JP2006250537A - ガスセンサー素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 固体電解質層の片面に検知電極を形成し、他面に基準電極を形成してなるセンサー部と、前記基準電極側の固体電解質層と接面してセンサー部と一体に形成され内部に発熱体5を埋設したヒーター部と、前記センサー部およびヒーター部を被覆した被毒防止層2とを備えたガスセンサー素子1であって、前記センサー部側の被毒防止層2の厚みTが、発熱体5における発熱部6の長さLの範囲内に最大値Tmaxを有することを特徴とするガスセンサー素子1およびその製造方法である。
【選択図】 図1
Description
(1)固体電解質層の片面に検知電極を形成し、他面に基準電極を形成してなるセンサー部と、前記基準電極側の固体電解質層と接面してセンサー部と一体に形成され内部に発熱体を埋設したヒーター部と、前記センサー部およびヒーター部を被覆した被毒防止層とを備えた長尺板状のガスセンサー素子であって、前記センサー部側の被毒防止層の厚みTが、発熱体の発熱部長さLの範囲内に最大値Tmaxを有することを特徴とするガスセンサー素子。
(2)前記センサー部側の被毒防止層の厚みTが、発熱体の発熱部長さLの範囲内で0.4Tmax≦T≦Tmaxである前記(1)記載のガスセンサー素子。
(3)前記Tmaxが、発熱体の発熱部長さLの範囲内で先端側に存在する前記(1)または(2)記載のガスセンサー素子。
(4)前記ガスセンサー素子が酸素センサー素子である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のガスセンサー素子。
(5)前記被毒防止層が、少なくとも気孔径が10〜100μmの略球状の気孔を有する前記(1)〜(4)のいずれかに記載のガスセンサー素子。
(6)前記被毒防止層の断面において、全断面積Sに対する前記気孔の占有面積Svの比Sv/Sが0.05〜0.70である前記(1)〜(5)のいずれかに記載のガスセンサー素子。
(7)少なくとも前記長尺板状のガスセンサー素子の長手方向に対して直交する方向の幅が、センサー部において2.0〜3.5mmである前記(1)〜(6)のいずれかに記載のガスセンサー素子。
(8)前記被毒防止層が、焼成後焼失または気化する気孔形成剤を含有したセラミック粉末からなるスラリーを用いて形成された前記(1)〜(7)のいずれかに記載のガスセンサー素子。
(10)前記凹状の成形型が金属型である前記(9)記載のガスセンサー素子の製造方法。
(11)前記凹状の成形型が樹脂型である前記(9)記載のガスセンサー素子の製造方法。
(12)前記被毒防止用組成物が熱硬化性樹脂を含有する前記(9)〜(11)のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
(13)前記被毒防止用組成物が熱可塑性樹脂を含有する前記(9)〜(11)のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
(15)前記被毒防止層用組成物の剪断速度50(1/S)における昇速時の剪断応力と降速時の剪断応力の差ΔTが300Pa以上である前記(14)記載のガスセンサー素子の製造方法。
(16)前記被毒防止層用組成物が粒状有機物を含有する前記(14)または(15)記載のガスセンサー素子の製造方法。
(17)前記被毒防止層用組成物がセラミックゾルを含有する前記(14)〜(16)のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
<ガスセンサー素子>
図1(a),(b)は、本発明のガスセンサー素子の一実施形態にかかる酸素センサー素子を示す概略図であり、図2(a),(b)は、この実施形態の酸素センサー素子の発熱体を示す平面図であり、図3は、この実施形態の酸素センサー素子の概略断面図である。図1,図2,図3に示すように、本実施形態にかかる酸素センサー素子1は長尺板状であり、酸素濃度を検知する機能を有するセンサー部Aと、このセンサー部Aを加熱するためのヒーター部Bと、センサー部Aおよびヒーター部Bを被覆した被毒防止層2から構成されている。本発明は、上記酸素センサー素子に限定されるものではなく、例えばNOx、CO2センサー素子等にも好適に用いることができるが、製造のしやすさの上で、酸素センサー素子が特に好適である。
図3に示すように、センサー部Aは、平板状のジルコニアからなる酸素イオン導電性を有する固体電解質層9と、この固体電解質層9の片面に形成された空気に接する基準電極10と、他面に形成された排気ガスと接する検知電極11とで構成されている。さらに、前記検知電極11の上部には保護層3が形成されている。そして、固体電解質層9は、後述する先端が封止された平板状の中空形状を有するヒーター基体4と一体化されており、この中空部が大気導入孔12を形成している。また、図3に示すように、長尺板状のガスセンサー素子1の長手方向に対して直交する方向の幅Wは、センサー部Aにおいて2.0〜3.5mmであることが好ましい。
図3に示すように、ヒーター部Bは、センサー部Aを所定の温度に加熱して機能させるために設けられており、セラミック絶縁層であるヒーター基体4中には、発熱体5が埋設されている。そして、図2(a),(b)に示すように、発熱体5は発熱部6とリード部7からなり、発熱部6はリード部7に比較して線幅が細く、または厚みが薄くするなどして通電時の抵抗が高くなるように設定されている。発熱部6のパターン形状は、複数回折り返したミアンダ構造であるのが好ましい。本発明における発熱体の発熱部長さLとは、例えば、前記折り返し部分間の長さを意味する。すなわち、通電時に発熱して温度分布が特に高温になる部分に相当している。
被毒防止層2は、主に検知するガスに含有されている汚染物質による被毒を防止したり、ガスセンサーの使用環境下で、検知するガスに含有されている水分による被水時の熱衝撃を緩和する機能を有している。後述の保護層と比較して、さらに多孔質であり、ガス自体は透過する組織を有している。本発明におけるセンサー部側の被毒防止層の厚みTとは、図3に示すように、センサー部Aの表面から垂直方向の厚みを意味する。そして、図1(b)に示すように、酸素センサー素子1の長手方向の断面において、センサー部側の被毒防止層の厚みTが、発熱部長さLの範囲内で最大値Tmaxとなることが本発明の大きな特徴である。
固体電解質層9は、ZrO2(ジルコニア)を含有するセラミックスからなり、安定化剤として、Y2O3およびYb2O3、Sc2O3、Sm2O3、Nd2O3、Dy2O3等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrO2あるいは安定化ZrO2を用いることができる。また、ZrO2中のZrを1〜20原子%をCeで置換されたZrO2を用いるのが、イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善される上で好ましい。さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrO2に対して、Al2O3やSiO2を添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、Al2O3およびSiO2の添加量は総量で5重量%以下、特に2重量%以下であることが望ましい。
固体電解質層9の両面にそれぞれ被着形成される基準電極10,検知電極11は、いずれも白金、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金が用いられる。また、センサー動作時の電極中の金属の粒成長を防止する目的と、応答性に係わる白金粒子と固体電解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目的で、上述のセラミック固体電解質成分を1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で上記電極中に混合してもよい。また、電極形状としては、四角形でも楕円形でもよい。また、電極の厚さは、3〜20μm、特に5〜10μmが好ましい。
発熱体5を埋設する絶縁セラミックであるヒーター基体4は、アルミナセラミックスからなる相対密度が80%以上、開気孔率が5%以下の緻密質なセラミックスによって構成されていることが望ましい。この際、焼結性を改善する目的でMg、Ca、Siを総和で1〜10質量%含有していてもよいが、Na、K等のアルカリ金属の含有量としては、マイグレーションして発熱体5の電気絶縁性を悪くするため、前記アルカリ金属は酸化物換算で100ppm以下に制御することが望ましい。また、相対密度を上記の範囲とすることによって、基板強度が高くなる結果、酸素センサー自体の機械的な強度を高めることができる。
検知電極11の表面に形成される保護層3は、主に検知電極を直接保護すると同時に、ガス応答性を制御する目的で設けられている。厚さ10〜400μmで、気孔率が10〜60%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナおよびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。保護層3の厚さが10μmより薄いか、あるいは気孔率が60%を超えると、前記被毒防止層で捕集しきれなかったわずかな電極被毒物質P、Si等が容易に電極に達して電極性能が低下する。また、前記保護層3の厚さが400μmを超えるか、あるいは気孔率が10%より小さくなるとガスの前記保護層3中の拡散速度が遅くなり、電極のガス応答性が悪くなる。特に、前記保護層3の厚さとしては気孔率にもよるが20〜350μmが適当である。なお、保護層3は必要に応じて形成すればよい。
発熱体5は、発熱部6および発熱体リード部7で構成されており、発熱部6および発熱体リード部7の材料としては、例えば金属として白金単体、あるいは白金とロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との合金を用いることができる。この場合、発熱部6と発熱体リード部7の抵抗比率は室温において、9:1〜7:3の範囲に制御することが好ましい。また、発熱体5は、タングステンを主成分とする発熱部および発熱体リード部から構成されていてもよい。
次に、前記一実施形態にかかる酸素センサー素子の製造方法について、図7のセンサー部およびヒーター部を示す分解斜視図、図8の被毒防止層で被覆する際の手順を示す概略図をもとに説明する。
(センサー部)
まず、図7に示すように、固体電解質層用のグリーンシート13を作製する。このグリーンシート13は、例えば部分安定化ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法、押出成形、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製される。
ヒータ部Bは、絶縁セラミックのグリーンシート20を作製する。このグリーンシート20は、例えばアルミナの絶縁セラミック粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製される。次に、上記のグリーンシート20の片面に、それぞれ発熱体5となるパターン21やリードパターン22、他面に電極パッド23、スルホール(図示せず)などを、例えば白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写等で印刷形成する。スルーホールは素子内部のリードパターンと電極パッドを電気的に接続し、ヒーターに電圧を印加可能にする役割を有している。また、印刷厚みは10〜20μmが好適に使用できる。この際、発熱体の印刷用ペーストは、グラインドゲージによる測定値で10μm以下、好ましくは8μm以下とするのがよい。
上記で得られたセンサー部Aとヒータ部Bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在させるか、あるいはローラ等で加熱下で圧力を加えながら両者を機械的に接着することにより接着一体化した後、これらを焼成し、センサー部およびヒータ部の焼成体26を得る。焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、900〜1500℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。なお、焼成時には、焼成時のセンサー部Aの反りを抑制するため、錘として平滑なアルミナ等の基板を積層体の上に置くことにより反り量を低減することができる。
ついで、センサー部Aおよびヒータ部Bを被毒防止層で被覆する。具体的には、図8(a)に示すように、被毒防止用組成物32を凹状の成形型31に充填する。成形型31の材質は金属、樹脂等を使用できる。金属としては、例えばアルミ、ジュラルミン、鉄、炭素鋼、ステンレス、銅等を使用することができる。樹脂としては、例えばテフロン(登録商標)、PVC、PE、PP等を使用することができる。また、離型性改善のために、表面処理を施しても良い。
次に、前記一実施形態にかかる酸素センサー素子の他の製造方法について、図10の被毒防止層で被覆する際の手順を示すブロック図、図11の剪断応力と剪断速度との関係を示すグラフ、図12の被毒防止層で被覆する際の手順を示す概略図をもとに説明する。
<酸素センサー素子の作製>
(ヒーター部)
図1,図3,図5に示した酸素センサー素子を作製した。具体的には、市販の純度が99.9%で平均粒子径が0.5μmアルミナ粉末(シリカ0.1重量%含有)と、平均粒子径が0.5μmを有する白金粉末を準備した。ついで、アルミナ粉末にブチラール系のバインダーとトルエンとエタノールを添加してスラリーを作製し、ドクターブレード法により、シートの厚さが0.3mmになるようなアルミナのグリーンシートを作製した。
平均粒子径が0.5μmのジルコニア粉末を準備し、ブチラール系のバインダー、トルエンおよびエタノールを混合してスラリーを作製した。ついで、ドクターブレード法により、厚さ0.3mmのジルコニアのグリーンシート13を作製した。そして、グリーンシート13の両面に、それぞれ検知電極11および基準電極10となるパターン14,15、リードパターン16,17、電極パッド18、スルホール(図示せず)などを、ジルコニアを15体積%の割合で包含する白金を含有した導電性ペーストを用いてスクリーン印刷で印刷形成し、パターン14の表面に、平均粒径5μmのポリエチレン系ビーズを含有する多孔質アルミナスラリー19を印刷塗布して保護層3を形成し、センサー部Aを作製した。
上記で得られた積層体(ヒーター部B)およびセンサー部Aを、アルミナ粉末、ブチラール樹脂および溶剤からなる密着液にて接合して一体化し、ついで焼成してヒーター部およびセンサー部の焼成体を得た。焼成は大気中1500℃で2時間行った。
表1に示す組み合わせでセラミック材料、樹脂、溶媒を遠心撹拌機(公転2000rpm、自転800rpm)で混合撹拌し、被毒防止層用組成物を作製した。ついで、得られた被毒防止層用組成物に、上記で得られた焼成体を、保護層が被覆される位置まで挿入し、10秒間浸漬した後、表1,図14に示すような引き上げ速度で引き上げ、室温で乾燥させた(浸漬法)。その後、大気中950℃で焼き付けて酸素センサー素子を得た。なお、表1,図14中における「位置L2」は、発熱部長さLの先端である位置L5から75%の位置を意味し、「位置L4」は、発熱部長さLにおいて位置L5から25%の位置を意味する。
センサー素子の発熱部長さLの各位置に相当するセンサー部側の被毒防止層の厚みTを、マイクロフォーカスX線探傷装置にて非破壊で測定し、発熱部長さLの各位置に相当する平均厚みを求めた(n=5)。なお、表1,図14中における「位置L5」は、発熱部長さLの先端部を意味し、「位置L3」は、発熱部長さLにおいて位置L5から50%の位置を意味し、「位置L1」は、発熱部長さLの後端部を意味する。
センサー部側の最高発熱部分が400℃になるように加熱したセンサー素子のセンサー部側の最高発熱部分に、10μlの水滴を繰り返し滴下し、センサー部の基準電極と外部との絶縁抵抗が500MΩ未満になるまでの繰り返し回数を測定し、その平均繰り返し回数を求めた(n=5)。
<酸素センサー素子の作製>
表2に示すようなセラミック材料、樹脂、溶媒を用いた以外は、実施例1〜8と同様にして、被毒防止層用組成物、ヒーター部およびセンサー部の焼成体を得た。ついで、得られた被毒防止層用組成物を表2に示した材質で、かつその表面が離型処理された凹状の成形型に充填した。ついで、この成形型に前記焼成体を保護層が被覆される位置まで挿入し、80℃の加熱固化あるいは80℃から室温までの冷却固化をした後、大気中950℃で焼き付け、酸素センサー素子を得た。なお、前記成形型は、図8に示した型31を用いた。
発熱体Lの中央位置でのセンサー部側の被毒防止層の厚みを、マイクロフォーカスX線探傷装置にて非破壊で測定し、厚みのバラツキを求めた(n=5)。
<酸素センサー素子の作製>
表3に示すようなセラミック材料、チキソトロピ付与材、溶媒を用いた以外は、実施例1〜8と同様にして、被毒防止層用組成物、ヒーター部およびセンサー部の焼成体を得た。
表3に示す組み合わせでセラミック材料、チキソトロピー付与材および溶媒を遠心撹拌機(公転2000rpm、自転800rpm)で混合撹拌し、被毒防止層用組成物を作製した。ついで、得られた被毒防止層用組成物の剪断応力をハーケ社製の商品名「RS100」で測定した。測定は、剪断速度を0(1/s)から200(1/s)まで昇速し、200(1/s)にて1分間保持した後、200(1/s)から0(1/s)に降速した際、50(1/s)における昇速時の剪断応力と降速時の剪断応力を測定し、昇速時と降速時の剪断応力の差ΔTを算出した。その結果を表3に示す。
2,33,42,62 被毒防止層
3 保護層
4 ヒーター基体
5 発熱体
6 発熱部
7 リード部
9 固体電解質層
10 基準電極
11 検知電極
12 大気導入孔
13 固体電解質層用のグリーンシート
19 多孔質スラリー
20 絶縁セラミックのグリーンシート
26 センサー部およびヒータ部の焼成体
31,34 凹状の成形型
32,41 被毒防止用組成物
63 気孔
Claims (17)
- 固体電解質層の片面に検知電極を形成し、他面に基準電極を形成してなるセンサー部と、前記基準電極側の固体電解質層と接面してセンサー部と一体に形成され内部に発熱体を埋設したヒーター部と、前記センサー部およびヒーター部を被覆した被毒防止層とを備えた長尺板状のガスセンサー素子であって、
前記センサー部側の被毒防止層の厚みTが、発熱体の発熱部長さLの範囲内に最大値Tmaxを有することを特徴とするガスセンサー素子。 - 前記センサー部側の被毒防止層の厚みTが、発熱体の発熱部長さLの範囲内で0.4Tmax≦T≦Tmaxである請求項1記載のガスセンサー素子。
- 前記Tmaxが、発熱体の発熱部長さLの範囲内で先端側に存在する請求項1または2記載のガスセンサー素子。
- 前記ガスセンサー素子が酸素センサー素子である請求項1〜3のいずれかに記載のガスセンサー素子。
- 前記被毒防止層が、少なくとも気孔径が10〜100μmの略球状の気孔を有する請求項1〜4のいずれかに記載のガスセンサー素子。
- 前記被毒防止層の断面において、全断面積Sに対する前記気孔の占有面積Svの比Sv/Sが0.05〜0.70である請求項1〜5のいずれかに記載のガスセンサー素子。
- 少なくとも前記長尺板状のガスセンサー素子の長手方向に対して直交する方向の幅が、センサー部において2.0〜3.5mmである請求項1〜6のいずれかに記載のガスセンサー素子。
- 前記被毒防止層が、焼成後焼失または気化する気孔形成剤を含有したセラミック粉末からなるスラリーを用いて形成された請求項1〜7のいずれかに記載のガスセンサー素子。
- 固体電解質層の片面に検知電極を形成し、他面に基準電極を形成してセンサー部を形成する工程と、内部に発熱体を埋設してヒーター部を形成する工程と、前記ヒーター部を前記基準電極側の固体電解質層と接面してセンサー部と一体に形成する工程と、前記センサー部およびヒーター部を被毒防止層で被覆する工程とを含むガスセンサー素子の製造方法であって、
被毒防止層用組成物を充填した凹状の成形型に前記センサー部およびヒーター部を挿入し、前記被毒防止層用組成物を固化させて前記センサー部およびヒーター部を被毒防止層で被覆し、ついで前記被毒防止層で被覆したセンサー部およびヒーター部を凹状の成形型から抜き出し、前記被毒防止層に熱処理を施して被毒防止層を前記センサー部およびヒーター部に焼き付けることを特徴とするガスセンサー素子の製造方法。 - 前記凹状の成形型が金属型である請求項9記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 前記凹状の成形型が樹脂型である請求項9記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 前記被毒防止用組成物が熱硬化性樹脂を含有する請求項9〜11のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 前記被毒防止用組成物が熱可塑性樹脂を含有する請求項9〜11のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 固体電解質層の片面に検知電極を形成し、他面に基準電極を形成してセンサー部を形成する工程と、内部に発熱体を埋設してヒーター部を形成する工程と、前記ヒーター部を前記基準電極側の固体電解質層と接面してセンサー部に接合する工程と、前記センサー部およびヒーター部を被毒防止層で被覆する工程とを含むガスセンサー素子の製造方法であって、
前記センサー部およびヒーター部を、剪断速度50(1/S)における昇速時の剪断応力と降速時の剪断応力の差ΔTが200Pa以上である被毒防止層用組成物に浸漬することを特徴とするガスセンサー素子の製造方法。 - 前記被毒防止層用組成物の剪断速度50(1/S)における昇速時の剪断応力と降速時の剪断応力の差ΔTが300Pa以上である請求項14記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 前記被毒防止層用組成物が粒状有機物を含有する請求項14または15記載のガスセンサー素子の製造方法。
- 前記被毒防止層用組成物がセラミックゾルを含有する請求項14〜16のいずれかに記載のガスセンサー素子の製造方法。
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