JPH10250646A - 履帯式走行装置 - Google Patents

履帯式走行装置

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JPH10250646A
JPH10250646A JP7065497A JP7065497A JPH10250646A JP H10250646 A JPH10250646 A JP H10250646A JP 7065497 A JP7065497 A JP 7065497A JP 7065497 A JP7065497 A JP 7065497A JP H10250646 A JPH10250646 A JP H10250646A
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JP
Japan
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crawler belt
idler wheel
yoke
side frame
crawler
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JP7065497A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishimori
博幸 西森
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遊動輪と上ローラとの間で履帯に「波打ち現
象」が生じるのを防止でき、遊動輪側で騒音等が発生す
るのを防止できるようにする。 【解決手段】 略コ字状をなす支持部材24と、支持部
材24上に着脱可能に設けた耐摩耗性部材25とから履
帯受けガイド23を構成する。そして、遊動輪17を上
側から跨ぐようにして履帯受けガイド23を遊動輪17
の外周側に設け、支持部材24の下端側をヨーク13の
各腕部14Aにそれぞれ一体に取付ける。これにより、
耐摩耗性部材25の各当接面25Bを遊動輪17に近い
位置で履帯19の下側から当接させる。また、各当接面
25Bは上ローラと遊動輪17との間での履帯19の傾
斜角に対応した傾斜面として形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の装軌式車両に好適に用いられる履
帯式走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、サイドフレームを有する車両の
トラックフレームと、前記サイドフレームの一端側に位
置してこのサイドフレームに移動可能に設けられたヨー
クと、このヨークに回転可能に支持され前記サイドフレ
ームの一端側に配設された遊動輪と、前記サイドフレー
ムの他端側に設けられアクチュエータにより回転駆動さ
れる駆動輪と、前記サイドフレームに沿って延びるよう
に前記駆動輪と遊動輪との間に巻装される履帯と、この
履帯を前記駆動輪と遊動輪との間で案内するため、前記
サイドフレームの上面側に設けられた上ローラと、前記
サイドフレームとヨークとの間に伸縮可能に設けられ前
記履帯の張力を調整する張力調整シリンダとからなる履
帯式走行装置は、例えば実開平4−100973号公報
(第1の従来技術)、実開昭55−127678号公報
(第2の従来技術という)等により知られている。
【0003】この種の各従来技術による履帯式走行装置
を、例えば油圧ショベル等の建設機械に用いる場合に
は、駆動輪を走行用の油圧モータ等のアクチュエータで
回転駆動させ、この回転によって履帯が駆動輪と遊動輪
との間で周回動作を行うことにより車両を前後方向等に
走行させる。そして、このように履帯が周回動作を行う
ときには、前記上ローラはサイドフレームの上面側で履
帯をガイドする。
【0004】また、油圧ショベルの走行時に履体が地面
の形状(起伏)に応じて変形し、例えば履帯の張力が増
大すると、ヨークを介した遊動輪が前記張力調整シリン
ダを駆動輪側へと縮小させる方向に押圧し、これに伴っ
て遊動輪がヨークと共に駆動輪側に近付くようにサイド
フレームに沿って移動することにより、遊動輪と駆動輪
との間の離間間隔を狭めて履帯の張力を調整している。
【0005】ここで、路上走行時等には油圧ショベルに
外部からの振動や衝撃等が頻繁に作用する。そして、こ
のような振動等が履帯に伝わると、この履帯はサイドフ
レームの上側となる遊動輪と駆動輪との間で上下方向に
大きく波打ちながら振動する(以下、これを「波打ち現
象」という)ようになり、このように履帯が「波打ち現
象」を起こすと、駆動輪および遊動輪等に履帯が繰返し
強く衝突してしまい、このときに打撃音等の騒音や振動
等を発生させてしまう。
【0006】そこで、前記各従来技術では、サイドフレ
ーム上に沿って設けた複数の上ローラのうちの1つの上
ローラを駆動輪の近傍位置に配設する構成とし、履帯を
駆動輪の近傍位置で前記上ローラを介してガイドするこ
とにより、履帯が駆動輪に直接衝突するのを防止し、こ
れによって履帯の「波打ち現象」に起因した騒音や振動
等の発生を低減するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した各
従来技術による油圧ショベルでは、履帯を駆動輪の近傍
位置で上ローラを介してガイドする構成とし、履帯が駆
動輪と上ローラとの間で「波打ち現象」を起こした場合
に、履帯が駆動輪に直接衝突するのを前記上ローラによ
り防止している。
【0008】しかし、このような履帯の「波打ち現象」
は上ローラと遊動輪との間でも起きる。しかも、起伏の
大きい未整地な路面等を走行したり、平坦路から緩やか
な勾配の坂道等を登り始めるときには、履帯の張力が大
きく変動するために、この履帯の張力を調整すべく張力
調整シリンダが前後方向に伸縮動作を繰返し、これに伴
ってヨークと一体となった遊動輪が前後方向等に大きく
振動するようになる。そして、このような遊動輪の振動
は履帯に直接伝わり、これによって上ローラと遊動輪と
の間での履帯の「波打ち現象」を増幅させてしまう。
【0009】この結果、遊動輪には履帯が繰返し強く衝
突してしまい、このときに固体音(カタカタ音)等が発
生する。そして、遊動輪は内部が中空構造をなしている
から、このような固体音は遊動輪内で共振、共鳴して、
騒音を増幅させてしまい、作業環境等が悪化してしまう
という問題がある。また、このような騒音や振動等は遊
動輪から比較的近い位置に配設される運転室等に伝わり
易く、運転室内での乗り心地等を悪化させてしまうとい
う問題がある。 そこで、このような問題点を解決する
ために、中空構造をなす遊動輪の両側面に振動減衰用の
樹脂部材を設けたものが実開平2−35892号公報等
に開示されている。また、遊動輪内にウレタン等の吸音
材を封入したものが実開平2−43781号公報等に開
示されている。
【0010】しかし、このような従来技術でも、前述し
たように路上走行時に履帯が「波打ち現象」を起こして
遊動輪に直接衝突すると、このときに固体音や金属音等
が発生するために、遊動輪側で生じる振動や騒音等を十
分に低減することが難しくなり、前記第1,第2の従来
技術とほぼ同様の問題が生じてしまう。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
なされたもので、本発明は路上走行時等に遊動輪と上ロ
ーラとの間での履帯の「波打ち現象」に起因して、遊動
輪側で振動や騒音等が発生するのを効果的に防止でき、
快適な作業環境を維持できると共に、運転室内での乗り
心地等を向上できるようにした履帯式走行装置を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、サイドフレームを有する車両のトラ
ックフレームと、前記サイドフレームの一端側に位置し
てこのサイドフレームに移動可能に設けられたヨーク
と、このヨークに回転可能に支持され前記サイドフレー
ムの一端側に配設された遊動輪と、前記サイドフレーム
の他端側に設けられアクチュエータにより回転駆動され
る駆動輪と、前記サイドフレームに沿って延びるように
前記駆動輪と遊動輪との間に巻装される履帯と、この履
帯を前記駆動輪と遊動輪との間で案内するため、前記サ
イドフレームの上面側に設けられた上ローラと、前記サ
イドフレームとヨークとの間に伸縮可能に設けられ前記
履帯の張力を調整する張力調整シリンダとからなる履帯
式走行装置に適用される。
【0013】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記ヨークには、遊動輪に近い位置で前
記履帯に下側から当接し、前記遊動輪と上ローラとの間
で前記履帯が振動するのを抑える履帯受けガイドを設け
る構成としたことにある。
【0014】このように構成することにより、路上走行
時等に履帯が「波打ち現象」を起こしながら大きく振動
した場合でも、履帯受けガイドで履帯を遊動輪に向けて
ガイドすることができ、これによって遊動輪と上ローラ
との間で履帯が振動するのを低減することができる。
【0015】しかも、前記履帯受けガイドをヨークに設
けているから、履帯の張力が大きく変動して張力調整シ
リンダが伸縮動作を繰返すような場合でも、履帯受けガ
イドを遊動輪およびヨークと一体となってサイドフレー
ムに対し前後方向に相対変位(移動)させることがで
き、これによって履帯受けガイドを常時遊動輪の近傍位
置に配置し続けることができる。また、堅土地盤、軟弱
地盤等の地盤の状態により履帯の張力が変化した場合、
すなわち張力調整シリンダが伸びた状態と縮んだ状態と
においても、履帯受けガイドと遊動輪との位置関係を変
化させずに保持することが可能である。
【0016】この結果、履帯が「波打ち現象」に起因し
て遊動輪に大きく衝突するのを履帯受けガイドにより確
実に抑えることができ、このような振動で遊動輪側から
騒音や振動等が発生をするのを防止することができる。
【0017】また、請求項2に記載の発明では、前記履
帯受けガイドは前記遊動輪を上側から跨ぐようにコ字形
状をなし、下端側が前記ヨークに取付けられ、上端側は
前記遊動輪の外周側に配設する構成としている。
【0018】上記構成によれば、コ字状をなす履帯受け
ガイドの下端側をヨークに取付けることにより、遊動輪
を上側から跨ぐようにして履帯受けガイドを設けること
ができ、これによって履帯受けガイドの上端側を遊動輪
の外周側に容易に配設することができると共に、この履
帯受けガイドの上端側を遊動輪の近傍位置で履帯に当接
させることができる。
【0019】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
履帯受けガイドを、上端側が前記遊動輪を上側から跨ぎ
下端側が前記ヨークに取付けられたコ字形状の支持部材
と、この支持部材の上端側に着脱可能に設けられ上面側
が前記履帯に当接する当接面となった耐摩耗性部材とか
ら構成している。
【0020】これにより、支持部材の上端側に着脱可能
に設けた耐摩耗性部材の当接面を履帯に直接当接させる
ことができ、これによって履帯受けガイド全体の耐摩耗
性を高めることができる。また、耐摩耗性部材が徐々に
摩耗、損傷されてきたときにも、この耐摩耗性部材の交
換作業等を容易に行うことができる。
【0021】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
前記耐摩耗性部材の当接面を、前記上ローラと遊動輪と
の間を斜めに延びる履帯の傾斜角に対応した角度をもっ
て形成している。この結果、耐摩耗性部材の当接面を上
ローラと遊動輪との間を斜めに延びる履帯に対して平行
に位置付けることができ、これによって前記当接面と履
帯との間で生じる摩擦抵抗を低減することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき説明する。
【0023】ここで、図1ないし図7は本発明の実施例
を示している。
【0024】図中、1は油圧ショベルの走行装置全体を
構成する下部走行体、2はこの下部走行体1上に旋回可
能に設けられた上部旋回体を示し、この上部旋回体2
は、運転室3、機械室4およびカウンタウェイト5等を
備え、上部旋回体2の前部中央には土砂等の掘削作業を
行う作業装置6が設けられている。ここで、運転室3の
下側近傍位置には図1に示すように後述の遊動輪17が
配設される。
【0025】7は下部走行体1を構成するトラックフレ
ームを示し、このトラックフレーム7は、その上側中央
部に上部旋回体2が旋回可能に取付けられたセンタフレ
ーム(図示せず)と、このセンターフレームの左,右両
側に設けられ前後方向に伸長した左,右のサイドフレー
ム8(一方のみ図示)とから大略構成されている。そし
て、サイドフレーム8は図3ないし図5に示す如く、上
側面としての上板部8A、底板部8Bおよび左,右の側
板部8C,8C等と、これらの各板部8A,8B,8C
の一端側に設けられた後述の遊動輪ブラケット10等と
から縦長の筐体として一体形成されている。また、サイ
ドフレーム8内にはその長さ方向に沿って筒状カバー9
が設けられ、この筒状カバー9内には後述する張力調整
シリンダ22が収容される。
【0026】10はサイドフレーム8の一端側に設けら
れた遊動輪ブラケットを示し、この遊動輪ブラケット1
0は図3および図6に示す如く、各側板部8Cから前方
に延設され、下端側が略「く」字状に折曲げられた左,
右の側板10A,10Bと、この側板10A,10Bの
上端側を左右方向で一体に連結した上板10Cとから略
コ字状をなした枠体として形成されている。そして、上
板10Cの中央部には一定の幅をもって前後方向に延び
る切欠部10Dが設けられ、この切欠部10Dは遊動輪
17および後述の履帯受けガイド23がサイドフレーム
8に対して前後方向に相対変位するのを許している。
【0027】11,12は遊動輪ブラケット10内に前
後方向に沿って設けられた左,右のガイド部材で、この
ガイド部材11,12のうちガイド部材11は、図6に
示す如く側板10Aの上部側から内向きに突出し、その
突出端側が略L字状に屈曲して上板10Cに固着された
上側ガイド板部11Aと、この上側ガイド板部11Aか
ら下側に離間した位置で側板10Aから上側ガイド板部
11Aと共に内向きに突出した下側ガイド板部11Bと
から構成されている。また、下側ガイド板部11Bの突
出端側には、前後方向に沿って補強板部11Cの基端側
が固着され、この補強板部11Cの先端側(下端側)は
側板10Aの下端側に固着されている。
【0028】また、ガイド部材12についてもガイド部
材11と同様に上側ガイド板部12A,下側ガイド板部
12Bおよび補強板部12Cから構成されている。そし
て、これらのガイド部材11,12はガイド板部11
A,11B間、およびガイド板部12A,12B間にそ
れぞれ後述するヨーク13の各軸受部15を配設するこ
とにより、各軸受部15を前後方向にそれぞれガイドす
るものである。
【0029】13は遊動輪ブラケット10内に配設され
たヨークを示し、このヨーク13は図5および図7に示
す如く、略U字状をなす板材から形成されたヨーク本体
14と、略直方体形状をなした左,右一対の軸受部1
5,15とから構成されている。そして、前記ヨーク本
体14は左右に分岐して平行に伸長する一対の腕部14
A,14Aと、この各腕部14Aの基端側に連結する連
結部14Bとからなり、前記各腕部14Aの先端側には
各軸受部15が一体的に取付けられている。また、この
軸受部15間には回転軸16の両端が廻り止め状態で取
付けられる。
【0030】そして、ヨーク13は、各軸受部15がガ
イド部材11,12のガイド板部11A,11B間、お
よびガイド板部12A,12B間にそれぞれ摺動可能に
配設されると共に、各軸受部15間で遊動輪17を回転
軸16を介して回転可能に支持するものである。また、
連結部14Bには、張力調整シリンダ22の一側ロッド
22B先端面が当接している。
【0031】ここで、ヨーク13の各腕部14Aは図6
に示すように、遊動輪17の両面側から一定寸法だけ軸
方向に離れた位置で各軸受部15の端面に取付けられ、
これによって各腕部14Aと遊動輪17との間で履帯受
けガイド23の各取付板部24Aを収容するための収容
スペースが確保される。
【0032】17はヨーク13を介してサイドフレーム
8の一端側に回転可能に設けられた遊動輪を示し、この
遊動輪17は図6に示す如く、内部がドーナツ状の中空
構造をなし、その中心部には回転軸16が軸方向に回転
可能に挿通されている。そして、遊動輪17は回転軸1
6を介してヨーク13の各軸受部15間で回転可能に支
持され、張力調整シリンダ22の伸,縮動作に伴ってヨ
ーク13と一体となって前後方向に移動する構成になっ
ている。
【0033】18はサイドフレーム8の他端側に回転可
能に設けられた駆動輪で、この駆動輪18は走行用アク
チュエータとしての油圧モータ(図示せず)等によって
回転駆動され、後述の履帯19を駆動させるものであ
る。
【0034】19,19は各遊動輪17と各駆動輪18
との間に巻装された一対の履帯(一方のみ図示)を示
し、この履帯19は図6に示す如く、左右に離間した一
対のトラックリンク19A,19Aと、この各トラック
リンク19Aを連結するように各トラックリンク19A
に設けられた板状のシュー19Bとからなる組み立てブ
ロックを無端状に連結して構成されている。
【0035】そして、履帯19は、後述の各上ローラ2
0および履帯受けガイド23を介してサイドフレーム8
の上側でガイドされると共に、サイドフレーム8の下側
では各下ローラ21を介してガイドされている。ここ
で、履帯19は図2に示す如く、各上ローラ20間を水
平に延び、前側の上ローラ20から図4に示すように一
定の傾斜角αをもって遊動輪17に向け斜めに延びてい
る。また、これと同様にして履帯19は後側の上ローラ
20から駆動輪18に向けて斜めに延びている。
【0036】20,20はサイドフレーム8の上板部8
A上に回転可能に設けられた前,後の上ローラ、21,
21,…はサイドフレーム8の底板部8B側に前後に離
間して回転可能に設けられた複数の下ローラを示してい
る。そして、各ローラ20,21は履帯19を遊動輪1
7と駆動輪18との間で案内するものである。
【0037】22はサイドフレーム8の筒状カバー9内
に設けられた張力調整シリンダを示し、この張力調整シ
リンダ22は図4および図5に示す如く、シリンダ22
Aと、基端側がシリンダ22A内に挿通され、先端側が
ヨーク13に向けて突出した一側ロッド22Bと、基端
側がシリンダ22A内に挿通され、突出端側が後向きに
伸長した他側ロッド(図示せず)と、シリンダ22Aの
外周側で一側ロッド22Bと他側ロッドとの間に縮装さ
れた圧縮ばね22Cとから大略構成されている。そし
て、張力調整シリンダ22は一側ロッド22Bの突出端
側がヨーク13の連結部14B端面に当接し、他側ロッ
ドの突出端側はサイドフレーム8の内壁部(図示せず)
等に離,接可能に当接している。
【0038】そして、張力調整シリンダ22は圧縮ばね
22Cにより一側ロッド22Bを常時伸長方向に付勢す
ると共に、ヨーク13等を介して遊動輪17を図4中の
矢示A方向に押圧し、一側ロッド22Bの伸長量に応じ
て履帯19の張力を調整するものである。
【0039】23は遊動輪17の近傍に位置してヨーク
13に設けられた履帯受けガイドを示し、この履帯受け
ガイド23は図3ないし図7に示す如く、略コ字形状を
なす板体から形成された支持部材24と、この支持部材
24の上端側に設けられた耐摩耗性部材25とから構成
されている。
【0040】ここで、前記支持部材24は、左,右の取
付板部24A,24Aと、この取付板部24A,24の
上端を左右方向で一体に連結した支持板部24Bとから
なっている。そして、この支持部材24は、遊動輪17
の外周側を上側から跨ぐようにして配設され、各取付板
部24Aの下端側が各ボルト26等を介してヨーク13
の各腕部14A内面側に一体的に取付けられている。
【0041】また、前記耐摩耗性部材25は耐摩耗性を
有する金属材料等から略直方体形状をなした角板材とし
て形成されている。なお、この耐摩耗性部材25はS4
5C等の金属材料に熱処理を施したものを採用するのが
好ましい。そして、耐摩耗性部材25は、その中央に前
後方向に沿って凹溝25Aが形成され、この凹溝25A
側から各ボルト27等を差込むことにより、支持板部2
4B上に着脱可能に取付けられている。
【0042】ここで、前記耐摩耗性部材25は、凹溝2
5Aの左右両側となる上側面が履帯19の各トラックリ
ンク19Aに対する当接面25B,25Bとなり、この
各当接面25Bは各トラックリンク19Aに対応して左
右両側に離間して配設されるものである。そして、この
各当接面25Bは図4および図7に示す如く、遊動輪1
7と前側の上ローラ20との間での履帯19の傾斜角α
にほぼ対応した傾斜面として形成されている。従って、
各当接面25Bは遊動輪17と上ローラ20との間を延
びる履帯19に対して平行に配設される。
【0043】そして、履帯受けガイド23は耐摩耗性部
材25の各当接面25Bが遊動輪17に近い位置で履帯
19の各トラックリンク19Aに下側から当接してガイ
ドすることにより、履帯19を遊動輪17に向けて滑ら
かに案内することができ、遊動輪17と上ローラ20と
の間での履帯19が振動したりするのを抑えるものであ
る。
【0044】本実施例による油圧ショベルの履帯式走行
装置は上述の如き構成を有するもので、次にその作動に
ついて説明する。
【0045】路上走行時には、駆動輪18を前記油圧モ
ータ等を介して回転駆動させ、履帯19をサイドフレー
ム8の上側と下側とでそれぞれ各ローラ20,21等を
介してガイドすることにより、履帯19は遊動輪17と
駆動輪18との間で周回動作を行い、これによって下部
走行体1を走行させる。
【0046】また、路上走行時に履帯19が地面の形状
(起伏)に応じて変形し、例えば履帯19の張力が増大
すると、ヨーク13を介した遊動輪17が張力調整シリ
ンダ22の一側ロッド22Bを図4中の矢示B方向へ作
用力が生じ、圧縮ばね22Cの圧縮力との釣り合いによ
って移動する。この結果、遊動輪17はヨーク13と共
に駆動輪18側に近付くようにサイドフレーム8に沿っ
て移動し、これによって遊動輪17と駆動輪18との間
の離間距離を狭めて下部走行体2に伝わる衝撃力を緩和
し、同時に履帯19の張力が変動する。
【0047】ところで、路上走行時等には当該油圧ショ
ベルに外部からの振動や衝撃等が頻繁に作用する。そし
て、このような振動等が履帯19に伝わると、この履帯
19はサイドフレーム8の上側において遊動輪17と駆
動輪18との間で「波打ち現象」を起こしながら大きく
振動するようになる。
【0048】しかも、未整地な起伏が激しい路面等を走
行するときには、張力調整シリンダ22は下部走行体2
に伝わる衝撃力を緩和すべく前後方向等に大きく振動す
るようになる。そして、このような遊動輪17の振動は
履帯19に直接伝わり、これによって遊動輪17と前側
の上ローラ20との間での履帯19の振動を増幅させて
しまう。
【0049】然るに本実施例では、履帯受けガイド23
の各取付板部24A下端側をヨーク13の各腕部14A
に一体的に取付け、この支持部材24の支持板部24B
上には耐摩耗性部材25を着脱可能に取付けると共に、
この耐摩耗性部材25の各当接面25Bを遊動輪17に
近い位置で各トラックリンク19Aに下側から当接させ
る構成としたから、前述したように履帯19が「波打ち
現象」を起こしながら大きく振動した場合でも、この履
帯19の各トラックリンク19Aを耐摩耗性部材25の
各当接面25Bに沿って遊動輪17側へとガイドするこ
とができ、これによって履帯19が各当接面25B上等
で上,下に振動したりするのを効果的に低減でき、履帯
19が遊動輪17に直接強く衝突したりするのを確実に
防止することができる。
【0050】しかも、履帯19の張力が大きく変動して
張力調整シリンダ22が伸縮動作を繰返すような場合で
も、履帯受けガイド23を遊動輪17およびヨーク13
と一体となって前後方向に変位させることができるか
ら、これによって耐摩耗性部材25を遊動輪17の近傍
位置で履帯19のトラックリンク19Aに常時当接させ
ることができる。
【0051】従って本実施例では、路上走行時に履帯1
9が「波打ち現象」を起こしながら振動するのを履帯受
けガイド23により確実に抑えることができ、これによ
って従来技術で述べたように履帯19が遊動輪17に直
接衝突して大きな振動や固体音等が発生するのを確実に
防止することができ、快適な作業環境を維持できる。そ
して、このような振動や騒音が遊動輪17から比較的近
い位置に配設される運転室3等に伝わることはなくな
り、運転室3内での乗り心地等を大幅に向上することが
できる。
【0052】また、耐摩耗性部材25の各当接面25B
を遊動輪17と上ローラ20との間での履帯19の傾斜
角αにほぼ対応して形成し、この各当接面25Bを履帯
19に沿って平行に配設したから、各当接面25Bと各
トラックリンク19Aとの間で生じる摩擦抵抗等を大幅
に低減することができ、これによって耐摩耗性部材25
が早期に摩耗、損傷等するのを確実に防止でき、耐摩耗
性部材25を含めた履帯受けガイド23の寿命等を一層
延ばすことができる。また、耐摩耗性部材25の交換時
期がきた場合でも、この耐摩耗性部材25をボルト27
等を介して容易に交換することができ、このような交換
作業時の作業性を向上できる。
【0053】なお、前記実施例では、履帯受けガイド2
3の各当接面25Bをそれぞれ履帯19の各トラックリ
ンク19Aにそれぞれ当接させるものとして述べたが、
本発明はこれに限らず、例えば各当接面25Bのうちの
一方の当接面25Bのみをトラックリンク19Aに当接
させる構成としてもよい。
【0054】また、前記実施例では、履帯受けガイド2
3の各取付板部24Aをヨーク13の各腕部14Aに取
付けるものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば連結部14B側に設けてもよいし、軸受部15側に
設けてもよい。
【0055】さらに、前記実施例では、履帯受けガイド
23を支持部材24と耐摩耗性部材25との2部材から
構成するものとして述べたが、これに替えて、例えば履
帯受けガイド23を耐摩耗性部材25と同様の部材から
略コ字状に形成してもよい。この場合でも、履帯受け部
材の交換作業をボルト26等により円滑に行うことがで
きる。
【0056】さらにまた、前記実施例では、履帯式走行
装置として油圧ショベルの下部走行体1を例に挙げて説
明したが、本発明はこれに限らず、例えば油圧クレー
ン、ブルトーザ等の装軌式車両にも広く適用できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、請求
項1に記載の如く、履帯受けガイドをヨークに一体に設
け、この履帯け受ガイドを遊動輪に近い位置で履帯に下
側から当接させる構成としたから、路上走行時に履帯が
「波打ち現象」を起こしながら振動するのを履帯受けガ
イドにより確実に抑えることができ、これによって従来
技術で述べたように履帯が遊動輪に直接衝突して大きな
振動や固体音等が発生するのを確実に防止することがで
き、快適な作業環境を維持できる。また、当該履帯式走
行装置を油圧ショベル等の建設機械に適用する場合に
は、前述した振動や騒音が遊動輪から比較的近い位置に
配設される運転室等に伝わることがなくなり、運転室内
での乗り心地等を大幅に向上することができる。
【0058】また、請求項2の発明では、履帯受けガイ
ドを前記遊動輪を上側から跨ぐようにコ字形状に形成し
たから、この履帯受けガイドの下端側を前記ヨークに取
付けることにより、履帯受けガイドの上端側を遊動輪の
外周側近傍位置で履帯に容易に当接させることができ、
これによって履帯受けガイドの全体構造を簡略化でき、
履帯受けガイドの製作を容易に行うことができる。
【0059】さらに、請求項3の発明では、前記履帯受
けガイドをコ字形状の支持部材と、この支持部材の上端
側に着脱可能に設けられた耐摩耗性部材とから構成した
からこの耐摩耗性部材の当接面を履帯に直接当接させる
ことができ、これによって履帯受けガイド全体の寿命等
を大幅に向上することができる。また、耐摩耗性部材の
交換時期がきた場合でも、この耐摩耗性部材を容易に交
換することができ、このような交換作業時の作業性を向
上することができる。
【0060】さらにまた、請求項4の発明では、耐摩耗
性部材の当接面を、上ローラと遊動輪との間を斜めに延
びる履帯の傾斜角に対応した角度をもって形成したか
ら、前記当接面を履帯に沿って平行に配設することがで
き、これによって履帯が遊動輪に一層円滑に巻き込ま
れ、履帯と遊動輪との衝突による固体音を大幅に低減す
ることができる。この結果、これによる騒音を低下させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による履帯式走行装置が設けら
れた油圧ショベルの全体図である。
【図2】図1中の下部走行体を示す拡大図である。
【図3】図2中の要部拡大図である。
【図4】図3中のサイドフレーム、遊動輪、履帯および
履帯受けガイド等を示す部分断面図である。
【図5】図4中の矢示V−V方向からみた断面図であ
る。
【図6】図3中の矢示VI−VI方向からみた拡大断面図で
ある。
【図7】図4中の遊動輪、ヨークおよび履帯受けガイド
等を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 7 トラックフレーム 8 サイドフレーム 8A 上板部(上面) 13 ヨーク 14 ヨーク本体 15 軸受部 17 遊動輪 18 駆動輪 19 履帯 20 上ローラ 22 張力調整シリンダ 23 履帯受けガイド 24 支持部材 25 耐摩耗性部材 25B 当接面 α 傾斜角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドフレームを有する車両のトラック
    フレームと、前記サイドフレームの一端側に位置してこ
    のサイドフレームに移動可能に設けられたヨークと、こ
    のヨークに回転可能に支持され前記サイドフレームの一
    端側に配設された遊動輪と、前記サイドフレームの他端
    側に設けられアクチュエータにより回転駆動される駆動
    輪と、前記サイドフレームに沿って延びるように前記駆
    動輪と遊動輪との間に巻装される履帯と、この履帯を前
    記駆動輪と遊動輪との間で案内するため、前記サイドフ
    レームの上面側に設けられた上ローラと、前記サイドフ
    レームとヨークとの間に伸縮可能に設けられ前記履帯の
    張力を調整する張力調整シリンダとからなる履帯式走行
    装置において、 前記ヨークには、前記遊動輪に近い位置で前記履帯に下
    側から当接し、前記遊動輪と上ローラとの間で前記履帯
    が振動するのを抑える履帯受けガイドを設ける構成とし
    たことを特徴とする履帯式走行装置。
  2. 【請求項2】 前記履帯受けガイドは前記遊動輪を上側
    から跨ぐようにコ字形状をなし、下端側が前記ヨークに
    取付けられ、上端側は前記遊動輪の外周側に配設する構
    成としてなる請求項1に記載の履帯式走行装置。
  3. 【請求項3】 前記履帯受けガイドは、上端側が前記遊
    動輪を上側から跨ぎ下端側が前記ヨークに取付けられた
    コ字形状の支持部材と、この支持部材の上端側に着脱可
    能に設けられ上面側が前記履帯に当接する当接面となっ
    た耐摩耗性部材とから構成してなる請求項1または2に
    記載の履帯式走行装置。
  4. 【請求項4】 前記耐摩耗性部材の当接面は、前記上ロ
    ーラと遊動輪との間を斜めに延びる履帯の傾斜角に対応
    した角度をもって形成してなる請求項3に記載の履帯式
    走行装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112550497A (zh) * 2021-03-01 2021-03-26 苏州澳昆智能机器人技术有限公司 一种自动装车机器人用行走组件
US11685453B2 (en) 2020-05-22 2023-06-27 Deere & Company Track tension management system and method
US11807321B2 (en) 2020-05-22 2023-11-07 Deere & Company Active tension system and method

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