JP2006265472A - 光反射多孔質フィルム用填剤及び該填剤を配合してなる光反射多孔質フィルム - Google Patents
光反射多孔質フィルム用填剤及び該填剤を配合してなる光反射多孔質フィルム Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族スルフォン酸、樹脂酸、それらの塩、それらのエステル、アルコール系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル類、アミド系界面活性剤、アミン系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アルファオレフィンスルフォン酸ナトリウム、長鎖アルキルアミノ酸、アミンオキサイド、アルキルアミン、第四級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(A) と、縮合リン酸、その塩、多価カルボン酸、その塩から選ばれる少なくとも1種の、アルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B) とで表面処理された無機粒子からなる光反射多孔質フィルム用填剤。
【選択図】なし
Description
更に詳しくは、例えば樹脂や他の添加剤との予備混合時の作業性が良好で、溶融混練時の樹脂の分子鎖の切断(分子劣化) が殆どない上に良好な吐出性を有し、かつ粒子同士や他の添加剤、樹脂との再凝集を起こしにくく、更に不純物や粗大粒子を殆ど有さないことから、例えば強度劣化を起こしにくい多孔質フィルムが得られ、また粒径操作が可能であることとフィルム中に極めて均一に分散させることが可能であることから、空孔径の分布幅を均一に制御した多孔質フィルムが得られるなど、多孔質フィルムに優れた光反射性能を付与する填剤及び該填剤を配合してなる光反射多孔質フィルムに関する。
例えば、パーソナルコンピュータのモニターや薄型TVの表示装置として透過型の液晶ディスプレイが使用されており、この様な液晶ディスプレイには、通常、液晶素子の背面にバックライトと呼ばれる面状の照明装置が設置されている。
近年のディスプレイに対する消費者の軽量化、薄型化への要望に対して、構造的にバックライトユニットを薄くできるサイドライト式が表示装置として好まれており、携帯用パーソナルコンピュータ等の液晶ディスプレイ装置には多用されている。
光反射体側に面した導光板の表面には、反射塗料が網点印刷されており、導光板の側面から導入された線状光は網点印刷部分で発光し、光反射体で反射された光と共に拡散板で均一面状になる。
つまり、導光板から反射板側に裏抜けする光を、無駄なく面方向に輝度のムラなく均一に反射することが要求されており、液晶のカラー表示が当前になった現在、各種液晶ディスプレイの主たるデバイスであるカラー液晶セルは、その光線透過率が低いために光源には充分な輝度が要求されている。
また、一般にギラギラとした鏡面反射は消費者に嫌われるため、散乱反射によって出射面方向に比較的均一な輝度を実現し、ディスプレイからの光が自然に感じさせる必要がある。
しかし、現在の液晶ディスプレイ装置に対するより高輝度への要求は、上述の方法では満たされず、更なる改良が望まれていた。
(1) 0.3 ≦D50≦1.5 [μm]
(2) 0.02≦Dx≦0.6 [μm]
(3) Da≦20 [μm]
(4) 3≦Sw≦40 [m2 /g]
ただし
D50 : Leeds & Northrup社製Microtrac FRA(マイクロトラック) で測定した篩上積算平均粒子径 [ μm]
Dx : 走査型電子顕微鏡を用い倍率20,000倍の観測を行い、任意に100 個の粒子を選択し、最大と最小のものから各々20個除いた残りの平均粒子径 [μm]
Da : Leeds & Northrup社製Microtrac FRA(マイクロトラック) で測定した時に示す最大粒子径 [ μm]
Sw : 窒素吸着法によるBET式比表面積 [m2 /g]
また、本発明の光反射多孔質フィルム用填剤は、樹脂との混合が速やかに行える他に、例えばミキサーの内壁面や攪拌・混合用の羽根への付着が少ないため、配合の振れが小さく安定する。また、ミキサー内部での付着が誘引する変質樹脂や凝集物の発生も少なくなり、混合の作業性及び後工程での混練押出機でのストレーナーの目詰まり等の発生も少ない等の特徴を有する。
アミンオキサイドとしてポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキルアミンオキサイド等が挙げられ、アルキルアミンとしてはステアリルアミンアセテート等が挙げられ、第四級アンモニウム塩としてステアリルトリメチルアンモニウムクロライドや第四級アンモニウムサルフェート等が挙げられる。
また、上記の各種酸のエステルとして、例えば、カプロン酸エチル、カプロン酸ビニル、アジピン酸ジイソプロピル、カプリル酸エチル、カプリン酸アリル、カプリン酸エチル、カプリン酸ビニル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、イソオクタン酸セチル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ラウリル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸イソセチル、ベヘニン酸メチル、ベヘニン酸ベヘニル等の飽和脂肪酸エステル、オレイン酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オリーブオレイン酸エチル、エルカ酸メチル等の不飽和脂肪酸エステル、その他、長鎖脂肪酸高級アルコールエステル、ネオペンチルポリオール( 長鎖・中鎖を含む) 脂肪酸系エステルおよび部分エステル化合物、ジペンタエリスリトール長鎖脂肪酸エステル、コンプレックス中鎖脂肪酸エステル、12- ステアロイルステアリン酸イソセチル・12- ステアロイルステアリン酸イソステアリル・12- ステアロイルステアリン酸ステアリル、牛脂脂肪酸オクチルエステル、多価アルコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテルの脂肪酸エステル等の耐熱性特殊脂肪酸エステル、安息香酸エステル系に代表される芳香族エステルが挙げられる。
上記界面活性剤は単独で又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
C数16以上の直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩については、ステアリン酸・オレイン酸等のC数18以上の直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩、特にカリウム塩が好ましい。
C数10〜14の直鎖脂肪酸のアルカリ金属塩については、分散性の点でC数12のラウリン酸が好ましい。
また、脂肪酸組成中のC数10〜14の直鎖脂肪酸の含有量が2重量%未満では、2重量%以上のものに比べて添加効果が不十分で好ましくなく、反対に50重量%を越えると50重量%以下のものよりも樹脂との親和性が損なわれ、白化現象や成形後の樹脂表面へのブリード等の問題を起こしやすくなる傾向があるので好ましくない。
しかし、多孔質フィルムの基材となる樹脂のMI値等の諸物性や、コンパウンド時に添加する活剤をはじめとする諸条件によって一概に規定しにくいが、通常、無機粒子に対して0.1 重量%以上15重量%以下である。
使用量が0.1 重量%未満では無機粒子の表面を充分に被覆できず、その結果、充分な分散効果が得られない場合があり、一方、15重量%を超えると、多孔質フィルム表面へのブリード、多孔質フィルムの強度の低下等が問題となる場合がある。
なお、本発明における界面活性剤(A) の使用量は、表面処理される無機粒子の比表面積Swxに比例し、下記式(1) で表される量を中心に±20%以内の範囲で使用すれば、本発明の効果を発現する上でより良好であることが判明している。
[ 界面活性剤(A) の無機粒子に対する使用量(%)]
=1/3×[ 表面処理前の無機粒子のBET比表面積Swx] (1)
多価カルボン酸の塩としては、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム等、共重合物の塩としてはアクリル酸・マレイン酸の共重合物(重合比100 :80等)のアンモニウム塩、アクリル酸・メタクリル酸の共重合物(重合比100 :80等)のアンモニウム塩等、リン酸類の塩としてはヘキサメタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単独、又は必要に応じ2種以上組み合わせて用いられる。
本発明においては、これらアルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B) において、光反射層の如き均一で同一形状の空孔が要求される場合、ポリリン酸、縮合リン酸、及び多価カルボン酸、またはこれらの塩が好ましく、中でも縮合リン酸の環状縮合リン酸又はメタリン酸が好ましい。
使用量が0.05重量%未満では無機粒子の表面を充分に被覆できず、その結果、充分な分散効果が得られない場合があり、一方、5重量%を越えて添加しても効果の更なる向上が認められない場合があるので好ましくない。
なお、特に問題はないが、アルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B) の使用量は、表面処理される無機粒子の比表面積Swxに比例し、下記式(2) で表される量を中心に±20%以内の範囲で使用すれば、本発明の効果を発現する上でより良好であることが判明している。
[ 化合物(B) の無機粒子に対する使用量(%)]
=1/9×[ 表面処理前の無機粒子のBET比表面積Swx] (2)
中でも硫酸バリウムと炭酸カルシウムが安全かつ安価に入手しやすく、さらに粒径操作が比較的に容易であり、粒子中に含まれる不純物も少ない上に除去も容易であるため好ましく、特に炭酸カルシウムは製造においても工程全体が安全で、原料自体も国内で良質な石灰石を豊富に産出するのでより好ましい。
本発明の条件を満たす表面処理炭酸カルシウムであれば、その製造方法による物性の差はないが、重質炭酸カルシウムは、その製法上の理由から、原料である石灰石が炭酸カルシウム以外の様々な元素からなる不純物を含有している為、例えば、その様な不純物を嫌う純度の高い炭酸カルシウムが必要とされる光反射板用途には好ましくない。
更に粒度分布が総体的にブロードであり、一定以上の微細度を有する炭酸カルシウムは現在の粉砕・分級技術では製造できない点からも好ましくない。
しかし、重質炭酸カルシウムや炭酸ガス化合法で作成する沈降製炭酸カルシウムの原料が石灰石および焼成に用いるコークス・軽油等だけであるのに対して、炭酸ソーダを用いる方法は、通常、原料である炭酸ソーダや塩化カルシウムを得るために石灰石と塩等を出発材料原料として工業的に生産しており、それを再び炭酸カルシウムに戻すことは、原料の入手においてコスト的に有利な条件が整った場合においても、昨今、注目されている環境への負荷の点で好ましくない。
また、対イオンの除去が必要となるため、反応後の粒子の洗浄に大量の水を要する点でもコストと環境への負荷の点で好ましくない。
(1) 0.3 ≦D50≦1.5 [μm]
(2) 0.02≦Dx≦0.6 [μm]
(3) Da≦20 [μm]
(4) 3≦Sw≦40 [m2 /g]
ただし
D50 : Leeds & Northrup社製Microtrac(マイクロトラック) FRA で測定した篩上積算平均粒子径 [ μm]
Dx : 走査型電子顕微鏡を用い倍率20,000倍の観測を行い、任意に100 個の粒子を選択し、最大と最小のものから各々20個除いた残りの平均粒子径 [ μm]
Da : Leeds & Northrup社製Microtrac(マイクロトラック) FRA で測定した時に示す最大粒子径 [ μm]
Sw : 窒素吸着法によるBET式比表面積 [m2 /g]
平均粒径D50を0.3 μm未満にすることは技術上可能であるが、コストの点で好ましくなく、D50が1.5 μmを超えると、一次粒子の凝集体で構成する二次粒子の凝集力が強く、樹脂中でも二次粒子のままで存在するため、例えば光反射層用多孔質フィルムには適さないので好ましくない。
粒子径Dxが0.6 μmを超えると、光反射層用多孔質フィルムに配合された場合に、目的以上の大きな空孔を作成するので好ましくなく、0.02μm未満だと粒子間の凝集力が強く、樹脂との配合時に分散しないため、粗大粒子と同じ挙動を示すことになり、光反射層用多孔質フィルムに配合された場合に、目的以上の大きな空孔を作成するので好ましくない。
最大粒径Daが20μmを超えると、例えば、光反射層用多孔質フィルムに配合された場合に、目的以上の大きな空孔を作成するので好ましくない。
また、本発明の測定に際しては、測定に用いる水またはメタノール・エタノールスラリーに前分散として(株)日本精機製作所製超音波分散機 Ultra Sonic Generator US-300Tを使用し、300 μAで60秒間照射した後に測定した。
BET式比表面積Swが40m2 /gを超えると分散性の点で好ましくなく、3m2 /g未満では、一次粒子が大き過ぎ光反射層用多孔質フィルムに配合された場合に目的以上の大きな空孔を作成してしまい、本発明の用途であるバックライト装置に使用される粒子としては適当ではない。
なかでも、光反射層用多孔質フィルムとして用いる場合は、先述の輝度の低下が少なく経時的にもより安定で、樹脂自体に柔軟性があり、更に導光板に傷をつけにくいこと、価格の点でポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が好ましく、なかでもポリプロピレンがより好ましい。
光反射多孔質フィルム用填剤とこれらの樹脂との配合割合は特に限定されず、樹脂の種類や用途、所望する物性やコストによって大きく異なり、それらに応じて適宜決定すればよいが、樹脂100 重量部に対して60〜150 重量部であり、好ましくは80〜120 重量部程度である。
また、混練後にTダイ押出、あるいはインフレーション成形等の公知の成形機を用いて製膜し、それらを酸処理して本発明の光反射多孔質フィルム用填剤を溶解して微細な孔を有する光反射多孔質フィルム製品としてもよい。
本発明の光反射多孔質フィルム用填剤は、ペレット状樹脂と用いられた場合でも、本発明以外の粒子に比べて、樹脂中での分散性等で良好な物性を示すが、パウダー状の樹脂と混合して使用すると特に良好であり、加えて例えばヘンシェルミキサーで混合した場合、混合が速やかに行えるメリットの他に、ミキサーの内壁面や攪拌・混合用の羽根への付着が少なく、ミキサー内部での付着が誘引する変質樹脂や凝集物の発生も少なくなり、混合の作業性及び後工程での混練押出機でのストレーナーの目詰まり等の発生も少ない等の特徴を有している。
本発明の光反射多孔質フィルム用填剤を樹脂に配合する場合も、それらを考慮して選択されるが、ヘンシェルミキサー等で適度な粒度範囲の樹脂パウダーと混合した混合物を、二軸混練機等の混練機のホッパーに定量的に投入する方法が好ましい。
更に必要に応じ、上記工程中のTダイ押出機を複数個重ねたり、あるいは延伸時に張り合わせるような工程を導入して光反射多層フィルムにしてもよい。
尚、以下の記載において、特に断らないかぎり、%は重量%、部は重量部を意味する。
灯油を熱源に灰色緻密質石灰石を流動槽式キルンで焼成して得られた生石灰を、篩による異物除去後に水に溶解して消石灰スラリーとし、サイクロン等で更に異物や粗大粒子除去後に炭酸ガスと反応させ、しかる後にオストワルド熟成と称される炭酸カルシウムの粒子からの水中への溶出と吸着を繰り返して粒子成長を行わせ、BET比表面積が15m2/gの沈降製炭酸カルシウムを10%含有する水スラリーを得た。
次に界面活性剤(A) として、下記に示す組成で別途作成した混合処理剤A1を炭酸カルシウム固形分に対して3.3 %を80℃の湯に溶解して界面活性剤(A) の水溶液を得、更にアルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(以下、キレート化合物と記す)(B) としてヘキサメタリン酸ソーダ(試薬1級) を炭酸カルシウム固形分に対して0.9 %を40℃の水に溶解してキレート化合物(B) の水溶液を得た。
先に得られた沈降性炭酸カルシウムスラリーを攪拌しつつ60℃に調整し、これに上述の界面活性剤(A) とキレート化合物(B) を添加し、4時間攪拌して表面処理炭酸カルシウムスラリーを得た。
得られた表面処理炭酸カルシウムスラリーをタナベウィルテック(株)製高速デカンターと350 メッシュの篩で異物、並びに粗大粒子の除去を行い、脱水・乾燥・解砕し、更に得られた乾粉を空気分級機で分級を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体は、D50が0.476 μm、Dxが0.15μm、Daが1.635 μm、Swが9.3 m2 /gであった。
ステアリン酸カリウム 65%
パルミチン酸ナトリウム 20%
ラウリン酸ナトリウム 15%
実施例1と同じ方法で、BET比表面積がSwxm2 /gの沈降製炭酸カルシウムを10%含有する水スラリーを得、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表1に示す。
界面活性剤(A) を市販の石鹸(日本油脂(株)製ノンサールSK-1) に変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表1に示す。なお、使用した石鹸の代表的な組成を以下に示す。
ノンサールSK-1
パルミチン酸カリウム 27.4%
ステアリン酸カリウム 65.6%
アルキジン酸カリウム 1.4%
ベヘニン酸カリウム 1.0%
ミリスチン酸カリウム 2.0%
その他 2.6%
界面活性剤(A) をステアリン酸カリウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表1に示す。
界面活性剤(A) をラウリン酸ナトリウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
界面活性剤(A) をオレイン酸ナトリウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
界面活性剤(A) をアビエチン酸ナトリウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
キレート剤(B) をポリアクリル酸ナトリウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
キレート剤(B) をポリ塩化アルミニウムに変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
炭酸カルシウムに対する界面活性剤(A) の添加量を10%に変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
炭酸カルシウムに対する界面活性剤A1及びキレート剤(B) の添加量をそれぞれ3.6 %、2.5 %に変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
反応後の熟成を行わず、界面活性剤(A)、キレート剤(B)の添加量をそれぞれ5 %、1.8 %に変更する以外は、実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表2に示す。
特開平7−196316号公報に記載の方法に従い、1.5mol/ Lの炭酸ナトリウム溶液100 L、1.35mol/Lの塩化カルシウム溶液100 L、0.04mol/Lの水酸化ナトリウム溶液を調整し、炭酸ナトリウム溶液と水酸化ナトリウム溶液を混合しその混合液と、塩化カルシウム溶液を各々16.0℃に調整した。
攪拌下の炭酸ナトリウム溶液と水酸化ナトリウム溶液の混合液200 Lに、塩化カルシウム溶液100 Lを200 秒かけて滴下し、滴下終了180 秒後、反応によって理論的に生成する炭酸カルシウムの0.36%相当量のヘキサメタ燐酸ナトリウムを添加し更に5分間攪拌した。
得られた炭酸カルシウムスラリーを、高速デカンター等で脱水・希釈を行い、対イオンと異物を除去した後に60℃に調整し、同時に混合処理剤A1を炭酸カルシウム固形分に対して1.11%を80℃の湯に溶解して界面活性剤(A) の水溶液を作成して炭酸カルシウムスラリーに添加し、4時間攪拌して表面処理炭酸カルシウムスラリーを得た。
得られた表面処理炭酸カルシウムスラリーを乾燥・解砕し、更に得られた乾粉を空気分級機で分級を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表3に示す。
コークスを熱源に使用し、灰色緻密質石灰石をシャフト式キルンで焼成することと、異物除去の工程を行わない以外は実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表3に示す。
白色糖晶質石灰石を水と混合して10%のスラリーを作成後、該スラリーを湿式粉砕機ダイノーミルKB−20Bで湿式粉砕し、BET比表面積1.2 m2 /gの炭酸カルシウムの水スラリーを得た。
次に、得られた炭酸カルシウムの水スラリーに、界面活性剤(A) として下記に示す組成で別途作成した混合処理剤A1を炭酸カルシウム固形分に対して0.8 %を80℃の湯に溶解して界面活性剤(A) の水溶液を得、更にアルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(以下、キレート化合物と記す)(B) としてヘキサメタリン酸ソーダ(試薬1級) を炭酸カルシウム固形分に対して0.3 %を40℃の水に溶解してキレート化合物(B) の水溶液を得た。
先に得られた沈降性炭酸カルシウムスラリーを攪拌しつつ60℃に調整し、これに上述の界面活性剤(A) とキレート化合物(B) を添加し、4時間攪拌して表面処理炭酸カルシウムスラリーを得た。
得られた表面処理炭酸カルシウムスラリーをタナベウィルテック(株)製高速デカンターと350 メッシュの篩で異物、並びに粗大粒子の除去を行い、脱水・乾燥・解砕し、更に得られた乾粉を空気分級機で分級を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表3に示す。
キレート剤(B) を処理剤として添加しない以外は実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表3に示す。
界面活性剤(A) を処理剤として添加しない以外は実施例1と同様に操作を行い、表面処理炭酸カルシウム粉体を得た。
得られた表面処理炭酸カルシウム粉体の各種物性を表3に示す。
ポリプロピレン樹脂(住友化学(株)社製FS2011DG2、MI=2.0g/10min)100部、実施例1〜19、及び比較例1,2で得られた表面処理炭酸カルシウム粉体からなる光反射多孔質フィルム用填剤110部、ステアリン酸カルシウム1部をヘンシェルミキサーに仕込み5分間混合して填剤−樹脂混合物を得た。
得られた混合物をベント型二軸押出機によりペレット状に加工した。このペレットをTダイを装着した押出機を用いて未延伸シートを得た。得られた未延伸シートをテンターオーブン中で140℃の温度下で約7倍に延伸し180μm の多孔質延伸フィルムを得た。
空孔率(%)=〔(ρ0 −ρ)/ρ0 〕×100
但し、ρ0 は支持体の真密度、ρは支持体の密度(JIS−S P−8118)を表す。延伸前の材料が多量の空気を含有する物でない限り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しい。
全光線反射率は、JIS−Z−8701に従って波長40nm〜700nmの範囲で測定した各波長の反射率の平均値を算出することによって求めた。更に、この光反射体を用いて高温環境試験(耐久試験)を行い、全光線反射率の変化を測定した。
○ 均一な輝度で、ムラがない。
× ムラがある。
◎ 色調に全く変化がなく極めて良好である(ΔEH<0.3)。
○ 色調に変化がなく良好である(0.3≦ΔEH<1)。
× 色調に変化あり不良である(ΔEH≧1)。
総合評価
5 極めて良好である。
4 良好である。
3 使用上問題なし。
2 使用上若干問題有り。
1 使用上問題有り。
2 冷陰極ランプ
3 LCDセル
4 ハウジング(光反射板)
Claims (12)
- 飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、脂環族カルボン酸、芳香族スルフォン酸、樹脂酸、それらの塩、それらのエステル、アルコール系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル類、アミド系界面活性剤、アミン系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アルファオレフィンスルフォン酸ナトリウム、長鎖アルキルアミノ酸、アミンオキサイド、アルキルアミン、第四級アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤(A) と、縮合リン酸、その塩、多価カルボン酸、その塩から選ばれる少なくとも1種の、アルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B) とで表面処理された無機粒子からなることを特徴とする光反射多孔質フィルム用填剤。
- 無機粒子が炭酸カルシウム又は硫酸バリウムであることを特徴とする請求項1記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
- 界面活性剤(A)が脂肪酸塩であることを特徴とする請求項1又は2記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
- 界面活性剤(A) が、C数16以上の直鎖脂肪酸塩を50〜98重量%、C数10〜14の直鎖脂肪酸塩を2〜50重量%含む組成を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
- アルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B) の縮合リン酸が、環状縮合リン酸又はメタリン酸であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
- 無機粒子に対し、界面活性剤(A)が0.1 〜15重量%、アルカリ土類金属に対してキレート能を有する化合物(B)が0.05〜5 重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
- 下記の(1) から(4) の粒度特性を満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の光反射多孔質フィルム用填剤。
(1) 0.3 ≦D50≦1.5 [μm]
(2) 0.02≦Dx≦0.6 [μm]
(3) Da≦20 [μm]
(4) 3≦Sw≦40 [m2 /g]
ただし
D50 : Leeds & Northrup社製Microtrac FRA(マイクロトラック) で測定した篩上積算平均粒子径 [ μm]
Dx : 走査型電子顕微鏡を用い倍率20,000倍の観測を行い、任意に100 個の粒子を選択し、最大と最小のものから各々20個除いた残りの平均粒子径 [μm]
Da : Leeds & Northrup社製Microtrac FRA(マイクロトラック) で測定した時に示す最大粒子径 [ μm]
Sw : 窒素吸着法によるBET式比表面積 [m2 /g] - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光反射多孔質フィルム用填剤を樹脂に配合してなることを特徴とする光反射多孔質フィルム。
- 光反射多孔質フィルム用填剤の配合量が樹脂100 重量部に対して60〜150 重量部である請求項8記載の光反射多孔質フィルム。
- 樹脂がオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項8又は9記載の光反射多孔質フィルム。
- 液晶表示装置又は照明装置の光反射体に用いることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の光反射多孔質フィルム。
- 光反射体の光反射層に用いることを特徴とする請求項11記載の光反射多孔質フィルム。
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