JP2010067868A - 半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置およびその製造方法 Download PDF

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Masayuki Hata
雅幸 畑
Kunio Takeuchi
邦生 竹内
Kiyoshi Ota
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Abstract

【課題】複数の半導体レーザ素子が接合された集積型半導体レーザ装置において、オーミック電極層の特性が悪化するのを抑制することが可能な半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ装置100は、青紫色半導体レーザ素子10と、青紫色半導体レーザ素子10上に接合され、青紫色半導体レーザ素子10の接合側とは反対側から、Pを含む化合物半導体からなるn型コンタクト層51とn型クラッド層52と活性層53とp型クラッド層54とがこの順に形成された赤色半導体レーザ素子50とを備える。赤色半導体レーザ素子50は、p型クラッド層54の青紫色半導体レーザ素子10の接合側の表面54aと、表面54aと同じ側に設けられたn型コンタクト層51の表面51aと、表面51a上に形成されたn側電極58と、表面54a上に形成されたp側パッド電極57とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ装置およびその製造方法に関し、特に、複数の半導体レーザ素子を接合して集積化した半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
従来、CD(コンパクトディスク)/CD−R(コンパクトディスク−レコーダブル)ドライブには、波長が約780nmの赤外光を出射する赤外半導体レーザ素子が光源に用いられてきた。また、DVD(デジタル多用途ディスク)ドライブには、波長が約650nmの赤色光を出射する赤色半導体レーザ素子が光源に用いられてきた。
一方、近年では、青紫色光を用いて記録および再生が可能なDVDの開発が進められている。このようなDVDの記録および再生のために、波長が約405nmの青紫色光を出射する青紫色半導体レーザ素子を用いた青色DVDドライブの開発も同時に進められている。このDVDドライブにおいては、従来のCD/CD−RおよびDVDに対する互換性が必要とされる。
この場合、DVDドライブに赤外光、赤色光および青紫色光をそれぞれ出射する光ディスク用ピックアップ装置を複数設ける方法や、1つの光ディスク用ピックアップ装置内に赤外半導体レーザ素子、赤色半導体レーザ素子および青紫色半導体レーザ素子を個別に設ける方法などにより、従来のCD、DVDおよび記録および再生が可能なDVDに対する互換性が実現される。しかしながら、これらの方法では部品点数の増加を招くため、光ディスク用ピックアップ装置の小型化、構成の簡素化および低価格化が困難となる不都合があった。
このような部品点数の増加を抑制するために、従来では、赤外半導体レーザ素子と赤色半導体レーザ素子とが、共にGaAs系の基板上に形成されることにより1チップに集積化された半導体レーザ素子として実用化されている。また、1チップ化することにより、各色半導体レーザ素子の発光点位置が精度よく形成される。
これに対し、青紫色半導体レーザ素子はGaAs基板上に形成されないため、青紫色半導体レーザ素子を赤外半導体レーザ素子および赤色半導体レーザ素子とともに1チップに集積化するのは非常に困難であった。また、各色半導体レーザ素子が出射するレーザ光に対するロスや収差を低減するために、それぞれの発光点位置を極力近接させることが要求されていた。
そこで、従来では、青紫色半導体レーザ素子上に、赤色半導体レーザ素子と赤外半導体レーザ素子とを接合して集積化した半導体レーザ装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、青紫色半導体レーザ素子上に赤色半導体レーザ素子と赤外半導体レーザ素子とを接合して集積化した半導体レーザ装置が開示されている。この特許文献1に記載の半導体レーザ装置では、3つの半導体レーザ素子のp側半導体層同志が対向した状態で互いに接合されている。したがって、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子の青紫色半導体レーザ素子に接合された側とは反対側のn側半導体層上には、n側電極がそれぞれ形成されている。なお、赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子は、製造プロセス上、共通のGaAs基板上にn側半導体層などを積層してモノリシック型の赤色・赤外半導体レーザ素子を形成したウェハを青紫色半導体レーザ素子に接合した後、ウェハからGaAs基板が除去された赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子のそれぞれのn側半導体層上に電極を形成する複数の金属層を形成した後、熱処理工程(約500℃の温度条件下で複数の金属層を合金化する工程)を施してn側電極を形成することにより得られる。
特開2006−128602号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された集積型の半導体レーザ装置では、製造プロセス上、赤色・赤外半導体レーザ素子が形成されたウェハを青紫色半導体レーザ素子に接合した後、GaAs基板が除去された赤色半導体レーザ素子および赤外半導体レーザ素子のそれぞれのn側半導体層の表面上に熱処理工程(電極形成時の金属層の合金化工程)を施してn側電極を形成している。このため、熱処理工程における処理温度(約500℃)が青紫色半導体レーザ素子のp側半導体層上に形成されているオーミック電極層に悪影響を及ぼすと考えられる。この場合、熱処理温度によってオーミック電極層が劣化するため、青紫色半導体レーザ素子のオーミック電極層の特性が悪化するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数の半導体レーザ素子が接合された集積型半導体レーザ装置において、オーミック電極層の特性が悪化するのを抑制することが可能な半導体レーザ装置およびその製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による半導体レーザ装置は、第1半導体レーザ素子と、第1半導体レーザ素子の表面上に接合されるとともに、第1半導体レーザ素子に接合される側とは反対側から、P、AsおよびSbの少なくともいずれかを含むIII−V族半導体からなる第1導電型半導体と活性層と第2導電型半導体とがこの順に形成され、第1半導体レーザ素子と異なる発振波長を有する第2半導体レーザ素子とを備え、第2半導体レーザ素子は、第2導電型半導体の第1半導体レーザ素子に接合される側に設けられた第1主表面と、第1導電型半導体に第1主表面と同じ側に設けられた第2主表面と、第2主表面上に形成された第1導電側電極と、第1主表面上に形成された第2導電側電極とを含む。
この発明の第1の局面による半導体レーザ装置では、上記のように、第2半導体レーザ素子が、第1半導体レーザ素子に接合される側に設けられた第1主表面と、第1主表面と同じ側に設けられた第2主表面と、第2主表面上に形成された第1導電側電極と、第1主表面上に形成された第2導電側電極とを含むことによって、製造プロセス上、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極と第2導電側電極とを半導体層の同じ側の主表面上に形成して電極の合金化のための熱処理を施した後、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子側に接合して半導体レーザ装置を形成することになるので、熱処理工程が、第1半導体レーザ素子の電極層などに影響を及ぼさない。これにより、第1半導体レーザ素子のオーミック電極層の特性が悪化するのを抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第2半導体レーザ素子には、第2導電型半導体の第1主表面側から第1導電型半導体の第2主表面まで達する段差部が形成されており、第1導電側電極は、段差部の底部に位置する第2主表面上に形成されている。このように構成すれば、段差部によって、第2主表面は、第1主表面と異なる位置で、かつ、同じ側の面に形成されているので、第2主表面上の第1導電側電極を、第1主表面上に形成される第2導電側電極と区別して容易に形成することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第1半導体レーザ素子の表面上に形成され、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極に導電性接着層により電気的に接続される第1パッド電極と、第1半導体レーザ素子の表面上に第1パッド電極と電気的に分離するように形成され、第2半導体レーザ素子の第2導電側電極に導電性接着層により電気的に接続される第2パッド電極とをさらに備える。このように構成すれば、第2半導体レーザ素子は、第1半導体レーザ素子上において、第1パッド電極および第2パッド電極を介して金属線のワイヤボンディングなどにより外部と電気的に接続されるので、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極および第2導電側電極に対して容易に電流を供給することができる。
この発明の第2の局面による半導体レーザ装置の製造方法は、第1半導体レーザ素子を形成する工程と、成長用基板の表面上に、P、AsおよびSbの少なくともいずれかを含むIII−V族半導体からなる第1導電型半導体と活性層と第2導電型半導体とをこの順に形成するとともに第2導電型半導体の第1半導体レーザ素子に接合される側に設けられた第1主表面と、第1導電型半導体に第1主表面と同じ側に設けられた第2主表面とを有し、第1半導体レーザ素子と異なる発振波長を有する第2半導体レーザ素子を形成する工程と、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する工程とを備え、第2半導体レーザ素子を形成する工程は、第2主表面上に第1導電側電極を形成する工程と、第1主表面上に第2導電側電極を形成する工程とを含み、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する工程は、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極および第2導電側電極が設けられた側を第1半導体レーザ素子に接合する工程を含む。
この発明の第2の局面による半導体レーザ装置の製造方法では、上記のように、第2半導体レーザ素子を形成する工程が、第2主表面上に第1導電側電極を形成する工程と、第1主表面上に第2導電側電極を形成する工程とを含むとともに、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する工程が、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極および第2導電側電極が設けられた側を第1半導体レーザ素子に接合する工程を含むことによって、製造プロセス上、第2半導体レーザ素子の第1導電側電極と第2導電側電極とを半導体層の同じ側の主表面上に形成して電極の合金化のための熱処理を施した後、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子側に接合して半導体レーザ装置を形成することになるので、熱処理工程が、第1半導体レーザ素子の電極層などに影響を及ぼさない。これにより、第1半導体レーザ素子のオーミック電極層の特性が悪化するのが抑制された半導体レーザ装置を形成することができる。
上記第2の局面による半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第1導電側電極を形成する工程は、第2導電型半導体の第1主表面側から第1導電型半導体に向かってエッチングすることにより第1導電型半導体の第2主表面を露出させる工程と、露出された第2主表面上に第1導電側電極を形成する工程とを含む。このように構成すれば、第2主表面をエッチングによって第1主表面と異なる位置で、かつ、同じ側の面に容易に形成することができるので、第2主表面上の第1導電側電極を、第1主表面上に形成される第2導電側電極と区別して容易に形成することができる。
上記第2の局面による半導体レーザ装置の製造方法において、好ましくは、第2半導体レーザ素子を形成する工程は、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する工程に先立って、第1主表面上に形成された第2導電側電極、または、第2主表面上に形成された第1導電側電極の少なくとも一方を合金化する工程を含む。このように構成すれば、第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する前の電極形成直後に多層化されている金属層が合金化されるので、半導体層と合金化後の電極層との接触界面におけるオーミック特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した正面図である。まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置100の構造について説明する。
本発明の半導体レーザ装置100は、図1に示すように、約405nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザ素子10の表面上に、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子50と、約780nmの発振波長を有する赤外半導体レーザ素子70とが接合された3波長半導体レーザ素子部90を備えている。なお、青紫色半導体レーザ素子10は、本発明の「第1半導体レーザ素子」の一例であり、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70は、それぞれ、本発明の「第2半導体レーザ素子」の一例である。
また、図1に示すように、青紫色半導体レーザ素子10は、n型GaN基板11の上面上に、Siドープn型Al0.15Ga0.85Nからなるn型クラッド層12、In組成の高いInGaNからなる量子井戸層とIn組成の低いInGaNからなる障壁層とが交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有する活性層13、および、Mgドープp型Al0.15Ga0.85Nからなるp型クラッド層14が形成されている。
また、図1に示すように、p型クラッド層14は、素子の略中央部に形成された凸部と、凸部の両側(B方向)に延びる平坦部とを有している。また、p型クラッド層14の凸部上にはp型クラッド層14から近い順に、Pd層、Pt層およびAu層からなるp側オーミック電極層15が形成されている。このp型クラッド層14の凸部とp側オーミック電極層15とによって、光導波路を構成するためのリッジ20が形成されている。また、リッジ20は、B方向に約1.5μmの幅を有するとともに共振器方向(A方向)に沿って延びるように形成されている。
また、p型クラッド層14の平坦部の上面とリッジ20の側面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層16が形成されている。また、リッジ20および電流ブロック層16の上面を覆うように、Au層などからなるp側パッド電極17が形成されている。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、リッジ20のB1側の電流ブロック層16の上面上に、リッジ20側から順にAuなどからなるパッド電極32および31が約20μmの間隔を隔てて電気的に分離されて形成されている。また、リッジ20のB2側の電流ブロック層16の上面上に、リッジ20側から順にAuなどからなるパッド電極34および33が約20μmの間隔を隔てて電気的に分離されて形成されている。また、パッド電極31〜34は、青紫色半導体レーザ素子10の共振器方向に沿って延びるように形成されている。これにより、赤色半導体レーザ素子50は、パッド電極31および32が設けられた位置において青紫色半導体レーザ素子10に接合されるとともに、赤外半導体レーザ素子70は、パッド電極33および34が設けられた位置において青紫色半導体レーザ素子10に接合されている。なお、パッド電極31および33は、本発明の「第1パッド電極」の一例であり、パッド電極32および34は、本発明の「第2パッド電極」の一例である。
また、n型GaN基板11の下面上に、n型GaN基板11から近い順に、Pt層、Pd層およびAu層からなるn側電極18が形成されている。
また、図1に示すように、赤色半導体レーザ素子50は、Pを含む化合物半導体からなるn型コンタクト層51の下面上に、AlGaInPからなるn型クラッド層52と、GaInPからなる量子井戸層とAlGaInPからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層53、および、AlGaInPからなるp型クラッド層54が形成されている。なお、n型コンタクト層51およびn型クラッド層52は、それぞれ、本発明の「第1導電型半導体」の一例であり、p型クラッド層54は、本発明の「第2導電型半導体」の一例である。
また、図1に示すように、p型クラッド層54は、素子の略中央部からB2方向に若干寄せられた位置に形成された凸部と、凸部の両側(B方向)に延びる平坦部とを有している。このp型クラッド層54の凸部によって、光導波路を構成するためのリッジ55が形成されている。また、リッジ55は、B方向に約2μmの幅を有するとともに共振器方向(A方向)に沿って延びるように形成されている。
また、p型クラッド層54のリッジ55以外の下面上およびp型クラッド層54から活性層53、n型クラッド層52およびn型コンタクト層51のB1側の側面を覆うように、SiOからなる電流ブロック層56が形成されている。また、リッジ55(p型クラッド層54)の表面54aおよび電流ブロック層56の下面を覆うように、約10nmの厚みを有するCr層と約2.2μmの厚みを有するAu層とが積層されたp側パッド電極57が形成されている。なお、表面54aは、本発明の「第1主表面」の一例であり、p側パッド電極57は、本発明の「第2導電側電極」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、n型コンタクト層51の下面側のn型クラッド層52が形成されていない表面51a上に、n型コンタクト層51側からAuGe層、Ni層およびAu層の順に積層されたn側電極58が形成されている。これにより、赤色半導体レーザ素子50は、p側パッド電極57の下面とパッド電極32の上面とが導電性接着層1を介して接合されるとともに、n側電極58の下面とパッド電極31の上面とが導電性接着層2を介して接合されている。なお、表面51aは、本発明の「第2主表面」の一例であり、n側電極58は、本発明の「第1導電側電極」の一例である。
また、図1に示すように、赤外半導体レーザ素子70は、Asを含む化合物半導体からなるn型コンタクト層71の下面上に、AlGaAsからなるn型クラッド層72と、Al組成の低いAlGaAsからなる量子井戸層とAl組成の高いAlGaAsからなる障壁層とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層73、および、AlGaAsからなるp型クラッド層74が形成されている。なお、n型コンタクト層71およびn型クラッド層72は、それぞれ、本発明の「第1導電型半導体」の一例であり、p型クラッド層74は、本発明の「第2導電型半導体」の一例である。
また、図1に示すように、p型クラッド層74は、素子の略中央部からB1方向に若干寄せられた位置に形成された凸部と、凸部の両側(B方向)に延びる平坦部とを有している。このp型クラッド層74の凸部によって、光導波路を構成するためのリッジ75が形成されている。また、リッジ75は、B方向に約3μmの幅を有するとともに共振器方向(A方向)に沿って延びるように形成されている。
また、p型クラッド層74のリッジ75以外の下面上およびp型クラッド層74から活性層73、n型クラッド層72およびn型コンタクト層71のB2側の側面上を覆うように、SiOからなる電流ブロック層76が形成されている。また、リッジ75(p型クラッド層74)の表面74aおよび電流ブロック層76の下面を覆うように、約10nmの厚みを有するCr層と約2.2μmの厚みを有するAu層とが積層されたp側パッド電極77が形成されている。なお、表面74aは、本発明の「第1主表面」の一例であり、p側パッド電極77は、本発明の「第2導電側電極」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、n型コンタクト層71の下面側のn型クラッド層72が形成されていない表面71a上に、n型コンタクト層71側からAuGe層、Ni層およびAu層の順に積層されたn側電極78が形成されている。これにより、赤外半導体レーザ素子70は、p側パッド電極77の下面とパッド電極34の上面とが導電性接着層1を介して接合されるともに、n側電極78の下面とパッド電極33の上面とが導電性接着層2を介して接合されている。なお、表面71aは、本発明の「第2主表面」の一例であり、n側電極78は、本発明の「第1導電側電極」の一例である。
また、図1に示すように、青紫色半導体レーザ素子10は、p側パッド電極17の上面にワイヤボンディングされた金属線81を介してリード端子に接続されるとともに、n側電極18が導電性接着層を介して台座91に電気的に固定される。また、赤色半導体レーザ素子50は、パッド電極32にワイヤボンディングされた金属線82を介してリード端子に接続されるとともに、パッド電極31にワイヤボンディングされた金属線83を介して台座91に電気的に固定される。また、赤外半導体レーザ素子70は、パッド電極34にワイヤボンディングされた金属線84を介してリード端子に接続されるとともに、パッド電極33にワイヤボンディングされた金属線85を介して台座91に電気的に固定される。ここで、パッド電極32のワイヤボンド部は、p側パッド電極17側に延びたパッド電極32の一部分に形成され、パッド電極34のワイヤボンド部は、p側パッド電極17側に延びたパッド電極34の一部分に形成される。また、パッド電極31のワイヤボンド部は、青紫色半導体レーザ素子10の側面側に延びたパッド電極31の一部分に形成され、パッド電極33のワイヤボンド部は、青紫色半導体レーザ素子10の側面側に延びたパッド電極33の一部分に形成される。これにより、半導体レーザ装置100は、各半導体レーザ素子のp側パッド電極(17、57および77)が、互いに絶縁されたリード端子に接続されるとともに、n側電極(18、58および78)が共通の負極端子に接続される状態(カソードコモン)に構成されている。
また、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70には、共振器方向(A方向)の両端部に、光出射面と光反射面とがそれぞれ形成されている。また、各半導体レーザ素子の光出射面には、低反射率の誘電体多層膜が形成されているとともに、光反射面には、高反射率の誘電体多層膜が形成されている。ここで、誘電体多層膜としては、GaN,AlN、BN,Al、SiO、ZrO、Ta、Nb、La、SiN、AlONおよびMgFや、これらの混成比の異なる材料であるTiやNbなどからなる多層膜を用いることができる。
なお、青紫色半導体レーザ素子10、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70において、n型クラッド層と活性層との間に、光ガイド層やキャリアブロック層などが形成されていてもよい。また、n型クラッド層の活性層と反対側にコンタクト層などが形成されていてもよい。また、活性層とp型クラッド層との間に、光ガイド層やキャリアブロック層などが形成されていてもよい。また、p型クラッド層の活性層と反対側にコンタクト層などが形成されていてもよい。また、活性層は、単層または単一量子井戸構造などであってもよい。
図2〜図4は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。次に、図1〜図4を参照して、第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスについて説明する。
第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスでは、まず、図2に示すように、MOCVD法を用いて、n型GaN基板11の上面上に、n型クラッド層12、活性層13およびp型クラッド層14を順次形成する。そして、リッジ20を形成した後に、電流ブロック層16、p側オーミック電極層15およびp側パッド電極17を形成することにより、n側電極18を除く青紫色半導体レーザ素子10が形成されたウェハを作製する。
その後、真空蒸着法を用いて、電流ブロック層16の所定の領域上に青紫色半導体レーザ素子10の共振器方向(A方向)に沿って延びるように、パッド電極31、32、33および34を形成する。その後、パッド電極31および33上に導電性接着層2を形成するとともに、パッド電極32および34上に導電性接着層1を予め形成する。
次に、図3に示すように、n型GaAs基板61の上面上に、赤外半導体レーザ素子70となるn型コンタクト層71、n型クラッド層72、活性層73、およびp型クラッド層74を順次形成する。その後、n型コンタクト層71、n型クラッド層72、活性層73、およびp型クラッド層74の一部をエッチングしてn型GaAs基板61の一部を露出させて、その露出した部分の一部に、凹部61aおよび凹部61bとなる領域を残して、赤色半導体レーザ素子50となるn型コンタクト層51、n型クラッド層52、活性層53、およびp型クラッド層54を順次形成する。その後、リッジ55および75、および、電流ブロック層56および76をそれぞれ形成する。なお、n型GaAs基板61は、本発明の「成長用基板」の一例である。
ここで、第1実施形態の製造プロセスでは、図3に示すように、p型クラッド層54(74)からn型コンタクト層51(71)に向かってエッチングを行うことにより、底部がn型コンタクト層51および71の部分まで達する段差部50cおよび70cをそれぞれ形成する。これにより、段差部50cおよび70cの底部には、n型コンタクト層51の表面51aおよびn型コンタクト層71の表面71aがそれぞれ露出する。
その後、真空蒸着法を用いて、リッジ55の上側の表面54aおよびリッジ75の上側の表面74a、および、電流ブロック層56および76の上面を覆うように、p側パッド電極57および77をそれぞれ形成する。また、n型コンタクト層51の表面51a上およびn型コンタクト層71の表面71a上に、n側電極58および78をそれぞれ形成する。
その後、積層後の電極に対して、約500℃の温度条件下で約3分間の熱処理を行う。これにより、p側パッド電極57および77、および、n側電極58および78は、それぞれの電極層内において金属層同志の合金化がなされる。このようにして、底部がn型GaAs基板61に達する凹部61aおよび凹部61bによりB方向に所定の間隔で隔てられた赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を作製することにより、赤色および赤外からなる2波長半導体レーザ素子95が形成されたウェハが作製される。
その後、図4に示すように、青紫色半導体レーザ素子10が形成されたウェハと、2波長半導体レーザ素子95が形成されたウェハとを、パッド電極32およびp側パッド電極57、および、パッド電極34およびp側パッド電極77をそれぞれ対向させながら接合する。これにより、赤色半導体レーザ素子50のp側パッド電極57とパッド電極32とが導電性接着層1により電気的に接続されるとともに、赤外半導体レーザ素子70のp側パッド電極77とパッド電極34とが導電性接着層1により電気的に接続される。
この際、第1実施形態では、赤色半導体レーザ素子50のn側電極58とパッド電極31とが対向するとともに、赤外半導体レーザ素子70のn側電極78とパッド電極33とが対向するので、n側電極58および78、および、パッド電極31および33が、それぞれ、導電性接着層2により電気的に接続される。
その後、2波長半導体レーザ素子95が形成されたウェハからn型GaAs基板61を除去する。また、n型GaN基板11が所定の厚みを有するようにn型GaN基板11の下面を研磨した後、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板11の下面上にn側電極18を形成する。これにより、ウェハ状態の3波長半導体レーザ素子部90が形成される。その後、約800μmの共振器長を有するようにウェハをB方向に劈開(バー状劈開)するとともに破線800(図4参照)の位置でA方向に素子分割(チップ化)することにより、3波長半導体レーザ素子部90(図1参照)が複数形成される。
その後、セラミック製のコレット(図示せず)を用いて、3波長半導体レーザ素子部90を導電性接着層3を介して台座91に対して押圧することにより、3波長半導体レーザ素子部90を台座91に固定する。このようにして、第1実施形態による半導体レーザ装置100(図1参照)が形成される。
第1実施形態では、上記のように、赤色半導体レーザ素子50において青紫色半導体レーザ素子10に接合される側に表面54aおよび表面51aを設けるとともに、表面51aおよび54a上にn側電極58およびp側パッド電極57がそれぞれ形成されている。また、赤外半導体レーザ素子70において青紫色半導体レーザ素子10に接合される側に表面74aおよび表面71aを設けるとともに、表面71aおよび74a上にn側電極78およびp側パッド電極77がそれぞれ形成されている。これにより、製造プロセス上、赤色半導体レーザ素子50のn側電極58とp側パッド電極57とを半導体層の同じ側の主表面上に形成して電極の合金化のための熱処理を施した後、赤色半導体レーザ素子50を青紫色半導体レーザ素子10に接合することになる。同様に、赤外半導体レーザ素子70のn側電極78とp側パッド電極77とを半導体層の同じ側の主表面上に形成して電極の合金化のための熱処理を施した後、赤外半導体レーザ素子70を青紫色半導体レーザ素子10に接合して半導体レーザ装置100を形成することになる。すなわち、熱処理工程が、p側オーミック電極層15に悪影響を及ぼさない。これにより、p側オーミック電極層15の特性が悪化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、赤色半導体レーザ素子50には、p型クラッド層54の表面54a側からn型コンタクト層51の表面51aまで達する段差部50cが形成されており、n側電極58は、段差部50cの底部に位置する表面51a上に形成されている。また、赤外半導体レーザ素子70には、p型クラッド層74の表面74a側からn型コンタクト層71の表面71aまで達する段差部70cが形成されており、n側電極78は、段差部70cの底部に位置する表面71a上に形成されている。これにより、段差部50cによって表面51aは表面54aと異なる位置で、かつ、同じ側の面に形成されるので、表面51a上のn側電極58を、表面54a上に形成されるp側パッド電極57と区別して容易に形成することができる。同様に、段差部70cによって、表面71aは、表面74aと異なる位置で、かつ、同じ側の面に形成されるので、表面71a上のn側電極78についても、表面74a上に形成されるp側パッド電極77と区別して容易に形成することができる。
また、第1実施形態では、青紫色半導体レーザ素子10の表面上に形成され、赤色半導体レーザ素子50のn側電極58に電気的に接続されるパッド電極31と、パッド電極31とは電気的に分離するように形成され、赤色半導体レーザ素子50のp側パッド電極57に電気的に接続されるパッド電極32とを備えている。また、青紫色半導体レーザ素子10の表面上に形成され、赤外半導体レーザ素子70のn側電極78に電気的に接続されるパッド電極33と、パッド電極33とは電気的に分離するように形成され、赤外半導体レーザ素子70のp側パッド電極77に電気的に接続されるパッド電極34とを備えている。これにより、赤色半導体レーザ素子50は、青紫色半導体レーザ素子10上において、パッド電極31およびパッド電極32を介して金属線82および83により外部と電気的に接続されるので、赤色半導体レーザ素子50のn側電極58およびp側パッド電極57に容易に電流を供給することができる。また、赤外半導体レーザ素子70についても、パッド電極33およびパッド電極34を介して金属線84および85により外部と電気的に接続されるので、赤外半導体レーザ素子70のn側電極78およびp側パッド電極77に容易に電流を供給することができる。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を形成する工程は、ウェハ状態の2波長半導体レーザ素子95を青紫色半導体レーザ素子10に接合する工程に先立って、p側パッド電極57、n側電極58、p側パッド電極77およびn側電極78を熱処理によって合金化する工程を含んでいる。これにより、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を青紫色半導体レーザ素子10に接合する前の電極形成直後に多層化されている金属層が合金化されるので、半導体層(n側コンタクト層やp型クラッド層)と合金化後の電極層(n側電極やp側パッド電極)との接触界面におけるオーミック特性を向上させることができる。
(第2実施形態)
図5〜図8は、それぞれ、本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図および断面図である。図5〜図8を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、赤色半導体レーザ素子250および赤外半導体レーザ素子270が所定の間隔を隔てて一体的に形成されたモノリシック型の2波長半導体レーザ素子295を青紫色半導体レーザ素子210に接合して3波長半導体レーザ素子部290を形成する場合について説明する。なお、図6は、図5の2000−2000線に沿った断面を示している。また、図7は、図5の2100−2100線に沿った断面を示している。また、図8は、半導体レーザ装置200から2波長半導体レーザ素子295を取り除いた場合の青紫色半導体レーザ素子210の表面の様子を示している。
本発明の半導体レーザ装置200では、図6に示すように、リッジ220が一方側(B2方向側)に寄せられた青紫色半導体レーザ素子210の上面上に、n型GaAs基板261上に形成された2波長半導体レーザ素子295を導電性接着層1および2を介して接合している。なお、青紫色半導体レーザ素子210は、本発明の「第1半導体レーザ素子」の一例であり、2波長半導体レーザ素子295は、本発明の「第2半導体レーザ素子」の一例である。また、n型GaAs基板261は、本発明の「第1導電型半導体」および「成長用基板」の一例である。
また、半導体レーザ装置200は、図5に示すように、3波長半導体レーザ素子部290を載置する台座91と、台座91と絶縁され、かつ、底部104aを貫通する3つのリード端子101、102および103と、台座91および底部104aに電気的に導通するもう一つのリード端子(図示せず)とが設けられたステム104とを備えている。
また、3波長半導体レーザ素子部290は、図6に示すように、導電性接着層3を介してAlNなどの導電性を有する材料からなる基台105に電気的に接続されるとともに、基台105が導電性接着層(図示せず)を介して台座91(図5参照)の上面上に固定されている。
ここで、第2実施形態では、図6に示すように、青紫色半導体レーザ素子210のリッジ220のB1側の電流ブロック層216の上に、リッジ220側から順に、Auなどからなるパッド電極233、232および231が約20μmの間隔を隔てて形成されている。これにより、2波長半導体レーザ素子295は、パッド電極231〜233が設けられた位置において青紫色半導体レーザ素子210に接合されている。なお、パッド電極231は、本発明の「第1パッド電極」の一例であり、パッド電極232および233は、それぞれ、本発明の「第2パッド電極」の一例である。
また、図6に示すように、赤色半導体レーザ素子250は、n型GaAs基板261の下面上に、AlGaInPからなるn型クラッド層252と、GaInPからなる量子井戸層とAlGaInPからなる障壁層とが交互に積層された活性層253、および、AlGaInPからなるp型クラッド層254が積層された構造を有している。なお、n型クラッド層252は、本発明の「第1導電型半導体」の一例であり、p型クラッド層254は、本発明の「第2導電型半導体」の一例である。
また、p型クラッド層254にはリッジ255が形成されている。また、p型クラッド層254のリッジ255以外の下面上およびp型クラッド層254から活性層253およびn型クラッド層252上を覆うように、電流ブロック層256が形成されている。また、リッジ255の表面254aおよび電流ブロック層256の下面を覆うようにp側パッド電極57が形成されている。なお、表面254aは、本発明の「第1主表面」の一例である。
また、図6に示すように、赤外半導体レーザ素子270は、n型GaAs基板261の下面上に、AlGaAsからなるn型クラッド層272と、Al組成の低いAlGaAsからなる量子井戸層とAl組成の高いAlGaAsからなる障壁層とが交互に積層された活性層273、および、AlGaAsからなるp型クラッド層274が積層されている。なお、n型クラッド層272は、本発明の「第1導電型半導体」の一例であり、p型クラッド層274は、本発明の「第2導電型半導体」の一例である。
また、p型クラッド層274にはリッジ275が形成されている。また、p型クラッド層274のリッジ275以外の下面上およびp型クラッド層274から活性層273およびn型クラッド層272のB1側の側面上を覆うように、赤色半導体レーザ素子250から延びる電流ブロック層256が形成されている。また、p型クラッド層274のB2方向側の下面上を覆うように電流ブロック層276が形成されている。また、リッジ275の表面274aおよび電流ブロック層276の下面を覆うようにp側パッド電極77が形成されている。なお、表面274aは、本発明の「第1主表面」の一例である。
ここで、第2実施形態では、n型GaAs基板261の下面側のn型クラッド層252が形成されていない表面261a上にn側電極262が形成されている。これにより、赤色半導体レーザ素子250および赤外半導体レーザ素子270は、p側パッド電極57およびパッド電極232、および、p側パッド電極77およびパッド電極233が、それぞれ導電性接着層2を介して接合されるとともに、n側電極262とパッド電極231とが導電性接着層1を介して接合されている。なお、表面261aおよびn側電極262は、それぞれ、本発明の「第2主表面」および「第1導電側電極」の一例である。
また、図8に示すように、A方向に延びるパッド電極232には、平面的に見て、赤色半導体レーザ素子250(図7参照)が接合されている位置からB1方向に凸状に突出するワイヤボンド領域232aが形成されている。これにより、図5に示すように、赤色半導体レーザ素子250は、ワイヤボンド領域232aにワイヤボンディングされた金属線281を介してリード端子102に接続されている。また、A方向に延びるパッド電極233は、赤外半導体レーザ素子270が接合されている位置からB2方向に凸状に突出するワイヤボンド領域233aが形成されている。ここで、ワイヤボンド領域233aは、p側パッド電極17上に絶縁膜240を介して形成され、p側パッド電極17と絶縁されている。これにより、赤外半導体レーザ素子270は、ワイヤボンド領域233aにワイヤボンディングされた金属線282を介してリード端子101に接続されている。また、図5に示すように、2波長半導体レーザ素子295は、パッド電極231にワイヤボンディングされた金属線283を介して基台105に接続されている。ここで、パッド電極231は、電流ブロック層216のB1側の端部でかつA1側の端部に矩形状に形成されている。
また、青紫色半導体レーザ素子210は、p側パッド電極17のワイヤボンド領域17aにワイヤボンディングされた金属線284を介してリード端子103に接続されるとともに、n側電極18(図6参照)が導電性接着層3(図6参照)を介して基台105(図6参照)に電気的に接続されている。
また、青紫色半導体レーザ素子210、赤色半導体レーザ素子250および赤外半導体レーザ素子270には、図5に示すように、共振器方向(A方向)の両端部に、光出射面210a、250aおよび270aと、光反射面210b、250bおよび270bとがそれぞれ形成されている。
図9は、図5に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。次に、図6、図8および図9を参照して、第2実施形態による半導体レーザ装置200の製造プロセスについて説明する。
まず、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより、リッジ220が一方に寄せられた青紫色半導体レーザ素子210(図6参照)を形成する。その後、図8に示すように、ワイヤボンド領域17aが露出するように、p側パッド電極17上と電流ブロック層216の一部分上に絶縁膜240を形成する。その後、絶縁膜240と電流ブロック層216の所定の領域上を覆うようにパッド電極231、232および233をパターニングする。
次に、図9に示すように、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより、n型GaAs基板261の上面上に、所定の間隔を隔てて離間するように赤色半導体レーザ素子250と赤外半導体レーザ素子270とを形成することによりモノリシック型の2波長半導体レーザ素子295が形成されたウェハを作製する。
ここで、第2実施形態の製造プロセスでは、p型クラッド層254からn型クラッド層252に向かってエッチングを行うことにより、底部がn型GaAs基板261まで達する段差部250cを形成する。これにより、段差部250cの底部には、n型GaAs基板261の表面261aが露出する。
その後、真空蒸着法を用いて、n型GaAs基板261の表面261a上にn側電極262を形成する。また、リッジ255の上側の表面254aおよびリッジ275の上側の表面274a、および、電流ブロック層256および276の上面を覆うように、p側パッド電極57および77をそれぞれ形成する。
その後、青紫色半導体レーザ素子210が形成されたウェハと、2波長半導体レーザ素子295が形成されたウェハとを、パッド電極232およびp側パッド電極57、および、パッド電極233およびp側パッド電極77をそれぞれ対向させながら接合する。これにより、赤色半導体レーザ素子250のp側パッド電極57とパッド電極232とが導電性接着層1により電気的に接続されるとともに、赤外半導体レーザ素子270のp側パッド電極77とパッド電極233とが導電性接着層1により電気的に接続される。
この際、第2実施形態では、図6に示すように、2波長半導体レーザ素子295のn側電極262とパッド電極231とが対向するので、n側電極262とパッド電極231とが導電性接着層2により電気的に接続される。なお、第2実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。また、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図10〜図13は、それぞれ、本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図および断面図である。図10〜図13を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、青紫色半導体レーザ素子310のリッジ320が形成される半導体層の両側(B方向)に、底部がn型GaN基板311の内部まで達する段差部321および322をそれぞれ形成した後に、段差部321の底部に赤色半導体レーザ素子50を接合するとともに、段差部322の底部に赤外半導体レーザ素子70を接合して3波長半導体レーザ素子部390を形成する場合について説明する。なお、青紫色半導体レーザ素子310は、本発明の「第1半導体レーザ素子」の一例である。なお、図11は、図10の3000−3000線に沿った断面を示している。また、図12は、図10の3100−3100線に沿った断面を示している。また、図13は、半導体レーザ装置300から赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を取り除いた場合の青紫色半導体レーザ素子310の表面の様子を示している。
本発明の半導体レーザ装置300では、図11に示すように、青紫色半導体レーザ素子310上に、赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を導電性接着層1および2を介して接合している。
ここで、第3実施形態では、リッジ320が形成される半導体層の両側に、底部321aおよび322aがn型GaN基板311の内部まで達する段差部321および322がそれぞれ形成されている。また、段差部321および322の表面(n型GaN基板311の表面)の所定領域と半導体層の両側面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層316が形成されている。
また、図12に示すように、青紫色半導体レーザ素子310の側面からB方向に約50μmの幅で、かつ、光反射面310bからA方向に約350μmの幅を有し、上面に電流ブロック層316が形成されていないn型GaN基板311の矩形領域上には、n型GaN基板311に接触するようにパッド電極331および333が形成されるとともに、電流ブロック層316の上面の略L字型の領域上には、パッド電極332および334が形成されている。なお、パッド電極331および333は、それぞれ、本発明の「第1パッド電極」の一例であり、パッド電極332および334は、それぞれ、本発明の「第2パッド電極」の一例である。
具体的には、図13に示すように、A方向に延びるパッド電極332は、平面的に見て、赤色半導体レーザ素子50が接合されている位置からB1方向に凸状に突出するワイヤボンド領域332aが形成されている。また、パッド電極334は、赤外半導体レーザ素子70が接合されている位置からB2方向に凸状に突出するワイヤボンド領域334aが形成されている。
これにより、図10に示すように、青紫色半導体レーザ素子310は、p側パッド電極17のワイヤボンド領域17aにワイヤボンディングされた金属線381を介してリード端子101に接続されるとともに、n側電極18(図11参照)が導電性接着層3を介して基台105に電気的に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子50は、ワイヤボンド領域332aにワイヤボンディングされた金属線382を介してリード端子102に接続されるとともに、赤外半導体レーザ素子70は、ワイヤボンド領域334aにワイヤボンディングされた金属線383を介してリード端子103に接続されている。
なお、第3実施形態による半導体レーザ装置300のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
図14は、図10に示した第3実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。次に、図3、図10および図12〜図14を参照して、第3実施形態による半導体レーザ装置300の製造プロセスについて説明する。
まず、上記第1実施形態と同様の製造プロセスにより、ウェハ状態の青紫色半導体レーザ素子310を形成する。この際、図14に示すように、p型クラッド層14にリッジ320を形成した状態で、半導体層の所定の領域をエッチングすることにより、底部321aおよび322aがn型GaN基板311の内部まで達する段差部321および322を形成する。また、段差部321および322は、A方向(図13参照)に沿って延びるように形成される。その後、段差部321および322の表面(n型GaN基板311の表面)の所定領域と半導体層の両側面とを覆うように電流ブロック層316を形成する。
その後、図14に示すように、真空蒸着法を用いて、電流ブロック層316の所定の領域上を覆うように、パッド電極331〜334をパターニングする。
その後、上記第1実施形態と同様の製造プロセスを用いて、青紫色半導体レーザ素子310(図12参照)が形成されたウェハと、2波長半導体レーザ素子95(図3参照)が形成されたウェハとを、パッド電極332およびp側パッド電極57、および、パッド電極334およびp側パッド電極77をそれぞれ対向させながら接合する。これにより、赤色半導体レーザ素子50のp側パッド電極57とパッド電極332とが導電性接着層1により電気的に接続されるとともに、赤外半導体レーザ素子70のp側パッド電極77とパッド電極334とが導電性接着層1により電気的に接続される。
この際、第3実施形態では、赤色半導体レーザ素子50のn側電極58とパッド電極331とが対向するとともに、赤外半導体レーザ素子70のn側電極78とパッド電極333とが対向するので、n側電極58および78、および、パッド電極331および333が、それぞれ、導電性接着層2により電気的に接続される。
なお、第3実施形態のその他の製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。このようにして、第3実施形態による半導体レーザ装置300(図10参照)が形成される。
第3実施形態では、上記のように、赤色半導体レーザ素子50の活性層53、赤外半導体レーザ素子70の活性層73および青紫色半導体レーザ素子310の活性層13を、略同一の面内(各半導体層の厚み方向(図11のC1方向)の半導体レーザ装置300の上面からの距離Hが略等しい位置)にB方向に約30μmの距離を隔てて配置することによって、各半導体レーザ素子(50、70および310)の発光領域を、略同一の平面に沿って配置することができるので、各半導体レーザ素子(50、70および310)の出射光を略同一直線状に並べた状態で出射させることができる。これにより、この半導体レーザ装置300を光ディスク用ピックアップ装置に適用した場合、光学系の設計を容易に行うことができる。
(第4実施形態)
図15は、本発明の第4実施形態によるRGB3波長半導体レーザ装置の構造を示した正面図である。図15を参照して、この第4実施形態では、上記第1〜第3実施形態と異なり、赤色半導体レーザ素子50を、緑色半導体レーザ素子410および青色半導体レーザ素子420からなるモノリシック型の2波長半導体レーザ素子495の上面上に接合してRGB3波長半導体レーザ素子部490を形成する場合について説明する。なお、2波長半導体レーザ素子495は、本発明の「第1半導体レーザ素子」の一例である。
本発明の半導体レーザ素子400は、図15に示すように、緑色半導体レーザ素子410および青色半導体レーザ素子420からなるモノリシック型の2波長半導体レーザ素子495上に、赤色半導体レーザ素子50を導電性接着層1および2を介して接合している。
ここで、第4実施形態では、図15に示すように、2波長半導体レーザ素子495のB1側の電流ブロック層416の上面上に、リッジ401側から順に、Auなどからなるパッド電極432および431が約20μmの間隔を隔てて形成されている。これにより、赤色半導体レーザ素子50は、パッド電極431および432が設けられた位置において2波長半導体レーザ素子495に接合されている。なお、パッド電極431および432は、それぞれ、本発明の「第1パッド電極」および「第2パッド電極」の一例である。
また、図15に示すように、緑色半導体レーザ素子410は、n型GaN基板411の上面上に、n型AlGaNからなるn型クラッド層412、活性層413、p型AlGaNからなるp型クラッド層414およびp側オーミック電極層415が形成されている。また、青色半導体レーザ素子420は、n型GaN基板411の上面上に、n型AlGaNからなるn型クラッド層422、活性層423、p型AlGaNからなるp型クラッド層424およびp側オーミック電極層425が形成されている。
また、緑色半導体レーザ素子410のp型クラッド層414の平坦部の上面およびリッジ401の側面と、青色半導体レーザ素子420のp型クラッド層424の平坦部の上面およびリッジ421の側面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層416が形成されている。また、リッジ421から見てp型クラッド層424のB2方向側の下面上を覆うように電流ブロック層426が形成されている。また、緑色半導体レーザ素子410のリッジ401および電流ブロック層416の上面を覆うようにp側パッド電極417が形成されている。また、青色半導体レーザ素子420のリッジ421、電流ブロック層416および426の上面を覆うようにp側パッド電極427が形成されている。
また、図15に示すように、緑色半導体レーザ素子410は、p側パッド電極417にワイヤボンディングされた金属線481を介してリード端子に接続されるとともに、青色半導体レーザ素子420は、p側パッド電極427にワイヤボンディングされた金属線482を介してリード端子に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子50は、パッド電極432にワイヤボンディングされた金属線483を介してリード端子に接続されるとともに、パッド電極431のワイヤボンド領域431aにワイヤボンディングされた金属線484を介して基台105に電気的に固定される。ここで、パッド電極432のワイヤボンド部は、p側パッド電極417側に延びたパッド電極432の一部に形成され、ワイヤボンド領域431aは、2波長半導体レーザ素子495の側面側に延びたパッド電極431の一部分に形成される。また、2波長半導体レーザ素子495のn側電極418は、導電性接着層3を介して基台105に電気的に接続されている。
なお、第4実施形態による半導体レーザ素子400のその他の構造および製造プロセスは、上記第1実施形態と同様である。また、第4実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、3波長半導体レーザ素子部90を導電性接着層3を介して台座91に直接固定した例について示したが、本発明はこれに限らず、上記第2〜第4実施形態と同様に、3波長半導体レーザ素子部90を導電性接着層3を介して基台105に接合するとともに、基台105を導電性接着層を介して台座91に固定してもよい。
また、上記第1および第3実施形態では、青紫色半導体レーザ素子10(310)上に赤色半導体レーザ素子50および赤外半導体レーザ素子70を接合して3波長半導体レーザ素子部90(390)を形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、青紫色半導体レーザ素子上に赤色半導体レーザ素子または赤外半導体レーザ素子のいずれか1つを接合して2波長半導体レーザ素子部を形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の第2半導体レーザ素子としてPやAsを含む化合物半導体からなる赤色半導体レーザ素子や赤外半導体レーザ素子を形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、第2半導体レーザ素子をSbを含む化合物半導体によって形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合する際、第2半導体レーザ素子のn側電極(58や78など)がp側パッド電極(57や77など)を挟んで第1半導体レーザ素子のリッジから遠い側に配置されるように第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合した例について示したが、本発明はこれに限らず、第2半導体レーザ素子のn側電極(58や78など)がp側パッド電極(57や77など)よりも第1半導体レーザ素子のリッジに近い側に配置されるように第2半導体レーザ素子を第1半導体レーザ素子に接合してもよい。
また、上記第2実施形態では、2波長半導体レーザ素子295を青紫色半導体レーザ素子210の片側の電流ブロック層216上に接合した例について示したが、本発明はこれに限らず、2波長半導体レーザ素子のn型GaAs基板261が青紫色半導体レーザ素子のリッジ上を跨ぐようにして2波長半導体レーザ素子を青紫色半導体レーザ素子上に接合するようにしてもよい。
また、上記第1、第3および第4実施形態では、赤色(赤外)半導体レーザ素子のp型クラッド層からn型コンタクト層の主表面まで達する段差部を形成してこの段差部の底部上にn側電極(58や78など)を形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、赤色(赤外)半導体レーザ素子のp型クラッド層からn型クラッド層の主表面まで達する段差部を形成してこの段差部の底部上にn側電極を形成してもよい。
また、上記第2〜第4実施形態では、3波長半導体レーザ素子部が接合される基台105を、AlNからなる基板により構成した例について示したが、本発明はこれに限らず、基台105を、FeやCuなどからなる熱伝導率の良好な導電材料を用いて構成してもよい。
また、上記第4実施形態では、緑色半導体レーザ素子および青色半導体レーザ素子を共に共通のn型GaN基板411上に形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、緑色半導体レーザ素子および青色半導体レーザ素子を共に共通のn型GaN層などの半導体層上に形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、平坦な活性層上に、リッジを有する上部クラッド層を形成し、誘電体のブロック層をリッジの側面に形成したリッジ導波型半導体レーザを形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、半導体のブロック層を有するリッジ導波型半導体レーザや、埋め込みヘテロ構造(BH)の半導体レーザや、平坦な上部クラッド層上にストライプ状の開口部を有する電流ブロック層を形成した利得導波型の半導体レーザを形成してもよい。
本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した正面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図5に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図5に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図5に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図5に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図10に示した第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図10に示した第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図10に示した第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図10に示した第3実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 本発明の第4実施形態によるRGB3波長半導体レーザ装置の構造を示した正面図である。
符号の説明
1、2 導電性接着層
10、210、310 青紫色半導体レーザ素子(第1半導体レーザ素子)
31、33、231、331、333、431 パッド電極(第1パッド電極)
32、34、232、233、332、334、432 パッド電極(第2パッド電極)
50 赤色半導体レーザ素子(第2半導体レーザ素子)
50c、70c、250c、321、322 段差部
51、71 n型コンタクト層(第1導電型半導体)
51a 71a、261a 表面(第2主表面)
52、72、252、272 n型クラッド層(第1導電型半導体)
53、73、253、273 活性層
54、74、254、274 p型クラッド層(第2導電型半導体)
54a、74a、254a、274a 表面(第1主表面)
57、77 p側パッド電極(第2導電側電極)
58、78、262 n側電極(第1導電側電極)
61 n型GaAs基板(成長用基板)
70 赤外半導体レーザ素子(第2半導体レーザ素子)
261 n型GaAs基板(第1導電型半導体、成長用基板)
295 2波長半導体レーザ素子(第2半導体レーザ素子)
495 2波長半導体レーザ素子(第1半導体レーザ素子)

Claims (6)

  1. 第1半導体レーザ素子と、
    前記第1半導体レーザ素子の表面上に接合されるとともに、前記第1半導体レーザ素子に接合される側とは反対側から、P、AsおよびSbの少なくともいずれかを含むIII−V族半導体からなる第1導電型半導体と活性層と第2導電型半導体とがこの順に形成され、前記第1半導体レーザ素子と異なる発振波長を有する第2半導体レーザ素子とを備え、
    前記第2半導体レーザ素子は、前記第2導電型半導体の前記第1半導体レーザ素子に接合される側に設けられた第1主表面と、前記第1導電型半導体に前記第1主表面と同じ側に設けられた第2主表面と、前記第2主表面上に形成された第1導電側電極と、前記第1主表面上に形成された第2導電側電極とを含む、半導体レーザ装置。
  2. 前記第2半導体レーザ素子には、前記第2導電型半導体の前記第1主表面側から前記第1導電型半導体の前記第2主表面まで達する段差部が形成されており、
    前記第1導電側電極は、前記段差部の底部に位置する前記第2主表面上に形成されている、請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1半導体レーザ素子の表面上に形成され、前記第2半導体レーザ素子の前記第1導電側電極に導電性接着層により電気的に接続される第1パッド電極と、
    前記第1半導体レーザ素子の表面上に前記第1パッド電極と電気的に分離するように形成され、前記第2半導体レーザ素子の前記第2導電側電極に導電性接着層により電気的に接続される第2パッド電極とをさらに備える、請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 第1半導体レーザ素子を形成する工程と、
    成長用基板の表面上に、P、AsおよびSbの少なくともいずれかを含むIII−V族半導体からなる第1導電型半導体と活性層と第2導電型半導体とをこの順に形成するとともに前記第2導電型半導体の前記第1半導体レーザ素子に接合される側に設けられた第1主表面と、前記第1導電型半導体に前記第1主表面と同じ側に設けられた第2主表面とを有し、前記第1半導体レーザ素子と異なる発振波長を有する第2半導体レーザ素子を形成する工程と、
    前記第2半導体レーザ素子を前記第1半導体レーザ素子に接合する工程とを備え、
    前記第2半導体レーザ素子を形成する工程は、前記第2主表面上に第1導電側電極を形成する工程と、前記第1主表面上に第2導電側電極を形成する工程とを含み、
    前記第2半導体レーザ素子を前記第1半導体レーザ素子に接合する工程は、前記第2半導体レーザ素子の前記第1導電側電極および前記第2導電側電極が設けられた側を前記第1半導体レーザ素子に接合する工程を含む、半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 前記第1導電側電極を形成する工程は、前記第2導電型半導体の前記第1主表面側から前記第1導電型半導体に向かってエッチングすることにより前記第1導電型半導体の前記第2主表面を露出させる工程と、前記露出された第2主表面上に前記第1導電側電極を形成する工程とを含む、請求項4に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 前記第2半導体レーザ素子を形成する工程は、前記第2半導体レーザ素子を前記第1半導体レーザ素子に接合する工程に先立って、前記第1主表面上に形成された前記第2導電側電極、または、前記第2主表面上に形成された前記第1導電側電極の少なくとも一方を合金化する工程を含む、請求項4または5に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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