JP4604189B2 - 半導体基板上にモノリシック集積化された三波長半導体レーザアレイ装置 - Google Patents

半導体基板上にモノリシック集積化された三波長半導体レーザアレイ装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体基板上にモノリシック集積化された三波長半導体レーザアレイ装置に関係する。
半導体レーザは他のタイプのレーザと比べて小型、高効率、低電圧、低消費電力、長寿命などの性質をもっており、光エレクトロニクス分野で幅広く使われている。半導体レーザは特に通信用の技術として成長してきた。しかし、最近ではCDやDVD、さらには次世代ディスク等ストレージへの利用の重要性も高まってきている。
現在、半導体レーザは単波長レーザとして、波長が780nmの赤外レーザ(材料にGaAlAs系(750〜850nm)を使用し、基板材料として、GaAsを使用)、波長が650nmの赤色レーザ(材料にGaAlInP系(620〜680nm)を使用し、基板材料としてGaAsを使用)、波長が405nmの青紫レーザ(材料にGaN系(紫青緑)を使用し、基板材料としサファイア(Al23)を使用)がある。また、最近では赤色レーザと赤外レーザを一つの基板上(GaAs)に搭載した二波長半導体レーザも製品化されている。二波長レーザを実現したことで現在発売されているDVDプレーヤやドライブでは、DVDメディアと同時にCDメディアも同時に読み取ることができる。DVD発売初期のプレーヤではCDを同時に読み取るために、ピックアップに波長780と650nmの二つの半導体レーザを用いていた。しかしこれでは、CD用レーザのためにダイクロイックプリズムを設けなければならず。ピックアップの肥大化を招く結果となる。そこで開発されたのが一つの素子で二つの波長が発振する二波長半導体レーザである。これを用いることによりダイクロイックプリズムをなくすことができ、ハーフミラー1つでコリメータレンズ・対物レンズを通してCD・DVD両方のピットを検出できるようになり、ピックアップの小型化を実現することができるようになっている。
今後、光学機器は小型化、軽量化、低消費電力とさらにエネルギー効率の良い、かつ製造コストが低いものが必要とされてくる。従来の単波長レーザに比べて、二波長レーザの部品点数が半分になったことから小型化を可能にしたが、電気機器や医療にとどまらずさまざまな分野への応用が要求されている半導体レーザは将来的に、一つの素子で三つのレーザ(赤色、赤外、青紫)を発振させる新三波長レーザが必要になるといえる。そして、二波長レーザ、三波長レーザなどの多波長レーザの実用化がなされることで、今後、光通信や光学機器などの分野だけでなく、様々な分野への応用も大変活躍することが期待できる。
従来、三波長を有する光ピックアップは様々な構造が発案されているが、その例として特許文献1がある。これに代表されるように従来は二波長モノリシックGaAs半導体レーザの2個の発光点位置と青紫波長のGaN半導体レーザの発光点位置を近づけてハイブリッドで集積化していた。しかしこれでは製造の過程が複雑になり、コストも大きくなる。
また、特許文献2に開示されているように、従来はGaAs基板とGaN発光層領域の格子定数のミスマッチを解決する方法としてバッファ層としてZnOを使用している。しかし、ZnOのバッファ層はGaN発光層領域とは格子定数はマッチングしているが、GaAs基板との格子定数は不一致である。さらに、特許文献3ではGaAs基板上に表面窒化層を形成して、GaN発光層を形成しているが、これもGaAs基板と表面窒化層とは格子定数のミスマッチが大きく、転位が生じてしまい発光素子の発光効率や信頼性に非常に悪い影響をもたらす。
特開2002−25104号公報 特開2000−22128号公報 特開平8−181386号公報
従来、青色レーザの基板材料はサファイア(Al23)であるが、サファイアは基板材料として、コストが高く、大量生産を行う際、好ましくない基板材料である。三波長レーザを製造するにあたって、シリコンもしくはGaAsを基板として利用できれば、これらはコストが安価なため大量生産に向いているといえる。
しかしながら、基板材料に用いるSiもしくはGaAsと青色レーザの活性層材料であるInGaNの格子定数のミスマッチングがある。格子定数とは単結晶を構成する単位原子間の距離のことをいい、格子定数のミスマッチングがある場合、ひずみや断層ができてしまう。その結果、電気抵抗が桁違いに大きくなり、ジュール発熱で極端な場合燃えてしまうこともある。このため、従来、シリコンもしくはGaAs基板上に青色レーザは成長できないという問題点があった。
本発明はこのような事情に基づいて行われたものであり、その目的はこの青色レーザと基板材料のミスマッチングを緩和し、一つの基板上に3種の半導体レーザ素子、すなわち赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子を集積化した三波長半導体レーザアレイ装置を提供することである。
発明によれば、半導体基板上にモノリシックに赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子が集積化された三波長半導体レーザアレイ装置において、前記半導体基板と前記青色レーザ素子との間にバッファ層を設け、前記バッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNの組み合わせ、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 の組み合わせにより構成される超格子構造を有することを特徴とする三波長半導体レーザアレイ装置が提供される。
また、本発明によれば、半導体基板上にモノリシックに赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子が集積化された三波長半導体レーザアレイ装置において、前記半導体基板と前記青色レーザ素子との間にバッファ層を設け、前記バッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNとの交互の層、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 との交互の層を含み、前記CuGaS 2 の厚さは、前記半導体基板から青色レーザ素子に向かうにつれて薄くなり、前記GaAlN層またはZnIn 2 4 の厚さは、前記青色レーザ素子から前記半導体基板に向かうにつれて薄くなる構造を有することを特徴とする三波長半導体レーザアレイ装置が提供される。
本発明によれば、一つの基板(SiもしくはGaAs)上に3種の半導体レーザを集積化させた三波長半導体レーザアレイ装置を提供できるので、光ディスク装置の光学機器の小型化、軽量化に有効である。また、1つ光学機器でCD、DVD、HD−DVDが使用可能になるのでHD−DVDの普及が加速され、光学録画が磁気録画にとって変わることに貢献する。そして、多波長レーザの用途拡大や進展に大きく貢献する。
本発明は、同一半導体基板上に赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子を集積化したものである。半導体基板と青色レーザ素子の間にバッファ層が形成されている。
本発明において、赤色レーザ素子(レーザダイオード)は、GaInP系のものであり得、例えば、GaInPを活性層とし、この活性層を挟んでAlGaInPからなるp型およびn型のクラッド層が設けられた構成を有し得る。赤色レーザ素子の活性層は、量子井戸構造を有し得る。赤外レーザ素子(レーザダイオード)は、GaAs系のものであり得、例えば、AlGaAsを活性層とし、この活性層を挟んでAlGaAsからなるp型およびn型のクラッド層が設けられた構成を有し得る。赤外レーザ素子の活性層は、量子井戸構造を有し得る。また、青色レーザ素子は、ガリウム含有III族窒化物半導体からなるGaN系、特にガリウム含有III族窒化物半導体のダブルへテロ構造を有するGaN系発光素子を含む。かかるダブルヘテロ構造のGaN系発光素子は、例えば、InGaNを活性層とし、この活性層を挟んでガリウム含有窒化物半導体(例えば、GaN、AlGaN等)からなるp型およびn型のクラッド層が設けらた構成を有し得る。青色レーザ素子の活性層も量子井戸構造を有し得る。
本発明の1つの態様に係るバッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNの組み合わせ、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 の組み合わせにより構成される超格子構造を有するものである。超格子構造は、数ナノメーター程度の厚さの層を多数積層した構造である。超格子構造を構成する化合物半導体層のうち、半導体基板上に直接形成される化合物半導体層は、半導体基板を構成する半導体の格子定数に近い化合物半導体により形成し、最上層の化合物半導体層は、その上に形成されるGaN系レーザ素子におけるガリウム含有窒化物半導体の格子定数に近い化合物半導体により形成することが好ましい。
図1は、シリコンまたはGaAs半導体基板11上に形成された1つの好ましい超格子構造のバッファ層12を示す概略断面図である。
バッファ層12は、CuGaS2とGaAlNもしくはZnIn24との2種の化合物半導体の交互積層構造を含む。図1において、CuGaS2からなる化合物半導体層を12An(nは、半導体基板11に近いものから数えてn番目の層を示す)で表し、GaAlNもしくはZnIn24からなる化合物半導体層を12Bn(nは、半導体基板11に近いものから数えてn番目の層を示す)で表すと、半導体基板11上に直接形成される化合物半導体層は、層12A1により構成し、バッファ層12の最上層を構成する化合物半導体層は、層12Bnにより構成することが好ましい。この場合、バッファ層12を構成するすべての化合物半導体層は、実質的に同じ厚さ、例えば5nmの厚さを有し得る。各化合物半導体層は、MOCVD法により成長させることができる。バッファ層12は、例えば100層の各化合物半導体層からなり得、その厚さは例えば0.5μmとすることができる。
バッファ層12の上には、例えばGaN系レーザ素子におけるガリウム含有窒化物半導体層13を設けることができる。
図1に示す超格子構造のバッファ層12において、CuGaS2の格子定数は、5.4Åであるのに対し、ZnIn24の格子定数は3.84Å、GaAlNの格子定数は3.189Åである。従って、CuGaS2がシリコン(格子定数は5.43Å)およびGaAs(格子定数は5.65Å)に近い格子定数を持ち、ZnIn24とGaAlNはInxGa1-xN(x<0.1のとき)と近い格子定数を持つので、このバッファ層12の特徴として半導体基板11から発生する転位がGaN系レーザに達する前に、超格子の界面に沿って横方向に転位を逃がすことができる。例えば、一層目で転位が横方向に逃げなくても四層目で逃げる、というようにGaN系レーザ素子に達する前に超格子中界面のどこかで転位を逃がすことができ、そのことで所望の成長層に欠陥を導入しないことが可能となり高品質の結晶を得ることができる。
本発明の第2の態様に係るバッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNとの交互の層、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 との交互の層を含み、CuGaS 2 の厚さは、前記半導体基板から前記青色レーザ素子に向かうにつれて薄くなり、GaAlN層またはZnIn 2 4 の厚さは、前記青色レーザ素子から前記半導体基板に向かうにつれて薄くなる構造を有する。このバッファ層を構成する化合物半導体層のうち、半導体基板上に直接形成される化合物半導体層は、半導体基板と格子定数が近い化合物半導体で形成し、最上層の化合物半導体層は、上記青色レーザ素子の材料と格子定数が近い化合物半導体で構成することが好ましい。
図2は、半導体基板11上に形成された上記第2の態様に係るバッファ層22の好ましい構造を示す概略断面図である。
図2に示すように、バッファ層22は、CuGaS2とGaAlNもしくはZnIn24との2種の化合物半導体の交互積層構造を含む。図2において、CuGaS2からなる半導体層を22An(nは、半導体基板11に近いものから数えてn番目の層を示す)で表し、InGaAlNもしくはZnIn24からなる化合物半導体層を22Bn(nは、半導体基板11に近いものから数えてn番目の層を示す)で表すと、半導体基板11上に直接形成される化合物半導体層は、層22A1により構成され、バッファ層12の最上層を構成する化合物半導体層は、層22Bnにより構成される。そして、層22A1〜22Anは、半導体基板11に最も近い層22A1から最上層に向って厚さが単純に減少している。すなわち、層22A1が最も厚く、層22Anが最も薄く形成されている。これとは逆に、層22B1〜22Bnは、半導体基板11に最も近い層22B1から最上層に向って厚さが単純に増加している。すなわち、層22B1が最も薄く、層22Bnが最も厚く形成されている。このバッファ層12は、約1μmの厚さを有し得る。例えば、化合物半導体層22A1は、10nmの厚さに形成し、化合物半導体層22B1は、Ga0.85Al0.15Nにより1nmの厚さに形成し、化合物半導体層22A2は、9.9〜9.5nmの厚さに形成し、化合物半導体層22B2は、Ga0.85Al0.15Nにより1.1〜1.5nmの厚さに形成することができる。このように順次厚さを変えて化合物半導体を形成し、化合物半導体層22Anを1nmの厚さに、化合物半導体層22BnをGa0.85Al0.15Nにより10nmの厚さに形成することができる。バッファ層22は、100層の化合物半導体層からなり得る。このようにして、格子定数のマッチングを図ることができるので、歪みを緩和させて、最上部の転位を減少させることができる。
次に、本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を図3〜図25を参照して説明する。
現在、半導体レーザの製造には、半導体レーザ素子の構成半導体薄膜を成長させるためにMOCVD成長法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:有機金属気相成長法)が使われている。これは、LPE成長法(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシャル成長法)やMBE成長法(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキシャル成長法)に比べ、広い面積への均一な薄膜成長が比較的容易なためである。MOCVDは、半導体の材料を有機化合物の状態で反応室へ導入し、誘導加熱によって高温にされた基板上に、薄膜を成長させる方法である。本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造においてもMOCVD成長法を用いる。
最初に、GaN系青色発光半導体レーザダイオード(LD)の成長を行う。まず、図3に示すように、n−GaAs基板31上に、バッファ層32を例えば0.5μmの厚さに、第1のn−InAlGaNクラッド層33を例えば1μmの厚さに、三重量子井戸(TQW)構造のInGaN活性層34を例えば40nmの全厚さに、第1のp−InAlGaNクラッド層35を例えば0.3μmの厚さに、n−InAlGaNブロック層36を例えば0.5μmの厚さに成長させ、ブロック層36の上にSiO2膜37を例えば0.5μmの厚さに形成する。バッファ層32は、図1に関して説明した構造を有する。
次に、SiO2膜37に3μmの幅のストライプ窓37aを形成する(図4)。ドライエッチングにより、ストライプ窓37aに対応するn−InAlGaNブロック層36の部分を第1のp−InAlGaNクラッド層35の表面に至るまでエッチング除去してブロック層36内にストライプ溝36aを形成する。その後SiO2膜37をHFでエッチングして取り除き、続けて第2のp−InAlGaNクラッド層38を例えば0.5μmの厚さに、p−GaNコンタクト層39を例えば0.5μmの厚さに成長させ、次いでSiO2膜40を例えば0.5μmの厚さに形成する(図5)。
次に、SiO2膜40を青色LD素子に相当する部分(幅例えば130μm)401だけ残し、他のSiO2膜40の部分をフッ酸系エッチング剤で除去する(図6)。その後、残存するSiO2膜401をマスクとして、p−GaNコンタクト層39、第2のp−InAlGaNクラッド層38、ブロック層36、第1のp−InAlGaNクラッド層35、活性層34、第1のn−InAlGaNクラッド層33およびバッファ層32をドライエッチングにより部分的に除去し、n−GaAs基板31の表面を部分的に露出させる。こうして、マスク401の下に残存するバッファ層321上にそれぞれ残存する第1のn−InAlGaNクラッド層331、活性層341、第1のp−InAlGaNクラッド層351、ブロック層361、第2のp−InAlGaNクラッド層381を備え、残するp−GaNコンタクト層391を有する青色LD素子構造が形成される。(図7)。
続けて、赤色LD素子を形成する。すなわち、図7に示す構造の全面に、n−AlGaInPクラッド層41を例えば1.5μmの厚さに、GaInPからなるTQW活性層42を例えば40nmの全厚さに、第1のp−AlGaInPクラッド層43を例えば0.3μmの厚さに、n−AlInPブロック層44を例えば0.5μmの厚さに成長させ、その上にSiO2膜45を例えば0.5μmの厚さに形成する(図8)。次に、SiO2膜45に例えば3μmの幅のストライプ窓45aを形成する(図9)。ついで、ストライプ窓45aに対応するn−AlInPブロック層44を、第1のp−AlGaInPクラッド層43の表面に達するまでリン酸でエッチング除去してn−AlInPブロック層44内にストライプ溝44aを形成する。その後SiO2膜45をフッ酸系エッチング剤でエッチング除去する。次に、第2のp−AlGaInPクラッド層46を例えば0.5μmの厚さに、p−GaAsコンタクト層47を例えば0.5μmの厚さに成長させ、その上にSiO2膜48を例えば0.5μmの厚さに形成する(図10)。
ついで、SiO2膜48を、赤色LD素子に対応する部分(幅例えば130μm)とそれに連続する青色LD素子部分だけ残し、他のSiO2膜48の部分をフッ酸系エッチング剤で除去する(図11)。その後、残存するSiO2膜481をマスクとして、p−GaAsコンタクト層47、第2のp−AlGaInPクラッド層46、n−AlInPブロック層44、第1のp−AlGaInPクラッド層43、活性層42およびn−AlGaInPクラッド層41をリン酸により部分的に除去し、n−GaAs基板31の表面を部分的に露出させる。こうして、マスク481の下に、p−GaAsコンタクト層471、第2のp−AlGaInPクラッド層461、n−AlInPブロック層441、第1のp−AlGaInPクラッド層431、活性層421およびn−AlGaInPクラッド層411が残存する(図12)。
次に、赤外LD素子を形成する。すなわち、図12に示す構造の全面に、n−AlGaAsクラッド層49を例えば1.5μmの厚さに、AlGaAsからなるTQW活性層50を例えば40nmの全厚さに、第1のp−AlGaAsクラッド層51を例えば0.3μmの厚さに、n−AlGaAsブロック層52を例えば0.5μmの厚さに成長させ、その上にSiO2膜53を例えば0.5μmの厚さに形成する(図13)。次にSiO2膜53に例えば3μmの幅のストライプ窓53aを形成する(図14)。ついで、ストライプ窓53aに対応するn−AlGaAsブロック層52の部分をp−AlGaAsクラッド層51の表面に達するまで硫酸と過酸化水素水の混合液でエッチング除去した後、SiO2膜53をフッ酸系エッチング剤でエッチング除去する。引き続き、第2のp−AlGaAsクラッド層54を例えば0.5μmの厚さに、p−GaAsコンタクト層55を例えば0.5μmの厚さに成長させ、その上にSiO2膜56を例えば0.5μmの厚さに形成する(図15)。
ついで、赤色LD素子と赤外LD素子との間に例えば20μmの幅の間隙が形成されるように、赤色LD素子に相当する部分(幅例えば130μm)561だけ残し、他のSiO2膜56部分をフッ酸系エッチング剤によるエッチング除去する。その後残存するSiO2膜561をマスクとして、マスク561の下のp−GaAsコンタクト層55、第2のp−AlGaAsクラッド層54、n−AlGaAsブロック層52、第1のp−AlGaAsクラッド層51、活性層50およびn−AlGaAsクラッド層49の部分を残し、それ以外を硫酸と過酸化水素水の混合液でエッチング除去する。このエッチングでは、SiO2膜481の下に位置する半導体層はエッチングされない。こうして、マスク561の下に残存するn−AlGaAsクラッド層491、活性層501、第1のp−AlGaAsクラッド層511、n−AlGaAsブロック層521および第2のp−AlGaAsクラッド層541を備え、残存するp−GaAsコンタクト層551を有する赤色LD素子構造が形成される(図17)。
この後、赤外LDと青色LD間の間隔が例えば20μmとなるように、赤外LD素子に相当する部分(幅例えば130μm)482だけ残し、他のSiO2膜481をフッ酸系エッチング剤でエッチング除去する(図18)。残存するSiO2膜482をマスクとして、p−GaAsコンタクト層471、第2のp−AlGaInPクラッド層461、n−AlInPブロック層441、第1のp−AlGaInPクラッド層431、活性層421およびn−AlGaInPクラッド層411をリン酸を用いてエッチング除去する。このエッチングでは、SiO2膜401の下に位置する半導体層はエッチングされない。こうしマスク482下に残存するn−AlGaInPクラッド層412、活性層422、第1のp−AlGaInPクラッド層432、n−AlInPブロック層442および第2のp−AlGaInPクラッド層462を備え、残存するp−GaAsコンタクト層472を有する赤色LD素子構造が得られる(図19)。
次に、各レーザ素子構造上のSiO2膜401、482および561をエッチング除去した後、図19に示す構造の全面に、SiO2膜57を形成する(図20)。ついで、各レーザ素子の頂部にあるSiO2膜57部分のみをエッチング除去する(図21)。しかる後、全面にニッケルを例えば0.1μmの厚さに、金を例えば1μmの厚さに順次真空蒸着で形成してNi/Au積層構造の電極層58を形成する(図22)。ついで、各レーザ素子構造上の電極層58およびSiO2膜57をエッチング除去する。こうして、各レーザ素子上にNi/Au積層構造の電極581、582、583が形成される(図23)。
ついで、n−GaAs基板31裏面を基板31の厚さが100μmとなるように研磨した後、Au−Ge−Ni合金の電極59を1μmの厚さに真空蒸着する(図24)。この電極59にCu放熱体60をボンディングし、Cu放熱体60にカソードのリード線(銅線)61を取り付け、各LD素子の電極581〜583上にそれぞれアノードのリード線(銅線)621〜623を取り付ける(図25)。こうして、三波長半導体レーザアレイ装置が完成する。図26は、こうして得られる三波長半導体レーザアレイ装置の実際の大きさと形状の一例を示す。幅500μm、長さ300μmのn−GaAs基板100上に、青色LD素子BLD、赤色LD素子RLDおよび赤外LD素子IRLDがストライプ状にそれぞれ130μmの幅および300μmの長さに形成され、それらの間隔は20μmであり、各高さは4μmである。
本発明の第1の態様に係る超格子構造のバッファ層を示す概略断面図。 本発明の第2の態様に係るバッファ層を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の製造方法の一例を示す概略断面図。 本発明の三波長半導体レーザアレイ装置の寸法の一例を示す概略斜視図。
符号の説明
11…半導体基板
12、32、321…バッファ層
33…第1のn−InAlGaNクラッド層
34、341…InGaN活性層
35…第1のp−InAlGaNクラッド層
36…n−InAlGaNブロック層
37、40、45、48、53、56、57…SiO2
38…第2のp−InAlGaNクラッド層
39…p−GaNコンタクト層
41…n−AlGaInPクラッド層
42…GaInPからなるTQW活性層
43…第1のp−AlGaInPクラッド層
44…n−AlInPブロック層
46…第2のp−AlGaInPクラッド層
47…p−GaAsコンタクト層
49…n−AlGaAsクラッド層
50…AlGaAsからなるTQW活性層
51…第1のp−AlGaAsクラッド層
52…n−AlGaAsブロック層
54…第2のp−AlGaAsクラッド層
55…p−GaAsコンタクト層
58…電極層
581〜583…アノードリード線
59…Au−Ge−Ni合金電極
60…Cu放熱体
61…カソードリード線
621〜623…アノードリード線

Claims (3)

  1. 半導体基板上にモノリシックに赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子が集積化された三波長半導体レーザアレイ装置において、前記半導体基板と前記青色レーザ素子との間にバッファ層を設け、前記バッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNの組み合わせ、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 の組み合わせにより構成される超格子構造を有することを特徴とする三波長半導体レーザアレイ装置。
  2. 半導体基板上にモノリシックに赤色レーザ素子、赤外レーザ素子および青色レーザ素子が集積化された三波長半導体レーザアレイ装置において、前記半導体基板と前記青色レーザ素子との間にバッファ層を設け、前記バッファ層は、CuGaS 2 とGaAlNとの交互の層、またはCuGaS 2 とZnIn 2 4 との交互の層を含み、前記CuGaS 2 の厚さは、前記半導体基板から青色レーザ素子に向かうにつれて薄くなり、前記GaAlN層またはZnIn 2 4 の厚さは、前記青色レーザ素子から前記半導体基板に向かうにつれて薄くなる構造を有することを特徴とする三波長半導体レーザアレイ装置。
  3. 前記半導体基板が、シリコンまたはGaAsを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の三波長半導体レーザアレイ装置。
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