JP2004135462A - 交流−交流直接変換形電力変換装置 - Google Patents

交流−交流直接変換形電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】交流出力電圧の振幅が電源電圧の振幅の0.866倍を超える場合にも、交流出力電圧に重畳される低周波成分を低減し、電動機の騒音発生やトルク脈動、異常過熱を防止する。
【解決手段】交流−交流直接変換形電力変換装置において、電源電圧から生成した包絡線電圧の大きさに応じて、マトリックスコンバータ等の直接変換回路の出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように、前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備える。ここで、例えば周波数の制御手段は、電源電圧検出手段14、包絡線電圧演算手段1、平均値演算手段2、除算器3及び乗算器4により構成され、包絡線電圧の大きさとその平均値との大小関係に応じて補正係数を演算し、この補正係数を用いて元の出力周波数指令を補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型のエネルギーバッファなしに、交流電力を交流電力に直接変換する交流−交流直接変換形電力変換装置(以下、必要に応じて単に直接変換形電力変換装置という)に関し、特に、電源電圧の振幅の0.866倍以上の電圧を出力する場合において、出力電圧に重畳される低周波成分を抑制するようにした直接変換形電力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の直接変換形電力変換装置の制御ブロック図を示している。
図6において、出力電圧の振幅指令及び周波数指令が入力される三相発振器11により出力電圧指令を作成し、この出力電圧指令をパルスパターン発生器12に入力して所望の三相交流電圧を得るためのPWMパルスを生成する。
生成したPWMパルスは、三相交流電源21及び負荷22が接続された直接変換回路13に入力され、前記PWMパルスに従って内部の半導体スイッチング素子をオンオフすることにより、所望の振幅及び周波数を有する三相交流電圧を電源電圧から直接生成して交流電動機等の負荷22に出力する。
なお、電源21の電圧は電源電圧検出手段14により検出され、パルスパターン発生器12に入力されている。
【0003】
ここで、直接変換回路13の代表的な例としては、図7に示すマトリックスコンバータがある。すなわち、図7において、入力端子Rには双方向スイッチS1,S4,S7の各一端が接続され、入力端子Sには双方向スイッチS2,S5,S8の各一端が接続され、入力端子Tには双方向スイッチS3,S6,S9の各一端が接続されており、双方向スイッチS1〜S3の各他端は一括して出力端子Uに、双方向スイッチS4〜S6の各他端は一括して出力端子Vに、双方向スイッチS7〜S9の各他端は一括して出力端子Wに接続されている。
【0004】
上記双方向スイッチS1〜S9は、図7の括弧内に示すように、例えばダイオードD1,D2が逆並列接続されたIGBT等の半導体スイッチング素子S01,S02を逆直列に接続したり、逆耐圧能力がある場合には半導体スイッチング素子S01,S02だけを逆並列に接続して構成される。
【0005】
直接変換回路13として図7に示すようなマトリックスコンバータを用いた場合、出力電圧指令に応じたパルスパターン発生方法としては、後述する非特許文献1に記載された公知の方法がある。
この方法は、電源電圧の大小関係に基づいてマトリックスコンバータのPWMパターンを決定する方式であり、電源電圧の最小電圧相の双方向スイッチを常にオンとし、残りの2相分の双方向スイッチによりPWM制御を行っている。
【0006】
また、出力電圧指令に応じたパルスパターンの別の発生方法として、後述する非特許文献2に記載された公知の方法がある。
この方法は、PWM整流器とインバータとからなる回路を想定し、両者のスイッチング関数を合成してマトリックスコンバータのパルスパターンを得るものである。
【0007】
図8にマトリックスコンバータをはじめとする直接変換形電力変換装置の出力電圧発生原理を示す。いずれのパルス発生パターンでも、直接変換形形電力変換器では電源電圧波形(R,S,T及びこれらの逆相波形である−R,−S,−Tで示す)をPWMパルスにより直接切り出し、出力電圧を生成している。すなわち、出力電圧は、電源電圧波形の包絡線内で任意に生成される。
マトリックスコンバータの場合、電源電圧の逆相分の出力も可能であるため、出力可能範囲を示す電圧波形の包絡線(包絡線電圧)は、図9に示すように逆相分も含めた6相交流からなる。この場合、出力電圧が電源電圧の振幅の0.866倍以下(図8における破線以下)であれば、任意の出力電圧波形をPWM制御により発生させることができる。
【0008】
なお、交流入力を直接、高周波交流に変換した後に、絶縁、整流して直流出力を得るコンバータの制御回路が、下記の特許文献1に記載されている。
この従来技術は、コンバータの直流出力電圧に含まれる低周波脈動を抑制してノイズや負荷である電動機のトルクリプルの解消、フィルタ容量の低減を図るものである。
【0009】
【非特許文献1】
小山純、外5名,「電圧型PWMサイクロコンバータの定常特性」,電気学会論文誌D,社団法人電気学会,1993年9月,第113巻,第9号,p.1086−1093
【非特許文献2】
伊藤里絵、高橋勲,「仮想直流リンク電圧を考慮したマトリクスコンバータの制御法」,平成13年電気学会全国大会予稿集,社団法人電気学会
【特許文献1】
特開平6−343266号公報([0015],[0018],[0019]等)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電源電圧の振幅の0.866倍を超える電圧を出力する場合、図8に太線で示す電圧Vuvの波形のように、包絡線の制限によって出力電圧波形にひずみが発生する。このひずみは出力電圧波形の面積を正負非対称にさせ、出力電圧に低周波数成分を重畳させる原因となる。
直接変換形電力変換装置の負荷として電動機などが接続されている場合、上述した低周波数成分の電圧は、電動機の磁束を増加させるほか、電動機の出力トルクに大きな脈動を発生させ、騒音の原因となる。
また、磁束の増加に伴って渦電流損等により電動機の損失が増加し、過熱によって電動機を破壊する恐れや、トルク脈動により電動機やこれに接続される機械を破壊する恐れがある。
【0011】
更に、前記特許文献1は出力電圧に含まれる低周波脈動の影響を低減するものであるが、直接変換形電力変換装置の交流出力電圧における低周波成分の抑制手段については言及されていない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、交流出力電圧の振幅が電源電圧の振幅の0.866倍を超える場合にも、交流出力電圧に重畳される低周波成分を低減し、電動機の騒音発生やトルク脈動、異常過熱を防止するようにした直接変換形電力変換装置を提供しようとするものである。
【0013】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、電源電圧から生成した包絡線電圧の大きさに応じて、前記直接変換回路の出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたものである。
ここで、例えば周波数の制御手段は、包絡線電圧の大きさとその平均値との大小関係に応じて補正係数を演算し、この補正係数を用いて元の出力周波数指令を補正する回路によって実現される。
【0014】
請求項2記載の発明は、半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、電源電圧から生成した前記直接変換回路の仮想直流リンク電圧の大きさに応じて、前記直接変換回路の出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたものである。
ここで、例えば周波数の制御手段は、仮想直流リンク電圧の大きさとその平均値との大小関係に応じて補正係数を演算し、この補正係数を用いて元の出力周波数指令を補正する回路によって実現される。
【0015】
請求項3記載の発明は、半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、前記直接変換回路の出力電圧から生成した磁束ベクトルの大きさがほぼ一定になるように(言い換えれば、出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように)前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたものである。
ここで、例えば周波数または振幅の制御手段は、磁束ベクトルの大きさとその平均値との大小関係に応じて補正係数を演算し、この補正係数を用いて元の出力周波数指令または振幅指令を補正する回路によって実現される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
まず、図1は本発明の第1実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項1に記載した発明の実施形態に相当する。図6と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、以下では図6と異なる部分を中心に説明する。
【0017】
直接変換形電力変換装置の交流出力電圧に低周波数成分が重畳される原因は、出力電圧波形の面積(時間積)が正負非対称になることにあるので、第1実施形態では、出力電圧波形の面積を正負対象にするために、電源電圧の包絡線電圧の大きさに応じて出力周波数を変化させることとした。すなわち、出力周波数指令を数式1により補正するものである。
【0018】
【数1】
Figure 2004135462
【0019】
数式1において、f**:補正後の出力周波数指令、f:補正前の出力周波数指令、vrst:包絡線電圧の正側電圧、vrstavg:包絡線電圧の正側電圧の平均値である。
図9に示した包絡線電圧の正側電圧vrstは、各相の電源電圧をそれぞれv,v,vとすれば、数式2により求められる。
【0020】
【数2】
rst=max(v,−v,v,−v,v,−v
【0021】
ただし、数式2において、max(x,x,……)は、括弧内の変数x,x,……の最大値を出力する関数である。
【0022】
この結果、包絡線電圧の正側電圧vrstがその平均値vrstavgより低い期間では出力周波数指令を元の周波数指令より低くし、包絡線電圧の正側電圧vrstがその平均値vrstavgより高い期間では出力周波数指令を元の周波数指令より高くすることにより、出力電圧が電源電圧の振幅の0.866倍以上の場合にも出力電圧波形の面積を正負対象にしてそれぞれの面積を等しくすることができる。
【0023】
図1に示す第1実施形態では、電源電圧検出手段14により検出した電源電圧が包絡線電圧演算手段1に入力され、前記数式2の演算によって包絡線電圧の正側電圧(瞬時値)vrstを算出する。この正側電圧vrstはローパスフィルタ等からなる平均値演算手段2に入力され、その平均値vrstavgが算出される。
除算器3では、正側電圧vrst(これをbとする)を平均値vrstavg(これをaとする)により除算してb/a、すなわち周波数指令の補正係数(vrst/vrstavg)を求め、乗算器4に出力する。乗算器4では、もとの出力周波数指令fに上記補正係数を乗算することにより出力周波数指令を補正し、この補正後の周波数指令f**を振幅指令と共に三相発振器11に入力する。
【0024】
上記のような構成により、図2に示すごとく、包絡線電圧の正側電圧vrstがその平均値vrstavgより低い期間は、補正係数(vrst/vrstavg)を1より小さくして補正後の出力周波数指令f**を元の出力周波数指令fより低くし、包絡線電圧の正側電圧vrstがその平均値vrstavgより高い期間は、補正係数(vrst/vrstavg)を1より大きくして補正後の出力周波数指令f**を元の出力周波数指令fより高くする。
このように、包絡線電圧の正側電圧vrstとその平均値vrstavgとの大小関係に応じて出力周波数指令f**の大きさを変化させることにより、出力電圧波形の正負何れにおいても包絡線電圧による制限を受けにくくなり、波形のひずみを抑制して出力電圧波形の面積をほぼ正負対称にすることができる。
【0025】
次に、図3は本発明の第2実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項2に記載した発明の実施形態に相当する。
この実施形態では、パルスパターン発生器12として、仮想のPWM整流器とインバータとからなる回路を想定し、両者のスイッチング関数を合成してマトリックスコンバータ等の直接変換回路13のパルスパターンを得る場合、パルスパターン発生器12における仮想の直流リンク電圧を演算し、直流電圧のリプルに応じて出力周波数を制御する。
【0026】
仮想のPWM整流器の出力電圧が最大になるように制御したとき、電源電圧波形の包絡線が仮想の直流リンク電圧に現れてリプルを含むことになる。
ここで、PWM整流器の上アームのスイッチング関数をそれぞれS,S,S(S=1でオン、S=0でオフ)とし、下アームについては、上アームと反対のスイッチングを行うとすれば、仮想の直流リンク電圧Vdcは数式3によって表すことができる。
【0027】
【数3】
dc=(S−S)vrs+(S−S)vst+(S−S)vtr
【0028】
なお、vrs,vst,vtr:各相線間電圧である。
この第2実施形態では、上記数式3により求めた直流リンク電圧Vdcを用い、出力周波数指令を数式4に従って補正することにより、出力電圧波形の正負の面積をほぼ等しくするようにした。
【0029】
【数4】
Figure 2004135462
【0030】
数式4において、Vdcavg:仮想の直流リンク電圧の平均値である。
図3では、電源電圧検出手段14により検出した電源電圧と、パルスパターン発生器12内のPWM整流器側のパルスパターン(スイッチング関数)とから、仮想直流電圧演算手段5が数式3に従って仮想直流リンク電圧Vdcを算出する。
この仮想直流リンク電圧(瞬時値)Vdcは、ローパスフィルタ等からなる平均値演算手段2に入力され、仮想直流リンク電圧の平均値Vdcavgが算出される。
【0031】
除算器3では、仮想直流リンク電圧Vdc(これをbとする)をその平均値Vdcavg(これをaとする)により除算してb/a、すなわち周波数指令の補正係数(Vdc/Vdcavg)を求め、乗算器4に出力する。乗算器4では、元の出力周波数指令fに上記補正係数を乗算することにより出力周波数指令を補正し、この補正後の周波数指令f**を振幅指令と共に三相発振器11に入力する。
【0032】
この実施形態においては、仮想直流電圧演算手段5により包絡線電圧に対応する電圧を検出可能であり、この仮想直流リンク電圧Vdcの大きさに応じて第1実施形態と同様に数式4に従って出力周波数指令を補正することにより、出力電圧波形の正負の面積をほぼ等しくすることができる。
【0033】
次いで、図4は本発明の第3実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項3に記載した発明の一実施形態に相当する。
この実施形態では、出力電圧波形の正負の面積を等しくするため、磁束ベクトルを利用する。出力電圧波形の正負の面積(時間積)は、出力電圧を積分して磁束を演算することと等価であり、出力電圧波形の正負の面積が等しくなるように制御することは、演算した磁束の大きさが一定になるように出力周波数を補正することと等価である。
【0034】
そこで本実施形態では、直接変換回路13の各相出力電圧v,v,vを出力電圧検出手段6により検出し、直交座標上における磁束ベクトルφ=φα+jφβの各成分を数式5により求めることとした。
【0035】
【数5】
Figure 2004135462
【0036】
磁束ベクトルの大きさは、数式6により算出される。
【0037】
【数6】
Figure 2004135462
【0038】
図4では、磁束ベクトル演算手段7が数式5,6の演算を行って磁束ベクトルの大きさ(瞬時値)を演算する。そして、演算した磁束ベクトルの大きさ(これをbとする)を平均値演算手段2が算出した平均値(これをaとする)により除算して補正係数(b/a)を求め、乗算器4に出力する。乗算器4では、元の出力周波数指令に上記補正係数を乗算することにより出力周波数指令を補正し、この補正後の周波数指令を振幅指令と共に三相発振器11に入力する。
すなわち、磁束ベクトルの大きさがその平均値よりも小さくなったときは、出力周波数指令を元の周波数指令よりも低くし、磁束ベクトルの大きさがその平均値よりも大きくなったときは、出力周波数指令を元の周波数指令よりも高くする。
【0039】
これにより、磁束の大きさが一定になるように出力周波数が制御されるので、前述したごとく等価的に出力電圧波形の正負の面積が等しくなるような制御が行われることとなる。
なお、この第3実施形態では第1,第2実施形態と同様に瞬時値を平均値で除算して得た補正係数により出力周波数指令を補正しているが、出力周波数指令の制御方法としては、磁束ベクトル演算手段により演算した磁束の大きさが一定になるように調節器を用いてフィードバック制御する方法でも良い。また、出力電圧を検出せずに、電源電圧及びスイッチングパターンから出力電圧を推定して、磁束の大きさを求めても良い。
【0040】
次に、図5は本発明の第4実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項3に記載した発明の他の実施形態に相当する。この実施形態は、出力電圧波形の正負の面積が出力電圧の振幅の制御によって調節可能である点に着目したものである。
ここで、図5は補正の対象を出力電圧の振幅指令としたものであるが、同様にして、図1,図3の実施形態(第1,第2実施形態)においても補正係数を元の振幅指令に乗じることで振幅指令を補正するようにしても良い。これらの実施形態は、請求項1,2に記載した発明に含まれるものである。
【0041】
図5を参照しながら図4との相違点について説明すると、図5における除算器3’は、磁束ベクトルの大きさの平均値(これをaとする)を磁束ベクトルの大きさ(これをbとする)により除算して補正係数(a/b)を求め、乗算器4に出力する。乗算器4では、出力電圧の元の振幅指令に上記補正係数を乗じて振幅指令を補正し、この補正後の振幅指令が三相発振器11に入力される。
【0042】
上記構成において、磁束ベクトルの大きさがその平均値よりも小さくなったときは、出力電圧の振幅指令を元の振幅指令より大きくし、磁束ベクトルの大きさがその平均値よりも大きくなったときは、出力電圧の振幅指令を元の振幅指令より小さくする。
なお、図5では振幅指令だけを調整しているが、出力電圧が電源電圧の振幅の0.866倍を超える領域では振幅による調節だけでは不十分な場合があるので、振幅指令だけでなく周波数指令も併せて調節するようにしても良い。つまり、図4,図5の実施形態を組み合わせることも可能である。
【0043】
以上の各実施形態では、出力電圧の周波数または振幅を調整するために、三相発振器(正弦波発振器)11に入力される出力周波数指令または振幅指令(つまり基本波周波数指令または基本波振幅指令)を用いているが、パルスパターン発生器12が出力するPWMパルス列から直接、出力電圧波形の正負面積が等しくなるように出力電圧を補正しても良い。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、マトリックスコンバータ等を用いて電源電圧の振幅の0.866倍を超える電圧を出力させる場合にも、出力電圧波形の正負の面積をほぼ等しくすることができ、波形のひずみを解消して交流出力電圧に重畳される低周波数成分を抑制することができる。この結果、負荷に電動機が接続された場合でも磁束が増加しないため、電動機の騒音発生、トルク脈動、異常過熱を未然に防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態における包絡線電圧及びその平均値と、補正係数、出力周波数指令の関係を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す制御ブロック図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す制御ブロック図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す制御ブロック図である。
【図6】従来技術を示す制御ブロック図である。
【図7】マトリックスコンバータの構成図である。
【図8】直接変換形電力変換装置の出力電圧発生原理を示す図である。
【図9】包絡線電圧の説明図である。
【符号の説明】
1:包絡線電圧演算手段
2:平均値演算手段
3,3’:除算器
4:乗算器
5:仮想直流電圧演算手段
6:出力電圧検出手段
7:磁束ベクトル演算手段
11:三相発振器
12:パルスパターン発生器
13:直接変換回路
14:電源電圧検出手段
21:三相交流電源
22:負荷

Claims (3)

  1. 半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、
    電源電圧から生成した包絡線電圧の大きさに応じて、前記直接変換回路の出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたことを特徴とする交流−交流直接変換形電力変換装置。
  2. 半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、
    電源電圧から生成した前記直接変換回路の仮想直流リンク電圧の大きさに応じて、前記直接変換回路の出力電圧波形の正負の面積がほぼ等しくなるように前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたことを特徴とする交流−交流直接変換形電力変換装置。
  3. 半導体スイッチング素子を用いて交流電力を交流電力に直接変換する直接変換回路を備えた交流−交流直接変換形電力変換装置において、
    前記直接変換回路の出力電圧から生成した磁束ベクトルの大きさがほぼ一定になるように前記出力電圧の周波数または振幅を制御する手段を備えたことを特徴とする交流−交流直接変換形電力変換装置。
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