JP2006199276A - 吸音構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体の軽量化を損なわない範囲で、多孔板がアルミニウム箔のような薄板であっても、貫通孔を多数設ける加工を容易とするために、貫通孔が、大きな孔径を有していても、吸音率で0.4以上を達成できる、吸音性能に優れた吸音構造を提供することを目的とする。
【解決手段】音源側で発生した騒音を抑制するための吸音構造1であって、音源側に対し、繊維質材4と、多数の貫通孔3を有し、繊維質材4に重ねられるようにして設けられた多孔板2と、この多孔板2の背後の空気層5とを備えた吸音構造において、繊維質材4の密度と厚さ、および多孔板2の貫通孔3の孔径と開口率とが、各々特定の関係を有することである。
【選択図】図1
【解決手段】音源側で発生した騒音を抑制するための吸音構造1であって、音源側に対し、繊維質材4と、多数の貫通孔3を有し、繊維質材4に重ねられるようにして設けられた多孔板2と、この多孔板2の背後の空気層5とを備えた吸音構造において、繊維質材4の密度と厚さ、および多孔板2の貫通孔3の孔径と開口率とが、各々特定の関係を有することである。
【選択図】図1
Description
本発明は、吸音率で0.4以上を達成できる、吸音性能に優れた吸音構造に関し、自動車などの車両用途や、防音壁、トンネル内壁などの構造物用途、あるいは他の吸音が必要な種々の分野の用途に適用可能な吸音構造に関する。
以下の説明は、本発明吸音構造による、吸音が必要な種々の分野の内、主要な用途としての車両用途を例にとって行なう。
近年、自動車には、車両走行の快適化のために、車両の音源側で発生した騒音を抑制することが求められている。例えば、自動車のボンネットであれば、車体内部のエンジン音を吸音して低減する、吸音効果が求められる。
近年、自動車には、車両走行の快適化のために、車両の音源側で発生した騒音を抑制することが求められている。例えば、自動車のボンネットであれば、車体内部のエンジン音を吸音して低減する、吸音効果が求められる。
このため、当該車両の音源側で発生した騒音を抑制するための吸音構造なり吸音材が、車両に取り付けられるようになっている。
このような吸音構造なり吸音材として、多数の貫通穴が板面全体に形成された内装板を外装板に対して空気層を介して対向配置した構成とすることによって、ヘルムホルツ共鳴原理を利用して防音する多孔質防音構造体が注目され、従来から以下のように種々提案されている。
例えば特許文献1には、ヘルムホルツ共鳴原理の一般式が“f=(c/ 2π)×√{β/ (t+ 1.6b)d}”であることに着目し、この一般式に基づいて特定の共鳴周波数fの騒音を効率良く低減するように構成された多孔質防音構造体が開示されている。尚、上記の一般式は、音速cと開口率βと内装板の板厚tと孔径bと背後空気層厚dとをパラメータとして共鳴周波数fを示したものである。
特許文献2には、フードパネル、ルーフパネル、フロアパネル、エンジンカバー等に取着され、騒音が外部や車両室内等に伝播するのを抑制するための吸音材が提案されている。
吸音材の構造は、具体的には、不織繊維層よりなる高周波数領域吸収層と、これに重ねられるように設けられ、有孔板及びその背後の空気層よりなる低周波数領域吸収層とを備え、かつ互いの吸収層の間に空気層を設けて、高周波数領域吸収層を騒音の発生源に近い側に配置すると共に、低周波数領域吸収層を騒音の発生源に遠い側に配置している。
その作用として、騒音が高周波数領域吸収層に入射されると、同層内の不織繊維間の空気の粘性抵抗と熱伝導により、騒音の有するエネルギーの減衰が図られる。また、不織繊維自身が微振動すると共に、相互に接触している不織繊維同士間に摩擦が生じ、それらのエネルギーが振動熱、摩擦熱に変換され、騒音の有するエネルギーの減衰が図られることが開示されている。
また、主として低周波数領域吸収層により、低周波数領域の騒音が吸収されうる。即ち、高周波数領域吸収層を通過した比較的低周波数領域の騒音は、低周波数領域吸収層における共鳴作用により騒音の有するエネルギーの減衰が図られることが開示されている。
吸音材の構造は、具体的には、不織繊維層よりなる高周波数領域吸収層と、これに重ねられるように設けられ、有孔板及びその背後の空気層よりなる低周波数領域吸収層とを備え、かつ互いの吸収層の間に空気層を設けて、高周波数領域吸収層を騒音の発生源に近い側に配置すると共に、低周波数領域吸収層を騒音の発生源に遠い側に配置している。
その作用として、騒音が高周波数領域吸収層に入射されると、同層内の不織繊維間の空気の粘性抵抗と熱伝導により、騒音の有するエネルギーの減衰が図られる。また、不織繊維自身が微振動すると共に、相互に接触している不織繊維同士間に摩擦が生じ、それらのエネルギーが振動熱、摩擦熱に変換され、騒音の有するエネルギーの減衰が図られることが開示されている。
また、主として低周波数領域吸収層により、低周波数領域の騒音が吸収されうる。即ち、高周波数領域吸収層を通過した比較的低周波数領域の騒音は、低周波数領域吸収層における共鳴作用により騒音の有するエネルギーの減衰が図られることが開示されている。
特許文献3には、エンジンを騒音源とする発電機、エンジンを騒音源とする自動四輪車のボンネット部分やエンジン下カバー部分、音響機器を騒音源とする自動四輪車の天井部分、エンジンを騒音源とする自動二輪車のタンク裏カバー部分等の防音構造が提案されている。
吸音材の構造は、具体的には、消音装置の外板の少なくとも一部の内側に、空気層を隔てて防音部材を配設し、この防音部材を、主に繊維又は発泡性素材からなる吸音材と、この吸音材の外表面、内部又は内表面に重ねた多数の貫通孔又は多数の切れ目を分散状に形成した、アルミニウムなどの金属箔とから構成している。
その作用として、騒音源から発せられる騒音により、アルミニウム箔などの多数の切れ目又は貫通孔の周囲が細かく振動しやすくなる。この振動により、騒音の音響エネルギーは、外表面のアルミニウム箔の振動エネルギーに変換されて減衰する。さらに、カバーの内側に空気層を隔てて防音部材を配設していることで、切れ目又は貫通孔から漏れた拡散音をカバーで反射させ、再度吸音材に取り込み吸音減衰させることができ、騒音減少に効果があることが開示されている。
吸音材の構造は、具体的には、消音装置の外板の少なくとも一部の内側に、空気層を隔てて防音部材を配設し、この防音部材を、主に繊維又は発泡性素材からなる吸音材と、この吸音材の外表面、内部又は内表面に重ねた多数の貫通孔又は多数の切れ目を分散状に形成した、アルミニウムなどの金属箔とから構成している。
その作用として、騒音源から発せられる騒音により、アルミニウム箔などの多数の切れ目又は貫通孔の周囲が細かく振動しやすくなる。この振動により、騒音の音響エネルギーは、外表面のアルミニウム箔の振動エネルギーに変換されて減衰する。さらに、カバーの内側に空気層を隔てて防音部材を配設していることで、切れ目又は貫通孔から漏れた拡散音をカバーで反射させ、再度吸音材に取り込み吸音減衰させることができ、騒音減少に効果があることが開示されている。
特許文献4として、外装板と多数の貫通穴を有した内装板とを対向配置して形成された多孔質防音構造体において、前記内装板の板厚、穴径および開口率が、前記貫通穴を流通する空気に粘性作用を発生させる設計条件を満足するように設定されていることを特徴とする多孔質防音構造体が提案されている。
この特許文献3の段落0039には、防音構造体の吸音率が0.3以上になるパラメータは、空気層の層厚が10〜50mmの場合において、内装板の貫通穴の開口率βが3%以下、貫通穴の穴径bが0.8mm以下、内装板の板厚tが0.3mm以上、であることが開示されている。
特開平6−298014号公報(特許請求の範囲、図1)
特許第3521577号公報(特許請求の範囲、段落0008〜00 09、図1)
特開2003−22077号公報(特許請求の範囲、段落0029、 図1)
特開2003−50586号公報(特許請求の範囲、段落0003〜 0005、図1)
この特許文献3の段落0039には、防音構造体の吸音率が0.3以上になるパラメータは、空気層の層厚が10〜50mmの場合において、内装板の貫通穴の開口率βが3%以下、貫通穴の穴径bが0.8mm以下、内装板の板厚tが0.3mm以上、であることが開示されている。
特許文献2の有孔板に設けられた貫通孔の孔径は、その段落0016に記載する通り、0.5mm程度の大きな孔である。また、特許文献3のアルミニウム箔に設けられた貫通孔の孔径も、その段落0026に記載する通り、Φ1mm程度の大きな孔である。
このため、これら特許文献2や特許文献3では、共鳴周波数f以外の周波数の騒音に対する吸音率が極めて低くなることがある。したがって、吸音性能上、複数の周波数をピーク成分として含む騒音に対して十分に吸音性能を発揮することができず、吸音率で0.4未満となる場合がある。
通常のフェルト、グラスウール、ロックウール等の不織布や繊維からなる繊維質材単体での吸音率も、密度や厚さによっては吸音率が0.4以下程度である。したがって、吸音率を向上させるためには厚みを大きくする必要があり、吸音構造の配置空間や重量が制限されている場合には、吸音率0.4以上を達成できない場合がある。
この吸音率を0.4以上と高めるためには、特許文献4のように、貫通孔を有した内装板(多孔板)の穴径(孔径)が0.8mm以下のできるだけ細かい方が好ましい。
しかし、多孔板を制作する際に、このような小さい孔径の貫通孔を、比較的薄い金属板に設けることは非常に困難である。特に、前記特許文献3のアルミニウム箔は、多孔板の中でも20μm程度の厚みしかなく、しかも軟質である。したがって、このようなアルミニウム箔に、0.8mm以下の微細な貫通孔を多数設ける加工は、非常な困難とコスト高とを伴うものであった。
従って、本発明は、多孔板の孔径を小径化せずに、吸音率の更なる向上が可能な吸音構造を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための、本発明吸音構造の要旨は、音源側で発生した騒音を抑制するための吸音構造であって、音源側に対して、繊維質材と多数の貫通孔を有した多孔板とを互いが重なるように設け、この多孔板または繊維質材の背後に空気層を備えた吸音構造において、前記繊維質材が下記式(1)を満足するとともに、前記多孔板が下記式(2)を満足することである。
ρ×t≧0.01kg/m2 ・・・・・(1)
β≧10の(4/3×Log10d−1/3)乗・・・・・(2)
但し、
ρ:繊維質材の密度(kg/m3 )
t:繊維質材の厚さ(mm)
d:多孔板の貫通孔の孔径(mm)
β:多孔板の貫通孔の開口率(%)
ρ×t≧0.01kg/m2 ・・・・・(1)
β≧10の(4/3×Log10d−1/3)乗・・・・・(2)
但し、
ρ:繊維質材の密度(kg/m3 )
t:繊維質材の厚さ(mm)
d:多孔板の貫通孔の孔径(mm)
β:多孔板の貫通孔の開口率(%)
本発明吸音構造は、繊維質材の密度ρと厚さtとの積を上記一定以上の値とした上で、多孔板の貫通孔の開口率βも、貫通孔の孔径dとの関係で規定する。
このように繊維質材と多孔板とを上記相互関係とすることで、即ち、繊維質材が上記式(1)、前記多孔板が上記式(2)を、各々満足することで、多孔板がアルミニウム箔のような薄板であっても、また、貫通孔を多数設ける加工を容易とするために、貫通孔が大きな孔径を有していても、吸音率で0.4以上を達成できる、吸音性能に優れた吸音構造を提供できる。
図1から図3を用いて、本発明を車両用吸音構造に適用した場合の実施態様を具体的に説明する。図1 は自動車のフード裏面に本発明車両用吸音構造を配置した態様を示す断面図、図2は図1の部分断面図、図3も図1の部分断面図である。
図1の本発明吸音構造1は、自動車のフード6裏面のエンジン音源側に配置され、エンジン音源側で発生した騒音を抑制する。
図1の吸音構造1の態様は、基本的に、エンジン音源側から順に、繊維質材4と、多数の貫通孔3を有し、繊維質材4に重ねられるようにして設けられた多孔板2と、この多孔板2の背後の空気層5とを備えている。但し、繊維質材4に代えて、音源側の前面に、多孔板2を配置し、その背後に多孔板2と重なるように、繊維質材4を配置しても同様の効果が得られる。
(繊維質材)
本実施例において、繊維質材4は、連続気泡の発泡材等を含む繊維質材料である。この繊維質材4は吸音効果を発揮するために、エンジン音源側からの騒音(音波)に対し、前面に配置されている。なお、上記した通り、音源側の前面に、多孔板2を配置し、その背後に多孔板2と重なるように、繊維質材4を配置しても、繊維質材4の吸音効果が同様に得られる。
本実施例において、繊維質材4は、連続気泡の発泡材等を含む繊維質材料である。この繊維質材4は吸音効果を発揮するために、エンジン音源側からの騒音(音波)に対し、前面に配置されている。なお、上記した通り、音源側の前面に、多孔板2を配置し、その背後に多孔板2と重なるように、繊維質材4を配置しても、繊維質材4の吸音効果が同様に得られる。
この吸音効果を発揮するためには、前記繊維質材の密度ρが10〜400kg/m3 の範囲であることが好ましい。繊維質材の密度ρが10kg/m3 未満、あるいは、400kg/m3 を超えた場合、いずれも繊維質材4の吸音効果が低下する可能性がある。
このような密度ρを有する繊維質材としては多孔繊維質である材料が良い。この多孔繊維質である材料として、フェルト、グラスウール、ロックウール等の不織布や繊維が絡み合って多孔質となるような、音響用語辞典(日本音響学会偏)で定義される、綿状の材料、公知の吸音材料、連続気泡の発泡材などが使用可能であり、この中から適宜選択される。
更に、繊維質材4は、図2に示す、繊維質材の密度ρ(kg/m3 )と、繊維質材の厚さt(mm)が、下記式(1)を満足することが必要である。
ρ×t≧0.01kg/m2 ・・・・・(1)
ρ×t≧0.01kg/m2 ・・・・・(1)
前記繊維質材の密度ρと、繊維質材の厚さtが、この式(1)を満足した場合には、多孔板2と空気層5とを組み合わせた構成において、多孔板2の板厚などによらず、0.4以上の高い吸音率が得られる。一方、繊維質材の密度ρと、繊維質材の厚さtが、この式(1)を満足しない場合には、多孔板2の貫通孔3の開口率βが前記式(2)を満足したとしても、多孔板2のみが存在する場合の吸音率並に、吸音率が低下する。即ち、密度ρや厚さtのいずれか、あるいは両方が小さ過ぎることによって、式(1)を満足しない場合、特に、貫通孔3を加工しやすい0.8mmを超える大きな孔径dとした際の吸音率を0.4以上とすることができない。
(多孔板)
図1では、多孔板2として、軽量化に寄与するアルミニウムなどの金属箔(以下、単にアルミニウム箔と言う)を用いた態様を示している。本発明吸音構造1は、自動車のフード6裏面のエンジン音源側に新たに付加して配置される部材であるので、できるだけ軽量であることが好ましい。この点、薄肉のアルミニウム箔を用いた場合、アルミニウム合金板などを用いるよりも、部材自体の軽量化が図れる。したがって、本発明の多孔板は、通常の板のみではなく、箔や膜などの厚みの極く薄いものも含むものである。
図1では、多孔板2として、軽量化に寄与するアルミニウムなどの金属箔(以下、単にアルミニウム箔と言う)を用いた態様を示している。本発明吸音構造1は、自動車のフード6裏面のエンジン音源側に新たに付加して配置される部材であるので、できるだけ軽量であることが好ましい。この点、薄肉のアルミニウム箔を用いた場合、アルミニウム合金板などを用いるよりも、部材自体の軽量化が図れる。したがって、本発明の多孔板は、通常の板のみではなく、箔や膜などの厚みの極く薄いものも含むものである。
多孔板2は、前記した従来技術と同様に、ヘルムホルツ共鳴原理によって吸音するが、本発明では、多孔板2における、図3に示す、個々の貫通孔3の孔径d(mm)と、多孔板2の表面積に対する全貫通孔の合計面積の比である、貫通孔の開口率β(%)とは、下記式(2)を満足するものとする。
β≧10の(4/3×Log10d−1/3)乗・・・・・(2)
β≧10の(4/3×Log10d−1/3)乗・・・・・(2)
貫通孔3の開口率βがこの式(2)を満足した場合には、繊維質材4と空気層5とを組み合わせた構成において、多孔板2の板厚などによらず、0.4以上の高い吸音率が得られる。一方、貫通孔3の開口率βがこの式(2)を満足しない場合には、繊維質材の密度ρと繊維質材の厚さtが前記式(1)を満足したとしても、吸音率が低下する。即ち、貫通孔3の数が少な過ぎることによって、開口率βが小さ過ぎる場合、特に、貫通孔3を加工しやすい0.8mmを超える大きな孔径dとした際の吸音率を0.4以上とすることができない。
多孔板2の材質や板厚の選択は、前記軽量化や吸音効果の観点も含めると、できるだけ薄板で軽量かつ強度が有る材料が好ましい。この点、多孔板の板厚は0.5mm未満の薄板であることが好ましい。
また、材質としても、鋼板、アルミニウム合金板、樹脂板などが適宜使用可能であるが、その中でも、軽量化や吸音効果の点で、アルミニウム合金板、それもアルミニウム箔が好ましい。
(空気層)
空気層5は、騒音の共鳴室として作用し、多孔板2の貫通孔3と合わせて、複数の周波数の騒音や特定周波数の騒音を効率的に吸収することができる。この空気層5の最適厚みは、吸音構造の使用部位や騒音の状況、騒音の低減の必要性に応じて異なるものの、10〜50mmの範囲から選択するのが好ましい。また、空気層5は多孔板2の貫通孔3からのみ連通し、他の部分は、周囲に配置された遮蔽部材8によって気密に保持されていることが、吸音率を高める点で好ましい。
空気層5は、騒音の共鳴室として作用し、多孔板2の貫通孔3と合わせて、複数の周波数の騒音や特定周波数の騒音を効率的に吸収することができる。この空気層5の最適厚みは、吸音構造の使用部位や騒音の状況、騒音の低減の必要性に応じて異なるものの、10〜50mmの範囲から選択するのが好ましい。また、空気層5は多孔板2の貫通孔3からのみ連通し、他の部分は、周囲に配置された遮蔽部材8によって気密に保持されていることが、吸音率を高める点で好ましい。
(吸音構造の取り付け)
本発明吸音構造1の、フード6への取り付け方は、例えば、フード6のインナパネル裏面の周縁部に、接着剤あるいはボルト、ナットなどの機械的な締結具により、空気層5を形成しつつ、固定および一体化する。
本発明吸音構造1の、フード6への取り付け方は、例えば、フード6のインナパネル裏面の周縁部に、接着剤あるいはボルト、ナットなどの機械的な締結具により、空気層5を形成しつつ、固定および一体化する。
なお、本発明吸音構造1は、必ずしも、フード6裏面乃至インナパネル裏面を全て覆う乃至カバーする必要はない。言い換えると、車両の使用部位や騒音の状況、騒音の低減の必要性に応じて、フード6裏面側の適宜の箇所に部分的に、あるいは分散して配置するようにしても良い。
本発明吸音構造1のフードへの取り付け方の別の態様を、図4〜9に示す。図4は、フードのインナパネル10がマルタイコーン等の凹凸を有する場合に、エンジン音源側から順に、平板状の繊維質材4と、多数の貫通孔3を有し、繊維質材4に重ねられるようにして設けられた平板状の多孔板2と、この多孔板2の背後の空気層5とを備えた態様を示す。なお、この多孔板2は、背後の空気層5をを備えた上で、フードのインナパネル10に直接接合しても良い。
図5、6、7は、図4と基本的な構成は同じだが、重ね合わせて設けた繊維質材4と多孔板2とに、凹凸を設けて剛性を向上させた例を示す。図5は断面円弧状の凹凸が連続し、図6は断面三角形状の凹凸が連続し、図7は断面台形状の凹部と断面三角形状の凸部とが連続している。
図8、9、10、11、12は、図4と基本的な構成は同じだが、繊維質材4と多孔板2とを重ね合わせる際に、中間に若干の隙間(空気層)を設けた例を示す。このように、繊維質材4と多孔板2と重ね合わせる際に、中間に空気層を設けても良い。
図8は平板状の繊維質材4と平板状の多孔板2とを設けた例で、繊維質材4と多孔板2との間が中間の空気層3aとなる。図9、10、11は平板状の繊維質材4と凹凸状の多孔板2とを設けた例を示している。図9、10、11の場合、多孔板2の凹凸と、平板状の繊維質材4で囲まれた領域が中間の空気層3aとなる。図12は凹凸状の繊維質材4と平板状の多孔板2とを設けた例を示している。図12の場合、繊維質材4の凹凸と、平板状の多孔板2で囲まれた領域が中間の空気層5aとなる。
(作用)
本発明吸音構造1では、エンジン音などの車体内部の音源に対して、繊維質材4がまず前面に配置され、次いで、多孔板2、空気層5の順に配置されている。
本発明吸音構造1では、エンジン音などの車体内部の音源に対して、繊維質材4がまず前面に配置され、次いで、多孔板2、空気層5の順に配置されている。
この結果、本発明吸音構造1では、エンジンなどの音源からの騒音が、まず、例えば、前面に配置された繊維質材4に衝突する。このため、繊維質材4の吸音特性に対応して、多孔質部分を通過中に騒音が吸収され、吸収されない残りの騒音は繊維質材4の孔部分を透過することとなる。
この際、前記した通り、繊維質材4は、繊維質材の密度ρ(kg/m3 )と、繊維質材の厚さt(mm)が、前記式(1)を満足する関係となっているので、特に、貫通孔3を加工しやすい0.8mmを超える大きな孔径dとした多孔板2の場合でも、吸音率を0.4以上とすることができる。
前記繊維質材4を透過した残りの騒音は、次いで、多孔板2の貫通孔3部分を介して(透過して)、空気層5へ導入される。そして、多孔板2の貫通孔3が騒音の共鳴穴として作用するとともに、空気層5も騒音の共鳴室として作用し、特定周波数の騒音を効率的に吸収することができる。また、多孔板2の表面に繊維質材4が配置されることで、多孔板の貫通孔3による吸音作用に、繊維質材4の減衰が付加され、多孔板2のみの構成より高い吸音性能となる。
なお、以上の吸音効果は、前記した通り、エンジン音などの車体内部の音源に対して、繊維質材4に代えて、多孔板2をまず前面に配置し、次いで、繊維質材4をこの多孔板2の背後に重なるように配置し、そして繊維質材4の背後に空気層5を順に配置した場合にも同様に発揮される。
この際、多孔板2は、前記した通り、個々の貫通孔3の孔径d(mm)と、多孔板の表面積に対する全貫通孔の孔径dの合計面積の比である、貫通孔の開口率β(%)とは、前記した通り、上記式(2)を満足するものとされている。
この結果、特に、貫通孔3を加工しやすい0.8mmを超える大きな孔径dとした際にも、吸音率を0.4以上とすることができる。
本発明吸音構造1では、このような構成と作用を有するため、繊維質材4と、多孔板2と、空気層5との互いの効果を相乗させることが可能である。即ち、薄いアルミニウム箔を多孔板2として用い、かつ、貫通孔3を加工しやすい0.8mmを超える大きな孔径dとした場合でも、後述する実施例の通り、これら各吸音手段単独の場合の吸音効果に比して、幅広い周波数範囲の吸音性能とともに特定周波数の吸音性能をも著しく高めることができる。このため、吸音構造自体の軽量化が可能で、多孔板の貫通孔も加工しやすい。したがって、吸音構造付加による車体重量の増加や車体コストの増加も最小限に抑制できる。
次に、本発明の実施例を説明する。前記図1に示した形状構造の吸音構造1を準備して、繊維質材の前記式(1)におけるρ及びtを変化させ、前記式(2)から、吸音率0.4以上が達成できる多孔板の孔径と開口率の関係を求めた。
吸音測定は音響管を用いて吸音率を測定した。まず、音響管の一端を剛壁面(フードパネルを模擬)として、もう一方の端部に音源であるスピーカーを配置した。このスピーカーの前面に、一定の間隔を設けて、繊維質材4を立設し、この繊維質材4の背後に重なるように、多孔板2である多孔が形成されたアルミニウム箔を立設し、この多孔板2の背後の剛壁面間に、空気層5が存在するようにした。そして、スピーカーから音波を発信し、吸音構造供試体近傍の2点のマイクロホンで音圧を測定することにより、入射波と反射波との比を求め、吸音率を計算した。
試験条件として、騒音の周波数は低周波数から高周波数までを含む800〜4000Hzの範囲、多孔板としては厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム箔、空気層の厚みは35mmとした。
これらの結果を図13、14、15、16に示す。図13、14、15は発明例、図16は、図1において繊維質材を設けず、多孔板と背後の空気層のみを設けた比較例を示す。各図において、縦軸は多孔板の孔径、横軸は多孔板の開口率を示す。また、各図において、白い領域が吸音率0.6以上となる領域であり、灰色の領域が吸音率0.4〜0.6となる領域、黒い領域が吸音率0.4未満となる領域である。
〔発明例:図13〕
繊維質材として、グラスウールを用い、密度ρ:80kg/m3 、厚さt:2mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図13から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
繊維質材として、グラスウールを用い、密度ρ:80kg/m3 、厚さt:2mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図13から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
〔発明例:図14〕
繊維質材として、フェルトを用い、密度ρ:250kg/m3 、厚さt:0.64mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図14から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
繊維質材として、フェルトを用い、密度ρ:250kg/m3 、厚さt:0.64mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図14から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
〔発明例:図15〕
繊維質材として、ロックウールを用い、密度ρ:138kg/m3 、厚さt:1.2mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図15から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
繊維質材として、ロックウールを用い、密度ρ:138kg/m3 、厚さt:1.2mmとし、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するように、ρ×t=0.16kg/m2 とした。図15から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
〔比較例:図16〕
繊維質材が無い場合であり、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足しない。この結果、図16から、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が、上記発明例に比して、著しく小さくなっており、多孔板の孔径がφ0.5mm以上では、吸音率0.6以上とならないことが分かる。したがって、吸音率を上げるためには、より加工が困難な小さな孔径の孔を設ける必要がある。
繊維質材が無い場合であり、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足しない。この結果、図16から、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が、上記発明例に比して、著しく小さくなっており、多孔板の孔径がφ0.5mm以上では、吸音率0.6以上とならないことが分かる。したがって、吸音率を上げるためには、より加工が困難な小さな孔径の孔を設ける必要がある。
(発明を実施するためのその他の形態)
以下に、発明を実施するためのその他の形態について説明する。
以下に、発明を実施するためのその他の形態について説明する。
(繊維質材)
前記図1〜12の繊維質材4において、吸音効果や剛性などの特性の調整、あるいは繊維質材制作や取り付けの都合から、繊維質材4は、1層だけではなく、2層以上の繊維質材からなる多層構造として良い。繊維質材4をこのような多層構造にする場合は、前記目的に応じて、同じ材料同士を積層しても良く、また、違う材料同士を積層しても良く、あるいは、これらの積層を互いに組み合わせて積層しても良い。
更に、繊維質材4は、このような音源に対する方向(音波の進行方向)での多層配列だけではなく、音源に対する同じ層内あるいは同じ面内(吸音構造の向きによって水平面内あるいは垂直面内)で、異なる繊維質材あるいは異なる吸音率の繊維質材同士を適宜配列しても良い。このような態様であれば、音源に対する同じ層内あるいは同じ面内での吸音率が異なるために、幅広い周波数帯域で吸音効果を得ることができる。
前記図1〜12の繊維質材4において、吸音効果や剛性などの特性の調整、あるいは繊維質材制作や取り付けの都合から、繊維質材4は、1層だけではなく、2層以上の繊維質材からなる多層構造として良い。繊維質材4をこのような多層構造にする場合は、前記目的に応じて、同じ材料同士を積層しても良く、また、違う材料同士を積層しても良く、あるいは、これらの積層を互いに組み合わせて積層しても良い。
更に、繊維質材4は、このような音源に対する方向(音波の進行方向)での多層配列だけではなく、音源に対する同じ層内あるいは同じ面内(吸音構造の向きによって水平面内あるいは垂直面内)で、異なる繊維質材あるいは異なる吸音率の繊維質材同士を適宜配列しても良い。このような態様であれば、音源に対する同じ層内あるいは同じ面内での吸音率が異なるために、幅広い周波数帯域で吸音効果を得ることができる。
(貼り合わせ型多孔板)
前記図1〜12の多孔板2において、アルミニウム多孔箔のようなごく薄い材料を用いる場合には、多孔板2をアルミニウム多孔箔単一とするだけではなく、これに違う材料を積層してもよい。例えば、アルミニウム多孔箔に、フェルト、グラスウール、ロックウール等の不織布や繊維からなる繊維質材を貼り合わせて多孔板2とすれば、多孔板2に剛性や厚みを持たせることができる。
前記図1〜12の多孔板2において、アルミニウム多孔箔のようなごく薄い材料を用いる場合には、多孔板2をアルミニウム多孔箔単一とするだけではなく、これに違う材料を積層してもよい。例えば、アルミニウム多孔箔に、フェルト、グラスウール、ロックウール等の不織布や繊維からなる繊維質材を貼り合わせて多孔板2とすれば、多孔板2に剛性や厚みを持たせることができる。
そして、この貼り合わせ型多孔板2の上記不織布や繊維からなる繊維質材側と、前記繊維質材4とを接着剤により接着すれば、アルミニウム多孔箔側に接着剤を塗布する必要がない。このため、アルミニウム箔の多孔部分を接着剤で目詰まりさせず、吸音効果を低下させずに、多孔板2と繊維質材4とを貼り合わせできる利点がある。
更に、この貼り合わせ型多孔板2は孔開け加工がしやすい利点がある。即ち、孔開けしていないアルミニウム箔に予め上記不織布や繊維からなる繊維質材を貼り合わせ、この貼り合わせたアルミニウム箔に、吸音のための孔開け加工を行ない、アルミニウム多孔箔(多孔板2)とする。このような態様によれば、孔開け加工に必要な剛性や厚みを持たせることができ、ごく薄いアルミニウム箔単独に孔開け加工するよりも、孔開け加工自体が容易となる。
したがって、前記図1〜12の吸音構造1においても、繊維質材4と多孔板2同士の貼り合わせは、機械的な接合でも良いが、上記した接着剤により行なうのが簡便である。
(貼り合わせ型多孔板の吸音性能)
この貼り合わせ型多孔板の一例を図17に示す。図17の吸音構造においては、アルミニウム多孔箔2に不織布8を貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4としてグラスウールを貼り合わせている。この図17の吸音構造の各部の厚み条件を変えた場合の吸音性能(吸音率)を図18〜21に示す。吸音構造、吸音率の測定方法と試験条件は、前記した実施例と同様に行なった。図18〜21においては、前記図13〜16と同様に、繊維質材4の前記式(1)におけるρ及びtを変化させ、前記式(2)から、吸音率0.4以上が達成できる多孔板の孔径と開口率の関係を求めている。
この貼り合わせ型多孔板の一例を図17に示す。図17の吸音構造においては、アルミニウム多孔箔2に不織布8を貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4としてグラスウールを貼り合わせている。この図17の吸音構造の各部の厚み条件を変えた場合の吸音性能(吸音率)を図18〜21に示す。吸音構造、吸音率の測定方法と試験条件は、前記した実施例と同様に行なった。図18〜21においては、前記図13〜16と同様に、繊維質材4の前記式(1)におけるρ及びtを変化させ、前記式(2)から、吸音率0.4以上が達成できる多孔板の孔径と開口率の関係を求めている。
図18、19の吸音構造は、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔に、厚さ0.1mm(密度:40g/m2 )の上記不織布や繊維からなる繊維質材を貼り合わせて多孔板とした。そして、これに、繊維質材4として、密度ρ:80kg/m3 、厚さt:2mm(図18)または5mm(図19)のグラスウールを貼り合わせた。多孔板背後の空気層を含む吸音構造全体の厚みは35mmとした。
図20の吸音構造は、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔に、厚さ2mm(密度:80kg/m3 )のグラスウールを貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4として、密度ρ:32kg/m3 、厚さt:2mmのグラスウールを貼り合わせた。多孔板背後の空気層を含む吸音構造全体の厚みは35mmとした。
図21の吸音構造は、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔に、厚さ1mm(密度:80kg/m3 )のグラスウールを貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4として、密度ρ:32kg/m3 、厚さt:1mmのグラスウールを貼り合わせた。多孔板背後の空気層を含む吸音構造全体の厚みは35mmとした。
図20の吸音構造は、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔に、厚さ2mm(密度:80kg/m3 )のグラスウールを貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4として、密度ρ:32kg/m3 、厚さt:2mmのグラスウールを貼り合わせた。多孔板背後の空気層を含む吸音構造全体の厚みは35mmとした。
図21の吸音構造は、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔に、厚さ1mm(密度:80kg/m3 )のグラスウールを貼り合わせて多孔板とし、これに繊維質材4として、密度ρ:32kg/m3 、厚さt:1mmのグラスウールを貼り合わせた。多孔板背後の空気層を含む吸音構造全体の厚みは35mmとした。
これら図18〜21の各図において、縦軸は多孔板の孔径、横軸は多孔板の開口率を示す。また、各図において、白い領域が吸音率0.6以上となる領域であり、灰色の領域が吸音率0.4〜0.6となる領域、黒い領域が吸音率0.4未満となる領域である。これら各図から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
このような貼り合わせ型多孔板の態様では、多孔板と貼り合わせた上記グラスウール8などの不織布や繊維からなる繊維質材とは、これら繊維質材の全ての層の、密度ρ(kg/m3 )と繊維質材の厚さt(mm)との面密度ρ×tの合計値が、前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足するようにする。これは、前記図18〜21の態様でも、後述する態様でも同様である。
なお、この場合、繊維質材4の層か、上記グラスウール8などの不織布や繊維からなる繊維質材の層か、いずれかの1層が前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足していれば、当然、繊維質材の全ての層の面密度ρ×tの合計値もρ×t≧0.01kg/m2 を満足する。したがって、言い換えると、繊維質材のいずれかの1層がρ×t≧0.01kg/m2 を満足していれば、他の繊維質材がρ×t≧0.01kg/m2 を満足していなくても良い。
なお、この場合、繊維質材4の層か、上記グラスウール8などの不織布や繊維からなる繊維質材の層か、いずれかの1層が前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足していれば、当然、繊維質材の全ての層の面密度ρ×tの合計値もρ×t≧0.01kg/m2 を満足する。したがって、言い換えると、繊維質材のいずれかの1層がρ×t≧0.01kg/m2 を満足していれば、他の繊維質材がρ×t≧0.01kg/m2 を満足していなくても良い。
これに対して、前記した繊維質材の好ましい密度ρの範囲(10〜400kg/m3 )は、このような貼り合わせ型多孔板の態様では、各繊維質材層が各々この範囲にあることが好ましい。上記図18〜21における態様では、これを満足している。
図22に、図17の多孔板(アルミニウム多孔箔に不織布を貼り合わせ、構造減衰を付加した多孔板)と、アルミニウム多孔箔のみとして構造減衰を付加していない多孔板との、音波の周波数(横軸)による吸音率(縦軸)の変化を示す。構造減衰を付加した多孔板(太線)は、音波の周波数によっても吸音率の極端な低下はない。これに対して、構造減衰を付加していない多孔板(薄線)では、周波数が500〜700Hz当たりで吸音率が極端に低下している。これは、この周波数帯域で、多孔板の上記共振が発生していることが原因である。
(繊維質材間への多孔板の挟み込み)
繊維質材4を前記した多層構造にした場合、繊維質材4と多孔板2とを貼り合わせる際に、図23に示すように、音波に対し前面側の繊維質材4、音波に対し後面側の繊維質材8の層の間に多孔板(多孔箔)2を挿入する、あるいは繊維質材4、8の層の間に多孔板2を挟み込むようにして設けた場合には、繊維質材4のみの場合に比して、透過損失が大きくなり、遮音性が向上する。そして、このような構造は、吸音率にはあまり影響せず、吸音率を低下させない。したがって、遮音性が要求される用途には、このような態様を採用することが好ましい。
繊維質材4を前記した多層構造にした場合、繊維質材4と多孔板2とを貼り合わせる際に、図23に示すように、音波に対し前面側の繊維質材4、音波に対し後面側の繊維質材8の層の間に多孔板(多孔箔)2を挿入する、あるいは繊維質材4、8の層の間に多孔板2を挟み込むようにして設けた場合には、繊維質材4のみの場合に比して、透過損失が大きくなり、遮音性が向上する。そして、このような構造は、吸音率にはあまり影響せず、吸音率を低下させない。したがって、遮音性が要求される用途には、このような態様を採用することが好ましい。
この図23のように、繊維質材4の層の間に多孔板2を挿入した吸音構造の、各周波数毎の透過損失を図24に、各周波数毎の吸音率を図25に、各々太線で示す。図23の吸音構造は、厚さ0.3mmの多孔板を、密度60kg/m3 、厚さ20mmの繊維質材と、密度60kg/m3 、厚さ10mmの繊維質材との間に挿入したものである。比較として、密度60kg/m3 の繊維質材のみの場合(厚さ30mm)の透過損失を図22に、吸音率を図23に、各々細線で示す。
図24、25から、繊維質材4の層の間に多孔板2を挿入した場合の方が、繊維質材のみの構造に比して、透過損失が大きくなり、遮音性が向上していることが分かる。また、繊維質材4、8の層の間に多孔板2を挿入した場合と、繊維質材のみの構造とを、吸音率で比較すると大差ないことが分かる。
(多孔板の貫通孔の開口率βの好ましい態様)
ここで、貫通孔の開口率βの好ましい態様について以下に説明する。前記した通り、多孔板2の表面積に対する全貫通孔の合計面積の比である、貫通孔の開口率β(%)は、前記式(2)を満足するものとするが、貫通孔の孔径d(mm)との関係で、吸音率を高めるための好ましい範囲がある。
ここで、貫通孔の開口率βの好ましい態様について以下に説明する。前記した通り、多孔板2の表面積に対する全貫通孔の合計面積の比である、貫通孔の開口率β(%)は、前記式(2)を満足するものとするが、貫通孔の孔径d(mm)との関係で、吸音率を高めるための好ましい範囲がある。
具体的には、開口率β(%)は、前記式(2)を満足した上で、β≧10の(−0.67×Log10d−1.67)乗:2式か、β≦10の(−0.67×Log10d+0.15)乗:3式の、いずれかを満足することが好ましい。
この2式と3式とは各々下限、上限の関係にあり、前記式(2)を満足した上で、上記2式、3式の両方を満足することがより好ましい。言い換えると、開口率βは、前記式(2)を満足した上で、これら2式(下限)と3式(上限)とで挟まれる(囲まれる)範囲にあることがより好ましい。
この2式と3式とは各々下限、上限の関係にあり、前記式(2)を満足した上で、上記2式、3式の両方を満足することがより好ましい。言い換えると、開口率βは、前記式(2)を満足した上で、これら2式(下限)と3式(上限)とで挟まれる(囲まれる)範囲にあることがより好ましい。
前記した貼り合わせ型多孔板の例である、前記図18〜21の各図(図17の貼り合わせ型多孔板例)において、前記2式と3式および前記式(2)を1式とした際の、これらの1式、2式、3式を各々満足する範囲を各々○で囲む1、2、3の数字の線と矢印で図に示す。開口率βが、1式を満足した上で、2式か3式のいずれかを満足する場合、更に、これら1式および2式と3式とをいずれも満足する場合(1式および2式と3式で挟まれる範囲にある場合)には、繊維質材の密度ρと繊維質材の厚さtが前記式(1)を満足することを前提にすると、吸音率が順により高くなっていくことが分かる。
ここで、繊維質材の密度ρと繊維質材の厚さtが前記式(1)のρ×t≧0.01kg/m2 を満足することを前提に、ρ×tを0.01〜1.0まで変化させた場合の吸音性能(吸音率)を図27〜31に示す。吸音構造、吸音率の測定方法と試験条件は、前記した実施例と同様に行なった。
吸音構造は図26のものを用いた。即ち、厚さ80μm(0.08mm)のアルミニウム多孔箔2に繊維質材4としてグラスウールを貼り合わせたものを用いている。そして、繊維質材4の密度ρを一定にして、繊維質材4の厚さtを変えてρ×tを0.01〜1.0まで変化させた。これらの図27〜31では、前記図18〜21と同様に、前記式(2)から、吸音率0.4以上が達成できる多孔板の孔径と開口率の関係を求めている。各図において、白い領域が吸音率0.6以上となる領域であり、灰色の領域が吸音率0.4〜0.6となる領域、黒い領域が吸音率0.4未満となる領域である。これら各図から、多孔板の孔径がφ0.5mm以上でも、吸音率0.6以上となる領域(範囲)が広がっていることが分かる。
また、これら図27〜31の各図において、前記2式と3式および前記式(2)を1式とした際の、これらの1式、2式、3式を各々満足する範囲を、各々○で囲む数字の1、2、3の線と矢印で図に示す。開口率βが、1式を満足した上で、2式か3式のいずれかを満足する場合、更に、これら1式および2式と3式とをいずれも満足する場合(1式および2式と3式で挟まれる範囲にある場合)には、繊維質材の密度ρと繊維質材の厚さtが前記式(1)を満足することを前提にすると、吸音率が順により高くなっていくことが分かる。なお、この図27〜31のようなρ×tの傾向は、他の貼り合わせ型や挟み込み型の態様でも同様となる。
(多孔板の剛性向上)
前記した貼り合わせ型多孔板の吸音率向上効果は、貼り合わせによって、多孔板の剛性を向上させ、多孔板の構造減衰を大きくしたことにもよる。多孔板は孔部を通過する音波の振動速度が大きいほど吸音率が向上する。しかし、多孔板が音波によって共振した場合、孔部を通過する音波と一緒に、孔自体も動くこととなる。この結果、孔部を通過する音波の振動速度は相対的に遅くなり、吸音率が極端に低下する。
前記した貼り合わせ型多孔板の吸音率向上効果は、貼り合わせによって、多孔板の剛性を向上させ、多孔板の構造減衰を大きくしたことにもよる。多孔板は孔部を通過する音波の振動速度が大きいほど吸音率が向上する。しかし、多孔板が音波によって共振した場合、孔部を通過する音波と一緒に、孔自体も動くこととなる。この結果、孔部を通過する音波の振動速度は相対的に遅くなり、吸音率が極端に低下する。
これに対して、多孔板の剛性を向上させると、多孔板の構造減衰が大きくなり、多孔板自体の音波による共振が抑制される。この結果、孔部を通過する音波の振動速度(音波の相対速度)は相対的に速くなり、吸音率が向上する。
多孔板の剛性を向上させる方法としては、多孔板(多孔箔)に、前記した貼り合わせ型多孔板における不織布や繊維からなる繊維質材、あるいは制振材、フィルム、などを多孔板に貼り合わせる。また、多孔板(多孔箔)自体にエンボス加工を施し、凹凸を付ける。この多孔板の高剛性化、乃至多孔板のエンボス加工は、高剛性化だけではなく、吸音率を向上させる効果もある。
アルミニウム多孔箔2に、エンボス加工を施した場合と、エンボス加工を施さない場合との、周波数毎の吸音率を図32に示す。図32において、濃い線がエンボス加工を施した場合、薄い線がエンボス加工を施さない場合を示す。図32から、エンボス加工を施した方が吸音率が向上していることが分かる。
(吸音構造の保護)
図33は、吸音構造(図23の態様)の外側(音波側)に、更に、鋼薄板からなるパンチングメタルなどの表面多孔板9を、吸音構造保護のために配置した吸音構造を示している。吸音構造保護のためには、パンチングメタルに限らず、多孔な保護フィルムで被覆しても良い。
図33は、吸音構造(図23の態様)の外側(音波側)に、更に、鋼薄板からなるパンチングメタルなどの表面多孔板9を、吸音構造保護のために配置した吸音構造を示している。吸音構造保護のためには、パンチングメタルに限らず、多孔な保護フィルムで被覆しても良い。
この図33のグラスウールからなる繊維質材4、8の条件を変えた場合の周波数毎の各吸音率を図34〜36に示す。図34は、繊維質材4、8のグラスウールの径を4〜5μmとし、多孔箔2前面側の繊維質材4の厚みを10mm、多孔箔2後面側の繊維質材8の厚みを30mmとし、背後の空気層5を1mm以下の薄層とした。図35は、グラスウールの径は図34と同じだが、多孔箔2前面側の繊維質材4の厚みを10mm、多孔箔2後面側の繊維質材8の厚みを20mmとし。背後の空気層5の厚みを10mmとした。これら図34、35において、白四角印が発明例、黒四角印が多孔箔2を設けない他は、条件を同じとした比較例である。図34、35から、多孔箔2を設けた発明例の方が吸音率が高いことが分かる。
図36は、各厚み条件は図34と同じとし、いずれも多孔箔2を設けた発明例において、繊維質材4、8のグラスウールの径の大小による影響を比較している。図36において、白四角印が繊維質材4、8のグラスウールの径が7〜8μmの比較的太い場合(繊維吸音材と記載)、黒四角印が繊維質材4、8のグラスウールの径が4〜5μm程度の比較的細い場合である(細線繊維吸音材と記載)。図36から、繊維質材4、8のグラスウールの径が細かい、細線繊維吸音材と記載した方が、吸音率が高くなっていることが分かる。
本発明によれば、多孔板がアルミニウム箔のような薄板であっても、貫通孔を多数設ける加工を容易とするために、貫通孔が、大きな孔径を有していても、吸音率で0.4以上を達成できる、吸音性能に優れた吸音構造を提供することができる。この結果、自動車などの車両用途では、車体自体の簡便な改良によって、ボンネット、エンジンアンダーカバーなどのエンジン音を主体とする騒音の低減に適用されるだけではなく他のフェンダー、ルーフ、ドア、ダッシュボードパネルなどの、要は騒音を低減したい車体パネルに自由に用いることができる。
また、これ以外にも、防音壁、トンネル内壁などの構造物用途、あるいは他の吸音が必要な種々の分野の用途に適用することが可能である。その場合には、前記車両用途に関する吸音構造の各構成の説明を、車両用語から、他の用途の使用部位や用語、あるいは他の用途の騒音の状況、騒音の低減の必要性に応じて読み替えることによって、その用途に対する最適な実施態様の選択が可能である。
1:吸音構造、2:多孔板、3:貫通孔、4:繊維質材、
5:空気層、6:フード、7:自動車(車体)
5:空気層、6:フード、7:自動車(車体)
Claims (7)
- 音源側で発生した騒音を抑制するための吸音構造であって、音源側に対して、繊維質材と多数の貫通孔を有した多孔板とを互いが重なるように設け、この多孔板または繊維質材の背後に空気層を備えた吸音構造において、前記繊維質材が下記式(1)を満足するとともに、前記多孔板が下記式(2)を満足することを特徴とする吸音構造。
ρ×t≧0.01kg/m2 ・・・・・(1)
β≧10の(4/3×Log10d−1/3)乗・・・・・(2)
但し、
ρ:繊維質材の密度(kg/m3 )
t:繊維質材の厚さ(mm)
d:多孔板の貫通孔の孔径(mm)
β:多孔板の貫通孔の開口率(%) - 前記多孔板の板厚が0.5mm未満である請求項1に記載の吸音構造。
- 前記繊維質材の密度ρが10〜400kg/m3 の範囲である請求項1または2に記載の吸音構造。
- 前記繊維質材が2層以上の繊維質材からなる請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸音構造。
- 前記2層以上の繊維質材の層間に前記多孔板を挿入した請求項4に記載の吸音構造。
- 前記多孔板の貫通孔の開口率βが、β≧10の(−0.67×Log10d−1.67)乗、および/または、β≦10の(−0.67×Log10d+0.15)乗を満足する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の吸音構造。
- 前記吸音構造が、車両に取り付けられ、当該車両の音源側で発生した騒音を抑制するための車両用吸音構造である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の吸音構造。
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