JP2006265872A - 吸音折り上げ天井ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】 低音域に優れた吸音特性を有する吸音折り上げ天井ユニットを提供すること。
【解決手段】 桟木5により中空に組み上げられた枠組み2の底部および側部に吸音板3が配設され、吸音板は、周端部のみにおいて枠組みに固定され、それ以外の部分で板振動可能とされ、枠組みの内部に多孔質吸音材4が配設される。
【選択図】図1
【解決手段】 桟木5により中空に組み上げられた枠組み2の底部および側部に吸音板3が配設され、吸音板は、周端部のみにおいて枠組みに固定され、それ以外の部分で板振動可能とされ、枠組みの内部に多孔質吸音材4が配設される。
【選択図】図1
Description
本願発明は、低音域に優れた吸音特性を有し、ホームシアターに好適な吸音折り上げ天井ユニットに関するものである。
低周波数帯域での遮音性とともに中高周波数帯域での遮音性も良好な防音天井構造が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この防音天井構造では、天井スラブの下方に設けられる天井材の壁に接する周囲の内少なくとも四隅を含む一部のみに吸音材が配設され、吸音材は断面が扇形となるように充填される。階上からの床衝撃の伝搬等による共振現象に起因した低周波帯域での重量源床衝撃音の発生や空気層内の空気の圧縮による低周波数の共鳴音の発生を有効に防止することができ、階上からの漏れによる中高周波数帯域での軽量床衝撃音の発生も未然に防止することができる。
特開平11−152841号公報
一方、近年、DVDやPDPテレビの需要好調にともない、ホームシアターへの関心が高まり、普及が進んでいる。シアタールームにおいては、低音域のある音だけ膨らむというブーミングが問題視され、その改善が切望されている。ブーミングは、階上から階下への音の伝搬、漏れとは異なる事象の問題であり、上記特許文献1に記載された防音天井構造とは別の解決策が必要になっている。
ブーミングを解消するには、低音域の音に対する吸音効果を高めることが有効であり、そのために、たとえば空洞を形成したパネルが考えられるが、この場合、パネルが厚さの厚いものとなってしまい、設置に制約が生ずるという問題がある。反射音を拡散させる反射板の使用も考えられる。しかしながら、この場合には、入隅への施工が必要なため、家具等の配置によっては設置不可能となり、また、表面積上の限界という問題がある。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低音域に優れた吸音特性を有する吸音折り上げ天井ユニットを提供することを課題としている。
本願発明は、上記の課題を解決するために、第1には、桟木により中空に組み上げられた枠組みの底部および側部に吸音板が配設され、吸音板は、周端部のみにおいて枠組みに固定され、それ以外の部分で板振動可能とされ、枠組みの内部に多孔質吸音材が配設されていることを特徴としている。
本願発明は、第2には、吸音板は、基材に遮音シートが積層一体化されたものであることを特徴としている。
本願発明は、第3には、多孔質吸音材は、25〜80kg/m3の密度を有する無機質繊維材料であることを特徴としている。
本願の第1の発明によれば、低音域の吸音率が高く、ブーミングを抑制することができる。また、天井空間の有効利用が図られる。
本願の第2の発明によれば、吸音板に柔らかさと重さを付与することができ、一枚の板としてスムーズに振動して吸音性が向上する。
本願の第3の発明によれば、吸音性とともに施工性等が優れたものとなる。
図1は、本願発明の吸音折り上げ天井ユニットの一実施形態を示した分解斜視図である。
吸音折り上げ天井ユニット1は、枠組み2と吸音板3と多孔質吸音材4とから構成されている。
枠組み2は、たとえば木製とすることができ、桟木5を縦横および高さ方向に配置して組み上げられた中空の芯材である。この枠組み2は吸音板3の板振動を阻害しない限り、種々の形状とすることができる。
吸音板3は、枠組み2の底部および側部に配設されている。この吸音板3は、周端部のみにおいて枠組み2に固定され、それ以外の部分で板振動可能とされている。ビス止めにより固定可能であり、ビス止めのピッチは吸音板3の板振動を阻害しない範囲で適宜なものとすることができる。たとえば450mmピッチとすることができる。吸音板3には、面密度が大きく、剛性を有するパネルが好ましく用いられる。たとえば、合板、硬質または軟質の繊維板などの木質系ボード、パーティクルボード、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板やフレキシブル板などのセメント系ボード、孔あきボード、多孔質ボード等が例示される。また、吸音板3には、図2に示したように、以上の板材を基材6とし、遮音シート7を積層一体化した遮音パネルが好適である。遮音シート7は、吸音板3に柔らかさと重さを付与し、基材6に積層一体化されることで一枚の板としてスムーズに振動し、吸音性を向上させる。このような遮音シート7としては、ゴムシート、鉛シート、樹脂シート、また、樹脂シート内に鉛のような高比重物質が配合されたシート等が例示される。
そして、吸音板3の表面はクロス等で化粧される。吸音板3の厚さは、施工性を考慮すると、5.0〜11.5mmの範囲が好ましい。5.0mmより薄いと耐荷重性に問題が生じ、11.5mmより厚いとビスによる固定がしにくくなる。
図1に示した多孔質吸音材4には、たとえば、ガラスウールやロックウールなどの無機質繊維材料をはじめ、ポリウレタンフォームやメラミン樹脂などの高分子発泡材料等が用いられる。吸音性とともに施工性等を考慮すると、密度25〜80/m3のガラスウールやロックウールなどの無機質繊維材料が好ましく例示される。多孔質吸音材4の厚さは、厚いほど吸音性能が向上するが、施工性を合わせて考慮すると、10〜100mmの範囲が好適である。
以上の吸音折り上げ天井ユニット1は、吸音板3の板振動と多孔質吸音材4の吸音性とにより低音域の音を吸収し、ブーミングを抑制する。このような吸音折り上げ天井ユニット1は、図3に示したように、シアタールームの天井8のたとえば周端部などに設けることができ、折り上げ天井を形成する。ブーミングの抑制に天井空間を利用することができ、空間の有効利用が図れる。図1に示した吸音折り上げ天井ユニット1の側部に配設される吸音板3は、シアタールームの壁と反対側に位置させる。吸音折り上げ天井ユニット1は既存の天井にも配設可能である。
なお、吸音折り上げ天井ユニット1の配置位置は、ブーミングを効果的に抑えることのできる適宜な位置に配置することができる。また、吸音折り上げ天井ユニット1の高さhは、高いほど低音域の音をより吸収することができるので、たとえば150mm以上とするのが好適である。さらに、吸音性の観点から、吸音折り上げ天井ユニット1の天井8を占める面積は大きいほど好ましい。たとえば、天井8の面積に対して吸音折り上げ天井ユニット1の占める面積の割合を50%以上とすることができる。そして、吸音折り上げ天井ユニット1には、制振鋼板が採用されるなどして防音性を有する防音型照明器具9を底部に組み込むことができる。
シアタールームの天井8については、特に防音処理が施されることを要しないが、二重天井等の防音処理が施されたものが好適である。
次に、吸音折り上げ天井ユニット1を天井8に取り付け、折り上げ天井を形成したときの低音域の吸音率を評価した実施例および比較例を示す。
[実施例1]
図4に示したように、高さ150mm、幅450mmの吸音折り上げ天井ユニット1を天井8の周端部に配設し、折り上げ天井を形成した。吸音板3には基材6に遮音シート7が積層一体化された厚さ10.5mmの遮音下地パネル<壁用>(松下電工社製)を用い、多孔質吸音材4には密度40kg/m3、厚さ55mmのロックウールを用いた。
図4に示したように、高さ150mm、幅450mmの吸音折り上げ天井ユニット1を天井8の周端部に配設し、折り上げ天井を形成した。吸音板3には基材6に遮音シート7が積層一体化された厚さ10.5mmの遮音下地パネル<壁用>(松下電工社製)を用い、多孔質吸音材4には密度40kg/m3、厚さ55mmのロックウールを用いた。
吸音性能をJIS A 1409に定める残響室法吸音率の計算方法により評価した。その結果は表1に示す通りである。
図5に示したように、高さ150mm、幅450mmの吸音折り上げ天井ユニット1を天井8の周端部に配設し、折り上げ天井を形成した。吸音板3には基材6に遮音シート7が積層一体化された厚さ5.5mmの遮音下地パネル<天井用>(松下電工社製)を用い、多孔質吸音材4には密度40kg/m3、厚さ55mmのロックウールを用いた。
吸音性能をJIS A 1409に定める残響室法吸音率の計算方法により評価した。その結果は表1に示す通りである。
[比較例]
図6に示したように、図1および図2に示した吸音折り上げ天井ユニット1において多孔質吸音材4を取り除き、吸音板3として厚さ9.5mmの石膏ボードを採用し、天井8の周端部に配設して折り上げ天井を形成した。
[比較例]
図6に示したように、図1および図2に示した吸音折り上げ天井ユニット1において多孔質吸音材4を取り除き、吸音板3として厚さ9.5mmの石膏ボードを採用し、天井8の周端部に配設して折り上げ天井を形成した。
吸音性能をJIS A 1409に定める残響室法吸音率の計算方法により評価した。その結果は表1に示す通りである。
表1から確認されるように、実施例1、2では、比較例に比べ、低音域の吸音率が約1.2〜3.8倍向上している。
1 吸音折り上げ天井ユニット
2 枠組み
3 吸音板
4 多孔質吸音材
5 桟木
6 基材
7 遮音シート
8 天井
9 防音型照明器具
2 枠組み
3 吸音板
4 多孔質吸音材
5 桟木
6 基材
7 遮音シート
8 天井
9 防音型照明器具
Claims (3)
- 桟木により中空に組み上げられた枠組みの底部および側部に吸音板が配設され、吸音板は、周端部のみにおいて枠組みに固定され、それ以外の部分で板振動可能とされ、枠組みの内部に多孔質吸音材が配設されていることを特徴とする吸音折り上げ天井ユニット。
- 吸音板は、基材に遮音シートが積層一体化されたものである請求項1記載の吸音折り上げ天井ユニット。
- 多孔質吸音材は、25〜80kg/m3の密度を有する無機質繊維材料である請求項1または2記載の吸音折り上げ天井ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005082687A JP2006265872A (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 吸音折り上げ天井ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006265872A true JP2006265872A (ja) | 2006-10-05 |
Family
ID=37202118
Family Applications (1)
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JP2005082687A Pending JP2006265872A (ja) | 2005-03-22 | 2005-03-22 | 吸音折り上げ天井ユニット |
Country Status (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009198902A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Yamaha Corp | 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法 |
JP2009198901A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Yamaha Corp | 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法 |
JP2009204836A (ja) * | 2008-02-27 | 2009-09-10 | Yamaha Corp | 吸音構造、吸音構造群、音響室、吸音構造の調整方法及び騒音低減方法 |
JP2015030990A (ja) * | 2013-07-31 | 2015-02-16 | 清水建設株式会社 | 吊り天井構造 |
JP2017533360A (ja) * | 2014-10-09 | 2017-11-09 | サン−ゴバン プラコ ソシエテ パル アクシオン サンプリフィエ | 木枠隔壁の改良された音響性能 |
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2005
- 2005-03-22 JP JP2005082687A patent/JP2006265872A/ja active Pending
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