再遊技役の種類、再遊技役の図柄組合せ、および再遊技役に関連する技術事項について説明するための図である。図7および図8の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として、再遊技役の名称リプ1〜リプ16が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役(再遊技役)が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、メダルを用いることなく次のゲームの賭数を自動で設定する(メダルを用いることなく次のゲームを行うことが可能となる)再遊技が付与されることが示されている。また、備考欄には、各リプレイ1〜16のその他の呼び方が示されている。たとえば、リプ1は、図柄の停止時にリールの中段にリプレイが揃うことから中段リプレイと称される。また、備考欄には、遊技状態を移行させる契機となるリプレイについて、移行先の遊技状態(RT1〜RT3)が示されている。なお、以下では、リプレイのことを単に“リプ”と称することもある。
図9および図10は、小役の種類、小役の図柄組合せ、および小役に関連する技術事項について説明するための図である。図9および図10の入賞役の名称欄には、その入賞役の名称として小役の種類が示されている。また、図柄組合せの欄は、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数作動欄には、入賞時に払い出されるメダルの枚数が示されている。図11は、出目の種類、出目の図柄組合せ、および出目に関連する技術事項について説明するための図である。図11の出目は所定の押し順に失敗し、入賞役を取りこぼしたときにのみに導出される特定の出目である。このような特定の出目は、メダルが払い出されない。また、図9の備考欄には、入賞役のその他の呼び方と対応する指標図柄などが示されている。指標図柄とは、入賞を発生させる図柄の組合せが入賞ラインLN上に停止したときに、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄をいう。たとえば、ベル1、ベル2、AT1〜AT32の指標図柄は「ベル」であり、スイカの指標図柄は「スイカ」である。本実施の形態では、後述する所定の抽選対象役に当選したときに対応する指標図柄を報知する告知演出を実行する。
また、入賞役のうちスイカについては、無効ラインLM1〜LM4のいずれかに揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、右下がりベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、右下がりスイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下がりスイカに当選・入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。
[遊技状態の遷移]
図12は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、リプレイが所定の当選確率で当選するRT0〜RT4と、小役の当選確率がRT0〜RT4中であるときよりも向上するボーナスとを含む複数種類の遊技状態のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかの遊技状態に制御される(図12の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照)。具体的には、通常(遊技の大半)は、RT1で制御される。そして、RT1から準備リプ(リプ4)に入賞したときは、RT1よりも再遊技役の当選確率が高いRT2へ移行する。さらに、RT2から突入リプ(リプ5)に入賞したときは、RT2よりも再遊技役の当選確率の高いRT3へ移行する。また、RT2やRT3からは、転落リプ(リプ2,リプ3)入賞またはベルこぼし(右取りこぼし,中取りこぼし,左取りこぼし)によりRT1へ移行する。RT2やRT3は、再遊技役の当選確率がRT1よりも高く遊技者にとって有利な遊技状態である。
BB1〜BB5のいずれかに当選したときには、RT4に制御される。BB1〜BB5のいずれかが当選したときに設定される当選フラグは、当選しているBBの入賞が発生するまで持ち越される。また、RT4についても、BB当選からBB入賞発生まで継続して制御される。RT4中においてBB入賞が発生すると、ボーナスに制御されて、図6で説明したメダル枚数以上払い出されることによりボーナス終了となり、RT0へ制御される。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類ごとに定められている(図13参照)。ボーナス中においては、操作手順(操作タイミングや押し順)に関わらず、極めて高い確率でベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
[抽選対象役]
図13および図14は、遊技状態ごとに抽選対象役(以下、当選した抽選対象役を当選役ともいう)として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役欄には、その名称を示し、入賞役の組合せ欄には、抽選対象役に含まれる入賞役の組合せを示し、遊技状態欄には、RTの種類ごとに、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示している。たとえば、図13に示すリーチ目リプは、RT0〜RT3のいずれの状態においても抽選対象となるがRT4では抽選されない。また、RT4では、はずれ、通リプ、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および弱チェリーリプ以外のリプレイは、当選しないように設定されている。その代わりに中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および弱チェリーリプの当選確率は、他のRT状態よりRT4の状態となっているときの方が高く設定されている。
また、図13によりリプレイについてさらに具体的に説明すると、たとえば、RT1の遊技状態において、抽選対象役ごとに、リプ4を入賞させる押し順(以下、正解手順ともいう)が異なるように定められている。たとえば、準備リプ1については、左リール2Lを第1停止したときにリプ4を入賞させ、左リール2L以外を第1停止させたときにはリプ4以外のリプ(リプ1)を入賞させるように設定されている。RT1の遊技状態において、準備リプ1〜6のいずれかに当選し押し順に正解すると、リプ4が入賞し遊技状態がRT1より有利なRT2へ移行する。また、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、および弱チェリーリプは、操作タイミングと押し順とにより導出される入賞役の種類(リプレイの種類)が決定する。具体的な内容については、後述する。
また、図14に示すように、RT4以外の遊技状態では、ボーナスが他の入賞役と同時当選することがある。たとえば、BB1は、BB1のみが単独当選する場合と、BB1とリーチ目リプ、BB1と中段チェリーリプ、BB1と強チェリーリプ、BB1と弱チェリーリプ、BB1とチャンス1、BB1とチャンス2、およびBB1とスイカとのうちいずれかの組合せで当選する場合とがある。また、ボーナス中においては、たとえば、共通ベルが抽選対象役に設定されており、極めて高い確率で当選するように定められている。共通ベルは、操作タイミングに関わらず入賞を発生し得る役である。このため、ボーナス中においては、操作タイミングおよび押し順に関わらず、極めて高い確率で共通ベル入賞を発生させることができ、メダル枚数を効率的に増加させることができる。このため、ボーナスは、遊技者にとって有利な状態である。
また、ボーナスと同時当選する入賞役の割合は、リーチ目>中段チェリーリプ>強チェリーリプ>弱チェリーリプ>スイカ>チャンス1>チャンス2となっている。そして、ボーナスに単独当選する割合は、同時当選する割合よりも低く設定されている。よって、遊技者は、何らかの抽選対象役に当選されることが示唆される後述する告知演出が実行された場合には、ボーナス当選に期待を持つことができる。
また、9枚ベル左1〜8,9枚ベル中1〜8,9枚ベル右1〜8は、抽選対象役ごとに、取りこぼしのないベル1またはベル2を入賞させる押し順(正解手順)が異なるように定められている。たとえば、9枚ベル中1では、中リール2Cを第1停止させたときには、確実にベル2を入賞させるようにリール制御が行われ、中リール2C以外を第1停止させたときには、引き込み可能な場合にのみ当選している押し順ベル(上段ベル、AT1,AT12,AT23,AT30)を入賞させ、引き込み不可能な場合に中取りこぼしの出目を導出させるようにリール制御が行われる。
ここで、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L,2C,2Rが停止するまでをいうが、ゲームを行う際にスタートスイッチ7の操作前の賭数設定や、リール2L,2C,2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれる。
[ゲーム処理]
メイン制御部41は、ゲーム制御処理を行って1回のゲームを制御する。ゲーム制御処理では、まず、賭数設定やクレジット精算・賭数精算するためのBET処理が行われる。BET処理の詳細については、図20〜図23を用いて説明する。
賭数設定後、スタートスイッチ7が操作されると、所定の乱数回路から乱数値を抽出し、当該抽出した乱数値に基づいて入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理(図13,図14など参照)が行われる。乱数回路は、所定の数値範囲(0〜65535)内の数値を所定の更新規則にしたがって更新する。メイン制御部41は、スタートスイッチ7が操作されたときに乱数回路が更新している数値を乱数値として抽出する。内部抽選において抽選対象役に当選したときには、当該抽選対象役に含まれる入賞役の当選フラグがRAMの所定領域に設定される。たとえば、BB1に当選したときには、BB1当選フラグが設定され、スイカに当選したときには、スイカの当選フラグが設定される。BB1〜BB5の当選フラグについては、当選したBBに入賞するまで持ち越される一方、BB1〜BB5以外の入賞役に対応する当選フラグは、入賞の発生の有無に関わらず、当選したゲームが終了したときに消去される。
内部抽選処理が終了すると、リール回転処理が行われる。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L,2C,2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L,8C,8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。なお、リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L,8C,8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズ演出を実行するためのフリーズ演出処理を実行した後に、ストップスイッチ8L,8C,8Rを有効化して通常ゲームに移行させるようにしてもよい。
リール2L,2C,2Rが停止してリール回転処理が終了すると、入賞ライン上の図柄組合せに基づいて入賞などが発生したか否かを判定する入賞判定処理(図7〜図11など参照)が行われる。また、入賞ライン上の図柄組合せに応じて、図12で示した状態に制御する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる。払出処理では、入賞の発生に応じてメダルの払い出しまたはクレジット加算や、入賞に関わらない各種の処理(たとえば、ボーナス中のメダル払出枚数を計数してボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグ(小役・再遊技役などの当選フラグの消去など)が行われる。また、BB1〜BB5のいずれかに入賞したと判定されたときには、入賞したBBの当選フラグを消去する。ゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理(図12など参照)を実行する。これにより、1ゲーム分のゲーム制御処理が終了し、次の1ゲーム分のゲーム制御処理が開始する。
[メダルセレクタ29について]
次にメダルセレクタ29について説明する。メダルセレクタ29は、メダル投入部4から投入されたメダルなどの媒体の流路を、筐体1aの内部に設けられたホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30と、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルなどの媒体を検出する投入メダルセンサ106a〜106cを有する。また、メダルセレクタ29は、流路切替ソレノイド30の状態にかかわらず、直径や厚みの異なる不正メダルをメダル払出口9から返却するように流路(たとえば、後述する投入流路301)が構成されている。
メダル投入が可能な場合には、流路切替ソレノイド30は励磁されており、この状態において流下するメダルは取込側流路302(図15(a)参照)を流下して投入メダルセンサ106a〜106c(図15(a)参照)により検出された後、ホッパータンク34a内に貯留されるようになっている。メダル投入が不可能な場合には、流路切替ソレノイド30の励磁が解除されて流路が排出側流路303(図16(a)参照)に切替わってメダル払出口9から返却される。
投入メダルセンサ106a〜106cは、投入メダルの逆流検知、メダルセレクタ29内のメダル詰り検知、メダルセレクタ29内の異物検知などを行うためのセンサである。
図15(a)及び図16(a)は、本実施例のスロットマシン1に設けられたメダルセレクタ29の構造を示す断面図であり、図16(b)は、図16(a)のA−A断面図であり、図15(b)は、図15(a)のB−B断面図である。
メダルセレクタ29には、図16(a)に示すように、メダル投入部4から投入されたメダルが流下する投入流路301及び投入流路301を流下したメダルをホッパータンク34aへ案内する取込側流路302が形成されている。また、図16(a)(b)に示すように、投入流路301の下方には、流路切替ソレノイド30の励磁により軸304aを支点として揺動する流路切替板304及び投入流路301から落下したメダルをメダル払出口9に案内する排出側流路303が設けられている。
流路切替板304は、流路切替ソレノイド30が励磁されていない状態において、図16(a)(b)に示すように、その上端部304bがメダルセレクタ本体に設けられた凹部305内に収容された状態とされ、投入流路301と排出側流路303と、が連通した状態となるため、投入流路301を流下するメダルは排出側流路303に落下してメダル払出口9より排出される。また、流路切替板304は、流路切替ソレノイド30が励磁された状態において、図15(a)(b)に示すように、流路切替板304の上部が軸304aを支点として図中左方向(矢印方向)に揺動することで、流路切替板304の上端部304bが凹部305より突出した状態となるため、投入流路301を流下するメダルは流路切替板304の上端部304bに沿って取込側流路302内に流下し、ホッパータンク34aに案内される。
また、取込側流路302には、図15(a)に示すように、取込側流路302を流下するメダルの通過を検出する投入メダルセンサ106a〜106c(以下投入メダルセンサ106aをセンサ1、投入メダルセンサ106bをセンサ2、投入メダルセンサ106cをセンサ3と呼ぶ場合もある)が設けられている。これらのうちセンサ1、センサ3は、取込側流路302の上部に沿った位置、すなわち取込側流路302を流下する円盤状のメダルの上端部の通過を、各々上流側と下流側にて検出可能な位置に配置され、センサ2は、取込側流路302の下部位置、すなわち取込側流路302を流下する円盤状のメダルの下端部の通過を検出可能な位置に配置されている。更に、センサ2は、図16(a)の点線Bおよび点線Cに示すように、センサ1及びセンサ3の間に配置されている。センサ1〜3は、取込側流路302を正常に流下するメダルが、センサ1、センサ2、センサ3の順番で検出される位置に配置されている。つまり、3つのセンサのうちセンサ1が最上流に設けられたセンサであり、センサ3が最下流に設けられたセンサである。
尚、本実施例では、媒体を検出するためのセンサとして従来公知のフォトセンサを用いるが、メダルの通過を検出できるものであれば、その他の検出手段、例えば、近接センサや反射センサ等を用いても良い。
図17(a)〜(h)は、取込側流路302を正常に流下するメダル、すなわち正常な方向(図中右方向)に流下するメダルの流下状況を示す図である。
取込側流路302を正常に流下するメダルは、図17(a)〜(h)に示すように、図中右側に向かって流下するため、センサ1、センサ2、センサ3の順番でその通過が検出される。詳しくは、まず、センサ1〜3のいずれにも検出されない状態(図17(a)参照)から、上流側上端のセンサ1によりメダルの上端が検出され(図17(b)参照)、次いで、取込側流路302の下端のセンサ2によりメダルの下端が検出され(図17(c)参照)、次いで、取込側流路302の下流側上端のセンサ3によりメダルの上端が検出される(図17(d)参照)。
センサ1〜3のすべてによりメダルが検出された後は、まず、センサ1による検出が終了し(図17(e)参照)、次に、センサ2による検出が終了した後(図17(f)参照)、センサ3による検出が終了する(図17(g)、(h)参照)。
取込側流路302を正常に流下するメダルのセンサ1〜3による検出状態の遷移は、常に図18に示すタイミングチャートのようになる。
具体的には、いずれのセンサにも検出されない状態a−b(センサ1:off、センサ2:off、センサ3:off)、センサ1が検出される状態b−c(センサ1:on、センサ2:off、センサ3:off)、センサ1、センサ2が検出される状態c−d(センサ1:on、センサ2:on、センサ3:off)、センサ1〜3の全てが検出される状態d−e(センサ1:on、センサ2:on、センサ3:on)、センサ2、センサ3が検出される状態e−f(センサ1:off、センサ2:on、センサ3:on)、センサ3が検出される状態f−g(センサ1:off、センサ2:off、センサ3:on)、いずれのセンサにも検出されない状態g−h(センサ1:off、センサ2:off、センサ3:off)の順番でセンサ1〜3の検出状態が遷移する。
このように本実施例では、センサ1〜3による検出状態の遷移が常に同一パターンの状態遷移となるため、センサ1〜3による検出状態の遷移が異なった状態遷移となることによりメダル投入に関連した不正を検出できる。
例えば、本実施例のメダルセレクタ29では、センサ1、センサ3が、取込側流路302を流下するメダルの上端部の通過を、各々上流側と下流側にて検出可能な位置に配置されているため、図19(a)に示すように、流下方向が異なる場合、すなわち一度投入されたメダルを外部から牽引して再度使用する不正行為、いわゆる逆流(逆戻し)が行われた場合には、図19(b)に示すように、センサ3、センサ2、センサ1の順番で検出される。すなわちセンサ1よりも下流側に設けられたセンサ3の方が先に検出状態となるため、投入メダルの逆流検知を行うことができる。
また、メダルセレクタ29内のメダル詰りが発生したときや、正規のメダルと異なる異物が投入されたときにも、同様に、センサ1〜3の状態遷移が図18に示す状態遷移の所定範囲内に収まらない可能性が高くなるため、メダルセレクタ29内のメダル詰り検知や、メダルセレクタ29内の異物検知も行うことができる。たとえば、センサ1〜センサ3の少なくともいずれかのセンサによる検知時間が、正規のメダルが流下するときの検知時間の所定範囲を超えているときには、メダル詰りである旨のメダル詰り検知を行うことができる。また、センサ1が検出された後、センサ2が検出されずにセンサ3が検出されたときや、センサ1が検出されずにセンサ2が検出されたときなどにおいては、検出された媒体が正規のメダルではないため、異物である旨の異物検知を行うことができる。
[BET処理について]
図20〜図23は、メイン制御部が実行するBET処理の制御内容を示すフローチャートである。BET処理では、まず、メイン制御部41のRAMの所定領域において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(S10)、遊技状態に応じた規定数(本実施の形態では上限数と同じ。いずれの遊技状態においても3。)をメイン制御部41のRAMに設定し(S11)、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームである旨を示すリプレイゲームフラグ(前回のゲームでリプレイが導出されたことにより設定されるフラグ)が設定されているか否かに基づいて次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する(S12)。
S12において次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであると判定された場合には(S12のYES)、S14において、BETカウンタの値を1加算し、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数(ここでは3)であるか否か、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定し(S15)、BETカウンタの値が規定数でなければS14に戻る。BETカウンタの値が規定数となりリプレイ入賞による賭数の設定が完了すると、S19へ移行する。
S19では、メイン制御部41のRAMの所定領域において格納されるクレジットの値であるクレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定する。S19において上限値であると判定されたときには、投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定し(S20)、S22に進む。S20において、投入不可フラグが設定されると、投入要求LED17およびBETスイッチ有効LED21を消灯させるための処理が行われる。これにより、遊技者に対して、メダル投入が可能である旨を報知できる。
S19において上限値でないと判定されたとき、つまりクレジット投入が可能であると判定されたときには、S21に進む。なお、S12においてリプレイゲームでないと判定された場合にはそのままS21に進む。
S21においては、投入待ち前の設定を行ってS21Aに進む。投入待ち前の設定では、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されている場合は当該投入不可フラグをクリアし、メダルの投入が可能な状態とする。このため、リプレイ入賞後においては、賭数の設定が完了する前であって投入待ち前の設定が未だ行われていないときに投入されたメダルを受付けず、賭数の設定が完了して投入待ち前の設定が行われてから投入されたメダルを有効に受付けてクレジット加算されることになる。メイン制御部41は、S21において投入待ち前の設定が行われて投入不可フラグをクリアされた後に、投入要求LED17を点灯させ、賭数を設定することが可能な場合にはBETスイッチ有効LED21を点灯させる処理を実行する。
S21Aでは、最も上流側に配置されている投入メダルセンサ106a(センサ1)によりメダルが検出されたか否かが判断される。S21Aにおいて、投入メダルセンサ106aによりメダルが検出されたと判断された場合には(S21AのYES)、S21Bに進む。S21Bでは、最終メダル判定処理を実行する。
図23は、最終メダル判定処理のフローチャートを示したものである。S100では、「53−(BETカウンタの値+クレジットカウンタの値)」を演算し、該演算結果が1であるか否かが判断される。なお、BETカウンタの値およびクレジットカウンタの値は、S21Aで検出されたメダルによりBETカウンタまたはクレジットカウンタが更新される前の値である。これは、S100の処理は、S21Aで検出されたメダルが、投入メダルセンサ106aで検出されたが、投入メダルセンサ106bおよび投入メダルセンサ106cのいずれでも検出されていないタイミングで実行されるからである。
「53−(BETカウンタの値+クレジットカウンタの値)」の演算結果が1であると判断されたときには(S100のYES)、S102において、最終メダルフラグがメイン制御部41のRAMに設定され、最終メダル判定処理を終了する。一方、該演算結果が1ではないと判断されたときには(S100のNO)、S102の処理を実行することなく、最終メダル判定処理を終了する。
S100の「53」は、クレジットカウンタの上限値(=50)と、BETカウンタの上限値(=3、規定数ともいう)との合計値(以下、「合計上限値」という。)である。また、S102の最終メダルフラグとは、S21Aにおいて、投入メダルセンサ106aで検出されたメダルが最終のメダルであること、つまり、投入メダルセンサ106aで検出されたメダルによりクレジットカウンタまたはBETカウンタが更新されると、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の合計値が合計上限値(53)に到達することを特定可能なフラグである。換言すれば、最終メダルフラグは、メダルが投入メダルセンサ106aにより検知されたとき(S21AのYES)の状況が、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値との合計値が52である状況をいう。S21Bの処理が終了すると、S21Cに進む。
S21Cにおいて、最終メダルフラグがメイン制御部41のRAMに格納されているか否かが判断される。S21Cにおいて、最終メダルフラグが格納されていると判断されると(S21CのYES)、S21Dに進む。S21Dでは、投入不可フラグが設定される。また、S21Dでは、S21Bで設定された最終メダルフラグは消去される。また、S21AにおいてNOと判定されたとき、およびS21CにおいてNOと判定されたときには、S22へ進む。
S22では、メイン制御部41のRAMに投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。S22においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切替ソレノイド30をonの状態とし、メダルの流路をホッパータンク側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(S23)、S25に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(S24)、S30に進む。
S30では、投入メダルセンサ106a〜106cによる検出結果が適正な検出結果となり、投入メダルの通過が検出されたか否か、すなわち投入メダルの通過が検出された旨を示す投入メダルフラグの有無を判定する。投入メダルセンサ106a〜106cによる検出結果が適正な検出結果となる場合というのは、入メダルセンサ106a〜106cの状態遷移が図18に示すようになったときである。S30において投入メダルの通過が検出されていなければ、S45に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、投入メダルフラグをクリアしS33に進む。
S33においてメイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算し(S35)、S21Aに戻る。
S33においてBETカウンタの値が規定数であれば、S40においてメイン制御部41のRAMにおいてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する。S41においては、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かが判定される。クレジットカウンタの値が50でなければ、S21Aに戻り、クレジットカウンタの値が50であれば、S42において投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定しS21Aに戻る。
S45では、スタートスイッチ7の操作が検出されているか否か、すなわちスタートスイッチ7の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。さらに立上りエッジは、いずれかのスイッチがONに変化し、かつ全てのスイッチがOFFである場合にのみ設定されるので、S45では、いずれかのスイッチがONに変化したか否かに加えて他のスイッチがOFFであるかどうかについても判定されることとなる。
S45においてスタートスイッチ7の操作が検出されていないと判定された場合、またはスタートスイッチ7が操作されたものの他のスイッチも操作されている場合には、S50に進み、スタートスイッチ7の操作が有効に検出されていれば、S46に進み、立上りエッジをクリアする。また、S47では、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか、すなわちゲームの開始条件となる賭数が設定されているか否かを判定する。
S47においてBETカウンタの値が規定数でなければ、S21Aに戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、S48において、投入不可フラグをメイン制御部41のRAMに設定するとともに、流路切替ソレノイド30をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口9側の経路として新たなメダルの投入を禁止し、S49において、ゲーム開始時の設定を行う。これにより、ゲームが開始されてから当該ゲームが終了して、次のゲーム以降のBET処理におけるS21において投入待ち前の設定が行われるまではメダルを投入しても受付けられず、メダル払出口9から払出されることになる。そして、S49の後、BET処理を終了する。
S50においては、1枚BETスイッチ5の操作が検出されているか否か、すなわち1枚BETスイッチ5の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S50において1枚BETスイッチ5の操作が検出されていなければ、S51に進み、1枚BETスイッチ5の操作が検出されていれば、図22のS65に進み、立上りエッジをクリアする。
S66においては、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S66においてBETカウンタの値が規定数であればS21Aに戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、S67においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S67においてクレジットカウンタの値が0であればS21Aに戻る。S67においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S69において、クレジットカウンタの値を1減算し、S70においては、BETカウンタの値を1加算してS21Aに戻る。また、S66でYESと判定された場合、およびS67でYESと判定された場合には、S21Aに戻る。
S51においては、MAXBETスイッチ6の操作が検出されているか否か、すなわちMAXBETスイッチ6の立上り示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S51においてMAXBETスイッチ6の操作が検出されていなければ、S52に進み、MAXBETスイッチ6の操作が検出されていれば、図22のS75に進み、立上りエッジをクリアする。
S76においては、メイン制御部41のRAMに設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する。S76において、BETカウンタの値が規定数でなければ、S77においてクレジットカウンタの値が0であるか否かを判定する。S77においてクレジットカウンタの値が0でなければ、S78において、クレジットカウンタの値を1減算し、S79において、BETカウンタの値を1加算して、S76に戻る。
また、S76でYESと判定された場合、およびS77でYESと判定された場合には、S21Aに戻る。
S52においては、精算スイッチ10の操作が検出されているか否か、すなわち精算スイッチ10の立上りを示す立上りエッジが設定されているか否かを判定する。S52において精算スイッチ10の操作が検出されていなければS21Aに戻り、精算スイッチ10の操作が検出されていれば、S53に進み、立上りエッジをクリアする。S54においては、メイン制御部41のRAMにリプレイゲームフラグが設定されているか否かに基づいて次のゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する。
S54においてリプレイゲームであると判定されなかったときには、S56においてBETカウンタの値が0か否かを判定し、BETカウンタの値が0でなければS57に進み、ホッパーモータ34を駆動してBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわち賭数の設定に用いられたメダルを返却するとともにBETカウンタの値を0にする制御)が行われる。
これに対し、S54においてリプレイゲームであると判定されたときや、S56においてBETカウンタの値が0であると判定されたときには、S59において、ホッパーモータ34を駆動してクレジットカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御(すなわちクレジットとして記憶されているメダルを返却するとともにクレジットカウンタの値を0にする制御)が行われる。S57における賭数精算処理の後、S58において、メイン制御部41のRAMに設定されている投入不可フラグをクリアしてS21Aに戻る。
なお、図20〜図23の例では、リプレイゲームでは、S19の処理およびS41の処理が、メダルの投入を許可するか否かを決定するメダル投入許可処理に該当し、リプレイゲームではないゲームでは、S41の処理がメダル投入許可処理に該当する。
[メダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミング]
次に、ゲームの進行を妨げることのない異常(エラー)を検出した場合において、CPU41aが外部出力信号として外部出力基板1000に対して出力するメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力制御について図24〜図26に基づき説明する。
メダルOUT信号とは、小役の入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示す信号、および再遊技役の入賞の発生により自動で賭数設定されたBET数(実質的に付与されたメダル数であり3)を示す信号である。メダルOUT信号は、CPU41aの制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板を介してホールコンピュータ140(図1参照)などのホール機器に出力されるようになっている。
セキュリティ信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号それぞれがパラレル・シリアル変換回路にて変換された信号である。セキュリティ信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号それぞれを個別に識別可能なシリアル信号である。セキュリティ信号は、パラレル・シリアル変換回路から外部の情報提供端子板(図示せず)に出力される。該情報提供端子板にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されてホール機器へ出力されることとなる。
ドア開放信号は、前面扉2bが開放中の旨を示す信号である。設定変更信号は、設定変更モードに移行している旨を示す信号である。設定変更モードとは、設定値を変更可能な状態(モード)である。設定値は、各当選役の当選確率を特定可能な値である。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。投入エラー信号は、メダルセレクタの異常を示す信号である。投入エラー信号は、たとえば、センサ1〜センサ3の状態遷移が、図19(b)のようになったときに出力される信号である。払出エラー信号は、ホッパーユニット(メダル払出)の異常を示す信号である。
ゲームの進行を妨げることのない異常は、エラー処理を行わなくてもゲームを進行できる異常である。エラー処理とは、たとえば、エラーコードをメイン制御部41のRAMに格納するとともに、発生した異常に対応するエラーコードを遊技補助表示器12などに表示する処理である。エラー処理では、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38が操作されたときにエラーコードの表示を終了すると共に、メイン制御部41のRAMに格納されていたエラーコードを消去される。また、ゲームの進行を妨げることのない異常の具体例としては、リール回転処理中の投入エラーおよび払出エラーや、払出処理中の投入エラーなどである。
リール回転処理中及び払出処理中の投入エラーは、例えば、メダル投入部4から異物を挿入された場合や、メダルの流路に異物が存在した場合や、リール回転中又は払出処理中にも関わらず、メダル投入部4から投入されたメダルがホッパータンク34a側に流下した場合などに検出される。また、リール回転処理中の払出エラーは、払出タイミングではない場合にメダルが払い出された場合などに検出される。
図24〜図26において、スタートスイッチ、リール回転開始、第1停止、第2停止、第3停止、払出、賭数設定は、ゲーム進行中の各タイミングを示す。具体的には、スタートレバーは、スタートスイッチ7の操作を検出したタイミングを示す。リール回転開始は、リール2L、2C、2Rが回転を開始したタイミングを示す。第1停止は、全てのリールが未だ回転中の状態で最初に行われる停止操作を検出したタイミングを示す。第2停止は、いずれか1つのリールが既に停止し、2つのリールが回転中の状態、すなわち2番目に行われる停止操作を検出したタイミングを示す。第3停止は、いずれか2つのリールが停止し、1つのリールが回転中の状態、すなわち3番目に行われる停止操作を検出したタイミングを示す。払出は、メダルの払出処理を行っているタイミングを示す。賭数設定は、リプレイ当選後に賭数の設定処理を行っているタイミングを示す。
異常検出は、ゲームの進行を妨げることのない異常を検出したタイミングを示す。メダルOUT信号は、メダルOUT信号の出力状況を示す。具体的には、メダルOUT信号は、1パルス出力することにより1枚のメダルが払い出された旨を示す信号である。セキュリティ信号は、ゲームの進行を妨げることのない異常が発生したことを示す信号(例えば、投入エラー信号や払出エラー信号)の出力状況を示す。
図24は、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出し、かつメダルの払出のある入賞が発生した場合におけるメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを示した図である。本実施の形態では、図示するとおり、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、リール回転処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
また、従来知られているように、ゲーム中に異常検出したときに、ゲーム終了後に異常報知する場合、ゲームに関する処理を終了した後に異常信号の出力を行うと、「ゲーム中の異常」と「ゲーム終了直後の異常」の区別がつかない。しかしながら、本実施の形態では、ゲームを開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、遊技媒体の付与が終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、例えば、ホールコンピュータ140が、収集ユニット50によって収集されたメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを解析し、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号が出力されていたことを検出することで、「ゲーム直後の異常」ではなく、「ゲーム中の異常」であることを区別することができる。
図25は、メダルの払出のある入賞が発生し、かつ払出処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合におけるメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを示した図である。本実施の形態では、図示するとおり、払出処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、払出処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
また、従来知られているように、払出中に異常検出したときに、払出終了後に異常報知する場合、ゲームに関する処理を終了した後に異常信号の出力を行うと、「払出中の異常」と「払出終了直後の異常」の区別がつかない。しかしながら、本実施の形態では、遊技媒体の付与を開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、遊技媒体の付与が終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、例えば、ホールコンピュータ140が、収集ユニット50によって収集されたメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを解析し、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号が出力されていたことを検出することで、「払出終了直後の異常」ではなく、「払出中の異常」であることを区別することができる。
図26は、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出し、かつリプレイの入賞が発生した場合におけるメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを示した図である。本実施の形態では、図示するとおり、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、リプレイの入賞による賭数処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、リール回転処理中に異常が発生した状況で賭数が設定されたことを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。なお、図示する例では、賭数設定の横軸が長いが、実際は一瞬である。
また、従来知られているように、ゲーム中に異常検出したときに、ゲーム終了後に異常報知する場合、ゲームに関する処理を終了した後に異常信号の出力を行うと、「ゲーム中の異常」と「ゲーム終了直後の異常」の区別がつかない。しかしながら、本実施の形態では、ゲームを開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、リプレイの入賞による賭数処理を終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、例えば、ホールコンピュータ140が、収集ユニット50によって収集されたメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを解析し、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号が出力されていたことを検出することで、「ゲーム直後の異常」ではなく、「ゲーム中の異常」であることを区別することができる。
なお、ゲームの進行を妨げることのない異常を検出するタイミングは、図25,図26に示す例ではリールの回転中であり、図27に示す例では払出処理中であるが、これに限らない。例えば、ウェイト中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合や、フリーズ中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合や、精算中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合などにおいても、図24〜図26に記載の例と同様に、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、各処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
[サブ制御部91が実行する演出について]
本実施の形態において、サブ制御部91は、所定のタイミングで、告知演出、示唆演出、および共通演出を各々実行する。なお、サブ制御部91は、これら以外の演出も実行可能である。
告知演出は、所定の役に当選したときに、最終的な図柄組合せが導出される前に当該当選した役を告知(報知、示唆とも言える)する演出である。たとえば、スイカに当選したゲームにおいては、最終的な図柄組合せが導出される前に指標図柄および特定入賞図柄のうちの少なくともいずれかに相当する図柄のキャラクタ画像が表示領域51aに表示される。なお、告知演出は、所定の役に当選したときに、最終的な図柄組合せが導出されたときにも実行されることもある。この場合は、告知演出によって、当選していた役を事後報知することになる。
示唆演出は、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したときに、最終的な図柄組合せが導出された後に当選していた役を示唆(報知、告知とも言える)する演出である。たとえば、強チェリーリプに当選したゲームにおいて、強チェリーリプ当選時に限り導出可能な「チェリー−チェリー−チェリー」が導出されたときには、強チェリーリプ当選を特定可能に示唆する強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。また、強チェリーリプに当選したゲームにおいて、強チェリーリプ当選時および弱チェリーリプ当選時のいずれにおいても導出可能な「チェリー−リプレイ−チェリー」が導出されたときには、強チェリーリプ当選を特定可能に示唆する強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。また、弱チェリーリプに当選したゲームにおいて、強チェリーリプ当選時および弱チェリーリプ当選時のいずれにおいても導出可能な「チェリー−リプレイ−チェリー」が導出されたときには、弱チェリーリプ当選を特定可能に示唆する強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。なお、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したゲームでは、示唆演出ではなく告知演出が実行されてもよいし、両方の演出が実行されてもよい。たとえば、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したときに告知演出を実行することでいずれかのチェリーリプに当選したことを告知した後、最終的な図柄組合せが導出された後に示唆演出が実行されてもよい。
共通演出は、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したときに、最終的な図柄組合せが導出された後にいずれかのチェリーリプに当選していたことを示唆(報知、告知とも言える)する演出である。たとえば、強チェリーリプに当選したゲームにおいて、強チェリーリプ当選時および弱チェリーリプ当選時のいずれにおいても導出可能な「チェリー−リプレイ−チェリー」が導出されなかった場合に、強チェリーリプ当選時および弱チェリーリプ当選時のいずれにおいても導出可能な「リプレイ−リプレイ−チェリー」が導出されたときには、いずれかのチェリーリプ当選を特定可能に示唆する共通入賞音がスピーカ53,54から出力される。なお、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したゲームでは、共通演出ではなく告知演出が実行されてもよいし、両方の演出が実行されてもよい。たとえば、強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したときに告知演出を実行することでいずれかのチェリーリプに当選したことを告知した後、最終的な図柄組合せが導出された後に共通演出が実行されてもよい。
[ATに関する処理について]
メイン制御部41は、ボーナスやRT2,RT3などの有利な状態に加えて、AT(アシストタイム)に制御可能である。メイン制御部41は、ATに制御するか否かのAT抽選を実行する。また、メイン制御部41は、AT抽選でATに制御すると決定した場合にATに制御し、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための押し順を特定可能なナビ演出を実行するための処理を実行する。
メイン制御部41は、非AT中においては、特定の抽選対象役(本実施形態では、図13,図14に示す、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、BB1〜BB5、共通ベル)が当選した場合に、ATに制御するか否かを決定するAT抽選処理を行う。AT抽選処理は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
AT抽選処理では、ATに制御するか否かを決定するとともに、ATに制御すると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数を決定する。ATゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶される。また、メイン制御部41は、ATを開始するタイミングを抽選する。メイン制御部41は、たとえば、AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することを乱数値の抽選により決定する。
遊技者にとっての有利度である、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度やATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値(獲得する平均ゲーム数)は、特定の抽選対象役の種類に応じて異なるように定められており、たとえば、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、共通ベルの順となり、共通ベルが最も低くなるようにAT抽選が行われる。このため、遊技者にとっては、たとえば、弱チェリーリプに当選したときよりも強チェリーリプに当選したときの方が有利度が高くなる。強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したゲームにおいて示唆演出が実行されるが、示唆演出によって強チェリーリプの当選が示唆されたときには、示唆演出によって弱チェリーリプの当選が示唆されたときよりも、遊技者にAT当選を期待させ、かつより多くのATゲーム数が付与されることに対して期待させることができる。
また、AT抽選においてATに制御すると決定される信頼度、および、ATに制御するときに決定されるATゲーム数の期待値は、同じ特定の抽選対象役に当選しているときであっても、当該特定の抽選対象役がBB1〜BB5と同時当選していないとき(たとえば、強チェリーリプ当選時)よりも、BB1〜BB5と同時当選しているとき(たとえば、BB1+強チェリーリプ当選時)の方が高くなるようにAT抽選が行われる。
サブ制御部91は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する有利期待演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。有利期待演出としては、たとえば、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出が設けられている。所定画像を表示させる演出には、たとえば、キャラクタA演出、キャラクタB演出、ボタン演出、連打演出、などが含まれる。このような所定画像を表示させる演出は、スピーカ53,54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御とともに行われる。なお、いずれかの制御が単独で行われてもよいし、2つ以上の組合せ(たとえば、所定画像と音とが実行され、LEDの点灯が実行されないなど)で実行されるようにしてもよい。
キャラクタA演出とは、キャラクタAを表示させる演出である。キャラクタB演出とは、キャラクタBを表示させる演出である。ボタン演出とは、ボタン画像を表示させて演出用スイッチ56への操作を促し、演出用スイッチ56への操作に応じてBB当選あるいはAT当選の信頼度を示唆する所定画像を表示させる演出である。連打演出とは、演出用スイッチ56への連打操作を促し、所定操作期間内における演出用スイッチ56への連打操作に応じて所定のメータ画像を増加させて、MAXに到達することなどによりBB当選あるいはAT当選している旨を示唆する演出である。
サブ制御部91は、BB当選およびAT当選しているか、BB当選あるいはAT当選のいずれか一方だけ当選しているか、あるいは、BB当選もAT当選もしていないかに応じて異なる割合で、有利期待演出を実行するか否か、および、実行する有利期待演出の種別をいずれにするかを決定するための有利期待演出抽選処理を実行する。
有利期待演出抽選処理では、少なくともBB当選あるいはAT当選しているときには必ず有利期待演出を実行する旨を決定し、BB当選もAT当選もしていないときでも所定割合で有利期待演出を実行する旨を決定する。所定割合は、たとえばBB当選の信頼度が高い小役当選であるとき程、高い割合に設定されている。これにより、有利期待演出は、BB当選あるいはAT当選している場合だけでなく、BB当選もAT当選もしていないときでも実行される。
また、有利期待演出抽選処理では、有利期待演出を実行すると決定したときには、少なくともBB当選あるいはAT当選しているかいずれにも当選していないかに応じて異なる割合で有利期待演出の種別を決定する。具体的に、遊技者にとっての有利度であって、実行されたときにBB当選あるいはAT当選している信頼度が、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、有利期待演出の種別が決定されるように割合が定められている。なお、実行する演出としては、一の有利期待演出が決定されるものに限らず、複数の有利期待演出が決定され得るようにしてもよい。
サブ制御部91は、後述する内部当選コマンド、AT抽選時コマンドにより、強チェリーリプなどに内部当選したこと、ATの当選または非当選、ATゲーム数、AT開始タイミングを特定する。有利期待演出を実行する所定タイミングは、ATを開始するタイミングの抽選(AT当選ゲームから0〜32ゲーム経過でATを開始することの抽選)で決定されたAT開始タイミングの前ゲームである。たとえば、AT開始タイミングが0ゲーム後と決定されたなら当該ゲーム(AT当選ゲームにてAT当選が報知される)に有利期待演出が実行される。また、AT開始タイミングが32ゲーム経過後と決定されたなら31ゲーム間は、前兆演出(AT当選を煽る演出)を実行し、32ゲーム目に有利期待演出を実行し、AT当選を報知する。
ここで、サブ制御部91は、ATに非当選したことをAT抽選時コマンドにより特定した場合にもガセの演出として有利期待演出(ATが非当選であることを報知する演出)を実行する。たとえば、サブ制御部91は、内部当選コマンドによりチェリーリプに当選し、AT抽選時コマンドによりATに非当選であることを特定することができるが、ATを開始するタイミングは、メイン制御部41では決定されていない。このような場合には、サブ制御部91が0〜32ゲームからガセの有利期待演出を実行するゲーム数の抽選を行い、ガセの有利期待演出のゲーム数を決定する。
メイン制御部41は、BB当選せずにAT当選しているときにはAT開始タイミングとなったときに、ATフラグを設定してATに制御する。一方、メイン制御部41は、BB当選とともにAT当選しているときには、BB入賞してボーナスが終了したときにATフラグを設定し、ボーナス終了後の次のゲームからATに制御する。ここで、ATへの制御は、たとえばAT開始タイミングが10ゲームと決定されている場合には、10ゲームが0ゲームとなったタイミングで制御されるようにしてもよいし、0ゲームとなった次のゲームのタイミングで制御されるようにしてもよい。
ATフラグは、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶し、ATゲーム数が0に到達したときにクリアされる。メイン制御部41は、ATフラグに基づいてAT中であるか否かを特定する。AT中においては、後述するようにナビ演出が実行される結果、RT3に制御可能となる。AT開始後におけるATゲーム数の減算は、たとえば、RT2において突入リプに当選(減算開始契機が成立)した次のゲームから開始する。BB終了後に開始されるATについても同様である。これにより、メイン制御部41は、決定したATゲーム数にわたりAT+RT3に制御可能となる。
メイン制御部41は、AT中においては、特別の抽選対象役(本実施形態では、BAR聴牌リプなど)が当選した場合に、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選は、たとえば内部抽選処理において内部抽選が行われた後に実行されるようにしてもよく、1ゲームの進行において予め定められたタイミングで実行されるものであればよい。
上乗せ抽選では、ATゲーム数を上乗せするか否かを決定するとともに、上乗せすると決定したときには、複数種類のゲーム数(50、100、150、200、250、300)からATゲーム数に上乗せする上乗せゲーム数を決定する。決定された上乗せゲーム数は、メイン制御部41のRAMの所定領域において記憶されているATゲーム数に加算される。これにより、メイン制御部41は、ATに制御するゲーム数を上乗せする。
サブ制御部91は、上乗せ抽選が行われたときには、上乗せ当選したか否かを示唆する上乗せ期待演出を所定タイミングで実行するための処理を行う。上乗せ期待演出としては、所定画像を液晶表示器51に表示させる演出など、どのようなものであってもよい。
また、サブ制御部91は、所定の抽選対象役に当選したときおよび所定の入賞役の入賞が発生したときに対応する指標図柄を報知する告知演出を実行する。たとえば、図9に示すように、右下ベル、中段ベル、上段ベルの指標図柄は、ベルである。また、スイカについては、無効ラインLM4に揃う図柄および揃う可能性がある図柄ではないが、ベルの指標図柄と同じ「ベル」が特定入賞図柄として定められている。特定入賞図柄とは、スイカに含まれる右下スイカの入賞図柄の組合せのうち、右リール2Rに対応する図柄であり、右下スイカに入賞するときに入賞ラインLN上に停止され得る図柄である。スイカに当選しているときには、指標図柄を用いた演出と、特定入賞図柄を用いた演出とを実行可能である。告知演出では、指標図柄および特定入賞図柄に相当する図柄のキャラクタ画像が表示される。また、チェリーリプに当選しているときは、チェリーに当選したことを示す告知演出が実行される。たとえば、チェリーリプに当選したとき(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれかに当選したとき)には、チェリー図柄に対応するキャラクタ画像が表示される。
[各種コマンドについて]
メイン制御部41は、上記に例示した処理の実行に応じた遊技の進行状況および処理結果を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、各種処理を行う。
本実施形態では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、内部当選コマンド、入賞判定コマンド、ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンド、遊技状態コマンド、AT抽選時コマンド、AT中コマンド、ATゲーム数コマンドなどを含む複数種類のコマンドを送信する。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類、特別役の持ち越しの有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドから所定の役に当選したことを特定した場合、告知演出を実行可能である。
入賞判定コマンドは、入賞ラインLN上に揃った図柄の組合せ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドである。入賞判定コマンドは、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドから強チェリーリプや弱チェリーリプに当選したことを特定した場合、その後受信した入賞判定コマンドから特定可能な入賞ラインLN上に揃った図柄組合せに応じて、示唆演出あるいは共通演出を実行可能である。
ストップスイッチやスタートスイッチの操作コマンドはストップスイッチやスタートスイッチが操作されたことを示すコマンドであり、各操作時に送信される。遊技状態コマンドは遊技状態が移行したときに送信される。具体的にはRTが移行したときやボーナスに制御されたときに送信される。
AT抽選時コマンドは、AT抽選が行われたときに送信され、AT抽選に当選したか否か、当選したATゲーム数が何ゲームであるか、および、AT開始タイミングが何ゲーム目(AT当選から何ゲーム目)であるかなどを特定可能なコマンドである。
AT中コマンドは、ゲームが開始したときに送信され、当該ゲームがAT中におけるゲームであるか否かを特定可能なコマンドである。たとえば、ATゲーム数が付与されていてもATフラグがセットされておらずATが開始されていなければ、非ATを特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が付与されておりかつATフラグがセットされておりATが開始されているときには、ATを特定可能なコマンドが送信される。
ATゲーム数コマンドは、メイン制御部41が管理するATゲーム数を特定可能なコマンドであって、ゲームが開始したときに送信される。たとえば、ATゲーム数が0であるときには、0を特定可能なコマンドが送信され、ATゲーム数が100であるときには、100を特定可能なコマンドが送信される。
BB抽選およびAT抽選の結果としては、いずれも非当選であったときには「残念!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選であったときには「BB確定!」といったメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、AT当選であったときには「AT確定!」といったメッセージとともに「100ゲーム獲得!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行され、BB当選かつAT当選であったときには「BB・AT確定!」といったメッセージとともに「BB終了後100ゲームに亘りAT!」といったように獲得したATゲーム数を特定可能なメッセージを液晶表示器51に表示させる演出が実行される。なお、BB当選したゲームにおいてBB入賞した場合には、サブ制御部91は、BB当選を報知するための有利期待演出を実行しない。
また、サブ制御部91は、AT中コマンドに基づきAT中であるか否かを判別して、状態に応じた背景画像による演出を液晶表示器51において実行させるとともに、AT中であるときには内部当選コマンドに基づきナビ演出を実行する。また、サブ制御部91は、ATゲーム数コマンドに基づき、ATゲーム数のみならず、前回受信時のATゲーム数との差数を算出することでAT当選あるいは上乗せ当選により獲得したATゲーム数を特定し、上乗せ期待演出を実行する。
本実施の形態では、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、有利期待演出、および、上乗せ期待演出などをサブ制御部91が所定の報知手段を制御することにより実行する例について説明した。しかし、これらサブ制御部91の制御に替えてあるいは加えて、状態に応じた背景画像による演出、ナビ演出、有利期待演出、および、上乗せ期待演出などについては、メイン制御部41に接続された報知手段を当該メイン制御部41が制御することにより実行するようにしてもよい。たとえば、状態に応じた背景画像による演出については、図5に示す遊技補助表示器12を用いて、状態に対応する情報を表示することにより実行するようにしてもよい。また、ナビ演出については、図5に示す左・中・右停止有効LED22L,22C,22Rを用いて、停止すべきストップスイッチに対応するLEDのみを点灯させることにより実行するようにしてもよい。なお、左・中・右停止有効LED22L,22C,22Rとは、ストップスイッチ8L,8C,8Rの内部に設けられ、通常時においては対応するストップスイッチ8L,8C,8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知するLEDである。また、有利期待演出、および、上乗せ期待演出については、図5に示す遊技補助表示器12を用いて、抽選結果に応じた情報を表示し、AT当選あるいは上乗せ当選しているときには獲得したATゲーム数を表示するようにしてもよい。
[ゲームの流れ]
ここで、図12を再び参照し、ゲームの流れに関しまとめて説明する。まず、RT4およびボーナス以外のRT0〜RT3におけるゲームの流れを説明する。RT0〜3においては、AT中であるか否かによって、それぞれ、以下に説明するようなゲームの流れとなる。まず、非AT中のゲームの流れについて説明する。
設定変更状態が終了した後において、RT0に制御される。設定変更状態に制御されることにより非ATとなるため、RT0ではATに制御されず、ナビ演出が実行されない。このように、RT0においてナビ演出が実行されることがないため、RT0においてベル当選時における操作手順(押し順、操作タイミング)によっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出される(図11参照)。よって、いつまでも移行出目が導出されずにRT1に移行されないといった不都合の発生を防止することができる。
RT1では、準備リプに入賞することにより、RT2に移行する。準備リプに入賞するためには、図12および図13で示したように、準備リプ1〜6の何れかに当選しかつ準備リプを入賞させるための押し順で停止操作する必要がある。
また、RT2に制御された場合でも、当該RT2への制御を維持することが困難となるように設定されている。すなわち、図12および図13で示したように、RT2では、維持リプ1〜3に当選する可能性があり、このときには所定の押し順で停止操作しなければ、転落リプレイ(リプ2,リプ3)が入賞してRT1に転落してしまう。
さらに、RT2でベル当選時にタイミングによっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。また、図12および図13で示したように、RT2では、突入リプに当選する可能性があり、このときに、所定の押し順で停止操作すると突入リプ(リプ5)が入賞してRT3に制御される可能性がある。しかし、RT3に制御された場合でも、ベル当選時にタイミングによっては、RT1へと移行する出目であるベルこぼしが導出されてRT1に転落してしまう。その結果、非AT中のときの遊技の大部分は、RT1において消化されることとなる。
次に、AT中であるときのゲームの流れについて説明する。RT1では、準備リプ1〜6の何れかに当選したときに、準備リプを入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、準備リプの入賞によりRT2に移行させることができる。RT2では、維持リプ1〜3の何れかに当選したときに、通常リプレイ(通リプ)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、通常リプレイ入賞によりRT2を維持することができる。また、RT2では、ベル(9枚ベル)当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT2を維持させることができる。さらに、RT2では、突入リプ1〜6の何れかに当選したときに、突入リプ(リプ5)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行され得る。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、突入リプ(リプ5)入賞によりRT3に移行させることができる。
RT3では、ベル当選時に、右下ベル(ベル1)または中段ベル(ベル2)を入賞させるための操作手順を特定するためのナビ演出が実行される。このため、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、移行出目の導出を回避させてRT3を維持させることができる。
このように、本実施の形態のスロットマシン1において、AT中であるときには、RT3に制御されるように、かつRT3が維持されるように、ナビ演出が実行されるため、AT中であるときの遊技の大部分は、RT3において消化されることとなる。なお、ATはATゲーム数が0になると終了する。ATのゲーム数は、RT3+AT(本実施の形態では、遊技者にとって有利なRT3においてATに制御されている状態を、特に、アシストリプレイタイム(以下、ARTという)とも称する。)に制御することが可能になったゲームの次ゲーム、すなわちRT3で突入リプ1〜6のいずれかに当選し、突入リプ(リプ5)が入賞可能となったゲームの次ゲームからカウント開始される。これにより、実質的にはARTでATゲーム数分のゲームを消化するとATが終了する。そして、ATの終了によりARTが終了することとなる。
ARTが終了した後においてはナビ演出が実行されなくなるが、移行出目が導出するまでRT3への制御が維持される。しかし、ARTが終了した後のRT3中は、非AT中であるため、ベル当選時に、タイミングによっては移行出目が導出されてRT1に転落してしまう。その結果、ARTが終了した後のRT3中においては、ARTが終了してから極めて早い段階で移行出目が停止することによりRT1に移行される。
次に、BB1〜BB5に当選した後のゲームの流れについて説明する。いずれのRTに制御されているかに関わらず、BB1〜BB5に当選したときには、図12で示したとおり、RT4へ制御される。また、BB当選ゲーム終了後の次ゲームにおいて有利期待演出が実行されてBB当選している旨が報知され、遊技者はBB1〜BB5に当選したことを把握することができる。BB入賞が発生すると、対応するボーナスに移行されて、所定の終了枚数払い出されたときに終了して、RT0へ移行される。
[リール制御について]
図28〜図33は、所定の役に当選したときのリール制御について説明するための図である。本実施の形態では、チェリーリプ(強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプ)やスイカなどの抽選対象役に当選したときに、告知演出が実行される。告知演出が実行されることにより、いずれの役に当選したかを示唆することが可能となる。告知演出が実行されているにも関わらず、当該告知演出で表示されるキャラクタ画像(たとえば、チェリーを示す図柄やスイカを示す図柄)が入賞ライン上ではなく、無効ライン上の表示結果を示すものである場合、無効ライン上の表示結果を遊技の結果であると遊技者に誤認させてしまう虞がある。
本実施の形態では、このような告知演出で表示される画像に対する遊技者の誤認を防止するために、入賞ラインLN上に実際に表示される図柄との関係において、以下のようなリール制御を実行している。
まず、図28は、強チェリーリプまたは弱チェリーリプに当選したゲームにおいて、左,中,右の押し順で停止操作が実行された場合のリール制御を示している。左,中,右の押し順で停止操作する場合は、左リール2Lにおいて図3に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内(枠の上段の位置)に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。このような位置でストップスイッチ8Lを押せば、チェリーやスイカの取りこぼしを抑えることができる。強チェリーリプに当選した場合には、チェリーのキャラクタ画像を液晶表示器51の表示領域51aに表示する告知演出が実行される。なお、このときの告知演出はチェリーリプが当選したことを告知する演出であるが、当選した役が強チェリーリプ、弱チェリーリプ、および中段チェリーリプのいずれに当選したのかまでは遊技者に告知しない。
図28(a)〜(i)は、強チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図28(a)〜(c)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図28(d)〜(f)は、左リールで目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示し、図28(g)〜(i)は、中リールのみで目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。左リールにおいて、目押し成功となるタイミングおよび目押し失敗となるタイミングについて、図3を用いて具体的に説明する。たとえば、強チェリーリプ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、2番のチェリー図柄を左リール2Lの下段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。2番のチェリー図柄から4コマ先にある図柄までが引き込み可能な範囲であるため、18番のブランク図柄、19番のリプレイ図柄、20番のベル図柄、1番のスイカ図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合、および2番のチェリー図柄が左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されると、チェリー図柄を左リール2Lの下段の位置に導出させることが可能となる。このような場合が左リールで目押し成功となるタイミングである。また、3番の赤7図柄〜17番のバー図柄を左リール2Lの下段の位置にある場合にストップスイッチ8Lの停止操作が実行されるとチェリー図柄は、左リール2Lの下段の位置に導出させることが不可能となる。このような場合が左リールで目押し失敗となるタイミングである。
強チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図28(a)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて図3に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Cを停止操作する。目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図28(b)に示すように中リールの中段にチェリー図柄が導出される。また、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、図28(c)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。図28(c)に示すように、入賞ラインLN上には、チェリー図柄が3つ導出され、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞に対応する図柄組合せが導出された場合を示している。
図28(c)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで目押しに成功してリプ15(「チェリー−チェリー−チェリー」)を入賞させることができた場合、強チェリーリプに当選したことを示唆する示唆演出として、強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。強チェリー入賞音は、強チェリーに当選したゲームにおいてのみ出力されることがあり、強チェリー入賞音が出力されると、遊技者は、強チェリーに当選したことを認識することができる。また、図28(c)に示す「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せは、強チェリーリプ当選時のみ導出可能であるため、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することによっても強チェリーに当選したことを認識することができる。
また、強チェリーリプ当選時に左リールで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図28(d)に示すように左リール2Lの下段にリプレイ図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて、ストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図28(e)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が導出される。また、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、図28(f)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。図28(f)に示すように、入賞ラインLN上には、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出され、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ16の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図28(f)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで左リール2Lで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれかに当選したことを示唆する共通演出として、共通入賞音がスピーカ53,54から出力される。共通入賞音は、強チェリーに当選したゲームのみならず、弱チェリーに当選したゲームにおいても出力されることがあり、共通入賞音が出力されると、遊技者は、いずれかのチェリーリプに当選したことを認識することができるが、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。また、図28(f)に示す「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは、強チェリーリプ当選時に限らず弱チェリーリプ当選時においても導出可能であるため、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することによっても強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。
また、強チェリーリプ当選時に左リールで目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図28(g)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図28(h)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が導出される。また、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、図28(i)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。図28(i)に示すように、入賞ラインLN上には、「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出され、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図28(i)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで中リール2Cのみで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「チェリー−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、強チェリーリプに当選したことを示唆する示唆演出として、強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。ここで、図28(i)に示す「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは、強チェリーリプ当選時に限らず弱チェリーリプ当選時においても導出可能であるため、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することのみでは強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。しかし、強チェリー入賞音は、強チェリーに当選したゲームにおいてのみ出力されることがあるため、強チェリー入賞音が出力されると、遊技者は、強チェリーに当選したことを認識することができる。
このように、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する告知演出が実行され、図28(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図28(d)〜(f)に示すように、左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が導出される一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。さらに、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図28(g)〜(i)に示すように、中リール2Cのみで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lにチェリー図柄が導出され、中リール2Cにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。
図28(j),(k)は、弱チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図28(j)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図28(k)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。
図28(j)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと右リール2Rとにチェリー図柄が導出され、入賞ラインLN上の中リール2Cには、チェリー図柄が導出されずにリプレイ図柄が導出される。その代わり、右リールにおいては、無効ラインLM4上(右リール2R下段)にチェリー図柄が導出される。よって、LN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果が遊技の結果ではないという誤認を防止することができる。なお、図28(j)は、弱チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図28(j)に示すように、弱チェリーリプに当選したゲームで目押しに成功してリプ15(「チェリー−リプレイ−チェリー」)を入賞させることができた場合、弱チェリーリプに当選したことを示唆する示唆演出として、弱チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。ここで、図28(j)に示す「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは図28(i)に示す図柄組合せと同じであることから、遊技者は、導出された図柄組合せを確認しただけではチェリーリプ当選したことは認識できるが、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかまでは認識できない。しかし、弱チェリー入賞音は、弱チェリーに当選したゲームにおいてのみ出力されることがあるため、弱チェリー入賞音が出力されると、遊技者は、弱チェリーに当選したことを認識することができる。
また、図28(k)に示すように、弱チェリーリプ当選時に左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rに、チェリー図柄が導出される。この入賞ラインLN上の図柄組合せ(リプレイ−リプレイ−チェリー)は、図28(f)に示す強チェリーリプ当選時に左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合の入賞ラインLN上の図柄組合せと同じである。よって、入賞ラインLN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果の誤認を防止することができる。
図28(k)に示すように、弱チェリーリプに当選したゲームで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれかに当選したことを示唆する共通演出として、共通入賞音がスピーカ53,54から出力される。ここで、図28(k)に示す「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは図28(f)に示す図柄組合せと同じであることから、遊技者は、導出された図柄組合せを確認しただけではチェリーリプ当選したことは認識できるが、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかまでは認識できない。さらに、共通入賞音は、弱チェリーに当選したゲームのみならず、強チェリーに当選したゲームにおいても出力されることがあるため、共通入賞音が出力されると、遊技者は、いずれかのチェリーリプに当選したことを認識することができるが、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。
なお、弱チェリーリプ当選時に、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
次に、図29は、強チェリーリプまたは弱チェリーリプに当選したゲームにおいて、左,右,中の押し順で停止操作が実行された場合のリール制御を示している。
図29(a)〜(i)は、強チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図29(a)〜(c)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図29(d)〜(f)は、左リールで目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示し、図29(g)〜(i)は、中リールのみで目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。
強チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図29(a)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が導出される。次に、右リール2Rにおいては5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、図29(b)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて、図3に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Cを停止操作する。目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図29(c)に示すように中リールの中段にチェリー図柄が導出される。図29(c)に示すように、入賞ラインLN上には、チェリー図柄が3つ揃い、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞に対応する図柄組合せが導出された場合を示している。
図29(c)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで目押しに成功してリプ15(「チェリー−チェリー−チェリー」)を入賞させることができた場合、示唆演出として強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力され、遊技者は、強チェリーに当選したことを認識することができる。また、遊技者は、導出された図柄組合せ(「チェリー−チェリー−チェリー」)を確認することによっても強チェリーに当選したことを認識することができる。
また、強チェリーリプ当選時に左リールで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図29(d)に示すように左リール2Lの下段にリプレイ図柄が導出される。次に、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、図29(e)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて、ストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図29(f)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が導出される。図29(f)に示すように、入賞ラインLN上には、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出され、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ16の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図29(f)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで左リール2Lで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、共通演出として共通入賞音がスピーカ53,54から出力され、遊技者は、いずれかのチェリーリプに当選したことを認識することができる。しかし、遊技者は、共通演出が実行されても、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。また、遊技者は、導出された図柄組合せ(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)を確認することによっても強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。
また、強チェリーリプ当選時に左リールで目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図29(g)に示すように左リール2Lの下段にチェリー図柄が導出される。次に、右リール2Rは、5コマ以内に必ずチェリー図柄が配列されているため、目押し失敗のタイミングであるか否かに関わらず、図29(h)に示すように上段に必ずチェリー図柄が導出される。次に、中リール2Cにおいて、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Cが停止操作された場合には、図29(i)に示すように中リールの中段にリプレイ図柄が導出される。図29(i)に示すように、入賞ラインLN上には、「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出され、再遊技役が入賞する。これは、図13に示す強チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図29(i)に示すように、強チェリーリプに当選したゲームで中リール2Cのみで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「チェリー−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、示唆演出として強チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。図29(i)に示す「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは、強チェリーリプ当選時に限らず弱チェリーリプ当選時においても導出可能であるため、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することのみでは強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができないが、強チェリー入賞音が出力されることにより、強チェリーに当選したことを認識することができる。
このように、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する告知演出が実行され、図29(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図29(d)〜(f)に示すように、左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が揃う一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。さらに、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図29(g)〜(i)に示すように、中リール2Cのみで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lにチェリー図柄が導出され、中リール2Cにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。
図29(j),(k)は、弱チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図29(j)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示し、図29(k)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。
図29(j)に示すように、弱チェリーリプ当選時に目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと右リール2Rとにチェリー図柄が導出され、入賞ラインLN上の中リール2Cには、チェリー図柄が導出されずにリプレイ図柄が導出される。その代わり、右リールにおいては、無効ラインLM4上(右リール2R下段)にチェリー図柄が導出される。よって、LN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果が遊技の結果ではないという誤認を防止することができる。なお、図29(j)は、弱チェリーリプ当選時のリプ15の入賞を示す図柄組合せが導出された場合を示している。
図29(j)に示すように、弱チェリーリプに当選したゲームで目押しに成功してリプ15(「チェリー−リプレイ−チェリー」)を入賞させることができた場合、示唆演出として弱チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力される。図29(j)に示す「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せは、強チェリーリプ当選時に限らず弱チェリーリプ当選時においても導出可能であるため、遊技者は、導出された図柄組合せを確認したのみでは強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかまでは認識できないが、弱チェリー入賞音が出力されることにより、弱チェリーに当選したことを認識することができる。
また、図29(k)に示すように、弱チェリーリプ当選時に左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合には、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が導出され、入賞ラインLN上の右リール2Rに、チェリー図柄が導出される。この入賞ラインLN上の図柄組合せ(リプレイ−リプレイ−チェリー)は、図29(f)に示す強チェリーリプ当選時に左リール2Lで目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが停止操作された場合の入賞ラインLN上の図柄組合せと同じである。よって、入賞ラインLN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果の誤認を防止することができる。
図29(k)に示すように、弱チェリーリプに当選したゲームで左リール2Lで目押しに失敗してリプ15の入賞を取りこぼしてリプ16(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)が入賞した場合、共通演出として共通入賞音がスピーカ53,54から出力され、遊技者は、いずれかのチェリーリプに当選したことを認識できる。しかし、遊技者は、共通演出が実行されても、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。また、遊技者は、導出された図柄組合せ(「リプレイ−リプレイ−チェリー」)を確認することによっても強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれに当選したのかまでは認識することができない。
なお、弱チェリーリプ当選時に、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
以上のように、成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す図柄組合せが導出される。つまり、告知演出で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず表示されることになる。よって、目押し成功となるタイミングでも、目押し失敗となるタイミングでも入賞ラインLN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果が遊技の結果ではないという誤認を防止することができる。
また、図28(c)および図29(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときには、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cのみならず右リール2Rにもチェリー図柄が導出される。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されているか否かに関わらず、右リール2Rにもチェリー図柄を導出させることができるので、図28(c),(f),(i)、および図29(c),(f),(i)に示すように、右リール2Rに対する制御内容を共通化することができる。
また、図28(c)および図29(c)に示すように目押しに成功して全てのリールにチェリー図柄が導出された場合であっても、図28(f),(i)および図29(f),(i)に示すように目押しに失敗して左リール2Lや中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合であっても、強チェリーリプの入賞として再遊技役が入賞する。よって、左リール2Lや中リール2Cにチェリー図柄が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
また、強チェリーリプ当選時に目押しに失敗してチェリー揃いの図柄組合せが導出できないときには、図28(i)および図29(i)に示すようにストップスイッチ8L,8C,8Rの操作に応じて「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出され、チェリー揃いの図柄組合せおよび「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せのいずれも導出することができないときには、図28(f)および図29(f)に示すように「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出される。また、弱チェリーリプ当選時に目押しに失敗して「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出できないときには、図28(k)および図29(k)に示すように「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出される。そして、強チェリーリプ当選時および弱チェリーリプ当選時のいずれにおいても、図28(i),(j)および図29(i),(j)に示すように「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれが当選したかを示唆する示唆演出が実行されるのに対して、図28(f),(k)および図29(f),(k)に示すように「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには示唆演出が実行されることなく、いずれかのチェリーリプに当選したことを示唆する共通演出が実行される。
これによれば、「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには示唆演出が実行されることに対して遊技者に注目させる一方で、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには示唆演出が実行されないことで遊技者に強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを予想させることができる。このように、導出された図柄組合せに応じて示唆演出の実行有無を異ならせることにより、導出された図柄組合せと示唆演出との関係で遊技の興趣を向上させることができる。
また、示唆演出は、スピーカ53,54から当選した役に対応する所定の音を出力することによって行われる。このように、音に関する示唆演出が実行されるため、聴覚を利用して遊技者に当選した役を特定させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、図28(c)および図29(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に目押しに成功して「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときにも示唆演出が実行される。これにより、「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されることで強チェリーリプに当選したことを遊技者に特定させることができるともに、示唆演出によっても強チェリーリプに当選したことを遊技者に特定させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図30は、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、あるいは中段チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図30では、右,中,左の押し順で停止操作が実行されている。図30(a)に示すようにリールが回転しているときから右リール2Rを第1停止させる。図30(b)に示すように、右リール2Rを第1停止させた場合、チェリーリプに当選したときには、入賞ラインLN上にある右リール2Rの上段に必ずチェリー図柄が導出される。よって、第1停止の段階でいずれかのチェリーリプ当選を示唆することができる。しかし、この時点では、左リール2Lと中リール2Cとには、どのような図柄が停止されるかが不明であるので、チェリーリプが強、弱、中段のいずれであるかまでは分からない。
目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合、強チェリーリプ当選時は、図30(c)に示すように、入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合、弱チェリーリプ当選時は、図30(d)に示すように、入賞ラインLN上に「リプレイ−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出される。また、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8Cが停止操作された場合、中段チェリーリプ当選時は、図30(e)に示すように、無効ラインLM2上(左リール2Lの中段)にチェリー図柄が導出される。なお、図30(e)は、ボーナスと中段チェリーリプとが同時当選しているときを示している。中段チェリーリプの単独当選時は、右下がりに赤7図柄が揃うことはない。
このように、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび中リール2Cの操作前に入賞ラインLN上に表示される表示結果がチェリーリプ当選であることを示唆することができる。つまり、告知演出で表示される図柄が、入賞ラインLN上に表示されることが第1停止の時点で示唆されることになる。よって、チェリーリプ当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
図31は、中段チェリーリプに当選したときのリール制御を示している。図31では、中,左,右の押し順で停止操作が実行されている。中リール2Cを第1停止する際には、図3に示す3番の赤7図柄を透視窓3の枠内に狙いストップスイッチ8Lを停止させる。赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。
中段チェリーリプ当選時に中リール2Cを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図31(a)に示すように、中リール2Cの中段に赤7図柄が導出される。さらに、左リール2Lを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図31(b)に示すように、左リール2Lの中段にチェリー図柄が導出される。さらに、右リール2Rを目押し成功となるタイミングで操作した場合、図31(c)に示すように、右リール2Rの上段にチェリー図柄が導出されるとともに右リール2Rの下段に赤7図柄が導出される。なお、図31(c)は、中段チェリー入賞とともにBB5が同時当選している場合の図柄組合せである。このように、右リール2Rのチェリー図柄の配列のみではなく、中リール2Cの赤7図柄によってもチェリーリプ当選を示唆することができ、チェリーリプ当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
なお、左リール2Lおよび中リール2Cのいずれも目押し失敗となるタイミングでストップスイッチを操作したときは、左リール2Lおよび中リール2Cには、入賞ラインLN上にリプレイ図柄が導出され、右リール2Rの上段にチェリー図柄が導出される。つまり、図28(f)および図28(k)、図29(f)および図29(k)と同じリール制御が実行される。このように、弱チェリーリプ、強チェリーリプ、および中段チェリーリプのいずれに当選していても目押し失敗となるタイミングで実行されたときの制御を共通化することができる。また、左リール2Lまたは、中リール2Cのいずれか一方のみ目押しが成功した場合には、目押しが成功したリールの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出させ、失敗したリールにはリプレイ図柄を導出させるリール制御が行われる。そして、右リール2Rについては、入賞ラインLN上(右リール2R上段)にチェリー図柄を導出させる制御が行われる。
図32は、スイカに当選したときのリール制御を示している。図32では、中,右,左の押し順で停止操作が実行されている。図32(a)〜(c)は、目押し成功となるタイミングで操作された場合を示す。図32(a)に示すようにリールが回転しているときから中リール2Cを第1停止させる。図32(b)に示すように、中リール2Cを第1停止させた場合、スイカに当選しているときには、入賞ライン上にある中リール2Cの中段に必ずスイカ図柄が出現する。よって、第1停止の段階でスイカ当選を示唆することができる。
このように、スイカ当選時に中リール2Cが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の中リール2Cにスイカ図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび右リール2Rの操作前に入賞ライン上に表示される表示結果の誤認を防止することができる。
図33は、スイカに当選したときのリール制御を示している。図33では、左,中,右の押し順で停止操作が実行されている。図33(a)〜(c)は、目押し失敗となるタイミングで操作された場合を示す。目押し失敗となるタイミングについて、図3を用いて具体的に説明する。たとえば、スイカ当選時に左リール2Lを第1停止させるとき、図3の1番のスイカ図柄、6番のスイカ図柄、11番のスイカ図柄を左リール2Lの上段に停止できたときが目押し成功となるタイミングである。そして、12番のベル図柄〜16番のバー図柄までを左リール2Lの上段に停止させるタイミングで停止させたときが、目押し失敗となるタイミングである。
スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Lが停止操作された場合には、図33(a)に示すように左リール2Lの上段にBAR図柄が導出される。なお、BAR図柄は、スイカを構成する図柄として使用される図柄である。次に、中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、目押しのタイミングに関わらず、スイカ当選時に中リール2Cには、図33(b)に示すように中段に必ずスイカ図柄が導出される。また、スイカ当選時に目押し失敗となるタイミングでストップスイッチ8Rが停止操作された場合には、図33(c)に示すように右リール2Rの下段にブランク図柄a(ブラa)が導出される。
中リール2Cにおいては、5コマ以内に必ずスイカ図柄が配置されているため、図33に示すように、スイカ当選時には、中リール2Cにおいて必ずスイカ図柄が中段に導出されるようにリール制御を実行することができる。このようにすれば、入賞ライン上にスイカ図柄が導出されることで、告知演出で表示される図柄が、入賞ラインLN上に必ず導出されることになる。よって、スイカ当選となる遊技の結果が入賞ラインLN上にないことの誤認を防止することができる。
[告知演出について]
次に、図34〜図42を参照し、告知演出を説明する。サブ制御部91は、いずれかの抽選対象役に当選したとき、および、いずれかの入賞役ついての入賞が発生したときに、対応する指標図柄あるいは特定入賞図柄である告知図柄を報知する告知演出を行うための告知演出処理を実行する。告知演出としては、開始タイミングや演出内容が異なる複数種類の演出が設けられている。サブ制御部91は、メイン制御部41からの内部当選コマンドや入賞判定コマンドに基づいて告知演出を実行するか否かおよび実行する場合の告知演出の種類を決定する。
サブ制御部91は、スタートスイッチ7操作時に送信される内部当選コマンドに基づいて、図34(a)に示す第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンA〜Dの4種類と、告知演出を実行しない「演出なし」のうちのいずれかに決定される。第1告知演出パターン抽選用テーブルは、スタートスイッチ7の操作時に告知演出を実行するか否かの決定および実行する場合の告知演出の種類の決定に用いる振分率が、内部当選コマンドから特定される当選状況に応じて異なるように設定されている。
小役のうちスイカに当選しているときには、70%の割合でパターンAに決定され、15%の割合でパターンBに決定され、10%の割合でパターンCに決定され、5%の割合でパターンDに決定される。また、小役のうちベルに当選しているときには、各々、対応する振分率にしたがって告知抽選が行われる。また、いずれかのリプレイに当選しているときには、60%の割合でパターンAに決定され、40%の割合で演出なしに決定される。
前述したように、AT抽選における有利度合いは、中段チェリーリプ、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、スイカ、共通ベルの順となっている。一方、告知演出のパターンは、AT抽選における有利度合いが高い抽選対象役(スイカ、ベル)に当選しているときほど、パターンAが選択されやすく、順にパターンB、Cが選択されやすく、パターンDが選択されにくい。このため、告知演出の種類からAT抽選における有利度合いを推測することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
これに対して、サブ制御部91は、入賞判定コマンドに基づき入賞が発生したことを特定したときには、図34(b)に示す第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して告知演出抽選を行う。なお、本実施の形態におけるサブ制御部91は、すでにパターンAに基づく告知演出を実行しているときには、入賞が発生した場合であっても第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選を行わない。
第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照した告知演出抽選では、告知演出のパターンとしてパターンYおよびZのいずれかに決定される。第2告知演出パターン抽選用テーブルは、告知演出の種類の決定に用いる振分率が、入賞ラインLNおよび無効ラインLM1〜4のうちのいずれかのライン上に指標図柄揃いがあるか否かに応じて異なるように設定されている。
入賞発生ゲームにおいて、当選していた抽選対象役に応じた指標図柄揃いとなっているラインがあり、そのラインが入賞ラインLNと交差する無効ラインLM2またはLM4であるとき(つまり指標図柄が入賞ラインLN上に停止しているとき)には50%の割合でパターンYかパターンZのいずれかに決定される。また、入賞発生したがいずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、100%の割合でパターンZに決定される。
サブ制御部91は、スイカの当選あるいは入賞に基づいて告知演出を実行する旨を決定したときに、当該告知演出において表示する図柄を指標図柄とするか特定入賞図柄とするかを決定する。図34(c)は、スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出において表示する告知図柄を決定するための告知図柄決定用テーブルを説明するための図である。
告知図柄決定用テーブルは、告知演出を実行する契機となったスイカ当選に基づくAT抽選において、AT当選したか否かに応じて異なる割合で、告知図柄が決定されるように定められている。AT当選しているときには、30%の割合で指標図柄であるスイカが、70%の割合で特定入賞図柄であるベルが、告知図柄として決定される。一方、AT非当選であるときには、100%の割合で指標図柄であるスイカが告知図柄として決定され、特定入賞図柄であるベルが告知図柄として決定されない。
これにより、スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出における告知図柄として特定入賞図柄であってベルの指標図柄でもある「ベル」が表示されて、スイカ入賞となったときには、AT当選が確定していることを報知できる。つまり、告知図柄として指標図柄であるスイカが表示されてスイカ入賞となったときよりも、特定入賞図柄である「ベル」が表示されてスイカ入賞となったときの方が、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆できる。また、スイカ入賞時に、ベルの指標図柄でもある「ベル」が表示されたときであっても、「ベル」がスイカに含まれる右下がりスイカの右図柄であるため、特定入賞図柄が表示されたとしても遊技者を誤認させてしまうことを防止できる。スイカの当選あるいは入賞に基づく告知演出では、図34(c)のテーブルを参照して決定された図柄が告知図柄として表示される。なお、スイカ当選・入賞とは異なる契機に基づく告知演出においては、対応する指標図柄が告知図柄として定められているものとするが、スイカと同様に、当選している入賞の図柄組合せを構成する所定の図柄(入賞時において入賞ラインLN上に停止し得る図柄)が特定入賞図柄として定められており、告知演出においては指標図柄および特定入賞図柄のうち決定された図柄を告知図柄として表示するようにしてもよい。
サブ制御部91は、第1告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出についてはスタートスイッチ7操作時から開始し、第2告知演出パターン抽選用テーブルを参照して決定した告知演出については入賞発生時から開始し、各パターンに応じた演出内容となる態様で実行する。サブ制御部91は、告知演出のパターンに応じた態様で、スピーカ53,54から所定の効果音を出力する制御や、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行うが、その程度(度合)は店や遊技者により設定される音量や光量に応じて変化する。
次に、告知演出の演出内容を、図35〜図42を参照してパターンごとに説明する。なお、図35〜図38は、告知図柄として指標図柄に決定されたときの演出例を示し、図39〜図42は、告知図柄として特定入賞図柄に決定されたときの演出例を示している。まず、パターンAの告知演出の演出内容について説明する。パターンAの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。次ゲームの開始操作とは、今回ゲームの結果がはずれかあるいは小役入賞後であるときにはBET操作やメダル投入、リプレイ入賞後であるときにはスタートスイッチ操作などをいう。パターンAの告知演出を実行したがいずれの入賞も発生しなかったときには、表示結果導出時に指標図柄の表示を消去して、告知演出を終了する。また、パターンAの告知演出を実行したゲームにおいて入賞が発生したときであって、いずれのライン上にも指標図柄揃いが存在しないときには、後述するパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、指標図柄揃いが存在するときには、入賞発生前から実行中の告知演出の態様を変化させずに次ゲームの開始操作がされるまで維持する。
ここで、図35を参照して、パターンAの告知演出の具体例を説明する。図35は、液晶表示器51の表示領域51a内に着目した図であり、指標図柄が「スイカ」であるスイカに当選したときの告知演出の一例を説明するための図である。なお、図36〜図42についても同様に、表示領域51a内に着目した図であり、スイカに当選したときの告知演出の一例を説明する。
図35(a)は、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときに、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示することにより、告知演出が開始されたときの演出例を示している。なお、リール2L,2C,2Rの矢印は回転中であることを示す。
図35(b)は、第1停止がされた後、第2停止がされたときの演出例である。指標図柄である「スイカ」の図柄は、告知演出開始時からの態様を変化させることなく、少なくとも表示結果が導出されるまで継続して表示される。図35(b)では、第1停止および第2停止に伴って、リール2Lおよびリール2Cの回転が停止しており、無効ラインLM4上にスイカが停止されている。
図35(c)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM4上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、図35(a)で表示された告知演出が継続して実行されている。
図35(d)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例である。図35(d)に示されるように、図35(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。
図35(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したものの、指標図柄である「スイカ」揃いがいずれの無効ラインLM上にも存在しなかったときの演出例である。第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されると、透視窓3の上方に表示されていた指標図柄の「スイカ」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示される。本実施の形態において、告知演出における強調表示とは、点滅表示することをいう(図35(e)内の点囲いは点滅状態を表しているものとする)。これにより、入賞を発生させた図柄組合せが強調して表示されることにより、いずれのラインにも「スイカ」揃いが存在しないにも関わらず指標図柄である「スイカ」の表示のみが継続して表示されることにより遊技者を誤解させてしまう不都合の発生を防止できる。なお、図35(e)では、図35(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」が縮小表示されているが、これに限らず、図35(b)で表示されていた指標図柄の「スイカ」を変化させずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。また、図35(c)および図35(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作が行われることにより終了する。
図35(f)は、第3停止されて入賞ラインLN上にはずれ目となる「リプレイ−スイカ−リプレイ」が表示されてスイカ入賞が発生しなかったときの演出例である。いずれの入賞も発生しなかったときには、図35(f)に示されるように、図35(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。これにより、ゲーム終了後において告知演出が継続して実行されることにより、入賞が発生しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう不都合の発生を防止できる。
次に、パターンB〜Dの告知演出の演出内容について説明する。パターンB〜Dの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、スタートスイッチ7操作時からパターンごとに定められた停止操作がされるまで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方に表示される。パターンごとに定められた停止操作とは、停止操作の手順・タイミングや、その後入賞が実際に発生するか否かに関わらず、パターンBについては第3停止操作が、パターンCについては第2停止操作が、パターンDについては第1停止操作が定められている。
ここで、図36を参照して、パターンCの告知演出の具体例を説明する。図36(a)に示すように、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときには、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方に表示されて、告知演出が開始される。
図36(b)は、第1停止操作されたときの演出例であるが、図36(a)で開始された告知演出が継続して実行されている。また、図36(c)は、第2停止操作されたときの演出例であり、図36(a)で表示された指標図柄が消去されて、告知演出が終了する。なお、第1停止操作により停止した出目により入賞が発生しないことが確定しているか否か、第2停止以降の操作手順に関わらず入賞発生が確定しているか否か、および、実際に入賞発生するか否かなどに関わらず、パターンCの告知演出は、一律に第2停止時に終了する。パターンBやパターンDについても同様に、スタートスイッチ7操作時に開始された告知演出は、パターンBであれば一律に第3停止時に終了し、パターンDであれば一律に第1停止時に終了する。
次に、パターンYの告知演出の演出内容について説明する。パターンYの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が、入賞発生時から次ゲームの開始操作まで、液晶表示器51の表示領域51aであって透視窓3の上方において強調表示される。
ここで、図37を参照して、パターンYの告知演出の具体例を説明する。図37(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM4上に指標図柄である「スイカ」の図柄が停止した状況を示している。図37(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、指標図柄である「スイカ」が無効ラインLM4上に停止される。また、入賞ラインLN上においてリール2Cのスイカが停止されているから、指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において強調表示される。図37(c)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例を示しており、図37(b)で開始された告知演出の表示が消えて、告知演出が終了している。
次に、パターンZの告知演出の演出内容について説明する。パターンZの告知演出実行時には、抽選対象役に対応する指標図柄が表示されるとともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せが強調表示される。
ここで、図38を参照して、パターンZの告知演出の具体例を説明する。図38(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、いずれの無効ラインLM上においても指標図柄である「スイカ」揃いとなり得ない図柄が停止したときを示している。
図38(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したが、いずれの無効ラインLMにも指標図柄である「スイカ」揃いが停止されていないときの演出例である。この場合、右下がりスイカの入賞が発生しているため指標図柄である「スイカ」の図柄が透視窓3の上方において表示されるが、いずれのライン上にも「スイカ」揃いが停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」を強調表示する。また、図38(c)に示されるように、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて、告知演出が終了する。図38(d)〜(f)は、変形例であるので、後述する。
次に、告知図柄として特定入賞図柄に決定されたときの演出例を説明する。図39を参照して、パターンAの告知演出の具体例を説明する。図39(a)は、スタートスイッチ7操作によりスイカに当選したときに、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方に表示することにより、告知演出が開始されたときの演出例を示している。
一方、スイカ当選ゲームにおいてスイカ入賞が発生した場合(たとえば、後述する図39(c)の出目停止時)には、入賞ラインLN上に、リール2L,2C,2Rのいずれの「チェリー」図柄も停止されることがない。このため、図39(a’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおける告知演出において、チェリーを表示することはない。図39(c)の出目が停止される際に告知演出の図柄として表示可能な図柄は、入賞ラインLN上に導出されている「リプレイ」「スイカ」「ベル」に限られる。
なお、スイカ当選ゲームにおいては、リール制御上、操作タイミングに関わらず、入賞ラインLN上に停止されることがない図柄(以下、非停止図柄とも称する)が存在する。スイカ当選ゲームにおいては、たとえば、左リール2Lのチェリーを入賞ラインLN上に停止させるリール制御が行われることがない。左リール2Lのチェリーを入賞ラインLN上に停止することで入賞発生となる中段チェリーに当選していないからである。このため、図39(a’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおいては、非停止図柄であるチェリーを表示する告知演出が実行されることはないともいえる。
図39(b)は、第2停止がされても、特定入賞図柄である「ベル」の図柄を、告知演出開始時からの態様を変化させることなく、少なくとも表示結果が導出されるまで継続して表示可能である。図39(c)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したものの、告知図柄である「ベル」揃いがいずれの無効ラインLM上にも存在しないため、透視窓3の上方に表示されていた特定入賞図柄の「ベル」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示される。
なお、図39(c)では、図39(b)で表示されていた特定入賞図柄の「ベル」が縮小表示されているが、これに限らず、図39(b)で表示されていた特定入賞図柄の「ベル」を変化させずに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。また、図39(c)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作が行われることにより終了する。また、図39(c)では、「ベル」揃いは存在しないが、入賞ラインLN上に左リール2Lの「ベル」が停止しているため、第3停止された後においても図39(b)で示す態様をそのまま維持してもよい。入賞ラインLN上に停止されている「ベル」図柄を報知しているため、遊技者を誤解・誤認させてしまうこともない。
図39(d)は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときの演出例である。図39(d)に示されるように、図39(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。
図39(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上にはずれ目となる「リプレイ−スイカ−リプレイ」が表示されてスイカ入賞が発生しなかったときの演出例である。いずれの入賞も発生しなかったときには、図39(e)に示されるように、図39(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。これにより、ゲーム終了後において告知演出が継続して実行されることにより、入賞が発生しているかのような誤解を遊技者に与えてしまう不都合の発生を防止できる。
次に、図40を参照して、パターンCの告知演出の具体例を説明する。図40(a)に示すように、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方に表示されて、告知演出が開始される。図40(b)は、第1停止操作されたときの演出例であるが、図40(a)で開始された告知演出が継続して実行されている。また、図40(c)は、第2停止操作されたときの演出例であり、図40(a)で表示された特定入賞図柄が消去されて、告知演出が終了する。
次に、図41を参照して、パターンYの告知演出の具体例を説明する。図41(a)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM4上に指標図柄である「スイカ」の図柄が停止し、入賞ラインLN上には左リール2Lの「リプレイ」が停止した状況を示している。
図41(b)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「リプレイ−スイカ−ベル」が表示されて右下がりスイカの入賞が発生したときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上においてリール2Rのベルが停止されているから、特定入賞図柄である「ベル」の図柄が透視窓3の上方において強調表示される。入賞ラインLN上に停止されている「ベル」図柄を報知しているため、遊技者を誤解・誤認させてしまうことはない。なお、図41(c)においては、特定入賞図柄の「ベル」の表示に加えて、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」が強調表示されるようにしてもよい。
一方、スイカ当選ゲームにおいてスイカ入賞が発生した場合(たとえば、図41(b)の出目停止時)には、入賞ラインLN上に、リール2L,2C,2Rのいずれの「チェリー」図柄も停止されていない。このため、図41(b’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおける入賞時の告知演出において、チェリーを表示することはない。図41(b)の出目が停止された際に告知演出の図柄として表示可能な図柄は、入賞ラインLN上に導出されている「リプレイ」「スイカ」「ベル」に限られる。
なお、スイカ当選ゲームにおいて入賞が発生した場合においては、入賞ラインLN上に入賞図柄組合せを構成する図柄が停止されており、たとえば、チェリー入賞を発生させる左リール2Lのチェリーが入賞ラインLN上に停止されているはずがない。このため、図41(b’)に示されるように、スイカ当選ゲームにおいて入賞が発生した場合には、スイカ入賞とは無関係であるチェリーを表示する告知演出が実行されることはないともいえる。
次に、図42を参照して、パターンZの告知演出の具体例を説明する。図42(a)〜(c)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、いずれの無効ラインLM上においても指標図柄である「スイカ」揃いとなり得ない図柄が停止したときを示している。このような場合、特定入賞図柄の「ベル」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「リプレイ−スイカ−ベル」を強調表示する。また、図42(c)に示されるように、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて、告知演出が終了する。図42(d)〜(f)については、変形例であるので後述する。
[本実施形態により得られる主な効果]
次に、本実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施形態では、リプレイが入賞した後であっても、遊技者によりメダルが投入されると、クレジットカウンタを1加算させることができる(図20のS12でYESと判定された後のS40)。したがって、遊技者の利便性を向上させることができる。また、図20のS21A〜S21D、およびS22〜S24の処理を実行することにより、以下のような処理が実行される。メダルが投入メダルセンサ106aにより検知されたとき(S21AのYES)の状況が、S100での演算式が1であるという所定状況であるか否かが判断される(S21B)。メダルが投入メダルセンサ106aにより検知されたとき(S21AのYES)の状況が、このような所定状況であるときには(S100でYES)、S24の処理が実行されることにより、図16の状態となる。つまり、所定状況であるときに、メダルが投入メダルセンサ106aにより検知されたときには、投入流路301と排出側流路303とが連通する。以下では、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値との合計値が“N”である場合において、投入されたメダルを「N+1枚目のメダル」という。たとえば、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値との合計値が“11”である場合において、投入されたメダルは、「12枚目のメダル」である。また、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値との合計値が“52”である場合、つまり、所定状況である場合において、投入されたメダルは、「53枚目のメダル」である。
たとえば、所定状況であるときにメダル(53枚目のメダル)が投入されたときにおいて、投入メダルセンサ106aが、53枚目のメダルを検知したタイミングで、流路切替ソレノイド30がオフされることにより、投入流路301と排出側流路303とが連通する。また、該53枚目のメダルが、他の全ての投入メダルセンサ106b、106cにより検知されたときには(図21のS30のYES)、BETカウンタまたはクレジットカウンタが1加算される(図21のS35またはS40)。その後、次のメダル(つまり、54枚目のメダル)が投入されたときには、図16に示すように、該54枚目のメダルは、メダル払出口9へ排出(返却)される。
このような構成によれば、54枚目のメダルが、取込側流路302を流下するにもかかわらずBETカウンタおよびクレジットカウンタのうちのいずれも加算されず、かつ返却されない(排出側流路303を流下しない)といった事象(いわゆる飲み込み現象)が発生することを防止できる。また、本実施形態では、リプレイゲームではないときのみではなく、リプレイゲームであるときにもこのような制御を行うことができる。したがって、リプレイが入賞しているか否かに関わらず、該飲み込み現象の発生を防止させることができる。
(2) また、S21Bの最終メダル判定処理は図23に示すように、リプレイゲームであるか否かに関わらず、同様の処理(S100、S102)が実行される。したがって、最終メダル判定処理の処理負担を軽減できる。
(3) 図20のS12のYES→S14→S15に示すように、リプレイゲームである場合(前回のゲームでリプレイが入賞した場合)には(S12のYES)、BETカウンタが規定数(3)になるまで、該BETカウンタを自動更新する(S14、S15)。一方、図20のS12のNO→・・・S51のYESに示すように、リプレイゲームでない場合(前回のゲームでリプレイが入賞していない場合)において、MAXBETスイッチ6が操作されたときには、BETカウンタが規定数“3”になるまで、該BETカウンタを更新する(S76、S78)。したがって、リプレイゲームである場合と、リプレイゲームでなくかつMAXBETスイッチ6が操作された場合とで、BETカウンタが規定数“3”になるまで、該BETカウンタを更新する処理を共通化することができる。よって、BET処理の負担を軽減できる。
(4) 本実施形態では、メダルが投入されたときには、まず、BETカウンタが規定数であるか否かを判断(S33)→該BETカウンタが規定数であると判断すると(S33のYES)、クレジットカウンタを1加算する。したがって、BETカウンタが規定数に到達していないときに、メダル投入されたときには、遊技者により賭け操作(1枚BETスイッチまたはMAXBETスイッチへの操作)がされなくても、BETカウンタを増加更新させることができる。したがって、遊技者によるBET操作をさせる手間を極力省くことができる。
また、リプレイゲームではないときには、メダル投入許可処理として、まず、BETカウンタが規定数であるか否かを判断し(S33)、その後、クレジットカウンタが50であるか否かを判断し(S41)、クレジットカウンタが50であるときには投入不可フラグを設定する。したがって、カウンタの値を確認する順番を、メダルが投入されたときと、リプレイゲームではないときのメダルの投入許可処理とで、共通化できるので、処理負担を軽減できる。
また、リプレイゲームであるときには、メダルの投入許可を実行する処理として、BETカウンタの値を参照せずに、クレジットカウンタの値のみを参照して実行する(S12、S19の処理参照)。これは、リプレイゲームである場合には、BETカウンタは規定数になるまで自動更新されることにより、BETカウンタの値は規定数であることは明確であることから、BETカウンタの値を参照する必要がないからである。これにより、リプレイゲームである場合には、として、BETカウンタの値という無駄な情報を用いずともメダル投入許可処理を実行できる。
(5) また、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、リール回転処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
(6) また、ゲームを開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、遊技媒体の付与が終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、「ゲーム直後の異常」ではなく、「ゲーム中の異常」であることを区別することができる。
(7) また、払出処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、払出処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
(8) また、遊技媒体の付与を開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、遊技媒体の付与が終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、「払出終了直後の異常」ではなく、「払出中の異常」であることを区別することができる。
(9) また、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、リプレイの入賞による賭数処理を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、リール回転処理中に異常が発生した状況で賭数が設定されたことを認識することができる。すなわち、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。
(10) また、ゲームを開始してから遊技媒体の付与を終了するまでの期間内の所定タイミングで異常を検出した場合、リプレイの入賞による賭数処理を終了した後、メダルOUT信号の出力を完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、「ゲーム直後の異常」ではなく、「ゲーム中の異常」であることを区別することができる。
(11) また、リセット/設定スイッチ38(解除操作手段)はスロットマシン1の筐体1aの内部に設けられている。不正な異常の解除を防ぐため、前面扉1bが閉鎖されている状態では、リセット/設定スイッチ38の操作を無効にするようにしてもよい。なお、前面扉1bが閉鎖されている状態としては、前面扉1b自体が閉じている状態としてもよく、前面扉1bの鍵が閉じている状態としてもよい。
(12) また、異常を検出した場合(例えば、投入エラー、払出エラーなど)、リール回転処理を終了した後に、エラー処理(遊技の進行停止)を行う。これにより、制御が複雑になることがない。また、該異常は、ゲームの進行を妨げることのない異常と、ゲームの進行を妨げる異常とのうち少なくとも一方を含むようにしてもよい。
(13) また、ゲームの進行を妨げる可能性のある異常を検出した場合には、異常の検出時点にエラー処理(異常報知、遊技の進行停止)を行う(例えば、満タンエラー、設定値エラー、リール回転エラーなど)。これにより、好適に異常報知を行うことができる。
満タンエラーは、満タンセンサ35aにより、オーバーフロータンク35が満タン状態である判定されることにより生じるエラーである。オーバーフロータンク35は、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるタンクである。設定値エラーは、設定値が、所定の範囲(1〜6)以外の値であることにより生じるエラーである。リール回転エラーは、一定期間以上、リールセンサ33によりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラーである。
(14) また、図28(i),(j)および図29(i),(j)に示すように「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのうちのいずれが当選したかを示唆する示唆演出が実行されるのに対して、図28(f),(k)および図29(f),(k)に示すように「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには示唆演出が実行されないことで遊技者に強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを予想させることができる。このように、導出された図柄組合せに応じて示唆演出の実行有無を異ならせることにより、導出された図柄組合せと示唆演出との関係で遊技の興趣を向上させることができる。
(15) また、スピーカ53,54を利用して音に関する示唆演出が実行されるため、聴覚を利用して遊技者に当選した役を特定させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(16) また、図28(c)および図29(c)に示すように「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときにも示唆演出が実行されるため、「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されることで強チェリーリプに当選したことを遊技者に特定させることができるともに、示唆演出によっても強チェリーリプに当選したことを遊技者に特定させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(17) また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図28(a)〜(c)および図29(a)〜(c)に示すように、目押し成功となるタイミングでストップスイッチが操作されたときは、左リール2Lと中リール2Cとを含む入賞ラインLN上にチェリー図柄が揃う。また、サブ制御部91によりチェリーリプ当選を示唆する演出が実行され、図28(d)〜(f)および図29(d)〜(f)に示すように、目押し失敗となるタイミングでストップスイッチが操作されたときは、入賞ラインLN上の左リール2Lと中リール2Cとにリプレイ図柄が揃う一方、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。このように、成功タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチが操作されたときであっても、入賞ラインLN上の右リール2Rには、チェリーリプ当選を示す表示結果が導出される。よって、入賞ラインLN上に導出された表示結果がチェリーリプ当選であることを示すことができ、入賞ラインLN上に導出された表示結果が無効ライン上に導出された表示結果として誤認されることを防止することができる。
(18) また、図28(c)および図29(c)に示すように、強チェリーリプ当選時に、目押し成功となるタイミングでストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されたときには、入賞ラインLN上の左リール2L、中リール2Cのみならず右リール2Rにもチェリー図柄が揃う。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されているか否かに関わらず、右リール2Rにもチェリー図柄を導出することができるので、図28(c),(f),(i)、および図29(c),(f),(i)に示すように、右リール2Rに対する制御内容を共通化することができる。
(19) また、図30(b)に示すように、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合には、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出される。よって、左リール2Lおよび中リール2Cの操作前に入賞ラインLN上に導出された表示結果が無効ライン上に導出された表示結果として誤認されることを防止することができる。
(20) また、図28(c),(f)および図29(c),(f)に示すように、目押しを失敗し左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されず、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出された場合にも強チェリーリプの入賞として再遊技役が入賞する。よって、左リール2L、中リール2Cにチェリー図柄が導出されなくても入賞が発生するので、遊技の興趣が向上する。
(21) また、図34〜図42で説明した告知演出のように、第3停止操作されて表示結果が導出されたときにおいて、当該表示結果のうちの入賞ラインLN上にない図柄のみを示唆することがない。このため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(22) また、パターンAの告知演出のうち図35(a)〜(d)で説明した演出内容によれば、表示結果導出時の告知演出の態様は開始時から変化していない。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、指標図柄揃いがいずれのラインにも存在しない場合であっても、図35(e)で説明したようにパターンZと同様の演出内容に切り替える一方、入賞さえも発生しなかった場合には、図35(f)で説明したように告知演出を終了させるため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまうことも防止できる。
(23) 前述した実施の形態においては、図36で説明したパターンB〜Dの告知演出によれば、表示結果が導出される以前に告知演出を終了させる。このため、当該告知演出が遊技の結果を示唆していると遊技者に思わせることがないため、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、パターンB〜Dの告知演出は、操作手順や入賞の有無に関わらず、予め定められたタイミングで終了するため、処理を共通化させることができる。その結果、処理負担を増大させてしまうことを防止できる。
(24) 前述した実施の形態においては、図38で説明したパターンZの告知演出によれば、抽選対象役に対応する指標図柄を表示するとともに、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが表示される。このため、パターンZの告知演出が実行されたときには、導出された表示結果に関わらず、遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、図38(b)で示したように、入賞ラインLN上に停止している入賞を発生させる図柄組合せが、指標図柄よりも強調して表示される。このため、指標図柄による示唆によって遊技の結果を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
(25) 前述した実施の形態においては、スイカに当選しているときには、図34(c)で示したように、告知図柄として指標図柄である「スイカ」のキャラクタ画像を表示する告知演出と、告知図柄として右下がりスイカの図柄組合せのうちの右図柄である「ベル」(特定入賞図柄)のキャラクタ画像を表示する告知演出とのうちいずれかを実行可能であり、AT当選しており遊技者にとっての有利度が高いときにおいてのみ特定入賞図柄を告知する告知演出が実行される。このため、指標図柄を告知する告知演出のみならず、遊技者にとっての有利度が高いことを示唆する特定入賞図柄を告知する告知演出を実行可能としつつ、いずれが実行された場合でも示唆される図柄が、右下がりスイカの入賞図柄組合せを構成する図柄であるため、無効ライン上にのみ表示された図柄を示唆してしまうことを防止できる。その結果、入賞ラインLN上には停止されないあるいは停止されていない図柄を遊技の結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。また、特定入賞図柄は、ベルの指標図柄であるから、特定入賞図柄を告知する告知演出が実行されてベルが入賞せずに、スイカ入賞したときなどにおいて、意外性を遊技者に抱かせつつ、AT当選していることに対する期待感をも遊技者に抱かせることができる。
(26) 前述した実施の形態においては、図35で示したように、右下がりスイカの入賞図柄組合せが入賞ラインLN上に停止されたときには、無効ライン上に「スイカ・スイカ・スイカ」が停止される。このため、右下がりスイカの入賞を発生させる図柄組合せが「スイカ」のみからなる組合せであるかのように印象付けることができ、その結果、特定入賞図柄である「ベル」が告知図柄として告知された後にベルが入賞せずに、スイカ入賞したときの意外性を向上させることができる。
(27) 前述した実施の形態においては、告知演出は、遊技者が注目している液晶表示器51の表示領域に所定画像を表示することにより実行される。このため、遊技者を誤認させてしまう不都合の発生をより確実に防止できる。
(28) 前述した実施の形態においては、図34〜図42などで説明した告知演出によれば、第3停止操作されて表示結果が導出されたときにおいて、当該表示結果のうちの入賞ラインLN上にない図柄のみを示唆することがない。このため、入賞ラインLN上にない図柄を入賞判定対象となる1ゲームの結果として遊技者を誤認させてしまう不都合の発生を防止できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のスロットマシンについて説明する。第1実施形態と第2実施形態とを比較すると、第1実施形態の最終メダル判定処理は図23の処理である一方、第2実施形態の最終メダル判定処理は図43の処理である点で両実施形態は異なる。その他の点は、第1実施形態とおよび第2実施形態ともに同様である。
図43について説明する。S200において、次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かが判断される。S200においてYESと判断されると、S202に進み、S200においてNOと判断されると、S206に進む。
S202では、「50−クレジットカウンタの値」を演算し、該演算結果が1であるか否かが判断される。該演算結果が1であると判断されたときには(S202のYES)、S204において、最終メダルフラグがメイン制御部41のRAMに設定され、最終メダル判定処理を終了する。一方、該演算結果が1ではないと判断されたときには(S202のNO)、S204の処理を実行することなく、最終メダル判定処理を終了する。
S206では、「53−(BETカウンタの値+クレジットカウンタの値)」を演算し、該演算結果が1であるか否かが判断される。該演算結果が1であると判断されたときには(S206のYES)、S204において、最終メダルフラグがメイン制御部41のRAMに設定され、最終メダル判定処理を終了する。一方、該演算結果が1ではないと判断されたときには(S206のNO)、S204の処理を実行することなく、最終メダル判定処理を終了する。なお、S206の処理は、図23のS100の処理と同一である。
第2実施形態のスロットマシンによれば、第1実施形態の[本実施形態により得られる主な効果]の(1)、(3)〜(28)の効果の他に以下の効果を奏する。第2実施形態のスロットマシンによれば、図20のS21Bの判断処理においては、リプレイゲームであるときには、S202に示すように、BETカウンタの値を用いずにクレジットカウンタの値のみを用いた式である「50−クレジットカウンタの値」が演算され、該演算結果が1であるときには、最終メダルフラグがセットされる。今から開始されるゲームがリプレイゲームであるときには、BETカウンタの値が3になるまで自動更新される(図20のS14、S15参照)。したがって、今から開始されるゲームがリプレイゲームであるときには、BETカウンタの値が3であることは明白であることから、BETカウンタの値という無駄なデータを用いずとも、S21Aで検知されたメダルが最終メダルであるか否か(所定状況であるか否か)を判定することができる。
一方、リプレイゲームではないときには、S206に示すように、クレジットカウンタの値のみではなくBETカウンタをも用いた式である「50−(クレジットカウンタの値+BETカウンタの値)」が演算され、該演算結果が1であるときには、最終メダルフラグがセットされる。リプレイゲームでないときには、遊技者により賭け操作(1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6)が行われることにより、BETカウンタは更新される。つまり、BETカウンタの値は、遊技者の操作に依存することから、クレジットカウンタの値のみではなく、BETカウンタの値をも用いて、所定状況であるか否かを判定することができる。したがって、正確に、所定状況であるか否かを判定することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[メダルセレクタについて]
(1) 本実施形態のメダルセレクタでは、投入メダルセンサ106a〜106c、取込側流路302、排出側流路303の位置はそれぞれ図15、図16に示すようなものであるとして説明した。しかしながら、「53枚目のメダルは取込側流路302を流下し、54枚目のメダルは排出側流路303を流下する構成A」であれば、投入メダルセンサ106a〜106c、取込側流路302、排出側流路303の位置はどのような位置にあってもよい。
たとえば、投入メダルセンサ106a〜106c、取込側流路302、排出側流路303の位置は、図44に示す位置であってもよい。図15と図44とを比較すると、図44では、投入メダルセンサ106aは、投入流路301に配置されているが、図15では、投入メダルセンサ106aは、取込側流路302に配置されている。図15のような構成の場合には、図20に示すように、「投入不可フラグを設定するタイミング(S21D)」を「投入メダルセンサ106aがメダルを検知したタイミング」とした。図15のような構成の場合には、「投入不可フラグを設定するタイミング(S21D)」は、「投入メダルセンサ106aがメダルを検知したタイミングから所定時間Tを経過したタイミング」となる。
ここで、所定時間Tは予め計測された時間である。一般的に、流路切替ソレノイド30がonになっている状態で、投入メダルセンサ106aがメダルを検知したタイミングから、該メダルが投入流路301にギリギリ到達するタイミングまでの時間は、常に同じである(もしくは、ほぼ同じである)。そこで、流路切替ソレノイド30がonになっている状態で、投入メダルセンサ106aがメダルを検知したタイミングから、投入流路301にギリギリ到達するタイミングまでの時間を計測し、該計測した時間を所定時間Tとする。
図44の構成であれば、53枚目のメダルが、投入メダルセンサ106aで検知されたタイミングから、所定時間Tが経過したタイミングで、流路切替ソレノイド30がoffにされる。よって、53枚目のメダルは、投入流路301に流下する。一方、54枚目メダルについては、排出側流路303に流下する。
このように、図44のような構造であっても、構成Aとすることができる。また、このような構成Aを担保できれば、メダルセレクタは他の構造であってもよい。
(2) 本実施形態では、投入メダルセンサは、3つ(投入メダルセンサ106a〜106c)であるとして説明した。しかしながら、投入メダルセンサは3つに限らず、構成Aを担保できれば他の数であってもよい。たとえば、1個、2個、および4個以上のいずれであってもよい。
(3) 本実施形態において、投入不可フラグを設定する契機は、「最も上流に配置されている投入メダルセンサ106aによりメダルを検知したこと」として説明した(図20のS21A参照)。しかしながら、「投入不可フラグを設定する契機」は、「最も上流に配置されている投入メダルセンサ106aによりメダルを検知したこと」に限らず、構成Aが担保されていれば、「他の投入メダルセンサによりメダルを検知したこと」としてもよい。他の投入メダルセンサとは、たとえば、最も下流に配置されている投入メダルセンサ106cよりも上流に配置されている投入メダルセンサ106bとしてもよい。また、他の投入メダルセンサとは、たとえば、最も下流に配置されている投入メダルセンサ106cとしてもよい。また、他の投入メダルセンサとは複数のメダルセンサとしてもよい。複数のメダルセンサとは、たとえば、投入メダルセンサ106aおよび投入メダルセンサ106bである。
また、他の変形例として、所定のメダルセンサと、該所定のメダルセンサよりも上流側に配置されている特定のメダルセンサ(最上遊技のメダルセンサでもよい)とを備えている場合において、「投入不可フラグを設定するタイミング」は、特定のメダルセンサが53枚目のメダルを検知したときから、所定の特定メダルセンサが該53枚目のメダルを検知するときまでの期間のうち、所定のタイミングとしてもよい。
[BET処理について]
(1) 本実施形態のBET処理において実行されるメダル投入許可処理として、リプレイゲームであるときにはS19に示すように、BETカウンタの値を用いずに、クレジットカウンタの値のみを用いて、メダルの投入許可処理を実行するとして説明した。一方、リプレイゲームではないときには、図21のS33、S41に示すように、BETカウンタの値と、クレジットカウンタの値とを用いて、メダルの投入許可処理を実行するとして説明した。このように、本実施形態では、リプレイゲームであるか否かに応じて、用いるカウンタの値を異ならせていた。
しかしながら、リプレイゲームであるか否かに関わらず、用いるカウンタを同一にしてもよい。たとえば、リプレイゲームであるか否かに関わらず、クレジットカウンタの値とBETカウンタの値の双方を用いるようにしてもよい。具体的には、S19の処理が、S33およびS41の処理に代替される。このような代替により、リプレイゲームであるか否かに関わらず、図21のS33およびS41の処理が実行される。このような構成によれば、リプレイゲームであるか否かに関わらず、メダル投入許可処理を共通化できることから、メダルの投入許可処理の負担を軽減できる。
(2) 図21のS33、S35、S40、S41、S42の処理では、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判断する第1判断処理(S33)を実行し、該第1判断処理においてYESと判断されたときに、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判断する第2判断処理(S41)を実行するとして説明した。しかしながら、第1判断処理と第2判断処理の順番を逆にしてもよい。具体的には、クレジットカウンタの値が50であるか否かを判断する第2判断処理を先に実行し、該第2判断処理によりクレジットカウンタの値が50であると判断されたときに、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判断する第1判断処理(S33)を実行するようにしてもよい。このような構成であっても、適切なメダルの投入許可処理を実行することができる。
(3) 図45は、BET処理のうちの主にBETカウンタの更新処理(賭数設定処理)を抜粋したフローチャートである。BETカウンタの更新処理は図45のように実行してもよい。なお、S500の処理はS12と対応し、S502、S504、S506、S508の処理は、S14、S15に対応し、S510の処理は、S51の処理に対応する。
本実施形態では、図20のS15に示すように、BETカウンタの値を用いて、BETカウンタが規定数に到達したか否かを判断していた。本変形例では、BETカウンタの値ではなく、BETフラグを用いてBETカウンタが規定数に到達したか否かを判断する。
S500において、次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームであるか否かを判定する。S500でYESと判定された場合には、S502に進む。S502においては、BETフラグをメイン制御部41のRAMに格納する。ここで、BETフラグとは、BETカウンタに格納される値(つまり、“3”からBETカウンタの値を減算した値)を特定可能なフラグである。S502においては、初期値として「3」を特定可能なBETフラグが格納される。次に、S504において、BETカウンタの値を1加算する。その後のS506において、BETフラグから特定される数値を1減算するように、BETフラグを更新する。その後のS508において、BETフラグから特定される数値が0であるか否かが判断される。S508においてNOと判定された場合には、S504に戻り、S508において、YESと判定された場合には、S509においてBETフラグを消去する。S509の処理終了後、BETカウンタ更新処理を終了する。S508においてYESと判定されるということは、BETカウンタが規定数に到達したということである。また、S508においてNOと判定されるということは、BETカウンタが未だ規定数に到達していないということである。
一方、S500において、次のゲーム(今から開始されるゲーム)がリプレイゲームではないと判定された場合には、S510において、MAXBETスイッチへの操作が検出されたか否かが判断される。S510においてYESと判定された場合には、S512でクレジットカウンタの値が3以上であるか否かが判断される。S512においてYESと判定された場合には、S514に進む。S514においては、クレジットカウンタの値を3減少させ、S502に進む。
一方、S512およびS514においてNOと判定された場合には、賭数設定処理を終了する。
このようなBETカウンタ更新処理を実行することにより、リプレイゲームであるか否かに関わらず、S502〜S509の処理を順番、内容ともに共通化できることから、さらにBET処理での処理負担を軽減できる。
また、図45の処理を図20〜図22に適用した場合には、図20のS12はS500に代替され、S14、S15は、S502〜S509の処理に代替され、図21のS51はS510に代替され、S76〜S79の処理が、S512、S514、S502〜S509の処理に代替される。また、図45の処理を図20〜図22に適用した場合には、S510においてNOと判定された場合には、S52に進み、S512においてNOと判定された場合には、S21Aに進む。また、リプレイゲームであるときにおいて、S509の処理が終了すると、S19に進み、リプレイゲームでないときにおいて、S509の処理が終了すると、S21Aに進む。
次に更なる変形例について説明する。図45の例では、リプレイゲームであるか否かに関わらず、BETフラグを用いる(S502)として説明した。しかしながら、BETカウンタの値が規定数に到達したか否かの判断処理において、リプレイゲームであるときにはBETフラグを用いて、リプレイゲームでないゲームにおいてMAXBETスイッチが操作されたときには、BETカウンタの値を用いるようにしてもよい。なお、BETカウンタの値が規定数に到達したか否かの判断処理について、逆に、リプレイゲームであるときには、BETカウンタの値を用いて、リプレイゲームでないゲームにおいてMAXBETスイッチが操作されたときには、BETフラグの値を用いるようにしてもよい。
リプレイゲームであるか否かに応じて、BETフラグを用いるか否かを使い分けることにより、メイン制御部41およびサブ制御部91は、リプレイゲームであるときと、リプレイゲームでないゲームにおいてMAXBETスイッチが操作されたときとで、異なる処理を実行することが可能となる。
以下に異なる処理の一例について説明する。たとえば、リプレイゲームでないゲームにおいてMAXBETスイッチが操作されることにより、BETカウンタの値を1枚ずつ自動更新する際には、サブ制御部91は、1枚ずつ自動更新の効果音(たとえば、ドゥン)を出力する。一方、リプレイが入賞したことにより、BETカウンタの値を自動更新する際には、効果音を出力しない。これにより、MAXBETスイッチが操作されて、BETカウンタの値が自動更新されることを遊技者に体感させることができる。なお、MAXBETスイッチが操作されたときには、3回の効果音(たとえば、ドゥン、ドゥン、ドゥン)が出力される。
このように、メイン制御部41およびサブ制御部91は、BETカウンタが更新されたのは、リプレイが入賞したことによるものなのか、MAXBETスイッチが操作されたことによるものなのかを特定する必要がある。そこで、メイン制御部41のRAM内のBETフラグの有無により、BETカウンタが更新されたのは、リプレイが入賞したことによるものなのか、MAXBETスイッチが操作されたことによるものなのかを特定できる。
なお、メイン制御部41は、BETフラグが格納されていない状態において(リプレイゲームではない場合において)、BETカウンタが1加算される毎に、BETカウンタが1加算されたことを特定可能なBETカウンタ加算コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、BETカウンタ加算コマンドを受信することにより、効果音を出力する。
一方、メイン制御部41は、BETフラグが格納されている状態において(リプレイゲームである場合において)、BETカウンタが1加算されてもBETカウンタ加算コマンドをサブ制御部91に対して送信しない。これにより、サブ制御部91に効果音を出力させないようにすることができる。
なお、本変形例において、BETフラグではなく、BETカウンタの値を用いてBETカウンタの更新処理を実行するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、BETカウンタの値を用いてBETカウンタの値が規定数に到達したか否かを判断したが、BETフラグを用いて該判断を行うようにしてもよい。また、リプレイゲームであるか否かに応じて、BETフラグを用いるか否かを使い分けてもよい。
(4) 本実施形態では、図20に示すように、投入メダルセンサ106aがメダルを検出したか否かの判断処理(S21A)の後に、最終メダル判定処理(S21B)の処理を実行するとして説明した。しかしながら、S21Aの処理とS21Bの処理との実行順序を逆にしてもよい。具体的には、S21の処理の後、まず、最終メダル判定処理(S21B)を実行し、その後に、投入メダルセンサ106aがメダルを検出したか否かの判断処理(S21A)を実行するようにしてもよい。該S21Aの処理においてYESと判断されたときには、S21Cの処理に進む。このような構成であっても、本実施形態と同様の効果を奏する。
(5) 図23のS100に示すように、「BETカウンタの値+クレジットカウンタの値」を減算する値Xは「53」であるとして説明した。しかしながら、Xは他の値であってもよい。たとえば、Xは「52」であってもよい。この場合には、S100では、52−(BETカウンタの値+クレジットカウンタの値)を演算し、該演算結果が「0」であれば、該S100ではYESと判断され、該演算結果が「0」でなければ該S100ではNOと判断される。
また、図43のS202に示すように、「クレジットカウンタの値」を減算する値Yは「50」であるとして説明した。しかしながら、Yは他の値であってもよい。たとえば、Yは「49」であってもよい。この場合には、S202では、49−クレジットカウンタの値を演算し、該演算結果が「0」であれば、該S202ではYESと判断され、該演算結果が「0」でなければ該S202ではNOと判断される。
また、図43のS206に示すように、「BETカウンタの値+クレジットカウンタの値」を減算する値Zは「53」であるとして説明した。しかしながら、Zは他の値であってもよい。たとえば、Zは「52」であってもよい。この場合には、S206では、52−(BETカウンタの値+クレジットカウンタの値)を演算し、該演算結果が「0」であれば、該S206ではYESと判断され、該演算結果が「0」でなければ該S206ではNOと判断される。
(6) また、図21のS41、S42の処理を実行しないようにしてもよい。理由は、S100でYESと判定された場合には、必ず、S33でYESと判定され、かつS41でYESと判定されるからである。また、S100でNOと判定された場合には、S41まで進んだとしても、該S41で必ず、S41でNOと判定されるからである。この変形例によれば、S41、S42の処理を削減できる。
[示唆演出について]
本実施の形態においては、示唆演出によって音の種類によって強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを遊技者に認識させるものであった。しかし、示唆演出では、音の種類に限らず、音量や音色、音の高低など、その他の方法によって強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを遊技者に認識させるものであってもよい。
また、示唆演出は、音に関する演出に限らず、その他の手段を用いた演出であってもよい。たとえば、示唆演出は、リールに関する演出であってもよい。
リールに関する示唆演出としては、以下のような演出が考えられる。たとえば、示唆演出は、リールLED55を用いて強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを特定可能に示唆するものであってもよい。たとえば、強チェリーリプ当選時に「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するためにリールLED55が赤色で点灯し、強チェリーリプ当選時に「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するためにリールLED55が緑色で点灯し、弱チェリーリプ当選時に「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、弱チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するためにリールLED55が青色で点灯するものであってもよい。
なお、リールLED55を用いた示唆演出では、LEDの点灯色の種類に限らず、輝度、あるいは点滅期間や点滅回数、消灯期間など、その他の方法によって強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを遊技者に認識させるものであってもよい。
また、リールに関する示唆演出としては、遊技の進行を所定の遅延期間に亘り遅延させるフリーズ制御(遅延制御)を用いた演出であってもよい。たとえば、強チェリーリプ当選時に「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するために次のゲームを開始するまでの期間(たとえば、次のゲームのBET操作を有効に受け付けるまでの期間、次のゲームのスタート操作を有効に受け付けるまでの期間)を第1期間遅延させ、強チェリーリプ当選時に「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、強チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するために次のゲームを開始するまでの期間を第2期間(第1期間よりも短い期間)遅延させ、弱チェリーリプ当選時に「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、弱チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆するために次のゲームを開始するまでの期間を第3期間(第1期間および第2期間よりも短い期間)遅延させるものであってもよい。
なお、フリーズ制御を用いた示唆演出では、フリーズ制御が行われる期間の長さに限らず、フリーズ制御が行われる期間中に行われるリール演出(たとえば、リールを逆回転して停止するなど)やキャラクタ画像の表示による演出など、その他の方法によって強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれに当選したのかを遊技者に認識させるものであってもよい。
このように、リールに関する示唆演出が実行されると、導出された表示結果と示唆演出が実行されることとに対して遊技者に注目させやすく、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、強チェリーリプ当選時においては、「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときと、「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときとで同じ内容の示唆演出が実行されてもよいし、異なる内容の示唆演出が実行されてもよい。また、強チェリーリプ当選時において「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、示唆演出が実行されてもよいし、示唆演出が実行されなくてもよい。
また、強チェリーリプ当選時や弱チェリーリプ当選時に限らず、その他の役に当選したときにおいても示唆演出が実行されてもよい。たとえば、中段チェリーリプ当選時においても、示唆演出が実行されてもよい。たとえば、中段チェリーリプに当選したゲームにおいて左リール2Lの中段にチェリー図柄が導出されたときには、中段チェリーリプに当選したことを特定可能に示唆する示唆演出として、中段チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力されてもよい。このようにすれば、中段チェリー入賞音が出力されると、遊技者は、中段チェリーリプに当選したことを認識することができ、さらに、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することによっても中段チェリーリプに当選したことを認識することができる。また、中段チェリーリプに当選したゲームにおいて、左リール2Lの中段にチェリー図柄を導出できなかったときには、図28(i),(j)および図29(i),(j)に示すように「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときに、示唆演出として中段チェリー入賞音がスピーカ53,54から出力されてもよい。このようにすれば、遊技者は、導出された図柄組合せを確認することによっては当選した役を認識することはできないが、中段チェリー入賞音が出力されることで、遊技者は、中段チェリーリプに当選したことを認識することができる。さらに、中段チェリーリプに当選したゲームにおいて、「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せを導出できなかったときには、図28(f),(k)および図29(f),(k)に示すように「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときに、共通演出として共通入賞音がスピーカ53,54から出力されてもよい。このようにすれば、遊技者に強チェリーリプ、弱チェリーリプ、および中段チェリーリプのいずれに当選したのかを予想させることができる。
また、本実施の形態においては、チェリーリプ当選時においては、「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せあるいは「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときに100%の確率で示唆演出が実行されたが、所定確率(100%以下の確率)で示唆演出が実行されるものであってもよい。
たとえば、チェリーリプ当選時において「チェリー−チェリー−チェリー」の図柄組合せあるいは「チェリー−リプレイ−チェリー」の図柄組合せが導出されたときには、示唆演出を実行するか否かを所定確率に基づき決定する演出抽選が実行され、当該演出抽選で当選したときに限り示唆演出が実行されるものであってもよい。さらに、チェリーリプ当選時において「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合が導出されたときには、演出抽選自体が実行されない、あるいは演出抽選で当選しない、あるいは演出抽選で所定確率よりも低い特定確率に基づき示唆演出を実行するか否かが決定されるものであってもよい。
[共通演出について]
本実施の形態においては、チェリーリプ当選時において「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合が導出されたときには、強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれかに当選したことを示唆する共通演出が実行されるものであった。しかし、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合が導出されたときには、何らの演出が実行されなくてもよい。また、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合が導出されたときには、当選している役が強チェリーリプおよび弱チェリーリプのいずれであっても、弱チェリーリプの当選を示唆する示唆演出が実行されてもよい。
[リール配列について]
前述した実施の形態では、図3に示すように、右リール2Rにおいてチェリー図柄が引き込み可能な範囲内である5コマ以内に必ず配置されていた。よって、チェリーリプ当選時は、入賞ラインLN上の右リール2Rに必ずチェリー図柄を導出させることが可能であった。しかしながら、右リール2Rに加え、左リール2Lまたは中リール2Cのうち少なくともいずれか一方のリールにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすることで、様々な制御に対応することができる。
たとえば、中リール2Cと右リール2Rとにおいて、チェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置するようにしてもよい。このようなリール配列にすれば、強チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、「リプレイ−チェリー−チェリー」の図柄組合せを導出させることができる。このようにすれば、チェリーリプ当選をより明確に示すことができる。また、弱チェリーリプ当選時に左図柄を取りこぼした場合、「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄組合せを導出させることで、強チェリーリプを取りこぼしたことを示すことができる。また、たとえば、無効ラインLM4にリプレイ図柄が揃いそうな場合に、中リール2C中段にチェリー図柄を導出させることで、チェリーリプ入賞していることを分かりやすくすることができる。このように、図柄配列を変更することで、様々な導出表示に対応させることができ、臨機応変に機械にあった制御を実行することができる。
[告知演出について]
前述した実施の形態では、告知演出として、キャラクタ画像を用いた演出を実行することを説明した。しかし、告知演出は、演出効果LED52やリールLED55などを点灯させる制御を行い、その点灯色によって示されるようにしてもよい。また、告知演出は、スタートスイッチ7の操作時に実行されるものではなく、1ゲームにおけるどのタイミングで実行されるようにしてもよい。たとえば、全てのリールが停止後にチェリーリプに当選したことをLEDを赤色に発光させることで示唆するようにしてもよい。
[チェリーリプについて]
前述した実施の形態では、図28および図29に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれかのタイミングにより、同じ抽選対象役が当選したときであっても、導出される図柄組合せが異なっていた。しかしながら、同じ抽選対象役が当選したときに、押し順により導出される図柄組合せが異なるようにしてもよい。
たとえば、強チェリーリプ当選時の図柄組合せとして「チェリー−チェリー−チェリー」と「チェリー−リプレイ−チェリー」と「リプレイ−リプレイ−チェリー」とを入賞役として設定する。そして、押し順として左第1停止を正解手順として、中および右第1停止を不正解手順とする。このような場合において、強チェリーリプ当選時に左第1停止が実行された場合には、「チェリー−チェリー−チェリー」を優先的に導出し、中または右第1停止が実行された場合には、引き込み可能な範囲内で「チェリー−リプレイ−チェリー」を優先的に導出し、「チェリー−リプレイ−チェリー」を導出できないときには「リプレイ−リプレイ−チェリー」を導出するようにしてもよい。また、弱チェリーリプ当選時の図柄組合せとして「チェリー−リプレイ−チェリー」と「リプレイ−リプレイ−チェリー」とを入賞役として設定する。そして、押し順として左第1停止を正解手順として、中および右第1停止を不正解手順とする。このような場合において、弱チェリーリプ当選時に左第1停止が実行された場合には、「チェリー−リプレイ−チェリー」を優先的に引込み、中または右第1停止が実行された場合には、「リプレイ−リプレイ−チェリー」を導出するようにしてもよい。
なお、全てのリールにおいてチェリー図柄を必ず引き込み可能な範囲内に配置すれば、正解手順で操作された場合に、必ず「チェリー−チェリー−チェリー」を導出させることができる。また、左リール2Lのチェリー図柄の位置においてチェリーリプ入賞が確定するとともに、強チェリーリプ、弱チェリーリプ、中段チェリーリプのいずれの入賞役であるかが確定するようにしてもよい。
また、強チェリーリプおよび弱チェリーリプは再遊技役であるため、「リプレイ−リプレイ−チェリー」が導出したときには必ず入賞が発生するが、強チェリーリプおよび弱チェリーリプの代わりにチェリーやスイカ、押し順ベルといった小役、あるいはBBなどの特別役を適用してもよい。
たとえば、押し順ベル1の当選時において、中第1停止が実行された場合には、ベル1の図柄組合せを優先的に導出し、左または右第1停止が実行された場合には、引き込み可能な範囲内でAT役の図柄組合せを優先的に導出し、AT役の図柄組合せを導出できないときには入賞が発生しない取りこぼし出目を導出するようにしてもよい。また、押し順ベル2の当選時において、右第1停止が実行された場合には、AT役の図柄組合せを優先的に導出し、左または中第1停止が実行された場合には、入賞が発生しない取りこぼし出目を導出するようにしてもよい。このような場合において、押し順ベル1に当選したゲームにおいて、ベル1の図柄組合せあるいはAT役の図柄組合せが導出されたときには押し順ベル1の当選を特定可能に示唆する示唆演出を実行し、取りこぼし出目が導出されたときには共通演出を実行するものであってもよい。また、押し順ベル2に当選したゲームにおいて、AT役の図柄組合せが導出されたときには押し順ベル2の当選を特定可能に示唆する示唆演出を実行し、取りこぼし出目が導出されたときには共通演出を実行するものであってもよい。
また、図柄の変動表示を特定の押し順で停止させる操作であって、かつ、当該操作が特定のタイミングで操作されたときにのみ正解手順となる表示結果が導出されるようにしてもよい。
[払出枚数について]
前述した実施の形態では、図28および図29に示すように、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとのいずれのタイミングであっても、入賞が発生することを示した。しかし、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払い出し枚数が異なるようにしてもよい。たとえば、目押し成功となるタイミングで図柄が導出された場合には、目押し失敗となるタイミングで図柄が導出された場合よりも払い出し枚数を多くしてもよい。また、押し順についても正解手順では不正解手順よりも払い出し枚数を多くしてもよい。また、目押し成功となるタイミングと目押し失敗となるタイミングとで、メダルの払い出し枚数が同じになるようにしてもよい。
[所定入賞について]
前述した実施の形態では、所定入賞として、チェリーリプなどの再遊技役を例示したが、これに限らず、メダルの付与を伴う小役であってもよい。この場合、所定入賞としての小役は、前述した実施の形態において示したチェリーリプやスイカと同じ図柄組合せで構成されるものであってもよい。このような場合、タイミングや押し順に関わらず、複数の可変表示部のうちの特定可変表示部である右リール2Rの表示結果として入賞ラインLN上の識別情報が特定識別情報(チェリー図柄)となる表示結果を導出するようにしてもよい。たとえば、所定入賞としての小役であるチェリーに当選したときに、チェリーの入賞示唆演出を実行する。そして、目押し成功となるタイミングで左リール2Lが停止された場合には、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を導出し、3枚のメダルを払い出せばよい。また、目押し失敗となるタイミングで左リール2Lが停止された場合(左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合)には、メダルの払い出しが無いようにすればよい。しかしながら、左リール2Lの入賞ラインLN上にチェリー図柄を取りこぼした場合であっても、右リール2Rの入賞ラインLN上にはタイミングに関係なくチェリー図柄を停止させることができる(たとえば、「リプレイ−リプレイ−チェリー」が入賞ラインLNに揃う)ので、チェリーリプ当選の入賞示唆演出と表示結果との誤認が生じることを防止することができる。なお、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合に比べ少なからずメダルの払い出しがあるようにしてもよい。また、小役を取りこぼした場合であっても、小役を取りこぼしていない場合であっても、同じ枚数のメダルの払い出しがあるようにしてもよい。
[所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報について]
前述した実施の形態では、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報として、チェリーリプを発生させる図柄組合せのうちの右リールの図柄である例について説明した。しかし、所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は、所定入賞の発生に関わらない図柄であってもよい。すなわち、所定入賞は、一部のリールに特定識別情報が停止することにより、他のリールに停止した識別情報に関わらず発生するものであってもよく、この場合に所定可変表示部の表示結果として所定ライン上に導出可能な特定識別情報は他のリールに停止する図柄であってもよい。より具体的に、たとえば、所定入賞は、「チェリー−ANY−ANY」と、「リプ−ANY−ANY」とのいずれでも入賞が発生するものであってもよい。この場合でも、当該所定入賞に当選している場合には、右リール2Rのチェリー図柄を必ず入賞ラインLN上に引き込むようなリール制御を行うようにして、入賞ラインLN上に導出された表示結果が無効ライン上に導出された表示結果として誤認されることを防止することができる。
[所定ラインについて]
前述した実施の形態では、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、所定ラインとしての入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、右リールのみ入賞ラインLN上に特定の図柄(チェリー図柄)が表示されていた。しかし、所定ラインは、入賞ラインではなく無効ラインであってもよい。そして、目押し成功となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示され、目押し失敗となるタイミングで停止操作が実行された場合には、無効ライン上に特定の図柄が表示されるようにしてもよい。
[リール停止タイミングについて]
前述した実施の形態では、チェリーリプ当選時に右リール2Rが最初に停止された場合に、入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されていた。しかし、右リール2Rが最初に停止されない場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄が導出されるようにしてもよい。たとえば、第1停止で目押しを失敗し、右リール2Rが第2停止された場合であっても入賞ラインLN上の右リール2Rにチェリー図柄を導出するようにしてもよい。
[有利期待演出について]
前述した実施の形態では、サブ制御部91が有利期待演出を決定するのではなく、メイン制御部41が有利期待演出を決定するようにしてもよい。たとえば、メイン制御部41は、内部抽選において同時当選役に当選してAT抽選が行われたときには、BB当選およびAT当選したか否かを示唆する有利期待演出を所定タイミングで実行するための処理を行うようにしてもよい。有利期待演出としては、たとえば、スタートスイッチ7を操作したときにゲームの進行を所定期間に亘って遅延させるフリーズ演出が設けられていてもよい。フリーズ演出中においては、リール2L,2C,2Rを所定態様で回転させて、特定の図柄組合せを仮停止させる擬似遊技を実行する。擬似遊技は、フリーズ演出中において複数回実行可能である。なお、フリーズ演出は、スタートスイッチ7を操作したときに実行されるものに限らず、第1停止操作されたときや、第3停止操作されたとき、表示結果が導出されて1ゲームが終了したときなどに実行されるものであってもよい。
また、BB当選あるいはAT当選している信頼度は、フリーズ演出が最も高く、続いて、連打演出、ボタン演出、キャラクタB演出の順となり、キャラクタA演出が最も低くなるように、有利期待演出の種別が決定されるように割合が定められていてもよい。なお、実行する演出としては、一の有利期待演出が決定されるものに限らず、複数の有利期待演出が決定され得るようにしてもよい。また、有利期待演出を実行する所定タイミングは、これに限らず、複数タイミングからメイン制御部41により決定されるもの(より具体的に、メイン制御部41は、有利期待演出による結果報知を行うタイミングを、特定の抽選対象役が当選したゲームから何ゲーム目(たとえば、0〜32ゲームのうちいずれか)とするかを乱数抽選などにより決定するもの)であってもよい。メイン制御部41は、有利期待演出を実行する所定タイミングで、有利期待演出の種別を特定するためのコマンドをサブ制御部91へ出力するとともに、当該有利期待演出がフリーズ演出である場合には当該フリーズ演出用の処理を実行するようにしてもよい。
[赤7図柄について]
前述した実施の形態では、いずれかのチェリーリプ当選時は、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が停止する場合を説明した。しかし、チェリーリプ当選時に、入賞ラインLNのいずれかにチェリー図柄が導出させなくてもよい。たとえば、中段チェリーリプ当選時の図31(c)において有効ライン上にチェリー図柄が導出されない場合(右リールの上段にチェリー図柄が導出されない場合)を設けてもよい。このような場合、赤7図柄は、チェリー図柄と赤色の態様という点で共通する図柄である。よって、赤7図柄が入賞ラインLN上に停止した場合には、チェリー図柄が導出されていない場合であっても、チェリーリプ当選時にチェリーリプ当選を示唆する入賞示唆演出(たとえば、赤色のキャラクタ画像や赤色のLEDでの報知)を実行することができる。このように、入賞ラインLN上に関連する図柄(色が共通する図柄)があることで、入賞示唆演出を実行しても遊技者の誤認を防止することができる。
[入賞役の種類について]
前述した実施の形態では、スイカの入賞役の種類に右下がりスイカと上段スイカが設定されていてもよい。そして、指標図柄のみを強調表示するパターンYの告知演出は、指標図柄揃いが入賞ラインLNおよび無効ラインLMのいずれかに存在するとき(右下がりスイカ)にのみ実行され、無効ラインLMに存在するとき(上段スイカ)や指標図柄揃い自体が存在しない場合には実行されないようにしてもよい。つまり、示唆対象の指標図柄が入賞ラインLN上にない場合にはパターンYの告知演出が実行されない。その結果、遊技の結果を誤認させることなく、パターンYの告知演出を実行できる。
[示唆態様について]
前述した実施の形態では、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様として、指標図柄や特定入賞図柄そのもののキャラクタ画像を表示する例について説明したが、これに限らず、指標図柄や特定入賞図柄を想起可能となるキャラクタ画像を表示するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカ1玉分のキャラクタ画像を表示するものや、ベルを示唆する場合には、図3に示すベルとは形状が異なるベルのキャラクタ画像を表示するものであってもよく、また、指標図柄や特定入賞図柄と外形が類似する図柄(図3に示されていない図柄を含む)のキャラクタ画像を表示するものであってもよい。なお、外形が類似の図柄とは、外形が共通しているために、需要者である遊技者の視覚を通じて起こさせる美感(印象)が共通する図柄をいい、その結果、観念的に同じ図柄であると認識できる(異なる図柄であると認識し難い)図柄をいう。
また、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様としては、指標図柄や特定入賞図柄の一部であって、当該一部から示唆対象を特定可能なキャラクタ画像を表示するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカの皮の部分を特定可能なキャラクタ画像を表示するものや、ベルを示唆する場合には、ベル1個分を特定可能なキャラクタ画像を表示するものであってもよい。また、示唆する指標図柄や特定入賞図柄に特定キャラクタが含まれるような場合には、当該特定キャラクタの画像を表示するものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、告知演出において告知する告知図柄の示唆態様として、指標図柄や特定入賞図柄に対応するキャラクタ画像を表示する例について説明したが、指標図柄や特定入賞図柄に対応する事象を示唆するものであればこれに限らず、指標図柄や特定入賞図柄に対応する色であって、当該図柄を想起させる色を報知するものであってもよい。たとえば、スイカを示唆する場合には、スイカの特徴的な部分である皮の大部分を占める緑色の旗を表示するものや、ベルを示唆する場合には、ベル全体を占める黄色の旗を表示するものであってもよい。このように、示唆対象となる図柄の特徴的な部分の色のうち占有率が最も高い色を示唆するものであってもよく、また、示唆対象となる図柄全体の色のうち占有率が最も高い色を示唆するものであってもよい。
また、指標図柄や特定入賞図柄に対応する事象としては、キャラクタ画像や色に限らず、示唆対象となる図柄のシルエットや、示唆対象となる図柄を特定可能なメッセージ、示唆対象となる図柄の名称を音声で出力するもの、示唆対象となり得る図柄ごとにLEDを予め設け、示唆対象となる図柄に対応するLEDを点灯させるものなど、どのようなものであってもよい。また、告知演出のパターンごとに、示唆対象となり得る図柄を示唆する示唆態様を異ならせるようにしてもよい。
[表示結果導出以前から開始される告知演出について]
前述した実施の形態では、表示結果導出以前から開始される告知演出として、スタートスイッチ7操作時に開始されるパターンA〜Dを例示した。しかし、表示結果導出以前から開始される告知演出を開始するタイミングは、スタートスイッチ7操作時に限らず、リール回転開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、および、乱数抽選に応じて決定されるタイミングなど、どのようなタイミングであってもよく、パターンA〜Dごとに開始タイミングが異なるものであってもよい。
また、遊技者にとっての有利度合いに応じて開始タイミングを異ならせるようにしてもよい。たとえば、AT抽選の有利度合いが高い抽選対象役当選時には、AT抽選の有利度合いが低い抽選対象役当選時よりも、告知演出の開始タイミングが遅くなるようにしてもよい。
[パターンZの演出の変形例について]
パターンZの演出の変形例について、図38(d)〜(f)により説明する。変形例では、入賞ライン、無効ラインが図示のように定められており、図柄配列も前述した実施の形態とは異なるものを前提とする。このような場合に、指標図柄揃いが入賞ラインLNと交差しない無効ラインLM1、LM2に停止したときの具体例を説明する。図38(d)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM1上において指標図柄である「スイカ」が2つ停止されたときを示している。
図38(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル−赤7−リプレイ」が表示されて上段スイカの入賞が発生したとき、つまり指標図柄揃いが無効ラインLM1上に停止されたときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上には、指標図柄である「スイカ」が停止されていない。このため、指標図柄の「スイカ」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル−赤7−リプレイ」を強調表示する。なお、図38(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて終了する。
また、図38(f)は、図柄組合せを告知図柄よりも大きく表示する演出例である。図38(f)に示すように、告知図柄である「スイカ」を表示する領域よりも、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域の方が大きくなるように設定されており、「スイカ」よりも「ベル−赤7−リプレイ」を大きく表示することにより、「ベル−赤7−リプレイ」を目立たせるようにしてもよい。なお、図38(f)における点線で囲まれる領域のうち、狭い領域は、告知図柄を表示する領域を示し、広い領域は、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域を示している。この場合においても、入賞ラインLN上の図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。
また、パターンZの演出の変形例について図42(d)〜(f)により説明する。変形例では、入賞ライン、無効ラインが図示のように定められており、図柄配列も前述した実施の形態とは異なるものを前提とする。このような場合に、指標図柄揃いが入賞ラインLNと交差しない無効ラインLM1、LM2に停止したときの具体例を説明する。図42(d)は、スイカに当選したゲームにおいて第2停止操作されて、無効ラインLM1上において指標図柄である「スイカ」が2つ停止されたときを示している。
図42(e)は、第3停止されて入賞ラインLN上に「ベル−赤7−リプレイ」が表示されて上段スイカの入賞が発生したとき、つまり指標図柄揃いが無効ラインLM1上に停止されたときの演出例である。この場合、入賞ラインLN上には、特定入賞図柄揃いが停止されていない。このため、特定入賞図柄の「ベル」の表示とともに、入賞ラインLN上に停止している図柄組合せである「ベル−赤7−リプレイ」を強調表示する。なお、図42(e)で示した告知演出は、次ゲームの開始操作としてBET操作がされたときに消去されて終了する。
また、図42(f)は、図柄組合せを告知図柄よりも大きく表示する演出例である。図42(f)に示すように、告知図柄である「ベル」を表示する領域よりも、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域の方が大きくなるように設定されており、「ベル」よりも「ベル−赤7−リプレイ」を大きく表示することにより、「ベル−赤7−リプレイ」を目立たせるようにしてもよい。なお、図42(f)における点線で囲まれる領域のうち、狭い領域は、告知図柄を表示する領域を示し、広い領域は、入賞ラインLN上の図柄組合せを表示する領域を示している。この場合においても、入賞ラインLN上の図柄組合せを強調表示するようにしてもよい。
[特典について]
前述した例では、特典として、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値を例示した。しかし、特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、たとえば、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値であってもよい。具体的に、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、特典の一例としてATゲーム数を例示したが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
[有利状態について]
前述した例では、有利状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やATを例示したが、遊技者にとって有利な状態であればこれに限るものではなく、以下においてスロットマシンの例を説明する。
有利状態は、たとえば、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態など、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのメイン制御部41のROMやRAMの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[メダルOUT信号などについて]
例えば、上述した例では、メダルの払出のある入賞が発生した場合には、払出処理の終了後にメダルOUT信号を出力しているが、これに限らない。例えば、メダルが1枚払出される毎に、メダルOUT信号を出力するようにしてもよい。図28は、メダルの払出直後にメダルOUT信号を出力する場合におけるメダルOUT信号とセキュリティ信号の出力タイミングを示した図である。
図示する例では、払出処理(メダル払出)を終了した後、最後のメダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。すなわち、この場合においても、リール回転処理中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出処理(メダル払出)を終了した後、かつ、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号を出力する。これにより、メダルが1枚払出される毎に、メダルOUT信号を出力する場合においても、リール回転処理中に異常が発生した状況で払い出しされたメダルを認識することができる。すなわち、メダルが1枚払出される毎に、メダルOUT信号を出力する場合においても、異常が発生した状況で付与された遊技価値を認識することができる。なお、この場合、メダルOUT信号のパルス幅よりも、収集ユニット50がメダルOUT信号およびセキュリティ信号を収集する間隔を短くすることで、ホールコンピュータ104は、メダルOUT信号の出力が完了する前にセキュリティ信号が出力されていたことを検出することができる。これにより、「ゲーム直後の異常」ではなく、「ゲーム中の異常」であることを区別することができる。
また、上述した例では、異常(エラー)の例として「投入エラー(セレクターエラー)」や「払出エラー(ホッパーエラー)」を用いて説明したが、電波による異常や、振動によるエラーなど、どのような異常であっても本実施形態を適用可能である。
また、上述した例では、パラレル・シリアル変換回路1002は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)を、データフォーマットにてシリアル信号に変換してセキュリティ信号として出力しているが、これに限らない。例えば、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)をシリアル信号に変換せず、1種類のセキュリティ信号として出力するようにしてもよい。すなわち、どの異常が発生したとしても、1種類のセキュリティ信号を出力するようにしてもよい。なお、この場合、ホールコンピュータ140は異常が発生したことを検出することはできるが、異常の内容を特定することができない。
また、例えば、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号、(予備信号)をシリアル信号に変換せず、信号毎に出力端子を設け、そのままパラレルで個別に信号を出力するようにしてもよい。この場合、ホールコンピュータ140は各信号を収集することができるため、異常の内容を特定することができる。また、上述した例では、ビットのon/offで各信号の内容を出力しているが、これに限らない。例えば、コマンドを用いて、各信号の内容を出力するようにしてもよい。
また、上述した例では、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、(CT中信号、CB中信号)と、セキュリティ信号とを異なる端子で出力しているが、これに限らず、パラレル・シリアル変換回路1002は、全ての信号または一部の信号をシリアル信号に変換して同一端子から出力するようにしてもよい。
また、上述した例では、ステッピングモータ(リールモータ32)はリール2の駆動に用いているが、これに限らない。例えば、ステッピングモータ(リールモータ32)を、パチンコのドラムや演出用の可動部材、払出装置のスプロケットなどに用いてもよい。
例えば、ステッピングモータを演出用の可動部材に用いる場合には、可動部材の停止位置に合わせてステッピングモータの停止ステップが複数設定される。この場合においても、ステッピングモータの各停止ステップを同一の励磁相にする。これにより、停止ステップより所定ステップ前の全相励磁停止制御の開始タイミングも同一の励磁相となり、実際に可動部材が停止するまでの動きのばらつきを低減させることができる。
また、例えば、払出装置は、スプロケットが所定角度回転する毎にメダル(遊技球)が1枚(球)払い出される。メダル(遊技球)の払出を1枚(球)単位で制御するために、スプロケットには複数の停止位置が設定されている。よって、ステッピングモータを払出装置のスプロケットに用いる場合には、スプロケットの複数の停止位置に合わせてステッピングモータの停止ステップが複数設定される。この場合においても、ステッピングモータの各停止ステップを同一の励磁相にする。これにより、停止ステップより所定ステップ前の全相励磁停止制御の開始タイミングも同一の励磁相となり、実際にスプロケットが停止するまでの動きのばらつきを低減させることができる。
また、上述した例では、ゲームの進行を妨げることのない異常(エラー)を検出した場合には、終了処理でエラー処理を行い、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示して異常を報知しているが、これに限らない。例えば、異常を検出した時点から、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示して異常を報知するようにしてもよい。また、異常の報知方法は、遊技補助表示器12にエラーコードを表示するだけではなく、液晶表示器51にエラー内容など表示するようにしてもよい。
また、上述した例では、ゲームの進行を妨げることのない異常(エラー)を検出した場合には、終了処理でエラー処理を行っているが、これに限らない。例えば、リール2L、2C、2Rのいずれも回転していないときにゲームの進行を妨げることのない異常(エラー)を検出した場合には、即エラー処理を行うようにしてもよい。すなわち、リール2L、2C、2Rのいずれも回転していないときにゲームの進行を妨げることのない異常(エラー)を検出した場合には、セキュリティ信号を即出力するとともに、即遊技の進行を停止するようにしてもよい。
[パチンコ遊技機について]
本実施の形態では、リール2は、スロットマシン1に適用されるものとして説明した。しかしながら、該リール2は、パチンコ遊技機に適用してもよい。該パチンコ遊技機とは、たとえば、リールを備えているものである。このようなパチンコ遊技機においては、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当たり状態)に制御されることが決定されたときには、該リールを回転させて、特定表示結果を導出させる。たとえば、導出されることで、遊技者にとって有利な状態(確変状態や大当たり状態)となる図柄に対して、透過部を設けたり、透過度合いを高めたりするようにしてもよい。
[その他]
(1) 本実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
(2) 本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
(3) 本実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。