JP2005088467A - 画像形成装置及び液滴吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 被記録媒体の送り誤差が生じると、白スジや濃度ムラが発生して画像品質が低下し、また、双方向印刷で往路印刷で印刷した印刷領域と復路印刷で印刷した印刷領域との境界部に色差ムラが発生して画像品質低下する。
【解決手段】 記録ヘッド7には1回のスキャンの印刷領域に対応するノズル71とともに、印刷領域外に補正用ノズル72を備え、補正用ノズル72を使用することで印刷領域を副走査方向に補正移動させて被記録媒体12の送り誤差による濃度ムラ、白スジを低減し、また、補正用ノズル72に境界部に色差低減マスクパターンを印刷することで色差ムラを低減できるようにする。
【選択図】 図4

Description

本発明は画像形成装置及び液滴吐出ヘッドに関し、特に液滴吐出ヘッドを記録ヘッドに用いる画像形成装置及びその液滴吐出ヘッドに関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらを複合した複合機(MFP)等の画像形成装置として、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを記録ヘッドに備えたインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、記録ヘッドから被記録媒体(以下、「用紙」とも言うが、材質を紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、液滴が付着可能なものの意味であり、記録媒体、記録紙などとも称される。)にインク滴を吐出して記録(画像形成)を行うものであり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。
このようなインクジェット記録装置において、画像を形成する手段である記録ヘッドをキャリッジに搭載して、キャリッジを走査させ、被記録媒体を搬送することで画像を形成するシリアル型の装置と、記録幅領域に相当するノズル列を有するライン型ヘッドを用いて、被記録媒体を搬送することで画像を形成するライン型の装置がある。
いずれの方式の装置であっても、被記録媒体を搬送することが必要であるために、被記録媒体の送り誤差が生じると、白スジや濃度ムラが発生し、画像品質が低下することになる。また、複数色のインク滴を吐出してカラー画像を形成する場合、シリアル型装置で双方向印刷を行うと、往路印刷時の色の吐出順序と、復路印刷時の色の吐出順序が異なるために、往路印刷で印刷した印刷領域と復路印刷で印刷した印刷領域との境界部に色差ムラが発生して画像品質が低下することになる。
このように画像形成装置における白スジや濃度ムラの発生は画像品質の低下を招くことから、例えば、記録媒体(本明細書でいう被記録媒体)における同一の主走査記録領域に対し異なるノズル群によって複数回主走査を行うと共に複数回の主走査各々においては、間引きマスクパターンに従って間引き画像を形成することにより画像を完成させる手段と、同一記録走査領域内を主走査方向と異なる副走査方向に沿って所定のピッチで分割し、各分割領域に対し間引きマスクパターンによって定まる記録デューティーを異なる値に設定する記録デューティー設定手段とを備え、白スジや濃度ムラを低減しようとインクジェット記録装置が知られている。
特開2002−96455号公報
また、複数個の小マルチノズルヘッドを配列して大マルチノズルヘッドを構成する場合に、小マルチノズルヘッドは1ノズル分オーバーラップさせて配列したインクジェット記録装置も知られている。
特開平6−255098号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載のインクジェット記録装置にあっても、同一の主走査領域に対する記録は副走査方向の配置される記録ヘッドの複数のノズルのすべてを使用して行うことになるので、ヘッドの吐出特性のばらつきに起因する白スジや濃度ムラが低減されるとしても、被記録媒体の送り誤差によって生じる白スジや濃度ムラを解消するものではないという課題がある。同様に、シリアル型装置で双方向印刷を行う場合の印刷領域の境界部に生じる色差ムラを低減するものではないという課題がある。
また、特許文献2に記載のインクジェット記録装置にあっても、同様に、被記録媒体の送り誤差によって生じる白スジや濃度ムラを解消するものではないという課題がある。また、特許文献2に記載のインクジェット記録装置は、ライン型であるので、シリアル型装置で双方向印刷を行う場合の印刷領域の境界部に生じる色差ムラを低減することはできない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で被記録媒体の送り誤差に伴う白スジや濃度ムラを低減し、あるいは双方向印刷における印刷境界部の色差ズレを低減することで、高画質画像を形成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、記録ヘッドに画像形成領域を補正するための補正用ノズルを備えている構成としたものである。
ここで、被記録媒体の副走査送り誤差に対する画像形成領域のズレを補正するために記録ヘッドの補正用ノズルを使用することができる。
本発明に係る画像形成装置は、記録ヘッドに印刷境界部を印刷するため補正用ノズルを備えている構成としたものである。
ここで、印刷境界部に色差低減用のマスクパターンを印刷することが好ましい。この場合、記録ヘッドをキャリッジに搭載して双方向印刷を行うことが好ましい。
本発明に係る液滴吐出ヘッドは、一走査の印刷に対応する領域を越える領域に補正用ノズルを備えている構成としたものである。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録ヘッドに画像形成領域を補正するための補正用ノズルを備えているので、被記録媒体の送り誤差に基づいて使用するノズルを選択することで画像形成領域を補正することができ、当該誤差による白スジや濃度ムラを低減することができて画像品質を向上させることができるようになる。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録ヘッドに印刷境界部を印刷するため補正用ノズルを備えているので、印刷境界部に色差低減用のパターンを印刷することができ、双方向印刷に伴う印刷境界部の色差ズレを低減することができて画像品質を向上させることができるようになる。
本発明に係る液滴吐出ヘッドによれば、一走査の印刷に対応する領域を越える領域に補正用ノズルを備えているので、記録媒体の送り誤差に伴って使用するノズルを領域を変更し、あるいは双方向印刷の印刷境界部に色差低減用パターンを印刷することが可能になり、画像品質の向上を図れる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る画像形成装置の全体構成を説明する側面説明図、図2は同装置の要部平面説明図、図3は同装置の要部斜視説明図である。
この画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド1とガイドレール2とでキャリッジ3を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ4でタイミングベルト5を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ3には、例えば、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッドからなる4個の記録ヘッド7(色で区別するときには、ヘッド7k、7c、7m、7yと表記する。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド7を構成する液滴吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインク(液体)を吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
ここで、記録ヘッド7を構成する液滴吐出ヘッドについて図4を参照して説明する。なお、図4(a)は同ヘッドをノズル面側から見た底面説明図、図4(b)は同ヘッドを用紙12との関係で側面から見た模式的説明図である。
この液滴吐出ヘッド(記録ヘッド7)は、1回のスキャンで印刷(印字)する副走査方向の範囲(印字範囲)に対応する複数のノズル71のノズル列と、この1回のスキャンでの印字範囲を越える両側の領域に対応する1又は複数(図では複数を図示)の補正用ノズル72とを備えている。すなわち、1回の走査で印刷する領域を副走査方向に越える領域に1又は複数の補正用ノズル72を設けている。
図1に戻って、キャリッジ3には、記録ヘッド7に各色のインクを供給するための各色のサブタンク8を搭載している。このサブタンク8には図示しないインク供給チューブを介してメインタンク(インクカートリッジ)からインクが補充供給される。
一方、給紙カセット10などの用紙積載部(圧板)11上に積載した用紙12を給紙するための給紙部として、用紙積載部11から用紙12を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ)13及び給紙ローラ13に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド14を備え、この分離パッド14は給紙ローラ13側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙12を記録ヘッド7の下方側で搬送するための搬送部として、用紙12を静電吸着して搬送するための搬送ベルト21と、給紙部からガイド15を介して送られる用紙12を搬送ベルト21との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ22と、略鉛直上方に送られる用紙12を略90°方向転換させて搬送ベルト21上に倣わせるための搬送ガイド23と、押さえ部材24で搬送ベルト21側に付勢された先端加圧コロ25とを備えている。また、搬送ベルト21表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ26を備えている。
ここで、搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ27とテンションローラ28との間に掛け渡されて、副走査モータ31からタイミングベルト32及びタイミングローラ33を介して搬送ローラ27が回転されることで、図2のベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。なお、搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド7による画像形成領域に対応してガイド部材29を配置している。
また、図2に示すように、搬送ローラ27の軸には、スリット円板34を取り付け、このスリット円板34のスリットを検知するセンサ35を設けて、これらのスリット円板34及びセンサ35によってエンコーダ36を構成している。
帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触し、搬送ベルト21の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に各2.5Nをかけている。
また、キャリッジ3の前方側には、図1及び図3に示すように、スリットを形成したエンコーダスケール42を設け、キャリッジ3の前面側にはエンコーダスケール42のスリットを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ43を設け、これらによって、キャリッジ3の主走査方向位置(ホーム位置に対する位置)を検知するためのエンコーダ44を構成している。
さらに、記録ヘッド7で記録された用紙12を排紙するための排紙部として、搬送ベルト21から用紙12を分離するための分離部と、排紙ローラ52及び排紙コロ53と、排紙される用紙12をストックする排紙トレイ54とを備えている。
また、背部には両面給紙ユニット61が着脱自在に装着されている。この両面給紙ユニット61は搬送ベルト21の逆方向回転で戻される用紙12を取り込んで反転させて再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙する。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙12が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙12はガイド15で案内され、搬送ベルト21とカウンタローラ22との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド23で案内されて先端加圧コロ25で搬送ベルト21に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御回路によって高圧電源から帯電ローラ26に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト21が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト21上に用紙12が給送されると、用紙12が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙12が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド7を駆動することにより、停止している用紙12にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙12を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙12を排紙トレイ54に排紙する。
また、両面印刷の場合には、表面(最初に印刷する面)の記録が終了したときに、搬送ベルト21を逆回転させることで、記録済みの用紙12を両面給紙ユニット61内に送り込み、用紙12を反転させて(裏面が印刷面となる状態にして)再度カウンタローラ22と搬送ベルト21との間に給紙し、タイミング制御を行って、前述したと同様に搬送ベル21上に搬送して裏面に記録を行った後、排紙トレイ54に排紙する。
次に、この画像形成装置における記録ヘッド7を構成する液滴吐出ヘッドについて図4を参照して説明する。なお、図4(a)は同ヘッドをノズル面側から見た平面説明図、図4(b)は同ヘッドを用紙12との関係で側面から見た模式的説明図である。
この液滴吐出ヘッド(記録ヘッド7)は、1回のスキャンで印刷(印字)する副走査方向の範囲(印字範囲)に対応する複数のノズル71のノズル列と、この1回のスキャンでの印字範囲を越える両側の領域に対応する1又は複数(図では複数を図示)の補正用ノズル72とを備えている。なお、ノズルの並び(ノズル列)は1列としているが、複数のノズル列とすることもできる。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図5のブロック図を参照して説明する。
この制御部80は、この装置全体の制御を司るCPU81と、CPU81が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM82と、画像データ等を一時格納するRAM83と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)84と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC85とを備えている。
また、この制御部80は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F86と、記録ヘッド7を駆動制御するためのヘッド駆動制御部87及びヘッドドライバ88と、主走査モータ4を駆動するための主走査モータ駆動部90と、副走査モータ31を駆動するための副走査モータ駆動部91と、エンコーダ36、44からの検出パルス及び各種センサからの検知信号を入力するためのI/O92などを備えている。また、この制御部80には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル93が接続されている。
制御部80は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト側からの印刷データ等をケーブル或いはネットを介してI/F86で受信する。
そして、CPU81は、I/F86に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC85にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行ってヘッド駆動制御部87に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えばROM82にフォントデータを格納して行っても良いし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしても良い。
ヘッド駆動制御部87は、記録ヘッド7の1行分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を受け取ると、この1行分のドットパターンデータを、クロック信号に同期して、ヘッドドライバ88にシリアルデータで送出し、また所定のタイミングでラッチ信号をヘッドドライバ88に送出する。
このヘッド駆動制御部87は、駆動波形(駆動信号)のパターンデータを格納したROM(ROM82で構成することもできる。)と、このROMから読出される駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器を含む波形生成回路及びアンプ等で構成される駆動波形発生回路を含む。
また、ヘッドドライバ88は、ヘッド駆動制御部87からのクロック信号及び画像データであるシリアルデータを入力するシフトレジスタと、シフトレジスタのレジスト値をヘッド駆動制御部87からのラッチ信号でラッチするラッチ回路と、ラッチ回路の出力値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)と、このレベルシフタでオン/オフが制御されるアナログスイッチアレイ(スイッチ手段)等を含み、アナログスイッチアレイのオン/オフを制御することで駆動波形に含まれる所要の駆動波形を選択的に記録ヘッド7のアクチュエータ手段に印加してヘッドを駆動する。
次に、このように構成した画像形成装置の作用について説明するが、その前に、従前の画像形成装置における被記録媒体送り誤差に対する白スジや濃度ムラの発生について図21ないし図28を参照して説明する。
まず、シリアル型画像形成装置における印刷方法は、図21(a)に示すように、被記録媒体(用紙)501に対して記録ヘッドを搭載したキャリッジ502を主走査方向(往路方向)に移動させながら画像を印刷する(往路印刷、印刷された領域を印刷結果503で図示する。)、同図(b)に示すように、1スキャン(走査)での印刷が終了すると、図22に示すように、被記録媒体501を副走査方向に1スキャン分送り、次いで、図23に示すように、キャリッジ502を主走査方向(復路方向)に移動させながら画像を印刷する(復路印刷、印刷結果504)。
ここで、キャリッジ502に搭載される液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド510は、図24に示すように、1回のスキャンでの印字範囲に対応する領域に複数のノズル511を配列したものである。
この場合、記録ヘッド501のノズル数をn個として、端からノズルN0、N1〜Nn−1、Nnすると、この記録ヘッド501に対する印刷データの転送は、図25に示すように、クロックCLKに応じて印刷データであるヘッドデータHDとしてデータHD0〜HDnをシリアルにシフトレジスタに転送し、n個のデータHD0〜HDnをシフトレジスタに転送し終わった段階でラッチ信号LATによってラッチする。
このラッチしたデータHD0〜HDnは図26に示すように記録ヘッド510の各ノズルN0〜Nnに対応するので、データHD0〜HDnに応じてアクチュエータ手段が選択的に駆動されて、各ノズルN0〜Nnから液滴を吐出され、印字が行われる。
このような印刷方式で印刷を行う場合、図27に示すように、被記録媒体501の副走査送りが予め定めた送り量(規定量)よりも少ないと、nスキャン目の印刷領域521とn+1スキャン目の印刷領域522の一部が重なることになる。つまり、記録ヘッド510のノズルNnの印刷部位はnスキャン目の印刷領域521が終了した理想の印字位置P0であるが、実際にはnスキャン目の印刷領域521に入り込んでしまう印字位置P1になり、印刷が重なってしまう領域523が生じることになる。このように、被記録媒体の送り誤差によって連続するスキャンの印刷領域の一部が重なると、濃度ムラや色ムラが生じることになる。
また、図28に示すように、被記録媒体501の副走査送りが予め定めた送り量(規定量)よりも多い、nスキャン目の印刷領域511とn+1スキャン目の印刷領域512との間に印字されない領域524が生じることになる。つまり、記録ヘッド510のノズルNnの印刷部位はnスキャン目の印刷領域521が終了した理想の印字位置P0であるが、実際にはnスキャン目の印刷領域521の最後から離れた印字位置P2となって、印刷できない領域524が生じることになる。このように、被記録媒体の送り誤差によって連続するスキャンの印刷領域の一部が離れると、白スジが生じることになる。
そこで、本発明における被記録媒体送り誤差に対する白スジや濃度ムラの低減のための動作について図6以降を参照して説明する。
ここでは、図6に示すように、記録ヘッド7の補正用ノズル72を1回のスキャンでの印字範囲の領域外にそれぞれ1個増設した例で説明し、1回のスキャンでの印字範囲の領域内のノズル列のノズル71はノズルN0〜Nnのn個とし、領域外の補正用ノズル72をそれぞれノズルNa、Nbとする。また、データ転送方向は図6の矢印で示すようにノズルNa側からノズルNb側に向かう方向とする。
(1)データ転送
この記録ヘッド7を用いて印刷を実行する場合、図7に示すように、記録ヘッド7にノズル71の数(n個)に応じたn個の印刷データHD0〜HDnをシリアルデータで転送する。この転送時点では、増設ノズルNaがあるので、図8に示すように、印刷データHD0〜HDnはノズルNa及びN0〜Nn−1まで転送された状態になる。このとき、ラッチ信号LATを出力せず(図7に仮想線で図示している。)、したがって、印刷データHD0〜HDnは記録ヘッド7のヘッドドライバ88に格納されない。
(2)副走査送り量が規定量より小さい場合
副走査の送り量をエンコーダ26からの検出パルスのカウントなどの方法で監視し、送り量が予め定めた規定値より小さい(色重ねの可能性がある)場合には、図9に示すように、印刷データHDとしては、印刷に使用するノズルを可変する補正データを転送せずに、ラッチ信号LAT信号を出力する。これによって、図10に示すように、印刷データHD0〜HDnはノズルNa及びN0〜Nn−1に対応してヘッドドライバ88に格納され、図9に示すように、ヘッドドライバ88によって記録ヘッド7のノズルNa及びN0〜Nn−1のうちの印字用ノズル(図9では印字用ヘッドと表記する。以下、同じ)に駆動信号が与えられることによって印刷が実行される。
したがって、図11に示すように、記録ヘッド7のノズルNnを使用して印字した場合には、n+1スキャンで理想の印字位置P0から実際の印字位置P1にずれてnスキャン目の印刷領域101とn+1スキャン目の印刷領域102が重複し、色重ねによる濃度ムラが生じるが、ここでは記録ヘッド7のノズルNnを使用しないので、重なり領域が1ノズル分の少なくなり、色重ねによるムラが低減する。
つまり、副走査送り量が規定量よりも少ない場合には、滴吐出に使用するノズルを一方の端の補正用ノズル側にずらして記録ヘッドによる画像形成領域を補正することによって重なり領域を少なくして、濃度ムラを低減することができる。
(3)副走査送り量に誤差が無かった場合
副走査送り量が予め定めた規定値である場合には、図12に示すように、図7の印刷データHD0に続けて、無効の印刷データ(印刷を行わないデータ)HDNullを転送し、この段階でラッチ信号LAT信号を出力する。これによって、図13に示すように、印刷データHD0〜HDnはノズルN0〜Nnに対応してヘッドドライバ88に格納され、図12に示すように、ヘッドドライバ88によって記録ヘッド7のノズルN0〜Nnのうちの印字用ノズルに駆動信号が与えられることによって印刷が実行される。
したがって、図14に示すように、記録ヘッド7の通常の印刷領域に対応するノズルN0〜Nnによる印字が行われ、規定の位置への印刷が行われる。
(4)副走査送り量が規定量より大きい場合
副走査の送り量が予め定めた規定値より大きい(白抜けの可能性がある)場合には、図15に示すように、図7の印刷データHD0に続けて、無効の印刷データHDNullを2個を転送し、この段階でラッチ信号LAT信号を出力する。これによって、図16に示すように、印刷データHD0〜HDnはノズルN1〜Nn及びノズルNbに対応してヘッドドライバ88に格納され、図15に示すように、ヘッドドライバ88によって記録ヘッド7のノズルN1〜Nn及びNbのうちの印字用ノズルに駆動信号が与えられることによって印刷が実行される。
したがって、図17に示すように、記録ヘッド7のノズルN0からNnまでのノズルを使用して印字した場合には、n+1スキャンで理想の印字位置P0から実際の印字位置P2にずれてnスキャン目の印刷領域101とn+1スキャン目の印刷領域102が離れて、白スジが生じるが、ここでは記録ヘッド7の補正用ノズルNbを使用するので、1ノズル分のn+1スキャン目の印刷領域102をnスキャン目の印刷領域101に近づけることができ、1ノズル分白スジを低減することができる。
つまり、副走査送り量が規定量よりも多い場合には、滴吐出に使用するノズルを他方の端の補正用ノズル側にずらして画像形成領域を補正することによって離間領域を少なくして、白スジを低減することができる。
このように、一走査の印刷に対応する領域を越える領域に補正用ノズルを備えている液滴吐出ヘッドを記録ヘッドに用いて、この記録ヘッドの補正用ノズルを画像形成領域を補正するために使用することによって、被記録媒体の送り誤差による濃度ムラや白スジを低減することができて、画像品質を向上することができる。
次に、シリアル型画像形成装置で双方向印刷を行った場合の色差ムラの発生について図29及び図30を参照して説明する。
記録ヘッドの色の並びが図29(a)に示すように、例えばC(シアン)、K(ブラック)、M(マゼンタ)、イエロー(Y)の順であるとしたとき、例えば往路印刷では、同図(b)に示すように、C、K、M、Yの順にドットが重ね合わされ、復路印刷では、同図(c)に示すように、Y、M、K、Cの順にドットが重ね合わされることなり、重ね合わせの順番が往路印刷と復路印刷で異なることになる。
この結果、図30に示すように、往路印刷で印刷した領域503と復路印刷で印刷した領域504との間に色差ムラが生じることになる。なお、ブラック(K)を印刷する場合には色差ムラは殆ど生じないので、カラー画像を印刷する場合に色差ムラが問題になる。
そこで、上記実施形態の画像形成装置における色差ムラの低減動作について説明する。
ここでは、記録ヘッド7として、図18に示すように、記録ヘッド7の補正用ノズル72を1回のスキャンでの印字範囲の領域外にそれぞれ複数個増設した例で説明する。この色差ムラ低減のための補正用ノズルは複数個配置するほど効果的である。
そこで、図19に示すように、記録ヘッド7のノズル71を使用して往路印刷を行った後、復路印刷を行うときに、ノズル71によって所要の画像を復路印刷の領域122に印刷するとともに、往路印刷の領域121と重なっている補正用ノズル72を使用して、往路印刷の領域121と復路印刷122の境界部に色差低減マスクパターン123を印刷する。同様にして、図20に示すように、次の往路印刷でも前回の復路印刷との境界部に色差低減用マスクパターンを印刷することを繰り返して画像を形成する。
このように、一走査の印刷に対応する領域を越える領域に補正用ノズルを備えている液滴吐出ヘッドを記録ヘッドに用いて、この記録ヘッドの補正用ノズルを境界部の色差低減用マスクパターンの印刷のために使用することによって、双方向印刷にともなう色差ムラを低減することができて、画像品質を向上することができる。そして、色差ムラを低減できることから双方向印刷で高画質画像を形成することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す機構部の概略構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同機構部の要部模式的斜視説明図である。 同装置に搭載する記録ヘッドの一例を説明する説明図である。 同装置の制御部の概略ブロック説明図である。 同装置における濃度ムラ及び白スジ低減動作の説明に供する記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく記録ヘッドに対する印刷データ転送の説明に供する説明図である。 同じく印刷データとノズルの関係を示す記録ヘッドの模式的説明図である。 被記録媒体の送り量が少ない場合の補正データ転送の説明に供する説明図である。 同じく印刷データとノズルの関係を示す記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく印刷結果の説明に供する説明図である。 被記録媒体の送り量が規定量である場合の補正データ転送の説明に供する説明図である。 同じく印刷データとノズルの関係を示す記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく印刷結果の説明に供する説明図である。 被記録媒体の送り量が多い場合の補正データ転送の説明に供する説明図である。 同じく印刷データとノズルの関係を示す記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく印刷結果の説明に供する説明図である。 同装置における色差ムラ低減動作の説明に供する記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく補正ノズルによる色差低減マスクパターンの印刷の説明に供する説明図である。 同じく印刷結果の説明に供する説明図である。 従前の双方向印刷方法における往路印刷時の説明に供する説明図である。 同じく被記録媒体送り動作時の説明に供する説明図である。 従前の双方向印刷方法における復路印刷時の説明に供する説明図である。 従前の液滴吐出ヘッドのノズル配置の説明に供する底面説明図である。 同じく液滴吐出ヘッドに対する印刷データ転送の説明に供する説明図である。 同じく印刷データとノズルの関係を示す記録ヘッドの模式的説明図である。 同じく被記録媒体の送り量が少ない場合の印刷結果の説明に供する説明図である。 同じく被記録媒体の送り量が多い場合の印刷結果の説明に供する説明図である。 双方向印刷における色差ムラの発生の説明に供する説明図である。 同じく印刷結果を説明する説明図である。
符号の説明
3…キャリッジ
4…主走査モータ
7…記録ヘッド
12…用紙(被記録媒体)
21…搬送ベルト
71…ノズル
72…補正用ノズル

Claims (6)

  1. 被記録媒体に対してノズルから液滴を吐出して画像を形成するための記録ヘッドを備えた画像形成装置において、前記記録ヘッドには画像形成領域を補正するための補正用ノズルを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記被記録媒体の副走査送り誤差に対する画像形成領域のズレを補正するために前記記録ヘッドの補正用ノズルを使用することを特徴とする画像形成装置。
  3. 被記録媒体に対してノズルから液滴を吐出して画像を形成するための記録ヘッドを備えた画像形成装置において、前記記録ヘッドには印刷境界部を印刷するため補正用ノズルを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、前記印刷境界部に色差低減用のマスクパターンを印刷することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、前記記録ヘッドをキャリッジに搭載して双方向印刷を行うことを特徴とする画像形成装置。
  6. ノズルから液滴を吐出する液滴吐出ヘッドにおいて、一走査の印刷に対応する領域を越える領域に補正用ノズルを備えていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。

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