JP2016052817A - 車両用防音体及び車両用サイレンサー - Google Patents

車両用防音体及び車両用サイレンサー Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜層と孔開き層との積層構造を活用して、より一層軽量で、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を伴うことなく、騒音を広い周波数範囲に亘り十分に防音するようにした車両用防音体及び車両用サイレンサーを提供する。
【解決手段】ダッシュサイレンサーDSは、一側層40、中側層50及び他側層60を積層して構成されている。ここで、中側層50は非通気薄膜層として形成されている。また、他側層60は、複数の開孔部を有する孔開き層として形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、騒音を防音するに適した車両用防音体及び車両内への伝播騒音や車両内での騒音等を防音するに適した車両用サイレンサーに関する。
従来、この種の防音体においては、下記特許文献1に記載された超軽量な防音体が提案されている。この超軽量な防音体は、吸音層及び非通気の共振層を備えており、非通気の共振層は、接着層を介し吸音層に接着されている。これにより、当該防音体は、吸音層と非通気の共振層とをその界面で共振させることで吸音するようになっている。
特許第3930506号公報
ところで、上述のように構成した防音体においては、吸音層は、フェルト等からなる通気層である。一方、非通気の共振層は、非通気層であることに変わりはない。
従って、当該防音体が、その吸音層にて、自動車のエンジンルームと車室との境界部品であるダッシュパネルに沿い配設されると、エンジンルーム内で発生するエンジン音は、騒音として、ダッシュパネル及び防音体を順次通り車室内に伝播することとなる。
ここで、当該騒音は、ダッシュパネル、吸音層、接着層及び非通気の共振層に順次入射する。このとき、吸音層がフェルト等の通気性材料から形成されていることから、当該吸音層は、空気層として機能する。このため、上述のように騒音が、ダッシュパネル及び吸音層である空気層に順次入射し、さらに接着層を介し非通気の共振層に順次する過程において、吸音層である空気層が、ダッシュパネルを介する騒音の音圧に応じて、非通気の共振層との間において、ばね層として機能することとなる。
これに伴い、ダッシュパネル及び非通気の共振層が、吸音層である空気層のばね作用のもとに、透過共鳴現象を発生し、騒音の低周波数領域において防音体としての吸音性能の低下を招く。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、薄膜層と孔開き層との積層構造を活用して、より一層軽量で、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を伴うことなく、騒音を広い周波数範囲に亘り十分に防音するようにした車両用防音体及び車両用サイレンサーを提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る車両用防音体は、請求項1の記載によれば、
多孔質材料により形成してなる一側層(40、80)と、当該一側層に積層される中側層(50、90)と、当該中側層を介し前記一側層に対向するように前記中側層に積層してなる他側層(60、100)とを備えて、
中側層は、非通気薄膜層でもって形成されており、
他側層は、孔開き層でもって形成されている。
このように構成することで、騒音が車両の車体の板状部材を介し当該車両用防音体にその一側層から入射するように、当該車両用防音体が車体の板状部材に沿い配設される場合、当該騒音が車体の板状部材に入射したとき、当該騒音は、車体の板状部材を通り車両用防音体にその一側層から入射する。すると、当該騒音は、防音体の一側層によりその形成材料である多孔質材料のもとに吸音されて、非通気薄膜層である中側層に入射する。ついで、このように中側層に入射した騒音は、当該中側層によりその振動のもとに遮音されて他側層である孔開き層に入射した後、当該孔開き層により吸音される。
ここで、他側層は孔開き層であることから、当該他側層は、開孔部を有さない他側層に比べて軽量である。このため、防音体自体も軽量となる。
また、当該防音体は、一側層及び中側層でもって、車体の板状部材と共に3層積層構造体を構成する。ここで、当該3層積層構造体は、中側層と車体の板状部材との間に一側層を挟むように積層することで、構成される。
また、一側層は、多孔質材料により形成されていることから、当該一側層は、空気層に相当する。また、中側層は、上述のごとく、非通気薄膜層である。従って、上述の3層積層構造体は、非通気薄膜層と車体の板状部材との間に空気層を挟むことで、構成されることとなる。
このため、上述のように騒音が車体の板状部材を通り当該防音体の一側層及び中側層にかけて入射する過程において、板状部材が騒音の音圧の変動を受けて振動すると、一側層が、当該振動に対し、空気層のようなばね作用を発揮する。
従って、中側層が、一側層のばね作用を受けて、車体の板状部材と共に振動する。このとき、非通気薄膜層である中側層及び多孔質材料からなる一側層は、騒音の音圧の変動に基づき、板状部材と共に、全面的に振動するため、中側層及び一側層は、板状部材と共に、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
然るに、孔開き層である他側層が、上述のごとく、中側層を介し一側層に対向するように中側層に積層されている。このため、上述のように中側層が一側層及び板状部材と共に全面的に振動すると、他側層が当該中側層の振動を受けることとなる。
ここで、他側層は孔開き層であることから、当該孔開き層は、層部分と孔開き部分とで構成される。従って、中側層は、孔開き層の層部分に対する対応部位にて当該層部分と共に2層の積層構造を構成するものの、孔開き層の孔開き部分に対する対応部位では、一層のままである。
このため、上述のように他側層が当該中側層の振動を受けると、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層の対応部位は、中側層の対応部位のみの一層構造であるから、中側層の振動に併せて振動する。一方、孔開き層の層部分とこれに対する中側層の対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
換言すれば、中側層と他側層の2層積層構造においては、中側層のうち孔開き層の層部分に対する対応部位と、中側層のうち孔開き層の孔開き部分に対する対応部位との間では互いに位相のずれた振動を生ずる。
従って、上述のように防音体が、中側層及び一側層にて、板状部材と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。このことは、当該防音体において騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象に起因する吸音性能の低下が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に防止され得ることを意味する。
その結果、当該防音体は、板状部材との関連において、上述のように騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、当該騒音を良好に防音可能な車両用防音体として提供され得る。また、中側層は、非通気薄膜層であるから、当該中側層は、他側層に比して軽量である。このため、車両用防音体が従来に比してより一層軽量な防音体として提供され得る。
また、本発明は、請求項2の記載によれば、請求項1に記載の車両用防音体において、
中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、非通気薄膜層として形成されており、
他側層は、多孔質材料により複数の開孔部(61)を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であることを特徴とする。
このように、中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、非通気薄膜層として形成され、かつ、他側層が、多孔質材料からなる孔開き多孔質層であって複数の開孔部を分散状に有するように形成されていることで、請求項1に記載の発明の作用効果がより一層良好に達成され得る。
また、本発明は、請求項3の記載によれば、請求項1に記載の車両用防音体において、
中側層は、一側層に融着される熱可塑性材料製一側融着フィルム(50a)と、上記熱可塑性材料よりも融点の高い熱可塑性材料により形成されて上記一側融着フィルムを介し一側層に対向するように上記一側融着フィルムと融着されるバリアフィルム(50b)と、当該バリアフィルムの形成材料よりも融点の低い熱可塑性材料により形成されて上記バリアフィルムを介し上記一側融着フィルムに対向するように上記バリアフィルムに融着される他側融着フィルム(50c)とでもって、3層フィルム構造体として構成されており、
他側層は、多孔質材料により複数の開孔部(61)を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であって中側層の上記他側融着フィルムと融着されていることを特徴とする。
このように中側層を3層フィルム構造体として構成するとともに、他側層を、複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層として構成することで、請求項1に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明に係る車両用防音体は、請求項4の記載によれば、
多孔質材料により形成してなる一側層(40)と、当該一側層に積層される中側層(110)と、当該中側層を介し一側層に対向するように中側層に積層してなる他側層(60)とを備えて、
中側層は、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部(111)を分散状に形成してなる通気薄膜層でもって形成されており、
他側層は、孔開き層でもって形成されている。
このように構成することで、騒音が車両の車体の板状部材を介し当該車両用防音体にその一側層から入射するように、当該車両用防音体が車体の板状部材に沿い配設される場合、当該騒音が車体の板状部材に入射したとき、当該騒音は、車体の板状部材を通り車両用防音体にその一側層から入射する。すると、当該騒音は、防音体の一側層によりその形成材料である多孔質材料のもとに吸音されて中側層に入射する。
ここで、中側層は、一側層を、車体の板状部材との間に挟むように積層することで、一側層及び板状部材とともに、3層積層構造体を構成する。しかも、中側層は、上述のごとく、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層として形成されている。
また、一側層は、多孔質材料により形成されていることから、当該一側層は、空気層に相当する。従って、上述の3層積層構造体は、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層と車体の板状部材との間に空気層を挟むことで、構成されることとなる。
このため、上述のように騒音が車体の板状部材を通り当該防音体の一側層及び中側層にかけて入射する過程において、板状部材が騒音の音圧の変動を受けて振動すると、一側層が、当該振動に対し、空気層のようなばね作用を発揮する。
従って、中側層が、一側層のばね作用を受けて、車体の板状部材と共に振動する。このとき、一側層及び中側層は、騒音の音圧の変動に基づき、板状部材と共に、全面的に振動することとなるが、一側層は、多孔質材料からなるから空気層として機能し、中側層は、上述のごとく、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層として機能する。
このため、当該中側層及び一側層は、板状部材と共に、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
然るに、他側層が、中側層を介し一側層に対向するように当該中側層に積層されている。このため、上述のように中側層が一側層及び板状部材と共に全面的に振動すると、他側層が当該中側層の振動を受けることとなる。
ここで、他側層は、上述のごとく、孔開き層であることから、当該孔開き層は、層部分と孔開き部分とで構成される。従って、中側層は、孔開き層の層部分に対する対応部位にて当該層部分と共に2層の積層構造を構成するものの、孔開き層の孔開き部分に対する対応部位では、一層のままである。
従って、上述のように他側層が当該中側層の振動を受けると、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層の対応部位は、中側層の対応部位のみの一層構造であるから、中側層の振動に併せて振動する。一方、孔開き層の層部分とこれに対する中側層の対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
換言すれば、中側層と他側層の2層積層構造においては、中側層のうち孔開き層の層部分に対する対応部位と、中側層のうち孔開き層の孔開き部分に対する対応部位との間では互いに位相のずれた振動を生ずる。
従って、上述のように、中側層が、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層として形成されていることから、当該防音体が、中側層及び一側層にて、板状部材と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。このことは、当該防音体において、中側層が騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層として形成されていることに基づき、騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象に起因する吸音性能の低下が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に防止され得ることを意味する。
その結果、中側層が、上述のように、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層として形成されることを前提として、当該防音体は、中側層、一側層及び板状部材からなる3層積層構造体のもとに騒音の低周波数領域にて発生し得る透過共鳴現象を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、当該騒音を良好に防音可能な車両用防音体として提供され得る。
また、他側層は孔開き層であることから、当該他側層は、開孔部を有さない他側層に比べて軽量である。このため、防音体自体も軽量となる。しかも、中側層は、通気薄膜層であるから、当該中側層は、他側層に比して軽量である。このため、車両用防音体が従来に比してより一層軽量な防音体として提供され得る。
また、本発明は、請求項5の記載によれば、請求項4に記載の車両用防音体において、
中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、上記開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部(111)を形成してなる通気薄膜層として形成されており、
他側層は、多孔質材料により複数の開孔部(61)を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であることを特徴とする。
このように、中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、上記構成の通気薄膜層として形成され、かつ、他側層が、多孔質材料からなる孔開き多孔質層であって複数の開孔部を分散状に有するように形成されていることで、請求項4に記載の発明の作用効果がより一層良好に達成され得る。
また、本発明は、請求項6の記載によれば、請求項5に記載の車両用防音体において、
中側層は、一側層に融着される熱可塑性材料製一側融着フィルムと、上記熱可塑性材料よりも融点の高い熱可塑性材料により形成されて上記一側融着フィルムを介し一側層に対向するように上記一側融着フィルムと融着されるバリアフィルムと、当該バリアフィルムの形成材料よりも融点の低い熱可塑性材料により形成されて上記バリアフィルムを介し上記一側融着フィルムに対向するように上記バリアフィルムに融着される他側融着フィルムとでもって、構成してなる3層フィルム構造体であって、上記開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を形成してなる3層フィルム構造体であり、
他側層は、多孔質材料により複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であって、中側層の上記他側融着フィルムと融着されていることを特徴とする。
このように中側層を、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部(111)を分散状に形成してなる通気薄膜層からなる3層フィルム構造体として構成するとともに、他側層を、複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層として構成することで、請求項5に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項7の記載によれば、請求項3または6に記載の車両用防音体において、
他側層は、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広周波数範囲にて上記騒音を軽減し得るような開孔率にて、上記複数の開孔部を形成してなることを特徴とする。
このように構成することで、請求項3または6に記載の発明の作用効果がより一層向上され得る。
また、本発明は、請求項8の記載によれば、車両の車体の板状部材に装着されるサイレンサーにおいて、
請求項1〜7のいずれか1つに記載の防音体が、一側層にて、上記車体の板状部材に装着されることを特徴とする車両用サイレンサーである。
これにより、車両用サイレンサーは、その装着部位に伝播する騒音を、防音体の防音機能により良好に防音することができる。
また、本発明は、請求項9の記載によれば、請求項8に記載の車両用サイレンサーにおいて、
車両の車体の板状部材は、自動車の車体のエンジンルームと車室を区画するダッシュパネル(30)であって、
防音体は、一側層にて、ダッシュサイレンサー(DS)として、ダッシュパネルに上記車室内側から装着されることを特徴とする。
これにより、ダッシュサイレンサーは、エンジンルームからダッシュパネルを介し伝播する騒音を、防音体の防音機能により良好に防音することができる。
ここで、防音体の一側層がダッシュパネルに装着されているから、中側層及び一側層でもってダッシュパネルとの間に上述の透過共鳴現象を起こし易い3層積層構造体となる。しかしながら、他側層が、孔開き層として、非通気薄膜層或いは上記複数の開孔部を形成してなる通気薄膜層である中側層を介し、多孔質材料からなる一側層に対向するように中側層に積層されていることから、上述のごとく、中側層と他側層との積層構造において、中側層が、孔開き層の層部分に対する対応部位と、孔開き層の孔開き部分に対する対応部位との間において、振動の位相のずれを生ずる。
このため、上述のように防音体が、中側層及び一側層にて、板状部材と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
その結果、当該防音体は、板状部材との関連において、上述のごとく騒音の低周波数領域において発生し易い透過共鳴現象を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、当該騒音を良好に防音可能で従来に比してより一層軽量な防音体としての提供が可能となる。
また、本発明は、請求項10の記載によれば、請求項8に記載の車両用サイレンサーにおいて、
車両の車体の板状部材は、トラックの車体の荷台と車室を区画するバックパネル(70)であって、
防音体は、一側層にて、バックパネルサイレンサー(BS)として、バックパネルに上記車室内側から装着されることを特徴とする。
ここで、防音体において、その一側層がバックパネルに装着されているから、当該防音体は、バックパネル、空気層である一側層及び非通気薄膜層或いは上記複数の開孔部を形成してなる通気薄膜層である中側層でもって、上述した透過共鳴現象を起こし易い3層積層構造体を構成する。
しかしながら、上述のように、防音体が、中側層及び一側層にて、バックパネルと共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層と孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
これにより、バックパネルサイレンサーは、車両の後輪側や荷台側からバックパネルを介し伝播する騒音を、防音体の防音機能により良好に防音することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明に係る車両用サイレンサーの第1実施形態を適用した自動車の模式的部分概略断面図である。 図1のダッシュサイレンサーの拡大縦断面図である。 図1のダッシュサイレンサーの拡大正面図である。 図3の4−4線に沿うダッシュサイレンサーの拡大部分断面図である。 図2のダッシュサイレンサーの中側層の拡大部分断面図である。 図3の他側層を示す部分拡大正面図である。 図6の7−7線に沿う拡大断面図である。 上記第1実施形態における実施例及び比較例の透過音損失特性を騒音の周波数との関係にて表す各グラフを示す図である。 上記第1実施形態における実施例及び各比較例の吸音率特性を騒音の周波数との関係にて表す各グラフを示す図である。 本発明に係る車両用サイレンサーの第2実施形態を適用したトラックの模式的概略断面図である。 図10のバックパネルサイレンサーの拡大正面図である。 図10のバックパネルサイレンサー拡大部分断面図である。 本発明の第3実施形態の要部を示す拡大断面図である。 図13の他側層を示す部分正面図である。 図13の中側層を示す部分破断断面図である。 上記第3実施形態における実施例及び各比較例の透過音損失特性を騒音の周波数との関係にて表す各グラフを示す図である。 上記第3実施形態における実施例及び比較例の吸音率特性を騒音の周波数との関係にて表す各グラフを示す図である。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態を示しており、当該第1実施形態においては、本発明を車両のうち自動車に適用した例が示されている。当該自動車は、エンジンルーム10及び車室20を備えており、車室20は、当該自動車において、エンジンルーム10に後続して設けられている。なお、エンジンルーム10内には、エンジンEが配設されている。また、車室20内には、前側座席Sが配設されている。
また、当該自動車は、ダッシュパネル30(ダッシュボード30ともいう)を備えている。このダッシュパネル30は、図1にて示す縦断面湾曲形状を有するように形成されており、当該ダッシュパネル30は、エンジンルーム10と車室20との境界に設けられて、これらエンジンルーム10及び車室20を相互に区画している。なお、本第1実施形態において、ダッシュパネル30は、厚さ0.8(mm)の鉄板でもって形成されている。また、ダッシュパネル30は、その延出上端部にて、車室20のフロントウインドシールドの下縁部に連結されており、このダッシュパネル30の延出下端部は、車室20の床壁の前縁部に連結されている。
また、当該自動車は、ダッシュサイレンサーDSを備えている。このダッシュサイレンサーDSは、図1にて示すごとく、ダッシュパネル30と同様の縦断面湾曲形状にて、当該ダッシュパネル30に沿い車室20側から組み付けられている。なお、本第1実施形態では、ダッシュサイレンサーDSの外形面形状(図3参照)は、ダッシュパネル30の外形面形状とほぼ同一となっている。
当該ダッシュサイレンサーDSは、図2〜図4のいずれかにて示すごとく、一側層40、中側層50及び他側層60を備えており、これら一側層40、中側層50及び他側層60は、順次、当該自動車の前側から後側にかけて積層して形成されている。なお、図1にて、符号Pは、インストルメントパネルを示す。
一側層40は、吸音層としての役割を果たすべく、所定の多孔質材料により所定の体積密度範囲以内の体積密度(例えば、0.05(g/cm))、所定の目付量範囲以内の目付量(例えば、1000(g/m))及び所定の厚さ範囲以内の厚さ(例えば、20(mm))でもって、図2にて示す縦断面形状から分かるように、ダッシュパネル30に沿うように形成されている。
本第1実施形態において、上述した所定の多孔質材料としては、フェルトが採用されている。また上記所定の体積密度範囲は、0.03(g/cm)〜0.1(g/cm)と設定されている。上記所定の目付量範囲は、100(g/m)〜1,600(g/m)と設定されている。上記所定の厚さ範囲は、3(mm)〜65(mm)と設定されている。
中側層50は、非通気薄膜層として、図2にて示すごとく、一側層40に沿うように当該一側層40と同様の縦断面湾曲形状に形成されており、当該中側層50は、一側層40と他側層60との間に挟持されている(図2及び図3参照)。
当該中側層50は、図5にて示すごとく、一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cを積層して形成されている。一側融着フィルム50aは、所定の一側融着フィルム用熱可塑性材料により、所定の厚さでもって形成されており、この一側融着フィルム50aは、その前面にて、一側層40にその後面に沿い融着されている。
本第1実施形態において、上述した一側融着フィルム50aの所定の厚さは、20(μm)に設定されている。また、上述した所定の一側融着フィルム用熱可塑性材料としては、ポリエチレンが採用されている。
バリアフィルム50bは、所定のバリアフィルム用熱可塑性材料により、所定の厚さでもって形成されており、当該バリアフィルム50bは、その前面にて、一側融着フィルム50aの後面に融着されている。
本第1実施形態において、上述したバリアフィルム50bの所定の厚さは、15(μm)に設定されている。また、上述した所定のバリアフィルム用熱可塑性材料としては、ナイロンが採用されている。
また、本第1実施形態において、上述のごとくバリアフィルム50bの形成材料としてナイロンを採用したのは、当該ナイロンが、上述した一側融着フィルム50aの形成材料であるポリエチレンよりも高い融点を有するためである。
他側融着フィルム50cは、所定の他側融着フィルム用熱可塑性材料により、一側融着フィルム50aの厚さと同様の所定の厚さ(20(μm))でもって形成されており、この他側融着フィルム50cは、その前面にて、バリアフィルム50bの後面に沿い融着されている。
本第1実施形態において、上述した所定の他側融着フィルム用熱可塑性材料としては、上述した所定の一側融着フィルム用熱可塑性材料と同様に、ポリエチレンが採用されている。従って、一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cを上述のごとく積層して相互に融着する際に、当該一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cに対する加熱温度を、ナイロンの融点よりも低くポリエチレンの融点よりも高い温度とすることで、バリアフィルム50bを溶融することなく一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cを相互に融着することができる。
また、本第1実施形態では、中側層50は、所定の厚さ範囲以内の厚さであって、一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cの各厚さの総和は55(μm)である。本第1実施形態において、中側層50の上記所定の厚さ範囲は、25(μm)〜80(μm)に設定されている。
他側層60は、所定の多孔質材料により、所定の体積密度範囲以内の体積密度0.12(g/cm)、所定の厚さ範囲以内の厚さ5(mm)及び所定の目付量範囲以内の目付量600(g/m)でもって、中側層40に沿うように当該中側層40と同様の縦断面形状にて形成されており、当該他側層60は、図3にて示すごとく、中側層50を介し一側層40に対向するように当該中側層50に沿い積層されている。
本第1実施形態において、他側層60の所定の体積密度範囲は、0.1(g/cm)〜0.4(g/cm)に設定されている。他側層60の所定の厚さ範囲は、3(mm)〜15(mm)に設定されている。また、他側層60の所定の目付量範囲は、100(g/m)〜1600(g/m)と設定されている。なお、ダッシュサイレンサーDSとしての総厚さは、約25(mm)となっている。
また、当該他側層60は、孔開き層(以下、孔開き層60ともいう)として構成されており、当該孔開き層60は、図6或いは図7にて例示するごとく、複数の開孔部61を備えている。当該複数の開孔部61は、それぞれ、他側層60に対しその厚さ方向に沿い横断面円形状にて貫通状に形成されている。ここで、当該複数の開孔部61は、それぞれ、他側層60の全面に亘り、所定の開孔率範囲内の開孔率25(%)及び記所定の開孔径範囲の開孔径40(mm)でもって、分散するように形成されている。
本第1実施形態において、上記所定の開孔率範囲及び上記所定の開孔径範囲は、それぞれ、ダッシュサイレンサーDSにおいて必要とされる周波数範囲(200(Hz)〜6300(Hz))内の周波数を有する騒音を、中側層50の膜振動と多孔質材料からなる孔開き層60の多孔質吸音機能により良好に吸音し得るように、5(%)〜50(%)及び10(mm)〜80(mm)と設定されている。
本第1実施形態において、各開孔部61の開孔率が上記所定の開孔率範囲から外れたり或いは各開口率61の開孔径が上記所定の開孔径範囲から外れたりすると、孔開き層60は良好な多孔質吸音機能を発揮し得なくなる。なお、上記所定の開孔率範囲における開孔率は、全ての開孔部61の開孔面積の総和の他側層60の全表面積に対する比率をいう。
ここで、本第1実施形態において、上述のごとく中側層50を非通気薄膜層とし他側層60を孔開き層とした根拠について説明する。
ダッシュサイレンサーDSは、上述したごとく、一側層40にて、ダッシュパネル30に沿うように配設されて支持されている。当該ダッシュサイレンサーDSにおいて、一側層及び中側層は、ダッシュパネル30と共に3層積層構造体を構成する。ここで、当該3層積層構造体は、中側層50とダッシュパネル30との間に一側層40を挟むように積層することで、構成されている。
また、一側層40は、多孔質材料により形成されていることから、当該一側層40は、空気層に相当する。また、中側層50は、上述のごとく、非通気薄膜層である。従って、上述の3層積層構造体は、非通気薄膜層である中側層50とダッシュパネル30との間に空気層である一側層40を挟むことで、構成されていることとなる。
このため、騒音がダッシュパネル30を通り一側層40及び中側層50にかけて入射する過程において、ダッシュパネル30が騒音の音圧の変動を受けて振動すると、一側層40が当該振動に対し空気層のようなばね作用を発揮する。
従って、中側層50が、一側層40のばね作用を受けて、ダッシュパネル30と共に振動する。このとき、非通気薄膜層である中側層50及び多孔質材料からなる一側層40は、騒音の音圧の変動に基づき、ダッシュパネル30と共に、全面的に振動するため、中側層50及び一側層40は、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
然るに、他側層60が、上述のごとく、中側層50を介し一側層40に対向するように中側層50に積層されている。このため、上述のように中側層50が一側層40及びダッシュパネル30と共に全面的に振動すると、他側層60が当該中側層50の振動を受けることとなる。
ここで、他側層60は孔開き層であることから、当該孔開き層は、層部分と孔開き部分とで構成される。従って、中側層50は、孔開き層の層部分に対する対応部位にて当該層部分と共に2層の積層構造を構成するものの、孔開き層の孔開き部分に対する対応部位では、一層のままである。
このため、上述のように他側層60が当該中側層50の振動を受けると、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層50の対応部位は、中側層50の対応部位のみの一層構造であるから、中側層50の振動に併せて振動する。一方、孔開き層の層部分とこれに対する中側層50の対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
換言すれば、中側層50と他側層60の2層積層構造においては、中側層50のうち他側層60である孔開き層の層部分に対する対応部位と、中側層50のうち他側層60である孔開き層の孔開き部分に対する対応部位との間では互いに位相のずれた振動を生ずる。
このため、上述のように、ダッシュサイレンサーDSが、中側層50及び一側層40にて、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層50と孔開き層である他側層60との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。なお、本第1実施形態において、上述の騒音の低周波数領域は、200(Hz)〜500(Hz)の周波数領域である。
また、他側層60が孔開き層であることから、当該他側層60の目付量は、孔開き構造を有しない他側層に比べて、小さくなる。しかも、中側層50は、非通気薄膜層であるから、軽量である。
以上のようなことから、本第1実施形態では、上述のごとく、中側層50を非通気薄膜層とし他側層60を孔開き層とした。
以上のように構成した本第1実施形態において、エンジンEがその作動に伴いエンジン音を騒音として発生すると、当該騒音は、ダッシュパネル30を介しダッシュサイレンサーDSに入射する。
ここで、ダッシュパネル30は鉄板で形成されていることから、ダッシュパネル30に入射した騒音は、当該ダッシュパネル30によりその非通気性のもとに部分的に遮音されて、ダッシュサイレンサーDSに入射する。
このようにして騒音がダッシュサイレンサーDSに入射すると、当該騒音は、ダッシュパネル30に隣接する一側層40に入射する。ここで、一側層40は、上述のごとく、所定の多孔質材料である上記フェルトからなる吸音層としての役割を果たすことから、一側層40に入射した騒音は、当該一側層40によりその通気性のもとに部分的に吸音されて当該一側層40を通り中側層50に入射する。
上述のようにして一側層40により部分的に吸音された騒音は、当該一側層40から中側層50に入射する。ここで、当該中側層50は、上述のごとく、一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cを積層してなる非通気薄膜層である。
このため、上述のごとく中側層50に入射した騒音は、その音圧のレベル変動に応じて中側層50に膜振動を生じさせる。これに伴い、中側層50は、その膜振動によって、入射騒音のエネルギーを消耗させる。換言すれば、中側層50に入射した騒音は、一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cの各々の膜振動のもとに、順次、エネルギーを消耗して、良好に低減される。このことは、中側層50は、非通気薄膜層として、一側層40からの騒音を良好に遮音することを意味する。
このように遮音されて中側層50を透過した騒音は、他側層60に入射する。これに伴い、当該他側層60は、騒音の音圧のレベル変動に伴う中側層50の膜振動に応じて当該膜振動の振動方向に振動する。
ここで、当該他側層60は、所定の多孔質材料でもって上述のように構成してなる孔開き層である。従って、他側層60に入射した騒音は、当該他側層60により、その形成材料であるフェルトでもって低減される。また、他側層60に入射した騒音は、他側層60の各開孔部61を通過する過程において当該各開孔部61の内周面部との間の摩擦接触に基づき低減される。
また、上述したように、ダッシュサイレンサーDSにおいては、一側層40は、多孔質材料により形成されていることから、当該一側層40は、空気層に相当する。また、中側層50は、上述のごとく、非通気薄膜層である。従って、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層50からなる3層積層構造体は、非通気薄膜層である中側層50とダッシュパネル30との間に空気層である一側層40を挟むことで、構成されている。
このため、一側層40が騒音の音圧の変動に対し空気層のようなばね作用を発揮することから、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層50は、騒音の音圧の変動に基づき共に全面的に振動する。従って、中側層50及び一側層40は、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
しかしながら、上述したように、中側層50に積層した他側層60は、孔開き層であることから、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層50の対応部位は、中側層50の対応部位のみの一層構造である。従って、他側層60が中側層50の振動を受けると、中側層50の振動に併せて振動する。一方、他側層60である孔開き層の層部分とこれに対する中側層50である非通気薄膜層に対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
このため、上述のように、ダッシュサイレンサーDSが、中側層50及び一側層40にて、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層50と他側層60との間に生ずる位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
このことは、ダッシュパネル30を介し当該ダッシュサイレンサーDSに入射する騒音が、非通気薄膜層である中側層50と孔開き層である他側層60との積層構造に基づき、騒音の低周波数領域における透過共鳴現象の発生を招くことなく、低周波数領域から高周波数領域にかけて広範囲に亘り、良好に吸音され遮音され得ることを意味する。
以上説明したように、本第1実施形態では、ダッシュサイレンサーDSが、上述のような構成を有するように形成されている。従って、ダッシュサイレンサーDSが、中側層50及び一側層40にて、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層50である非通気薄膜層と他側層60である孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
このことは、当該ダッシュサイレンサーDSにおいて騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象に起因する吸音性能の低下が、上述した中側層50と他側層60との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に防止され得ることを意味する。
これにより、当該ダッシュサイレンサーDSは、ダッシュパネル30との関連において、上述のように騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、当該騒音を良好に防音可能な車両用ダッシュサイレンサーとして提供され得る。
その結果、エンジンルーム10からのエンジン音が、騒音として、ダッシュサイレンサーDSに入射しても、当該騒音は、その低周波数領域から高周波数領域に亘り良好に遮音し吸音される。このことは、ダッシュサイレンサーDSによるエンジン音に対する防音効果が、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘り、良好に達成され得ることを意味する。
また、上述したごとく、他側層60が孔開き層であることから、当該他側層60の目付量は、孔開き構造を有しない他側層に比べて、小さくなる。しかも、中側層50は、非通気薄膜層であるから、軽量である。従って、一側層40、中側層50及び他側層60からなるダッシュサイレンサーDSは、ダッシュサイレンサーとしての軽量化にも適する。
ちなみに、上述のように構成したダッシュサイレンサーDSを実施例1とし、この実施例1の透過音損失特性を、騒音の周波数との関係において、透過音損失試験により測定してみた。また、この測定にあたり、比較例1及び比較例2を準備してこれら両比較例1、2の透過音損失特性を、騒音の周波数との関係において、透過音損失試験により測定してみた。
なお、透過音損失特性における透過音損失は、入射音と透過音との差であって、当該差が小さいほど、透過音が大きいために透過音損失が低くて遮音性能が悪く、上記差が大きい程、透過音が小さいために透過音損失が高く遮音性能が良い。従って、透過音損失が高い程、音響感度が低く、また、透過音損失が低い程、音響感度が高い。
ここで、比較例1は、厚さ0.8(mm)の鉄板である。また、比較例2は、実施例1の中側層を有しない一側層と他側層の2層構造体である。当該比較例2において、一側層は、フェルトにより、厚さ20(mm)にて目付量1,000(g/m)でもって形成されており、他側層は、フェルトにより、厚さ5(mm)にて目付量1,400(g/m)でもって形成されている。なお、比較例2の厚さは、25(mm)である。また、比較例2において、一側層の体積密度は、実施例1の体積密度と同様の0.05(g/cm)であり、一方、他側層の体積密度は、実施例1の体積密度と同様の0.24(g/cm)である。
実施例1及び各比較例1、2の透過音損失特性を測定したところ、各グラフ1〜3が、それぞれ、図8にて示すような折れ線グラフとして得られた。グラフ1は、実施例1の透過音損失特性を表す。また、グラフ2は、比較例2の透過音損失特性を表すとともに、グラフ3は、比較例1の透過音損失特性を表す。
グラフ1によれば、透過音損失が、騒音の上記低周波数領域において、低下していないことが分かる。これは、次に述べる理由に基づく。
即ち、実施例1において一側層40と他側層60との間に介在する中側層50は、上述のごとく、非通気層であるため、空気層として機能しない。従って、騒音が中側層50に入射しても、当該中側層50は、空気層に起因するばね作用を発揮することなく、騒音の音圧のレベル変動に応じた膜振動を行う。これに伴い、他側層60も中側層50の膜振動に応じて振動する。
ここで、中側層50は、他側層60に比して非常に薄く、当該他側層60よりもはるかに軽量であることから、中側層50及び他側層60の各固有振動数は、互いに相違する。従って、中側層50及び他側層60は、その各振動態様において互いに異なるため、共振することはない。
よって、グラフ1及びグラフ2を対比すれば分かるように、実施例1は、騒音の全周波数範囲である200(Hz)〜5000(Hz)に亘り、比較例2の透過音損失特性と実質的に同様の透過音損失特性を発揮する。
ただし、実施例1において、一側層40が、上述したごとく、ダッシュパネル30に沿い配設されたとき、当該一側層40は、上述した通り、空気層として機能する。従って、騒音がエンジンルーム10からダッシュパネル30を介し実施例1に入射したとき、ダッシュパネル30、空気層としての一側層40及び非通気薄膜層としての中側層50からなる3層積層構造体において騒音の低周波数領域との関連で生じがちな透過共鳴現象が、上述のごとく、非通気薄膜層である中側層50と孔開き層である他側層60との積層構造でもって、良好に抑制され得る。
その結果、実施例1は、上述のごとくダッシュパネル30に沿い配設されても、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を良好に抑制しつつ、一側層40、中側層50及び他側層60にて、共に、中側層50の膜振動に応じた共振を招くことなく振動し得る。
また、実施例1の他側層60は、上記構成の孔開き層であるのに対し、比較例2の他側層は、通気層であるものの、他側層60にいうような開孔部を有さない。このため、実施例1の他側層60の目付量は、比較例2の他側層の目付量に比して軽量である。
換言すれば、実施例1のダッシュサイレンサーDSは、比較例2よりもはるかに軽量であるにもかかわらず、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を良好に抑制しつつ、比較例2と実質的に同様の透過音損失特性を発揮し得ることが分かる。なお、グラフ3によれば、実施例1の透過音損失特性は、比較例1の透過音損失特性に比べてはるかに良好であることが分かる。
さらに、実施例1及び比較例2の各吸音率特性を、騒音の周波数との関係において、残響室法吸音率試験により、測定してみた。これにより、各グラフ1−1及び2−1が、それぞれ、図9にて示す折線グラフとして得られた。ここで、グラフ1−1は、実施例1の吸音率特性を表し、グラフ2−1は、比較例2の吸音率特性を表す。
両グラフ1−1、2−1を対比してみると、実施例1の吸音率特性は、比較例2の吸音率特性と実質的に同様であることが分かる。
換言すれば、実施例1のダッシュサイレンサーDSは、上述したごとく、比較例2よりもはるかに軽量であるにもかかわらず、比較例2と実質的に同様の吸音率特性を発揮し得ることが分かる。
さらに、本発明者等は、実施例1のほかにも、他側層の質量及び開孔部の開孔率を種々変更することで、ダッシュサイレンサーを複数準備した。そして、これら各ダッシュサイレンサーについて上述と同様の測定を行った。その結果、他側層60の体積密度、厚さ及び目付量が、それぞれ、上述のごとく、0.1(g/cm)〜0.4(g/cm)、3(mm)〜15(mm)及び100(g/m)〜1600(g/m)であり、かつ、他側層の開孔率が、5〜50(%)にあれば、実施例1と実質的に同様のダッシュサイレンサーとしての防音効果が良好に得られることが分かった。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態を示しており、当該第2実施形態では、本発明をトラックに適用した例が示されている。当該トラックは、バックパネル70(バックボード70ともいう)を備えている。
当該バックパネル70は、図10にて示す縦断面湾曲形状を有するように形成されており、当該バックパネル70は、当該トラックの車室20aと当該トラックの荷台10aとの境界に設けられて、これら荷台10a及び車室20aを相互に区画している。
なお、本第2実施形態において、バックパネル70は、上記第1実施形態にて述べたダッシュパネル30と同様に、厚さ0.8(mm)の鉄板でもって形成されている。また、図10において、符号21は、車室20aのリアガラスを示し、符号Sは、車室20a内の座席を示す。
また、当該トラックは、図10にて示すごとく、バックパネルサイレンサーBSを備えている。このバックパネルサイレンサーBSは、バックパネル70と同様の縦断面湾曲形状にて、当該バックパネル70に沿い車室20a側から組み付けられている。なお、本第2実施形態では、バックパネルサイレンサーBSの外形面形状(図11参照)は、バックパネル70の外形面形状とほぼ同一となっている。
当該バックパネルサイレンサーBSは、図10及び図12にて示すごとく、上記第1実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSの一側層40、中側層50及び他側層60にそれぞれ対応する一側層80、中側層90及び他側層100を備えており、これら一側層80、中側層90及び他側層100は、順次、当該トラックの後側から前側にかけて積層して形成されている。
一側層80は、上記第1実施形態にて述べた一側層40と同様に、吸音層としての役割を果たすべく、当該一側層40と同様の形成材料により、当該一側層40と同様の体積密度、目付量及び厚さでもって、図12にて示す縦断面形状にて、バックパネル70に沿うように形成されている。
中側層90は、上記第1実施形態にて述べた中側層50と同様の非通気薄膜層として、図12にて示すごとく、一側層80に沿うように当該一側層40と同様の縦断面湾曲形状に形成されており、当該中側層90は、一側層80と他側層100との間に挟持されている(図12参照)。
本第2実施形態において、中側層90は、その縦断面湾曲形状において、上記第1実施形態にて述べた中側層50とは異なるものの、当該中側層90は、中側層50と同様に、当該中側層50の一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cにそれぞれ対応する一側融着フィルム、バリアフィルム及び他側融着フィルム(図示しない)を積層して形成されている。
当該中側層90において、上記一側融着フィルムは、上記第1実施形態にて述べた一側融着フィルム50aと同様の形成材料により、当該一側融着フィルム50aと同様の厚さにて形成されており、上記一側融着フィルムは、その後面にて、一側層80にその前面に沿い融着されている。
また、当該中側層90において、上記バリアフィルムは、上記第1実施形態にて述べたバリアフィルム50bと同様の形成材料により、当該バリアフィルム50bと同様の厚さでもって形成されており、上記バリアフィルムは、その後面にて、上記一側融着フィルムとその後面側から融着されている。
さらに、当該中側層90において、上記他側融着フィルムは、上記第1実施形態にて述べた他側融着フィルム50cと同様の形成材料により、当該他側融着フィルム50cと同様の厚さでもって形成されており、上記他側融着フィルムは、その後面にて、バリアフィルム50bにその前面側から融着されている。
他側層100は、上記第1実施形態にて述べた他側層60と同様の形成材料により、当該他側層60と同様の体積密度、厚さ及び目付量でもって、当該中側層90と同様の縦断面形状にて形成されており、当該他側層100は、図12にて示すごとく、中側層90に沿うように中側層90を介し一側層80に対向するように当該中側層90に沿い積層されている。
ここで、他側層100は、上記第1実施形態にて述べた他側層60と同様に孔開き層として構成されており、当該他側層100には、他側層60の複数の開孔部61に対応する複数の開孔部(図示しない)が、他側層100の全面に亘り、開孔部61と同様の開孔率でもって、分散して形成されている。その他の構成は、上記第1実施形態と実質的に同様である。
以上のように構成した本第2実施形態において、当該トラックのエンジンがその作動に伴いエンジン音を騒音として発生すると、当該騒音は、バックパネル70を介しバックパネルサイレンサーBSに入射する。
ここで、バックパネル70は、上記第1実施形態にて述べたダッシュパネル30と同様に鉄板で形成されていることから、バックパネル70に入射した騒音は、当該バックパネル70によりその非通気性のもとに部分的に遮音されて、バックパネルサイレンサーBSに入射する。
このようにして騒音がバックパネルサイレンサーBSに入射すると、当該騒音は、バックパネルサイレンサーBSに隣接する一側層80に入射する。ここで、一側層80は、上記第1実施形態にて述べた一側層40と同様に、フェルトからなる吸音層としての役割を果たすことから、一側層80に入射した騒音は、当該一側層80によりその通気性のもとに部分的に吸音されて当該一側層80を通り中側層90に入射する。
このようにして一側層80により部分的に吸音された騒音は、当該一側層80から中側層90に入射する。ここで、当該中側層90は、上記第1実施形態にて述べた中側層50と同様に、上述のごとく、一側融着フィルム、バリアフィルム及び他側融着フィルムを積層してなる非通気薄膜層である。
このため、上述のごとく中側層90に入射した騒音は、その音圧のレベル変動に応じて、中側層90に、上記第1実施形態にて述べた中側層50と同様の膜振動を生じさせる。これに伴い、中側層90は、その膜振動によって、入射騒音のエネルギーを消耗させる。換言すれば、中側層90に入射した騒音は、当該中側層の一側融着フィルム、バリアフィルム及び他側融着フィルムの各々の膜振動のもとに、順次、エネルギーを消耗して、良好に低減される。このことは、中側層80は、3層構造体の非通気薄膜層でもって、一側層80からの騒音を良好に遮音することを意味する。
このように遮音されて中側層90を透過した騒音は、他側層100に入射する。これに伴い、当該他側層100は、上記第1実施形態にて述べた中側層50の膜振動と同様に、騒音の音圧のレベル変動に伴う中側層90の膜振動に応じて当該膜振動の振動方向に振動する。
ここで、当該他側層100は、上記第1実施形態にて述べた他側層60と同様の形成材料でもって上述のように構成してなる孔開き層である。従って、他側層100に入射した騒音は、当該他側層100により、その形成材料であるフェルトでもって低減される。また、他側層100に入射した騒音は、他側層100の各開孔部を通過する過程において当該各開孔部の内周面部との間の摩擦接触に基づき低減される。
また、上述したように、バックパネルサイレンサーBSにおいては、一側層80は、多孔質材料により形成されていることから、当該一側層80は、上記第1実施形態にて述べた一側層40と同様に空気層に相当する。また、中側層90は、上述のごとく、非通気薄膜層である。従って、バックパネル70、一側層80及び中側層90からなる3層構造は、非通気薄膜層である中側層90とバックパネル70との間に空気層である一側層80を挟むことで、構成されている。
このため、一側層80が騒音の音圧の変動に対し空気層のようなばね作用を発揮することから、バックパネル70、一側層80及び中側層90は、騒音の音圧の変動に基づき共に全面的に振動する。従って、中側層90及び一側層80は、バックパネル70と共に、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
しかしながら、上述したように、中側層90に積層した他側層100は、孔開き層であることから、他側層100が当該中側層90の振動を受けると、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層90の対応部位は、中側層90の対応部位のみの一層構造であるから、中側層90の振動に併せて振動する。一方、孔開き層の層部分とこれに対する中側層90の対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
このため、上述のように、バックパネルサイレンサーBSが、中側層90及び一側層80にて、バックパネル70と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層90と他側層100との間に生ずる位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
従って、バックパネル70を介し当該バックパネルサイレンサーBSに入射する騒音は、中側層90と孔開き層である他側層100との積層構造に基づき低周波数領域における透過共鳴現象の発生を招くことなく、低周波数領域から高周波数領域にかけて広範囲に亘り、良好に吸音され得る。
このことは、バックパネル70を介し当該バックパネルサイレンサーBSに入射する騒音が、中側層90と孔開き層である他側層100との積層構造に基づき低周波数領域における透過共鳴現象の発生を招くことなく、低周波数領域から高周波数領域にかけて広範囲に亘り、良好に吸音され得ることを意味する。
以上説明したように、本第2実施形態では、バックパネルサイレンサーBSが、上述のような構成を有するように形成されているので、当該トラックの荷台10aからの騒音や当該トラックの後輪からの騒音が、バックパネルサイレンサーBSにより、良好に遮音し吸音されるので、バックパネルサイレンサーBSによる騒音に対する防音効果が、上記第1実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSによる場合と同様に、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘り、良好に達成され得る。その他の作用効果は上記第1実施形態と実質的に同様である。
(第3実施形態)
図13は、本発明の第3実施形態の要部を示している。当該第3実施形態においては、上記第1実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSにおいて、中側層110が、中側層50に代えて採用されている。
中側層110は、上記第1実施形態にて述べた非通気薄膜層である中側層50とは異なり、通気薄膜層として構成されている。中側層110は、一側層40に沿うように中側層50と同様縦断面湾曲形状に形成されており、当該中側層110は、上記第1実施形態にて述べた一側層40と他側層60との間に挟持されている(図2及び図13参照)。
本第3実施形態では、当該中側層110は、上記第1実施形態にて述べた非通気薄膜層である中側層50とは異なり、図13及び図14にて示すごとく、複数の開孔部111を備えている。
当該複数の開口部111は、それぞれ、中側層110に対しその厚さ方向に沿い横断面円形状にて貫通状に形成されている。ここで、当該複数の開孔部111は、中側層110の全面に亘り、所定の開孔率範囲以内の開孔率2.5(%)及び所定の微小開孔径範囲内の開孔径1(mm)でもって、分散するように形成されている。
ここで、中側層110は、図15にて示すごとく、上記第1実施形態にて述べた中側層50を構成する一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cにそれぞれ対応する一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cを積層して形成されている。一側融着フィルム110aは、中側層50の一側融着フィルム50aの形成材料及び厚さと同様の形成材料及び厚さでもって形成されており、当該一側融着フィルム110aは、その前面にて、一側層40にその後面に沿い融着されている。
バリアフィルム110bは、バリアフィルム50bの形成材料及び厚さと同様の形成材料及び厚さでもって形成されており、当該バリアフィルム110bは、その前面にて、一側融着フィルム110aの後面に融着されている。
他側融着フィルム110cは、中側層50の他側融着フィルム50cの形成材料及び厚さと同様の形成材料及び厚さでもって形成されており、当該他側融着フィルム110cは、その前面にて、バリアフィルム110bの後面に沿い融着されている。
しかして、中側層110に形成された複数の開口部111は、図15にて示すごとく、一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cの各対応部位に亘り貫通状に形成されている。なお、上記第1実施形態にて述べた他側層60は、中側層110を介し上記第1実施形態にて述べた一側層40に対向するように当該中側層110に沿い積層されている。
本第3実施形態において、一側融着フィルム110a及び他側融着フィルム110cの各形成材料は中側層50の一側融着フィルム50a及び他側融着フィルム50cの各形成材料と同様であり、バリアフィルム110bの形成材料は、中側層50のバリアフィルム50bの形成材料と同様であることから、上記第1実施形態と同様に、バリアフィルム110bを溶融することなく一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cを相互に融着することができる。
なお、中側層110の厚さは、中側層50の厚さと同様であり、一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cの各厚さの総和は、中側層50の一側融着フィルム50a、バリアフィルム50b及び他側融着フィルム50cの各厚さの総和と同様である。
本第3実施形態において、上述した所定の開孔率範囲及び所定の微小開孔径範囲は、それぞれ、上記第1実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSにおいて必要とされる周波数範囲内の周波数を有する騒音を、中側層110の膜振動と多孔質材料からなる孔開き層60の多孔質吸音機能により良好に吸音し得るのは勿論のこと、上記第1実施形態にて述べたダッシュパネル30、一側層40及び中側層50の3層積層構造体が騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象を、上記第1実施形態と同様に抑制し得るように、0.01(%)〜5(%)の範囲及び0.1(mm)〜2(mm)の範囲に設定されている。
ここで、所定の開孔率範囲及び所定の微小開孔径範囲が上述のごとく設定されているのは、中側層110の各開孔部111の開口率が、上述した所定の開口率範囲0.01(%)〜5(%)から外れたり、或いは中側層110の各開孔部111の開口径が、上述した所定の微小開孔径範囲0.1(mm)〜2(mm)から外れたりすると、中側層110においては、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を発生しないためである。
この点につきさらに詳細に言及すれば、上記第1実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSにおいて、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層50の3層積層構造体は、上述したごとく、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を発生して遮音性及び吸音性の低下を招くものの、騒音の高周波数領域における遮音性及び吸音性は良好である。つまり、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層50の3層積層構造体は、騒音の低周波数領域以外の周波数領域では、良好な遮音性及び吸音性を有する。
従って、上記第1実施形態では、中側層50に対し孔開き層である他側層60を積層して上述した騒音の低周波数領域における透過共鳴現象の発生を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、騒音の遮音性及び吸音性を良好にするようにした。なお、上記第1実施形態にいうダッシュサイレンサーDSが、仮に、ダッシュパネル30との関係にて透過共鳴現象を発生しない構成を有するとすれば、騒音の低周波数領域における吸音性及び遮音性は良好であるとしても、騒音の高周波数領域における吸音性及び遮音性が低くなる。
要するに、上記第1実施形態にいうダッシュサイレンサーDSは、上述した騒音の低周波数領域における透過共鳴現象を抑制することで、騒音の広い周波数範囲に亘り、吸音性及び遮音性を良好に確保するようにしたものである。
本第3実施形態においては、上述した所定の開孔率範囲及び所定の微小開孔径範囲を、それぞれ、0.01(%)〜5(%)の範囲及び0.1(mm)〜2(mm)の範囲に設定すれば、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層110からなる3層積層構造体は、上記第1実施形態と同様に、騒音の高周波数領域における吸音性及び遮音性を良好に維持するものの、騒音の低周波数領域にて透過共鳴現象を発生し易いことが本発明者等により見出された。このことは、本第3実施形態にいうダッシュサイレンサーDSにおいて、0.01(%)〜5(%)の範囲以内の開孔率及び0.1(mm)〜2(mm)の範囲以内の開孔径を有する中側層110は、通気薄膜層ではあるものの、上記第1実施形態にて述べた中側層50である非通気薄膜層である場合と実質的に同様の良好な吸音性及び遮音性を騒音の広い周波数範囲に亘り発揮し得ることを意味する。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第3実施形態において、騒音が、上記第1実施形態と同様に、ダッシュパネル30を通り遮音されながらダッシュサイレンサーDSの一側層40に入射すると、当該騒音は、上記第1実施形態と同様に、一側層40により吸音されながら中側層110に入射する。
ここで、当該中側層110は、上記第1実施形態にて述べ非通気薄膜層とは異なり、上述のごとく、一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cを積層してなり、かつ、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である。
然るに、中側層110の各開孔部111の開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)は、上述したごとく、それぞれ、所定の開孔率範囲及び所定の微小開孔径範囲に含まれる値であるから、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層110からなる3層積層構造体は、上記第1実施形態にて述べたダッシュパネル30、一側層40及び中側層50からなる3層積層構造体と実質的に同様に、騒音の低周波数領域との関係において透過共鳴現象を生じ易い。
従って、上述のごとく中側層110に入射した騒音は、その音圧のレベル変動に応じて中側層110に膜振動を生じさせる。これに伴い、中側層110に入射した騒音は、当該中側層110の複数の開孔部111及び一側融着フィルム110a、バリアフィルム110b及び他側融着フィルム110cの各々の膜振動のもとに、上記第1実施形態にて述べた中側層50の場合と実質的に同様に良好に低減される。このことは、中側層110は、非通気薄膜層である中側層50とは異なり、通気薄膜層として、一側層40からの騒音を良好に遮音することを意味する。
このように遮音されて中側層110を透過した騒音が、他側層60に入射すると、当該他側層60は、騒音の音圧のレベル変動に伴う中側層110の膜振動に応じて当該膜振動の振動方向に振動する。これに伴い、他側層60に入射した騒音は、上記第1実施形態と同様に、他側層60の各開孔部61を通過する過程において当該各開孔部61の内周面部との間の摩擦接触に基づき低減される。
また、本第3実施形態においても、一側層40は、上記第1実施形態にて述べたように、空気層に相当する。また、中側層110は、上述のごとく、通気薄膜層ではあるが、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である。従って、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層110からなる3層積層構造体は、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である中側層50とダッシュパネル30との間に空気層である一側層40を挟むことで、構成されている。
このため、一側層40が騒音の音圧の変動に対し空気層のようなばね作用を発揮することから、ダッシュパネル30、一側層40及び中側層110は、騒音の音圧の変動に基づき共に全面的に振動する。従って、中側層110及び一側層40は、ダッシュパネル30と共に、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111のもと、騒音の低周波数領域において透過共鳴現象を起こし易い。
しかしながら、上述したように、中側層110に積層した他側層60は、孔開き層であることから、孔開き層の孔開き部分とこれに対する中側層110の対応部位は、中側層110の対応部位のみの一層構造である。従って、他側層60が中側層110の振動を受けると、中側層110の振動に併せて振動する。一方、他側層60である孔開き層の層部分とこれに対する中側層110である非通気薄膜層に対応部位は、2層構造であるから、上述の一層構造の振動とは位相のずれを伴う振動をする。
このため、本第3実施形態においても、上述のように、ダッシュサイレンサーDSが、中側層110及び一側層40にて、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層110と他側層60との間に生ずる位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
このことは、ダッシュパネル30を介し当該ダッシュサイレンサーDSに入射する騒音が、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である中側層110と孔開き層である他側層60との積層構造に基づき、騒音の低周波数領域における透過共鳴現象の発生を招くことなく、低周波数領域から高周波数領域にかけて広範囲に亘り、良好に吸音され遮音され得ることを意味する。
以上説明したように、本第3実施形態では、ダッシュサイレンサーDSが、上述のような構成を有するように形成されている。従って、ダッシュサイレンサーDSが、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である中側層110及び一側層40にて、ダッシュパネル30と共に、騒音の低周波数領域において、透過共鳴現象を起こし易い状況にあっても、当該透過共鳴現象の発生が、上述した中側層110である通気薄膜層と他側層60である孔開き層との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に抑制され得る。
このことは、本第3実施形態においても、ダッシュサイレンサーDSにおいて騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象に起因する吸音性能の低下が、上述した中側層110と他側層60との間に生ずる振動の位相のずれに基づき、良好に防止され得ることを意味する。
これにより、当該ダッシュサイレンサーDSは、ダッシュパネル30との関連において、上述のように騒音の低周波数領域にて発生し易い透過共鳴現象を抑制することで、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広い周波数範囲において、当該騒音を良好に防音可能な車両用ダッシュサイレンサーとして提供され得る。
その結果、本第3実施形態において、エンジンルーム10からのエンジン音が、騒音として、ダッシュサイレンサーDSに入射しても、当該騒音は、その低周波数領域から高周波数領域に亘り良好に遮音し吸音される。このことは、ダッシュサイレンサーDSによるエンジン音に対する防音効果が、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘り、良好に達成され得ることを意味する。なお、その他の作用効果、上記第1実施形態と同様である。
ちなみに、本第3実施形態において、上述のように構成したダッシュサイレンサーDSを実施例4とし、この実施例4の透過音損失特性を、騒音の周波数との関係において、透過音損失試験により測定してみた。また、この測定にあたり、比較例3及び比較例5を準備してこれら両比較例3、5の透過音損失特性を、騒音の周波数との関係において、透過音損失試験により測定してみた。
ここで、比較例3は、上記第1実施形態にて述べた厚さ0.8(mm)の鉄板であって、比較例1に相当する。また、比較例5は、実施例4において他側層60を、複数の開孔部61形成していない他側孔無し層として構成したものである。従って、比較例5は、実施例4の一側層40及び中側層110に上記他側孔無し層からなる積層構造を有する。なお、比較例5は、実施例4の他側層60を上記他側孔無し層とした点を除き、当該実施例4と同様の構成を有する。
実施例4及び各比較例3、5の透過音損失特性を測定したところ、各グラフ4、5及び3が、それぞれ、図16にて示すような折れ線グラフとして得られた。グラフ4は、実施例4の透過音損失特性を表す。また、グラフ5は、比較例5の透過音損失特性を表す.なお、グラフ3は、比較例3の透過音損失特性を表すもので、図8のグラフ3と同様である。
グラフ4によれば、透過音損失が、騒音の上記低周波数領域において、低下していないことが分かる。これは、次に述べる理由に基づく。
即ち、実施例4において一側層40と他側層60との間に介在する中側層110は、上述のごとく、通気層であるが、当該中側層110は、開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である。
ここで、各開口部111の開孔率及び開孔径は、それぞれ、上述した所定の開孔率範囲及び所定の微小開孔径範囲に含まれる。このため、中側層110は、上記第1実施形態にて述べた中側層50である非通気層と実質的に同様の役割を果たすことから、空気層として機能しない。従って、騒音が中側層110に入射しても、当該中側層110は、空気層に起因するばね作用を発揮することなく、騒音の音圧のレベル変動に応じた膜振動を行う。これに伴い、他側層60も中側層110の膜振動に応じて振動する。
ここで、中側層110は、他側層60に比して非常に薄く、当該他側層60よりもはるかに軽量であることから、中側層110及び他側層60の各固有振動数は、互いに相違する。従って、中側層110及び他側層60は、その各振動態様において互いに異なるため、共振することはない。
よって、グラフ4及びグラフ5を対比すれば分かるように、実施例4は、騒音の全周波数範囲である200(Hz)〜5000(Hz)に亘り、比較例5の透過音損失特性と実質的に同様の傾向を有する透過音損失特性を発揮する。
ただし、実施例4において、一側層40が、上述したごとく、ダッシュパネル30に沿い配設されたとき、当該一側層40は、上述した通り、空気層として機能する。従って、騒音がエンジンルーム10からダッシュパネル30を介し実施例4に入射したとき、ダッシュパネル30、空気層である一側層40及び開孔率2.5(%)及び開孔径1(mm)を有する複数の開孔部111を形成してなる通気薄膜層である中側層110からなる3層積層構造体において騒音の低周波数領域との関連で生じがちな透過共鳴現象が、上述のごとく、通気薄膜層である中側層110と孔開き層である他側層60との積層構造でもって、良好に抑制され得る。
その結果、実施例4は、上述のごとくダッシュパネル30に沿い配設されても、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を良好に抑制しつつ、一側層40、中側層110及び他側層60にて、共に、中側層110の膜振動に応じた共振を招くことなく振動し得る。
また、実施例4の他側層60は、上記構成の孔開き層であるのに対し、比較例5の他側孔無し層は、通気層であるものの、他側層60にいうような開孔部を有さない。このため、実施例4の他側層60の目付量は、比較例5の他側層の目付量に比して軽量である。
換言すれば、実施例4のダッシュサイレンサーDSは、比較例5よりもはるかに軽量であるにもかかわらず、騒音の低周波数領域との関連にて生じがちな透過共鳴現象を良好に抑制しつつ、比較例5と実質的に同様の透過音損失特性を発揮し得ることが分かる。なお、グラフ3によれば、実施例4の透過音損失特性は、比較例3の透過音損失特性に比べてはるかに良好であることが分かる。
さらに、実施例4及び比較例5の各吸音率特性を、騒音の周波数との関係において、残響室法吸音率試験により、測定してみた。これにより、各グラフ4−1及び5−1が、それぞれ、図17にて示す折線グラフとして得られた。ここで、グラフ4−1は、実施例4の吸音率特性を表し、グラフ5−1は、比較例5の吸音率特性を表す。
両グラフ4−1、5−1を対比してみると、実施例4の吸音率特性は、比較例5の吸音率特性と実質的に同様の傾向を有することが分かる。換言すれば、実施例4のダッシュサイレンサーDSは、上述したごとく、比較例5よりもはるかに軽量であるにもかかわらず、比較例5と実質的に同様の吸音率特性を発揮し得ることが分かる。
さらに、本発明者等は、実施例4のほかにも、中側層の各開口部の開孔率及び開孔径や他側層の質量及び開孔部の開孔率を種々変更することで、ダッシュサイレンサーを複数準備した。そして、これら各ダッシュサイレンサーについて上述と同様の測定を行った。その結果、中側層の各開口部の開孔率及び開孔径が、それぞれ、上述した所定の開孔率範囲以内及び所定の微小開孔径範囲以内にあり、かつ、他側層60の体積密度、厚さ及び目付量が、それぞれ、上記第1実施形態にて述べたごとく、0.1(g/cm)〜0.4(g/cm)、3(mm)〜15(mm)及び100(g/m)〜1600(g/m)であり、かつ、他側層の開孔率が、5〜50(%)にあれば、実施例4と実質的に同様のダッシュサイレンサーとしての防音効果が良好に得られることが分かった。
なお、上記第2実施形態にて述べたバックパネルサイレンサーBSにおいて、中側層90が、上記第3実施形態にて述べた中側層110と同様の構成を有する通気薄膜層として形成されれば、当該バックパネルサイレンサーBSは、上記第3実施形態にて述べたダッシュサイレンサーDSと同様の作用効果を達成することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本発明の実施にあたり、中側層50或いは90である非通気薄膜層は、上記第1或いは第2の実施形態にて述べたフィルムの3層構造体に限ることなく、例えば、2枚或いは2層のフィルムの積層或いは3枚或いは3層のフィルムの積層等、各種の薄い膜でもって構成されてもよい。
(2)本発明の実施にあたり、中側層110である通気薄膜層は、上記第3実施形態にて述べたフィルムの3層構造体に限ることなく、例えば、上述した開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を形成してなる2枚或いは2層のフィルムの積層或いは3枚或いは3層のフィルムの積層等、各種の薄い膜でもって構成されてもよい。
(3)本発明の実施にあたり、一側層40或いは80または他側層60或いは100の形成材料は、上記第1或いは第2の実施形態にて述べたものに限ることなく、PETやウール等の有機繊維、グラスウール等の無機繊維の構造体材料或いはウレタンフォーム等の多孔質合成樹脂材料であってもよい。
(4)本発明の実施にあたり、他側層60は、孔開き層であれば、多孔質材料に限ることなく、種々の合成樹脂材料でもって形成されていてもよい。
(5)本発明の実施にあたり、ダッシュサイレンサーDSに対する騒音としては、エンジン音に限ることなく、車室内に入る種々の騒音を含めてもよい。また、バックパネルサイレンサーBSに対する騒音としては、荷台10aや後輪からの騒音に限ることなく、車室内に入る種々の騒音を含めてもよい。
(6)本発明の実施にあたり、ダッシュサイレンサーやバックパネルサイレンサーに限ることなく、フロアサイレンサー、ピラーサイレンサー、ルーフサイレンサー、ルームパーティションサイレンサー、フードサイレンサー、エンジンアンダカバーサイレンサー、フロアカーペット等に本発明を適用してもよい。
(7)本発明の実施にあたり、他側層の開孔形状は、円に限ることなく、菱形、三角形、四角形、長楕円形その他の楕円形等のようにどのような形状であってもよい。
(8)本発明の実施にあたり、上記第1実施形態にて述べたダッシュパネル30は、厚さ0.8(mm)の鉄板に限ることなく、エンジンルーム10及び車室20を相互に区画しかつ、ダッシュサイレンサーDSを支持するに適する金属板であれば、その厚さは、特に、0.8(mm)に限定されない。
BS…バックパネルサイレンサー、DS…ダッシュサイレンサー、
30…ダッシュパネル、40、80…一側層、70…バックパネル、
50、90、110…中側層、50a、110a…一側融着フィルム、
50b、110b…バリアフィルム、50c、110c…他側融着フィルム、
60、100…他側層、61、111…開孔部。

Claims (10)

  1. 多孔質材料により形成してなる一側層と、当該一側層に積層される中側層と、当該中側層を介し前記一側層に対向するように前記中側層に積層してなる他側層とを備えて、
    前記中側層は、非通気薄膜層でもって形成されており、
    前記他側層は、孔開き層でもって形成されている車両用防音体。
  2. 前記中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、前記非通気薄膜層として形成されており、
    前記他側層は、多孔質材料により複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であることを特徴とする請求項1に記載の車両用防音体。
  3. 前記中側層は、前記一側層に融着される熱可塑性材料製一側融着フィルムと、前記熱可塑性材料よりも融点の高い熱可塑性材料により形成されて前記一側融着フィルムを介し前記一側層に対向するように前記一側融着フィルムと融着されるバリアフィルムと、当該バリアフィルムの形成材料よりも融点の低い熱可塑性材料により形成されて前記バリアフィルムを介し前記一側融着フィルムに対向するように前記バリアフィルムに融着される他側融着フィルムとでもって、3層フィルム構造体として構成されており、
    前記他側層は、多孔質材料により複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であって、前記中側層の前記他側融着フィルムと融着されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用防音体。
  4. 多孔質材料により形成してなる一側層と、当該一側層に積層される中側層と、当該中側層を介し前記一側層に対向するように前記中側層に積層してなる他側層とを備えて、
    前記中側層は、騒音の低周波数領域との関連にて透過共鳴現象を発生し得る開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を分散状に形成してなる通気薄膜層でもって形成されており、
    前記他側層は、孔開き層でもって形成されている車両用防音体。
  5. 前記中側層は、少なくとも1枚のフィルムでもって、前記開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を形成してなる通気薄膜層として形成されており、
    前記他側層は、多孔質材料により複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であることを特徴とする請求項4に記載の車両用防音体。
  6. 前記中側層は、前記一側層に融着される熱可塑性材料製一側融着フィルムと、前記熱可塑性材料よりも融点の高い熱可塑性材料により形成されて前記一側融着フィルムを介し前記一側層に対向するように前記一側融着フィルムと融着されるバリアフィルムと、当該バリアフィルムの形成材料よりも融点の低い熱可塑性材料により形成されて前記バリアフィルムを介し前記一側融着フィルムに対向するように前記バリアフィルムに融着される他側融着フィルムとでもって、構成してなる3層フィルム構造体であって、前記開孔率及び開孔径を有する複数の開孔部を形成してなる3層フィルム構造体であり、
    前記他側層は、多孔質材料により複数の開孔部を分散状に有するように形成されている孔開き多孔質層であって、前記中側層の前記他側融着フィルムと融着されていることを特徴とする請求項5に記載の車両用防音体。
  7. 前記他側層は、騒音の低周波数領域から高周波数領域に亘る広周波数範囲にて前記騒音を軽減し得るような開孔率にて、前記複数の開孔部を形成してなることを特徴とする請求項3または6に記載の車両用防音体。
  8. 車両の車体の板状部材に装着されるサイレンサーにおいて、
    請求項1〜7のいずれか1つに記載の防音体が、前記一側層にて、前記車体の板状部材に装着されることを特徴とする車両用サイレンサー。
  9. 前記車両の車体の板状部材は、自動車の車体のエンジンルームと車室を区画するダッシュパネルであって、
    前記防音体は、前記一側層にて、ダッシュサイレンサーとして、前記ダッシュパネルに前記車室内側から装着されることを特徴とする請求項8に記載の車両用サイレンサー。
  10. 前記車両の車体の板状部材は、トラックの車体の荷台と車室とを区画するバックパネルであって、
    前記防音体は、前記一側層にて、バックパネルサイレンサーとして、前記バックパネルに前記車室内側から装着されることを特徴とする請求項8に記載の車両用サイレンサー。

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