JP2009080110A - ガスセンサ素子及びその製造方法 - Google Patents

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俊和 廣瀬
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Abstract

【課題】製造コストの増大化を抑制して、被水による亀裂、割れ等から十分に保護することができるガスセンサ素子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】ガスセンサ素子2は、センサ基板3と、ヒータ基板4と、拡散抵抗層33とを積層して焼成してなる。ガスセンサ素子2は、その長手方向Lに直交する横断面において、ヒータ42によって加熱される加熱領域21の全周の表面が、セラミックス粒子によって多数の気孔を形成してなる多孔質保護層5によって被覆してある。多孔質保護層5の厚みは、ガスセンサ素子2の横断面において、センサ基板3とヒータ基板4との積層方向Dの両表面における最大厚みT1が、30〜2000μmの範囲内であって、全周のうちで最も厚くなっており、すべての角部における厚みT2、T3が、10〜500μmの範囲内であって、全周のうちで最も薄くなっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体の両表面に設けた一対の電極に接触する気体同士の間における酸素濃度の差に応じて生じる電流等を検出するためのガスセンサ素子及びその製造方法に関する。
例えば、大気等の基準ガスと排ガス等の被測定ガスとの酸素濃度の差より、エンジンの空燃比等を検出するガスセンサ素子においては、被測定ガスを導入する拡散抵抗層の表面等に、被測定ガス中の被毒物をトラップするためのトラップ層(被毒防止層)を形成している。
また、例えば、特許文献1の積層型ガスセンサ素子においては、素子本体の角部を多孔質保護層によって覆い、この多孔質保護層の厚みを角部から20μm以上とすることが開示されている。また、例えば、特許文献2のガスセンサ素子及びその製造方法においては、セラミックス粉末からなるスラリー中にガスセンサ素子を浸漬し、乾燥、焼付けを行って、ガスセンサ素子の表面に被毒防止層を形成している。また、ガスセンサ素子の横断面において、楕円状に被毒防止層を形成することが開示されている。
しかしながら、製造コストの増大化を抑制して、ガスセンサ素子を被水による亀裂、割れ等から十分に保護するためには、ガスセンサ素子の横断面において、トラップ層(被毒防止層)、多孔質保護層等の形成状態を最適にする必要がある。
また、ガスセンサ素子を製造するに当たり、トラップ層(被毒防止層)、多孔質保護層等を形成する過程においても、亀裂等の発生を防止するためには、更なる工夫が必要とされる。
特開2006−171013号公報 特開2006−250537号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、製造コストの増大化を抑制して、被水及び物理的な衝撃による亀裂、割れ等から十分に保護することができるガスセンサ素子及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体の両表面に一対の電極を設けてなるセンサ基板と、電気絶縁性を有するセラミックス体に通電により発熱するヒータを設けてなるヒータ基板と、上記一対の電極のうちの一方に接触させる被測定ガスを透過させる多孔質体からなる拡散抵抗層とを積層してなると共に、該拡散抵抗層を上記センサ基板の一方側の表面に積層し、上記ヒータ基板を上記センサ基板の他方側の表面に積層してなるガスセンサ素子において、
該ガスセンサ素子は、その長手方向に直交する横断面において、上記ヒータによって加熱される加熱領域の全周の表面が、セラミックス粒子によって多数の気孔を形成してなる多孔質保護層によって被覆してあり、該多孔質保護層は、上記拡散抵抗層へ導く上記被測定ガスにおける被毒物のトラップを行うと共に上記ガスセンサ素子を水分から保護するよう構成してあり、
上記多孔質保護層の厚みは、上記横断面において、上記センサ基板と上記ヒータ基板との積層方向の両表面における最大厚みが、30μm以上であって、全周のうちで最も厚くなっており、上記すべての角部における厚みが、10μm以上であって、全周のうちで最も薄くなっており、
上記最大厚みは、上記ヒータ基板側の角部における厚みの3〜10倍であることを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項1)。
本発明のガスセンサ素子においては、その横断面において、ガスセンサ素子における加熱領域の全周を上記多孔質保護層によって被覆している。この多孔質保護層により、被測定ガス中の被毒物のトラップを行って、被測定ガスを固体電解質体における一方の電極へ導くことができると共に、加熱されたガスセンサ素子が、被水によって割れてしまうことを防止することができる。
ガスセンサ素子は、その構造上、ヒータ基板側の角部が被水に対して弱いため、多孔質保護層は、ヒータ基板側の角部に厚く形成することが望ましい。しかし、多孔質保護層を角部に厚く形成すると、多孔質保護層のガスセンサ素子への付着強度の低下、並びにガスセンサ素子を覆う素子カバーへの多孔質保護層の干渉が問題となる。そこで、この問題を解決すべく、本発明のガスセンサ素子においては、上記積層方向の両表面における多孔質保護層を厚く設定して、ヒータ基板側の角部への被水衝撃を吸収すると共に、この角部における多孔質保護層を薄く設定することとした。
このことより、本発明のガスセンサ素子においては、横断面における多孔質保護層の厚みは、上記積層方向の両表面における最大厚みを30μm以上にして、全周のうちで最も厚くし、すべての角部における厚みを10μm以上にして、全周のうちで最も薄くしている。これにより、多孔質保護層の各部の厚みが適切であり、被水によるガスセンサ素子の割れを生じ難くすることができる。なお、多孔質保護層の角部の厚みとは、ガスセンサ素子の角部から多孔質保護層の表面までの最短距離で示す厚みのことをいう。
また、多孔質保護層の最大厚みは、ヒータ基板側の角部における厚みの3〜10倍にしている。これにより、角部に対する積層方向の両表面における多孔質保護層の厚みの比率が適切であり、ガスセンサ素子の被水割れを効果的に防止すると共に、ガスセンサ素子の物理的な衝撃による割れを効果的に防止することができる。
この厚みの比率が適切であることによる効果は以下の理由により得られると考える。
すなわち、この効果は、多孔質保護層が被水したときに、角部における多孔質保護層の部分に吸収された水分を、積層方向の両表面における多孔質保護層の部分へ適切に分散させることができるために得られると考える。また、角部の厚みの比率が小さくなり過ぎないことにより、角部の強度が低下し、物理的な衝撃に対して強くすることができるために得られると考える。
なお、多孔質保護層の厚みは、すべての角部のうちヒータ基板側の角部における厚みが最も小さくなっている。そのため、ヒータ基板側の角部を基準にし、この角部における厚みに対して多孔質保護層の最大厚みを規定している。
また、上記のごとくガスセンサ素子の横断面における多孔質保護層の厚みを設定することにより、多孔質保護層の形成にかかる製造コストの増大化を抑制することができる。
それ故、本発明のガスセンサ素子によれば、製造コストの増大化を抑制して、被水及び物理的な衝撃による亀裂、割れ等から十分に保護することができる。
第2の発明は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体の両表面に一対の電極を設けてなるセンサ基板と、電気絶縁性を有するセラミックス体に通電により発熱するヒータを設けてなるヒータ基板と、上記一対の電極のうちの一方に接触させる被測定ガスを透過させる多孔質体からなる拡散抵抗層とを積層してなると共に、該拡散抵抗層を上記センサ基板の一方側の表面に積層し、上記ヒータ基板を上記センサ基板の他方側の表面に積層してなるガスセンサ素子の製造方法において、
上記ガスセンサ素子の長手方向に直交する横断面において、上記ヒータによって加熱される加熱領域の全周の表面に、セラミックス粒子を水又は有機溶媒等に含有させてなるセラミックス材料を施す材料施工工程と、
上記ガスセンサ素子に施した上記セラミックス材料を乾燥させる乾燥工程と、
上記乾燥させた上記セラミックス材料を熱処理し、上記ガスセンサ素子の表面に多孔質保護層を形成する熱処理工程とを行うに当たり、
上記材料施工工程と上記乾燥工程とを繰り返し行うことを特徴とするガスセンサ素子の製造方法にある(請求項5)。
本発明のガスセンサ素子の製造方法は、上記製造コストの増大化を抑制して、被水による亀裂、割れ等から十分に保護することができるガスセンサ素子の製造に適した方法である。
具体的には、本発明のガスセンサ素子の製造方法においては、上記材料施工工程と上記乾燥工程とを繰り返し行う。これにより、材料施工工程において施工するセラミックス材料の1回の施工膜厚(乾燥前の膜厚)を薄くすることができ、乾燥工程を行う際に、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂等が生じ難くすることができる。
そして、材料施工工程と乾燥工程とを繰り返した後、上記熱処理工程を行ったときには、ガスセンサ素子の表面に、亀裂等がほとんどない多孔質保護層を形成することができる。なお、熱処理工程は、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料の含水率がほぼ0wt%になるまで乾燥させた後に行うことができる。
それ故、本発明のガスセンサ素子の製造方法によれば、亀裂等がほとんどない多孔質保護層によって、被水による亀裂、割れ等から十分に保護することができるガスセンサ素子を容易に製造することができる。
上述した第1、第2の発明における好ましい実施の形態につき説明する。
第1の発明において、上記多孔質保護層の上記積層方向の両表面における最大厚みが、30μm未満である場合、及び上記いずれかの角部における厚みが、10μm未満である場合には、被水によってガスセンサ素子に割れが生じるおそれがある。
多孔質保護層の積層方向の両表面における最大厚みは、2000μm以下とすることができ、すべての角部における厚みは、500μm以下とすることができる。なお、上記最大厚みは、700μm以下とし、上記すべての角部における厚みは、300μm以下とすることがより好ましい。これにより、多孔質保護層の形成時間及び形成コストが増大化することを抑制することができる。
また、上記多孔質保護層の厚みの比率が3倍未満になると、多孔質保護層が被水したときにガスセンサ素子に割れが生じるおそれがある。この理由は、多孔質保護層が被水したときに、角部における多孔質保護層の部分に吸収された水分を、積層方向の両表面における多孔質保護層の部分へ分散させることが困難になり、被水割れが生じるためであると考える。
一方、上記多孔質保護層の厚みの比率が10倍を超えると、ガスセンサ素子に物理的な衝撃が加わったときに、この多孔質保護層がガスセンサ素子から脱落し易くなる。この理由は、多孔質保護層の付着重量が過多になるため衝撃力が増幅され、多孔質保護層の接合強度以上の衝撃が加わるためであると考える。
また、上記多孔質保護層は、無機バインダを含有しており、該無機バインダによって上記セラミックス粒子同士を結合してなることが好ましい(請求項2)。
この場合には、無機バインダによって多孔質保護層におけるセラミックス粒子同士の密着性を向上させることができ、多孔質保護層の強度を向上させることができる。
無機バインダとしては、繊維状のものを用いることが好ましい。繊維状の無機バインダとしては、例えば、繊維状の構造を有する耐熱セラミックス等を用いることができる。また、多孔質保護層を焼成する際の温度は、繊維状の構造が変化せず、繊維状の形態を維持できる温度(例えば1200℃以下)にすることが好ましい。
また、上記拡散抵抗層の表面には、被測定ガスを透過しない遮蔽層が積層してあり、上記センサ基板の一方側の表面の両側部に形成した切欠面は、上記遮蔽層と上記拡散抵抗層とに連続して形成してあり、上記切欠面を形成した上記拡散抵抗層の表面から、上記一対の電極のうちの一方へ上記被測定ガスを導入するよう構成してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、遮蔽層と拡散抵抗層とに連続して形成した一対の切欠面によって、適切に被測定ガスを律速させて、一方の電極へ導入することができる。また、切欠面の形成によって、角部に形成する多孔質保護層の膜厚を適切に厚くすることができる。
また、上記ガスセンサ素子の表面には、セラミックス材料を当該ガスセンサ素子と同時に焼成を行って形成してなる下地層が設けてあり、上記多孔質保護層は、上記下地層の表面に別途熱処理を行って形成してあることが好ましい(請求項4)。
この場合には、ガスセンサ素子の表面に下地層を設けておくことによって、多孔質保護層をより安定して形成することができる。
上記下地層を構成するセラミックス材料は、例えば、セラミックス粒子、セラミックシート、セラミックペースト等とすることができる。
第2の発明において、上記乾燥工程において乾燥させたセラミックス材料の含水率は、ほぼ0wt%にすることもできるが、例えば、3wt%以下にすることができる。
また、乾燥工程において乾燥させたセラミックス材料の膜厚は、薄くし過ぎると、材料施工工程と乾燥工程とを繰り返し行う回数が増加し、製造時間が長くなってしまうため、例えば、50μm以上とすることができる。
また、上記材料施工工程と上記乾燥工程とを繰り返し行う際には、該材料施工工程においては、上記セラミックス材料の1回の施工膜厚(乾燥前の両表面最大厚み)を250μm以下にし、該乾燥工程においては、上記ガスセンサ素子に施した上記セラミックス材料を含水率が20wt%以下になるまで乾燥させることが好ましい(請求項6)。
ところで、セラミックス材料の乾燥工程を行う際に、セラミックス材料の含水量が多いときには、セラミックス材料の表面からの水分の蒸発量と、セラミックス材料の内部から表面への水分の供給量とがほぼ釣り合う恒率乾燥が行われる。その後、セラミックス材料の含水量が少なくなったときには、セラミックス材料の表面からの水分の蒸発量が、セラミックス材料の内部から表面への水分の供給量よりも多くなる減率乾燥が行われる。
そして、下層のセラミックス材料における乾燥度合いが少ない状態で、再び材料施工工程によって上層のセラミックス材料を施工し、再び乾燥工程を行うと、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂等が生じてしまうことがわかった。
この亀裂等が生じる理由は、上層のセラミックス材料を、特に浸漬(ディッピング)によって施工するときには、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料の長手方向の膜厚の分布が大きくなり、再び乾燥工程を行う際に、下層のセラミックス材料の膜厚が厚い部分に残った水分が蒸発するときに、上層及び下層、又はいずれかの層のセラミックス材料におけるセラミックス粒子が引き寄せられることにより生じると考えられる。
そこで、上記乾燥工程においては、セラミックス材料の含水率が20wt%以下になるまで乾燥させることにより、セラミックス材料を減率乾燥になるまで又は減率乾燥に近づくまで乾燥させる。これにより、乾燥工程の後に再び材料施工工程を行い(下層のセラミックス材料の上に上層のセラミックス材料を施工し)、再び乾燥工程を行う際に、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂等が生じてしまうことを抑制することができる。
また、乾燥後の下層のセラミックス材料の膜厚が厚いと、再び材料施工工程によって上層のセラミックス材料を施工したときに、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂等が生じてしまうことがわかった。
この亀裂等が生じる理由は、上層のセラミックス材料を、特に浸漬(ディッピング)によって施工するときには、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料の長手方向の膜厚の分布が大きくなり、再び乾燥工程を行う際に、下層のセラミックス材料の膜厚が厚い部分に残った水分が蒸発するときに、上層及び下層、又はいずれかの層のセラミックス材料におけるセラミックス粒子が引き寄せられることにより生じると考えられる。
そこで、上記材料施工工程においては、セラミックス材料の1回の施工膜厚を250μm以下にすることにより、乾燥後のセラミックス材料の膜厚を薄くすることができる。これにより、乾燥工程の後に再び材料施工工程を行い(下層のセラミックス材料の上に上層のセラミックス材料を施工し)、再び乾燥工程を行う際に、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂等が生じてしまうことを抑制することができる。
また、上記材料施工工程においては、上記セラミックス材料を貯留する容器内に上記ガスセンサ素子を浸漬させることが好ましい(請求項7)。
この場合には、ガスセンサ素子の表面に、安定した膜厚分布でセラミックス材料を施工することが容易である。
なお、材料施工工程においては、上記浸漬以外にも、ガスセンサ素子の表面へのセラミックス材料のペーストの塗布、ガスセンサ素子の表面へのセラミックス材料のスプレー噴射等を行うこともできる。また、各回の材料施工工程において、浸漬、ペーストの塗布、スプレー噴射等の別々の方法を実行することができ、例えば、先の材料施工工程においては、ペーストの塗布を行い、次の材料施工工程においては、浸漬を行うことができる。
また、上記セラミックス材料は、繊維状の無機バインダを含有していることが好ましい(請求項8)。
この場合には、繊維状の無機バインダによって多孔質保護層におけるセラミックス粒子同士の密着性を向上させることができ、多孔質保護層の強度を向上させることができる。
また、上記ガスセンサ素子の表面には、セラミックス材料を当該ガスセンサ素子と同時に焼成を行って形成してなる下地層を設けておき、該下地層の表面に、上記多孔質保護層を形成することが好ましい(請求項9)。
この場合には、ガスセンサ素子の表面に下地層を設けておくことによって、多孔質保護層をより安定して形成することができる。
以下に、本発明のガスセンサ素子及びその製造方法にかかる実施例1、2につき、図面と共に説明する。
(実施例1)
本例のガスセンサ素子2は、図2に示すごとく、センサ基板3と、ヒータ基板4と、拡散抵抗層33とを積層して焼成してなる。センサ基板3は、酸素イオン導電性を有する固体電解質体31の両表面に一対の電極32A、Bを設けてなる。ヒータ基板4は、電気絶縁性を有するセラミックス体41に通電により発熱するヒータ42を設けてなる。拡散抵抗層33は、被測定ガス側電極32Aに接触させる被測定ガスを透過させる多孔質体からなる。また、拡散抵抗層33は、センサ基板3の一方側の表面に積層してあり、ヒータ基板4は、センサ基板3の他方側の表面に積層してある。
ガスセンサ素子2は、その長手方向Lに直交する横断面において、ヒータ42によって加熱される加熱領域21の全周の表面が、セラミックス粒子51によって多数の気孔を形成してなる多孔質保護層5によって被覆してある。この多孔質保護層5は、拡散抵抗層33へ導く被測定ガスにおける被毒物のトラップを行うと共にガスセンサ素子2を水分から保護するよう構成してある。
ガスセンサ素子2の横断面におけるすべての角部には、テーパ状に切り欠いた切欠面(C面)36、37が形成してある。
多孔質保護層5の厚みは、ガスセンサ素子2の横断面において、センサ基板3とヒータ基板4との積層方向Dの両表面における最大厚みT1が、30〜2000μmの範囲内であって、全周のうちで最も厚くなっており、すべての角部における厚みT2、T3が、10〜500μmの範囲内であって、全周のうちで最も薄くなっている。最大厚みT1は、すべての角部のうち最も小さな切欠面37を形成した角部における厚みT3の3〜10倍である。
なお、多孔質保護層5の角部の厚みとは、ガスセンサ素子2の角部から多孔質保護層5の表面までの最短距離で示す厚みのことをいう。
また、図2は、ガスセンサ素子2における加熱領域21の横断面を示す図である。
以下に、本例のガスセンサ素子2及びその製造方法につき、図1〜図6と共に詳説する。
図2に示すごとく、本例のガスセンサ素子2は、車載用の限界電流式のガスセンサ素子2であり、被測定ガスとしての排ガス中の酸素濃度を測定するものである。また、本例のガスセンサ素子2は、固体電解質体31の両表面に設けた一対の電極32A、B間に、限界電流特性(酸素濃度差と電流とがリニヤな関係を示す特性)を生じる電圧を印加し、一方の電極である被測定ガス側電極32Aに接触する被測定ガスと、他方の電極である基準ガス側電極32Bに接触する基準ガス(大気等)との酸素濃度の差に応じて、一対の電極32A、B間に生じる電流を検出して、エンジンにおける空燃比を求めることができるものである。
また、本例のガスセンサ素子2のセンサ基板3は、固体電解質体31の両表面に設けた一対の電極32A、Bによって、被測定ガス中の酸素濃度を調整するポンピングセルの機能と、被測定ガス中の酸素濃度を測定するセンシングセルの機能とを併有させた1セル構造を有している。
被測定ガス側電極32Aを設けた固体電解質体31の表面には、被測定ガスを拡散してその流れを律速させるための拡散抵抗層33が積層してある。また、拡散抵抗層33の表面には、被測定ガスを透過しない遮蔽層34が積層してある。拡散抵抗層33、遮蔽層34は、アルミナ等より形成することができる。また、一対の電極32A、Bは、白金等より形成することができる。
図2に示すごとく、基準ガス側電極32Bを設けた固体電解質体31の表面には、ヒータ基板4が積層してある。ヒータ基板4は、基準ガス側電極32Bの周囲に基準ガス室45を形成するための一方のセラミックス体41Aと、他方のセラミックス体41Bとの間に、白金等をいずれかのセラミックス体41にパターン印刷してなるヒータ42を挟み込んで形成されている。
また、ガスセンサ素子2において固体電解質体31に一対の電極32A、Bを互いに対向して設けた部分は、ガスセンサ素子2の先端側部分201における加熱領域21を構成している。
図4に示すごとく、ヒータ基板4における一対のセラミックス体41A、B同士の間においては、ヒータ42を蛇行させて形成した発熱部401と、蛇行するヒータ42の両端から引き出したヒータ42によるリード部402とが形成されている。発熱部401は、同図に示すごとく、ガスセンサ素子2の長手方向Lに蛇行して形成することができ、図5に示すごとく、ガスセンサ素子2の横方向W(長手方向Lに直交する方向)に蛇行して形成することもできる。
また、ガスセンサ素子2においては、ヒータ基板4における発熱部401とセンサ基板3とが対向する加熱領域21と、ヒータ基板4におけるリード部402とセンサ基板3とが対向する通電領域22とが形成されている。
図1に示すごとく、ガスセンサ素子2は、ハウジング11に固定し、その加熱領域21を素子カバー12によって覆って、ガスセンサ1として使用される。ハウジング11は、ガスセンサ素子2の後端側部分202を内側に挿通して保持するよう構成されている。素子カバー12は、ハウジング11に固定されており、ガスセンサ素子2の先端側部分201における加熱領域21を覆うよう構成されている。
ガスセンサ素子2の後端側部分202は、電気絶縁性を有する碍子部14を介して金属製のハウジング11に固定されており、ガスセンサ素子2の先端側部分201は、ハウジング11の先端部に固定した素子カバー12によって覆われている。素子カバー12は、ガスセンサ素子2の加熱領域21を覆うインナーカバー12Aと、インナーカバー12Aを覆うアウターカバー12Bとによって構成されている。
ガスセンサ素子2の後端側部分202には、一対の電極32A、Bをガスセンサ1の外部と電気接続するための導通金具15及びリード線16が接続されている。
図2に示すごとく、本例のガスセンサ素子2は、その横断面において、四角形状の4つの角部にC面を形成した形状を有している。センサ基板3の一方側の表面の両側部に形成した切欠面(C面)36は、遮蔽層34と拡散抵抗層33とに連続して形成してある。そして、ガスセンサ素子1は、切欠面36を形成した拡散抵抗層33の表面から、被測定ガス側電極32Aへ被測定ガスを導入するよう構成してある。
また、センサ基板3の他方側の表面の両側部に形成した切欠面37は、一方側の表面の両側部に形成した切欠面36よりも小さくなっている。
一対の切欠面36によって、適切に被測定ガスを律速させて、被測定ガス側電極32Aへ導入することができる。また、切欠面36、37の形成によって、遮蔽層34及び拡散抵抗層33における両側部に位置する角部に形成する多孔質保護層5の膜厚を適切に厚くすることができる。
ガスセンサ素子2の横断面形状は、センサ基板3及びヒータ基板4の積層方向Dに薄い略長方形状を有している。
多孔質保護層5は、図2に示すごとく、積層方向Dに短径部を配置した略楕円形状に形成することができ、また、ガスセンサ素子2の加熱領域21における横断面形状にほぼ沿って形成することもできる。また、多孔質保護層5は、図3に示すごとく、楕円形状を変形した形状に形成することもできる。
本例の多孔質保護層5は、セラミックス粒子51としての多数のアルミナ粒子によって多数の気孔を形成してなる。
また、図2に示すごとく、本例のガスセンサ素子2の表面(センサ基板3、ヒータ基板4、遮蔽層34等の各表面)には、セラミックス粒子によって多数の気孔を形成してなる下地層6が形成してある。この下地層6は、ガスセンサ素子2と同時に焼成を行って形成してある。
図6に示すごとく、本例の多孔質保護層5は、複数種類の被毒物のトラップ性能を向上させるために、複数層(本例では2層)にセラミックス粒子51を積層してなる。上層のセラミックス粒子51Bの平均粒径は、下層のセラミックス粒子51Aの平均粒径よりも大きくなっている。本例においては、上層のセラミックス粒子51Bの粒径は、5〜50μm(本例では22μm)であり、下層のセラミックス粒子51Aの粒径は、上層のセラミックス粒子51Bの粒径よりも小さく、10μm以下(本例では4μm)である。
そして、下層のセラミックス粒子51Aは、小粒径で表面積が大きく、被毒物の微粒子を効率よくトラップすることができる。また、上層のセラミックス粒子51Bは、大粒径で表面粗度が大きく、特にガラス状の被毒物を分断し、上層のセラミックス粒子51B同士の間に形成された気孔により、被測定ガス側電極32Aへの被測定ガスの導入を確保することができる。
図2、図3に示すごとく、本例のガスセンサ素子2は、センサ基板3、ヒータ基板4、拡散抵抗層33、遮蔽層34を積層し、ガスセンサ素子2の加熱領域21の全周に下地層6を設けた状態で、焼成を行って形成してある。そして、多孔質保護層5は、ガスセンサ素子2を、セラミックス粒子51を水又は有機溶媒等に含有させてなるスラリー中に浸漬し、ガスセンサ素子2の下地層6の表面にセラミックス粒子51を担持させ、乾燥させた後、焼成を行って形成してある。
なお、下地層6は、形成しないこともできる。
また、図6に示すごとく、本例の多孔質保護層5は、繊維状の構造を有する耐熱セラミックス等の無機バインダ52を多数含有しており、各無機バインダ52によってセラミックス粒子51同士を結合してなる。また、下地層6とセラミックス粒子51との間も、無機バインダ52によって結合されている。繊維状の無機バインダ52によって、多孔質保護層5におけるセラミックス粒子51同士の密着性、下地層6とセラミックス粒子51との密着性を向上させることができ、多孔質保護層5の強度を向上させることができる。
本例のガスセンサ素子2においては、その横断面において、ガスセンサ素子2における加熱領域21の全周を多孔質保護層5によって被覆している。この多孔質保護層5により、被測定ガス中の被毒物のトラップを行って、被測定ガスを固体電解質体31における被測定ガス側電極32Aへ導くことができると共に、加熱されたガスセンサ素子2が、被水によって割れてしまうことを防止することができる。
また、本例のガスセンサ素子2においては、横断面における多孔質保護層5の厚みは、積層方向Dの両表面における最大厚みT1を30〜2000μmの範囲内にして、全周のうちで最も厚くし、すべての角部における厚みT2、T3を10〜500μmの範囲内にして、全周のうちで最も薄くしている。これにより、多孔質保護層5の各部の厚みが適切であり、被水によるガスセンサ素子2の割れを生じ難くすることができる。
また、上記のごとくガスセンサ素子2の横断面における多孔質保護層5の厚みを設定することにより、浸漬(ディッピング)等を行って厚みの大きな多孔質保護層5を形成することができ、多孔質保護層5の形成にかかる製造コストの増大化を抑制することができる。
それ故、本例のガスセンサ素子2によれば、製造コストの増大化を抑制して、被水及び物理的な衝撃による亀裂、割れ等から十分に保護することができる。
(実施例2)
本例は、上記実施例1に示したガスセンサ素子2の製造に適した方法を示す例である。
具体的には、本例においては、以下の材料施工工程及び乾燥工程を繰り返し行った後、熱処理工程を行い、ガスセンサ素子2の表面に多孔質保護層5を形成する。
材料施工工程においては、ガスセンサ素子2の長手方向Lに直交する横断面において、ヒータ42によって加熱される加熱領域21の全周の表面に、セラミックス粒子51を水又は有機溶媒等に含有させてなるセラミックス材料を施す。そして、材料施工工程においては、セラミックス材料の1回の施工膜厚(乾燥前の膜厚)を250μm以下にする。
また、本例の材料施工工程においては、スラリー状のセラミックス材料を貯留する容器内にガスセンサ素子2の加熱領域21の部分を浸漬させる。本例のスラリー状のセラミックス材料は、繊維状の無機バインダ52を含有している。なお、ガスセンサ素子2は、絶縁碍子部に装着した状態で、この絶縁碍子部よりも突出した先端側部分201(加熱領域21を形成した部分)をスラリー状のセラミックス材料中に浸漬させる。
乾燥工程においては、ガスセンサ素子2に施したセラミックス材料を乾燥させる。本例の乾燥工程においては、加熱した空気を吹き付けて乾燥させる。そして、乾燥工程においては、ガスセンサ素子2に施したセラミックス材料を、含水率が20wt%以下になるまで乾燥させる。
本例においては、下地層6を形成したガスセンサ素子2の表面に、材料施工工程として、セラミックス粒子51の粒径が10μm以下である1層目のセラミックス材料を配置し、乾燥工程を行う。次いで、1層目のセラミックス材料の上に、セラミックス粒子51の粒径が1層目のセラミックス材料よりも大きい2層目のセラミックス材料を配置し、乾燥工程を行う。次いで、セラミックス粒子51の粒径が2層目のセラミックス材料と同等である3層目のセラミックス材料を配置し、乾燥工程を行う。次いで、セラミックス粒子51の粒径が2層目、3層目のセラミックス材料と同等である4層目のセラミックス材料を配置し、乾燥工程を行う。
また、材料施工工程と乾燥工程とを繰り返し行った後、本乾燥工程として、含水率がほぼ0wt%になるまで、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料を乾燥させる。
その後、熱処理工程においては、ほぼ完全に乾燥させたセラミックス材料を熱処理し、ガスセンサ素子2の表面に多孔質保護層5を形成する。
なお、材料施工工程を行う前のガスセンサ素子2の表面には、ガスセンサ素子2と同時に焼成を行った下地層6を設けておくことができる。
図7は、横軸に時間をとり、縦軸に含水率(wt%)の変化をとって、乾燥過程において、恒率乾燥期間と減率乾燥期間とが存在することを示すグラフである。
同図に示すごとく、セラミックス材料の乾燥工程を行う際に、セラミックス材料の含水量が多いときには、セラミックス材料の表面からの水分の蒸発量と、セラミックス材料の内部から表面への水分の供給量とがほぼ釣り合う恒率乾燥が行われる。その後、セラミックス材料の含水量が少なくなったときには、セラミックス材料の表面からの水分の蒸発量が、セラミックス材料の内部から表面への水分の供給量よりも多くなる減率乾燥が行われる。
そして、下層のセラミックス材料における乾燥度合いが少ない状態で、再び材料施工工程によって上層のセラミックス材料を施工し、再び乾燥工程を行うと、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料に亀裂が生じてしまうことがわかった。
この亀裂が生じる理由は、以下のように考える。
すなわち、図8に示すごとく、乾燥度合いが少ない下層のセラミックス材料50Aの上に、上層のセラミックス材料50Bを浸漬(ディッピング)によって施工するときには、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50の長手方向Lの膜厚の分布が大きくなる。また、ガスセンサ素子2の先端側部分201を、スラリー状のセラミックス材料中に浸漬させたとき、ガスセンサ素子2の遮蔽層34を積層した表面とヒータ基板4を積層した表面において、横断面における中心部分のセラミックス材料50の膜厚は、他の部分の膜厚に比べて厚くなる。なお、図8において、セラミックス材料中の水分をSで示す。
そして、図9に示すごとく、再び乾燥工程を行う際に、下層のセラミックス材料50Aの膜厚が厚い部分に残った水分が蒸発するときに、上層及び下層、又はいずれかの層のセラミックス材料50におけるセラミックス粒子51が引き寄せられることにより、亀裂が生じると考えられる。同図において、亀裂が入る部分をZで示す。また、水分が蒸発するときに生じる収縮力を矢印F1によって示し、亀裂が入る部分に生じる分断力を矢印F2で示す。
そこで、本例の乾燥工程においては、セラミックス材料50の含水率が20wt%以下になるまで乾燥させることにより、セラミックス材料50を減率乾燥になるまで又は減率乾燥に近づくまで乾燥させる。これにより、乾燥工程の後に再び材料施工工程を行い(下層のセラミックス材料50Aの上に上層のセラミックス材料50Bを施工し)、再び乾燥工程を行う際に、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50に亀裂が生じてしまうことを抑制することができる。
また、乾燥後の下層のセラミックス材料50Aの膜厚が厚いと、再び材料施工工程によって上層のセラミックス材料50Bを施工したときに、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50に亀裂が生じてしまうことがわかった。
この亀裂が生じる理由は、以下のように考える。
すなわち、図8に示すごとく、膜厚が厚い下層のセラミックス材料50Aの上に、上層のセラミックス材料50Bを浸漬(ディッピング)によって施工するときには、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50の長手方向Lの膜厚の分布が大きくなる。また、ガスセンサ素子2の先端側部分201を、スラリー状のセラミックス材料中に浸漬させたとき、ガスセンサ素子2の遮蔽層34を積層した表面とヒータ基板4を積層した表面(積層方向Dの両表面)において、横断面における中心部分のセラミックス材料50の膜厚は、他の部分の膜厚に比べて厚くなる。
そして、図9に示すごとく、再び乾燥工程を行う際に、下層のセラミックス材料50Aの膜厚が厚い部分に残った水分が蒸発するときに、上層及び下層、又はいずれかの層のセラミックス材料50におけるセラミックス粒子51が引き寄せられることにより、亀裂が生じると考えられる。
そこで、本例の材料施工工程においては、セラミックス材料50の1回の施工膜厚を250μm以下にすることにより、乾燥後のセラミックス材料50の膜厚を薄くすることができる。これにより、乾燥工程の後に再び材料施工工程を行い(下層のセラミックス材料50Aの上に上層のセラミックス材料50Bを施工し)、再び乾燥工程を行う際に、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50に亀裂が生じてしまうことを抑制することができる。
こうして、材料施工工程と乾燥工程とを繰り返し行い、本乾燥工程として、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料50の含水率をほぼ0wt%にした後、熱処理工程を行ったときには、ガスセンサ素子2の表面に、亀裂がほとんどない多孔質保護層5を形成することができる。
それ故、本例のガスセンサ素子2の製造方法によれば、亀裂がほとんどない多孔質保護層5によって、被水による亀裂、割れ等から十分に保護することができるガスセンサ素子2を容易に製造することができる。
本例においても、ガスセンサ素子2のその他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(確認試験1)
本確認試験においては、乾燥後のセラミックス材料の膜厚を種々の膜厚にしたときに、ガスセンサ素子2の表面に亀裂が発生したかを確認した。
この亀裂は、ガスセンサ素子2の横断面における全周のうち膜厚が最も厚い部分である遮蔽層34を積層した表面とヒータ基板4を積層した表面(積層方向Dの両表面)の周辺に形成される。そのため、遮蔽層34を積層した表面とヒータ基板4を積層した表面とにおけるセラミックス材料の施工膜厚(乾燥前の膜厚)を測定し、このセラミックス材料を乾燥させた後の亀裂の有無を確認した。
また、亀裂の有無の確認は、温度60℃、熱風の風量2.5m/s、乾燥時間120sである乾燥条件1の場合と、温度90℃、熱風の風量2.5m/s、乾燥時間60sである乾燥条件2の場合とについて行った。
また、各回の浸漬(ディッピング)を行う際のスラリー状のセラミックス材料の粘度は、150、300、500、700mPa・sと適宜変化させ、スラリー状のセラミックス材料からガスセンサ素子2を引き上げる際の速度は、0.5、0.8、1.4、1.7mm/sと適宜変化させて、ガスセンサ素子2の表面に付着させるセラミックス材料の施工膜厚を所望の厚みに形成した。
図10〜図15は、横軸に、遮蔽層34を積層した表面又はヒータ基板4を積層した表面におけるセラミックス材料の施工膜厚(乾燥前の膜厚)(μm)をとり、縦軸に、ガスセンサ素子2の表面に形成した乾燥後のセラミックス材料における亀裂の有無をとって、両者の関係を示すグラフである。
図10〜図12は、上記乾燥条件1について、1回目、2回目、3回目の材料施工工程(スラリー状のセラミックス材料中へのガスセンサ素子2の浸漬)を行った後、乾燥工程として、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料の含水率が3wt%まで乾燥させたときの施工膜厚と亀裂の有無との関係をそれぞれ示す。
図13〜図15は、上記乾燥条件2について、1回目、2回目、3回目の材料施工工程(スラリー状のセラミックス材料中へのガスセンサ素子2の浸漬)を行った後、乾燥工程として、ガスセンサ素子2の表面におけるセラミックス材料の含水率が3wt%まで乾燥させたときの施工膜厚と亀裂の有無との関係をそれぞれ示す。
なお、図10〜図15の結果において、各回の浸漬(ディッピング)を行う際のスラリー状のセラミックス材料の粘度は、500mPa・sとし、スラリー状のセラミックス材料からガスセンサ素子2を引き上げる際の速度は、1.7mm/sとした。
図10〜図15のいずれにおいても、ガスセンサ素子2の表面(遮蔽層34を積層した表面又はヒータ基板4を積層した表面)に発生した亀裂は、乾燥前のセラミックス材料の施工膜厚が250μmを超える場合に生じていることがわかる。
このことより、上記材料施工工程において、セラミックス材料の1回の施工膜厚を250μm以下にすることにより、ガスセンサ素子2の表面における乾燥後のセラミックス材料(多孔質保護層5)に亀裂が生じないことが確認できた。
(確認試験2)
本確認試験においては、種々の膜厚(厚み)の多孔質保護層5について、ガスセンサ素子2の被水による割れ(被水割れ)の有無、ガスセンサ素子2の物理的な衝撃による割れが生じる強度(衝撃割れ)について確認した。
被水割れの有無の試験においては、ガスセンサ素子2における多孔質保護層5に、所定の滴下量(μl)で水分を1回滴下し、被水割れの有無を確認した。水分は、ガスセンサ素子2の横断面における角部、及びガスセンサ素子2の積層方向Dにおけるいずれかの表面に滴下した。また、ヒータ4によるガスセンサ素子2の加熱最高温度は750℃とした。また、多孔質保護層5は、実施例1に記載した方法によって形成し、超音波やすりによる研磨によって膜厚を調整した。
衝撃割れの有無の確認においては、種々の落下高さ(mm)に持ち上げた振り子をガスセンサ素子2に衝突させ、ガスセンサ素子2の多孔質保護層5の剥離、脱落の有無を確認した。落下高さは、振り子の重り(衝撃部)の位置からガスセンサ素子2の位置までの距離とした。そして、振り子の落下高さを変更し、どれだけの落下高さのときに多孔質保護層5に剥離、脱落が生じたかを確認し、衝撃強度を評価した。
上記被水割れ及び衝撃割れの確認をした結果を表1に示す。
Figure 2009080110
表1において、被水割れについては、4回試験を行った結果を示し、被水割れが生じなかった場合を○で示し、被水割れが生じた場合を×で示す。衝撃強度については、多孔質保護層5の剥離、脱落が生じた落下高さが高かった場合を衝撃強度が高いとして○とし、落下高さが低かった場合を衝撃強度が低いとして×とした。
多孔質保護層5の最小角部の膜厚を5μmとした場合には、いずれも素子割れが生じた。一方、多孔質保護層5の最小角部の膜厚を10μmとした場合には、多孔質保護層5の表面の膜厚を30μm以上にしたときに被水割れが生じなかったものの、多孔質保護層5の表面の膜厚が150μm以上の場合に、衝撃強度が低下した。
このことより、多孔質保護層5の最小角部の膜厚は10μm以上であることが好ましく、多孔質保護層5の表面の膜厚は30μm以上であることが好ましいことがわかった。また、多孔質保護層5の最小角部の膜厚に対する表面の膜厚を示す膜厚比は、3〜10倍であることが好ましいことがわかった。
また、最小角部の膜厚を100μm、200μmにした場合には、素子割れ及び衝撃強度のいずれの評価も○となったのは、上記膜厚比が3〜10倍となるときであった。
以上より、多孔質保護層5の最小角部の膜厚、表面の膜厚及び膜厚比を上記所定の範囲にすることにより、ガスセンサ素子2を被水及び物理的な衝撃による亀裂、割れ等から十分に保護できることがわかった。
(確認試験3)
本確認試験においては、多孔質保護層5が繊維状の無機バインダを含有していることによる効果を確認した。この確認試験においては、多孔質保護層5が無機バインダを含有していない場合と含有する場合とについて、また、無機バインダが粒状である場合と繊維状である場合とについて、多孔質保護層5の付着強度(MPa)の高さを確認した。
また、多孔質保護層5の膜厚を300μmとし、ガスセンサ素子2における多孔質保護層5と試験用治具とをマスキングテープによって粘着させ、試験用治具をどれだけの強さで引っ張ったときに多孔質保護層5の剥離が生じたかを確認した。この結果を図16に示す。
同図は、無機バインダがない場合とある場合とについて、また、無機バインダが粒状である場合と繊維状である場合とについて、多孔質保護層5の付着強度を示すグラフである。同図に示すごとく、無機バインダがない場合よりもある場合の方が付着強度が高く、さらに、無機バインダが粒状である場合よりも繊維状である場合の方が付着強度が高いことがわかった。
このことより、多孔質保護層5は、繊維状の無機バインダを含有することにより、ガスセンサ素子2からの剥離、脱落を効果的に防止できることがわかった。
実施例1における、ガスセンサ素子を用いるガスセンサを示す断面説明図。 実施例1における、ガスセンサ素子のセンシング部の横断面を模式的に示す断面説明図。 実施例1における、他のガスセンサ素子のセンシング部の横断面を模式的に示す断面説明図。 実施例1における、ガスセンサ素子における加熱領域の形成状態を模式的に示す断面説明図。 実施例1における、他のガスセンサ素子における加熱領域の形成状態を模式的に示す断面説明図。 実施例1における、ガスセンサ素子の表面における多孔質保護層の形成状態を模式的に示す断面説明図。 実施例2における、横軸に時間をとり、縦軸に含水率の変化をとって、乾燥過程において、恒率乾燥期間と減率乾燥期間とが存在することを示すグラフ。 実施例2における、乾燥度合いが少ない下層のセラミックス材料の上に上層のセラミックス材料を施工した状態を模式的に示す断面説明図。 実施例2における、ガスセンサ素子の表面におけるセラミックス材料に亀裂が生じる状態を示す断面説明図。 確認試験1における、乾燥条件1の1層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験1における、乾燥条件1の2層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験1における、乾燥条件1の3層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験1における、乾燥条件2の1層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験1における、乾燥条件2の2層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験1における、乾燥条件2の3層目のセラミックス材料について、多孔質保護層における亀裂の有無を示すグラフ。 確認試験3における、無機バインダの含有の有無による多孔質保護層の付着強度の違いについて示すグラフ。
符号の説明
1 ガスセンサ
2 ガスセンサ素子
201 先端側部分
21 加熱領域
3 センサ基板
31 固体電解質体
32A、B 電極
33 拡散抵抗層
34 遮蔽層
4 ヒータ基板
41 セラミックス体
42 ヒータ
5 多孔質保護層
51 セラミックス粒子
52 無機バインダ
6 下地層
D 積層方向
L 長手方向

Claims (9)

  1. 酸素イオン導電性を有する固体電解質体の両表面に一対の電極を設けてなるセンサ基板と、電気絶縁性を有するセラミックス体に通電により発熱するヒータを設けてなるヒータ基板と、上記一対の電極のうちの一方に接触させる被測定ガスを透過させる多孔質体からなる拡散抵抗層とを積層してなると共に、該拡散抵抗層を上記センサ基板の一方側の表面に積層し、上記ヒータ基板を上記センサ基板の他方側の表面に積層してなるガスセンサ素子において、
    該ガスセンサ素子は、その長手方向に直交する横断面において、上記ヒータによって加熱される加熱領域の全周の表面が、セラミックス粒子によって多数の気孔を形成してなる多孔質保護層によって被覆してあり、該多孔質保護層は、上記拡散抵抗層へ導く上記被測定ガスにおける被毒物のトラップを行うと共に上記ガスセンサ素子を水分から保護するよう構成してあり、
    上記多孔質保護層の厚みは、上記横断面において、上記センサ基板と上記ヒータ基板との積層方向の両表面における最大厚みが、30μm以上であって、全周のうちで最も厚くなっており、上記すべての角部における厚みが、10μm以上であって、全周のうちで最も薄くなっており、
    上記最大厚みは、上記ヒータ基板側の角部における厚みの3〜10倍であることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1において、上記多孔質保護層は、無機バインダを含有しており、該無機バインダによって上記セラミックス粒子同士を結合してなることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は2において、上記拡散抵抗層の表面には、被測定ガスを透過しない遮蔽層が積層してあり、
    上記センサ基板の一方側の表面の両側部に形成した切欠面は、上記遮蔽層と上記拡散抵抗層とに連続して形成してあり、
    上記切欠面を形成した上記拡散抵抗層の表面から、上記一対の電極のうちの一方へ上記被測定ガスを導入するよう構成してあることを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記ガスセンサ素子の表面には、セラミックス材料を当該ガスセンサ素子と同時に焼成を行って形成してなる下地層が設けてあり、
    上記多孔質保護層は、上記下地層の表面に別途熱処理を行って形成してあることを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 酸素イオン導電性を有する固体電解質体の両表面に一対の電極を設けてなるセンサ基板と、電気絶縁性を有するセラミックス体に通電により発熱するヒータを設けてなるヒータ基板と、上記一対の電極のうちの一方に接触させる被測定ガスを透過させる多孔質体からなる拡散抵抗層とを積層してなると共に、該拡散抵抗層を上記センサ基板の一方側の表面に積層し、上記ヒータ基板を上記センサ基板の他方側の表面に積層してなるガスセンサ素子の製造方法において、
    上記ガスセンサ素子の長手方向に直交する横断面において、上記ヒータによって加熱される加熱領域の全周の表面に、セラミックス粒子を水又は有機溶媒等に含有させてなるセラミックス材料を施す材料施工工程と、
    上記ガスセンサ素子に施した上記セラミックス材料を乾燥させる乾燥工程と、
    上記乾燥させた上記セラミックス材料を熱処理し、上記ガスセンサ素子の表面に多孔質保護層を形成する熱処理工程とを行うに当たり、
    上記材料施工工程と上記乾燥工程とを繰り返し行うことを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  6. 請求項5において、上記材料施工工程と上記乾燥工程とを繰り返し行う際には、該材料施工工程においては、上記セラミックス材料の1回の施工膜厚を250μm以下にし、該乾燥工程においては、上記ガスセンサ素子に施した上記セラミックス材料を含水率が20wt%以下になるまで乾燥させることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、上記材料施工工程においては、上記セラミックス材料を貯留する容器内に上記ガスセンサ素子を浸漬させることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項において、上記セラミックス材料は、繊維状の無機バインダを含有していることを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項において、上記ガスセンサ素子の表面には、セラミックス材料を当該ガスセンサ素子と同時に焼成を行って形成してなる下地層を設けておき、
    該下地層の表面に、上記多孔質保護層を形成することを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
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