JP3935166B2 - セラミックヒーター素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、耐久性に優れたセラミックヒーターに関係する。具体的には、本発明のヒーターは、半導体基板の加熱用ヒーターや、石油ファンヒータ、および車両用のガスセンサの加熱用のセラミックヒーター素子に関するものである。
アルミナを主成分としたセラミック体中に白金を埋設したセラミックヒーターは、車両用のガスセンサの過熱ヒーターや、半導体基板の加熱ヒーターの他、温水ヒーターや、石油ファンヒータとして用いられている。
しかしながら、セラミックヒーターを上記の用途に使用する場合、1000℃を超えるような高温度の環境で使用される場合や、急速にヒーターを加熱する場合、しばしばヒーターが破損したり、あるいは発熱体の抵抗が急激に増加するという問題があった。そのため、これらのセラミックヒーターは、現在1000℃以下、多くの場合700℃以下で、且つ急激な急速昇温を避けて用いられている。
特開平5−315055号公報
しかしながら、近年これらセラミックヒーターに対しては、上記の用途に対してそれぞれの機能を発現するに至る、いわゆる作動時間を短縮したり、高温度で使用することにより性能の安定化を図るため、セラミックヒーター自身に対して、急速昇温性や、加熱温度の高温化等の要求が高まってきた。
本発明は、上記の問題である高温度におけるヒーターの耐久性や急速昇温の際の熱衝撃による破壊等の問題を解決し、ヒーター寿命を長期化した急速昇温が可能なセラミックヒーターおよびその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明のセラミックヒーター素子の製造方法は、白金を主成分とする金属粉末、バインダーおよび溶媒を含有する発熱体用の印刷用ペーストを、アルミナを主成分とする絶縁性セラミック体用のグリーンシートの表面に印刷し、焼成した後、セラミックヒーター素子の最高発熱部に対応する前記発熱体が前記絶縁性セラミック体の焼成温度より10〜100℃高い温度となる印加電圧で通電処理することにより、発熱体と絶縁性セラミック体との間に空隙を形成することを特徴とする。
また、前記グリーンシートがMg、Ca及びSiからなる群のうち少なくとも1つを含有することが好ましい。また、前記通電処理において、通電時間が5〜60秒であることが好ましい。
本発明のセラミックヒーター素子の製造方法によれば、発熱体用の印刷用ペーストを、アルミナを主成分とする絶縁性セラミック体用のグリーンシートの表面に印刷し、焼成した後、セラミックヒーター素子の最高発熱部に対応する発熱体が絶縁性セラミック体の焼成温度より10〜100℃高い温度となる印加電圧で通電処理することにより、発熱体と絶縁性セラミック体との間に空間を形成することができる。これにより、高温度におけるヒーターの耐久性や急速昇温の際の熱衝撃による破壊等の問題を解決し、ヒーター寿命を長期化した急速昇温が可能なセラミックヒーターを提供することに寄与することが出来る。
以下に、本発明のセラミックヒーター素子の基本構造を図2のセラミックヒーター素子の断面図で説明する。
本発明のセラミックヒーター素子1においては、アルミナを主成分とする絶縁セラミック体2中に白金を主成分とする金属からなる発熱体4が埋設されている。
この際、本発明においては図2の発熱体4近傍の拡大断面図である図3−aに示すように発熱体4に接するように空間が設けられていることが大きな特徴である。発熱体4と発熱体4周囲の絶縁体セラミックとの隙間である距離の最大値Dは、10nm〜2000nmが必要であり、距離の最大値Dが10nmより小さくなると素子が急速昇温の際に破壊し易く、2000nmより大きくなるとヒーターの耐久性が著しく劣化することから、距離の最大値Dは特に30nm〜1000nmの範囲が好ましい。
また、図2の発熱体4近傍の拡大断面図である図3に示すように、距離の最大値Dは、図3(a)のように均等に空間を形成する以外の場合、例えば図3(b)、(c)のように上下いずれかの界面に接する場合では、いずれか空間を形成する側の距離、図3(d)のように上下不均等な場合は発熱体4と発熱体4周囲の絶縁体セラミックとの隙間の距離の最大値Dとなる。
さらに、図3に示すように発熱体4し接するような空間は、焼成後のセラミックヒーター素子1の最高発熱部3に対応する発熱体4が焼成温度以上となるような印加電圧、5〜60秒通電処理を施し形成する。
この通電処理の温度としては最高発熱部3に対応する発熱体4が、焼成温度より10〜100℃高いことが必要であり、10℃より低いと発熱体4と発熱体4周囲の絶縁性セラミック体2との間の距離の最大値Dが10nmより小さくなり、素子が急速昇温の際に破壊し易く、100℃より高いと発熱体4が収縮するため、発熱体4と発熱体4周囲の絶縁性セラミック体2との間の距離の最大値Dが2000nmより大きくなり、ヒーターの耐久性が著しく劣化する。通電処理の温度としては、特に同素子の最高発熱部に対応する発熱体が、焼成温度より20〜80℃高いことが好ましく、通電時間としては、通電処理温度に依存し焼成温度より10〜100℃高い温度では5〜60秒が必要である。
また、本発明の発熱体4は白金を主成分としているが具体的には、白金単体の他、あるいは白金とロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との白金の合金が用いられ、この際、発熱体4は2〜45体積%のアルミナを含有する。
アルミナの含有率が2体積%より少ないと、1000℃を越えるヒーターの加熱で発熱体4が断線しやすく、逆に、含有率が45体積%を越えると発熱体4の電気抵抗が高くなり、ヒーターの印刷厚みが厚くなり、それに伴い厚みがばらつき製造上の問題が発生する。
発熱体4のアルミナの含有率としては、特に10〜40体積%の範囲が好ましい。
また、本発明においてはNaのマイナス極側への移動と抵抗増加を防止する観点から、アルミナ中のNaの含有量としては100ppm以下、特に30ppm以下にすることが望ましい。
さらに、製造方法の観点から、本発明のセラミックヒーター素子は、白金等の金属とアルミナとの混合粉末からなる印刷用のペーストを作製し、アルミナのグリーンシート表面に印刷した後、焼成して作製することが望ましい。この際、印刷用ペーストは、グラインドゲージによる測定値で20μm以下、特に15μm以下に制御することが発熱体4の耐久性の観点から重要である。
なお、本発明においては発熱体パターン4aは、素子の長手方向に伸び、長手方向の端部で折り返した構造でも、あるいは長手方向と直交する方向の端部で折り返した波形(ミアンダ)構造でもよい。
また、本発明のセラミックヒーター素子1は平板形状の他、円筒形状であっても問題は無い。
図4に円筒状のセラミックヒーター素子6の例を示す。
円筒状セラミックヒーター素子6は、中空の円筒管7の周囲に発熱体4が埋設されている。
この際、図3に示すとおり、発熱体4に接するように発熱体4と絶縁セラミック体2の間に隙間が形成される。この際、発熱体4と発熱体4周囲の絶縁体セラミック体2との間の距離の最大値Dは、10〜2000nmが必要であり、Dが10nmより小さくなると、空間の大きさが不十分で、Ptとアルミナとの熱膨張差に起因して、急速昇温の際の破壊等や耐久性劣化などの問題が生じ、また、Dが2000nmより大きくなると、発熱体4の緻密化(オーバーシンター)によりヒーターの耐久性が著しく劣化することから、発熱体4と発熱体4周囲の絶縁体セラミックとの隙間の最大値Dは、特に30〜500nmの範囲が好ましい。
さらに、本発明のセラミックヒーター素子1を有する酸素センサ素子8の他、NOxセンサ、COセンサ等のガスセンサも本発明に含まれる。
本発明の応用例として、図6の本発明のセラミックヒーター素子1を酸素センサ素子8の加熱に応用した場合を示す。
図5の酸素センサ素子8の断面図によれば、酸素センサ素子8は平板状のジルコニアからなる酸素イオン導電性を有する固体電解質基板9と、この固体電解質基板9の対向する両面には、空気に接する基準電極10と、排気ガスと接する測定電極11とが形成されており、酸素濃度を検知する機能を有するセンサ部Aを形成している。
即ち、固体電解質基板9は先端が封止された平板状の中空形状からなり、この中空部が大気導入孔12を形成している。そして、この中空内壁に、空気などの基準ガスと接触する基準電極10が被着形成され、この基準電極10と対向する固体電解質基板9の外面に、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極11が形成されている。
さらに、前記測定電極11の上部にセラミック多孔質層13を形成することができる。
本発明のセラミックヒーター素子1を有する酸素センサ素子8において用いられる固体電解質基板9はZrOを含有するセラミックスからなり、安定化剤としてYおよびYb、Sc、Sm、Nd、Dy等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrOあるいは安定化ZrOが用いられている。
また、ZrO中のZrを1〜20原子%をCeで置換したZrOを用いることにより、イオン導電性が大きくなり、応答性がさらに改善されるといった効果がある。
さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrOに対して、AlやSiOを添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、AlおよびSiOの添加量は総量で5重量%以下、特に2重量%以下であることが望ましい。
固体電解質基板9の表面に被着形成される基準電極10、測定電極11は、いずれも白金、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金が用いられる。
また、センサ動作時の電極中の金属の粒成長を防止する目的と、応答性に係わる白金粒子と固体電解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目的で、上述のセラミック固体電解質成分を1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で上記電極中に混合してもよい。
また、電極形状としては、四角形でも楕円形でもよい。
また、電極の厚さは、3〜20μm、特に5〜10μmが好ましい。例えば、発熱体4を埋設する絶縁セラミック体2としては、アルミナセラミックスからなる相対密度が80%以上、開気孔率が5%以下の緻密質なセラミックスによって構成されていることが望ましい。この際、焼結性を改善する目的でMg、Ca、Siを総和で1〜10質量%含有していてもよいが、Na、K等のアルカリ金属の含有量としては、マイグレーションして発熱体4の電気絶縁性を悪くするため酸化物換算で100ppm以下に制御することが望ましい。
また、相対密度を上記の範囲とすることによって、基板強度が高くなる結果、酸素センサ自体の機械的な強度を高めることができるためである。
また、測定電極11の表面に形成されるセラミック多孔質層13は、厚さ10〜800μmで、気孔率が10〜50%のジルコニア、アルミナ、γ−アルミナおよびスピネルの群から選ばれる少なくとも1種によって形成されていることが望ましい。
前記セラミック多孔質層13の厚さが10μmより薄いか、あるいは気孔率が50%を超えると、電極被毒物質P、Si等が容易に電極に達して電極性能が低下する。
それに対して、前記セラミック多孔質層13の厚さが800μmを超えるか、あるいは気孔率が10%より小さくなるとガスの前記セラミック多孔質層13中の拡散速度が遅くなり、電極のガス応答性が悪くなる。特に、前記セラミック多孔質層13の厚さとしては気孔率にもよるが100〜500μmが適当である。
発熱体4としては、例えば、セラミックヒーター素子1を有する酸素センサ素子8における絶縁セラミック体2内に埋設された発熱体4および発熱体リード16は、金属として白金単味、あるいは白金とロジウム、パラジウム、ルテニウムの群から選ばれる1種との合金を用いることができる。この場合、白金からなる発熱体4と発熱体リード16の抵抗比率は室温において、9:1〜7:3の範囲に制御することが好ましい。
次に、本発明のセラミックヒーター素子1の製造方法について、図1に基づいて説明する。
ヒーター印刷用アルミナグリーンシート14aを作製する。このヒーター印刷用アルミナグリーンシート14aは、例えば、アルミナ粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製される。
このヒーター印刷用アルミナグリーンシート14a表面に、白金とアルミナとの混合粉末とバインダーからなる発熱体4の印刷用ペースト用い、白金発熱体15や発熱体リード16やスルーホール17、ヒーターパッド5などをスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷して形成する。
そして、さらに積層用のアルミナグリーンシート14bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的に接着することによりセラミックヒーター素子1の積層体Bを作製する。この際、発熱体4の印刷用ペーストは、グラインドゲージによる測定値で20μm以下、15μm以下とすることが望ましい。
また、積層に用いるヒーター印刷用アルミナグリーンシート14a、積層用アルミナグリーンシート14bは、ヤング率としては、室温で800MPa以下となるように、バインダーあるいは可塑剤を調整する必要がある。
グリーンシートのヤング率が800MPaを越えると、グリーンシートが堅くて変形が小さいため、積層が不充分になり、焼成後、発熱体4側端面からの開きの長さが50μmより大きくなる傾向を有する。グリーンシートのヤング率としては、800MPa以下で、特に500〜50MPaの範囲が望ましい。
焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、1300℃〜1700℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。
セラミックヒーター素子を有する酸素センサ素子の製造方法について、図5の酸素センサ素子8の断面図および図6の分解斜視図をもとに説明する。
まず、固体電解質のグリーンシート18を作製する。この固体電解質のグリーンシート18は、例えば、ジルコニアの酸素イオン導電性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、適宜、成形用有機バインダーを添加してドクターブレード法や、押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製される。
次に、上記の固体電解質のグリーンシート18の両面に、それぞれ測定電極11および基準電極10となる測定電極パターン19,基準電極パターン20や測定電極リードパターン21、基準電極リードパターン22や電極パッド23、スルホール(図示せず)などを例えば、白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーデッィプ法、あるいはスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写で印刷形成し、センサ部Aを作製する。
さらに、この時に使用する白金を含有する導電性ペーストとしては、上述のセラミック固体電解質成分からなるジルコニアを1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で包含する白金粒子を用いて、その他に、エチルセルロース等の有機樹脂成分を含有するものが望ましい。
このような内部にジルコニア相を包含した白金粒子を作製するには、例えば、白金粉末と、例えば比表面積がBET値で30m/g以上のジルコニア微粉末と、バインダーを加え3本ロールなどを用いて、24時間以上混合することにより白金粉末内にジルコニアを収容することができる。
このような白金粒子を用いて、ジルコニア固体電解質成形体とともに焼成すると、白金粒子内のジルコニア相の一部が白金粒子の表面に拡散し、白金粒子の表面を被覆するが、この白金粒子表面のジルコニアは、ジルコニア固体電解質基板9に近い部分では、ジルコニア固体電解質基板9に付着してその一部を構成する。即ち、ジルコニア固体電解質基板9上には、白金粒子と、析出したジルコニア粒子との多孔質な複合体層が形成され、ジルコニア粒子はジルコニア固体電解質基板9と一体となっており、これにより、白金粒子の下部がジルコニア固体電解質基板9に埋設されている。複合体層のジルコニア粒子の平均粒径は、緻密なジルコニア固体電解質基板9のジルコニア粒子よりも小さくなっている。
さらに、ジルコニア固体電解質基板9から遠い部分に存在する白金粒子表面のジルコニアはそのまま存在し、白金粒子の露出面の頂部にジルコニア膜が形成されることになる。
なお、この時に測定電極11となる測定電極パターン19の表面に、セラミック多孔質層13を形成するための多孔質スラリーを印刷塗布形成してもよい。
酸素センサ素子8においては、基準電極10に空気を供給するための大気導入孔12を形成する必要があり、予めパンチ等によりアルミナのグリーンシート24に孔を開けたものを、アクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的に接着すればよい。
この後、センサ部Aとセラミックヒーター素子1の積層体Bをアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在させるか、あるいはローラ等で圧力を加えながら両者を機械的に接着することにより接着一体化した後、これらを焼成する。焼成は、大気中または不活性ガス雰囲気中、1300℃〜1700℃の温度範囲で1〜10時間焼成する。
なお、焼成時には、焼成時のセンサ部Aの反りを抑制するため、錘として平滑なアルミナ等の基板を積層体の上に置くことにより反り量を低減することができる。
また、センサ部Aとセラミックヒーター素子1の積層体Bとを同時焼成して一体化する場合には、両者の熱膨張係数差による応力の発生を低減するために、例えば、センサ部Aを形成する固体電解質成分とセラミック絶縁層を形成する絶縁成分との複合材料を介在させることが望ましい。
その後、必要に応じて、焼成後の測定電極11の表面に、プラズマ溶射法等により,アルミナ、ジルコニア、スピネルの群から選ばれる少なくとも1種のセラミックスを形成することによってヒーター部が一体化された酸素センサ素子8を形成することができる。
なお、上記の方法では、センサ部Aとセラミックヒーター素子1の積層体Bを同時焼成して形成した場合について説明したが、センサ部Aとセラミックヒーター素子1の積層体Bとはそれぞれ別体で焼成した後、ガラスなどの適当な無機接合材によって接合することによって一体化することも可能である。
焼成後のセラミックヒーター素子1およびそれを内蔵するその最高発熱部3の温度で、焼成温度1300〜1700℃より10〜100℃高い温度となる印加電圧によって処理され通電時間は5〜60sとした。
図1、図2に示すセラミックヒーター素子を作製した。市販の純度が99.9%で平均粒子径が0.5μmアルミナ粉末(シリカ0.1重量%含有)と、平均粒子径が0.2μmを有するアルミナ粉末を1〜50体積%含有する白金粉末を準備した。
アルミナ粉末にアクリル系のバインダーとトルエンを添加してスラリーを作製し、ドクターブレード法により、シートの厚さが0.3mmになるようなアルミナのグリーンシートを作製した。
上記のアルミナ粉末を30から40体積%含有する白金粉末からなるペーストを作製し、これを用いてアルミナのグリーンシートの表面に焼成後抵抗値が室温で約8Ωになるように発熱体パターン4aをスクリーン印刷で印刷した。
そして、これらの発熱体パターン4aの上面にアルリルバインダーを用いてアルミナのグリーンシートを3枚積層してセラミックヒーター素子の積層体Bを作製した。
焼成は大気中にて1500℃で2h行った後、エッジ部については0.2mmのC面取りを施した。
また、表1に示すような印加電圧で5秒〜60秒の通電処理を実施した。
セラミックヒーター素子1の耐久性は、セラミックヒーター素子1に約25V前後の電圧を印加し、室温から1100℃まで約20秒で昇温し、さらにこの温度で1分保持した後、印加電圧を切ってセラミックヒーター素子1を室温まで空冷して評価した。この温度サイクルを1サイクルとして、これを10万回繰り返した時のセラミックヒーター素子1の破損率を求め、この際、試料はそれぞれ10個とした。
さらにTEMにより発熱体4と発熱体4周囲の絶縁体セラミックとの間の距離を測定した結果を表1に示す。
Figure 0003935166
表1に示すように比較例である試料1,9では破壊モードが100%発生したが、本発明の実施例2〜8では熱衝撃試験に対して破損率が低減していることが判る。
本発明のセラミックヒーター素子の分解斜視図である。 本発明のセラミックヒーター素子の断面図である。 (a)〜(d)は本発明の発熱体近傍の拡大断面図である。 本発明の円筒型セラミックヒーター素子の断面図である。 本発明の応用例としての酸素センサ素子の断面図である。 本発明の応用例としての酸素センサ素子の分解斜視図である。 従来図のセラミックヒーター素子の分解斜視図である。
符号の説明
1:セラミックヒーター素子
2:絶縁セラミック体
3:最高発熱部
4:発熱体
4a:発熱体パターン
5:ヒーターパッド
6:円筒状セラミックヒーター素子
7:中空の円筒管
8:酸素センサ素子
9:固体電解質基板
10:基準電極
11:測定電極
12:大気導入孔
13:セラミック多孔質層
14:アルミナのグリーンシート
14a:ヒーター印刷用アルミナグリーンシート
14b:積層用アルミナグリーンシート
15:白金発熱体
16:発熱体リード
17:スルーホール
18:固体電解質のグリーンシート
19:測定電極パターン
20:基準電極パターン
21:測定電極リードパターン
22:基準電極リードパターン
23:電極パッド
24:アルミナのグリーンシート
A:センサ部
B:セラミックヒーター素子の積層体
D:距離の最大値

Claims (3)

  1. 白金を主成分とする金属粉末、バインダーおよび溶媒を含有する発熱体用の印刷用ペーストを、アルミナを主成分とする絶縁性セラミック体用のグリーンシートの表面に印刷し、焼成した後、セラミックヒーター素子の最高発熱部に対応する前記発熱体が前記絶縁性セラミック体の焼成温度より10〜100℃高い温度となる印加電圧で通電処理することにより、発熱体と絶縁性セラミック体との間に空隙を形成することを特徴とするセラミックヒーター素子の製造方法。
  2. 前記グリーンシートがMg、Ca及びSiからなる群のうち少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒーター素子の製造方法。
  3. 前記通電処理において、通電時間が5〜60秒であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックヒーター素子の製造方法。
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