JPH10264281A - 防音部材 - Google Patents

防音部材

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JPH10264281A
JPH10264281A JP9075989A JP7598997A JPH10264281A JP H10264281 A JPH10264281 A JP H10264281A JP 9075989 A JP9075989 A JP 9075989A JP 7598997 A JP7598997 A JP 7598997A JP H10264281 A JPH10264281 A JP H10264281A
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JP
Japan
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sound
layer
sound absorbing
intermediate layer
absorbing layer
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Pending
Application number
JP9075989A
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English (en)
Inventor
Zenichi Yasuda
善一 安田
Yutaka Ogasawara
豊 小笠原
Kuniyasu Ito
邦保 伊藤
Seiichi Asaka
誠一 浅香
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP9075989A priority Critical patent/JPH10264281A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】厚さを増大したり比重の高い材料を用いたりす
ることなく、低周波域の騒音を十分に減衰させる。 【解決手段】基板1と、吸音層2,4と、拘束層5とよ
りなる防音部材において、吸音層2,4の中間に複数の
貫通孔をもつ中間層3を設けた。基板1の振動により発
生した音波は、貫通孔を介して中間層3の両側の吸音層
2,4を行き来し、その際にさらに音エネルギーが減衰
するものと推察され、特に500Hz以下の低周波域の
音の吸音特性が格段に向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダッシュパネルなど
に用いられ、特に500Hz以下の低周波域の騒音を効
果的に抑制できる防音部材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のダッシュパネルには、走行時の
騒音、特に加速・減速時のこもり音などが車室内へ侵入
するのを抑制するために、ダッシュパネルの基材である
鋼板の振動による振動音を減衰することを目的として、
粗毛フェルトなどの弾性層と塩ビシートなどの拘束層と
からなる防音材が積層されている。またダッシュパネル
の基材として、アスファルトシートが積層された制振シ
ート付き鋼板も知られ、この制振シート付き鋼板の表面
にさらに上記防音材を積層することも行われている。
【0003】このように構成された防音部材では、拘束
層が弾性層の動きを拘束し、拘束層で表面の動きが拘束
された弾性層が鋼板の振動による音波を吸音する。また
拘束層により遮音作用も奏されるため、遮音と吸音との
相乗作用により高い防音効果が得られる。また、弾性層
の中間にさらにシート状の部材よりなる中間拘束層を配
置した防音部材も知られている。この防音部材によれ
ば、中間拘束層により遮音性能がさらに向上し、より高
い防音効果が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した防音
部材では、加速・減速時のこもり音など、500Hz以
下の低周波域の車室内騒音を十分に低減することが困難
であった。そこで防音性能をより向上させるために、拘
束層や弾性層の厚さあるいは鋼板の厚さを増大したり、
拘束層や弾性層に嵩密度の高い材料を用いたりすること
が行われている。しかし、このような対策では、車両重
量の増加、生産コストの上昇、車室内のスペースの減少
などの問題が生じ、好ましい対策とはいえない。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、厚さを増大したり嵩密度の高い材料を用い
たりすることなく、低周波域の騒音を十分に減衰させる
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の防音部材の特徴は、基板と、基板表面に設
けられ通気性の弾性体からなる吸音層と、吸音層の表面
に設けられた拘束層とよりなる防音部材であって、複数
の貫通孔をもち貫通孔を介してその両側の吸音層の空気
の流通を許容する板状の中間層が吸音層の中間にさらに
設けられていることにある。
【0007】請求項2に記載のように、中間層は貫通孔
の周縁部が中間層より突出して筒状となった筒部をもつ
ことが望ましい。さらに請求項3に記載のように、筒部
の内部は空洞となっていることが望ましい。また請求項
4に記載のように、筒部は基板から遠ざかる方向へ突出
していることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の防音部材では、振動源と
なる基板の表面に吸音層と拘束層とが設けられている。
吸音層は通気性の弾性体からなるため、吸音層内の多数
の隙間に入り込んだ音波は隙間の粘性と熱伝導の作用に
より弱まり、また音圧の変動によって材料自身が共振し
て音エネルギーが減衰する。したがって基板の振動によ
り発生した音が吸音される。
【0009】また、拘束層は吸音層の動きを拘束するこ
とで吸音層の吸音作用を増長させ、かつ比較的高周波域
の音を遮音する。さらに本発明の防音部材では、吸音層
の中間に中間層をもち、かつ中間層にはその両側の吸音
層の空気の流通を許容する複数の貫通孔が設けられてい
る。したがって基板の振動により発生した音波は、貫通
孔を介して中間層の両側の吸音層を行き来し、その際に
さらに音エネルギーが減衰するものと推察され、特に5
00Hz以下の低周波域の音の吸音特性が格段に向上す
る。
【0010】貫通孔の数は複数であればよいが、中間層
全体に均一に分布するように形成することが望ましい。
また貫通孔の大きさ及び数は、吸音しようとする音の周
波数により種々設定することができる。また中間層に貫
通孔の周縁部が中間層より突出して筒状となった筒部を
形成すると、理由は不明であるが500Hz以下の低周
波域の音の吸音特性が一層向上する。この筒部の断面形
状は特に制限されず、円形、角形など種々の形状とする
ことができる。また筒部の長さによっても吸音される音
の周波数が変化すると推定されるが、現時点ではわかっ
ていない。
【0011】さらに筒部の内部には吸音材などを充填せ
ず、空洞とすることが望ましい。これにより理由は不明
であるが、500Hz以下の低周波域の音の吸音特性が
さらに向上する。また筒部の突出方向は、基板から遠ざ
かる方向とすることが望ましい。理由は不明であるが、
基板に近付く方向へ突出させた場合に比べて高い吸音特
性が得られる。
【0012】基板としては、従来と同様に鋼板、アルミ
ニウム板などの金属板が一般的に用いられる。アスファ
ルトシートなどが積層された制振シート付き鋼板を用い
ることもできる。吸音層としては、従来と同様に粗毛フ
ェルト、PETなど各種繊維から形成された不織布、ウ
レタン発泡体など、通気性の弾性体を用いることができ
る。またその厚さが厚いほど、あるいは嵩密度が大きい
ほど吸音特性に優れているが、配置されるスペース及び
吸音しようとする周波数域に応じて適宜設定される。
【0013】拘束層としては、従来と同様にポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどから形成され
たシートを用いることができる。その厚さは2.0〜
4.0mmもあれば十分である。中間層としては、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹
脂、あるいは処理紙など通気性のない材料から形成する
ことができ、その厚さは0.5〜2.0mmもあれば十
分である。また中間層に筒部を設ける場合には、中間層
と筒部の材質は同じでもよいし異なる材質を用いること
もできる。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。 (実施例)図1に本実施例の吸音部材の断面図を示す。
この吸音部材は、厚さ10mmのアルミニウム板からな
る基板1と、基板1表面に積層された第1吸音層2と、
第1吸音層2の表面に積層された中間層3と、中間層3
の表面に積層された第2吸音層4と、第2吸音層4の表
面に積層された拘束層5とから構成されている。
【0015】第1吸音層2及び第2吸音層4は、それぞ
れ厚さ15mmのPET不織布(目付量800g/
2 )から構成されている。また拘束層5は厚さ2mm
の塩ビシートから形成されている。さらに中間層3は、
板部30と板部30から第2吸音層4内に突出する複数
の円筒部31とから構成され、板部30と円筒部31と
は一体的に接合されている。円筒部31は板部30を貫
通して板部30の両側を連通している。
【0016】板部30は厚さ1mmの軟質塩ビシートか
ら形成されている。また円筒部31はABS樹脂から内
径5mm、外径7mmに形成され、一端面が板部30の
表面と面一となって、板部30の表面から8mmの高さ
で第2吸音層4内に突出し、60mmピッチで板部30
に均一に分布するように形成されている。なお、円筒部
31の内部は空洞となっている。
【0017】この吸音部材は、第1吸音層2,中間層
3、第2吸音層4及び拘束層5をこの順に重ねて金型に
配置し、ホットプレス成形により所定形状に賦形された
後、ダッシュパネル1に組み付けられて製造された。 (比較例)図2に比較例の吸音部材の断面図を示す。こ
の吸音部材は、厚さ10mmのアルミニウム板からなる
実施例1と同様の基板1と、基板1表面に積層された第
1吸音層6と、第1吸音層6の表面に積層された中間層
7と、中間層7の表面に積層された第2吸音層8と、第
2吸音層8の表面に積層された実施例と同様の拘束層5
とから構成されている。
【0018】第1吸音層6及び第2吸音層8は、それぞ
れ厚さ15mmのPET不織布(目付量1000g/m
2 )から構成されている。また拘束層5は厚さ2mmの
塩ビシートから形成され、中間層7は厚さ1mmの塩ビ
シートから形成されている。中間層7には貫通孔や円筒
部は形成されておらず、通気性のない完全な板状であ
る。
【0019】(試験・評価)上記した実施例と比較例の
吸音部材を、それぞれ加振装置に装着し、各周波数で基
板1を振動させたときの伝達関数(X2 /X1 )(基板
1の振動加速度に対する拘束層5の振動加速度)を測定
し、伝達関数(X2 /X1 )がゼロとなる振動遮断周波
数を求めた。結果を図3及び図4に示す。
【0020】なお、伝達関数(X2 /X1 )は入力エネ
ルギーに対する出力エネルギーの比(単位dB)であ
り、振動遮断周波数は伝達関数がゼロdBの時の周波
数、つまり入力エネルギーより出力エネルギーが小さく
なり始める周波数を意味し、振動遮断周波数以上の周波
数域で吸音が効果的に行われるといえる。図3及び図4
より、実施例の吸音部材は比較例より目付量が少なく嵩
密度の小さい吸音層をもつにも関わらず、比較例に比べ
て振動遮断周波数が低周波域にあり、特に50Hz以上
の低周波域の音波の吸音特性に優れている。これは中間
層3に筒部31を設けた効果であることが明らかであ
る。
【0021】
【発明の効果】すなわち本発明の吸音部材によれば、吸
音層の厚さや嵩密度を増大することなく、低周波域の音
を効率よく吸音することができる。したがって自動車の
ダッシュパネルなどに用いれば、より高い吸音特性が得
られるとともに、重量の増大なく限られたスペースに配
置することができる。また従来と同等の吸音特性とすれ
ば、吸音層の厚さや嵩密度を従来より小さくすることが
でき、一層の軽量化と省スペース化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の吸音部材の断面図である。
【図2】比較例の吸音部材の断面図である。
【図3】本発明の一実施例の吸音部材の各振動周波数に
おける伝達関数(X 2 /X1 )を示すグラフである。
【図4】比較例の吸音部材の各振動周波数における伝達
関数(X2 /X1 )を示すグラフである。
【符号の説明】 1:基材 2:第1吸音層 3:
中間層 4:第2吸音層 5:拘束層 31:
円筒部(貫通孔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 邦保 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 浅香 誠一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板表面に設けられ通気性の
    弾性体からなる吸音層と、該吸音層の表面に設けられた
    拘束層とよりなる防音部材であって、 複数の貫通孔をもち該貫通孔を介してその両側の該吸音
    層の空気の流通を許容する板状の中間層が該吸音層の中
    間にさらに設けられていることを特徴とする防音部材。
  2. 【請求項2】 前記中間層は前記貫通孔の周縁部が前記
    中間層より突出して筒状となった筒部をもつことを特徴
    とする請求項1記載の防音部材。
  3. 【請求項3】 前記筒部の内部は空洞となっていること
    を特徴とする請求項2記載の防音部材。
  4. 【請求項4】 前記筒部は前記基板から遠ざかる方向へ
    突出していることを特徴とする請求項2記載の防音部
    材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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