JP2009198901A - 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法 - Google Patents

吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】板・膜振動型の吸音構造において、吸音する音の周波数帯を広げて効率良く吸音する。
【解決手段】吸音構造1においては、抵抗部材40が振動体20の振動の固有モードの山又は谷となる部分(振動体20が変位する部分)に接するようにして配置されている。吸音構造1においては、吸音構造1において音波が振動体20に到達すると、音波の音圧と吸音構造1の空気層30内の圧力との差により振動体20が振動し、音波のエネルギが振動により消費されて音が吸音される。また、振動体20が振動により変形すると、抵抗部材40と振動体20との間(界面)で摩擦が生じると共に、抵抗部材40が変形して抵抗部材40の内部においても内部摩擦が生じ、これらの摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
【選択図】図3

Description

本発明は、音を吸音する技術に関する。
特許文献1に開示された吸音構造のように、板状(または膜状)の振動体と、この振動体の背後の空気層により音を吸収する吸音構造(以下、板・膜振動型吸音構造という)がある。この板・膜振動型吸音構造においては、振動体の質量成分と、空気層のバネ成分によってバネマス系が形成され、振動体が弾性を有して屈曲振動をする場合には屈曲振動による屈曲系の性質が加わる。
特開2006−11412号公報
ところで、板・膜振動型吸音構造においては、バネマス系による共振周波数と、板振動による屈曲系の共振周波数とが近接していると共振が連成してしまうため、低域の周波数の音を吸音するのが難しくなっている。また、吸音率が高い周波数帯が狭いため、低域の周波数について幅広く且つ効率よく吸音することができていない。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、板・膜振動型の吸音構造において、吸音する音の周波数帯を広げて効率良く吸音する技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために本発明は、中空で開口部を備えた筐体と、板状または膜状の振動体と、抵抗部材とを有し、前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されており、前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されていることを特徴とする吸音構造を提供する。
本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置を跨いで配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動が極大となる位置を跨いで配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体の屈曲振動に伴って変形する構成であってもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体が変形したときに前記振動体との間で摩擦が生じるように配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体の表面に配置されていてもよい。
また、本発明においては、粘着シートの粘着面を前記抵抗部材と前記振動体とに接触させて前記抵抗部材が前記振動体に配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体の内部に配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材の形状が糸状であってもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材が織物であってもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに変位する位置と前記筐体とに接触するように、前記筐体と前記振動体とで囲まれた空間内に配置されていてもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材が管状であり、管状の周面が前記振動体に接触しててもよい。
また、本発明においては、前記抵抗部材がハニカム構造であり、該ハニカム構造の開口端が前記振動体に接触していてもよい。
また、本発明は、中空で開口部を備えた筐体と、板状または膜状の振動体と、貫通孔を有する支持部材とを有し、前記支持部材が前記開口部に取り付けられ、前記振動体が前記筐体との間に前記支持部材を挟んで前記支持部材に取り付けられており、前記開口部が前記振動体に覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されていることを特徴とする吸音構造を提供する。
また、本発明は、上記いずれかの吸音構造を複数組み合わせた吸音構造群を提供する。
この発明においては、組み合わされた複数の吸音構造の各空気層のサイズが各々異なっていてもよい。
また、この発明においては、組み合わされた複数の吸音構造の各空気層の厚みが各々異なっていてもよい。
また、本発明は、上記いずれかの吸音構造または吸音構造群を有する音響室を提供する。
また、本発明は、中空で開口部を備えた筐体と、板状または膜状の振動体と、抵抗部材とを有し、前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されており、前記抵抗部材が、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されている吸音構造の調整方法であって、少なくとも、前記抵抗部材の配置位置、前記抵抗部材のサイズ、前記抵抗部材の材質、前記抵抗部材の前記振動体へ接触方法のいずれか一を変更して吸音構造の共振周波数を調整する吸音構造の調整方法を提供する。
また、本発明は、中空で開口部を備えた筐体と、板状または膜状の振動体と、抵抗部材とを有し、前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成され、前記振動体が振動して騒音を低減する騒音低減方法であって、前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されていることを特徴とする騒音低減方法を提供する。
本発明によれば、板・膜振動型の吸音構造において、吸音する音の周波数帯を広げて効率良く吸音することができる。
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る吸音構造1の外観図、図2は、吸音構造1の分解斜視図、図3は吸音構造1のA−A線断面図である。なお、図面においては、本実施形態の構成を分かりやすく図示するために、吸音構造1の寸法を実際の寸法とは異ならせてある。
図に示したように、吸音構造1は、吸音構造1を構成する主な部材として筐体10、振動体20、抵抗部材40および一方の面に粘着面を有する粘着シート50を有している。合成樹脂で形成されている筐体10は、中空で断面形状が正方形の角管の一方の開口部を閉じた形状となっており、筐体10の底面となる底面部11と、筐体10の側壁となる側壁12と、側壁12の内側の空間を仕切る十字型の仕切板13を有している。なお、仕切板13の高さは側壁12の高さと同じとなっている。
抵抗部材40は、発泡シリコーン(silicone)を板状の長方形に加工した部材であり、粘着シート50により振動体20の表面に固定される。
振動体20は、弾性を有する合成樹脂で形成された板状で正方形の部材であり、力を加えると変形し、弾性により復元力を発生して振動する部材である。なお、本実施形態においては、振動体20の素材は合成樹脂としているが、素材は合成樹脂に限定されず、弾性を有し屈曲振動が生じるのであれば紙、金属、繊維板など他の素材であってもよい。
吸音構造1を組み立てる際には、まず、仕切板13を側壁12の内側に配置し、底面部11に仕切板13と側壁12とを接着して筐体10を構成する。次に、側壁12と仕切板13を挟んで底面部11と対向するようにして振動体20を側壁12と仕切板13に接着する。これにより、筐体10の開口している側が振動体20で覆われて吸音構造1の内部には区画された4つの空気層が、振動体20の背後に形成される。以下の説明においては、4つの空気層に対向する振動体20の各領域を、領域21A〜21Dとし、この領域21Aに面している空気層を空気層30A、領域21Bに面している空気層を空気層30B、領域21Cに面している空気層を空気層30C、領域21Dに面している空気層を空気層30Dとする。本実施形態においては、空気層30A〜30Dと領域21A〜21Dは、上方から見たときの形状が正方形となっている。なお、空気層30は、筐体10に多少の開口部を設けて密閉されていなくてもよい。
次に、振動体20において領域21A〜21Dの各々に抵抗部材40が載せられ、抵抗部材40を覆うようにして粘着シート50により抵抗部材40が振動体20に取り付けられる。ここで、抵抗部材40は、振動体20の振動の固有モードの腹(山又は谷)となる部分(振動体20が変位する部分)に接するようにして配置される。
たとえば、振動体20が固有モードで屈曲振動する時において、図4に示したように領域21A〜21Dの各々で白丸の部分と黒丸の部分とが互いに逆方向に変位する振動モードが発現する場合、図4において黒丸を振動の山となっている山部分、白丸を振動の谷となっている谷部分とすると、山部分と谷部分との両方に接するように抵抗部材40が付けられる。
このように構成された吸音構造1においては、振動体20の質量成分と空気層30のバネ成分によってバネマス系の吸音メカニズムが形成される。また、吸音構造1においては振動体20が弾性を有して屈曲振動をするため、屈曲振動(固有振動)による屈曲系の吸音メカニズムが加わる。
そして、吸音構造1においては、音波が振動体20に到達すると、音波の音圧と吸音構造1の空気層30内の圧力との差により振動体20が振動し、音波のエネルギは、この振動により消費されて音が吸音される。
また、振動体20が振動により変形すると、振動体20に付けられている抵抗部材40と振動体20との間(界面)で摩擦が生じると共に、抵抗部材40が変形して抵抗部材40の内部においても内部摩擦が生じ、これらの摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
図5は、空気層30A〜30Dの縦と横の大きさが156mm×156mmで厚さが30mmの筐体10に両面テープで振動体20を固着し、(1)抵抗部材40を配置しない場合と、(2)抵抗部材40を配置した場合の吸音構造1の垂直入射吸音率のオクターブ分析(1/3オクターブバンド)の測定結果を示したグラフである。なお、垂直入射吸音率の測定は、JIS A 1405-2(音響管による吸音率及びインピーダンスの測定−第2部:伝達関数法)による。
図5に示したように、抵抗部材40を振動体20の表面に配置しない場合(図5の(1)のグラフ)には、315[Hz]に吸音率のピーク(約0.8)が表れているが、315[Hz]以下では吸音率が下がっている。
一方、抵抗部材40を振動体20の表面に配置した場合(図5の(2)のグラフ)には、300[Hz]〜400[Hz]の間の吸音率が抵抗部材40を配置しなかった場合より低くなっているものの、150[Hz]〜300[Hz]の間においては抵抗部材40を配置しなかった場合より吸音率が高くなっており、吸音する音の周波数帯が低域側に広がっていることが分かる。
このように、吸音構造1の測定結果は、振動体20の表面において振動の固有モードの腹における山部分と谷部分とに接するように抵抗部材40を付けると、吸音する音の周波数帯が低域側に広がることを表しており、上述した吸音構造1においては、抵抗部材40を振動体20に付けない場合と比較して、吸音する音の周波数を広げて効率良く吸音することが可能となっている。
また、振動の固有モードの腹における山部分と谷部分とに接するように抵抗部材40を取り付けるだけで吸音する音の周波数帯域が広がるので、吸音構造1全体の質量を大きく増大させることなく吸音する音の周波数帯域を広げることが可能となっている。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る吸音構造について説明する。
図6は、本実施形態に係る吸音構造1Aの外観図である。本実施形態の吸音構造1Aは、第1実施形態の吸音構造1を構成する部材と同じ部材により構成されているため、各部材の詳細については説明を省略する。吸音構造1Aが第1実施形態の吸音構造1と異なる点は、抵抗部材40の振動体20への取り付け方が異なる点である。
第1実施形態の吸音構造1においては、図4に示した振動の固有モードの腹(山又は谷)となる部分に接するようにするため、図1に示したように抵抗部材40が領域21A〜21Dにおいて互いに平行に配置されているが、本実施形態においては、図7に示したように振動固有モードの山部分と谷部分とを横切りつつ、隣あう抵抗部材40となす角度が直角をなして交わるようにして各領域に4つの抵抗部材が配置され、図6に示したように粘着シート50により振動体20に取り付けられている。
この吸音構造1Aにおいても、振動体20が振動により変形すると、振動体20に付けられている抵抗部材40と振動体20との間(界面)で摩擦が生じると共に、抵抗部材40が変形して抵抗部材40の内部においても内部摩擦が生じ、これらの摩擦によって音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
図8は、空気層30A〜30Dの縦と横の大きさが156mm×156mmで厚さが30mmの筐体10に振動体20を固着し、(1)抵抗部材40を配置しない場合の吸音構造と、(2)抵抗部材40を配置した場合の吸音構造1Aの垂直入射吸音率のオクターブ分析(1/3オクターブバンド)の測定結果を示したグラフである。なお、垂直入射吸音率の測定は、JIS A 1405-2(音響管による吸音率及びインピーダンスの測定−第2部:伝達関数法)による。
図に示したように、抵抗部材40を振動体20の表面に配置した場合(図8の(2))のグラフには、150[Hz]〜300[Hz]の間においては抵抗部材40を配置しなかった場合(図8の(1))のグラフより吸音率が高くなっており、吸音する音の周波数帯が低域側に広がっていることが分かる。
このように、吸音構造1Aの測定結果も、振動体20の表面において振動の固有モードの腹における山部分と谷部分とに接するように抵抗部材40を付けると、吸音する音の周波数帯が低域側に広がることを表しており、上述した吸音構造1Aにおいては、抵抗部材40を振動体20に付けない場合と比較して、吸音する音の周波数を広げて効率良く吸音することが可能となっている。
また、振動の固有モードの腹における山部分と谷部分とに接するように抵抗部材40を取り付けるだけで吸音する音の周波数帯域が広がるので、吸音構造1全体の質量を大きく増大させることなく吸音する音の周波数帯域を広げることが可能となっている。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図9は、本実施形態に係る吸音構造1Bの外観図、図10は、吸音構造1Bの分解斜視図、図11は、吸音構造1Bの断面図である。
本実施形態に係る吸音構造1Bは、第1実施形態の吸音構造1と同様に筐体10(底面部11、側壁12、仕切板13とで構成)と、振動体20とを有しているが、抵抗部材40を有しておらず、替わりに支持部材60を有している点で吸音構造1と異なっている。
支持部材60は、発泡シリコーンを格子状に形成した部材であり、外枠部分の形状が側壁12と同じ正方形となっている。なお、本実施形態においては、支持部材60の外枠部分の幅は、側壁12の厚さと同じとなっている。また、内枠部分は仕切板13と同じ十字型であり、その幅は仕切板13の厚さと同じとなっている。
吸音構造1Bを組み立てる際には、まず、仕切板13を側壁12の内側に配置し、底面部11に仕切板13と側壁12とを接着して筐体10を構成する。次に、側壁12と仕切板13において底面部11が固着されている側と反対側に支持部材60を接着し、この後、支持部材60を挟んで側壁12および仕切板13と対向するようにして振動体20を側壁12および仕切板13に接着する。これにより、筐体10の開口している側が振動体20で覆われて吸音構造1Bの内部(振動体20の背後)には区画された4つの空気層が形成される。
なお、本実施形態においても、4つの空気層に対向する振動体20の各領域を、領域21A〜21Dとし、この領域21Aに面している空気層を空気層30A、領域21Bに面している空気層を空気層30B、領域21Cに面している空気層を空気層30C、領域21Dに面している空気層を空気層30Dとする。本実施形態においても、空気層30A〜30Dと領域21A〜21Dは、上方から見たときの形状が正方形となっている。
この吸音構造1Bにおいても、振動体20の質量成分と空気層30のバネ成分によってバネマス系の吸音メカニズムが形成され、振動体20が弾性を有して屈曲振動をするため、屈曲振動による屈曲系の吸音メカニズムが加わる。そして、吸音構造1Bにおいては、音波が振動体20に到達すると、音波の音圧と吸音構造1の空気層30内の圧力との差により振動体20が振動し、音波のエネルギは、この振動により消費されて音が吸音される。また、振動体20が振動により変形すると、振動体20に接着されている支持部材60も変形し、支持部材60の内部で内部摩擦が生じ、この摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
図12は、空気層30A〜30Dの縦と横の大きさが156mm×156mmで厚さが30mmの筐体10に対し、(1)支持部材60を介さずに振動体20を直接筐体10に接着剤で接着した場合と、(2)支持部材60を介さずに振動体20を両面テープにより直接筐体10に取り付けた場合と、(3)支持部材60を両面テープにより直接筐体10に接着し、両面テープにより振動体20を支持部材60の上に接着した場合の垂直入射吸音率のオクターブ分析(1/3オクターブバンド)の測定結果を示したグラフである。なお、垂直入射吸音率の測定は、JIS A 1405-2(音響管による吸音率及びインピーダンスの測定−第2部:伝達関数法)による。
図12に示したように、支持部材60を用いた場合(図12の(3))のグラフは、支持部材60を用いない場合(図12の(1)及び(2))のグラフに比べて、315[Hz]で吸音率のピークが向上し、併せて250[Hz]〜300[Hz]の間においても吸音率が向上し、吸音する音の周波数帯が広がっていることが分かる。
このように、吸音構造1Bの測定結果も、吸音する音の周波数帯が低域側に広がることを表しており、上述した吸音構造1Bにおいては、支持部材60を用いない場合と比較して、吸音する音の周波数を広げて効率良く吸音することが可能となっている。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図13は、本実施形態に係る吸音構造1Cの外観図、図14は吸音構造1CのC−C線断面図である。本実施形態に係る吸音構造1Cは、第1実施形態の吸音構造1と同様に筐体10(底面部11、側壁12、仕切板13とで構成)、振動体20、抵抗部材40および粘着シート50を有している。また、第3実施形態の支持部材60を有しており、この点で第1実施形態の吸音構造1と異なっている。
吸音構造1Cを組み立てる際には、まず、仕切板13を側壁12の内側に配置し、底面部11に仕切板13と側壁12とを固着して筐体10を構成する。次に、側壁12と仕切板13において底面部11が固着されている側と反対側に支持部材60を接着し、この後、支持部材60を挟んで側壁12および仕切板13と対向するようにして振動体20を側壁12および仕切板13に接着する。これにより、筐体10の開口している側が振動体20で覆われて吸音構造1Cの内部(振動体20の背後)には区画された4つの空気層が形成される。
次に、第1実施形態と同様に、振動体20において領域21A〜21Dの各々に抵抗部材40が載せられ、抵抗部材40を覆うようにして粘着シート50により抵抗部材40が振動体20に付けられる。ここでも、抵抗部材40は、振動体20の振動の固有モードの腹(山又は谷)となる部分に接するようにして配置される。なお、図13においては複数の抵抗部材は平行になるように配置されているが、第2実施形態と同様に配置してもよい。
このように構成された吸音構造1Cにおいても、音波が振動体20に到達すると、音波の音圧と吸音構造1Cの空気層30内の圧力との差により振動体20が振動し、音波のエネルギは、この振動により消費されて音が吸音される。
また、振動体20が振動により変形すると、振動体20に付けられている抵抗部材40と振動体20との間(界面)で摩擦が生じると共に、抵抗部材40が変形して抵抗部材40の内部においても内部摩擦が生じ、これらの摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。さらに、振動体20が振動により変形すると、振動体20に接着されている支持部材60も変形し、支持部材60の内部で内部摩擦が生じ、この摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
図15は、空気層30A〜30Dの縦と横の大きさが156mm×156mmで厚さが30mmの筐体10に、(1)支持部材60を接着剤により筐体10に接着し、その上に振動体20を接着剤により接着し、且つ、抵抗部材40を配置していない場合と、(2)支持部材60を接着剤により筐体10に接着し、その上に振動体20を接着剤により接着し、且つ、抵抗部材40を第1実施形態と同様に取り付けた場合と、(3)支持部材60を接着剤により筐体10に接着し、その上に振動体20を接着剤により接着し、且つ、抵抗部材40を第2実施形態と同様に取り付けた場合の垂直入射吸音率の測定結果を示したグラフである。なお、垂直入射吸音率の測定は、JIS A 1405-2(音響管による吸音率及びインピーダンスの測定−第2部:伝達関数法)による。
図15に示したように、(1)の場合には、315[Hz]で吸音率のピークが表れており、200[Hz]台前半より下の周波数帯では吸音率が低くなっている。一方、抵抗部材40を振動体20の表面に配置した吸音構造1Cの構成の場合には、315[Hz]の吸音率が抵抗部材40を配置しなかった場合より低くなっているものの、150[Hz]付近から250[Hz]台後半にかけては抵抗部材40を配置しなかった場合より吸音率が高くなっており、吸音する音の周波数帯が低域側に広がっていることが分かる。
このように、吸音構造1Cの測定結果も、吸音する音の周波数帯が低域側に広がることを表しており、上述した吸音構造1Cにおいては、支持部材60を用いない場合と比較して、吸音する音の周波数を広げて効率良く吸音することが可能となっている。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図16は、本発明の一実施形態に係る吸音構造1Dの外観図、図17は、吸音構造1Dの分解斜視図、図18は吸音構造1DのD−D線断面図である。本実施形態に係る吸音構造1Dは、第1実施形態の吸音構造1と同様に筐体10(底面部11、側壁12、仕切板13とで構成)、振動体20を有している。なお、吸音構造1Dは、抵抗部材40を有しておらず、替わりに抵抗部材65を有している点で吸音構造1と異なっている。
抵抗部材65は、発泡シリコーンを円柱状に形成した部材であり、その高さは側壁12の高さと同じとなっている。
吸音構造1Dを組み立てる際には、まず、仕切板13を側壁12の内側に配置し、底面部11に仕切板13と側壁12とを接着して筐体10を構成する。次に、側壁12と仕切板13とで側壁12の内側に形成された4つの空間内に抵抗部材65が位置するようにして抵抗部材65を底面部11に接着した後、側壁12と仕切板13および抵抗部材65を挟んで底面部11と対向するようにして振動体20を側壁12と仕切板13とに接着する。これにより、筐体10の開口している側が振動体20で覆われて吸音構造1Dの内部(振動体20の背後)には区画された4つの空気層が形成される。
なお、本実施形態においても、4つの空気層に対向する振動体20の各領域を、領域21A〜21Dとし、この領域21Aに面している空気層を空気層30A、領域21Bに面している空気層を空気層30B、領域21Cに面している空気層を空気層30C、領域21Dに面している空気層を空気層30Dとする。本実施形態においても、空気層30A〜30Dと領域21A〜21Dは、上方から見たときの形状が正方形となっている。
また、本実施形態においては、抵抗部材65は、振動体20の振動の固有モードの腹(山又は谷)となる部分に接触するように筐体10内に配置されている。
このように構成された吸音構造1Dにおいても、振動体20の質量成分と空気層30のバネ成分によってバネマス系の吸音メカニズムが形成される。また、吸音構造1Dにおいては振動体20が弾性を有して屈曲振動をするため、屈曲振動による屈曲系の吸音メカニズムが加わる。そして、吸音構造1Dにおいては、音波が振動体20に到達すると、音波の音圧と吸音構造1の空気層30内の圧力との差により振動体20が振動し、音波のエネルギは、この振動により消費されて音が吸音される。
また、振動体20が振動により変形すると、振動体20に接触している抵抗部材65と振動体20との間(界面)で摩擦が生じ、この摩擦によっても音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
第1実施形態や第2実施形態と同様に、振動体20に接触する部材と振動体20との摩擦により音波のエネルギが消費されるため、本実施形態においても吸音する音の周波数帯が低域側に広がり、上述した吸音構造1Dにおいては、抵抗部材65を用いない場合と比較して、吸音する音の周波数を広げて効率良く吸音することが可能となっている。
なお、本実施形態においては、振動体20に振動が伝わると、抵抗部材65は、この伝わった振動によって変形する部材であってもよい。このように振動体20の振動により抵抗部材65が変形する構成であると抵抗部材65内部での内部摩擦によっても音波のエネルギが消費され、より効率良く吸音がされることとなる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
本発明において振動体20は、弾性を有する弾性体で形成されているのであれば、板状以外に膜の形状(フィルム状やシート状)であってもよい。なお、板状とは、直方体(立体)に対して相対的に厚さが薄く2次元的な広がりをもつことを意味し、膜状(フィルム状、シート状)とは、板状よりもさらに相対的に厚さが薄く、張力により復元力を発生することを意味する。
上述した実施形態においては、振動体20において各空気層に接している部分の形状が正方形となっているが、この部分の形状が長方形となるように筐体10内を仕切るようにしてもよい。また、この部分の形状は、多角形、楕円形、円形など他の形状であってもよい。また、この部分の形状が多角形、楕円形、円形など他の形状となるように筐体10と仕切板13の形状を変形してもよい。
また、本発明においては、振動体20に発現する固有振動モードは、振動体20を挟んで非対称な振動振幅を示すモードであるのが好ましく、このような非対称な固有振動モードが発現するように振動体20と筐体10の形状を設定するのが好ましい。
これは、振動体20を挟んで非対称な振動振幅を示すモードの場合、振動体20において空気層30側へ変位する部分が押しのけた空気の量と、空気層30と反対側へ変位する部分が押しのけた空気の量とが同じとならず、振動体20の上下で圧力に差が生じ、音に対して励振がされやすくなってより吸音がされるためである。
また、本発明においては、振動体20に発現する固有振動モードは、基本振動を含む低次の固有振動モードが好ましく、このような低次の固有振動モードが発現するように振動体20と筐体10の支持条件、形状や材料のパラメータを設定するのが好ましい。
なお、振動体20において各空気層に接している部分の形状が正方形以外の形状である場合においても、抵抗部材40を取り付ける構成にあっては、抵抗部材40は、振動の固有モードの山又は谷となる部分に接する部分に取り付けられる。
例えば、図19に示したように振動体20Cにおいて各空気層に接している部分の形状が長方形であって、白の楕円形の部分と黒の楕円形の部分とが互いに逆方向に変位する固有振動モードが発現する場合、図中の点線で示したように抵抗部材40が取り付けられる。
また、図20に示したように振動体20Dにおいて各空気層に接している部分の形状が円形であって円形の周辺が固定支持されており、白の円形の部分と黒の円形の部分とが互いに逆方向に変位する固有振動モードが発現する場合、図中において点線の矩形で示したように抵抗部材40が取り付けられる。ここで、同図中でモード(Nd,Nc)のNdは節直径数を示し、Ncは節円数を示す。
上述した実施形態においては、抵抗部材40は粘着シート50によって振動体20に取り付けられているが、両面テープにより抵抗部材40を振動体20に取り付けるようにしてもよく、また、ステープラの針により抵抗部材40を振動体20に取り付けるようにしてもよい。
また、抵抗部材40の形状は、固有振動モードの山又は谷となる部分に接するのであれば、矩形の形状に限定されるものではなく、他の形状であってもよい。
また、振動体20に取り付ける抵抗部材40の数は、図示した数に限定されず、他の数であってもよい。
上述した実施形態においては、抵抗部材40は発泡シリコーンで形成されているが、外力を受けて変形する際に抵抗を有する素材であれば、発泡シリコーン以外で弾性を有する素材(ゴム、合成樹脂など)や織物、不織布などの他の素材で抵抗部材40を形成してもよい。
本発明においては、抵抗部材40は、振動体20が変形するときに振動体20との間に摩擦が生じるように取り付けられているのであれば、弾性を有する素材でなくてもよい。
本発明においては、外力を受けて振動体20と共に変形する部材を振動体20の表面全体に取り付けるようにしてもよい。なお、この構成においては、取り付けられる部材は、部材を貫通する孔が規則的に部材全体に配置されているのが好ましい。
上述した実施形態においては、抵抗部材は、振動体20において背後の空気層に対向する面と反対側の面に取り付けられているが、背後の空気層に対向する面に抵抗部材40を取り付けるようにしてもよい。
また、図21に示した吸音構造1Eのように、抵抗部材40を振動体20の内部に配置するようにしてもよい。このように抵抗部材40を振動体20の内部に配置する場合、振動体20を振動体20Aと振動体20Bというように2枚の振動体で構成し、一方の振動体に凹部を設け、この凹部に発泡シリコーンを塗布して発泡させて抵抗部材40を形成した後、振動体20Aと振動体20Bとを重ねて抵抗部材40が内部に位置するようにしてもよい。なお、発泡シリコーンを塗布して発泡させる場合には、発泡シリコーンを振動体20Aと振動体20Bとで挟んだ後で発泡させるようにしてもよい。
また、発泡済みの発泡シリコーンを凹部の形状に加工して抵抗部材40を形成し、抵抗部材40を凹部に嵌め入れた後、振動体20Aと振動体20Bとを重ねて抵抗部材40が内部に位置するようにしてもよい。
また、抵抗部材40を振動体内部に配置する構成にあっては、抵抗部材40の形状を糸状、または繊維状や枝分かれした形状にし、複数のこれらの抵抗部材40を振動体20の内部に配置してもよいし、発泡シリコーンに替えて織物、不織布、または網目織りの布を内部に配置してもよい。
なお、これらの構成にあっても、抵抗部材40は、固有振動モードの山又は谷となる部分にあるように配置される。
この構成においても、抵抗部材40と振動体20との間で摩擦が発生し、音波のエネルギが消費されて音が吸音される。
上述した実施形態においては、支持部材60を用いる構成にあっては振動体20に接着されているが、振動体20と支持部材60との間で接着しない部分を設けるようにしてもよい。この構成にあっては、接着されていない部分では振動体20と支持部材60との間(界面)で摩擦が生じ、この摩擦によっても音波のエネルギが消費される。
上述した第5実施形態においては、抵抗部材65の形状は円柱となっているが、形状は柱状であれば多角柱としてもよく、また円管または角管としてもよい。
また、抵抗部材65の形状を円柱または円管とする場合には、開口端を側壁12に向け、周面が底面部11と振動体20に接するようにしてもよい。
また、抵抗部材65をハニカムコアとし、ハニカムコアの一方の開口側を底面部11に固着し、もう一方の開口側が振動体20に接するようにしてもよい。なお、抵抗部材65をハニカムコアとする構成にあっては抵抗部材65を底面部11と振動体20の両方に接着しないようにしてもよい。
また、抵抗部材65を使用する構成にあっては、抵抗部材65の数は複数であってもよい。
本発明においては、振動体20の振幅の節または振動が極小となる部分以外の少なくとも一部に接するように抵抗部材40や抵抗部材65が配置されていればよい。
また、本発明においては、抵抗部材40や抵抗部材65は、振動体20の振動の固有モードの山又は谷のいずれか一方に接するようにしてもよく、また、山部分の一部又は谷部分の一部に接するようにしてもよい。
また、本発明においては、抵抗部材40や抵抗部材65は、振動体20の振動の固有モードの節または振動が極小となる部分を跨いで振動体20に接するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、振動体20は、筐体10に接着されて固定支持されており、接着部位においては変位(移動)も回転も拘束されているが、振動体20は、筐体10に対して変位が拘束され、回転が許容されている単純支持状態であってもよい。
また、変位が許容されている支持状態や自由支持など他の支持状態であってもよい。
また、本発明に係る吸音構造は、各種の音響室に配置することが可能である。ここで各種音響室とは、一般家屋やビルなどの部屋、防音室、音楽室、ホール、劇場、音響機器のリスニングルーム、会議室等の居室、車両や航空機、船舶など各種輸送機器の空間、スピーカや楽器などの筐体などである。
なお、上述した実施形態または変形例に係る吸音構造を配置する場合、大きさの同じ吸音構造を複数組み合わせた吸音体群を配置してもよい。また、吸音構造を複数組み合わせる場合には、組み合わせる吸音構造毎に空気層30の縦と横のサイズを一定にして厚さを異ならせてもよく、空気層30の厚さを一定にして空気層30の縦と横のサイズを各々異ならせてもよい。また、空気層30の厚さとサイズの両方を各々異ならせてもよい。
また、本発明に係る吸音構造にあっては、少なくとも、抵抗部材40や抵抗部材65の配置位置、サイズ、材質、振動体20への取り付け方法や接触方法のいずれか一を変更することにより、吸音構造におけるバネマス系の吸音メカニズムの共振周波数や屈曲系の吸音メカニズムの共振周波数を調整し、吸音構造における吸音率のピークとなる周波数を調整してもよい。
また、上述した本発明に係る吸音構造を、吸音構造の吸音率のピークの周波数の音が騒音として発生している場所に配置して騒音を低減させてもよい。このように吸音構造を騒音の発生場所に配置して騒音を低減させる騒音低減方法によれば、振動体20が振動して騒音のエネルギが消費されて騒音が低減されることとなる。なお、騒音の発生場所としては、例えば車両や飛行機など各種輸送機器の内部、工場や工事現場などで運転されている各種機械などがある。
本発明の一実施形態に係る吸音構造1の外観図である。 吸音構造1の分解斜視図である。 吸音構造1のA−A線断面図である。 吸音構造1の固有の振動モードの一例を示した図である。 吸音構造1の吸音率の測定結果を示したグラフである。 本発明の第2実施形態に係る吸音構造1Aの外観図である。 吸音構造1における抵抗部材40の配置を示した図である。 吸音構造1Aの吸音率の測定結果を示したグラフである。 本発明の第3実施形態に係る吸音構造1Bの外観図である。 吸音構造1Bの分解斜視図である。 吸音構造1BのB−B線断面図である。 吸音構造1Bの吸音率の測定結果を示したグラフである。 本発明の第4実施形態に係る吸音構造1Cの外観図である。 吸音構造1CのC−C線断面図である。 吸音構造1Cの吸音率の測定結果を示したグラフである。 本発明の第4実施形態に係る吸音構造1Dの外観図である。 吸音構造1Dの分解斜視図である。 吸音構造1DのD−D線断面図である。 変形例に係る振動の固有モードと抵抗部材40の取り付け位置を例示した図である。 変形例に係る振動の固有モードと抵抗部材40の取り付け位置を例示した図である。 本発明の変形例に係る吸音構造1Eの断面図である。
符号の説明
・ 1A〜1E・・・吸音構造、10・・・筐体、11・・・底面部、12・・・側壁、13・・・仕切板、20・・・振動体、30A〜30D・・・空気層、40,65・・・抵抗部材、50・・・粘着シート、60・・・支持部材

Claims (20)

  1. 中空で開口部を備えた筐体と、
    板状または膜状の振動体と、
    抵抗部材と
    を有し、
    前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されており、
    前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されていること
    を特徴とする吸音構造。
  2. 前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置を跨いで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  3. 前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動が極大となる位置を跨いで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  4. 前記抵抗部材は、前記振動体の屈曲振動に伴って変形することを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  5. 前記抵抗部材は、前記振動体が変形したときに前記振動体との間で摩擦が生じるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  6. 前記抵抗部材は、前記振動体の表面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  7. 粘着シートの粘着面を前記抵抗部材と前記振動体とに接触させて前記抵抗部材が前記振動体に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の吸音構造。
  8. 前記抵抗部材は、前記振動体の内部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  9. 前記抵抗部材の形状が糸状であることを特徴とする請求項8に記載の吸音構造。
  10. 前記抵抗部材が織物であることを特徴とする請求項8に記載の吸音構造。
  11. 前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに変位する位置と前記筐体とに接触するように、前記筐体と前記振動体とで囲まれた空間内に配置されていること
    を特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  12. 前記抵抗部材が管状であり、管状の周面が前記振動体に接触していることを特徴とする請求項11に記載の吸音構造。
  13. 前記抵抗部材がハニカム構造であり、該ハニカム構造の開口端が前記振動体に接触していることを特徴とする請求項11に記載の吸音構造。
  14. 中空で開口部を備えた筐体と、
    板状または膜状の振動体と、
    貫通孔を有する支持部材と
    を有し、
    前記支持部材が前記開口部に取り付けられ、
    前記振動体が前記筐体との間に前記支持部材を挟んで前記支持部材に取り付けられており、前記開口部が前記振動体に覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されていること
    を特徴とする吸音構造。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の吸音構造を複数組み合わせた吸音構造群。
  16. 組み合わされた複数の吸音構造の各空気層のサイズが各々異なることを特徴とする請求項15に記載の吸音構造群。
  17. 組み合わされた複数の吸音構造の各空気層の厚みが各々異なることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の吸音構造群。
  18. 請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の吸音構造または請求項15乃至請求項17のいずれかに記載の吸音構造群を有する音響室。
  19. 中空で開口部を備えた筐体と、
    板状または膜状の振動体と、
    抵抗部材と
    を有し、
    前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成されており、
    前記抵抗部材が、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されている吸音構造の調整方法であって、
    少なくとも、前記抵抗部材の配置位置、前記抵抗部材のサイズ、前記抵抗部材の材質、前記抵抗部材の前記振動体へ接触方法のいずれか一を変更して吸音構造の共振周波数を調整する吸音構造の調整方法。
  20. 中空で開口部を備えた筐体と、
    板状または膜状の振動体と、
    抵抗部材と
    を有し、
    前記開口部が前記振動体で覆われて前記筐体と前記振動体とで空気層が形成され、
    前記振動体が振動して騒音を低減する騒音低減方法であって、
    前記抵抗部材は、前記振動体が屈曲振動したときに振動の節または極小となる位置以外の領域の少なくとも一部に接するように配置されていること
    を特徴とする騒音低減方法。
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