JP2006141175A - 交流交流直接変換器の電動機制御装置 - Google Patents

交流交流直接変換器の電動機制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】直接変換器の入力電圧の大きさに応じてリアルタイムで求めた制限値を出力電圧が超えないように電動機磁束を弱めて出力電圧の歪みを低減し、電動機のトルク脈動や回転むらの発生を防止する。
【解決手段】交流電圧を双方向性の半導体スイッチにより任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機を駆動するマトリクスコンバータ等の交流交流直接変換器において、マトリクスコンバータ2の入力電圧の大きさを検出する検出手段5及び演算手段6と、検出した入力電圧の大きさに応じて、マトリクスコンバータ2の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限する出力電圧制限値を演算し、この制限値に基づいて、電動機磁束を減少させるようにマトリクスコンバータ2の出力電圧指令値を演算するd軸電圧指令演算手段7とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換器により交流電動機を制御する分野に属し、特に、交流入力電圧を大型のエネルギーバッファなしに任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して出力する電動機駆動用の交流交流直接変換器において、その出力電圧が入力電圧のPWM制御可能な範囲内となるように制御して電動機磁束を弱めることにより、電動機のトルク脈動や回転むらを抑制するようにした電動機制御装置に関するものである。
この種の交流交流直接変換器の一例として周知のマトリクスコンバータを例にとり、以下に従来技術を説明する。
図10は、マトリクスコンバータ2の概略的な構成を示しており、このマトリクスコンバータ2は、三相交流電源1の各相端子と出力端子U,V,Wとの間にそれぞれ接続された双方向性の半導体スイッチ(交流スイッチ)S1〜S9から構成されている、これらの交流スイッチS1〜S9は、図示するようにIGBT等の半導体スイッチング素子とダイオードとの逆並列接続回路を2個直列に接続したり、あるいは、逆阻止能力のある半導体スイッチング素子のみを2個、逆並列に接続して構成される。
よく知られているように、マトリクスコンバータは、交流電源電圧からコンデンサ等の大型のエネルギーバッファを介さずに、任意の大きさ及び周波数の交流電圧を直接出力させる交流交流直接変換器であり、長寿命、省スペースであって入力電流が制御できるため電力回生可能であると共に、電源高調波を抑制できるという特徴を持っている。
次に、図11はマトリクスコンバータの出力電圧可能範囲を説明するための波形図である。マトリクスコンバータでは、入力電圧各相の正方向と負方向の電圧を発生可能であり、電源電圧を交流スイッチにより直接切り出して電圧を出力するので、出力可能な電圧の範囲は、6相交流の包絡線範囲内となる。
入力電圧の正負ピーク値間の電圧の大きさを1.0としたとき、その0.866倍(斜線範囲内)を超える領域(過変調領域)の電圧を出力しようとすると、PWM制御可能な範囲外となり、線間電圧Vuvとして示すように出力電圧に歪みが生じ、マトリクスコンバータにより駆動される電動機の電動機トルクが脈動し、回転むらにより騒音や振動が発生して好ましくない。
従って、マトリクスコンバータでは、定格出力電圧を入力電圧の0.866倍以下(電圧利用率を0.866以下)となるように設計する必要がある。更に、系統電圧が低下する場合には、系統電圧の低下も考慮して定格出力電圧を設計する必要がある。
ところで、交流から一度直流に変換して交流に変換するインバータ、いわゆるAC/DC/AC方式のインバータにより電動機を駆動する場合には、電動機磁束を弱めて出力電圧を制限する弱め界磁制御が公知となっている。ここで、弱め界磁制御とは、電動機の電流を電動機磁束と平行な成分(磁束電流成分)と直交する成分(トルク電流成分)とに分離し、磁束とトルクとをそれぞれ独立して制御するベクトル制御において、高速度領域で磁束電流成分を弱めて出力電圧が一定となるように制御を行うことにより、速度制御範囲を広げるものである。
インバータにおける弱め界磁制御については、後述する特許文献1に開示されており、以下、簡単に説明する。なお、以下では、電動機磁束に平行な軸をd軸と呼び、d軸に直交する軸をq軸と呼ぶ。
図12は、弱め界磁制御されるインバータにより電動機を駆動する駆動システムのブロック図である。
図12において、200は交流電源を変換して得た直流電源、201はインバータ、202は円筒型永久磁石同期電動機等の電動機、203は回転子の位置検出器、204は速度検出器、205は負荷、206はインバータ201の各相出力電流(電動機電流)i,i,iを検出する電流検出手段、210は角速度検出値ωが角速度指令値ωに一致するように調節演算を行ってトルク指令値Tを出力する速度調節手段、211はトルク指令値Tに基づいてq軸電流指令値i を演算するq軸電流指令演算手段、212はq軸電流指令値i 及び角速度検出値ωに基づいてd軸電流指令値i を演算するd軸電流指令演算手段、216は各相電流検出値i,i,iを位相角情報θに基づきd−q回転座標上の成分(d軸電流検出値,q軸電流検出値)i,iに変換する座標変換手段、213はiがi に一致するようにq軸電圧指令値v を演算するq軸電流制御手段、214はiがi に一致するようにd軸電圧指令値v を演算するd軸電流制御手段、215はv ,v を位相角情報θに基づき各相の電圧指令値v ,v ,v に変換する座標変換手段、217は電圧指令値v ,v ,v に従いPWM演算を行ってインバータ201のスイッチング素子に対する駆動パルスを生成するPWMパルス生成手段である。
ここで、上記構成におけるd軸電流指令演算手段212の動作について説明する。
図13は、円筒型永久磁石同期電動機の出力電圧のフェーザ図である。永久磁石同期電動機では、電動機速度に比例して速度起電力eが発生する。永久磁石による磁束は変化しないので、速度起電力eを打ち消すようにインバータ201によりd軸電圧vを発生させ、インバータ201の出力電圧を制限する。
図13から、インバータ201の出力電圧voutは数式1によって表される。なお、電機子巻線は無視する。
Figure 2006141175
ここで、インバータ201の出力電圧voutを所望の電圧制限値vlim に制限するとして数式1を書き直すと、数式2となる。
Figure 2006141175
q軸リアクタンスXは、q軸インダクタンスLと回転角速度ωとの積により、数式3によって表せる。
Figure 2006141175
数式3を数式1に代入してd軸電圧指令値v を求めると、数式4となる。
Figure 2006141175
次に、d軸電流指令値i をd軸電圧指令値v により表すと、数式5となる。
Figure 2006141175
数式4を数式5に代入すると共に、q軸電流iをq軸電流指令値i に直すと、d軸電流指令値i は数式6となる。
Figure 2006141175
従って、数式6により求めたd軸電流指令値i によりインバータ201をベクトル制御すれば、インバータ201の出力電圧voutをその制限値vlim に抑制することが可能になる。
図13より明らかなように、d軸電圧指令値v はeを打ち消す方向に発生させるため、弱め界磁制御を行う場合には、e>√{vlim *2−(ωL )}となるので、d軸電流指令値i は負となる。
特開平11−178399号公報 (段落[0006],[0007]、図1〜図4等)
マトリクスコンバータの出力電圧定格値を、系統電圧低下も考慮して設計すると、考慮しない場合と同様の出力を得るためには電流容量は増加する。例えば、系統電圧の低下を15%考慮し、定格電圧を15%減少させた場合、出力電流はおよそ15%増加することになる。電流容量の増加は装置容量の増加を引き起こし、コストの上昇や設置スペースの増加を招く。
また、従来のインバータにおける弱め界磁制御は、出力電圧制限値vlim を出力電圧定格値に一致させることが多く、これをそのままマトリクスコンバータに適用しようとすると、入力電圧の大きさによっては、出力電圧がPWM制御可能な範囲であるにも関わらず界磁を弱めることもある。PWM制御可能な範囲において弱め界磁を行うと、不要な電流増加を招き、効率の低下や、コンバータ、電動機の過熱を引き起こす。逆に、入力電圧が低下した場合には、出力電圧制限値がPWM制御可能な範囲外となることもあり、出力電圧の歪みに伴う電動機のトルク脈動を引き起こす等の問題がある。
そこで本発明の解決課題は、マトリクスコンバータ等の交流交流直接変換器において、入力電圧の大きさに応じた最適な出力電圧制限値をリアルタイムで求め、出力電圧が制限値を超えないように電動機磁束を弱めて出力電圧の歪みを低減すると共に、PWM制御可能な範囲内において不要な電流増加を発生させないようにした安価な電動機制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、交流電圧を双方向性の半導体スイッチにより任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機を駆動する交流交流直接変換器において、
前記直接変換器の入力電圧の大きさを検出する手段と、
この手段により検出した入力電圧の大きさに応じて、前記直接変換器の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限する出力電圧制限値を演算する手段と、
前記出力電圧制限値に基づいて、電動機磁束を減少させるように前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段と、を備えたものである。
請求項2に記載した発明は、交流電圧を双方向性の半導体スイッチにより任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機を駆動する交流交流直接変換器において、
前記直接変換器の入力電圧の大きさを検出する手段と、
この手段により検出した入力電圧の大きさに応じて、前記直接変換器の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限する出力電圧制限値を演算する手段と、
電動機電流検出値を、電動機磁束に対する平行成分及び直交成分に変換する座標変換手段と、
前記出力電圧制限値に基づいて電流指令値の前記平行成分を演算する手段と、
前記電動機電流検出値の平行成分が前記電流指令値の平行成分に一致するように前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段と、を備えたものである。
請求項3に記載した発明は、 請求項1または2において、
前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段は、直接変換器としてのマトリクスコンバータ内に想定した仮想インバータに対する出力電圧指令値を演算するものである。
請求項1の発明によれば、交流交流直接変換器の入力電圧の大きさに応じてリアルタイムで出力電圧制限値を演算し、交流交流直接変換器の出力電圧がその制限値以内となるように出力電圧指令値(d軸電圧指令値)を発生させて電動機磁束を弱める。これにより、直接変換器の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限することができ、出力電圧の歪みに起因した電動機のトルク脈動や回転むらは発生しない。
請求項2の発明によれば、ベクトル制御を行う場合に、交流交流直接変換器の入力電圧の大きさに応じて演算した出力電圧制限値以内となるようにd軸電流指令値を発生させて電動機磁束を弱めることにより、直接変換器の出力電圧を制限して電動機のトルク脈動や回転むらの発生を防止することができる。
請求項1,2の何れの発明においても、出力電圧をPWM制御可能な範囲内で制御できる場合には電動機磁束を弱めないこととし、不要な電流増加を発生させないようにして効率低下や過熱を防止する。
また、本発明によれば、電圧指令値、電流指令値の演算を簡単な四則演算により実現可能であるため、高価な演算装置が不要であり、出力電圧の飽和に起因する電動機のトルク脈動や不要な電流増加も発生しない安価な制御装置を実現することができる。
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示すブロック図である。図1において、1は三相交流電源、2は交流交流直接変換器としてのマトリクスコンバータ、3は円筒型永久磁石同期電動機等の電動機、4は負荷、5はマトリクスコンバータ2の各相入力電圧v,v,vを検出する電圧検出手段、6は入力電圧(入力電圧ベクトル)の大きさ|V|を検出する大きさ検出手段、7は|V|と角速度指令値ωとq軸電圧指令値v とに基づいてd軸電圧指令値v を演算するd軸電圧指令演算手段、8は角速度指令値ωに基づいてq軸電圧指令値v を演算するq軸電圧指令演算手段、9は入力電圧v,v,vから仮想整流器に対する指令(マトリクスコンバータ2の入力電流指令)を演算する仮想整流器指令演算手段、10は、d軸,q軸電圧指令値v ,v 及び位相角情報θ(角速度指令値ωを積分して演算)に基づいて仮想インバータに対する指令(マトリクスコンバータ2の出力電圧指令)を演算する仮想インバータ指令演算手段、11は仮想整流器指令に基づいてPWMパルスを生成する仮想整流器PWM生成手段、12は仮想インバータ指令に基づいてPWMパルスを生成する仮想インバータPWM生成手段、13はこれらの生成手段11,12の出力パルスを合成するPWMパルス合成手段であり、この合成手段13から出力されるPWMパルスによってマトリクスコンバータ2の18個の半導体スイッチング素子が駆動されるようになっている。
なお、この実施形態は、マトリクスコンバータ2内に仮想整流器と仮想インバータとを想定し、これらを独立して制御する「仮想AC/DC/AC方式」によりマトリクスコンバータ2を制御するものである。ここで、仮想AC/DC/AC方式は、例えば、非特許文献としての、伊東淳一、佐藤以久也、小西茂雄による「仮想AC/DC/AC変換方式によるマトリクスコンバータの入出力波形改善法」(半導体電力変換研究会 SPC02-90/IEA-02-31,2002)に記載されている。
上記仮想AC/DC/AC方式では、電源短絡を防止すると共に、負荷のリアクトルの電流環流経路を確保するために負荷端開放を防止する必要があり、仮想整流器側では電流形PWM整流器と同じ制約条件のもとでスイッチングパターンを決定し、他方、仮想インバータ側では、電圧形インバータと同じ制約条件のもとで直流リンク電圧を短絡しないようなスイッチングパターンを決定する必要がある。
前記非特許文献によれば、マトリクスコンバータの三相出力電圧は、スイッチングマトリクス(マトリクスコンバータの構成スイッチング素子のスイッチング関数(論理1でオン、論理0でオフ)の行列式)と三相入力電圧との積によって表すことができる。
このマトリクスコンバータと同一の出力電圧、入力電圧を得るためには、上記マトリクスコンバータのスイッチングマトリクス(便宜的にSM1とする)と、PWM整流器/インバータ(AC/DC/AC)システムにおける入力電圧と直流リンク電圧との関係を示すPWM整流器のスイッチングマトリクス(SM2とする)、及び、同じく直流リンク電圧と出力電圧との関係を示すPWMインバータのスイッチングマトリクス(SM3とする)の積とが等しくなるようにすればよい(つまり、SM1=SM2・SM3)。
従って、マトリクスコンバータ内に仮想整流器と仮想インバータとを想定し、仮想整流器に対するPWMパルスと、仮想インバータに対するPWMパルスとを合成してマトリクスコンバータの各スイッチング素子に与えることにより、仮想AC/DC/AC方式の交流交流直接変換器を実現することができる。
図1における仮想整流器指令生成手段9、仮想インバータ指令生成手段10、仮想整流器PWMパルス生成手段11、仮想インバータPWMパルス生成手段12及びPWMパルス合成手段13は、上記の動作原理を実現するためのものである。
このような仮想AC/DC/AC方式を前提として、本実施形態の主要部について以下に説明する。
図1において、電圧検出手段5は、マトリクスコンバータ2の入力電圧v,v,vを検出し、大きさ演算手段6は入力電圧ベクトルの大きさ|V|を演算する。また、図2は大きさ演算手段6のブロック図であり、v,v,vを三相/二相変換して得た交流2軸成分vα,vβの二乗和の平方根を求めることにより、大きさ|V|を演算する。
ここで、vα,vβは数式7によって表され、また、入力電圧ベクトルの大きさ|V|は数式8によって表される。
Figure 2006141175
Figure 2006141175
数式8により求めた入力電圧の大きさ|V|はd軸電圧指令演算手段7に入力される。なお、入力電圧の大きさ演算手段6は、上記演算以外に、三相入力電圧を全波整流してその平均値を求めることにより実現してもよい。
次に、図3はd軸電圧指令演算手段7のブロック図である。出力電圧制限値vlim は、入力電圧ベクトルの大きさ|V|に基づいて数式9により設定する。
Figure 2006141175
ここで、定数K=0.866としてもよいし、デッドタイムに伴う出力電圧の誤差などを考慮し、余裕をもって設定してもよい。
数式9から得られた出力電圧制限値vlim を数式4に代入し、速度起電力eを角速度指令値ωと無負荷誘起電圧Eとによって表すと、d軸電圧指令値v は数式10となる。
Figure 2006141175
数式10において、ω=v としてd軸電圧指令値v を表すと、数式11となる。
Figure 2006141175
図4は、d軸電圧指令演算手段7の動作を示すフローチャートである。
前述した数式9,11に基づいてd軸電圧指令値v を演算し(ステップS1,S2)、v <0の場合にのみv を出力とする(S3 No)。図13より、v >0の状態でv を発生させると、d軸電圧指令値v が速度起電力eと同符号となり、電動機磁束を強める方向に電流が流れる。そこで、v ≧0ではv =0として(S3 Yes,S4)、不要な電流増加を防止する。
図1における仮想インバータ指令演算手段10は、d軸電圧指令値v 、q軸電圧指令値v 及び位相角情報θから、三相正弦波の電圧指令を出力する。位相角情報は角速度指令値ωを積分して求めているが、電動機3の速度検出値から求めても良く、速度推定値を用いても良い。
以上のように、本実施形態では、入力電圧の大きさに応じて出力電圧制限値vlim を演算し、この制限値vlim とq軸電圧指令値v とを用いてd軸電圧指令値v を求めると共に、その正負に応じて電動機磁束を弱めるようなd軸電圧指令値v を生成して仮想インバータ指令演算手段10に与えることにより、マトリクスコンバータ2の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制御して出力電圧の歪みを抑制し、電動機3のトルク脈動や回転むらの発生を防止することができる。
次に、図5は本発明の第2実施形態を示すブロック図であり、この実施形態は、仮想インバータ制御にベクトル制御を適用したものである。
図5において、図1と同一の構成要素には同一の番号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に説明する。
図5において、14は位相角情報θを得るための位置検出器、15は速度検出器、16は角速度検出値ωを角速度指令値ωに一致させるように調節動作する速度調節手段、17は速度調節手段16の出力からq軸電流指令値i を演算するq軸電流指令演算手段、18は出力電圧ベクトルの大きさ|V|とq軸電流指令値i と角速度検出値ωとからd軸電流指令値i を演算するd軸電流指令演算手段、19はマトリクスコンバータ2の出力電流(電動機3の電流)を検出する電流検出手段、20は各相電流検出値i,i,iを三相/二相変換して2軸成分のd軸,q軸電流検出値i,iを得る座標変換手段、21はq軸電流検出値iをその指令値i に一致させるようにq軸電圧指令値v を演算するq軸電流制御手段、22はd軸電流検出値iをその指令値i に一致させるようにd軸電圧指令値v を演算するd軸電流制御手段、23はd軸電圧指令値v 、q軸電圧指令値v を二相/三相変換して仮想インバータに対する三相電圧指令値を得る座標変換手段であり、この座標変換手段23の出力(仮想インバータ指令)が仮想インバータPWM生成手段12に入力されている。
その他の構成は図1と同様である。
本実施形態では、d軸電流指令値i を演算するd軸電流指令演算手段18以外はベクトル制御技術として公知であるため、ここではd軸電流指令演算手段18の動作のみを説明する。
図6は、d軸電流指令演算手段18のブロック図である。
第1実施形態と同様に、数式9により設定した出力電圧制限値vlim を数式4に代入し、速度起電力eを角速度検出値ω及び無負荷誘起電圧Eによって表すと、d軸電圧指令値v は数式12となる。
Figure 2006141175
数式12からd軸電流指令値i を求めると、数式13となる。
Figure 2006141175
図7は、d軸電流指令演算手段18の動作を示すフローチャートである。上述した数式9,12,13に基づいてd軸電流指令値i を演算し(S11〜S13)、第1実施形態と同じ原理により、i <0の場合にのみi を出力とし(S14 No)、i ≧0ではi =0として(S14 Yes,S15)、不要な電流増加を防止する。
なお、数式13ではq軸電流指令値i を用いてd軸電流指令値i を演算しているが、q軸電流検出値iやトルク指令値Tを用いて演算しても良い。
図8は、本発明を適用しない場合に、マトリクスコンバータの入力電圧を180[V]として、その0.866倍以上である166[V]を出力させた場合の入力電流波形i(上側)及び出力電流波形i(下側)を示している。
この例では、出力電圧がPWM制御可能な範囲を超えているため出力電圧が歪み、結果として出力電流が歪んでいるのがわかる。
一方、図9は、本発明の第2実施形態を適用した場合の入出力電流波形である。本実施形態により弱め界磁制御を行うことで入出力電流波形の歪みが図8よりもかなり低減されており、また、出力電圧歪みに起因する電動機のトルク脈動や回転むらの発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態を示すブロック図である。 図1における入力電圧の大きさ演算手段のブロック図である。 図1におけるd軸電圧指令演算手段のブロック図である。 図1におけるd軸電圧指令演算手段の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態を示すブロック図である。 図5におけるd軸電流指令演算手段のブロック図である。 図5におけるd軸電流指令演算手段の動作を示すフローチャートである。 本発明を適用しない場合のマトリクスコンバータの入出力電流波形である。 本発明の第2実施形態を適用した場合のマトリクスコンバータの入出力電流波形である。 マトリクスコンバータの概略的な構成図である。 マトリクスコンバータの出力可能な電圧を説明するための波形図である。 弱め界磁制御されるインバータによる電動機駆動システムのブロック図である。 円筒型永久磁石同期電動機の出力電圧のフェーザ図である。
符号の説明
1:交流電源
2:マトリクスコンバータ
3:電動機
4:負荷
5:電圧検出手段
6:入力電圧の大きさ検出手段
7:d軸電圧指令演算手段
8:q軸電圧指令演算手段
9:仮想整流器指令演算手段
10:仮想インバータ指令演算手段
11:仮想整流器PWM生成手段
12:仮想インバータPWM生成手段
13:PWMパルス合成手段
14:位置検出器
15:速度検出器
16:速度調節手段
17:q軸電流指令演算手段
18:d軸電流指令演算手段
19:電流検出手段
20:座標変換手段
21:q軸電流制御手段
22:d軸電流制御手段
23:座標変換手段

Claims (3)

  1. 交流電圧を双方向性の半導体スイッチにより任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機を駆動する交流交流直接変換器において、
    前記直接変換器の入力電圧の大きさを検出する手段と、
    この手段により検出した入力電圧の大きさに応じて、前記直接変換器の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限する出力電圧制限値を演算する手段と、
    前記出力電圧制限値に基づいて、電動機磁束を減少させるように前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段と、
    を備えたことを特徴とする交流交流直接変換器の電動機制御装置。
  2. 交流電圧を双方向性の半導体スイッチにより任意の大きさ及び周波数の交流電圧に変換して電動機を駆動する交流交流直接変換器において、
    前記直接変換器の入力電圧の大きさを検出する手段と、
    この手段により検出した入力電圧の大きさに応じて、前記直接変換器の出力電圧を入力電圧のPWM制御可能な範囲内に制限する出力電圧制限値を演算する手段と、
    電動機電流検出値を、電動機磁束に対する平行成分及び直交成分に変換する座標変換手段と、
    前記出力電圧制限値に基づいて電流指令値の前記平行成分を演算する手段と、
    前記電動機電流検出値の平行成分が前記電流指令値の平行成分に一致するように前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段と、
    を備えたことを特徴とする交流交流直接変換器の電動機制御装置。
  3. 請求項1または2に記載した交流交流直接変換器の電動機制御装置において、
    前記直接変換器の出力電圧指令値を演算する手段は、直接変換器としてのマトリクスコンバータ内に想定した仮想インバータに対する出力電圧指令値を演算することを特徴とする交流交流直接変換器の電動機制御装置。
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