JP2009134022A - アクチュエータ、撮像装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アクチュエータ1は、光学部材16を保持するホルダ15の移動を、ホルダ15の側面に配置する複数の球体により支持し、また、付勢部材20に接した球体24および25に関し、その位置を、他の複数の球体のうち、最も物体側に配された球体22の重心を通る光軸に垂直な平面(最物体側面)と、最も像面側に配された球体23の重心を通る光軸に垂直な平面(最像面側面)との間に配することにより、ホルダ15に作用する回転モーメントを解消し、ホルダ15の傾きを防止する。
【選択図】図1
Description
本発明に係るアクチュエータは、上記の課題を解決するために、光学部材を保持するホルダと、前記ホルダを光軸方向に移動可能に保持する支持体と、前記ホルダを光軸に垂直な方向に付勢する付勢部材と、前記ホルダと前記支持体との間隙中の、前記光軸方向において互いに離間した位置に配され、かつ、前記ホルダと、前記支持体または付勢部材とに接している複数個の球体とを備え、前記付勢部材は、前記複数の球体のうち少なくとも1個を介して、前記ホルダを付勢し、前記複数の球体のうち最も物体側に配された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面を、最物体側平面とし、前記複数の球体のうち最も像面側に配された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面を、最像面側平面としたとき、前記付勢部材によって付勢された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面は、前記最物体側平面と前記最像面側平面との間にあることを特徴としている。
また、本発明に係るアクチュエータでは、前記付勢部材により付勢される前記球体が複数あり、当該複数の球体は、前記最物体側平面と前記最像面側平面との間に、前記光軸方向において互いに等間隔に離間して配されていることが好ましい。
また、本発明に係るアクチュエータでは、前記各球体の光軸方向における移動範囲を制限する規制部材を備えていることが好ましい。
また、本発明に係るアクチュエータは、光学部材により結像された画像を電気信号に変換する撮像素子を備えることにより、たとえばカメラモジュールなどの撮像機器として機能する。
また、上記撮像機器は、電子機器や自動車など、カメラが搭載される装置全般に適用することが可能となる。
本実施形態におけるアクチュエータ1の要部構成を、図2から図4に示す。図2は、アクチュエータ1の要部構成を示す分解斜視図である。図3は、アクチュエータ1の要部構成を示す斜視図である。図4は、アクチュエータ1の要部構成を示す断面図である。
アクチュエータ1は、撮像素子19を備えることにより、たとえば携帯電話などの電子機器に搭載された撮像装置のオートフォーカスに用いられている。すなわち、アクチュエータ1は、撮像対象となる物体を光学部材16により撮像素子19上に結像する。結像された画像は、撮像素子19上により電気信号に変換される。なお、本実施形態では、光学部材が画像を結像する方向を「光軸方向」、この光軸方向において撮像対象となる物体側を「物体側」、および物体側と反対側を「像面側」と定義する。
オートフォーカスを行うためには、一般にはアクチュエータ1の内部の光学系を移動させることが必要である。そのため、アクチュエータ1は、光学部材16を保持するホルダ15を駆動させるための磁気回路を有する。この磁気回路について図2および図4を参照して以下に説明する。
また、アクチュエータ1において、ホルダ15の光軸方向の移動範囲は、規制部材21によって制限されている。この例について、図4を参照して以下に説明する。図4に示すように、ベース18には、物体側にヨーク13が固定され、像面側に撮像素子19が固定されている。また、上側ガイド9は、ベース18およびヨーク13に固定されている。さらに、規制部材21は、上側ガイド9の物体側、およびベース18の像面側にそれぞれ設置されている。
また、アクチュエータ1において、ホルダ15は球体17を介して移動する。この球体17の設置について、図4を参照して以下に説明する。
(板バネと球体17との比較)
従来のアクチュエータを小型化および薄型化していくと、ホルダの変位を支持するための板バネの強度が低下し、それに伴い、ホルダの姿勢安定性の低下、およびアクチュエータの耐衝撃性能の低下などといった問題が発生する。
アクチュエータ1における球体17は、強磁界中においてその配置が影響せず、磁気回路による磁束分布に対し影響を与えない材料、すなわち非磁性材料からなることが好ましい。たとえば、セラミック、真鍮、ガラス、および非磁性ステンレス鋼などが挙げられる。
また、アクチュエータ1における球体17の配置は、光軸に垂直な面内において、ホルダ15の中心と各球体17とを結びかつ隣り合う直線間の角度が、互いに等しくなるようにすることが好ましい。この例について、図3を参照して以下に説明する。図3の例では、光軸方向に垂直な面内において、物体側に3個の球体17がホルダ15を挟むように配されている。ここで、当該面内において、ホルダ15の中心と各球体17とを結びかつ隣り合う直線間の角度が、いずれも約120°となっている。
アクチュエータ1において、ホルダ15は、付勢部材20によって付勢されている。この付勢部材20について、図5を用いて説明する。図5は、アクチュエータ1を物体側から見た俯瞰図である。
アクチュエータ1の駆動により、ホルダ15が移動する際、球体17の走行は、「静摩擦により滑らずに回転する」か、もしくは、「動摩擦により表面を滑りながら回転する」という二通りの状況が考えられる。それにより、球体17間の相対位置は、変化する可能性がある。この例について、図6を参照して以下に説明する。図6は、球体22〜25間の相対位置が変化した状況を示す模式図である。なお、球体22〜25は、球体17に含まれる。
上記に述べたホルダ15の回転について、図7を参照して説明する。図7は、ホルダ15の物体側への変位後、球体25が、最物体側平面28と最像面側平面29との間から外側に外れた状況の一例を模式的に示す図である。図7において、Fは、ホルダ15の重心に働く慣性力と、推力と、重力との合力である。F1〜F4は、球体22〜25がホルダ15に及ぼす力である。f3およびf4は、球体24および25からホルダに働く摩擦力である。なお、図7は一例であるため、ホルダ15に働く外力F、f3およびf4は、図7に示す方向に限らず、光軸に沿って物体側および像面側いずれかの方向に向く可能性がある。
本発明に係るアクチュエータ1において、付勢部材20に配された球体24および25は、最物体側平面28と最像面側平面29との間に配置されている。よって、付勢部材20に配された球体24および25からホルダ15に働くモーメントは、ホルダ15に働く外力による時計回り、および反時計回りいずれの回転方向モーメントも常に解消する方向に働く。これについて、図8を用いて下記に詳しく説明する。
アクチュエータ1において、球体22〜25の移動は、規制部材21により制限される。また、この規制部材21以外に、球体22と球体23との間、および球体24と球体25との間に、規制部材30が設けられていてもよい。この例について図1を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係る球体22〜25の配置、および規制部材21,30を示す模式図である。
また、アクチュエータ1は、カメラモジュールやその他の電子機器にも搭載されることができる。たとえば、撮像素子を有するセンサーを、アクチュエータ1のホルダ15に固定した撮像装置とすることができる。
なお、本発明を、以下の構成としても実現できる。
光学部材を保持するホルダと、
ホルダを光軸方向に移動可能に保持されるベースと、
光軸方向の離間した位置に形成されるホルダとベースの間隙に複数個の球体を配設し、少なくとも1個の球体は、付勢部材により光軸に垂直な方向に付勢され、
この付勢された球体の重心を通り光軸に垂直な平面は、光軸に垂直で他の複数個の球体の重心を通る複数の平面の内、最も離間した1組の平面の内側であることを特徴とするアクチュエータ。
光軸方向の離間した位置に設けられ付勢部材により付勢されたそれぞれ1個の球体は、
光軸に垂直で他の複数個の球体の重心を通る複数の平面の内、最も離れている一組の平面から内側に等間隔で配設したことを特徴とする上記第1の構成に係るアクチュエータ。
9 上側ガイド(支持体)
11 板バネ(弾性部材)
12 マグネット
13 ヨーク(磁性体)
14 コイル
15 ホルダ
15a 窪み部
16 光学部材
17、22〜25 球体
18 ベース(支持体)
19 撮像素子
20 付勢部材
21、30 規制部材
27 固定部
28 最物体側面
29 最像面側面
Claims (5)
- 光学部材を保持するホルダと、
前記ホルダを光軸方向に移動可能に保持する支持体と、
前記ホルダを光軸に垂直な方向に付勢する付勢部材と、
前記ホルダと前記支持体との間隙中の、前記光軸方向において互いに離間した位置に配され、かつ、前記ホルダと、前記支持体または付勢部材とに接している複数個の球体とを備え、
前記付勢部材は、前記複数の球体のうち少なくとも1個を介して、前記ホルダを付勢し、
前記複数の球体のうち最も物体側に配された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面を、最物体側平面とし、
前記複数の球体のうち最も像面側に配された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面を、最像面側平面としたとき、
前記付勢部材によって付勢された前記球体の重心を通り、かつ前記光軸に垂直な平面は、前記最物体側平面と前記最像面側平面との間にあることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記付勢部材により付勢される前記球体が複数あり、当該複数の球体は、前記最物体側平面と前記最像面側平面との間に、前記光軸方向において互いに等間隔に離間して配されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記各球体の光軸方向における移動範囲を制限する規制部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアクチュエータ。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載のアクチュエータと、前記光学部材により結像された画像を電気信号に変換する撮像素子とを備えていることを特徴とする撮像機器。
- 請求項4に記載の撮像機器を備えていることを特徴とする電子機器。
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JP2007309526A JP2009134022A (ja) | 2007-11-29 | 2007-11-29 | アクチュエータ、撮像装置および電子機器 |
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