JP2006142807A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】不良ノズルの発生状況によって視感度が異なることに着目し、不良ノズルの発生状況に応じて適確にプリンタの動作を制御できるようにすることにより、時間的なロスの発生がなく、生産性の向上を図ることのできるインクジェットプリンタを提供すること。
【解決手段】複数のノズルを有する記録ヘッド1と、前記記録ヘッド1の各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段8と、前記不良ノズル検出手段8により検出された不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクジェットプリンタに関し、詳しくは、記録ヘッドのノズルからインク滴が吐出されない不良ノズルの発生状況に応じて、適確にプリンタの動作を制御することのできるインクジェットプリンタに関する。
インクジェットプリンタは、微小なインク滴を記録ヘッドに形成された多数のノズルから記録媒体に向けて吐出し、該記録媒体にインク滴を着弾させることにより、記録媒体の所定の記録面に印画を行う。このようなインクジェットプリンタでは、乾燥インクやゴミ、埃等によってノズルに目詰まりが発生すると、インク滴が吐出されない不良ノズルとなって、画像に乱れを生じさせる原因となる。
このため、特許文献1には、記録ヘッドの各ノズルからのインク滴の吐出状態を検出する検出手段と記録ヘッドのクリーニングを行うクリーニング手段を設け、検出手段によってインク滴が吐出されない不良ノズルを検出すると共に、不良ノズルが検出された場合に、クリーニング手段によって記録ヘッドをクリーニングすることにより、記録ヘッドの状態回復を図る技術が提案されている。
また、特許文献2には、複数のフルライン型記録ヘッドで画像データを互いに補完して記録するように画像データを分配し、不良ノズルがある場合、その画像データを他の記録ヘッドの対応するノズルの画像データに重畳することにより、不良ノズルを他のノズルに代替させる技術が提案されている。
特開平8−118679号公報 特開平10−6488号公報
使用されるインクが淡色のイエローインクであるような場合、記録ヘッドの多数のノズルのうちの数箇所のノズルに不良ノズルが発生していても、画像中には目立ちにくいため、ユーザーは気にしないで印画を継続したい場合がある。一方、濃色の黒インクやマゼンタインク、シアンインクの場合、不良ノズルが1つあるだけでも画像中で目立つおそれがあるため、ユーザーが気にする場合もある。
また、記録ヘッド中に複数の不良ノズルが発生している場合、それらが1つの記録ヘッド中の多数のノズルのうちに散在している場合や複数の記録ヘッドに散在している場合の方が、たとえ同数の不良ノズルであっても、それらが1つの記録ヘッド中の隣接するノズルに集中している場合や複数の記録ヘッドのうちの1つの記録ヘッドに集中している場合に比べて、画像中では視覚的に気になりにくい。
更に、このような不良ノズルの視覚的な問題は記録媒体の種類によっても異なってくる。例えばインクジェットプリンタが捺染機である場合、不良ノズルが発生していても、タオル地に印画を行う場合は、比較的表面平滑な布地に印画するものに比べて気になりにくい。
しかし、特許文献1に記載の技術のように、不良ノズルが検出されるとクリーニング動作を実行するものでは、たとえ不良ノズルの発生が画像中で気になりにくい軽微なものであっても、不良ノズルが検出されるたびに印画が中断されてしまうため、その間の時間的なロス、クリーニング動作に伴うインクの消費等の問題がある。
また、不良ノズルが検出されるたびに、その数等の情報を記録ヘッド毎に表示させ、ユーザーに確認させることによって、クリーニング動作を実行するか否かの対応をユーザーに委ねるようにする方法も考えられている。しかし、頻繁に不良ノズルが発生するような場合、ユーザーは常に表示を確認できるように待機している必要がある。しかも、この場合も、不良ノズルが検出される度に頻繁に印画が中断されてしまうため、時間的なロスが発生する問題は何ら解決されない。
一方、特許文献2に記載の技術では、不良ノズルが発生しても直ちに印画が中断されることはないが、不良ノズルが発生した場合にそれを補完できる他のノズルの存在が必須であり、全ての記録ヘッド、全てのインクジェットプリンタに対して適用できる技術ではない。
そこで、本発明は、不良ノズルの発生状況に応じて適確にプリンタの動作の実行を制御できるようにすることにより、時間的なロスの発生がなく、生産性の向上を図ることのできるインクジェットプリンタを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
請求項1記載の発明は、複数のノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、前記不良ノズル検出手段により検出された不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
請求項2記載の発明は、複数のノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、プリンタの動作の続行を許可又は不許可とする不良ノズルの発生状況のレベルの入力を受け付ける受付手段と、前記判断手段により判断された不良ノズルの発生状況のレベルと、前記受付手段により受け付けられた不良ノズルの発生状況のレベルとに基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタである。
請求項3記載の発明は、複数のノズルを有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、前記判断手段により判断された不良ノズルの発生状況のレベルを表示する表示手段と、前記表示手段による表示結果に基づいてプリンタの動作の続行を許可又は不許可とするユーザーからの入力を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた入力に基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有し、前記動作制御手段は、前記表示手段による表示の結果に基づいて前記受付手段によりプリンタの動作の続行を許可する入力が受け付けられた場合、以後、前記判断手段による判断結果が前記受付手段によりプリンタの動作の続行を許可された不良ノズルの発生状況のレベルと同一の場合、前記受付手段に関わらずプリンタの動作を続行させるように制御することを特徴とするインクジェットプリンタである。
請求項4記載の発明は、前記判断手段により判断された前記不良ノズルの発生状況のレベルの判断結果に基づいて、前記動作制御手段は、プリンタの動作として、プリンタの印画動作を続行するか記録ヘッドの不良ノズルを回復させるためのクリーニング動作を実行するかを制御することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットプリンタである。
請求項5記載の発明は、前記不良ノズルの発生状況のレベルは、前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて、該不良ノズルが画像中において視覚的に気になり易いか否かを数値化したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタである。
請求項6記載の発明は、前記不良ノズルの発生状況は、隣接する不良ノズルの連続ノズル数の情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェットプリンタである。
請求項7記載の発明は、前記不良ノズルの発生状況は、当該の記録ヘッドのノズルから吐出されるインク滴の色に関する情報を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタである。
請求項8記載の発明は、前記記録ヘッドは複数であり、前記不良ノズルの発生状況のレベルは、記録ヘッド毎のレベルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタである。
請求項9記載の発明は、前記記録ヘッドは複数であり、前記不良ノズルの発生状況のレベルは、全記録ヘッドをまとめたレベルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタである。
請求項1記載の発明によれば、不良ノズルの発生状況に応じて適確にプリンタの動作を制御することができるので、不必要なクリーニング動作を実行することによる時間的なロスの発生がなく、それだけ生産性を向上させることができるようになる。
請求項2記載の発明によれば、ユーザー個々によって、諸事情に応じて任意にクリーニングレベルを設定でき、このクリーニングレベルに基づいてプリンタの動作を制御できるため、汎用性の高いプリンタとすることができる。
請求項3記載の発明によれば、不良ノズルが発生しても、ユーザーがそのときの画像を確認して問題ないレベルであると判断した場合には、以後、同様の不良ノズルの発生レベルであれば、逐一プリンタ動作を停滞させることなく自動的に印画を続行させることができるので、不良ノズルが検出される度に頻繁に印画が中断されてしまうことはなくなり、時間的なロスが発生する問題は解消される。
請求項4記載の発明によれば、不良ノズルの発生状況に応じて、プリンタの印画動作を続行するかクリーニング動作を実行するかを制御することができるので、不必要なクリーニング動作を実行することによる時間的なロスの発生がなく、それだけ生産性を向上させることができるようになる。
請求項5記載の発明によれば、不良ノズルの画像中における気になり易さを客観的に評価することができる。
請求項6記載の発明によれば、隣接する不良ノズルの連続ノズル数の情報は、画像中において視覚的に気になり易い要素であるため、この情報に基づくことによって適確にプリンタの動作を制御することができる。
請求項7記載の発明によれば、記録ヘッドのノズルから吐出されるインク滴の色に関する情報も、画像中において視覚的に気になり易い要素であるため、この情報に基づくことによって適確にプリンタの動作を制御することができる。
請求項8記載の発明によれば、不良ノズルの発生状況に応じて、複数の記録ヘッド毎にクリーニング動作等の必要性を判断できるため、視覚的に気になり難い色の記録ヘッドでの不良ノズルに対して等、不必要な動作を実行することがない。
請求項9記載の発明によれば、複数の記録ヘッドにおける不良ノズルの発生状況を全体として判断できるので、複数の記録ヘッドによって印画される画像において不良ノズルが視覚的に気になり易いか否かをより正確に判断することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1はインクジェットプリンタを示す要部斜視図、図2は不良ノズル検出装置によるインク滴の検出動作を説明する図、図3はインクジェットプリンタの主要部の内部構成を示すブロック図である。
図1において、1は記録ヘッドであり、ここでは濃色のイエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色の異なる色のインクを吐出する4個の記録ヘッド1a〜1dからなるものを例示しているが、記録ヘッドの数、色共に特に限定されない。全記録ヘッド1a〜1dは共通のキャリッジ2に搭載されている。キャリッジ2には、2つのプーリー4a、4b間に掛け渡されたワイヤー4の両端部が取り付けられていると共に、図中Aで示す主走査方向に沿って延びる平行な2本のガイドレール3に沿ってスライド可能に設けられている。一方のプーリー4bには、主走査モータ5が接続されており、キャリッジ2は、この主走査モータ5が回転駆動することによってワイヤー4に引っ張られてガイドレール3をスライドし、主走査方向Aに沿って往復移動する。
キャリッジ2の下方には搬送ベルト6が配設されている。搬送ベルト6は、図中Bで示す副走査方向に所定間隔をおいて配置された2本の搬送ローラ6a、6bの間に無端状に掛け渡されている。一方の搬送ローラ6bには副走査モータ7が駆動力を伝達可能に接続されており、この副走査モータ7が回転駆動することで、搬送ベルト6が回転し、搬送ベルト6上に載置される紙、プラスチックフィルム、布等の記録媒体Pを副走査方向Bに沿って搬送する。
8は不良ノズルを検出するための不良ノズル検出装置であり、キャリッジ2が搬送ベルト6上から外れた非印画位置まで移動してきた時に、その下方に対向するように配設されている。不良ノズル検出装置8は、LEDやレーザ等からなる発光素子8a、フォトダイオード等からなる受光素子8b、検出時に吐出されるインク滴を受け入れるインク受け皿8c及び受光信号の検出動作を行う検出部8d(図3参照)とにより構成されている。
不良ノズル検出装置8において、発光素子8aは、図2に示すように記録ヘッド1a〜1dの各ノズルから吐出されるインク滴aの通過を検出するための検出光Lを出射する。また、受光素子8bは、発光素子8aから出射された検出光Lを受光する。検出光Lは、記録ヘッド1a〜1dの主走査方向Aと直交し且つ各記録ヘッド1a〜1dのノズルの配列方向と平行であって、インク滴aの吐出方向に沿う高さ位置が記録ヘッド1a〜1dのノズル面の位置よりも低い位置となるように出射される。これにより、記録ヘッド1a〜1dのいずれかのノズル列が検出光L上に位置したときに、そのノズルから吐出されるインク滴aの進行経路は検出光Lと交叉する。従って、各ノズルに対して駆動信号を出力することにより検出光Lに向けてインク滴aを吐出させると、該吐出されたインク滴aは検出光Lを通過し、そのときの影が受光素子8bによって捉えられ、これが検出部8dによって検出されるが、駆動信号を出力した後に所定時間経過しても受光素子8bによって影が捉えられない場合、検出部8dによってインク滴aは検出されず、不良ノズルであることが検出される。
なお、ここでは、不良ノズル検出装置8は4個の記録ヘッド1a〜1dに対して1組の発光素子8aと受光素子8bとを有しており、記録ヘッド1a〜1d毎に検出を行うようになっているが、発光素子8aと受光素子8bとの組は記録ヘッドの配設数と同数設け、複数の記録ヘッドに対して同時に検出するようにしてもよい。
9は記録ヘッド1a〜1dをクリーニングするためのクリーニング装置であり、キャリッジ2が不良ノズル検出装置8から更に移動してきた時に、その下方に対向するように配設されている。クリーニング装置9は、記録ヘッド1a〜1dのノズル面に密着することで、ノズルからインクを強制的に吸引して目詰まり等を回復させるための記録ヘッド1a〜1dと同数の吸引キャップ9aと、ノズル面をワイピングして該ノズル面に付着しているインクを拭き取り清掃するための板状のゴム等の弾性部材からなるワイピング部材9bとが共通の基台9c上に設けられている。
各吸引キャップ9aは、それぞれ吸引ホース9eを介して吸引ポンプ9dと繋がっており、この吸引ポンプ9dが駆動することにより、記録ヘッド1a〜1dのノズル面に密着した吸引キャップ9a内を負圧状態にし、ノズルからインクを強制的に吸引する。吸引された廃インクは、吸引ホース9eを通って図示しない廃インクタンクに排出される。
また、基台9cは、昇降モータ9f(図3参照)によって昇降動作可能とされており、この昇降モータ9fを駆動させることによって吸引キャップ9aのノズル面への密着動作及び離反動作が行われる。また、基台9cは、ワイピングモータ9g(図3参照)によって主走査方向Aに沿って往復移動可能とされており、このワイピングモータ9gを駆動させることによってワイピング部材9bを記録ヘッド1a〜1dのノズル面に摺擦させ、該ノズル面に付着している汚れやインクを拭き取る。なお、クリーニング装置9は、吸引キャップ9a又はワイピング部材9bのいずれか一方の機能のみでもよい。
このインクジェットプリンタは、図3に示すコントローラ100がモータ駆動部102を制御して主走査モータ5を駆動することによりキャリッジ2を主走査方向Aに沿って移動させ、この移動の過程で、該コントローラ100が所定のタイミングで記録ヘッド1a〜1d毎に設けられたヘッド駆動部101を制御することにより、記録ヘッド1a〜1dから搬送ベルト6上に停止している記録媒体Pに向けてインク滴を吐出する。そして、キャリッジ2の1主走査が終了すると、コントローラ100はモータ駆動部103を制御して副走査モータ7を駆動することにより搬送ローラ6bを回転させ、搬送ベルト6を間欠的に回転させて記録媒体Pを所定量だけ搬送し、上記と同様に次の主走査及びインク滴の吐出を行う動作を繰り返していくことで、記録媒体P上に画像データに応じた画像を記録する。
なお、図3において、104は昇降モータ9fの駆動を制御するモータ駆動部、105は吸引ポンプ9dの駆動を制御するモータ駆動部、106はワイピングモータ9gの駆動を制御するモータ駆動部である。
コントローラ100は、不良ノズル検出装置8によって不良ノズルを検出すると、その不良ノズルの検出結果に基づいて不良ノズルの発生状況のレベルを判断する。
不良ノズルの発生状況には、隣接する不良ノズルの連続ノズル数、不良ノズルのインクの色、不良ノズルのインク滴量の大小が挙げられる。
隣接する不良ノズルの連続ノズル数を不良ノズルの発生状況とするのは、不良ノズルが単独で発生している場合よりも、不良ノズルが隣接して多数連続している方が、画像中において視覚的に気になり易いためである。また、不良ノズルのインクの色を不良ノズルの発生状況とするのは、淡色のイエローインクよりも濃色の黒インクやマゼンタインク、シアンインクの方が、画像中において視覚的に気になり易いためである。更に、不良ノズルのインク滴量の大小を不良ノズルの発生状況とするのは、小インク滴よりも大インク滴の方が、画像中において視覚的に気になり易いためである。
不良ノズルの発生状況のレベルとは、これら不良ノズルの発生状況から、その不良ノズルが画像中において視覚的に気になり易いか否かを数値化したものであり、以下、本明細書では「視感度評価値」という。この不良ノズルの発生状況のレベルは、コントローラ100において、不良ノズル検出装置8の検出結果に基づいて算出され、その算出結果から判断される。
この不良ノズルの発生状況のレベルを算出するため、コントローラ100には、不良ノズルのインクの色、不良ノズルの連続ノズル数、インク滴量の大小の情報に、それぞれ視感度(画像中の気になり易さ)に合わせた重み付けを持たせた視感度係数テーブルが、図示しない不揮発メモリ内に予め設定されており、コントローラ100は、不良ノズル検出装置8による検出結果とこの視感度係数テーブルとに基づいて、所定の演算式に従って視感度評価値を算出する。特に、不良ノズルの連続ノズル数や不良ノズルの色は、画像中において視覚的に気になり易い要素であるため、不良ノズルの発生状況として、これら不良ノズルの連続ノズル数と不良ノズルの色の少なくともいずれかを検出し、これによって視感度係数テーブルを設定しておくことが好ましい。
コントローラ100に設定されている視感度係数テーブルの一例を図4に示す。ここには、(a)不良ノズルのインクの色の視感度係数テーブル、(b)不良ノズルの連続ノズル数の視感度係数テーブル及び(c)インク滴量の視感度係数テーブルの3つのテーブルを有している場合を示している。
図4(a)のインクの色の視感度係数テーブルについては、濃色インクよりも淡色インクの方が視覚的に気になりにくいため、視感度係数kは淡色インクの方が低く、その中でもイエローインクは最も見えにくいため、視感度係数kは最も低く設定される。
また、図4(b)の連続ノズル数の視感度係数テーブルについては、不良ノズルがノズル列中に散在しているよりも、連続している方が視覚的に気になり易いため、連続ノズル数が増加するにつれて視感度係数kは大きく設定される。
更に、図4(c)のインク滴量の視感度係数テーブルについては、インク滴量が小さい方が視覚的に気になりにくいため、視感度係数kは小さく設定される。
視感度評価値は、各記録ヘッド毎に算出することができる。記録ヘッド毎の視感度評価値Snの算出例を示す。例えば、視感度評価値Snは次式に示すように、異なる視感度係数テーブルの視感度係数同士を掛け合わせた値として算出することができる。
Figure 2006142807
また、視感度評価値は、全記録ヘッドをまとめた値として算出することもできる。全記録ヘッドの視感度評価値Stは、全ての記録ヘッドに関して、次式に示すように記録ヘッド毎の視感度評価値Snを加算した値として算出することができる。
Figure 2006142807
コントローラ100は、適宜のタイミング、例えば電源投入直後、印画開始直前、インク交換後、記録ヘッド交換後、記録媒体交換後、キャリッジ2の所定回数走査後等に、不良ノズル検出装置8によって不良ノズルの検出動作を実行した後は、その検出結果に基づいて視感度評価値を算出することによって不良ノズルの発生状況のレベルを判断し、その判断結果を後述する表示部300に表示させる。
図3において、200は印画動作の続行を許可又は不許可とするユーザーからの選択的な入力を受け付けるための選択スイッチ、300は不良ノズル検出装置8の検出結果に基づく不良ノズルの発生状況のレベルの他、その不良ノズルの数、色、連続数、インク滴量等の詳細情報等の各種情報を表示するための液晶パネル等のモニター画面からなる表示部である。
選択スイッチ200は、表示部300に表示された不良ノズルの発生状況のレベルの情報に基づいてユーザーが判断することにより、印画動作をそのまま続行させるか停止させるかを選択する入力を受け付け、その選択結果をコントローラ100に入力する。コントローラ100は、不良ノズルの発生状況のレベルを判断した後は、この選択スイッチ200の入力結果に応じて次のプリンタの動作の実行を制御する。
このプリンタの動作は、選択スイッチ200により印画続行許可が選択された場合は印画続行動作であり、印画続行不許可が選択された場合は、クリーニング装置9による記録ヘッド1a〜1dのクリーニング動作等が挙げられる。
コントローラ100は、選択スイッチ200によりユーザーから印画続行許可が選択された場合、その表示部300に表示させた不良ノズルの発生状況のレベルを図示しない記憶部に記憶しておく。
次に、コントローラ100において、プリンタ動作を実行するための制御の一例について、図5に示すフロー図を用いて説明する。
まず、コントローラ100は、発光素子8aを点灯させて不良ノズル検出装置8を稼動させ、モータ駆動部102を制御して主走査モータ5を駆動させることによりキャリッジ2を不良ノズル検出装置8の上方まで移動させた後、各記録ヘッド1a〜1dのヘッド駆動部101を制御して、各記録ヘッド1a〜1dの各ノズル毎にインク滴を吐出させて不良ノズルの検出を実行する(1001)。
1つの記録ヘッド、例えば記録ヘッド1aについて、不良ノズル検出装置8によって不良ノズルの検出が実行されると、その検出結果はコントローラ100に入力される。コントローラ100では、この検出結果に基づいて記録ヘッド1aの不良ノズルの発生状況を判別し、その不良ノズルの発生状況と予め記憶されている不良ノズルの発生状況に応じた視感度係数テーブル(図4参照)とに基づいて視感度評価値Snを算出する(1002)。
ここで、記録ヘッド1a〜1dの各ノズルに、図6に示すように不良ノズルが発生している場合における視感度評価値Sn及び視感度評価値Stの算出例について説明する。なお、図6において、○は正常ノズル、●は不良ノズルを示しており、インク滴量は小液滴であるものとする。
図6に示す記録ヘッド1a〜1dの視感度評価値Snを、上記式に基づいて算出すると、濃色の黒インクを吐出する記録ヘッド1aでは、1つの不良ノズルと、3つの連続する不良ノズルと、2つの連続する不良ノズルが発生していることから、図4の視感度係数テーブルより、視感度評価値Snは、インクの色(濃黒)の視感度係数「3」×(連続ノズル数「1」×連続ノズル数の視感度係数「1」+連続ノズル数「3」×連続ノズル数の視感度係数「3」+連続ノズル数「2」×連続ノズル数の視感度係数「2」)×インク滴量の視感度係数「1」=42となる。
かかる視感度評価値Snの算出は全記録ヘッドについて行い、全記録ヘッドについて終了するまで上記1001及び1002のステップを繰り返す(1003)。従って、図6に示す記録ヘッド1a〜1bの場合、同様に、濃色のイエローインクを吐出する記録ヘッド1bでは、「2」×(「4」×「4」)×「1」=32、濃色のマゼンタインクを吐出する記録ヘッド1cでは、「3」×(「2」×「2」+「1」×「1」)×「1」=15、濃色のシアンインクを吐出する記録ヘッド1dでは、「3」×(「1」×「1」+「1」×「1」)×「1」=6となる。
全記録ヘッド1a〜1dについて視感度評価値Snを算出すると、次いで、コントローラ100は、全記録ヘッド1a〜1dの各視感度評価値Snを加算した視感度評価値Stを算出する(1004)。この視感度評価値Stを上記式に基づいて算出すると、図6に示す記録ヘッド1a〜1dの場合、42+32+15+6=95となる。
なお、視感度評価値Snの算出の仕方としては、前述の例に限られず、記録ヘッド毎の不良ノズルの発生状況を人の視覚で捉えた評価の代替値として、色による重み付けがなされると共に、不良ノズルが連続すると記録ヘッドによって形成する画像の欠陥が視覚的に目立ち易いことを表すようになっていればよい。
例えば、次式で表されるような値を視感度評価値Snとして用いてもよい。
Figure 2006142807
次いで、コントローラ100は、全記録ヘッド1a〜1dの各視感度評価値Snを加算した視感度評価値Stを算出すると、これを表示部300に表示させる(1005)。
ここで、コントローラ100は、既に視感度評価値Stが算出されて、その視感度評価値Stが、ユーザーからの選択スイッチ200の操作によって印画続行許可が選択されたことにより記憶されているか否かを判断し(1006)、記憶されていない場合は、ユーザーからの選択スイッチ200の入力を待つ(1007)。
この間、ユーザーは印画状態を目視確認し、不良ノズルが画像に与えている影響を判断する。そして、ユーザーは印画を続行するか否かを判断し、選択スイッチ200を操作する。その結果、ユーザーから選択スイッチ200によって印画続行許可が選択された場合、コントローラ100は、その視感度評価値Stを記憶しておき(1008)、印画続行処理に入る(1009)。
上記1007のステップにおいて、ユーザーから選択スイッチ200によって印画続行不許可が選択された場合、コントローラ100はモータ駆動部102を制御して更に主走査モータ5を駆動させ、キャリッジ2をクリーニング装置9まで移動させた後、全ての記録ヘッド1a〜1bについて吸引キャップ9a、ワイピング部材9bによるクリーニングを実行した後(1010)、印画続行処理に移る(1009)。
また、上記1006のステップにおいて、既に視感度評価値Stが算出されて、その視感度評価値Stが、ユーザーからの選択スイッチ200の操作によって印画続行許可が選択されたことにより記憶されている場合、今回の表示部300に表示された視感度評価値Stと記憶されている視感度評価値Stとを比較する(1011)。
その結果、今回の表示部300に表示された視感度評価値Stが既に記憶されている視感度評価値Stと同じ又は優れた評価値である場合、選択スイッチ200によるユーザーからの判断を待つことなく、速やかに印画続行処理に移る(1009)。また、今回の表示部300に表示された視感度評価値Stが既に記憶されている視感度評価値Stよりも劣っている場合は、上記1007のステップに移り、選択スイッチ200によるユーザーからの判断を待つ処理に入る。
これによれば、不良ノズルが発生しても、ユーザーがそのときの画像を確認して問題ないレベルであると判断した場合には、以後、同様の不良ノズルの発生レベルであれば、逐一プリンタ動作を停滞させることなく自動的に印画を続行させることができるので、不良ノズルが検出される度に頻繁に印画が中断されてしまうことはなくなり、時間的なロスが発生する問題は解消される。
なお、上記1010のステップにおいてクリーニング処理が行われた後、再び上記1001のステップに移ることにより、再度不良ノズルを検出して不良ノズルの回復状態を確認するように制御することも好ましい。このとき、再度クリーニングした結果、再び不良ノズルの発生状況のレベルが同様のレベルであった場合には、印画続行不可能として表示部300に警告表示等を行い、ヘッド交換等を促すようにしてもよい。
図7は、別の態様に係るインクジェットプリンタの主要部の内部構成を示すブロック図である。図3と同一符号は同一構成を示しているので、ここでの詳細な説明は省略する。
このインクジェットプリンタは、図3に示す選択スイッチ200に代えてクリーニングレベル設定部400が設けられている。クリーニングレベル設定部400は、ユーザー操作によってクリーニングレベルの設定を受け付け、その設定結果をコントローラ100に入力する。
ここでクリーニングレベルとは、不良ノズル検出装置8によって検出された不良ノズルの発生状況に応じて、記録ヘッド1に対してクリーニングを実行するか否かの基準のことである。このクリーニングレベルは、クリーニング動作を実行する必要性の高低に応じて例えば1〜5の5段階に段階的に設定することができ、テンキーでの入力、専用ボタンでの入力、タッチパネル上でのタッチ入力等の適宜の入力手段によってユーザーにより選択的に設定入力される。
このクリーニングレベルは、コントローラ100の不揮発メモリ内にいずれかのレベルに固定して予め記憶させておくこともでき、この場合はクリーニングレベル設定部400は不要であるが、本実施形態に示すようにクリーニングレベル設定部400を設けるようにすれば、ユーザー個々によって、画像データ、使用する記録媒体、プリントの生産状況等の諸事情に応じて任意にクリーニングレベルを設定変更できるため、汎用性の高いプリンタとすることができる。
次に、この図7に示すインクジェットプリンタにおいて、プリンタの動作を実行するための判断制御について、図8に示すフロー図を用いて説明する。
まず、コントローラ100は、発光素子8aを点灯させて不良ノズル検出装置8を稼動させ、モータ駆動部102を制御して主走査モータ5を駆動させることによりキャリッジ2を不良ノズル検出装置8の上方まで移動させた後、各記録ヘッド1a〜1dのヘッド駆動部101を制御して、各記録ヘッド1a〜1dの各ノズル毎にインク滴を吐出させて不良ノズルの検出を実行する(2001)。
1つの記録ヘッド、例えば記録ヘッド1aについて、不良ノズル検出装置8によって不良ノズルの検出が実行されると、その検出結果はコントローラ100に入力される。コントローラ100では、この検出結果に基づいて記録ヘッド1aの不良ノズルの発生状況を判別し、その不良ノズルの発生状況と予め記憶されている不良ノズルの発生状況に応じた視感度係数テーブルとに基づいて視感度評価値Snを算出する(2002)。
ここで、図6に示すように不良ノズルが発生している場合は、上記同様に視感度評価値Snを算出すると、濃黒の視感度評価値Snは「42」、濃黄の視感度評価値Snは「32」、濃マゼンタの視感度評価値Snは「15」、濃シアンの視感度評価値Snは「6」となる。
全記録ヘッド1a〜1dについて視感度評価値Snを算出すると、次いで、コントローラ100は、全記録ヘッド1a〜1dの各視感度評価値Snを加算した視感度評価値Stを算出する(2004)。この視感度評価値Stを上記同様に算出すると、図6に示す記録ヘッド1a〜1dの場合、42+32+15+6=95となる。
次いで、コントローラ100は、まず全記録ヘッド1a〜1dの各視感度評価値Snを加算した視感度評価値Stを、次のプリンタの動作を決定するための比較基準と比較する(2005)。
この比較基準は、不良ノズルを回復させるためのクリーニング動作を実行するか否かの基準であり、上述したように、コントローラ100の不揮発メモリ内に予め設定されたものであってもよいし、クリーニングレベル設定部400によってユーザーにより選択されて設定されたものであってもよい。ここでは後者の態様について説明する。
図9にユーザーに設定されるクリーニングレベルの一例を示す。このクリーニングレベルは、クリーニング動作の必要性の高いレベルから順に1〜5の5段階にレベル分けされており、各レベルについて、記録ヘッド毎の視感度評価値Snの基準値と全記録ヘッドの視感度評価値Stの基準値とが設定されている。
ここで、図6に示す記録ヘッド1a〜1dの場合、視感度評価値Stは「95」であるから、これをクリーニングレベルに設定されている基準値と比較する。ここで、ユーザーによってクリーニングレベルがレベル4に設定されている場合、視感度評価値Stの基準値は「150」であるため、次のプリンタの動作としてクリーニング動作は実行しないが、クリーニングレベルがレベル3に設定されている場合は、視感度評価値Stの基準値は「40」であるため、コントローラ100はモータ駆動部102を制御して更に主走査モータ5を駆動させ、キャリッジ2をクリーニング装置9まで移動させた後、次のプリンタの動作として全ての記録ヘッド1a〜1bについて吸引キャップ9a、ワイピング部材9bによるクリーニングを実行する(2006)。このとき、不良ノズルの発生状況やその視感度評価値Stについて表示部300に表示させてもよい。
上記2005のステップにおける比較の結果、次のプリンタの動作としてクリーニング動作を実行しない場合、次いでコントローラ100は、記録ヘッド1a〜1d各々について、各視感度評価値Snを、次のプリンタの動作を決定するための比較基準と比較する(2007)。
図6に示す記録ヘッド1a〜1dの場合、各視感度評価値Snは、記録ヘッド1aが「42」、記録ヘッド1bが「32」、記録ヘッド1cが「15」、記録ヘッド1dが「6」となっているため、もし、ユーザーによってクリーニングレベルがレベル4に設定されている場合、各視感度評価値Snは記録ヘッド1aと1bについて共にレベル4に設定された基準値「30」を越えているため、コントローラ100はモータ駆動部102を制御して更に主走査モータ5を駆動させ、キャリッジ2をクリーニング装置9まで移動させた後、次のプリンタの動作として、これら視感度評価値Snが基準値を越える記録ヘッド1a、1bについて吸引キャップ9a、ワイピング部材9bによるクリーニングを実行する(2008)。このとき、不良ノズルの発生状況やその視感度評価値Snについて表示部300に表示させてもよい。
上記2007のステップにおける比較の結果、全ての記録ヘッド1a〜1dについてクリーニング動作を実行しない場合、あるいは、上記2006のステップ及び上記2008のステップにおけるクリーニング動作が終了すると、コントローラ100は、次のプリンタの動作として印画動作を再開させ、印画続行処理に移る(2009)。従って、記録媒体が印画状態があまり問われないタオル地のような布である場合には、図9に示すクリーニングレベルをレベル5に設定しておけば、図6に示す記録ヘッド1a〜1dの不良ノズルの発生状況では、全くクリーニング動作を実行しなくて済み、クリーニング動作による時間的なロスは発生しなくなる。
これによれば、不良ノズル検出装置8によって検出された不良ノズルの発生状況に応じて適確にプリンタの動作を制御することができるので、不必要なクリーニング動作を実行することによる時間的なロスの発生がなく、それだけ生産性を向上させることができるようになる。
また、図9に示す視感度評価値Snの基準値のように、クリーニングレベルを記録ヘッド毎のレベルとして設定しておくと、不良ノズルの発生状況に応じて、記録ヘッド1a〜1d毎にクリーニング動作の必要性を判断できるため、視覚的に気になり難い色の記録ヘッドでの不良ノズルに対して等、不必要な動作を実行することがない。
更に、図9に示す視感度評価値Stの基準値のように、クリーニングレベルを複数の記録ヘッド1a〜1dの全記録ヘッドをまとめたレベルとして設定しておくと、複数の記録ヘッドにおける不良ノズルの発生状況を全体として判断できるので、複数の記録ヘッドによって印画される画像において不良ノズルが視覚的に気になり易いか否かをより正確に判断することが可能となる。
もちろん、図9に示すように、上記両者のレベルを併せ持つようにすれば、より適確にプリンタの動作を制御することができる。
また、不良ノズルの発生状況のレベル算出用として視感度評価値を使用した説明を行ってきたが、もちろんこのような方法でなく、不良ノズルを検出した時に、ユーザーが印画された画像を確認し、その時点のレベルを許容可能と設定すれば、以後そのレベルを基準に印画停止動作を行うか否かを制御するといった構成のインクジェットプリンタも本発明に含まれる。
なお、図8のフロー図において、2006のステップ又は2008のステップのいずれかを実行した場合は、再度2001のステップに戻って不良ノズルの検出動作を行うことにより、不良ノズルの回復状態を確認するように制御することも好ましい。この時、再び同一箇所に不良ノズルが発生していた場合は、次のプリンタの動作として印画停止動作を行うように制御することも好ましい。この場合、表示部300にユーザーにヘッド交換を促す等の警告表示を行うようにしてもよい。
なお、図7及び図8に示すインクジェットプリンタでは、クリーニングレベル設定部400として、クリーニングを実行するレベルを設定するようにしたが、これに限らず、その他のプリンタ動作の実行を制御するためのレベルを設定する設定部であってもよい。例えば、単に印画続行の可不可のレベルを設定する設定部とすることもできる。
以上の説明では、記録ヘッドがキャリッジに搭載されて主走査方向に沿って往復移動するタイプのインクジェットプリンタを例に挙げたが、これに限定されず、記録ヘッドは記録媒体の幅一杯に亘って一度に記録を行うラインタイプの記録ヘッドであってもよい。
インクジェットプリンタを示す要部斜視図 不良ノズル検出装置によるインク滴の検出動作を説明する図 インクジェットプリンタの主要部の内部構成を示すブロック図 (a)〜(c)は視感度係数テーブルの例 図3に示すプリンタの動作を実行するための判断制御の一例を示すフロー図 記録ヘッドの不良ノズルの発生状況を説明する図 他のインクジェットプリンタの主要部の内部構成を示すブロック図 図7に示すプリンタの動作を実行するための判断制御の一例を示すフロー図 クリーニングレベルを説明する図
符号の説明
1、1a〜1d:記録ヘッド
2:キャリッジ
3:ガイドレール
4:ワイヤー
4a、4b:プーリー
5:主走査モータ
6:搬送ベルト
6a、6b:搬送ローラ
7:副走査モータ
8:不良ノズル検出装置
9:クリーニング装置
100:コントローラ
200:選択スイッチ
300:表示部
400:クリーニングレベル設定部

Claims (9)

  1. 複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、
    前記不良ノズル検出手段により検出された不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、
    前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、
    プリンタの動作の続行を許可又は不許可とする不良ノズルの発生状況のレベルの入力を受け付ける受付手段と、
    前記判断手段により判断された不良ノズルの発生状況のレベルと、前記受付手段により受け付けられた不良ノズルの発生状況のレベルとに基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 複数のノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの各ノズルについてインク滴が吐出されない不良ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、
    前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて不良ノズルの発生状況のレベルを判断する判断手段と、
    前記判断手段により判断された不良ノズルの発生状況のレベルを表示する表示手段と、
    前記表示手段による表示結果に基づいてプリンタの動作の続行を許可又は不許可とするユーザーからの入力を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段により受け付けられた入力に基づいて、プリンタの動作の実行を制御する動作制御手段とを有し、
    前記動作制御手段は、前記表示手段による表示の結果に基づいて前記受付手段によりプリンタの動作の続行を許可する入力が受け付けられた場合、以後、前記判断手段による判断結果が前記受付手段によりプリンタの動作の続行を許可された不良ノズルの発生状況のレベルと同一の場合、前記受付手段に関わらずプリンタの動作を続行させるように制御することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 前記判断手段により判断された前記不良ノズルの発生状況のレベルの判断結果に基づいて、前記動作制御手段は、プリンタの動作として、プリンタの印画動作を続行するか記録ヘッドの不良ノズルを回復させるためのクリーニング動作を実行するかを制御することを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記不良ノズルの発生状況のレベルは、前記不良ノズル検出手段の検出結果に基づいて、該不良ノズルが画像中において視覚的に気になり易いか否かを数値化したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記不良ノズルの発生状況は、隣接する不良ノズルの連続ノズル数の情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記不良ノズルの発生状況は、当該の記録ヘッドのノズルから吐出されるインク滴の色に関する情報を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記記録ヘッドは複数であり、
    前記不良ノズルの発生状況のレベルは、記録ヘッド毎のレベルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記記録ヘッドは複数であり、
    前記不良ノズルの発生状況のレベルは、全記録ヘッドをまとめたレベルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェットプリンタ。
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