JP2022017128A - 複合部材 - Google Patents

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裕亮 尾下
Yusuke Oshita
崇弘 冨田
Takahiro Tomita
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Abstract

【課題】金属と無機質多孔質層を備える新規な複合部材を提供する。【解決手段】複合部材は、金属の表面に無機多孔質層が設けられている。この複合部材では、無機多孔質層は、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分によって構成されており、断面をSEMで観察したときのアスペクト比が10以上60以下の板状セラミック粒子を含んでいる。【選択図】図1

Description

本明細書は、複合部材に関する技術を開示する。
金属の表面に無機質の保護層を設け、金属と無機材料の複合部材を構成することがある。例えば、特許文献1は、主に自動車のエンジン部品(金属)に耐熱性を付与するため、金属表面に無機保護層を被覆している。特許文献1では、金属と無機保護層の熱膨張率の相違に伴って無機保護層が金属から剥離することを防止するため、金属表面に非晶性無機材層(具体的には、硼珪酸ガラス)を形成し、非晶性無機材層の表面に非酸化物系セラミックス(具体的には、炭化ケイ素)を形成している。すなわち、特許文献1では、金属と、保護層としての機能を発揮する機能層(炭化ケイ素)との間に、両者の熱膨張率差を緩和するための緩和層(硼珪酸ガラス)を設けている。特許文献1は、非晶質の緩和層を設けることにより、金属と機能層の密着性を向上させている。
特開2018-33245号公報
上記したように、特許文献1は、金属と機能層の間に非晶質の緩和層を設ける。そのため、機能層を形成する際、緩和層の軟化点を超えない温度で機能層を形成することが必要である。換言すると、機能層として利用可能な材料が、緩和層の軟化点を超えない条件で成膜可能な材料に制限される。そのため、特許文献1の複合部材は、使用し得る材料(緩和層、機能層)の自由度が低い。また、特許文献1の複合部材は、非晶質の緩和層を用いているので、耐熱性の向上も限定的である。そのため、複合材料の分野においては、継続的な改善が必要とされている。本明細書は、従来にない新規な複合部材を提供することを目的とする。
本明細書で開示する複合部材は、金属の表面に無機多孔質層が設けられていてよい。また、無機多孔質層は、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分によって構成されていてよい。さらに、無機多孔質層は、断面をSEMで観察したときのアスペクト比が10以上60以下の板状セラミック粒子を含んでいてよい。
第1実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第1実施例の複合部材の部分拡大図を示す。 第1実施例の複合材料の断面図を示す。 第1実施例の複合材料の変形例(断面図)を示す。 第1実施例の複合材料の変形例(断面図)を示す。 第1実施例の複合材料の変形例(断面図)を示す。 第2実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第3実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第4実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第5実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第6実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第7実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 第8実施例の複合部材の一例(斜視図)を示す。 複合部材の使用例(断面図)を示す。 実験例の結果を示す。 実験例の結果を示す。 無機多孔質層の断面のSEM画像を示す。
本明細書で開示する複合部材は、金属の表面に無機多孔質層が設けられている。無機多孔質体は、典型的に、無機多孔質体を介した内外の環境を「断つ」能力が高い。そのため、上記複合部材は、外部環境が金属に影響を及ぼすことを抑制し、あるいは、外部環境に金属の影響が及ぶことを抑制し、高い断熱性、高い遮音性(吸音性)等を実現することができる。また、上記複合部材は、無機多孔質層によって、吸着性、吸湿性等、外部環境の物質(異物、水分等)が金属に接することを抑制することもできる。あるいは、上記複合部材は、無機多孔質層を利用して、触媒等を金属表面に担持させることもできる。なお、本明細書でいう「多孔質」とは、無機多孔質層の気孔率(空隙率)が45体積%以上であることを意味する。
本明細書で開示する複合部材は、例えば、高温環境下において好適に用いることができる。一例として、複合部材は、エキゾーストマニホールド、エキゾーストパイプ(排気管)といった自動車の排気系を構成する部材として好適に用いることができる。また、本明細書で開示する複合部材は、例えば、熱源で生じた熱を熱源から離れた位置に存在する部品(例えば放熱板)に伝達する熱伝導部材として好適に用いることができる。あるいは、複数の機器の間に複合部材を配置し、一方の機器から生じる熱が他方の機器に加わることを防止する仕切り板として好適に用いることもできる。
無機多孔質層は、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分によって構成されていてよい。このような無機多孔質層は、無機多孔質層自体の融点が高くなり、複合部材の外部環境が高温になっても形状を維持することができる。
無機多孔質層は、扁平板状の板状セラミック粒子を含んでいてよい。板状セラミック粒子は、断面をSEMで観察したときのアスペクト比が10以上60以下であってよい。無機多孔質層に含まれる板状セラミック粒子の断面のアスペクト比は、無機多孔質層の断面をSEM観察することにより確認することができる。板状セラミック粒子は、SEMにおいて棒状に現れる。板状セラミック粒子は、無機多孔質層自体の強度(機械的強度)が低下することを抑制することができる。なお、断面のアスペクト比が10以上60以下の板状セラミック粒子は、例えば、原料として断面のアスペクト比が60以上100以下の板状セラミック粒子を用いることにより、無機多孔質層の製造過程においてアスペクト比が小さくなり、結果として無機多孔質内に残存する。原料として断面のアスペクト比が60以上100以下の板状セラミック粒子を用いて無機多孔質層を形成すると、セラミック粒子の焼結を適度に抑制することができ、製造後(焼成後)に無機多孔質層が硬くなりすぎる(ヤング率が高くなりすぎる)ことを抑制することができる。例えば、複合材料を内燃機関の排気管として用いる場合、無機多孔質層が適度な靭性を有する(ヤング率が高すぎない)ことにより、内燃機関の始動直後の熱衝撃(低温状態の無機多孔質に高温の排気ガスが接触すること)によって無機多孔質層が破損する(クラック等が生じる)ことを抑制することができる。また、板状セラミック粒子によって無機多孔質層の強度が維持されるので、排気管の振動、あるいは、排気ガスのガス流によって無機多孔質層が破損することを抑制することができる。
無機多孔質層は、板状セラミック粒子に加え、セラミック繊維を含んでいてもよい。セラミック繊維は、無機多孔質層内において、骨材、補強材として機能し得る。すなわち、セラミック繊維は、無機多孔質層の強度を向上させ、さらに、製造工程において無機多孔質層が収縮することを抑制する。セラミック繊維の長さは、50μm以上200μm以下であってよい。また、セラミック繊維の直径(平均径)は、1~20μmであってよい。セラミック繊維も、無機多孔質層の断面をSEM観察することにより確認することができる。セラミック繊維は、SEM画像において略円形である。すなわち、SEM画像には、セラミック繊維の径方向断面が現れる。また、セラミック繊維の材料が無機多孔質層を構成する他の材料と異なる場合、EDS分析を行うことによってセラミック繊維を判別(確認)することもできる。無機多孔質層を形成する際の原料に占めるセラミック繊維の体積率は、5体積%以上25体積%以下であってよい。無機多孔質層の原料が5体積%以上のセラミック繊維を含むことにより、無機多孔質層の製造過程(焼成工程)において無機多孔質層内のセラミック粒子の収縮を十分に抑制することができる。また、原料中のセラミック繊維の体積率を25体積%以下とすることにより、無機多孔質層内の伝熱経路を分断することができ、金属への伝熱を好適に抑制し得る。なお、セラミック繊維の材料が無機多孔質層を構成する他の材料と異なる場合、EDS分析の結果を画像処理することにより、無機多孔質層内のセラミック繊維の割合(体積率)を測定することができる。
また、セラミック繊維は、金属と無機多孔質層の熱膨張率差の影響を吸収することができる。具体的には、無機多孔質層が金属の変形(熱膨張,熱収縮)に追従して変形することができるので、金属から無機多孔質層が剥離することを防止することができる。すなわち、金属と無機多孔質層の密着性が向上する。また、複合材料を内燃機関の排気管として用いると、無機多孔質層によって、排気ガスが金属(金属管)に接することを抑制し、金属管が劣化することを抑制することもできる。
無機多孔質層の熱膨張係数をα1とし、金属の熱膨張係数をα2としたときに、下記式(1)を満足していてよい。無機多孔質層が金属から剥離する現象を、より確実に防止することができる。
式1:0.5<α1/α2<1.2
無機多孔質層に、0.1μm以上10μm以下の粒状粒子が含まれていてよい。無機多孔質層を成形(焼成)する際、セラミック繊維等の骨材同士が粒状粒子を介して結合され、高強度の無機多孔質層が得られる。また、無機多孔質層の厚みは、1mm以上であってよい。これにより、上記した機能(断熱性、遮音性、吸着性、吸湿性等)を十分に発揮することができる。なお、無機多孔質層がセラミック繊維及び板状セラミック粒子を含んでいると、1mm以上の無機多孔質層を実現することができる。すなわち、無機多孔質層が、成形する過程(例えば、焼成工程)において収縮が起こり難い材料(板状セラミック粒子、セラミック繊維)を含むことにより、無機多孔質層を1mm以上に成形することができる。例えば、無機多孔質層が板状セラミック粒子等を含んでいない場合、成形する過程で無機多孔質層が収縮し、クラック等が発生する、そのため、無機多孔質層が板状セラミック粒子等を含んでいない場合、無機多孔質層を1mm以上という厚膜に形成することが困難である。
上記したように、無機多孔質層は、15質量%以上のアルミナ(Al)成分と、45質量%以上のチタニア(TiO)成分によって構成されている。なお、無機多孔質層に含まれるアルミナ成分は、25質量%以上であってよく、30質量%以上であってよく、40質量%以上であってもよい。
無機多孔質層は、金属表面を被覆し、金属を外部環境から保護してよい。なお、「外部環境」とは、無機多孔質層を介して金属の反対側の空間のことを意味する。すなわち、複合材料が上記したような自動車の排気系を構成する部材の場合、「外部環境」は、エキゾーストマニホールド、エキゾーストパイプ等の内部空間に相当する。あるいは、無機多孔質層は、金属表面を被覆し、複合部材の外部環境に存在する部品を、金属の熱から保護(断熱)してよい。また、無機多孔質層は、間隔をあけて対向する2個の金属(例えば金属板)の双方の表面を被覆していてもよい。換言すると、1個の無機多孔質層の両面に、金属板(第1金属板,第2金属板)が接合されていてもよい。第1金属板側に配置されている第1機器から生じる熱が第2金属板側に配置されている第2機器に加わることを防止することができるとともに、第1金属板によって、第1機器が生じた熱を放熱することができる。
上記したように、複合部材は、無機多孔質層によって、金属と外部環境が互いに熱の影響を及ぼし合うことを抑制する。また、無機多孔質層によって、複数の機器が配置される空間を分離し、分離された空間同士が熱の影響を及ぼし合うことを抑制する。そのため、金属と無機多孔質層は、熱伝導率の差が大きいことが好ましい。具体的には、金属の熱伝導率は、無機多孔質層の熱伝導率の100倍以上であってよい。なお、金属の熱伝導率は、無機多孔質層の熱伝導率の150倍以上であってよく、無機多孔質層の熱伝導率の200倍以上であってよく、無機多孔質層の熱伝導率の250倍以上であってよく、無機多孔質層の熱伝導率の300倍以上であってもよい。
金属の熱伝導率は、10W/mK以上400W/mK以下であってよい。なお、金属の熱伝導率は、25W/mK以上であってよく、50W/mK以上であってよく、100W/mK以上であってよく、150W/mK以上であってよく、200W/mK以上であってよく、250W/mK以上であってよく、300W/mK以上であってよく、380W/mK以上であってもよい。また、金属の熱伝導率は、350W/mK以下であってよく、300W/mK以下であってよく、250W/mK以下であってよく、200W/mK以下であってよく、150W/mK以下であってもよい。
無機多孔質層の熱伝導率は、0.05W/mK以上3W/mK以下であってよい。なお、無機多孔質層の熱伝導率は、0.1W/mK以上であってよく、0.2W/mK以上であってよく、0.3W/mK以上であってよく、0.5W/mK以上であってよく、0.7W/mK以上であってよく、1W/mK以上であってよく、1.5W/mK以上であってよく、2W/mK以上であってもよい。また、無機多孔質層の熱伝導率は、2.5W/mK以下であってよく、2.0W/mK以下であってよく、1.5W/mK以下であってよく、1W/mK以下であってよく、0.5W/mK以下であってよく、0.3W/mK以下であってよく、0.25W/mK以下であってもよい。
金属の形状は、特に限定されないが、管状(筒状)、線状(ワイヤー状)、板状(シート状)であってよい。管状金属(金属管)の場合、無機多孔質層は、管状金属の内周面、及び/又は、外周面を被覆していてよい。なお、金属管の形状は、直線状であってもよく、全体(または一部)が曲線状であってもよく、中間部分がテーパー状であってもよく、また、分岐管であってもよい。線状の金属は、典型的に中実構造である。そのため、線状金属の場合、無機多孔質層は、線状金属の外周面を被覆していてよい。板状金属の場合、無機多孔質層は、板状金属の露出面全体を被覆していてもよいし、厚み方向端部の面(表面、及び/又は、裏面)を被覆していてもよいし、幅方向端部の面(側面)を被覆していてもよいし、長さ方向端部の面を被覆していてもよい。また、板状金属の場合、無機多孔質層は、第1の板状金属(第1金属板)の表面と第2の板状金属(第2金属板)の裏面の双方を被覆していてよい。
また、金属が管状の場合、金属管は、単管であってもよいし、多重管(例えば二重管)であってもよい。無機多孔質層は、単管の場合は金属管の内面、多重管の場合は最も内側に配置されている金属管の内面に設けられていてよい。なお、無機多孔質層は、金属管内面の全面を被覆していてもよいし、金属管内面の一部を被覆していてもよい。例えば、無機多孔質層は、金属管の端部(一端または両端)を除く部分を被覆していてよい。
無機多孔質層は、金属表面の全面を被覆していてもよいし、金属表面の一部を被覆していてもよい。例えば、無機多孔質層が管状金属,線状金属を被覆している場合、無機多孔質層は、金属の端部(一端または両端)を除く部分を被覆していてよい。また、無機多孔質層が管状金属の内周面及び外周面を被覆している場合、内周面は一端から他端まで無機多孔質層が被覆され(すなわち、全面被覆)、外周面は端部を除く部分が被覆されている等、内周面と外周面において無機多孔質層で被覆されている範囲が異なっていてもよい。また、無機多孔質層が板状金属を被覆している場合(例えば、厚み方向端部の面:表裏面)、無機多孔質層は、表裏面の一部(例えば、長手方向の一端または両端部)を除く部分を被覆していてよい。あるいは、無機多孔質層は、裏面については全体を被覆し、表面については例えば両端部を除く部分を被覆している等、表裏面で被覆する範囲が異なっていてもよい。
また、無機多孔質層は、厚み方向において、均一の材料で構成されていてよい。すなわち、無機多孔質層は単層であってよい。また、無機多孔質層は、厚み方向において、組成の異なる複数の層で構成されていてもよい。すなわち、無機多孔質層は、複数の層が積層した多層構造であってよい。あるいは、無機多孔質層は、厚み方向において、組成が除々に変化する傾斜構造であってもよい。無機多孔質層が単層の場合、複合部材の製造(金属表面に無機多孔質層を成形する工程)を容易に行うことができる。無機多孔質層が多層又は傾斜構造の場合、厚み方向において、無機多孔質層の特性を変化させることができる。無機多孔質層の構造(単層、多層、傾斜構造)については、必要に応じて適宜選択することができる。
無機多孔質層の気孔率は、45体積%以上90体積%以下であってよい。気孔率が45体積%以上であれば、断熱性、遮音性、吸着性、吸湿性等、多孔質であることの機能を十分に発揮し得る。また、気孔率が45体積%以上であれば、無機多孔質層内の空隙を利用して、触媒を十分に担持させることもできる。気孔率が90体積%以下であれば、十分な強度を確保することができる。なお、無機多孔質層の気孔率は、55体積%以上であってよく、60体積%以上であってよく、65体積%以上であってもよい。さらに、無機多孔質層の気孔率は、85体積%以下であってよく、80体積%以下であってよく、70体積%以下であってよく、65体積%以下であってよく、60体積%以下であってもよい。また、無機多孔質層が多層構造又は傾斜構造の場合、無機多孔質層の気孔率は、全体として45体積%以上90体積%以下であればよく、厚み方向で気孔率が異なっていてもよい。この場合、部分的に、気孔率が45体積%未満の部分、あるいは、気孔率が90体積%超の部分が存在していてよい。
無機多孔質層の厚みは、使用目的(要求性能)に依るが、1mm以上であってよい。無機多孔質層の厚みが1mm以上であれば、断熱性、遮音性、吸着性、吸湿性等、多孔質であることの機能を十分に発揮し得る。なお、セラミック繊維及び板状セラミック粒子が用いられていない無機多孔質層の場合、製造過程(例えば焼成工程)において収縮するため、厚みを1mm以上に維持することが困難である。本明細書で開示する無機多孔質層は、板状セラミック粒子、あるいは、板状セラミック粒子及びセラミック繊維を含んでいるので、製造過程における収縮が抑制され、1mm以上の厚みを維持することができる。なお、無機多孔質層の厚みが厚すぎると、コスト(製造コスト、材料コスト)に見合う特性の向上が得られにくくなる。そのため、特に限定されないが、無機多孔質層の厚みは、30mm以下であってよく、20mm以下であってよく、15mm以下であってよく、10mm以下であってよく、5mm以下であってよい。
無機多孔質層は、セラミック粒子(粒状粒子)、板状セラミック粒子、セラミック繊維によって構成されていてよい。なお、セラミック粒子、板状セラミック粒子及びセラミック繊維は、構成成分として、アルミナ、及び/又は、チタニアを含んでいてよい。換言すると、アルミナ、及び/又は、チタニアによって、セラミック粒子、板状セラミック粒子、セラミック繊維が形成されていてよい。すなわち、無機多孔質層は、構成材料(構成物質)全体で、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分を含んでいればよい。但し、無機多孔質層は、構成成分は任意(アルミナ成分、チタニア成分を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい)であるが、少なくとも板状セラミック粒子を含んでいる。
セラミック粒子は、無機多孔質層の骨格をなす板状セラミック粒子,セラミック繊維を接合する接合材として用いられてよい。セラミック粒子は、0.1μm以上10μm以下の粒状粒子であってよい。なお、セラミック粒子は、製造過程(例えば焼成工程)において、焼結等により粒径が大きくなってもよい。すなわち、無機多孔質層を製造する原料として、セラミック粒子は、0.1μm以上10μm以下(焼成前の平均粒径)の粒状粒子であってよい。なお、セラミック粒子は、0.5μm以上であってよく、5μm以下であってもよい。セラミック粒子の材料として、例えば金属酸化物を利用してよい。金属酸化物の一例として、アルミナ(Al)、スピネル(MgAl)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、マグネシア(MgO)、ムライト(Al13Si)、コージェライト(MgO・Al・SiO)、イットリア(Y)、ステアタイト(MgO・SiO)フォルステライト(2MgO・SiO)、ランタンアルミネート(LaAlO)、ストロンチウムチタネート(SrTiO)等が挙げられる。これらの金属酸化物は、高い耐蝕性を有する。そのため、セラミックス粒子の材料として上記金属酸化物を用いることにより、無機多孔質層を、例えば自動車の排気系の部品(排気管等)の保護層として好適に適用することができる。
板状セラミックは、無機多孔質層内において、骨材、補強材として機能し得る。すなわち、板状セラミックは、セラミック繊維と同様に、無機多孔質層の強度を向上させ、さらに、製造工程において無機多孔質層が収縮することを抑制する。なお、板状セラミック粒子を用いることにより、無機多孔質層内の伝熱経路を分断することができる。そのため、複合部材が高温環境で用いられる場合(無機多孔質層が金属を断熱する目的で用いられる場合)、骨材としてセラミック繊維のみを用いる形態と比較して、断熱性を向上させることができる。
扁平板状の板状セラミック粒子は、表面形状(厚み方向から観察した形状)は特に限定されず、例えば、矩形等の多角形、略円形、曲線及び/又は直線で囲まれた不定形であってよく、断面を観察したときの長手方向サイズが5μm以上100μm以下であってよい。長手方向サイズが5μm以上であれば、セラミック粒子の過剰な焼結を抑制することができる。長手方向サイズが100μm以下であれば、上述したように無機多孔質層内の伝熱経路を分断する効果が得られ、高温環境で用いる複合部材に好適に適用し得る。また、無機多孔質層内において、板状セラミック粒子は、断面のアスペクト比が10以上60以下であってよい。断面のアスペクト比が10以上であればセラミック粒子の焼結を良好に抑制することができ、熱衝撃に対して高い耐性が得られる。また、60以下であれば板状セラミック粒子自体の強度低下が抑制され、機械的衝撃(振動等)に対して高い耐性が得られる。なお、板状セラミック粒子の材料として、上記したセラミック粒子の材料として用いられる金属酸化物に加え、タルク(MgSi10(OH))、マイカ、カオリン等の鉱物・粘土、ガラス等を用いることもできる。
無機多孔質層を形成する際の原料に占める板状セラミック粒子の割合は、5質量%以上35質量%以下であってよい。無機多孔質層の原料が5質量%以上の板状セラミック粒子を含むことにより、無機多孔質層の製造過程(焼成工程)において無機多孔質層内のセラミック粒子の収縮を十分に抑制することができる。また、原料中の板状セラミック粒子の割合を35質量%以下とすることにより、無機多孔質層内の伝熱経路を分断することができ、金属への伝熱を好適に抑制し得る。
セラミック繊維は、無機多孔質層内において、骨材、補強材として機能し得る。すなわち、セラミック繊維は、無機多孔質層の強度を向上させ、さらに、製造工程において無機多孔質層が収縮することを抑制する。無機多孔質層を形成する際の原料中のセラミック繊維の長さは、50μm以上200μm以下であってよい。また、セラミック繊維の直径(平均径)は、1~20μmであってよい。無機多孔質層を形成する際の原料に占めるセラミック繊維の体積率は、5体積%以上25体積%以下であってよい。無機多孔質層の原料が5体積%以上のセラミック繊維を含むことにより、無機多孔質層の製造過程(焼成工程)において無機多孔質層内のセラミック粒子の収縮を十分に抑制することができる。また、原料中のセラミック繊維の体積率を25体積%以下とすることにより、無機多孔質層内の伝熱経路を分断することができ、金属への伝熱を好適に抑制し得る。
なお、セラミック繊維の材料として、アルミナ(Al)、スピネル(MgAl)、チタニア(TiO)、ジルコニア(ZrO)、マグネシア(MgO)、ムライト(Al13Si)、コージェライト(MgO・Al・SiO)、イットリア(Y)、ステアタイト(MgO・SiO)フォルステライト(2MgO・SiO)、ランタンアルミネート(LaAlO)、ストロンチウムチタネート(SrTiO)等、上記したセラミック粒子と同様の材料を用いることができる。また、無機多孔質層内に、上記材料で形成された一種または複数種のセラミック繊維が含まれていてよい。
また、無機多孔質層を形成する際の原料に占める骨材、補強材(セラミック繊維と板状セラミック粒子の合計)の含有率は、15質量%以上55質量%以下であってよい。原料中の無機多孔質層内の骨材の含有率が15質量%以上であれば、焼成工程における無機多孔質層の収縮を十分に抑制することができる。また、原料中の骨材の含有率が55質量%以下であれば、セラミック粒子によって骨材同士が良好に接合される。原料中の骨材の含有率は、20質量%以上であってよく、30質量%以上であってよく、50質量%以上であってよく、53質量%以上であってもよい。また、原料中の骨材の含有率は、53質量%以下であってよく、50質量%以下であってよく、30質量%以下であってよく、20質量%以下であってもよい。
上記したように、セラミック繊維及び板状セラミック粒子は、ともに無機多孔質層内において骨材、補強材として機能し得る。しかしながら、複合部材の作製後(焼成後)に無機多孔質層が収縮することを確実に抑制するため、無機多孔質層を形成する際の原料に占めるセラミック繊維の含有量は、少なくとも5質量%以上であってよい。なお、原料中のセラミック繊維の含有量は、10質量%以上であってよく、20質量%以上であってよく、30質量%以上であってよく、40質量%以上であってよい。また、原料中のセラミック繊維の含有量は、50質量%以下であってよく、40質量%以下であってよく、30質量%以下であってよく、20質量%以下であってよく、10質量%以下であってもよい。
また、骨材全体に占める板状セラミック粒子の割合は、70質量%以下であってよい。すなわち、質量比で、骨材の少なくとも30%以上がセラミック繊維であってよい。骨材全体に占める板状セラミック粒子の割合は、67質量%以下であってよく、64質量%以下であってよく、63質量%以下であってよく、60質量%以下であってよく、50質量%以下であってもよい。また、骨材全体に占める板状セラミック粒子の割合は、40質量%以上であってよく、50質量%以上であってよく、60質量%以上であってよく、62質量%以上であってよく、63質量%以上であってよく、65質量%以上であってもよい。具体的には、無機多孔質層内の板状セラミック粒子の含有量は、5質量%以上であってよく、10質量%以上であってよく、20質量%以上であってよく、30質量%以上であってよく、33質量%以上であってよい。また、板状セラミック粒子の含有量は、35質量%以下であってよく、33質量%以下であってよく、30質量%以下であってよく、20質量%以下であってよく、10質量%以下であってもよい。
なお、特に高温環境で用いられる複合部材においては、無機多孔質層に含まれるSiOは、25質量%以下であってよい。無機多孔質層内に非晶質層が形成されることが抑制され、無機多孔質層の耐熱性(耐久性)が向上する。
無機多孔質層を形成する際、セラミック粒子、板状セラミック粒子、セラミック繊維の他に、バインダ、造孔材、溶媒を混合した原料を用いてよい。バインダとして、無機バインダを使用してよい。無機バインダの一例として、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル等が挙げられる。これらの無機バインダは、焼成後の無機多孔質層の強度を向上させることができる。造孔材として、高分子系造孔材、カーボン系粉等を使用してよい。具体的には、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン粒子、ポリスチレン粒子、カーボンブラック粉末、黒鉛粉末等が挙げられる。造孔材は、目的に応じて種々の形状であってよく、例えば、球状、板状、繊維状等であってよい。造孔材の添加量、サイズ、形状等を選択することにより、無機多孔質層の気孔率、気孔サイズを調整することができる。溶媒は、他の原料に影響を及ぼすことなく原料の粘度を調整可能なものであればよく、例えば、水、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等を使用することができる。
なお、上記した無機バインダも無機多孔質層の構成材料である。そのため、無機多孔質層を形成する際にアルミナゾル、チタニアゾル等を用いる場合、無機多孔質層は、無機バインダを含む構成材料全体で、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分を含んでいればよい。
無機多孔質層の組成及び原料は、保護する金属の種類に応じて調整する。本明細書で開示する複合部材では、特に限定されないが、金属として、SUS430,SUS429,SUS444等のステンレス鋼、鉄、鋳鉄、銅、ハステロイ、インコネル、コバール、ニッケル合金等を用いることができる。無機多孔質層の組成及び原料は、用いる金属の熱膨張係数に応じて調整してよい。具体的には、無機多孔質層の熱膨張係数をα1とし、金属の熱膨張係数をα2としたときに、下記式1を満足するように調整してよい。例えば、金属がSUS430の場合、熱膨張係数α1が6×10-6/K<α1<14×10-6/Kとなるように、より好ましくは、熱膨張係数α1が6×10-6/K<α1<11×10-6/Kとなるように、無機多孔質層の組成及び原料を調整してよい。また、金属が銅の場合、熱膨張係数α1が8.5×10-6/K<α1<20×10-6/Kとなるように、より好ましくは、熱膨張係数α1が8.5×10-6/K<α1<18×10-6/Kとなるように、無機多孔質層の組成及び原料を調整してよい。なお、「α1/α2」の値は、0.55以上であってよく、0.6以上であってよく、0.65以上であってよく、0.75以上であってよく、0.8以上であってもよい。また、「α1/α2」の値は、1.15以下であってよく、1.1以下であってよく、1.05以下であってよく1.0以下であってもよい。
式1:0.5<α1/α2<1.2
本明細書で開示する複合部材では、金属表面(管状金属の場合、管内)に上記原料を塗布し、乾燥、焼成を経て金属表面に無機多孔質層を形成してよい。原料の塗布方法として、ディップコート、スピンコート、スプレーコート、スリットダイコート、溶射、エアロゾルデポジション(AD)法、印刷、刷毛塗り、コテ塗り、モールドキャスト成形等を用いることができる。なお、目的とする無機多孔質層の厚みが厚い場合、あるいは、無機多孔質層が多層構造の場合、原料の塗布、原料の乾燥を複数回繰り返し、目的とする厚み、あるいは、多層構造に調整してもよい。上記塗布方法は、後述する被覆層を形成する塗布方法として適用することもできる。
また、本明細書で開示する複合部材では、無機多孔質層の金属が設けられている面とは反対側の面に、被覆層が設けられていてもよい。すなわち、無機多孔質層が、金属と被覆層によって挟まれていてよい。なお、被覆層は、無機多孔質層の表面(金属が設けられている面と反対側の面)の全面に設けられていてもよいし、無機多孔質層の表面の一部に設けられていてもよい。被覆層を設けることにより、無機多孔質層を保護(補強)することができる。
被覆層の材料は、多孔質または緻密質なセラミックであってよい。被覆層で用いられる多孔質セラミックの一例として、ジルコニア(ZrO),部分安定化ジルコニア,安定化ジルコニア等が挙げられる。また、イットリア安定化ジルコニア(ZrO-Y:YSZ)、YSZにGd、Yb、Er等を添加した金属酸化物、ZrO-HfO-Y、ZrO-Y-La、ZrO-HfO-Y-La、HfO-Y、CeO-Y、GdZr、SmZr、LaMnAl1119、YTa、Y0.7La0.3Ta、Y1.08Ta2.76Zr0.24、YTi、LaTa、YbSi、YSi、Ti等が挙げられる。被覆層で用いられる緻密質なセラミックの一例として、アルミナ、シリカ、ジルコニアなどが挙げられる。また、上述した無機多孔質層の構成材料からセラミック繊維,板状セラミック粒子を除去することにより、低気孔率(緻密質)となるため、被覆層として用いてもよい。被覆層として多孔質または緻密質セラミックを用いることにより、無機多孔質層が補強され、無機多孔質層が金属の表面から剥がれることを抑制することができる。なお、被覆層として緻密質なセラミックを用いると、例えば高温ガスが無機多孔質層を透過することを抑制したり、無機多孔質層内で高温ガスが滞留することを抑制することができる。また、被覆層として緻密質なセラミックスを用いることにより、金属と外部環境を電気的に絶縁する効果が向上する。複合部材を排気管として用いる場合、例えば排気ガスが無機多孔質層を透過することを抑制したり、無機多孔質層内で排気ガスが滞留することを抑制することができる。その結果、排気ガスの熱が金属に伝熱することを抑制する効果が期待できる。
被覆層の材料は、多孔質または緻密質なガラスであってよい。被覆層として多孔質または緻密質ガラスを用いることによっても、無機多孔質層が補強され、無機多孔質層が金属の表面から剥がれることを抑制することができる。また、被覆層の材料は、金属(無機多孔質層によって保護される金属とは別部品)であってもよい。無機多孔質層の表面に金属層を設けることにより、外部からの輻射熱を反射することができ、金属(無機多孔質層によって保護される金属)に熱が加わることをさらに抑制することができる。
図1から図3を参照し、複合部材10について説明する。複合部材10は、SUS430製の管状の金属(金属管)2の内面に無機多孔質層4を備えている。無機多孔質層4は、金属2の内面に接合している(図1及び図2を参照)。複合部材10は、金属2の外面をマスキングした状態で、金属2を原料スラリーに浸漬し、乾燥、焼成を行って製造した。原料スラリーは、アルミナ繊維(平均繊維長140μm)と、板状アルミナ粒子(平均粒子径6μm)と、チタニア粒子(平均粒子径0.25μm)と、アルミナゾル(アルミナ量1.1質量%)と、アクリル樹脂(平均粒子径8μm)と、エタノールを混合し、作成した。なお、原料スラリーは、粘度が2000mPa・sとなるように調整した。
金属2を上記原料スラリーに浸漬して金属2の内面に原料を塗布した後、金属2を乾燥機に投入し、200℃(大気雰囲気)で1時間乾燥させた。これにより、金属2の内面におよそ300μmの無機多孔質層が形成された。その後、金属2を上記原料スラリーに浸漬して乾燥する工程を3回繰り返し、金属2の内面に1.2mmの無機多孔質層を形成した。その後、金属2を電気炉内に配置し、800℃(大気雰囲気)で3時間焼成し、複合部材10を作成した。無機多孔質層4は、金属2の内面全体に形成された(図3を参照)。得られた複合部材10は、無機多孔質層4の気孔率が61体積%であり、熱膨張係数が7×10-6-1であった。なお、図示は省略するが、複合部材10では、チタニア粒子が、金属2の表面(内面)と骨材(アルミナ繊維及び板状アルミナ粒子)の間に介在し、金属2の内面と骨材を接合していることが確認された。
図4から図6を参照し、複合部材10の変形例(複合部材10a、10b、10c)について説明する。なお、図4から図6は、複合部材10の図3(断面図)に相当する部分を示している。
図4に示すように、複合部材10aでは、無機多孔質層4が、金属2の内面及び外面に接合している。複合部材10aは、金属2にマスキングを施すことなく、複合部材10と実質的に同じ工程を経て製造した。無機多孔質層4は、金属2の内面及び外面の全体に形成された。
図5に示すように、複合部材10bでは、無機多孔質層4が、金属2の外面に接合している。複合部材10bは、金属2の内面をマスキングした状態で、複合部材10と実質的に同じ工程を経て製造した。無機多孔質層4は、金属2の外面の全体に形成された。
図6に示すように、複合部材10cは、金属2が線状(ライン状)であり、中心に孔が形成されていない(図1~図5を比較参照)。すなわち、複合部材10cでは、金属2が中実である。複合部材10cでは、無機多孔質層4が、金属2の外面に接合している。複合部材10cは、金属2にマスキングを施すことなく、複合部材10と実質的に同じ工程を経て製造した。無機多孔質層4は、金属2の内面及び外面の全体に形成された。
(第2~第8実施例)
以下、第2~第8実施例の複合部材(複合部材210~810)について説明する。複合部材210~810は、複合部材10(及び10a~10c)と比較して、金属の形状、無機多孔質層の形成位置または範囲、被覆層の有無が異なる。複合部材210~810は、マスキングを施す位置、無機多孔質層の形成条件、及び、無機多孔質層を形成した後の焼成条件等を目的に合わせて調整したが、実質的に複合部材10と同じ工程を経て製造した。以下の説明においては、複合部材10(及び10a~10c)と共通する特徴については説明を省略することがある。
図7に示す複合部材210(第2実施例)は、平板状の金属2の表面(厚み方向端面のうちの一方の面)に無機多孔質層4が接合している。図8に示す複合部材310(第3実施例)は、平板状の金属2の両面(厚み方向端面の双方の面)に無機多孔質層4が接合している。複合部材210,310は、後述する熱伝導部材の材料として好適に用いることができる。
図9に示す複合部材410(第4実施例)は、無機多孔質層4の両面(表裏面)に、金属板(第1金属板2X,第2金属板2Y)が接合している。換言すると、間隔をあけて対向する2個の金属板(第1金属板2X,第2金属板2Y)に、1個の無機多孔質層4が接続されている。複合部材410は、2個の機器の間に配置する仕切板として好適に用いることができる。第1金属板2X及び第2金属板2Yは、各機器から生じる熱を放熱することができる。また、無機多孔質層4は、一方の機器(例えば第1金属板2X側に配置されている機器)の熱が他方の機器(第2金属板2Y側に配置されている機器)に加わることを抑制することができる。
図10に示す複合部材510(第5実施例)は、複合部材10cの変形例である(図6を参照)。複合部材510は、線状の金属2の長手方向の端部(両端部)2aが露出している。すなわち、複合部材510は、金属2の端部2aを除く中間部分に無機多孔質層4が接合されている。複合部材510は、一方の端部2aの熱を他方の端部2aに伝達する熱伝導部材として好適に用いることができる。また、複合部材510は、中間部分に無機多孔質層4が設けられているので、中間部分の周囲に存在する部品に熱が加わることを抑制することができる。なお、複合部材510の特徴(金属の長手方向端部を除く中間部分に無機多孔質層が接合されている)は、複合部材10,10a及び10bに適用することもできる。
図11に示す複合部材610(第6実施例)は、複合部材310の変形例である(図8を参照)。複合部材610では、無機多孔質層4は、平板状の金属2の一方の面(裏面)の全面に接合されており、他方の面(表面)では金属2の長手方向の端部(両端部)2aを除く中間部分に接合されている。複合部材610は、複合部材510と同様に、一方の端部2aの熱を他方の端部2aに伝達する熱伝導部材として好適に用いることができる。なお、無機多孔質層4は、金属2の両面において金属2の端部2aを除く中間部分に接合されていてもよい。また、複合部材610の特徴(金属の長手方向端部を除く中間部分に無機多孔質層が接合されている)は、複合部材210に適用することもできる。
図12に示す複合部材710(第7実施例)は、複合部材210の変形例である(図7を参照)。複合部材710では、無機多孔質層4の表面(金属2が設けられている面とは反対側の面)に、被覆層6が設けられている。被覆層6は、金属2の表面に無機多孔質層4を形成した後、スプレーを用いて無機多孔質層4の表面に原料スラリーを塗布し、乾燥、焼成を経て成形した。被覆層6を成形するために用いた原料スラリーは、板状アルミナ粒子(平均粒子径6μm)と、チタニア粒子(平均粒子径0.25μm)と、アルミナゾル(アルミナ量1.1質量%)と、アクリル樹脂(平均粒子径8μm)と、エタノールを混合し、作成した。すなわち、被覆層6を成形するために用いた原料スラリーは、無機多孔質層4を形成するために用いた原料スラリーからアルミナ繊維を除去したものである。被覆層6は、無機多孔質層4と比較して緻密な構造を有しているので、無機多孔質層4の補強材として機能する。なお、被覆層6の材料は、目的に応じて、例えば上述した材料に適宜変更することができる。
図13に示す複合部材810(第8実施例)は、複合部材710の変形例である(図12を参照)。複合部材810では、被覆層6が、複合部材810の長手方向において、無機多孔質層4の表面に間欠的に(部分的に)設けられている。例えば、被覆層6と無機多孔質層4の熱膨張係数差が大きい場合、被覆層6を無機多孔質層4の表面に間欠的に設けることにより、被覆層6が無機多孔質層4から剥離することを抑制することができる。なお、複合部材710,810の特徴(無機多孔質層の表面に被覆層を設ける)は、複合部材10,10a~10c,210,310,510及び610に適用することもできる。
(熱伝導部材)
図14を参照し、上述した複合部材の使用例(熱伝導部材910)について説明する。なお、熱伝導部材910は、複合部材610(図11を参照)を用いているが、複合部材610に代えて、上述した他の複合部材を用いることもできる。熱伝導部材910では、無機多孔質層4は、金属2の裏面の全面に接合されているともに、金属2の表面の中間部分(長手方向の端部2aを除く部分)に接合されている。すなわち、金属2の表面については、端部2に無機多孔質層4が接合されていない。端部2aには発熱部20及び放熱部22が接合されている。発熱部20で受熱した熱は、金属2を移動し、放熱部22(放熱板)で放熱される。熱伝導部材910は、表面(中間部分)及び裏面に無機多孔質層4が接合されているので、発熱部20と放熱部22の間において金属2からの放熱が抑制される。そのため、熱伝導部材910の表面近傍の空間30、及び、熱伝導部材910の裏面近傍の空間32に設けられている機器に熱が加わることを抑制することができる。
(実験例)
上記したように、無機多孔質層は、アルミナ繊維、板状アルミナ粒子、チタニア粒子、アルミナゾル、アクリル樹脂及びエタノールを混合した原料スラリーを作成し、金属(金属板及び金属管)を原料スラリーに浸漬させた後、乾燥及び焼成を行い作成した。本実験例では、アルミナ繊維,板状アルミナ粒子及びチタニア粒子の割合、配合する板状アルミナ粒子のアスペクト比を変化させ、焼成後の無機多孔質層の状態、無機多孔質層の機械的特性を確認した。
具体的には、アルミナ繊維、板状アルミナ粒子、チタニア粒子及びジルコニア粒子の配合量を図15に示すように変化させ、アルミナ繊維、板状アルミナ粒子、チタニア粒子及びジルコニア粒子の合計が100質量%になるように配合し、さらに、外掛けでアルミナゾル10質量%(アルミナゾルに含まれるアルミナ量1.1質量%)、アクリル樹脂40質量%を加え、エタノールでスラリー粘度を調整して原料スラリーを作成した。なお、試料9は板状アルミナ粒子を用いておらず、試料1~11,14,16及び17はジルコニア粒子を用いておらず、試料17はアルミナ繊維に代えてムライト繊維を用いた。また、試料5~8は、試料4と配合量は同一であるが、使用した板状アルミナ粒子のアスペクト比が異なる。その後、試料1~12,15~17についてはSUS430(SUS板、SUS管)に原料スラリーを塗布し、試料13及び14については銅(銅板、銅管)に原料スラリーを塗布し、大気雰囲気200℃で1時間乾燥させた後、大気雰囲気800℃で3時間焼成した。また、金属表面(金属管の場合内面)上に約1.2mmの無機多孔質層が形成されるように、各試料における原料スラリーの塗布回数(金属板及び金属管の浸漬回数)を調整した。なお、配合量の欄に記載している板状アルミナ粒子のアスペクト比は、配合前の原料(板状アルミナ粒子)の断面をSEM観察(500倍)したときのアスペクト比を示している。
また、試料1~17について、上記した原料スラリーを用いてバルク体を成形した後バルク体を800℃で焼成し、板状アルミナの寸法測定(アスペクト比の測定)アルミナ成分とチタニア成分の割合(質量%)、無機多孔質層の気孔率(体積%)を測定するための試料を作製した。作製した試料について、板状アルミナのアスペクト比は、試料断面を500倍でSEM観察し、SEM画像に現れた寸法(長手方向長さ、短手方向長さ)を測定し、下記式(2)より算出した。
式2:(アスペクト比)=(長手方向長さ)/(短手方向長さ)
図17は、試料1の断面のSEM画像を示している。図17に示すように、無機多孔質層内に含まれる板状アルミナ粒子は、SEM画像内で板状に現れる。板状アルミナ粒子のアスペクト比は、3個の板状アルミナ粒子について各板状アルミナ粒子のアスペクト比を上記式(2)を用いて計算し、その平均値より算出した。無機多孔質層内に含まれる板状アルミナ粒子のアスペクト比を図15及び16に示す。
無機多孔質層のアルミナ及びチタニア成分は、ICP発光分析装置((株)日立ハイテクサイエンス製、PS3520UV-DD)を用いてアルミニウム及びチタン量を測定した。図15及び16に、アルミニウム及びチタン量の酸化物換算(Al、TiO)した結果を示す。
無機多孔質層の気孔率は、水銀ポロシメーターを用いてJIS R1655(ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法)に準拠して測定した全細孔容積(単位:cm3/g)と、ガス置換式密度測定計(マイクロメリティックス社製、アキュピック1330)により測定した見掛け密度(単位:g/cm3)を用いて、下記式(3)より算出した。図15に、気孔率の結果を示す。
式3:気孔率[%]=全細孔容積/{(1/見掛け密度)+全細孔容積} ×100
なお、本実験例は、アルミナ成分(アルミナ繊維、板状アルミナ粒子)及びチタニア成分の量が無機多孔質層の外観に及ぼす影響(クラック、剥離等の有無)及び機械的特性を確認することを目的とし、無機多孔質層の断熱性の評価は行っていない。
試料1~17の無機多孔質層について、曲げ強度及びヤング率の測定を行った。これらの測定も、無機多孔質層のバルク体を作製して実施した。具体的には、曲げ強度測定試料は、上記した原料スラリーを4mm×1.5mm×20mmのバルク体に成形した後、バルク体を800℃で焼成して作製した。ヤング率測定試料は、上記した原料スラリーを5mm×1mm×30mmのバルク体に成形した後、バルク体を800℃で焼成して作製した。なお、曲げ強度はJIS R1601(ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法)、ヤング率はJIS R1602(ファインセラミックスの弾性率試験方法)に準拠して測定した。図15に、曲げ強度及びヤング率の結果を示す。
焼成後の試料1~17について、外観の評価を行った。外観評価は、金属板上に無機多孔質層を形成した試料にて行った。外観評価は、目視にて、クラック及び剥離の発生の有無を観察した。図16に、クラック及び剥離等が発生しなかった試料に「〇」を付し、クラックと剥離の一方が発生した試料に「△」を付し、クラックと剥離の両方が発生した試料に「×」を付して示している。
試料1~17について、加熱振動試験を行った。加熱振動試験は、金属管の内面に無機多孔質層を形成した試料にて行った。具体的には、内径Φ55mm、外径Φ62mm(厚み3.5mm)、長さ80mmのパイプ(SUS430製、銅製)の外面をマスキングした状態で原料スラリーに浸漬し、無機多孔質層をパイプの内壁に塗布した。その後、200℃で乾燥、800℃で焼成して各試料を作製した。加熱振動試験は、試料を加熱振動試験装置に取り付け、加熱振動試験装置からプロパンの燃焼ガスをパイプ内に5分間流通させた後、常温エアガスを5分間流通させた。燃焼ガスは、パイプの流入側端面におけるガス温度が最大で900℃で、ガス流量が2.0Nm/分となるように調整した。次に、上記燃焼ガスをパイプ内に連続して供給した状態で、長手方向(長さ方向)の振動をパイプに加えた。振動条件は100Hz、30Gとし、振動を50時間加えた。これらの条件で試験を行い、試験前後の重量変化率、および試験後の無機多孔質層の外観を評価した。図16に、重量変化率1%以下,外観変化なし(クラック及び剥離なし)の試料に「◎」、重量変化率1%以下,3cm未満のクラックが3本以下,剥離なしの試料に「〇」、重量変化率1%以下,3cm以上のクラック有り、あるいは、3cm未満のクラック4本以上、剥離なしの試料に「△」、重量変化率1%超、あるいは、クラック及び剥離ありの試料に「×」を付して示す。
試料1~17について、無機多孔質層と金属(金属板)の熱膨張係数を測定した。無機多孔質層の熱膨張係数測定用試料は、上記した原料スラリーを4mm×3mm×20mmのバルク体に成形した後、バルク体を800℃で焼成して作製した。金属の熱膨張係数測定用試料は、4mm×3mm×20mmのものを用いた。測定用試料は、熱膨張計を用いてJIS R1618(ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法)に準拠して測定した。図16に、熱膨張係数の結果を示す。
また、試料1~8の無機多孔質層、及び、試料1~17の金属(金属板)について、熱伝導率の測定を行った。熱伝導率も、無機多孔質層と金属板を別個のバルク体を用いて測定した。熱伝導率は、熱拡散率、比熱容量及び嵩密度を乗算し、算出した。熱拡散率は、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置を用い、比熱容量はDSC(示差走査熱量計)を用いて、JIS R1611(ファインセラミックスのレーザーフラッシュ法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導率試験方法)に準拠して室温で測定した。金属板の嵩密度は、φ10mm×厚み1mmのバルク体の重量を測定し、その重量を体積で割った値を嵩密度(単位:g/cm3)とした。また、無機多孔質層の嵩密度(単位:cm3/g)は下記式(4)から算出した。なお、熱拡散率は上記した原料スラリーをφ10mm×厚み1mmのバルク体に成形し、また、比熱容量は上記した原料スラリーをφ5mm×厚み1mmのバルク体に成形した後、それぞれのバルク体を800℃で焼成して熱拡散率および比熱容量測定用試料を作製し、測定した。測定結果を図16に示す。
式4:無機多孔質層の嵩密度=見掛け密度×(1-気孔率[%]/100)
図16に示すように、試料1~14及び17は、焼成後の無機多孔質層にクラック及び剥離が確認されなかった。一方、試料15は、剥離は確認されなかったもののクラックの発生が確認された。また、試料16は、クラックと剥離の両方が確認された。この結果は、無機多孔質層内のアルミナ成分(アルミナ繊維及び板状アルミナ粒子)が少ない(15質量%未満)、又は、チタニア成分が少ない(45質量%未満)場合、焼成の際に金属-無機多孔質層間に力が作用し、無機多孔質層の特性が低下することを示している。具体的には、試料15は、アルミナ成分の割合が15質量%未満であるため、セラミックス(粒子、繊維)間の結合力が低下し、無機多孔質層にクラックが発生したと推察される。また、試料16は、チタニア成分の割合が45質量%未満であるため、セラミックス間の結合力が低下し、無機多孔質層にクラックが発生したと推察される。さらに試料16は、熱膨張係数が高いチタニア成分(チタニア粒子)の含有率が低く、金属に対する熱膨張係数比(α1/α2)が小さいので(0.5未満)、金属と無機多孔質層間の熱膨張差に基づいて無機多孔質層が金属から剥離したと推察される。なお、試料16は、板状セラミック粒子の含有量が35質量%超(40重量%)であり、無機多孔質層内に伝熱経路が比較的多く存在し、クラック及び剥離の発生に影響を与えたと推察される。以上より、15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分を含む無機多孔質層は、焼成後にクラック及び剥離等の劣化が生じにくくなることが確認された。
また、図16に示すように、試料1~3,5~7,10~14及び17は、加熱振動試験後も無機多孔質層の劣化が確認されなかった。一方、試料4,8及び9は、焼成後に劣化は確認されなかったが、加熱振動試験後に無機多孔質層の劣化が確認された。なお、試料15及び16は、焼成後及び加熱振動試験後の双方ともに、無機多孔質層の劣化が確認された。試料4は、無機多孔質層内に含まれる板状アルミナ粒子のアスペクト比が10未満のため、無機多孔質層が硬くなりすぎ(靭性が低下し)無機多孔質層に僅かにクラックが発生したと推察される(試料5~7を比較参照)。また、試料8は、無機多孔質層内に含まれる板状アルミナ粒子のアスペクト比が60超のため、板状アルミナ粒子自体の強度が低く、補強材としての効果が十分に発揮されず、クラックが発生したと推察される。試料9は、板状アルミナ粒子を含んでいないため、無機多孔質層が補強されず、クラックが発生したと推察される。以上より、アスペクト比が10以上60以下の板状アルミナ粒子を用いることにより、熱衝撃及び機械的強度が向上し、金属管と無機質多孔質層が良好に密着することが確認された。また、図16に示すように、セラミック繊維としてアルミナ繊維に代えてムライト繊維を使用しても、良好な結果が得られることが確認された(図15も参照)。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:金属
4:無機多孔質層
10:複合部材

Claims (10)

  1. 金属の表面に無機多孔質層が設けられている複合部材であって、
    無機多孔質層は、
    15質量%以上のアルミナ成分と45質量%以上のチタニア成分によって構成されており、
    断面をSEMで観察したときのアスペクト比が10以上60以下の板状セラミック粒子を含んでいる複合部材。
  2. 無機多孔質層が、板状セラミック粒子を5質量%以上35質量%以下含んでいる請求項1に記載の複合部材。
  3. 無機多孔質層が、セラミック繊維を含んでいる請求項1または2に記載の複合部材。
  4. 前記金属の熱伝導率が、無機多孔質層の熱伝導率の100倍以上である請求項1から3のいずれか一項に記載の複合部材。
  5. 無機多孔質層の熱伝導率が、0.05W/mK以上3W/mK以下である請求項4に記載の複合部材。
  6. 前記金属の熱伝導率が、10W/mK以上400W/mK以下である請求項4または5に記載の複合部材。
  7. 無機多孔質層の熱膨張係数をα1とし、前記金属の熱膨張係数をα2としたときに、下記式(1)を満足する請求項1から6のいずれか一項に記載の複合部材。
    0.5<α1/α2<1.2 (1)
  8. 無機多孔質層に、0.1μm以上10μm以下の粒状粒子が含まれている請求項1から7のいずれか一項に記載の複合部材。
  9. 無機多孔質層の表面に、被覆層が設けられている請求項1から8のいずれか一項に記載の複合部材。
  10. 前記金属が管状の金属管であり、無機多孔質層が金属管の内面に設けられている請求項1から9のいずれか一項に記載の複合部材。
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