JP2006128602A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法 Download PDF

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    • H01S5/4087Array arrangements, e.g. constituted by discrete laser diodes or laser bar emitting more than one wavelength

Abstract

【課題】 複数の半導体レーザ素子を有し、かつ、複数の半導体レーザ素子の駆動方式を任意に選択可能な半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】 青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4上で、かつp側パッド電極12の両側に2つのp側パッド電極13,14が形成されている。p側パッド電極12およびp側パッド電極13,14の各々は離間して形成されている。p側パッド電極13,14の上面側に、それぞれはんだ膜Hが形成されている。赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22がはんだ膜Hを介してp側パッド電極13上に接合されている。また、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32がはんだ膜Hを介してp側パッド電極14上に接合されている。p側パッド電極12,13,14の各々は離間して形成されているので、p側パッド電極12,22,32がそれぞれ電気的に分離されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は波長の異なる複数の光を出射可能な半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
従来より、CD(コンパクトディスク)/CD−R(コンパクトディスク−レコーダブル)ドライブには、光源として波長780nm程度の赤外光を出射する半導体レーザ素子(赤外半導体レーザ素子)が用いられてきた。また、DVD(デジタルバーサタイルディスク)ドライブには、光源として波長650nm程度の赤色光を出射する半導体レーザ素子(赤色半導体レーザ素子)が用いられてきた。
一方、近年、波長405nm程度の青紫色光を用いて記録および再生可能なDVDの開発が進められている。このようなDVDの記録および再生のために、波長405nm程度の青紫色光を出射する半導体レーザ素子(青紫色半導体レーザ素子)を用いたDVDドライブも同時に開発が進められている。このDVDドライブにおいては、従来のCD/CD−RおよびDVDに対する互換性が必要とされる。
この場合、DVDドライブに赤外光、赤色光および青紫色光をそれぞれ出射する複数の光ピックアップ装置を設ける方法、または1つの光ピックアップ装置内に赤外半導体レーザ素子、赤色半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子を設ける方法により、従来のCD、DVDおよび新しいDVDに対する互換性が実現される。しかしながら、これらの方法では部品点数の増加を招くため、DVDドライブの小型化、構成の簡単化および低コスト化が困難となる。
このような部品点数の増加を防止するために、赤外半導体レーザ素子と赤色半導体レーザ素子とを1チップに集積化した半導体レーザ素子が実用化されている。
赤外半導体レーザ素子および赤色半導体レーザ素子はともにGaAs基板上に形成されるため1チップ化が可能であるが、青紫色半導体レーザ素子はGaAs基板上に形成されないため、青紫色半導体レーザ素子を赤外半導体レーザ素子および赤色半導体レーザ素子とともに1チップに集積化することは非常に困難である。
そこで、赤外半導体レーザ素子および赤色半導体レーザ素子を同一チップに形成することによりモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子を作製するとともに、青紫色半導体レーザ素子を別個のチップに形成した後、青紫色半導体レーザ素子のチップとモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子のチップとを積み重ねた構造を有する発光装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−230502号公報
しかしながら、上記の発光装置では、構造上2つの赤外半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子の電極が共通になっているため、駆動回路により各赤外半導体レーザ素子、赤色半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子に個別に任意の電圧を印加することが困難である。そのため、駆動回路の構成の自由度が低く、駆動回路の構成が複雑となる。
特に、上記の発光装置では、赤外半導体レーザ素子のp側電極と青紫色半導体レーザ素子のn側電極とが接着層を介して電気的に接続されている。これにより、赤外半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子の駆動方式が限定されてしまう。例えば、3つの素子のn側電極を共通に接続するカソードコモンまたは3つのp側電極を共通に接続するアノードコモンの駆動方式で赤外半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子の駆動を行うことができない。
本発明の目的は、複数の半導体レーザ素子を有し、かつ、複数の半導体レーザ素子の駆動方式を任意に選択可能な半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することである。
第1の発明に係る半導体レーザ装置は、第1の基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子と、第2の基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子と、第3の基板上に第3の波長の光を出射する第3の半導体層を有する第3の半導体レーザ素子とを備え、第1、第2および第3の波長はそれぞれ異なり、第2および第3の基板の少なくとも一方は第1の基板と異なる材料により形成され、第1の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、第2の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、第3の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極は絶縁膜を介して第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、第1の半導体レーザ素子の一方電極、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されたものである。
その発明に係る半導体レーザ装置においては、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極が絶縁膜を介して第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、第1の半導体レーザ素子の一方電極、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されている。それにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の一方電極にそれぞれ任意の電圧を与えることができる。したがって、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の駆動方式を任意に選択することが可能となる。
第1の半導体レーザ素子の一方電極は第1の半導体層側の面に形成され、第2の半導体レーザ素子の一方電極は第2の半導体層側の面に形成され、第3の半導体レーザ素子の一方電極は第3の半導体層側の面に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の第1の半導体層側の面に、第2の半導体レーザ素子の第2の半導体層側の面に形成された一方電極と、第3の半導体レーザ素子の第3の半導体層側の面に形成された一方電極とが絶縁膜を介して接合される。
これにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の第1、第2および第3の半導体層が近くに位置し、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点間の間隔が短くなる。それにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点をともに半導体レーザ装置の中心に近づけることができる。
したがって、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点から出射される光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、発光点から出射される光をレンズで集光する場合に第1、第2および第3の半導体レーザ素子の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点を近づけることにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点から出射される光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
第1の半導体レーザ素子の一方電極は第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と第1の半導体レーザ素子との間を通って少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の一方電極が第2の半導体レーザ素子および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出しているので、第2および第3の半導体レーザ素子の間から第1の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが困難な場合でも、少なくとも一方の半導体レーザ素子の他側部から突出する一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。
ここで、第1の基板が窒化物系半導体基板であり、第2および第3の基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2および第3の基板は第1の基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2および第3の基板の一部を除去することにより、第1の半導体レーザ素子の一方電極を半導体レーザ装置における第2および第3の半導体レーザ素子側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2および第3の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極は第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と第1の半導体レーザ素子との間を通って少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。また、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができ、配線が単純化する。
第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の一面上で、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。また、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができ、配線が単純化する。
ここで、第1の基板が窒化物系半導体基板であり、第2および第3の基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2および第3の基板は第1の基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の基板の一部を除去することにより、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極を半導体レーザ装置における第2および第3の半導体レーザ素子側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2および第3の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
第1の半導体レーザ素子の一方電極と、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極とが、ともに第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と第1の半導体レーザ素子との間を通って、少なくとも一方の半導体レーザ素子の同一の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の一方電極と、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極とが、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の同一の側方から突出しているので、第1の半導体レーザ素子の一方電極および第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の配線を略同一箇所で行うことができる。
それにより、半導体レーザ装置における、配線のための領域を小さくすることができる。また、第1の半導体レーザ素子の大きさを、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の側面に対して垂直で、かつ第1の基板の一面と平行な方向において小さくすることができる。その結果、半導体レーザ装置の小型化が実現される。
第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成され、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されてもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されている。それにより、第1の領域における第1の半導体レーザ素子の一方電極の露出部に配線を行うことができる。
また、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されている。それにより、第1の領域における第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の露出部に配線を行うことができる。
第2および第3の半導体レーザ素子は、一方向に延びる共振器と、共振器の長手方向に沿った側面とを有し、第1の領域は、第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第2の領域と、第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第3の領域とを含み、第2および第3の領域は、第2および第3の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿って配置されてもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿った第1の半導体レーザ素子の一面上において、第1の半導体レーザ素子の一方電極ならびに第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の一部をともに露出させることができる。
これにより、第1の半導体レーザ素子の一方電極および第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の配線を第2および第3の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿った第1の半導体レーザ素子の一面上において略同一箇所で行うことができる。それにより、半導体レーザ装置における、配線のための領域を小さくすることができる。
また、第1の半導体レーザ素子の大きさを、第2および第3の半導体レーザ素子の側面に対して垂直な方向において小さくすることができる。その結果、半導体レーザ装置の小型化が実現される。
第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上に絶縁膜を介して形成されてもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極および第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分が、絶縁膜により電気的に分離される。
絶縁膜は、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上で、第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出するように形成されてもよい。この場合、第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出する箇所にワイヤボンディングすることができる。
第2の基板および第3の基板は共通の基板からなり、第2の半導体層および第3の半導体層は共通の基板上に互いに分離するように形成され、共通の基板上に第2の半導体レーザ素子の他方電極および第3の半導体レーザ素子の他方電極が共通に形成されてもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子が共通の基板上に形成されているので、第2および第3の半導体レーザ素子の第1の半導体レーザ素子への接合が容易に行われる。
また、第2および第3の半導体レーザ素子の他方電極が共通に形成されているので、第2および第3の半導体レーザ素子の他方電極への配線が容易に行われる。
第2の半導体レーザ素子は、第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有し、第3の半導体レーザ素子は、第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有してもよい。
この場合、第2および第3の半導体レーザ素子の他方電極が第1の半導体レーザ素子と反対側の面に位置するので、第2および第3の半導体レーザ素子の他方電極への配線を第1の半導体レーザ素子の一方電極と同じ側から行うことができる。
第2の半導体レーザ素子における第2の基板と第2の半導体層との合計の厚みおよび/または第3の半導体レーザ素子における第3の基板と第3の半導体層との合計の厚みは、第1の半導体レーザ素子における第1の基板と第1の半導体層との合計の厚みよりも小さくてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子において第1の基板および第1の半導体層における歪の発生が低減される。これにより、第1の半導体レーザ素子により出射される光の波長および発光効率が安定化する。
第1の半導体レーザ素子は、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、第2の半導体レーザ素子は、第1の方向に光を出射する発光点を有し、第3の半導体レーザ素子は、第1の方向に光を出射する発光点を有してもよい。
また、第2の半導体レーザ素子の発光点は、第1の基板の一面に平行でかつ第1の方向に直交する第2の方向において第2の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成され、第3の半導体レーザ素子の発光点は、第1の基板の一面に平行でかつ第1の方向に直交する第2の方向において第3の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。また、第2の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成された第2の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。さらに、第3の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成された第3の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。
このように、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点の間隔を短くすることにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点をともに半導体レーザ装置の中心に近づけることができる。これにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点から出射される光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、発光点から出射される光をレンズで集光する場合に第1、第2および第3の半導体レーザ素子の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点を近づけることにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点から出射される光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において第3の半導体レーザ素子と反対側の第2の半導体レーザ素子の一方電極の箇所および/または第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において第2の半導体レーザ素子と反対側の第3の半導体レーザ素子の一方電極の箇所にワイヤが接続されてもよい。
これにより、第2の半導体レーザ素子の一方電極および/または第3の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができる。また、配線が単純化する。
第2の発明に係る半導体レーザ装置は、第1の基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子と、第2の基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子とを備え、第1および第2の波長はそれぞれ異なり、第2の基板は第1の基板と異なる材料により形成され、第1の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、第2の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、第2の半導体レーザ素子の一方電極は絶縁膜を介して第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、第1の半導体レーザ素子の一方電極および第2の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されたものである。
その発明に係る半導体レーザ装置においては、第2の半導体レーザ素子の一方電極が絶縁膜を介して第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、第1の半導体レーザ素子の一方電極および第2の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されている。それにより、第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極にそれぞれ任意の電圧を与えることができる。したがって、第1および第2の半導体レーザ素子の駆動方式を任意に選択することが可能となる。
ここで、第1の基板が窒化物系半導体基板であり、第2の基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の基板の一部を除去することにより、第1の半導体レーザ素子の一方電極を半導体レーザ装置における第2の半導体レーザ素子側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
第1の半導体レーザ素子の一方電極は第1の半導体レーザ素子と第2の半導体レーザ素子との間を通って、第2の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。また、第1の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができ、配線が単純化する。
第2の半導体レーザ素子の一方電極は第1の半導体レーザ素子と第2の半導体レーザ素子との間を通って、第2の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第2の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。また、第2の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができ、配線が単純化する。
第2の半導体レーザ素子の一方電極の第2の半導体レーザ素子の側方から突出する部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の一面上で、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第2の半導体レーザ素子の一方電極に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加する。また、第2の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができ、配線が単純化する。
ここで、第1の基板が窒化物系半導体基板であり、第2の基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の基板は第1の基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の基板の一部を除去することにより、第2の半導体レーザ素子の一方電極を半導体レーザ装置における第2の半導体レーザ素子側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第2の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極は、ともに第1の半導体レーザ素子と第2の半導体レーザ素子との間を通って、第2の半導体レーザ素子の同一の側方から突出するように設けられてもよい。
この場合、第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極が第2の半導体レーザ素子の同一の側方から突出しているので、第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極の配線を略同一箇所で行うことができる。それにより、半導体レーザ装置における、配線のための領域を小さくすることができる。また、第1の半導体レーザ素子の大きさを、第2の半導体レーザ素子の側面に対して垂直で、かつ第1の基板の一面と平行な方向において小さくすることができる。その結果、半導体レーザ装置の小型化が実現される。
第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ第2の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成され、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されてもよい。
この場合、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ第2の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されている。それにより、第1の領域における第1の半導体レーザ素子の一方電極の露出部に配線を行うことができる。
また、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されている。それにより、第1の領域における第2の半導体レーザ素子の一方電極の露出部に配線を行うことができる。
第2の半導体レーザ素子は、一方向に延びる共振器と、共振器の長手方向に沿った側面とを有し、第1の領域は、第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第2の領域と、第2の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第3の領域とを含み、第2および第3の領域は、第2の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿って配置されてもよい。
この場合、第2の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿った第1の半導体レーザ素子の一面上において、第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極の一部をともに露出させることができる。これにより、第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極の配線を第2の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿った第1の半導体レーザ素子の一面上において略同一箇所で行うことができる。それにより、半導体レーザ装置における、配線のための領域を小さくすることができる。また、第1の半導体レーザ素子の大きさを、第2の半導体レーザ素子の側面に対して垂直な方向において小さくすることができる。その結果、半導体レーザ装置の小型化が実現される。
第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上に絶縁膜を介して形成されてもよい。
この場合、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分が、絶縁膜により電気的に分離される。
絶縁膜は、第2の半導体レーザ素子の側方から突出する第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上で、第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出するように形成されてもよい。この場合、第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出する箇所にワイヤボンディングすることができる。
第1の半導体レーザ素子の一方電極は第1の半導体層側の面に形成されてもよい。また、第2の半導体レーザ素子の一方電極は第2の半導体層側の面に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の第1の半導体層側の面に、第2の半導体レーザ素子の第2の半導体層側の面に形成された一方電極が絶縁膜を介して接合される。
これにより、第1および第2の半導体レーザ素子の第1および第2の半導体層が近くに位置し、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点問の間隔が短くなる。それにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点をともに半導体レーザ装置の中心に近づけることができる。
したがって、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、発光点から出射される光をレンズで集光する場合に第1および第2の半導体レーザ素子の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点を近づけることにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
第2の半導体レーザ素子は、第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有してもよい。この場合、第2の半導体レーザ素子の他方電極が第1の半導体レーザ素子と反対側の面に位置するので、第2の半導体レーザ素子の他方電極への配線を第1の半導体レーザ素子の一方電極と同じ側から行うことができる。
第2の半導体レーザ素子における第2の基板と第2の半導体層との合計の厚みは、第1の半導体レーザ素子における第1の基板と第1の半導体層との合計の厚みよりも小さくてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子において第1の基板および第1の半導体層における歪の発生が低減される。これにより、第1の半導体レーザ素子により出射される光の波長および発光効率が安定化する。
第1の半導体レーザ素子は、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有してもよい。この場合、第1の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。
第2の半導体レーザ素子は、第1の方向に光を出射する発光点を有してもよい。この場合、第2の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。
第1の半導体レーザ素子は、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、第2の半導体レーザ素子は、第1の方向に光を出射する発光点を有し、第1の基板の一面に平行でかつ第1の方向に直交する第2の方向において、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点は、互いにほぼ一致するように配置されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。また、第2の方向において第1の半導体レーザ素子の発光点にほぼ一致するように配置された第2の半導体レーザ素子の発光点から、第1の方向に光が出射される。
このように、第2の方向において第1および第2の半導体レーザ素子の発光点がほぼ同一の軸上に位置することにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点の間隔を短くすることができる。
第1および第2の半導体レーザ素子の発光点の間隔を短くすることにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点をともに半導体レーザ装置の中心に近づけることができる。これにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、発光点から出射される光をレンズで集光する場合に第1および第2の半導体レーザ素子の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点を近づけることにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品か必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
その上、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点がほぼ同一の軸上に位置することにより、半導体レーザ装置およびそれを備える光ピックアップ装置の設計が容易となる。
第1の半導体レーザ素子は、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、第2の半導体レーザ素子は、第1の方向に光を出射する発光点を有し、第2の半導体レーザ素子の発光点は、一面に平行でかつ第1の方向に直交する第2の方向において第2の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成されてもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。また、第2の半導体層の中心よりも第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成された第2の半導体レーザ素子の発光点から、第1の基板の一面に平行な第1の方向に光が出射される。
このように、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点の間隔を短くすることにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点をともに半導体レーザ装置の中心に近づけることができる。これにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、発光点から出射される光をレンズで集光する場合に第1および第2の半導体レーザ素子の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点を近づけることにより、第1および第2の半導体レーザ素子の発光点から出射される光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品か必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において、第2の半導体レーザ素子の側方における一方電極の箇所にワイヤが接続されてもよい。これにより、第2の半導体レーザ素子の一方電極へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができる。また、配線が単純化する。
第1の基板は透光性基板であってもよい。ここで、透光性基板は、この第1の基板を通して第2の半導体レーザ素子または第2および第3の半導体レーザ素子を目視することができる透過率および厚みを有する。この場合、第1の基板が透光性基板であるので、第1の半導体レーザ素子の一面側に第2の半導体レーザ素子または第2および第3の半導体レーザ素子を接合する際に第1の基板を通して第2の半導体レーザ素子または第2および第3の半導体レーザ素子を目視することができる。それにより、第2の半導体レーザ素子または第2および第3の半導体レーザ素子の位置決めが容易になる。その結果、接合位置の調整を正確に行うことができる。したがって、第1および第2の半導体レーザ素子または第1、第2および第3の半導体レーザ素子の発光点の位置精度を向上させることができる。
第1の半導体層は窒化物系半導体からなってもよい。この場合、第1の半導体層が熱伝導率の高い窒化物系半導体からなるので、第1の半導体レーザ素子の第1の半導体層の放熱性が向上する。それにより、第1の半導体レーザ素子の温度特性が向上し、信頼性が向上する。
第1の半導体レーザ素子は一面側にリッジ部を有し、リッジ部の側面に絶縁膜が形成されてもよい。この場合、絶縁膜により、第1および第2の一方電極または第1、第2および第3の一方電極が互いに電気的に分離されるとともに、リッジ部への電流が狭窄される。
第3の発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、複数の波長の光を出射することができる半導体レーザ装置の製造方法であって、透光性および導電性の第1の成長基板上に、第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子を作製する工程と、第1の成長基板と異なる材料からなる第2の成長基板上に、第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子および第3の波長の光を出射する第3の半導体層を有する第3の半導体レーザ素子を作製する工程と、第1の半導体レーザ素子が作製された第1の成長基板上に、第2および第3の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板を接合して積層基板を作製する工程と、積層基板をへき開することにより第1、第2および第3の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を形成する工程を含むものである。
この半導体レーザ装置の製造方法においては、第1の成長基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子が作製され、第2の成長基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子および第3の波長の光を出射する第3の半導体層を有する第3の半導体レーザ素子が作製される。
そして、第1の半導体レーザ素子が作製された第1の成長基板上に、第2および第3の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板が接合され、積層基板が作製され、積層基板がへき開されることにより第1、第2および第3の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置が形成される。
これにより、第1および第2の成長基板からなる積層基板をへき開することにより第1、第2および第3の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を得ることができるので、第1および第2の成長基板を個別にへき開する必要がなく、製造工程の簡略化が実現される。
ここで、透光性の第1の成長基板は、この第1の成長基板を通して第2および第3の半導体レーザ素子を目視することができる透過率および厚みを有する。
このように、第1の成長基板が透光性を有することにより、第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する際に、第1の基板を通じて第2および第3の半導体レーザ素子の位置を確認することができる。
これにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の位置合わせが容易となり、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の配置位置の精度が向上する。
特に、第1、第2および第3の半導体レーザ素子は、それぞれ、第1、第2および第3の波長の光を出射する発光点を有する。上記のように第1、第2および第3の半導体レーザ素子の配置位置の精度が向上することにより、作製される半導体レーザ装置の発光点の位置精度が向上する。
第1の基板は導電性を有する。第1および第2の成長基板の接合が、第1の成長基板の第1の半導体レーザ素子側と、第2の成長基板の第2および第3の半導体レーザ素子側とで行われる場合においては、第1の半導体レーザ素子を駆動するための他方電極を第1の成長基板側に設けることができる。
これにより、第1の半導体レーザ素子を駆動するための一方電極および他方電極をともに第1および第2の成長基板の接合面側に設ける必要がなくなる。その結果、半導体レーザ装置の構造が簡単となり、半導体レーザ装置の縮小化が実現される。
また、半導体レーザ装置の組立て時において、第1の成長基板をステム側に配置することができる。その結果、第1の成長基板の放熱性がよい場合には、半導体レーザ装置の放熱性が向上し、信頼性も向上する。
なお、第1の成長基板が絶縁性の材料からなる場合に、第1の半導体レーザ素子を駆動するための他方電極を第1の成長基板側に設けるためには、第1および第2の成長基板の接合後に、絶縁性の材料からなる第1の成長基板を削除する工程が必要となり製造工程が複雑化する。さらに、第1の成長基板を削除する場合には第1の半導体レーザ素子に損傷が発生し、素子特性が劣化するおそれがある。
加えて、第1の成長基板を削除する場合第2の成長基板の厚みを大きくして半導体レーザ装置の組立てを行う必要がある。その結果、第2の成長基板の放熱性が第1の成長基板の放熱性よりも低い場合には、半導体レーザ装置の放熱性が悪化し、信頼性も低下する。
積層基板を作製する工程の後、第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、第1の半導体層上に第1の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、第2の成長基板の一部を除去する工程は、第1の成長基板上の第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、第2の成長基板の一部を除去することを含んでもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子が作製される際に、第1の半導体層上に第1の半導体レーザ素子の一方電極が形成される。その後、第1の半導体レーザ素子の一方電極上に第2の成長基板が接合され、積層基板が作成される。
積層基板が作製された後、第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように第2の成長基板の一部が除去される。
ここで、第1の成長基板が窒化物系半導体基板であり、第2の成長基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の成長基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の成長基板の一部を除去することにより、第1の半導体レーザ素子の一方電極を積層基板における第2の成長基板側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2および第3の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
積層基板を作製する工程の後、第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、第1の半導体層上に絶縁膜を形成し、絶縁膜上に第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、第2の成長基板の一部を除去する工程は、第1の成長基板上の第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、第2の成長基板の一部を除去することを含んでもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子が作製される際に、第1の半導体層上に絶縁膜を介して第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極が形成される。その後、絶縁膜上に形成された第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極上に第2の成長基板が接合され、積層基板が作成される。
積層基板が作製された後、絶縁膜上に形成された第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように第2の成長基板の一部が除去される。
ここで、第1の成長基板が窒化物系半導体基板であり、第2の成長基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の成長基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の成長基板の一部を除去することにより、絶縁膜上に形成された第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極を積層基板における第2の成長基板側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2および第3の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、第1の成長基板上に第1の方向に延びかつ第1の半導体層からなる第1の共振器を形成する工程を含み、第2および第3の半導体レーザ素子を作製する工程は、第2の成長基板上に第1の方向に延びかつ第2の半導体層からなる第2の共振器を形成する工程と、第2の成長基板上に第1の方向に延びかつ第3の半導体層からなる第3の共振器を形成する工程とを含み、積層基板を作製する工程は、第1の共振器が第2および第3の共振器と略平行となるように第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する工程を含み、半導体レーザ装置を形成する工程は、第1の方向に直交する第2の方向に沿って第1および第2の成長基板をへき開した後、第1の方向に沿って少なくとも第1の成長基板をへき開する工程を含んでもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子の作製時に第1の方向に延びる第1の共振器が形成され、第2および第3の半導体レーザ素子の作製時に第1の方向に延びる第2および第3の共振器が作製される。そして、積層基板の作製時に第1の共振器が第2および第3の共振器と略平行になるように第1の成長基板上に第2の成長基板が接合される。
さらに、半導体レーザ装置の形成時に第1の方向に直交する第2の方向に沿って第1および第2の成長基板がへき開される。これにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の共振器端面がそれぞれ略平行となるように形成される。
その結果、第1、第2および第3の共振器端面から出射される第1、第2および第3の波長の光が略平行となる。
第1の共振器を形成する工程は、第1の半導体層に第1の方向に延びるリッジ部を形成する工程を含み、第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する工程は、リッジ部が第2の半導体層と第3の半導体層との間に位置するように第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する工程を含み、リッジ部の高さが第2の成長基板に形成される第2および第3の半導体層の高さよりも小さくてもよい。
この場合、第1の共振器の形成時に、第1の半導体層に第1の方向に延びるリッジ部が形成される。また、第1の成長基板と第2の成長基板との接合時に、リッジ部が第2の半導体層と第3の半導体層との間に位置するように第1の成長基板上に第2の成長基板が接合される。
さらに、リッジ部は、第2の成長基板に形成される第2および第3の半導体層の高さよりも小さい高さに形成される。これにより、第1の成長基板と第2の成長基板との接合時に、第1の成長基板に形成されるリッジ部を第2の半導体層と第3の半導体層との間に容易に配置することができる。その結果、第1の成長基板と第2の成長基板との接合が容易に行われる。
第1の共振器を形成する工程は、第1の半導体層に第1の方向に延びるリッジ部を形成する工程を含み、第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する工程は、リッジ部が第2の半導体層と第3の半導体層との間に位置するように第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する工程を含み、リッジ部の第2の方向における幅が第2の半導体層および第3の半導体層の第2の方向における間隔よりも小さくてもよい。
この場合、第1の共振器の形成時に、第1の半導体層に第1の方向に延びるリッジ部が形成される。また、第1の成長基板と第2の成長基板との接合時に、リッジ部が第2の半導体層と第3の半導体層との間に位置するように第1の成長基板上に第2の成長基板が接合される。
さらに、リッジ部は、第2の方向において、第2の半導体層および第3の半導体層の第2の方向における間隔よりも小さい幅に形成される。これにより、第1の成長基板と第2の成長基板との接合時に、第1の成長基板に形成されるリッジ部を第2の半導体層と第3の半導体層との間に容易に配置することができる。その結果、第1の成長基板と第2の成長基板との接合が容易に行われる。
第4の発明に係る半導体レーザ装置の製造方法は、複数の波長の光を出射することができる半導体レーザ装置の製造方法であって、第1の成長基板上に、第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子を作製する工程と、第1の成長基板と異なる材料からなる第2の成長基板上に、第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子を作製する工程と、第1の半導体レーザ素子が作製された第1の成長基板上に、第2の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板を接合して積層基板を作製する工程と、積層基板をへき開することにより第1および第2の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を形成する工程を含むものである。
この半導体レーザ装置の製造方法においては、第1の成長基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子が作製され、第2の成長基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子が作製される。
そして、第1の半導体レーザ素子が作製された第1の成長基板上に、第2の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板が接合され、積層基板が作製され、積層基板がへき開されることにより第1および第2の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置が形成される。
これにより、第1および第2の成長基板からなる積層基板をへき開することにより第1および第2の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を得ることができるので、第1および第2の成長基板を個別にへき開する必要がなく、製造工程の簡略化が実現される。
第1の成長基板は導電性を有してもよい。第1および第2の成長基板の接合が、第1の成長基板の第1の半導体レーザ素子側と、第2の成長基板の第2の半導体レーザ素子側とで行われる場合においては、第1の半導体レーザ素子を駆動するための他方電極を第1の成長基板側に設けることができる。
これにより、第1の半導体レーザ素子を駆動するための一方電極および他方電極をともに第1および第2の成長基板の接合面側に設ける必要がなくなる。その結果、半導体レーザ装置の構造が簡単となり、半導体レーザ装置の縮小化が実現される。
また、半導体レーザ装置の組立て時において、第1の成長基板をステム側に配置することができる。その結果、第1の成長基板の放熱性がよい場合には、半導体レーザ装置の放熱性が向上し、信頼性も向上する。
なお、第1の成長基板が絶縁性の材料からなる場合に、第1の半導体レーザ素子を駆動するための他方電極を第1の成長基板側に設けるためには、第1および第2の成長基板の接合後に、絶縁性の材料からなる第1の成長基板を削除する工程が必要となり製造工程が複雑化する。さらに、第1の成長基板を削除する場合には第1の半導体レーザ素子に損傷が発生し、素子特性が劣化するおそれがある。
加えて、第1の成長基板を削除する場合第2の成長基板の厚みを大きくして半導体レーザ装置の組立てを行う必要がある。その結果、第2の成長基板の放熱性が第1の成長基板の放熱性よりも低い場合には、半導体レーザ装置の放熱性が悪化し、信頼性も低下する。
第1の成長基板は、透光性基板であってもよい。ここで、透光性基板は、この第1の成長基板を通して第2の半導体レーザ素子を目視することができる透過率および厚みを有する。この場合、第1の成長基板が透光性基板であるので、第1の成長基板上に第2の成長基板を接合する際に、第1の成長基板を通じて第2の半導体レーザ素子の位置を確認することができる。
これにより、第1および第2の半導体レーザ素子の位置合わせが容易となり、第1および第2の半導体レーザ素子の配置位置の精度が向上する。
特に、第1および第2の半導体レーザ素子は、それぞれ、第1および第2の波長の光を出射する発光点を有する。上記のように第1および第2の半導体レーザ素子の配置位置の精度が向上することにより、作製される半導体レーザ装置の発光点の位置精度が向上する。
積層基板を作製する工程の後、第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、第1の半導体層上に第1の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、第2の成長基板の一部を除去する工程は、第1の成長基板上の第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、第2の成長基板の一部を除去することを含んでもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子が作製される際に、第1の半導体層上に第1の半導体レーザ素子の一方電極が形成される。その後、第1の半導体レーザ素子の一方電極上に第2の成長基板が接合され、積層基板が作成される。
積層基板が作製された後、第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように第2の成長基板の一部が除去される。
ここで、第1の成長基板が窒化物系半導体基板であり、第2の成長基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の成長基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の成長基板の一部を除去することにより、第1の半導体レーザ素子の一方電極を積層基板における第2の成長基板側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第1の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
積層基板を作製する工程の後、第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、第1の半導体層上に絶縁膜を形成し、絶縁膜上に第2の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、第2の成長基板の一部を除去する工程は、第1の成長基板上の第2の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、第2の成長基板の一部を除去することを含んでもよい。
この場合、第1の半導体レーザ素子が作製される際に、第1の半導体層上に絶縁膜を介して第2の半導体レーザ素子の一方電極が形成される。その後、絶縁膜上に形成された第2の半導体レーザ素子の一方電極上に第2の成長基板が接合され、積層基板が作成される。
積層基板が作製された後、絶縁膜上に形成された第2の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように第2の成長基板の一部が除去される。
ここで、第1の成長基板が窒化物系半導体基板であり、第2の成長基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の成長基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。
したがって、加工が容易な第2の成長基板の一部を除去することにより、絶縁膜上に形成された第2の半導体レーザ素子の一方電極を積層基板における第2の成長基板側で容易に露出させることができる。
その結果、作製される半導体レーザ装置において、第2の半導体レーザ素子の一方電極への配線を、半導体レーザ装置の第2の半導体レーザ素子側から行うことができる。それにより、半導体レーザ装置の配線が容易となる。
積層基板を作製する工程の後、第2の成長基板を所定の薄さに加工する工程をさらに含んでもよい。この場合、積層基板が作製された後、第2の成長基板が所定の薄さに加工される。
ここで、第1の成長基板が窒化物系半導体基板であり、第2の成長基板がガリウム砒素系半導体基板である場合、第2の成長基板は第1の成長基板よりも加工性が優れている。それにより、第2の成長基板は容易に所定の薄さに加工することができる。
さらに、第2の成長基板が薄く加工されることにより、第2の成長基板はへき開されやすくなる。それにより、積層基板のへき開が容易となり、第1および第2の半導体レーザ素子の共振器端面の形成が容易となる。また、平坦な共振器端面を得ることが容易となる。
本発明に係る半導体レーザ装置においては、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極が絶縁膜を介して第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、第1の半導体レーザ素子の一方電極、第2の半導体レーザ素子の一方電極および第3の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されている。それにより、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の一方電極にそれぞれ任意の電圧を与えることができる。したがって、第1、第2および第3の半導体レーザ素子の駆動方式を任意に選択することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係る半導体レーザ装置およびその製造方法について説明する。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aは、波長約400nmのレーザ光を出射する半導体レーザ素子(以下、青紫色半導体レーザ素子と呼ぶ。)1、波長約650nmのレーザ光を出射する半導体レーザ素子(以下、赤色半導体レーザ素子と呼ぶ。)2および波長約780nmのレーザ光を出射する半導体レーザ素子(以下、赤外半導体レーザ素子と呼ぶ。)3を備える。
本実施の形態において、青紫色半導体レーザ素子1はGaN基板上に半導体層を形成することにより作製される。赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3はGaAs基板上に半導体層を形成することにより作製される。詳細は後述する。
図1に示すように、青紫色半導体レーザ素子1は上面側にストライプ状のリッジ部Riを有する。青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riの側面の両側には絶縁膜4が形成され、リッジ部Riの上面を覆うようにp側パッド電極12が形成され、下面にはn電極15が形成されている。青紫色半導体レーザ素子1にはp型半導体とn型半導体との接合面であるpn接合面10が形成されている。
赤色半導体レーザ素子2の上面にはn電極23が形成され、下面にはp側パッド電極22が形成されている。赤色半導体レーザ素子2にはp型半導体とn型半導体との接合面であるpn接合面20が形成されている。
赤外半導体レーザ素子3の上面にはn電極33が形成され、下面にはp側パッド電極32が形成されている。赤外半導体レーザ素子3にはp型半導体とn型半導体との接合面であるpn接合面30が形成されている。
青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4にp側パッド電極12から離間するようにp側パッド電極13,14が形成されている。
p側パッド電極13,14の上面にそれぞれはんだ膜Hが形成されている。赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22がはんだ膜Hを介してp側パッド電極13上に接合されている。また、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32がはんだ膜Hを介してp側パッド電極14上に接合されている。
これにより、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22とp側パッド電極13とが電気的に接続され、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32とp側パッド電極14とが電気的に接続される。
なお、図1に示すように、p側パッド電極13は赤色半導体レーザ素子2との接合部以外の上面が外部に露出している。p側パッド電極13の露出部は赤色半導体レーザ素子2から青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の側方に延びる。
また、図1に示すように、p側パッド電極14は赤外半導体レーザ素子3との接合部以外の上面が外部に露出している。p側パッド電極14の露出部は赤外半導体レーザ素子3から青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の側方に延びる。
図1においては、矢印X,Y,Zで示すように互いに直交する3方向をX方向、Y方向およびZ方向とする。X方向およびY方向は、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のpn接合面10,20,30に平行な方向である。Z方向は青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のpn接合面10,20,30に垂直な方向である。
青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12とn電極15との間に電圧が印加されることにより、pn接合面10におけるリッジ部Riの下方の領域(以下、青紫色発光点と呼ぶ。)11から波長約400nmのレーザ光がX方向に出射される。
赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22とn電極23との間に電圧が印加されることにより、pn接合面20における所定の領域(以下、赤色発光点と呼ぶ。)21から波長約650nmのレーザ光がX方向に出射される。
赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32とn電極33との間に電圧が印加されることにより、pn接合面30における所定の領域(以下、赤外発光点と呼ぶ。)31から波長約780nmのレーザ光がX方向に出射される。
図2は図1の半導体レーザ装置1000Aをステム上に組み立てた際の模式的断面図である。図2においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
図1の半導体レーザ装置1000Aを光ピックアップ装置に用いる場合、図2に示すように、半導体レーザ装置1000AをCu、CuWまたはAl等の金属からなるステム500上に取り付ける。そして、ワイヤ1W,2Wa,3Wa,2Wb,3Wbを用いてp側パッド電極12,13,14およびn電極23,33の配線を行う。
なお、この場合において、n電極15はステム500の上面に接合される。これにより、n電極15とステム500とが電気的に接続される。
赤色半導体レーザ素子2のn電極23がワイヤ2Wbによりステム500の上面に電気的に接続される。赤外半導体レーザ素子3のn電極33がワイヤ3Wbによりステム500に電気的に接続される。
これにより、ステム500が青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共通のn電極となり、カソードコモンの結線が実現される。
一方、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12はワイヤ1Wにより図示しない駆動回路に接続される。また、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22と電気的に接続されたp側パッド電極13はワイヤ2Waにより図示しない駆動回路に接続される。さらに、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32と電気的に接続されたp側パッド電極14はワイヤ3Waにより図示しない駆動回路に接続される。
ステム500とワイヤ1Wとの間に電圧を印加することにより青紫色半導体レーザ素子1を駆動することができ、ステム500とワイヤ2Waとの間に電圧を印加することにより赤色半導体レーザ素子2を駆動することができ、ステム500とワイヤ3Waとの間に電圧を印加することにより赤外半導体レーザ素子3を駆動することができる。このように、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3をそれぞれ独立に駆動することができる。
ところで、図2の例では、青紫色半導体レーザ素子1を駆動するためのワイヤ1Wが、青紫色発光点11の上方に形成されたp側パッド電極12上に接続されている。
一方、赤色半導体レーザ素子2を駆動するためのワイヤ2Waは、赤色半導体レーザ素子2の側方に延びるp側パッド電極13の露出部に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子2を駆動するためのワイヤ2Wbは、赤色半導体レーザ素子2の上面に形成されたn電極23に接続されている。
このように、赤色半導体レーザ素子2は、Y方向において、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と赤色半導体レーザ2を駆動するためのワイヤ2Waの接続部の間に位置する。
換言すれば、GaN基板の表面に平行でかつレーザ光の出射方向に直行する方向において青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極13の箇所にワイヤ2Waが接続されている。
他方、赤外半導体レーザ素子3を駆動するためのワイヤ3Waは、赤外半導体レーザ素子3の側方に延びるp側パッド電極14の露出部に接続されている。また、赤外半導体レーザ素子3を駆動するためのワイヤ3Wbは、赤外半導体レーザ素子3の上面に形成されたn電極33に接続されている。
このように、赤外半導体レーザ素子3は、Y方向において、p側パッド電極12と赤外半導体レーザを駆動するためのワイヤ3Waの接続部の間に位置する。
換言すれば、GaN基板の表面に平行でかつレーザ光の出射方向に直行する方向において青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極14の箇所にワイヤ3Waが接続されている。
上記のように、本例では、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を駆動するためのワイヤ2Wa,3Waがともに青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の箇所で、それぞれp側パッド電極13,14に接続されている。
これにより、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3へのワイヤ2Wa,3Waのワイヤボンディングが確実かつ容易に行われる。また、配線が単純化する。
さらに、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12の近傍に、ワイヤ2Wa,2Wb,3Wa,3Wbを接続するためのスペースを設ける必要がないので、Y方向における赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の間隔を短くすることができる。
このように、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の間隔を短くすることにより、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21および赤外半導体レーザ素子3の赤外発光点31の間隔を短くすることができる。それにより、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31をともに半導体レーザ装置1000Aの中心に近づけることができる。
Y方向における青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の間隔を短くすることができるので、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。
これにより、レーザ光をレンズで集光する場合に、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31から出射されるレーザ光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aの製造方法について説明する。図3〜図6は第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す模式的工程断面図である。図3〜図6においても、図1のX,Y,Z方向が定義されている。
図3(a)に示すように、青紫色半導体レーザ素子1を作製するために、第1の成長基板であるn−GaN基板1sの一方の面上に積層構造を有する半導体層1tを形成し、半導体層1tにX方向に延びる断面凸状のリッジ部Riを形成する。その後、リッジ部Riの形成された半導体層1tの上面に、SiO2 からなる絶縁膜4を形成する。
続いて、図3(b)に示すように、リッジ部Ri上面に形成された絶縁膜4を除去する。図では省略しているが、リッジ部Riの上面にはp電極が形成される。そして、露出した半導体層1t上(図示しないp電極上)およびリッジ部Riの両側の絶縁膜4上にそれぞれp側パッド電極12,13,14を形成する。さらに、p側パッド電極13,14の上面にAu−Snからなるはんだ膜Hを形成する。なお、青紫色半導体レーザ素子1のn電極15は後の工程で形成される。
一方、図4(c)に示すように、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を作製するために、第2の成長基板であるn−GaAs基板50の一方の面上にAlGaAsからなるエッチングストップ層51を形成し、エッチングストップ層51上にn−GaAsコンタクト層5を形成する。
そして、n−GaAsコンタクト層5上にAlGaInP系の積層構造を有する半導体層2tおよびAlGaAs系の積層構造を有する半導体層3tを互いに離間するように形成する。さらに、半導体層2t上にp側パッド電極22を形成し、半導体層3t上にp側パッド電極32を形成する。図では省略しているが、半導体層2tとp側パッド電極22との間および半導体層3tとp側パッド電極32との間には、それぞれp電極が形成される。なお、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn電極23,33は後の工程で形成される。なお、図4(c)では図示しないが、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ3にもリッジ部が形成されている。
次に、図4(d)に示すように、絶縁膜4上に形成されたp側パッド電極13と半導体層2t上に形成されたp側パッド電極22とをはんだ膜Hを介して接合するとともに、絶縁膜4上に形成されたp側パッド電極14と半導体層3t上に形成されたp側パッド電極32とをはんだ膜Hを介して接合して積層基板を形成する。
なお、このとき、n−GaN基板1sおよびn−GaAs基板50はともに約300〜500μm程度の厚みを有する。これにより、n−GaN基板1sおよびn−GaAs基板50の取り扱いが容易となり、p側パッド電極13,14へのp側パッド電極22,32の接合が容易に行われる。
また、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sは透明である。n−GaN基板1sは、このn−GaN基板1sを通して赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を目視することができる透過率および厚みを有する。
これにより、p側パッド電極13,14へのp側パッド電極22,32の接合位置をn−GaN基板1sを通して目視により確認することができる。それにより、青紫色半導体レーザ素子1上の赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の位置決めが容易となる。
なお、本実施の形態において、青紫色半導体レーザ素子1の基板はn−GaN基板1sに限らず、他の透光性でかつ導電性の基板を用いてもよい。他の透光性基板として、例えば、n−ZnO基板を用いることができる。この場合、上述のように、青紫色半導体レーザ素子1上の赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の位置決めが容易となる。
図5(e)に示すように、n−GaAs基板50をエッチングまたは研磨等により所定の薄さに加工した後、エッチングストップ層51までエッチングする。
例えば、n−GaAs基板50は、初めにn−GaAs基板50を所定の厚みとなるまで研磨し、その後、RIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)等のドライエッチングにより除去する。
そして、エッチングストップ層51をさらに除去する。例えば、エッチングストップ層51は、フッ酸または塩酸からなるエッチング液を用いてウェットエッチングすることにより除去する。
その後、図5(f)に示すように、エッチングストップ層51が除去された後、半導体層2t,3tの上方におけるn−GaAsコンタクト層5上の領域にn電極23,33をそれぞれパターニングにより形成する。
図6(g)に示すように、半導体層2tおよび半導体層3tが形成されていない部分のn−GaAsコンタクト層5をドライエッチングにより除去する。これにより、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が作製される。赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の構造の詳細は後述する。
そして、図6(h)に示すように、n−GaN基板1sを研磨により薄くした後、n−GaN基板1sの下面側に、n電極15を形成する。これにより、青紫色半導体レーザ素子1が作製される。青紫色半導体レーザ素子1の構造の詳細は後述する。
最後に、上記のように作製された青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3からなる積層基板を、Y方向に、へき開により棒状に分離して、共振器端面を形成する。共振器端面に保護膜を形成した後、チップ状にさらに細かく、X方向に沿って裁断する。これにより、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aが完成する。
図7に基づいて青紫色半導体レーザ素子1の構造の詳細について作製方法とともに説明する。
図7は青紫色半導体レーザ素子1の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
青紫色半導体レーザ素子1の製造時においては、上述のようにn−GaN基板1s上に積層構造を有する半導体層1tが形成される。
図7(a)に示すように、n−GaN基板1s上には、積層構造を有する半導体層1tとして、n−GaN層101、n−AlGaNクラッド層102、n−GaN光ガイド層103、MQW(多重量子井戸)活性層104、アンドープAlGaNキャップ層105、アンドープGaN光ガイド層106、p−AlGaNクラッド層107およびアンドープGaInNコンタクト層108が順に形成される。これら各層の形成は、例えば、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)により行われる。
図7(b)に示すように、MQW活性層104は4つのアンドープGaInN障壁層104aと3つのアンドープGaInN井戸層104bとが、交互に積層された構造を有する。
ここで、例えば、n−AlGaNクラッド層102のAl組成は0.15であり、Ga組成は0.85である。n−GaN層101、n−AlGaNクラッド層102およびn−GaN光ガイド層103にはSiがドープされている。
また、アンドープGaInN障壁層104aのGa組成は0.95であり、In組成は0.05である。アンドープGaInN井戸層104bのGa組成は0.90であり、In組成は0.10である。p−AlGaNキャップ層105のAl組成は0.30であり、Ga組成は0.70である。
さらに、p−AlGaNクラッド層107のAl組成は0.15であり、Ga組成は0.85である。p−AlGaNクラッド層107にはMgがドープされている。アンドープGaInNコンタクト層108のGa組成は0.95であり、In組成は0.05である。
上記の半導体層1tのうち、p−AlGaNクラッド層107には、X方向に延びるストライプ状のリッジ部Riが形成される。p−AlGaNクラッド層107のリッジ部Riは約1.5μmの幅を有する。
アンドープGaInNコンタクト層108は、p−AlGaNクラッド層107のリッジ部Riの上面に形成される。
p−AlGaNクラッド層107およびアンドープGaInNコンタクト層108の上面に、SiO2 からなる絶縁膜4が形成され、アンドープGaInNコンタクト層108上に形成された絶縁膜4がエッチングにより除去される。そして、外部に露出したアンドープGaInNコンタクト層108上にPd/Pt/Auからなるp電極110が形成される。さらに、p電極110および絶縁膜4の上面を覆うように、スパッタ法、真空蒸着法または電子ビーム蒸着法によりp側パッド電極12が形成される。なお、ここでは図1のp側パッド電極13,14の説明については省略している。
このように、n−GaN基板1sの一面側に積層構造を有する半導体層1tが形成される。さらに、n−GaN基板1sの他面側にはTi/Pt/Auからなるn電極15が形成される。
この青紫色半導体レーザ素子1では、リッジ部Riの下方におけるMQW活性層104の位置に青紫色発光点11が形成される。なお、本例では、MQW活性層104が図1のpn接合面10に相当する。
図8に基づいて赤色半導体レーザ素子2の構造の詳細について作製方法とともに説明する。
図8は赤色半導体レーザ素子2の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。また、本実施の形態では、赤色半導体レーザ素子2はn−GaAsコンタクト層5上に半導体層2tを形成することにより作製するとしているが、以下の説明では、n−GaAsコンタクト層5に代えてn−GaAs基板5X上に半導体層2tを形成する。このn−GaAs基板5XにはSiがドープされている。
図8(a)に示すように、n−GaAs基板5X上には、積層構造を有する半導体層2tとして、n−GaAs層201、n−AlGaInPクラッド層202、アンドープAlGaInP光ガイド層203、MQW(多重量子井戸)活性層204、アンドープAlGaInP光ガイド層205、p−AlGaInP第1クラッド層206、p−InGaPエッチングストップ層207、p−AlGaInP第2クラッド層208およびp−コンタクト層209が順に形成される。これら各層の形成は、例えば、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)により行われる。
図8(b)に示すように、MQW活性層204は2つのアンドープAlGaInP障壁層204aと3つのアンドープInGaP井戸層204bとが、交互に積層された構造を有する。
ここで、例えば、n−AlGaInPクラッド層202のAl組成は0.70であり、Ga組成は0.30であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。n−GaAs層201およびn−AlGaInPクラッド層202にはSiがドープされている。
アンドープAlGaInP光ガイド層203のAl組成は0.50であり、Ga組成は0.50であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。
また、アンドープAlGaInP障壁層204aのAl組成は0.50であり、Ga組成は0.50であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。アンドープInGaP井戸層204bのIn組成は0.50であり、Ga組成は0.50である。アンドープAlGaInP光ガイド層205のAl組成は0.50であり、Ga組成は0.50であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。
さらに、p−AlGaInP第1クラッド層206のAl組成は0.70であり、Ga組成は0.30であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。p−InGaPエッチングストップ層207のIn組成は0.50であり、Ga組成は0.50である。
p−AlGaInP第2クラッド層208のAl組成は0.70であり、Ga組成は0.30であり、In組成は0.50であり、P組成は0.50である。
p−コンタクト層209は、p−GaInP層とp−GaAs層との積層構造を有する。このp−GaInPのGa組成は0.5であり、In組成は0.5である。
なお、上記したAlGaInP系材料の組成は、一般式(Ala Gab 0.5 Inc d で表した時のaがAl組成であり、bがGa組成であり、cがIn組成であり、dがP組成である。
p−AlGaInP第1クラッド層206、p−InGaPエッチングストップ層207、p−AlGaInP第2クラッド層208およびp−コンタクト層209のp−GaInPおよびp−GaAsにはZnがドープされている。
上記において、p−InGaPエッチングストップ層207上へのp−AlGaInP第2クラッド層208の形成は、p−InGaPエッチングストップ層207の一部(中央部)にのみ行われる。そして、p−AlGaInP第2クラッド層208の上面にp−コンタクト層209が形成される。
これにより、上記の半導体層2tのうち、p−AlGaInP第2クラッド層208およびp−コンタクト層209により、X方向に延びるストライプ状のリッジ部Riが形成される。p−AlGaInP第2クラッド層208およびp−コンタクト層209からなるリッジ部Riは約2.5μmの幅を有する。
p−InGaPエッチングストップ層207の上面、p−AlGaInP第2クラッド層208の側面ならびにp−コンタクト層209の上面および側面に、SiO2 からなる絶縁膜210が形成され、p−コンタクト層209上に形成された絶縁膜210がエッチングにより除去される。そして、外部に露出したp−コンタクト層209上にCr/Auからなるp電極211が形成される。さらに、p電極211の上面および絶縁膜210の上面を覆うように、スパッタ法、真空蒸着法または電子ビーム蒸着法によりp側パッド電極22が形成される。
このように、n−GaAs基板5Xの一面側に積層構造を有する半導体層2tが形成される。さらに、n−GaAs基板5Xの他面側にはAuGe/Ni/Auからなるn電極23が形成される。
この赤色半導体レーザ素子2では、リッジ部Riの下方におけるMQW活性層204の位置に赤色発光点21が形成される。なお、本例では、MQW活性層204が図1のpn接合面20に相当する。
また、上記図8の説明では赤色半導体レーザ素子2の半導体層2t上にリッジ部Riが形成されるとしているが、図1〜図6の説明において、赤色半導体レーザ素子2のリッジ部Riの説明は省略している。
図9に基づいて赤外半導体レーザ素子3の構造の詳細について作製方法とともに説明する。
図9は赤外半導体レーザ素子3の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。また、本実施の形態では、赤外半導体レーザ素子3はn−GaAsコンタクト層5上に半導体層3tを形成することにより作製するとしているが、以下の説明では、n−GaAsコンタクト層5に代えてn−GaAs基板5X上に半導体層3tを形成する。このn−GaAs基板5XにはSiがドープされている。
図9(a)に示すように、n−GaAs基板5X上には、積層構造を有する半導体層3tとして、n−GaAs層301、n−AlGaAsクラッド層302、アンドープAlGaAs光ガイド層303、MQW(多重量子井戸)活性層304、アンドープAlGaAs光ガイド層305、p−AlGaAs第1クラッド層306、p−AlGaAsエッチングストップ層307、p−AlGaAs第2クラッド層308およびp−GaAsコンタクト層309が順に形成される。これら各層の形成は、例えば、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)により行われる。
図9(b)に示すように、MQW活性層304は2つのアンドープAlGaAs障壁層304aと3つのアンドープAlGaAs井戸層304bとが、交互に積層された構造を有する。
ここで、例えば、n−AlGaAsクラッド層302のAl組成は0.45であり、Ga組成は0.55である。n−GaAs層301およびn−AlGaAsクラッド層302にはSiがドープされている。
アンドープAlGaAs光ガイド層303のAl組成は0.35であり、Ga組成は0.65である。また、アンドープAlGaAs障壁層304aのAl組成は0.35であり、Ga組成は0.65である。アンドープAlGaAs井戸層304bのAl組成は0.10であり、Ga組成は0.90である。アンドープAlGaAs光ガイド層305のAl組成は0.35であり、Ga組成は0.65である。
さらに、p−AlGaAs第1クラッド層306のAl組成は0.45であり、Ga組成は0.55である。p−AlGaAsエッチングストップ層307のAl組成は0.70であり、Ga組成は0.30である。
p−AlGaAs第2クラッド層308のAl組成は0.45であり、Ga組成は0.55である。
p−AlGaAs第1クラッド層306、p−AlGaAsエッチングストップ層307、p−AlGaAs第2クラッド層308およびp−GaAsコンタクト層309にはZnがドープされている。
上記において、p−AlGaAsエッチングストップ層307上へのp−AlGaAs第2クラッド層308の形成は、p−AlGaAsエッチングストップ層307の一部(中央部)にのみ行われる。そして、p−AlGaAs第2クラッド層308の上面にp−GaAsコンタクト層309が形成される。
これにより、上記の半導体層3tのうち、p−AlGaAs第2クラッド層308およびp−GaAsコンタクト層309により、X方向に延びるストライプ状のリッジ部Riが形成される。p−AlGaAs第2クラッド層308およびp−GaAsコンタクト層309からなるリッジ部Riは約2.8μmの幅を有する。
p−AlGaAsエッチングストップ層307の上面、p−AlGaAs第2クラッド層308の側面ならびにp−GaAsコンタクト層309の上面および側面に、SiNからなる絶縁膜310が形成され、p−GaAsコンタクト層309上に形成された絶縁膜310がエッチングにより除去される。そして、外部に露出したp−GaAsコンタクト層309上にCr/Auからなるp電極311が形成される。さらに、p電極311の上面および絶縁膜310の上面を覆うように、スパッタ法、真空蒸着法または電子ビーム蒸着法によりp側パッド電極32が形成される。
このように、n−GaAs基板5Xの一面側に積層構造を有する半導体層3tが形成される。さらに、n−GaAs基板5Xの他面側にはAuGe/Ni/Auからなるn電極33が形成される。
この赤外半導体レーザ素子3では、リッジ部Riの下方におけるMQW活性層304の位置に赤外発光点31が形成される。なお、本例では、MQW活性層304が図1のpn接合面30に相当する。
また、上記図9の説明では赤外半導体レーザ素子3の半導体層3t上にリッジ部Riが形成されるとしているが、図1〜図6の説明において、赤外半導体レーザ素子3のリッジ部Riの説明は省略している。
ここで、本実施の形態において、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の好ましい形状、接合位置および発光点位置について説明する。
図10は、第1の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の好ましい形状、接合位置および発光点位置を説明するための図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
図10では、図8および図9を用いて説明した赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のリッジ部Riが表されている。
赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のリッジ部Riの形成位置は、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の青紫色半導体レーザ素子1への接合位置およびY方向における青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の位置関係を考慮した上で決定する。
すなわち、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の各々は、対応する青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の各リッジ部Riの下方におけるMQW活性層に形成される。したがって、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の各リッジ部Riの形成位置は後述の赤色発光点21および赤外発光点31の配置位置に応じて決定する。
図10において、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の厚み(Z方向)が順にT1,T2,T3で表されている。青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1は、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT3よりも大きいことが好ましい。
上記の関係を式で表すと次のようになる。
T1>T2 ・・・(1)
T1>T3 ・・・(2)
青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1は図7の青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sと半導体層1tとの合計の厚みであり、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2は図8のn−GaAs基板5Xと半導体層2tとの合計の厚みであり、赤外半導体レーザ素子3の厚みT3は図9のn−GaAs基板5Xと半導体層3tとの合計の厚みである。
この場合、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT2,T3が青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1よりも小さいので、半導体レーザ装置1000Aの作製時に、青紫色半導体レーザ素子1をへき開すると、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3もともにへき開される。したがって、共振器端面の形成が容易になるとともに、平坦な共振器端面を得ることが容易になる。
ところで、青紫色半導体レーザ素子1は赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3に比べて歪の影響を受けやすい。青紫色半導体レーザ素子1は歪が発生することにより、レーザ光の波長および発光効率が変化する場合がある。
青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1が赤色半導体レーザ素子2の厚みT2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT3よりも小さい場合、青紫色半導体レーザ素子1に、より大きな歪が発生するおそれがある。
また、上記の歪は青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の各発光点において発生しやすい。したがって、Y方向における青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の間隔が互いに近づくと、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11近傍に赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3に起因する歪が発生しやすい。
さらに、図10の半導体レーザ装置1000Aでは、青紫色半導体レーザ素子1と赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3とが、互いにリッジ部Riの形成された面同士で接合されている。この場合においても、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の各々に、リッジ部Riの形状に起因する歪が発生しやすい。
しかしながら、本実施の形態では、上記のように青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1を、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT3よりも大きくすることにより、青紫色半導体レーザ素子1における歪の発生を低減することが可能となる。その結果、青紫色半導体レーザ素子1のレーザ光の波長および発光効率の変化を低減させ、安定化することが可能となる。
特に、図10の半導体レーザ装置1000Aにおいて、青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1は50〜250μmであることが好ましく、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT2,T3は5〜150μmであることが好ましい。
図10では、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の幅(Y方向)が順にg1,g2,g3で表されている。青紫色半導体レーザ素子1の幅g1は、赤色半導体レーザ素子2の幅g2および赤外半導体レーザ素子3の幅g3の合計よりも大きいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
g1>g2+g3 ・・・(3)
この場合、図2を用いて説明したように、青紫色半導体レーザ素子1上の絶縁膜4上にp側パッド電極13,14を形成することができる。
上述のように、青紫色半導体レーザ素子1においては、n−GaN基板1s上に半導体層1tが形成されている。また、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3においては、n−GaAs基板5X上に半導体層2t,3tが形成されている。青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sは、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn−GaAs基板5Xに比べて、化学的に安定であるため加工性が悪い。
しかしながら、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を加工する場合、上記式(3)に示すように、青紫色半導体レーザ素子1は赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3に比べて大きな幅を有するためエッチング等の加工の必要がない。それにより、半導体レーザ装置1000Aの作製が容易になる。
図10では、Y方向における青紫色発光点11から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離がhで表されている。この場合、赤色半導体レーザ素子2の幅g2は距離hよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
g2<h ・・・(4)
これにより、図2を用いて説明したように、青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4上にp側パッド電極13を形成することができる。
Y方向における青紫色発光点11から赤外半導体レーザ素子3側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離と赤外半導体レーザ素子3の幅g3との間でも、上記式(4)と同様の関係が満たされることが好ましい。この場合、上記同様の効果を得ることができる。
図10の半導体レーザ装置1000Aにおいて、青紫色半導体レーザ素子1の幅g1は300〜1500μmであることが好ましく、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の幅g2,g3は30〜400μmであることが好ましい。さらに、Y方向における青紫色発光点11から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離hは150〜750μmであることが好ましい。
図10では、Y方向における青紫色発光点11から赤色発光点21までの間の距離がaで表され、Y方向における赤色発光点21から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離がbで表されている。距離aは距離bよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
b>a ・・・(5)
この場合、Y方向において赤色発光点21が、青紫色発光点11と青紫色半導体レーザ素子1の赤色半導体レーザ素子2側の側面との間の中心に位置するときに比べて、赤色発光点21が青紫色発光点11の近くに位置するので、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11と赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21との間隔を短くすることができる。それにより、青紫色発光点11および赤色発光点21をともに半導体レーザ装置1000Aの中心に近づけることができる。
これにより、Y方向における青紫色発光点11と赤色発光点21との間隔を短くすることができるので、青紫色発光点11および赤色発光点21から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。
それにより、レーザ光をレンズで集光する場合に、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、青紫色発光点11および赤色発光点21から出射されるレーザ光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。これにより、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
Y方向における青紫色発光点11から赤外発光点31までの間の距離と赤外発光点31から赤外半導体レーザ素子3側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離との間でも、上記式(5)と同様の関係が満たされることが好ましい。この場合、上記同様の効果を得ることができる。
特に、図10の半導体レーザ装置1000Aにおいて、Y方向における青紫色発光点11から赤色発光点21までの間の距離aは10〜400μmであることが好ましく、Y方向における赤色発光点21から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離bは100〜700μmであることが好ましい。
図10では、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の一側面から赤色発光点21までの距離がcで表され、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の他側面から赤色発光点21までの距離がdで表されている。
Y方向における赤色半導体レーザ素子2の一側面から赤色発光点21までの距離cは、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の他側面から赤色発光点21までの距離dよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
d>c ・・・(6)
換言すれば、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21は、Y方向において、赤色半導体レーザ素子2の中心よりも青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近づくように位置していることが好ましい。
この場合、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21が青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近づくので、青紫色発光点11および赤色発光点21をともに半導体レーザ装置1000Aの中心に近づけることができる。
これにより、Y方向における青紫色発光点11と赤色発光点21との間隔を短くすることができるので、青紫色発光点11および赤色発光点21から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。
それにより、レーザ光をレンズで集光する場合に、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、青紫色発光点11および赤色発光点21から出射されるレーザ光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。これにより、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
さらに、本実施の形態では、図2を用いて説明したように、赤色半導体レーザ素子2上に形成されたn電極23にワイヤ2Wbが接続される。n電極23はワイヤ2Wbの接続のために、所定の大きさを有する必要がある。
上記式(6)の関係が満たされる場合には、Y方向において赤色半導体レーザ素子2のn電極23の大きさを確保しつつ、赤色発光点21を青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近づけることができる。
したがって、上記式(6)の関係が満たされる場合、赤色半導体レーザ素子2へのワイヤ2Wbの接続を確実かつ容易に行うことが可能となる。
加えて、上記式(6)の関係が満たされる場合には、Y方向において赤色半導体レーザ素子2の幅g2の大きさを確保することができる。
これにより、Y方向において赤色半導体レーザ素子2の幅g2の大きさを確保することにより、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21において発生する熱がY方向に広がるので赤色半導体レーザ素子2の放熱性が向上される。それにより、赤色半導体レーザ素子2の温度特性が向上し、信頼性が向上する。
Y方向における赤外半導体レーザ素子3の一側面から赤外発光点31までの距離とY方向における赤外半導体レーザ素子3の他側面から赤外発光点31までの距離との間でも、上記式(6)と同様の関係が満たされることが好ましい。この場合、上記同様の効果を得ることができる。
本形態に係る半導体レーザ装置1000Aにおいて、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の一側面から赤色発光点21までの距離cは5〜150μmであることが好ましく、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の他側面から赤色発光点21までの距離dは25〜350μmであることが好ましい。
図10では、青紫色半導体レーザ素子1上に接合された赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の互いに対向する側面間の距離がfで表されている。本実施の形態において、距離fは50〜400μmであることが好ましい。
また、図10では、赤色半導体レーザ素子2の他の側面から青紫色半導体レーザ素子1の赤色半導体レーザ素子2側の側面までの距離がeで表されている。本実施の形態において、距離eは30〜300μmであることが好ましい。
赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3間の距離fと、赤色半導体レーザ素子2の側面および青紫色半導体レーザ素子1の側面との間の距離eとの関係は、ワイヤボンディングの作業性、配線等に応じて決定することが好ましい。
距離e,fが以下の関係を有する場合について考える。
f>e ・・・(7)
この場合、赤色半導体レーザ素子2と赤外半導体レーザ素子3との間の距離fが大きいので、図2を用いて説明したように青紫色半導体レーザ素子1のp電極にワイヤ1Wを接続する際に、接続のために用いられる治具が赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3に接触することが防止される。
また、距離eを小さくすることにより、半導体レーザ装置1000Aの作製時に、青紫色半導体レーザ素子1を細かく裁断することが可能となる。それにより、1つのウェハから作製される半導体レーザ装置1000Aの数を増加させることができる。
距離e,fが以下の関係を有する場合について考える。
f<e ・・・(8)
この場合、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21と赤外半導体レーザ素子3の赤外発光点31との間隔が狭い場合でも、図2に示したように赤色半導体レーザ素子2の側面と青紫色半導体レーザ素子1の側面との間でワイヤ2Waを接続するための十分な領域を確保することができる。それにより、赤色半導体レーザ素子2へのワイヤ2Wa,2Wbの接続が確実かつ容易に行われる。
赤色半導体レーザ素子2と赤外半導体レーザ素子3との間の距離fと、赤外半導体レーザ素子3の外側の側面から青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離との間でも、上記式(7)または上記式(8)と同様の関係が満たされることにより、それぞれの関係に応じた上記同様の効果が得られる。
ところで、図10では、青紫色半導体レーザ素子1上の赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の構成は、青紫色半導体レーザ素子1のY方向における中心を基準として、Y方向に対称となるように示されている。
しかしながら、青紫色半導体レーザ素子1上の赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の形状および構成は、青紫色半導体レーザ素子1のY方向における中心を基準として、Y方向に非対称であってもよい。
図11は赤色発光点21および赤外発光点31が青紫色半導体レーザ素子1の中心を基準として非対称に形成されている一例を示す模式図であり、図12は赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の幅が青紫色半導体レーザ素子1の中心を基準として非対称である場合の一例を示す模式図である。
図11の例では、Y方向における青紫色発光点11と赤色発光点21との間の距離LB2に比べて、Y方向における青紫色発光点11と赤外発光点31との間の距離LB3が小さい。
図12の例では、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の幅g2に比べて、Y方向における赤外半導体レーザ素子3の幅g3が小さい。
なお、図11において、距離LB3は、距離LB2に比べて大きくてもよい。また、図12において、幅g3は、幅g2に比べて大きくてもよい。
図11および図12に示すように、半導体レーザ装置1000Aは、青紫色半導体レーザ素子1の中心を基準として赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の幅および発光点が非対称となる場合であっても、上記式(1)〜(8)の条件が満たされることにより、上記の各種効果を得ることが可能である。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aにおいては、上述のように青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riの側面から赤色半導体レーザ素子2側(Y方向)および赤外半導体レーザ素子3側(Y方向)に延びるように絶縁膜4が形成されている。
絶縁膜4は青紫色半導体レーザ素子1の電流ブロック層の役割を果たす。また、絶縁膜4はp側パッド電極13,14およびp側パッド電極12の各々を電気的に分離する。このように、青紫色半導体レーザ素子1上に絶縁膜4を形成することにより、電流ブロック層の形成ならびにp側パッド電極13,14およびp側パッド電極12の電気的な分離を行うことができるので、集積化された半導体レーザ装置1000Aの製造工程が簡素化される。
以上、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aにおいては、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22および赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32が、絶縁膜4を介して青紫色半導体レーザ素子1の一方の面側のp側パッド電極13,14に接合されている。また、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22および赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32が互いに電気的に分離されている。
それにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極12、22、32にそれぞれ任意の電圧を与えることができる。したがって、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の駆動方式を任意に選択することが可能となる。
また、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12は半導体層1t側の面に形成され、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22は半導体層2t側の面に形成され、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32は半導体層3t側の面に形成されている。そして、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1tの面側に、赤色半導体レーザ素子2の半導体層2t側の面に形成されたp側パッド電極22と、赤外半導体レーザ素子3の半導体層3t側の面に形成されたp側パッド電極32とが絶縁膜4を介して接合される。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の半導体層1t,2t,3tが近くに位置し、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の間隔が短くなる。それにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31をともに半導体レーザ装置1000Aの中心に近づけることができる。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21および赤外半導体レーザ素子3の赤外発光点31から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。その結果、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31から出射されるレーザ光をレンズで集光する場合に青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31を近づけることにより、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31から出射されるレーザ光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aにおいては、青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1を赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の厚みT2,T3よりも小さくすることにより、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sおよび半導体層1tにおける歪の発生が低減される。これにより、青紫色半導体レーザ素子1により出射されるレーザ光の波長および発光効率が安定化する。
加えて、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aは、図10に示すように、Y方向において赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21が青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近い位置に形成され、Y方向において赤外半導体レーザ素子3の赤外発光点31が青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近い位置に形成されてもよい。
このように、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の間隔を短くすることにより、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31をともに半導体レーザ装置1000Aの中心に近づけることができる。それにより、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。
その結果、各発光点から出射されるレーザ光をレンズで集光する場合に青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3から出射されるレーザ光が、共通のレンズを通過する場合に、レンズの中心を通過することができる。それにより、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
本実施の形態では、図2に示すように、Y方向において青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と赤色半導体レーザ素子2を基準とした反対側におけるp側パッド電極13にワイヤ2Waが接続され、Y方向において青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と赤外半導体レーザ素子3を基準とした反対側におけるp側パッド電極14にワイヤ3Waが接続されている。
これにより、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極13および赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極14へのワイヤボンディングを確実かつ容易に行うことができる。また、配線が単純化する。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aにおいて、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sは透光性基板である。これにより、青紫色半導体レーザ素子1の一面側に赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を接合する際にn−GaN基板1sを通して赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を目視することができる。
それにより、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の位置決めが容易となっている。したがって、接合位置の調整を正確に行うことができる。その結果、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の位置精度を向上させることができる。
また、青紫色半導体レーザ素子1には、窒化物系半導体からなるn−GaN基板1sおよび半導体層1tが用いられている。この場合、n−GaN基板1sおよび半導体層1tが熱伝導率の高い窒化物系半導体からなるので、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1tの放熱性が向上する。それにより、青紫色半導体レーザ素子1の温度特性が向上し、信頼性が向上する。
さらに、赤色半導体レーザ素子2は、青紫色半導体レーザ素子1との接合部と反対側の面にn電極23を有し、赤外半導体レーザ素子3は、青紫色半導体レーザ素子1との接合部と反対側の面にn電極33を有している。この場合、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn電極23およびn電極33が青紫色半導体レーザ素子1と反対側の面に位置するので、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn電極23,33への配線を青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と同じ側から行うことができる。
図1に示すように、青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riの側面に絶縁膜4が形成されている。これにより、青紫色半導体レーザ素子1においては、リッジ部Riの側面の絶縁膜4により、リッジ部Riへの電流が狭窄されている。
本実施の形態において、半導体レーザ装置1000Aは青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を集積することにより作製している。しかしながら、これに限らず、集積される複数の半導体レーザ素子は、他の波長の光を出射する半導体レーザ素子であってもよい。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aの製造方法においては、青紫色半導体レーザ素子1が作製され、赤色半導体レーザ素子2が作製され、赤外半導体レーザ素子3が作製される。
そして、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1t側と赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の半導体層2tおよび半導体層3t側とが対向するように、積層基板が形成される。
その後、積層基板がへき開されることにより、半導体レーザ装置1000Aが作製される。
これにより、積層基板をへき開することにより半導体レーザ装置1000Aを得ることができるので、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1s、赤色半導体レーザ素子2のn−GaAs基板50および赤外半導体レーザ素子3のn−GaAs基板50を個別にへき開する必要がなく、製造工程の簡略化が実現されている。
上述のように、n−GaN基板1sは、このn−GaN基板1sを通して赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を目視することができる透過率および厚みを有する。
このように、n−GaN基板1sが透光性を有することにより、青紫色半導体レーザ素子1上に赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3を接合する際に、青紫色半導体レーザ素子1を通じて赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の位置を確認することができる。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の位置合わせが容易となる。また、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の配置位置の位置精度が向上するので、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の発光点の位置精度が向上する。
n−GaN基板1sは導電性を有する。これにより、図2に示したように、半導体レーザ装置1000Aをステム500上に取り付けることにより、n−GaN基板1sに設けられたn電極15がステム500と電気的に接続される。
それにより、青紫色半導体レーザ素子1を駆動するためのp側パッド電極12およびn電極15をともに青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4側に設けなくてもよい構成となっている。その結果、半導体レーザ装置1000Aの構造が簡単となり、縮小化が実現されている。
また、図2に示すように、半導体レーザ装置1000Aの光ピックアップ装置への適用時には、n−GaN基板1s側がステム500上に接合される。ここで、n−GaN基板1sの放熱性はn−GaAs基板50よりも高いので、半導体レーザ装置1000Aの放熱性が向上され、信頼性も向上されている。
なお、青紫色半導体レーザ素子1の基板として絶縁性の材料を用いた場合、青紫色半導体レーザ素子1を駆動するためのn電極15をその基板側に設けるためには、積層基板の形成後に、絶縁性の材料からなる基板を削除する工程が必要となり製造工程が複雑化する。さらに、絶縁性の材料からなる基板を削除する場合には青紫色半導体レーザ素子1に損傷が発生し、素子特性が劣化するおそれがある。
加えて、その基板を削除する場合、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn−GaAs基板50の厚みを大きくする必要がある。この場合、n−GaAs基板50の放熱性はn−GaN基板1sに比べて低いので、n−GaN基板1sを用いた半導体レーザ装置1000Aに比べて、半導体レーザ装置の放熱性が悪化し、信頼性も低下する。
図2に示すように、本実施の形態では、半導体レーザ装置1000Aをステム500上に取り付けているが、半導体レーザ装置1000Aは、AlN、SiC、Siもしくはダイヤモンド等の絶縁性材料またはCu、CuWもしくはAl等の導電性材料からなるヒートシンク上に取り付けられてもよい。
半導体レーザ装置1000Aのパッケージとしては、金属製のキャンパッケージまたは樹脂製のフレームパッケージ等を用いてもよく、半導体レーザ装置1000Aを収納できるものであればよい。
最後に、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aの具体的な製造方法をより詳細に説明する。
図13〜図31は、第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aの具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。
図13〜図28に青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の製造工程の具体例が示されている。また、図29〜図31に青紫色半導体レーザ素子1と、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3との接合工程ならびに半導体レーザ装置1000Aのへき開工程が示されている。図13〜図31においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
図13〜図17に、青紫色半導体レーザ素子1の製造工程の具体例およびそれにより作製される青紫色半導体レーザ素子1の構造を示す。
図13(a)に示すように、O(酸素)がドープされたGaNからなるn型基板601の(0001)面上に、積層構造を有する半導体層として、n型層602、n型クラッド層603、光ガイド・活性層604、光ガイド層644、キャップ層645、p型クラッド層605およびコンタクト層606を順に結晶成長させる。これら各層の形成は、例えば、有機金属気相成長法(MOVPE法)により行う。
図13(b)に示すように、光ガイド・活性層604においては、n型クラッド層603上にキャリアブロック層641および光ガイド層640が順に形成され、光ガイド層640上には4つの障壁層643と3つの井戸層642とが交互に積層された状態で形成されている。
n型基板601のキャリア濃度は約5×1018cm-3であり、厚みは約400μmである。n型層602は、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚100nmのGaNからなる。n型クラッド層603は、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚400nmのAl0.07Ga0.93Nからなる。n型クラッド層603のキャリア濃度は、5×1018cm-3である。
キャリアブロック層641は、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚5nmのAl0.16Ga0.84Nからなる。キャリアブロック層641のキャリア濃度は、5×1018cm-3である。
光ガイド層640は、5×1018cm-3のSiがドープされた膜厚100nmのGaNからなる。光ガイド層640のキャリア濃度は5×1018cm-3である。
井戸層642は、膜厚3nmのアンドープIn0.15Ga0.85Nからなる。障壁層643は、膜厚20nmのアンドープIn0.02Ga0.98Nからなる。光ガイド層644は、4×1019cm-3のMgがドープされた膜厚100nmのGaNからなる。光ガイド層644のキャリア濃度は約5×1017cm-3である。キャップ層645は、4×1019cm-3のMgがドープされた膜厚20nmのAl0.16Ga0.84Nからなる。キャップ層645のキャリア濃度は約5×1017cm-3である。
p型クラッド層605は、4×1019cm-3のMgがドープされた膜厚400nmのAl0.07Ga0.93Nからなる。p型クラッド層605のキャリア濃度は、5×1017cm-3である。コンタクト層606は、4×1019cm-3のMgがドープされた膜厚10nmのIn0.02Ga0.98Nからなる。コンタクト層606のキャリア濃度は、約5×1017cm-3である。
図13(a)の積層体をN2 雰囲気中で800℃で熱処理(アニール)する。その後、図14(c)に示すように、コンタクト層606上にp型オーミック電極621およびSiO2 マスク620を順にパターニングして形成する。
p型オーミック電極621は、コンタクト層606上にPt、PdおよびAuを順に積層することにより形成される。Pt、PdおよびAuのそれぞれの膜厚は、5nm、100nmおよび150nmである。SiO2 マスク620の膜厚は250nmである。
次に、積層体の温度を約200℃として、Cl2 系ガスによりドライエッチングを行う。これにより、図14(d)に示すように、コンタクト層606およびp型クラッド層605の一部がエッチングされ、リッジ部Riが形成される。
リッジ部Riは、例えば1.5μmの幅(Y方向)を有し、380nmの高さ(Z方向)を有する。
続いて、活性層のエッチングを行う。これにより、図15(e)に示すように、n型クラッド層603上の光ガイド・活性層604、光ガイド層644、キャップ層645およびp型クラッド層605の所定の領域がエッチングされる。
その後、図15(e)の積層体の上面側に絶縁膜4を形成する。絶縁膜4はSiNからなる。絶縁膜4の膜厚は250nmである。ここで、図15(f)に示すように、p型オーミック電極621上に形成されたSiO2 マスク620および絶縁膜4のみをエッチングにより除去する。
そこで、図16(g)に示すように、図15(f)の積層体のp型オーミック電極621の上面を覆うように、p型オーミック電極621および絶縁膜4上にp側パッド電極12を形成する。
p側パッド電極12は、p型オーミック電極621および絶縁膜4上にTi、PdおよびAuを順に積層することにより形成される。Ti、PdおよびAuのそれぞれの膜厚は、100nm、100nmおよび3000nmである。
なお、本具体例では、p型オーミック電極621および絶縁膜4上に形成されたp側パッド電極12の一部をエッチングする。それにより、絶縁膜4上でp側パッド電極12が分離され、互いに分離されたp側パッド電極12が後述の図17(h)に示すようにp側パッド電極13,14として形成される。なお、p型オーミック電極621および絶縁膜4上のp側パッド電極12,13,14は、予めパターニングして形成してもよい。
最後に、n型基板601の厚みが約100μmとなるように研磨し、研磨されたn型基板601の下面にn電極15を形成する。なお、このn電極15の形成は上述のように、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の接合後に行う。
n電極15は、n型基板601下にAl、PtおよびAuを順に積層することにより形成される。Al、PtおよびAuのそれぞれの膜厚は、10nm、20nmおよび300nmである。
図17(h)に、本具体例の青紫色半導体レーザ素子1の詳細な断面図が示されている。図17(h)においては、絶縁膜4上にp側パッド電極12と分離してp側パッド電極13,14が形成されている。
また、図17(h)の青紫色半導体レーザ素子1において、青紫色半導体レーザ素子1の幅Xは、例えば1mmであり、リッジ部Riの幅Wは1.6μmであり、p側パッド電極12の幅Bは125μmである。
さらに、図15(e)を用いて説明したエッチング後の光ガイド層644、キャップ層645、p型クラッド層605の幅Dは4.5μmであり、リッジ部Riの両側の光ガイド層644、キャップ層645およびp型クラッド層605の厚みの合計tは0.2μmである。
なお、上記の青紫色半導体レーザ素子1は共通のn型基板601、すなわち共通のウェハ上で複数作製される。この詳細は後述する。
図18〜図28に、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のの製造工程の具体例およびそれにより作製される赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の構造を示す。
図18(a)に示すように、SiのドープされたGaAsからなるn型基板801の(001)面上に、積層構造を有する半導体層として、エッチングストップ層830、n型層821、n型クラッド層802、光ガイド層803、井戸層815、障壁層816、光ガイド層805、p型クラッド層806およびコンタクト層807を順に結晶成長させる。これら各層の形成は、例えば、MOVPE法により行う。なお、光ガイド層803上においては、3つの井戸層815と2つの障壁層816とが、交互に積層された状態で形成されている。
n型基板801は、(001)面から7度傾斜した結晶成長面を有するオフ基板である。n型基板801のキャリア濃度は約1×1018cm-3であり、厚みは約400μmである。
エッチングストップ層830は、AlGaAsからなり、厚みは1μmである。n型層821は、3×1018cm-3のSiがドープされた膜厚3000nmのGaAsからなる。n型クラッド層802は、Siがドープされた膜厚1500nmのAl0.45Ga0.55Asからなる。n型クラッド層802のキャリア濃度は3×1017cm-3である。
光ガイド層803は、膜厚30nmのアンドープAl0.35Ga0.65Asからなる。井戸層815は、膜厚5nmのアンドープAl0.1 Ga0.9 Asからなる。障壁層816は、膜厚5nmのアンドープAl0.35Ga0.65Asからなる。光ガイド層805は、膜厚30nmのアンドープAl0.35Ga0.65Asからなる。
p型クラッド層806は、Znがドープされた膜厚1500nmのAl0.45Ga0.55Asからなる。p型クラッド層806のキャリア濃度は約3×1017cm-3である。
コンタクト層807は、Znがドープされた膜厚200nmのGaAsからなる。コンタクト層807のキャリア濃度は約2×1018cm-3である。
次に、図19(b)に示すように、コンタクト層807上の所定領域に第1のSiNマスク841を形成した後、コンタクト層807およびp型クラッド層806を選択的にエッチングする。これにより、リッジ部Riが形成される。
続いて、図20(c)に示すように、エッチングされたp型クラッド層806の上面および側面ならびにコンタクト層807の側面を覆うように電流狭窄層808およびキャップ層810を順に選択成長させる。
電流狭窄層808は、SiがドープされたAl0.8Ga0.2Asからなる。電流狭窄層808のキャリア濃度は約8×1017cm-3である。キャップ層810は、膜厚3000nmのアンドープGaAsからなる。
その後、図21(d)に示すように、キャップ層810の上面および側面ならびに第1のSiNマスク841の上面を覆うように第2のSiNマスク842を形成する。そして、第2のSiNマスク842の形成されていない箇所をエッチングする。このエッチングはn型層821が外部に露出するまで行う。ここで、n型層821から突出するように形成されたAlGaAs系材料を含む積層体の部分を赤外半導体レーザ積層部と呼ぶ。
次に、赤外半導体レーザ積層部の上面および側面ならびにn型層821の一部領域を覆うように所定のパターンで第3のSiNマスク843を形成する。
そして、露出したn型層821上にn型クラッド層702、光ガイド層703、井戸層715、障壁層716、光ガイド層705、p型クラッド層706およびコンタクト層707を順に結晶成長させる。これら各層の形成は、例えばMOVPE法により行う。なお、光ガイド層703上においては、3つの井戸層715と2つの障壁層716とが、交互に積層された状態で形成されている。
n型クラッド層702は、Siがドープされた膜厚1500nmの(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pからなる。n型クラッド層702のキャリア濃度は、3×1017cm-3である。
光ガイド層703は、膜厚30nmのアンドープ(Al0.5 Ga0.5 0.5 In0.5 Pからなる。井戸層715は、膜厚5nmのアンドープGa0.5 In0.5 Pからなる。障壁層716は、膜厚5nmのアンドープ(Al0.5 Ga0.50.5 In0.5 Pからなる。光ガイド層705は、膜厚30nmのアンドープ(Al0.5 Ga0.50.5 In0.5 Pからなる。
p型クラッド層706は、Znがドープされた膜厚1500nmの(Al0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pからなる。p型クラッド層706のキャリア濃度は約3×1017cm-3である。コンタクト層707は、Znがドープされた膜厚200nmのGa0.5 In0.5 Pからなる。コンタクト層707のキャリア濃度は約2×1018cm-3である。このように、n型層821から突出して形成されるAlGaInP系材料を含む積層体の部分を赤色半導体レーザ積層部と呼ぶ。
そこで、図22(e)に示すように、コンタクト層707上の所定領域、赤色半導体レーザ積層部の側面および第3のSiNマスク843の露出部を覆うように第4のSiNマスク844を形成する。
次に、図23(f)に示すように、コンタクト層707およびp型クラッド層706を選択的にエッチングする。これにより、リッジ部Riが形成される。
続いて、図24(g)に示すように、エッチングされたp型クラッド層706の上面および側面ならびにコンタクト層707の側面を覆うように電流狭窄層708を選択成長させる。
電流狭窄層708は、SiがドープされたAlInPからなる。電流狭窄層708のキャリア濃度は約8×1017cm-3である。
その後、図25(h)に示すように、コンタクト層707上の第4のSiNマスク844を除去し、電流狭窄層708およびコンタクト層707上にコンタクト層711を結晶成長させる。
コンタクト層711は、Znがドープされた膜厚3000nmのGaAsからなる。コンタクト層711のキャリア濃度は約3×1019cm-3である。
最後に、図26(i)に示すように、第1〜第4のSiNマスク841〜844をエッチングにより除去する。そして、赤外半導体レーザ積層部のコンタクト層807およびキャップ層810上にp側パッド電極32を形成し、赤色半導体レーザ積層部のコンタクト層711上にp側パッド電極22を形成する。
p側パッド電極32は、キャップ層810およびコンタクト807層上にAuGeおよびAuを順に積層することにより形成される。AuGeおよびAuのそれぞれの膜厚は、100nmおよび3000nmである。
p側パッド電極22は、コンタクト層711上にAuGeおよびAuを順に積層することにより形成される。AuGeおよびAuのそれぞれの膜厚は、100nmおよび3000nmである。
図27(j)に、本具体例の赤外半導体レーザ積層部の詳細な断面図が示されている。なお、本具体例において、赤外半導体レーザ素子3のn電極は後の工程で形成する。
図27(j)の赤外半導体レーザ積層部において、赤外半導体レーザ積層部の幅X1は250μmであり、リッジ部Riの幅Wは2.5μmであり、Y方向におけるリッジ部Riから赤外半導体レーザ積層部の一方の側面までの幅X2は50μmである。さらに図19(b)を用いて説明したエッチング後のp型クラッド層806の最小厚みtは0.15μmである。
図28(k)に、本具体例の赤色半導体レーザ積層部の詳細な断面図が示されている。なお、本具体例において、赤色半導体レーザ素子2のn電極は後の工程で形成する。
図28(k)の赤色半導体レーザ積層部において、赤色半導体レーザ積層部の幅X1は250μmであり、リッジ部Riの幅Wは2.5μmであり、Y方向におけるリッジ部Riから赤色半導体レーザ積層部の一方の側面までの幅X2は50μmである。さらに、図23(f)を用いて説明したエッチング後のp型クラッド層706の最小厚みtは0.15μmである。
なお、上記の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部は共通のn型基板801、すなわち共通のウェハ上に複数作製される。この詳細は後述する。
上記の具体例において、図26(i)の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部のn型層821からZ方向への寸法(エッチング深さ)HHは、図17(h)の青紫色半導体レーザ素子1のn型クラッド層603からZ方向への寸法(エッチング深さ)TTよりも大きく形成される。
さらに、図26(i)の矢印DDで示される赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部のY方向の間隔DDは、図17(h)のp型クラッド層605の幅Dよりも大きく形成される。
この場合、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部の接合工程において、青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riを赤色半導体レーザ積層部と赤外半導体レーザ積層部との間に容易に配置することができる。その結果、後述の青紫色半導体レーザ素子1と赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部との接合が容易に行われる。
図29に上記の具体例により作製された青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極側上面図が示されている。図29においては、複数の青紫色半導体レーザ素子1に共通のn型基板601として、GaNウエハBWが用いられる。GaNウエハBW上には、上記の具体例により作製された複数の青紫色半導体レーザ素子1が配列されている。図29では、理解を容易とするために、複数の青紫色半導体レーザ素子1ごとに形成されたリッジ部Riが太い点線で示されている。
図29に示すように、青紫色半導体レーザ素子1と、赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部との接合時には、個々のp側パッド電極13,14上にはんだ膜Hが形成される。
なお、図29のa−a矢視断面図が図17(h)の青紫色半導体レーザ素子1の詳細な断面図に相当する。
図30に上記の具体例により作製された赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部のp側パッド電極側上面図が示されている。図30においては、複数の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部に共通のn型基板801として、GaAsウエハRWが用いられる。GaAsウエハRW上には、上記の具体例により作製された複数の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部が配列されている。図30では、理解を容易とするために、複数の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部ごとに形成されたリッジ部Riが太い点線で示されている。
なお、図30のb−b矢視断面図が図26(i)の青紫色半導体レーザ素子1の詳細な断面図に相当する。
ここで、図29のGaNウエハBWの積層体と、図30のGaAsウエハRWの積層体とを図29のはんだ膜Hを介して接合する。それにより、複数の青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極13上に赤色半導体レーザ積層部のp側パッド電極22がそれぞれ接合される。また、複数の青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極14上に赤外半導体レーザ積層部のp側パッド電極32がそれぞれ接合される。
このようなGaNウエハBW上の複数の青紫色半導体レーザ素子1と、GaAsウエハRW上の複数の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部とが接合された状態は、上記の図4(d)の状態に相当する。
すなわち、本具体例において、GaAsウエハRW(n型基板801)は図4(c)のn−GaAs基板50に相当し、エッチングストップ層830は図4(c)のエッチングストップ層51に相当し、n型層821は図4(c)のn−GaAsコンタクト層5に相当する。
そこで、GaAsウエハRW(n型基板801)を所定の厚みとなるまで研磨し、RIE技術を用いたドライエッチングにより除去する。そして、露出したエッチングストップ層830をフッ酸または塩酸からなるエッチング液を用いてウェットエッチングすることにより除去する。これにより、n型層821が露出する。
その後、赤色半導体レーザ積層部を形成するn型層821の露出部分に所定のパターンでn電極23を形成する。また、赤外半導体レーザ積層部を形成するn型層821の露出部分に所定のパターンでn電極33を形成する。
n電極23,33は、n型層821の露出部分にCr、SnおよびAuを順に積層することにより形成される。Cr、SnおよびAuのそれぞれの膜厚は、100nm、200nmおよび300nmである。
その後、赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部を形成しないn型層821の部分をドライエッチングすることにより除去する。これにより、複数の青紫色半導体レーザ素子1上で複数の赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が完成する。
なお、青紫色半導体レーザ素子1のn電極15は赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の完成後に形成される。すなわち、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の完成後に、GaNウエハBWを所定の厚みまで研磨する。そして、研磨されたGaNウエハBW上に上述のn電極15を所定のパターンで形成する。
図31に上記の具体例により作製された青紫色半導体レーザ素子1と赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3との積層体の上面図が示されている。
ここで、図31の太線LAで示すように、GaNウエハBWにY方向に沿うスクライブ傷を形成する。そして、形成されたスクライブ傷に沿ってGaNウエハBWを棒状にへき開する。これにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共振器端面が形成される。
本具体例において、太線LAに沿ったGaNウエハBWのへき開面は、GaNウエハBW(n型基板601)の(1−100)面である。
その後、共振器端面に保護膜を形成する。そして、図31の太線LBで示すように、GaNウエハBWにX方向に沿うスクライブ傷を形成する。そして、形成されたスクライブ傷に沿ってGaNウエハBWをチップ状にへき開する。これにより、複数の半導体レーザ装置1000Aが完成する。
本具体例では、青紫色半導体レーザ素子1の作製時にX方向に延びるリッジ部Riが形成され、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の作製時にX方向に延びる赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部が作製される。そして、積層基板の作製時に青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riが赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部と略平行になるようにGaNウエハBW上にGaAsウエハRWが接合される。
さらに、半導体レーザ装置1000Aの形成時にX方向に直交するY方向に沿ってGaNウエハBWおよびGaAsウエハRWがへき開される。これにより、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共振器端面がそれぞれ略平行となるように形成される。
その結果、青紫色半導体レーザ素子1、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共振器端面から出射されるそれぞれのレーザ光が略平行となる。
(第2の実施の形態)
図32は第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Bは以下の点で第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aと構造が異なる。
図32(a)に半導体レーザ装置1000Bの模式的断面図が示されている。図32(b)に半導体レーザ装置1000Bの平面図が示されている。
図32(a)および(b)に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12が絶縁膜4上で一方向(Y方向)に延び、赤外半導体レーザ素子3の側方全面に突出している。p側パッド電極12上に、絶縁膜4bが形成されている。絶縁膜4bは、p側パッド電極12の一部が露出するように一部が切り欠いて形成されている。
絶縁膜4b上にはp側パッド電極14が形成されている。p側パッド電極14は、赤外半導体レーザ素子3の側方から突出している。これにより、p側パッド電極14の一部が絶縁膜4b上で露出している。
上記のように、p側パッド電極12が絶縁膜4上でリッジ部Riから所定の方向に延びるように形成されることにより、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12の配線をリッジ部Riの上部以外の箇所で行うことが可能となる。
なお、p側パッド電極14は、絶縁膜4bを介してp側パッド電極12上に形成されているので、p側パッド電極12と電気的に分離されている。それにより、赤外半導体レーザ素子3のp側パッド電極32と青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12との間が電気的に分離されている。
以上のように、本実施の形態においては、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12が赤外半導体レーザ素子3の側方から突出している。これにより、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の間から青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Ri上のp側パッド電極12に配線を行うことが困難な場合であっても、赤外半導体レーザ素子3の側方から突出したp側パッド電極12に配線を行うことが可能となる。それにより、配線の自由度が増加している。
(第3の実施の形態)
図33は第3の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第3の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Cは以下の点で第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Bと構造が異なる。
図33に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1上に接合される赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が一体的に形成されている。以下、一体的に形成された赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3をモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xと呼ぶ。
このモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの作製時においては、図4(c)に示すように、n−GaAs基板50上にエッチングストップ層51およびn−GaAsコンタクト層5を形成する必要はなく、n−GaAs基板50の一方の面上に半導体層2tおよび半導体層3tを互いに離間するように形成する。
その後、半導体層2tおよび半導体層3tの上面にp側パッド電極22,32を形成し、n−GaAs基板50の他方の面上に赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共通n電極233を形成する。
このように作製されたモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xを青紫色半導体レーザ素子1の上面に設けられたp側パッド電極13,14へ接合することにより、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Cが完成する。
ここで、本実施の形態において、青紫色半導体レーザ素子1およびモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの好ましい形状について説明する。
図34は、第3の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子1およびモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの好ましい形状を説明するための図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
図34では、青紫色半導体レーザ素子1およびモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの幅(Y方向)が順にg1,gxで表されている。青紫色半導体レーザ素子1の幅g1は、モノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの幅gxよりも大きいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
g1>gx・・・(9)
この場合、青紫色半導体レーザ素子1上の絶縁膜4上にp側パッド電極13,14を形成することができる。
それにより、青紫色半導体レーザ素子1上へのモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの接合ならびにワイヤ2Wa,3Waの配線が容易となる。
上述のように、青紫色半導体レーザ素子1においては、n−GaN基板1s上に半導体層1tが形成されている。また、モノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xにおいては、n−GaAs基板50上に半導体層2t,3tが形成されている。青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sは、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3のn−GaAs基板50に比べて、化学的に安定であるため加工性が悪い。
上記式(9)に示すように、青紫色半導体レーザ素子1およびモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xを加工する場合、青紫色半導体レーザ素子1はモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xに比べて大きな幅g1を有するため、エッチング等の加工の必要がない。それにより、半導体レーザ装置1000Cの作製が容易になる。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Cにおいて、モノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの熱伝導率に比べて、青紫色半導体レーザ素子1の熱伝導率は高い。また、青紫色半導体レーザ素子1の幅g1は、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子3の幅g2,g3の合計よりも大きい。これにより、赤色発光点21および赤外発光点31で発生する熱が、熱伝導率の高い青紫色半導体レーザ素子1側に広がるのでモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの放熱性が向上される。それにより、モノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xの温度特性が向上し、信頼性が向上する。
以上のように、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Cにおいては、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の基板が共通のn−GaAs基板50からなり、半導体層2tおよび半導体層3tは共通のn−GaAs基板50上に互いに分離するように形成され、共通のn−GaAs基板50上に赤色半導体レーザ素子2のn電極および赤外半導体レーザ素子3のn電極が共通n電極233として形成されている。
これにより、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が共通のn−GaAs基板50上で、モノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子23Xとして一体的に形成されているので、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の青紫色半導体レーザ素子1への接合が容易に行われる。
また、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が共通n電極233を有するので、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の共通n電極233への配線が容易に行われる。
(第4の実施の形態)
図35は第4の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第4の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Dは以下の点で第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aと構造が異なる。
図35に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riが赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の側方に設けられており、リッジ部Riの上面にp側パッド電極12が設けられている。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11が赤色発光点21および赤外発光点31の側方に形成されている。
このように、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Dによれば、赤色半導体レーザ素子2を中心に配置することができる。それにより、Y方向に青色発光点11、赤色発光点21、赤外発光点31の順で発光点を配置することが可能となっている。
また、青紫色半導体レーザ素子1上のp側パッド電極13およびp側パッド電極14への赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3の配置を変更することにより、赤色発光点21と赤外発光点31との位置関係を変更することも可能である。
(第5の実施の形態)
図36は第5の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第5の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Eは以下の点で第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aと構造が異なる。
図36に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1上の中央部に凸状部が設けられている。この凸状部にはpn接合面10が形成されている。青紫色半導体レーザ素子1の凸状部の両側で、かつ絶縁膜4上にp側パッド電極13,14が形成され、赤色半導体レーザ素子2および赤外半導体レーザ素子3が接合されている。
これにより、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31の各々が略直線上に位置しているので、半導体レーザ装置1000Eおよび光ピックアップ装置の設計が容易となっている。
(第6の実施の形態)
図37は第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fは以下の点で第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Aと構造が異なる。
図37に半導体レーザ装置1000Fの模式的断面図が示されている。図37に示すように、本実施の形態の半導体レーザ装置1000Fは青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2を備える。
図37において、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12は絶縁膜4上で赤色半導体レーザ素子2と反対側の一方向(Y方向)に延びており、上面が露出している。
ここで、第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fの製造方法は次の通りである。初めに第1の実施の形態と同様に、青紫色半導体レーザ素子1が作製され、赤色半導体レーザ素子2が作製される。
そして、図3〜図6の説明と同様に、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1t側と赤色半導体レーザ素子2の半導体層2t側とが対向するように、積層基板が形成される。その後、積層基板がへき開されることにより、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2を有する半導体レーザ装置1000Fが作製される。
このように、積層基板をへき開することにより半導体レーザ装置1000Fを得ることができるので、図3〜図6を用いて説明したように、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sおよび赤色半導体レーザ素子2のn−GaAs基板50を個別にへき開する必要がなく、製造工程の簡略化が実現されている。
さらに具体的には、半導体レーザ装置1000Fの製造は、初めに図13〜図17に示すように青紫色半導体レーザ素子1を作製し、図22〜図26に示すように赤色半導体レーザ素子2を作製する。
その後、図29〜図31に示すように複数の青紫色半導体レーザ素子1が形成されたGaNウエハBWと、複数の赤色半導体レーザ素子2が形成されたGaAsウエハRWとをはんだ膜Hを介して接合する。
最後に、接合された積層体に対して、青紫色半導体レーザ素子1のn電極15および赤色半導体レーザ素子2のn電極23を形成し、GaNウエハBWのへき開を行う。それにより、複数の半導体レーザ装置1000Fが完成する。
図38は図37の半導体レーザ装置1000Fをステム上に組み立てた際の模式的断面図である。図38においても、図37と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
この場合において、n電極15はステム500の上面に接合される。これにより、n電極15とステム500とが電気的に接続される。赤色半導体レーザ素子2のn電極23がワイヤ2Wbによりステム500の上面に電気的に接続される。これにより、ステム500が青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の共通のn電極となり、カソードコモンの結線が実現される。
一方、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12はワイヤ1Wにより図示しない駆動回路に接続される。また、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22と電気的に接続されたp側パッド電極13はワイヤ2Waにより図示しない駆動回路に接続される。
ステム500とワイヤ1Wとの間に電圧を印加することにより青紫色半導体レーザ素子1を駆動することができ、ステム500とワイヤ2Waとの間に電圧を印加することにより赤色半導体レーザ素子2を駆動することができる。このように、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2をそれぞれ独立に駆動することができる。
このように、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fにおいては、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22が、絶縁膜4を介して青紫色半導体レーザ素子1の一方の面側のp側パッド電極13に接合されている。また、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12および赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22が互いに電気的に分離されている。
それにより、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極12,22にそれぞれ任意の電圧を与えることができる。したがって、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の駆動方式を任意に選択することが可能となる。
ところで、図38の例では、青紫色半導体レーザ素子1を駆動するためのワイヤ1Wが、青紫色発光点11の上方に形成されたp側パッド電極12上に接続されている。
一方、赤色半導体レーザ素子2を駆動するためのワイヤ2Waは、赤色半導体レーザ素子2の側方に延びるp側パッド電極13の露出部に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子2を駆動するためのワイヤ2Wbは、赤色半導体レーザ素子2の上面に形成されたn電極23に接続されている。
このように、n−GaN基板1sの表面に平行でかつレーザ光の出射方向に直行する方向(Y方向)において青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と反対側の赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極13の箇所にワイヤ2Waが接続されている。これにより、赤色半導体レーザ素子2へのワイヤ2Waのワイヤボンディングが確実かつ容易に行われる。また、配線が単純化する。
図38に示すように、本実施の形態では、半導体レーザ装置1000Fをステム500上に取り付けているが、半導体レーザ装置1000Fは、AlN、SiC、Siもしくはダイヤモンド等の絶縁性材料またはCu、CuWもしくはAl等の導電性材料からなるヒートシンク上に取り付けられてもよい。
半導体レーザ装置1000Fのパッケージとしては、金属製のキャンパッケージまたは樹脂製のフレームパッケージ等を用いてもよく、半導体レーザ装置1000Fを収納できるものであればよい。
第1の実施の形態と同様に、n−GaN基板1s(具体例のGaNウエハBW)は、このn−GaN基板1sを通して赤色半導体レーザ素子2を目視することができる透過率および厚みを有する。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の位置合わせが容易となり、青紫色発光点11および赤色発光点21の発光点の位置精度が向上する。
また、青紫色半導体レーザ素子1には、窒化物系半導体からなるn−GaN基板1sおよび半導体層1tが用いられている。この場合、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1tの放熱性が向上し、青紫色半導体レーザ素子1の温度特性が向上し、信頼性が向上する。
図37および図38に示すように、青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riの側面に絶縁膜4が形成されている。これにより、青紫色半導体レーザ素子1においては、リッジ部Riの側面の絶縁膜4により、リッジ部Riへの電流が狭窄されている。
n−GaN基板1sは導電性を有する。これにより、図38に示すように、半導体レーザ装置1000Fをステム500上に取り付けることにより、n−GaN基板1sに設けられたn電極15がステム500と電気的に接続される。
それにより、青紫色半導体レーザ素子1を駆動するためのp側パッド電極12およびn電極15をともに青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4側に設けなくてもよい構成となっている。その結果、半導体レーザ装置1000Fの構造が簡単となり、縮小化が実現されている。
また、図38に示すように、半導体レーザ装置1000Fの光ピックアップ装置への適用時には、n−GaN基板1s側がステム500上に接合される。ここで、n−GaN基板1sの放熱性はn−GaAs基板50よりも高いので、半導体レーザ装置1000Fの放熱性が向上され、信頼性も向上されている。
本実施の形態において、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の好ましい形状、接合位置および発光点位置について説明する。
図39は、第6の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の好ましい形状、接合位置および発光点位置を説明するための図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第1の実施の形態と同様に、図39において、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の厚み(Z方向)が順にT1,T2で表されている。青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1は、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2よりも大きいことが好ましい。
上記の関係を式で表すと次のようになる。
T1>T2 ・・・(1)
この場合、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2が青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1よりも小さいので、半導体レーザ装置1000Fの作製時に、青紫色半導体レーザ素子1をへき開すると、赤色半導体レーザ素子2もともにへき開される。したがって、共振器端面の形成が容易になるとともに、平坦な共振器端面を得ることが容易になる。
また、上記のように青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1を、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2よりも大きくすることにより、青紫色半導体レーザ素子1における歪の発生を低減することが可能となる。その結果、青紫色半導体レーザ素子1のレーザ光の波長および発光効率の変化を低減させ、安定化することが可能となる。
図39では、青紫色半導体レーザ素子1および赤外半導体レーザ素子3の幅(Y方向)が順にg1,g2で表されている。青紫色半導体レーザ素子1の幅g1は、赤色半導体レーザ素子2の幅g2よりも大きいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
g1>g2 ・・・(9)
この場合、図39に示すように、青紫色半導体レーザ素子1上の絶縁膜4上にp側パッド電極13を形成することができる。
第1の実施の形態で説明したように、青紫色半導体レーザ素子1のn−GaN基板1sは、赤色半導体レーザ素子2のn−GaAs基板5Xに比べて、化学的に安定であるため加工性が悪い。
しかしながら、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2を加工する場合、上記式(9)に示すように、青紫色半導体レーザ素子1は赤色半導体レーザ素子2に比べて大きな幅を有するためエッチング等の加工の必要がない。それにより、半導体レーザ装置1000Fの作製が容易になる。
図39では、Y方向における青紫色発光点11から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離がhで表されている。この場合、赤色半導体レーザ素子2の幅g2は距離hよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
g2<h ・・・(4)
これにより、図39に示すように、青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4上にp側パッド電極13を形成することができる。
図39の半導体レーザ装置1000Fにおいて、幅g1は200〜1000μmであることが好ましく、距離hは100〜750μmであることが好ましい。幅g2の好ましい寸法は第1の実施の形態において説明した寸法と同じである。
図39では、Y方向における青紫色発光点11から赤色発光点21までの間の距離がaで表され、Y方向における赤色発光点21から赤色半導体レーザ素子2側の青紫色半導体レーザ素子1の側面までの距離がbで表されている。距離aは距離bよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
b>a ・・・(5)
この場合、第1の実施の形態で説明したように、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11と赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21との間隔を短くすることができる。それにより、青紫色発光点11および赤色発光点21をともに半導体レーザ装置1000Fの中心に近づけることができる。
これにより、青紫色発光点11および赤色発光点21から出射されるレーザ光に対して共通の光学系を用いることができる。また、レーザ光をレンズで集光する場合に、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の光の取り出し効率がともに向上する。
さらに、レーザ光がレンズを通過することに起因して発生する光の収差が低減され、光の収差を補正するための部品が必要なくなる。その結果、小型化および低コスト化が実現される。
図39の半導体レーザ装置1000Fにおいて、距離a,bの好ましい寸法は第1の実施の形態において説明した寸法と同じである。
図39では、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の一側面から赤色発光点21までの距離がcで表され、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の他側面から赤色発光点21までの距離がdで表されている。
Y方向における赤色半導体レーザ素子2の一側面から赤色発光点21までの距離cは、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の他側面から赤色発光点21までの距離dよりも小さいことが好ましい。
この関係を式で表すと次のようになる。
d>c ・・・(6)
換言すれば、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21は、Y方向において、赤色半導体レーザ素子2の中心よりも青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近づくように位置していることが好ましい。
この場合、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21が青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11に近づくので、青紫色発光点11および赤色発光点21をともに半導体レーザ装置1000Fの中心に近づけることができる。
本実施の形態においても、図38に示すように、赤色半導体レーザ素子2上に形成されたn電極23にワイヤ2Wbが接続される。n電極23はワイヤ2Wbの接続のために、所定の大きさを有する必要がある。
上記式(6)の関係が満たされることによる効果は、第1の実施の形態において説明した通りである。図39の半導体レーザ装置1000Fにおいて、距離c,dの好ましい寸法は第1の実施の形態において説明した寸法と同じである。
図39では、赤色半導体レーザ素子2の他の側面から青紫色半導体レーザ素子1の赤色半導体レーザ素子2側の側面までの距離がeで表されている。この距離eの好ましい寸法は第1の実施の形態において説明した寸法と同じである。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12は半導体層1t側の面に形成され、赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22は半導体層2t側の面に形成されている。そして、青紫色半導体レーザ素子1の半導体層1tの面側に、赤色半導体レーザ素子2の半導体層2t側の面に形成されたp側パッド電極22が絶縁膜4を介して接合される。
これにより、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2の半導体層1t,2tが近くに位置し、青紫色発光点11および赤色発光点21の間隔が短くなる。それにより、青紫色発光点11および赤色発光点21をともに半導体レーザ装置1000Fの中心に近づけることができる。
図38に示すように、赤色半導体レーザ素子2は青紫色半導体レーザ素子1との接合部と反対側の面にn電極23を有する。この場合、赤色半導体レーザ素子2のn電極23が青紫色半導体レーザ素子1と反対側の面に位置するので、赤色半導体レーザ素子2のn電極23への配線を青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12と同じ側から行うことができる。
上記本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fは、青紫色半導体レーザ素子1上に赤色半導体レーザ素子2が接合されることにより形成されているが、青紫色半導体レーザ素子1上には赤色半導体レーザ素子2に代えて第1の実施の形態で説明した赤外半導体レーザ素子3が接合されてもよい。
青紫色半導体レーザ素子1上に赤外半導体レーザ素子3が接合される場合でも、上記と同様の効果が得られる。
(第7の実施の形態)
図40は第7の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第7の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Gは以下の点で第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fと構造が異なる。
図40の模式的断面図によれば、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12が絶縁膜4上で一方向(Y方向)に延びている。青紫色半導体レーザ素子1の上面を形成する絶縁膜4およびp側パッド電極12の一部領域に絶縁膜4bが形成されている。なお、絶縁膜4bは、少なくとも青紫色発光点11の上方を覆うように形成されている。絶縁膜4bの形成されないp側パッド電極12の部分は外部に露出している。
この絶縁膜4b上には、p側パッド電極12と電気的に分離された状態で、p側パッド電極13が形成されている。p側パッド電極13上に、はんだ膜Hを介して赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22が接合されている。赤色半導体レーザ素子2が接合されないp側パッド電極13の部分は、Y方向におけるp側パッド電極12の反対側で外部に露出している。なお、赤色半導体レーザ素子2のn電極23は青紫色半導体レーザ素子1の反対側の面に位置する。
本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Gにおいては、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2は互いのリッジ部Riが向かい合うように接合されている。また、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11と、赤色半導体レーザ素子2の赤色発光点21とがZ方向のほぼ同一の軸上に位置する。これにより、青紫色発光点11および赤色発光点21の発光点間隔を極めて小さくすることが可能となっている。
その上、青紫色発光点11および赤色発光点21の各々が略直線上に位置しているので、半導体レーザ装置1000Gおよび光ピックアップ装置の設計が容易となっている。
さらに、赤色半導体レーザ素子2のリッジ部Riが青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Ri上に位置するように、青紫色半導体レーザ素子1および赤色半導体レーザ素子2が接合されるので、半導体レーザ装置1000GのY方向における幅(青紫色半導体レーザ素子1の幅)を小さくすることができる。
なお、本実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Gにおいて、青紫色半導体レーザ素子1上には、赤色半導体レーザ素子2に代えて赤外半導体レーザ素子3が接合されてもよい。
(第8の実施の形態)
図41は第8の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第8の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Hは以下の点で第7の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Gと構造が異なる。
図41(a)に半導体レーザ装置1000Hの模式的断面図が示されている。図41(b)に半導体レーザ装置1000Hの平面図が示されている。
図41(a)および(b)に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12が絶縁膜4上で一方向(Y方向)に延び、赤色半導体レーザ素子2の側方全面に突出している。
青紫色半導体レーザ素子1の上面を形成する絶縁膜4およびp側パッド電極12上に絶縁膜4bが形成されている。絶縁膜4bは、p側パッド電極12の一部が露出するように一部が切り欠いて形成されている。
絶縁膜4b上には、p側パッド電極12と電気的に分離された状態で、p側パッド電極13が形成されている。p側パッド電極13は絶縁膜4bの形状に応じて一部が切り欠いて形成されている。p側パッド電極13上に、はんだ膜Hを介して赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極22が接合されている。
図41(a)によれば、赤色半導体レーザ素子2は、赤色半導体レーザ素子2のY方向における一側面が、青紫色半導体レーザ素子1のY方向における一側面と、Z方向において略面一となるように青紫色半導体レーザ素子1上に接合されている。
なお、第7の実施の形態と同様に、青紫色半導体レーザ素子1の青紫色発光点11と、赤色半導体レーザ素子2のおよび赤色発光点21とはZ方向のほぼ同一の軸上に位置している。これにより、青紫色発光点11および赤色発光点21の発光点間隔を極めて小さくすることが可能となっている。
その上、青紫色発光点11および赤色発光点21の各々が略直線上に位置しているので、半導体レーザ装置1000Hおよび光ピックアップ装置の設計が容易となっている。
また、図41(b)によれば、p側パッド電極12およびp側パッド電極13は、互いに電気的に分離された状態で、Y方向において赤色半導体レーザ素子2から延びるように露出している。
この場合、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12および赤色半導体レーザ素子2のp側パッド電極13の配線をY方向における略同一箇所で行うことができる。これにより、配線のための領域(ワイヤボンドを行うための領域)を小さくすることが可能となる。その結果、半導体レーザ装置1000HのY方向における幅(青紫色半導体レーザ素子1の幅)をより小さくすることが可能となっている。
(第9の実施の形態)
図42は第9の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。以下の説明においても、図1と同様にX方向、Y方向およびZ方向を定義する。
第9の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Iは以下の点で第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置1000Fと構造が異なる。
図42に示すように、本実施の形態では、青紫色半導体レーザ素子1上の一方側に凸状部が設けられている。この凸状部にはpn接合面10が形成されている。青紫色半導体レーザ素子1の凸状部の側方で、かつ絶縁膜4上にp側パッド電極13が形成され、赤色半導体レーザ素子2が接合されている。
これにより、青紫色発光点11および赤色発光点21の各々が略直線上に位置しているので、半導体レーザ装置1000Iおよび光ピックアップ装置の設計が容易となっている。
以上、第1〜第9の実施の形態において、n−GaN基板1sは第1の基板に相当し、波長約400nmのレーザ光は第1の波長の光に相当し、半導体層1tは第1の半導体層に相当し、青紫色半導体レーザ素子1は第1の半導体レーザ素子に相当する。
また、n−GaAsコンタクト層5、n−GaAs基板50,5Xは第2の基板に相当し、波長約650nmのレーザ光は第2の波長の光に相当し、半導体層2tは第2の半導体層に相当し、赤色半導体レーザ素子2は第2の半導体レーザ素子に相当する。
さらに、n−GaAsコンタクト層5、n−GaAs基板50,5Xは第3の基板に相当し、波長約780nmのレーザ光は第3の波長の光に相当し、半導体層3tは第3の半導体層に相当し、赤外半導体レーザ素子3は第3の半導体レーザ素子に相当する。
また、青紫色半導体レーザ素子1のp側パッド電極12は第1の半導体レーザ素子の一方電極に相当し、青紫色半導体レーザ素子1の絶縁膜4は絶縁膜に相当する。
さらに、赤色半導体レーザ素子2の厚みT2は第2の基板と第2の半導体層との厚みの合計に相当し、赤外半導体レーザ素子3の厚みT3は第3の基板と第3の半導体層との厚みの合計に相当し、青紫色半導体レーザ素子1の厚みT1は第1の基板と第1の半導体層との厚みの合計に相当する。
また、X方向は第1の方向に相当し、Y方向は第2の方向に相当し、青紫色発光点11、赤色発光点21および赤外発光点31は発光点に相当し、ワイヤ2Wa,3Waはワイヤに相当する。
さらに、赤色半導体素子2のp側パッド電極22、はんだ膜Hおよびp側パッド電極13は第2の半導体レーザ素子の一方電極に相当し、赤外半導体素子3のp側パッド電極32、はんだ膜Hおよびp側パッド電極14は第3の半導体レーザ素子の一方電極に相当する。
GaNウエハBWおよびn型基板601は第1の成長基板に相当し、GaAsウエハRWおよびn型基板801は第2の成長基板に相当し、図17(h)の青紫色半導体レーザ素子1のn型クラッド層603からZ方向への寸法(エッチング深さ)TTはリッジ部の高さに相当し、図26(i)の赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部のn型層821からZ方向への寸法(エッチング深さ)HHは第2および第3の半導体層の高さに相当する。
図17(h)のp型クラッド層605の幅Dはリッジ部の第2の方向における幅に相当し、図26(i)の矢印DDで示される赤色半導体レーザ積層部および赤外半導体レーザ積層部のY方向の間隔DDは第2の半導体層および第3の半導体層の第2の方向における間隔に相当する。
赤色半導体レーザ積層部は第2の共振器に相当し、赤外半導体レーザ積層部は第3の共振器に相当し、青紫色半導体レーザ素子1のリッジ部Riを形成する半導体層が第1の共振器に相当する。
さらに、図32(b)のY方向における赤色半導体レーザ素子2と反対側の赤外半導体レーザ素子3の側方の青紫色半導体レーザ素子1上の領域、および図41(b)のY方向における赤色半導体レーザ素子2の側方の青紫色半導体レーザ素子1上の領域が第1の領域に相当し、Y方向における赤色半導体レーザ素子2の側方の青紫色半導体レーザ素子1上の領域で露出するp側パッド電極12の露出領域が第2の領域に相当し、図32(b)の絶縁膜4b上で露出するp側パッド電極14の形成領域、および図41(b)の絶縁膜4b上で露出するp側パッド電極13の形成領域が第3の領域に相当する。
上記第1〜第9の実施の形態では、第2または第3の半導体レーザ素子の一方電極をはんだ膜と2つのp側パッド電極の3層構造で構成したが、本発明はこれに限らず、第2または第3の半導体レーザ素子の一方電極を2つのp側パッド電極の2層構造で形成してもよく、あるいは第2または第3の半導体レーザ素子のp側パッド電極と第1の半導体レーザ素子のp側パッド電極を兼ねる一体構造の電極で形成してもよい。
ただし、半導体層とのオーミック接触を良好にすることと、パッド電極とワイヤの接合強度を高めることができるので、p側パッド電極を2層構造にすることが好ましい。また、2つのp側パッド電極の接合強度を高めることができるので、2つのp側パッド電極の間にはんだ膜を形成することがさらに好ましい。またこの場合、図6(g)の工程の後、さらにパッド電極上に別のパッド電極を形成してもよい。
上記第2および第8の実施の形態では、p側パッド電極12を赤外半導体レーザ素子3または赤色半導体レーザ素子2の側方全面に形成し、p側パッド電極12と絶縁膜4b上にp側パッド電極14またはp側パッド電極13が重なるように構成したが、本発明はこれに限らず、p側パッド電極12をp側パッド電極14またはp側パッド電極13の下部に形成せず、p側パッド電極12上にp側パッド電極14またはp側パッド電極13が重ならないように形成してもよい。
本発明に係る半導体レーザ装置およびその製造方法は、複数種類の光学記録媒体の記録および再生を行うための光ピックアップ装置、表示装置、光源等ならびにそれらの製造に有効に利用できる。
第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。 図1の半導体レーザ装置をステム上に組み立てた際の模式的断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す模式的工程断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す模式的工程断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す模式的工程断面図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の製造方法の一例を示す模式的工程断面図である。 青紫色半導体レーザ素子の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。 赤色半導体レーザ素子の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。 赤外半導体レーザ素子の構造の詳細を説明するための模式的断面図である。 第1の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子の好ましい形状、接合位置および発光点位置を説明するための図である。 赤色発光点および赤外発光点が青紫色半導体レーザ素子の中心を基準として非対称に形成されている一例を示す模式図である。 赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子の幅が青紫色半導体レーザ素子の中心を基準として非対称である場合の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第1の実施の形態に係る半導体レーザ装置の具体的な製造方法を説明するための製造工程図である。 第2の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。 第3の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。 第3の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子およびモノリシック赤色/赤外半導体レーザ素子の好ましい形状を説明するための図である。 第4の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。 第5の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。 第6の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。 図37の半導体レーザ装置をステム上に組み立てた際の模式的断面図である。 第6の実施の形態における青紫色半導体レーザ素子および赤色半導体レーザ素子の好ましい形状、接合位置および発光点位置を説明するための図である。 第7の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。 第8の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式図である。 第9の実施の形態に係る半導体レーザ装置の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1s n−GaN基板
1t,2t,3t 半導体層
1 青紫色半導体レーザ素子
2 赤色半導体レーザ素子
3 赤外半導体レーザ素子
4 絶縁膜
5 n−GaAsコンタクト層
11 青紫色発光点
21 赤色発光点
31 赤外発光点
12,13,14,22,32 p側パッド電極
50,5X n−GaAs基板
601,801 n型基板
2Wa,3Wa ワイヤ
BW GaNウエハ
RW GaAsウエハ
T1 青紫色半導体レーザ素子の厚み
T2 赤色半導体レーザ素子の厚み
T3 赤外半導体レーザ素子の厚み

Claims (48)

  1. 第1の基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子と、
    第2の基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子と、
    第3の基板上に第3の波長の光を出射する第3の半導体層を有する第3の半導体レーザ素子とを備え、
    前記第1、第2および第3の波長はそれぞれ異なり、前記第2および第3の基板の少なくとも一方は前記第1の基板と異なる材料により形成され、
    前記第1の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、
    前記第3の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子の一方電極および前記第3の半導体レーザ素子の一方電極は絶縁膜を介して前記第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、
    前記第1の半導体レーザ素子の一方電極、前記第2の半導体レーザ素子の一方電極および前記第3の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されたことを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記第1の半導体レーザ素子の一方電極は前記第1の半導体層側の面に形成され、前記第2の半導体レーザ素子の一方電極は前記第2の半導体層側の面に形成され、前記第3の半導体レーザ素子の一方電極は前記第3の半導体層側の面に形成されたことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1の半導体レーザ素子の一方電極は前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と前記第1の半導体レーザ素子との間を通って前記少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極は前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と前記第1の半導体レーザ素子との間を通って前記少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する部分は、前記第1の半導体レーザ素子の一面上に形成されていることを特徴とする請求項4記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記第1の半導体レーザ素子の一方電極と、前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極とが、ともに前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子と前記第1の半導体レーザ素子との間を通って、前記少なくとも一方の半導体レーザ素子の同一の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ装置。
  7. 前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成され、
    前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されたことを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ装置。
  8. 前記第2および第3の半導体レーザ素子は、一方向に延びる共振器と、前記共振器の長手方向に沿った側面とを有し、
    前記第1の領域は、前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第2の領域と、前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第3の領域とを含み、
    前記第2および第3の領域は、前記第2および第3の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿って配置されたことを特徴とする請求項7記載の半導体レーザ装置。
  9. 前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第2および第3の半導体レーザ素子の少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上に前記絶縁膜を介して形成されることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  10. 前記絶縁膜は、前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上で、前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出するように形成されたことを特徴とする請求項9記載の半導体レーザ装置。
  11. 前記第2の基板および前記第3の基板は共通の基板からなり、
    前記第2の半導体層および前記第3の半導体層は前記共通の基板上に互いに分離するように形成され、
    前記共通の基板上に前記第2の半導体レーザ素子の他方電極および前記第3の半導体レーザ素子の他方電極が共通に形成されたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  12. 前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有し、
    前記第3の半導体レーザ素子は、前記第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  13. 前記第2の半導体レーザ素子における前記第2の基板と前記第2の半導体層との合計の厚みおよび/または前記第3の半導体レーザ素子における前記第3の基板と前記第3の半導体層との合計の厚みは、
    前記第1の半導体レーザ素子における前記第1の基板と前記第1の半導体層との合計の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  14. 前記第1の半導体レーザ素子は、前記第1の基板の一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第3の半導体レーザ素子は、前記第1の方向に光を出射する発光点を有することを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  15. 前記第2の半導体レーザ素子の発光点は、前記第1の基板の一面に平行でかつ前記第1の方向に直交する第2の方向において第2の半導体層の中心よりも前記第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成され、
    前記第3の半導体レーザ素子の発光点は、前記第1の基板の一面に平行でかつ前記第1の方向に直交する前記第2の方向において第3の半導体層の中心よりも前記第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成されたことを特徴とする請求項14記載の半導体レーザ装置。
  16. 前記第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において前記第3の半導体レーザ素子と反対側の前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の箇所および/または前記第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において前記第2の半導体レーザ素子と反対側の前記第3の半導体レーザ素子の一方電極の箇所にワイヤが接続されたことを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  17. 第1の基板上に第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子と、
    第2の基板上に第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子とを備え、
    前記第1および第2の波長はそれぞれ異なり、前記第2の基板は前記第1の基板と異なる材料により形成され、
    前記第1の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子は一面側に一方電極を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子の一方電極は絶縁膜を介して前記第1の半導体レーザ素子の一面側に接合され、
    前記第1の半導体レーザ素子の一方電極および前記第2の半導体レーザ素子の一方電極が互いに電気的に分離されたことを特徴とする半導体レーザ装置。
  18. 前記第1の半導体レーザ素子の一方電極は前記第1の半導体レーザ素子と前記第2の半導体レーザ素子との間を通って、前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項17記載の半導体レーザ装置。
  19. 前記第2の半導体レーザ素子の一方電極は前記第1の半導体レーザ素子と前記第2の半導体レーザ素子との間を通って、前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項17または18記載の半導体レーザ装置。
  20. 前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する部分は、前記第1の半導体レーザ素子の一面上に形成されていることを特徴とする請求項19記載の半導体レーザ装置。
  21. 前記第1および第2の半導体レーザ素子の一方電極は、ともに前記第1の半導体レーザ素子と前記第2の半導体レーザ素子との間を通って、前記第2の半導体レーザ素子の同一の側方から突出するように設けられたことを特徴とする請求項17記載の半導体レーザ装置。
  22. 前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第1の半導体レーザ素子の一面上でかつ前記第2の半導体レーザ素子の側方の第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成され、
    前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第1の領域で、少なくとも一部が露出するように形成されたことを特徴とする請求項21記載の半導体レーザ装置。
  23. 前記第2の半導体レーザ素子は、一方向に延びる共振器と、前記共振器の長手方向に沿った側面とを有し、
    前記第1の領域は、前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第2の領域と、前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出する第3の領域とを含み、
    前記第2および第3の領域は、前記第2の半導体レーザ素子の側面に平行な方向に沿って配置されたことを特徴とする請求項22記載の半導体レーザ装置。
  24. 前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の部分は、前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上に前記絶縁膜を介して形成されることを特徴とする請求項21〜23のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  25. 前記絶縁膜は、前記第2の半導体レーザ素子の側方から突出する前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の部分上で、前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の少なくとも一部が露出するように形成されたことを特徴とする請求項24記載の半導体レーザ装置。
  26. 前記第1の半導体レーザ素子の一方電極は前記第1の半導体層側の面に形成されたことを特徴とする請求項17〜25のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  27. 前記第2の半導体レーザ素子の一方電極は前記第2の半導体層側の面に形成されたことを特徴とする請求項17〜26のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  28. 前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の半導体レーザ素子との接合部と反対側の面に他方電極を有することを特徴とする請求項17〜27のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  29. 前記第2の半導体レーザ素子における前記第2の基板と前記第2の半導体層との合計の厚みは、
    前記第1の半導体レーザ素子における前記第1の基板と前記第1の半導体層との合計の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項17〜28のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  30. 前記第1の半導体レーザ素子は、前記第1の基板の前記一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有することを特徴とする請求項17〜29のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  31. 前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の方向に光を出射する発光点を有することを特徴とする請求項17〜30のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  32. 前記第1の半導体レーザ素子は、前記第1の基板の前記一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第1の基板の一面に平行でかつ前記第1の方向に直交する第2の方向において、前記第1および第2の半導体レーザ素子の発光点は、互いにほぼ一致するように配置されたことを特徴とする請求項17〜29のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  33. 前記第1の半導体レーザ素子は、前記第1の基板の前記一面に平行な第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子は、前記第1の方向に光を出射する発光点を有し、
    前記第2の半導体レーザ素子の発光点は、前記一面に平行でかつ前記第1の方向に直交する第2の方向において第2の半導体層の中心よりも前記第1の半導体レーザ素子の発光点に近い位置に形成されたことを特徴とする請求項17〜29のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  34. 前記第1の基板の一面に平行でかつ光の出射方向に直交する方向において、前記第2の半導体レーザ素子の側方における一方電極の箇所にワイヤが接続されたことを特徴とする請求項17〜33のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  35. 前記第1の基板は透光性基板であることを特徴とする請求項1〜34のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  36. 前記第1の半導体層は窒化物系半導体からなることを特徴とする請求項1〜35のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  37. 前記第1の半導体レーザ素子は一面側にリッジ部を有し、前記リッジ部の側面に前記絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜36のいずれかに記載の半導体レーザ装置。
  38. 複数の波長の光を出射することができる半導体レーザ装置の製造方法であって、
    透光性および導電性の第1の成長基板上に、第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子を作製する工程と、
    前記第1の成長基板と異なる材料からなる第2の成長基板上に、第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子および第3の波長の光を出射する第3の半導体層を有する第3の半導体レーザ素子を作製する工程と、
    前記第1の半導体レーザ素子が作製された前記第1の成長基板上に、前記第2および第3の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板を接合して積層基板を作製する工程と、
    前記積層基板をへき開することにより前記第1、第2および第3の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を形成する工程を含むことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  39. 前記積層基板を作製する工程の後、前記第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、
    前記第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第1の半導体層上に前記第1の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、
    前記第2の成長基板の一部を除去する工程は、前記第1の成長基板上の前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、前記第2の成長基板の一部を除去することを含むことを特徴とする請求項38記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  40. 前記積層基板を作製する工程の後、前記第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、
    前記第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第1の半導体層上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜上に前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、
    前記第2の成長基板の一部を除去する工程は、前記第1の成長基板上の前記第2および第3の半導体レーザ素子のうち少なくとも一方の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、前記第2の成長基板の一部を除去することを含むことを特徴とする請求項38記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  41. 前記第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第1の成長基板上に第1の方向に延びかつ前記第1の半導体層からなる第1の共振器を形成する工程を含み、
    前記第2および第3の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第2の成長基板上に第1の方向に延びかつ前記第2の半導体層からなる第2の共振器を形成する工程と、前記第2の成長基板上に第1の方向に延びかつ前記第3の半導体層からなる第3の共振器を形成する工程とを含み、
    前記積層基板を作製する工程は、前記第1の共振器が前記第2および第3の共振器と略平行となるように前記第1の成長基板上に前記第2の成長基板を接合する工程を含み、
    前記半導体レーザ装置を形成する工程は、前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って前記第1および第2の成長基板をへき開した後、前記第1の方向に沿って少なくとも第1の成長基板をへき開する工程を含むことを特徴とする請求項38記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  42. 前記第1の共振器を形成する工程は、前記第1の半導体層に前記第1の方向に延びるリッジ部を形成する工程を含み、
    前記第1の成長基板上に前記第2の成長基板を接合する工程は、前記リッジ部が前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との間に位置するように前記第1の成長基板上に前記第2の成長基板を接合する工程を含み、
    前記リッジ部の高さが前記第2の成長基板に形成される前記第2および第3の半導体層の高さよりも小さいことを特徴とする請求項41記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  43. 前記第1の共振器を形成する工程は、前記第1の半導体層に前記第1の方向に延びるリッジ部を形成する工程を含み、
    前記第1の成長基板上に前記第2の成長基板を接合する工程は、前記リッジ部が前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との間に位置するように前記第1の成長基板上に前記第2の成長基板を接合する工程を含み、
    前記リッジ部の前記第2の方向における幅が前記第2の半導体層および前記第3の半導体層の前記第2の方向における間隔よりも小さいことを特徴とする請求項41または42記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  44. 複数の波長の光を出射することができる半導体レーザ装置の製造方法であって、
    第1の成長基板上に、第1の波長の光を出射する第1の半導体層を有する第1の半導体レーザ素子を作製する工程と、
    前記第1の成長基板と異なる材料からなる第2の成長基板上に、第2の波長の光を出射する第2の半導体層を有する第2の半導体レーザ素子を作製する工程と、
    前記第1の半導体レーザ素子が作製された前記第1の成長基板上に、前記第2の半導体レーザ素子が形成された第2の成長基板を接合して積層基板を作製する工程と、
    前記積層基板をへき開することにより前記第1および第2の半導体レーザ素子を有する半導体レーザ装置を形成する工程を含むことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  45. 前記第1の成長基板は、透光性基板であることを特徴とする請求項44記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  46. 前記積層基板を作製する工程の後、前記第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、
    前記第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第1の半導体層上に前記第1の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、
    前記第2の成長基板の一部を除去する工程は、前記第1の成長基板上の前記第1の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、前記第2の成長基板の一部を除去することを含むことを特徴とする請求項44または45記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  47. 前記積層基板を作製する工程の後、前記第2の成長基板の一部を除去する工程をさらに含み、
    前記第1の半導体レーザ素子を作製する工程は、前記第1の半導体層上に絶縁膜を形成し、前記絶縁膜上に前記第2の半導体レーザ素子の一方電極を形成する工程を含み、
    前記第2の成長基板の一部を除去する工程は、前記第1の成長基板上の前記第2の半導体レーザ素子の一方電極の一部が露出するように、前記第2の成長基板の一部を除去することを含むことを特徴とする請求項44または45記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  48. 前記積層基板を作製する工程の後、前記第2の成長基板を所定の薄さに加工する工程をさらに含むことを特徴とする請求項44〜47のいずれかに記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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