JP2006224356A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録ヘッドを搭載したキャリッジに用紙の先端を検出するための用紙検知手段を備えると、連続印刷の場合の印刷速度が低下することになる。
【解決手段】 キャリッジ4に用紙22の有無を検知する第1用紙センサ75を、第1用紙センサ75よりも用紙搬送方向上流側に用紙22の有無を検知する第2用紙センサ76を備え、画像形成モードに応じて、画質優先モードのときには第1用紙センサ75の検知結果に基づいて用紙先端を検出し、速度優先モードのときには第2用紙センサ76の検知結果に基づいて用紙先端を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は画像形成装置に関し、特に記録ヘッドを主走査方向に走査し、用紙を副走査方向に送って画像を形成する画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、プリンタ/ファックス/複写機複合機等の各種画像形成装置としては、記録液(例えばインク)の液滴を吐出する液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドをキャリッジに搭載して、このキャリッジを用紙(材質を紙に限定するものではなく、また、被記録媒体、記録媒体、記録紙、転写材などとも称されるものを含む。)の搬送方向に対して直交する方向にシリアルスキャン(主走査)させるとともに、用紙を記録幅に応じて間歇的に搬送し、搬送と記録を交互に繰り返すことによって用紙に画像を形成(記録、印刷、印字、印写も同義で使用する。)するシリアル型画像形成装置がある。
このような画像形成装置において、用紙を搬送ベルトで搬送することで用紙先端から記録を開始できるようにした場合には、用紙先端検出に誤差が生じると、搬送ベルト上に液滴が着弾して搬送ベルトが汚れるなどの誤記録が発生する。そこで、特許文献1、2に記載されているように、記録ヘッドを搭載するキャリッジに搬送ベルト上の用紙の有無を検知する用紙検知手段を用いて用紙位置を検出することが行われる。
特開2004−237693号公報 特開2004−351837号公報
しかしながら、上述したように記録ヘッドを搭載したキャリッジに用紙検知手段を備えた場合、用紙先端を検出するときには所定位置にキャリッジを固定させておかなければならないため、複数枚の用紙を順次連続的に給紙して同一又は異なる画像を形成する場合、先行する用紙(先行用紙、前頁)に対する記録動作が完了していない間は、後行の用紙(後行用紙、次頁)の用紙先端を検出することができず、結果的に印刷速度が低下することになるという課題がある。
また、記録ヘッドの長さ(複数のノズルからなるノズル列の長さ)に依存して先行用紙と後行用紙との間隔を決定する必要があり、記録ヘッドが長い場合には、用紙間隔も長くなり、記録ヘッドの長さを長くして印刷速度を高めようとしてもその効果が低減してしまうことになるという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、印刷モード(画像形成モード)に応じて用紙位置検出を行なうことができるようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、キャリッジに用紙の有無を検知する第1の検知手段を備えるとともに、この第1の検知手段より用紙搬送方向上流側に用紙の有無を検知する第2の検知手段を備え、第1の検知手段及び第2の検知手段に少なくともいずれかによって用紙の先端を検出する構成とした。
ここで、画像形成モードに応じて第1の検知手段又は第2の検知手段によって用紙の先端を検出し、第1の検知手段により先端を検出する画像形成モードは第2の検知手段によって先端を検出する画像形成モードよりも高い画質で画像を形成するモードであることが好ましい。
また、第1の検知手段によって先端を検出するときには、第1の検知手段を用紙搬送方向と直交する方向に所定の用紙端部検知開始位置から用紙端部検知終了位置に走査させることにより用紙の両端位置をも検出する用紙端部位置検出動作を行い、第2の検知手段によって先端を検出するときには、用紙先端が所定の位置を通過した後に、用紙端部位置検出動作を開始して、用紙端部位置検知動作の走査方向と、その次に印字を行なうための走査方向とが反対方向であるように用紙端部位置検知開始位置及び終了位置を定めることが好ましい。
さらに、第2の検知手段によって先端を検出するときには、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が予め定めた距離X1となるタイミングとし、第1の検知手段によって先端を検出するときには、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が距離X2となるタイミングとし、かつ、X1<X2の関係を充足していることが好ましい。
本発明に係る画像形成装置によれば、キャリッジに用紙の有無を検知する第1の検知手段を備えるとともに、この第1の検知手段より用紙搬送方向上流側に用紙の有無を検知する第2の検知手段を備え、第1の検知手段及び第2の検知手段に少なくともいずれかによって用紙の先端を検出するようにしたので、印刷モードに応じて用紙先端を検出することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同じく概略平面説明図である。
この画像形成装置は、フレーム1を構成する左右の側板1A、1Bに横架したガイド部材であるガイドロッド2とステー3とでキャリッジ4を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ5によって駆動プーリ6Aと従動プーリ6B間に架け渡したタイミングベルト7を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ4には、例えばイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド11を複数のインク吐出口(ノズル)を形成したノズル面11aのノズル列を主走査方向と直交する方向(副走査方向)に配列し、インク吐出方向を下方に向けて装着している。なお、ここでは独立した液滴吐出ヘッドを用いているが、各色の記録液の液滴を吐出する複数のノズル列を有する1又は複数のヘッドを用いる構成とすることもできる。また、色の数及び配列順序はこれに限るものではない。
記録ヘッド11を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。
この記録ヘッド11にはドライバICを搭載し、図示しない制御部との間でハーネス(フレキシブルプリントケーブル)12を介して接続している。
また、キャリッジ4には、記録ヘッド11に各色のインクを供給するための各色のサブタンク15を搭載している。この各色のサブタンク15には各色のインク供給チューブ16を介して、カートリッジ装填部9に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。なお、このカートリッジ装填部9にはインクカートリッジ10内のインクを送液するための供給ポンプユニット17が設けられ、また、インク供給チューブ16は這い回しの途中でフレーム1を構成する後板1Cに係止部材18にて保持されている。
一方、給紙トレイ20の用紙積載部(圧板)21上に積載した用紙22を給紙するための給紙部として、用紙積載部21から用紙22を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)23及び給紙コロ23に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド24を備え、この分離パッド24は給紙コロ23側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙22を記録ヘッド11の下方側に送り込むために、用紙22を案内するガイド部材25と、カウンタローラ26と、搬送ガイド部材27と、先端加圧コロ29を有する押さえ部材28とを備えるとともに、給送された用紙22を静電吸着して記録ヘッド11に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト31を備えている。
この搬送ベルト31は、無端状ベルトであり、搬送ローラ32とテンションローラ33との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成し、周回移動しながら帯電ローラ34によって帯電(電荷付与)される。
この搬送ベルト31としては、1層構造のベルトでも良く、又は複層(2層以上の)構造のベルトでもよい。1層構造の搬送ベルト31の場合には、用紙32や帯電ロー34に接触するので、層全体を絶縁材料で形成している。また、複層構造の搬送ベルト31の場合には、用紙22や帯電ローラ34に接触する側は絶縁層で形成し、用紙22や帯電ローラ34と接触しない側は導電層で形成することが好ましい。
1層構造の搬送ベルト31を形成する絶縁材料や複層構造の搬送ベルト31の絶縁層を形成する絶縁材料としては、例えばPET、PEI、PVDF、PC、ETFE、PTFEなどの樹脂又はエラストマーで導電制御材を含まない材料であることが好ましく、体積抵抗率は1012Ωcm以上、好ましくは1015Ωcmなるように形成する。また、複層構造の搬送ベルト31の導電層を形成する材料としては、上記樹脂やエラストマーにカーボンを含有させて体積抵抗率が10〜10Ωcmとなるように形成することが好ましい。
帯電ローラ34は、搬送ベルト31の表層をなす絶縁層(複層構造のベルトの場合)に接触し、搬送ベルト31の回動に従動して回転するように配置され、軸の両端に加圧力をかけている。この帯電ローラ34は、体積抵抗率が10〜10Ω/□の導電性部材で形成している。この帯電ローラ34には、後述するように、ACバイアス供給部(高圧電源)から例えば2kVの正負極のACバイアス(高電圧)が印加される。このACバイアスは、正弦波や三角波でもよいが、方形波の方がより好ましい。
また、搬送ベルト31の裏側には、記録ヘッド11による印写領域に対応してガイド部材35を配置している。このガイド部材35は、上面が搬送ベルト31を支持する2つのローラ(搬送ローラ32とテンションローラ33)の接線よりも記録ヘッド11側に突出させることで搬送ベルト31の高精度な平面性を維持するようにしている。
この搬送ベルト31は、副走査モータ36によって駆動ベルト37及びタイミングローラ38を介して搬送ローラ32が回転駆動されることによって図2のベルト搬送方向に周回移動する。なお、図示しないが、搬送ローラ32の軸には、スリットを形成したエンコーダホイールを取り付け、このエンコーダホイールのスリットを検知する透過型フォトセンサを設けて、これらのエンコーダホイール及びフォトセンサによってホイールエンコーダを構成している。
さらに、記録ヘッド11で記録された用紙22を排紙トレイ40に排紙するための排紙部として、搬送ベルト31から用紙22を分離するための分離爪41と、排紙ローラ42及び排紙コロ43とを備えている。
また、装置本体1の背面部には、両面印刷を行なうときに用紙22を反転させる手段である両面ユニット51が着脱自在に装着されている。この両面ユニット51は搬送ベルト31の逆方向回転で戻される用紙22を取り込んで反転させて再度カウンタローラ26と搬送ベルト31との間に給紙する。また、この両面ユニット51の上面は手差しトレイ52としている。
さらに、キャリッジ4の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド11のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構61を配置している。この維持回復機構61には、記録ヘッド11の各ノズル面11aをキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)62a〜62d(区別しないときは「キャップ62」という。)と、ノズル面11aをワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード63と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行なうときの液滴を受ける空吐出受け64などを備えている。ここでは、キャップ62aを吸引及び保湿用キャップとし、他のキャップ62b〜62dは保湿用キャップとしている。
また、キャリッジ4の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行なうときの液滴を受ける空吐出受け68を配置し、この空吐出受け68には記録ヘッド11のノズル列方向に沿った開口69などを備えている。
また、図1に示すように、キャリッジ4の前方側には、スリットを形成したエンコーダスケール72を主走査方向に沿って設け、キャリッジ4の前面側にはエンコーダスケール72のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ73を設け、これらによって、キャリッジ4の主走査方向位置(ホーム位置に対する位置)を検知するためのリニアエンコーダ74を構成している。
さらに、キャリッジ4の印字領域側側面部に搬送ベルト31で搬送される用紙22の有無を検知する反射型フォトセンサで構成した第1の検知手段である第1用紙センサ75を設けている。この第1用紙センサ75は記録ヘッド11による記録位置(印字領域)よりも用紙搬送方向上流側で用紙22を検知できる位置に設けている。また、この用紙センサ75はキャリッジ3がホーム位置(図2で右端に移動した位置)にあるときに記録領域側(搬送ベルト31側)に位置する側に設けている。
また、キャリッジ4よりも用紙搬送方向上流位置(ここでは、先端加圧コロ29近傍で、搬送ベルト31の略中央部)に、第2の検知手段である第2用紙センサ76を設けている。この第2用紙センサ76の用紙搬送方向上流側の位置は、検出精度の観点から可能な限り第1用紙センサ75の近くが好ましく、かつ、第1用紙センサ75よりも記録ヘッド11の上流でなければならない。
さらに、搬送ローラ31とカウンタローラ26とで搬送ローラニップ部78を形成し、この搬送ローラニップ部78よりも用紙搬送方向上流側の所定の位置に用紙22を検出する用紙センサ77を配置している。この用紙センサ77は用紙22が検知レバー77aを変位させることで用紙22を検出する(図1の破線図示の位置がオン位置である)。なお、この用紙センサ77は用紙22の給紙を検出するためのものである。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙22が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙22はガイド25で案内され、搬送ベルト31とカウンタローラ26との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド27で案内されて先端加圧コロ29で搬送ベルト31に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、後述するACバイアス供給部から帯電ローラ34に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト31が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト31上に用紙32が給送されると、用紙22が搬送ベルト31に静電力で吸着され、搬送ベルト31の周回移動によって用紙22が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ4を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド11を駆動することにより、停止している用紙22にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙22を所定量搬送後、次の行の記録を行なう。記録終了信号又は用紙22の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙22を排紙トレイ40に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト31を逆回転させることで、記録済みの用紙32を両面給紙ユニット51内に送り込み、用紙22を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ26と搬送ベルト31との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル31で搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ40に排紙する。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図3のブロック図を参照して説明する。
この制御部100は、この装置全体の制御を司るCPU101と、CPU101が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM102と、画像データ等を一時格納するRAM103と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ104と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行なう画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC105とを備えている。
また、この制御部100は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行なうためのI/F106と、記録ヘッド11を駆動するための駆動波形を生成するとともに、記録ヘッド11の圧力発生手段を選択駆動させる画像データ及びそれに伴う各種データをヘッドドライバ108に出力するヘッド制御部107と、主走査モータ5を駆動するための主走査モータ駆動部110と、副走査モータ36を駆動するための副走査モータ駆動部111と、帯電ローラ34にACバイアスを供給するACバイアス供給部112と、給紙コロ23に副走査モータ36の回転を伝達するための給紙クラッチ116をON/OFFするためのドライバ115、リニアエンコーダ74、ホイールエンコーダ136からの検出パルス、第1用紙センサ75、第2用紙センサ76、用紙センサ77からの各検知信号、及びその他の各種センサからの検知信号を入力するためのI/O113などを備えている。また、この制御部100には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行なうための操作パネル114が接続されている。
ここで、制御部100は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト200のプリンタドライバ201が生成した印刷データ等をケーブル或いはネットを介してI/F106で受信する。
そして、制御部100のCPU101は、I/F106に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC105にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッド制御部107に転送し、ヘッド制御部107から所要のタイミングでヘッドドライバ108に画像データや駆動波形を出力する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM102にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト200側のプリンタドライバ201で画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。ここでは、プリンタドライバ201で行なうようにしている。
ヘッド制御部107の駆動波形生成部は、ROM102に格納されてCPU101で読み出される駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び増幅器等で構成され、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形をヘッドドライバ108に対して出力する。
ヘッドドライバ108は、シリアルに入力される記録ヘッド11の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいてヘッド制御部107の駆動波形生成部から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド11の圧力発生手段に対して印加することで記録ヘッド11を駆動する。なお、このヘッドドライバ108は、例えば、クロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動パルスを選択的に記録ヘッド11の圧力発生手段に印加する。
主走査モータ駆動部110は、CPU101側から与えられる目標値とリニアエンコーダ74からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づいて制御値を算出して内部のモータドライバを介して主走査モータ5を駆動する。
同様に、副走査モータ駆動制御部111は、CPU101側から与えられる目標値とホイールエンコーダ136からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づいて制御値を算出して内部のモータドライバを介して副走査モータ36を駆動する。
そこで、この画像形成装置における制御部による印字制御(記録制御)の概要について図4ないし図6をも参照して説明する。
まず、図4に示すように、ホスト(例えばPC)200のプリンタドライバ201からの印刷データを受信すると、印刷モード(印字モード)が印字速度よりも画質を優先するモード(画質優先モード)であるか、画質よりも印字速度を優先させるモード(速度優先モード)であるかを判別する。
そして、画質優先モードであれば、前用紙(先行用紙)の先端が予め定めた所定位置A1を通過した後に、給紙クラッチ116をオンして副走査モータ36の回転を給紙ローラ23に与える。これにより、給紙ローラ23が図1で時計方向に1回転し、給紙トレイ20から用紙22がフリクションパッド24で1枚に分離されて送り出される。このときの所定位置A1を基準として定めた後行用紙の給紙タイミングは、先行用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が予め定めた距離X2となるタイミングである。
この給紙クラッチON後、先行用紙への印字が終了するまで先行用紙への印字を継続し、先行用紙への印字が終了したタイミングで、主走査モータ5を回転駆動してキャリッジ4を搬送ベルト31の略中央部(あるいは給紙する用紙サイズの用紙の略中央部)に移動させる。
そして、前述したと同様にして後行用紙22の給紙を行ない、第1用紙センサ75の検知信号をチェックして、用紙22の先端が検知されたか否かを判別し、用紙22の先端を検知したときには、キャリッジ3を書き出し位置(記録開始位置)に移動させた後、用紙22を所定の印字開始位置まで搬送(フィード)して停止させる。
このとき、第1用紙センサ75は、記録ヘッド11による印字領域よりも用紙搬送方向上流側で用紙22の先端を検知するので、用紙22の先端の検知位置ずれが生じても、用紙22を印字開始位置に確実に送ることができ、用紙22の先端から印字を開始する場合でも搬送ベルト31上に誤印字されるようなことはない。
その後、用紙22の所定量のフィードが完了してキャリッジ4の書き出し開始タイミングになれば、ホーム位置を基準にしてエンコーダ74の出力に基づいてキャリッジ4の記録領域側への移動を開始し、このとき第1用紙センサ75の検知信号をチェックして用紙22があるか否かを判別し、用紙22があるときに所要の印字(記録動作)を行った後印字終了か否かを判別し、用紙22が検出されないときには記録動作を行わないで印字終了か否かを判別して、印字終了になれば用紙の排出動作を行なう。
これにより、用紙22がない箇所での印字(インク滴吐出)が行われないので、搬送ベルト31上にインク滴を打ち込むことがなくなり、搬送ベルト31や用紙22の汚れを防止することができる。
以上に対し、ホスト200からの印刷データを受信し、印刷モード(印字モード)を判定したときに、画質より印字速度を優先させる速度優先モードであると判定した場合には、図5に示す処理に移行し、まず、通常モードか印刷済み紙モードかを判別する。
このとき、通常モードであれば、前用紙(先行用紙)の先端が予め定めた所定位置A1よりも用紙搬送方向上流側の予め定めた所定位置A2を通過した後に、給紙クラッチ116をオンして、上述したように後行用紙22の給紙動作を開始する。ただし、所定位置A2は、所定位置A1よりも用紙搬送方向上流である。
このときの所定位置A2を基準として定まる後行用紙の給紙タイミングは、先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が距離X1となるタイミングである。なお、前述した距離X2と距離X1との関係は所定位置A1、A2の関係からX1<X2の関係になる。
その後、先行用紙への印字が終了するまで先行用紙への印字を継続し、先行用紙への印字が終了したときには、キャリッジ4を書き出し位置に移動し、第2用紙センサ75の検知信号をチェックして、給紙された後行用紙22の先端が検知されたか否かを判別し、用紙22の先端を検知した時から用紙22を所定の印字開始位置まで搬送(フィード)して停止させる。
その後、上述したように、キャリッジ4の書き出しタイミングになれば、ホーム位置を基準にしてエンコーダ74の出力に基づいてキャリッジ4の記録領域側への移動を開始し、このとき第1用紙センサ75の検知信号をチェックして用紙22があるか否かを判別し、用紙22があるときに所要の印字(記録動作)を行った後印字終了か否かを判別し、用紙22が検出されないときには記録動作を行わないで印字終了か否かを判別して、印字終了になれば用紙の排出動作を行なう。
これにより、この場合にも、用紙22がない箇所での印字(インク滴吐出)が行われないので、搬送ベルト31上にインク滴を打ち込むことがなくなり、搬送ベルト31や用紙22の汚れを防止することができる。
この場合、記録ヘッドを搭載したキャリッジの動作を制限されることなく、また、キャリッジの位置と関係なく用紙先端を検出できるため、前用紙と次用紙との間隔をつめることが可能となり、印字速度を速めることができる。
このように、画像形成モード(印刷モード、印字モード)に応じて第1の検知手段又は第2の検知手段によって用紙の先端を検出し、第1の検知手段により先端を検出する画像形成モードは第2の検知手段によって先端を検出する画像形成モードよりも高い画質で画像を形成するモードとすることによって、印刷モードに応じた最適の用紙先端検出を行なうことができる。
つまり、用紙搬送路上に用紙を検知する検知手段を設けただけでは、用紙平行度を確保することが困難となる可能性があり、平行でない用紙に対して検知を行なうことにより位置精度を確保することが難しくなることから、画像形成モードによって使用する検知手段を切り替え、第1の検知手段により先端を検出する画像形成モードは第2の検知手段によって先端を検出する画像形成モードよりも高い画質で画像を形成するモードとすることで、画質が要求される場合に画像品質の低下を防止することができる。
また、第2の検知手段によって先端を検出するとき(ここでは速度優先モードのとき)には、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が予め定めた距離X1となるタイミングとし、第1の検知手段によって先端を検出するとき(同じく画質優先モードのとき)には、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が距離X2となるタイミングとし、かつ、X1<X2の関係を充足していることにより、可能な限り連続して給紙する用紙間の距離を短くして、連続印刷時のトータル印刷時間の短縮を図ることができる。
以上の通常モードだけでは、搬送路上の部材と同一濃度の画像が印刷されている印刷済み用紙に印刷を行おうとすると、印刷済み部分を用紙無しと誤検知し、正しく印刷することができない。
本実施形態のハードウェア構成で印刷済み用紙の用紙上にのみ印刷し、用紙外部には印刷しないようにするには、用紙上を用紙センサで走査し、最初の用紙有り検出位置と最後の用紙無し検出位置を用紙両端位置と記憶しておき、その両端位置の内側でのみインク滴を吐出するよう制御する必要がある。
そこで、上述した速度優先モードに移行した後に行なう通常モードか印刷済み紙モードかの判別処理において、印刷済み紙モードであると判定したときには、図6に示す処理に以降する。
そして、前用紙(先行用紙)の先端が予め定めた所定位置A1よりも用紙搬送方向上流側の予め定めた所定位置A2を通過した後に、給紙クラッチ116をオンして、上述したように後行用紙22の給紙動作を開始し、その後、先行用紙への印字が終了するまで先行用紙への印字を継続し、先行用紙への印字が終了したしたきには、キャリッジ4を用紙端部検出開始位置に移動させ、第2用紙センサ75の検知信号をチェックして、給紙された後行用紙22の先端が検知されたか否かを判別する。
この第2用紙センサ75で用紙の先端を検出したときから予め定めた所定距離だけ用紙22を搬送(フィード)して用紙端部検出開始タイミングになったときには、用紙端部検出のためにキャリッジ4の移動を開始し、第1用紙センサ75の検知結果に基づいて用22紙の両端部を検出して、検出した用紙の両端部位置(又は一方端位置と用紙幅)を記憶する。
その後、用紙22を所定量搬送し、用紙書き出し開始タイミングになったときに、キャリッジ4を記録領域に移動する。このとき、上述した用紙端部検出(用紙幅検出)動作では、用紙端部検出のための走査終了直後、印字のための走査を開始できるよう、印字のための走査と反対方向となるように用紙端部検出開始位置を定め、この用紙端部検出開始位置から用紙端部検出のための走査を行なうようにしているので、迅速に印字走査に移行することができる。
そして、上述したように、キャリッジ4の書き出しタイミングになれば、ホーム位置を基準にしてエンコーダ74の出力に基づいてキャリッジ4の記録領域側への移動を開始し、このとき第1用紙センサ75の検知信号をチェックして用紙22があるか否かを判別し、用紙22があるときに所要の印字(記録動作)を行った後印字終了か否かを判別し、用紙22が検出されないときには記録動作を行わないで印字終了か否かを判別して、印字終了になれば用紙の排出動作を行なう。
このように、第1の検知手段によって先端を検出するときには、第1の検知手段を用紙搬送方向と直交する方向に所定の用紙端部検知開始位置から用紙端部検知終了位置に走査させることにより用紙の両端位置をも検出する用紙端部位置検出動作を行い、第2の検知手段によって先端を検出するときには、用紙先端が所定の位置を通過した後に、用紙端部位置検出動作を開始して、用紙端部位置検知動作の走査方向と、その次に印字を行なうための走査方向とが反対方向であるように用紙端部位置検知開始位置及び終了位置を定めることで、高速で用紙両端位置を検出することができるとともに、第2の検知手段で用紙両端位置を検出する場合でも次の記録動作への移行を迅速に行なうことができるようになる。
なお、本発明はインクジェット記録装置に限らず、複写装置、ファクシミリ装置、複写装置/プリンタ/ファクシミリ装置の複合機などの画像形成装置にも適用することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成を説明する側面説明図である。 同じく模式的平面説明図である。 同画像形成装置における制御部の概要を説明するブロック説明図である。 同画像形成装置における印刷制御のうちの画質優先モードでの印刷制御の一例の説明に供するフロー図である。 同じく速度優先モードの内の通常モードでの印刷制御の一例の説明に供するフロー図である。 同じく速度優先モードの内の通常モードでの印刷済み紙モードでの印刷制御の一例の説明に供するフロー図である。
符号の説明
4…キャリッジ
5…主走査モータ
11…記録ヘッド
20…給紙トレイ
22…被記録媒体(用紙)
31…搬送ベルト
32…搬送ローラ
36…副走査モータ
51…両面ユニット
75…第1用紙センサ(第1の検知手段)
76…第2用紙センサ(第2の検知手段)

Claims (4)

  1. 記録ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に走査させ、用紙を副走査方向に間歇的に搬送して前記用紙に画像を形成する画像形成装置において、前記キャリッジに前記用紙の有無を検知する第1の検知手段を備えるとともに、この第1の検知手段より用紙搬送方向上流側に前記用紙の有無を検知する第2の検知手段を備え、前記第1の検知手段及び第2の検知手段に少なくともいずれかによって前記用紙の先端を検出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、画像形成モードに応じて前記第1の検知手段又は第2の検知手段によって前記用紙の先端を検出し、前記第1の検知手段により先端を検出する画像形成モードは前記第2の検知手段によって先端を検出する画像形成モードよりも高い画質で画像を形成するモードであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記第1の検知手段によって先端を検出するときには、前記第1の検知手段を用紙搬送方向と直交する方向に所定の用紙端部検知開始位置から用紙端部検知終了位置に走査させることにより前記用紙の両端位置をも検出する用紙端部位置検出動作を行い、前記第2の検知手段によって先端を検出するときには、用紙先端が所定の位置を通過した後に、前記用紙端部位置検出動作を開始して、前記用紙端部位置検知動作の走査方向と、その次に印字を行なうための走査方向とが反対方向であるように用紙端部位置検知開始位置及び終了位置を定めることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記第2の検知手段によって先端を検出するときには、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が予め定めた距離X1となるタイミングとし、前記第1の検知手段によって先端を検出するときには、給紙開始のタイミングを先行する用紙の後端と後行の用紙の先端との距離が距離X2となるタイミングとし、かつ、X1<X2の関係を充足していることを特徴とする画像形成装置。
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