JP7223035B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本明細書は、ガスセンサに関する技術を開示する。
センサ素子の表面が多孔質保護層によって保護されたガスセンサが知られている。このようなガスセンサは、例えば、内燃機関を有する車両の排気系に配置され、排気ガスに含まれる特定ガスのガス濃度を測定するために用いられる。特開2014-98590号公報(以下、特許文献1と称する)に、多孔質保護層を2層構造としたガスセンサが開示されている。特許文献1のガスセンサは、下層(センサ素子に接する層)の気孔率を上層(排気ガス空間に露出する層)の気孔率よりも大きくすることによって、排気ガスに含まれる有害成分等を緻密な(気孔率の小さい)上層で補足するとともに、多孔質保護層の断熱性能を向上させている。また、特許文献1のガスセンサでは、下層の気孔率を大きくすることに伴って下層の強度が低下するので、下層にセラミックス繊維を添加して強度低下に対策している。
特許文献1のガスセンサは、上層はセラミックス粒子のみで構成され、下層はセラミックス粒子とセラミックス繊維で構成された2層構造の多孔質保護層を用いることにより、センサ素子を保護している。しかしながら、特許文献1は、多孔質保護層自体が損傷することへの対策が不十分である。すなわち、多孔質保護層に損傷が生じていないときはセンサ素子を保護することができるが、多孔質保護層が損傷すると、損傷部分から有害成分等が多孔質保護層に侵入し、その結果、有害成分がセンサ素子に接触し、センサ素子が損傷する。本明細書は、多孔質保護層を備えるガスセンサにおいて、多孔質保護層の耐久性を向上させる技術を提供することを目的とする。
本明細書で開示するガスセンサは、センサ素子の表面に多孔質保護層が設けられていてよい。このガスセンサでは、多孔質保護層が、セラミックス粒子とセラミックス繊維を含み、セラミックス繊維が、多孔質保護層の厚み方向において、表面と、厚み方向中点より裏面側と、に存在していてよい。このガスセンサは、多孔質保護層の表面(外部に露出する面)にセラミックス繊維が含まれていることによって、排気ガス中の有害成分(金属、水分等)による損傷の起点となり得る部分(すなわち、多孔質保護層の表面)の強度を増すことができる。また、多孔質保護層の厚み方向において厚み方向中点より表面側(すなわち、表面)と裏面側にセラミックス繊維が含まれているので、表面側と裏面側で焼成収縮量に差が生じることが抑制され、クラック等の発生を抑制することができる。
なお、「多孔質保護層がセラミックス粒子を含む」とは、セラミックス粒子が多孔質保護層内に「粒子」として存在する形態だけでなく、セラミックス粒子が多孔質保護層内に焼結した「焼結体」の状態で存在する形態の双方を意味する。セラミックス粒子は、多孔質保護層のマトリクス(母材)として、あるいは、多孔質保護層を構成する骨材同士を接合する接合材として、多孔質保護層内に存在する。また、「セラミックス繊維が、多孔質保護層の表面に存在している」とは、多孔質保護層を厚み方向に5個の層に等間隔に分割したときに、最も表面側に位置する層にセラミックス繊維が存在していることを意味する。すなわち、必ずしも、セラミックス繊維が多孔質保護層の表面に露出している(多孔質保護層外の空間に接している)形態に限定されるものではない。
上記ガスセンサは、多孔質保護層内に板状セラミックス粒子が含まれていてもよい。なお、「板状セラミックス粒子」とは、アスペクト比5以上で、長手方向サイズが5μm以上50μm以下のセラミックス粒子を意味する。多孔質保護層内に板状セラミックス粒子を添加することにより、多孔質保護層の強度低下を抑制しつつ、多孔質保護層に添加するセラミックス繊維の一部を省略することができる。すなわち、多孔質保護層の強度を維持しながら、多孔質保護層内においてセラミックス繊維の一部を板状セラミックス粒子に置換することができる。典型的に、板状セラミックス粒子の長さ(長手方向サイズ)は、セラミックス繊維の長さより短い。そのため、セラミックス繊維の一部を板状セラミックス粒子に置換することにより、多孔質保護層内の伝熱経路を分断し、多孔質保護層内における熱伝達が起こりにくくなる。その結果、センサ素子に対する断熱性能がさらに向上する。
多孔質保護層内に板状セラミックス粒子が含まれている場合、板状セラミックス粒子が、多孔質保護層の厚み方向において、厚み方向中点より裏面側に存在していてよい。上記したように、板状セラミックス粒子は、多孔質保護層内の伝熱経路を分断することに寄与する。そのため、センサ素子近傍(多孔質保護層の厚み方向中点より裏面側)に板状セラミックス粒子が存在することにより、センサ素子に対する断熱性能を効率よく発揮することができる。
上記ガスセンサでは、多孔質保護層の表面側におけるセラミックス繊維の含有率が、多孔質保護層の裏面側よりも高くてよい。多孔質保護層の表面側に亀裂が生じると、その亀裂より有害成分が多孔質保護層内に侵入し、多孔質保護層の損傷が進行する。多孔質保護層の損傷の起点となり得る表面側に裏面側よりもセラミックス繊維を多く含有させることにより、セラミックス繊維量を増やすことなく、多孔質保護層の損傷を効率的に抑制することができる。
上記ガスセンサでは、多孔質保護層が、裏面側の第1層と表面側の第2層を備えていてよい。この場合、第1層の気孔率が、第2層の気孔率より高くてよい。すなわち、多孔質保護層が多層構造であり、気孔率は、表面側の層(第2層)より裏面側の層(第1層)の方が高くてよい。多層構造にすることにより、多孔質保護層の表面側と裏面側の特性(組成に起因する特性)を制御し易くすることができる。また、裏面側の(センサ素子近傍)の気孔率を高くすることよりセンサ素子に対する断熱性能が向上し、センサ素子の損傷が抑制される。なお、第1層と第2層の間に、第3層が設けられていてもよい。この場合、第3層は、第1層又は第2層と特性が等しくてもよいし、第1層及び第2層と特性が異なっていてもよい。
多孔質保護層が第1層と第2層を備える多層構造である場合、第1層にセラミックス繊維が含まれていてよい。この場合、第1層におけるセラミックス繊維の体積率が、セラミックス粒子と板状セラミックス粒子とセラミックス繊維の合計の体積に対して、5体積%以上25体積%以下であってよい。第1層の強度を維持しつつ、第1層の断熱性能が低下することを抑制することができる。
多孔質保護層が第1層と第2層を備える多層構造である場合、第1層と第2層が接していてよい。すなわち、多孔質保護層が、裏面側の第1層と表面側の第2層からなる2層構造であってよい。多孔質保護層を構成するための層数が最小限に抑えられ、製造工程が煩雑になることを抑制することができる。
ガスセンサの要部断面図を示す。 多孔質保護層の模式図を示す。 実施例の多孔質保護層の組成を示す。 実施例の評価結果を示す。
以下、本明細書で開示されるガスセンサの実施形態を説明する。本明細書で開示するガスセンサは、空気中の特定成分の濃度を検出するために用いられる。例えば、本明細書で開示するガスセンサは、内燃機関を有する車両の排気ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサ、酸素濃度を検出する空燃比センサ(酸素センサ)等に用いられる。
ガスセンサは、センサ素子と、センサ素子を保護する多孔質保護層を備えていてよい。センサ素子は、被検ガスの濃度を検出する素子であり、スティック状であってよい。スティック状のセンサ素子の長手方向端部に、被検ガスを検出する検出部が設けられていてよい。また、センサ素子は、内部にヒータを備えていてよい。多孔質保護層は、センサ素子の表面に設けられていてよい。多孔質保護層は、センサ素子の一部の表面に設けられていてよく、少なくとも検出部の表面に設けられていてよい。多孔質保護層は、検出部の表面全体を被覆していてよい。また、多孔質保護層の厚みは、使用環境に依るが、例えば、100μm以上1000μm以下であってよい。多孔質保護層の厚みが薄すぎるとセンサ素子の保護機能が十分に発揮されず、厚すぎると被検ガスがセンサ素子に移動することを妨げる。多孔質保護層は、セラミックス製であってよく、セラミックス粒子、板状セラミックス粒子、セラミックス繊維等で構成されていてよい。
セラミックス粒子は、板状セラミックス粒子,セラミックス繊維等の多孔質保護層の骨格をなす骨材同士を接合する接合材として用いられてよい。セラミックス粒子の材料として、高温の排気ガス中で化学的に安定な金属酸化物を用いることができる。そのような金属酸化物として、アルミナ(Al23)、スピネル(MgAl24)、チタニア(TiO2)、ジルコニア(ZrO2)、マグネシア(MgO)、ムライト(Al613Si2)、コージェライト(MgO・Al23・SiO2)等が挙げられる。セラミックス粒子は、粒状であってよく、そのサイズ(焼成前の平均粒径)は、0.05μm以上1.0μm以下であってよい。セラミックス粒子のサイズが小さ過ぎると、多孔質保護層の製造過程(焼成工程)において焼結が進行し過ぎ、焼結体が収縮し易くなる。また、セラミックス粒子のサイズが大き過ぎると、骨材同士を接合する性能が十分に発揮されなくなる。なお、多孔質保護層の厚み方向において、セラミックス粒子のサイズは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
板状セラミックス粒子は、多孔質保護層の表面から裏面に至る範囲(厚み方向全体)に存在してもよいし、厚み方向において偏在して存在してもよい。板状セラミックス粒子の材料として、上記したセラミックス粒子の材料として用いられる金属酸化物に加え、タルク(Mg3Si410(OH)2)、マイカ、カオリン等の鉱物・粘土、ガラス等を用いることもできる。なお、板状セラミックス粒子は、矩形板状、あるいは、針状であってよく、長手方向サイズが5μm以上50μm以下であってよい。板状セラミックス粒子の長手方向サイズ(以下、単に「板状セラミックス粒子の長さ」と称することがある)が5μm以上であれば、セラミックス粒子の過剰な焼結を抑制することができる。また、板状セラミックス粒子の長さが50μm以下であれば、板状セラミックス粒子によって多孔質保護層内の伝熱経路が分断され、センサ素子を良好に断熱することができる。
板状セラミックス粒子は、多孔質保護層の厚み方向において、厚み方向中点より裏面側に存在していてよい。センサ素子近傍において伝熱経路を分断することにより、センサ素子を確実に断熱することができる。なお、上記したように、板状セラミックス粒子は、多孔質保護層の表面から裏面に至る範囲に存在してもよいし、厚み方向において偏在して存在してもよい。すなわち、板状セラミックス粒子の存在範囲は、目的に応じて変更することができる。例えば、板状セラミックス粒子は、厚み方向中点より裏面側のみに存在していてもよいし、厚み方向中点より表面側のみに存在していてもよい。あるいは、板状セラミックス粒子は、厚み方向中点より裏面側に加え、厚み方向中点より表面側に存在していてもよい。また、板状セラミックス粒子のアスペクト比(長手方向サイズ/長手方向に直交する方向のサイズ)は、5~100であってよい。アスペクト比が5以上であればセラミックス粒子の焼結を良好に抑制することができ、100以下であれば板状セラミックス粒子自体の強度低下が抑制され、多孔質保護層を補強する効果を得ることができる。
セラミックス繊維は、多孔質保護層の厚み方向において、表面と、厚み方向中点より裏面側に存在していてよい。換言すると、セラミックス繊維は、少なくとも、多孔質保護層の表面と、多孔質保護層の中点より裏面側の一部あるいは全体に存在してよい。例えば、多孔質保護層の表面から裏面に亘って存在していてよい。すなわち、セラミックス繊維は、多孔質保護層の厚み方向全体に存在していてよい。具体的には、多孔質保護層を厚み方向に等間隔に5分割したときに、全ての層内にセラミックス繊維が存在していてよい。しかしながら、セラミックス繊維の含有率は、多孔質保護層の厚み方向で異なっていてよい。厚み方向において多孔質保護層の特性(強度、伝熱特性等)を厚み方向で変えることができる。一例として、多孔質保護層の表面側におけるセラミックス繊維の含有率が、多孔質保護層の裏面側よりも高くてよい。この場合、被検ガスから受けるダメージが大きい表面側の強度を向上させることができるとともに、断熱性能が要求される裏面側で伝熱経路を減少させることができる。
セラミックス繊維の材料として、上記した板状セラミックス粒子の材料として用いられる金属酸化物に加え、ガラスを用いることもできる。セラミックス繊維の長さは、50μm以上200μm以下であってよい。また、セラミックス繊維の直径(平均径)は、1~20μmであってよい。なお、多孔質セラミックス層の厚み方向において、使用するセラミックス繊維の種類(材料,サイズ)を変えてもよい。
多孔質保護層は、厚み方向において、複数の層を備えていてよい。すなわち、多孔質保護層は、複数の層が積層した多層構造であってよい。多孔質保護層を構成する層数は、「2」であってもよいし、「3」以上であってもよい。例えば、多孔質保護層を構成する複数の層のうちの最も裏面側(センサ素子側)に位置する層を第1層とし、最も表面側(被検ガス環境側)に位置する層を第2層としたときに、第1層と第2層が接していてもよいし、第1層と第2層の間に別の層が介在していてもよい。上記したように、多孔質保護層は、必要とする特性に応じて、厚み方向で構造を変化させることがある。多孔質保護層が多層構造であれば、裏面側(第1層)と表面側(第2層)で容易に構造を変えることができる。但し、多孔質保護層の層数が増えるに従って、多孔質保護層の製造工程が煩雑となる。厚み方向における特性を制御することと、製造工程が煩雑になることを避けることを両立するため、多孔質保護層の層数は、「2」または「3」であってよい。なお、多孔質保護層が多層構造である場合、表面側の層(第2層)と、厚み方向中点より裏面側の層の少なくとも一層にセラミックス繊維が含まれていてよい。あるいは、全ての層内にセラミックス繊維が含まれていてよい。
多孔質保護層が多層構造を有する場合、第1層の気孔率が、第2層の気孔率より高くてよい。この場合、各層を構成する材料の割合を調整して気孔率の調整を行ってもよいし、各層を生成するための原料中に造孔材を添加して気孔率の調整を行ってもよい。具体的には、第1層の原料に加える造孔材の添加量を、第2層の原料に加える造孔材の添加量より多くしてよい。第1層の気孔率を高くすることにより、センサ素子に対する断熱性能を向上させることができる。
第1層の気孔率は、20%以上85%以下であってよい。第1層の気孔率が20%以上であれば、十分な断熱性能を確保でき、さらに、被検ガスの通過が妨げられることを防止することができる。また、第1層の気孔率が85%以下であれば、十分な強度を確保することができる。
第2層の気孔率は、5%以上50%以下であってよい。第2層の気孔率が5%以上であれば被検ガスの通過が妨げられることが防止され、気孔率が50%以下であれば十分な強度を確保することができる。上記したように、第2層に亀裂等の損傷が生じると、その損傷部分から第1層に有害成分(金属、水分等)が到達し、有害成分が第1層を通過してセンサ素子が損傷を受けることがある。そのため、第2層の気孔率は、第1層の気孔率より低くてよい。
上記したように、多孔質保護層内における板状セラミックス粒子の存在範囲は、目的に応じて変更し得る。そのため、多孔質保護層が多層構造を有する場合、第1層と第2層の双方に板状セラミックス粒子が含まれていてもよいし、第1層に板状セラミックス粒子が含まれており、第2層に板状セラミックス粒子が含まれていなくてもよい。具体的には、第1層は実質的に板状セラミックス粒子とセラミックス粒子(必要に応じてセラミックス繊維)で構成され、第2層は実質的にセラミックス繊維及びセラミックス粒子で構成されていてよい。上記したように、第1層は高い断熱性能が要求され、第2層は高強度であることが要求される。そのため、第1層は保護層の補強と断熱のバランスに優れた板状セラミックス粒子を添加し、第2層は板状セラミックス粒子を添加することなく補強に優れたセラミックス繊維を添加することにより、多孔質保護層全体としてバランスの取れた特性を発揮することができる。このように、多孔質保護層を多層構造にすることにより、厚み方向における特性を容易に変化させることができる。
なお、多孔質保護層が多層構造を有する場合、第1層にセラミックス繊維が含まれていてよい。この場合、第1層におけるセラミックス繊維の体積率が、セラミックス粒子と板状セラミックス粒子とセラミックス繊維の合計の体積に対して、5体積%以上25体積%以下であってよい。第1層に5体積%以上のセラミックス繊維が含まれていれば、焼成工程において第1層内のセラミックス粒子の収縮を十分に抑制することができ、その結果、多孔質保護層に亀裂が生じることが抑制され、多孔質保護層の強度低下を抑制することができる。また、セラミックス繊維の体積率を25体積%以下とすることにより、第1層における伝熱経路を分断することができ、断熱効果を十分に得ることができる。なお、セラミックス繊維の体積率は、25体積%未満であることが好ましい。また、上記したように、セラミックス繊維は、多孔質保護層の表面から裏面に亘って存在していてよい。すなわち、セラミックス繊維は、第1層と第2層の双方に含まれていてよい。
上記したように、多孔質保護層は、セラミックス粒子、板状セラミックス粒子、セラミックス繊維等で構成されていてよい。多孔質保護層は、これらの材料の他、バインダ、造孔材、溶媒を混合した原料を用いて製造されてよい。バインダとして、無機バインダを使用してよい。無機バインダの一例として、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル等が挙げられる。これらの無機バインダは、焼成後の多孔質保護層の強度を向上させることができる。造孔材として、高分子系造孔材、カーボン系粉等を使用してよい。具体的には、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子、カーボンブラック粉末、黒鉛粉末等が挙げられる。造孔材は、目的に応じて種々の形状であってよく、例えば、球状、板状、繊維状等であってよい。造孔材の添加量、サイズ、形状等を選択することにより、多孔質保護層の気孔率、気孔サイズを調整することができる。溶媒は、他の原料に影響を及ぼすことなく原料の粘度を調整可能なものであればよく、例えば、水、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等を使用することができる。
本明細書で開示するガスセンサでは、上記原料をセンサ素子の表面に塗布し、乾燥、焼成を経てセンサ素子の表面に多孔質保護層を設ける。原料の塗布方法として、ディップコート、スピンコート、スプレーコート、スリットダイコート、溶射、エアロゾルデポジション(AD)法、印刷、モールドキャスト成形等を用いることができる。
上記した塗布方法のうち、ディップコートは、センサ素子の表面全体に、一度に均一に原料を塗布することができるという利点を有する。ディップコートでは、原料の種類、塗布厚みに応じて、原料のスラリー粘度、被塗布体(センサ素子)の引き上げ速度、原料の乾燥条件、焼成条件等を調整する。一例として、スラリー粘度は、500~7000mPa・sに調整される。引き上げ速度は、0.1~10mm/sに調整される。乾燥条件は、乾燥温度:室温~300℃、乾燥時間:1分以上に調整される。焼成条件は、焼成温度:800~1200℃、焼成時間:1~10時間、焼成雰囲気:大気に調整される。なお、多孔質保護層を多層構造とする場合、ディップィングと乾燥を繰り返して多層構造を形成した後に焼成を行ってもよいし、各層毎にディップィング,乾燥及び焼成を行って多層構造を形成してもよい。
図1及び図2を参照し、ガスセンサ100について説明する。図1に示すように、ガスセンサ100は、X軸方向に伸びるスティック状のセンサ素子50と、多孔質保護層30を備えている。ガスセンサ100は、例えば、内燃機関を有する車両の排気管に取り付けられ、排気ガス中の被検ガス(NOx,酸素)の濃度を測定する。なお、図1は、ガスセンサ100(センサ素子50)の長手方向(X軸方向)の一方の端部を示している。
センサ素子50は、限界電流型ガスセンサ素子である。センサ素子50は、ジルコニアを主成分とする基部80と、基部80の内外に配置された電極62,68,72,76と、基部80内に埋設されたヒータ84によって構成されている。なお、基部80の表裏面(Z+側端面とZ-側端面)には、アルミナ製のコーティング層82が設けられている。コーティング層82は、基部80の表裏面、及び、後述する外側ポンプ電極76を保護している。
基部80は、酸素イオン伝導性を有している。基部80内に、開口52を有する空間が設けられており、拡散律速体54,58,64及び70によって複数の空間56,60,66及び74に区画されている。なお、拡散律速体54,58,64及び70は、基部80の一部であり、両側面(Y軸方向両端部)から伸びる柱状体である。なお、拡散律速体54,58,64及び70は、各空間56,60,66及び74を完全に分離していない。各空間56,60,66及び74は、僅かな隙間により連通している。拡散律速体54,58,64及び70は、開口52から導入された被検ガスの移動速度を制限している。
基部80内の空間は、開口52側から順に、緩衝空間56、第1空間60、第2空間66、第3空間74に区画されている。第1空間60には、筒状の内側ポンプ電極62が配置されている。第2空間66には、筒状の補助ポンプ電極68が配置されている。第3空間74には、測定電極72が配置されている。内側ポンプ電極62及び補助ポンプ電極68は、NOx還元能力が低い材料で構成されている。一方、測定電極72は、NOx還元能力が高い(NOx還元触媒として機能する)材料で構成されている。また、基部80の表面に、外側ポンプ電極76が配置されている。外側ポンプ電極76は、基部80を介して、内側ポンプ電極62の一部と、補助ポンプ電極68の一部に対抗している。
外側ポンプ電極76と内側ポンプ電極62の間に電圧を印可することにより、第1空間60内の被検ガスの酸素濃度を調整する。同様に、外側ポンプ電極76と補助ポンプ電極68の間に電圧を印可することにより、第2空間66内の被検ガスの酸素濃度を調整する。第3空間74には、酸素濃度が高精度に調整された被検ガスが導入される。第3空間74では、測定電極(NOx還元性触媒)72によって被検ガス中のNOxが分解され、酸素が生じる。第3空間74内の酸素分圧が一定となるように外側ポンプ電極76と測定電極72に電圧を印可し、そのときの電流値を検出することによって、被検ガス中のNOx濃度を検出する。なお、緩衝空間56は、開口52から導入される被検ガスの濃度変動を緩和するための空間である。被検ガス中のNOx濃度を検出する際は、ヒータ84によって、基部80を500℃以上に加熱する。
ヒータ84は、基部80の酸素イオン伝導性を高めるため、電極62,68,72,76が設けられている位置に対抗するように、基部80内に埋設されている。なお、ヒータ84は、絶縁体(図示省略)に覆われており、基部80に直接接していない。ヒータ84によって基部80の温度を上昇させることにより、基部(酸素イオン伝導性固体電解質)80を活性化させる。
多孔質保護層30は、基部80内の空間56,60,66及び74、すなわち、センサ素子50におけるNOx濃度検出部を囲うように、基部80の外面に設けられている。多孔質保護層30は、2層構造であり、センサ素子50側(裏面側)に位置する第1層10と、ガスセンサ100の外側空間側(表面側)に位置する第2層20を備えている。第1層10と第2層20は、組成が異なる。
図2は、多孔質保護層30(第1層10,第2層20)を構成する材料を模式的に示している。図2に示すように、第1層10はコーティング層82の表面に設けられており、第2層20は第1層10の表面に設けられている。第1層10は、マトリクス18と、セラミックス繊維16と、板状セラミックス粒子14によって構成されている。マトリクス18は、セラミックス粒子の焼結体であり、骨材であるセラミックス繊維16及び板状セラミックス粒子14を接合している。セラミックス繊維16及び板状セラミックス粒子14は、第1層10内にほぼ均一に分散して存在している。
第1層10内には、空孔12が設けられている。空孔12は、第1層10を形成する際に原料に添加した造孔材の消失痕である。すなわち、空孔12は、多孔質保護層30の製造過程(焼成工程)において造孔材が消失することにより生じたものである。なお、第1層10内には、空孔12の他、マトリクス18内にも空隙が存在する。第1層10の気孔率は、20~85%に調整されている。
第2層20は、マトリクス28と、セラミックス繊維26によって構成されている。すなわち、第2層20には板状セラミックス粒子14が存在しない。マトリクス28は、セラミックス粒子の焼結体であり、骨材であるセラミックス繊維26を接合している。セラミックス繊維26は、第2層20内にほぼ均一に分散して存在している。第2層20内における骨材及びマトリクスの体積は、第1層10内における骨材及びマトリクスとほぼ等しくなるように調整されている。そのため、第2層20内におけるセラミックス繊維26の含有率(第2層に占める割合)は、第1層10内におけるセラミックス繊維16の含有率(第1層に占める割合)より高い。
上記したように、ガスセンサ100は、基部80内に埋設されたヒータ84で基部80を加熱した状態で被検ガス中のNOx濃度を検出する。そのため、被検ガス中の水分がセンサ素子50に接触すると、センサ素子50(基部80)が熱衝撃により損傷し、センサ素子50のNOx検出精度が低下、あるいは、NOx検出ができなくなる。センサ素子50(NOx検出部)を多孔質保護層30で保護することにより、被検ガス中の水分がセンサ素子50に接触することが抑制され、ガスセンサ100の耐久性が向上する。
多孔質保護層30の構成材料が異なる5種類のガスセンサ100(試料1~5)を作成し、ガスセンサ100(多孔質保護層30)の特性を評価した。図3に各試料を作成するために用いたスラリーの配合を示し、図4に各試料の評価結果を示す。
センサ素子50に対する多孔質保護層30の塗布は、ディップィングで行った。具体的には、第1層用のスラリー(第1スラリー)と第2層用のスラリー(第2スラリー)を準備し、センサ素子50の一端を第1スラリーに浸漬させ、300μmの第1層を形成した。その後、センサ素子50を乾燥機に投入し、第1層を200℃(大気雰囲気)で1時間乾燥させた。次に、センサ素子50の第1層が形成された部分を第2スラリーに浸漬させ、300μmの第2層を形成した。その後、センサ素子50を乾燥機内に配置し、第2層を200℃(大気雰囲気)で1時間乾燥させた。次に、センサ素子50を電気炉内に配置し、第1層及び第2層を1100℃(大気雰囲気)で3時間焼成した。
第1スラリーについて説明する。第1スラリーは、アルミナ繊維(平均繊維長140μm)と、板状アルミナ粒子(平均粒子径6μm)と、チタニア粒子(平均粒子径0.25μm)と、アルミナゾル(アルミナ量1.1%)と、アクリル樹脂(平均粒子径8μm)と、エタノールを混合し、作成した。
アルミナ繊維と板状アルミナ粒子は骨材に相当し、チタニア粒子は結合材に相当する。各試料(試料1~5)において、アルミナ繊維,板状アルミナ粒子及びチタニア粒子は、図3に記載の体積比となるように秤量した。アルミナゾルは、バインダ(無機バインダ)に相当する。アルミナゾルは、骨材及び結合材の合計重量に対して10wt%添加した。アクリル樹脂は、造孔材に相当し、骨材,結合材及び造孔材の合計体積に対して造孔材が60vol%となるように添加した。エタノールは、溶媒であり、第1スラリーの粘度が2000mPa・sとなるように調整した。
第2スラリーについて説明する。第2スラリーは、アルミナ繊維と、チタニア粒子と、アルミナゾルと、アクリル樹脂と、エタノールを混合し、作成した。なお、使用したアルミナ繊維,チタニア粒子,アルミナゾル,アクリル樹脂及びエタノールは、第1スラリーで使用したものと同一である。第2スラリーでは、アルミナ繊維が骨材に相当し、チタニア粒子が結合材に相当する。各試料(試料1~5)において、アルミナ繊維及びチタニア粒子は、図3に記載の体積比となるように秤量した。アルミナゾル(無機バインダ)は、骨材及び結合材の合計重量に対して10wt%添加した。アクリル樹脂(造孔材)は、骨材,結合材及び造孔材の合計体積に対して造孔材が20vol%となるように添加した。エタノール(溶媒)は、第2スラリーの粘度が2000mPa・sとなるように調整した。
アルミナ繊維と板状アルミナ粒子は骨材に相当し、チタニア粒子は結合材に相当する。各試料(試料1~5)において、アルミナ繊維,板状アルミナ粒子及びチタニア粒子は、図3に記載の体積比となるように秤量した。アルミナゾルは、バインダ(無機バインダ)に相当する。アルミナゾルは、骨材及び結合材の合計重量に対して10wt%添加した。アクリル樹脂は、造孔材に相当し、骨材,結合材及び造孔材の合計体積に対して造孔材が60vol%となるように添加した。エタノールは、溶媒であり、第1スラリーの粘度が2000mPa・sとなるように調整した。なお、試料5は、骨材としてアルミナ粒子(平均粒子径20μm)を用いた。
試料1~5について、気孔率測定、焼成後の外観観察、被水試験を行った。評価結果を図4に示す。なお、気孔率測定は、第1層及び第2層のそれぞれについて行った。具体的には、各層をSEM(Scanning electron Microscope)を用いて観察し、観察画像を空隙と空隙以外の部分に二値化処理し、全体に対する空隙の割合を計算した。焼成後の外観試験は、各試料を焼成し、常温まで冷却した後、多孔質保護層(第2層)にクラックが発生しているか否かを目視で判断した。表4では、クラックが発生していなかった試料に「〇」を付し、クラックが発生していた試料に「×」を付している。
被水試験は、大気中でガスセンサ100を駆動し、多孔質保護層30に水滴を20μL滴下し、多孔質保護層30及びセンサ素子50の形態変化を確認した。具体的には、第1空間60内が加熱状態になるようにヒータ84に通電し、第1空間60内の酸素濃度が一定になるように外側ポンプ電極76と内側ポンプ電極62の間に電圧を印可した状態で、外側ポンプ電極76と内側ポンプ電極62の間に流れる電流値を測定した。電流値が一定になった後、多孔質保護層30の表面に水滴を20μL滴下した。その後、ヒータ84への通電を停止し、多孔質保護層30及びセンサ素子50の形態変化を確認した。
多孔質保護層30の形態変化は、目視にて、クラック、剥離等の発生の有無を観察した。また、センサ素子50の形態変化は、X線CTにて、クラックの発生の有無を確認した。表4では、クラック,剥離等が発生しなかった試料に「〇」を付し、クラック,剥離等が発生した試料に「×」を付している。なお、多孔質保護層30に水滴を滴下している間に、外側ポンプ電極76と内側ポンプ電極62の間に流れる電流値の変化量についても確認した。
図4に示すように、第1層10がアルミナ繊維を含んでいない試料(試料4)、及び、第2層20がアルミナ繊維を含んでいない試料(試料5)は、焼成後に多孔質保護層30(第2層20)にクラックが発生していることが確認された。それに対し、試料1~3は、焼成後のクラックの発生が確認されなかった。この結果は、多孔質保護層30の厚み方向全体にアルミナ繊維(セラミックス繊維)を含有させることにより、焼成収縮量が同等となり、クラックの発生が抑制されたことを示している。すなわち、試料4及び5は、第1層10又は第2層20がアルミナ繊維を含んでいないため、アルミナ繊維を含んでいない層の焼成収縮量が大きくなり、厚み方向において焼成収縮量に差が生じ、クラックが発生したものと考えらえる。
また、試料4及び5は、被水試験後にセンサ素子50にクラックが発生していることが確認された。それに対し、試料1~3は、被水試験後にセンサ素子50にクラックは確認されなかった。試料4及び5は、焼成後に多孔質保護層30に生じたクラックより水分がセンサ素子50に到達し、熱衝撃によってセンサ素子50にクラックが発生したものと考えられる。なお、試料5は、被水試験中に第2層20にクラック及び剥離が生じ、第1層10が露出した。一方、試料4は、被水試験前に比べ、第2層20におけるクラックの進行は確認されなかった。試料1~4は、何れも、多孔質保護層30の表面側(第2層20)にアルミナ繊維(セラミックス繊維)が含有されている。図4の結果は、アルミナ繊維によって表面側の強度が向上し、多孔質保護層30にクラックが生じなかった(クラックの進行が起こらなかった)ことを示している。
図4に示すように、試料1~3は、何れも焼成後の外観及び被水試験において良好な結果が得られた。なお、試料1及び2は、試料3と比較して、被水試験中のポンプ電極76,62間に流れる電流値の変化量が小さかった。図3に示すように、試料1及び2は、第1層10内のアルミナ繊維量が試料3より少ない。具体的には、試料1及び2は、骨材と結合材(アルミナ繊維と板状アルミナ粒子とチタニア粒子)の合計の体積に対し、アルミナ繊維の体積が25vol%以下である。この結果は、骨材と結合材の合計の体積に対し、アルミナ繊維の体積を25vol%以下に調整することにより、多孔質保護層30の断熱性がさらに向上することを示している。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

Claims (6)

  1. センサ素子の表面に多孔質保護層が設けられているガスセンサであって、
    多孔質保護層が、セラミックス粒子とセラミックス繊維を含み、
    セラミックス繊維が、多孔質保護層の厚み方向において、表面と、厚み方向中点より裏面側と、に存在し、
    多孔質保護層の表面側におけるセラミックス繊維の含有率が、多孔質保護層の裏面側よりも高いガスセンサ。
  2. 多孔質保護層内に板状セラミックス粒子が含まれている請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 板状セラミックス粒子が、多孔質保護層の厚み方向において、厚み方向中点より裏面側に存在する請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 多孔質保護層は、裏面側に位置する第1層と、表面側に位置する第2層を備えた多層構造であり、
    第1層の気孔率が、第2層の気孔率より高い請求項1から3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
  5. 第1層にセラミックス繊維が含まれており、
    第1層におけるセラミックス繊維の体積率が、セラミックス粒子と板状セラミックス粒とセラミックス繊維の合計の体積に対して、5体積%以上25体積%以下である請求項に記載のガスセンサ。
  6. 第1層と第2層が接している請求項4または5に記載のガスセンサ。
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