JP2006228743A - 接続装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特にIC等の外部接続部と接触する接触子の導電性とばね性の双方を良好にすることが可能な接続装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 接触子片20aの導電性部材40の上面、下面及び両側面は補助弾性部材41で完全に囲まれている。前記導電性部材40は、前記補助弾性部材41よりも比抵抗が低く、前記補助弾性部材41は導電性部材40よりも降伏点及び弾性係数が高い材料である。これによりスパイラル接触子の導電性とばね性の双方を良好に向上させることができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えばIC(集積回路)等が装着されるICソケットである接続装置に係わり、特にIC等の外部接続部と接触する接触子の導電性とばね性の双方を良好にすることが可能な接続装置及びその製造方法に関する。
特許文献1に記載されている半導体検査装置は、半導体を外部の回路基板などに電気的に仮接続させるものである。半導体の背面側には格子状またはマトリックス状に配置された多数の球状接触子が設けられており、これに対向する絶縁基板上には多数の凹部が設けられ、この凹部内にスパイラル接触子が対向配置されている。
前記半導体の背面側を前記絶縁基板に向けて押圧すると、前記球状接触子の外表面に前記スパイラル接触子が螺旋状に巻き付くように接触するため、個々の球状接触子と個々のスパイラル接触子との間の電気的接続が確実に行われるようになっている。
特開2002−175859号公報
ところで従来、前記スパイラル接触子は、プレス加工などで形成されていた。しかし製品の小型化に伴い、半導体検査装置と、半導体間で微細な範囲での電気的接続を確実なものにするにはプレス加工では限界があり、今後、前記スパイラル接触子を小型化の促進のためにプレス加工に変わる新たな方法で形成する必要があった。
またそのような小型化の促進とともに、スパイラル接触子には良好な導電性とばね性とが求められる。
そこでこのような観点から特許文献1を見てみると、特許文献1の図37から図39には、前記スパイラル接触子を形成する様々な方法が開示されている。
しかしながら、例えば図37の製造方法では、主にニッケルがスパイラル接触子の主体としてメッキ形成されており、このようなスパイラル接触子を用いた微細接点では、導体抵抗が高すぎて、検査不良あるいは検査不能となりやすい。
また図38の製造方法では、スパイラル接触子を構成する部材としては銅箔4′等の他に基板63も含まれており、このような構成では前記スパイラル接触子のばね性が低下し、前記半導体の球状接触子の形状に合わせて前記スパイラル接触子が良好に弾性変形できず接触不良を起こしやすい。
また特許文献1では、スパイラル接触子の導電性及びばね性の双方を適正に向上させることについて何ら言及がなされていない。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特にIC等の外部接続部と接触する接触子の導電性とばね性の双方を良好にすることが可能な接続装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、基台と、前記基台に渦巻き状に形成された複数のスパイラル接触子とを有し、電子部品の複数の外部接続部が、前記各スパイラル接触子にそれぞれ接触する接続装置において、
前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても前記スパイラル接触子は導電性部材と、補助弾性部材とが重ねて形成され、前記導電性部材は前記補助弾性部材よりも比抵抗が低く、前記補助弾性部材は前記導電性部材よりも降伏点及び弾性係数が高いことを特徴とするものである。
これにより前記スパイラル接触子の導電性とばね性の双方を良好に向上させることができる。この結果、電子部品の接続端子の形状に合わせて前記スパイラル接触子が適切に変形して良好な接続を可能とするとともに、前記電子部品の電気特性の検査を良好に行うことが可能である。
また本発明では、前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても、前記導電性部材の上面、下面及び両側面が前記補助弾性部材で囲まれていることが好ましい。
あるいは本発明では、前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても、前記補助弾性部材の上面、下面及び両側面が前記導電性部材で囲まれていることが好ましい。
また本発明では、前記補助弾性部材は、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択されることが好ましい。
また本発明では、前記導電性部材は、Cu、Au、Ag又はPdあるいはCu合金から選択されることが好ましい。
また、前記導電性部材を形成する前記Cu合金がCu、Si、Niを有するコルソン合金であることが好ましい。
Cu、Si、Niを有するコルソン合金は高い電気伝導度と高い強度を両立しうる材料であり、スパイラル接触子の材料に適している。
特に、前記補助弾性部材がNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択され、前記導電性部材がCu合金であるとき、前記導電性部材と前記補助弾性部材との間にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層が形成されていることが好ましい。
複数の元素が混在しているCu合金からなる導電性材料の表面にNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を直接メッキ、特に無電解メッキすると、前記補助弾性部材が不均一に形成されやすくなる。
本発明のように、前記導電性部材と前記補助弾性部材との間にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層が存在していると、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)によって形成された前記補助弾性部材を均一に成膜することが容易になる。
前記密着層の膜厚は0.01μmから0.1μmの範囲であることが好ましい。
本発明は、基台と、前記基台に渦巻き状に形成された複数のスパイラル接触子とを有し、電子部品の複数の外部接続部が、前記各スパイラル接触子にそれぞれ接触する接続装置の製造方法において、
複数の前記スパイラル接触子を導電性部材と補助弾性部材とを重ねてメッキ形成し、このとき、前記導電性部材には前記補助弾性部材よりも比抵抗が低く、前記補助弾性部材には前記導電性部材よりも降伏点及び弾性係数が高い材料をそれぞれ選択することを特徴とするものである。
前記導電性部材と前記補助弾性部材の双方をメッキにより形成することで、前記スパイラル接触子の小型化を実現できるとともに前記スパイラル接触子の導電性とばね性の双方を良好に向上させることが可能である。
また本発明では、導電性部材あるいは補助弾性部材のどちらか一方を金属箔からスパイラル形状に形成した後、その上に補助弾性部材あるいは導電性部材を重ねてメッキ形成してもよい。
また本発明では、前記導電性部材あるいは補助弾性部材のどちらか一方から複数のスパイラル接触子を形成した後、前記スパイラル接触子の周囲を補助弾性部材あるいは導電性部材で無電解メッキ法によりメッキして覆うことが好ましい。
本発明では、前記導電性部材をCu合金を用いて形成した後、前記導電性部材の上にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層を形成し、この密着層の上に前記補助弾性部材をNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を用いて形成することが好ましい。
複数の元素が混在しているCu合金からなる導電性材料の表面に直接、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)をメッキ、特に無電解メッキすると、前記補助弾性部材の膜厚が不均一になりやすくなる。
本発明のように、前記導電性部材の上にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層を形成すると、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)からなる前記補助弾性部材を均一に成膜することが容易になる。
または、前記補助弾性部材をNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を用いて形成した後、前記補助弾性部材の上にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層を形成し、この密着層の上に前記導電性部材をCu合金を用いて形成してもよい。
本発明において、前記補助弾性部材をNiPを用いて形成するときには、組成をNi100−x(ただし、xはat%で10≦x≦30)とすることが好ましい。
補助弾性部材に用いるNiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度を10at%以上にすることによりニッケルの結晶析出を抑えて、ばね物性(機械強度)を向上させることができる。また、メッキ応力(特に圧縮応力)を抑えてメッキ欠陥の発生を抑制することができる。
また、NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が30at%より大きくなるとNiとPの各種金属間化合物が析出する。これらの金属間化合物は非常に硬く脆いためばね物性が劣化する。
NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が10at%以上30at%以下であると非晶質の存在により、延性を保ちつつ目的のばね物性が得られる。目的のばね物性の具体例として引張り強度1000MPa以上という基準がある。
前記密着層の膜厚は0.01μmから0.1μmの範囲にすることが好ましい。
本発明では、前記補助弾性部材を、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)で形成することが好ましい。
また、本発明では、前記導電性部材を、Cu、Au、Ag、またはPdあるいはCu合金のいずれかで形成することが好ましい。
また、前記導電性部材を形成する前記Cu合金がCu、Si、Niを有するコルソン合金であることが好ましい。
以上のように本発明では、スパイラル接触子の各ターン毎の接触子片を導電性部材と補助弾性部材とを重ね合わせて形成することで、前記スパイラル接触子の導電性とばね性の双方を良好に向上させることができる。この結果、電子部品の接続端子の形状に合わせて前記スパイラル接触子が適切に変形して良好な接続を可能とするとともに、前記電子部品の電気特性の検査を良好に行うことが可能である。
また本発明における製造方法を用いることで、接続装置の小型化においても、非常に簡単な方法で小型化とともに導電性及びばね性に優れたスパイラル接触子を製造できる。
図1は電子部品の動作を確認するための試験に用いられる検査装置を示す斜視図、図2は図1の2−2線における断面図を示し、電子部品が装着された状態の断面図である。
図1に示すように、検査装置10は基台11と、この基台11の一方の縁部に設けられたひんじ部13を介して回動自在に支持された蓋体12とで構成されている。前記基台11および蓋体12は絶縁性の樹脂材料などで形成されており、前記基台11の中心部には図示Z2方向に凹となる装填領域(基台)11Aが形成されている。そして、前記装填領域11A内に半導体などの電子部品1が装着できるようになっている。また基台11の他方の縁部には、被ロック部14が形成されている。
図2に示すように、この検査装置10は、電子部品1の下面に多数の球状接触子(外部接続部)1aがマトリックス状(格子状または碁盤の目状)に配置されたものを検査対象とするものである。
図2に示すように、前記装填領域(基台)11Aには所定の径寸法からなり、装填領域11Aの表面から基台11の裏面に貫通する複数の凹部(スルーホール)11aが、前記電子部品1の球状接触子1aに対応して設けられている。
前記凹部11aの上面(装填領域11Aの表面)には、接触子が渦巻き状に形成された複数のスパイラル接触子20が設けられている。
図3は前記スパイラル接触子20の斜視図である。図3に示すように、前記スパイラル接触子20は基台11に、図示X方向及びY方向に所定間隔を空けて複数形成されている。
前記各スパイラル接触子20は、図3において例えば左上に図示されたスパイラル接触子20のように前記凹部11aの上方の開口端の縁部に固定された基部21を有し、スパイラル接触子20の巻き始端22が前記基部21側に設けられている。そして、この巻き始端22から渦巻き状に延びる巻き終端23が前記凹部11aの中心に位置するようになっている。
前記凹部11aの内壁面には図示しない導通部が形成されており、導通部の上端と前記スパイラル接触子20の前記基部21とが導電性接着材などで接続されている。また凹部11aの下方の開口端は前記導通部に接続された接続端子18で塞がれている。
図2に示すように、前記基台11の下方には複数の配線パターンやその他の回路部品を有するプリント基板30が設けられており、前記基台11はこのプリント基板30上に固定されている。前記プリント基板30の表面には前記基台11の底面に設けられた接続端子18に対向する対向電極31が設けられており、前記各接続端子18が各対向電極31にそれぞれ接触することにより、電子部品1とプリント基板30とが検査装置10を介して電気的に接続される。
一方、検査装置10の蓋体12の内面の中央の位置には、電子部品1を図示下方に押し付ける凸形状の押圧部12aが前記装填領域11Aに対向して設けられている。また前記ひんじ部13と逆側となる位置にはロック部15が形成されている。
前記蓋体12の内面と押圧部12aとの間には前記押圧部12aを蓋体12の内面から遠ざかる方向に付勢するコイルスプリングなどからなる付勢部材が設けられている(図示せず)。従って、電子部品1を前記凹部11a内に装着して蓋体12を閉じてロックすると、電子部品1を装填領域11Aの表面に接近する方向(Z2方向)に弾性的に押し付けることが可能となっている。
前記基台11の装填領域11Aの大きさは、前記電子部品1の外形とほぼ同じ大きさであり、電子部品1を前記装填領域11Aに装着して蓋体12をロックすると、電子部品1側の各球状接触子1aと検査装置10側の各スパイラル接触子20とが正確に対応して位置決めできるようになっている。
蓋体12のロック部15が基台11の被ロック部14にロックされると、電子部品1が前記押圧部12aによって図示下方に押し付けられるため、前記各球状接触子1aが各スパイラル接触子20を凹部11aの内部方向(図示下方)に押し下げる。同時に、スパイラル接触子20の外形は、前記巻き終端23から巻き始端22方向(渦巻きの中心から外方向)に押し広げられるように変形し、前記球状接触子1aの外表面を抱き込むように巻き付き、各球状接触子1aと各スパイラル接触子20とが接続される。
前記スパイラル接触子20を構成する各ターン毎の接触子片20aを幅方向と平行な方向である線4から膜厚方向に切断し、その切断面を矢印方向から見たとき、その切断面は図4のようになっている。
図4Aでは、導電性部材40の上に補助弾性部材41が重ねて形成されている。前記導電性部材40は前記補助弾性部材41よりも比抵抗が低い材料で形成され、前記補助弾性部材41は前記導電性部材40よりも降伏点及び弾性係数が高い材料で形成されている。
図4Aのように、導電性部材40と補助弾性部材41とを重ねて形成することで、前記スパイラル接触子20の良好な導電性は導電性部材40で担保され、前記スパイラル接触子の良好なばね性は前記補助弾性部材41で担保される。
図4Aでは、補助弾性部材41の上に導電性部材40が重ねて形成されたものであってもよい。
また図4Aにおいて、前記導電性部材40及び補助弾性部材41の双方がメッキで形成されたものであってもよいし、下層側である導電性部材40(あるいは下層側が補助弾性部材41であれば前記補助弾性部材41)が金属箔で形成されており、その上に上層側である補助弾性部材41(あるいは上層側が導電性部材40であれば前記導電性部材40)がメッキ形成されたものであってもよい。
図4Bでは、下から導電性部材40、補助弾性部材41及び被膜部材42の順に積層形成されたものである。ここで前記被膜部材42は、硬度や耐磨耗性を向上させるために設けられたものである。また前記被膜部材42は前記弾性部材41よりも低い比抵抗を有する材質で形成され、電子部品の接触子との接触抵抗を小さくする作用を有するものであることが好ましい。
図4Cでは、導電性部材40の上面、下面及び両側面が前記補助弾性部材41で完全に囲まれた構成になっている。このように補助弾性部材41によって前記導電性部材40の周囲を完全に囲む構成であると、スパイラル接触子20のばね性をより適切に向上させることができて好ましい。
あるいは前記補助弾性部材41の上面、下面及び両側面が前記導電性部材40で完全に囲まれた構造であってもよい。かかる場合、特に高周波帯域での使用時に、渦電流損失をより効果的に低減できて好ましい。このように前記導電性部材40あるいは補助弾性部材41が軸となる金属部材の周囲を完全に覆うようにするには、例えば前記導電性部材40あるいは補助弾性部材41を無電解メッキ法を用いてメッキ形成すればよい。
図4Dは、図4Cの応用例であり、例えば前記導電性部材40の上面、下面及び両側面を完全に補助弾性部材41が囲っており、さらに前記補助弾性部材41の表面を前記被膜部材42が覆っている構成である。
図4Eでは、前記補助弾性部材41と前記導電性部材40の間に密着層70が形成されている。
図4Eに示される接触子片において、前記導電性部材40はCu合金で形成されており、前記補助弾性部材41の材料はNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択されている。また、密着層70はCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料によって形成されている。
複数の元素が混在しているCu合金からなる導電性材料の表面にNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を直接メッキ、特に無電解メッキすると、前記補助弾性部材41の膜厚が不均一になりやすくなる。
図4Eに示されるように、前記導電性部材40と前記補助弾性部材41との間に前記密着層70が存在していると、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)によって形成された前記補助弾性部材41の膜厚を均一に成膜することが容易になる。この結果、各スパイラル接触子のばね物性を安定化できる。また、前記補助弾性部材41のメッキ密着性も向上する。前記補助弾性部材41の膜厚は0.5μmから10μmである。
前記密着層70の膜厚は0.01μmから0.1μmの範囲であることが好ましい。
また、前記導電性部材40を形成する前記Cu合金がCu、Si、Niを有するコルソン合金であることが好ましい。
Cu、Si、Niを有するコルソン合金は高い電気伝導度と高い強度を両立しうる材料であり、スパイラル接触子の材料に適している。
本実施の形態では、組成式がCu−Ni−Si−Mgで表されるコルソン合金を用いた。組成比はCuが96.2質量%、Niが3.0質量%、Siが0.65質量%、Mgが0.15質量%である。
この組成比を有するコルソン合金の20℃における電気伝導度は42から53%IACS、引張り強度は607から840N/mm、20℃における固有抵抗は38.3nΩ・m、熱伝導度は180W/mK、熱膨張係数は17.6×10−6/K(20℃から300℃)、弾性係数は131kN/mm、密度は8.82g/cmである。
なお、前記補助弾性部材41の上面、下面及び両側面が密着層70を介して前記導電性部材40で完全に囲まれた構造であってもよい。
図4Fは、図4Eの応用例であり、例えば前記導電性部材40の上面、下面及び両側面を密着層70を介して完全に補助弾性部材41が囲っており、さらに前記補助弾性部材41の表面を前記被膜部材42が覆っている構成である。前記被膜部材の膜厚は0.1μmから3μmの範囲である。
本発明では、前記導電性部材40は、Cu、Au、Ag又はPdあるいはCu合金から選択されることが好ましい。
また前記補助弾性部材41は、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択されることが好ましい。
また前記被膜部材42は、Au、Ag、Pd、Snから選択されることが好ましい。
特に、前記補助弾性部材41をNiPを用いて形成するときには、組成をNi100−x(ただし、xはat%で10≦x≦30)とすることが好ましい。
補助弾性部材41に用いるNiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度を10at%以上にすることによりニッケルの結晶析出を抑えて、ばね物性(機械強度)を向上させることができる。また、メッキ応力(特に圧縮応力)を抑えてメッキ欠陥の発生を抑制することができる。
また、NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が30at%より大きくなるとNiとPの各種金属間化合物が析出する。これらの金属間化合物は非常に硬く脆いためばね物性が劣化する。
NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が10at%以上30at%以下であると非晶質の存在により、延性を保ちつつ目的のばね物性が得られる。目的のばね物性の具体例として引張り強度1000MPa以上という基準がある。
図5は、図2に示す検査装置10の変形例であり、前記検査装置10の基台11の一部を拡大して示した部分断面図である。なお図5において、図1ないし図3と同じ符号が付けられている部材は図1ないし図3と同じ部材を示している。
図5では、基台11の上下に複数のスパイラル接触子20が設けられている。図5に示すように基台11には、前記スパイラル接触子20が対向する位置に凹部11aが設けられ、その凹部11aの内周壁には導通部17が設けられている。前記導通部17は例えばCuなどでメッキ形成されたものである。
図5に示すように前記基台11は、上下に分離形成されており、前記基台11どうしはその対向面に塗布された異方性導電接着剤19によって接着固定されている。
図5に示すように、平面方向に所定間隔で設けられたスパイラル接触子20の基部21どうしはポリイミド等で形成されたガイドフレーム45によって繋げられ、前記基部21及びガイドフレーム45は、前記基台11の表面に塗布された異方性導電接着剤46によって前記基台11に接着固定される。
図6及び図7を用いて主に本発明におけるスパイラル接触子20の製造方法について説明する。
図6Aに示す符号50は、基板である。この基板50は絶縁性であってもよいが導電性であると後工程でメッキ下地層が必要なくなるので好ましい。例えば前記基板50はCuで形成され厚さは70μmである。
図6Bに示す工程では、前記基板50上にレジスト51を塗布し、さらにスパイラル接触子20の形状に露光現像し、前記レジスト51にスパイラル接触子20のパターン51aを形成する。なお図6Bに示す左側に、レジスト51に形成されたスパイラル接触子20のパターン51aの平面図を示す。図6Bの左図において斜線部分が露光現像後においてもレジスト51として残されている部分で、白色の部分が露光現像によってレジスト51が除去されて形成されたパターン51aである。前記レジスト51にパターン51aを露光現像で形成した後、熱処理を施して前記レジスト51を熱硬化させる。
図6Cでは、前記パターン51a内に露出した基板50表面に、下から導電性部材40、補助弾性部材41及び被膜部材42の順でメッキ形成する。メッキ方法は一般的な電解メッキ法である。これにより図4Bで示した断面形状のスパイラル接触子20が完成する。なお各部材をメッキ形成する度に、水洗してメッキ表面の汚れを除去した後、次の部材のメッキ工程に移行する。
また、例えば図6Cにおいて、前記基板50上に、導電性部材40及び補助弾性部材41の2層構造をメッキ形成してもよい。かかる場合、図4Aで示した断面形状のスパイラル接触子20が完成する。
そして図6Dの工程で、前記レジスト51を除去する。前記レジスト51を除去した後、水洗工程、乾燥工程を施す。
次に図6Eの工程では、例えばポリイミドなどの絶縁性材料からなるガイドフレーム45を、前記ガイドフレーム45に設けられた穴部45aがちょうど各スパイラル接触子20と対面し、且つ前記穴部45aの周縁部45a1が、各スパイラル接触子20の基部21上に重なるように位置決めした後、前記ガイドフレーム45を前記基部21上及び前記基部21間の基板50上に貼り付ける。図6Eの左図は、前記ガイドフレーム45の平面形状である。
図6Eの左図に示すように斜線部が前記ガイドフレーム45の部分であり、前記ガイドフレーム45には、各スパイラル接触子20と対面する位置に穴部45aが設けられている。
前記ガイドフレーム45の下面には例えばエポキシ系熱硬化樹脂が塗布されており、上記のように前記ガイドフレーム45を位置決め、貼り合わせした後、熱処理を施して前記熱硬化樹脂を熱硬化し、前記ガイドフレーム45を前記基部21上及び前記基部21間の基板50上に接着固定する。
次に図6Fの工程では、前記基板50を例えばエッチングなどの方法を用いて除去する。その後、水洗工程、及び乾燥工程を施す。
図6E工程で示したように、隣り合うスパイラル接触子20の基部21どうしが前記ガイドフレーム45によって繋がっているので、図6F工程で基板50を除去しても各スパイラル接触子20がばらばらになることはない。
次に図7に示す製造方法について以下に説明する。
図7Aでは、例えばポリイミド等の絶縁性樹脂で形成された基板60上に、金属箔で形成された本発明における導電性部材40が貼り付けられている。前記金属箔は、本発明における補助弾性部材41であってもよい。なお前記基板60は絶縁性の部材でなくてもよいが、絶縁性樹脂などで形成された基板60を用いると、後工程で前記基板60を図6E工程で説明したガイドフレーム45として使用できるので好ましい。
図7B工程では、前記導電性部材40上に、レジスト61を塗布し、このレジスト61を露光現像して、スパイラル接触子20の形状となるレジスト61の部分を残し、それ以外の部分のレジスト61を除去する。つまり前記レジスト61に形成されるパターン61aは、図6Bで説明したレジスト51とは逆で、図6Bの左図にある斜線部分が前記レジスト61に形成されたパターン61aの部分であり、白色の部分がレジスト61として残される。
次に前記パターン61a内に露出する導電性部材40aを例えばエッチングで除去すると、前記導電性部材40は前記基板60上にスパイラル接触子20の形状として残される。
次に図7C工程では、各スパイラル接触子20のちょうど基部21となる間に設けられた基板60a部分を残して、それ以外の基板60の部分を例えばレーザなどを用いて除去する(矢印で示したのがレーザを意味する)。
図7Dに示すように、各スパイラル接触子20の基部21間が前記基板60aで繋がっているため、各スパイラル接触子20はばらばらにならず、前記基板60aは図6Eで説明したガイドフレーム45と同じ機能をするものとなっている。
図7E工程では、無電解メッキ法を用いて、各スパイラル接触子の各ターン毎の接触子片20aや基部21の周辺に補助弾性部材41をメッキ形成する。無電解メッキ法は、別名、化学メッキ法とも呼ばれ、メッキ液の還元物質と金属イオンを反応させ、化学反応のみを利用して被メッキ物の表面に金属塩を析出してメッキする方法である。
この方法を用いれば、適切に前記導電性部材40の周囲を完全に補助弾性部材41によって覆うことが可能である。なお図7A工程で、補助弾性部材41の金属箔を用いてスパイラル接触子20を形成した場合、図7E工程では、導電性部材40を無電解メッキ法によって前記補助弾性部材41の周囲にメッキ形成する。
次に図8に示す製造方法について以下に説明する。
図8Aでは、例えばポリイミド等の絶縁性樹脂で形成された基板60上に、金属箔で形成された本発明における導電性部材40が貼り付けられている。
前記導電性部材40はCu、Si、Niを有するコルソン合金であることが好ましい。
Cu、Si、Niを有するコルソン合金は高い電気伝導度と高い強度を両立しうる材料であり、スパイラル接触子の材料に適している。
本実施の形態では、組成式がCu−Ni−Si−Mgで表されるコルソン合金を用いた。組成比はCuが96.2質量%、Niが3.0質量%、Siが0.65質量%、Mgが0.15質量%である。
この組成比を有するコルソン合金の20℃における電気伝導度は42から53%IACS、引張り強度は607から840N/mm、20℃における固有抵抗は38.3nΩ・m、熱伝導度は180W/mK、熱膨張係数は17.6×10−6/K(20℃から300℃)、弾性係数は131kN/mm、密度は8.82g/cmである。
なお前記基板60は絶縁性の部材でなくてもよいが、絶縁性樹脂などで形成された基板60を用いると、後工程で前記基板60を図6E工程で説明したガイドフレーム45として使用できるので好ましい。
図8B工程では、前記導電性部材40上に、レジスト61を塗布し、このレジスト61を露光現像して、スパイラル接触子20の形状となるレジスト61の部分を残し、それ以外の部分のレジスト61を除去する。つまり前記レジスト61に形成されるパターン61aは、図6Bで説明したレジスト51とは逆で、図6Bの左図にある斜線部分が前記レジスト61に形成されたパターン61aの部分であり、白色の部分がレジスト61として残される。
次に前記パターン61a内に露出する導電性部材40aを例えばエッチングで除去すると、前記導電性部材40は前記基板60上にスパイラル接触子20の形状として残される。
次に図8C工程では、各スパイラル接触子20のちょうど基部21となる間に設けられた基板60a部分を残して、それ以外の基板60の部分を例えばレーザなどを用いて除去する(矢印で示したのがレーザを意味する)。
図8Dに示すように、各スパイラル接触子20の基部21間が前記基板60aで繋がっているため、各スパイラル接触子20はばらばらにならず、前記基板60aは図6Eで説明したガイドフレーム45と同じ機能をするものとなっている。
図8E工程では、各スパイラル接触子の各ターン毎の接触子片20aや基部21の周辺に密着層70をメッキ形成する。スパイラル接触子20の周囲には電解メッキ法用のメッキ下地層を形成できないので、密着層70のメッキ形成には無電解メッキ法を用いる必要がある。無電解メッキ法は、別名、化学メッキ法とも呼ばれ、メッキ液の還元物質と金属イオンを反応させ、化学反応のみを利用して被メッキ物の表面に金属塩を析出してメッキする方法である。
無電解メッキのメッキ液組成を以下に示す。
NiSO・H0 0.1mol/l
NaHPO・6HO 0.2mol/l
Citric acid 0.5mol/l
(NHSO 0.5mol/l
なお、密着層70のメッキ成膜前に、無電解メッキの還元反応の触媒として働くPdを接触子片20aや基部21の周辺に付着させる。Pdの付着は、接触子片20aや基部21の周辺を塩化パラジウム水溶液または硫酸パラジウム水溶液に浸漬させて、Pdを析出させることによって行なう。Pdの付着工程の前に脱脂処理、エッチングによる表面処理などの前処理を行なうことが好ましい。
密着層70はCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料によって形成される。前記密着層70の膜厚は0.01μmから0.1μmの範囲であることが好ましい。
図8F工程では、無電解メッキ法を用いて、密着層70の上に補助弾性部材41をメッキ形成する。前記補助弾性部材41の膜厚は0.5μmから10μmである。
コルソン合金のようにCu以外の元素Si、Niなどを含有しているCu合金を用いて、導電性部材40を形成すると導電性部材40の表面に元素SiやNiなどが現れて、導電性部材40表面の組成分布が不均一になる。この不均一な導電性部材40の表面に直接、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)をメッキ、特に無電解メッキすると、前記補助弾性部材41の膜厚が不均一に形成されやすくなる。
図8Fに示されるように、補助弾性部材41を前記密着層70上にメッキ成膜すると、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)によって形成される前記補助弾性部材41の膜厚を均一に成膜することが容易になる。この結果、各スパイラル接触子のばね物性を安定化できる。また、前記補助弾性部材41のメッキ密着性も向上する。
この方法を用いれば、適切に前記導電性部材40の周囲を完全に補助弾性部材41によって覆うことが可能である。なお図8A工程で、補助弾性部材41の金属箔を用いてスパイラル接触子20を形成した場合、補助弾性部材41の表面に密着層70を無電解メッキ法によって成膜したのち、導電性部材40を無電解メッキ法によって密着層70上にメッキ形成する。
特に、前記補助弾性部材41をNiPを用いて形成するときには、組成をNi100−x(ただし、xはat%で10≦x≦30)とすることが好ましい。
補助弾性部材41に用いるNiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度を10at%以上にすることによりニッケルの結晶析出を抑えて、ばね物性(機械強度)を向上させることができる。また、メッキ応力(特に圧縮応力)を抑えてメッキ欠陥の発生を抑制することができる。
また、NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が30at%より大きくなるとNiとPの各種金属間化合物が析出する。これらの金属間化合物は非常に硬く脆いためばね物性が劣化する。
NiP(ニッケルリン)合金中のリン濃度が10at%以上30at%以下であると非晶質の存在により、延性を保ちつつ目的のばね物性が得られる。目的のばね物性の具体例として引張り強度1000MPa以上という基準がある。
なお図9は、図6C工程で、例えば導電性部材40を電解メッキ法にてメッキ形成し、図6Dないし図6F工程を経た後、上記した無電解めっき法を用いて前記導電性部材40の周囲に密着層70及び前記補助弾性部材41をメッキ形成した場合である。
なお図10は、図6C工程で、例えば導電性部材40を電解メッキ法にてメッキ形成し、図6Dないし図6F工程を経た後、上記した無電解めっき法を用いて前記導電性部材40の周囲に前記補助弾性部材41をメッキ形成した場合である。
本発明では、上記のような製造方法を用いてスパイラル接触子20を形成した後、図11工程を施す。図11工程で用いられるスパイラル接触子20を接合するための基台11は図5で説明したものと同じものである。
図11A工程では、ちょうどスパイラル接触子20と対面する位置に凹部11aが形成され、さらにその凹部11aの内壁面11a1が例えばメッキなどされ、且つ前記スパイラル接触子20の基部21が対向する、前記凹部11aの上方の周縁部、及び隣り合う周縁部間に異方性導電接着剤46が塗布された基台11を用い、この基台11に前記スパイラル接触子20の基部21を前記異方性導電接着剤46を介して接着固定する。
図11B工程では、ちょうど凹部11a内に下方から突出調整部材70を通し、各スパイラル接触子20の各ターン毎の接触子片20aを上方に突き出す。このとき、内側にある前記接触子片20aほど外側にある接触子片20aよりも上方に突き出すように調整する(なお図11Bや図11Cで示す点線は、複数ある各接触子片20aが前記点線に沿った並んでいることを示すものである)。
図11B工程まで施された基台11を2つ作り、図11C工程で各基台11の底面11bどうしを前記異方性導電接着剤19を用いて貼り合わせ接着固定すると、図5に示す構造の接続装置が完成する。
本発明におけるスパイラル接触子20の製造方法を用いれば、接続装置の小型化においても、非常に簡単な方法で小型化とともに導電性及びばね性に優れたスパイラル接触子20を製造できる。
電子部品の動作を確認するための試験に用いられる検査装置を示す斜視図、 図1の2−2線における断面図を示し、電子部品が装着された状態の断面図、 本発明におけるスパイラル接触子の形状を示す拡大斜視図、 図4A、図4B、図4Cは、それぞれ本発明におけるスパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときの断面図、 基台の上下面にスパイラル接触子が設けられた構造を示す部分断面図、 図6Aないし図6Eは、本発明における第1の製造方法を示すための各工程図、 図7Aないし図7Eは、本発明における第2の製造方法を示すための各工程図、 図8Aないし図8Fは、本発明における第3の製造方法を示すための各工程図、 図6Fの工程後、無電解メッキ法で密着層、補助弾性部材のメッキ形成を施した場合の工程図、 図6Fの工程後、無電解メッキ法で補助弾性部材のメッキ形成を施した場合の工程図、 図11Aないし図11Cは、図6ないし図8に示す工程後に行われる工程図、
符号の説明
1 電子部品
1a 球状接触子(外部接続部)
10 接続装置
11 基台
19、46 異方性導電接着剤
20 スパイラル接触子
20a 接触子片
21 基部
22 巻き始端
23 巻き終端
40 導電性部材
41 補助弾性部材
42 被膜部材
45 ガイドフレーム
50、60 基板
51、61 レジスト

Claims (19)

  1. 基台と、前記基台に渦巻き状に形成された複数のスパイラル接触子とを有し、電子部品の複数の外部接続部が、前記各スパイラル接触子にそれぞれ接触する接続装置において、
    前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても前記スパイラル接触子は導電性部材と、補助弾性部材とが重ねて形成され、前記導電性部材は前記補助弾性部材よりも比抵抗が低く、前記補助弾性部材は前記導電性部材よりも降伏点及び弾性係数が高いことを特徴とする接続装置。
  2. 前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても、前記導電性部材の上面、下面及び両側面が前記補助弾性部材で囲まれている請求項1記載の接続装置。
  3. 前記スパイラル接触子を構成する各ターン毎の接触子片を幅方向と平行な方向から膜厚方向に切断したときに、どの断面においても、前記補助弾性部材の上面、下面及び両側面が前記導電性部材で囲まれている請求項1記載の接続装置。
  4. 前記補助弾性部材は、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択される請求項1ないし3のいずれかに記載の接続装置。
  5. 前記導電性材料は、Cu、Au、Ag又はPdあるいはCu合金から選択される請求項1ないし4のいずれかに記載の接続装置。
  6. 前記導電性部材を形成する前記Cu合金がCu、Si、Niを有するコルソン合金である請求項5に記載の接続装置。
  7. 前記補助弾性部材はNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)から選択され、前記導電性材料はCu合金であり、前記導電性部材と前記補助弾性部材との間にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層が形成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の接続装置。
  8. 前記密着層の膜厚は0.01μmから0.1μmの範囲である請求項7に記載の接続装置。
  9. 前記補助弾性部材がNi100−xによって形成されている請求項4ないし8のいずれかに記載の接続装置、
    ただし、xはat%で10≦x≦30である。
  10. 基台と、前記基台に渦巻き状に形成された複数のスパイラル接触子とを有し、電子部品の複数の外部接続部が、前記各スパイラル接触子にそれぞれ接触する接続装置の製造方法において、
    複数の前記スパイラル接触子を導電性部材と補助弾性部材とを重ねてメッキ形成し、このとき、前記導電性部材には前記補助弾性部材よりも比抵抗が低く、前記補助弾性部材には前記導電性部材よりも降伏点及び弾性係数が高い材料をそれぞれ選択することを特徴とする接続装置の製造方法。
  11. 導電性部材あるいは補助弾性部材のどちらか一方を金属箔からスパイラル形状に形成した後、その上に補助弾性部材あるいは導電性部材を重ねてメッキ形成する請求項10記載の接続装置の製造方法。
  12. 前記導電性部材あるいは補助弾性部材のどちらか一方から複数のスパイラル接触子を形成した後、前記スパイラル接触子の周囲を補助弾性部材あるいは導電性部材で無電解メッキ法によりメッキして覆う請求項10または11に記載の接続装置の製造方法。
  13. 前記導電性部材をCu合金を用いて形成した後、前記導電性部材の上にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層を形成し、この密着層の上に前記補助弾性部材をNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を用いて形成する請求項10ないし12のいずれかに記載の接続装置の製造方法。
  14. 前記補助弾性部材をNiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)を用いて形成した後、前記補助弾性部材の上にCu、Ag、Au、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、またはPtの内から選択された金属材料からなる密着層を形成し、この密着層の上に前記導電性部材をCu合金を用いて形成する請求項10ないし12のいずれかに記載の接続装置の製造方法。
  15. 前記密着層の膜厚を0.01μmから0.1μmの範囲にする請求項13または14に記載の接続装置の製造方法。
  16. 前記補助弾性部材を、NiあるいはNi−X(ただしXは、P、W、Mn、Ti、Beのうちいずれか1種以上)で形成する請求項10ないし15のいずれかに記載の接続装置の製造方法。
  17. 前記補助弾性部材をNi100−xによって形成する請求項16記載の接続装置の製造方法、
    ただし、xはat%で10≦x≦30である。
  18. 前記導電性部材を、Cu、Au、Ag、またはPdあるいはCu合金のいずれかで形成する請求項10ないし17のいずれかに記載の接続装置の製造方法。
  19. 前記導電性部材を形成する前記Cu合金としてCu、Si、Niを有するコルソン合金を用いる請求項18に記載の接続装置の製造方法。
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