JP2021163538A - 断熱材およびバッテリー - Google Patents

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Abstract

【課題】断熱効果の向上を図ることができる断熱材およびバッテリーを提供する。【解決手段】互いに間隔を隔てて配置される第1セル3Aと第2セル3Bとの間に配置される断熱材4Aに、面方向における熱伝導率が0.60W/K・m以上である第1放熱層41と、第1放熱層41に対して間隔を隔てて配置される第2放熱層42であって、面方向における熱伝導率が0.60W/K・m以上である第2放熱層42と、第1放熱層41と第2放熱層42との間に配置される断熱層43とを設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、断熱材およびバッテリーに関する。
従来、1以上の蓄電素子を備える蓄電装置が知られている。蓄電装置は、第一蓄電素子と、第一蓄電素子の側方に配置された2つの板材(第一板材および第二板材)と、2つの板材の間に形成される低熱伝導層とを備える。低熱伝導層は、2つの板材よりも熱伝導率の低い物質の層である(例えば、特許文献1参照。)。
この蓄電装置では、第一蓄電素子からの輻射熱、または、第一蓄電素子に向かう輻射熱を、2つの板材によって遮断し、かつ、2つの板材の間での熱の移動を、低熱伝導層によって抑制している。
特開2015−211013号公報
しかし、上記した特許文献1に記載の蓄電装置では、板材に伝わった熱を放出することが困難である。
そのため、蓄電装置が長時間継続して稼働した場合など、板材に熱が蓄積されて、板材が高温になってしまう可能性がある。その場合、十分な断熱効果を得られない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、断熱効果の向上を図ることができる断熱材およびバッテリーを提供することにある。
本発明[1]は、厚み方向において互いに間隔を隔てて配置される第1セルおよび第2セルを備えるバッテリーにおいて、前記第1セルと前記第2セルとの間に配置される断熱材であって、前記厚み方向と直交する面方向に延びる第1放熱層と、前記厚み方向において前記第1放熱層に対して間隔を隔てて配置され、前記面方向に延びる第2放熱層と、前記厚み方向において前記第1放熱層と前記第2放熱層との間に配置される断熱層と、を備え、前記面方向における前記第1放熱層の熱伝導率、および、前記面方向における前記第2放熱層の熱伝導率が、0.60W/K・m以上である、断熱材を含む。
本発明[2]は、前記断熱層が、多孔体からなり、前記第1放熱層および前記第2放熱層が、層状の結晶構造を有する積層体からなる、上記[1]の断熱材を含む。
本発明[3]は、前記面方向における熱伝導率が、0.20W/K・m以上であり、前記厚み方向における熱伝導率が、0.100W/K・m以下である、上記[1]または[2]の断熱材を含む。
本発明[4]は、前記厚み方向における熱伝導率に対する前記面方向における熱伝導率の割合が、5.00以上である、上記[1]〜[3]のいずれか1つの断熱材を含む。
本発明[5]は、前記第1放熱層および前記第2放熱層の厚みが、1.5mm以下であり、前記断熱層の厚みが、5.0mm以下である、上記[1]〜[4]のいずれか1つの断熱材を含む。
本発明[6]は、0.25MPaで前記厚み方向に圧縮した場合の厚みの変位率が、10%以上、60%以下である、上記[1]〜[5]のいずれか1つの断熱材を含む。
本発明[7]は、前記厚み方向において互いに間隔を隔てて配置される第1セルおよび第2セルと、上記[1]〜[6]のいずれか1つの断熱材であって、前記第1セルと前記第2セルとの間に配置される断熱材とを備える、バッテリーを含む。
本発明[8]は、リチウムイオンバッテリーである、上記[7]のバッテリーを含む。
本発明の断熱材によれば、断熱層が第1放熱層と第2放熱層との間に配置され、面方向における第1放熱層の熱伝導率、および、面方向における第2放熱層の熱伝導率が、0.60W/K・m以上である。
そのため、第1放熱層と第2放熱層との間での熱の伝導を断熱層で抑制(断熱)しつつ、第1放熱層または第2放熱層によって、熱を面方向に伝導させて、放出(放熱)することができる。
その結果、断熱効果の向上を図ることができる。
また、本発明のバッテリーによれば、第1セルと第2セルとの間に上記した断熱材が配置されている。
そのため、第1セルと第2セルとの間において、断熱効果の向上を図ることができる。
図1は、バッテリーの一実施形態を示す斜視図である。 図2Aは、本発明の断熱材の一実施形態を示す断面図であって、断熱層が繊維系多孔体からなる断熱材の断面図である。図2Bは、断熱層が発泡系多孔体からなる断熱材の断面図である。 図3A〜図3Cは、図2Aに示す断熱材の製造方法を説明する説明図であって、図3Aは、貼付工程を示し、図3Bは、プレス工程を示し、図3Cは、切断工程を示す。
1.バッテリー
まず、本発明の一実施形態としての断熱材4を含むバッテリー1について、説明する。
バッテリー1は、例えば、リチウムイオンバッテリーである。バッテリー1は、例えば、自動車、船舶などに搭載される。バッテリー1は、筐体2と、複数のセル3と、複数の断熱材4とを有する。
筐体2は、複数のセル3、および、複数の断熱材4を収容する。筐体2は、略直方体形状を有する。
複数のセル3は、厚み方向において、互いに間隔を隔てて配置される。複数のセル3は、第1セル3Aと、第2セル3Bとを含む。言い換えると、バッテリー1は、第1セル3Aと、第2セル3Bとを有する。第1セル3Aと第2セル3Bとは、厚み方向において、互いに間隔を隔てて配置される。複数のセルのそれぞれは、板形状を有する。複数のセルのそれぞれは、面方向に延びる。面方向は、厚み方向と直交する。
複数の断熱材4のそれぞれは、厚み方向において、複数のセル3のそれぞれの間に配置される。複数の断熱材4のうちの1つである断熱材4Aは、厚み方向において、第1セル3Aと第2セル3Bとの間に配置される。断熱材4Aは、第1セル3Aと第2セル3Bとの間での熱の伝導を抑制する。複数の断熱材4のそれぞれは、シート形状を有する。複数の断熱材4のそれぞれは、面方向に延びる。
2.断熱材の詳細
次に、第1セル3Aと第2セル3Bとの間の断熱材4Aについて、詳細に説明する。他の断熱材4については、断熱材4Aと同様に説明できるため、説明を省略する。
断熱材4Aは、面方向における熱の伝導を促進するとともに、厚み方向における熱の伝導を抑制(断熱)する。なお、面方向における断熱材4Aの一端部は、図示しない放熱部材(例えば、ヒートシンク、放熱ゲルシートなど)と接触する。これにより、断熱材4Aは、面方向に伝導した熱を、図示しない放熱部材に、放熱する。
面方向における断熱材4Aの熱伝導率は、例えば、0.20W/K・m以上、好ましくは、0.30W/K・m以上、より好ましくは、0.60W/K・m以上、より好ましくは、0.70W/K・m以上、より好ましくは、0.90W/K・m以上、より好ましくは、1.00W/K・m以上である。なお、面方向における断熱材4Aの熱伝導率の上限値は、限定されない。面方向における断熱材4Aの熱伝導率は、例えば、2000W/K・m以下である。
厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率が下限値以上であると、断熱材4Aの放熱性能を確保できる。
厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率は、面方向における断熱材4Aの熱伝導率よりも低く、例えば、0.100W/K・m以下、好ましくは、0.080W/K・m以下、より好ましくは、0.070W/K・m以下、より好ましくは、0.060W/K・m以下である。なお、厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率の下限値は、限定されない。厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率は、例えば、0.010W/K・m以上である。
厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率が上限値以下であると、断熱材4Aの断熱性能を確保できる。
面方向における断熱材4Aの熱伝導率、および、厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率は、後述する実施例に記載の計算方法によって計算される。
厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率に対する面方向における断熱材4Aの熱伝導率の割合(面方向における断熱材4Aの熱伝導率/厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率)が高いと、断熱材4Aに伝わった熱を効率よく放熱して、断熱材4Aに熱が蓄積することを抑制しながら、断熱できる。そのため、第1セル3Aと第2セル3Bとの間での熱の伝導を、より抑制できる。
なお、厚み方向における断熱材4Aの熱伝導率に対する面方向における断熱材4Aの熱伝導率の割合を、「熱マネージメント係数」と定義する。
熱マネージメント係数は、例えば、5.00以上、好ましくは、10.00以上、より好ましくは、12.00以上、より好ましくは、15.00以上である。熱マネージメント係数の上限値は、限定されない。熱マネージメント係数は、例えば、200以下である。
また、断熱材4Aは、第1セル3Aまたは第2セル3Bが厚み方向に膨張した場合に、膨張した第1セル3Aまたは第2セル3Bによって、圧縮される。これにより、断熱材4Aは、第1セル3Aまたは第2セル3Bの膨張を許容する。断熱材4Aが第1セル3Aまたは第2セル3Bの膨張を許容できる性能を、断熱材4Aの「緩衝性能」と定義する。
断熱材4Aの厚み(厚み方向の寸法)は、例えば、1.0mm以上、好ましくは、1.1mm以上であり、例えば、6.0mm以下、好ましくは、3.0mm以下である。
断熱材4Aを0.25MPaで厚み方向に圧縮した場合の、断熱材4Aの圧縮量は、例えば、0.1mm以上、好ましくは、0.3mm以上であり、例えば、4.0mm以下である。
断熱材4Aを0.25MPaで厚み方向に圧縮した場合の、断熱材4Aの圧縮率は、例えば、10%以上、好ましくは、20%以上であり、例えば、60%以下である。
断熱材4Aの圧縮率が高いほうが、緩衝性能が高く、第1セル3Aまたは第2セル3Bの膨張を、より許容できる。断熱材4Aの圧縮率が下限値以上であると、断熱材4Aの緩衝性能を確保できる。
断熱材4Aの圧縮量および圧縮率は、後述する実施例に記載の測定方法により測定される。
詳しくは、図2Aおよび図2Bに示すように、断熱材4Aは、第1放熱層41と、第2放熱層42と、断熱層43とを備える。
(1)第1放熱層
第1放熱層41は、断熱材4Aに伝わった熱を放熱する。第1放熱層41は、面方向に延びる。第1放熱層41は、シート形状を有する。
面方向における第1放熱層41の熱伝導率は、例えば、0.60W/K・m以上、好ましくは、1.00W/K・m以上、より好ましくは、1.50W/K・m以上である。なお、面方向における第1放熱層41の熱伝導率の上限値は、限定されない。面方向における第1放熱層41の熱伝導率は、例えば、2000W/K・m以下である。
面方向における第1放熱層41の熱伝導率が上記下限値以上であると、断熱材4Aに伝わった熱を、面方向に効率よく伝えることができる。そのため、断熱材4Aの放熱性能の向上を図ることができる。
なお、厚み方向における第1放熱層41の熱伝導率は、限定されない。厚み方向における第1放熱層41の熱伝導率は、好ましくは、面方向における第1放熱層41の熱伝導率よりも低い。
第1放熱層41の厚みは、例えば、1.5mm以下、好ましくは、1.0mm以下、より好ましくは、0.5mm以下、より好ましくは、0.4mm以下であり、例えば、0.1mm以上、好ましくは、0.2mm以上である。
第1放熱層41の厚みが上限値以下であると、断熱材4Aの薄型化を図りつつ、断熱層43の厚みを確保できる。断熱材4Aの薄型化を図ることにより、バッテリー1の小型化を図ることができる。断熱層43の厚みを確保することにより、断熱材4Aの断熱性能の向上を図ることができる。
第1放熱層41の厚みが下限値以上であると、断熱材4Aの放熱性能の向上を図ることができる。
第1放熱層41は、層状の結晶構造を有する積層体からなる。層状の結晶構造を有する積層体とは、例えば、マイカ、グラファイトなどの層状の結晶構造を有する材料が積層した積層体をいう。第1放熱層41は、マイカ、グラファイトなどの層状の結晶構造を有する材料の単結晶であってもよい。
(2)第2放熱層
第2放熱層42は、第1放熱層41と同様に、断熱材4Aに伝わった熱を放熱する。第2放熱層42は、厚み方向において、第1放熱層41に対して間隔を隔てて配置される。第2放熱層42は、面方向に延びる。第2放熱層42は、シート形状を有する。
面方向における第2放熱層42の熱伝導率は、例えば、0.60W/K・m以上、好ましくは、1.00W/K・m以上、より好ましくは、1.50W/K・m以上である。面方向における第2放熱層42の熱伝導率は、面方向における第1放熱層41の熱伝導率と同じであってもよく、異なっていてもよい。
第2放熱層42の厚みは、例えば、1.5mm以下、好ましくは、1.0mm以下、より好ましくは、0.5mm以下、より好ましくは、0.4mm以下であり、例えば、0.1mm以上、好ましくは、0.2mm以上である。第2放熱層42の厚みは、第1放熱層41の厚みと同じであってもよく、異なっていてもよい。
第2放熱層42は、層状の結晶構造を有する積層体からなる。第2放熱層42の材料としては、第1放熱層41と同様の材料が挙げられる。第2放熱層42は、第1放熱層41と同じ材料からなってもよく、異なる材料からなってもよい。
(3)断熱層
断熱層43は、断熱材4Aに伝わった熱が厚み方向に伝わることを抑制する。断熱層43は、厚み方向において第1放熱層41と第2放熱層42との間に配置される。
厚み方向における断熱層43の熱伝導率は、例えば、0.100W/K・m以下、好ましくは、0.070W/K・m以下、より好ましくは、0.050W/K・m以下、より好ましくは、0.030W/K・m以下である。
厚み方向における断熱層43の熱伝導率が上記上限値以下であると、断熱材4Aに伝わった熱が厚み方向に伝わることを、抑制できる。そのため、断熱材4Aの断熱性能の向上を図ることができる。なお、面方向における断熱層43の熱伝導率は、限定されない。
断熱層43の厚みは、例えば、0.1mm以上、好ましくは、0.3mm以上であり、例えば、5.0mm以下、好ましくは、1.0mm以下である。
断熱層43は、多孔体からなる。断熱層43が多孔体からなることにより、断熱材4Aの断熱性能の向上を図ることができる。
また、断熱層43は、好ましくは、柔軟性を有する。断熱層43が柔軟性を有することにより、断熱材4Aの緩衝性能の向上を図ることができる。断熱層43の柔軟性は、例えば、圧縮荷重試験により評価できる。
断熱層43の材料としては、例えば、グラスウール、ロックウール、アルカリアースシリケート(AES)ウール、アルミナ繊維などの繊維からなる繊維系多孔体(図2A参照)、例えば、ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォーム、シリコーンフォームなどの発泡体からなる発泡系多孔体(図2B参照)などが挙げられる。
3.断熱材の製造方法
次に、断熱材4Aの製造方法について説明する。
断熱材4Aの製造方法は、貼付工程(図3A参照)と、プレス工程(図3B参照)と、切断工程(図3C参照)とを含む。
図3Aに示すように、貼付工程では、流れ方向に搬送される断熱層43の両面S1、S2に接着剤を塗布し、一方面S1に第1放熱層41を貼り付けるとともに、他方面S2に第2放熱層42を貼り付ける。
次に、図3Bに示すように、プレス工程では、第1放熱層41および第2放熱層42が貼り付けられた断熱層43を厚み方向にプレスして、断熱層43の一方面S1に第1放熱層41を接着するとともに、断熱層43の他方面S2に第2放熱層42を接着する。
その後、図3Cに示すように、切断工程において、第1放熱層41および第2放熱層42が接着された断熱層43を、所望のサイズに切断する。
これにより、断熱材4Aを得る。
4.作用効果
断熱材4によれば、図2Aに示すように、断熱層43が第1放熱層41と第2放熱層42との間に配置され、面方向における第1放熱層41の熱伝導率、および、面方向における第2放熱層42の熱伝導率が、0.60W/K・m以上である。
そのため、第1放熱層41と第2放熱層42との間での熱の伝導を断熱層43で抑制(断熱)しつつ、第1放熱層41または第2放熱層42によって、熱を面方向に伝導させて、放出(放熱)することができる。
その結果、断熱効果の向上を図ることができる。
また、バッテリー1によれば、図1に示すように、第1セル3Aと第2セル3Bとの間に上記した断熱材4が配置されている。
そのため、第1セル3Aと第2セル3Bとの間において、断熱効果の向上を図ることができる。
次に、本発明を、実施例および比較例に基づいて説明する。本発明は、下記の実施例によって限定されない。また、以下の記載において用いられる物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する、物性値、パラメータなどの上限値(「以下」として定義されている数値)または下限値(「以上」として定義されている数値)に代替することができる。
1.各実施例および各比較例の説明
実施例1
断熱層として、厚み0.50mmのアルカリアースシリケート(AES)ウールシート(商品名:BSFペーパー、イソライト工業製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.50W/K・m)を用意した。
第1放熱層および第2放熱層として、厚み0.30mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を用意した。
断熱層の両面に接着剤(商品名:9078、3M製、熱伝導率:0.20W/K・m)を塗布し、断熱層の一方面に第1放熱層を貼り付けるとともに、断熱層の他方面に第2放熱層を貼り付けた(貼付工程)。
次に、第1放熱層および第2放熱層が貼り付けられた断熱層を厚み方向にプレスして、断熱層の一方面に第1放熱層を接着するとともに、断熱層の他方面に第2放熱層を接着した(接着工程)。なお、接着工程後の接着剤層の厚みは、0.03mmであった。
その後、第1放熱層および第2放熱層が接着された断熱層を、所望のサイズに切断して、厚み1.16mmの断熱材を得た(切断工程)。
実施例2
断熱層として、厚み0.50mmのアルカリアースシリケート(AES)ウールシート(商品名:BSFペーパー、イソライト工業製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.50W/K・m)を使用し、第1放熱層および第2放熱層として、厚み0.50mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み1.56mmの断熱材を得た。
実施例3
断熱層として、厚み2.00mmのアルカリアースシリケート(AES)ウールシート(商品名:BSFペーパー、イソライト工業製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.50W/K・m)を使用し、第1放熱層および第2放熱層として、厚み0.50mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み3.06mmの断熱材を得た。
実施例4
断熱層として、厚み5.00mmのアルカリアースシリケート(AES)ウールシート(商品名:BSFペーパー、イソライト工業製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.50W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み5.66mmの断熱材を得た。
実施例5
断熱層として、厚み1.00mmのシリコーンフォーム(商品名:NanNex TL3503、ロジャースイノアック製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.05W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み1.66mmの断熱材を得た。
実施例6
断熱層として、厚み3.00mmのシリコーンフォーム(商品名:NanNex TL3503、ロジャースイノアック製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.05W/K・m)を使用し、第1放熱層および第2放熱層として、厚み0.50mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み4.06mmの断熱材を得た。
実施例7
断熱層として、厚み3.00mmのシリコーンフォーム(商品名:NanNex TL3503、ロジャースイノアック製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.05W/K・m)を使用し、第1放熱層および第2放熱層として、厚み1.00mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み5.06mmの断熱材を得た。
実施例8
断熱層として、厚み0.50mmのアルミナ繊維シート(巴川製紙所製、厚み方向熱伝導率:0.04W/K・m、面方向熱伝導率0.60W/K・m)を使用した以外は、実施例1と同様にして、厚み1.16mmの断熱材を得た。
比較例1
厚み1.00mmのマイカシート(商品名:D58UZ2、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.09W/K・m、面方向熱伝導率2.00W/K・m)を所望のサイズに切断して、厚み1.00mmの断熱材を得た。
比較例2
厚み1.00mmのマイカシート(商品名:D591A、岡部マイカ工業所製、厚み方向熱伝導率:0.21W/K・m、面方向熱伝導率1.70W/K・m)を使用した以外は、比較例1と同様にして、厚み1.00mmの断熱材を得た。
比較例3
厚み1.00mmのアルミナ繊維シート(巴川製紙所製、厚み方向熱伝導率:0.04W/K・m、面方向熱伝導率0.60W/K・m)を使用した以外は、比較例1と同様にして、厚み1.00mmの断熱材を得た。
比較例4
厚み1.00mmのアルカリアースシリケート(AES)ウールシート(商品名:BSFペーパー、イソライト工業製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.50W/K・m)を使用した以外は、比較例1と同様にして、厚み1.00mmの断熱材を得た。
比較例5
厚み1.00mmのシリコーンフォーム(商品名:NanNex TL3503、ロジャースイノアック製、厚み方向熱伝導率:0.05W/K・m、面方向熱伝導率0.05W/K・m)を使用した以外は、比較例1と同様にして、厚み1.00mmの断熱材を得た。
2.断熱材の断熱性能および放熱性能の評価
(1)断熱材の断熱性能
得られた各実施例および各比較例の断熱材の断熱性能を、厚み方向における断熱材の熱伝導率によって評価した。
厚み方向における断熱材の熱伝導率は、断熱材を構成する材料(第1放熱層A1、第2放熱層A2、断熱層Bおよび接着剤C)の厚み方向における熱伝導率kz(A1)、kz(A2)、kz(B)、kz(C)と、厚みt(A1)、t(A2)、t(B)、t(C)とから、下記式1により、計算した。得られた熱伝導率の小数点以下第3位を四捨五入した値を、表1および表2に示す。
式1:(kz(A1)×t(A1)+kz(A2)×t(A2)+kz(B)×t(B)+kz(C)×t(C)×2)/(t(A1)+t(A2)+t(B)+t(C)×2)
(2)断熱材の放熱性能
得られた各実施例および各比較例の断熱材の放熱性能を、面方向における断熱材の熱伝導率によって評価した。
面方向における断熱材の熱伝導率は、断熱材を構成する材料(第1放熱層A1、第2放熱層A2、断熱層Bおよび接着剤C)の面方向における熱伝導率kx-y(A1)、kx-y(A2)、kx-y(B)、kx-y(C)と、厚みt(A1)、t(A2)、t(B)、t(C)とから、下記式2により、計算した。得られた熱伝導率の小数点以下第3位を四捨五入した値を、表1および表2に示す。
式2:(kx-y(A1)×t(A1)+kx-y(A2)×t(A2)+kx-y(B)×t(B)+kx-y(C)×t(C)×2)/(t(A1)+t(A2)+t(B)+t(C)×2)
(3)熱マネージメント係数
断熱性能と放熱性能のバランスを、熱マネージメント係数(面方向における断熱材の熱伝導率/厚み方向における断熱材の熱伝導率)として評価した。
なお、熱マネージメント係数は、上記した式1、式2で得られた熱伝導率をそのまま使用して、すなわち、小数点以下第3位を四捨五入しないで、計算した。得られた熱マネージメント係数の小数点以下第2位を四捨五入した値を、表1および表2に示す。
3.断熱材の緩衝性能の評価
得られた各実施例および各比較例の断熱材を、試験機(島津卓上型精密試験機AGS−5KN、島津製作所製)を用いて、10mm/分の速度で、0.25MPaの荷重がかかるまで厚み方向に圧縮し、その時の圧縮量と、圧縮率(圧縮量/断熱材の厚み×100)を求めた。結果を表1および表2に示す。
Figure 2021163538
Figure 2021163538
1 バッテリー
3A 第1セル
3B 第2セル
4A 断熱材
41 第1放熱層
42 第2放熱層
43 断熱層

Claims (8)

  1. 厚み方向において互いに間隔を隔てて配置される第1セルおよび第2セルを備えるバッテリーにおいて、前記第1セルと前記第2セルとの間に配置される断熱材であって、
    前記厚み方向と直交する面方向に延びる第1放熱層と、
    前記厚み方向において前記第1放熱層に対して間隔を隔てて配置され、前記面方向に延びる第2放熱層と、
    前記厚み方向において前記第1放熱層と前記第2放熱層との間に配置される断熱層と、
    を備え、
    前記面方向における前記第1放熱層の熱伝導率、および、前記面方向における前記第2放熱層の熱伝導率が、0.60W/K・m以上であることを特徴とする、断熱材。
  2. 前記断熱層が、多孔体からなり、
    前記第1放熱層および前記第2放熱層は、層状の結晶構造を有する積層体からなることを特徴とする、請求項1に記載の断熱材。
  3. 前記面方向における熱伝導率が、0.20W/K・m以上であり、
    前記厚み方向における熱伝導率が、0.100W/K・m以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の断熱材。
  4. 前記厚み方向における熱伝導率に対する前記面方向における熱伝導率の割合が、5.00以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の断熱材。
  5. 前記第1放熱層および前記第2放熱層の厚みは、1.5mm以下であり、
    前記断熱層の厚みは、5.0mm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の断熱材。
  6. 0.25MPaで前記厚み方向に圧縮した場合の圧縮率が、10%以上、60%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の断熱材。
  7. 前記厚み方向において互いに間隔を隔てて配置される第1セルおよび第2セルと、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の断熱材であって、前記第1セルと前記第2セルとの間に配置される断熱材と
    を備えることを特徴とする、バッテリー。
  8. リチウムイオンバッテリーであることを特徴とする、請求項7に記載のバッテリー。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022149522A1 (ja) * 2021-01-08 2022-07-14 株式会社エンビジョンAescジャパン 電池モジュール
WO2023085570A1 (ko) * 2021-11-15 2023-05-19 주식회사 엘지에너지솔루션 방열 부재 및 이를 포함하는 전지 팩
WO2024004259A1 (ja) * 2022-06-29 2024-01-04 三菱重工業株式会社 電力変換装置

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