JP2006219692A - 無方向性電磁鋼板およびその製造方法 - Google Patents

無方向性電磁鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 磁気特性の板面内平均が高く板面内異方性が極めて小さくかつモーター占積率の高い無方向性電磁鋼板およびその製造方法を提案する。
【解決手段】 質量%で、C:0.040%以下、Si:0.05〜3.5%、Mn:3.0%以下、Al:3.5%以下、S:0.055%以下、P:0.25%以下、N:0.040%以下、Cu:0.2〜8.0%、Nb:0.1〜4.0%を含む鋼片を、熱間圧延において950℃以下の温度域での圧延を行い、熱延板に未再結晶組織を残存させ、この圧延組織を残存させたまま冷間圧延を行った後、再結晶焼鈍を行うことで、特に鋼板の表層部において、<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が4個以上、または<100>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が8個以上生成させる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、モーターやトランス用の鉄芯材料として用いられる、鉄損および磁束密度ともに優れ、磁気特性の板面内平均が優れるばかりでなく、特に磁気特性の板面内特性が優れかつモーター占積率の高い無方向性電磁鋼板およびその製造方法に関するものである。
無方向性電磁鋼板は、重電機器、家電用など各種モーター、変圧器、安定器等の鉄芯材料として広く用いられている。一般的にはエネルギー節減の観点から低鉄損化が、また、電気機器の小型化の観点から一層の高磁束密度化が要求されており、これまでに鉄損や磁束密度の改善を目的とした多くの技術が開示され、成分の最適化、特殊元素の添加、熱延板焼鈍の付与、仕上焼鈍の高温化などが実用化されている。
一方、特に回転機に用いられる場合には回転の滑らかさ、モーター効率、モーター部材として組み込まれる際の応力の影響等の観点から鋼板面内の磁気特性の異方性が小さい鋼板の開発が強く要望されているが、この点での技術開発は十分とは言えない面がある。と、言うのは、無方向性電磁鋼板の磁気特性は一般に鋼板の圧延方向(コイル長手方向、L方向)およびその垂直方向(コイル幅方向、C方向)の平均値で評価されることが多いためである。L方向とC方向の特性を用いる理由は一つには鋼板の板面内異方性を考慮するためではあるが、鋼板の特性はこの二方向に比べ圧延方向と45°の方向(コイル斜め方向、D方向)の特性値が特異で、他の方向に比べ著しく劣ったものになる場合が多い。
また、磁気特性の板面内平均値としてリングと呼ばれる円状に切り抜いた試験片で鋼板の磁気特性が評価される場合があるが、この評価においてはモーターとして使用された場合の回転の滑らかさや、部材として受ける応力の影響を見積もることができないため、異方性を含めた評価には不適当で、この特性が高くても板面内の異方性が大きくて実用上の不都合を生じることが指摘されている。厳密にはコイル圧延方向から22.5°や67.5°方向の特性も考慮される場合があるが、一般的にはこれらの方位の特性がL、CまたはD方向と比べ大きな差を示すことは少なく、L,D,C方向の評価がほぼ必要十分な条件と考えられ、面内異方性も含めた鋼板の評価には従来のL、C方向に加え特にD方向の特性を考慮することが必須となっており、特にD方向の特性が高い材料の開発が望まれている。
このような面内異方性は主として鋼板の結晶方位の異方性、集合組織に起因するものであることはよく知られている。このため鋼板の集合組織制御を行う試みが多くなされてきた。基本的には結晶の方位を板面内の各方向に対してランダムとなるように配向させる努力がなされてきた。
特に、板面内の異方性を小さくするには、結晶方位として{110}方位に集積させるよりも{100}方位への集積を高めることが有利になることはよく知られており、このための技術開発が行われている。特に、熱間圧延温度を低くし、変態点を有する材料ではAr3温度以下の熱間圧延を行うことで{100}方位への集積が高まる点に注目した開発が多くなされている。
例えば、特許文献1は、α域熱延による歪の蓄積を利用して冷延による歪と合算することで非常に高い冷延率に相当する結晶回転を起こさせ{100}方位を発達させる技術が開示されている。しかし、この技術では有効な効果を得るための熱延温度が狭い範囲に限定されるため、熱延が困難となるばかりでなく、Si、Alといった電磁鋼板において欠くことができない重要な元素の含有量が高い材料では効果が消失してしまい用途が限定され実用化に支障がある。さらには、変態点を有しないSi、Alが高い非変態鋼、一般的な高級電磁鋼板への適用はリジングが発生してしまう問題点も指摘されている。またこの技術では板面内平均特性はそれなりに向上するものの特にD方向の特性が劣位であることに起因して板面内異方性の低減は不十分となってる。
特許文献2は、熱延板厚を1mm以下にすることでの{100}方位への集積技術が開示されているが{100}方位を消失させてしまう熱延での過剰な歪、特に鋼板表層での剪断変形に起因する歪を回避するため熱延での高潤滑が必要で、極薄熱延と相俟った熱延コスト、酸洗コストの大幅な上昇がネックとなるばかりでなく、鋼の凝固という非常に高温度域で形成される組織を熱間圧延で十分に破壊しきれないためリジングが発生しモーター占積率が劣化してしまうため実用化されていない。
特開平2−104619号公報 特開平11−189850号公報
このような状況で本発明者は熱延での温度履歴を精緻に制御することで特性の平均値に加え異方性も経慮した良好な面内特性を有する電磁鋼板について特願2004−008173号として特許出願した。この技術の特徴は熱延での温度域に応じた歪量を付与し、特に低温域で大きな歪を付与するものであるが、通常より低温での圧延は圧延性や板の形状への厳重な注意が必要となるとともに、高温域または低温域において温度や歪量が適当な範囲を外れるとリジングが発生する場合もある。そのため熱延板時点での加工組織を利用する面内特性に優れた電磁鋼板において一般材と同程度の高温での熱延を可能にできるかが課題として挙げられている。
本発明は、熱延作業において通常の電磁鋼板となんら変わることなく、安定してオンラインで製造することを目的とする。
本発明者らは、熱延板に圧延組織を残存したまま冷延を適用することによる磁気特性の面内特性の改善には特に熱延板表層の剪断変形が重要な役割を有しており、熱延板中心層の組織が粗大な場合にリジング等の欠陥が発生しやすいことを知見した。その上で大きな剪断変形を受け非常に再結晶しやすくなっている熱延板表層の再結晶を抑制し、また熱延で付与される歪量は比較的小さく再結晶は抑制されやすいものの表層部に比較すると温度が高いため組織が粗大化しやすい中心層の粒成長を同時に抑制するための条件を明確にして本発明を完成したものである。またこのようにより高温で熱延が可能となることにより磁気特性の面内異方性が大きく低減するとともに製品板表面での凹凸が小さく抑えられることでモーター等に使用した際の特性向上も可能となることがわかった。
磁気特性を支配する集合組織の面では比較的高温での熱延工程において表層への大きな剪断変形の付与およびこの部位での再結晶を極力抑制したことにより、従来技術に比べ、特に鋼板表層において<411>//ND方位、({411}方位)さらにはこの近傍方位として<100>//ND方位、({100}方位)、での板面内での方位分布が均一化するものである。技術的にはこれらの方位において圧延方向が<011>方向となっている、いわゆるα−fiber方位より板面内での対称性が高い、これらをさらに板面内で20°程度回転させた方位(α−fiber±20°方位)への集積を利用することで良好な面内特性を得ることができる。また熱延板時点で中心層の組織が変化することでリジング(鋼板表面の凹凸)の発生を抑制しモーター占積率が向上する。さらに本発明鋼は通常の熱延工程での製造が可能なため生産効率などの点でも工業的な効果が大きい。
本発明は、熱延での表層への剪断変形により製品板で表層に特異な集合組織を発達させることで面内特性を改善した無方向性電磁鋼板において、熱延での再結晶、粒成長を抑制するために熱延温度を通常とは大きく離れた低温とするのでなく、成分を最適化し熱延中の再結晶を抑制することで、比較的高温の熱延を行った場合にも製品特性に十分な効果が得られるような熱延組織を形成させることに特徴がある。本発明の要旨は次のとおりである。
(1)質量%で、C:0.040%以下、Si:0.05〜4.5%、Mn:3.0%以下、Al:3.5%以下、S:0.055%以下、P:0.25%以下、N:0.040%以下を含む無方向性電磁鋼板であって、鋼板表層1/4またはそれより表層側の部位において<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が4個以上存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(2)質量%で、C:0.040%以下、Si:0.05〜4.5%、Mn:3.0%以下、Al:3.5%以下、S:0.055%以下、P:0.25%以下、N:0.040%以下を含む無方向性電磁鋼板のうち、鋼板表層1/4またはそれより表層側の部位において<100>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が8個以上存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(3)(1)または(2)記載の鋼板の鋼板表層1/4、またはそれより表層側の部位において<111>//ND方位の平均集積強度≦2.0 を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(4)(1)〜(3)のいずれかの項に記載の鋼板において、製品板の表層1/4位置、またはそれより表層側の位置での<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布におけるピーク強度が3.0以上で、かつ、鋼板板厚中心での同じ方位に関するピーク強度の1.5倍以上であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(5)(1)〜(4)のいずれかの項に記載の鋼板において、Cu+Nb+Cr+B+Ni+Co+Mo+Ti:0.2〜8.0%であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(6)(1)〜(5)のいずれかの項に記載の鋼板が、更に、質量%で、Cu:0.2〜8.0%、Nb:0.1〜4.0%、Cr:1.0〜15.0%、B:0.0020〜0.0150%、Ni:0.2〜8.0%、Co:0.2〜8.0%、Mo:0.2〜8.0%、Ti:0.2〜2.0%のいずれか一種以上を含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(7)質量%で、さらに、W,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce、REMの1種または2種以上を合計で0.5%以下含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかの項に記載の無方向性電磁鋼板。
(8)(1)〜(7)のいずれかの項に記載の鋼板において、製品板の表層1/4を取り除き板厚中心層1/2厚さで測定するとB45が0.02T以上低下することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
(9)(1)〜(8)のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、溶鋼を鋳造で厚さ50mm以上の鋼片に凝固させ、熱間圧延工程において950℃以下の仕上温度で圧延を行い、熱延板時点で表層1/4領域に未再結晶組織を残存させ、さらに酸洗後、この未再結晶組織が残存したまま圧下率50%以上の冷間圧延を行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(10)(9)記載の鋼板の製造方法において、冷延直前の熱延板時点で表層1/4領域の再結晶率が90%以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(11)(9)または(10)記載の鋼板の製造方法において、熱間圧延開始直前のスラブ加熱終了時点で平均結晶粒径が10mm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(12)(9)〜(11)のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、950℃以下での熱間圧延開始直前の時点での平均結晶粒径が500μm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
(13)(9)〜(12)のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、冷延直前の熱延板時点で板厚中心部の再結晶率が90%以下であり、かつ板厚中心部の未再結晶組織の平均結晶粒径が500μm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば全周平均特性、特に圧延方向から45°方向の磁気特性が優れ面内異方性が小さい無方向性電磁鋼板が製造できる。
以下に本発明の詳細をその限定理由とともに説明する。含有量はすべて質量%である。
Cは本発明のように熱間圧延温度が低い材料では特に結晶方位を好ましく制御し磁束密度を向上させる効果が強く現れるので通常の無方向性電磁鋼板より高めに制御した特性向上が期待できる。また、固溶Cとして残存するCは単なる材料の高強度化効果ばかりでなくクリープ変形を抑制することで高回転モーター等で問題となるローターの耐変形性を向上させる効果も有するが、過度なC含有は磁気特性を劣化させるので0.040%以下とする。好ましくは0.030〜0.0001%、さらに好ましくは0.020〜0.0005%、さらに好ましくは0.010〜0.0010%、さらに好ましくは0.008〜0.0015%である。
Siは、鋼板の電気抵抗を高め鉄損を低減することがよく知られており、電磁鋼板では当然のごとく添加される元素である。従来の熱延低温大圧下を適用した技術ではSi含有量の上限が非常に低く抑えられていたが本発明における最適化された熱延条件および成分を適用すればこの制限は無用となり、現状の一般的なSi含有量のすべての電磁鋼板への適用が可能となる。磁気特性と通板性の兼ね合いから0.05〜4.5%とする。0.05%未満では良好な磁気特性が得られず、4.5%を超えると脆化のため製造工程での通板性が顕著に劣化する。好ましくは0.3〜3.5%、さらに好ましくは0.5〜3.0%、さらに好ましくは0.8〜2.5%である。
Mnは、Sと反応し硫化物を形成するため本発明では重要な元素である。通常Mnが中途半端に少ない場合には熱間圧延中に微細なMnSが析出し鉄損および磁束密度を著しく劣化させる場合がある。しかし、本発明においては熱間圧延条件を特定の範囲で制御することで、この悪影響を回避する効果も現れることから、Mnの下限は特に設けない。一方、Mnは固溶Mnとして鋼板の電気抵抗を上昇させ鉄損を低減させる効果を有するが、あまりに多量に含有させると材料本来の飽和磁束密度を低下させてしまうため上限を3.0%とする。
Alは、Siと同様、鋼板の電気抵抗を高め鉄損を低減する目的で積極的に添加される。AlもSiと同様に従来技術では上限が低い範囲に制限されていたが、本発明ではこの点での制限は不要である。Alが高くなると鋳造性が顕著に劣化するため3.5%以下とする。下限は特に設ける必要はなく、Al=0%でもよいが、0.01〜0.05%程度の量では微細なAlNを形成し磁気特性、特に鉄損を劣化させる場合があるので注意が必要である。好ましくは0.005%以下および0.1〜3.0%、さらに好ましくは0.003%以下および0.3〜2.5%、さらに好ましくは0.002%以下および0.5〜2.0%、さらに好ましくは0.001%以下および0.7〜1.5%である。
Sは硫化物量に直接関係する。鋼中に硫化物を形成させることで本発明が目的とする熱延工程での粒成長や再結晶を抑制することも可能であるが、含有S量が多いと熱延条件を適当に制御したとしても析出量が多くなり粒成長性を阻害し特に鉄損を劣化させるためあまり好ましくはない手段である。このため、上限は0.015%とする。なお、鋼板の磁気特性をより高めるためには、0.005%以下とすることが好しく、さらに好ましくは0.003%以下、さらに好ましくは0.002%以下、さらに好ましくは0.001%以下であり、0%でもよい。
Pは、熱延工程において結晶粒界に偏析し粒成長や再結晶を抑制する効果を有するばかりでなく、磁気特性にとって好ましくない比較的低温で析出するCuまたはMnの硫化物の析出温度を上昇させる効果を有するので積極的に添加することが可能である。しかし一方、鋼板の硬度を高め、打ち抜き性に強く影響するので、所望の打ち抜き硬度によりその添加量は制限されるばかりでなく、過剰に含有すると冷延性などが顕著に劣化し鋼板の製造に支障をきたす場合があるので上限を0.25%とする。
Nは、Alを含有する鋼においては含有量が多いと窒化物が多くなり結晶粒成長性を阻害するため0.004%程度以下に低く制御されている。しかし、Al含有量を0.005%程度以下に抑えればこの悪影響は全く考慮する必要はない。むしろCと同様に鋼中に固溶することで結晶方位を好ましくする効果やモーターコアの耐クリープ変形性や温間での疲労特性を向上させ、またNb含有鋼の場合にはNbNにより再結晶を遅延させる効果も有するため積極的に添加することも可能である。ただし、過剰な添加は磁気時効性の問題や溶鋼からの凝固時に生成するミクロボイドに起因する鋼板欠陥が多発するため上限を0.040%とする。生産性を考慮し好ましくは0.020%以下、さらに好ましくは0.015%以下とする。結晶方位制御の観点からは0.0002%以上とすることが好ましく、さらに好ましくは0.0005%以上、さらに好ましくは0.001%以上、さらに好ましくは0.0015%以上、さらに好ましくは0.003%以上、さらに好ましくは0.005%以上である。
Cuは本発明では重要な元素である。固溶Cuとしてのみならず、鋼板中にCuを主体とする金属相(以降、本明細書では「Cu金属相」と記述)を形成させ鋼板の特に再結晶または粒成長を遅延させるために活用される。この範囲として0.1〜8.0%に限定する。好ましくは0.8〜4.0%である。Cuの含有量が低いと再結晶・粒成長遅延効果が小さくなるとともに再結晶・粒成長遅延効果を得るための熱処理条件が狭い範囲に限定され、製造条件の管理、生産調整の自由度が小さくなる。また、Cuの含有量が過度に高いと磁気特性への影響が大きくなり特に鉄損の上昇が著しくなる。また、過剰なCuは熱履歴によっては望まない工程において鋼中に金属相を形成し、例えば、熱延中などに高温で比較的粗大なCu金属相を形成し、磁気特性に悪影響を及ぼすばかりでなく鋼板を過度に硬質化または脆化させ通板性を顕著に劣化させ生産性を阻害する場合もある。特に好ましい範囲は1.0〜2.9%である。さらに好ましくは1.3〜2.4%、さらに好ましくは1.5〜2.0%である。
NbもCu同様、本発明では重要な元素である。固溶Nbとしてのみならず、鋼板中にNbの主として炭・窒化物(以降、本明細書では「Nb析出物」と記述)を形成させ鋼板の再結晶または粒成長を遅延させるために活用される。この範囲として0.05〜8.0%に限定する。好ましくは0.08〜2.0%である。Nbの含有量が低いと再結晶遅延効果が小さくなるとともに再結晶・粒成長遅延効果を得るための熱処理条件が狭い範囲に限定され、製造条件の管理、生産調整の自由度が小さくなる。また、Nbの含有量が過度に高いと磁気特性への影響が大きくなり特に鉄損の上昇が著しくなる。一方、C、N含有量にもよるが、過剰なNbは熱履歴によっては鋼中に過剰なNb析出物を形成し、再結晶を遅延させるものの上述のCu金属相よりも磁気特性劣化要因となりやすい。また例えば、熱延中などに高温で比較的粗大なNb析出物を形成した場合には、再結晶・粒成長遅延効果が小さくなるばかりか、磁気特性への悪影響が大きくなる場合もある。特に好ましい範囲は0.1〜1.5%である。さらに好ましくは0.12〜1.0%、さらに好ましくは0.15〜0.8%である。
さらに上述のCu、Nbと再結晶・粒成長遅延において同様の効果を有する元素としてCr、B、Ni、Co、Mo、Tiが挙げられる。これらの含有量はCuとNbと同様に再結晶・粒成長遅延効果と磁気特性への影響を勘案し、Cr:1.0〜15.0%、B:0.0020〜0.0150%、Ni:0.2〜8.0%、Co:0.2〜8.0%、Mo:0.2〜8.0%、Ti:0.2〜2.0%とする。なお、本発明の目的においてはこれらの元素のうち少なくとも一種を目的とする再結晶・粒成長遅延効果を発揮する量だけ含有することが重要である。二種以上の元素を少量ずつ含有させることで目的とする再結晶・粒成長遅延効果を得ることも可能である。
この他にW,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce、REM等、従来の無方向性電磁鋼板において添加が検討されている元素を公知技術により想定されている量程度まで添加することは本発明にとって何ら影響を及ぼすものではない。また、これら元素が原料やスクラップ等から不可避的に含有された場合、さらには他の各種の微量元素が含まれる場合も本発明の効果になんら影響を与えるものではない。言い換えればこれらの元素の影響にあえて言及するまでもなく、本発明で開示している製造工程において何ら問題なく製品を得ることができる。
次に本発明鋼の特徴を説明する。
本発明の特徴の記述において「方位の集積強度」という表現を用いるが、これは通常、結晶材料の集合組織を表示する際に用いられる、「ランダム強度に対する比」を意味するものであり、通常、X線、電子線や中性子線を用いて測定される当業者においては普通に用いられるものである。
本発明鋼の特徴は鋼板の表層部、すなわち鋼板表層1/4またはそれより表層側の部位においての集合組織を制御していることである。その特徴は特定の結晶面が板表面に平行になっている方位について、板面内での方位分布が従来の鋼板と比較し、よりランダムになっていることである。
特定の方位の一つは結晶の{411}面が板表面と平行である方位で、一般的には{411}方位または<411>//NDなどと記述される方位である。従来の集合組織制御においてはこの方位に関しては板面内で<011>方向が板圧延方向と平行になっている方位、一般的にはα−fiberと呼ばれる方位への集積が強くなる。この方位は{411}<011>方位であるが、{411}方位においてこの{411}<011>方位に方位集積すると{411}方位に関して板面内の強度分布は180°毎の周期性しか有さないため板面内の異方性が強くなる。言い換えると、{411}方位に関して板面内の全周にわたる強度分布は2つの極大値しか示さない。これに対し、本発明は{411}方位に関しては{411}<011>方位ではなく{411}<148>方位近傍に集積強度のピークを有する。この方位のピークが明確になると{411}方位に関して板面内の強度分布は約40°と約140°の間隔が交互に現れる周期性を示し板面内の異方性が小さくなる。言い換えると、{411}方位に関して板面内の全周にわたる強度分布は4つの極大値を示すようになる。
本発明で特徴となるもう一つの特定の方位は結晶の{100}面が板表面と平行である方位で、一般的には{100}方位または<100>//NDなどと記述される方位である。従来の集合組織制御においてはこの方位に関しては板面内で<011>方向または<001>方向が板圧延方向と平行になっている方位への集積が強くなる。これらの方位は{100}<011>方位または{100}<001>方位であるが、{100}方位においてこれらの方位に方位集積すると{100}方位に関して板面内の強度分布は90°毎の周期性しか有さないため板面内の異方性が強くなる。言い換えると、{100}方位に関して板面内の全周にわたる強度分布は4つの極大値しか示さない。これに対し、本発明は{100}方位に関しては{100}<012>方位近傍に集積強度のピークを有する。この方位のピークが明確になると{100}方位に関して板面内の強度分布は約45°の周期性を示し板面内の異方性が小さくなる。言い換えると、{100}方位に関して板面内の全周にわたる強度分布は8つの極大値を示すようになる。
上記の特定方位の説明においては代表的に{411}方位に関しては{411}<148>方位、また{100}方位に関しては{100}<012>方位で説明したが、本発明は集積強度が極大となる方位をこれらに限定するものではない。{411}方位に関しては一般的に形成される{411}<011>方位による2個の極大値、または{100}方位に関しては一般的に形成される{100}<011>方位による4個の極大値より多くの極大値を有することを特徴とし、{411}方位に関しては4個以上、{100}方位に関しては8個以上の極大値を有するものである。
特異な集合組織の制御に起因したこのような特定方位における板面内方位分布の変化に応じた極大値の増大により本発明鋼では磁気特性の板面内の異方性が小さくなる。
なお、本発明では板面内の集積強度分布における極大値の数を規定しているが、実際の板では結晶方位の局所的な変動やばらつき、また測定条件や測定ばらつき等または測定データの解析精度等により、集積強度は微妙に変動し、これらの条件によっても極大値の数が影響される。このため本発明では極大値を次のように規定するものとする。測定方法は特に問わないが、一般的に集合組織を測定するために用いられている方法によるものとする。一般的には電子線やX線を用いた方法が広く利用されている。例えばX線で測定する場合、通常70μm程度の厚さのサンプルを製品から取り出すが製品厚さが薄い場合、例えば0.12mm程度の厚さの板からこのようなサンプルを取り出すと最表層から中心層までの情報を含んだものとなってしまう。このような場合には板厚方向の集合組織の変化が明確になるようにサンプル厚さを通常より薄くすることや厚さ方向の情報が混在し難い電子線、たとえばEBSPなどによる方法を用いるべきであることは注意を要する。
また、方位分布を求めるには数値的な解析処理が必要になるが、一般的にはODFやベクトル法と呼ばれる三次元集合組織解析法が用いられている。測定条件や解析条件は一般的に認知されている程度の条件で十分である。特定面に関しての板面内の強度分布は5°毎、全周72点で表示するものとする。この表示点数が極端に少なくなれば本発明で数えられるべき極大値が見落とされ極大値の数も減ることになり、極端に多くなると強度のばらつき等の誤差をも計測するようになり不当に極大値の数が増大してしまう。また、極大に関しても特性への影響を無視できる程度の小さな変動まで数えることは本発明の本意ではない。また、極大であっても、集積強度が低いものは、本発明で期待している特性の向上には寄与しない。本発明では特定面に関しての板面内の平均強度より高い強度を示し、かつ、極大の両隣の極小の集積強度の平均値の1.1倍以上の集積強度を持つ極大のみを極大の数として数えるものとする。または、特定面に関しての板面内の平均強度より高い強度を示し、かつ、集積強度を1.0間隔の等高線で示した場合に極大として認識できる極大のみを極大の数として数えるものとする。
また、本発明鋼では上の特定方位に関する集合組織制御を行うことで他の方位への集積が低下し、発明の効果として磁気特性にとって好ましくない<111>//ND方位の集積強度が低下していることに特徴があり、<111>//ND方位の平均集積強度≦2.0 を満たすことを特徴とする。好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.0以下、さらに好ましくは0.7以下である。集合組織的には以上のような範囲を外れると本発明 の効果が小さくなる。
本発明鋼は製品板の表層1/4またはそれより表層側の部位において上述の各集積強度の条件を満たすことが特徴であるが、これは別の見方をすれば、特に表層部の集合組織を制御しているため中心部の集合組織とは少なからざる差異を生じ、これが本発明鋼の特徴でもある。つまり、製品板の表層1/4位置またはそれより表層側の位置での<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布におけるピーク強度が鋼板板厚中心での同じ方位の板面内の方位分布に関するピーク強度の2倍以上となるものである。好ましくは3倍、さらに好ましくは4倍である。ただし、本発明において主として表層部に対して行っている集合組織制御を特に熱延工程で行う場合には、圧延という変形方法であるためその影響は少なからず中心層にも及ぶことがある。このため本発明方法の非常に好ましい条件においては鋼板中心部においてさえも表層部と同等の集合組織制御の効果が現れ表層と中心層の集合組織の差が小さくなる場合もあるので注意を要する。
このような特異な集合組織を形成させることで本発明鋼は従来鋼と比較して特にD方向の磁気特性が顕著に向上し面内異方性も非常に小さなものとなるが、その他に本発明ではこのような特異な集合組織を形成する結晶回転を比較的高い温度の熱延工程で起こすことは表面の凹凸(以下「リジング」と記す)を抑制するという重要な効果を発揮する。このリジングが大きくなると、モーター占積率が低下し、モーターコアとしての使用時に、素材特性を発揮できなくなる。本発明法がリジング低減に有効で、モーター占積率を向上させるメカニズムは明確ではないが、以下のように考えられる。すなわち、本発明における特異な集合組織形成は鋼板表層での剪断変形によるものと思われるが、実際の鋼板製造においてはこのような剪断変形の影響がほとんど見られない高い温度、すなわちスラブ加熱炉から取り出した直後の粗熱延温度も相対的に高くすることができ、この粗熱延段階でリジングの原因となる類似結晶方位の空間的な偏在、コロニーと呼ばれるものが破壊されるものと思われる。
このリジング抑制効果は特に非変態鋼である高Si系材料では非常に好ましいもので、従来技術では実現できなかったもので、{411}<148>方位に代表される方位への集積を高めた本発明鋼に特徴的な効果である。このリジングの程度は一般的に表面粗度で表されるが、電磁鋼板では、通常は表面にコーティングが施されて使用されるため、製品板の表面粗度で記述することは適当ではないと思われる。コーティングを剥離して測定することは可能であるが、剥離処理に伴う鋼板そのものの表面の変化が少なからず現れる。また、コーティング前の途中工程で鋼板を採取し、表面粗度を測定することは可能であるが、電磁鋼板では製品板の結晶粒が非常に広い幅にあり、粗度の測定値の特定の幅で、本発明を規定することは、本発明の効果を表現するのに十分とは言えない。
以上の理由から、本発明では、あえて表面粗度等により、本発明鋼の特徴であるモーター占積率の向上はしない。ただし、リジング抑制の原因は、主として熱延工程での組織の微細化によると考えられることから、本発明では熱間圧延開始直前のスラブ加熱終了時点で平均結晶粒径が10mm以下、950℃以下での熱間圧延開始直前の時点での平均結晶粒径が500μm以下、冷延直前の熱延板時点で板厚中心部の未再結晶組織の平均結晶粒径が500μm以下で、本発明の特徴を記述する。これらの粒径は、半製品から直接サンプルを採取することも可能である。しかし、高温状態の半製品を観察可能な常温まで冷却する途中での組織変化の影響は無視できず、これを極力避けるため、できる限りの急速な冷却をする必要がある。サイズが大きな半製品では、急速冷却の労力も大きなものがあり、また冷却速度にも限界があるため、実験室サイズの小さなサンプルで、実操業に相当する熱履歴、加工履歴を、付与し、半製品では到達できない急速冷却を達成し、このサンプルで評価することも可能である。試験装置としては、一般的に、熱延組織の検討に用いられる、熱間加工シミュレーター、加工フォーマスター等の装置を用いればよい。
本発明鋼は上述のように特に表層部の特性を改善することで鋼板全体の特性を改善するものであるため、例えば鋼板の表層部を除去すると発明の効果が小さくなる。これにより発明鋼を規定し、製品板の表層1/4を取り除き板厚中心層1/2厚さで測定するとB45が0.02T以上低下するものを本発明鋼の一つの特徴とする。ただし、上述のように発明の特徴的な集合組織制御が板厚中心まで相当に及んでいると表層部除去による特性劣化代は小さくなるので注意が必要である。
上述のような集合組織制御を行う一つの方法としては熱延板において特に表層部に圧延組織を残存させたまま冷延し、焼鈍を行うことが有効である。未再結晶組織は少なくとも表層1/4の領域内に残存している必要がある。言い換えれば板厚中心層に未再結晶組織が残存していても表層1/4の領域が完全再結晶組織である場合は本発明の効果のほとんどが消失してしまう。発明の効果をより顕著に得るには最表層に近い部位に未再結晶組織が多く残存していることが好ましく、表層1/8領域が完全に未再結晶組織であれば目的とする特性は非常に良好となる。また発明の効果は表層1/4領域が完全未再結晶であれば非常に好ましいが、完全に未再結晶でなくとも再結晶率が90%以下であれば有効な効果が得られる。好ましくは70%以下、さらに好ましくは50%以下、さらに好ましくは30%以下、完全未再結晶が理想的であることは言うまでもない。
次に本発明の製造条件について説明する。
本発明の無方向性電磁鋼板は、上述した成分からなる溶鋼を鋳造して鋼片とし、熱間圧延し、酸洗し、冷間圧延し、再結晶焼鈍することで得ることが可能である。この工程条件は通常の工程と大きく異なるものではないが、特に熱延温度に関しては少々注意を要する。
すなわち、熱延で圧延による歪が付与される温度域と付与される歪の量、歪を付与した後の再結晶が起きる可能性がある温度域での保持時間が本発明での重要な要件であって、これを特に鋼板表層での再結晶が抑制されるように制御することで本発明の効果を的確に得ることができる。このように書くと難しいように思われるが、要は鋼板の再結晶を抑えることが必要で、高歪量、高温、長時間の条件で再結晶が起きやすくなるという一般的な知見を元にして条件を決定するだけのことである。この条件はパススケジュールや熱延板厚等の製品仕様、用途に応じた鋼成分などが変化すると変わるものであるため一概に規定することは不可能であるが、通常のメタラジー知識を有する当業者であれば、数度の試行の後に、各仕様、各用途毎に容易に条件を決定できる程度のものである。目安としては本発明鋼の成分的な特徴となるCu,Nb、Ni等の再結晶抑制元素を添加していない場合は、通常のパススケジュールであれば熱延仕上げ温度は850℃以下程度、上記の再結晶抑制元素を適量添加していれば熱延仕上げ温度950℃以下程度で本発明の効果を認知できる程度に得ることが可能となる。
巻取温度は再結晶を抑制するため極力低くすることが好ましいことは言うまでもないが、上記の成分、仕上温度程度であれば、仕上温度から100℃程度下げれば再結晶抑制効果が十分に現れる。これらの条件は電磁鋼板にとって必須の元素とも言えるSiやMn等、さらには様々な目的で制御されるC、P、S等にも影響され一概に規定できるものではないが、通常業務として、鋼板の再結晶挙動を制御している当業者であれば、数度の試行の後に最適な条件を決定できる程度のものである。
熱延温度に関しては、低いほど再結晶の抑制には効果的であることは言うまでもないが、温度が低すぎると圧延が困難となるばかりでなく、通常の熱延板を再結晶させて製造している一般材に比べ温度条件が大きく異なると作業性の面でも問題が発生する。圧延性の観点からは600℃以上、さらに好ましくは650℃以上とすることが好ましい。通常、850〜950℃程度の仕上温度で圧延されている一般材と同チャンスで通板した際の作業性等を考えると、Cu、Nb、Ni等の再結晶抑制元素を添加し、この程度の温度域で仕上熱延をすることが好ましく、これは再結晶抑制元素を本発明効果の達成のために意識的に添加した本発明鋼の一つの特徴でもある。
なお、本発明の製造方法により仕上焼鈍を経て得られた無方向性電磁鋼板は、その後に歪取焼鈍を行ってもその優れた磁気特性を保持する。
本発明の効果は磁束密度の向上、鉄損の低減や応力感受性も改善する。これらは基本的には本発明における集合組織の改善による効果と考えられる。例えば鉄損は本発明により主としてヒステリシス損が改善し、元の特性値を基準にして磁束密度が3%改善するとヒステリシス損が10%程度低減する。この値は元の鉄損の絶対値にも依存するが、磁束密度0.05Tの改善により約0.2W/kg低減する効果に相当する。また本発明鋼は特に鋼板表層の特性が改善されるため、鋼板表層部の特性の寄与が大きくなる高周波特性においてより好ましい効果を発揮する。さらには再結晶抑制元素として添加したCu,Nb,Ni等は固溶強化に加え、析出強化等の効果を発揮するものもあり、高強度電磁鋼板としても有効なものとなる。また、本発明の効果は焼鈍後の歪の導入を抑えてモーターとして使用される、いわゆるフルプロセス無方向電磁鋼板は勿論、焼鈍後にスキンパス圧延を行いモーター等に組み立て後の熱処理工程での歪誘起粒成長現象を用いて特性の改善を行ういわゆるセミプロセス無方向電磁鋼板にも適用可能である。
また、本発明では材料特性の特徴をD方向が優れるとしているが、厳密には最も良好な特性は45°方向ではなく、これからずれたものになることも考えられる。これは磁気特性が本発明で特徴的な{411}や{100}方位以外にも様々な方位を有する鋼板内の全ての結晶の影響によるものであることから当然であるが、それによって発明の効果が全く得られなくなったり逆になるようなものではなく、その影響は小さく、本発明では代表的にD方向特性が優れるとの記述をしているものである。
磁気特性は55mm×55mmの大きさのサンプルでコイルの圧延方向から0°、45°、90°の方向について特性を測定した。磁束密度は通常用いられるB50およびW15/50で評価した。B0、B45、B90、Baveはそれぞれ0°、45°、90°の方向の磁束密度、および{(0°特性)+2×(45°特性)+(90°特性)}/4で得られる面内平均磁束密度を意味する。集合組織はサンプルの表層1/8部位および中心部についてX線により測定し、三次元ベクトル法で解析した。
表1に示す成分の鋼を溶製し、連鋳スラブとなし、さらに表2、表3(表2のつづき)に示す条件で熱間圧延、酸洗、冷延、連続焼鈍し製品とし特性評価した。熱延は粗熱延6パス、仕上熱延6パスで行い仕上熱延の6パスについて本発明製造法への適合を評価した。鉄損は磁束密度と逆相関を示すことがよく知られており各方向についての表示を省き、{(0°特性)+2×(45°特性)+(90°特性)}/4で得られる面内平均値を示した。また、熱延組織は、実施例で用いたものと同時に製造した鋳片から、試験室サイズのサンプルを切り出し、熱間加工シミュレーターを用いて、実施例に相当する熱履歴、加工履歴を付与して検討した。
この結果から、本発明範囲内にある鋼板は、本発明に特徴的な集合組織制御がなされ、その結果として特に磁束密度の45°特性が向上し、板面内異方性が極めて小さくなるとともに板面平均も良好となる。
熱延生産性は、仕上温度の観点から評価した。仕上温度が低いと圧延性が悪くなると共に熱延板形状が悪くなり、圧延速度低下や品質歩留まりが低下するので、仕上温度が800℃以上を「問題なし(評価A)」、750℃を「調整可能(評価B)」、700℃以下を「生産は可能であるが課題あり(評価C)」とした。
総合評価は、従来レベルを評価Dとし、これを基準として、磁束密度(Bave.)の明確な向上が見られるが0.02T以下のものを「効果あり(評価C)」、0.03T以上向上しているが、熱延生産性の評価がBまたはCであるものを「良好(評価B)」、磁束密度(Bave.)の向上が0.03T以上かつ熱延生産性の評価がAのものを、「特に優れる(評価A)」とした。
Figure 2006219692
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Claims (13)

  1. 質量%で、C:0.040%以下、Si:0.05〜4.5%、Mn:3.0%以下、Al:3.5%以下、S:0.055%以下、P:0.25%以下、N:0.040%以下を含む無方向性電磁鋼板であって、鋼板表層1/4またはそれより表層側の部位において<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が4個以上存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  2. 質量%で、C:0.040%以下、Si:0.05〜4.5%、Mn:3.0%以下、Al:3.5%以下、S:0.055%以下、P:0.25%以下、N:0.040%以下を含む無方向性電磁鋼板のうち、鋼板表層1/4またはそれより表層側の部位において<100>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布について極大値が8個以上存在することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  3. 請求項1または2記載の鋼板の鋼板表層1/4、またはそれより表層側の部位において<111>//ND方位の平均集積強度≦2.0 を満たすことを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の鋼板において、製品板の表層1/4位置、またはそれより表層側の位置での<411>//ND方位の集積強度の板面内の方位分布におけるピーク強度が3.0以上で、かつ、鋼板板厚中心での同じ方位に関するピーク強度の1.5倍以上であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の鋼板において、Cu+Nb+Cr+B+Ni+Co+Mo+Ti:0.2〜8.0%であることを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  6. 請求項1〜5のいずれかの項に記載の鋼板が、更に、質量%で、Cu:0.2〜8.0%、Nb:0.1〜4.0%、Cr:1.0〜15.0%、B:0.0020〜0.0150%、Ni:0.2〜8.0%、Co:0.2〜8.0%、Mo:0.2〜8.0%、Ti:0.2〜2.0%のいずれか一種以上を含有することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  7. 質量%で、さらに、W,Sn,Sb,Mg,Ca,Ce、REMの1種または2種以上を合計で0.5%以下含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の無方向性電磁鋼板。
  8. 請求項1〜7のいずれかの項に記載の鋼板において、製品板の表層1/4を取り除き板厚中心層1/2厚さで測定するとB45が0.02T以上低下することを特徴とする無方向性電磁鋼板。
  9. 請求項1〜8のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、溶鋼を鋳造で厚さ50mm以上の鋼片に凝固させ、熱間圧延工程において950℃以下の仕上温度で圧延を行い、熱延板時点で表層1/4領域に未再結晶組織を残存させ、さらに酸洗後、この未再結晶組織が残存したまま圧下率50%以上の冷間圧延を行うことを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  10. 請求項9記載の鋼板の製造方法において、冷延直前の熱延板時点で表層1/4領域の再結晶率が90%以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  11. 請求項9または10記載の鋼板の製造方法において、熱間圧延開始直前のスラブ加熱終了時点で平均結晶粒径が10mm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  12. 請求項9〜11のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、950℃以下での熱間圧延開始直前の時点での平均結晶粒径が500μm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
  13. 請求項9〜12のいずれかの項に記載の鋼板の製造方法において、冷延直前の熱延板時点で板厚中心部の再結晶率が90%以下であり、かつ板厚中心部の未再結晶組織の平均結晶粒径が500μm以下であることを特徴とする無方向性電磁鋼板の製造方法。
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