JPH113082A - 金属製吸音材 - Google Patents

金属製吸音材

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Publication number
JPH113082A
JPH113082A JP9172822A JP17282297A JPH113082A JP H113082 A JPH113082 A JP H113082A JP 9172822 A JP9172822 A JP 9172822A JP 17282297 A JP17282297 A JP 17282297A JP H113082 A JPH113082 A JP H113082A
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JP
Japan
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metallic fibers
absorbing material
sound absorbing
metal
acoustic material
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Pending
Application number
JP9172822A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Sasaki
敏彦 佐々木
Ichiro Yamagiwa
伊知郎 山極
Akio Sugimoto
明男 杉本
Naofumi Itano
直文 板野
Masakatsu Odajima
正勝 小田嶋
Hayao Kabashima
速生 椛嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
Kobe Steel Ltd
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Publication date
Application filed by Nihon Tokushu Toryo Co Ltd, Kobe Steel Ltd filed Critical Nihon Tokushu Toryo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属繊維を用い、構造が簡単で、かつ吸音率
の高い吸音材を得る。 【解決手段】 幅0.2〜5.0mm、厚さ0.02〜
0.1mm、長さ200mm以下の長さ方向にカールし
たアルミ切削屑等の金属繊維を、熱硬化性樹脂をバイン
ダーとして圧縮成形し、見かけ密度を0.2〜1g/c
3、空気流れ抵抗を10〜400dyn・sec/c
3とした金属製吸音材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路用防音壁、自動
車用マフラーやコンプレッサー用吸音材、工場用防音
材、スタジオの吸音材などの広範な用途に用いることが
できる金属製吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これらの用途には、ロックウール、グラ
スウールなどの吸音材が従来から使用されているが、最
近では、金属繊維からなる多孔質板を利用した吸音材も
出現している。例えば、特開平1−296297号公報
には、金属切削屑(アルミ切削屑)を樹脂をバインダー
として圧縮成形した吸音材が記載されている。しかし、
この吸音材は金属切削屑による吸音特性を補うため、グ
ラスウールなどを圧縮して中間層として用いるという複
雑な構造となっており、また、そのような複雑な構造の
割には十分な吸音率が得られていない(吸音率0.4以
下)。
【0003】そのほか、特開平4−107135号公報
には、鉱物質繊維吸音材(ガラス繊維、ロックウール)
の表面に、金属質繊維(直径30〜150μmのアルミ
繊維等)からなるマット状物を密着させた吸音材が記載
されているが、これも積層体となっていて構造が複雑で
あり、また、ガラス繊維等は雨濡れすると水分を吸収し
吸音性が低下するという問題がある。
【0004】また、特開昭63−103299号公報、
特開昭63−300151号公報、特開平2−2636
31号公報には、アルミ繊維等の金属繊維をエキスパン
ドメタルで挟み、これを加圧圧縮してなる吸音材が記載
されている。しかし、これらも積層体となっていて構造
が複雑であるとともに、エキスパンドメタルは高価であ
り、開口率が低下して吸音率が低下するという問題もあ
る。さらに、特開平4−333897号公報には、アル
ミ繊維をエキスパンドメタルで挟みこれを加圧圧縮して
成形した吸音材とグラスウール等の吸音材層からなる積
層体が記載されているが、これにも上記と同様の問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
金属繊維を用いた吸音材の問題点に鑑みてなされたもの
で、構造が簡単で、かつ吸音率の高い吸音材を得ること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来の金属繊維の圧縮成
形体を用いた吸音材において、金属繊維の圧縮成形体を
グラスウール等と積層させているのは、金属繊維の圧縮
成形体のみでは吸音性が十分でないことによる(特に特
開平1−296297号公報)と思われるが、本発明者
らは、その原因が金属繊維自体の形態が最適化されてい
ないためではないかと考え、種々の形態の金属繊維につ
いて研究し、吸音特性に優れた吸音材を得ることができ
た。すなわち、本発明に係る吸音材は、幅0.2〜5.
0mm、厚さ0.02〜0.1mm、長さ200mm以
下の長さ方向にカールした金属繊維をバインダー樹脂を
用いて圧縮成形したことを特徴とする。
【0007】本発明の吸音材は、金属繊維として長さ方
向にカールした金属繊維、例えばアルミニウム等の切削
屑を使用するので、樹脂をバインダーとして圧縮成形し
たとき、金属繊維同士の絡みが良くなり、多孔質体で軽
量であるにもかかわらず、強度の大きい吸音材を得るこ
とができる。
【0008】そして、本発明では使用する金属繊維の断
面形状を偏平(幅wと厚さtの比がw/t≧2)とした
ため、圧縮成形時、金属繊維間に隙間ができやすく、見
かけ密度の調整が容易になる。また、本発明で使用する
金属繊維の大きさを上記のように規定したのは、金属繊
維の形状が余り小さいと、圧縮成形後の密度が上がりす
ぎて吸音率が落ち、一方、大きすぎても吸音性能が悪く
なるためである。
【0009】さらに、本発明の吸音材は、素材として使
用する金属繊維がある程度の大きさを有するため排水性
が良く、雨濡れしてもロックウールやグラスウールのよ
うに水分を吸着して吸音性が低下することがない。そし
て、ロックウール、グラスウールに比較すると熱伝導性
が良く、接着樹脂に蓄熱しにくいため吸音材としての耐
熱性が高い。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の吸音材は、パネルや部品
に圧縮成形して使用することができるが、見かけ密度が
0.2〜1g/cm3の範囲内になるように圧縮成形す
るのがよい。それは、見かけ密度が0.2g/cm3
り低いと音波が容易に貫通するため吸音性能が全周波数
領域にわたって低下し、また、1g/cm3を越えると
音波の反射率が増加して吸音性能が低下するためであ
る。また、本発明の吸音材は、空気流れ抵抗を10〜4
00dyn・sec/cm3とするのがよい。それは、
空気流れ抵抗が10dyn・sec/cm3より低いと
音波が容易に貫通するため吸音性能が全周波数領域にわ
たって低下し、400dyn・sec/cm3を越える
と音波の反射率が増加して吸音性能が低下するためであ
る。なお、本発明の吸音材は、背面に空気層を用いるこ
とによりより一層の吸音効果が期待できる。
【0011】本発明の吸音材は、金属繊維にバインダー
樹脂を分散し、任意の形状の成形型に入れ、加圧圧縮し
て成形する。このバインダー樹脂としては、有機系樹脂
と無機系樹脂のいずれでも使用でき、配合率は例えば1
0〜50%の範囲で適当な強度が得られる配合率とす
る。耐熱性のよいバインダー樹脂を用いれば、金属繊維
の耐熱性を活かして耐熱性に優れた吸音材を得ることが
できる。
【0012】有機系樹脂としては、エポキシ樹脂、フラ
ン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、グアナミン樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、キシレンホルムアルデヒド樹
脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂等の熱硬化性樹脂を例示できる。これらは耐熱
性にも優れているため、金属繊維の耐熱性を活かすこと
ができる。好ましくは、キシレンホルムアルデヒド樹
脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂であり、特に好ま
しくはフェノールホルムアルデヒド樹脂である。
【0013】フェノールホルムアルデヒド樹脂の場合の
使用例を説明すると、この樹脂はフェノール類とアルデ
ヒド類の縮合反応により生成される合成樹脂であり、ア
ルコールに可溶であるので、適当なアルコール(メチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール
等)により希釈して使用することが望ましい。希釈率と
しては、フェノールホルムアルデヒド樹脂1に対して
0.5〜1.5、特に好ましくは、1:0.8〜1.2
の希釈率であり、希釈方法は公知の方法でよい。この希
釈されたフェノールホルムアルデヒド樹脂を、金属繊維
材料に混合分散する。続いて、樹脂が分散された金属繊
維混合物を、任意の形状の金属成形型、樹脂成形型など
に入れ、型締め、加圧、加熱成形を行う。成形条件は吸
音成形物の大きさ、形状などにより任意に決定される
が、加圧力10〜100kg/cm2、100〜350
℃で1〜10分成形という条件が例示できる。
【0014】次に無機系樹脂としては、セメント等の水
硬性セメンティング材、酸性リン酸亜鉛等の酸性金属縮
合リン酸塩、コロイダルシリカ等のコロイダル金属酸化
物、水ガラス等の水溶性ケイ酸アルカリ、メチルシリケ
ート、エチルシリケート等のアルキルシリケート、オル
ガノシロキサン等が例示できるが、特に好ましくは、ア
ルコキシシラン、シリコン樹脂、変性シリコン等のオル
ガノシロキサンの使用が好ましい。
【0015】オルガノシロキサンは、有機ケイ素化合物
として分類されるシロキサンのケイ素化合物であるシラ
ンの高分子化合物として知られている。その構造として
は、一般に無機化合物として分類されるシロキサンのケ
イ素に有機基(アルキル基、フェニル基、アリル基、ア
ルコキシ基等)が結合しているポリマーである。従っ
て、シラノール結合を有する無機化合物的な性質と、有
機化合物的な性質を兼ね備えている。硬化機構として
は、水との接触により官能性アルコキシ基が加水分解し
て脱アルコール反応を起こし、この縮合反応によりポリ
シロキサン結合によるポリマーを生成すると説明されて
いる。その使用方法としては、樹脂が分散された金属繊
維混合物を、任意の形状の金属成形型、樹脂成形型など
に入れ、型締め、加圧成形を行う。成形は常温で可能で
ある。成形条件は吸音成形物の大きさ、形状などにより
任意に決定されるが、加圧力10〜100kg/c
2、5〜10分成形という条件が例示できる。
【0016】金属繊維と上記バインダー樹脂との分散方
法は、従来公知の分散機、例えばプラネタリーミキサ
ー、ニーダー、アトライター等が使用できる。また、オ
ムニミキサー(商品名)と呼ばれる分散機も使用可能で
ある。
【0017】
【実施例】幅0.5〜2mm、厚さ約0.02〜0.0
6mm、長さ5〜50mmで長さ方向にカールしたアル
ミニウムの切削屑に、重量比で30%の熱硬化型樹脂
(フェノールホルムアルデヒド樹脂)を混合した後、加
圧力40kg/cm2で、200℃、7分加圧成形する
ことによって、厚さ5mmと25mmの2種類の板状吸
音材を作製した。前者は見かけ密度0.5g/cm3
空気流れ抵抗100dyn・sec/cm3、後者は見
かけ密度0.25g/cm3、空気流れ抵抗150dy
n・sec/cm3であった。
【0018】この2種類の板状吸音材を使用し、背面に
空気層(厚さ30mm)を設け公知の管内法を用いて吸
音特性を測定した。その結果をそれぞれ図1及び図2に
示すが、いずれも優れた吸音特性を示している。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、金属繊維を用いて、構
造が簡単で吸音率が高い吸音材を得ることができる。ま
た、切削屑等のカールした金属繊維を使用するので、金
属繊維同士が絡み合い強度の高い吸音材を得ることがで
き、さらに、切削屑の再利用ができるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 吸音材の吸音特性を示す図である。
【図2】 同じく、吸音材の吸音特性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F01N 1/24 (72)発明者 杉本 明男 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 板野 直文 東京都北区豊島8丁目16番15号 日本特殊 塗料株式会社内 (72)発明者 小田嶋 正勝 東京都北区豊島8丁目16番15号 日本特殊 塗料株式会社内 (72)発明者 椛嶋 速生 東京都北区豊島8丁目16番15号 日本特殊 塗料株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅0.2〜5.0mm、厚さ0.02〜
    0.1mm、長さ200mm以下の長さ方向にカールし
    た金属繊維をバインダー樹脂を用いて圧縮成形した金属
    製吸音材。
  2. 【請求項2】 見かけ密度が0.2〜1g/cm3とな
    るように圧縮成形した請求項1に記載の金属製吸音材。
  3. 【請求項3】 空気流れ抵抗が、10〜400dyn・
    sec/cm3である請求項1又は2に記載の金属製吸
    音材。
JP9172822A 1997-06-12 1997-06-12 金属製吸音材 Pending JPH113082A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003096720A (ja) * 2001-09-26 2003-04-03 Sumitomo Chem Co Ltd 道路用側壁板
JP2006138935A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Takayasu Co Ltd 耐熱性吸音材
JP2008285857A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Nippon Light Metal Co Ltd 多孔質吸音材及びこれを用いた吸音構造体
US7654364B2 (en) 2004-12-24 2010-02-02 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Sound absorbing structure
WO2012137353A1 (ja) 2011-04-08 2012-10-11 株式会社ハウス119 吸音材積層構造

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