JP2006292959A - レンズ装置及び撮像装置 - Google Patents

レンズ装置及び撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006292959A
JP2006292959A JP2005112531A JP2005112531A JP2006292959A JP 2006292959 A JP2006292959 A JP 2006292959A JP 2005112531 A JP2005112531 A JP 2005112531A JP 2005112531 A JP2005112531 A JP 2005112531A JP 2006292959 A JP2006292959 A JP 2006292959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable
lens
fixed
barrel
lens barrel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005112531A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4645274B2 (ja
Inventor
Kenichi Matsumoto
憲一 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2005112531A priority Critical patent/JP4645274B2/ja
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to KR1020077022863A priority patent/KR20070119025A/ko
Priority to EP06730716A priority patent/EP1875291B1/en
Priority to DE602006002506T priority patent/DE602006002506D1/de
Priority to CN2006800198637A priority patent/CN101189542B/zh
Priority to ES06730716T priority patent/ES2313647T3/es
Priority to US11/887,741 priority patent/US7656596B2/en
Priority to AT06730716T priority patent/ATE406590T1/de
Priority to PCT/JP2006/306768 priority patent/WO2006109587A1/en
Priority to TW095112311A priority patent/TWI316158B/zh
Publication of JP2006292959A publication Critical patent/JP2006292959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4645274B2 publication Critical patent/JP4645274B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/041Ball or roller bearings having rollers crossed within a row
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

Abstract

【課題】 従来のレンズ装置では、レンズ鏡筒の駆動機構を小型化することが難しく、可動鏡筒を確実に進退動作させるためには、駆動機構の出力を大きくする必要があり、そのためには装置全体が大型化される。
【解決手段】 複数の固定側第1の案内溝67,7,7及び固定側第2の案内溝66,75を有する第1の固定鏡筒51と、複数の可動側第1の案内溝59,59,59を有する第1の可動鏡筒52と、複数の可動側第2の案内溝72〜74を有する第2の可動鏡筒202と、第1の固定鏡筒に対して第1の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第1の転動体ユニット53A〜53Cと、第1の固定鏡筒に対して第2の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第2の転動体ユニット65A〜65Cと、を備えて構成されている。第1の可動鏡筒52及び第2の可動鏡筒202を、第1のレンズ及び第2のレンズの光軸方向へ独立して移動可能に支持した。
【選択図】 図9

Description

本発明は、固定鏡筒とその内外に嵌合された第1及び第2の可動鏡筒との間にそれぞれ二以上の転動体ユニットを介在させ、複数の可動鏡筒をそれぞれ直線的に移動可能に構成したレンズ装置及び、そのレンズ装置を備えた撮像装置に関するものである。
従来の、この種のレンズ装置としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、カメラ、ビデオカメラ等の撮像装置における撮影レンズを駆動するリニアアクチュエータ、光学機器及びレンズ鏡筒に関するものが記載されている。この特許文献1に記載されたレンズ鏡胴は、「光軸方向に可動する移動レンズ群と、この移動レンズ群を保持しガイドに沿って光軸方向に摺動自在のレンズ保持手段と、このレンズ保持手段を駆動する駆動手段及び位置検出手段を、それぞれ光軸方向から見て、移動レンズ群を中心としたレンズ鏡筒の4隅に設けたリニアアクチュエータを用いた」ことを特徴としている。
このような構成を有する特許文献1のレンズ鏡胴によれば、「磁気に対する磁気回路からの漏れ磁束による悪影響を最小限にしつつ、レンズ鏡筒の4隅の空きスペースを有効に使うことで、レンズ鏡筒の幅方向のサイズを小さくでき、レンズ鏡筒の小型化を実現することができる」等の効果が期待される。
従来の、他のレンズ装置としては、例えば、特許文献2に記載されているようなものもある。特許文献2には、スチルカメラやビデオカメラ用のレンズ鏡胴に関するものが記載されている。この特許文献2に記載されたレンズ鏡胴は、「レンズを担持し光軸方向に移動すると共に光軸に平行な複数の第1ガイド溝を有する移動鏡胴と、前記第1ガイド溝に夫々対向した光軸に平行な複数の第2ガイド溝を有する固定鏡胴と、対向する前記第1ガイド溝と前記第2ガイド溝とに挟着される夫々複数の硬球とを備えた」ことを特徴としている。
このような構成を有する特許文献2のレンズ鏡胴によれば、「光軸に平行なガイド溝に硬球を用いたので、移動鏡胴は極めて円滑に進退することができる」等の効果が期待される。
また、従来の更に他のレンズ装置として、特許文献3に記載されているようなものもある。特許文献3には、ビデオカメラのレンズシステム等に適用することができるレンズ鏡筒装置と被駆動体の駆動装置に関するものが記載されている。この特許文献3に記載されたレンズ鏡筒装置は、「レンズ鏡筒と、前記レンズ鏡筒内に配置されるレンズと、前記レンズを保持する保持手段であって、コイルを備える前記保持手段と、前記保持手段の周囲に対応して前記レンズ鏡筒内に配置されたヨークと、前記保持手段を前記レンズ鏡筒内で移動するために前記ヨーク内に配置されたマグネットであって、前記コイルに通電することにより前記コイルとによりリニアアクチュエータを構成する前記マグネットと、前記リニアアクチュエータを駆動することにより、前記レンズの前記保持手段を、前記レンズ鏡筒に沿ってガイドするためのガイド手段であって、前記ヨークと前記マグネットと前記コイルよりも半径方向内側の位置に配置された前記ガイド手段と、を備える」ことを特徴としている。
このような構成を有する特許文献3のレンズ鏡筒装置によれば、「ガイド軸のようなガイド手段を外側には位置させずに外形形状を簡素にすることができる」という効果が期待される。
特開平11−150972号公報 特開平8−29656号公報 特開平8−15593号公報
しかしながら、リニアアクチュエータを駆動手段とする従来のレンズ装置においては、特許文献1に示すように、大部分のものがガイド軸を用いて可動レンズ保持枠を保持するものであった。そのため、通常、駆動手段のコイルは、可動レンズ保持枠の光軸中央から一定距離を置いた一部の箇所に固着されていた。また、駆動手段の永久磁石とヨークは、コイルを貫通するように配置され、或いはコイルに対して一定距離を置いて配置されており、いわゆるコイル可動式が一般的であった。
尚、コイルを固定して永久磁石とヨークを可動させるマグネット可動式も存在するが、その配置箇所はコイル可動式と同じものであった。このような場合に、レンズ鏡筒の一部は、おのずと突起を帯びるか外形が角張ったものとなる。そのため、レンズ鏡筒の一部に膨らみが生じてしまうことから、レンズ鏡筒を小径で円筒に近いものとすることが難しく、撮像装置全体の小型化を図ることが困難であった。更に、コイルは長方形の環状コイルを採用している場合が多く、その環状コイルの磁気回路として有効な部分は長方形の一辺のみであるため、磁気回路の回路効率という点からは磁気損失が大きいものであった。
また、従来のレンズ装置のうちには、レンズの外周側に環状コイルを配置したものも存在するが、ヨークが別部材で形成されていて、そのヨークを鏡筒に挿入する構造となっていた。そのため、鏡筒の肉厚が増加してしまい、装置全体として大型化する傾向となり、駆動効率が効率的ではなかった。
一方、従来の沈胴式レンズ装置をみてみると、直進筒で規制されたカムピン付きのレンズ保持枠が、カム溝が切られたカム環を回転することによってカムピンがカム溝をトレースし、これにより直進筒が沈胴動作をするものが一般的であった。この場合、直進筒の摺動摩擦抵抗が極めて大きいために、発生トルクの大きなDCモータやギア配列による減速トルクを大きくしたもの、或いは手動操作によるものが一般的であり、リニアモータによって沈胴動作を行うことには困難があった。更に、ギア配列を設けたり、個別にモータを実装しようとすると、おのずとレンズ鏡筒の外形形状が膨らむことになり、装置全体の小型化、小径化にも限界があった。
解決しようとする問題点は、従来のレンズ装置では、複数のレンズ保持枠を可動させつつレンズ鏡筒を小型化することが難しく、可動鏡筒を確実に進退動作させるためには、駆動機構の出力を大きくする必要があり、そのためには装置全体が大型化されるという点である。特に、固定鏡筒の内外に可動鏡筒を配置し、複数の可動鏡筒を進退動作可能とするためには、光軸方向に長くなったり、光軸方向と直交する方向に大きくなり、装置全体の小型化が困難であった。
本発明のレンズ装置は、直線状に延在されると共に互いに平行とされて外周面に設けられた複数の固定側第1の案内溝及び直線状に延在されると共に互いに平行とされて内周面に設けられた複数の固定側第2の案内溝を有する固定鏡筒と、第1のレンズを保持して固定鏡筒の外側に配置されると共に直線状に延在され且つ固定側第1の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第1の案内溝を有する第1の可動鏡筒と、第1のレンズと光軸を一致させた第2のレンズを保持して固定鏡筒の内側に配置されると共に直線状に延在され且つ固定側第2の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第2の案内溝を有する第2の可動鏡筒と、固定側第1の案内溝と可動側第1の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、固定鏡筒に対して第1の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第1の転動体ユニットと、固定側第2の案内溝と可動側第2の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、固定鏡筒に対して第2の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第2の転動体ユニットと、を備え、第1の可動鏡筒及び第2の可動鏡筒を、第1のレンズ及び第2のレンズの光軸方向へ独立して移動可能に支持したことを最も主要な特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、直線状に延在されると共に互いに平行とされて外周面に設けられた複数の固定側第1の案内溝及び直線状に延在されると共に互いに平行とされて内周面に設けられた複数の固定側第2の案内溝を有する固定鏡筒と、第1のレンズを保持して固定鏡筒の外側に配置されると共に直線状に延在され且つ固定側第1の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第1の案内溝を有する第1の可動鏡筒と、第1のレンズと光軸を一致させた第2のレンズを保持して固定鏡筒の内側に配置されると共に直線状に延在され且つ固定側第2の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第2の案内溝を有する第2の可動鏡筒と、固定側第1の案内溝と可動側第1の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、固定鏡筒に対して第1の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第1の転動体ユニットと、固定側第2の案内溝と可動側第2の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、固定鏡筒に対して第2の可動鏡筒をレンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第2の転動体ユニットと、を設けたレンズ装置を備え、レンズ装置は、第1の可動鏡筒及び第2の可動鏡筒を、第1のレンズ及び第2のレンズの光軸方向へ独立して移動可能に支持したことを特徴としている。
本発明のレンズ装置及び撮像装置によれば、小型でありながら複数のレンズ保持枠を確実且つスムースに直進移動させることができ、小型でリニア駆動が可能なレンズ装置及び、そのレンズ装置を備えた撮像装置を提供することができる。
複数のレンズ保持枠を確実且つスムースにリニア駆動できる小型のレンズ装置及び、そのレンズ装置を備えた撮像装置を、簡単な構成によって実現した。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。図1〜図14は、本発明のレンズ装置及び撮像装置の実施の形態の例を説明するものである。即ち、図1はレンズ鏡筒の第1の実施例を示す分解斜視図、図2はレンズ装置の第1の実施例を示す分解斜視図、図3は直動転がり案内装置の第1の実施例を示す分解斜視図、図4は直動転がり案内装置の第2の実施例を示す分解斜視図、図5は直動転がり案内装置の第3の実施例を示す分解斜視図、図6は撮像装置の第1の実施例を示す斜視図、図7は撮像装置の可動鏡筒が繰出した斜視図、図8は撮像装置の断面図、図9は図8のX−X線断面図、図10A,Bは可動鏡筒が繰出した断面図、図11、図12及び図13は支持構造の例を示す説明図、図14はレンズ装置の第2の実施例を示す斜視図である。
まず、本発明のレンズ装置に用いられる直動転がり案内装置について説明する。図3は、直動転がり案内装置の第1の実施例を示す分解斜視図である。この直動転がり案内装置1は、第1の案内溝7を有する案内部材2と、第2の案内溝8を有する可動部材3と、案内部材2を保持する固定部材4と、第1の案内溝7と第2の案内溝8との間に転動自在に介在された転動体ユニット5と、予圧部材の一実施例を示す一対の板ばね6A,6Bとを備えて構成されている。
案内部材2は、平面形状が長方形をなすと共に、その長手方向と直交する方向に断面した形状がT字形をなす板状の部材からなる。案内部材2の平面側の略中央部には長手方向に連続して一端から他端まで達する第1の案内溝7が設けられている。第1の案内溝7の長手方向と直交する方向の断面形状はV字形とされており、その底部には、転動体との接触を避けるための逃げ溝が設けられている。第1の案内溝7の両側の傾斜面は、それぞれ略45°に設定されている。この案内部材2の第1の案内溝7が設けられた面と反対側の面の略中央部に、長手方向に連続して一端から他端まで達する突条部9が設けられており、この突条部9の両側の凹部が庇部9a,9bとされている。
一対の庇部9a,9bには、それぞれ位置決め孔10と2つの嵌合孔11,11が設けられている。各庇部9a,9bにおいて、位置決め孔10は長手方向の略中央部に設定され、2つの嵌合孔11,11は、位置決め孔10を中心として長手方向の両側に略等間隔に設定されている。2つの嵌合孔11は、第1の案内溝7が延在する方向と直交する方向に長くした長孔とされている。
可動部材3は、案内部材2と略同様の形状を有しており、形状がT字形をなす板状の部材からなる。案内部材2の底面側の略中央部には長手方向に連続して一端から他端まで達する第2の案内溝8が設けられている。第2の案内溝8の長手方向と直交する方向の断面形状は逆V字形とされており、その底部には、転動体との接触を避けるための逃げ溝が設けられている。第2の案内溝8の両側の傾斜面は、それぞれ略45°に設定されている。この可動部材3の第2の案内溝8が設けられた面と反対側の面の略中央部に、長手方向に連続して一端から他端まで達する突条部12が設けられており、この突条部12の両側に庇部12a,12bが設定されている。
可動部材3の幅方向の寸法は案内部材2の幅方向の寸法と略同一とされているが、長手方向の寸法は、可動部材3の方が案内部材2よりも長く形成されている。これは、案内部材2が所定位置に固定され、その案内部材2に対して可動部材3が案内溝の延在する方向へ相対的に移動するものだからである。なお、第1の案内溝7と第2の案内溝8は、略同一の大きさに設定されている。
転動体ユニット5は、転動体の第1の実施例を示す複数個(この実施例では4個)の円筒ころ14と、これら円筒ころ14を転動自在に保持する保持器15とから構成されている。円筒ころ14が転動体として好適であるが、その他の転動体、例えば、球面ころや球等を用いることもできる。保持器15には、円筒ころ14を収容するための保持穴16が転動体の数と同数である4箇所に設けられている。保持器15の4箇所の保持穴16は、同一直線上に配置されており、それらの保持穴16に4個の円筒ころ14が、その傾斜方向を1つおきに変えて45°傾けた状態で転動自在に保持されている。
固定部材4は、案内部材2を収納できる凹部17を有する長方形の枠状をなす部材からなる。固定部材4の底面の幅方向の略中央部には、長手方向に延在された長穴18が設けられており、この長穴18の幅方向の両側に底面部19A,19Bが形成されている。各底面部19A,19Bには、上方に突出する位置決めピン21と、同じく上方に突出する2つの嵌合ピン22,22が設けられている。
位置決めピン21は、各底面部19A,19Bにおいて、それぞれ長手方向の略中央部に設定されている。また、2つの嵌合ピン22,22は、それぞれ位置決めピン21を中心として長手方向の両側に所定の間隔をあけて配置されている。これら位置決めピン21及び嵌合ピン22,22は、案内部材2の位置決め孔10及び嵌合孔11,11に対応されており、組立時において互いに嵌合するように構成されている。
固定部材4の左右対称をなす底面部19A,19Bに、一対の板ばね6A,6Bが個別に装着されている。各板ばね6A,6Bは、底面部19A,19Bと略同程度の大きさを有する長尺状のばね材からなり、長手方向の中央部には支持部6aが設定されている。更に、各板ばね6A,6Bの長手方向の両端部には圧接部6b,6bが設定されており、これら圧接部6b,6bと支持部6aとの間に、圧接部6b,6bにばね力を付与する弾性部6c,6cが設定されている。
各板ばね6A,6Bの支持部6aの略中央部には、丸孔からなる位置決め孔23をそれぞれ設けている。各位置決め孔23には、固定部材4に設けた位置決めピン21が嵌合される。この位置決め孔23の直径は、位置決めピン21の軸径よりも大きく形成されており、位置決めピン21との間に適当な大きさの隙間を設定することによって嵌合ピン22との精度誤差を吸収できるようにしている。また、各板ばね6A,6Bの弾性部6cの圧接部6bの近傍には、長孔からなる逃げ孔24,24をそれぞれ設けている。各逃げ孔24,24には、固定部材4に設けた嵌合ピン22,22がそれぞれ嵌合される。この逃げ孔24は、板ばね6A,6Bの弾性部6c,6cの弾性変形を許容するために長手方向に延在した長孔として形成されている。
案内部材2、可動部材3、固定部材4及び保持器15の材質としては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)等のエンジニアリングプラスチックが好適であるが、アルミニウム合金その他の金属を用いることもできる。板ばね6A,6Bとしては、ばね鋼等の金属が好適であるが、ABS樹脂等のエンジニアリングプラスチックを用いることもできる。また、円筒ころ14としては、ステンレス鋼、構造用炭素鋼、超硬合金、エンジニアリングプラスチック等の各種の材料を用いることができる。
このような構成を有する直動転がり案内装置1は、例えば、次のようにして簡単に組み立てることができる。まず、固定部材4の左右の底面部19A,19Bに、一対の板ばね6A,6Bを個別に装着する。このとき、各板ばね6A,6Bは、支持部6aの位置決め孔23に各底面部19A,19Bの位置決めピン21を嵌合すると共に、両側の嵌合孔11,11に嵌合ピン22,22をそれぞれ嵌合する。次に、案内部材2を、一対の板ばね6A,6Bの上から固定部材4の凹部17内に挿入する。そして、位置決めピン21を位置決め孔10に嵌合すると共に、両側の嵌合ピン22,22を嵌合孔11,11にそれぞれ嵌合する。
この際、嵌合孔11が長孔とされていて、その長手方向が第1の案内溝7と直交する方向に設定されているため、この長孔によって位置決めピン21に対する嵌合ピン22の精度上の誤差を吸収することができ、案内部材2の取付作業を簡単且つ迅速に行うことができる。
次に、4個の円筒ころ14を保持した転動体ユニット5を、案内部材2の第1の案内溝7に嵌め込む。その後、可動部材3を案内部材2の上に重ね合わせ、次に、第2の案内溝8を転動体ユニット5には嵌め合わせる。これにより、組立作業が完了して直動転がり案内装置1が得られる。
このような構成を有する直動転がり案内装置1によれば、固定部材4の位置決めピン21と嵌合ピン22とで板バネ6A,6Bと案内部材2の位置決めを行うことができる。しかも、案内部材2と固定部材4との間に2枚の板バネ6A,6Bを介在させ、そのばね力で案内部材2を可動部材3側に付勢する構成としたため、2枚の板バネ6A,6Bのばね力で決定される所定の予圧を常に転動体ユニット5に付与することができる。その結果、転動体ユニット5の移動方向の位置によらず、その転動体ユニット5及び案内部材2の可動方向に対する傾きを軽減することが可能となり、安定した動作を得ることができる。
なお、図示しないが、前記板バネ6A,6Bに替えて、例えば、4つのコイルばねを予圧部材として用いることもできる。具体的には、4個の同一のコイルばねを、固定部材4の4つの嵌合ピン22,22に装着する。これにより、前記板バネ6A,6Bと同様の作用及び効果を得ることができる。また、板ばねに替えて、板状に形成したアクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、発泡スチロール、その他各種のゴム状弾性体を用いることもできる。なお、前記嵌合ピン22に替えて、コイルばねを取り付けるための凸部を別個に設けてもよい。更に、4個のコイルばねにかえて4個の板ばねを用いることもできる。
図4には、本発明のレンズ装置に係る直動転がり案内装置の第2の実施例を示している。この第2の実施例に係る直動転がり案内装置31は、前記第1の実施例における2枚で一対の板ばね6A,6Bに替えて、一対の永久磁石を2組用い、2組の板状永久磁石32A,32Bによって予圧部材の第2の実施例を構成したものである。この第2の実施例が前記第1の実施例と異なるところは2組の板状永久磁石32A,32Bのみであるため、ここでは板状永久磁石32A,32Bについて説明し、その他の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略する。
即ち、直動転がり案内装置31は、第1の案内溝7を有する案内部材2と、第2の案内溝8を有する可動部材3と、案内部材2を保持する固定部材4と、第1の案内溝7と第2の案内溝8との間に転動自在に介在された転動体ユニット5と、予圧部材の第2の実施例を示す2組の板状永久磁石32A,32Bとを備えて構成されている。
板状永久磁石32A,32Bは、それぞれ第1の磁石板33と第2の磁石板34とによって構成されている。第1の磁石板33と第2の磁石板34は同一のものであり、従って、この実施例では4個の同一の磁石板を用いることによって2組の板状永久磁石32A,32Bが構成されている。各磁石板33,34は、固定部材4の底面部19A,19Bと略同程度の大きさを有する長尺状の磁石からなり、その一面側の全面にN極が設定され、他面側の全面にS極が設定されている。
更に、各磁石板33,34の長手方向の略中央部には、丸孔からなる位置決め孔35が設けられている。各位置決め孔35には、固定部材4に設けた位置決めピン21が嵌合される。この位置決め孔35の直径は、前記実施例の位置決め孔23と同様に、位置決めピン21の軸径よりも大きく形成されており、位置決めピン21との間に適当な大きさの隙間を設定し、これにより嵌合ピン22との位置精度の誤差を吸収できるようにしている。また、各磁石板33,34の両端部には、長孔からなる嵌合孔36,36が設けられている。各嵌合孔36,36には、固定部材4に設けた嵌合ピン22,22がそれぞれ嵌合される。この嵌合孔36は、案内部材2の嵌合孔11と同様に、第1の案内溝7が延在する方向と直交する方向に長くした長孔として形成されている。
このような構成を有する直動転がり案内装置31は、例えば、次のようにして簡単に組み立てることができる。まず、固定部材4の左右の底面部19A,19Bに、それぞれ第2の磁石板34,34を装着する。このとき、第2の磁石板34,34は、それぞれ同じ極(例えば、N極)を上にして、中央の位置決め孔35に各底面部19A,19Bの位置決めピン21を嵌合すると共に、両側の嵌合孔36,36に嵌合ピン22,22をそれぞれ嵌合する。このとき、第2の磁石板34,34は、接着剤等の固着手段を用いて底面部19A,19Bに固定することが好ましいが、本実施例のように永久磁石の反発力を利用する場合には、固着手段を用いることなく、単に位置決め孔35に位置決めピン21を嵌合するのみであってもよい。
次に、予め一対の第1の磁石板33,33が固着されている案内部材2を一対の第2の磁石板34,34の上に重ね合わせる。このとき、一対の第1の磁石板33,33は、一対の第2の磁石板34,34との関係で互いに反発しあうように、N極を対向させて配置する(これとは逆に、S極同士を対向させてもよい。)。一対の第1の磁石板33,33は、案内部材2の左右の庇部9a,9bの第1の案内溝7と反対側の面である突条部9のある面の当該突条部9の両側に、接着剤等の固着手段によって固定されている。
このとき、第1の磁石板33の位置決め孔35は各庇部9a,9bの位置決め孔10と合致させ、両側の嵌合孔36,36は各庇部9a,9bの嵌合孔11,11と合致させるようにする。このように一対の第1の磁石板33,33が一体化された案内部材2を、一対の第1の磁石板33,33の上から固定部材4の凹部17内に挿入する。そして、位置決めピン21を位置決め孔35,10に嵌合すると共に、両側の嵌合ピン22,22を嵌合孔36,11にそれぞれ嵌合する。
この際、互いに合致された嵌合孔36及び嵌合孔11が共に長孔とされていて、その長手方向が第1の案内溝7と直交する方向に設定されているため、この長孔によって位置決めピン21に対する嵌合ピン22の位置精度の誤差を吸収することができ、案内部材2の取付作業を簡単且つ迅速に行うことができる。
その後、前記実施例と同様に、4個の円筒ころ14を保持した転動体ユニット5を、案内部材2の第1の案内溝7に嵌め込む。そして、可動部材3を案内部材2の上に重ね合わせ、第2の案内溝8を転動体ユニット5に嵌め合わせる。これにより、組立作業が完了して直動転がり案内装置31が得られる。なお、永久磁石に替えて、電磁石、誘磁コイル等の磁性部材を用いることも可能である。
このような構成を有する直動転がり案内装置31によれば、固定部材4と案内部材2との間に介在された2組の板状永久磁石32A,32Bにおいて、それぞれが対をなす第1の磁石板33と第2の磁石板34とが互いに反発しあうように配置されているため、前記板ばね6A,6Bと同様に、一対の永久磁石の反発力を利用して転動体ユニット5に適当な強さの予圧を与えることができる。そのため、前記実施例と同様に、転動体ユニット5の沈み込みを回避することができ、転動体ユニット5に加わる予圧が大きく変化するのを防止して、可動部材3のスムースな移動を確保することができる。
図5には、本発明のレンズ装置に係る直動転がり案内装置の第3の実施例を示している。この第3の実施例に係る直動転がり案内装置41は、前記第2の実施例における直動転がり案内装置31の2組の板状永久磁石32A,32Bの一方の要素を構成する一対の第2の磁石板34,34を可動部材3に固定する構成としたものである。
この第3の実施例に係る直動転がり案内装置41が前記第2の実施例に係る直動転がり案内装置31と異なるところは、一対の第2の磁石板44,44を可動部材46に設けると共に、それに対応して案内部材45の形状を一部変更した点である。よって、ここでは2組の板状永久磁石32A,32B(それぞれ第1の磁石板33と第2の磁石板44とからなる。)と案内部材45及び可動部材46との構成について説明し、その他の構成については同一の符号を付して重複した説明を省略する。
即ち、直動転がり案内装置41は、第1の案内溝7を有する案内部材45と、第2の案内溝8を有する可動部材46と、案内部材45を保持する固定部材4と、第1の案内溝7と第2の案内溝8との間に転動自在に介在された転動体ユニット5と、予圧部材をなす2組の板状永久磁石32A,32B(第1の磁石板33と第2の磁石板44)とを備えて構成されている。
案内部材45は、その形状は前記実施例における案内部材2と略同様であるが、異なるところは、庇部9a,9bの第1の案内溝7側に第1の磁石板33を収納するための凹部をそれぞれ設け、それらの凹部に2枚の第1の磁石板33を装着して一体的に構成した点である。2枚の第1の磁石板33は、接着剤等の固着手段を用いて固定する。このとき、第1の磁石板33の位置決め孔35は庇部9a(又は9b)の位置決め孔10と一致させ、両側の嵌合孔36,36は庇部9a(又は9b)の嵌合孔11と一致させるようにする。
可動部材46は、その形状は前記実施例における可動部材3と略同様であるが、異なるところは、庇部12a,12bの第2の案内溝8側に第2の磁石板44を収納するための凹部をそれぞれ設け、それらの凹部に2枚の第2の磁石板44を装着して一体的に構成した点である。この場合、第1の磁石板33の極性と第2の磁石板44の極性は、互いに引き合うように設定してもよく、また、互いに反発し合うように設定してもよい。その理由は、第1及び第2の案内溝7,8を挟んで左右対称に2組の板状永久磁石32A,32Bを配置しているため、上記極性の組み合わせのどちらを採用しても、左右方向のバランスを取ることができるからである。
このような構成を有する直動転がり案内装置41は、例えば、次のようにして更に簡単に組み立てることができる。まず、固定部材4に案内部材45を装着する。このとき、案内部材45の一対の位置決め孔10,35に固定部材4の一対の位置決めピン21,21を嵌合すると共に、二対の嵌合孔11,36に二対の嵌合ピン22,22を嵌合する。次に、4個の円筒ころ14を保持した転動体ユニット5を、案内部材45の第1の案内溝7に嵌め込む。その後、可動部材46を案内部材45の上に重ね合わせ、第2の案内溝8を転動体ユニット5に嵌め合わせる。これにより、組立作業が完了し、直動転がり案内装置41が得られる。
このような構成を有する直動転がり案内装置41によれば、案内部材45と可動部材46の間に介在された2組の板状永久磁石32A,32Bにおいて、それぞれが対をなす第1の磁石板33と第2の磁石板44とが互いに反発し合うか又は互いに引き合うように配置されているため、前記板ばね6A,6B及び前記磁石板33,34を用いた場合と同様に、一対の永久磁石の反発力又は引張力を利用して転動体ユニット5に適当な強さの予圧を与えることができる。そのため、前記実施例と同様に、転動体ユニット5の沈み込みを回避することができ、転動体ユニット5に加わる予圧が大きく変化するのを防止して、可動部材46のスムースな移動を確保することができる。
図1は、本発明のレンズ装置の第1の実施例に係るレンズ鏡筒50の主要な構成部品を示すものである。レンズ鏡筒50は、固定鏡筒51と、この固定鏡筒51にスライド可能に保持された可動鏡筒52と、固定鏡筒51と可動鏡筒52との間に介在された3つの転動体ユニット53A,53B,53Cと、ヨークの働きをなすヨーク鏡筒である外装鏡筒48と、2組の板ばね6A,6Bと、2つの案内部材2,2等から構成されている。
固定鏡筒51は、円形をなす筒体からなり、その軸方向の一端には、半径方向外側に展開されたフランジ部51aが設けられている。固定鏡筒51の外周面の3箇所には、所定の範囲内で平面とされた3つの平面部54a,54b,54cが設けられている。3つの平面部54a〜54cは、互いに等角度間隔に配置されており、第1の平面部54aには第1の案内溝である外周案内溝67が設けられ、また、第2及び第3の平面部54b,54cにはそれぞれ長方形をなす開口部56A,56Bが設けられている。外周案内溝67は、固定鏡筒51の軸方向と平行をなすよう直線状に延在されており、その断面形状はV字形とされていて、それぞれ両側に45°傾斜された案内面が設けられている。この外周案内溝67には、第1の転動体ユニット53Aの一面側が嵌め合わされている。
固定鏡筒51の2つの開口部56A,56Bの幅方向(円周方向)両側の縁部には、位置決めピン21と2つの嵌合ピン22,22とが軸方向に所定間隔あけて直列をなすようにそれぞれ設けられている。これらのピン21,22に位置決め孔23及び逃げ孔24を嵌合することにより、それぞれの開口部56A,56Bの縁部に、一対の板ばね6A,6Bがそれぞれ取り付けられている。これら一対の板ばね6A,6Bの上に、それぞれ第1の案内溝7を外側に向けた状態で案内部材2が重ね合わされている。各案内部材2の第1の案内溝7には、転動体ユニット53B及び53Cの一面側がそれぞれ嵌め合わされている。なお、3つの転動体ユニット53A〜53Cは、前記実施例で説明した転動体ユニット5と同様の形状及び構成を有するものである。
更に、固定鏡筒51の外周面における3箇所の平面部54a,54b,54cの間の3箇所の曲面部には、円弧状に湾曲形成された3個の永久磁石49が取り付けられている。3個の永久磁石49は同一の形状及び大きさを有する板状の磁石からなり、固定鏡筒51の周方向に等間隔に配置(3等配)され、接着剤等の固着手段によって一体的に固定されている。
可動鏡筒52は、固定鏡筒51よりも直径の大きな円形をなす筒体からなり、この可動鏡筒52の内側に所定の隙間をあけて固定鏡筒51が挿入されている。可動鏡筒52の内周面の3箇所には、半径方向内側に突出された突出部58a,58b,58cが設けられている。3つの突出部58a〜58cの一部は、可動鏡筒52の一端から軸方向外側に突出されている。3つの突出部58a〜58cは、周方向に等間隔に配置(3等配)されており、それぞれの内面の略中央部には、軸方向に連続された3つの第2の案内溝59A,59B,59Cがそれぞれ設けられている。
3つの第2の案内溝59A,59B,59Cは、可動鏡筒52の軸方向と平行をなすよう直線状に延在されており、その断面形状はV字形とされていて、それぞれ両側に45°傾斜された案内面が設けられている。この3つの第2の案内溝59A,59B,59Cには、転動体ユニット53A,53B,53Cの他面側がそれぞれ嵌め合わされている。即ち、3つの第2の案内溝59A,59B,59Cは、固定鏡筒51の固定側第1の案内溝67と、その固定鏡筒51に装着された2つの案内部材2A,2Bの固定側第1の案内溝7A,7Bとにそれぞれ対向されており、これら内外の第1の案内溝67,59A、7A,59B及び7B,59C間に、3個の転動体ユニット53A,53B,53Cがそれぞれ転動自在に介在されている。
更に、可動鏡筒52には、固定鏡筒51に対して可動鏡筒52を軸方向へ進退動作させるためのコイル26が取り付けられている。コイル26は、可動鏡筒52と略同様の直径(内径及び外径の両方)となるように所定回数を巻回されていると共に、3つの突出部58a〜58cに嵌め合わされて、可動鏡筒52の一方の端部に一体的に固着されている。このコイル26には、給電用の配線板27が結線されている。そして、可動鏡筒52の外側に、所定の隙間をあけて円筒体からなる外装鏡筒48が装着されている。また、外装鏡筒48は、その軸方向の一端において固定鏡筒51のフランジ部51aと係合されて、位置決めされている。
固定鏡筒51及び外装鏡筒48の材質としては、高透磁率の磁性材料{例えば、純鉄、パーマロイ(Ni−Fe合金)等}が好適である。しかしながら、固定鏡筒51の材質としては、例えば、全体を樹脂製の筒体として、必要な箇所に高透磁率の磁性材料を配置する構成とすることもできる。この場合には、固定鏡筒51に設けるべき第1の案内溝55や、高い寸法精度や高い面精度が要求される箇所を樹脂成形品として形成することができる。更に、アルミニウム合金やマグネシウム合金等を用いたダイキャストモールド品、或いはダイキャストモールド品と樹脂とで複合成形した複合材料品として形成することもできる。このように、固定鏡筒51を樹脂成形品等で形成する場合には、より高い量産性が見込まれるものとなる。
また、可動鏡筒52の材質としては、樹脂成形品であってもよいことは勿論のこと、固定鏡筒51と同様に、アルミニウム合金やマグネシウム合金等を用いたダイキャストモールド品、或いはダイキャストモールド品と樹脂とで複合成形した複合材料品として形成することもできる。
前述したコイル26と3個の永久磁石49と固定鏡筒51と外装鏡筒48とによってリニアモータ駆動手段が構成されている。この場合、固定鏡筒51が、永久磁石49を配設した接地側ヨークとして構成され、外装鏡筒48が、接地側ヨークからの磁束を受ける対向側ヨークとして構成されている。これにより、コイル26を固着した可動鏡筒52が一定磁束の中に存在するため、そのコイル26に結線された配線板27の接続端子間に電圧をかけることでリニアモータ駆動が可能となる。
この場合、固定鏡筒51に対して可動鏡筒52が、3つの転動体ユニット53A〜53Cを介してスライド自在に支持され、しかも、2組の板ばね6A,6Bの付勢力によって予圧を受けているため、支持部全体としてガタを生じることがなく、更にレンズの光軸に対するズレのない光軸方向の移動動作を実現することができ、安定した高精度な光軸方向の移動動作が可能となる。また、3つの永久磁石49は、3つの転動体ユニット53A〜53Cが配置される部分を除いて、それ以外の全ての面を占有できるため、磁石の占有面積を可及的に大きく設定することができると共に、コイル26が3つの永久磁石49と一定の隙間をあけて円周上に存在することから、磁気回路の効率を最大限に生かすことが可能である。
図2は、図1に示したレンズ鏡筒50を含むレンズ装置200のすべての構成部品を表した分解斜視図である。このレンズ装置200は、大きく分けて3つのレンズ群で構成された3レンズ群構成の光学系からなるものである。また、図6及び図7は、図2に示したレンズ装置200が内蔵された撮像装置の一実施例を示す電子スチルカメラ150の外観斜視図である。図8は、電子スチルカメラ150のレンズ装置200部分を縦方向に断面した図、図9は図8のX−X線断面図、図10はレンズ装置200の可動鏡筒52が繰出した状態の説明図である。
図2に示すように、レンズ装置200は、外装鏡筒48と、第1の固定鏡筒51と、第2の固定鏡筒201と、第1の可動鏡筒52と、第2の可動鏡筒202と、1群レンズ211と、2群レンズ212と、3群レンズ213と、撮像手段の一具体例を示すCCD(固体撮像素子)214等を備えて構成されている。
第1の固定鏡筒51の外周面には、前述したように3つの第1の永久磁石49が等間隔に配置され、接着剤等の固着手段によって固着されている。また、第2の固定鏡筒201の外周面には、2つの第2の永久磁石204が等間隔に配置され、接着剤等の固着手段によって固着されている。第1の固定鏡筒51と第2の固定鏡筒201は、その背面側において電子スチルカメラ150のカメラ本体(撮像装置本体)151にそれぞれ固定されている。
3つの永久磁石49は、それぞれ円弧状に湾曲された板体として形成されており、第1の固定鏡筒51の外周面を3等分した120°等配(等角度間隔)した位置に密着して固定されている。これら3つの永久磁石49の間に、3つの第1の転動体ユニット53A〜53Cが配置されている。1番目の第1の転動体ユニット53Aは、その一面が第1の固定鏡筒51の外周案内溝である固定側第1の案内溝67に接触され、2番目及び3番目の第1の転動体ユニット53B,53Cのそれぞれの一面は、第1の固定鏡筒51の2つの開口部56A,56Bに装着された2つの案内部材2A,2Bの案内溝75A,75Bにそれぞれ接触されている。そして、2つの案内部材2A,2Bと第1の固定鏡筒51との間に、それぞれ一対の板ばね6A,6Bが介在されている。
1群レンズ211は、リング状をなす1群レンズ保持枠216の中央の穴に保持されている。この1群レンズ211は、第1レンズ(G01レンズ)251と第2レンズ(G02レンズ)252と第3レンズ(G03レンズ)253と第1マスク(G01マスク)261との組み合わせからなり、化粧環271により抜け止めされて1群レンズ保持枠216に取り付けられている。1群レンズ保持枠216は、第1の可動鏡筒52の前側端面部に固着され、一体的に構成されている。
第1の可動鏡筒52の後側端面部には、円形に巻回して第1の可動鏡筒52と直径(外径及び内径)を略同一にした1群コイル26が、3つの突出部58a〜58cのそれぞれ外周に嵌り合うように固着されている。1群コイル26は、第1の可動鏡筒52をリニアモータ駆動するためのものであり、給電用の1群配線板27と電気的に接続されている。この第1の可動鏡筒52が第1の固定鏡筒51の外側に所定の隙間をあけて嵌合され、3つの可動側第1の案内溝59A,59B,59Cが、第1の固定鏡筒51の固定側第1の案内溝67と2つの開口部68,68に装着された案内部材2A,2Bの固定側第1の案内溝7A,7Bに対向されている。そして、3箇所において互いに対をなすように対向された固定側第1の案内溝67,7A,7Bと可動側第1の案内溝59A〜59Cとの間に3つの第1の転動体ユニット53A〜53Cが配置されている。
2群レンズ212は、円筒状をなす第2の可動鏡筒202と一体に設けられた2群レンズ保持枠217に保持されている。この2群レンズ212は、2群レンズ保持枠217の前側に保持された第4レンズ(G04レンズ)254及び第2マスク(G02マスク)262と、2群レンズ保持枠217の後側に保持された第5レンズ(G05レンズ)255、第6レンズ(G06レンズ)256及び固定絞り272との組み合わせからなり、一体的に嵌合固定されている。なお、固定絞り272は、アイリスユニットやシャッタユニット等に置き換えることが可能である。
第2の可動鏡筒202の外周面には3つの可動側第2の案内溝72,73,74が設けられていて、それらの可動側第2の案内溝72〜74は、第1の固定鏡筒51の内側に挿入された状態で固定側第2の案内溝66と2つの案内板69A,69Bの固定側第2の案内溝75A,75Bとに対向される。そして、3箇所において互いに対をなす固定側第2の案内溝66,75A,75Bと可動側第2の案内溝72〜74との間に3つの第2の転動体ユニット65A〜65Cが配置されている。
第2の可動鏡筒202の後側端面部には、円形に巻回することにより第2の可動鏡筒202と直径(外径及び内径)を略同一にした2群コイル26Aが固着されている。2群コイル26Aは、第2の可動鏡筒202をリニアモータ駆動するためのものであり、給電用の2群配線板27Aと電気的に接続されている。この第2の可動鏡筒202の内側に、所定の隙間をあけて第2の固定鏡筒201が挿入されている。
ここで、第1及び第2の転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cにおいては、それぞれ複数の転動体が板状の保持器15によって所定間隔に保持されているが、その保持器15のズレや脱落を防止することを目的として、爪状をなす複数のケージストッパ273,274と、リング状をなす複数のストッパリング275,276が用いられている。第1の複数のケージストッパ273は第1の可動鏡筒52の前側端面部に固着され、第2の複数のケージストッパ274は第1の可動鏡筒52の後側端面部に固着されている。また、第1のストッパリング275は第1の固定鏡筒51のフランジ部51aと反対側の前側端面部に固着され、第2のストッパリング276は第2の可動鏡筒202の後側端面部に固着されている。
また、3群レンズ213は第7レンズからなり、左右方向に配置された保持部を有する3群レンズ保持枠218に保持されている。この3群レンズ保持枠218を介して3群レンズ213が第2の固定鏡筒201の後部に固着されている。第2の固定鏡筒201の後側には、光学フィルタ277が固着された後部鏡筒278が配置されている。この後部鏡筒278の背面に、撮像手段であるCCD(固体撮像素子)214が接着剤その他の固着手段によって固定されている。
3つの群レンズ211,212,213は、それぞれの光軸を同一軸上に一致させて配置されており、その光軸上であって3群レンズ213の後方にCCD214が配置されている。CCD214の背面には配線板215が取り付けられており、その配線板215の所定の配線回路上にCCD214が実装されている。そして、外装鏡筒48が、第1の固定鏡筒51の最外形部と後部側面とで位置決めされ、後部鏡筒278を介して3本の固定ねじ281でねじ止めされて締付固定されている。
即ち、第1の固定鏡筒51には、半径方向外側に所定の隙間をあけて第1の可動鏡筒52が嵌合され、その第1の可動鏡筒52には、半径方向外側に所定の隙間をあけて外装鏡筒48が嵌合されている。そして、第1の可動鏡筒52と第1の固定鏡筒51との間に3組の第1の転動体ユニット53A,53B,53Cが配置されている。また、第1の固定鏡筒51の半径方向内側には、半径方向内側に所定の隙間をあけて第2の可動鏡筒202が配置され、その第2の可動鏡筒202には、半径方向内側に所定の隙間をあけて第2の固定鏡筒201が嵌合されている。そして、第1の固定鏡筒51と第2の可動鏡筒202との間に3組の第2の転動体ユニット65A,65B,65Cが配置されている。
3組の第1の転動体ユニット53A〜53C及び3組の第2の転動体ユニット65A〜65Cは、それぞれ周方向に略等間隔(120°)に配置されている。そして、第1の転動体ユニット53A〜53Cと第2の転動体ユニット65A〜65Cとは、それぞれ60°回転偏倚した位置に配置されている。
このような構成を実現するため、図8及び図9に示すように、第1の固定鏡筒51には、軸方向に連続された固定側第1及び第2の案内溝66,67と、2つの案内部材2A,2Bを保持するための2つの開口部68,68と、2つの案内板69A,69Bを保持するための2つの凹陥部71,71とが設けられている。固定側第2の案内溝66は第1の固定鏡筒51の内周面に設けられ、固定側第1の案内溝67は第1の固定鏡筒51の外周面に設けられており、それらは互いに180°回転偏倚した位置に設定されている。固定側第1の案内溝67が、第1の固定鏡筒51と第1の可動鏡筒52との間の相対的な位置を決定するための第1の基準部とされていて、固定側第2の案内溝66が、第1の固定鏡筒51と第2の可動鏡筒202との間の相対的な位置を決定するための第2の基準部とされている。
また、第1の固定鏡筒51において、固定側第1の案内溝67を中心として両側へ60°回転偏倚した位置の内周面に2つの凹陥部71,71が設定され、更に両側へ60°回転偏倚した位置の外周面に2つの開口部68,68が開口されている。この第1の固定鏡筒51に対応して、第2の可動鏡筒202の外周面の3箇所には、軸方向に連続された3つの可動側第2の案内溝72,73,74が設けられている。3つの可動側第2の案内溝72〜74は、周方向に等間隔に配置されており、可動側第2の案内溝72の断面形状はV字形であるが、他の2つの可動側第2の案内溝73,74の断面形状は半円形とされている。
可動側第2の案内溝72は第1の固定鏡筒51の固定側第2の案内溝66に対向されており、これら固定側第2の案内溝66と可動側第2の案内溝72との間には第2の転動体ユニット65Aが転動自在に介在されている。また、可動側第2の案内溝73,74は第1の固定鏡筒51の2つの凹陥部71,71に対向されており、これら凹陥部71に保持されている2つの案内板69A,69Bのそれぞれ固定側第2の案内溝75A,75Bとの間に2つの第2の転動体ユニット65B,65Cが個別に転動自在に介在されている。
2つの第2の転動体ユニット65B,65Cの転動体は、この実施例では球体とされている。しかしながら、他の転動体ユニット65Aと同様に、転動体として円筒ころとすることができ、また、全ての転動体を球体とすることもできる。更に、転動体としては、この実施例で示した円筒ころ及び球体に限定されるものではなく、例えば、球面ころ(たる形ころ)その他の形状のものを用いることができることは勿論のこと、転動体として用いることができる形状であれば任意の形状の転動体を組み合わせて用いることもできる。
また、第1の固定鏡筒51に対応して、第1の可動鏡筒52の内周面の3箇所には、半径方向の内側に突出する突出部63が設けられている。この3箇所の突出部63の内面には、軸方向に連続された3つの可動側第1の案内溝59A,59B,59Cが設けられている。3つの可動側第1の案内溝59A〜59Cは、周方向に等間隔に配置されており、それらの断面形状はV字形とされている。可動側第1の案内溝59Aは第1の固定鏡筒51の固定側第1の案内溝67に対向されており、これら可動側第1の案内溝59Aと固定側第1の案内溝67との間には第1の転動体ユニット53Aが転動自在に介在されている。
2つの可動側第1の案内溝59B,59Cは第1の固定鏡筒51の2つの開口部68,68に対向されており、これら開口部68に保持されている2つの案内部材2A,2Bとの間に2つの第1の転動体ユニット53B,53Cがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、2つの案内部材2A,2Bとこれを支持する第1の固定鏡筒51の開口部68の縁部である支持部との間には、予圧部材である一対の板ばね6A,6Bがそれぞれ介在されている。これら2組の板ばね6A,6Bで2つの案内部材2A,2Bを半径方向外側にそれぞれ付勢することにより、3個の第1の転動体ユニット53A〜53Cと3個の第2の転動体ユニット65A〜65Cとの合計6個の転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cに対して、略均一となる所定の大きさの予圧を付与することができる。
このように構成することにより、2方向から作用する板ばね6A,6Bのばね力で6箇所に配置した転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cに対して略均一な予圧を働かせることができる。そのため、転動体ユニット53A〜53C,65A〜65Cが移動方向のどの位置にある場合にも、その転動体ユニットの沈み込みを回避することができ、その転動体ユニット53A〜53C,65A〜65Cに加わる予圧が大きく変化するのを防止して、第1の可動鏡筒52及び第2の可動鏡筒202をスムースにしかも精度良く移動することができる。
即ち、この実施例によれば、第1の可動鏡筒52が周方向の3箇所において第1の固定鏡筒51に対して転動体ユニット53A〜53Cで転動自在に支持されていると共に、第2の可動鏡筒202も周方向の3箇所において第1の固定鏡筒51に対して転動体ユニット65A〜65Cで転動自在に支持されている。そして、3つの第1の転動体ユニット53A〜53Cのうち、2箇所に案内部材2A,2Bと予圧部材である板ばね6A,6Bをそれぞれ配置し、その板ばね6A,6Bのばね力で2つの案内部材2A,2Bを2つの転動体ユニット53B,53Cに付勢する構成としている。
これにより、1箇所の第1の転動体ユニット53Aで第1の固定鏡筒51に対して第1の可動鏡筒52を位置決めできると共に、1箇所の第2の転動体ユニット65Aで第1の固定鏡筒51に対して第2の可動鏡筒202を位置決めすることができる。そして、第1の固定鏡筒51と第1の可動鏡筒52との間の2箇所において、案内部材2A,2Bと板ばね6A,6Bとで2つの第1の転動体ユニット53B,53Cにばね力を付与する構成としたため、これら2つの第1の転動体ユニット53B,53Cを含む6箇所の転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cの全てに対して、略等しい大きさの予圧を加えることができ、構造体全体の圧力バランスを取ることができる。
即ち、2方向から作用する板ばね6A,6Bのばね力により、6箇所の転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cに略均一な予圧を働かせることができる。そのため、転動体ユニット53A〜53C,65A〜65Cが移動方向のどの位置にある場合にも、その転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cの沈み込みを回避することができ、その転動体ユニット53A〜53C及び65A〜65Cに加わる予圧が大きく変化するのを防止して、第1の可動鏡筒52及び第2の可動鏡筒202の双方を、それぞれ個別にスムースにしかも精度良く移動させることができる。
なお、固定鏡筒51,201及び可動鏡筒52,202の形状としては、前述した実施例で説明した円筒形のものに限定されるものではなく、四角形の筒体、小判型の筒体その他各種形状の筒体を用いることができることは勿論である。また、支持部の数も、前記実施例における3点支持又は6点支持に限定されるものではなく、少なくとも3点を支持するものであればよく、4点以上の支持部を設けてもよいことは勿論である。
図6及び図7は、前述したような構成を有するレンズ装置200を用いた撮像装置の一具体例を示す電子スチルカメラ150の図である。図6及び図7に示した電子スチルカメラ150は、撮像装置本体の一具体例を示すカメラ本体151を備えており、そのカメラ本体151に沈胴式のレンズ装置200が内蔵されている。
カメラ本体151は、内部に空間が設けられた横長の筐体からなり、そのカメラ本体151の長手方向である横方向の一側(本実施例では、カメラに向かって右側)にレンズ装置200が配置されている。カメラ本体151の内部空間には、図示しないが、各種の電子部品が実装された配線基板、バッテリー電源、記憶装置、その他各種の電子部品や機械部品、装置等が収納されている。
カメラ本体151の上面には、被写体を撮影するためのシャッタボタン153が設けられている。更に、カメラ本体151には、図示しないが、電源ボタン、モード選択ダイヤル、そのモード選択ダイヤルで選択された各種モードや被写体等の表示を行うための液晶ディスプレイ(LCD)等からなる平面表示パネル、電子ビューファインダ等が設けられている。図6は、沈胴式レンズ装置200が沈み込んでカメラ本体151内に収納された状態を示し、図7はレンズ装置200が繰出された状態を示している。
図10A,Bは、レンズ装置200が繰出された状態を断面して示すものである。このとき、レンズ装置200は大きく分けて、図10Aに示すワイド状態(広角)と、図10Bに示すテレ状態(望遠)とに分けることができる。このような構成を有する電子スチルカメラ150に本願発明の直動式転がり案内装置を有するレンズ装置200を適用することにより、レンズ装置200の沈胴動作をスムースに、しかも確実に行うことができるカメラを得ることができる。
図11A,B,C、図12A,B,C,D及び図13A,B,C,Dは、本発明のレンズ装置に係るレンズ鏡筒の固定部材と可動部材の形状、支持方法等の他の例を示すものである。なお、これら図11A〜C、図12A〜D及び図13A〜Dの例において、前記実施例で示した部分と同一部分には同一の符号を付して説明する。
図11Aに示す例は、固定鏡筒81と可動鏡筒82を、いわゆる小判型(円形の2箇所を、互いに平行な2辺としたもの。)として、固定鏡筒81の外側に所定の隙間をあけて可動鏡筒82を配置し、3個の転動体ユニット83A,83B,83Cで支持したものである。固定鏡筒81と可動鏡筒82は、同図において、それぞれの平面部を上下にして配置されており、両鏡筒81,82間の位置決めをなす基準となる第1の転動体ユニット83Aは、下平面部81a,82aの中央部に設定されている。
固定鏡筒81の下平面部81aの外面には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝84が設けられている。この案内溝84に対応して、可動鏡筒82の下平面部82aの内面に、同じく断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝85が設けられている。そして、これら案内溝84,85間に第1の転動体ユニット83Aが転動自在に介在されている。
また、第2の転動体ユニット83Bは、固定鏡筒81及び可動鏡筒82の一方の円弧面の上部に配置され、第3の転動体ユニット83Cは、固定鏡筒81及び可動鏡筒82の他方の円弧面の上部に配置されている。そのため、固定鏡筒81の両方の円弧面81b,81cの上部には、案内部材2が収納される開口部86,86がそれぞれ設けられている。これら開口部86,86に対応して可動鏡筒82の両方の円弧面82b,82cの上部には、半径方向内側に突出する突出部87がそれぞれ設けられている。各突出部の内面の略中央部には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝88が設けられている。
この可動鏡筒82の2つの案内溝88,88と、固定鏡筒81に保持された2つの案内部材2,2の案内溝7,7との間に、第2の転動体ユニット83Bと第3の転動体ユニット83Cがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、2つの案内部材2,2と固定鏡筒81の間には、予圧部材である2組の板ばね6A,6Bが介在されている。これらの板ばね6A,6Bで2つの案内部材2,2を半径方向外側にそれぞれ付勢することにより、第1乃至第3の3個の転動体ユニット83A〜83Cに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。この場合、3個の転動体ユニット83A〜83Cが、周方向に等間隔に配置されているため、1箇所のみに板ばねを用いない構造とすることによっても、その転動体ユニット83Aに対して、その他の転動体ユニット83B,83Cと略同様の大きさの予圧を付与することができる。
このように構成することにより、前記実施例と同様に、2方向から作用する板ばね6A,6Bのばね力により、3個の転動体ユニット83A,83B,83Cに略均一な予圧を働かせることができる。そのため、転動体ユニット83A〜83Cが移動方向のどの位置にある場合にも、その転動体ユニットの沈み込みを回避することができ、その転動体ユニットに加わる予圧が大きく変化するのを防止して、可動鏡筒82をスムースにしかも精度良く移動させることができる。
図11Bに示す例は、図11Aに示した固定鏡筒81及び可動鏡筒82を、四角形の固定鏡筒91及び可動鏡筒92とし、3個の転動体ユニット93A,93B,93Cを両鏡筒91,92間に介在させて構成したものである。図11Bにおいて、固定鏡筒91の下面部91aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝94を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝95を可動鏡筒92の下面部92aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝94,95間に第1の転動体ユニット93Aが転動自在に介在されている。
第2の転動体ユニット93Bは、固定鏡筒91及び可動鏡筒92の一方の上角部に配置され、第3の転動体ユニット93Cは、固定鏡筒91及び可動鏡筒92の他方の上角部に配置されている。そのため、固定鏡筒91の両方の上角部には、案内部材2が収納される開口部96,96がそれぞれ設けられている。これら開口部96,96に対応して可動鏡筒92の両方の上角部の内側には、適当な肉厚を有する肉厚部97がそれぞれ設けられている。各肉厚部97の内面の略中央部には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝98が設けられている。
この可動鏡筒92の2つの案内溝98,98と、固定鏡筒91に保持された2つの案内部材2,2の案内溝7,7との間に、第2の転動体ユニット93Bと第3の転動体ユニット93Cがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、2つの案内部材2,2と固定鏡筒91の間には、予圧部材である2組の板ばね6A,6Bが介在されている。これらの板ばね6A,6Bで2つの案内部材2,2を外側にそれぞれ付勢することにより、第1乃至第3の3個の転動体ユニット93A〜93Cに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。
この場合、3個の転動体ユニット93A〜93Cが、第1の転動体ユニット93Aを中心として左右対称に配置されているため、その中心となる1箇所のみに板ばねを用いない構造としたことによっても、3個の転動体ユニット93A〜93Cに対して、略同様の大きさの予圧を付与することができる。
図11Cに示す例は、図11Bに示した3個の転動体ユニット93A,93B,93Cの配置を変更したもので、固定鏡筒91及び可動鏡筒92の形状は同一である。図11Cにおいて、固定鏡筒101の一方の下角部101aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝104を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝105を可動鏡筒102の一方の下角部102aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝104,105間に第1の転動体ユニット103Aが転動自在に介在されている。
第2の転動体ユニット103Bは、固定鏡筒101及び可動鏡筒102の上面部に配置され、第3の転動体ユニット103Cは、固定鏡筒91及び可動鏡筒92の案内溝104,105と反対側の側面部に配置されている。そのため、固定鏡筒101の上面部101bの略中央部と側面部101cの略中央部には、案内部材2が収納される開口部106,106及び凹陥部107,107がそれぞれ設けられている。これら開口部106,106等に対応して可動鏡筒102の上面部102bの略中央部と側面部102cの略中央部の内側には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝108,109がそれぞれ設けられている。
この可動鏡筒102の2つの案内溝108,109と、固定鏡筒101に保持された2つの案内部材2,2の案内溝7,7との間に、第2の転動体ユニット103Bと第3の転動体ユニット103Cがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、2つの案内部材2,2と固定鏡筒101の間には、予圧部材である2組の板ばね6A,6Bが介在されている。これらの板ばね6A,6Bで2つの案内部材2,2を外側にそれぞれ付勢することにより、第1乃至第3の3個の転動体ユニット103A〜103Cに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。
この場合、3個の転動体ユニット103A〜103Cが、第1の転動体ユニット103Aを中心として対角線方向に対称に配置されているため、その中心となる1箇所のみに板ばねを用いない構造としたことによっても、3個の転動体ユニット103A〜103Cに対して、略同様の大きさの予圧を付与することができる。
図12Aに示す例は、固定鏡筒111及び可動鏡筒112を正方形に形成すると共にその4つの角部に4個の転動体ユニット113A,113B,113C,113Dを配置する構成としたものである。図12Aにおいて、固定鏡筒111の一方の下角部111aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝114を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝115を可動鏡筒112の下右角部112aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝114,115間に第1の転動体ユニット113Aが転動自在に介在されている。
第2の転動体ユニット113Bは固定鏡筒111及び可動鏡筒112の上右角部に配置され、第3の転動体ユニット113Cは固定鏡筒111及び可動鏡筒112の上左角部に配置され、第4の転動体ユニット113Dは固定鏡筒111及び可動鏡筒112の下左角部に配置されている。そのため、固定鏡筒111の下右角部112aを除く他の3箇所の角部には、案内部材2が収納される開口部116,116がそれぞれ設けられている。これら開口部116に対応して可動鏡筒112の下右角部を除く他の3箇所の角部には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝118がそれぞれ設けられている。
この可動鏡筒112の3つの案内溝118と、固定鏡筒111に保持された3つの案内部材2の案内溝7との間の3箇所に、第2の転動体ユニット113Bと第3の転動体ユニット113Cと第4の転動体ユニット113Dがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、3つの案内部材2と固定鏡筒111の間には、予圧部材である3組の板ばね6A,6Bがそれぞれ介在されている。これらの板ばね6A,6Bで3つの案内部材2,2を外側にそれぞれ付勢することにより、第1乃至第4の4個の転動体ユニット113A〜113Dに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。
この場合、4個の転動体ユニット113A〜113Dが、第1の転動体ユニット113Aを中心として対角線方向に対称に配置されているため、その中心となる1箇所のみに板ばねを用いない構造としたことによっても、4個の転動体ユニット113A〜113Dに対して、略同様の大きさの予圧を付与することができる。
図12Bに示す例は、図12Aに示す4個の転動体ユニット113A,113B,113C,113Dの配置を変更したものである。即ち、図12Aの実施例では、正方形をなす固定鏡筒111及び可動鏡筒112の4つの角部に4つの転動体ユニット113A〜113Dを配置したが、この実施例では、固定鏡筒121及び可動鏡筒122の4つの平面部の略中央部に4つの転動体ユニット123A〜123Dを配置している。
図12Bに示すように、固定鏡筒121の下面部121aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝124を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝125を可動鏡筒122の下面部122aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝124,125間に第1の転動体ユニット123Aが転動自在に介在されている。
固定鏡筒111の下面部121aを除く他の3平面部の略中央部には、案内部材2が収納される開口部126及び凹陥部127がそれぞれ設けられている。これら開口部126等に対応して可動鏡筒122の下面部122aを除く3つの平面部のすべてに、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝128がそれぞれ設けられている。
この可動鏡筒122の3つの案内溝128と、固定鏡筒111に保持された3つの案内部材2の案内溝7との間の3箇所に、第2の転動体ユニット123Bと第3の転動体ユニット123Cと第4の転動体ユニット123Dがそれぞれ転動自在に介在されている。更に、3つの案内部材2と固定鏡筒121の間には、予圧部材である3組の板ばね6A,6Bがそれぞれ介在されている。これらの板ばね6A,6Bで3つの案内部材2を外側にそれぞれ付勢することにより、第1乃至第4の4個の転動体ユニット123A〜123Dに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。
この場合も図12Aと同様に、4個の転動体ユニット113A〜113Dが、第1の転動体ユニット113Aを中心として左右方向に対称に配置されているため、その中心となる1箇所のみに板ばねを用いない構造としたことによっても、4個の転動体ユニット123A〜123Dに対して、略同様の大きさの予圧を付与することができる。
図12Cに示す例は、図12Aに示した例のうち、案内部材2を用いない支持構造を2箇所に適用したものである。即ち、固定鏡筒131及び可動鏡筒132の下右角部の支持構造を上右角部にも適用している。これに対応して、図12Cにおいて、固定鏡筒131の右上角部131aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝134を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝135を可動鏡筒132の上右角部132aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝134,135間に第2の転動体ユニット133Bが転動自在に介在されている。他の構成は、図12Aのものと同一である。
図12Dに示す例は、図12Bに示した例のうち、案内部材2を用いない支持構造を2箇所に適用したものである。即ち、固定鏡筒141及び可動鏡筒142の下面部の支持構造を右側面部にも適用している。これに対応して、図12Dにおいて、固定鏡筒141の右側面部141aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝144を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝145を可動鏡筒142の右側面部142aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝144,145間に第2の転動体ユニット143Bが転動自在に介在されている。他の構成は、図12Bのものと同一である。
図13Aに示す例は、固定鏡筒111及び可動鏡筒112を長方形に形成すると共にその2つの短辺の中央部に2個の転動体ユニット163A,163Bを配置する構成としたものである。図13Aにおいて、固定鏡筒161の一方の短辺161aの外面略中央部に断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝164を設け、これに対応する断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝165を可動鏡筒162の一方の短辺162aの内面略中央部に設けている。そして、これら案内溝164,165間に第1の転動体ユニット163Aが転動自在に介在されている。
第2の転動体ユニット163Bは、固定鏡筒161及び可動鏡筒162の他方の短辺161b及び162bに配置されている。そのため、固定鏡筒161の他方の短辺161bの略中央部には、案内部材2が収納される開口部166が設けられている。この開口部166に対応して可動鏡筒162の他方の短辺162bの略中央部には、断面形状がV字形をなすと共にその断面形状が軸方向に連続する案内溝168が設けられている。
この可動鏡筒162の案内溝168と、固定鏡筒161に保持された案内部材2の案内溝7との間に、第2の転動体ユニット163Bが転動自在に介在されている。更に、案内部材2と固定鏡筒161の間には、予圧部材である一対の板ばね6A,6Bが介在されている。これらの板ばね6A,6Bで案内部材2を外側に付勢することにより、第1及び第2の2個の転動体ユニット163A,163Bに、略均一となる所定の大きさの予圧を付与している。この場合、2個の転動体ユニット163A,163Bが左右対称に配置されているため、一方の転動体ユニット163Aに板ばねを用いない構造としたことによっても、2個の転動体ユニット163A,163Bに対して、略同様の大きさの予圧を付与することができる。
図13Bに示す例は、図13Aに示す2個の転動体ユニット163A,163Bの配置を変更したものである。即ち、図13Aの実施例では、長方形をなす固定鏡筒161及び可動鏡筒162の2つの短辺に2個の転動体ユニット163A,163Bを配置したが、この実施例では、固定鏡筒171及び可動鏡筒172の一方の対角線方向の2箇所に転動体ユニット163A,163Bを配置している。他の構成は、図13Aの実施例と同一である。
図13Cに示す例は、2個の転動体ユニット163A,163Bを、レンズの光軸を通る平面から半径方向外側へ偏倚した位置に配置する構成としたものである。固定鏡筒181及び可動鏡筒182は共に円筒形をなしており、固定鏡筒181の外側に所定の隙間をあけて可動鏡筒182が嵌合されている。固定鏡筒181の外周面には、軸方向へ延びる一対の庇部181a,181bが設けられている。一対の庇部181a,181bは、180度回転変位した位置に配置されている。これに対応して可動鏡筒182には、半径方向外側に突出すると共に断面形状がコ字状をなす袋状の庇収納部182a,182bが設けられている。
固定鏡筒181の一対の庇部181a,181bには、案内部材2を収納する開口部166がそれぞれ設けられている。これらの開口部166に、一対の板ばね6A,6Bを介して案内部材2がそれぞれ収納されている。これら一対の案内部材2,2の各案内溝7,7に対応する庇収納部182a,182bの内面に、可動鏡筒182の案内溝168がそれぞれ設けられている。そして、これら可動鏡筒182の一対の案内溝168,168と一対の案内部材2,2の各案内溝7,7との間に、2個の転動体ユニット163A,163Bがそれぞれ摺動自在に介在されている。
図13Dに示す例は、図13Cに示す固定鏡筒及び可動鏡筒の形状を変更したものである。即ち、図13Aの実施例では、固定鏡筒181及び可動鏡筒182は円形とされていたが、それらを長方形として固定鏡筒191及び可動鏡筒192を構成している。他の構成は、図13Cの実施例と同一である。
図11B〜C、図12A〜D及び図13A〜Dに示すような構成とすることによっても、図11A及び図9と同様に、板ばね6A,6Bのばね力を利用して、二以上(2個、3個、4個或いはそれ以上)の転動体ユニットに略均一な予圧を働かせることができる。そのため、転動体ユニットが移動方向のどの位置にある場合にも、その転動体ユニットの沈み込みを回避することができ、その転動体ユニットに加わる予圧が大きく変化するのを防止して、可動鏡筒をスムースにしかも精度良く移動させることができる。なお、予圧部材を有する支持部は1箇所以上にあればよいが、予圧のバランスを考えると、2箇所以上に設けることが好ましい。
図14は、第1の可動鏡筒52の位置を検出する位置検出手段を設けたレンズ装置230の実施例を示すものである。この実施例が前記実施例と異なるところは位置検出手段である位置検出センサ231の有無のみであるため、ここでは位置検出センサ231について説明し、その他の構成で同一のものについては同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
図14において、符号232は外装鏡筒であり、この外装鏡筒232の内側に第1の可動鏡筒52や図に表れない第1の固定鏡筒等が収納されている。外装鏡筒232には取付フランジ233が設けられており、この取付フランジ233を介してレンズ装置230がカメラ本体に取り付けられる。この外装鏡筒232の側面部に位置検出センサ231が取り付けられている。そのため、外装鏡筒232の側面部には、光軸方向と平行に延在された長穴234が設けられている。この長穴234の幅方向の両側には、位置検出センサ231を取り付けるための平面部232a,232aが設けられている。
外装鏡筒232の平面部232a,232aには位置決め用の2つのピン235,235がそれぞれ所定間隔あけて立設されている。これらのピン235,235により位置決めされてセンサ保持枠236が、一対のスペーサ237,237を介して外装鏡筒232の側面に固定されている。一対のスペーサ237,237は、各平面部232a,232aに接触され、その上にセンサ保持枠236が、長穴234を横断するように架け渡されている。そのため、センサ保持枠236には4つのピン235が嵌合される4つの穴236aが設けられ、一対のスペーサ237,237には2つのピン235が挿通される穴237aが設けられている。
位置検出センサ231は、MRマグネット(磁気スケール)238とMRセンサ(磁気感知センサ)239とを備えて構成されている。MRマグネット238は、N極とS極とを交互に且つ微細ピッチで着磁した細長い棒状の磁性材料からなり、その長手方向をレンズの光軸と平行にして第1の可動鏡筒52の外周面に接着剤等の固着手段によって固定されている。MRマグネット237は、外装鏡筒232の長穴234内に収納されており、センサ保持枠236の内面と接触することのない高さに設定されている。
この場合の高さ設定としては、例えば、次のような手段を用いることができる。
その1は、MRマグネット238の厚さを十分に薄くする。即ち、MRマグネット238の肉厚を外装鏡筒232の平面部232aの肉厚よりも薄くし、MRマグネット238を第1の可動鏡筒52の外周面に貼り付けたときにも、その表面とセンサ保持枠236の内面との間に適当な隙間が設定され、MRマグネット238がセンサ保持枠236と接触することがないようにする。
その2は、MRマグネット238の肉厚を上記1のように薄くできない場合に好適なもので、第1の可動鏡筒52に凹部を設け、MRマグネット238の一部を第1の可動鏡筒52に埋め込むようにする。
その3は、MRマグネット238の肉厚を第1の可動鏡筒52の肉厚よりも薄くできない場合に好適なもので、第1の可動鏡筒52の平面部232aを肉盛りし、第1の可動鏡筒52の肉厚よりも高い位置でセンサ保持枠236を支持するようにする。
その他、第1の可動鏡筒52に固定されたMRマグネット238が外装鏡筒232に固定されたセンサ保持枠236と接触することなく、第1の可動鏡筒52の進退動作を許容できる構造であれば、各種の構造のものを適用できるものである。なお、位置検出センサ231が取り付けられた後の長穴234は、チリやホコリ等の侵入を防ぐために、カバー等で塞ぐようにする。そのカバーとしては、例えば、位置検出センサ231の周囲を覆うカバー部材を設けてもよく、また、センサ保持枠236の左右に長穴234の開口部を覆うカバー部を設ける構成としてもよい。
センサ保持枠236は、MRセンサ239が固定される四角形をなす保持部236bと、その保持部236bの対向する2辺に設けられた取付部236c,236cとからなり、両取付部236c,236cに穴236aがそれぞれ2つずつ設けられている。また、保持部236bの略中央部には、MRマグネット238の磁界を透過させるための貫通穴241が設けられている。この貫通穴241に感磁面を合わせるようにして、MRセンサ239が保持部236bの外面に接着剤等の固着手段によって固定されている。
MRセンサ239は、MRマグネット238から出力される磁界の強さを検出するものである。MRセンサ239は、センサ配線板242の電気回路の所定位置に実装され、その電気回路と電気的に接続されている。このMRセンサ239の感磁面をMRマグネット238の表面に対向させると共に、その表面に対して感磁面が平行となるように構成する。この際、一対のスペーサ237,237の厚さを調整することにより、MRセンサ239の取付位置を変えてMRマグネット238との間の隙間を調整することができる。
このような構成とすることにより、1群レンズ保持枠216を含む第1の可動鏡筒52の位置を、位置検出センサ231によって検出することができる。即ち、第1の可動鏡筒52が光軸方向に動作した際に、MRマグネット238の磁界の強さの変化をMRセンサ239で検出することにより、第1の可動鏡筒52が第1の固定鏡筒51に対して、即ち光軸方向のどの位置にあるかを知ることができる。このMRセンサ239の出力を得ることにより、第1の可動鏡筒52の動作を制御し、その位置制御を行うことができる。
以上説明したように、本願発明によれば、可動鏡筒の保持手段を直動転がり軸受とし、可動鏡筒の駆動手段をリニアモータ駆動として、固定鏡筒の内外に配置した可動鏡筒を独立に動作可能な構成とした。そのため、軸受保持部に直線動作の軸受機構を用いることにより、従来の摺動摩擦による保持機構と比較して、起動時と動作中の摩擦抵抗を極めて小さいものとすることができ、省電力による小力で動作が可能な非接触式のリニアモータ駆動を可能とすることができる。更に、従来のようなカム溝による制約を受けることがないため、光学設計の自由度を増すことができ、設計効率を向上させることができる。しかも、摺動部分にグリス等の潤滑剤を必要としないため、組立時の作業性を良くすることができ、生産効率の向上と省コスト化を図ることができる。
また、本願発明によれば、簡単な構造でありながら転動体に適度な予圧をかけることができる構造としたため、予圧部材を用いることにより転動体に対して均一な予圧を付与することができ、転動体の移動位置のいかんに係わらず、案内部材及び転動体ユニットの移動方向の傾きを軽減することができ、可動部材のスムースな移動を確保することができる。しかも、摺動部分にガタがないため、撮影された像の揺れや像飛びを軽減することができる一方、光学敏感度の制約も緩和することができる。更に、転動体ユニットの予圧調整が不要であり、転動体の精度も緩和できるため、安価な部品でありながらレンズ装置全体に略均一な予圧を与えることができ、より安定した直線動作を実現することができる。
更に、本願発明では、可動鏡筒が直線的に移動して回転することがないため、鏡筒の形状が円形である必要がなく、断面形状が四角形やその他の多角形或いは楕円形や小判形その他各種の形状のものを適用することができる。そのため、光学設計の自由度が向上され、より自由度の高い実装やデザインが可能となる。更に、従来のように減速ギアを用いることがないため、大きな突起部のような邪魔な部分を生じることがないから、小型で動作性に優れた沈胴式レンズ装置を得ることができる。しかも、俊敏な沈胴動作やオートフォーカス動作が可能となる。
更に又、本願発明によれば、ギア機構や面接触する摺動部分がないため、可動鏡筒の動作の高速化を図ることができると共に、高速でありながら動作音を生ずることがなく、静かな沈胴動作が可能となる。また、可動鏡筒の駆動手段をリニアモータ駆動としたことにより、沈胴時の摩擦抵抗が小さく、可動鏡筒を高速でカメラ本体内に収納できるため、落下による衝撃時の堅牢性を向上することができる。更に、ズーム動作中やオートフォーカス動作中の記録など、連続撮影や音声録音が必要な動画記録が可能となる。
このように、本発明によれば、従来のカム溝トレース式沈胴型レンズには実現が不可能とされていた、上述したような多くの効果を得ることができるリニアモータ駆動の小型沈胴式レンズ装置及び、そのレンズ装置を用いた撮像装置を提供することができる。
以上説明したが、本願発明は前記実施例に限定されるものではなく、例えば、前記実施例においては撮像装置として電子スチルカメラ(デジタルカメラ)に適用した例について説明したが、他の形式の撮像装置、例えば、ビデオカメラ、カメラ付きパーソナルコンピュータ、PDA等にも適用できることは勿論である。このように、本願発明は、その要旨を変更しない範囲で各種の変更実施が可能である。
本発明のレンズ装置に係るレンズ鏡筒の一実施例を分解して示す斜視図である。 本発明のレンズ装置の第1の実施例の全体構成を分解して示す斜視図である。 本発明のレンズ装置に係る直動転がり案内装置の第1の実施例を分解して示す斜視図である。 本発明のレンズ装置に係る直動転がり案内装置の第2の実施例を分解して示す斜視図である。 本発明のレンズ装置に係る直動転がり案内装置の第3の実施例を分解して示す斜視図である。 本発明のレンズ装置を備えた撮像装置の一実施例を示す斜視図である。 図6の撮像装置の状態からレンズ装置の可動鏡筒を繰出した状態を示す斜視図である。 図6の撮像装置をレンズ装置部分で縦方向に断面した状態を示す断面図である。 図8のX−X線部分で断面した断面図である。 本発明のレンズ装置を断面して示すもので、同図Aは第1の可動鏡筒のみが繰出した状態、同図Bは第1の可動鏡筒に加えて第2の可動鏡筒も繰出した状態のそれぞれ説明図である。 本発明のレンズ装置のレンズ鏡筒支持構造の他の実施例を示すもので、同図A、B及びCは3箇所に配置した転動体ユニットで可動鏡筒を固定鏡筒に支持した状態を示すそれぞれ説明図である。 本発明のレンズ装置のレンズ鏡筒支持構造の更に他の実施例を示すもので、同図A、B、C及びDは4箇所に配置した転動体ユニットで可動鏡筒を固定鏡筒に支持した状態を示すそれぞれ説明図である。 本発明のレンズ装置のレンズ鏡筒支持構造の更にまた他の実施例を示すもので、同図A、B、C及びDは2箇所に配置した転動体ユニットで可動鏡筒を固定鏡筒に支持した状態を示すそれぞれ説明図である。 本発明のレンズ装置の第2の実施例を示すもので、位置検出手段を分解した斜視図である。
符号の説明
1,31,41‥直動転がり案内装置、 2,2A,2B,45‥案内部材、 3,46‥可動部材、 4‥固定部材、 5‥転動体ユニット、 6A,6B‥板ばね(予圧部材)、 7‥第1の案内溝、 8‥第2の案内溝、 7A,7B,67‥固定側第1の案内溝、 59A,59B,59C‥可動側第1の案内溝、 14‥円筒ころ(転動体)、 15‥保持器、 26,26A,26B‥コイル、 27,27A,27B‥配線板、 32A,32B‥板状永久磁石(予圧部材)、 48,232‥外装鏡筒、 49,204‥永久磁石、 50‥レンズ鏡筒、 51,201‥固定鏡筒、 52,202‥可動鏡筒、 53A,53B,53C‥第1の転動体ユニット、 56A,56B‥開口部、 65A,65B,65C‥第2の転動体ユニット、 66,75A,75B‥固定側第2の案内溝、 72,73,74‥可動側第2の案内溝、 69A,69B‥案内板、 150‥電子スチルカメラ(撮像装置)、 151‥カメラ本体(撮像装置本体)、 200,230‥レンズ装置、 211‥1群レンズ、 212‥2群レンズ、 213‥3群レンズ、 214‥CCD(撮像手段)、 216,217,218‥レンズ保持枠、 231‥位置検出センサ(位置検出手段)、 234‥長穴、 235‥ピン、 236‥センサ保持枠、 237‥スペーサ、 238‥MRマグネット(磁気スケール)、 239‥MRセンサ(磁気感知センサ)、 278‥後部鏡筒

Claims (9)

  1. 直線状に延在されると共に互いに平行とされて外周面に設けられた複数の固定側第1の案内溝及び直線状に延在されると共に互いに平行とされて内周面に設けられた複数の固定側第2の案内溝を有する固定鏡筒と、
    第1のレンズを保持して前記固定鏡筒の外側に配置されると共に直線状に延在され且つ前記固定側第1の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第1の案内溝を有する第1の可動鏡筒と、
    前記第1のレンズと光軸を一致させた第2のレンズを保持して前記固定鏡筒の内側に配置されると共に直線状に延在され且つ前記固定側第2の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第2の案内溝を有する第2の可動鏡筒と、
    前記固定側第1の案内溝と前記可動側第1の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、前記固定鏡筒に対して前記第1の可動鏡筒を前記レンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第1の転動体ユニットと、
    前記固定側第2の案内溝と前記可動側第2の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、前記固定鏡筒に対して前記第2の可動鏡筒を前記レンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第2の転動体ユニットと、を備え、
    前記第1の可動鏡筒及び前記第2の可動鏡筒を、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズの光軸方向へ独立して移動可能に支持したことを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記二以上の第1の転動体ユニット及び前記二以上の第2の転動体ユニットの、それぞれ少なくとも1つに関連して設置される案内部材と、当該案内部材を前記転動体ユニット側に付勢して当該転動体ユニットに予圧を付与する予圧部材と、を設けたことを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  3. 前記予圧部材は、一又は二以上の板ばね、コイルばね又はゴム状弾性体のいずれか一又は二以上の組み合わせからなることを特徴とする請求項2記載のレンズ装置。
  4. 前記二以上の第1の転動体ユニット及び前記二以上の第2の転動体ユニットは、前記固定鏡筒の周方向に等間隔に配置したことを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  5. 前記二以上の第1の転動体ユニット及び前記二以上の第2の転動体ユニットは、前記光軸を中心として同心円上に配置したことを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  6. 前記固定鏡筒、前記第1の可動鏡筒及び前記第2の可動鏡筒は、互いに略相似形となる断面形状を有する円形、楕円形、小判形、四角形又は五角以上の多角形からなる筒体であることを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  7. 前記固定鏡筒に対する前記第1の可動鏡筒及び/又は前記第2の可動鏡筒の前記レンズの光軸方向における位置を検出してその検出信号を出力する位置検出手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  8. 前記第1の可動鏡筒を前記光軸方向へ移動させる第1の駆動手段と前記第2の可動鏡筒を前記光軸方向へ移動させる第2の駆動手段を設け、
    前記第1の駆動手段及び前記第2の駆動手段は、前記第1の可動鏡筒に固着される第1のコイル及び前記第2の可動鏡筒に固着される第2のコイルと、前記第1のコイル及び前記第2のコイルを貫通すると共に磁気の閉回路を形成する磁気回路部と、を有することを特徴とする請求項1記載のレンズ装置。
  9. 直線状に延在されると共に互いに平行とされて外周面に設けられた複数の固定側第1の案内溝及び直線状に延在されると共に互いに平行とされて内周面に設けられた複数の固定側第2の案内溝を有する固定鏡筒と、
    第1のレンズを保持して前記固定鏡筒の外側に配置されると共に直線状に延在され且つ前記固定側第1の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第1の案内溝を有する第1の可動鏡筒と、
    前記第1のレンズと光軸を一致させた第2のレンズを保持して前記固定鏡筒の内側に配置されると共に直線状に延在され且つ前記固定側第2の案内溝との間に所定の隙間をあけて対向された互いに平行をなす複数の可動側第2の案内溝を有する第2の可動鏡筒と、
    前記固定側第1の案内溝と前記可動側第1の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、前記固定鏡筒に対して前記第1の可動鏡筒を前記レンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第1の転動体ユニットと、
    前記固定側第2の案内溝と前記可動側第2の案内溝との間に転動自在に介在された複数個の転動体を有し、前記固定鏡筒に対して前記第2の可動鏡筒を前記レンズの光軸方向へ移動可能に支持する二以上の第2の転動体ユニットと、を設けたレンズ装置を備え、
    前記レンズ装置は、前記第1の可動鏡筒及び前記第2の可動鏡筒を、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズの光軸方向へ独立して移動可能に支持したことを特徴とする撮像装置。

JP2005112531A 2005-04-08 2005-04-08 レンズ装置及び撮像装置 Expired - Fee Related JP4645274B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112531A JP4645274B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 レンズ装置及び撮像装置
PCT/JP2006/306768 WO2006109587A1 (en) 2005-04-08 2006-03-24 Lens apparatus and image pickup apparatus
DE602006002506T DE602006002506D1 (de) 2005-04-08 2006-03-24 Linsenvorrichtung und bilderfassungsvorrichtung
CN2006800198637A CN101189542B (zh) 2005-04-08 2006-03-24 透镜装置和摄像装置
ES06730716T ES2313647T3 (es) 2005-04-08 2006-03-24 Aparato de lentes y aparato capturador de imagenes.
US11/887,741 US7656596B2 (en) 2005-04-08 2006-03-24 Lens apparatus and image pickup apparatus
KR1020077022863A KR20070119025A (ko) 2005-04-08 2006-03-24 렌즈 장치 및 촬상 장치
EP06730716A EP1875291B1 (en) 2005-04-08 2006-03-24 Lens apparatus and image pickup apparatus
AT06730716T ATE406590T1 (de) 2005-04-08 2006-03-24 Linsenvorrichtung und bilderfassungsvorrichtung
TW095112311A TWI316158B (en) 2005-04-08 2006-04-07 Lens apparatus and image pickup apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005112531A JP4645274B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 レンズ装置及び撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006292959A true JP2006292959A (ja) 2006-10-26
JP4645274B2 JP4645274B2 (ja) 2011-03-09

Family

ID=36571032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005112531A Expired - Fee Related JP4645274B2 (ja) 2005-04-08 2005-04-08 レンズ装置及び撮像装置

Country Status (10)

Country Link
US (1) US7656596B2 (ja)
EP (1) EP1875291B1 (ja)
JP (1) JP4645274B2 (ja)
KR (1) KR20070119025A (ja)
CN (1) CN101189542B (ja)
AT (1) ATE406590T1 (ja)
DE (1) DE602006002506D1 (ja)
ES (1) ES2313647T3 (ja)
TW (1) TWI316158B (ja)
WO (1) WO2006109587A1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009028140A1 (ja) * 2007-08-30 2009-03-05 Panasonic Corporation レンズ鏡筒
JP2009134022A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Sharp Corp アクチュエータ、撮像装置および電子機器
KR100961133B1 (ko) 2008-09-30 2010-06-09 삼성전기주식회사 카메라 모듈
CN102628979A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 佳能株式会社 变焦型的镜筒和摄像设备
JP2013041200A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Sigma Corp 磁気抵抗素子を用いた位置検出装置及びこれを用いたレンズ鏡筒
JP2013044902A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Sigma Corp リニアモータを用いたレンズ鏡筒および撮像装置
KR20130052754A (ko) * 2011-09-01 2013-05-23 삼성전자주식회사 위치 검출 장치 및 이를 구비한 경통 조립체
KR101385958B1 (ko) 2007-12-10 2014-04-24 삼성전자주식회사 광학 모듈 조립체 및 이를 구비한 촬상 장치
WO2019211935A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 オリンパス株式会社 光学ユニット
KR20200073096A (ko) * 2019-02-14 2020-06-23 자화전자(주) 자동초점 조절장치
WO2023026964A1 (ja) * 2021-08-26 2023-03-02 ミツミ電機株式会社 光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8006429B2 (en) 2004-11-30 2011-08-30 Leupold & Stevens, Inc. Locking turret knob
US7934335B2 (en) 2006-10-20 2011-05-03 Leupold & Stevens, Inc. Pop-up adjustment cap system for sighting device
DE102007012589B4 (de) * 2007-03-13 2009-03-19 Schwab, Martin, Dipl.-Ing. Optikbaueinheit
USRE46011E1 (en) 2008-01-31 2016-05-24 Lightforce Usa, Inc. Locking adjustment dial mechanism for riflescope
KR100980407B1 (ko) * 2008-05-21 2010-09-07 삼성전기주식회사 렌즈 이송 장치 및 이를 포함하는 카메라 모듈
EP2304377A2 (en) 2008-06-22 2011-04-06 Bernard Thomas Windauer Operator-selectable-stop turret knob
US8670179B2 (en) 2008-12-08 2014-03-11 Bernard T. Windauer Multi-function turret knob
US9188408B2 (en) 2009-11-04 2015-11-17 Leupold & Stevens, Inc. Auto-locking adjustment device
TWI437798B (zh) * 2009-12-30 2014-05-11 Hon Hai Prec Ind Co Ltd 彈片及採用該彈片之音圈馬達
CN102621656A (zh) * 2011-01-28 2012-08-01 中强光电股份有限公司 变焦调整机构及投影镜头模组
JP5915038B2 (ja) * 2011-09-06 2016-05-11 株式会社ニコン レンズアセンブリ、レンズ鏡筒および撮像装置
US9170068B2 (en) 2012-01-04 2015-10-27 Leupold & Stevens, Inc. Locking adjustment device
TWI468767B (zh) * 2012-03-30 2015-01-11 Sintai Optical Shenzhen Co Ltd Thin lens module
JP5912771B2 (ja) * 2012-03-30 2016-04-27 Kyb株式会社 レゾルバ
TWI460521B (zh) * 2012-04-03 2014-11-11 Tdk Taiwan Corp 具抗傾斜結構之電磁驅動鏡頭裝置
TWI500990B (zh) * 2012-11-23 2015-09-21 Tdk Taiwan Corp 具抗傾斜結構之電磁驅動鏡頭裝置
US9182773B2 (en) 2013-01-14 2015-11-10 Leupold & Stevens, Inc. Low profile auto-locking pinch/turn adjustment knob
DE102015111375B4 (de) * 2015-07-14 2018-06-14 Sypro Optics Gmbh Anordnung zur Abstützung eines optischen Bauteils
CN107843967B (zh) * 2016-09-21 2021-06-04 宁波舜宇车载光学技术有限公司 镜头及其内部气体热平衡实现方法
WO2018055845A1 (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 富士フイルム株式会社 レンズユニット
CN110168420B (zh) * 2016-12-05 2021-06-01 富士胶片株式会社 透镜引导装置、透镜移动装置及摄像装置
US11300752B2 (en) * 2016-12-26 2022-04-12 Canon Kabushiki Kaisha Manufacturing method of optical component, optical component, lens barrel, optical element holder, and optical instrument
WO2018229865A1 (ja) * 2017-06-13 2018-12-20 オリンパス株式会社 光学ユニットおよび内視鏡
TWI662314B (zh) * 2018-05-11 2019-06-11 光芒光學股份有限公司 鏡頭及其製造方法
US10715706B2 (en) * 2018-11-23 2020-07-14 Nanning Fugui Precision Industrial Co., Ltd. Camera module and electronic equipment using the camera module
TWI771020B (zh) * 2021-05-26 2022-07-11 大陸商信泰光學(深圳)有限公司 鏡頭驅動裝置及其驅動方法
US20230176317A1 (en) * 2021-12-06 2023-06-08 Bushnell Inc. Rotational position sensor

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61246710A (ja) * 1985-04-24 1986-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ繰り出し装置
JPS623910A (ja) * 1985-06-28 1987-01-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ繰り出し用鏡胴の製造方法
JPH0493807A (ja) * 1990-08-03 1992-03-26 Canon Inc 光学装置
JPH0829656A (ja) * 1994-07-14 1996-02-02 Konica Corp レンズ鏡胴
JP2006227062A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Tamron Co Ltd 進退動駆動装置
JP2006259583A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Sony Corp レンズ装置及び撮像装置
JP2006275096A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Sony Corp 直動転がり案内装置及びレンズ装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4190325A (en) * 1977-12-02 1980-02-26 Ford Motor Company Thermal compensator assembly
US4709311A (en) * 1986-07-16 1987-11-24 Vari-Lite, Inc. Lens carrier
JP2597707B2 (ja) * 1989-03-28 1997-04-09 キヤノン株式会社 レンズ鏡筒
US5483384A (en) * 1993-02-25 1996-01-09 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Lens accessory attaching mechanism
JPH06347687A (ja) * 1993-06-07 1994-12-22 Nikon Corp ズーム式レンズ鏡筒
DE19642796A1 (de) * 1995-11-03 1997-05-07 Zeiss Carl Fa Linearführung mit Wälzkörpern
US6288848B1 (en) * 1996-01-08 2001-09-11 Canon Kabushiki Kaisha Lens barrel and optical equipment
JP3765912B2 (ja) * 1997-09-10 2006-04-12 フジノン株式会社 鏡胴内のレンズ移動機構
JP2004045742A (ja) * 2002-07-11 2004-02-12 Fuji Photo Optical Co Ltd ズームレンズ装置
US6963694B2 (en) * 2002-08-27 2005-11-08 Pentax Corporation Lens barrel
US7102837B2 (en) * 2003-12-02 2006-09-05 Pentax Corporation One-way rotational transfer mechanism, and a lens barrel incorporating the same

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61246710A (ja) * 1985-04-24 1986-11-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ繰り出し装置
JPS623910A (ja) * 1985-06-28 1987-01-09 Matsushita Electric Ind Co Ltd レンズ繰り出し用鏡胴の製造方法
JPH0493807A (ja) * 1990-08-03 1992-03-26 Canon Inc 光学装置
JPH0829656A (ja) * 1994-07-14 1996-02-02 Konica Corp レンズ鏡胴
JP2006227062A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Tamron Co Ltd 進退動駆動装置
JP2006259583A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Sony Corp レンズ装置及び撮像装置
JP2006275096A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Sony Corp 直動転がり案内装置及びレンズ装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5258770B2 (ja) * 2007-08-30 2013-08-07 パナソニック株式会社 レンズ鏡筒
WO2009028140A1 (ja) * 2007-08-30 2009-03-05 Panasonic Corporation レンズ鏡筒
US7864460B2 (en) 2007-08-30 2011-01-04 Panasonic Corporation Lens barrel
JP2009134022A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Sharp Corp アクチュエータ、撮像装置および電子機器
KR101385958B1 (ko) 2007-12-10 2014-04-24 삼성전자주식회사 광학 모듈 조립체 및 이를 구비한 촬상 장치
KR100961133B1 (ko) 2008-09-30 2010-06-09 삼성전기주식회사 카메라 모듈
CN102628979A (zh) * 2011-02-03 2012-08-08 佳能株式会社 变焦型的镜筒和摄像设备
JP2013041200A (ja) * 2011-08-19 2013-02-28 Sigma Corp 磁気抵抗素子を用いた位置検出装置及びこれを用いたレンズ鏡筒
JP2013044902A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Sigma Corp リニアモータを用いたレンズ鏡筒および撮像装置
KR20130052754A (ko) * 2011-09-01 2013-05-23 삼성전자주식회사 위치 검출 장치 및 이를 구비한 경통 조립체
WO2019211935A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 オリンパス株式会社 光学ユニット
US11953672B2 (en) 2018-05-01 2024-04-09 Olympus Corporation Optical unit
KR20200073096A (ko) * 2019-02-14 2020-06-23 자화전자(주) 자동초점 조절장치
KR102297014B1 (ko) 2019-02-14 2021-09-02 자화전자(주) 자동초점 조절장치
WO2023026964A1 (ja) * 2021-08-26 2023-03-02 ミツミ電機株式会社 光学素子駆動装置、カメラモジュール及びカメラ搭載装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101189542B (zh) 2011-12-14
US20090128931A1 (en) 2009-05-21
KR20070119025A (ko) 2007-12-18
CN101189542A (zh) 2008-05-28
JP4645274B2 (ja) 2011-03-09
ATE406590T1 (de) 2008-09-15
TW200700877A (en) 2007-01-01
TWI316158B (en) 2009-10-21
EP1875291B1 (en) 2008-08-27
WO2006109587A1 (en) 2006-10-19
EP1875291A1 (en) 2008-01-09
US7656596B2 (en) 2010-02-02
ES2313647T3 (es) 2009-03-01
DE602006002506D1 (de) 2008-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4645274B2 (ja) レンズ装置及び撮像装置
JP2006275096A (ja) 直動転がり案内装置及びレンズ装置
US7747149B2 (en) Optical apparatus having image-blur correction/reduction system
US7663825B2 (en) Lens barrel device and image capture device
JP5394727B2 (ja) 光学補正ユニット、レンズ鏡筒及び撮像装置
JP6624471B2 (ja) レンズ鏡筒
JP2007212876A (ja) 像ぶれ補正装置、レンズ装置及び撮像装置
JP2015014683A (ja) 像振れ補正装置、レンズ鏡筒、光学機器、および撮像装置
JP5266091B2 (ja) 光学補正ユニット、レンズ鏡筒及び撮像装置
JP2006284905A (ja) レンズ装置及び撮像装置
JP2006259583A (ja) レンズ装置及び撮像装置
JP2012083633A (ja) レンズ鏡胴
JP4857808B2 (ja) 鏡筒装置及び撮像装置
JP6120691B2 (ja) 像振れ補正装置、光学機器、及び撮像装置
JP2005121859A (ja) レンズ駆動装置およびカメラ付き携帯機器
JP5181542B2 (ja) ブレ補正装置、電子機器
JP7096932B2 (ja) 光学部材駆動装置、カメラ装置、及び電子機器
US20240036440A1 (en) Lens barrel having excellent assemblability in assembly of optical lens and other members thereof, and having good optical performance, image pickup apparatus including the same, and method for positioning optical lens
JP2006259584A (ja) レンズ鏡筒装置及び撮像装置
JP5744591B2 (ja) 像ブレ補正装置、光学機器、及び撮像装置
JP5958773B2 (ja) レンズ鏡筒
JP2016138978A (ja) レンズ鏡筒、及び撮像装置
JP2010224307A (ja) レンズ鏡筒及び撮像装置
JP2015179146A (ja) 像振れ補正ユニット及び撮像装置
JP2012163859A (ja) レンズ鏡筒および撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101122

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131217

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees