JP7103547B1 - 遮音構造体 - Google Patents

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Abstract

凹凸構造を有する凹凸構造体が剛性の大きい部材に設置される場合であっても高い遮音効果を得ることができる遮音構造体を提供することを課題とする。圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下である軟性部材と、前記軟性部材が設置される被着体と、前記凹凸シート部材は、シート部と前記シート部の表面に設けられた凸部とを有する凹凸構造を有する凹凸シート部材と、を有する遮音構造体であって、前記軟性部材が、前記被着体と前記凹凸シート部材との間に配置されるように設けられる、遮音構造体。

Description

本発明は、凹凸シート部材、軟性部材、及び該軟性部材が設置される被着体を有する遮音構造体に関する。
集合住宅、オフィスビルやホテル等の建物においては、自動車、鉄道、航空機、又は船舶等からの屋外騒音や建物内部で発生する設備騒音や人声を遮断して、室用途に適した静謐性が要求される。また、自動車、鉄道、航空機、船舶等の乗り物においては、風切り音やエンジン音を遮断して、乗員に静粛で快適な空間を提供するために室内騒音を低減する必要がある。そのため、屋外から屋内、または、乗り物の室外から室内への騒音や振動の伝搬を遮断する手段、すなわち、遮音手段の研究開発が進められてきている。近年では、建物における高層化、乗り物におけるエネルギー効率向上、さらに、建物、乗り物やそれらの設備の設計自由度向上のために、複雑な形状にも対応可能な遮音部材が求められている。
従来、遮音部材、特にシート状の部材については、遮音性能を向上させるために、部材構造の改良がなされてきた。例えば、石膏ボード、コンクリート、鋼板、ガラス板、又は樹脂板等の剛性のある平板材を複数枚組み合わせて用いる方法(特許文献1)や、石膏ボード等を用いて中空二重壁構造や中空三重壁構造とする方法(特許文献2)、平板材と複数の独立した切り株状の突起部とを組み合わせて用いる方法(特許文献3)、平板材と複数の独立した切り株状の突起部に加えて吸音材を組み合わせて用いる方法等が知られている(特許文献4)。
特開2013-231316号公報 特開2017-227109号公報 国際公開第2017/135409 特開2000-265593号公報
前記従来の遮音部材のうち、特許文献3と特許文献4に記載のものは、ゴム弾性を有するシート及びシート表面に縦横複数列に配置した円柱形の突起部を備えた形態のものであり、音の入射に対して応答して突起部が共振することで機能し、質量則を超える遮音性能及び制振性能が得られることが知られている。
近年、精密機器や家電製品等で、機器使用中に機器が発する低周波数帯の音や振動を遮断する機能の装備が求められており、かかる要求に応ずるべく、前記弾性を有するシート及び円柱形の突起部を備えた形態の遮音部材においても、突起部の材質やサイズを調節することで遮蔽性能の検討が行われている。
しかし、低周波数帯の遮音効果を高めるには、柱状の突起部を大きくしたり、突起部中に錘を導入して突起部を重くしたりする必要があり、必然的に遮音部材が厚肉となってサイズが大型化し且つ重量が増してしまい、小型且つ軽量な機器に装備して低周波数帯の音を遮蔽するという要請に応えることはできない。
これに対し様々な検討が行われ、従来の遮音部材と比較して剛性の高い基材上に線状の凸部を同一方向に列状に複数本配置することで、基材上に突出する部分の高さを大きくすることなく、低周波数帯において高い遮音効果を得ることができるコンパクトな凹凸シートが開発された。かかる配置によって、音が入射したときに凸部が局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量として機能し、基材部位に凸部間の距離に対応した振動モードが励起され、入射音に応答して基材部位が振動することで、凹凸シートの遮音強度が高まるものと推察される。さらに基材上の凸部形状や基材の厚みなどを設計することで、遮音周波数帯を自由に調整することも可能である。
しかし、このような基材部位の振動を利用した凹凸シートを遮音部材として用いる際に、その基材部位を剛性の大きい硬い金属部品などの部材上に直接設置した場合や、十分な音圧の音波が凹凸シートに入射しない場合には、基材部位が振動することができず遮音性能が低下してしまうため、その使用方法が限定的であることが問題となっていた。すなわち、特許文献4に記載の部材では、吸音材の剛性が大きい場合や吸音材が厚く凹凸フィルムに十分な音圧の音波が入射しない場合には凹凸フィルムに由来する遮音効果が消失してしまう。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、凹凸構造を有する凹凸構造体が剛性の大きい部材に設置される場合であっても高い遮音効果を得ることができる遮音構造体を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、基材部位に遮音に有効な振動モードを有する凹凸シート部材を使用した遮音構造体の構成を鋭意検討した結果、凹凸構造を有する凹凸構造体として凹凸シート部材と柔らかく変形しやすい部材を組み合わせたものを用い、音源に対する凹凸シート部材の位置を考慮することで、金属などの比重や剛性の大きな部材上でも凹凸シート部材のシート部の振動に由来する遮音効果が発現することを見出した。すなわち音が入射する方向に対して、凹凸シート部材、軟性部材、軟性部材が設置される被着体の順に積層した場合に、凹凸シート部材の遮音周波数帯域で高い遮音性が発現することを見出し、上記課題を解決するに至った。
即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
[1] 圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下である軟性部材と、
前記軟性部材が設置される被着体と、
前記凹凸シート部材は、凹凸構造を有する凹凸シート部材と、を有する遮音構造体であって、
前記軟性部材が、前記被着体と前記凹凸シート部材との間に配置されるように設けられる、遮音構造体。
[2] 前記凹凸構造は、シート部と前記シート部の表面に設けられた凸部とを有し、
(凸部の重量/シート部の重量)で表される前記凸部と前記シート部との重量比率が、0.7以上である、[1]に記載の遮音構造体。
[3] 前記凸凹シート部材と軟性部材との間に接着層を有する、[2]に記載の遮音構造体。
[4] 前記シート部の面密度が2.5kg/m以下である、[2]又は[3]の何れかに記載の遮音構造体。
[5] 前記凸部の密度が100kg/m以上である、[2]~[4]の何れかに記載の遮音構造体。
[6] 前記凸部の高さが0.1mm以上である、[2]~[5]の何れかに記載の遮音構造体。
[7] 前記凸部の個数割合は1000~10000個/mである、[2]~[6]の何れかに記載の遮音構造体。
[8] 前記圧縮試験機による圧縮試験における、変形率4%を与える荷重が0.15kPa以上である、[2]~[7]の何れかに遮音構造体。
[9] 前記凹凸シート部材は、(凸部の重量/シート部の重量)で表される前記凸部と前記シート部との重量比率が5以下であり、かつ、
前記軟性部材は、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が10kPa以下である、[2]~[8]の何れかに記載の遮音構造体。
[10] 前記凹凸シート部材は、前記凹凸構造が、前記軟性部材が存在する側あるいはその反対側の面に設けられる、[2]~[9]の何れか1項に記載の遮音構造体。
[11] 音源とともに用いられ、かつ、前記凹凸シート部材側が前記音源に向けて設置される、[2]~[10]の何れかに記載の遮音構造体。
[12] 下記式(A)~(C)で表される条件を同時に充たす、[2]~[11]の何れかに記載の遮音構造体。
(TL-TL)-(TL-TL)>3dB ・・・(A)
TL-TL>0dB ・・・(B)
TL-TL>0dB ・・・(C)
TL(dB):凹凸シート部材側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透
過損失TL(dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失
TL(dB):被着体側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透過率
TL(dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失であり、かつ、前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失
[13] 前記凹凸シート部材が、シート部と該シート部上に線状に突出した凸部とを備え、該凸部と該凸部に沿った凹部とを有する凹凸単位形状が、該シート部上に一方向又は二方向に繰り返し配列される、[2]~[12]の何れかに記載の遮音構造体。
[14] 前記軟性部材が、不織布である、[2]~[13]の何れかに記載の遮音構造体。
[15] 前記軟性部材が、発泡体である、[2]~[13]の何れかに記載の遮音構造体。
[16] シート部と前記シート部の表面に設けられた複数の凸部とが設けられた凹凸構造を有する凹凸シート部材と、
前記凸凹シート部材に設けられた軟性部材と、を有し、
前記軟性部材は、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下であり、
前記凹凸シート部材は、(凸部の重量/シート部の重量)で表される凸部とシート部との重量比率が0.7以上である、遮音シート。
本発明により、凹凸構造を有する凹凸構造体が剛性の大きい部材に設置される場合であっても高い遮音効果を得ることができる遮音構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 図1の凹凸シート部材の概略横断面図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る凹凸シート部材の一実施形態の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る遮音構造体の一実施形態の概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る遮音構造体の一実施形態の概略断面図である。 凹凸シート部材の製造に用いる金型の一例の概略切断端面を示した図である。 図13の金型を用いて凹凸シート部材を製造する工程を説明するための図である。 (A)は円柱形の金型の概略外観図であり、(B)はこの金型を用いて凹凸シート部材を製造する工程を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る遮音構造体の一実施形態の概略断面図である。 形状モデル1~41における質量則との透過損失差分ピーク値と凸部重量/シート部重量の重量比率との関係を表すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。以下の説明は、本発明の一例(代表例)であり、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。
なお、本明細書において「~」で表される記載は、その前後に記載された数字を含む範囲を表すものとする。
本明細書において、「複数」は2以上であることを表す。
<遮音構造体>
本発明の実施形態である遮音構造体(単に「遮音構造体」とも称する。)は、
圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下である軟性部材と、
前記軟性部材が設置される被着体と、
前記凹凸シート部材は、凹凸構造を有する凹凸シート部材と、を有する遮音構造体であって、
前記軟性部材が、前記被着体と前記凹凸シート部材との間に配置されるように設けられる、遮音構造体である。
上記の遮音構造体は、構造が簡易であるにも関わらず高い遮音効果を確保できるため、サイズの大型化を抑制することができ、さらに、軟性部材上に設置されたシート部は、接触した部材から受ける振動阻害が小さいため、比較的小さな音圧の音波に対しても高い遮音効果を得ることができる。
また、上記の遮音構造体は、音源とともに用いる場合、凹凸シート部材側が前記音源に向けて設置される態様では、被着体側が前記音源に向けて設置される態様と比較して高い遮音効果を得ることができる。これは、凹凸シート部材により大きな音圧の音波が入射し、シート部が効率的に振動するためであると考えられる。
さらに、凸部形状や凸部間の距離、シート部の厚みなどを調整することにより、遮音する周波数を調整することができる。
なお、本明細書において、軟性部材とは、後述するように、圧縮試験において変形率4%を与える荷重が160kPa以下である部材を表す。
また、本明細書において、質量と重量とは同義であり、質量を重量と読み替えてもよい。
以下、本発明の各実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。
[凹凸シート部材]
(凹凸シート部材の構成)
図1及び図2は、それぞれ凹凸シート部材1の概略斜視図及び概略横断面図であり、図9は本実施形態の遮音構造体の概略断面図である。図示した形態の凹凸シート部材1は、凹凸構造3を有する、具体的には、シート部2と該シート部の表面に設けられた凸部5とが設けられた凹凸構造であり、また、該凹凸構造3が、前記軟性部材が存在する側あるいはその反対側の面に設けられていてよく、より具体的には、シート状のシート部2の一方の側の面2a(軟性部材が存在する側とは反対側の面)に、シート部2の対向長手辺間に亘って線状に伸びた凸部5を複数の列にして設置させてなる凹凸構造3を設けた形状に形成されているが、凹凸構造は、シート部の面2aと反対側の面である面2b(軟性部材が存在する側の面)に設けられた形状に形成されていてもよく、また、これらの両方の面に設けられた形状に形成されていてもよい。凹凸構造3は、シート部2の表面に線状に伸びた凸部5と、この凸部5に隣接した平坦な部分である凹部6とを一つの凹凸単位形状4とし、これをシート部2の対向する短手辺間に繰り返し複数配列してなるものである。
そして、図9に示す遮音構造体7は、凹凸構造3が設けられていない側のシート部2の面2bに軟性部材8が設けられ、さらに、凹凸シート部材1が設けられていない側の軟性部材8の一方の側の面8bに被着体9が設けられることにより構成される。
また、凹凸構造3は、図1及び2に示されるような線状の凹凸構造であってもよく、また、図6に示すようなドット状の凹凸構造であってもよい。
本実施形態にかかるシート部2は、凸部5を支持するために用いられる。シート部2に凸部5が複数設けられることで、凸の部分と凹の部分ができ、凹凸構造3が形成される。シート部2を構成する材料は、凸部5を支持可能なものであれば特に限定されず、凸部5を構成する材料と同じであっても、異なっていてもよいが、複数の凸部5を支持する観点から、凸部5の形成に用いられる樹脂よりも剛性の高いものを用いることが好ましい。
具体的には、シート部2は、1GPa以上のヤング率を有することが好ましく、より好ましくは1.5GPa以上である。ヤング率の上限は特にないが、例えば1000GPa以下が挙げられる。
シート部2の面密度は、シート部に遮音に有効な振動モードを誘起する観点から2.5kg/m以下、より好ましくは2.0kg/m以下であり、シート部のハンドリング性の観点からの観点から0.06kg/m以上であることが好ましい。
シート部2を構成する材料の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリノルボルネン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、もしくはオキサジン樹脂等の有機材料、又はこれらの有機材料中にアルミニウム、ステンレス、鉄、銅、亜鉛、もしくは真鍮等の金属、無機ガラス、もしくは無機粒子や繊維を含む複合材料等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、遮音性、剛性、成形性、及びコスト等の観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
シート部2は、1層から構成される態様であってもよく、また、2層以上の複数の層が積層される態様であってもよく、2層以上の複数の層が積層される態様である場合、本明細書におけるシート部2の条件は、特段の断りがない限り、積層体としての条件とする。
シート部2の厚さdは、30μm以上、500μm以下であることが好ましく、40μm以上、400μm以下であることがより好ましく、45μm以上、300μm以下であることがさらに好ましい。シート部2の厚さが30μm以上であるとハンドリング性に優れ、500μm以下であると、凸部5を設けたことによる遮音性能の向上が図れる。
シート部2の面積は、凹凸シートを介さずに入射音が遮音対象箇所に到達することを避ける観点から、遮音対象箇所の面積と同等がそれ以上とする必要がある。
シート部2の形状は、図1及び図2に示した態様に限定されない。凹凸シート部材1の設置面に応じて適宜設定することができる。例えば、平坦なシート状であっても、湾曲したシート状であっても、曲面部や折り曲げ部等を有するように加工された特殊形状であってもよい。さらに、軽量化等の観点から、切り込みや打ち抜き部等が、シート部2の任意の箇所に設けられていてもよい。
シート部2は、軟性部材8に貼り付けて用いる場合に、シート部2のいずれか一方の面、又は両方の面2a及び2b内に粘着層等を有していてもよい。
また、シート部2及び凸部5の製造方法は特段制限されず、後述するように、別々の材料として成型した後に接着させて用いてもよく、また、一体成型されて用いてもよいが、別々の材料として成型した後に接着させて用いる場合、シート部2における凸部5との接着部分又は/及び凸部5におけるシート部2との接着部分に粘着層を有していてもよい。
凹凸構造3を構成する凸部5は、局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性と質量をシート部2に付与する役割を果たす。局所的な剛性と質量を(好ましくは、周期的に)付与することにより、音源から音波が入射された際に凸部間の距離に対応した振動モードをシート部2に励起する機能を奏する。
前記の特許文献3、4に記載の、複数の円柱状の凸部を有する遮音シートによる遮音のメカニズムは、音波が入射された際に特定周波数の音波に応答して各凸部が共振して動的質量が増大するためだと考えられている。一方、凹凸シート部材1は、シート部2の振動が遮音のメカニズムとして機能すると考えられる。すなわち凸部5は、局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量をシート部2に付与することで、凸部間の距離に対応した振動モードを励起し、シート部2の振動により特定周波数で、遮音効果を発揮することができる。
シート部の厚さ、凸部の質量等によっては、凹凸構造3の形状は線状に限られず、円柱状やドット状の凸部とすることにより、効果的に局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性と質量を付与することができる。
凹凸構造3の形成方法は特段制限されず、シート部2を変形して形成させたもの、例えば、凹凸構造を有しないシートに対して凹凸構造のキャビティを有する金型を圧接させて変形させたものであってもよく、また、シート部2とは別の材料を用いて凸部5としてシート部2に一体に形成させたもの、例えば凹凸構造を有するキャビティに原料を流し込んで成型させたものであってもよく、また、凸部とシート部とを別々に作製した後に接着性材料で接着させたものであってもよい。さらに、凹凸構造3は、シート部2の一面に形成されていてもよく、また、複数の面に形成されていてもよいが、本発明者らは、安定した遮音性を得ることができる観点からは、シート部2の一面に形成されていること好ましいと推測している。
また、凸部5の配列方向に直行した断面の形状、つまり凸部5の横断面形状は、大略、正方形や直方形、台形、半円形、半楕円形等を採用することができる。凸部5の断面形状は、遮音性能や製造コスト、ハンドリング性等の観点から用途に応じて適宜選択し得る。
凹凸単位形状4の配列方向と直行した断面における最大幅、つまり凸部5の横断面の最大幅w1maxは、0.5mm以上、10mm以下が好ましく、0.7mm以上、8mm以下がより好ましく、1mm以上、6mm以下がさらに好ましい。上記範囲であれば、薄型で軽量且つ低周波数帯の遮音性能に優れた凹凸シート部材1を得ることができる。
凹凸単位形状4の高さ、つまり凸部5の高さtは、0.5mm以上、10mm以下が好ましく、0.7mm以上、8mm以下がより好ましく、1mm以上、6mm以下がさらに好ましい。上記範囲であれば、薄型で軽量且つ低周波数帯の遮音性能に優れた凹凸シート部材1を得ることができる。
凹凸単位形状4の間隔、つまり凹部6の幅(w2)は、3mm以上、100mm以下が好ましく、4mm以上、80mm以下がより好ましく、5mm以上、50mm以下がさらに好ましい。上記範囲であれば、軽量且つ低周波数帯の遮音性能に優れた凹凸シート部材1を得ることができる。
前記構成の遮音構造体7において、凹凸シート部材1は、比較的小さな音圧の音波に対しても高い遮音効果を得ることができる観点から、シート部2と該シート部2上に線状に突出した凸部5とを備え、該凸部5と該凸部5に沿った凹部6とを有する凹凸単位形状が、該シート部2上に一方向又は二方向に繰り返し配列されて形成されることが好ましい。
また、凸部5の比重をsgとしたときに、前記凸部5の横断面の最大幅w1max(mm)、凸部5の高さt(mm)及び凹部6の幅w2(mm)が、下記の式(I)及び(II)で規定する範囲で凹凸構造3が形成されていることが好ましい。
0.1 ≦ w1max×t×sg/w2 ≦ 10 ・・・(I)
5 ≦ w1max×t ≦ 50 ・・・(II)
凹凸シート部材1の作製にあたり、高い遮音性能が得られる凹凸単位形状4の構成は、前記のとおりシート部2の厚さdや凸部5と凹部6の大きさ等の関係により最適値が異なるが、凹凸単位形状4の面密度について規定する前記式(I)、凸部5の断面積について規定する前記式(II)の範囲内であれば、凹凸シート部材1は良好な遮音効果を発揮することができる。両式で規定する範囲の下限値よりも小さいと遮音強度が低下し、上限値よりも大きいと低周波帯領域の遮音性能が得られなくなる。
(凸部5の重量/シート部2の重量)で表される凸部5とシート部2との重量比率は、0.1以上、50以下の範囲であることが好ましく、0.5以上、30以下であることがより好ましく、0.7以上であることがさらに好ましい。特に好ましくは、1.0以上、20以下である。最も好ましくは、2.0以上である。凸部5とシート部2との重量の比をこの範囲とすることで、シート部2の振動に対して凸部5がより効果的に局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量として機能するため、低周波数帯の遮音強度を効果的に高めることができる。
凸凹シートが張り付けられる軟性部材が「圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下」であることにより凸凹シートの特異的な振動が抑制されることがなく、十分な遮音効果を得ることができる。
(凸部5の重量/シート部2の重量)で表される凸部とシート部との重量比率が5以下の範囲では、凹凸シートの振動を抑制しないことがより重要であるため、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が10kPa以下であることが好ましい。
(凸部5の面積/凹部6の面積)で表される凸部5と凹部6との面積比は、0.1以上、3以下の範囲であることが好ましく、0.15以上、2以下がさらに好ましい。さらに好ましくは、0.2以上、1.5以下である。前記面積比をこの範囲とすることで、シート部2の振動に対して凸部5がより効果的に局所的な剛性及び質量として機能するため、低周波数帯の遮音強度を効果的に高めることができる。なお、凸部の面積とは、一枚のシート部全体に対する凸部が占める面積であり、凹部面積とは、一枚のシート部全体に対する凹部が占める面積である。
凸部5は、図1及び2に示されるように、単一構造体からなる構成でもよく、図3に示されるように、適宜な高さに突出した基部5aと、この基部5aの上端で支持され、且つ基部5aより大きな質量を有する錘部5bとからなる複合構造体から構成されていてもよい。さらに、凸部5は、図4に示されるように、錘部5bが基部5a内に埋設された複合構造体から構成されていてもよい。このような複合構造体では、凸部5の局所的な剛性と質量が増し、結果として凹凸シート部材1の低周波数帯の遮音性が向上する。また、凸部5は、遮音性の低下を招かない範囲で、空孔(空気等の気体)を含む多孔質体であってもよい。
基部5aを構成する材料は、後述する凸部の材料とすることができる。
錘部5bを構成する材料は、質量やコスト等を考慮して適宜選択すればよく、例えば、アルミニウム、ステンレス、鉄、タングステン、金、銀、銅、鉛、亜鉛、もしくは真鍮等の金属又は合金;ソーダガラス、石英ガラス、もしくは鉛ガラス等の無機ガラス;又はこれらの金属或いは合金の粉体又はこれらの無機ガラス等を上述した基部5aの樹脂材料中に含むコンポジット;等とすることができる。錘部5bの材質、質量、比重は、遮音構造体7が所望する遮音周波数領域に一致するように決定すればよい。
凸部5は、その長手方向において適宜、途中で途切れた不連続構造であっても構わない。また、複数の凸部5は平行して配列されるが、平行配置のみならず、凸部5同士が重ならない範囲で適宜角度を有していても構わない。
また、凹凸構造3は、図5に示されるように、凹凸シート部材1のシート部2の面2a上にリブ状突起部22を設けた構成であってもよい。リブ状突起部22は、シート部2における対向短手辺側の縁部に、凸部5を挟んで対で配置されている。両リブ状突起部22は、その上面を面2aと平行(略平行である場合も含む)に設けて、凸部5と平行(略平行である場合も含む)に伸びた矩形板状に設けられている。リブ状突起部22は、シート部2の法線方向に対して、凸部5の最大高さよりも高い最大高さを有する。シート部2が、例えば、凹凸構造3がシート部2の一面に設けられた長尺のシート材から切り出される、所謂ロール・トゥ・ロールで製造される場合、リブ状突起部22の軸方向(長手方向)をシート材の長尺方向(シート流れ方向)とすることにより、凹凸シート部材1をシート状に巻き取ったり複数枚重ね合わせたりしても、リブ状突起部22がスペーサとして機能するため、重ねられたシート部2の裏面に対する凸部5の接触が抑制される。リブ状突起部22が設けられていることにより、凸部5の変形や変異、割れ、脱落、破損等の製造トラブルが生じ難くなり、所謂ロール・トゥ・ロールで凹凸シート部材1を製造及び保管することが容易となる。
遮音構造体7を構成する凹凸シート部材1としては、図1~5に示されるような線状の凹凸構造3を有するもの、或いは図6~8に示されるようなドット状の凸部からなる凹凸構造3を有するものを用いることができる。
図6~8に示された凹凸シート部材1は、シート部2の一側の面2aに、複数のドット状の凸部(図6~8の説明においては、「突起部」ともいう。)51を凹凸単位形状4として所定間隔を開けて縦横に複数ならべて突設した凹凸構造3としたものである。
前記凹凸構造3を構成する突起部51は、局所的な剛性及び質量を(好ましくは、周期的に)付与し、凸部間の距離に対応した振動モードをシート部2に励起する機能を奏し、特定周波数の音波が入射された際に質量則を凌駕する高い遮音性能を得ることができる。
突起部51は、図6に示すように、単一構造体からなる構成でもよく、錘部を配置することによる成形上の問題がなければ、図示されない錘部を備える複合構造体から構成されていてもよい。また、突起部51は多孔質体であってもよい。
また、図7に示すように、凹凸シート部材1の基材2の面2a上にリブ状突起部22を設けた構成であってもよい。リブ状突起部22としては、矩形板状である構成に限定されない。例えば、図8に示されるように、略円柱状に成形され第1方向の両側の縁部において、第2方向に沿ってそれぞれ列を形成するように間隔をあけて複数配置された、円柱状のリブ状突起部23であってもよい。この構成を採ることにより、図7に示された矩形板状のリブ状突起部22と同様の作用及び効果が得られることに加えて、複数のリブ状突起部23が間隔をあけて複数配置されることで凹凸シート部材1の追従性(柔軟性)が高められる。そのため、より複雑形状な貼付面に対しても、伸縮可能なフレキシブルなシート部2がその表面形状に追随することができる。
凹凸構造3は、凹凸単位形状である突起部51を有しており、突起部51は凹凸構造3側のシート部2の面2aに沿って、少なくとも異なる2つの方向に繰り返して配列してなる。図6~8においては、平面視矩形状の基材2の直交する辺に沿って突起部51が配列されている。突起部51としては、大略、円柱形状、角柱形状、円錐形状、円錐台形状、角錐形状、角錐台形状、半球形状、楕円体形状などがあり、これらは、遮音性能や製造コスト、ハンドリング性等の観点から用途に応じて適宜選択し得る。
上記の凹凸構造3においては、凹凸構造3側のシート部2の面2aの面積に対する突起部51の面積の割合は、5~80%(5%以上、80%以下)であることが好ましく、5.5~70%(5.5%以上、70%以下)であることがより好ましく、6~60%(6%以上、60%以下)であることがさらに好ましい。前記割合が上記範囲であるとシート部2の振動による遮音性が発現し、遮音性が飛躍的に向上する。上記突起部51の面積とは、シート部2の面2aと接続する箇所における突起部51のシート面と平行な断面積である。
上記の凹凸構造3は、突起部51の一個当たり(単位当たり)の質量が20mg以上、900mg以下であり、且つ、面2aの面積に対する突起部51の面積の割合(充填率)が上記の範囲であることが好ましい。このとき、突起部51は、騒音源から音波が入射された際にシート部2が遮音に有効なモードで振動するための局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量を付与する役割を果たす。
突起部51は、上述したように、一単位形状当たりの質量が20mg以上900mg以下であることが好ましく、22mg以上、700mg以下であることがより好ましく、24mg以上、600mg以下であることがさらに好ましく、25mg以上、500mg以下が特に好ましい。突起部51の一単位形状当たりの質量が20mg以上、900mg以下であると、局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量の付与により特定周波数での遮音に有効な振動モードがシート部2に励起され、遮音性能が飛躍的に向上する。
突起部51の密度は、シート部に遮音に有効な振動モードを誘起する観点から100kg/m以上であることが好ましく1000kg/m以上であることがさらに好ましい。軽量化の観点から10000kg/m以下であることが好ましく、通常8000kg/m以下であり、5000kg/m以下であってよく、3000kg/m以下であってもよい。
また、突起部51は、面2aと平行な断面における最大幅(以下、単に「最大幅」と称する。)、すなわち、突起部51が円柱形状の場合は直径、突起部51が角柱形状の場合は最大差し渡し幅が0.5mm以上、50mm以下であることが好ましく、1.0mm以上、30mm以下がより好ましく、1.5mm以上、20mm以下がさらに好ましく、2.0mm以上、10mm以下であることが特に好ましい。突起部51の最大幅が0.5mm以上であると遮音性能に優れ、50mm以下であると成形性やハンドリング性に優れる。
また、突起部51は、高さ(最大高さ)が0.1mm以上、0.5mm以上、50mm以下であることが好ましく、0.7mm以上、30mm以下がより好ましく、0.9mm以上、20mm以下がさらに好ましく、1.2mm以上、10mm以下が特に好ましい。突起部51の高さが0.5mm以上であると遮音性能に優れ、50mm以下であると成形性やハンドリング性に優れる。
また、突起部51は、間隔が1mm以上、100mm以下であることが好ましく、1.4mm以上、80mm以下がより好ましく、1.8mm以上、60mm以下がさらに好ましく、2mm以上、50mm以下が特に好ましい。凹凸単位形状の間隔が1mm以上であると成形性に優れ、100mm以下であると遮音性能に優れる。凹凸単位形状の間隔とは、凹凸単位形状の中心と隣り合う凹凸単位形状の中心とを直線で結んだ時の距離(配置ピッチ)である。
シート部2の厚さに対する突起部51の一個当たりの質量(突起部一個当たりの質量(mg/個)/シート部2の厚さ(μm))の値は、0.4以上、4以下の範囲が好ましい。基材2の厚さに対して突起部51にある程度重さがある場合、局所的な(好ましくは、局所的かつ周期的な)剛性及び質量を効果的に付与させることができ、遮音効果を高めることができる。
単位面積当たりの突起部51の個数(個数割合)は、複数であることが好ましく、具体的には、40個/m以上、1000000個/m以下、より好ましくは100個/m以上、500000個/m以下、さらに好ましくは300個/m以上、100000個/m個/m以下、特には500個/m以上、30000個/m個/m以下、1000個/m以上、10000個/m個/m以下であることが好ましい。突起部51がある程度の数存在することで効果的に遮音することができる。
凸部5の形成に用いられる材料の種類は、特段制限されず、ゴム弾性を有し、動的粘弾性を測定できるものであることが好ましく、例えば、樹脂やエラストマーが挙げられる。なお、シート部2の材料の条件について上述したが、以下の凸部5の形成に用いられる材料を適用してもよい。
樹脂としては、熱又は光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂が挙げられ、エラストマーとしては、熱又は光硬化性エラストマー、熱可塑性エラストマーが挙げられるが、これらの中でも光硬化性樹脂又は光硬化性エラストマーが好ましく、特に、形状転写性がよく、優れた遮音機能を発現することから、光硬化性樹脂が好ましい。前記凸部5の材料として、熱硬化性若しくは熱可塑性の樹脂、又は熱硬化性若しくは熱可塑性のエラストマーを用いた場合、凸部5の成形の際に熱による硬化反応を必要とするため、成形した凸部5に気泡が生じる傾向が強い。気泡が生じた場合、遮音性能が低下してしまう。一方で、凸部5の材料として、光硬化性樹脂又は光硬化性エラストマーを用いた場合、上記のような気泡の問題は生じないため、遮音性能の低下が生じ難い。
樹脂やエラストマーは、1種の材料を単独で用いてもよく、2種以上の材料を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよいが、貯蔵弾性率、引張破断伸度等の特性を制御することができる観点から、2種以上の材料を組み合わせることが好ましい。
凸部5の形成に用いられる樹脂として、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、もしくはロジン変性マレイン酸樹脂等の熱硬化性樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、もしくはこれらの変性体等の単量体の単独重合体又は共重合体等の光硬化性樹脂、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルブチラール、もしくはビニルピロリドン等のビニル系単量体の単独重合体共重合体又は、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、もしくはポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の弾性率が低いウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、又はポリエーテル(メタ)アクリレートが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
凸部5の形成に用いられるエラストマーとして、例えば、化学架橋された天然ゴム或いは合成ゴム等の加硫ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、もしくはアクリルゴム等の熱硬化性樹脂系エラストマー等の熱硬化性エラストマー;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、シリコーンゴム系熱可塑性エラストマー、もしくはアクリル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー;アクリル系光硬化性エラストマー、シリコーン系光硬化性エラストマー、もしくはエポキシ系光硬化性エラストマー等の光硬化性エラストマー;シリコーン系熱硬化性エラストマー;アクリル系熱硬化性エラストマー;又はエポキシ系熱硬化性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも、熱硬化性エラストマーであるシリコーン系熱硬化性エラストマー、アクリル系熱硬化性エラストマー、光硬化性エラストマーであるアクリル系光硬化性エラストマー、又はシリコーン系光硬化性エラストマーが好ましい。
光硬化性樹脂とは、光照射により重合する樹脂である。例えば光ラジカル重合性樹脂、及び光カチオン重合性樹脂が挙げられる。なかでも光ラジカル重合性樹脂が好ましい。光ラジカル重合性樹脂は、少なくとも分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。分子内に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する光ラジカル重合性エラストマーとしては、特に限定されないが、硬化物の弾性率の観点から、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、i-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、i-ブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-メチルブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、n-ヘプチル(メタ)アクリレート、2-メチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ブチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、モルホリン-4-イル(メタ)アクリレート、又はウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の弾性率の観点から、ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。
また、凸部5の形成に用いられる樹脂として、エチレン性不飽和結合を有する化合物を含んでもよい。エチレン性不飽和結合を有する化合物として、スチレン、α-メチルスチレン、α-クロロスチレン、ビニルトルエン、もしくはジビニルベンゼン等の芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、酪酸ビニル、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニル-2-ピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、もしくはアジピン酸ジビニル等のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、もしくはフェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ジアリルフタレート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、もしくはアリルグリシジルエーテル等のアリル化合物類;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、もしくはメチレンビス(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸i-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸モルフォリル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4-ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸2-エトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、もしくは(メタ)アクリル酸フェニル等のモノ(メタ)アクリレート;ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール(繰返し単位数:5~14)、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール(繰返し単位数:5~14)、ジ(メタ)アクリル酸1,3-ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4-ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ポリブチレングリコール(繰返し単位数:3~16)、ジ(メタ)アクリル酸ポリ(1-メチルブチレングリコール)(繰返し単位数:5~20)、ジ(メタ)アクリル酸1,6-ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9-ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのγ-ブチロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ネオペンチルグリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ブチレングリコールのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、シクロヘキサンジメタノールのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンタンジオールのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFのカプロラクトン付加物(n+m=2~5)のジ(メタ)アクリル酸エステルビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(p=1~7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(p=1~7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物(p=1~7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物(p=1~7)のジ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(p=1~5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド付加物(p=1~5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリントリ(メタ)アクリル酸エステル、グリセリンエチレンオキサイド付加物(p=1~5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジトリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物(p=1~5)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1~5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1~15)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1~5)のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物(p=1~15)のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1~5)のペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド付加物(p=1~15)のヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、N,N',N"-トリス((メタ)アクリロキシポリ(p=1~4)(エトキシ)エチル)イソシアヌレート等のポリ(メタ)アクリレートペンタエリスリトールカプロラクトン(4~8モル)付加物のトリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトールカプロラクトン(4~8モル)付加物のテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールカプロラクトン(4~12モル)付加物のペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールカプロラクトン(4~12モル)付加物のヘキサ(メタ)アクリル酸エステル、N,N',N"-トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス(アクリロキシエチル)-N"-ヒドロキシエチルイソシアヌレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、もしくはイソシアヌル酸エチレンオキサイド・プロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート;又はビスフェノールAグリシジルエーテル、ビスフェノールFグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、もしくはトリグリシジルトリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の分子内に複数のエポキシ基を有するポリエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応により得られるエポキシポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、硬化物の弾性率が低い、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、メトキシポリエチレングリコールアクリレートが好ましく、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、又はメトキシポリエチレングリコールアクリレートがより好ましい。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
凸部5の形成に用いられる樹脂及び/又はエラストマーの含有量は、遮音性能や製造コスト、他の機能などの観点から、適宜調整することができ、特に限定されず、凸部5を構成する材料の質量を100質量%とした場合、例えば、通常70質量%以上であり、80質量%以上であることが好ましい。また、100質量%であってもよく、99質量%以下であることが好ましい。
凸部5の形成が光硬化性樹脂又はエラストマーを含む場合、成形性や機械的強度の向上、製造コストの低減等の観点から、光重合開始剤を含むことが好ましく、例えば、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系、フォスフィンオキシド系、又はパーオキシド系等の光重合開始剤を挙げることができる。上記の光重合開始剤の具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6-トリメチルベンゾフェン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4-フェニルベンゾフェノン、t-ブチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2-メチル-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルホリノ-1-プロパノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-ブタノン-1、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、又はメチルベンゾイルホルメート等を例示することができる。これらは1種の材料を単独で用いてもよく、2種以上の材料を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
凸部5の形成に用いられる樹脂の光重合開始剤の含有量は、特に限定されないが、機械的強度の向上や適切な反応速度の維持の観点から、凹凸構造3を構成する材料の質量を100質量%とした場合、通常0.1質量%以上であり、0.3質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、通常3質量%以下であり、2質量%以下であることが好ましい。
凸部5の形成に用いられる樹脂は、遮音性や他の機能などを向上させるために、粒子、板、球体等を含んでもよい。これらの材料は特に限定されず、金属、無機、又は有機等の材料が挙げられる。凸部5は、機械的強度の向上、材料コストの低減の観点から、無機微粒子を含んでいてもよい。例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ソーダガラス、又はダイヤモンド等の透明性を有する無機微粒子を挙げることができる。このような無機微粒子以外にも、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂又はこれらの共重合体などの樹脂粒子を微粒子として使用することもできる。
凸部5の形成に用いられる樹脂は、遮音性能が阻害されない限り、その他の成分として、難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、消泡剤、又は離型剤等の各種添加剤を含有していてもよく、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤は、可燃性の素材を燃え難くする又は発火しないようにするために配合される添加剤である。その具体例としては、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、もしくはヘキサブロモベンゼン等の臭素化合物、トリフェニルホスフェート等のリン化合物、塩素化パラフィン等の塩素化合物、三酸化アンチモン等のアンチモン化合物、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、メラミンシアヌレート等の窒素化合物、又はホウ酸ナトリウム等のホウ素化合物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
また、酸化防止剤は、酸化劣化防止のために配合される添加剤である。その具体例としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、又はリン系酸化防止剤等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
可塑剤は、柔軟性や耐候性を改良するために配合される添加剤である。その具体例としては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、ポリエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、セバシン酸エステル、アゼライン酸エステル、マレイン酸エステル、シリコーン油、鉱物油、植物油、又はこれらの変性体等が挙げられるが、これらに特に限定されない。
(凹凸シート部材の成形方法)
凹凸シート部材1の成形方法は特段制限されず、一般的な公知のシート成形方法を採用することができる。熱硬化性又は熱可塑性の樹脂若しくはエラストマーの場合、例えば、プレス成形や押出成形、射出成形等の溶融成形法が挙げられ、この場合の溶融成形を行う温度や圧力等の成形条件は、用いる材料の種類に応じて適宜変更することができる。また、光硬化性樹脂又はエラストマーの場合、例えば、活性エネルギー線透過性の板状成形型にこれらの樹脂等を注入し、活性エネルギー線を照射して光硬化させることができる。
光硬化性樹脂等の硬化に用いられる特定光線である活性エネルギー線は、用いる光硬化性樹脂等を硬化させるものであればよく、例えば紫外線、電子線等が挙げられる。活性エネルギー線の照射量は、用いる光硬化性樹脂等を硬化させる量であればよく、モノマー及び重合開始剤の種類、量を参酌して、例えば、波長が200~400nmの紫外線を通常0.1~200Jの範囲で照射する。活性エネルギー線の光源としては、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、又はメタルハライドランプ等が用いられる。また、活性エネルギー線の照射は、1段で行ってもよいが、表面性状の良好な光硬化樹脂シートを得るためには、複数段で、少なくとも2段で行うことが好ましい。また、光硬化性樹脂を用いる場合、硬化促進剤を含有してもよい。
また、シート部2上に凸部5を成形する方法は特段制限されず、凹凸構造のキャビティを有する金型を用いてシート部2と凸部5とを同時に成形する方法であっても、シート部2と凸部5とを複合することにより成形する方法であってもよい。以下、シート部2と凸部5とを複合することにより成形する方法について詳細に説明するが、この方法に制限されるものではない。
シート部2と凸部5とを複合する方法は、特に限定されず、シート部2上で凸部5を形成する方法、成形後の凸部5とシート部2とを接着する方法のいずれの方法でもよい。接着する方法の場合、接着剤を用いることが好ましいが、凸部5とシート部2を接着することができれば接着剤の種類に限定はない。
次に、熱硬化性樹脂を用いて凹凸シート部材1を成形する態様の一例について説明する。図11は、凹凸シート部材1の成形に用いる一例の金型の概略切断端面を示している。図示した金型16は、その上面に凹凸シート部材1の凹凸構造3の外形状に対応した凹凸部、つまり凸部5の外形状に対応した形状に表面を溝形に凹ませた複数のキャビティ(凹溝)16aが形成してある。
この金型16を用いて凹凸シート部材1を以下の手順で成形することができる。先ず、キャビティ16aが形成された側の面を上方に向けて金型16をセットし、各キャビティ16a内に光硬化性樹脂を流入させて充填し、これに前記光硬化性樹脂が硬化する紫外線や電子ビーム等の特定光線が透過する材料からなるシート部2を重ねる。次いで、シート部2を金型16の上面に圧着させた状態で、その上方から特定光線を照射し、シート部2を通してキャビティ16a内の光硬化性樹脂を硬化させてシート部2の表面に定着させる。そして、光硬化性樹脂が硬化したならば、図12に示されるように、金型16から、表面に凸部5が定着したシート部2を剥離することで、シート部2の表面に凹凸構造3が形成された凹凸シート部材1を得ることができる。
図13は、同じく光硬化性樹脂と、この光硬化性樹脂が硬化する特定光線を透過する工程と材料からなる長尺シート状のシート部2を用い、所謂ロール・トゥ・ロールで凹凸シート部材1を成形する態様を示している。図13(A)に示されるように、この場合の成形には、周面に、周方向に沿って、前記凸部5の外形状に対応した形状に表面を溝形に凹ませた複数のキャビティ17aが形成された円柱ロール状の金型17が用いられる。長尺シート状のシート部2は、図示されないシート部2が巻かれた原反ロールを支持してシート部2を送り出すシート供給手段から送り出され、図13(B)に示されるように、搬送上流側と下流側にそれぞれ配置された圧着ロール18と圧着ロール19によりテンションを与えた状態で金型17の周面に圧着して巻き付けられるとともに、図示されないシート巻取り手段により圧着ロール19を通過したシート部2が巻き取られるようになっている。圧着ロール18の上方には、光硬化性樹脂を供給するノズル20が配置され、ノズル20から供給される樹脂が金型17のキャビティ17a内に流入し充填されるように設けられており、金型17の下方には特定光線を照射する光源21が複数配置され、シート部2を通してキャビティ17a内に充填された光硬化性樹脂に特定光線を照射し、硬化せしめるように設けてある。なお、金型17は、シート供給手段及びシート巻取り手段のシート搬送速度と同調して回転するように設けてある。
かかる態様では、凹凸シート部材1を以下の手順で成形することができる。先ず、長尺状シート状のシート部2の先端をシート供給手段から繰り出して金型17の周面に巻き付けるとともに、圧着ロール18、19に巻き付けてテンションを与え、シート部2の先端をシート巻取り手段に取り付ける。次いで、シート供給手段からシート部2を供給し、且つシート巻取り手段で巻取りながら、回転する金型17にシート部2を巻き付け、これと同時にノズル20から光硬化性樹脂を流出させて、金型17のキャビティ17a内に光硬化性樹脂を充填する。金型17に巻かれたシート部2が金型17とともに圧着ロール19側へ回転移送される過程で、金型17の下方に配置された光源21から特定光線がシート部2の表面に照射され、シート部2を通して特定光線がキャビティ17a内の光硬化性樹脂に照射されることにより、光硬化性樹脂は硬化しシート部2の表面に定着する。金型17に巻かれたシート部2の移送速度(金型17の回転速度)は、シート部2が金型17に巻かれている間に、キャビティ17a内の光硬化性樹脂が光源21から照射される特定光線を受けて完全に硬化する程度に設定される。そして、圧着ロール19を介してシート部2が金型17から剥離され、表面に凸部5が定着したシート部2がシート巻取り手段に巻き取られることで長尺な凹凸シート部材1が連続的に形成され、巻き取られたシート部2を設置個所に応じた寸法に切断することで、シート部2の表面に凹凸構造3が形成された所望のサイズの凹凸シート部材1を得ることができる。前記金型16と金型17に形成されたキャビティ16a、17aは、凸部5の外形状に沿って線状に形成されているので、樹脂はキャビティ16a、17aに沿って満遍なく流入し、気泡が樹脂とともにキャビティ16a、17a内に入り難いものとなっている。
上記の図11~13で説明した態様で凹凸シート部材1を製造する場合、ロールに供給されるシート上に凸形状の部材を付与することができ、また、ロールに供給されるシート上に凹凸構造を有する部材を付与することもできる。製造される凹凸シート部材1は、前者の場合、ロールに供給されるシートからなるシート部2と、ロール・トゥ・ロールで成形された凸部5とからなる構造となり、また、後者の場合、ロールに供給されるシート及びロール・トゥ・ロールで成形されたシートの2層からなるシート部2と、並びにロール・トゥ・ロールで成形された凸部5とからなる構造となる。また、この態様においては、例えば、ロールに供給されるシートの材料として、上記のシート部の説明で述べた材料を適用し、ロール・トゥ・ロールで成形されるシート及び/又は凸部の材料として、上記の凸部の説明で述べた材料を適用することができる。
[軟性部材]
遮音構造体7は、軟性部材8を有する。該軟性部材8は、被着体9に設けられ、該被着体9と凹凸シート部材1とに挟持されて配置される。軟性部材8は、凹凸シート部材1と被着体との間に配置されるように設けることができれば、その形状は特段制限されないがシート状であることが好ましい。
被着体9へ軟性部材8を設ける方法について、上述の通り、凹凸シート部材1と軟性部材8との間には、接着層等を設けてもよい。凹凸シート部材1は、軟性部材8に対して粘着剤や接着剤、両面テープやガムテープで貼り合わせたり、タッカーやホッチキスで物理的に固定したりする方法でもよい。凹凸シートと軟性部材とを接着層で接着させることで、他に構造を維持するための構造が不要となる点から好ましい。また、接着強度の観点から、接着層の貯蔵弾性率は0.05MPa以上であることが好ましい。また、固定されていなくても互いに密着させた状態でもよい。また、凹凸シート部材1の凹凸面の向きは軟性部材側に位置していてもよく、軟性部材8が凹凸シート部材1のシート部の2a及び2bの両面に配置されていても構わない。
軟性部材8は、少なくとも凹凸シート部材1と被着体9との間に配置され、凹凸シート部材1におけるシート部2の振動が被着体9との接触によって阻害されるのを防止するように機能する。軟性部材8としては、凹凸シート1のシート部2と接触してもその振動を妨害しない観点から、容易に変形しシート部の振動変位に追従できる材料を用いることが好ましい。具体的には、軟性部材8は、比較的小さな音圧の音波に対しても高い遮音効果を得ることができる観点から、圧縮試験において変形率4%を与える荷重が160kPa以下であり、さらには120kPa以下であることがより好ましい。この値を満たすものであればその材質は特に限定されないが、例えば、グラスウール、ロックウール、フェルト、ブランケット、もしくは不織布等、ポリマーや無機繊維からなる繊維系吸音材、ウレタン、各種のゴム、ポリエチレン、ポリスチレン、もしくはポリプロピレン等のポリマー発泡体、無機多孔質体や金属発泡材、又はその粉砕品や繊維屑等を各種バインダーで固化成型した多孔質材等を用いることができ、これらを単独で、又は複数併用して用いることができる。比較的小さな音圧の音波に対しても高い遮音効果を得ることができる観点から、これらの中でも、不織布、ポリマー発泡体、もしくは金属発泡体等の発泡体、グラスウール、フェルト、又はブランケットが好ましく、特に、不織布、又は発泡体が好ましい。これらの材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組合せで併用してもよい。
また、軟性部材は、凹凸シートの振動を妨げない観点から上記のように柔らかいことが好ましい一方で、構造体としての強度を保つ観点から圧縮試験において変形率4%を与える荷重は、0.15kPa以上であることが好ましい。これは、軟性部材に強度を持たせることで軟性部材以外の強度を維持する部材が不要となるため設置及び製造の観点から好ましいためである。
上記の圧縮試験は、以下の方法に従い測定する。
圧縮試験機(例えば、ブルックフィールド社製の圧縮試験機テクスチャーアナライザーCT3-4500)を用いて、軟性部材の硬さを測定するため圧縮試験を実施する。この際、直径12.7mm、高さ35mmのアクリル製の円筒プローブで軟性部材の厚み方向に垂直に速度0.1mm/sで荷重をかけ、変形率と荷重を測定する。軟性部材の荷重が加わる面は、円筒プローブの底面の面積より大きく、平らな面とする。
軟性部材8の厚みは、凹凸シートのシート部の振動を阻害せず、サイズの大型化を抑制する観点から、0.2μm以上、100mm以下であることが好ましく、0.5μm以上、50mm以下であることがより好ましく、1μm以上、30mm以下であることがさらに好ましい。
[被着体]
遮音構造体7は、上記の軟性部材8が設置される(接着される)被着体9を有する。該被着体9は、軟性部材8における、凹凸シート部材1が存在する側と反対側の面に配置される。
被着体9を構成する素材は、凹凸シート部材1が設けられた軟性部材8を支持可能なものであれば特に限定されない。
被着体9を構成する素材の具体例としては、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフロロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリノルボルネン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、トリアセチルセルロース、ポリスチレン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、もしくはオキサジン樹脂等の有機材料、又はこれらの有機材料中にアルミニウム、ステンレス、鉄、銅、亜鉛、もしくは真鍮等の金属、無機ガラス、無機粒子もしくは繊維を含む複合材料等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらの中でも、遮音性、剛性、成形性、及びコスト等の観点から、被着体9は、光硬化性樹脂シート、熱硬化性樹脂シート、熱可塑性樹脂シート、金属板、又は合金板からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
被着体9の厚さや面密度は、特に限定されないが、遮音性能、剛性、成形性、軽量化、コスト等の観点から、厚さは通常0.01mm以上、50mm以下が好ましく、0.05mm以上、25mm以下がより好ましく、0.1mm以上、10mm以下がさらに好ましく、また、面密度は2.0kg/m以下であることが好ましく、さらには1.5kg/m以下が好ましく、通常0.5kg/m以上である。
本発明の効果は、凹凸シート部材1を剛性の大きい部材に設置する場合であっても高い遮音効果を得ることにあり、例えば、ヤング率が1GPa以上の被着体であっても、上記の効果を得ることができる。ヤング率の上限は特にないが、例えば1000GPa以下が挙げられる。
なお、被着体9の形状は、軟性部材8の設置面に応じて適宜設定でき、特に限定されない。例えば、平坦なシート状であっても、湾曲したシート状であっても、曲面部や折り曲げ部等を有するように加工された特殊形状であってもよい。さらに、軽量化等の観点から、切り込みや打ち抜き部等が設けられていてもよい。
[その他の部材]
遮音構造体7は、本発明の効果が得られる範囲で、上記の凹凸シート部材1、軟性部材8、及び被着体9以外の部材(その他の部材)を有していてもよく、例えば、断熱材、不燃材等が挙げられる。その他の部材は、凹凸シート部材1と軟性部材8との間等に配置することができる。
本発明の別の実施形態は、少なくとも凹凸シート部材と軟性部材とを有する遮音シートであり、具体的には、シート部と前記シート部の表面に設けられた複数の凸部とが設けられた凹凸構造有する凹凸シート部材と、
前記凸凹シートに設けられた軟性部材と、を有し、
前記軟性部材は、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下であり、
前記凹凸シートは、(凸部の重量/シート部の重量)で表される凸部とシート部との重量比率が0.7以上である、遮音シートである。
本明細書において、遮音シートとは、凹凸シート部材と軟性部材とを有する部材を意味する。
本実施形態に係る遮音シート、該遮音シートを構成する各部材、及びその他の部材の条件及び特性は、上述した遮音構造体における遮音シート部材、該遮音シート部材を構成する各部材、及びその他の部材の条件及び特性を同様に適用することができる。つまり、本実施形態に係る遮音シートは、上述した遮音構造体から被着体の要素を除いたものとして扱ってよい。なお、本実施形態に係る遮音シートは、上述した被着体を備えていてもよく、この場合には、前記軟性部材が設置される被着体を有し、前記軟性部材が、前記被着体と前記凹凸シート部材との間に配置されるように設けられた遮音構造体とすることができる。
<2.遮音構造体の製造方法>
遮音構造体7の製造方法は特に限定されない。例えば、凹凸シート部材1における凹凸構造3を有しない側の面に、接着剤等を介して軟性部材8を接着し、さらに、軟性部材8における凹凸シート部材1との接着面とは反対側の面に、接着剤等を介して被着体を接着することにより製造することができる。
凹凸シート部材1は、凸部5とシート部2とを別々に成型して作製した後に、これらを接着剤等を介して接着する方法により、また、凹凸構造3のキャビティを有する金型を用いて凸部5とシート部2とを一体成型する方法により製造することができる。軟性部材8は、公知の方法により製造することができ、また、市販品を用いてもよい。
また、凹凸シート部材1の成型に際して、凹凸シート部材1の原料である樹脂等を軟性部材と接触させた状態で硬化させることにより、接着剤等の接着材料を用いずに、凹凸シート部材1と軟性部材8とを接着することができる。
<3.遮音構造体の特性>
[遮音特性]
遮音構造体の遮音特性の評価として、音響透過損失の測定を行った。以下に音響透過損失の測定条件を示す。
遮音構造体を境界として分けた二つの空間のうちの一方の空間でホワイトノイズを発生させた場合に、下記式(1)に基づき、72.8Hz~10900Hzまでの1/12オクターブ帯域の各中心周波数において、音を発生させた空間(音源室)の所定の箇所における音圧レベルと、もう一方の空間(受音室)の所定の箇所における音圧レベルとの差から音響透過損失(TL)を求めた。
Figure 0007103547000001


Lin;音源室の音圧レベル(dB)
Lout;受音室の音圧レベル(dB)
入射音;ホワイトノイズ(例えば、72.8~10900Hzの周波数領域での平均音圧値が0.94Pa程度の音圧)
サンプル-マイク間距離;10mm
遮音構造体7は、下記式(A)~(C)で表される条件を同時に充たすことが好ましい。下記の条件の充足は、遮音構造体を所望の向きで設置することにより、高い遮音効果を得ることができることを表す。
(TL-TL)-(TL-TL)>3dB ・・・(A)
TL-TL>0dB ・・・(B)
TL-TL>0dB ・・・(C)
TL(dB):凹凸シート部材側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透過損失
TL(dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失
TL(dB):被着体側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透過損失
TL(dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失
前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失であり、かつ、前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失
なお、通常、TL-TLが最大となるときの周波数は、周波数を横軸とし、TL-TLを縦軸として得られるグラフに示される最も大きなピークのピーク値(ピークの最大値)となるときの周波数であり、また、TL-TLが最大となるときの周波数は、周波数を横軸とし、TL-TLを縦軸として得られるグラフに示される最も大きなピークのピーク値(ピークの最大値)となるときの周波数である。実施例におけるピーク値は、これらのピーク値を意味する。
上記の式(A)~(C)の条件を充足する場合、上記の式(A)の左辺の値は、遮音構造体の設置向きの制御により得られる遮音性能の向上効果を増加させる観点から、3より大きいことが好ましいが、4より大きいことがより好ましく、5より大きいことがさらに好ましく、7より大きいことが特に好ましく、8より大きいことが殊更特に好ましく、10より大きいことが最も好ましい。上記の式(A)を充足する方法としては、例えば、厚さ250μmのPET基材上に幅6mm、高さ5mm、ピッチ20mmのウレタンアクリレートからなる長尺な直方体形の凸部4が1方向に配列した凹凸シート部材を、超極細アクリル繊維XAI(登録商標)(目付1000g/m、厚さ25mm)に両面テープを用いて凹凸シート部材の各辺を貼り付け、凹凸シート部材の逆の各辺を厚さ0.6mmの鋼板からなる被着体9の表面に貼り付け、遮音構造体を作製する方法が挙げられる。
上記の式(A)~(C)の条件の充足は、遮音構造体を所望の向きで設置することにより、高い遮音効果を得ることができることを表す。また、本技術を従来の遮音部材へ応用することにより、従来の遮音部材で得られる遮音特性の改善が期待される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各種の条件や評価結果の値は、本発明の前記実施形態における好ましい範囲と同様に、本発明の好ましい範囲を示すものである。本発明の好ましい範囲は、前記実施形態における好ましい範囲と以下の実施例の値又は実施例同士の値の組合せにより示される範囲を勘案して決めることができる。
〔実施例1〕
質量比で、EBECRYL230(ダイセル・オルネクス(株)製、ウレタンアクリレート、重量平均分子量Mw:5000)/アロニックスM-120(東亜合成(株)製、特殊アクリレート)/IRGACURE 184(BASF社製、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン)/IRGACURE.TPO(BASF社製、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド)=50/50/1/0.1となるように各原料を計量し、泡取り練太郎(シンキー社製、AR-250)を用い撹拌20分、脱泡10分の条件で撹拌を実施し、混合物BLを得た。
図11~13に示すように、アルミニウム製で幅6mm、高さ5mmの凹溝形状(キャビティ)が、ピッチ20mmで1方向に配列してなるA4サイズの金型16に、上記の混合物BLを流し込んだ後、金型上にシート部2の材料として、厚さ250μm、ヤング率約4GPa、比重1.4、面密度0.175kg/mのPETフィルムを載せ、高圧水銀ランプ21を用いて波長200nm~450nm、エネルギー量1000mJ/mで紫外線照射により硬化を行い、凹凸シート部材1を成形した。その後、金型内で硬化した凹凸シート部材1を、金型から剥離させた。
得られた凹凸シート部材1は、図1に示されたものと略同様であり、厚さ250μmのPET基材上に、前記混合物BLが硬化して形成された厚さ0.05mmの薄膜が積層され、さらにその膜上に幅6mm、高さ5mm、ピッチ20mmの長尺な直方体形の凸部4が1方向に配列した形態のものである。
この凸凹シート部材1を、超極細アクリル繊維XAI(登録商標)(目付1000g/m、厚さ25mm)からなる軟性部材8の表面8aに両面テープを用いて凹凸シート部材1の各辺を貼り付け、軟性部材8の逆の面8bの各辺を厚さ0.6mmの鋼板からなる被着体9の表面に貼り付け、遮音構造体を作製した。ここで、図9に示されるように、音源10から見て凹凸シート部材1、軟性部材8、被着体9の順に積層されるように配置された遮音構造体を遮音構造体7とした。また、図10に示されるように、音源10から見て積層順が被着体9、軟性部材8、凹凸シート部材1の順に積層されるように配置された遮音構造体を遮音構造体11とした。
〔実施例2〕
凹凸シート部材1の凹凸ピッチを30mmに変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔実施例3〕
軟性部材8を、厚さ10mmのウレタン発泡体に変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔実施例4〕
軟性部材8を、厚さ12.5mmの結晶質アルミナ繊維MAFTEC(登録商標)に変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔実施例5〕
軟性部材8を、厚さ20mmの発泡スチロールに変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔実施例6〕
凹凸シート部材1の凹凸構造3が存在する面を軟性部材8側に変更し、図9に示す態様が図14に示される態様となるようにしたこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔実施例7〕
凹凸シート部材1のPET基材を厚さ250μmから125μmに変更し、凹凸構造3を、幅6mm、高さ5mm、ピッチ20mmの線状凹凸構造から、直径6mm、高さ5mmの円柱状の凸部からなる凹凸ピッチ18mmの図6に示されるドット状凹凸構造に変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
〔比較例1〕
軟性部材8を、厚さ4mmのアクリル板に変更したこと以外、実施例1と同様にして遮音構造体7と11を作製した。
[音響透過損失測定]
実施例1~6と比較例1~4で作製した遮音構造体を用いて、音響透過損失を測定した。それぞれの遮音構造体の凹凸シート1を同質量の凹凸のない平面シートと置き換えたときの測定値を基準(reference)として、その差分を下記の表1-1及び1-2にまとめた。表1-1及び1-2において、音波入射側の部材が凹凸シートである場合の「同質量の平板シート使用時との透過損失の差分のピーク値(dB)」は、上述の式(A)~(C)における「TL-TL」を表し、また、音波入射側の部材が被着体である場合の「同質量の平板シート使用時との透過損失の差分のピーク値(dB)」は、上述の式(A)~(C)における「TL-TL」を表す。
音響透過損失の測定条件を以下に示す。
実施例1~6と比較例1~4で作製した遮音構造体を境界として分けた二つの空間のうちの一方の空間でホワイトノイズを発生させた場合に、下記式(1)に基づき、72.8Hz~10900Hzまでの1/12オクターブ帯域の各中心周波数において、音を発生させた空間(音源室)の所定の箇所における音圧レベルと、もう一方の空間(受音室)の所定の箇所における音圧レベルとの差から音響透過損失(TL)を求めた。
Figure 0007103547000002


Lin;音源室の音圧レベル(dB)
Lout;受音室の音圧レベル(dB)
入射音;ホワイトノイズ(72.8~10900Hzの周波数領域での平均音圧値が0.94Pa)
サンプル-マイク間距離;10mm
[圧縮試験]
圧縮試験機テクスチャーアナライザーCT3-4500(ブルックフィールド社)を用いて各種軟性部材の硬さを測定するため圧縮試験を実施した。直径12.7mm、高さ35mmのアクリル製の円筒プローブで軟性部材の厚み方向に垂直に速度0.1mm/sで荷重をかけ、変形率と荷重を測定した。軟性部材の荷重が加わる面は、円筒プローブの底面の面積より大きく、平らな面とした。
表2に変形率4%のときの各種軟性部材にかかる荷重(kPa)を表にまとめた。
また、表1-1及び1-2における「軟性部材」は、軟性部材、又は軟性部材と同様の位置に存在するもの(つまり、比較例1では、アクリル板)を表す。
Figure 0007103547000003
Figure 0007103547000004
Figure 0007103547000005
上記の表1の表に示されているように、実施例1~7から、音波が凹凸シート側から入射するように積層された遮音構造体は、音波が被着体側から入射されるように積層された遮音構造体と比較して、凹凸シートの遮音周波数帯における遮音性能が高いことが分かる。また、上記の表2の表に示されているように、実施例1~7と比べて比較例1では、軟性部材として変形しにくい剛性の大きな部材が用いられており、凹凸シートのシート部の振動が阻害されることで積層順に関わらず凹凸シートの遮音周波数帯付近での遮音性能が著しく低下することが分かる。以上より、軟性部材として剛性が小さく凹凸シートのシート部の振動に追従可能な部材を採用し、かつ入射音が凹凸シート、軟性部材、被着体の順に透過するように積層された遮音構造体において、凹凸シートの遮音周波数帯で遮音性能が向上することを確認することができた。
[参考例]
[シミュレーション]
シート部2に凹凸構造が付与された、図1又は図6と略同様の形状のユニットセル部分をシミュレーションソフトCOMSOL Multiphysics(登録商標)上に再現し、周期境界条件を適用した無限平面モデルを構築した。シート部および凸部の物性は下記表3に記載のモデル1~41の通りとした。また、凸部を配置したシート部面上には厚さ0.05mmの光硬化性樹脂の薄膜が存在し、その上に光硬化性樹脂からなる凸部が配置され、光硬化性樹脂の密度は1050kg/m、ポアソン比0.49、損失係数0.1とした。光硬化性樹脂の弾性率は下記式(3)により算出された値を用いた。
Figure 0007103547000006

E;光硬化性樹脂弾性率(Pa)
f;周波数(Hz)
下記表3の形状モデル1~41の遮音構造体に対するそれぞれの音響透過損失シミュレーションを実施した。各形状の凹凸シートの音響透過損失のシミュレーション値と各形状の凹凸シートと質量および面積がシート部の面積と同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの質量則値とを比較した。この場合において、凸部重量/シート部重量の重量比率を横軸とし、凹凸シートを使用時の音響透過損失値から質量則値を引いた差分のピーク値を算出し、その値を縦軸としたグラフを図15に示す。
この結果から、凸部の重量/シート部の重量の重量比率が、好ましくは0.7以上、さらに2.0以上であることで、優れた遮音効果が得られることがわかる。なお、差分のピーク値と凸部の重量/シート部の重量の重量比率との関係については、実施形態の項で説明した軟性部材を設けた場合でも同様の傾向が示される。
Figure 0007103547000007
1 凹凸シート部材
2 シート部
2a、2b シート部の面
3 凹凸構造
4 凹凸単位形状
5、51 凸部
5a 基部
5b 錘部
6 凹部
7、11 遮音構造体
8 軟性部材
8a、8b 軟性部材の面
9 被着体
10 音源
16、17 金型
16a、17a キャビティ
18、19 圧着ロール
20 ノズル
21 光源
22 リブ状突起部
23 リブ状突起部

Claims (16)

  1. 圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下である軟性部材と、
    前記軟性部材が設置される被着体と、
    凹凸構造を有する凹凸シート部材と、を有する遮音構造体であって、
    前記軟性部材が、前記被着体と前記凹凸シート部材との間に配置されるように設けられる、遮音構造体。
  2. 前記凹凸構造は、シート部と前記シート部の表面に設けられた凸部とを有し、
    (凸部の重量/シート部の重量)で表される前記凸部と前記シート部との重量比率が、0.7以上である、請求項1に記載の遮音構造体。
  3. 前記凹凸シート部材と軟性部材との間に接着層を有する、請求項2に記載の遮音構造体。
  4. 前記シート部の面密度が2.5kg/m以下である、請求項2又は3に記載の遮音構造体。
  5. 前記凸部の密度が100kg/m以上である、請求項2~4の何れか1項に記載の遮音構造体。
  6. 前記凸部の高さが0.1mm以上である、請求項2~5の何れか1項に記載の遮音構造体。
  7. 前記凸部の個数割合は1000~10000個/mである、請求項2~6の何れか1項に記載の遮音構造体。
  8. 前記圧縮試験機による圧縮試験における、変形率4%を与える荷重が0.15kPa以上である、請求項2~7の何れか1項に遮音構造体。
  9. 前記凹凸シート部材は、(凸部の重量/シート部の重量)で表される前記凸部と前記シート部との重量比率が5以下であり、かつ、
    前記軟性部材は、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が10kPa以下である、請求項2~8の何れか1項に記載の遮音構造体。
  10. 前記凹凸シート部材は、前記凹凸構造が、前記軟性部材が存在する側あるいはその反対側の面に設けられる、請求項2~9の何れか1項に記載の遮音構造体。
  11. 音源とともに用いられ、かつ、前記凹凸シート部材側が前記音源に向けて設置される、請求項2~10の何れか1項に記載の遮音構造体。
  12. 下記式(A)~(C)で表される条件を同時に充たす、請求項2~11の何れか1項に記載の遮音構造体。
    (TL-TL)-(TL-TL)>3dB ・・・(A)
    TL-TL>0dB ・・・(B)
    TL-TL>0dB ・・・(C)
    TL(dB):凹凸シート部材側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透過
    (dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失
    TL(dB):被着体側が音源に向けて設置された場合の遮音構造体の音響透過損失
    TL(dB):TLの条件において、凹凸シートを、質量及び面積が同じである凹凸のない平面シートに置き換えたときの遮音構造体の音響透過損失
    前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失であり、かつ、前記TLおよび前記TLはTL-TLが最大となるときの周波数における音響透過損失
  13. 前記凹凸シート部材が、シート部と該シート部上に線状に突出した凸部とを備え、該凸部と該凸部に沿った凹部とを有する凹凸単位形状が、該シート部上に一方向又は二方向に繰り返し配列される、請求項2~12の何れか1項に記載の遮音構造体。
  14. 前記軟性部材が、不織布である、請求項1~13の何れか1項に記載の遮音構造体。
  15. 前記軟性部材が、発泡体である、請求項1~13の何れか1項に記載の遮音構造体。
  16. シート部と前記シート部の表面に設けられた複数の凸部とが設けられた凹凸構造を有する凹凸シート部材と、
    前記凹凸シート部材に設けられた軟性部材と、を有し、
    前記軟性部材は、圧縮試験機による圧縮試験において、変形率4%を与える荷重が160kPa以下であり、
    前記凹凸シート部材は、(凸部の重量/シート部の重量)で表される凸部とシート部との重量比率が0.7以上である、遮音シート。
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