JP2000265593A - 防音材 - Google Patents

防音材

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JP2000265593A
JP2000265593A JP11075269A JP7526999A JP2000265593A JP 2000265593 A JP2000265593 A JP 2000265593A JP 11075269 A JP11075269 A JP 11075269A JP 7526999 A JP7526999 A JP 7526999A JP 2000265593 A JP2000265593 A JP 2000265593A
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博文 柿本
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木曽  治
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波数の騒音に有効な防音材を得る。ま
た、改善し得る周波数をコントロールすることができ、
広範な周波数の騒音に有効な防音材を得る。 【解決手段】 発音体の外部に取り付けられ、前記発音
体の騒音を低減する防音材1を提供する。この防音材1
は、複数の振動体2と各振動体2を支える板状遮音体3
とを備えており、各振動体2が板状遮音体3の少なくと
も片面上に固定されており、各振動体2が互いに所定の
間隔で離間しており、前記発音体の放射音によって各振
動体2が振動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発音体の外部に取
り付けられ、この発音体の騒音を低減する防音材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、防音に関しては、遮音材、吸
音材、防振材、制振材を使用して、様々な対策が採られ
ている。近年、特に人の居住空間については、防音対策
が全く行われていないものは無いという状況にまできて
いる。
【0003】ところが一方で、音は、皆無の状況にする
こと自体非常に困難であるから、ある音源が改良される
と、その音源でマスキングされ、気にならなかった音源
が気になり始めるという、音源の性質や状況がある。そ
のため、技術的及び許容コストの点で、より一層軽く、
安く、省スペースで防音することが求められ、特に技術
面においては、低周波数域に有効な防音材が求められて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来から多くの場面で
使用されている面密度の高い遮音材は、低周波数で防音
性能の落ち込みがある。この落ち込みは、遮音材の厚み
を相当量増さなければ防ぐことができず、実用上、重量
増、コストの面等で不可能である。一方、かかる遮音材
は、高周波側において、一般的にコインシデンス効果に
よる性能低下があり、単体では充分とは言い難い。
【0005】かかる低周波側と高周波側の性能低下を防
ぐには、吸音材が用いられる。しかし、吸音材も1m以
上の厚みのものが使えれば別であるが、人の通常の居住
空間を考えると、そのような嵩高で使用できるスペース
は皆無に近い。したがって、遮音材や吸音材で、低周波
数や高周波数の騒音を対策するのは困難を極める。
【0006】現状では、低周波音が生じる振動源や音源
自体を対策する方法が考えられる。しかし、現実には、
例えば、床の重量衝撃音のように、一担発生した低周波
音を有効に防止する方法は知られていない。
【0007】また、防音対策上、耳障りな高周波音は、
何らかの対策によって改善する必要があるが、かかる高
周波音を、低コストで狙いの音量に調整する容易かつ低
コストな方法も知られておらず、かかる高周波音の対策
には、多くの期待が寄せられている。
【0008】本発明は、低周波数の騒音に有効な防音材
を得ることを目的とする。また、本発明は、改善し得る
周波数をコントロールすることができ、広範な周波数の
騒音に有効な防音材を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、発音体の外部
に取り付けられ、前記発音体の騒音を低減する防音材で
あって、前記防音材が、複数の振動体と前記各振動体を
支える板状遮音体とを備えており、前記各振動体が前記
板状遮音体の少なくとも片面上に固定されており、前記
各振動体が互いに所定の間隔で離間しており、前記発音
体の放射音によって前記各振動体が振動する、防音材に
係るものである。
【0010】本発明者は、低周波数の騒音に有効で、軽
く、省スペース、低コストな防音材を得るため、種々の
防音材を試作し詳細に検討した。
【0011】その結果、本発明者は、板状遮音体の少な
くとも片面上に複数の振動体を固定し、それぞれの振動
体を互いに所定の間隔で離間させた防音材によって、低
周波数の騒音が効率的に改善できることを突き止め、本
発明に至った。
【0012】また、本発明者は、かかる防音材が、種々
の手段によって、低周波数の騒音を低減させながら、中
・高周波数の騒音をコントロールでき、広範な周波数の
騒音を低減させることができるという、注目すべき事実
を確認し、本発明を完成させた。
【0013】本発明者は、本発明の防音材が低周波数の
騒音を低減する機構について、充分に解明した訳ではな
い。本発明者が行った種々の試験、それらの結果より類
推すると、本発明では、板状遮音体に固定された複数の
振動体が、低周波数の音によって自ら振動し、この振動
が板状遮音体の張力によって減衰されることで、低周波
数の騒音が吸収されると考えられる。
【0014】高周波数の音は、波長が短く、エネルギー
も小さいため、比較的遮音し易いが、本発明では、板状
遮音体の面密度が低くても高周波音の低減ができ、防音
材のより一層の軽量化が可能である。一方、低周波数の
音は、波長が長く、エネルギーも大きいため、質量則に
従って遮音するとすれば、重量増となり、完全に遮音す
るのは困難である。
【0015】本発明では、複数の振動体が、音波により
振動に曝され、音のエネルギー損失を効率的に引き起こ
す。このようにして、本発明の防音材は、騒音を低減さ
せ、特に低周波領域では有効に働くこととなる。
【0016】本発明によれば、シート、フィルム、布、
網状物等の板状遮音体に対し、点状に無数の振動体を設
けた構造を採用することによって、防音対象としての発
音体の低周波の騒音を著しく改善することができる。
【0017】また、本発明の防音材によれば、振動体や
板状遮音体の材質や配置を調節することによって、防音
し得る周波数を低周波数から高周波数までの広範囲にわ
たって調整することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明を詳細に
説明する。図1(a)は、本発明の一例の防音材の部分
縦断面図である。図1(b)は、図1(a)の防音材の
平面図である。図2(a)は、本発明の他の例の防音材
の部分縦断面図である。図2(b)は、図2(a)の防
音材の平面図である。図3(a)は、本発明の更に他の
例の防音材の部分縦断面図である。図3(b)は、図3
(a)の防音材の部分拡大縦断面図である。図4(a)
は、本発明の更に他の例の防音材の部分縦断面図であ
る。図4(b)は、図4(a)の防音材の平面図であ
る。図5(a)は、本発明の更に他の例の防音材の部分
縦断面図である。図5(b)は、図5(a)の防音材の
平面図である。
【0019】図6は、本発明の更に他の例の防音材の縦
断面図である。図7(a)は、本発明の更に他の例の防
音材の部分縦断面図である。図7(b)は、図7(a)
の防音材の平面図である。図8(a)は、本発明の更に
他の例の防音材の部分縦断面図である。図8(b)は、
図8(a)の防音材の平面図である。図9は、本発明の
更に他の例の防音材の縦断面図である。図10は、本発
明の更に他の例の防音材の部分縦断面図である。図11
は、本発明の更に他の例の防音材の縦断面図である。
【0020】図1〜図11には、いずれも、発音体の外
部に取り付けられ、この発音体の騒音を低減する、本発
明の実施例の防音材を示す。図1に示す防音材1は、複
数の振動体2と各振動体2を支える板状遮音体3とを備
えており、各振動体2が板状遮音体3の少なくとも片面
上に固定されており、各振動体2が互いに所定の間隔で
離間しており、各振動体2が発音体の放射音によって振
動する。
【0021】本発明にかかる板状遮音体は、振動体を支
持固定するものである。かかる板状遮音体は、振動体を
固定支持することができ、振動体により全体として又は
部分的に振動するものであればよい。かかる板状遮音体
は、全体としてどのような防音性能を得たいのかや、コ
ストの許容範囲、重量やスペースの許容範囲により、必
ずしも面密度の高いものでなくとも、本発明にかかる低
周波数騒音の低減効果を発揮させることができる。
【0022】かかる板状遮音体には、各種ゴム、ポリマ
ー、ゴムアスファルト等を単独又は併用したシートやフ
ィルム、また、鉄、銅、鉛、アルミニウム、ステンレス
等の金属や合金の箔や薄板、さらに、ガラス、石膏、セ
メント等からなる無機質の薄板、各種合成樹脂の薄板
や、ハードボード、木、合板等木質の薄板、網状物、織
布、不織布、フェルト等を単独若しくは併用したものを
用いることができ、これらの材質に特に制約はない。
【0023】本発明にかかる振動体は、特に材質等の制
約はないが、目標性能や設置スペース及びコスト等によ
り下記の具体例を参考に決定すればよい。その具体例
は、タイル、セメント、石膏、ガラス等の無機質物、ま
た、鉛、鉄、銅、ステンレス等の金属類や合金類、さら
に、ゴム、ポリマ等の有機質物等を単独又は併用するこ
とで得られるものを用いることができる。
【0024】本発明では、図2(a)及び図2(b)に
示すような防音材4が含まれる。この防音材4では、振
動体5と板状遮音体6とを、同一又は同質の材料から形
成される。かかる場合、振動体5は、図2(a)に示す
ように、振動を受け易く、揺れ易いように、板状遮音体
から突出した凸部として形成される。
【0025】また、本発明の防音材は、振動体や板状遮
音体を、比重の異なる2種以上の成分から成形すること
ができる。例えば、ゴムやポリマの粉砕品と、金属粉、
金属酸化物粉末、砂等の高比重物との混合物から成形す
ることができる。さらに、かかる防音材は、板状遮音体
を成型すると同時に、その表面の凸部として、図2
(a)及び(b)に示すような振動体を形成してもよ
い。
【0026】かかる場合、振動体及び板状遮音体の少な
くとも一方が、比重の異なる2種以上の成分からなり、
防音材を板状遮音体の平面に垂直な断面で見たとき、振
動体の表面側に高比重の成分が偏るように形成すること
ができる。
【0027】かかる防音材の一例を、図3(a)及び
(b)に示す。この防音材7は、図3(b)に示すよう
に、振動体8の表面側に重質成分9が偏在することによ
って、防音材7に比重勾配を生じさせる。かかる防音材
7は、振動体8が振動し易くなり、低周波側の騒音がよ
り一層低減され易い。
【0028】かかる振動体は、高比重粉粒体と液状ポリ
マーとを使って、回転成型や比重差沈降成型によって、
断面的に比重勾配を有するようにさせて成形することが
できる。
【0029】かかる比重勾配を有する振動体は、図3
(a)に示す振動体のみならず、板状遮音材にも、外周
ほど重くなるように、比重勾配を設けることができる。
【0030】一例として示す、図3(a)及び(b)に
示すような防音材7では、板状遮音体10も、振動体8
と同様に、重質成分9が含まれており、この重質成分9
は、板状遮音体10の表面側に局在している。
【0031】かかる防音材は、低・中・高、何れの周波
数域においても、性能の大きな低下が起きず、優れた防
音性能を発揮する。これは、振動体の重心にかたよりが
生じるため、より大きな振幅になり、振動体は板状遮音
体に固定されており、振動によるエネルギーロスが大き
くなるためと考えられる。
【0032】また、本発明では、かかる振動体が、図4
(a)及び(b)に示すような2層以上の異種の層から
なる防音材を得ることができる。この防音材11では、
振動体12が上層12aと下層12bとからなり、下層
12bが板状遮音体13に固定されている。
【0033】下層として、例えば、発泡体や不織布のよ
うな変形し易い物や、粘弾性体等のような粘着性の物を
介して、2層以上の形態で振動体を成形すれば、振動体
の振動挙動を調節することができる。
【0034】かかる振動体は、振動体自体や板状遮音体
の振動する周波数を調節でき、改善すべき騒音の周波数
帯域を微調整することができる。
【0035】本発明では、各振動体は、所定の低周波数
の騒音が低減されるよう、種々の間隔で設けることがで
きる。各振動体の重心間の距離を調節することによっ
て、改善し得る周波数域をずらすことができる。各振動
体の取付間隔を複数組合せることにより、改善し得る周
波数帯域を幅広く設定することができる。
【0036】例えば、各振動体同士が重ならないで、各
振動体の重心間の距離が5〜300mmであるのが好ま
しい。特に、10〜150mmがより好ましい。振動体
の重心間の距離が5mm未満では、各振動体が振動する
ことで得られる低周波側騒音の改善効果が少なくなる。
なお、かかる場合には、振動体と板状遮音体との間に大
きな比重勾配を設ける等、特別な措置を加えることで、
かかる問題を解消することができる。逆に、各振動体の
重心間の間隔が300mmを超えると、高周波側の騒音
対策が困難となり、対策可能な周波数が2kHz以上に
限られてくるので好ましくない。
【0037】振動体の形状は、円柱状、球状、半球状、
立方体、直方体、その他任意の形状で良い。振動体の質
量は、1〜200g/個が良い。特に好ましい範囲は、
1〜30gである。質量が1g/個未満では、特に低周
波域の騒音が低減され難いくなる傾向がある。逆に、質
量が200g/個を超えると、低周波域の騒音改善には
良いが、防音材の重量が増し過ぎ、使用できる場面が限
られるため、実用的でない。
【0038】本発明では、かかる振動体と板状遮音体と
を、一体で形成しない場合、これらを種々の手段や方法
を用いて固定し防音材とすることができる。例えば、粘
着剤や接着剤で張り付けたり、タッカーやホッチキスで
物理的に固定する方法でもよい。振動体には、種々の材
質からなる種々の形状、質量のものを複数混合して用い
てもよく、各振動体を種々の間隔で取り付けてもよい。
【0039】本発明では、かかる振動体を、板状遮音体
との間で、粘弾性体や発泡体を介して接着したり固定す
ることによって、振動体を更に振動させ易くすることが
できる。
【0040】かかる振動体は、防音材の片面だけでなく
両面へ設けられていてもよい。この場合、板状遮音体の
片面上に配置された一方の各振動体の間には、離間部が
形成されており、板状遮音体の他の面の上に配置される
他方の各振動体が、離間部の上側に位置しているように
配置されるのが好ましい。
【0041】この例の防音材を、図5(a)及び(b)
に示す。この防音材14は、図5(a)に示すように、
上側振動体15と下側振動体16とが、それぞれ交互に
上側板状遮音体17と下側板状遮音体18上に設けられ
ている。また、図5(b)に示すように、上側振動体1
5は、所定の間隔で設けられており、それぞれの間に離
間部19が形成されている。下側振動体16は、この離
間部19の下側に位置している。
【0042】このように、両側の振動体の位置が同じ位
置ではなく、両側で少しずらした方が、50〜63Hz
での改善量が良く、高周波の改善量もよい。このような
構成とすることにより、振動体の揺れの位相がずれ、エ
ネルギーロスを生じさせ易くなるので、防音効果が高く
なるものと考えられる。
【0043】また、本発明では、板状遮音体に枠材を設
け、この枠材に板状遮音体の張力を保持させることがで
きる。かかる防音材は、板状遮音材の張力を有効に働か
せることによって、改善し得る騒音の周波数をコントロ
ールすることができる。
【0044】かかる防音材の例を、図6に示す。この防
音材20は、振動体21と板状遮音体22とを備え、各
振動体21は、図1(b)に示すのと同様に、板状遮音
体22に配置されている。板状遮音体22は、周辺部2
2aが曲げられ、枠材23によって周辺方向に引っ張ら
れている。板状遮音体22の周辺部22aは、枠材23
と合板等の固定材24とで挟み、釘25を用いて留めら
れている。
【0045】本発明にかかる枠材としては、板状遮音体
へ張力を与え続けられるものであれば、材質や、形状等
に特に制約はない。例えば、木質系材質の枠や、鉄、ス
テンレス、アルミ等の金属枠等を例示することができ
る。
【0046】かかる枠材は、板状遮音体の外周に設け、
必要に応じて、枠に囲まれた部分を田の字状に補強材を
入れ、板状遮音体の張力がかかる面積を分割してもよ
い。枠材によって板状遮音体に張力をかけることによ
り、防音材の低周波域の騒音の改善量を一段と高くする
ことができる。
【0047】かかる板状遮音体は、特に、63〜125
Hzの低周波域の改善量を調整することができ、改善量
を増加させることができる。
【0048】さらに、本発明では、無数の振動体が固定
された板状遮音体の少なくとも一方の面に吸音材を取り
付けることにより、防音対象としての発音体の高周波音
を大幅に改善することができる。
【0049】かかる防音材の例を、図7〜図9に示す。
図7(a)及び(b)に示す防音材26には、振動体2
7とは反対側の板状遮音体28上に吸音材29が一面に
設けられている。
【0050】また、かかる吸音材は、図8に示す防音材
30のように、比較的薄い吸音材31を設けることによ
っても、防音性能を著しく高めることができる。
【0051】さらに、かかる防音材は、図9に示す防音
材32のように、振動体33の上面と板状遮音体34の
下面とに、吸音材35と吸音材36とを配置することが
できる。
【0052】このように、板状遮音体を吸音材でサンド
イッチしたり、片面に吸音材を積層すれば、改善し得る
騒音の周波数域をずらし、改善し得る周波数帯域幅をよ
り広くとれるようコントロールでき、かつ騒音の改善量
も増すことができる。
【0053】かかる振動体は、吸音材と積層することに
よっても、振動が妨げられることなく、板状遮音体の面
密度が大きくなくても、振動体の振動と吸音材の吸音効
果とが発揮されることによって、高周波域での騒音の改
善量を大幅に高めることができる。
【0054】このようにして、吸音材を設けられた防音
材は、低周波域、高周波域での透過損失を一段と改善さ
せることができる。設けられる吸音材層としては、2m
m程度の薄いものでも有効であり、20mm程度にする
と中周波数域の500Hz帯域にも有効となり、低周波
側の有効領域もより広い周波数に移行する。この現象は
板状遮音材の面密度や各振動体の間隔、振動体の重量に
よっても少しづつ変化するので、予め試験等によって微
調整するのが好ましい。
【0055】本発明に好適に用いられる吸音材は、具体
的には、グラスウール、ロックウール、フェルト、不織
布等の繊維系の吸音材や、ウレタン、各種のゴム、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリマの粉砕品や繊維
屑、ゴムやポリマーの発泡体の粉砕品等を各種バインダ
ーで固化成型した多孔質材科系の吸音材、アルミニウム
等の金属発泡成型品系の吸音材等を使用することができ
る。
【0056】また、本発明では、板状遮音体及び各振動
体の一方又は双方の表面に、フィルム成形体を設けるこ
とができる。このフィルム成形体は、複数の互いに離間
した凸部を備えており、各凸部が内部に空気室を有す
る。このフィルム成形体は、平坦フィルムと凹凸加工さ
れた凹凸フィルムとの貼り合わせによって形成されてい
る。
【0057】この例の防音材を図10及び図11に示
す。防音材37では、振動体38とは反対側の板状遮音
体39の表面にフィルム成形体40が設けられている。
フィルム成形体40は、平坦フィルム40aと、凹凸フ
ィルム40bとが貼り合わされて凸部41が形成されて
おり、平坦フィルム40aと凹凸フィルム40bとの両
者の間には、凸部41の内部に空気室40cが形成され
ている。
【0058】このように、かかるフィルム成形体を、無
数の振動体が固定された板状遮音体の少なくとも一方の
面に積層することによって、騒音を改善し得る低周波数
域を広くすることができる。
【0059】さらに、このフィルム成形体の凸部間に
は、図11に示す防音材37′のように、緩衝材42を
設けることができる。かかる緩衝材としては、架橋粘弾
性体及び発泡型架橋粘弾性体の一方又は双方を用いるこ
とができる。かかる緩衝材を、フィルム成形体の凸部間
に介在させることによって、振動体付き板状遮音体や吸
音材では克服困難な、250〜500Hzの中周波数域
の防音性能をより一層向上させることができる。
【0060】このように、本発明の防音材によれば、振
動体や板状遮音体の材質や配置を調節することによっ
て、防音し得る周波数を低周波数から高周波数までの広
範囲にわたって調整することができる。
【0061】特に、本発明では、板状遮音体の面密度、
張力を変化させることにより、低周波数及び高周波数で
の周波数の調整、遮音量の調整ができる。また、本発明
においては、振動体の質量、配置間隔を調節することに
よって、改善し得る周波数の調整、遮音量の調整ができ
る。
【0062】また、本発明では、吸音材を組合せた防音
材とすることで、遮音量を増加させることができ、さら
に、吸音層厚を増すことにより、改善し得る周波数を中
周波数域まで調整することができる。
【0063】更に、本発明では、空気室を有するシー
ト、空気室の周囲に粘弾性体を設けたシートを組み合わ
せた防音材とすることによって、中周波数域の性能の落
ちこみを防止することもできる。
【0064】本発明の防音材は、構築物の壁、天井、パ
イプスペース、空調ダクトや給排水管の外周、車輛、船
舶、航空機等の騒音防止が要求される多くの利用分野
で、防音用途に適用することができる。特に、本発明に
よれば、所望の周波数帯域の騒音を対策する際に、軽く
て、省スペースで、低コストの防音材を提供し得る。
【0065】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明を実施例及び
比較例に基づいて、より一層具体的に説明する。図12
は、防音材の透過損失を測定する残響室の平面図であ
る。図13(a)は、本発明の一実施例の防音材の部分
縦断面図である。図13(b)は、図13(a)の防音
材の平面図である。図14(a)は、本発明の他の実施
例の防音材の部分縦断面図である。図14(b)は、図
14(a)の防音材の平面図である。図15は、比較例
の一例の防音板の部分縦断面図である。
【0066】実施例1 図1(a)及び(b)に示す防音材を製造した。板状遮
音体としては、非加硫ブチルゴムシート(2mm厚)を
用い、振動体としては、比重1.75の5mm厚ブチル
ゴムシートを30mm角に切断したものを用いた。振動
体1個の質量は7.9gとした。
【0067】次に、図1(b)に示すように、非加硫ブ
チルゴムシートに30mm間隔で縦横に罫線を入れた。
150mm角の範囲で、振動体を四隅と中央の5箇所に
配置した。この際、振動体の重心間距離が120mmと
なるように、振動体をブチル粘着剤で貼り付けた。
【0068】このようにして得た防音材を供試体とし、
図14に示す残響室43において、防音性能を試験し
た。残響室43は、2つの部屋43a,43bに分かれ
ており、それぞれに、防音ドア44a,44b、スピー
カ45a,45b、マイク46a,46bが備えられて
いる。2つの部屋43a,43bの間には、9.5mm
厚の石膏ボード47が設けられている。
【0069】試験では、石膏ボード47上に、供試体の
板状遮音体側の面を取り付けて、50Hz〜5000H
zの周波数について透過損失を測定した。測定には、J
IS−A−1416−1974に従う、実験室における
音響透過損失測定方法を用いた。但し、JIS−A−1
417では、原則として、試験は、125Hz〜400
0Hzの16周波数の1/3オクターブ中心周波数で行
われるが、この試験では、低周波及び高周波の騒音の改
善をも目的としているため、1/3オクターブ中心周数
で50〜100Hz及び5000Hzも測定範囲に入れ
た。結果を表1に示した。
【0070】実施例2 図13(a)及び(b)に示す防音材48を製造した。
振動体49としては、比重1.75の6mm厚ブチルゴ
ムシートを10mm角に切断して用いた。板状遮音体5
0としては、非加硫ブチルゴムシート(2mm厚)を用
いた。振動体1個の質量は1.1gとした。
【0071】次に、図13(b)に示すように、板状遮
音体50に15mm間隔で縦横に罫線を入れ、振動体4
9を、罫線の交点上に重心間距離が15mmとなるよう
に配置し、ブチル粘着剤で貼り合わせて防音材48を製
造した。この防音材を供試体として、実施例1と同様に
石膏ボード上に取り付け、透過損失を測定した。結果を
表1に示した。
【0072】実施例3 図14(a)及び(b)に示す防音材51を製造した。
振動体52としては、8.5mm厚の磁器タイル(94
mm角)で、1個の質量が157gのものを用いた。板
状遮音体53としては、非加硫ブチルゴムシート2mm
厚を用いた。振動体52を、その重心間距離を300m
mとなるように、ウレタンコーキングで貼り付け、防音
材51を製造した。この防音材を供試体として、実施例
1と同様に石膏ボード上に取り付けて、透過損失を測定
した。結果を表1に示した。
【0073】実施例4 図4(a)及び(b)に示す防音材を製造した。板状遮
音体13としては、1mm厚のEVAシートを使用し
た。振動体12としては、2mm厚のポリエチレン20
倍発泡シート12bと、5mm厚の磁器タイル12a
(25mm角)を用いた。ポリエチレン20倍発泡シー
ト12bの両面にアクリル粘着剤を塗布し、シート12
bの上面に磁器タイル12aを張り付け、ポリエチレン
20倍発泡シート12b下面に離型紙を貼り合わせて、
タイル12aを1個づつに切り離し、振動体12とし
た。振動体1個の質量は6.6gである。
【0074】図4(b)に示すように、1mm厚のEV
Aシートに、振動体の重心間距離が100mmとなるよ
うにして、ポリエチレン20倍発泡シート面をEVAに
貼り付けることで、防音材を製造した。この防音材を供
試体として、実施例1と同様に石膏ボートに取り付け、
透過損失を測定した。その結果を表1に示した。
【0075】実施例5 図2(a)及び(b)に示す防音材4を製造した。振動
体5と板状遮音体6とは、両側に凸部を有するプレス加
硫ゴムシートとして作製した。ゴムシート部の厚みは2
mmで、上下の凸部は、図2(a)に示すように、同一
部分の上下にくるようにした。凸部は、直径10mm、
高さ10mmの円柱状となっており、振動体として機能
する。シート部も振動体部も同一の天然ゴムSBRブレ
ンドゴムとし、比重は2.20とした。振動体の配置
は、図2(b)に示すように、振動体の重心間隔を40
mmとした。振動体は、上下両方を1個とみなし、3.
5g/個とした。この防音材を、実施例1と同様にし
て、石膏ボードに取り付け透過損失を測定した。その結
果を表1に示した。
【0076】実施例6 図5(a)及び(b)の防音材を製造した。振動体と板
状遮音体としては、片側に凸部を有するプレス加硫ゴム
シートを2枚重ね合わせて作製した。1枚のゴムシート
部の厚みは1mmで、凸部は、直径10mm、高さ10
mmの円柱状であり、振動体として働く。シート部も振
動体部も同一の天然ゴム/SBRブレンドゴムから作製
し、比重は2.20とした。振動体は、重心間隔を40
mmとして設けた。振動体の質量は1.8g/個とし
た。
【0077】このシート2枚を、一方の面の振動体と残
る一方の面の振動体とで、振動体の重心間隔が20mm
となるようにして、貼り合わせ、図5(b)に示すよう
な、両面に凸部があり、上下面の凸部が重ならない防音
材を製造した。この防音材を供試体とし、実施例1と同
様にして、石膏ボードに取り付けて透過損失を測定し
た。その結果を表1に示した。
【0078】実施例7 実施例1に用いた防音材の振動体の反対面に、10mm
厚の不織布を設け、図7(a)及び(b)に示す防音材
を製造した。この防音材の不織布側を石膏ボードに取り
付けて、実施例1と同様にして透過損失を測定した。結
果を表1に示した。
【0079】実施例8 実施例1に用いた防音材の振動体の反対面に、2mm厚
の不織布を設け、図8(a)及び(b)に示す防音材を
製造した。この防音材の不織布側を石膏ボードに取り付
けて、実施例1と同様に透過損失を測定した。結果を表
1に示した。
【0080】実施例9 実施例1に用いた防音材の振動体の反対面に、平坦なフ
ィルムと凹凸加工されたフィルムの2枚のフィルムで空
気室を無数に設けた、4mm厚の凹凸シートを設け、図
10に示す防音材を製造した。この防音材の凹凸フィル
ム側を石膏ボードに取り付けて、実施例1と同様にして
透過損失を測定した。結果を表1に示した。
【0081】
【表1】
【0082】実施例10 実施例9に用いた防音材の凹凸シートの凹部に、常温硬
化反応型弾性体を設けて、図11に示す防音材を製造し
た。この防音材を供試体として、実施例1と同様に透過
損失を測定した。結果を表2に示した。
【0083】実施例11 図6に示す防音材を製造した。実施例1で使用した防音
材の板状遮音体の周辺部を、厚さ12mm、幅20mm
の合板からなる枠材23と、厚さ3mm、幅20mmの
合板24とで挟み、タッカー釘25で止め、板状遮音体
に張力を与え、張りをもたせた。この防音材を、石膏ボ
ードに取り付け、実施例1と同様に透過損失を測定し、
その結果を表2に示した。
【0084】実施例12 図3(a)及び(b)に示すような防音材を製造した。
但し、この例の防音材では、振動体側に高比重成分が偏
在するように比重勾配を形成し、板状遮音体側には高比
重成分が局在しないようにした。
【0085】鉄粉、タングステン粉、硅砂等の高比重大
粒径充填剤とタルク、マイカ等の中比重小粒径充填剤
と、ガラスバルーン等の低比重大粒径充填剤を混合して
得た可撓性エポキシを型に流し、図3(a)に示すよう
な防音材を作製した。この防音材は、図3(b)に示す
ように、振動体として働く凸部の上面側が高比重となる
ような比重勾配を有する。この防音材の振動体は、1個
の質量が2.3gで、振動体の重心間距離は10mmで
ある。この防音材を石膏ボードに取り付け、実施例1と
同様に透過損失を測定した。結果を表2に示した。
【0086】実施例13 図9に示す防音材を製造した。板状遮音体としては、1
0mm角の網を用い、それに振動体として、25mm厚
の磁器タイル(1個の質量6.6g)をホットメルト接
着剤で取り付けた。振動体の重心間隔は30mmとし
た。これを15mm厚の目付量1.6kg/m2の不織布
と、20mm厚の目付量700g/m2の不織布の間には
さみ、防音材を作製した。この防音材を石膏ボードに取
り付け、実施例1と同様に透過損失を測定した。結果を
表2に示した。
【0087】比較例1 9.5mm厚の石膏ボードについて、実施例1と同様に
透過損失を測定した。結果を表2に示した。
【0088】比較例2 比較例1の石膏ボードに2mm厚の非加硫ブチルゴムシ
ートを取り付け、実施例1と同様に透過損失を測定し
た。結果を表2に示した。
【0089】比較例3 図15に示すように、2mm厚の非加硫ブチルゴムシー
ト54に、10mm厚の不織布55を貼り付けて防音板
56を作製した。この防音板56の不織布55側を石膏
ボードに取り付けて、実施例1と同様に透過損失を測定
した。結果を表2に示した。
【0090】
【表2】
【0091】表1及び2に示す測定値に基づいて、実施
例及び比較例を説明する。実施例1は、板状遮音体を2
mm厚の非加硫ブチルゴムシートとし、振動体をブチル
ゴム5mm厚、300mm角とし、7.9g/個の質量
とし、振動体の重心間隔を120mmとし、石膏ボード
に取り付けた例である。石膏ボード9.5mm厚に非加
硫ブチルゴムシートを取り付けた比較例2と比べ全周波
数域で改善されているが、中でも50〜80Hzの改善
し難い帯域で改善されている。比較例2では、比較例1
(石膏ボード)の4kHzコインシデンスの落ち込みを
大きく改善しているものの、若干の落ち込みが見られる
が、実施例1では落ち込みは見られないし、改善量も大
である。
【0092】実施例2は、実施例1の板状遮音体を用い
て、振動体を1.1g/個と軽くし、振動体の重心間距
離を15mmと狭くした例である。50〜80Hzの帯
域の改善量は少なくなるものの、比較例2と比べ2kH
z以上の帯域では大きな改善が見られる。実施例1より
も軽いにもかかわらず2kHz以上は改善量が大であ
る。
【0093】実施例3は、実施例1の板状遮音体を用い
て、振動体を157g/個と重く、振動体の重心間距離
も300mmと広くした例である。50〜100Hzの
帯域では非常に大きな改善量を示している。逆に200
〜630Hzでは比較例2よりも悪化する部分も生じて
いる。3.15kHz以上は、実施例1とほぼ同等とな
っている。
【0094】実施例4は、板状遮音体に面密度の低いE
VAシート1mm厚を使用し、振動体とEVAシートの
間にポリエチレン発泡シート2mm厚を介して、6.6
g/個の振動体を重心間距離100mmとして設けた例
である。50〜63Hzでは明らかに防音効果が見られ
る。非加硫ブチルゴムシート2mm厚よりも面密度が低
いにもかかわらず、125Hz〜1.25kHzでは、
ほとんど比較例2と同等の性能である。また、1.6k
Hz〜5kHzでは、比較例2より若干劣るものの、比
較例1の石膏ボードより大幅な改善を示している。これ
は軽量でありながら改善効果を挙げる上で有効なことを
示している。
【0095】実施例5は、板状遮音体と振動体を比重
2.2の同一素材とし、2mm厚の板状遮音体の両側に
振動体が同じ位置にあるものであり、振動体の質量が
3.5g/個で、振動体の重心間距離を40mmとした
例である。50〜80Hzでの改善量が大で、比較例2
と比べ、特に1.6kHz以上での改善効果が大きい。
【0096】実施例6は、板状遮音体として1mm厚の
板状遮音体と振動体を比重2.2の重一素材として形成
し、片面上に振動体を設けた2枚のシートを、振動体が
同じ位置にこないようにずらして貼り合わせ、2mm厚
の板状遮音体とした例で、振動体の質量が1.8g/
個、振動体の重心間隔40mmとした例である。50〜
250Hzの低周波で効果が大であり、1kHz以上の
改善量は非常に高い。
【0097】実施例7は、実施例1の振動体の反対面に
不織布厚10mmを取り付けた例である。非加硫ブチル
ゴム2mm厚に不織布10mm厚を取り付けた比較例3
と比べても、50〜125Hzでの改善量は大きい。2
00〜500Hzでは、比較例3よりも悪化し、200
〜400Hzでは、比較例2よりも悪化するものの、8
00Hz以上の帯域での改善効果は目を見はるものがあ
る。
【0098】実施例8は、実施例7の不織布を2mm厚
に変えた例である。50〜125Hzでは、比較例3よ
りも大きく改善できている。200〜1kHzでは、比
較例より悪化する部分はあるものの、1.6kHz以上
では、非常に大きな改善効果がある。
【0099】実施例9は、実施例7及び8の不織布を空
気室を無数に有する凹凸シート厚4mmに変えた場合で
ある。50〜63Hzの改善ができており、特に100
Hz〜315Hzの改善ができる点は他にない傾向であ
る。500Hz〜800Hzでは、比較例3よりも悪化
しているものの、他の全帯域では大きく改善できてい
る。
【0100】実施例10は、実施例9の凹凸シートの凸
部空気室の周囲に架橋粘弾性体を形成させた例である。
全周波数帯域で、比較例3のものを改善できており、特
に80〜400Hzでの改善効果は大きく、20kHz
以上の改善も大きい。
【0101】実施例11は、実施例1の板状遮音体の周
囲に張力補強のための枠材を設けた例である。50〜8
0Hzでは、非常に改善量が大である。200〜630
Hzでは、逆に比較例2よりも悪化しているが、800
Hz以上では非常に大きな改善を示している。
【0102】実施例12は、比重が高・中・低の充填剤
を混入して硬化させた比重勾配を有するシートと振動体
を設けた可撓性エポキシシートで、振動体の質量を2.
3g/個、振動体の重心間距離を10mmとした例であ
る。50〜160Hzでは、比較例2と比べ改善量は大
である。800Hz以上での改善量も大で、4kHzで
の落ち込みも見られない。この例では、全周波数で大き
く落ち込む所がない点が有利である。
【0103】実施例13は、板状遮音体として網を用
い、振動体として磁器タイルを用いたものを、15mm
厚で1.6kg/m2 の目付の不織布と20mm厚で
0.7kg/m2 の目付の不織布ではさんだ例である。
この振動体の質量は6.6g/個で、振動体の重心間距
離は30mmである。50Hzと63Hzでは、大きな
改善が見られ、2kHz以上では、石膏ボード特有のコ
インシデンス効果による性能低下が見られ、また、4k
Hzで若干の落ち込みはあるものの、2kHz以上では
良好である。
【0104】比較例1は、石膏ボード単体であり低周波
側での落ち込みと、2kHz以上のコインシデンス効果
による落ち込みが見られる。
【0105】比較例2は、比較例1に非加硫ブチルゴム
シート2mm厚を取り付けた例である。本実施例の振動
体付きシートとの比較に使用した。
【0106】比較例3は、比較例2の非加硫ブチルゴム
シート2mm厚と石膏ボードの間に10mm厚不織布を
取り付けた例である。本実施例の不織布や凹凸シートを
振動体付き板状遮音体と石膏ボードの間に入れた例との
比較に用いた。
【0107】以上のように、板状遮音体に振動体を設け
た防音材は、改善量の大小の差はあるものの、振動体の
ない比較例2及び3と比べ、何れも50Hz〜80Hz
の帯域で防音効果が高い。特に大きな効果が得られるも
のは、実施例3の重い振動体を用い例と、実施例11の
板状遮音体の張力を保持した例と、実施例13の振動体
を付けた網を不織布ではさんだ例である。
【0108】100〜150Hz帯域での騒音改善効果
の大きいものとしては、実施例9の空気室を有する凹凸
シートを用いた例と、実施例10の凸部空気室の周囲の
凹部に架橋粘弾性体を設けた例を挙げることができる。
【0109】実施例7及び8の不織布を用いた防音材で
は、低周波の改善帯域が50〜125Hzと広くなる傾
向がある。また、厚みを薄くすることにより、高周波側
の改善効果の有効周波数がより低い周波数に移行し、そ
の改善効果は極端に大きくなる。実施例5及び6からわ
かるように、両側に振動体を有する場合には、振動体位
置を片側にずらせる事で50〜63Hzで2dB程度改
善量を増し、1250Hz以上で1〜4dB改善量を増
すことができる。何れの実施例も高周波側の改善効果は
非常に高くなっている。
【0110】
【発明の効果】本発明の防音材によれば、板状遮音体上
に、点状に設けられた無数の振動体が振動することによ
って、防音対象としての発音体の低周波の騒音を著しく
改善することができる。
【0111】また、本発明の防音材によれば、振動体や
板状遮音体の材質や配置を調節することによって、防音
し得る周波数を低周波数から高周波数までの広範囲にわ
たって調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の一例の防音材の部分縦断
面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図であ
る。
【図2】 (a)は、本発明の他の例の防音材の部分縦
断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図であ
る。
【図3】 (a)は、本発明の更に他の例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の部分拡
大縦断面図である。
【図4】 (a)は、本発明の更に他の例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図
である。
【図5】 (a)は、本発明の更に他の例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図
である。
【図6】 本発明の更に他の例の防音材の縦断面図であ
る。
【図7】 (a)は、本発明の更に他の例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図
である。
【図8】 (a)は、本発明の更に他の例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図
である。
【図9】 本発明の更に他の例の防音材の縦断面図であ
る。
【図10】 本発明の更に他の例の防音材の部分縦断面
図である。
【図11】 本発明の更に他の例の防音材の縦断面図で
ある。
【図12】 防音材の透過損失を測定する残響室の平面
図である。
【図13】 (a)は、本発明の一実施例の防音材の部
分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面図
である。
【図14】 (a)は、本発明の他の実施例の防音材の
部分縦断面図である。(b)は、(a)の防音材の平面
図である。
【図15】 比較例の一例の防音板の部分縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1,4,7,11,14,20,26,32,37,3
7′,48,51 防音材 2,5,8,12,21,27,33,38,49,5
2 振動体 3,10,13,22,28,34,39,50,53
板状遮音体 9 重質成分 15 上側振動体 16 下側振動体 17 上側板状遮音体 18 下側板状遮音体 19 離間部 22a 周辺部 23 枠材 24 固定材 25 釘 29,35,36 吸音材 40 フィルム成形体 40a 平坦フィルム 40b 凹凸フィルム 40c 空気室 41 凸部 42 緩衝材 43 残響室 43a,43b 部屋 44a,44b 防音ドア 45a,45b スピーカ 46a,46b マイク 47 石膏ボード 54 非加硫ブチルゴムシート 55 不織布 56 防音板

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発音体の外部に取り付けられ、前記発音
    体の騒音を低減する防音材であって、 前記防音材が、複数の振動体と前記各振動体を支える板
    状遮音体とを備えており、前記各振動体が前記板状遮音
    体の少なくとも片面上に固定されており、前記各振動体
    が互いに所定の間隔で離間しており、前記発音体の放射
    音によって前記各振動体が振動することを特徴とする、
    防音材。
  2. 【請求項2】 前記各振動体の重心が5〜300mmの
    距離で離間していることを特徴とする、請求項1記載の
    防音材。
  3. 【請求項3】 前記各振動体が1〜200gの質量を有
    することを特徴とする、請求項1又は2記載の防音材。
  4. 【請求項4】 前記各振動体が前記板状遮音体よりも高
    比重であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか
    一項記載の防音材。
  5. 【請求項5】 前記各振動体が、粘弾性体及び発泡体の
    一方又は双方を介して、前記板状遮音体に固定されてい
    ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載
    の防音材。
  6. 【請求項6】 前記各振動体及び前記板状遮音体の少な
    くとも一方が、比重の異なる2種以上の成分からなり、
    前記防音材を前記板状遮音体の平面に垂直な断面で見た
    とき、前記各振動体の表面側に高比重の前記成分が局在
    していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一
    項記載の防音材。
  7. 【請求項7】 前記各振動体が、前記板状遮音体の両面
    上に設けられており、前記板状遮音体の片面上に配置さ
    れた一方の前記各振動体の間に、離間部が形成されてお
    り、前記板状遮音体の他の面の上に配置された他方の前
    記各振動体が、前記離間部の上側に位置していることを
    特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の防音
    材。
  8. 【請求項8】 前記板状遮音体に枠材が設けられてお
    り、前記枠材が前記板状遮音体の張力を保持しているこ
    とを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の防
    音材。
  9. 【請求項9】 前記板状遮音体及び前記各振動体の一方
    又は双方の表面に、吸音材が設けられていることを特徴
    とする、請求項1〜8のいずれか一項記載の防音材。
  10. 【請求項10】 前記板状遮音体及び前記各振動体の一
    方又は双方の表面に、フィルム成形体が設けられてお
    り、前記フィルム成形体が、複数の互いに離間した凸部
    を備えており、前記各凸部が内部に空気室を有してお
    り、前記フィルム成形体が、平坦フィルムと凹凸加工さ
    れた凹凸フィルムとの貼り合わせによって形成されてい
    ることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載
    の防音材。
  11. 【請求項11】 前記各凸部の間に、架橋粘弾性体及び
    発泡型架橋粘弾性体の一方又は双方が介在していること
    を特徴とする、請求項10記載の防音材。
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