JP2006151331A - 履帯式走行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 重量を大きくすることなく走行時の騒音の低減が効果的に図れる履帯式走行装置を提供すること。
【解決手段】履帯式走行装置1は、アイドラ3をトラックフレーム2に対して走行方向に移動自在とする遊動輪移動機構4と、アイドラ3と上転輪711との間、およびスプロケット5と上転輪721との間にそれぞれ配設される第1支持案内部91および第2支持案内部92とを備える。第1支持案内部91は、上転輪711,721の外径寸法よりも小さい外径寸法を有する第1ガイドローラ911と、第1ガイドローラ911を回転可能にヨーク41に取り付ける第1取付部材912とを備える。第2支持案内部92は、上転輪711,721の外径寸法よりも小さい外径寸法を有する第2ガイドローラ921と、第2ガイドローラ921を回転可能にトラックフレーム2に取り付ける第2取付部材922とを備える。
【選択図】 図1
Description
そこで、履帯と駆動輪との噛み合い音を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の技術では、上転輪と駆動輪の間のトラックフレーム上で、駆動輪の近傍位置に、この間の履帯に接触して回転する次位の上転輪を設ける。このような構成により、履帯を駆動輪に巻き込む際の多角形運動によるバタつき(以下、波打ち現象と呼称する)を少なくし、履帯と駆動輪との噛み合い音を低減させている。
また、上述した履帯の波打ち現象は、遊動輪の近傍位置でも起こるものである。このため、特許文献1に記載の技術のように駆動輪の近傍位置のみに次位の上転輪を配設する構成とした場合には、遊動輪の近傍位置にて起こる波打ち現象を少なくすることができず、遊動輪と履帯との衝突音を低減することができない。結果として、履帯式走行装置の走行時に生じる騒音を低減することが難しい。
ここで、駆動輪の近傍位置のみならず、遊動輪の近傍位置にも上転輪を配設する構成が考えられる。しかし、上述したように、上転輪は所定の強度を必要としその重量が比較的に大きいものを採用する必要があるため、履帯式走行装置全体の重量が大きくなってしまう、という問題がある。
また、遊動輪の近傍位置および駆動輪の近傍位置に第1ガイドローラおよび第2ガイドローラを配設することで、駆動輪の近傍位置にて起こる波打ち現象のみならず、遊動輪の近傍位置にて起こる波打ち現象も少なくすることができる。このため、遊動輪の近傍位置および駆動輪の近傍位置の双方から生じる騒音を低減でき、結果として、履帯式走行装置の走行時に生じる騒音を飛躍的に低減できる。
また、同様に、第2ガイドローラにおける履帯に接触する外周位置と、駆動輪および上転輪を結ぶ接線上における駆動輪の接点との間隔が、トラックリンクの連結間隔に対して1.5倍〜2.0倍に設定されているので、駆動輪と第1ガイドローラとの間での履帯の屈曲角を小さくし履帯の波打ち現象を抑制でき、駆動輪の近傍位置にて生じる騒音を効果的に低減できる。
したがって、第1ガイドローラおよび第2ガイドローラの位置を上述のように設定することで、履帯式走行装置の走行時に生じる音を効果的に低減できる。
ここで、上記間隔をトラックリンクの連結間隔の2.0倍よりも大きく設定した場合には、履帯の波打ち現象を抑制できず、騒音を効果的に低減することが難しい。また、上記間隔をトラックリンクの連結間隔の1.5倍よりも小さく設定した場合には、第1ガイドローラおよび第2ガイドローラを必要以上に小型化しなければならず、第1ガイドローラおよび第2ガイドローラに所定の強度を維持させることが難しい。
図1は、本実施形態に係る履帯式走行装置の概略構成を示す側面図である。
図2は、図1におけるII-II線の断面図である。
履帯式走行装置1は、ブルドーザ等の建設機械における図示しない車体の足回り装置として用いられるものである。この履帯式走行装置1は、図1に示すように、トラックフレーム2と、遊動輪としてのアイドラ3と、遊動輪移動機構4と、駆動輪としてのスプロケット5と、履帯6と、上転輪部7と、下転輪部8と、支持案内部9とを備える。
アイドラ3は、図1に示すように、トラックフレーム2の前方側に配設され、遊動輪移動機構4に回転可能に支持される。このアイドラ3は、図2に示すように、内部が中空となる円筒状に形成され、中心部分にシャフト31Aが円筒軸方向に挿通されるシャフト挿通部31を有している。また、このアイドラ3は、図2に示すように、幅方向略中央部分が両端部分に対して拡径するように形成され、該両端部分に履帯6(図1)を構成する後述する一対のトラックリンクが接触して転動する。
遊動輪移動機構4は、アイドラ3を回転可能に支持するとともにトラックフレーム2に対して前後方向に移動自在とする。この遊動輪移動機構4は、図2または図3に示すように、支持部としてのヨーク41と、ヨーク移動案内部42と、張力調整シリンダ43(図3)とを備える。
ヨーク41は、遊動輪移動機構4の前方側に位置し、アイドラ3を回転可能に支持するとともに、張力調整シリンダ43の伸縮運動をアイドラ3に伝達する。このヨーク41は、図3に示すように、腕部411と、連結部412とを備える。
腕部411は、具体的な図示は省略するが、アイドラ3の両面を挟むように先端側が左右に分岐して平行に延出する形状を有する。
この腕部411において、各先端側には、図2または図3に示すように、シャフト31Aの両端部分が圧入される円孔411Aがそれぞれ形成されている。そして、腕部411は、シャフト31Aを中心にアイドラ3を回転可能に支持する。
連結部412は、腕部411の基端側に接続し、腕部411と張力調整シリンダ43の後述するロッドとを連結する。そして、連結部412は、張力調整シリンダ43の伸縮動作を腕部411に伝達する。
中空部431は、図2に示すように、トラックフレーム2の内壁に固定され、ロッド432の一部および圧縮ばね433を内部に収納する。
ロッド432は、図3に示すように、前後方向に延びる略棒状部材で構成され、略中央部分よりも先端側には外側に拡径して圧縮ばね433の力を受ける受圧部432Aが形成されている。このロッド432は、基端側および受圧部432Aが中空部431内部に挿通され、先端側がヨーク41に向けて突出して連結部412に接続する。
そして、上述した遊動輪移動機構4は、履帯式走行装置1の走行時に履帯6が地面の形状に応じて変形し例えば履帯6の張力が増大するとヨーク41を介してロッド432を後方側に押圧する作用力が生じ、該作用力と圧縮ばね433の圧縮力とが均衡する位置にロッド432が位置付けられ、ヨーク41を介して適宜、アイドラ3が前後方向に移動する。このような構成では、履帯6の張力が増大した際に、アイドラ3とスプロケット5との離間距離を狭めて履帯式走行装置1に伝わる衝撃力を緩和できる。
履帯6は、アイドラ3およびスプロケット5に巻装され、スプロケット5の回転駆動により周回運動して履帯式走行装置1を走行させる。この履帯6は、図1に示すように、一対のトラックリンク61と、シュー62等を備える。
シュー62は、トラックチェーン61Aにおける各一対のトラックリンク61の接地面側に図示しないボルトによって締着されるものであり、履帯式走行装置1の走行時に地面と接触する部分である。
下転輪部8は、図1に示すように、上転輪部71,72と略同様に、略円柱形状を有し回転可能とする下転輪81と、トラックフレーム2の下面に取り付けられ下転輪81を回転可能に支持する下転輪支持部材82とを備える。この下転輪部8は、図1に示すように、複数(本実施形態では7つ)で構成され、所定距離離間した状態でそれぞれ配置される。そして、これら下転輪部8は、車体重量を分散して履帯6に伝える。
第1支持案内部91は、図1に示すように、アイドラ3と上転輪711との間に配設される。この第1支持案内部91は、図4に示すように、第1ガイドローラ911と、第1取付部材912とを備える。
第1取付部材912は、遊動輪移動機構4を構成するヨーク41の腕部411に第1ガイドローラ911を取り付ける部材である。この第1取付部材912は、図4に示すように、一対の接続部913と、ローラ支持部914と、一対の軸受け部915とを備える。
一対の接続部913は、図4に示すように、平面視略L字状の板体から構成され、L字垂直部分がヨーク41の腕部411の外側に位置し、L字水平部分が腕部411の上方側に位置するように配設される。そして、一対の接続部913は、図4に示すように、L字垂直部分が、ヨーク41の腕部411とヨーク移動案内部42とを締着させる4つのボルト44により、腕部411に対して締着される。
このローラ支持部914において、先端側は、図4に示すように、水平に配設される基端側に対して所定角度、上方側に屈曲するように形成されている。
また、このローラ支持部914において、先端側の上面には、具体的な図示を省略するが、第1ガイドローラ911に挿通されるシャフト911Aの形状に対応する凹部が形成され、該シャフト911Aの両端部分が前記凹部に配置される。
第1ガイドローラ911は、図4に示すように、ローラ支持部914および一対の軸受け部915により軸支されたシャフト911Aを中心として回転可能に構成され、トラックチェーン61Aと接触して転動し履帯6を支持案内する。この第1ガイドローラ911は、図4に示すように、両端部分が拡径した略円筒形状を有し、該両端部分にトラックチェーン61Aを構成する一対のトラックリンク61が接触して転動する。また、この第1ガイドローラ911は、図1に示すように、上転輪部7の上転輪711,721の外径寸法よりも小さい外径寸法を有している。
第2支持案内部92は、図1に示すように、上転輪721とスプロケット5との間に配設される。この第2支持案内部92は、図5に示すように、第2ガイドローラ921と、第2取付部材922とを備える。
第2取付部材922は、トラックフレーム2の上面に第2ガイドローラ921を取り付ける部材である。この第2取付部材922は、図5に示すように、一対の接続部923と、ローラ支持部924と、一対の軸受け部925とを備える。
一対の接続部923は、図5に示すように、トラックフレーム2の上面の幅方向に対向配置される。これら一対の接続部923は、図5に示すように、トラックフレーム2の上面の傾斜形状に対応して下面に傾斜を有する略直方体形状を有し、トラックフレーム2の上面に配設された状態では、上面が水平となる。
このローラ支持部924において、先端側は、第1支持案内部91のローラ支持部914と同様に、図5に示すように、水平に配設される基端側に対して所定角度、上方側に屈曲するように形成されている。また、ローラ支持部924の先端側の上面には、具体的な図示を省略するが、第1支持案内部91のローラ支持部914と同様に、第2ガイドローラ921に挿通されるシャフト921Aの形状に対応する凹部が形成され、該シャフト921Aの両端部分が前記凹部に配置される。
第2ガイドローラ921は、図5に示すように、ローラ支持部924および一対の軸受け部925により軸支されたシャフト921Aを中心として回転可能に構成され、トラックチェーン61Aと接触して転動する。この第2ガイドローラ921の形状は、第1ガイドローラ911と同様の形状を有している。
上述した第1ガイドローラ911は、通常状態(遊動輪移動機構4によりアイドラ3がスプロケット5側に移動していない状態)で、図6に示すように、第1ガイドローラ911におけるトラックチェーン61Aと接触する外周位置P1が、アイドラ3および上転輪711を結ぶ接線TL1上に位置するように第1取付部材912により取り付けられている。また、第1ガイドローラ911は、接線TL1上におけるアイドラ3の接点P2と、第1ガイドローラ911の外周位置P1との接線TL1方向の間隔D1がトラックリンク61のリンクピッチLp(図1)の1.5〜2.0倍となるように第1取付部材912により取り付けられている。
また、上述した第2ガイドローラ921も同様に、図6に示すように、第2ガイドローラ921におけるトラックチェーン61Aと接触する外周位置P3が、スプロケット5および上転輪721を結ぶ接線TL2上に位置するように第2取付部材922により取り付けられている。また、第2ガイドローラ921は、接線TL2上におけるスプロケット5の接点P4と、第2ガイドローラ921の外周位置P3との接線TL2方向の間隔D2がリンクピッチLp(図1)の1.5〜2.0倍となるように第2取付部材922により取り付けられている。
本実施形態では、間隔D1,D2がリンクピッチLpの1.5倍〜2.0倍に設定されているので、アイドラ3と第1ガイドローラ911との間、およびスプロケット5と第2ガイドローラ921との間での履帯6の屈曲角を小さくし履帯6の波打ち現象を抑制でき、アイドラ3の近傍位置およびスプロケット5の近傍位置にて生じる騒音を効果的に低減することができる。また、第1ガイドローラ911および第2ガイドローラ921を必要以上に小型化することがなく、第1ガイドローラ911および第2ガイドローラ921に所定の強度を維持させて第1ガイドローラ911および第2ガイドローラ921の劣化および破損を回避できる。
本実施形態では、第1ガイドローラ911が第1取付部材912により、アイドラ3を回転可能に支持するヨーク41に対して取り付けられているので、アイドラ3の動きに追従して第1ガイドローラ911を移動させることができる。このため、例えば、走行時における履帯6の張力変動による力を受けない位置に第1ガイドローラ911の位置を設定しておけば、遊動輪移動機構4にてアイドラ3が走行方向に移動した場合であっても、第1ガイドローラ911がアイドラ3とともに移動するので、略常時、第1ガイドローラ911の位置が走行時における履帯6の張力変動による力を受けない位置に設定されることとなる。したがって、第1ガイドローラ911をトラックフレーム2に取り付ける構成と比較して、第1ガイドローラ911にそれほど高い強度を必要とせず、すなわち、第1ガイドローラ911の小型化および軽量化を図れる。結果として、履帯式走行装置1の重量を大きくすることがない。
前記実施形態では、上転輪部7が第1上転輪部71および第2上転輪部72の2つで構成していたが、これに限らず、1つのみ、あるいは、3つ以上で構成してもよい。この場合、第1支持案内部91は、アイドラ3とアイドラ3に近接する側の上転輪との間に配設されていればよい。また、第2支持案内部92は、スプロケット5とスプロケット5に近接する側の上転輪との間に配設されていればよい。
前記実施形態では、第1ガイドローラ911は、第1取付部材912により、ヨーク41に対して取り付けられていたが、これに限らず、アイドラ3とともに走行方向に移動する部材であればいずれの部材に取り付けても構わない。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
[実施例1]
本実施例1は、前記実施形態において、第1ガイドローラ911の外周位置P1とアイドラ3の接点P2との間隔D1、および、第2ガイドローラ921の外周位置P3とスプロケット5の接点P4との間隔D2を以下のように設定して履帯式走行装置を製造した。
間隔D1;トラックリンク61のリンクピッチLpの2倍(2Lp:以下、リンクピッ
チLpのn倍を、nLpとして記載する)
間隔D2;2Lp
本実施例2は、前記実施例1における間隔D1および間隔D2を以下に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様に履帯式走行装置を製造した。
間隔D1;1.5Lp
間隔D2;2.0Lp
本実施例3、前記実施例1における間隔D1および間隔D2を以下に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様に履帯式走行装置を製造した。
間隔D1;2.5Lp
間隔D2;2.5Lp
本実施例4は、前記実施形態において、第1ガイドローラ911および第2ガイドローラ921の位置を以下のように設定して履帯式走行装置を製造した。その他の構成は、前記実施例1と同様である。
先ず、第1ガイドローラ911を接線TL1よりも16mm上方に位置するように設定した。
また、第2ガイドローラ921を接線TL2よりも6mm上方に位置するように設定した。
さらに、上記のように設定した状態で、アイドラ3および第1ガイドローラ911を結ぶ接線上におけるアイドラ3の接点と第1ガイドローラ911の接点との前記接線方向の間隔を2.0Lpに設定した。
さらにまた、上記のように設定した状態で、スプロケット5および第2ガイドローラ921を結ぶ接線上におけるスプロケット5の接点と第2ガイドローラ921の接点との前記接線方向の間隔を2.0Lpに設定した。
本比較例1は、前記実施形態において、第1支持案内部91および第2支持案内部92を取り付けずに履帯式走行装置を製造した。その他の構成は、前記実施例1と同様である。
本比較例2は、前記実施例4において、第2支持案内部92を取り付けずに履帯式走行装置を製造した。その他の構成は、前記実施例4と同様である。
エンジン(小松製作所社製:SA6D125E)、クーリングファン(小松製作所社製:スチール製ファン(外径1060mm))に搭載し、エンジン回転数が2060rpm、クーリングファン回転数が745rpmの状態で走行させ(前進F1:時速3.6km、後進R1:時速4.7km)、走行時における周囲騒音(ダイナミック騒音)、および近接騒音を騒音計(小野測器社製:LA−5110)にて測定した。なお、近接騒音の測定では、アイドラ3およびスプロケット5から水平方向に150mm離れた位置にてそれぞれ測定した。
一方、実施例1〜4では、表1に示すように、ダイナミック騒音および近接騒音ともに、比較例1,2よりも低い値を示し、騒音低減の効果を確認できた。
具体的に、実施例1〜3を比較した場合には、実施例3に対して、実施例1,2がダイナミック騒音および近接騒音が低い値を示し、間隔D1および間隔D2を1.5Lp〜2.0Lpに設定することで騒音の低減化がさらに図れることが確認できた。特に、実施例1で騒音低減効果があり、間隔D1および間隔D2の最適値が2.0Lpであることが確認できた。
さらに、実施例1および実施例4を比較した場合には、実施例4に対して、実施例1がダイナミック騒音および近接騒音ともに低い値を示し、接線TL1,TL2上に第1ガイドローラ911の外周位置P1および第2ガイドローラ921の外周位置P3をそれぞれ設定することで、騒音低減の最適化が図れることが確認できた。
Claims (3)
- 車両の足回りの骨組を構成するトラックフレーム(2)と、前記トラックフレーム(2)の一端側に配設される遊動輪(3)と、前記トラックフレーム(2)の他端側に配設される駆動輪(5)と、複数のトラックリンク(2)が無端状に連結されて前記遊動輪(3)および前記駆動輪(5)に巻装される履帯(6)と、前記トラックフレーム(2)の上方で前記履帯(6)に接触して転動し前記履帯(6)を支持案内する上転輪(711,721)とを備える履帯式走行装置(1)であって、
前記トラックフレーム(2)に取り付けられ、前記遊動輪(3)を前記トラックフレーム(2)に対して走行方向に移動自在とする遊動輪移動機構(4)と、
前記遊動輪(3)と前記上転輪(711)との間、および前記駆動輪(5)と前記上転輪(721)との間にそれぞれ配設され、前記履帯(6)を支持案内する第1支持案内部(91)および第2支持案内部(92)とを備え、
前記第1支持案内部(91)は、前記上転輪(711,721)の外径寸法よりも小さい外径寸法を有し前記履帯(6)に接触して転動する第1ガイドローラ(911)と、前記遊動輪(3)を回転可能に支持する支持部(41)に対して前記第1ガイドローラ(911)を回転可能に取り付ける第1取付部材(912)とで構成され、
前記第2支持案内部(92)は、前記上転輪(711,721)の外径寸法よりも小さい外径寸法を有し前記履帯(6)に接触して転動する第2ガイドローラ(921)と、前記トラックフレーム(2)の上面に対して前記第2ガイドローラ(921)を回転可能に取り付ける第2取付部材(922)とで構成されていることを特徴とする履帯式走行装置(1)。 - 請求項1に記載の履帯式走行装置(1)において、
前記第1ガイドローラ(911)は、該第1ガイドローラ(911)における前記履帯(6)に接触する外周位置(P1)が前記遊動輪(3)および前記上転輪(711)を結ぶ接線(TL1)近傍に位置するように前記第1取付部材(912)により取り付けられ、
前記第2ガイドローラ(921)は、該第2ガイドローラ(921)における前記履帯(6)に接触する外周位置(P3)が前記上転輪(721)および前記駆動輪(5)を結ぶ接線(TL2)近傍に位置するように前記第2取付部材(922)により取り付けられていることを特徴とする履帯式走行装置(1)。 - 請求項1または請求項2に記載の履帯式走行装置(1)において、
前記第1ガイドローラ(911)は、該第1ガイドローラ(911)における前記履帯(6)に接触する外周位置(P1)と、前記遊動輪(3)および前記上転輪(711)を結ぶ接線(TL1)上における前記遊動輪(3)の接点(P2)との前記接線(TL1)方向の間隔(D1)が、前記複数のトラックリンク(2)の連結間隔(Lp)に対して1.5倍〜2.0倍となるように前記第1取付部材(912)により取り付けられ、
前記第2ガイドローラ(921)は、該第2ガイドローラ(921)における前記履帯(6)に接触する外周位置(P3)と、前記駆動輪(5)および前記上転輪(721)を結ぶ接線上における前記駆動輪(5)の接点(P4)との前記接線(TL2)方向の間隔(D2)が、前記連結間隔(Lp)に対して1.5倍〜2.0倍となるように前記第2取付部材(922)により取り付けられていることを特徴とする履帯式走行装置(1)。
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