JP2006213727A - ペプチドの持続放出 - Google Patents

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Abstract

【課題】持続的に血糖を制御するための組成物、および哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病の治療法を提供すること。
【解決手段】グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)およびその関連ペプチドを持続的に投与することよりなる、哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療法、ならびにそれらのペプチドの投与を持続させるための組成物(ここで、GLP−1は、膵臓および腸管内で処理される間に、GLP−1のアミノ酸7−37を含む31アミノ酸のペプチドに変換され、このペプチドは向インシュリン活性(insulinotropic activity)をもち、すなわちホルモンであるインシュリンの合成または発現を刺激し、または刺激の原因となりうる)。
【選択図】なし

Description

本発明は糖尿病を治療するための組成物および方法に関するものである。より詳細には、本発明はグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)およびその誘導体の投与を持続させる組成物に関するものである。これらの組成物はインシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療に有用である。
GLP−1のアミノ酸配列は下記のとおりであることが知られている:
Figure 2006213727
GLP−1は、ロペツ(Lopez,L.C.)ら,P.N.A.S.,USA80:5485−5489(1983);ベル(Bell,G.I.)ら,Nature302:716−718(1983);ハインリッヒ(Heinrich,G.)ら,Endocrinol.115:2176−2181(1984)およびギグリオン(Ghiglione,M.)ら,Diabetologia27:599−600(1984)に提示されている。
GLP−1は、膵臓および腸管内で処理される間に、GLP−1のアミノ酸7−37を含む31アミノ酸のペプチドに変換される。以下、このペプチドをGLP−1(7−37)と呼ぶ。
このペプチドは向インシュリン活性(insulinotropic activity)をもち、すなわちホルモンであるインシュリンの合成または発現を刺激し、または刺激の原因となりうる。この向インシュリン活性のため、GLP−1(7−37)はインシュリノトロピン(insulinotropin)とも呼ばれる。
GLP−1(7−37)は下記のアミノ酸配列をもつ:
Figure 2006213727
GLP−1(7−37)、その特定の誘導体、およびそれらを哺乳動物において糖尿病の治療に用いることは、米国特許第5,118,666号(’666特許)および第5,120,712号(’712特許)明細書に示されており、これらの明細書の記載を本明細書に参考として引用する。’666および’712特許明細書に示されるGLP−1(7−37)の誘導体には、天然の配列に存在しないアミノ酸を含むか、または1もしくは2以上のアミノ酸を欠如するポリペプチドが含まれる。’666および’712特許明細
書に示される他のGLP−1(7−37)誘導体には、特定のC−末端塩、エステルおよびアミドが含まれ、その場合塩類およびエステルはOMと定義され、そこでMは薬剤学的に許容しうるカチオンまたは低級(Cl−C6)の分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル基であり、アミドは−NR23と定義され、そこでR2およびR3は同一であるか、または異なり、水素および低級(Cl−C6)の分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル基よりなる群から選ばれる。
トランケートしたGLP−1またはトランケートしたインシュリノトロピンとも呼ばれる、向インシュリン活性をもつ特定の他のポリペプチド、およびそれらの誘導体が、国際特許出願US89/01121(WO90/11296)号明細書に示されている。そこでGLP−1(7−36)、GLP−1(7−35)およびGLP−1(7−34)と呼ばれているポリペプチドは、それぞれ下記のアミノ酸配列をもつ:
Figure 2006213727
国際特許出願US89/01121号明細書に示されているポリペプチドの誘導体には、キャリヤー蛋白質への結合を高めるための、またはその向インシュリン効果を高めるための、本質的な効果に影響を及ぼさない(inconsequential)アミノ酸置換、または追加のアミノ酸を含むポリペプチドが含まれる。国際特許出願US89/01121号明細書に示されている他のインシュリノトロピン誘導体には、特定のC−末端塩、エステルおよびアミドが含まれ、その場合塩類およびエステルはOMと定義され、そこでMは薬剤学的に許容しうるカチオンまたは低級の分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル基であり、アミドは−NR23と定義され、そこでR2およびR3は同一であるか、または異なり、水素および低級の分枝鎖もしくは非分枝鎖アルキル基よりなる群から選ばれる。
本発明の目的は、持続的に血糖を制御するための組成物、および哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病の治療法を提供することである。
1形態においては本発明は、各投与後に持続性作用を伴う化合物を長期間にわたって反復投与することよりなる、インシュリン非依存性糖尿病の治療を必要とする哺乳動物におけるその治療方法において、持続性作用が哺乳動物における持続的な血糖制御を達成するために必要なものであり、化合物が下記よりなる群から選ばれる方法に関するものである:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド。
投与が皮下になされる方法が好ましい。
投与が筋肉内になされる方法も好ましい。
投与が経皮的になされる方法も好ましい。
投与が注入ポンプによりなされる方法も特に好ましい。
投与が経口吸入によりなされる方法も好ましい。
投与が鼻内吸入によりなされる方法も好ましい。
投与が胃腸内になされる方法も好ましい。
他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)持続的な血糖制御を達成するために上記化合物の作用を持続させうるポリマー。
ポリマーが低分子量ポリマーである組成物が特に好ましい。
さらにポリマーが下記よりなる群から選ばれる組成物が特に好ましい:ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー、下記よりなる群から選ばれる多糖類:セルロース、セルロース誘導体、キトサン、アラビアゴム、カラヤゴム、グアーゴム、キサンタンゴム、トラガカント、アルギン酸、カラジーナン、アガロースおよびフルセララン(furcellarans)、デキストラン、デンプン、デンプン誘導体、ヒアルロン酸、ポリエステル、ポリアミド、ポリアンヒドリドならびにポリオルトエステル。ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドンよりなる群から選ばれるポリマーが特に好ましい。
他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)上記化合物の作用を持続させうる薬剤学的に許容しうる水−非混和性の油懸濁液。
持続的な血糖制御を達成することができる組成物が好ましい。
油がラッカセイ油、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、ツバキ油、綿実油、オリーブ油、トウモロコシ油、大豆油、ベニバナ油、ヤシ油、脂肪酸エステルおよび脂肪アルコールエステルよりなる群から選ばれる組成物が特に好ましい。
さらに、湿潤剤、特に非イオン界面活性剤をさらに含む組成物が特に好ましい。
さらにまた、懸濁化剤をさらに含む組成物が特に好ましい。
他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)ペプチドとのコンプレックスを形成した亜鉛(II)。
持続的な血糖制御作用を達成することができる組成物が好ましい。
持続的な血糖制御作用を達成することができる水性懸濁液である組成物が好ましい。
亜鉛生成物が非晶質である組成物が特に好ましい。
亜鉛生成物が結晶質である組成物も特に好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)Ni(II)、Co(II)、Mg(II)、Ca(II)、K(I)、Mn(II)、Fe(II)およびCu(II)よりなる群から選ばれる金属。
持続的な血糖制御を達成することができる組成物が好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)塩基性ポリペプチド;
であって、持続的に血糖を制御することができる水性懸濁液である組成物。
塩基性ポリペプチドがプロタミンである組成物が特に好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly―Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有
するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)フェノール系化合物;
であって、持続的に血糖を制御することができる水性懸濁液である組成物。
フェノール系化合物がフェノール、クレゾール、レゾルシンおよびメチルパラベンよりなる群から選ばれる組成物が特に好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)塩基性ポリペプチドおよびフェノール系化合物;
であって、持続的に血糖を制御することができる水性懸濁液である組成物。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有
するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)塩基性ポリペプチド、フェノール系化合物および金属イオン;
であって、持続的に血糖を制御することができる水性懸濁液である組成物。
塩基性ポリペプチドがプロタミンである組成物が好ましい。
金属イオンが亜鉛である組成物も好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有
するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)非晶質または結晶質の物質を生成する条件下で処理された上記ペプチドおよびそれらの誘導体。
その条件が高剪断、塩類への暴露、またはそれらの組み合わせである組成物が好ましい。
塩類が硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化リチウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸アンモニウムおよび蟻酸ナトリウム、ならびにそれらの組み合わせよりなる群から選ばれる組成物が特に好ましい。
さらに他の形態においては本発明は、下記よりなる組成物に関するものである:
(i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
(a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
(b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
Figure 2006213727
式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
(A)Lys、
(B)Lys−Gly、および
(C)Lys−Gly−Arg;
(c)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−W−COOH
式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
Figure 2006213727
これらの誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有
するポリペプチド誘導体を生じる;
(d)下記の一次構造よりなるポリペプチドの誘導体:
2N−R−COOH
式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
Figure 2006213727
ならびに
(e)ペプチド(a)―(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
(1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
(2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
(3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
(4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;
ならびに
(5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学
的に許容しうるアミド;
ならびに
(ii)リポソームデリバリーシステム。
持続的な血糖制御を達成することができる組成物が好ましい。
リポソームがリン脂質系のものである組成物が特に好ましい。
リポソームが非リン脂質系のものである組成物も特に好ましい。
また本発明は、本発明の組成物を長期間投与することよりなる、インシュリン非依存性糖尿病の治療を必要とする哺乳動物においてそれを治療することに関するものである。
本発明によれば、持続的に血糖を制御するための組成物、および哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病の治療法が提供される。
持続的に血糖を制御するための組成物、および哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病の治療法を提供する。
GLP−1(7−37)およびその関連ペプチドを持続的に投与することよりなる、哺乳動物のインシュリン非依存性糖尿病の治療法が開示される。それらのペプチドの投与を持続させるための組成物も開示される。
特に指示しない限り、本明細書および特許請求の範囲全体を通して用いられる”誘導体”という語は、提示された一次構造を構成するポリペプチドにおいて、そのC−末端に1個または2個以上のL−アミノ酸が含まれるもの;C−末端カルボキシル基が(C1−C6)直鎖または分枝鎖アルキル基を含むエステルを形成したもの;C−末端カルボキシル基がカルボキシアミドまたは置換カルボキシアミドを形成したもの;酸性アミノ酸残基(Aspおよび/またはGlu)がエステルまたはカルボキシアミドを形成したもの;およびそれらの組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。
上記ペプチドに対する相同性をもつポリペプチドであって、その相同性がそれらのポリペプチドに向インシュリン活性を付与するのに十分なものが本発明の範囲に含まれる。上記ポリペプチドの変異体であって、その変異体が本質的な効果に影響を及ぼさないアミノ酸の置換からなり、かつ向インシュリン活性をもつものも本発明の範囲に含まれる。
グルカゴン様ペプチド−1(7−37)、その単離、解明、および糖尿病の治療に使用することは、米国特許第5,118,666および5,120,712号明細書に示されており、これらの特許明細書の記載全体を本明細書に参考として引用する。
本発明においては、インシュリン非依存性糖尿病を伴う患者において、食事その他に際し持続的な血糖制御を達成するために、GLP−1および関連ポリペプチドを血漿中に持続的に増加させるのが必要であることが見出された。意外にも、GLP−1および関連ペプチドを食事時間付近で最高1時間増加させるだけではグルコース水準が適切に制御されないことが認められた。従ってGLP−1および関連ペプチドの投与には持続的なデリバリーシステムが必要とされる。この持続的なデリバリーシステムによってインシュリンの作用が増強される。
本明細書および特許請求の範囲全体を通して用いられる”インシュリンの作用の増強”という句には、インシュリン合成の増加、インシュリン分泌の増加、筋肉および脂肪によるグルコース取り込みの増加、ならびに肝臓によるグルコース産生の減少のうち1または2以上が含まれるが、これらに限定されない。
本発明のポリペプチドは、当業者に周知の各種方法により製造される。たとえばこれらのポリペプチドは自動ペプチド合成装置、たとえばアプライド・バイオシステムズ(AB
I)430A固相ペプチド合成装置により合成することができる。あるいは本発明のポリペプチドは組換えDNA技術を用いて製造することができ、この場合そのポリペプチドをコードするDNA配列が発現ベクターに作動的に結合しており、これを用いて適宜な宿主細胞を形質転換する。この形質転換された細胞を、次いでポリペプチドが発現される条件下で培養する。次いでポリペプチドを培養物から採取する。さらにまた、合成法および組換えDNA技術を併用して、本発明のアミドおよびエステル誘導体を製造し、および/または目的とするポリペプチドのフラグメントを製造し、次いでこれを当業者に周知の方法で結合させることができる。
本発明によるポリペプチドの誘導体は、当業者に周知の方法により製造される。たとえば本発明のポリペプチドのC−末端アルキルエステル誘導体は、目的とする(C1−C6)アルカノールと目的とするポリペプチドを、触媒酸、たとえばHClの存在下で反応させることにより製造される。このアルキルエステル形成に適した反応条件には、約50℃の反応温度および約1−約3時間の反応時間が含まれる。同様にポリペプチド内にAspおよび/またはGlu残基の(C1−C6)アルキルエステルを含む本発明のポリペプチドの誘導体を、こうして製造することができる。
本発明のポリペプチドのカルボキシアミド誘導体も当業者に周知の固相ペプチド合成法により製造される。たとえば下記を参照されたい:Solid Phase Peptide Synthesis,スチュワート(Stewart,J.M.)ら,パース・ケム出版社,1984。
上記の代わりに、または上記と組み合わせて、塩基性アミノ酸残基を異なる塩基性アミノ酸残基と、または酸性もしくは中性アミノ酸残基と交換するか、あるいは酸性アミノ酸残基を異なる酸性アミノ酸残基と、または塩基性もしくは中性アミノ酸残基と交換するか、あるいは中性アミノ酸残基を異なる中性アミノ酸残基と、または酸性もしくは塩基性アミノ酸残基と交換することにより、そのポリペプチドに対するDNAコード配列を修飾することによって本発明のポリペプチドの誘導体を製造しうる。このようなポリペプチドの一次配列の変化は、誘導体の直接合成によっても達成しうる。それらの方法は当業者に周知である。もちろん、本発明を実施する際に有用であるためには、これらの誘導体は向インシュリン作用を達成しなければならない。
本発明によるポリペプチド誘導体の向インシュリン活性は下記により測定される。
正常なラットの膵臓組織からランゲルハンス島をランシー(Lancy,P.E)ら,Diabetes,16:35−39(1967)の方法の変法により摘出する。この方法においては、膵臓組織のコラーゲナーゼ消化物をフィコール濃度勾配(ハンクの平衡塩類溶液中27%、23%、20.5%および11%、pH7.4)において分離する。ランゲルハンス島を20.5%/11%界面から採取し、洗浄し、立体顕微鏡下に外分泌組織および他の組織を手作業で取り除く。10%ウシ胎仔血清を補充され、かつ11mMグルコースを含有するRPMI1640培地中で37℃および95%空気/5%CO2にお
いて、ランゲルハンス島を一夜インキュベートする。次いで10%ウシ胎仔血清を補充され、かつ5.6mMグルコースを含有するRPMI1640培地にランゲルハンス島を移す。37℃および95%空気/5%CO2において60分間、ランゲルハンス島をインキ
ュベートする。10%ウシ胎仔血清を補充され、かつ16.7mMグルコースを含有するRPMI1640培地中において、検査すべきポリペプチド誘導体を1nMおよび10nM濃度に調製する。次いで8−10個の摘出されたランゲルハンス島を、96ウェルのミクロタイター皿内の全容量250μlポリペプチド誘導体含有培地に移す。ランゲルハンス島をポリペプチド誘導体の存在下で37℃および95%空気/5%CO2において90
分間インキュベートする。次いでランゲルハンス島を含まない培地のアリコートを採取し
、その100μlをインシュリンの存在量につき、ラジオイムノアッセイ法により、イクエート・インシュリンRIAキット(Equate InsulinRIA Kit)(
バイナックス社、メイン州ポートランド)を用いてアッセイする。
成人発症糖尿病の治療に有効な用量は、本発明のポリペプチド誘導体をたとえば静脈内、筋肉内または皮下に投与する場合、1日当たり約1pg/kg−1,000μg/kgであろう。食事中および食間での静脈注入のための好ましい用量範囲は、100kgの患者を基準として約4−10ng/kg/分または約0.6−1.4μg/kg/日である。ただしこの範囲外の用量も可能であり、本発明の範囲に含まれることを認識すべきである。適切な用量は処方する医師が決定し、治療される症状の程度、および投与される誘導体により達成される反応、ならびに患者の年齢、体重、性別および病歴に応じて決定されるであろう。
持続投与は皮下、筋肉内もしくは経皮的手段により、経口吸入、鼻内吸入により、胃腸内に、または注入ポンプを用いて行うことができる。
GLP−1および関連ペプチドの持続投与は、各種の水溶性ポリマー中における溶液としての配合物によっても達成しうる。これらのポリマーは一般に低分子量(<15kDa)のポリマーである。限定ではないこれらの低分子量ポリマーの例には、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールおよびポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマーが含まれる。これより高い分子量のポリマーも使用しうる。限定ではない、より高い分子量のポリマーの例には、多糖類、たとえばセルロース、セルロース誘導体、キトサン、アラビアゴム、カラヤゴム、グアーゴム、キサンタンゴム、トラガカント、アルギン酸、カラジーナン、アガロースおよびフルセラランが含まれる。後者の場合、インビボで酵素により、または加水分解により分解されるポリマー、たとえばデキストラン;デンプンおよびその誘導体、ヒアルロン酸、ポリエステル、ポリアミド、ポリアンヒドリドおよびポリオルトエステルが好ましい。低分子量ポリマーまたは生物分解性ポリマーを用いることにより、高分子量の生物非分解性ポリマーに伴う組織蓄積が避けられる。配合物は一般に約1mg/mlのGLP−1または関連ペプチドを含有し、濃度はポリマーに依存するが、一般に最高で50cpsの粘度に達する濃度であり、かつ適切な緩衝剤、張性調節剤(tonicity agent)および防腐剤を含有しうる。ラットおよびヒトにおけるインビボデータは、たとえば測定可能な血中インシュリノトロピン水準を最高で24時間達成しうることを証明する。これに対し、たとえばリン酸緩衝食塩液中に配合されたインシュリノトロピンは急激に(約15分)ピーク血漿中水準に達し、わずか4時間を越えると血漿中水準は検出限界未満にまで低下する。時間に対する血漿中濃度のプロットは、たとえば注射部位からのインシュリノトロピン吸収がポリマーの存在下では著しく減少したことを示唆する。
GLP−1および関連ペプチドは、薬剤学的に許容しうる油に懸濁された粒子として配合されてもよい。好ましい油はトリグリセリドである。これらの油の限定ではない例には、ラッカセイ油、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、ツバキ油、綿実油、オリーブ油、トウモロコシ油、大豆油、ベニバナ油およびヤシ油が含まれる。油が水と非混和性であり、かつペプチドに対する貧溶媒である限り、他の群の油、たとえば脂肪酸のエステルおよび脂肪アルコールのエステルも許容される。配合物は適切な防腐剤、湿潤剤および懸濁化剤をも含有しうる。たとえば配合物中のインシュリノトロピンの重量%は、0.01−10%である。ラットにおけるインビボデータは、たとえば測定可能な血中インシュリノトロピン水準を最高で24時間達成しうることを証明する。これに対し、たとえばリン酸緩衝食塩液中に配合されたインシュリノトロピンは急激に(約15分)ピーク血漿中水準に達し、わずか4時間を越えると血漿中水準は検出限界未満にまで低下する。時間に対する血漿中濃度のプロットは、たとえば注射部位からのインシュリノトロピン吸収が油懸濁液中
では著しく減少したことを示唆する。
GLP−1および関連ペプチドは、金属イオン、好ましくは塩の形のものと組み合わせることにより、低溶解性投与形態のものとして配合されてもよい。この組み合わせにより、非晶質または結晶質である組成物が得られる。好ましいイオンは亜鉛(II)である。Ni(II)、Co(II)、Mg(II)、Ca(II)、K(I)、Mn(II)、Fe(II)およびCu(II)を含めた他の金属イオンも使用しうる。
他の形態の持続投与には、多重ラメラまたは単一ラメラのリポソームが含まれ、その製法は当業者に周知である。リポソームは多重ラメラまたは単一ラメラのいずれも、リン脂質系または非リン脂質系のいずれであってもよい。
他の形態の持続投与は、沈殿剤、たとえばフェノール系化合物もしくは塩基性ポリペプチドまたは金属イオンもしくは塩類を用いて、および/または高剪断力を用いて形成された、インシュリノトロピン沈殿または凝集物の水性懸濁液である。2種以上の沈殿剤を同時に用いることができる。沈殿は結晶質または非晶質のいずれであってもよい。
インシュリノトロピン結晶は、水中における薬物溶液からpH勾配(高から低へ、または低から高へ)および/または温度勾配および/または塩類を用いて溶解度を低下させることにより得られる。塩類には、クエン酸アンモニウム、リン酸ナトリウムまたはカリウム、塩化ナトリウムまたはカリウムまたはアンモニウム、酢酸ナトリウムまたはアンモニウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、硝酸アンモニウム、蟻酸ナトリウム、および薬物の溶解度を低下させうる他のいずれかの塩類が含まれる。結晶化のために用いられる塩類が薬剤学的に許容しうるものでない場合、結晶化が完了したのち母液を薬剤学的に許容しうる媒質と交換することができる。目的とする薬物動態プロフィルを達成するためにさらに薬物溶解度を低下させる必要がある場合、結晶を金属イオン、たとえば亜鉛もしくはカルシウム、および/またはフェノール系化合物で処理することができる。この処理は、単にこれらの添加物を結晶懸濁液に添加することにより実施しうる。
インシュリノトロピン沈殿または凝集物の溶解度は生理的条件下で1μg/mL以下から500μg/mLにまで及びうる。ラットにおけるインビボデータは、これらの配合物が測定可能な血中インシュリノトロピン水準をたとえば少なくとも30時間達成しうることを証明する。
上記の配合物に用いられる水性媒質は、注射に使用しうるいずれかの種類の緩衝剤系、または純水であってもよい。最終配合物のpHは、配合物が注射可能である限りいかなる値であってもよい。プロタミンをいずれかの塩の形(たとえば硫酸塩、塩化物など)で、またはプロタミン塩基として添加することができる。配合物の調製のために使用しうる成分の濃度範囲の例は下記のとおりである:フェノール(0.5−5.0mg/ml)、m−クレゾール(0.5−5.5mg/ml)、プロタミン(0.02−1.0mg/ml)、亜鉛(0.10−6、亜鉛/インシュリノトロピン、モル比)、塩化ナトリウム(最高100mg/ml)およびリン酸緩衝液(5−500mM)。
他のフェノール系または非フェノール系化合物も使用しうる。それらの化合物の限定ではない例には、レゾルシン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール、クロロクレゾール、クレゾール、ベンズアルデヒド、カテコール、ピロガロール、ハイドロキノン、没食子酸n−プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエンが含まれる。塩基性ポリペプチドの限定ではない例は、ポリリシン、ポリアルギニンなどである。従って、本明細書において「塩基性ポリペプチド」とは、プロタミン、ポリリシンまたはポリアルギニンの塩基性と実質的に同等か、またはそれ以上の塩基性を
有するポリペプチドをいう。
以上、本発明を一般的に述べたが、以下に個々の例につき述べる。これらの例は本発明を限定するためのものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の記載によって定められると解すべきである。
(実施例1)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A1の調製
10mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約4mlのリン酸緩衝食塩液(PBS)をフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。フラスコを満たすのに十分なPBS(適量)を添加した。20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。両フラスコの内容物を、ガラス注射器により0.22μのフィルター(蛋白質結合が低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過することにより混和した。溶液A1はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B1の調製
8mgの硫酸プロタミンおよび44mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。適量のPBSを添加して、硫酸プロタミンおよびフェノールを溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合が低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B1はプロタミン塩基0.6mg/mlおよびフェノール4.4mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液1
1.5mlの溶液A1を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B1をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間緩和に撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液1はインシュリノトロピン1mg/ml、プロタミン塩基0.3mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例2)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A2の調製
10mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約4mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。両フラスコの内容物を、ガラス注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過することにより混和した。溶液A2はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B2の調製
2mgの硫酸プロタミンおよび44mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。適量のPBSをフラスコに添加して、硫酸プロタミンおよびフェノールを溶解した。この溶液を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B2はプロタミン塩基0.15mg/mlおよびフェノール4.4mg/mlをP
BS中に含有していた。
水性懸濁液2
1.5mlの溶液A2を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B2をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液2はインシュリノトロピン1mg/ml、プロタミン塩基0.075mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例3)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A3の調製
20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A3を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A3はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B3の調製
8mgの硫酸プロタミン、44mgのフェノールおよび323mgのグリセリンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。適量のPBSをフラスコに添加して、硫酸プロタミン、フェノールおよびグリセリンを溶解した。この溶液を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B3はプロタミン塩基0.6mg/ml、フェノール4.4mg/ml、およびグリセリン32mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液3
1.5mlの溶液A3を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B3をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液3はインシュリノトロピン1mg/ml、プロタミン塩基0.3mg/ml、フェノール2.2mg/ml、およびグリセリン16mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例4)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A4の調製
20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A4を、注射器により0.22μのフィルター(ミリポア、ミレックス(Millex)−GV)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A4はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B4の調製
8mgの硫酸プロタミンおよび52mgのm−クレゾールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。適量のPBSをフラスコに添加して、硫酸プロタミンおよびm−クレゾールを溶解した。この溶液を注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B4はプロタミン塩基0.6mg/mlおよびm−クレゾー
ル5mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液4
1.5mlの溶液A4を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B4をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、結晶を形成させた。水性懸濁液4はインシュリノトロピン1mg/ml、プロタミン塩基0.3mg/ml、およびm−クレゾール2.5mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例5)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A5の調製
50mgのインシュリノトロピンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約23mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A5を、注射器により0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A5はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
フェノール原液の調製
0.44gのフェノールを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約95mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。得られた溶液(フェノール4.4mg/ml)を溶液B5の調製に用いた。
溶液B5の調製
25mlのフェノール原液を0.2μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過することにより、溶液B5を調製した。溶液B5はフェノール4.4mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液5
1.25mlの溶液A5を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.25mlの溶液B5をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液5はインシュリノトロピン1mg/mlおよびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例6)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A6の調製
50mgのインシュリノトロピンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約23mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A6を、注射器により0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A6はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
フェノール原液の調製
0.44gのフェノールを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約95mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加してフェ
ノールを溶解した。得られた溶液(フェノール4.4mg/ml)を溶液B6の調製に用いた。
溶液B6の調製
下記により溶液B6を調製した。1.25mgの硫酸プロタミンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約20mlのフェノール原液をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。適量のフェノール原液をフラスコに添加した。溶液B6を0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B6はフェノール4.4mg/mlおよびプロタミン塩基0.038mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液6
1.25mlの溶液A6を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.25mlの溶液B6をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液6はインシュリノトロピン1mg/ml、フェノール2.2mg/ml、およびプロタミン塩基0.019mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例7)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A7の調製
50mgのインシュリノトロピンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約23mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A7を、注射器により0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A7はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
フェノール原液の調製
0.44gのフェノールを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約95mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。得られた溶液(フェノール4.4mg/ml)を溶液B7の調製に用いた。
溶液B7の調製
溶液B7を下記により調製した。2.5mgの硫酸プロタミンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約20mlのフェノール原液をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。適量のフェノール原液をフラスコに添加した。溶液B7を0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B7はフェノール4.4mg/mlおよびプロタミン塩基0.075mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液7
1.25mlの溶液A7を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.25mlの溶液B7をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液7はインシュリノトロピン1mg/ml、フェノール2.2mg/ml、およびプロタミン塩基0.038mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例8)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A12の調製
20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を分散、溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A12を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A12はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B12
溶液B12を下記により調製した。20mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B12を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B12はフェノール2mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液12
4mlの溶液A12を10mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に4mlの溶液B12をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液12はインシュリノトロピン1mg/mlおよびフェノール1mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例9)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A15の調製
20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのリン酸緩衝液(PB)をフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBをフラスコに添加した。溶液A15を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A15はインシュリノトロピン2mg/mlをPB中に含有していた。
溶液B15の調製
溶液B15を下記により調製した。8mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBをフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。適量のPBをフラスコに添加した。溶液B15を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B15はプロタミン塩基0.6mg/mlをPB中に含有していた。
水性懸濁液15
3mlの溶液A15を10mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に3mlの溶液B15をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して懸濁液を形成させた。水性懸濁液15はインシュリノトロピン1mg/mlおよびプロタミン塩基0.3mg/mlをPB中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例10)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A16の調製
20mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの
PBをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBをフラスコに添加した。溶液A16を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A16はインシュリノトロピン2mg/mlをPB中に含有していた。
溶液B16の調製
溶液B16を下記により調製した。44mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBをフラスコに添加した。溶液B16を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B16はフェノール4.4mg/mlをPB中に含有していた。
水性懸濁液16
3mlの溶液A16を10mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に3mlの溶液B16をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液16はインシュリノトロピン1mg/mlおよびフェノール2.2mg/mlをPB中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例11)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
水性懸濁液17
10mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBをフラスコに添加した。フラスコの内容物を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのタイプ1ガラスバイアル中へ濾過した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液17はインシュリノトロピン1mg/mlをPB中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例12)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
水性懸濁液18
10mgのインシュリノトロピンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。フラスコの内容物を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのタイプ1ガラスバイアル中へ濾過した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間緩和に撹拌して(泡またはバブルが確実に生じないようにする)、懸濁液を形成させた。水性懸濁液18はインシュリノトロピン1mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例13)
インシュリノトロピン(0.2mg/ml)懸濁液
溶液A22の調製
溶液A22を下記により調製した。2mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約3mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A22を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A22はインシュリノトロピン0.4mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B22の調製
溶液B22を下記により調製した。44mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B22を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B22はフェノール4.4mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液22
1.5mlの溶液A22を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B22をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液22はインシュリノトロピン0.2mg/mlおよびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例14)
インシュリノトロピン(0.2mg/ml)懸濁液
溶液A23の調製
溶液A23を下記により調製した。2mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約3mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A23を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A23はインシュリノトロピン0.4mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B23の調製
溶液B23を下記により調製した。8.8mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B23を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B23はフェノール0.88mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液23
1.5mlの溶液A23を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B23をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液23はインシュリノトロピン0.2mg/mlおよびフェノール0.44mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例15)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A24の調製
溶液A24を下記により調製した。10mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約3mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A24を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A24はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B24の調製
溶液B24を下記により調製した。8mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ
中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B24を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B24はプロタミン塩基0.6mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液24
1.5mlの溶液A24を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B24をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液24はインシュリノトロピン1mg/mlおよびプロ夕ミン塩基0.3mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例16)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A25の調製
溶液A25を下記により調製した。10mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約3mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A25を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A25はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B25の調製
溶液B25を下記により調製した。53mgのm−クレゾールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加してm−クレゾールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B25を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B25はm−クレゾール5.3mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液25
1.5mlの溶液A25を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B25をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液25はインシュリノトロピン1mg/mlおよびm−クレゾール2.5mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例17)
インシュリノトロピン(0.5mg/ml)懸濁液
溶液A29の調製
溶液A29を下記により調製した。25mgのインシュリノトロピンを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約20mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A29を、注射器により0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A29はインシュリノトロピン1mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B29の調製
溶液B29を下記により調製した。50mgのフェノールを50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B29を0.22μのフィルターを通して50mlのガ
ラスバイアル中へ濾過した。溶液B29はフェノール1.0mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液29
1.5mlの溶液A29を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B29をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液29はインシュリノトロピン0.5mg/mlおよびフェノール0.5mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例18)
インシュリノトロピン(1mg/ml)懸濁液
溶液A31の調製
10mgのインシュリノトロピンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約4mlのPBSをフラスコに添加して、薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A31を、注射器により0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A31はインシュリノトロピン2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B31の調製
溶液B31を下記により調製した。50mgのフェノールを50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B31を0.22μのフィルターを通して50mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B31はフェノール1mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液31
1.5mlの溶液A31を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B31をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を16時間撹拌して、懸濁液を形成させた。水性懸濁液31はインシュリノトロピン1mg/mlおよびフェノール0.5mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例19)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
溶液A51の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5mlのPBSをバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A51はインシュリノトロピン4.44mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B51の調製
110mgのフェノールおよび30mgの硫酸プロタミンを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約4mlのPBSをフラスコに添加してフェノールおよび硫酸プロタミンを溶解した。フラスコにマークの位置までPBSを充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B51はフェノール22mg/mlおよびプロタミン塩基4.5mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液51
3mlの溶液A51および0.33mlの溶液B51を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液51はインシュリノトロピン4mg/ml、プロタミン塩基0.44mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例20)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
溶液A52の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5mlのPBSをバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A52はインシュリノトロピン4.44mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B52の調製
110mgのフェノールおよび15.6mgの酢酸亜鉛・2水和物を5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約4mlの注射用水をフラスコに添加してフェノールおよび酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B52はフェノール22mg/mlおよび酢酸亜鉛・2水和物7.8mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液52
3mlの溶液A52および0.33mlの溶液B52を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液52はインシュリノトロピン4mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例21)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
フェノール溶液の調製
244mgのフェノールを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約90mlの注射用水をフラスコに添加してフェノールを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液のpHを5%NaOH溶液によりpH9.0に調整した。このフェノール溶液はフェノール2.44mg/mlを注射用水中に含有していた。pH9.0。
溶液A71の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5mlのフェノール溶液をバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A71はインシュリノトロピン4.44mg/mlおよびフェノール2.44mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液B71の調製
116mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して
10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B71はプロタミン塩基8.7mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C71の調製
156mgの酢酸亜鉛・2水和物および1.632gのNaClを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物およびNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液C71は酢酸亜鉛・2水和物15.6mg/mlおよびNaCl163.2mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液71
3mlの溶液A71、0.165mlの溶液B71、および0.165mlの溶液C71を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液71はインシュリノトロピン4mg/ml、プロタミン塩基0.435mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、NaCl8.16mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例22)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
m−クレゾール溶液の調製
244mgのm−クレゾールを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約90mlの注射用水をフラスコに添加してm−クレゾールを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液のpHを5%NaOH溶液によりpH9.0に調整した。このm−クレゾール溶液はm−クレゾール2.44mg/mlを注射用水中に含有していた。pH9.0。
溶液A100の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5/mlのm−クレゾール溶液をバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A100はインシュリノトロピン4.44mg/mlおよびm−クレゾール2.44mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液B100の調製
116mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B100はプロタミン塩基8.7mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C100の調製
156mgの酢酸亜鉛・2水和物および1.632gのNaClを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物およびNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液C100は酢酸亜鉛・2水和物15.6mg/mlおよびNaCl163.2mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液100
3mlの溶液A100、0.165mlの溶液B100、および0.165mlの溶液C100を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液100はインシュリノトロピン4mg/ml、プロタミン塩基0.435mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、NaCl8.16mg/ml、およびm−クレゾール2.2mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例23)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
溶液A68の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5mlのPBSをバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A68はインシュリノトロピン4.44mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B68の調製
116mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B68はプロタミン塩基8.7mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C68の調製
156mgの酢酸亜鉛・2水和物および440gのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物およびフェノールを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液C68は酢酸亜鉛・2水和物15.6mg/mlおよびフェノール44mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液68
3mlの溶液A68、0.165mlの溶液B68および0.165mlの溶液C68を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液68はインシュリノトロピン4mg/ml、プロタミン塩基0.435mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、およびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例24)
インシュリノトロピン(4mg/ml)懸濁液
溶液A67の調製
22.2mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。5mlのPBSをバイアルにピペット注入して、薬物を溶解した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A67はインシュリノトロピン4.44mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B67の調製
116mgの硫酸プロタミンを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して硫酸プロタミンを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液B67はプロタミン塩基8.7mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C67の調製
156mgの酢酸亜鉛・2水和物および440gのm−クレゾールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物およびm−クレゾールを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して10/mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液C67は酢酸亜鉛・2水和物15.6mg/mlおよびm−クレゾール44mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液67
3mlの溶液A67、0.165mlの溶液B67および0.165mlの溶液C67を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を緩和に振盪して、確実に均質に混合した。バイアルを周囲温度に16時間静置した。水性懸濁液67はインシュリノトロピン4mg/ml、プロタミン塩基0.435mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、およびm−クレゾール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例25)
溶液A39の調製
67.6mgのインシュリノトロピンをガラスバイアル中へ秤量した。約22mlの注射用水をバイアルに添加してインシュリノトロピンを溶解した。バイアル内容物のpHをNaOHにより9.6に調整して、透明な溶液となした。注射用水をバイアルに添加して、最終薬物濃度を2.5mg/mlとなした。
溶液B39の調製
386.8mgの酢酸亜鉛・2水和物を100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B39は酢酸亜鉛・2水和物3.9mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C39の調製
1.095gのフェノールを50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlの注射用水をフラスコに添加してフェノールを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液C39はフェノール21.9mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液D39の調製
2.25gのNaClを25mlのメスフラスコ中へ秤量した。約20mlの溶液C39をフラスコに添加してNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで溶液C39を充填した。溶液D39はNaCl9%(w/v)およびフェノール21.9mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液39
すべての溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。9mlの溶液A39を10mlの試料バイアルに移した。緩和に撹拌しながら1mlの溶液B39をバイアルに添加した。直ちに沈澱が生じた。pHは7.0と測定された。バイ
アルを周囲温度に約18時間静置した。4mlの試料を別個の10mlのバイアルに移し、0.44mlの溶液D39をバイアルに添加した。試料を5分間緩和に撹拌し、次いで周囲温度に一夜静置した。
水性懸濁液39はインシュリノトロピン2mg/ml、フェノール2.2mg/ml、NaCl 0.9%、および酢酸亜鉛0.39mg/mlを含有していた。この懸濁液を
ラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例26)
溶液A53の調製
32.5mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。6mlの注射用水をバイアルに添加した。バイアル内容物のpHを1%(w/v)NaOHにより9.6に調整して、透明な溶液となした。適量の注射用水を添加して、薬物濃度を5.0mg/mlとなした。
溶液B53の調製
390mgの酢酸亜鉛・2水和物を50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B53は酢酸亜鉛・2水和物7.8mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液53
すべての溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。2.4mlの溶液A53を3.5mlのバイアルに移した。緩和に撹拌しながら300μlの溶液B53をバイアルに添加した。添加後、直ちに複屈折性沈殿が生じた。pHは6.8と測定された。バイアルを周囲温度に20時間静置したのち、7.5μlのm−クレゾールを沈降した懸濁液の上清に直接に添加した。次いで懸濁液を緩和に撹拌して、m−クレゾールを溶解した。300μlの9%NaCl溶液を撹拌下に懸濁液に添加した。水性懸濁液53はインシュリノトロピン4mg/ml、NaCl0.9%、酢酸亜鉛0.78mg/ml、およびm−クレゾール2.5mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例27)
溶液A54の調製
32.5mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。6mlの注射用水をバイアルに添加した。バイアル内容物のpHを1%(w/v)NaOHにより9.6に調整して、透明な溶液となした。適量の注射用水を添加して、薬物濃度を5.0mg/mlとなした。
溶液B54の調製
390mgの酢酸亜鉛・2水和物を50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B54は酢酸亜鉛・2水和物7.8mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C54の調製
1.1gのフェノールおよび4.5gのNaClを50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlの注射用水を添加した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液C54はフェノール22mg/mlおよびNaCl90mg/mlを含有していた。
水性懸濁液54
すべての溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。2.4mlの溶液A54を3.5mlのバイアルに移した。撹拌しながら300μlの溶液B54をバイアルに添加した。添加後、直ちに複屈折性沈殿が生じた。pHは6.8と測定された。試料を周囲温度に20時間静置した。300μlの溶液C54を緩和な撹拌下に添加した。水性懸濁液54はインシュリノトロピン4mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、フェノール2.2mg/ml、およびNaCl9mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例28)
溶液A57の調製
15mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。3mlの注射用水をバイアルに添加した。バイアル内容物のpHを5%NaOHにより9.9に調整して、薬物を完全に溶解した。溶液A57はインシュリノトロピン5.0mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液B57の調製
780mgの酢酸亜鉛・2水和物を100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B57は酢酸亜鉛・2水和物7.8mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C57の調製
2.2gのフェノールおよび9gのNaClを100mlのメスフラスコ中へ秤量した
。約80mlの注射用水をフラスコに添加して、フェノールおよびNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液C57はフェノール22mg/mlおよびNaCl 90mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液57
2.4mlの溶液A57を3.5mlのバイアルに移した。300μlの溶液B57を
添加する際、溶液を緩和に撹拌した。溶液B57の添加後、直ちに沈殿が生じた。pHを測定して7.1であることが認められた。試料を周囲温度に24時間静置した。300μlの溶液C57を緩和な撹拌下に添加した。水性懸濁液57はインシュリノトロピン4mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、フェノール2.2mg/ml、およびNaCl9mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例29)
溶液A64の調製
53.3mgのインシュリノトロピンを30mlのガラスバイアル中へ秤量した。11mlの注射用水を添加したのち、バイアル内容物のpHを5%NaOH(w/v)により8.3に調整して、インシュリノトロピンを溶解した。溶液をなお確実に透明な状態に維持するために、希HClによりpHを6.0に調整した。適量の注射用水を添加して、薬物濃度を4.4mg/mlとなした。溶液A64を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して3.5mlの試料バイアル中へ濾過した。濾過した溶液1.8mlを別個の無菌3.5mlの試料バイアルに移し、バイアルを周囲温度に3日間静置して結晶化させた。
溶液B64の調製
780mgの酢酸亜鉛・2水和物を50mlのメスフラスコ中へ秤量した。約40mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B64は酢酸亜鉛・2水和物15.6mg/mlを注射用水中に含有していた。
溶液C64の調製
18gのNaClを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加してNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液C64はNaCl 180mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液64
溶液A64の結晶化が完了したのち、100μlの溶液B64を1.8mlの結晶懸濁液に徐々に撹拌しながら添加した。次いで試料を周囲温度に3日間静置した。100μ1の溶液C64を結晶懸濁液に緩和な撹拌下で添加した。希NaOHにより懸濁液のpHをpH7.3に調整した。pH調整した結晶懸濁液に5.0μのm-クレゾールを直接に添
加した。水性懸濁液64はインシュリノトロピン4mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.78mg/ml、NaCl 9mg/ml、およびm-クレゾール2.5mg/mlを注
射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例30)
溶液A69の調製
1gのNaClを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加してNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液A69はNaCl 1%(w/v)を注射用水中に含有していた。
溶液B69の調製
390mgの酢酸亜鉛・2水和物を100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B69は酢酸亜鉛・2水和物3.9mg/mlを注射用水中に含有していた。
エマルジョンC69の調製
2.5mlの濾過した(0.22μ、蛋白質結合の低いもの)無菌m−クレゾールを1
00mlのメスフラスコ中へ移した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填し、音波処理して均質な懸濁液を調製した。エマルジョンC69はm−クレゾール25mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液69
35.74mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。7mlの溶液A69を添加した。バイアル内容物のpHを9.2に調整して、薬物を溶解した。希HClにより溶液のpHを6.5に再調整した。適量の注射用水を添加して、薬物濃度を4.4mg/mlとなした。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。溶液を周囲温度に6日間静置し、その間にインシュリノトロピンが結晶化した。1.5mlの結晶懸濁液を別個のバイアルに移した。167μlの溶液B69を緩和な撹拌下に添加した。試料を周囲温度に1日間静置した。167μlのエマルジョンC69を、沈降した懸濁液の上清に添加した。試料を撹拌して、m−クレゾールを溶解した。水性懸濁液69はインシュリノトロピン3.6mg/ml、酢酸亜鉛0.36mg/ml、NaCl 8.17mg/ml、およびm−クレゾール2.28mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例31)
溶液Al01の調製
10gの酢酸ナトリウムを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸ナトリウムを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液A200は酢酸ナトリウム100mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液101
44.4mgのインシュリノトロピンを10mlのガラスバイアル中へ秤量した。8mlの注射用水をフラスコに添加した。バイアル内容物のpHを9.3に調整して、透明な溶液を得た。1mlの溶液A200をインシュリノトロピン溶液に添加した。次いでpHを6.5に調整した。この溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。濾過した溶液を周囲温度に3日間静置して結晶化させた。水性懸濁液101はインシュリノトロピン4.9mg/ml、酢酸ナトリウム11.1mg/mlを注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例32)
溶液A82の調製
9gのNaClを100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加してNaClを溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液A82はNaCl9%(w/v)を注射用水中に含有していた。
溶液B82の調製
789mgの酢酸亜鉛・2水和物を100mlのメスフラスコ中へ秤量した。約80mlの注射用水をフラスコに添加して酢酸亜鉛・2水和物を溶解した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填した。溶液B82は酢酸亜鉛・2水和物7.89mg/mlを注射用水中に含有していた。
エマルジョンC82の調製
2.5mlの濾過した(0.22μ、蛋白質結合の低いもの)無菌m−クレゾールを1
00mlのメスフラスコ中へ移した。フラスコにマークの位置まで注射用水を充填し、音波処理して均質な懸濁液を調製した。エマルジョンC82はm−クレゾール25mg/mlを注射用水中に含有していた。
水性懸濁液82
すべての溶液を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。45.34mgのインシュリノトロピンを10mlのバイアルに添加し、これに8mlの水を添加した。5%NaOHによりpHを9.3に調整した。1mlの溶液A82をバイアルに添加したのち、希HClにより溶液のpHを6.55に調整した。この溶液(インシュリノトロピン5mg/ml)を0.22μのフィルター(蛋白質結合の低いもの)を通して濾過した。81μlの水性懸濁液101(実施例31参照)を、濾過した無菌インシュリノトロピン溶液に添加し、試料を振盪することにより分散させた。次いで試料を周囲温度に72時間静置して、結晶懸濁液を調製した。2.4mlの懸濁液を3.5mlのバイアルに移した。300μlの溶液B82を緩和な撹拌下にバイアルに添加した。バイアル内容物のpHを希NaOHにより7.3に調整した。300μ1のエマルジョンC82を、沈降した懸濁液の上清に添加した。水性懸濁液82はインシュリノトロピン4mg/ml、酢酸亜鉛・2水和物0.79mg/ml、m−クレゾール2.5mg/ml、およびNaCl 0.9%を注射用水中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例33)
GLP−1(7−36)アミド(lmg/ml)懸濁液
溶液A26の調製
溶液A26を下記により調製した。10mgのGLP−1(7−36)アミドを5mlのメスフラスコ中へ秤量した。約3mlのPBSをフラスコに添加して薬物を溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液A26を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A26はGLP−1(7−36)2mg/mlをPBS中に含有していた。
溶液B26の調製
溶液B26を下記により調製した。44mgのフェノールを10mlのメスフラスコ中へ秤量した。約8mlのPBSをフラスコに添加してフェノールを溶解した。適量のPBSをフラスコに添加した。溶液B26を0.22μのフィルターを通して10mlのガラスバイアル中へ濾過した。溶液A26はフェノール4.4mg/mlをPBS中に含有していた。
水性懸濁液26
1.5mlの溶液A26を3.5mlのタイプ1ガラスバイアル中ヘピペット注入した。バイアルの内容物を磁気撹拌し、その間に1.5mlの溶液B26をバイアル中ヘピペット注入した。バイアルに栓をし、アルミニウムシェルでシールした。バイアル内容物を18時間緩和に撹拌して(泡またはバブルが確実に生じないようにする)懸濁液を形成させた。水性懸濁液26はGLP−1(7−36)アミドlmg/mlおよびフェノール2.2mg/mlをPBS中に含有していた。この懸濁液をラットにおいてインビボ薬物動態研究に用いた。
(実施例34)
本発明の1形態においては、溶解度の低い形態のGLP−1(7−37)が下記により製造される。pH7−8.5の緩衝液中2−15mg/mlのGLP−1(7−37)を金属イオン塩の溶液と混和して、1−8mg/mlのGLP−1(7−37)を亜鉛:GLP−1(7−37)のモル比約1:1−270:1で含有する溶液を得る。重い沈澱が生成し、これを室温で一夜放置する。金属イオン溶液中におけるGLP−1(7−37)の溶解度は、用いる金属に応じて異なる。次いで、金属を含有しない溶剤、たとえばPBSまたは水中のGLP−1(7−37)ペレットの溶解度を測定して、亜鉛、コバルトおよびニッケルイオンが溶解度の低い形態のGLP−1(7−37)を形成することが示される。
Figure 2006213727
注釈:それぞれの場合、5mMの金属イオン溶液100μ1を5mg/mlのGLP−1(7−37)100μ1に添加し、混合し、一夜放置した。不溶性ペレットを遠心分離により除去した。金属イオン溶液中に残留するGLP−1(7−37)の濃度を測定した。ペレットをリン酸緩衝食塩液(PBS)に再懸濁し、音波処理し、一夜放置した。再び不溶性物質をペレット化し、GLP−1(7−37)の濃度を測定した。
(実施例35)
pH7−8.5の緩衝液中のGLP−1(7−37)の溶液を特定の組み合わせの塩類および低分子量ポリエチレングリコール(PEG)と混合することによって、微結晶質形態のGLP−1(7−37)が得られる。表2に微結晶質形態のGLP−1(7−37)を形成する特定の7組の条件を記載する。
Figure 2006213727
注釈:50mM Tris(pH8.1)中の5mg/mlのGLP−1(7−37)
原液に試薬を1:1で添加した。液滴を観察し、結晶質または非晶質の形態の不溶性GLP−1(7−37)の存否を採点した。一般に低分子量PEGは結晶質形態を助成すると思われる。Trisはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンであり、HEPESはN−2−(ヒドロキシエチル)ピペラジン−N−2−エタンスルホン酸である。
(実施例36)
微結晶形態および高収率を得るためには、特定の組み合わせのGLP−1(7−37)およびPEGの濃度が必要である。表3は非晶質ではなく微結晶質の形態の薬物を生成する特定の組み合わせのPEG600およびGLP−1(7−37)の濃度を示す。不溶性形態のGLP−1(7−37)の収率も示される。
Figure 2006213727
注釈:GLP−1(7−37)の微結晶が下記により生成する。Tris緩衝液(pH8)中の20mg/mlのGLP−1(7−37)溶液、H2O中の60%ポリエチレン
グリコール600(PEG600)、およびTris緩衝液(pH8)を混和して、最終濃度15−30%のPEGおよび3−10mg/mlのGLP−1を得る。一夜放置したのち、GLP−1(7−37)の微結晶が溶液中に50−85%の収率で生成する。
(実施例37)
この実験は、予め形成されたGLP−1(7−37)の微結晶を各種金属イオンで処理して溶解度の低い微結晶形態を形成することによる、他の形態の本発明を例示する。実施例22の記載に従って8mg/mlのGLP−1(7−37)および22.5%PEGにおいて製造された微結晶GLP−1(7−37)は、純粋な凍結乾燥GLP−1(7−37)に等しい溶解度をもつ。長時間作用形ドラッグデリバリーのために望まれる低溶解度という特性を付与するために、これらの予め形成された微結晶を金属塩の溶液で、金属:GLP−1(7−37)の比率1:1−260:1において、室温で一夜処理することができる。過剰の金属塩を遠心分離/洗浄処理により除去した。表4は処理剤として数種の2価カチオン金属塩を用いた結果を示す。
Figure 2006213727
注釈:50mM Tris(pH8)中の8mg/mlのISTにH2O中の22.5
%PEG600を添加したものから、GLP−1(7−37)結晶を生長させる。添加する処理剤溶液はすべて10mM クエン酸Na(pH5.2)またはNa MES(pH6.5)中の100mM 2価金属イオン塩である。
(実施例38)
本明細書に記載した方法により、酢酸亜鉛を用いて非晶質および微結晶質両方の低溶解度配合物を調製した。ラット(各配合物につき3匹の動物)に皮下注射を行い、GLP−1(7−37)の血漿中水準を24時間にわたってラジオイムノアッセイ法により測定した。図8は、対照の可溶性GLP−1(7−37)皮下注射と比較して、血漿中における薬物の持続性が延長したことを示す。
(実施例39)
45% w/v ポリエチレングリコール3350(PEG)
1mg/ml インシュリノトロピン
20mM リン酸緩衝液
十分量の無菌注射用水(SWFI)
SWFIを用いて50% w/w PEG溶液を調製した。無水の二塩基性リン酸ナトリウム(26.85mg/ml)および一塩基性リン酸ナトリウム・1水和物(1.41mg/ml)を用いて、別個に200mMリン酸緩衝液を調製した。必要に応じ水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて緩衝液のpHをpH8となした。インシュリノトロピンの10mg/ml溶液を調製するのに適した量のインシュリノトロピンを十分量の緩衝液に溶解した。適切な重量のPEG溶液をこのインシュリノトロピン溶液に添加し、かつ溶液を目的容量となすのに十分な量のSWFIを用いた。次いでこの最終溶液を0.2μのフィルターで無菌的に濾過し、無菌的にバイアルに充填した。この溶液(0.5ml)をラットに皮下注射し、RIAアッセイ法により血漿中インシュリノトロピン水準を追跡した。
(実施例40)
1.32% w/v ヒドロキシエチルセルロース(HEC)
1mg/ml インシュリノトロピン
20mM リン酸緩衝液
100mM 塩化ナトリウム
十分量の無菌注射用水(SWFI)
SWFIを用いて2% w/w ヒドロキシエチルセルロース溶液を調製した。無水の二塩基性リン酸ナトリウム(26.85mg/ml)および一塩基性リン酸ナトリウム・1水和物(1.41mg/ml)を用いて、別個に200mMリン酸緩衝液を調製した。必要に応じ水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて緩衝液のpHをpH8となした。インシュリノトロピンの10mg/ml溶液を調製するのに適した量のインシュリノトロピンおよび塩化ナトリウムを十分量の緩衝液に溶解した。適切な重量のHEC溶液をこのインシュリノトロピン溶液に添加−し、かつ溶液を目的容量となすのに十分な量のSWFIを用いた。次いでこの最終溶液を0.2μのフィルターで無菌的に濾過し、無菌的にバイアルに充填した。この溶液(0.5ml)をラットに皮下注射し、RIAアッセイ法により血漿中インシュリノトロピン水準を追跡した。
(実施例41)
18% w/v プルロニック(Pluronic)F127
1mg/ml インシュリノトロピン
20mM リン酸緩衝液
十分量の無菌注射用水(SWFI)
SWFIを用いて20% w/w プルロニックF127溶液を調製した。ポリマーを溶解するために氷浴を備えたポリトロン(Polytron、プローブホモジナイザー)を用いた。無水の二塩基性リン酸ナトリウム(26.85mg/ml)および一塩基性リン酸ナトリウム・1水和物(1.41mg/ml)を用いて、別個に200mMリン酸緩衝液を調製した。必要に応じ水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて緩衝液のpHをpH8となした。インシュリノトロピンの10mg/ml溶液を調製するのに適した量のインシュリノトロピンを十分量の緩衝液に溶解した。適切な重量のプルロニック溶液をこのインシュリノトロピン溶液に添加し、かつ溶液を目的容量となすのに十分な量のSWFIを用いた。次いでこの最終溶液を0.2μのフィルターで無菌的に濾過し、無菌的にバイアルに充填した。この溶液(0.5ml)をラットに皮下注射し、RIAアッセイ法により血漿中インシュリノトロピン水準を追跡した。
(実施例42)
ラッカセイ油懸濁液(ボールミル処理)
1mg/ml インシュリノトロピン
1%ツイーン(Tween)80
ツイーン80を1%の量でラッカセイ油に添加した。この溶液を0.2μのフィルターで無菌的に濾過した。次いで固体インシュリノトロピンをこの油に懸濁した。セズバリ・アトリッター(Szesvari Attritor)を用いて40rpmで18時間ボールミル処理することにより(冷水ジャケット)、粒度を低下させた。次いでこの懸濁液をバイアルに充填した。この懸濁液(0.5ml)をラットに皮下注射し、RIAアッセイ法により血漿中インシュリノトロピン水準を追跡した。
(実施例43)
22.6% w/v デキストラン
1mg/ml インシュリノトロピン
20mM リン酸緩衝液
十分量の無菌注射用水(SWFI)
SWFIを用いて50% w/w デキストラン溶液を調製した。無水の二塩基性リン酸ナトリウム(26.85mg/ml)および一塩基性リン酸ナトリウム・1水和物(1
.41mg/ml)を用いて、別個に200mMリン酸緩衝液を調製した。必要に応じ水酸化ナトリウムまたは塩酸を用いて緩衝液のpHをpH8となした。インシュリノトロピンの5.0mg/ml溶液を調製するのに適した量のインシュリノトロピンを十分量の緩衝液に溶解した。適切な重量のデキストラン溶液をこのインシュリノトロピン溶液に添加し、かつ溶液を目的容量となすのに十分な量のSWFIを用いた。次いでこの最終溶液を0.2μのフィルターで無菌的に濾過し、無菌的にバイアルに充填した。この溶液(0.5ml)をラットに皮下注射し、RIAアッセイ法により血漿中インシュリノトロピン水を追跡した。
(実施例44)
インシュリノトロピンをリン酸緩衝食塩液(PBS)、エタノールおよびm−クレゾールの混合物から結晶化した。ガラスバイアル中にPBSを用いて均質なインシュリノトロピンのスラリー(10mg/ml)を調製し、大容量(スラリーの9倍)のエタノールをバイアルに添加し、その間にバイアル内容物を磁気撹拌した。インシュリノトロピンの極めて微細な非晶質粒子が生成した。得られるm−クレゾール濃度が1%(v/v)となるようにm−クレゾールを添加した。溶剤が蒸発するのを防止するためにバイアルに蓋をした。この結晶化混合物を室温に数日間保存した。非晶質粒子から針状結晶板が生長した。結晶の長さは50−200μmであり、幅は2−4μmである。
(実施例45)
インシュリノトロピン(1−4mg/ml)を、8より高いpH値の1%硫酸ナトリウム(または酢酸ナトリウム、または塩化ナトリウムまたは硫酸アンモニウム)溶液に溶解し、溶液のpHをd−HClにより6.0−7.5に低下させた。この透明な溶液を周囲温度に静置した。数日後に、結晶化条件に応じて針状または板状の結晶が得られた。
(実施例46)
0.1−0.2M NaClを含有するpH8.5−9.5の50mMグリシン緩衝液に、GLP−1(7−37)を1−5mg/mlに溶解した。亜鉛塩(酢酸塩または塩化物)の溶液を添加して、亜鉛:GLP−1(7−37)のモル比0.5:1−1.5:1を得た。GLP−1(7−37)の結晶を室温で一夜生長させ、70−97%の収率を得た。
(実施例47)
GLP−1(7−37)結晶は、100mM Tris(pH8−9.5)に10−20mg/mlで溶解したペプチドを用いる蒸気拡散法により生長させることができる。このペプチド溶液を、0.5−2.5M NaClを含有する同一緩衝液と1:1で混合し、次いで密閉系内で未希釈緩衝液(すなわち0.5−2.5M NaClを含有するTr
is)に対して平衡化した。
(配列表)
Figure 2006213727
Figure 2006213727
Figure 2006213727
Figure 2006213727
Figure 2006213727
Figure 2006213727
Figure 2006213727
4ng/kg/分のインシュリノトロピンの長期注入(7時間)がインシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)を伴う患者の血漿中グルコース水準に及ぼす作用を示す。 10ng/kg/分のインシュリノトロピンの短期注入(60分間)がNIDDMを伴う患者の血漿中グルコース水準に及ぼす作用を示す。 2ng/kg/分および4ng/kg/分のインシュリノトロピンの長期注入(7時間)がNIDDMを伴う患者の血漿中グルコース水準に及ぼす作用を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.5mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.5mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.5mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.5mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.13mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 ラットに種々の水性懸濁液(AS)中における1回量0.5mg/0.13mlを皮下投与したのちのインシュリノトロピンの平均(n=3)血漿中濃度を示す。 インシュリノトロピン亜鉛沈殿の薬物動態研究の結果を示す。

Claims (7)

  1. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)持続的な血糖制御を達成するために上記化合物の作用を持続させうる薬剤学的に許容しうる水−非混和性の油懸濁液であって、該油はラッカセイ油、ゴマ油、アーモンド油、ヒマシ油、ツバキ油、綿実油、オリーブ油、トウモロコシ油、大豆油、ベニバナ油、ヤシ油、脂肪酸エステルおよび脂肪アルコールエステルよりなる群から選ばれるもの。
  2. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)該ペプチドとのコンプレックスを形成した亜鉛(II);
    であって、ここで該組成物は、非晶質、結晶質または水性懸濁液の形態である組成物。
  3. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)Ni(II)、Co(II)、Mn(II)、Fe(II)およびCu(II)よりなる群から選ばれる金属。
  4. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)フェノール、クレゾール、レゾルシンおよびメチルパラベンよりなる群から選ばれるフェノール系化合物;
    であって、水性懸濁液である組成物、
    ただし、該組成物は以下の一般式IIのリン脂質を含まない:
    式II
    Figure 2006213727
    (式中、R’およびR”は同一でも異っていてもよく、各々水素、各基において14個以下の炭素原子を含有するアルキル、アルケニル、アルカノイル、アルケノイル、アルカジエノイル、アルカトリエノイルまたはアルカテトラエノイルであり、ただしR’およびR”は同時に水素であることはなく、そしてR'''は2−(トリメチルアンモニオ)エチル、2−アミノエチルまたは2,3−ジヒドロキシプロピルである)。
  5. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)塩基性ポリペプチドおよびフェノール系化合物;
    であって、水性懸濁液である組成物。
  6. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ばれる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的
    に許容しうるアミド;
    ならびに
    (ii)塩基性ポリペプチド、フェノール系化合物および金属イオン;
    であって、水性懸濁液である組成物。
  7. インシュリン非依存性糖尿病における持続的な血糖制御のための、下記の成分を含む組成物:
    (i)下記よりなる群から選ばれる化合物:
    (a)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    (b)下記のアミノ酸配列を有するペプチド:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-X(配列番号:7)
    式中のXは下記よりなる群から選ばれる:
    (A)Lys、
    (B)Lys−Gly、および
    (C)Lys−Gly−Arg;
    (c)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−W−COOH
    式中のWは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列であり:
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:1)および
    His-Asp-Glu-Phe-Glu-Arg-His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:6)
    この誘導体は哺乳動物において処理された際に向インシュリン活性を有するポリペプチド誘導体を生じる;
    (d)下記の一次構造で表されるポリペプチドの誘導体:
    2N−R−COOH
    式中のRは下記よりなる群から選ばれるアミノ酸配列である:
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg-Gly(配列番号:2)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg(配列番号:3)
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly(配列番号:4)および
    His-Ala-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys(配列番号:5)
    ならびに
    (e)該ペプチド(a)−(d)の誘導体であって、下記よりなる群から選ば
    れる誘導体:
    (1)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる酸付加塩;
    (2)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるカルボキシレート塩;
    (3)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアルカリ付加塩;
    (4)該ペプチドの薬剤学的に許容しうる低級アルキルエステル;および
    (5)該ペプチドの薬剤学的に許容しうるアミドであって、アミド、低級ア
    ルキルアミドおよび低級ジアルキルアミドよりなる群から選ばれる薬剤学的に
    許容しうるアミド;
    であって、該ペプチドおよびそれらの誘導体は、非晶質または結晶質の、沈殿物または凝集物を生成する条件下で処理されており;その条件は、高剪断、塩類への暴露、またはそれらの組み合わせである。
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