JP2005159318A - 熱伝導体 - Google Patents

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紀久夫 藤原
Fumiyoshi Otsuka
文義 大塚
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Abstract

【課題】軽量で、省スペース性に優れるとともに、発熱体から放熱装置への熱の伝達をより効率よく行うことができる熱伝導体を提供する。
【解決手段】面方向に高い熱伝導性を有するグラファイトからなる第1のシート21の両主面に、等方性熱伝導材料からなる第2および第3のシートを積層してなる熱伝導体であって、第1のシートの25℃におけるヤング率E1(GPa)、厚さt1(mm)、面方向の熱伝導率λ1(W/m・K)および比重ρ1(g/cm3)、前記第2のシートの25℃におけるヤング率E2(GPa)、厚さt2(mm)、熱伝導率λ2(W/m・K)および比重ρ2(g/cm3)、並びに、前記第3のシートの25℃におけるヤング率E3(GPa)、厚さt3(mm)、熱伝導率λ3(W/m・K)および比重ρ3(g/cm3)が、下記の式を満足する。
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E1・t1・λ1)/(100ρ2/ρ1)]≦7
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E3・t3・λ3)/(100ρ2/ρ3)]≦7
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体素子等の各種電子部品の冷却等のために使用される熱伝導体に関する。
ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、デジタルカメラ、プロジェクタ、デジタルビデオ等に代表される電子機器は、各種機能や処理能力等が急速に向上している。それに伴って、CPU等として用いられる半導体素子をはじめとする電子部品からの発熱量は増加する傾向にある。このため、半導体素子等の動作特性や信頼性等を保つ上で、効率的な冷却システム、放熱システムが求められている。
高発熱型の半導体素子等を内蔵する電子機器では、従来から種々の冷却システム、放熱システムが用いられている。その代表的なものとしては、電子部品自体に冷却ファン、冷却フィン、ペルチェ素子(冷却素子)等を装着して冷却する方法、電子機器本体に放熱用のファンを取り付けて、機器本体内部の熱を排気する方法が挙げられる。しかしながら、携帯型の電子機器等においては機器本体の小型化に伴って、電子部品自体に冷却ファンや冷却フィン等を取り付けるスペースを確保することが困難になっている。また、放熱用ファンにより電子機器本体内部の熱を排気するだけでは、半導体素子等を効率よく冷却することはできない。
そこで、電子機器内部の半導体素子等の発熱体と、電子機器の筐体外壁に取り付けた放熱用ファンやフィン等の放熱装置とをヒートパイプのような熱伝導体で熱的に結合することによって、放熱システムの省スペース化を図ったうえで、半導体素子等の冷却効率を高めることが検討され、一部で既に実用化されている(例えば、特許文献1、2等参照。)。また、熱伝導体としてグラファイトシートを使用することも検討されている(例えば、特許文献2、3等参照。)。
ところで、ヒートパイプは、重量が重いうえ、曲げ箇所に構造的な制約があるため、携帯型電子機器に内蔵する際の設置スペースの点で問題がある。これに対し、グラファイトシートは、熱拡散性に優れるうえ、軽量で、設置スペースの制約も少ないことから、小型・省スペース化が進められている携帯型電子機器等に内蔵された発熱体が発生した熱を速やかに拡散して放熱装置まで伝導する熱伝導体として期待されている。
しかしながら、半導体素子等における発熱量は、半導体技術の進歩に伴い今後ますます増大すると考えられ、また、このような高発熱型素子を内蔵する電子機器の小型軽量化に対する要求もさらに強まるものと考えられる。このため、軽量、省スペース性等のグラファイトシートが有する優れた特性を備えながら、発熱体からの熱をより効率よく放熱装置へと伝導することができる熱伝導体の開発が強く求められている。
特開平8−204373号公報 特開2000−82888号公報 特開2003−188323号公報
本発明はこのような要望に応えるべくなされたもので、軽量で、省スペース性に優れるとともに、発熱体から放熱装置への熱の伝導をより効率よく行うことができ、今後の半導体素子等の発熱量の増大および電子機器の小型軽量化にも十分に対応可能な熱伝導体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、グラファイトシートの両面に他の特定の条件を満足する良熱伝導性のシートを積層し一体化することにより、グラファイトシートの性能を超える高い熱拡散性、熱伝導性を備えた熱伝導体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明の熱伝導体は、面方向に高い熱伝導性を有するグラファイトからなる第1のシートと、この第1のシートの両主面上に積層された等方性熱伝導材料からなる第2および第3のシートを備えてなる熱伝導体であって、
前記第1のシートの25℃におけるヤング率E1(GPa)、厚さt1(mm)、面方向の熱伝導率λ1(W/m・K)および比重ρ1(g/cm3)、前記第2のシートの25℃におけるヤング率E2(GPa)、厚さt2(mm)、熱伝導率λ2(W/m・K)および比重ρ2(g/cm3)、並びに、前記第3のシートの25℃におけるヤング率E3(GPa)、厚さt3(mm)、熱伝導率λ3(W/m・K)および比重ρ3(g/cm3)が、下記の式
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E1・t1・λ1)/(100ρ2/ρ1)]≦7
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E3・t3・λ3)/(100ρ2/ρ3)]≦7
を満足することを特徴とする熱伝導体である。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の熱伝導体において、前記第1のシートの面方向の熱伝導率λ1が100〜700W/m・Kであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の熱伝導体において、前記第1のシートは、天然グラファイトからなることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の熱伝導体において、前記第2および第3のシートの各熱伝導率λ2およびλ3がいずれも60W/m・K以上であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱伝導体において、第2および第3のシートは前記第1のシートの各主面上にそれぞれ所定の圧力で加圧積層されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の熱伝導体において、前記第2および第3のシートは、前記第1のシートとの間の熱抵抗が無視し得る大きさとなるような圧力で加圧積層されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の熱伝導体において、前記第2および第3のシートは、金属またはセラミックからなることを特徴とするものである。
本発明によれば、軽量性、省スペース性等においてグラファイト単体からなるシートに匹敵する特性を備えるとともに、グラファイト単体からなるシートに比べ熱拡散性、熱伝導性が一段と向上した熱伝導体を得ることができ、今後の半導体素子等の発熱量の増大および電子機器の小型軽量化にも十分に対応することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の熱伝導体の一実施形態を概略的に示す斜視図である。
図1において、21は、面方向に高い熱伝導性を有するグラファイトからなる第1のシートであり、この第1のシート21の両主面上には、下記の条件を満足するような等方性熱伝導材料からなる第2および第3のシート22、23が積層され、一体に接着されている。
すなわち、第1のシート21の25℃におけるヤング率E1(GPa)、厚さt1(mm)、面方向の熱伝導率λ1(W/m・K)および比重ρ1(g/cm3)、第2のシート22の25℃におけるヤング率E2(GPa)、厚さt2(mm)、熱伝導率λ2(W/m・K)および比重ρ2(g/cm3)、並びに、第3のシート23の25℃におけるヤング率E3(GPa)、厚さt3(mm)、熱伝導率λ3(W/m・K)および比重ρ3(g/cm3)が、次式(1)および(2)を満足する構成となっている。
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E1・t1・λ1)/(100ρ2/ρ1)]≦7
…(1)
−10≦ln[(E2・t2・λ2/E3・t3・λ3)/(100ρ2/ρ3)]≦7
…(2)
第1のシート21を構成するグラファイトシートは、グラファイト結晶がその面方向を揃えて積層された層状構造を有するもので、その構造故に熱伝導性に異方性を有し、面方向(層方向)の熱伝導率が100W/m・K以上、さらには200W/m・K以上といった高い熱伝導性を有している。本発明による効果を得るためには、このグラファイトシートの厚さ(加圧前)は、0.03〜10mmであることが好ましく、0.25〜2mmであるとより好ましい。
このようなグラファイトシートは、例えばフレーク状グラファイトを圧延ローラやプレス成形機等で加圧成形したり、フレーク状グラファイトを押出成形したり、あるいは無定形炭素を加熱しつつ加圧成形もしくは押出成形することによって得ることができる。また、例えば芳香族ポリイミドフィルムのような高分子フィルムを不活性ガス雰囲気中で数千℃の温度で熱処理することによっても得ることができる。
また、第2および第3のシート22、23を構成する等方性熱伝導材料からなるシートは、上記条件を満足することができるものであれば特にその材質が限定されるものではない。しかしながら、第1のシート21の面方向の熱伝導性、熱拡散性を高め、また、第1のシート21の欠点とされる貫流熱抵抗が大きいという特性を補うという観点からは、熱伝導率が60W/m・K以上で、比熱容量が第1のシート21の2倍以上の材料からなるものが好ましい。
具体的には、アルミニウムや銅等の金属材料からなるシートが使用される。また、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)、炭化珪素(SiC)、窒化ホウ素(BN)、窒化珪素(SiN)、ジルコニア(ZrO2)等の良熱伝導性セラミック材料からなるシート等も使用可能である。これらの材料を使用することにより、第2および第3のシート22、23をグラファイトシートの補強材としても機能させることが可能となる。また、アルミニウムや銅等の金属材料を使用した場合には、さらにグラファイトシートの加工性を高めることができ、一方、セラミック材料を使用した場合には、グラファイトシートの表面に電気絶縁性を付与することができる。
このような等方性熱伝導材料からなるシートの厚さ(加圧前)は、0.02〜20mmであることが好ましく、0.02〜1mmであるとより好ましい。
本実施形態の熱伝導体20は、例えば図2に示すように、まず第1のシート21の両主面に接着剤24を用いて第2のシート22および第3のシート23を接着することにより製造することができる。接着に際しては、圧延ローラやプレス機等を用いて、第1のシート21と第2のシート22間および第1のシート21と第3のシート23間の接着剤24や空気層による熱抵抗の増大を防止するため、好ましくは熱抵抗が無視し得る程度の大きさとなるように、加圧接着することが好ましい。接着剤24としては、セルロース系、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系、ウレタン系等の接着剤を使用することができる。また、このような接着剤を使用せずに、加圧の際に溶融して接着機能を発揮するような材料を間に介在させて第1のシート21と第2および第3のシート23を積層し、一体に圧着させるようにしてもよい。
本実施形態の熱伝導体20においては、軽量で、面方向に高い熱伝導率を有するグラファイトからなる第1のシート21の両主面上に、上記の如き特定の条件を満足するような等方性熱伝導材料からなる第2および第3のシート22、23を積層し、一体に接着しているので、グラファイトからなる第1のシート21の優れた特性である熱拡散性能、熱伝導性能をさらに向上させることができ、例えば、電子機器等において、発熱体から発生した熱を放熱装置までより効率よく伝達することが可能となる。
本発明は以下の知見に基づいてなされたものである。
すなわち、熱は音や光等とともにある種のエネルギーをもった波としての性質を有している。波は、物体の中を伝播する際、物体本来が持つ固有の抵抗と、波自体が伝播の途中で放散するエネルギーと、波の強さとの相関により、その広がりの大きさと速さが決定される。そして、上記のように複合化されたものでは、材料そのものの弾性や、材料間での反射にも影響されると考えられる。つまり、一般に、熱伝導率は、次式
熱伝導率=熱拡散率×比重×比熱
で表現されるが、複合化されたものでは、層間の熱(波)の反響によって共鳴的に拡散するため、次式
熱伝導率=f×熱拡散率×比重×比熱
(式中、fは弾性を考慮した係数)
として検討することができると考えられる。
本発明者はこのような理論のもと、次のような実験を行った。
まず、厚さ1.2mmのグラファイトシートの両主面に、厚さ0.05mmの銅、アルミニウムおよびアルミナからなるシートを積層し一体に接着して厚さ1.3mmの3層構造の複合シートを作製し、これらの複合シートと、これらの複合シートの作製に使用したものと同じ材料からなる単体シートについて、熱伝導率および熱拡散率を測定した。結果は表1に示した通りで、複合化によって熱的な性能の明らかな向上が認められた。
Figure 2005159318
次に、低弾性の材料(グラファイトおよびシリコーンゴム)からなるシートと高弾性の材料(アルミニウム)からなるシートを用いて厚さ1.5mmの3層構造の複合シートを作製し、これらの複合シートと、これらの複合シートの作製に使用したものと同じ材料からなる単体シートについて、熱伝導率および熱拡散率を測定した。結果は表2に示した通りで、低弾性の材料を高弾性の材料で挟持することにより、低弾性の材料の熱的性能が大きく向上することがわかった。
Figure 2005159318
さらに、第1のシート21用として、厚さの異なるグラファイトシート(面方向熱伝導率240W/m・K、比重1.40g/cm3、ヤング率0.000183GPa)を用意し、また、第2および第3のシート22、23用として、厚さの異なるアルミシート(熱伝導率220W/m・K、比重2.69g/cm3、ヤング率70GPa)を用意し、種々の組み合わせで、図2に示す方法にしたがって、図1に示す構造の熱伝導体を製造した。接着剤24にはセルロース系接着剤を使用し、また、接着に際しては各シート21、22、23間の熱抵抗が無視できるまで加圧した。
このようにして得られた熱伝導体について、2点間平均温度差Δtを測定し、熱伝導性能を評価したところ、表3および表4に示すように、上記条件式を満足する範囲のものが良好な熱伝導性を有していることが確認された。なお、2点間平均温度差Δtは、図9に示すように、測定対象の積層シート11の下面にチップ状の発熱体(接触面の大きさ:1cm×1cm、熱量:10W)12を接触させたときのシート11上面の2点間PQおよびPRの温度差の平均値である。ここで、点Pは、発熱体12の角端上の1点であり、点Q、Rは、点Pから発熱体12の互いに直交する1辺を延長した線上で点Pからそれぞれ5cm離間した位置にある点である。
Figure 2005159318
Figure 2005159318
同様の実験を、アルミニウムシートに代えて銅シート(熱伝導率380W/m・K、比重8.93g/cm3、ヤング率120GPa)、アルミナシート(熱伝導率38W/m・K、比重3.92g/cm3、ヤング率385GPa)および窒化アルミニウムシート(熱伝導率86W/m・K、比重2.90g/cm3、ヤング率186GPa)を用いて行ったところ、表5〜表8に示すように、材料が異なるにもかかわらず、ほぼ同様の結果が得られた。
Figure 2005159318
Figure 2005159318
Figure 2005159318
Figure 2005159318
なお、グラファイトシートには、面方向の熱伝導率が1500W/m・K程度のものも開発されているが、このように高い熱伝導率を有するグラファイトシートは、結晶化が進んで非常に硬くかつ脆いという性質を有しており、加工が困難であるうえ、価格も高く、さらに、ヤング率が高いため複合化による効果も小さい。このような観点から、グラファイトシートには、天然グラファイトから製造可能な、面方向の熱伝導率が100〜700W/m・Kのものを使用することが好ましい。
本実施形態の熱伝導体20は、図3〜図7に例示するように、様々な使用形態を採ることができる。すなわち、図3に示す例では、所定の形状、大きさに切断した熱伝導体20の一方の主面を半導体素子のような発熱体31の放熱面に当接させ、他方の主面を放熱体としての放熱フィン32の受熱面に当接させている。図4に示す例では、熱伝導体20の一方の主面を発熱体31の放熱面と放熱ファンを備えた放熱装置33の受熱面にともに当接させている。また、図5に示す例では、熱伝導体20に三次元的な形状を付与して、発熱体31と電子機器の放熱体を兼ねる筐体34とを熱的に結合しており、同様に。図6に示す例では、熱伝導体20に三次元的な形状を付与して、発熱体31と放熱板35とを熱的に結合している。さらに、熱伝導体20は、図7に示すように、放熱板として機能させることもできる。
なお、熱伝導体20を単に切断した場合には、その周縁部でグラファイトからなる第1のシート21が露出し、発塵等のおそれがあることから、図8に示すように、前述した接着剤等を用いて表面に被覆25を施すことが好ましい。
物性の測定方法は次の通りである。
(1)ヤング率
ASTM−D882に規定された方法に準拠して測定する。
測定装置:インストロン社製万能材料試験機 Model 1185
温度:25℃
(2)熱拡散率
レーザーフラッシュ法により測定する。
測定装置:真空理工社製 TC−7000
照射光:ルビーレーザー(励起電圧2.5kV、厚さ方向には均一化フィルタ1枚装着、面方向には減光フィルタ1枚装着)
試料温度センサ:裏面より赤外検出器(InSb)
雰囲気:面方向において空気中、温度25℃
次に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
厚さ1.45mm、幅15mm、長さ400mmのグラファイトシート(面方向熱伝導率200W/m・K、比重1.22g/cm3、ヤング率0.000183GPa)の両主面に、厚さ0.05mm、幅15mm、長さ400mmのアルミニウムシート(熱伝導率240W/m・K、比重2.4g/cm3、ヤング率70GPa)を、セルロース系接着剤を介して積層し加圧して熱伝導体を得た。
実施例2〜4、比較例1、2
構成材料を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にして熱伝導体を得た。
得られた熱伝導体について、熱伝導率および熱拡散率を測定した。結果を表9に示す。
Figure 2005159318
実施例5、6、比較例3
厚さ1.45mm、幅15mm、長さ400mmのグラファイトシート(面方向熱伝導率200W/m・K、比重1.22g/cm3、ヤング率0.000183GPa)の一方の主面に、厚さ0.05mm、幅15mm、長さ400mmのアルミニウムシート(熱伝導率240W/m・K、比重2.4g/cm3、ヤング率70GPa)を、セルロース系接着剤を介して積層し、他方の主面に、厚さがそれぞれ0.05mm、0.15mmおよび4mmで、幅15mm、長さ400mmのアルミニウムシート(熱伝導率240W/m・K、比重2.4g/cm3、ヤング率70GPa)を、セルロース系接着剤を介して積層し、加圧して熱伝導体を得た。
得られた熱伝導体について、2点間平均温度差Δtを測定した。結果を表10に示す。
Figure 2005159318
表9および表10から明らかなように、本発明の熱伝導体は比較例に比べ良好な熱伝導性能を有している。
本発明の熱伝導体の一実施形態を示す斜視図。 図1に示す熱伝導体の製造方法の一例を示す断面図。 本発明の熱伝導体の使用形態の一例を示す側面図。 本発明の熱伝導体の使用形態の他の例を示す側面図。 本発明の熱伝導体の使用形態の他の例を示す側面図。 本発明の熱伝導体の使用形態の他の例を示す側面図。 本発明の熱伝導体の使用形態の他の例を示す側面図。 図1に示す実施形態の変形例を示す断面図 2点間平均温度差Δtの測定方法を説明する斜視図。
符号の説明
20…熱伝導体、21…グラファイトからなる第1のシート、23…等方性熱伝導材料からなる第2のシート、24…接着剤、25…被覆、31…発熱体、32…放熱フィン、33…放熱装置、34…筐体、35…放熱板

Claims (7)

  1. 面方向に高い熱伝導性を有するグラファイトからなる第1のシートと、この第1のシートの両主面上に積層された等方性熱伝導材料からなる第2および第3のシートを備えてなる熱伝導体であって、
    前記第1のシートの25℃におけるヤング率E1(GPa)、厚さt1(mm)、面方向の熱伝導率λ1(W/m・K)および比重ρ1(g/cm3)、前記第2のシートの25℃におけるヤング率E2(GPa)、厚さt2(mm)、熱伝導率λ2(W/m・K)および比重ρ2(g/cm3)、並びに、前記第3のシートの25℃におけるヤング率E3(GPa)、厚さt3(mm)、熱伝導率λ3(W/m・K)および比重ρ3(g/cm3)が、下記の式を満足することを特徴とする熱伝導体。
    −10≦ln[(E2・t2・λ2/E1・t1・λ1)/(100ρ2/ρ1)]≦7
    −10≦ln[(E2・t2・λ2/E3・t3・λ3)/(100ρ2/ρ3)]≦7
  2. 前記第1のシートの面方向の熱伝導率λ1が100〜700W/m・Kであることを特徴とする請求項1記載の熱伝導体。
  3. 前記第1のシートは、天然グラファイトからなることを特徴とする請求項1記載の熱伝導体。
  4. 前記第2および第3のシートの各熱伝導率λ2およびλ3がいずれも60W/m・K以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の熱伝導体。
  5. 前記第2および第3のシートは、第2および第3のシートは前記第1のシートの各主面上にそれぞれ所定の圧力で加圧積層されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の熱伝導体。
  6. 前記第2および第3のシートは、前記第1のシートとの間の熱抵抗が無視し得る大きさとなるような圧力で加圧積層されていることを特徴とする請求項5記載の熱伝導体。
  7. 前記第2および第3のシートは、金属またはセラミックからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の熱伝導体。
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