JP2002079693A - ノズルクリーニング前のノズル検査 - Google Patents

ノズルクリーニング前のノズル検査

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JP2002079693A JP2000293230A JP2000293230A JP2002079693A JP 2002079693 A JP2002079693 A JP 2002079693A JP 2000293230 A JP2000293230 A JP 2000293230A JP 2000293230 A JP2000293230 A JP 2000293230A JP 2002079693 A JP2002079693 A JP 2002079693A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目詰まりを起こしているノズルがない場合に
は、クリーニングを行わない、という選択も可能とし、
クリーニングによる目詰まりの発生を防止する。 【解決手段】 印刷装置の不使用期間中の定期的な自動
クリーニングにおいて、クリーニングに先立って各ノズ
ルからのインク滴の吐出の有無を検査し、各ノズルが、
インク滴を吐出できる動作ノズルとインク滴を吐出でき
ない非動作ノズルとのうちのいずれであるか、を決定す
る。そして、非動作ノズルが検出された場合に限り、ノ
ズルのクリーニングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数のノズルか
らインク滴をそれぞれ吐出して印刷媒体の表面にドット
を記録し画像を印刷する印刷装置の、ノズルのクリーニ
ングの技術に関するものである。特に、各ノズルからの
インク滴の吐出の有無を検査するノズル検査を利用し
て、ノズルのクリーニングの実行/不実行を選択する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、複数のノズ
ルからインク滴を吐出して画像の印刷を行う。インクジ
ェットプリンタの印刷ヘッドには、多数のノズルが設け
られているが、インクの粘度の増加や気泡の混入等の原
因によって、いくつかのノズルが目詰まりしてインク滴
を吐出できない場合がある。特に、印刷を行わずにイン
クジェットプリンタを長時間放置すると、インクの粘度
が増してノズルからインク滴を吐出できなくなることが
ある。ノズルが目詰まりすると画像内にドットの抜けが
生じ、画質を劣化させる原因となる。なお、本明細書に
おいては、ノズルの検査を「ドット抜け検査」とも呼
ぶ。
【0003】ノズルの目詰まりを解消するために、通常
のインクジェットプリンタには、クリーニング機構が設
けられている。ユーザは、プリンタのボタンを操作し
て、いつでもノズルのクリーニングを実行させることが
できる。また、上述したような長時間の放置に対応する
ために、所定のタイミングから一定時間が経過するとプ
リンタが自動的にクリーニングを実行するようにプリン
タ自体が設計されている場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、クリーニング
機構の構造やシーケンスを工夫して十分に対策がとられ
ているためごくまれではあるが、場合によっては、クリ
ーニング前には目詰まりしていなかったノズルが、クリ
ーニングによって目詰まりを起こすことがある。かかる
場合には、目詰まりしているノズルをなくそうとしてク
リーニングをすることにより、かえって目詰まりノズル
を作り出す可能性を高めてしまうという問題があった。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、ノズルの目詰ま
りを発生させる可能性を低減する技術を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、インク滴を吐出できない非動作ノズルが検査部によ
って一定数以上検出されること、以外の所定の誘因に応
じてクリーニング機構がクリーニングを実行しようとす
るときには、当該クリーニングの前に検査部によるノズ
ルの検査を自動的に実行する。
【0007】上記のようにすれば、クリーニング前に各
ノズルの目詰まりの有無を知ることができる。目詰まり
が発生していないノズルについてクリーニングをすると
新たに目詰まりが発生させてしまう可能性もある。しか
し、上記のようにすれば、クリーニング前に各ノズルの
目詰まりの有無を知ることができるため、目詰まりして
いるノズルの数に応じて、クリーニングをしないことと
し、新たな目詰まりの発生の可能性を低減することがで
きる。
【0008】なお、除外される誘因である、「非動作ノ
ズルが一定数以上検出されること」は、「非動作ノズル
が1以上検出されること」であってもよい。
【0009】なお、クリーニング前のノズルの検査によ
って検出された非動作ノズルの数が第1の閾値未満であ
る場合は、クリーニングの実行を中止することが好まし
い。ただし、この場合にも、フラッシング(インクの空
打ち)は行うこととしてもよい。ここで、「検出された
非動作ノズルの数が第1の閾値未満である場合」とは、
「1未満」の場合、すなわち「非動作ノズルが検出され
ない場合」をも含むものである。
【0010】上記のようにすれば、目詰まりが発生して
いないノズルについてクリーニングをすることにより、
新たに目詰まりを発生させ、非動作ノズルを発生させて
しまう可能性をより効果的に低減することができる。さ
らに、ノズルの検査の際に消費されるインクの量より
も、ノズルのクリーニングの際に消費されるインクの量
が多いときには、上記のようにクリーニングの実行/不
実行を選択することによって、(そのままクリーニング
を実行する場合に比べて)インクの消費がより押さえら
れることとなる。
【0011】また、所定の誘因に応じたクリーニング
は、特定の事象から一定時間以上経過したことによって
印刷装置が自動的に実行するタイマークリーニングを含
むことが好ましい。
【0012】ノズルからインク滴を吐出する方式の印刷
装置は、印刷を行わずに長時間放置すると、インクの粘
度が増してノズルからのインクの吐出不良を起こすこと
がある。しかし、上記のように印刷またはノズルのクリ
ーニングから所定の時間が経過すると自動的にノズルの
クリーニングを行うこととすれば、インクの増粘による
吐出不良を効果的に防止することができる。
【0013】なお、所定の誘因に応じたクリーニング
は、印刷装置の電源が投入されたことによって印刷装置
が自動的に実行するクリーニングを含むものとしてもよ
い。印刷装置の電源は印刷を行う際に投入されるので、
このような態様においては、印刷に先立ってノズルの検
査を伴うクリーニングが行われることとなる。このた
め、印刷においてドット抜けが生じる可能性が少ない。
【0014】しかも、上記タイマークリーニングや電源
投入時のクリーニングを行う態様は、クリーニング前の
ノズルの検査によって検出された非動作ノズルの数が第
1の閾値未満である場合は、それら自動的なクリーニン
グを行わないものであるため、クリーニング自体による
非動作ノズルの発生の可能性をも低減することができ
る。
【0015】更に、上記態様では、クリーニングを行わ
ないこととした場合には、そのときから所定の時間が経
過すると再び自動的にノズルのクリーニングを行おうと
する。よって、上記態様では、最後の印刷の後には、所
定の時間が経過するごとに検査が実行され、ノズルの目
詰まりの数に応じてノズルのクリーニングがされること
となる。このため、印刷装置のノズルは常に良好な状態
に保たれ、印刷装置は、長期間放置されている間もすぐ
に印刷を行うことができる状態に保たれる。
【0016】なお、複数のノズルが、それぞれ1以上の
ノズルを含む複数のノズルセットに区分されており、ク
リーニング機構が、ノズルセットごとにクリーニングを
実行可能である場合には、ノズルセットごとにクリーニ
ングの実行の中止の判断を行うことが好ましい。このよ
うな態様とすれば、非動作ノズルを含むノズルセットに
ついてはクリーニングを実施することとし、非動作ノズ
ルを含まないノズルセットについてはクリーニングを実
施しないこととして、効率的なクリーニングを実施する
ことができる。
【0017】一方、所定の誘因に応じたクリーニングの
実行が、ユーザによるクリーニング指示によるものであ
る場合であって、クリーニング前のノズルの検査によっ
て検出された非動作ノズルの数が第1の閾値未満である
場合は、ユーザにクリーニング指示の再確認を要求する
ことが好ましい。
【0018】上記のようにすれば、ユーザは、非動作ノ
ズルの数に基づいて、クリーニングを行うか否かの判断
をすることができる。すなわち、非動作ノズルが一定数
未満である場合にもやはりノズルのクリーニングを行う
のか、それとも、ノズルのクリーニングを行わないこと
とするのか、を選択することができる。したがって、上
記のような態様とすれば、ユーザの意思を尊重しなが
ら、全体として、クリーニングによる新たな目詰まりの
発生の可能性を低減することができる。
【0019】更に、ユーザが文書や図面などの印刷を実
行する前に念のためにクリーニング指示を出した場合に
は、ユーザは、非動作ノズルの数が第1の閾値未満であ
る場合にクリーニングを行わないという選択をすること
により、クリーニングに要する時間を節約して速やかに
印刷を実行することができる。そして、ノズルの検査に
必要な時間に対してノズルのクリーニングに必要な時間
が長いほど、上記の選択をすることによって、多くの時
間を節約することができる。
【0020】また、クリーニングは、複数のノズルから
インクを外部に吸引する動作を含むものであってもよ
い。このようなクリーニングにおいては、クリーニング
機構の構造やシーケンスを工夫して十分に対策がとられ
てはいるが、クリーニング前には目詰まりしていなかっ
たノズルがクリーニング後に目詰まりを起こしている可
能性が比較的高い。従って、このようなクリーニングの
前に、あらかじめノズルの検査を行うこととすれば、そ
の後のクリーニングの実行/不実行の選択によって目詰
まりの可能性を効果的に低減することができる。
【0021】なお、クリーニングを、1以上のクリーニ
ング動作を含むクリーニングシーケンスとし、クリーニ
ング前のノズルの検査によって検出された非動作ノズル
の数に応じて異なったクリーニングシーケンスを開始す
ることが好ましい。このような態様とすれば、非動作ノ
ズルの数に応じて適切なクリーニングシーケンスを実施
することができる。
【0022】また、クリーニング前のノズルの検査によ
って検出された非動作ノズルの数が第2の閾値未満であ
る場合は、第1のクリーニング動作と第2のクリーニン
グ動作とを含む、複数のクリーニング動作を有する第1
のクリーニングシーケンスを開始し、クリーニング前の
ノズルの検査によって検出された非動作ノズルの数が第
2の閾値以上である場合は、第1のクリーニングシーケ
ンスのうち、第2のクリーニング動作以降のクリーニン
グ動作を含む第2のクリーニングシーケンスを実行する
ことが好ましい。ここで、第1のクリーニング動作は、
ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的低く、か
つ、クリーニングシーケンスにおいて比較的前に実行さ
れるクリーニング動作である。そして、第2のクリーニ
ング動作は、ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較
的高く、かつ、クリーニングシーケンスにおいて比較的
後に実行されるクリーニング動作である。
【0023】このような態様とすれば、非動作ノズルの
数が多い場合に、目詰まりを解消させる能力が比較的低
い第1のクリーニング動作をとばして、第2のクリーニ
ング動作を行い、効率的にクリーニングを行うことがで
きる。
【0024】なお、第1のクリーニングシーケンスにお
いて、各クリーニング動作は、前回のクリーニング動作
によってもノズルの目詰まりが解消しないときに実行さ
れることが好ましい。このようにすれば、無駄なクリー
ニング動作を行うことなく、効率的にノズルの目詰まり
を解消することができる。
【0025】複数のノズルセットが、比較的目詰まりが
解消しやすいインクを吐出するノズルからなる第1のノ
ズル群と、比較的目詰まりが解消しにくいインクを吐出
するノズルからなる第2のノズル群と、を含む場合に
は、次のようにすることが好ましい。すなわち、クリー
ニング前のノズルの検査によって検出されたすべての非
動作ノズルが第1のノズル群に含まれる場合には、第1
のクリーニングシーケンスを開始する。一方、クリーニ
ング前のノズルの検査によって検出された非動作ノズル
が第2のノズル群のノズルを含む場合には、第2のクリ
ーニングシーケンスを実行する。第1のクリーニングシ
ーケンスと第2のクリーニングシーケンスの内容につい
ては、上述の通りである。
【0026】このような態様とすれば、不動作ノズル中
に目詰まりが解消しにくいインクを吐出するノズルがあ
る場合に、目詰まりを解消させる能力が比較的低い第1
のクリーニング動作をとばして、第2のクリーニング動
作を行い、効率的にクリーニングを行うことができる。
【0027】複数のノズルが、それぞれ1以上のノズル
を含む複数のノズルセットに区分されており、クリーニ
ング機構が、ノズルセットごとに各クリーニング動作を
実行可能である場合には、ノズルセットごとに実行する
クリーニングシーケンスを決定することが好ましい。こ
のような態様とすれば、ノズルの目詰まりの状況に応じ
て各ノズルセットごとに適切なクリーニングを実施する
ことができる。
【0028】なお、本発明は、以下に示すような種々の
態様で実現することが可能である。 (1)印刷装置の制御方法、印刷方法。 (2)印刷制御装置、印刷装置。 (3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
【0029】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態を
次のように分けて順次説明する。 A.装置の構成: B.ドット抜け検査部の構成と原理: C.クリーニング機構の構成と動作: D.ノズルのクリーニングを実行する場合と目詰まりの
有無: E.第1実施例の処理手順: F.第2実施例の処理手順: G.第3実施例の処理手順: H.第4実施例の処理手順: I.第5実施例: J.第6実施例: K.第7実施例: L.その他:
【0030】A.装置の構成:図1は、本発明の一実施
例としてのカラーインクジェットプリンタ20の主要な
構成を示す概略斜視図である。このプリンタ20は、用
紙スタッカ22と、図示しないステップモータで駆動さ
れる紙送りローラ24と、プラテン板26と、キャリッ
ジ28と、ステップモータ30と、ステップモータ30
によって駆動される牽引ベルト32と、キャリッジ28
のためのガイドレール34とを備えている。キャリッジ
28には、多数のノズルを備えた印刷ヘッド36が搭載
されている。
【0031】図1の右端におけるキャリッジ28の待機
位置には第1のドット抜け検査部40と、第2のドット
抜け検査部42とが設けられている。第1のドット抜け
検査部40は、発光素子40aと受光素子40bとを備
えており、これらの素子40a,40bを利用してイン
ク滴の飛行状態を調べることによってドット抜けを検査
する。第2のドット抜け検査部42は、その表面に設け
られた振動板がインク滴で振動するか否かを調べること
によってドット抜けを検査する。各ドット抜け検査部に
よる検査の詳細な内容については後述する。
【0032】印刷用紙Pは、用紙スタッカ22から紙送
りローラ24によって巻き取られて、プラテン板26の
表面上を副走査方向へ送られる。キャリッジ28は、ス
テップモータ30により駆動される牽引ベルト32に牽
引されて、ガイドレール34に沿って主走査方向に移動
する。主走査方向は、副走査方向に垂直である。
【0033】図2は、プリンタ20を含むコンピュータ
システムの全体構成を示す説明図である。このコンピュ
ータシステムは、プリンタ20と、プリンタ20が接続
されているホストコンピュータ100と、ホストコンピ
ュータ100に接続されている液晶ディスプレイ(表示
装置)110と、同じくホストコンピュータ100に接
続されているキーボード(入力装置)120と、マウス
(入力装置)130を備えている。
【0034】図3は、プリンタ20の操作パネル70を
示す正面図である。この操作パネル70は、図2に示さ
れるように、プリンタ20の正面右下に設けられてお
り、クリーニング指示を入力するクリーニング指示入力
部としてのクリーニング指示ボタン72と、プリンタの
状態を表示する情報提示部としての液晶窓73と、電源
スイッチ74と、電源が入っているときに点灯する電源
ランプ75と、給紙を行う場合、排紙を行う場合に操作
する給紙/排紙スイッチ76と、用紙に異常がある場合
に点灯する用紙チェックランプ79と、カートリッジ内
にインクが無くなった場合に点灯するインクエンドラン
プ77、78を備えている。なお、インクエンドランプ
77はカラーインクがなくなった場合に点灯し、インク
エンドランプ78は黒色インクがなくなった場合に点灯
する。
【0035】クリーニング指示ボタン72は、ユーザが
自分の意思でノズルクリーニングを行いたい場合に操作
される。このクリーニング指示ボタン72が押された場
合には、後述するようなクリーニング機構200による
ノズルのクリーニング動作が行われる。
【0036】ユーザが自分の意思でノズルクリーニング
を行いたい場合には、上記のようなプリンタ20側のク
リーニング指示ボタン72により指示をする態様以外に
も、液晶ディスプレイ110の画面表示に応じて、キー
ボード120、マウス130により、ホストコンピュー
タ100上のプリンタドライバを経由してプリンタ20
にクリーニングを指示する態様も選択できる。
【0037】図4は、プリンタ20の電気的な構成を示
すブロック図である。プリンタ20は、ホストコンピュ
ータ100から供給された信号を受信する受信バッファ
メモリ50と、印刷データを格納するイメージバッファ
52と、プリンタ20全体の動作を制御するシステムコ
ントローラ54と、メインメモリ56と、タイマ58と
を備えている。
【0038】システムコントローラ54には、キャリッ
ジモータ30を駆動する主走査駆動ドライバ61と、紙
送りモータ31(図1において省略。)を駆動する副走
査駆動ドライバ62と、2つのドット抜け検査部40,
42をそれぞれ駆動する検査部ドライバ63,64と、
印刷ヘッド36を駆動するヘッド駆動ドライバ66と、
液晶窓73を駆動する情報提示部ドライバ68と、が接
続されている。また、システムコントローラ54には、
前述したクリーニング指示ボタン72も接続されてい
る。
【0039】なお、操作パネル70の電源スイッチ7
4、電源ランプ75、給紙/排紙スイッチ76、用紙チ
ェックランプ79、インクエンドランプ78、77など
は、図4においては省略されている。また、紙送りモー
タ31は、クリーニング機構200(後述する)を動作
させるモータとしても使用されている。
【0040】ホストコンピュータ100のプリンタドラ
イバ(図示せず)は、ユーザの指定した印刷モード(高
速印刷モード、高画質印刷モード等)に基づいて、印刷
動作を規定する各種のパラメータ値を決定する。このプ
リンタドライバは、さらに、これらのパラメータ値に基
づいて、その印刷モードで印刷を行うための印刷データ
を生成して、プリンタ20に転送する。転送された印刷
データは、一旦、受信バッファメモリ50に蓄えられ
る。プリンタ20内では、システムコントローラ54
が、受信バッファメモリ50から印刷データの中から必
要な情報を読取り、これに基づいて、各ドライバに対し
て制御信号を送る。
【0041】イメージバッファ52には、受信バッファ
メモリ50で受信された印刷データを色成分毎に分解し
て得られた複数の色成分の印刷データが格納される。ヘ
ッド駆動ドライバ66は、システムコントローラ54か
らの制御信号に従って、イメージバッファ52から各色
成分の印刷データを読出し、これに応じて印刷ヘッド3
6に設けられた各色のノズルアレイを駆動する。
【0042】B.ドット抜け検査部の構成と原理:図5
は、第1のドット抜け検査部40の構成と、その検査方
法(飛行滴検査法)の原理を示す説明図である。図5
は、印刷ヘッド36を下面側から見た図であり、印刷ヘ
ッド36の6色分のノズルアレイと、第1のドット抜け
検査部40を構成する発光素子40aおよび受光素子4
0bが描かれている。
【0043】印刷ヘッド36の下面には、ブラックイン
クを吐出するためのブラックインクノズル群KD と、濃
シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群
Dと、淡シアンインクを吐出するための淡シアンイン
クノズル群CL と、濃マゼンタインクを吐出するための
濃マゼンタインクノズル群MD と、淡マゼンタインクを
吐出するための淡マゼンタインクノズル群ML と、イエ
ローインクを吐出するためのイエローインクノズル群Y
D とが形成されている。
【0044】なお、各ノズル群を示す符号における最初
のアルファベットの大文字はインク色を意味しており、
また、添え字の「D 」は濃度が比較的高いインクである
ことを、添え字の「L 」は濃度が比較的低いインクであ
ることを、それぞれ意味している。なお、イエローイン
クノズル群YD の添え字「D 」は、このノズル群から吐
出されるイエローインクが、濃シアンインクおよび濃マ
ゼンタインクとほぼ等量ずつ混合されたときにグレー色
となることを意味している。また、ブラックインクノズ
ル群KD の添え字「D 」は、これらから吐出されるブラ
ックインクがグレー色では無く、濃度100%の黒色で
あることを意味している。
【0045】各ノズル群の複数のノズルは副走査方向S
Sに沿ってそれぞれ整列している。印刷時には、キャリ
ッジ28(図1)とともに印刷ヘッド36が主走査方向
MSに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出され
る。
【0046】発光素子40aは、外径が約1mm以下の
光束Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、副
走査方向SSに平行に射出され、受光素子40bで受光
される。ドット抜け検査の際には、まず、図5のよう
に、1色分(例えば濃イエローYD )のノズル群が、レ
ーザ光Lの光路の上方に来るような位置に印刷ヘッド3
6を位置決めする。この状態において、ヘッド駆動ドラ
イバ66(図4)を用いて濃イエローYD のノズルを1
つずつ、かつ、所定の駆動期間ずつ順番に駆動して、各
ノズルからインク滴を順次吐出させる。吐出されたイン
ク滴は、途中でレーザ光Lの光路を遮るので、受光素子
40bにおける受光が一時的に中断される。従って、あ
るノズルから正常にインク滴が吐出されていれば、レー
ザ光Lが受光素子40bで一時的に遮光されるので、そ
のノズルに目詰まりが無いと判断することができる。ま
た、あるノズルの駆動期間内にレーザ光Lが全く遮光さ
れないときには、そのノズルは目詰まりしていると判断
することができる。なお、1滴のインクでは、レーザ光
Lが遮断されたか否かを十分確実に検出できない可能性
があるので、1つのノズルについて数滴ずつ吐出するよ
うにすることが好ましい。
【0047】1色分のすべてのノズルに関して目詰まり
の検査がすむと、印刷ヘッド36を主走査方向に少し移
動させて、次の色(図5の例では淡マゼンタML )のノ
ズルの検査を実行する。
【0048】この飛行滴検査法では、飛行中のインク滴
を検出することによって各ノズルの目詰まりの有無(す
なわちドット抜けの有無)を検査するので、比較的短時
間で検査が終了するという利点がある。
【0049】図6は、第1のドット抜け検査部40の他
の構成を示す説明図である。図6では、レーザ光Lの進
行方向が副走査方向SSからやや傾いた方向になるよう
に、発光素子40aと受光素子40bの向きが調整され
ている。このレーザ光Lの進行方向は、1つのノズルか
ら吐出されたインク滴をレーザ光Lで検出しようとする
ときに、このレーザ光Lが、他のノズルから吐出される
インク滴によって遮光されることがないように設定され
ている。換言すれば、レーザ光Lの光路が、複数のノズ
ルからのインク滴の行路と干渉することが無いように設
定されている。
【0050】このように、レーザ光Lを副走査方向SS
から傾いた斜めの方向に向けて射出するようにすれば、
印刷ヘッド36をゆっくりと主走査方向に移動させつ
つ、各ノズルを1つずつ順番に駆動してインク滴を吐出
させることによって、各ノズルの目詰まりを検査するこ
とが可能である。このようにすると、仮にいくつかのノ
ズルから吐出されるインク滴が規定の位置や方向から多
少それたときにも、そのノズルの目詰まりを検査するこ
とが可能であるという利点もある。
【0051】図7は、第2のドット抜け検査部42の構
成と、その検査方法(振動板検査法)の原理を示す説明
図である。図7は、印刷ヘッド36の1つのノズルnの
近傍の断面図であり、第2のドット抜け検査部42を構
成する振動板42aとマイクロフォン42bも描かれて
いる。
【0052】各ノズルnに設けられたピエゾ素子PE
は、ノズルnまでインクを導くインク通路80に接する
位置に設置されている。ピエゾ素子Pに電圧を印加する
とピエゾ素子PEが伸張し、インク通路80の一側壁を
変形させる。この結果、インク通路80の体積がピエゾ
素子PEの伸張に応じて収縮し、インク滴Ipがノズル
nの先端から高速に吐出される。
【0053】ノズルnから吐出されたインク滴Ipが振
動板42aに到達すると、振動板42aが振動する。マ
イクロフォン42bは、この振動板42aの振動を電気
信号に変換する。従って、マイクロフォン42bからの
出力信号(振動音信号)を検出すれば、インク滴Ipが
振動板42aに到達したか否か(すなわちノズルの目詰
まりの有無)を知ることができる。
【0054】なお、このような振動板42aとマイクロ
フォン42bのセットは、1色分の複数のノズルの個数
分と同じ数だけ副走査方向に沿って配列しておくことが
好ましい。こうすれば、1色分のすべてのノズルについ
て、目詰まりの有無を同時に検査することが可能であ
る。但し、隣接するノズルからインク滴Ipを同時に吐
出すると、隣接する振動板42a同士が干渉してしま
い、誤検出する可能性がある。このような誤検出を防止
するためには、同時に検査の対象となるノズルを数個お
きに設定することが好ましい。
【0055】なお、図1には2つのドット抜け検査部4
0,42が示されているが、1つのプリンタには1つの
ドット抜け検査部が設けられていればよい。
【0056】C.クリーニング機構の構成と動作:図8
は、クリーニング機構200の構成を示す概念図であ
る。クリーニング機構200は、ヘッドキャップ210
と、ホース220と、ポンプローラ230とを備えてい
る。このクリーニング機構200は、図1の第1の検査
部40の近傍の所定のクリーニング位置(インク吸引位
置)に設けられているが、図1では図示を省略してい
る。
【0057】ヘッドキャップ210の箱体212の上面
には、ゴム枠214が設けられている。クリーニング時
に印刷ヘッド36が主走査方向の所定のクリーニング位
置に移動すると、ヘッドキャップ210が上昇して印刷
ヘッド36の下面にゴム枠214が密着する。この結
果、印刷ヘッド36の下面とヘッドキャップ210とに
よって閉空間が形成される。
【0058】ポンプローラ230は、その周縁部の近傍
に2つの小ローラ232,234を有している。これら
の2つの小ローラ232,234の周囲には、ホース2
20が巻回されている。紙送りモータ31(図4)に駆
動されてポンプローラ230が矢印A方向に回転する
と、小ローラ232,234によってホース220内の
空気が押され、これによってヘッドキャップ210内の
閉空間が排気される。この結果、印刷ヘッド36の各ノ
ズルからインクが吸引され、ホース220を介して図示
しない廃インク排出部に排出される。また、ノズル先端
に存在するインクが排出されると、インクカートリッジ
側から新しいインクがノズルに供給される。
【0059】このように各ノズルからインクを吸引する
ことによってノズルのクリーニングを行うと、クリーニ
ング機構の構造やシーケンスを工夫して十分に対策がと
られてはいるが、このクリーニングが原因となってノズ
ルが目詰まりを起こすことがある。これは、以下のよう
な種々の現象に起因するものと考えられる。第1の現象
は、インクの吸引を行った後に、ヘッドキャップ210
を印刷ヘッド36から分離する際に気圧変化が生じ、こ
の結果、ヘッドキャップ210側からノズル内に気泡が
入り込んでしまう現象である。第2の現象は、クリーニ
ング前に印刷ヘッド36のインク通路80(図7)内に
存在していた気泡が、インクの吸引によってノズル先端
付近に移動してしまう現象である。このような現象が起
こると、クリーニング前には目詰まりしていなかったノ
ズルが、クリーニングによって目詰まりを起こす場合が
ある。
【0060】D.ノズルのクリーニングを実行しようと
する場合と目詰まりの有無:ノズルのクリーニングは、
以下に示すような種々の場合に実行される。 (1)ユーザの操作によるマニュアルクリーニング。 (2)プリンタの長期間不使用後の自動クリーニング
(タイマークリーニング)。 (3)インクカートリッジ交換後の初期インク充填時の
自動クリーニング。 (4)プリンタの電源投入時のクリーニング。
【0061】上記(2)のタイマークリーニングは、イ
ンクの吐出が一定期間以上行われなかったときに、プリ
ンタが自動的に実行するクリーニングである。また、上
記(3)のクリーニングは、プリンタのインクカートリ
ッジが交換された際に、インクをカートリッジから各ノ
ズルに導くために行われるクリーニングである。
【0062】ここで、一般にこれらのノズルのクリーニ
ングは、上述した現象が発生すると、かえってノズルが
目詰まりを起こすことがある。したがって、不要なクリ
ーニングは行わないことが好ましい。一方、上記(3)
の「インクカートリッジ交換後の初期インク充填時の自
動クリーニング」は、インクカートリッジ交換後には吸
引によってカートリッジからインク通路80(図7)を
経由してノズルまでインクを誘導する必要があるため、
インクカートリッジ交換後には必ず行う必要がある。
【0063】そこで、本実施例においては、上記(3)
のクリーニング(吸引)を除く(1)、(2)および
(4)のクリーニングの前に、ノズルの目詰まり検査を
プリンタが自動的に実行して、各ノズルの動作状態を確
認するようにしている。
【0064】なお、ノズルのクリーニング方法として
は、ノズルからのインクの吸引を行わない方法も考えら
れる。しかし、ノズルからのインクの吸引を行わないク
リーニング方法では、クリーニングによってノズルの目
詰まりが発生する可能性は低いと考えられる。従って、
特にノズルからのインクの吸引を含むクリーニングにつ
いて、クリーニングに先立ってノズルの検査をし、非動
作ノズルの数に応じてクリーニングを行わないようにす
れば、ドット抜けによる画質劣化を低減する効果が大き
い。
【0065】本明細書において、狭義の「クリーニン
グ」とは、ノズルからインクを外部に吸引する動作を意
味する。また、広義の「クリーニング」とは、ノズルか
らのインクの吸引を行わない方法も含む種々のクリーニ
ングを意味している。本発明は、広義のクリーニングが
行われる場合に適用可能であるが、上述したように、狭
義のクリーニングが行われる場合に最も効果が大きい。
【0066】なお、本明細書では、クリーニングが開始
される誘因となる事象を「クリーニング誘因事象」と呼
ぶ。上記(1)〜(3)の場合は、ユーザの操作と、プ
リンタの長時間不使用(インクの長時間不吐出)と、イ
ンクカートリッジの交換と、がそれぞれクリーニング誘
因事象に相当する。
【0067】これらのクリーニング誘因事象は、必ずし
もノズルに目詰まりを起こしていることを意味していな
い。例えば、上記(1)のクリーニングは、ユーザが確
実にノズルの目詰まり防止するために念のために行う場
合がある。本発明は、このように、必ずしもノズルに目
詰まりを起こしているとは限らないときに発生するクリ
ーニング誘因事象に応じてクリーニング機構200がク
リーニングを実行しようとするときに、そのクリーニン
グの前にドット抜け検査部によるノズル検査を自動的に
実行するところに特徴がある。
【0068】こうすることにより、そのクリーニングを
行う前の状態でノズルの目詰まりが発生しているか否
か、すなわち、クリーニングの必要があるか否かを知る
ことができる。また、ノズルの目詰まりが発生していな
い場合には、後述するように、クリーニングを実行しな
いという選択をすることによって、(クリーニングによ
って)新たにノズルの目詰まりが発生するのを防止する
ことが可能である。
【0069】E.第1実施例の処理手順:図9は、第1
実施例における印刷処理手順を示すフローチャートであ
る。プリンタの電源が投入されると、プリンタ20がス
テップS1〜S10の各ステップを状況に応じて自動的
に実行する。
【0070】ステップS1では、所定の事象によってタ
イマ58(図4)による経過時間の計測が開始される。
そして、ステップS2において、印刷指示がなかった場
合には、引き続いてステップS5において、タイマ58
が計測した経過時間が所定のしきい値TCLを超えたか否
かが判断され、超えていない場合には、ステップS2に
返る。すなわち、定常状態においてはプリンタ20は、
ステップS2,S5間の流れで印刷指示を待ち続ける。
ステップS2において印刷指示があった場合は、ステッ
プS3において印刷が行われて、ステップS4において
タイマ58が計測した経過時間がクリアされ、ステップ
S1にもどりタイマ58による時間計測が再び開始され
る。
【0071】なお、ステップS4においてタイマ58が
計測した経過時間をクリアした後に、ステップS1でタ
イマをスタートするタイミングは、プリンタ20が印刷
を終えて乾燥防止のために印刷ヘッド36にヘッドキャ
ップ210が密着されるタイミングとすることができ
る。
【0072】ステップS2,S5間の流れで印刷指示を
待ち続けた結果、ステップS5において、タイマ58が
計測した経過時間が所定のしきい値TCLを超えていると
された場合は、ステップS6において検査が行われる。
検査の方法は、「B.ドット抜け検査部の構成と原理」
において述べたとおりである。
【0073】ステップS7において非動作ノズル(すな
わち目詰まりしているノズル)がないと判断された場合
には、ステップS8においてタイマ58が計測した経過
時間がクリアされ、ステップS1にもどり再びタイマ5
8による時間計測が開始される。すなわち、特許請求の
範囲にいう「第1の閾値」は、第1実施例では1であ
り、非動作ノズルの数が1未満である場合には、クリー
ニングが中止される。なお、この第1の閾値は画質に与
える影響が十分に小さい数であれば、1以外の数とする
こともできる。
【0074】ステップS7において非動作ノズルがある
と判断された場合には、ステップS9においてノズルの
クリーニングが実行される。クリーニングの方法は、
「C.クリーニング機構の構成と動作」において述べた
とおりである。その後、ステップS10においてタイマ
58が計測した経過時間がクリアされ、ステップS1に
もどり再びタイマ58による時間計測が開始される。
【0075】なお、ステップS6のドット抜け検査にお
いては、特に断らない限り、第1のドット抜け検査部4
0を用いることとするが、この代わりに第2のドット抜
け検査部42を用いることも可能である。また、クリー
ニングを行おうとするまでの時間のしきい値TCLは、推
定されるノズルが目詰まりをおこすまでの時間などに基
づいて適切に定めることができる。
【0076】このように、本実施例では、ホストコンピ
ュータ100からの印刷指示を待っている待機状態にお
いて時間の経過を測定しており、所定の時間が経過した
場合には自動的にクリーニングを行おうとする。そし
て、クリーニングの前にノズルの目詰まりの検査を行
い、非動作ノズルが検出された場合にはクリーニングを
行う。このため、印刷(すなわちインクの吐出)が長期
にわたって行われなかったときにも、ノズルが目詰まり
を起こすことがない。
【0077】また、目詰まりの検査において非動作ノズ
ルが検出されなかった場合には、クリーニングを行わず
に、タイマをクリアして待機状態に戻る。このため、非
動作ノズルがない状態からノズルのクリーニングを行う
ことによって、新たに非動作ノズルを発生させてしまう
のを防止することができる。
【0078】したがって、本実施例によれば、印刷が長
期にわたって行われなかったときにも、常にノズルの状
態は良好に保たれ、印刷装置が長期間放置されている間
も、ノズルはすぐに印刷を行うことができる状態に保た
れる。
【0079】なお、本実施例においては、タイマによる
(クリーニングに先立つ)ノズルの検査は、ステップS
3における直前の印刷か、ステップS9における直前の
ノズルのクリーニングか、ステップS7,S8における
直前のノズルのクリーニングの中止、からTCLだけ時間
が経過したことにより行われるが、他の誘引によって行
うこととすることもできる。すなわち、(クリーニング
に先立つ)ノズルの検査は、特定の事象から一定時間以
上経過したことにより行うものとすることができる。
【0080】F.第2実施例の処理手順:図10は、第
2実施例における印刷処理手順を示すフローチャートで
ある。この手順は、前述した図9の手順の、ステップS
8の後にステップS12を追加し、ステップS4の後に
ステップS11を、ステップS10の後にステップS1
3を、それぞれ追加したものである。
【0081】第2実施例では、ステップS6,S7のク
リーニング前のノズル検査において、非動作ノズルが検
出されずクリーニングが行われなかったときに、ステッ
プS8においてタイマをクリアするだけでなく、ステッ
プS12において経過時間のしきい値TCLを短く変更す
る。このため、非動作ノズルが検出されずクリーニング
が行われなかった場合には、次にクリーニングを行おう
とするまで(すなわち、ステップS6でクリーニング前
のノズル検査を行うまで)の時間が短縮される。
【0082】当該印刷装置においては、ノズルの目詰ま
りが発生する可能性は時間の経過とともに高くなると推
定される。したがって、印刷から所定時間経過後のノズ
ルの検査の結果非動作ノズルがなく、クリーニングが中
止された場合には、この後、目詰まりノズルが発生する
までの時間(期待値)は比較的短いと推定される。よっ
て、印刷の後に、最初の検査の結果クリーニングを中止
した後、さきの場合と同じ時間(TCLの初期値)がさら
に経過したときについては、すでに目詰まりが発生しそ
の後経過していると推定される時間(期待値)が、最初
の検査の場合の期待値よりも長くなっている。
【0083】しかし、本実施例においては、上記のよう
にクリーニング中止後は経過時間のしきい値TCLを短縮
しているため、クリーニング中止後に目詰まりが発生し
た場合にも発生から早期に目詰まりを解消することがで
きる。そしてその結果、時間経過による目詰まりの悪化
を防止することができる。
【0084】ここで、TCLの短縮の方法としては、下限
値を定めた上で一定時間づつTCLを減らしていく方法
や、同じく下限値を定めた上で、1よりも小さい一定数
をTCLに掛けていく方法などがある。
【0085】一方、ステップS12において経過時間の
しきい値TCLが短縮された後、ステップS1,S2を経
てステップS3において印刷が実行された場合には、ス
テップS11において、一方、ステップS1〜S7を経
てステップS9においてクリーニングが実行された場合
には、S13において、それぞれしきい値TCLが初期値
に戻される。このため、いったん印刷やクリーニングが
実行された後には、次にクリーニングを行おうとするま
での時間は、当初に適切に設定されたしきい値(TCL
初期値)で定められる。よって、短縮されたTCLに基づ
いて不必要なクリーニング前検査が頻繁に行われる、と
いうことがなくなる。
【0086】なお、この第2実施例では、検査の結果非
動作ノズルが発見されず、クリーニングが中止された場
合に、経過時間のしきい値TCLを短縮することとしてい
るが、それだけでなく、別途インクカートリッジ交換後
の経過時間を計測しておき、インクカートリッジ交換後
の経過時間に応じて上記しきい値TCLを短縮することと
してもよい。インクカートリッジ交換後時間が経過する
と、インクが劣化し、目詰まりが発生しやすくなると推
定されるところ、上記のようにすることで、インクカー
トリッジ交換後時間が経過した場合にも、発生から早期
に目詰まりを解消することができ、その結果、詰まりの
悪化を防止することができる。
【0087】G.第3実施例の処理手順:図11は、第
3実施例における印刷処理手順を示すフローチャートで
ある。この手順は、前述した図9の手順のステップS6
の後に、ステップS7〜S10に換えて、ステップS2
1〜S27を設けたものである。
【0088】第3実施例では、クリーニング前のノズル
検査(ステップS6)後のクリーニングを行うか否かの
判断を、非動作ノズル数がしきい値NCL以上であるか否
かによって行っている(ステップS21)。即ち、ステ
ップS21において、非動作ノズル数がしきい値NCL
上であった場合には、(後述するように、クリーニング
回数が上限MBRでないという条件の下で)ステップS2
4を経由してステップS25においてクリーニングが行
われる。そしてクリーニングが行われた後、ステップS
26においてクリーニング回数が加算され、ステップS
6に戻ってノズルの検査が行われる。
【0089】ステップS26から戻ったステップS6に
おいて、非動作ノズル数がしきい値NCL未満であった場
合には、ステップS21においてクリーニング回数がク
リアされ、ステップS23においてタイマがクリアされ
て、ステップS1に戻る。ステップS26から戻ったス
テップS6において、非動作ノズル数がしきい値NCL
上であった場合には、ステップS24においてクリーニ
ング回数がしきい値MBRであるか否かが判断される。ク
リーニング回数がしきい値MBRでない場合(すなわち、
BR未満である場合)は、再びステップS25において
クリーニングが行われ、ステップS26を経てステップ
S6に戻る。
【0090】ステップS24においてクリーニング回数
がしきい値MBRである場合(すなわち、クリーニングが
BR回繰り返された場合)は、ステップS27において
不具合の表示を行い処理を終了する。この不具合の表示
は、図3に示すように、プリンタ20の液晶窓73にお
いて行われるものである。すなわち、かかる場合には,
クリーニングによってノズルの状態を良好に保つことが
できないため、プリンタ20は、その旨を液晶窓73に
提示した状態でユーザによる処置を待つものである。な
お、この不具合の表示は、点滅させることとして、ユー
ザの注意を促すことができるようにしてもよい。
【0091】第3実施例では、クリーニングが行われた
後に再びノズルの検査を行い、非動作ノズルが一定数以
上ある場合には、クリーニングを繰り返すこととしてい
る。すなわち、クリーニングの結果を確認し、常に非動
作ノズルが一定数未満となるように状態を管理してい
る。このため、印刷(すなわちインクの吐出)が一定期
間以上行われなかったときにも、常にノズルの状態は良
好に保たれ、印刷装置が長期間放置されている間も、ノ
ズルはすぐに印刷を行うことができる状態に保たれる。
【0092】また第3実施例では、クリーニングを繰り
返しても非動作ノズルが一定数未満とならない場合は、
クリーニングを中止し、不具合の表示をしてユーザによ
る処置を待つこととしている。このため、状態が改善さ
れないにもかかわらず無駄なクリーニングを繰り返して
インクを浪費する、ということがない。また、ユーザは
次に印刷を行う場合には、不具合の表示を見て、適切な
対応を行うことができる。
【0093】なお、第3実施例では、クリーニングを行
うか否かの判断を、非動作ノズル数が一定数未満である
か否か、すなわち、非動作ノズル数がしきい値NCL以上
であるか否か、によって行うものとしたが、非動作ノズ
ル数のしきい値NCLは、「1」としてもよい。NCL
「1」とする場合には、第1実施例(図9)の場合と同
様に、非動作ノズルがあるか否かでクリーニングの実行
/不実行が判定される。また、非動作ノズルが存在して
もある程度までであればそれを他のノズルで肩代わりで
きる場合や、ある程度であれば非動作ノズルの存在を許
容できる場合などには、NCL(しきい値である「一定
数」)を「2」以上の値とすることができる。NCLを、
例えば5個といった、比較的大きめの値としておけば、
クリーニングによって容易に非動作ノズルの数をNCL
下とすることができるため、クリーニングが頻繁に行わ
れることがなくなり、インクの節約にもなる。
【0094】また、クリーニングによってかえってノズ
ルの目詰まりが発生する可能性が比較的大きい場合に
は、非動作ノズルの数をNCL以下としようとしてクリー
ニングをすることにより逆に非動作ノズルの数を増加さ
せてしまうおそれがある。そして、クリーニングを繰り
返した結果、不具合表示をして処理を終了してしまうと
いうおそれもある。しかし、クリーニングによって目詰
まりが発生させる可能性が比較的大きい場合には、NCL
を比較的大きめの値としておけば、上記のような事態と
なることはなく、システムを安定なものとすることがで
きる。
【0095】更に、第3実施例では、クリーニングを繰
り返しても非動作ノズルが一定数未満とならない場合
は、不具合の表示をして処理を中止することとしたが、
不具合の表示をしながらその後も一定時間経過ごとに検
査を行うこととし、非動作ノズル数が増えた場合にクリ
ーニングを行うようにすることもできる。このような態
様とすれば、その後の非動作ノズルの増加を防ぐことが
できる。なお、この態様においては、所定回数クリーニ
ングを繰り返しても非動作ノズルを減らすことができな
い場合は、クリーニングの繰り返しを中止して、更にそ
こからの非動作ノズルの増加を監視するものである。
【0096】H.第4実施例の処理手順:図12は、第
4実施例における印刷処理手順を示すフローチャートで
ある。前述した第1〜第3実施例が、印刷装置において
長期間印刷が行われない場合のノズルの自動クリーニン
グの際に、クリーニングに先立ってノズル検査を行うも
のであるのに対して、第4実施例は、ユーザが自らクリ
ーニング指示を出した場合に、クリーニングに先立って
ノズル検査を行うものである。
【0097】なお、本実施例においては、ユーザによる
クリーニング指示は、プリンタ20のクリーニング指示
ボタン72(図3,4)を操作することにより行われる
ものとするが、それ以外にも、プリンタ20が接続され
ているホストコンピュータ100のキーボード(入力装
置)120、マウス(入力装置)130など(図2)を
操作することにより行われるものとすることもできる。
【0098】図12において、ステップS31で、ユー
ザによってクリーニング指示が出されると、プリンタ2
0は自動的にステップS32においてノズルの検査を行
う。ノズルの検査の内容は第1〜第3実施例の場合と同
様である。ステップS33において非動作ノズルがある
と判断された場合には、ステップS36においてユーザ
の指示どおりクリーニングが行われる。
【0099】一方、ステップS33において非動作ノズ
ルがないと判断された場合には、液晶窓73(図3,
4)において、「メヅマリハ アリマセン」等その旨が
表示される。そしてステップS35において、一定時間
ユーザによるクリーニング指示を待ち、再びクリーニン
グ指示ボタン72(図3,4)を通じてユーザによる指
示が出された場合には、クリーニングが行われる。ま
た、一定時間待ってもユーザによるクリーニング指示が
出されなかった場合や、クリーニング指示が出されずに
ホストコンピュータ100から印刷指示がされた場合な
どには、そのままクリーニングを行わずに処理を終了す
る。
【0100】第4実施例においては、ユーザがクリーニ
ング指示を出した場合にも、クリーニングに先立ってノ
ズルの検査を行い、非動作ノズルがない場合にはクリー
ニング指示の再確認を求めるものである。このため、ユ
ーザが表示に基づいてノズルのクリーニングをしないこ
ととすれば、非動作ノズルがない状態からノズルのクリ
ーニングを行うことによって、新たに非動作ノズルを発
生させてしまうのを防止することができる。
【0101】なお、本実施例では、クリーニング指示の
再確認のための情報を出力する方法については、印刷装
置自体が液晶窓を備えており、その液晶窓を通じてクリ
ーニング指示の再確認のための情報を表示するものであ
るとしたが、液晶窓に代えて警告ランプを備えるものと
してもよい。すなわち、ユーザにクリーニング指示の再
確認を要求することができる手段を、本発明の印刷装置
において使用することができる。
【0102】このように印刷装置自体が液晶窓や警告ラ
ンプを備えている態様とすれば、ユーザが印刷装置側か
らクリーニング指示を出した場合に、印刷装置の前にい
るユーザに直接検査の結果を伝えることができる。ま
た、ホストコンピュータの電源を入れていない状態でユ
ーザが印刷装置側からクリーニング指示を出した場合に
も、ホストコンピュータの電源を入れることなく検査の
結果を表示することができる。
【0103】また、本実施例のように、印刷装置自体が
液晶窓を備えている態様とすれば、検査の結果などに応
じてさまざまな情報を提示することができる。そして、
液晶窓はさまざまな情報を提示できることから、他の情
報を提示する出力装置と兼用することができる。
【0104】一方、印刷装置が警告ランプを備えている
態様とすれば、装置の構造を簡単なものとすることがで
きる。また、警告ランプは、点灯/消灯の二値、また
は、ひとつの警告ランプが複数種類の色で点灯する場合
にも、表示が数種類で単純であるため、(さまざまな情
報が提示される液晶などに比べて)直接的にユーザの注
意を喚起することができる。
【0105】そして、ユーザにクリーニング指示の再確
認を要求することができる手段としては、アンプ、スピ
ーカなどで音声によって指示の再確認を要求するものと
することもできる。かかる態様とすれば、クリーニング
指示後ユーザが任意の方向を向いていても、ユーザが音
声の届く範囲にいる限り、指示の再確認要求を伝えるこ
とができる。
【0106】また、クリーニング指示の再確認のための
情報を出力する態様として、印刷装置が接続されている
ホストコンピュータに印刷装置がクリーニング指示の再
確認のための情報を出力し、そのホストコンピュータに
接続されている表示手段(例えば液晶ディスプレイ、C
RTディスプレイなど)にホストコンピュータを経由し
てそのクリーニング指示の再確認のための情報を表示す
るものとすることもできる。
【0107】例えば、ユーザによるクリーニング指示
が、ホストコンピュータ100のキーボード120や、
マウス130など(図2)を通じて行われるものである
場合には、上記「非動作ノズルがない旨の表示」は、図
2に示すように、ホストコンピュータ100の表示装置
110において行うものとすることができる。かかる場
合には、ユーザはその表示に基づいてキーボード12
0、マウス130などの入力装置を操作し、クリーニン
グの実行/不実行を選択することができる。
【0108】このように、検査結果に応じた情報の入出
力をホストコンピュータを通じて行う態様とすれば、検
査結果に応じて、また手続のいろいろな局面で、よりさ
まざまな情報を提示することができる。また、ユーザ側
からも、印刷装置に対してさまざまな指示を行うことが
できる。さらに、印刷装置側の表示手段を省略すること
もでき、印刷装置を単純かつ安価なものとすることがで
きる。
【0109】また、本実施例においては、クリーニング
指示が出されると、すべての指示に対応して検査部がノ
ズルの検査を行い、非動作ノズルが一定数未満の場合は
クリーニング指示の再確認を要求するものとしたが、最
初からユーザの意思を優先し、検査部によるノズルの検
査、およびクリーニング指示の再確認の要求、をさせな
い強制モードのクリーニング指示を別途設けることとし
てもよい。かかる強制モードによれば、ユーザはプリン
タの操作に煩わされることなくクリーニングを実行する
ことができる。
【0110】I.第5実施例: (1)装置の構成:図13は、本発明の一実施例として
のカラーインクジェットプリンタ20aの主要な構成を
示す概略斜視図である。このプリンタ20aは、廃イン
ク受け46と、中継タンク82と、ノズルワイパー機構
600を備えている。一方、第2のドット抜け検査部4
2は備えていない。また、クリーニング機構200aの
構成が図8のクリーニング機構200とは異なる。他の
点は上記各実施例のプリンタ20と同様である。なお、
図13においては、クリーニング機構200aはヘッド
キャップ210aのみ示し、他の構成は省略している。
【0111】図14は、プリンタ20aの電気的な構成
を示すブロック図である。プリンタ20aは、ノズルワ
イパー機構600のリンク機構602を制御するクリー
ニングリンクドライバ69を備えている。一方、第2の
ドット抜け検査部42を駆動する検査部ドライバ64は
備えていない。他の点は、図4に示す構成と同様であ
る。
【0112】図13に示す廃インク受け46は、ドット
抜け検査の際にノズルから吐出されるインク滴を受ける
容器である。この廃インク受け46の底部には、インク
滴のはね防止のためのフェルトが敷かれている。
【0113】中継タンク82は、インクを収容するイン
クタンク(図示せず)からインクを供給され、そのイン
クを貯留し、印刷ヘッド36の各ノズルに供給するタン
クである。中継タンク82は、チューブ82aによって
印刷ヘッド36と接続されている。この中継タンク82
によって、印刷ヘッド36が主走査方向に運動すること
によって生じる各ノズル内のインクの圧力の変化が軽減
され、安定した品質で印刷を行うことが可能となる。
【0114】図15は、クリーニング機構200aの構
成を示す概念図である。クリーニング機構200aは、
ヘッドキャップ210aと、ホース220a,220
b,220cと、ポンプローラ230a,230b,2
30cとを備えている。なお、図15においては、ホー
ス220aと220cは途中までしか示されておらず、
ポンプローラ230aと230cは、図示を省略されて
いる。ヘッドキャップ210aは、図15に示すよう
に、その内部空間が三つの吸引室Va,Vb,Vcに分
かれている。そして、ヘッドキャップ210aが上昇
し、印刷ヘッド36の下面に密着すると、吸引室Vaは
ノズル列KDとCD (図5参照)を覆う閉空間を形成
し、吸引室Vbはノズル列CLとMD を覆う閉空間を形
成し、吸引室Vcはノズル列MLとYD を覆う閉空間を
形成する。
【0115】また、ヘッドキャップ210aの吸引室V
a,Vb,Vcには、それぞれホース220a,220
b,220cが接続されている。ポンプローラ230a
とホース220a、ポンプローラ230bとホース22
0b、およびポンプローラ230cとホース220cの
構成および作用は、図8に示したポンプローラ230と
ホース220の構成および作用と同じである。これらの
構成により、ノズル列KDとCD からなるノズルセット
と、ノズル列CLとMDからなるノズルセットと、ノズル
列MLとYDからなるノズルセットとは、三者がそれぞれ
独立にインクを吸引される。また、ホース220a,2
20b,220cの前後には、ピンチ241,242が
設けられている。ピンチ241,242は、図15に双
方向矢印で示すように開閉可能に設けられている。そし
て、ピンチ241,242は、ホース220a,220
b,220cを前後から挟むことで、ポンプローラ23
0a,230b,230cによる吸引力がヘッドキャッ
プ210aの吸引室Va,Vb,Vcに及ばないように
することができる。
【0116】図13の右端におけるクリーニング機構2
00aと第1の検査部40との間の位置には、ノズルワ
イパー機構600が設けられている。ノズルワイパー機
構600は、ワイパーブレード603とワイパー保持部
604とを備えたワイパーヘッド部601と、ワイパー
ヘッド部601を副走査方向に動かすリンク機構602
(図示せず)とを備えている。ワイパーヘッド部601
は、定常状態においては、ガイドレール34の真下から
紙送り方向下流の位置に待避しており、印刷ヘッドのワ
イピングを行う場合にはガイドレール34の真下に送り
出される。このワイパーヘッド部601の待避及び進出
は、いずれもリンク機構602によって行われる。
【0117】ワイパーヘッド部601は、ワイパーブレ
ード603と、ワイパーブレード603を支えるワイパ
ー保持部604と、を備える。ワイパーブレード603
は、フェルト層とゴム層とが張り合わされた板状の弾性
体である。ワイパーヘッド部601は、図13に示すよ
うに、ワイパーブレード603の長手方向が副走査方向
に平行となるように配されている。また、このワイパー
ヘッド部601は、ワイパーブレード603のフェルト
層の側がプラテン板26側に向くような姿勢で配されて
いる。このワイパーヘッド部601が、リンク機構60
2によってガイドレール34の真下に送り出され、ワイ
パーヘッド部601上方に印刷ヘッド36が位置した場
合には、ワイパーブレード603の先端が印刷ヘッド3
6下面に設けられたノズルユニットに触れることとな
る。
【0118】図16は、ノズル群CLとMDとをワイパー
ブレード603で拭う際の印刷ヘッド36の動作を示す
説明図である。ホストコンピュータ100からヘッドク
リーニングの指示が出されると、システムコントローラ
54は、主走査駆動ドライバ61に指示を出してステッ
プモータ30を動かし、ノズルワイパー機構600上の
所定の位置にキャリッジ28を配する。その時点では、
ワイパーヘッド部601は待避位置にある(図13参
照)。その後、システムコントローラ54は、クリーニ
ングリンクドライバ69およびリンク機構602を介し
てワイパーヘッド部601を待避位置からガイドレール
34の真下に送り出す。その結果、各ノズルユニットと
ワイパーブレード603の関係は図16(a)のように
なる。
【0119】そして、システムコントローラ54は、主
走査駆動ドライバ61に指示を出してステップモータ3
0を動かし、図16(b),(c)に示すように、ノズ
ル群CLとMDとがワイパーブレード603を挟んで主走
査方向に往復動するように、印刷ヘッド36を動かす。
その際、ワイパーブレード603が左右のノズル群
D、CDおよびMLとYDにかからないように、所定の振
幅で往復動させる。印刷ヘッド36がワイパーヘッド部
601上を通過する際には、ワイパーブレード603の
先端が印刷ヘッド36のノズル群CLとMDに接するた
め、ノズル群CLとMDは、ノズルの開口部をワイパーブ
レード603によって拭われ、ゴミなどを除去されるこ
ととなる。これらの動作が終わった後、システムコント
ローラ54は、印刷ヘッド36を停止させ、その後、ワ
イパーヘッド部601をガイドレール34の真下から待
避位置に待避させる(図13参照)。
【0120】なお、ここでは、ノズル群CLとMDとをワ
イピングする場合を例にとって説明したが、ノズルワイ
パー機構600は、印刷ヘッド36上の任意のノズル群
を選択的に拭うことができる。すなわち、ワイパーブレ
ード603に対して主走査方向のいずれか一方の側に対
象ノズル群が位置するように印刷ヘッド36を配し、ワ
イパーブレード603を挟んで反対側の所定の位置との
間で、印刷ヘッド36を往復動させればよい。その際、
ワイパーブレード603が対象ノズル群以外のノズル群
に接しないように、印刷ヘッド36の振幅を定めること
が望ましい。
【0121】(2)クリーニングシーケンス:図17
は、第5実施例における印刷処理手順を示すフローチャ
ートである。第5実施例の印刷処理手順は、図9に示す
第1実施例におけるステップS9のクリーニングに代え
てステップS100のクリーニングシーケンスの選択と
実行を行う。すなわち、第5実施例の印刷処理手順にお
いては、ステップS100で複数のクリーニング動作を
含むクリーニングシーケンスが実行される。他の点は図
9に示す印刷処理手順と同様である。
【0122】図18は、第5実施例の印刷処理手順にお
けるクリーニングのシーケンスを示すフローチャートで
ある。図17のステップS7において非動作ノズルが検
出されると、システムコントローラは、図18のステッ
プS101でクリーニング対象を特定する。すなわち、
非動作ノズルが検出されたノズル群をクリーニング対象
とする。なお、第5実施例では、この判定の際には、前
述のノズルセットの単位でクリーニング対象とするか否
か、すなわち、クリーニングを中止するか否かを判断す
る。なお、ノズルセットは、ノズル群KDとCDからなる
第1のノズルセット 、ノズル群CLとMD からなる第2
のノズルセット、ノズル群MLとYD からなる第3のノ
ズルセットである。これらのノズルセットは、クリーニ
ング機構200aとノズルワイパー機構600が、個別
に各クリーニング動作を実行できる単位のノズルの集合
である。第5実施例では、クリーニング機構200a
が、ノズル列KDとCD 、ノズル列CLとMD 、ノズル列
LとYD の単位でインクの吸引を行うため、ノズルセ
ットを上記のように定めている。しかし、インクの吸
引、ノズルのワイピングなどの個々のクリーニング動作
を、ノズル列単位などのより小さい数のノズルの単位で
独立に行うことができる場合には、それらの単位でノズ
ルセットを定めることができる。
【0123】ステップS101でクリーニング対象とな
るノズルセットを特定した後、システムコントローラ5
4は、ステップS102で、非動作ノズルの数がN1よ
り少ないか否かを判定する。このN1が、特許請求の範
囲にいう「第2の閾値」に相当する。第5実施例では各
ノズルセットに含まれるノズルの数は同一である。この
ため、ステップS102で、非動作ノズルの数がN1よ
り少ないか否かを判定することは、実質的には、各ノズ
ルセットについて非動作ノズルの割合が所定の閾値未満
であるか否かを判定していることとなる。各ノズルセッ
トに含まれるノズルの数が異なる場合には、判定の際の
閾値を「各ノズルセットの全体のノズルに対する非動作
ノズルの割合」で定めることとしてもよい。そのような
場合には、各ノズルセットごとに、「その閾値(割合)
に全ノズル数をかけた値」と「実際の非動作ノズル数」
とを比較して、判定を行うこととなる。
【0124】非動作ノズルの数がN1未満である場合に
は、システムコントローラ54は、ステップS103で
第1のクリーニングシーケンスを実行する。一方、非動
作ノズルの数がN1以上である場合には、ステップS1
04で第2のクリーニングシーケンスを実行する。
【0125】図19は、第1のクリーニングシーケンス
を示すフローチャートである。ステップS103の第1
のクリーニングシーケンス(図18参照)では、まず、
ステップS201でクリーニング機構200aによるイ
ンクの吸引を行う。なお、ここで駆動されるポンプロー
ラは、図18のステップS101で対象とされたノズル
セットに対応するポンプローラのみである。以降、ポン
プローラを駆動するステップS203,S205および
S207において同様である。このステップS201に
おけるインクの吸引が、特許請求の範囲にいう「第1の
クリーニング動作」に相当する。その後、ステップS2
02で、第1のドット抜け検査部40を使用して非動作
ノズルが存在するか否かの判定を行う。非動作ノズルが
存在しない場合、すなわち、ノズルの目詰まりが解消さ
れた場合は、図17のステップS10に移行してタイマ
をクリアする。非動作ノズルが存在する場合には、ステ
ップS203に移行する。
【0126】ステップS203では、システムコントロ
ーラ54は、ピンチ241,242(図15参照)を閉
じた状態で所定の時間だけポンプローラ230a,23
0b,230cを駆動する。この段階では、吸引力はヘ
ッドキャップ210aの吸引室Va,Vb,Vcに伝わ
っていない。その後、ピンチ241,242を解放し
て、ポンプローラ230a,230b,230cによる
吸引力を吸引室Va,Vb,Vcに伝える。ピンチ24
1,242の解放によってヘッドキャップ210aの吸
引室Va,Vb,Vcに吸引力が急激に伝わるので、こ
のステップS203におけるインクの吸引(ピンチング
クリーニング)は、ステップS201におけるインクの
吸引に比べて、ノズルの目詰まりを解消させる能力が高
い。このステップS203におけるインクの吸引(ピン
チングクリーニング)が、特許請求の範囲にいう「第2
のクリーニング動作」に相当する。
【0127】その後、図19に示すステップS204で
は、ステップS202と同様に非動作ノズルの有無を判
断し、非動作ノズルが存在しない場合、すなわち目詰ま
りが解消した場合は、図17のステップS10に移行し
てタイマをクリアする。非動作ノズルが存在する場合に
は、ステップS205に移行する。ステップS205で
は、ピンチングクリーニングとノズルのワイピングを行
う。ステップS205のピンチングクリーニングの内容
は、ステップS203におけるピンチングクリーニング
の内容と同様である。ノズルのワイピングは、ノズルワ
イパー機構600を使用してノズルのワイピングを行う
ものである。なお、ステップS205では、図18のス
テップS101で対象とされたノズルセットのノズル群
についてのみ、選択的にワイピングを行う。ステップS
205のクリーニング動作では、ピンチ241,242
による急激なインクの吸引に加えてワイピングをも行っ
ているので、ステップS203におけるインクの吸引に
比べて、ノズルの目詰まりを解消させる能力が高い。そ
の後、ステップS206では、ステップS202,S2
04と同様に非動作ノズルの有無を判断し、非動作ノズ
ルが存在しない場合、すなわちノズルの目詰まりが解消
した場合は、図17のステップS10に移行してタイマ
をクリアする。非動作ノズルが存在する場合には、ステ
ップS207に移行する。
【0128】ステップS207では、クリーニング機構
200aを使用してノズルからのインクの吸引を行う。
その際、ステップS201よりも長時間、インクの吸引
を行って、中継タンク82(図13参照)内の各インク
をすべて吸引し、入れ替える。ステップS207では長
時間の吸引を行うため、ステップS207におけるクリ
ーニング動作は、ステップS201,S203における
インクの吸引や、ステップS205におけるワイピング
に比べて、ノズルの目詰まりを解消させる能力が高い。
【0129】その後、ステップS208では、ステップ
S202,S204、S206と同様に非動作ノズルの
有無を判断し、非動作ノズルが存在しない場合、すなわ
ちノズルの目詰まりが解消した場合は、図17のステッ
プS10に移行してタイマをクリアする。非動作ノズル
が存在する場合には、ステップS209に移行する。ス
テップS209では、液晶窓73(図3参照)で不具合
の表示を行い、処理を終了する。
【0130】図20は、第2のクリーニングシーケンス
(図18参照)を示すフローチャートである。第2のク
リーニングシーケンスは、第1のクリーニングシーケン
スのステップS201,S202の手続き(図19参
照)を含まない。そして、最初からステップS203の
クリーニング動作を行うものである。第2のクリーニン
グシーケンスのステップS203以降の各手続きの内容
は、第1のクリーニングシーケンスのステップS203
以降の各手続きと同様である。よって、図18のステッ
プS102において非動作ノズル数がN1以上であると
判定された場合は、ステップS201,S202の手続
き(図19参照)をとばしてステップS203,S20
5などのクリーニングシーケンスの各手続きが行われる
こととなる。
【0131】(3)第5実施例の効果:第5実施例で
は、各ノズルセットごとにクリーニング動作を実行可能
であり、ステップS101で対象となるノズルセットを
選択している。そして、非動作ノズルが存在しないノズ
ルセットについては、クリーニングを行わない。このた
め、ノズルの吸引によってインクが無駄に消費されるこ
とがない。
【0132】また、第5実施例では、ノズルのクリーニ
ングは、複数のクリーニング動作を含むシーケンスで実
現されている。そして、各クリーニング動作の合間には
ノズルの検査を行い、非動作ノズルがなくなった時点で
クリーニングを終了することとしている。よって、不要
なクリーニングを行って時間を消費し、インクを消費し
てしまうことがない。
【0133】さらに、ノズルの目詰まりが解消する可能
性が高いクリーニング動作をより後で行うこととしてい
るため、シーケンスがすすむにつれて目詰まりが解消す
る可能性が高くなる。さらに、S207などのよりイン
クを多量に消費するクリーニング動作をシーケンスの後
に配置しているため、最初から不必要に強力なクリーニ
ングを行って、無駄にインクを消費することがない。
【0134】検査の結果、目詰まりしているノズルが多
数であった場合は、ステップS201のようなインク吸
引のみでは全てのノズルの目詰まりが解消する可能性が
低い。第5実施例では、非動作ノズルの数が一定数以上
である場合は、第2のクリーニングシーケンスにおい
て、ステップS201のクリーニング動作を行わずに、
ステップS203以降のよりノズルの目詰まりを解消さ
せる能力が高いクリーニング動作を実施する。よって、
全ての目詰まりが解消する可能性が低いクリーニングを
行ってインクを消費することがない。なお、第5実施例
では、第2のクリーニングシーケンスは、第1のクリー
ニングシーケンスの一つ目のクリーニング動作(ステッ
プS201)を省略したものであった。しかし、省略す
るクリーニング動作は一つに限られるわけではなく、複
数のクリーニング動作をとばして、ステップS205、
S207などのより後のクリーニング動作からシーケン
スを実施することとしてもよい。
【0135】J.第6実施例: (1)クリーニングシーケンス:図21は、第6実施例
の印刷処理手順におけるクリーニングのシーケンスを示
すフローチャートである。第6実施例では、図17に示
す第5実施例の手続きのうち、ステップS100のクリ
ーニングシーケンスの内容が第5実施例とは異なる。他
の点は第5実施例の手続きと同様である。第6実施例で
は、ステップS101でクリーニング対象となるノズル
セットを特定した後、システムコントローラ54が、ス
テップS300で、非動作ノズルの中にブラックノズル
があるか否かを判定する。ブラックノズルが存在する場
合には、ステップS104を実行する。ブラックノズル
が存在しない場合には、ステップS102で非動作ノズ
ルの数がN1より少ないか否かを判定する。以降のステ
ップS102〜S104の手続きは第5実施例と同様で
ある。
【0136】(2)第6実施例の効果:ブラックインク
は、他の色のインクに比べてノズルの目詰まりが解消し
にくい。よって、第1のクリーニングシーケンスのステ
ップS201のようなインク吸引(図19参照)のみで
は目詰まりが解消する可能性が低い。第6実施例では、
非動作ノズルの中にブラックノズルが存在する場合に
は、第2のクリーニングシーケンスを行うこととしてい
る。すなわち、ステップS201のクリーニング動作を
行わずに、ステップS203以降のクリーニング動作を
実施する(図20参照)。よって、目詰まりが解消する
可能性が低いクリーニングを行ってインクを消費するこ
とがない。なお、ノズル群KDが特許請求の範囲にいう
「第2のノズル群」に相当し、他のノズル群が特許請求
の範囲にいう「第1のノズル群」に相当する。
【0137】また、第6実施例では、非動作ノズルが第
2のノズル群のノズルを含む場合には、第2のクリーニ
ングシーケンスを実行することとして、第1のクリーニ
ングシーケンスの一つ目のクリーニング動作(ステップ
S201)をとばして二つ目のクリーニング動作である
ステップS203のクリーニング動作からクリーニング
シーケンスを行うこととした。しかし、省略するクリー
ニング動作は一つに限られるわけではなく、複数のクリ
ーニング動作をとばして、ステップS205、S207
などのより後のクリーニング動作から実施することとし
てもよい。
【0138】(3)第6実施例の変形例:図22は、ノ
ズルセットごとにクリーニングシーケンスを定める態様
におけるメインメモリ内のデータを示すブロック図であ
る。第5実施例および第6実施例では、クリーニングを
実行するか否かのみノズルセットごとに判断したが、ク
リーニングシーケンスの内容についてもノズルセットご
とに決定することとしてもよい。そのような場合には、
ステップS101において各ノズルセットごとに実施す
るクリーニング動作を定め、図22に示すように、各ス
テップにおいてクリーニング動作の対象となるノズルセ
ットをメインメモリ56内に記憶する。そして、システ
ムコントローラ54は、各ステップにおいて図22のデ
ータを参照しながら各クリーニング動作を行う。
【0139】図22においては、各ノズルセットは、×
がついているクリーニング動作は実施されず、シーケン
ス中で最初に○がついているクリーニング動作から実施
される。たとえば、第1のノズルセットについては、図
19におけるステップS203からクリーニング動作が
実施される。また、第2のノズルセットについては、図
19におけるステップS201からクリーニング動作が
実施される。そして、第3のノズルセットについては、
ステップS203からクリーニング動作が実施される。
なお、各クリーニング動作の合間に実施される非動作ノ
ズルの有無の判定(図19におけるステップS202,
S204,S206)において、非動作ノズルがなくな
ったことが判明した場合には、それ以降のクリーニング
動作は(図22において○がついているものであって
も)実施されない。このような態様とすれば、各クリー
ニングセットの状況に応じて適切なクリーニングシーケ
ンスを実施することができる。
【0140】また、ノズルの目詰まりが解消したか否か
の判定(図19におけるステップS202,S204,
S206)も、各クリーニングセット単位で行うことが
好ましい。そのような態様とすれば、非動作ノズルが存
在しないノズルセットに対して不要なクリーニング動作
を行うことがない。
【0141】K.第7実施例: (1)クリーニングシーケンス:図23は、第7実施例
の印刷処理手順におけるクリーニングのシーケンスを示
すフローチャートである。第7実施例では、電源スイッ
チ74(図3参照)が操作され、プリンタ20bに電源
が投入されたときにドット抜け検査およびノズルのクリ
ーニングを行う。ドット抜け検査、非動作ノズルの判
定、クリーニングについては、第1実施例における各手
続きと同様である。
【0142】図24は、第7実施例のプリンタ20bの
電気的な構成を示すブロック図である。第7実施例のプ
リンタ20bは、タイマ58(図4参照)を備えていな
い。一方で、システムコントローラ54は、電源回路5
9から電源投入の信号を受け取ることができる。なお、
電源回路59は第7実施例のプリンタ20bにのみ備え
られるものではなく、他の実施例のプリンタにも備えら
れている。ただし、図4および図14においては図示を
省略している。
【0143】図23に示すように、第7実施例では、ス
テップS401でプリンタ20bの電源が投入される
と、システムコントローラ54が、ステップS402で
ドット抜け検査を行う。ドット抜け検査の手続きは、第
1実施例のステップS6と同様である。ここで、「電源
が投入される」とは、印刷装置の主電源が投入される場
合である。この電源の投入は、ユーザによるスイッチの
操作によって行われてもよいし、コンピュータから制御
信号を受け取って行われてもよい。
【0144】そしてステップS403で非動作ノズルの
有無を判断する。非動作ノズルがないと判断された場合
は、手続きを終了する。非動作ノズルがあると判断され
た場合には、ステップS404でノズルのクリーニング
を行う。クリーニングの手続きは、第1実施例のステッ
プS9と同様である。その後、手続きを終了する。プリ
ンタ20bは、図23に示す手続きを終了すると、待機
状態となり、印刷指示を待つ。
【0145】(2)第7実施例の効果:第7実施例のプ
リンタ20bでは、電源投入時に、ノズルの検査を伴う
クリーニングを行っている。印刷装置の電源は印刷を行
う際に投入されるので、第7実施例のプリンタ20bに
おいては、印刷に先立ってノズルの検査を伴うクリーニ
ングが行われることとなる。このため、印刷においてド
ット抜けが生じる可能性を少ない。そして、比較的目詰
まりを起こしにくいインクを使用しているプリンタや、
頻繁に使用され、長期間不使用とはならないプリンタに
おいては、このように電源投入時にノズルの検査を伴う
クリーニングを行うことで、十分にノズルの目詰まりを
防止することができる。さらに、第7実施例のような態
様においては、タイマ回路を設けないことで、装置を簡
略化、低価格化および小型化することができる。
【0146】なお、第7実施例ではプリンタの電源が投
入されたときに、検査およびクリーニングを行うことと
したが、印刷装置の制御回路の全部または一部のみ電源
が入っている、いわゆる待機状態から、印刷可能な状態
に移行した場合に、ノズルの検査およびクリーニングを
行うこととしてもよい。また、第7実施例のプリンタ2
0bは、図24のように、タイマを備えないこととした
が、タイマを備えることとして、第1から第6実施例に
示したようなタイマークリーニングも並行して行うこと
としてもよい。また、第5実施例のように、ノズルセッ
トの単位でクリーニングの判定及びクリーニングを行う
こととしてもよい。
【0147】L.その他:なお、この発明は上記の実施
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0148】(1)上記実施例において、ハードウェア
によって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置
き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによっ
て実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換え
るようにしてもよい。
【0149】(2)本発明は、一般にインク滴を吐出す
るタイプの印刷装置に適用可能であり、カラーインクジ
ェットプリンタ以外の種々の印刷装置に適用可能であ
る。例えば、インクジェット方式のファクシミリ装置や
コピー装置にも適用可能である。
【0150】(3)印刷媒体には、ドット抜けが目立ち
易いものと、目立ち難いものとがある。例えば、インク
ジェット印刷専用の印刷用紙はドット抜けが目立ち易
く、普通のコピー用紙はドット抜けが目立ち難い。そこ
で、「主としてドット抜けが目立ち易い印刷媒体を使用
するモード」と、「主としてドット抜けが目立ち難い印
刷媒体を使用するモード」とを設けておき、「主として
ドット抜けが目立ち難い印刷媒体を使用するモード」に
おいては、待機状態において、所定数のノズルが目詰ま
りするまでクリーニングを行わないようにしてもよい。
こうすれば、クリーニングにより新たに非動作ノズルを
発生させる可能性を低くすることできる。
【0151】(4)印刷される画像の種類にも、ドット
抜けが目立ち易いものと、目立ち難いものとがある。例
えば、写真画像はドット抜けが目立ち易いが、文字のみ
を含むテキスト画像や、グラフなどの図形と文字とで構
成されたグラフィック画像などはドット抜けが目立ち難
い。なお、テキスト画像やグラフィック画像などのよう
に、写真画像を含まない印刷画像を、本明細書では「非
写真画像」と呼ぶ。
【0152】そこで、「写真画像を印刷するモード」と
「非写真画像を印刷するモード」とを設けておき、「非
写真画像を印刷するモード」においては、待機状態にお
いて、所定数のノズルが目詰まりするまでクリーニング
を行わないようにしてもよい。こうすれば、クリーニン
グにより新たに非動作ノズルを発生させる可能性を低く
することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのカラーインクジェッ
トプリンタ20の主要な構成を示す概略斜視図。
【図2】プリンタ20を含むコンピュータシステムの全
体構成を示す説明図。
【図3】プリンタ20の操作パネルを示す正面図。
【図4】プリンタ20の電気的な構成を示すブロック
図。
【図5】第1のドット抜け検査部40の構成と、その検
査方法(飛行滴検査法)の原理とを示す説明図。
【図6】第1のドット抜け検査部40の他の構成を示す
説明図。
【図7】第2のドット抜け検査部42の構成と、その検
査方法(振動板検査法)の原理とを示す説明図。
【図8】クリーニング機構200の構成を示す概念図。
【図9】第1実施例の処理手順を示すフローチャート。
【図10】第2実施例の処理手順を示すフローチャー
ト。
【図11】第3実施例の処理手順を示すフローチャー
ト。
【図12】第4実施例の処理手順を示すフローチャー
ト。
【図13】カラーインクジェットプリンタ20aの主要
な構成を示す概略斜視図。
【図14】プリンタ20aの電気的な構成を示すブロッ
ク図。
【図15】クリーニング機構200aの構成を示す概念
図。
【図16】ノズル群CLとMDとをワイパーブレード60
3で拭う際の印刷ヘッド36の動作を示す説明図。
【図17】第5実施例における印刷処理手順を示すフロ
ーチャート。
【図18】第5実施例の印刷処理手順におけるクリーニ
ングのシーケンスを示すフローチャート。
【図19】第1のクリーニングシーケンスを示すフロー
チャート。
【図20】第2のクリーニングシーケンスを示すフロー
チャート。
【図21】第6実施例の印刷処理手順におけるクリーニ
ングのシーケンスを示すフローチャート。
【図22】ノズルセットごとにクリーニングシーケンス
を定める態様におけるメインメモリ内のデータを示すブ
ロック図。
【図23】第7実施例の印刷処理手順におけるクリーニ
ングのシーケンスを示すフローチャート。
【図24】第7実施例のプリンタ20bの電気的な構成
を示すブロック図。
【符号の説明】
20…カラーインクジェットプリンタ 20a…カラーインクジェットプリンタ 22…用紙スタッカ 24…紙送りローラ 26…プラテン板 28…キャリッジ 30…キャリッジモータ 31…紙送りモータ 32…牽引ベルト 34…ガイドレール 36…印刷ヘッド 40…第1のドット抜け検査部 40a…発光素子 40b…受光素子 42…第2のドット抜け検査部 42a…振動板 42b…マイクロフォン 50…受信バッファメモリ 52…イメージバッファ 54…システムコントローラ 56…メインメモリ 57…タイマ 58…クリーニング指示入力部 61…主走査駆動ドライバ 62…副走査駆動ドライバ 63〜65…検査部ドライバ 66…ヘッド駆動ドライバ 68…情報提示部ドライバ 69…クリーニングリンクドライバ 70…操作パネル 72…クリーニング指示ボタン(クリーニング指示入力
部) 73…液晶窓(情報表示部) 74…電源スイッチ 75…電源ランプ 76…給紙/排紙スイッチ 77…カラーインクエンドランプ 78…黒インクエンドランプ 79…用紙チェックランプ 80…インク通路 82…中継タンク 82a…チューブ 100…ホストコンピュータ 110…表示装置 120…キーボード(入力装置) 130…マウス(入力装置) 200…クリーニング機構 210…ヘッドキャップ 210a…ヘッドキャップ 212…箱体 212a…箱体 214…ゴム枠 214a…ゴム枠 220…ホース 220a〜c…ホース 230…ポンプローラ 230b…ポンプローラ 232,234…小ローラ 232b,234b…小ローラ 241,242…ピンチ 600…ノズルワイパー機構 601…ワイパーヘッド部 602…リンク機構 603…ワイパーブレード 604…ワイパー保持部

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    を有する印刷ヘッドと、前記複数のノズルのクリーニン
    グを行うクリーニング機構と、前記複数のノズルのそれ
    ぞれがインク滴を吐出できるか否かを検査するための検
    査部と、を備えた印刷装置の制御方法であって、 インク滴を吐出できない非動作ノズルが前記検査部によ
    って一定数以上検出されること以外の所定の誘因に応じ
    て前記クリーニング機構がクリーニングを実行しようと
    するときには、当該クリーニングの前に前記検査部によ
    るノズルの検査を自動的に実行することを特徴とする印
    刷装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    非動作ノズルの数が第1の閾値未満である場合は、前記
    クリーニングの実行を中止する、印刷装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記所定の誘因に応じたクリーニングは、特定の事象か
    ら一定時間以上経過したことによって前記印刷装置が自
    動的に実行するタイマークリーニングを含む、印刷装置
    の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記所定の誘因に応じたクリーニングは、前記印刷装置
    の電源が投入されたことによって前記印刷装置が自動的
    に実行するクリーニングを含む、印刷装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記複数のノズルは、それぞれ1以上のノズルを含む複
    数のノズルセットに区分されており、 前記クリーニング機構は、前記ノズルセットごとに前記
    クリーニングを実行可能であり、 前記印刷装置の制御方法は、 前記ノズルセットごとに前記クリーニングの実行の中止
    の判断を行う工程を含む、印刷装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記所定の誘因に応じたクリーニングの実行が、ユーザ
    によるクリーニング指示によるものである場合であっ
    て、前記クリーニング前のノズルの検査によって検出さ
    れた非動作ノズルの数が第1の閾値未満である場合は、
    ユーザにクリーニング指示の再確認を要求する、印刷装
    置の制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の印
    刷装置の制御方法であって、 前記クリーニングは、前記複数のノズルからインクを外
    部に吸引する動作を含む、印刷装置の制御方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の印刷装置の制御方法であ
    って、 前記クリーニングは、1以上のクリーニング動作を含む
    クリーニングシーケンスであり、 前記印刷装置の制御方法は、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    非動作ノズルの数に応じて異なったクリーニングシーケ
    ンスを開始する工程を含む、印刷装置の制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の印刷装置の制御方法であ
    って、(a)前記クリーニング前のノズルの検査によっ
    て検出された非動作ノズルの数が第2の閾値未満である
    場合に、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的低く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的前に
    実行される第1のクリーニング動作と、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的高く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的後に
    実行される第2のクリーニング動作と、を含む、複数の
    クリーニング動作を有する第1のクリーニングシーケン
    スを開始する工程と、(b)前記クリーニング前のノズ
    ルの検査によって検出された非動作ノズルの数が前記第
    2の閾値以上である場合に、 前記第1のクリーニングシーケンスのうち、前記第2の
    クリーニング動作以降のクリーニング動作を含む第2の
    クリーニングシーケンスを実行する工程と、を含む印刷
    装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の印刷装置の制御方法で
    あって、 前記第1のクリーニングシーケンスにおいて、前記各ク
    リーニング動作は、前回のクリーニング動作によっても
    前記ノズルの目詰まりが解消しないときに実行される、
    印刷装置の制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の印刷装置の制御方法で
    あって、 前記複数のノズルセットは、 比較的目詰まりが解消しやすいインクを吐出するノズル
    からなる第1のノズル群と、 比較的目詰まりが解消しにくいインクを吐出するノズル
    からなる第2のノズル群と、を含み、 前記印刷装置の制御方法は、(a)前記クリーニング前
    のノズルの検査によって検出されたすべての非動作ノズ
    ルが前記第1のノズル群に含まれる場合に、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的低く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的前に
    実行される第1のクリーニング動作と、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的高く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的後に
    実行される第2のクリーニング動作と、を含む、複数の
    クリーニング動作を有する第1のクリーニングシーケン
    スを開始する工程と、(b)前記クリーニング前のノズ
    ルの検査によって検出された非動作ノズルが前記第2の
    ノズル群のノズルを含む場合に、 前記第1のクリーニングシーケンスのうち、前記第2の
    クリーニング動作以降のクリーニング動作を含む第2の
    クリーニングシーケンスを実行する工程と、を含む印刷
    装置の制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の印刷装置の制御方法
    であって、 前記第1のクリーニングシーケンスにおいて、前記各ク
    リーニング動作は、前回のクリーニング動作によっても
    前記ノズルの目詰まりが解消しないときに実行される、
    印刷装置の制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の印刷装置の制御方法で
    あって、 前記複数のノズルは、それぞれ1以上のノズルを含む複
    数のノズルセットに区分されており、 前記クリーニング機構は、前記ノズルセットごとに前記
    各クリーニング動作を実行可能であり、 前記印刷装置の制御方法は、 前記ノズルセットごとに実行する前記クリーニングシー
    ケンスを決定する工程を含む、印刷装置の制御方法。
  14. 【請求項14】 複数のノズルからインク滴を吐出する
    ことによって印刷を行う印刷装置であって、 前記複数のノズルを有する印刷ヘッドと、 前記複数のノズルのクリーニングを行うクリーニング機
    構と、 前記複数のノズルからのインク滴の吐出の有無を検査す
    ることによって、各ノズルが、インク滴を吐出できる動
    作ノズルとインク滴を吐出できない非動作ノズルとのう
    ちのいずれであるかを決定する検査部と、 前記印刷ヘッドと前記記録媒体の少なくとも一方を駆動
    して主走査を行う主走査駆動部と、 前記主走査の最中に前記ノズル列を駆動してドットの記
    録を行わせるヘッド駆動部と、 前記主走査が終わる度に前記印刷ヘッドと前記記録媒体
    の少なくとも一方を駆動して副走査を行う副走査駆動部
    と、 前記各部を制御するための制御部と、を備え、 前記制御部は、 非動作ノズルが前記検査部によって一定数以上検出され
    ること、以外の所定の誘因に応じて前記クリーニング機
    構によるクリーニングを実行しようとするときには、当
    該クリーニングの前に前記検査部によるノズルの検査を
    自動的に実行させることを特徴とする印刷装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記制御部は、前記クリーニング前のノズルの検査によ
    って検出された非動作ノズルの数が第1の閾値未満であ
    る場合は、前記クリーニングの実行を中止する、印刷装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の印刷装置であって、 前記所定の誘因に応じたクリーニングは、特定の事象か
    ら一定時間以上経過したことによって前記印刷装置が自
    動的に実行するタイマークリーニングを含む、印刷装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の印刷装置であって、 前記所定の誘因に応じたクリーニングは、前記印刷装置
    の電源が投入されたことによって前記印刷装置が自動的
    に実行するクリーニングを含む、印刷装置。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の印刷装置であって、 前記複数のノズルは、それぞれ1以上のノズルを含む複
    数のノズルセットに区分されており、 前記クリーニング機構は、前記ノズルセットごとに前記
    クリーニングを実行可能であり、 前記制御部は、前記ノズルセットごとに前記クリーニン
    グの実行の中止の判断を行う、印刷装置。
  19. 【請求項19】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記所定の誘因に応じたクリーニングの実行が、ユーザ
    によるクリーニング指示によるものである場合であっ
    て、前記クリーニング前のノズルの検査によって検出さ
    れた非動作ノズルの数が第1の閾値未満である場合は、
    クリーニング指示の再確認のための情報を出力する、印
    刷装置。
  20. 【請求項20】 請求項14ないし19のいずれかに記
    載の印刷装置であって、 前記クリーニングは、前記複数のノズルからインクを外
    部に吸引する動作を含む、印刷装置。
  21. 【請求項21】 請求項14記載の印刷装置であって、 前記クリーニングは、1以上のクリーニング動作を含む
    クリーニングシーケンスであり、 前記制御部は、前記クリーニング前のノズルの検査によ
    って検出された非動作ノズルの数に応じて異なったクリ
    ーニングシーケンスを開始する、印刷装置。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    非動作ノズルの数が第2の閾値未満である場合は、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的低く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的前に
    実行される第1のクリーニング動作と、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的高く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的後に
    実行される第2のクリーニング動作と、を含む、複数の
    クリーニング動作を有する第1のクリーニングシーケン
    スを開始し、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    非動作ノズルの数が前記第2の閾値以上である場合は、 前記第1のクリーニングシーケンスのうち、前記第2の
    クリーニング動作以降のクリーニング動作を含む第2の
    クリーニングシーケンスを実行する、印刷装置。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記第1のクリーニングシーケンスにおいて、前記各ク
    リーニング動作を、前回のクリーニング動作によっても
    前記ノズルの目詰まりが解消しないときに実行する、印
    刷装置。
  24. 【請求項24】 請求項21記載の印刷装置であって、 前記複数のノズルセットは、 比較的目詰まりが解消しやすいインクを吐出するノズル
    からなる第1のノズル群と、 比較的目詰まりが解消しにくいインクを吐出するノズル
    からなる第2のノズル群と、を含み、 前記制御部は、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    すべての非動作ノズルが前記第1のノズル群に含まれる
    場合には、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的低く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的前に
    実行される第1のクリーニング動作と、 前記ノズルの目詰まりを解消させる能力が比較的高く、
    かつ、前記クリーニングシーケンスにおいて比較的後に
    実行される第2のクリーニング動作と、を含む、複数の
    クリーニング動作を有する第1のクリーニングシーケン
    スを開始し、 前記クリーニング前のノズルの検査によって検出された
    非動作ノズルが前記第2のノズル群のノズルを含む場合
    には、 前記第1のクリーニングシーケンスのうち、前記第2の
    クリーニング動作以降のクリーニング動作を含む第2の
    クリーニングシーケンスを実行する、印刷装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記第1のクリーニングシーケンスにおいて、前記各ク
    リーニング動作を、前回のクリーニング動作によっても
    前記ノズルの目詰まりが解消しないときに実行する、印
    刷装置。
  26. 【請求項26】 請求項21記載の印刷装置であって、 前記複数のノズルは、それぞれ1以上のノズルを含む複
    数のノズルセットに区分されており、 前記クリーニング機構は、前記ノズルセットごとに前記
    各クリーニング動作を実行可能であり、 前記制御部は、前記ノズルセットごとに実行する前記ク
    リーニングシーケンスを決定する、印刷装置。
  27. 【請求項27】 インク滴を吐出するための複数のノズ
    ルを有する印刷ヘッドと、前記複数のノズルのクリーニ
    ングを行うクリーニング機構と、前記複数のノズルのそ
    れぞれがインク滴を吐出できるか否かを検査するための
    検査部と、を有する印刷装置を備えたコンピュータに、
    印刷を実行させるためのコンピュータプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、 インク滴を吐出できない非動作ノズルが前記検査部によ
    って一定数以上検出されること、以外の所定の誘因に応
    じて前記クリーニング機構がクリーニングを実行しよう
    とするときには、当該クリーニングの前に前記検査部に
    よるノズルの検査を自動的に実行する機能をコンピュー
    タに実現させるためのコンピュータプログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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