JP2006278550A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 薄膜化しても強誘電体膜の特性を十分に引き出すことができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 下部電極膜9を形成した後、下部電極膜9上に強誘電体膜10を形成する。次に、強誘電体膜10に対して、酸化雰囲気中で熱処理を行うことにより、強誘電体膜10を結晶化する。次いで、強誘電体膜10上に上部電極膜11を形成する。なお、熱処理(結晶化アニール)の際に、酸化性ガスの流量を10sccm乃至100sccmとする。
【選択図】 図2C

Description

本発明は、強誘電体メモリに好適な半導体装置の製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴い、大容量のデータを高速に処理又は保存する傾向が高まっている。このため、電子機器に使用される半導体装置の高集積化及び高性能化が要求されている。
そこで、半導体記憶装置に関しては、例えばDRAMの高集積化を実現するため、DRAMを構成する容量素子の容量絶縁膜として、従来の珪素酸化物又は珪素窒化物に代えて、強誘電体材料又は高誘電率材料を用いる技術が広く研究開発され始めている。
また、より低電圧で且つ高速での書き込み動作及び読み出し動作が可能な不揮発性RAMを実現するため、容量絶縁膜として、自発分極特性を有する強誘電体膜を用いる技術も盛んに研究開発されている。このような半導体記憶装置は、強誘電体メモリ(FeRAM)とよばれる。
強誘電体メモリは、強誘電体のヒステリシス特性を利用して情報を記憶する。強誘電体メモリには強誘電体キャパシタが備えられており、強誘電体キャパシタは、強誘電体膜が1対の電極間に容量誘電体膜として挟み込まれて構成されている。強誘電体膜は電極間の印加電圧に応じて分極を生じ、印加電圧が取り去されても自発分極を有する。また、印加電圧の極性を反転すれば、自発分極の極性も反転する。従って、この自発分極を検出すれば、情報を読み出すことができる。強誘電体メモリは、フラッシュメモリに比べて低電圧で動作し、省電力で高速の書き込みが可能である。
なお、強誘電体膜としては、PZT系材料の膜及びBi層状構造化合物の膜等が用いられる。PZT系の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)そのもの、並びにPZT膜にLa、Ca、Sr及び/又はSiがドープされたもの等が挙げられる。Bi層状構造化合物としては、SrBi2Ta29(SBT、Y1)、及びSrBi2(Ta、Nb)29(SBTN、YZ)等が挙げられる。これらの膜は、下部電極膜上に、ゾルゲル法、スパッタ法、MOCVD法等によってアモルファス状態で形成された後、熱処理によって結晶化される。
結晶化のための熱処理は、炉を用いた炉アニール又はランプアニール装置を用いた急速熱処理(RTA:Rapid Thermal Annealing)によって行われる。熱処理温度は一般的に600℃以上(例えば700℃)であり、熱処理時間は60秒間である。炉アニールの場合、強誘電体の配向が印加電圧で分極を制御できない方向に揃った巨大結晶粒が発生することがある。これに対し、RTAでは、炉アニールに比べて巨大結晶粒が生じにくい。
特開平11−54716号公報(特許文献1)には、PZT膜を形成した後、酸素雰囲気中でアニールすることが記載されている。このアニールは、RTA装置又は抵抗炉を用いて、700℃以上の温度で行われている。
特開2001−189433号公報(特許文献2)には、ショットフェイル及び漏れ電流特性を向上するために、PZT膜を形成した後、酸素雰囲気中で約20〜60秒間、約700〜800℃で急速アニールを行い、更に、上部電極を形成した後に、酸素雰囲気の炉内で30〜90分間、約755〜825℃の熱処理を行うことが記載されている。
特開2002−203914号公報(特許文献3)には、キャパシタの漏れ電流特性及び誘電特性を改善するために、下部電極、PZT膜及び上部電極を形成した後、2回のアニールを行うことが記載されている。1回目のアニールは、酸素雰囲気下で200〜600℃で行われる。2回目のアニールは、酸素を含まない雰囲気下で300〜900℃で行われる。
米国特許第6287637号明細書(特許文献4)には、スイッチング電荷量の向上、飽和抗電圧の低減、疲労損失の低減を目的として、PZT膜の結晶化に当たり、2回のアニールを行うことが記載されている。1回目のアニールは、少量の酸素ガスを含む不活性ガス雰囲気中で、600℃で90秒間行われる。2回目のアニールは、酸素雰囲気中で、725〜750℃で20秒間行われる。
特開2001−126955号公報(特許文献5)には、特許文献4に記載の方法と同様の方法で、2回のアニールを行うことが記載されている。
しかしながら、いずれの従来の方法によっても、強誘電体膜が150nm程度まで薄くなると、強誘電体膜の特性を十分に引き出すことができない。
特開平11−54716号公報 特開2001−189433号公報 特開2002−203914号公報 米国特許第6287637号明細書 特開2001−126955号公報
本発明は、薄膜化しても強誘電体膜の特性を十分に引き出すことができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
強誘電体膜の特性を十分に引き出すためには、その配向を制御することがきわめて重要である。表1に、2T2C型の強誘電体メモリにおける、高温ベーク後の歩留り及び不良ビットの分布を示す。ここでは、3種類の方法で下部電極膜としてPt膜を形成した後、その上に厚さが200nmのPLZT膜を形成した。その後、互いに同じ条件で結晶化アニールを行い、酸化イリジウム膜を上部電極膜として形成した。そして、Pt膜及びPLZT膜の(111)面のロッキングカーブの半値幅(ロッキング半値幅:FWHM)の面内5点の平均値を4軸X線回折により求めた。試料A、試料B及び試料Cを互いに比較すると、Pt膜及びPLZT膜のいずれに関しても、試料Cにおいて最も低いロッキング半値幅が得られた。
Figure 2006278550
これらのキャパシタを用いて、256kビットの2T2C型の強誘電体メモリを作製し、その歩留り及び不良ビットの分布を求めた。ここでは、強誘電体メモリに対し、室温(24℃)で2.5Vで書き込み(SS:same state)を行った後、250℃の炉内で30分間の熱処理を行った。そして、室温に戻した後に、2.5Vで読み出し(SS)を行った。表1には、この結果を示してある。「合格」は正しい読み出しができたものの割合であり、「1ビットフェイル」、「10ビットフェイル」、「100ビットフェイル」、「1000ビットフェイル」、「10000ビットフェイル」は、読み出し時に不良が生じたビット数が夫々1ビット、2〜10ビット、11〜100ビット、101〜1000ビット、1001〜10000ビットであったものの割合である。
表1に示すように、ロッキング半値幅が低く、Pt膜及びPLZT膜の結晶性が良好なものほど、不良ビット数が少ない。
但し、従来の技術では、上述のように、強誘電体膜が150nm程度まで薄くなると、強誘電体膜の特性を十分に引き出すことができない。図32は、従来の方法で形成した強誘電体キャパシタにおけるPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅の測定結果を示すグラフである。このグラフは、Pt膜及びTi膜の積層体からなる下部電極上に、PLZT膜を形成した後、これに、特許文献5に記載の2回のアニールを行って試料を作製し、4軸X線回折により得たものである。図32に示すように、結晶化アニールの条件が同一であっても、PLZT膜の結晶性はその厚さに強く依存しており、薄くなるほど、結晶性が低下した。
図33は、従来の方法で形成した強誘電体キャパシタにおけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフである。試料D(◆)は、平面形状が、一辺の長さが50μmである正方形の強誘電体キャパシタ(ディスクリート)である。試料E(▲)は、試料Dに対して、1層の配線を付加したものである。試料F(■)は、強誘電体キャパシタ(セルアレイ)である。スイッチング電荷量QSWは、図35に示すヒステリシスループから得られる値P、U、N及びDを用いて数1により求めた値である。スイッチング電荷量の測定においては、2枚のウェハの40箇所において測定を行った。
Figure 2006278550
PLZT膜の厚さが200nmであれば、試料D及び試料Eの結果を互いに比較しても、これらの間に大きな相違は存在しない。このことは、強誘電体キャパシタの工程劣化が生じていないことを意味している。しかしながら、PLZT膜の厚さが150nm以下となると、試料E及び試料Fにおいてスイッチング電荷量が大きく低下した。このことは、強誘電体キャパシタに工程劣化が発生していると考えられる。
図34は、試料Fにおける抗電圧Vcを示すグラフである。抗電圧Vcの測定に当たっては、図35に示すような印加電圧と分極量との関係を示すヒステリシスループを求め、このヒステリシスループから種々の値を求めた。そして、印加電圧と値Pとの関係を得た後、印加電圧の変化に対する値Pの変化の割合が最も大きい印加電圧を抗電圧Vcとした。なお、◆は変化の割合が負の場合の抗電圧Vc(−)を示し、▲は変化の割合が正の場合の抗電圧Vc(+)を示す。一般に、抗電圧Vcが低いほど、低電圧動作が可能となる。従来の方法で作製した試料Fでは、PLZT膜が200nmから150nmへ薄くなると、抗電圧Vcが低くなったが、それ以上薄くしても、抗電圧Vcはほとんど低下しなかった。
そこで、本発明では、PLZT膜等の強誘電体膜の結晶性を向上させることにより、強誘電体膜の特性を引き出すこととする。
本発明に係る半導体装置の製造方法では、下部電極膜を形成した後、前記下部電極膜上に強誘電体膜等の高誘電体膜を形成する。次に、前記高誘電体膜に対して、酸化雰囲気中で熱処理を行うことにより、前記高誘電体膜を結晶化する。次いで、前記高誘電体膜上に上部電極膜を形成する。なお、前記熱処理の際に、酸化性ガスの流量を10sccm乃至100sccmとする。
本発明によれば、熱処理における酸化性ガスの流量を適切に規定しているため、強誘電体膜等の高誘電体膜の配向性を良好なものとすることができる。この結果、強誘電体膜等の高誘電体膜を薄膜化しても、その特性を十分に引き出すことができる。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る方法によって製造する強誘電体メモリ(半導体装置)のメモリセルアレイの構成を示す回路図である。
このメモリセルアレイには、一の方向に延びる複数本のビット線103、並びにビット線103が延びる方向に対して垂直な方向に延びる複数本のワード線104及びプレート線105が設けられている。また、これらのビット線103、ワード線104及びプレート線105が構成する格子と整合するようにして、強誘電体メモリの複数個のメモリセルがアレイ状に配置されている。各メモリセルには、強誘電体キャパシタ(記憶部)101及びMOSトランジスタ(スイッチング部)102が設けられている。
MOSトランジスタ102のゲートはワード線104に接続されている。また、MOSトランジスタ102の一方のソース・ドレインはビット線103に接続され、他方のソース・ドレインは強誘電体キャパシタ101の一方の電極に接続されている。そして、強誘電体キャパシタ101の他方の電極がプレート線105に接続されている。なお、各ワード線104及びプレート線105は、それらが延びる方向と同一の方向に並ぶ複数個のMOSトランジスタ102により共有されている。同様に、各ビット線103は、それが延びる方向と同一の方向に並ぶ複数個のMOSトランジスタ102により共有されている。ワード線104及びプレート線105が延びる方向、ビット線103が延びる方向は、夫々行方向、列方向とよばれることがある。但し、ビット線103、ワード線104及びプレート線105の配置は、上述のものに限定されない。
このように構成された強誘電体メモリのメモリセルアレイでは、強誘電体キャパシタ101に設けられた強誘電体膜の分極状態に応じて、データが記憶される。
次に、本発明の実施形態について説明する。但し、ここでは、便宜上、強誘電体メモリの各メモリセルの断面構造については、その製造方法と共に説明する。図2A乃至図2Nは、本発明の実施形態に係る強誘電体メモリ(半導体装置)の製造方法を工程順に示す断面図である。
本実施形態においては、先ず、図2Aに示すように、Si基板等の半導体基板1の表面に、素子活性領域を区画する素子分離絶縁膜2を、例えばロコス(LOCOS:Local Oxidation of Silicon)法により形成する。次に、素子分離絶縁膜2により区画された素子活性領域内に、ゲート絶縁膜3、ゲート電極4、シリサイド層5、サイドウォール6、並びに低濃度拡散層21及び高濃度拡散層22からなるソース・ドレイン拡散層を備えたトランジスタ(MOSFET)を形成する。ゲート絶縁膜3としては、例えば、熱酸化により、厚さが100nm程度のSiO2膜を形成する。次いで、全面に、シリコン酸窒化膜7を、MOSFETを覆うようにして形成し、更に全面にシリコン酸化膜8aを形成する。シリコン酸窒化膜7は、シリコン酸化膜8aを形成する際のゲート絶縁膜3等の水素劣化を防止するために形成されている。シリコン酸化膜8としては、例えば、CVD法により、厚さが700nm程度のTEOS(tetraethylorthosilicate)膜を形成する。
その後、N2雰囲気中で、650℃、30分間のアニール処理を行うことにより、シリコン酸化膜8aの脱ガスを行う。次に、シリコン酸化膜8a上に、下部電極密着層として、例えば、スパッタ法により、厚さが20nm程度のTi膜8bを形成する。下部電極密着層として、厚さが20nm程度の酸化アルミニウム膜又は酸化チタン膜等を形成してもよい。続いて、下部電極密着層であるTi膜8b上に下部電極膜9を形成する。下部電極膜9としては、例えば、スパッタ法により、厚さが180nm程度のPt膜を形成する。
次に、図2Bに示すように、下部電極膜9上に強誘電体膜10をアモルファス状態で形成する。このとき、強誘電体膜10を微結晶からなる状態としてもよい。強誘電体膜10としては、例えば、PLZT((Pb,La)(Zr,Ti)O3)ターゲットを用い、RFスパッタ法により、厚さが100nm乃至200nm程度のPLZT膜を形成する。次いで、Ar及びO2を含有する雰囲気中で650℃での熱処理(RTA:Rapid Thermal Annealing)を90秒間行い、更に、酸素雰囲気中で750℃でのRTAを行う。この結果、強誘電体膜10が完全に結晶化すると共に、下部電極膜9を構成するPt膜が緻密化し、下部電極膜9と強誘電体膜10との界面近傍におけるPtとOとの相互拡散が抑制される。なお、最初のRTAでは、例えば、O2ガスの流量を10sccm〜100sccm、好ましくは10sccm〜50sccmとし、Arガス等の不活性ガスの流量を1500sccm以上とする。
その後、図2Cに示すように、強誘電体膜10上に上部電極膜11を形成する。
続いて、背面洗浄を行った後、上部電極膜11をパターニングすることにより、図2Dに示すように、上部電極11aを形成する。次に、O2雰囲気中で、650℃、60分間の回復アニール処理を行う。この熱処理は、上部電極11aを形成する際に強誘電体膜10が受けた物理的なダメージ等を回復させるためのものである。
その後、図2Eに示すように、強誘電体膜10のパターニングを行うことにより、容量絶縁膜10aを形成する。続いて、後に形成するAl23膜の剥がれ防止用の酸素アニールを行う。
次に、図2Fに示すように、保護膜としてAl23膜12をスパッタリング法にて全面に形成する。次いで、スパッタリングによる損傷を緩和するために、酸素アニールを行う。保護膜(Al23膜12)により、外部からの水素の強誘電体キャパシタへの侵入が防止される。
その後、図2Gに示すように、Al23膜12及び下部電極膜9のパターニングを行うことにより、下部電極9aを形成する。続いて、後に形成するAl23膜の剥がれ防止用の酸素アニールを行う。
次に、図2Hに示すように、保護膜としてAl23膜13をスパッタリング法にて全面に形成する。次いで、キャパシタリークを低減させるために、酸素アニールを行う。
その後、図2Iに示すように、層間絶縁膜14を高密度プラズマ法により全面に形成する。層間絶縁膜14の厚さは、例えば1.5μm程度とする。
続いて、図2Jに示すように、CMP(化学機械的研磨)法により、層間絶縁膜14の平坦化を行う。次に、N2Oガスを用いたプラズマ処理を行う。この結果、層間絶縁膜14の表層部が若干窒化され、その内部に水分が浸入しにくくなる。なお、このプラズマ処理は、N又はOの少なくとも一方が含まれたガスを用いていれば有効的である。次いで、トランジスタの高濃度拡散層22まで到達する孔を、層間絶縁膜14、Al23膜13、Ti膜8b、シリコン酸化膜8a及びシリコン酸窒化膜7に形成する。その後、スパッタリング法により、Ti膜及びTiN膜を連続して孔内に形成することにより、バリアメタル膜(図示せず)を形成する。続いて、更に、孔内に、CVD(化学気相成長)法にてW膜を埋め込み、CMP法によりW膜の平坦化を行うことにより、Wプラグ15を形成する。
次に、図2Kに示すように、Wプラグ15の酸化防止膜としてSiON膜16を、例えばプラズマ増速CVD法により形成する。
次いで、図2Lに示すように、上部電極11aまで到達する孔及び下部電極9aまで到達する孔を、SiON膜16、層間絶縁膜14、Al23膜13及びAl23膜12に形成する。その後、損傷を回復させるために、酸素アニールを行う。
続いて、図2Mに示すように、SiON膜16をエッチバックにより全面にわたって除去することにより、Wプラグ15の表面を露出させる。次に、図2Nに示すように、上部電極11aの表面の一部、下部電極9aの表面の一部、及びWプラグ15の表面が露出した状態で、Al膜を形成し、このAl膜のパターニングを行うことにより、Al配線17を形成する。このとき、例えば、Wプラグ15と上部電極11a又は下部電極9aとをAl配線17の一部で互いに接続する。
その後、更に、層間絶縁膜の形成、コンタクトプラグの形成及び下から第2層目以降の配線の形成等を行う。そして、例えばTEOS酸化膜及びSiN膜からなるカバー膜を形成して強誘電体キャパシタを有する強誘電体メモリを完成させる。
本実施形態では、上述のように、結晶化アニールの際のO2ガスの流量を適切に規定しているため、強誘電体膜10の配向を極めて良好なものとすることができる。例えば強誘電体膜10の(111)面のロッキング半値幅を4.6度以下とすることができる。このため、強誘電体膜10として、150nm以下のものを形成しても、十分にその特性を引き出すことができる。なお、酸化性ガスとして、O2ガスの他にO3ガス又はN2Oガスを用いてもよい。また、不活性ガスとして、Arガスの他にN2ガス又はHeガスを用いてもよい。
また、結晶化アニールに関し、1回目のアニールは、550℃以上、例えば580℃〜650℃で行うことが好ましい。また、2回目のアニールは、650℃以上、例えば725℃〜775℃で行うことが好ましい。更に、2回目のアニールは、酸素濃度が50%以上の雰囲気中で行うことが好ましい。
また、図31に示すように、上部電極膜11を形成した後に、上部電極膜11に酸化イリジウム膜等の導電膜18を形成してもよい。この導電膜18は、後に上部電極膜11と同時にパターニングすればよい。この場合、例えば、強誘電体膜10の厚さを150nm以下とし、強誘電体膜10の形成と上部電極膜11の形成との間に行う結晶化アニールを、O2ガス等の酸化性ガスの流量:50sccm未満、Arガス等の不活性ガスの流量:1500sccm以上の条件で行うことが好ましい。結晶化アニールの条件の一例としては、温度:540℃〜620℃(特に585℃)、O2ガスの流量:10sccm〜50sccm、Arガスの流量:1500sccm以上というものが挙げられる。また、上部電極膜11の厚さは、例えば100nm以下とする。更に、上部電極膜11の形成と導電膜18の形成との間に、酸化性雰囲気(例えば、O2ガス等の酸化性ガスとArガス等の不活性ガスとの混合雰囲気)中で熱処理を行うことが好ましい。この熱処理は、例えば、温度:650℃以上(好ましくは700℃〜750℃)、O2ガスの流量:10sccm以上の条件下で行う。このような処理を行うことにより、例えば、強誘電体膜10の主な結晶面のロッキング半値幅を4.6度以下とすることができる。上部電極膜11としては、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)及び/又はSrRuO3を含む金属膜又は金属酸化物導電膜を1又は2以上形成すればよい。
次に、本願発明者が実際に行った試験の結果について説明する。
(第1の試験)
第1の試験では、上述の実施形態に倣って下部電極膜を2種類の方法で形成した。その後、強誘電体膜の形成及び結晶化アニールを行った。また、いずれの方法においても、強誘電体膜(PLZT)を結晶化させるために行う1回目のRTAの際のO2ガスの流量を変化させた。但し、O2ガス及びArガスの総流量は2000sccmに固定した。そして、PLZT膜の形成後に、PLZT膜の(111)面のロッキングカーブの半値幅(ロッキング半値幅)及び(101)面のピーク値を測定した。(111)面がスイッチング可能な配向面であるのに対し、(101)面はスイッチング可能であるが、強度が弱い配向面である。(111)面のロッキング半値幅は4軸X線回折により求め、(101)面のピーク値は3軸X線回折により求めた。これらの結果を、夫々図3、図4に示す。なお、図3及び図4中の◆は、高温で下部電極膜を形成した場合の結果を示し、■は、低温で下部電極膜を形成した場合の結果を示す。
図3に示すように、O2ガスの流量が低くなるほど、ロッキング半値幅が小さくなり、結晶性が向上した。特に、O2ガスの流量が75sccm以下の範囲において低いロッキング半値幅が得られた。また、図4に示すように、O2ガスの流量が25sccm〜75sccmの範囲において、PLZT膜の(101)面への配向はほとんど検出されなかった。但し、O2ガスの流量が15sccm以下の範囲では、PLZT膜が若干(101)面へ配向した。これは、酸素欠損が生じたためであると考えられる。これらの結果を考慮すると、O2ガスの流量は25sccm〜75sccmであることが好ましい。
(第2の試験)
第2の試験では、第1の試験と同様にして強誘電体膜の結晶化アニールまでの工程を行った後に上部電極膜を形成し、その後、平面形状が、一辺の長さが50μmである正方形の強誘電体キャパシタ(ディスクリート)を形成した。そして、強誘電体キャパシタの形成後に、パルス幅が1μsecのパルス電圧を印加したときの平均スイッチング電荷量QSWを測定した。スイッチング電荷量QSWは、数1により求めた値である。この結果を図5に示す。
図5に示すように、O2ガスの流量が100sccmを超えた範囲では、PLZT膜の(101)面配向が低下してスイッチング電荷量QSWが低かった。また、O2ガスの流量が15sccm以下の範囲でも、スイッチング電荷量QSWが低かった。一般的に、PLZT膜では、(111)面に強く配向しているときには、結晶粒が上面から下面まで柱状結晶になっており、高いスイッチング電荷量QSWが得られる。これに対し、O2ガスの流量が15sccm以下の場合、酸素欠損により、柱状結晶の他に大きな結晶粒も混在する。このような大きな結晶粒は、不規則に配向するため、これが存在する領域は分極反転に寄与しにくく、高いスイッチング電荷量QSWが得られなくなるのである。
(第3の試験)
第3の試験では、上述の実施形態に倣って強誘電体膜を4種類の方法で形成し、その配向を調査した。これらの方法では、強誘電体膜(PLZT)を結晶化させるために行う1回目のRTAの際の温度を変化させた。下部電極膜は、第1の実験における低温の条件(■)で形成した。結晶化のためのRTAについては、1回目のRTAにおいて、O2ガスの流量を50sccm、Arガスの流量を1950sccmとし、温度を585℃、600℃、615℃又は630℃とし、時間を90秒間とした。また、2回目のRTAは、750℃の酸素雰囲気中で60秒間行った。そして、4軸X線回折によりPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅を求めた。この結果を図6に示す。
図6に示すように、いずれのRTA温度においても良好な結果が得られた。また、図示しないが、強誘電体キャパシタ(ディスクリート)の形成後にスイッチング電荷量QSWの測定を行った結果においても、図5に示すものと同様の結果が得られた。更に、2回目のRTAの温度を変化させてもPLZT膜の(111)面への配向性及びスイッチング電荷量QSWはほとんど変化しなかった。これらの結果から、PLZT膜の(111)面への配向は、1回目のRTAにより大きな影響を受けていると考えられる。
(第4の試験)
第4の試験では、上述の実施形態に倣って3種類の厚さの強誘電体膜を形成した。なお、下部電極膜としては、第1〜第3の試験で形成したものとは異なるものを形成した。4軸X線回折により下部電極膜(Pt膜)の(111)面配向を測定したところ、そのロッキング半値幅は3.0度程度であった。強誘電体膜の形成後には、Ar及びO2の雰囲気下で600℃以下のRTAを行った。次に、厚さが50nmのIrOx膜を上部電極膜として形成した。次いで、上部電極膜及びPLZT膜に対して、700℃以上のAr及びO2の雰囲気中(O2濃度:0.1−100%、制限なし)でRTAを行った。このアニールにより、PLZT膜が完全に結晶化すると共に、強誘電体膜と上部電極膜との界面が改善された。更に、下部電極膜(Pt膜)が緻密化し、下部電極とPLZT膜との間の境界面近傍におけるPtとOとの相互拡散が抑制されるようになる。そして、第1の試験と同様に、PLZT膜の(111)面のロッキング半値幅及び(101)面のピーク値を測定した。これらの結果を図7〜図12に示す。図7は、PLZT膜の厚さが200nmの場合の(101)面のピーク値を示し、図8は、PLZT膜の厚さが200nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示す。図9は、PLZT膜の厚さが150nmの場合の(101)面のピーク値を示し、図10は、PLZT膜の厚さが150nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示す。図11は、PLZT膜の厚さが120nmの場合の(101)面のピーク値を示し、図12は、PLZT膜の厚さが120nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示す。なお、図7、図9及び図11中の「center」は、ウェハの中央部でのピーク強度を示し、「bottom」はウェハの下部(中央部よりオリエンテーションフラットが形成された側の部分)におけるピーク強度を示している。
図7に示すように、PLZT膜の厚さが200nmの場合には、O2ガスの流量が20sccm〜100sccmの範囲において、PLZT膜は(101)面にほとんど配向していなかった。一方、O2ガスの流量が15sccm以下の範囲では、酸素欠損のために(101)面に若干配向した。また、図8に示すように、O2ガスの流量が低いほど、ロッキング半値幅が低くなり、O2ガスの流量が10sccm〜50sccmの範囲において、4.5度以下の良好なロッキング半値幅が得られた。特に、O2ガスの流量が25sccm程度であると、ロッキング半値幅が4.0度以下となった。これらを考慮すると、O2ガスの流量は20sccm〜50sccmであることが特に好ましい。
図9に示すように、PLZT膜の厚さが150nmの場合には、O2ガスの流量が15sccm〜100sccmの範囲において、PLZT膜は(101)面にほとんど配向していなかった。一方、O2ガスの流量が10sccm以下の範囲では、酸素欠損のために(101)面に若干配向した。また、図10に示すように、O2ガスの流量が低いほど、ロッキング半値幅が低くなり、O2ガスの流量が10sccm〜50sccmの範囲において、4.5度以下の良好なロッキング半値幅が得られた。特に、O2ガスの流量が25sccm程度であると、ロッキング半値幅が4.1度以下となった。これらを考慮すると、O2ガスの流量は15sccm〜50sccmであることが特に好ましい。
図11に示すように、PLZT膜の厚さが120nmの場合には、O2ガスの流量が10sccm〜100sccmの範囲において、PLZT膜は(101)面にほとんど配向していなかった。一方、O2ガスの流量が5sccm以下の範囲では、酸素欠損のために(101)面に若干配向した。また、図12に示すように、O2ガスの流量が低いほど、ロッキング半値幅が低くなり、O2ガスの流量が10sccm〜50sccmの範囲において、4.5度以下の良好なロッキング半値幅が得られた。特に、O2ガスの流量が25sccm程度であると、ロッキング半値幅が4.2度以下となった。これらを考慮すると、O2ガスの流量は10sccm〜50sccmであることが特に好ましい。
(第5の試験)
第5の試験では、第4の試験と同様にして強誘電体膜の結晶化アニール(RTA)までの工程を行った後に上部電極膜上に酸化イリジウム膜(厚さ:200nm)を形成した。なお、1回目のRTA時のO2ガスの流量は25sccmとした。その後、一辺の長さが50μmである正方形の強誘電体キャパシタ(ディスクリート)、及び、長辺の長さが1.50μm、短辺の長さが1.15μmである1428個の長方形の強誘電体キャパシタ(セルアレイ)を形成した。更に、3層の配線を形成した。そして、スイッチング電荷量及びリーク電流等を測定した。
図13は、強誘電体キャパシタ(ディスクリート)におけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフであり、図14は、強誘電体キャパシタ(セルアレイ)におけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフである。スイッチング電荷量の測定においては、印加電圧を3V、パルス幅を1μsecとした。図13及び図14に示すように、PLZT膜の厚さが200nm及び150nmの場合には、スイッチング電荷量に大きな相違は生じなかった。これに対し、PLZT膜の厚さが120nmとなると、スイッチング電荷量が若干低下した。
図15は、強誘電体キャパシタ(ディスクリート)におけるリーク電流の測定結果を示すグラフであり、図16は、強誘電体キャパシタ(セルアレイ)におけるリーク電流の測定結果を示すグラフである。リーク電流の測定においては、印加電圧を5Vとした。図15及び図16に示すように、PLZT膜の厚さが薄くなるほど、リーク電流が増加したが、いずれも問題のない程度であった。
図17は、強誘電体キャパシタ(1T1C型のセルアレイ)における「P−U(図35参照)」の測定結果を示すグラフである。図17に示すように、PLZT膜が薄くなるほど、同一の印加電圧の下で強誘電体キャパシタに作用する電界が大きくなるので、スイッチング電荷量の立ち上がりが速くなる。このことは、低電圧動作に非常に好ましい。
図18は、強誘電体キャパシタ(1T1C型のセルアレイ)における歩留りの測定結果を示すグラフである。歩留りの測定においては、動作電圧を3Vとした。図18中の棒グラフはPT歩留り(PT1、PT2及びPT3)を示している。PT1は、書き込みを行った後に読み出しを行ったときの歩留りを示し、PT2は、読み出し前に250℃での熱処理を行ったときの歩留りを示し、PT3は、PT2に対し熱処理後にデータを反転したときの歩留りを示す。また、図18中の折れ線グラフはPTレシオ(割合)を示しており、◆は「PT2/PT1」の値を示し、●は「PT3/PT2」の値を示す。いずれの条件下においても、良好な歩留りが得られた。
(第6の試験)
第6の試験では、上述の実施形態に倣って強誘電体膜(厚さ:150nm)を種々の方法で形成し、その配向を調査した。これらの方法では、強誘電体膜(PLZT)を結晶化させるために行う1回目のRTAの際の条件を変化させた。下部電極膜は、第1の実験における高温の条件(◆)で形成した。結晶化のためのRTAについては、1回目のRTAにおいて、O2ガスの流量、Arガスの流量及び温度を変化させ、時間を90秒間とした。また、2回目のRTAは、750℃の酸素雰囲気中で行った。そして、4軸X線回折によりPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅を求めた。この結果を図19に示す。また、図20に、強誘電体キャパシタ(ディスクリート)における印加電圧とスイッチング電荷量との関係を示す。なお、図20に示す結果を得るに当たっては、1回目のRTAの際に、O2ガスの流量を25sccmとし、Arガスの流量を1980sccmとした。
図19に示すように、O2ガスの流量が低いほど、ロッキング半値幅が低くなった。また、1回目のRTAの温度が高いほど、ロッキング半値幅が低くなり、PLZT膜の結晶性が向上した。そして、O2ガスの流量を50sccmとし、アニール温度を615℃以上とすれば、ロッキング半値幅が4.3度以下になると考えられる。また、図20に示すように、アニール温度が高くなると、PLZT膜の結晶性が向上したが、どの印加電圧でもキャパシタのスイッチング電荷量が低下した。このことから、650℃以上の温度でアニールすると、PLZT膜は完全に結晶化されて、2回目のRTAアニールでは、PLZT膜中の酸素欠損をなかなか補償しにくくなると考えられる。この結果により、1回目アニールの温度は650℃以下を望ましい。
(第7の試験)
第7の試験では、第6の試験と同様にして強誘電体膜の結晶化アニールまでの工程を行った後に上部電極膜を形成し、その後、セルアレイ及びディスクリートの強誘電体キャパシタを形成した。更に、アルミナ保護膜を形成した後、1層の配線を形成した。そして、スイッチング電荷量及びリーク電流を測定した。強誘電体膜の結晶化アニールの際には、O2ガスの流量を25sccmとし、Arガスの流量を1980sccmとした。
図21は、セルアレイにおけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフであり、図22は、セルアレイ及びディスクリートにおけるリーク電流の測定結果を示すグラフである。スイッチング電荷量の測定においては、印加電圧を1.8V、3Vとした。また、リーク電流の測定においては、印加電圧を+5V、−5Vとした。印加電圧が3Vのスイッチング電荷量は、アニール温度が600℃〜630℃の範囲において、ほとんど変化しなかったが、印加電圧が1.8Vのスイッチング電荷量は、アニール温度が高いほど、若干高くなった。また、リーク電流は、アニール温度が高いほど低くなった。
(第8の試験)
第8の試験では、第6の試験と同様に、上述の実施形態に倣って強誘電体膜(厚さ:120nm)を種々の方法で形成し、その配向を調査した。これらの方法では、強誘電体膜(PLZT)を結晶化させるために行う1回目のRTAの際の条件を変化させた。下部電極膜は、第1の実験における高温の条件(◆)で形成した。結晶化のためのRTAについては、1回目のRTAにおいて、O2ガスの流量、Arガスの流量及び温度を変化させ、時間を90秒間とした。また、2回目のRTAは、750℃の酸素雰囲気中で行った。そして、4軸X線回折によりPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅を求めた。この結果を図23に示す。なお、図23中の「center」は、ウェハの中央部でのピーク強度を示し、「top」はウェハの上部におけるピーク強度を示し、「bottom」はウェハの下部におけるピーク強度を示し、「left」はウェハの左部におけるピーク強度を示し、「right」はウェハの右部におけるピーク強度を示し、「average」は、これらの平均値を示している。
図23に示すように、O2ガスの流量が低いほど、また、アニール温度が高いほど、ロッキング半値幅が小さくなり、結晶性が向上した。例えば、O2ガスの流量が25sccm、アニール温度が615℃以上の条件下では、4.3度以下の良好なロッキング半値幅が得られた。
(第9の試験)
第9の試験では、第8の試験と同様にして強誘電体膜の結晶化アニールまでの工程を行った後に上部電極膜を形成し、その後、セルアレイ及びディスクリートの強誘電体キャパシタを形成した。更に、アルミナ保護膜を形成した後、1層の配線を形成した。そして、スイッチング電荷量、リーク電流及び抗電圧Vcを測定した。
図24は、ディスクリートにおけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフであり、図25は、セルアレイにおけるスイッチング電荷量の測定結果を示すグラフである。ディスクリートにおけるスイッチング電荷量は、印加電圧を3.0Vとして測定した。また、セルアレイにおけるスイッチング電荷量は、印加電圧を1.8V、3.0Vとして測定した。図24及び図25に示すように、アニール温度が600℃〜630℃の範囲、O2ガスの流量が15sccm〜25sccmの範囲では、スイッチング電荷量はほとんど変化しなかった。
図26は、ディスクリートにおけるリーク電流の測定結果を示すグラフである。リーク電流の測定においては、印加電圧を+5V、−5Vとした。図26に示すように、アニール温度が高いほどリーク電流が低くなった。
図27は、抗電圧Vcの測定結果を示すグラフである。抗電圧Vcの測定に当たっては、図35に示すような印加電圧と分極量との関係を示すヒステリシスループを求め、このヒステリシスループから種々の値を求めた。そして、印加電圧と値Pとの関係を得た後、印加電圧の変化に対する値Pの変化の割合が最も大きい印加電圧を抗電圧Vcとした。なお、◆は変化の割合が正の場合の抗電圧Vc(+)を示し、■は変化の割合が負の場合の抗電圧Vc(−)を示す。一般に、抗電圧Vcが小さいほど、低電圧動作に有利である。図27に示すように、いずれの条件においても、従来のものより小さい抗電圧が得られた。この傾向は、PLZT膜が薄いほど顕著であった。
(第10の試験)
第10の試験では、第9の試験で作製したセルアレイの試料における疲労損失(ストレスサイクルの依存関係)を調査した。ここでは、読み出し電圧を3Vとし、ストレス電圧を7Vとした。この結果を図28に示す。なお、一般に、PLZT膜の結晶性が良好なほど、疲労損失が低く抑えられる。
図28に示すように、1回目のアニールを、温度:600℃、O2ガスの流量:25sccmの条件下で行った場合には、2×109サイクルにおける初期値を基準とした疲労損失が76%であった。これに対し、1回目のアニールを、温度:615℃、O2ガスの流量:15sccmの条件下で行った場合には、疲労損失が61%であり、1回目のアニールを、温度:630℃、O2ガスの流量:15sccmの条件下で行った場合には、疲労損失が62%であった。なお、前者の条件下で作製された試料におけるPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅は4.49度であり、後者では4.13度以下であった。このことから、ロッキング半値幅を4.2度以下にすることができれば、疲労損失を低減することができるといえる。
(第11の試験)
第11の試験では、第9の試験で作製したセルアレイの試料におけるインプリント特性を調査した。ここでは、504時間の熱処理を行った後のOS_RATEによりインプリント特性を評価した。OS_Rateはその絶対値が低いほどインプリントしにくいことを示している。
この結果を図29に示す。図29には、各試料における最も劣悪な値を示してある。図29に示すように、アニール温度:600℃、O2ガスの流量:25sccmの条件下で行った試料と他の試料とを比較すると、後者において10%程度良好な結果が得られた。これは、PLZT膜の半値幅が低いほどOS_Rateの絶対値が低くなり、インプリントしにくいことを意味している。
(第12の試験)
第12の試験では、上述の実施形態に倣って種々の方法でPLZT膜の形成及び結晶化アニールを行った。第1の試料では、PLZT膜の厚さを150nmとし、1回目のRTAの条件を、Arガスの流量:1980sccm、O2ガスの流量:25sccm、温度:600℃、時間:90秒間とした。第2の試料では、PLZT膜の厚さを150nmとし、1回目のRTAの条件を、Arガスの流量:1980sccm、O2ガスの流量:25sccm、温度:630℃、時間:90秒間とした。第3の試料では、PLZT膜の厚さを120nmとし、1回目のRTAの条件を、Arガスの流量:1980sccm、O2ガスの流量:15sccm、温度:630℃、時間:90秒間とした。また、2回目のRTAは、750℃の酸素雰囲気中で行った。そして、4軸X線回折によりPLZT膜の(111)面のロッキング半値幅を求めた。この結果、各試料の面内5点の平均値は、夫々4.40度、3.96度、4.04度であった。
その後、上部電極膜の形成、強誘電体キャパシタの形成、アルミナ保護膜の形成及び3層の配線の形成を行った。そして、第5の試験と同様に、初期歩留りの測定を行った。この結果を図30に示す。図30中の凡例は、図18中のものと同一である。図30に示すように、ロッキング半値幅が低いものほど、高いPTレシオ(割合)が高くなった。
なお、強誘電体膜の形成方法としては、スパッタ法及びMOCVD法の他に、ゾル−ゲル法、有機金属分解(MOD)法、CSD(Chemical Solution Deposition)法、化学気相蒸着(CVD)法及びエピタキシャル成長法等が挙げられる。また、強誘電体膜としては、例えば、熱処理により結晶構造がBi層状構造又はペロブスカイト構造となる膜を形成することができる。このような膜としては、PZT膜の他、La、Ca、Sr及び/又はSi等を微量ドープしたPZT、SBT、BLT並びにBi系層状化合物などの一般式ABO3で表される膜が挙げられる。また、強誘電体膜の他に、酸化Zr膜、Pb系の膜等の高誘電体膜を形成してもよい。
また、上部電極膜の最下層を形成する際には、例えば、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム及び/又はパラジウムを含むターゲットを用いたスパッタリングを、これらの貴金属元素の酸化が生じる条件下で行うことができる。特に、Ir酸化膜を形成する場合には、成膜温度を20℃乃至400℃、例えば300℃とすることが好ましく、また、スパッタガスを構成する酸素ガス及び不活性ガスの圧力に対する酸素ガスの分圧を10%乃至60%とすることが好ましい。
更に、上部電極膜の初期層上に形成する導電膜はIrOx膜に限定されるものではなく、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)及び/又はパラジウム(Pd)等の貴金属元素を含有する金属膜を形成してもよく、これらの酸化膜、例えばSrRuO3膜を形成してもよい。また、導電膜として、2層構造以上の膜を形成してもよい。
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
下部電極膜を形成する工程と、
前記下部電極膜上に高誘電体膜を形成する工程と、
前記高誘電体膜に対して、酸化雰囲気中で熱処理を行うことにより、前記高誘電体膜を結晶化する工程と、
前記高誘電体膜上に上部電極膜を形成する工程と、
を有し、
前記熱処理の際に、酸化性ガスの流量を10sccm乃至100sccmとすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2)
前記酸化性ガスの流量を50sccm以下とすることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)
前記酸化性ガスとして、O2ガス、O3ガス及びN2Oガスからなる群から選択された1種を用いることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)
前記熱処理の際に、不活性ガスを1500sccm以上で供給することを特徴とする付記1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)
前記不活性ガスとして、Arガス、N2ガス及びHeガスからなる群から選択された1種を用いることを特徴とする付記4に記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)
前記熱処理を550℃以上の温度で行うことを特徴とする付記1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記熱処理を580℃乃至650℃の温度で行うことを特徴とする付記6に記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記高誘電体膜として強誘電体膜を形成することを特徴とする付記1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記熱処理を行う工程と前記上部電極膜を形成する工程との間に、前記熱処理時よりも高い温度で前記高誘電体膜に対して第2の熱処理を行う工程を有することを特徴とする付記1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記第2の熱処理を酸素濃度が50%以上の雰囲気中で行うことを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記第2の熱処理を酸素雰囲気中で行うことを特徴とする付記10に記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記第2の熱処理を650℃以上の温度で行うことを特徴とする付記9乃至11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記第2の熱処理を725℃乃至775℃の温度で行うことを特徴とする付記12に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記上部電極膜を形成する工程の後に、前記上部電極膜上に導電膜を形成する工程を有することを特徴とする付記1乃至13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記高誘電体膜の厚さを150nm以下とすることを特徴とする付記1乃至14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記16)
前記高誘電体膜の(111)面のロッキングカーブの半値幅を4.6度以下とすることを特徴とする付記1乃至15のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記17)
前記高誘電体膜の(111)面のロッキングカーブの半値幅を4.2度以下とすることを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記18)
前記高誘電体膜として、アモルファス状の膜又は微結晶からなる膜を形成することを特徴とする付記1乃至17のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記19)
下部電極膜を形成する工程と、
前記下部電極膜上に高誘電体膜を形成する工程と、
流量が50sccm未満の酸化性ガスと流量が1500sccm以上の不活性ガスとの混合雰囲気中で第1の熱処理を行うことにより、前記高誘電体膜を結晶化する工程と、
前記高誘電体膜上に第1の上部電極膜を形成する工程と、
酸化性雰囲気中で第2の熱処理を行う工程と、
前記第1の上部電極膜上に第2の上部電極膜を形成する工程と、
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記20)
前記第1の熱処理を540℃乃至620℃の温度で行うことを特徴とする付記19に記載の半導体装置の製造方法。
(付記21)
前記第1の熱処理を585℃で行うことを特徴とする付記19に記載の半導体装置の製造方法。
(付記22)
前記第1の上部電極膜として、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム及びSrRuO3からなる群から選択された少なくとも1種を含む金属膜又は金属酸化物導電膜を1又は2以上形成すること特徴とする付記19乃至21のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記23)
前記第2の熱処理を650℃以上の温度で行うことを特徴とする付記19乃至22のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
本発明の実施形態に係る方法によって製造する強誘電体メモリのメモリセルアレイの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態に係る強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Aに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Bに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Cに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Dに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Eに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Fに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Gに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Hに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Iに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Jに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Kに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Lに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 図2Mに引き続き、強誘電体メモリの製造方法を工程順に示す断面図である。 (111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 (101)面のピーク値を示すグラフである。 平均スイッチング電荷量を示すグラフである。 (111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが200nmの場合の(101)面のピーク値を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが200nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが150nmの場合の(101)面のピーク値を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが150nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが120nmの場合の(101)面のピーク値を示すグラフである。 PLZT膜の厚さが120nmの場合の(111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 ディスクリートにおけるスイッチング電荷量を示すグラフである。 セルアレイにおけるスイッチング電荷量を示すグラフである。 ディスクリートにおけるリーク電流を示すグラフである。 セルアレイにおけるリーク電流を示すグラフである。 P−Uを示すグラフである。 歩留りを示すグラフである。 (111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 ディスクリートにおける印加電圧とスイッチング電荷量との関係を示すグラフである。 セルアレイにおけるスイッチング電荷量を示すグラフである。 セルアレイ及びディスクリートにおけるリーク電流を示すグラフである。 (111)面のロッキング半値幅を示すグラフである。 ディスクリートにおけるスイッチング電荷量を示すグラフである。 セルアレイにおけるスイッチング電荷量を示すグラフである。 ディスクリートにおけるリーク電流を示すグラフである。 抗電圧Vcを示すグラフである。 セルアレイの試料における疲労損失を示すグラフである。 インプリント特性を示すグラフである。 歩留りを示すグラフである。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 (111)面のロッキング半値幅(従来)を示すグラフである。 スイッチング電荷量(従来)を示すグラフである。 抗電圧Vc(従来)を示すグラフである。 ヒステリシスループを示す図である。
符号の説明
9:下部電極膜
9a:下部電極
10:強誘電体膜
10a:容量絶縁膜
11:上部電極膜
11a:上部電極
18:導電膜
101:強誘電体キャパシタ
102:MOSトランジスタ
103:ビット線
104:ワード線
105:プレート線

Claims (10)

  1. 下部電極膜を形成する工程と、
    前記下部電極膜上に高誘電体膜を形成する工程と、
    前記高誘電体膜に対して、酸化雰囲気中で熱処理を行うことにより、前記高誘電体膜を結晶化する工程と、
    前記高誘電体膜上に上部電極膜を形成する工程と、
    を有し、
    前記熱処理の際に、酸化性ガスの流量を10sccm乃至100sccmとすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記酸化性ガスの流量を50sccm以下とすることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記熱処理の際に、不活性ガスを1500sccm以上で供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記熱処理を550℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記高誘電体膜として強誘電体膜を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記熱処理を行う工程と前記上部電極膜を形成する工程との間に、前記熱処理時よりも高い温度で前記高誘電体膜に対して第2の熱処理を行う工程を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記第2の熱処理を650℃以上の温度で行うことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記上部電極膜を形成する工程の後に、前記上部電極膜上に導電膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記高誘電体膜の(111)面のロッキングカーブの半値幅を4.6度以下とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 下部電極膜を形成する工程と、
    前記下部電極膜上に高誘電体膜を形成する工程と、
    流量が50sccm未満の酸化性ガスと流量が1500sccm以上の不活性ガスとの混合雰囲気中で第1の熱処理を行うことにより、前記高誘電体膜を結晶化する工程と、
    前記高誘電体膜上に第1の上部電極膜を形成する工程と、
    酸化性雰囲気中で第2の熱処理を行う工程と、
    前記第1の上部電極膜上に第2の上部電極膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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