JP2010062245A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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広樹 大保
Masayuki Hata
雅幸 畑
Yasuyuki Bessho
靖之 別所
Yasumitsu Kuno
康光 久納
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Abstract

【課題】半導体レーザ素子部への熱的および機械的な影響が大きくなるのを抑制することが可能な半導体レーザ装置を提供する。
【解決手段】この半導体レーザ装置100は、n型GaN基板11およびn型クラッド層12と、活性層13と、p型クラッド層14とが順に形成された青紫色半導体レーザ素子部10と、青紫色半導体レーザ素子部10の上面に接合され、青紫色半導体レーザ素子部10側からp型クラッド層21および31と、活性層22および32と、n型クラッド層23および33とが順に積層する赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30と、n型GaN基板11およびn型クラッド層12側とn型クラッド層23および33とを上面側から電気的に接続する導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に、第1半導体レーザ素子部と第2半導体レーザ素子部とが設けられた半導体レーザ装置に関する。
従来、第1半導体レーザ素子部と第2半導体レーザ素子部とが設けられた半導体レーザ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1には、導電性を有するステム(基台)と、ステムの上面上に配置された基板の表面上に形成された青紫色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)と、n側電極が上面に位置するように配置され、基板の表面上に絶縁層を介して接合されている赤色半導体レーザ素子部および赤外半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部)と、複数のワイヤとを備えた半導体レーザ装置が開示されている。この半導体レーザ装置では、青紫色半導体レーザ素子部の基板の下面に形成されたn側電極がステムの上面と電気的に接続されている。また、赤色半導体レーザ素子部のn側電極および赤外半導体レーザ素子部のn側電極は、それぞれ、ワイヤによってステムの上面と電気的に接続されている。これにより、半導体レーザ装置は、各半導体レーザ素子部の互いのn側電極が共通の端子に接続される状態(カソードコモン)になるように構成されている。
特開2006−128602号公報
しかしながら、特許文献1に開示された半導体レーザ装置では、カソードコモンにする際に、赤色半導体レーザ素子部のn側電極および赤外半導体レーザ素子部のn側電極とステムとを、それぞれ、ワイヤによって電気的に接続する必要があるため、ワイヤの数が増加するという不都合がある。このため、ワイヤの接続位置が多くなるため、複数のワイヤを赤色半導体レーザ素子部のn側電極および赤外半導体レーザ素子部のn側電極に対してワイヤボンディングする際に、半導体レーザ素子部への熱的および機械的な影響が大きくなるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、半導体レーザ素子部への熱的および機械的な影響が大きくなるのを抑制することが可能な半導体レーザ装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による半導体レーザ装置は、第1導電型の第1半導体層と、第1活性層と、第2導電型の第2半導体層とが順に形成された第1半導体レーザ素子部と、第1半導体レーザ素子部の第2半導体層側である上面に接合され、第1半導体レーザ素子部側から第2導電型の第3半導体層と、第2活性層と、第1導電型の第4半導体層とが順に積層するように設けられた第2半導体レーザ素子部と、第1半導体層側と第4半導体層とを上面側から電気的に接続する導電層とを備える。
この第1の局面による半導体レーザ装置では、上記のように、第1半導体層側と第4半導体層とを上面側から電気的に接続する導電層を備えることによって、第1半導体層側と第4半導体層とを電気的に接続するためのワイヤを別途必要としない。これにより、半導体レーザ装置におけるワイヤの数を減少させることができるので、ワイヤボンディングする際に、第1半導体レーザ素子部および第2半導体レーザ素子部への熱的および機械的な影響が大きくなるのを抑制することができる。これにより、第1半導体レーザ素子部および第2半導体レーザ素子部における不具合の発生を減少させることができる。また、導電層を設けることによって、半導体レーザ装置におけるワイヤを接続するための領域を小さくすることができるので、半導体レーザ装置が大型化するのを抑制することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第1半導体層は、上面と反対側に導電性基板を含む。このように構成すれば、導電性基板は、第1半導体層と電気的に接続されるので、導電層および導電性基板によって、第1半導体レーザ素子部の第1導電型の第1半導体層および第2半導体レーザ素子部の第1導電型の第4半導体層との第1導電型の電極を共通化することができる。なお、第1半導体層を導電性基板のみで構成してもよい。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第1半導体レーザ素子部には、上面から少なくとも第1活性層を貫通して第1半導体層まで延びる第1孔部が設けられ、導電層は、第4半導体層と電気的に接続する導電膜と、導電膜と第1半導体層とを電気的に接続するように第1孔部の内部に埋め込まれる第1導電材とを含む。このように構成すれば、導電膜および第1導電材を用いて、容易に、第1半導体層側と第4半導体層とを電気的に接続することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第1半導体層の上面と反対側の面に配置される電極をさらに備え、第1半導体レーザ素子部には、第1半導体レーザ素子部を貫通する第2孔部が設けられ、導電層は、第4半導体層と電気的に接続する導電膜と、導電膜と電極とを電気的に接続するように第2孔部の内部に埋め込まれる第2導電材とを含む。このように構成すれば、第1導電型の電極と第4半導体層とを直接的に接続することができるので、第2半導体レーザ素子部に印加する電圧をより正確に制御することができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、第1半導体レーザ素子部の発光点は、第1半導体レーザ素子部の中央近傍に設けられているとともに、導電層は、第1半導体レーザ素子部の端部近傍に設けられている。このように構成すれば、導電層と第1半導体レーザ素子部の発光点との距離を大きくすることができる。これにより、第1半導体レーザ素子部の発光点において、導電層を形成する際に発生する熱的および機械的な影響を軽減することができるので、第1半導体レーザ素子部における不具合の発生を減少させることができる。
上記第1の局面による半導体レーザ装置において、好ましくは、上面に接合され、第1半導体レーザ素子部側から第2導電型の第5半導体層と、第3活性層と、第1導電型の第6半導体層とが順に積層するように設けられた第3半導体レーザ素子部をさらに備える。このように構成すれば、3つの半導体レーザ素子部を集積化した半導体レーザ装置において、第1半導体層側と第4半導体層とを電気的に接続するためのワイヤを別途必要としない。これにより、半導体レーザ装置におけるワイヤの数を減少させることができるので、ワイヤボンディングする際に、第1半導体レーザ素子部および第2半導体レーザ素子部への熱的および機械的な影響が大きくなるのを抑制することができる。これにより、第1半導体レーザ素子部および第2半導体レーザ素子部における不具合の発生を減少させることができる。また、導電層を設けることによって、半導体レーザ装置におけるワイヤを接続するための領域を小さくすることができるので、3つの半導体レーザ素子部を集積化した半導体レーザ装置が大型化するのを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。図2は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置を示した断面図である。まず、図1および図2を参照して、本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置100の構造について説明する。
本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置100では、図1および図2に示すように、約405nmの発振波長を有する青紫色半導体レーザ素子部10と、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子部20と、約780nmの発振波長を有する赤外半導体レーザ素子部30とからなる3波長半導体レーザ素子部90が、Auなどからなる金属層1を介して放熱体91上に固定されている。また、赤色半導体レーザ素子部20は、青紫色半導体レーザ素子部10のY1方向側の上面上に接合されている。また、赤外半導体レーザ素子部30は、青紫色半導体レーザ素子部10のY2方向側の上面上に接合されている。なお、青紫色半導体レーザ素子部10は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例であり、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30は、本発明の「第2半導体レーザ素子部」および「第3半導体レーザ素子部」の一例である。
また、図1および図2に示すように、半導体レーザ装置100には、図示しないリード端子と3波長半導体レーザ素子部90および金属層1とを接続するためのワイヤ92、93、94(図1参照)および95(図1参照)が設けられている。具体的には、ワイヤ92は、金属層1の上面にワイヤボンディングされている。また、ワイヤ93は、青紫色半導体レーザ素子部10の後述するp側パッド電極18の上面にワイヤボンディングされている。また、図1に示すように、ワイヤ94は、後述する電極層3のワイヤボンディング領域3aにワイヤボンディングされている。また、ワイヤ95は、後述する電極層7のワイヤボンディング領域7aにワイヤボンディングされている。また、ワイヤ92は、ステム(図示せず)に導通するリード端子(負極端子:図示せず)に接続されるとともに、ワイヤ93、94および95は、それぞれ、ステム(図示せず)と電気的に絶縁されたリード端子(正極端子:図示せず)に接続されるように構成されている。
また、図2に示すように、青紫色半導体レーザ素子部10は、導電性を有するn型GaN基板11の略中央部の上面上に、n型AlGaNからなるn型クラッド層12と、In組成の割合が大きいGaInNからなる障壁層(図示せず)とIn組成の割合が小さいGaInNからなる井戸層(図示せず)とが交互に積層された多重量子井戸(MQW)構造を有する活性層13と、p型AlGaNからなるp型クラッド層14とが順に積層された構造を有している。なお、活性層13は、単層または単一量子井戸(SQW)構造などにより構成されてもよい。また、活性層13とn型クラッド層12およびp型クラッド層14との間に、それぞれ、光ガイド層やキャリヤブロック層を設けてもよい。また、n型GaN基板11は、本発明の「第1半導体層」および「導電性基板」の一例である。また、n型クラッド層12は、本発明の「第1半導体層」の一例であり、活性層13は、本発明の「第1活性層」の一例であり、p型クラッド層14は、本発明の「第2半導体層」の一例である。
また、p型クラッド層14は、青紫色半導体レーザ素子部10のY方向における中央部近傍に形成された凸状のリッジ部14aと、リッジ部14aの両側(Y方向)に延びる平坦部とを有している。このリッジ部14aによって、光導波路が構成される。また、図1に示すように、リッジ部14aは、共振器方向(X方向)に沿って延びるように形成されている。また、図2に示すように、青紫色半導体レーザ素子部10の発光点は、リッジ部14aの下方の活性層13に位置するように構成されている。これにより、青紫色半導体レーザ素子部10の発光点は、n型GaN基板11の中央近傍に位置するように構成されている。
また、青紫色半導体レーザ素子部10のY1方向の端部近傍およびY2方向の端部近傍には、それぞれ、直径約10μmの貫通孔15aおよび15bが形成されている。なお、貫通孔15aおよび15bの直径は、それぞれ、約2μm〜約50μmの範囲の直径を有するように構成してもよい。また、貫通孔15aおよび15bは、それぞれ、青紫色半導体レーザ素子部10のp型クラッド層14の上面14bからn型GaN基板11の上面11aまで、Z方向に延びるように形成されている。また、p型クラッド層14の上面14bと、リッジ部14aの側面と、貫通孔15aおよび15bの内周面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層16が形成されている。
ここで、第1実施形態では、青紫色半導体レーザ素子部10の電流ブロック層16の貫通孔15aおよび15bを覆う部分には、それぞれ、n型GaN基板11の上面11aに達する貫通孔16aおよび16bが形成されている。また、貫通孔16aおよび16bの中には、それぞれ、導電材17aおよび17bが埋め込まれている。この導電材17aおよび17bは、半田または導電性ペーストなどの材料からなる。ここで、半田や導電性ペーストとして、AuSn、AuGe、InSn、SnAgCu、SnAgBi、SnAgCuBi、SnAgBiIn、SnZn、SnCu、SnBiおよびSnZnBiなどからなるものを用いることが可能である。また、n型GaN基板11の上面11aの導電材17aおよび17bが接続される部分には、それぞれ、Auなどからなるコンタクト電極層17cおよび17dが形成されている。コンタクト電極層17cおよび17dは、導電材17aおよび17bとn型GaN基板11との電気的な接続を良好にするために設けられている。なお、導電材17aおよび17bと青紫色半導体レーザ素子部10とは、電流ブロック層16によって絶縁されているとともに、コンタクト電極層17cおよび17dと青紫色半導体レーザ素子部10とは、電流ブロック層16によって絶縁されている。なお、貫通孔16aおよび16bは、本発明の「第1孔部」の一例である。また、導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとは、それぞれ、本発明の「導電層」、「第1導電材」の一例である。
また、第1実施形態では、導電材17aおよび17bの上面は、電流ブロック層16の上面と略同一の高さを有している。これにより、導電材17aおよび17bは、それぞれ、上面(Z1方向側の面)において後述する導電膜5と電気的に接続されるように構成されているとともに、下面(Z2方向側の面)においてn型GaN基板11の上面11aのコンタクト電極層17cおよび17dと電気的に接続されるように構成されている。
また、リッジ部14aの上面には、Auなどからなるp側パッド電極18が形成されている。また、n型GaN基板11の下面上に、Auなどからなるn側電極19が形成されている。また、n側電極19は、金属層1を介してワイヤ92と電気的に接続されている。なお、p型クラッド層14とp側パッド電極18との間にコンタクト層を設けてもよい。その際、コンタクト層は、p型クラッド層14よりもバンドギャップが小さいほうが好ましい。
また、赤色半導体レーザ素子部20は、p型AlGaInPからなるp型クラッド層21と、AlGaInPからなる障壁層(図示せず)とGaInPからなる井戸層(図示せず)とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層22と、n型AlGaInPからなるn型クラッド層23とが順に積層された構造を有している。なお、活性層22は、単層またはSQW構造などにより構成されてもよい。なお、p型クラッド層21は、本発明の「第3半導体層」および「第5半導体層」の一例であり、n型クラッド層23は、本発明の「第4半導体層」および「第6半導体層」の一例である。
また、p型クラッド層21は、赤色半導体レーザ素子部20の略中央に形成された凸状のリッジ部21aと、リッジ部21aの両側(Y方向)に延びる平坦部とを有している。このリッジ部21aによって、光導波路が構成される。また、図1に示すように、リッジ部21aは、共振器方向(X方向)に沿って延びるように形成されている。
また、図2に示すように、p型クラッド層21の平坦部の下面(Z2方向側の面)とリッジ部21aの側面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層24が形成されている。また、p型クラッド層21および電流ブロック層24の下面上には、Auなどからなるp側電極25が形成されている。また、n型クラッド層23の上面上に、Auなどからなるn側電極26が形成されている。
また、p側電極25は、半田または導電性ペーストなどからなる導電性接着層2を介して、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)のY1方向の上面に形成された電極層3に接合されている。また、図1および図2に示すように、赤色半導体レーザ素子部20、導電性接着層2および電極層3の側面を覆うように絶縁膜4が形成されている。また、図1に示すように、電極層3は、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面に、ワイヤ94が電気的に接続されているワイヤボンディング領域3aを有する。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、赤色半導体レーザ素子部20のn側電極26の上面上から赤色半導体レーザ素子部20のY1方向側の側面上に形成されるとともに、青紫色半導体レーザ素子部10のp型クラッド層14の上面に形成された電流ブロック層16の上面まで延びる、Auなどからなる導電膜5が形成されている。この導電膜5の下部は、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面において、導電材17aと電気的に接続されるように構成されている。これによって、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23は、n側電極26、導電膜5および導電材17aを介して、n型GaN基板11と電気的に接続されている。なお、導電膜5は、本発明の「導電層」の一例である。
また、赤外半導体レーザ素子部30は、p型AlGaAsからなるp型クラッド層31と、Al組成の割合が大きいAlGaAsからなる障壁層(図示せず)とAl組成の割合が小さいAlGaAsからなる井戸層(図示せず)とが交互に積層されたMQW構造を有する活性層32と、n型AlGaAsからなるn型クラッド層33とが順に積層された構造を有している。なお、活性層32は、単層またはSQW構造などにより構成されてもよい。なお、p型クラッド層31は、本発明の「第3半導体層」および「第5半導体層」の一例であり、n型クラッド層33は、本発明の「第4半導体層」および「第6半導体層」の一例である。
また、p型クラッド層31は、赤外半導体レーザ素子部30の略中央部に形成された凸状のリッジ部31aと、リッジ部31aの両側(Y方向)に延びる平坦部とを有している。このリッジ部31aによって、光導波路が構成される。また、図1に示すように、リッジ部31aは、共振器方向(X方向)に沿って延びるように形成されている。
また、図2に示すように、p型クラッド層31の平坦部の下面(Z2方向側の面)とリッジ部31aの側面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層34が形成されている。また、p型クラッド層31および電流ブロック層34の下面上には、Auなどからなるp側電極35が形成されている。また、n型クラッド層33の上面上に、Auなどからなるn側電極36が形成されている。
また、p側電極35は、半田または導電性ペーストなどからなる導電性接着層6を介して、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)のY2方向側の上面に形成された電極層7に接合されている。また、図1および図2に示すように、赤外半導体レーザ素子部30、導電性接着層6および電極層7の側面を覆うように絶縁膜8が形成されている。また、図1に示すように、電極層7は、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面に、ワイヤ95が電気的に接続されているワイヤボンディング領域7aを有する。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、赤外半導体レーザ素子部30のn側電極36の上面上から赤外半導体レーザ素子部30のY2方向側の側面上に形成されるとともに、青紫色半導体レーザ素子部10のp型クラッド層14の上面に形成された電流ブロック層16の上面まで延びる、Auなどからなる導電膜9が形成されている。この導電膜9の下部は、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面において、導電材17bと電気的に接続されるように構成されている。これによって、赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33は、n側電極36、導電膜9および導電材17bを介して、n型GaN基板11と電気的に接続されている。なお、導電膜9は、本発明の「導電層」の一例である。
また、第1実施形態では、上記したように、青紫色半導体レーザ素子部10のn型GaN基板11と、赤色半導体レーザ素子部20のn側電極26および赤外半導体レーザ素子部30のn側電極36とは、電気的に接続されている。これにより、3波長半導体レーザ素子部90のn側電極(n側電極19、26および36)が、ワイヤ92を介して、共通の図示しない端子に接続される状態(カソードコモン)になるように構成されている。
また、図1に示すように、3波長半導体レーザ素子部90を構成する青紫色半導体レーザ素子部10、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30には、共振器方向(X方向)の両端部に、光出射面10a、20aおよび30aと、光反射面10b、20bおよび30bとがそれぞれ形成されている。
また、各半導体レーザ素子部の光出射面10a、20aおよび30aには、低反射率の誘電体多層膜(図示せず)が形成されているとともに、光反射面10b、20bおよび30bには、高反射率の誘電体多層膜(図示せず)が形成されている。ここで、誘電体多層膜として、GaN、AlN、BN、Al、SiO、ZrO、Ta、Nb、TiO、La、SiNおよびMgFや、これらの混成比の異なる材料であるTiやNbなどからなる多層膜を用いることが可能である。
図3〜図8は、図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。次に、図1〜図8を参照して、第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスについて説明する。
第1実施形態による半導体レーザ装置100の製造プロセスでは、図3に示すように、n型GaN基板11の上面上に、n型クラッド層12、活性層13およびp型クラッド層14を順次形成する。その後、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術とによって、p型クラッド層14にリッジ部14aを形成するとともに、n型クラッド層12、活性層13およびp型クラッド層14を貫通するように貫通孔15aおよび15bを形成する。また、貫通孔15aおよび15bは、レーザを用いて形成してもよい。
ここで、第1実施形態の製造プロセスでは、図4に示すように、p型クラッド層14の上面14bと、リッジ部14aの側面と、貫通孔15aおよび15bの内周面とを覆うように電流ブロック層16を形成する。その後、フォトリソグラフィ技術とドライエッチング技術とを用いて、貫通孔15aおよび15bの軸中心に位置する電流ブロック層16の部分を除去することによって、電流ブロック層16の上面からn型GaN基板11の上面11aまで延びる貫通孔16aおよび16bをそれぞれ形成するとともに、リッジ部14aの上面に形成された電流ブロック層16を除去する。なお、貫通孔16aおよび16bは、それぞれ、レーザを用いて形成してもよい。
また、第1実施形態の製造プロセスでは、図5に示すように、真空蒸着法を用いて、貫通孔16aおよび16bの底部のn型GaN基板11の上面11a上に、それぞれ、コンタクト電極層17cおよび17dを形成する。また、真空蒸着法を用いて、p側パッド電極18をリッジ部14aの上面に形成する。そして、導電材17aおよび17bを、それぞれ、貫通孔16aおよび16bに埋め込む。この際、導電材17aおよび17bは、それぞれ、コンタクト電極層17cおよび17dと接触する。このようにして、n側電極19を除く青紫色半導体レーザ素子部10が形成されたウェハが作製される。そして、真空蒸着法を用いて、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面上に電極層3および7をそれぞれ形成する。その後、電極層3および7の上面上に導電性接着層2および6をそれぞれ形成する。
一方、図6に示すように、n型GaAs基板41の上面上に、赤外半導体レーザ素子部30となるn型クラッド層33、活性層32およびp型クラッド層31を順次形成する。その後、n型クラッド層33、活性層32およびp型クラッド層31の一部をエッチングしてn型GaAs基板41の一部を露出させて、その露出した部分の一部に、凹部41aおよび41bとなる領域を残して、赤色半導体レーザ素子部20となるn型クラッド層23、活性層22およびp型クラッド層21を順次形成する。その後、リッジ部21aおよび31aと、電流ブロック層24および34と、p側電極25および35とをそれぞれ形成する。このようにして、n側電極26および36を除く赤色・赤外2波長半導体レーザ素子部40が形成されたウェハが作製される。
その後、図7に示すように、青紫色半導体レーザ素子部10が形成されたウェハと、赤色・赤外2波長半導体レーザ素子部40が形成されたウェハとを接合する。具体的には、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上方に設けられた導電性接着層2および6と、赤色・赤外2波長半導体レーザ素子部40のp側電極25および35とをそれぞれ対向させながら接合する。次に、n型GaAs基板41を除去する。そして、真空蒸着法を用いて、n型クラッド層23および33の上面上にn側電極26および36をそれぞれ形成する。次に、図示しない絶縁膜を形成した後、絶縁膜の一部をエッチングすることによって、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30の側面を覆うように絶縁膜4および8をそれぞれ形成する。
ここで、第1実施形態の製造プロセスでは、真空蒸着法または抵抗加熱法を用いて、導電膜5を、赤色半導体レーザ素子部20のn側電極26の上面上から赤色半導体レーザ素子部20のY1方向側の側面上に形成するとともに、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面まで延びるように形成する。また、導電膜5の形成と同時に、導電膜9を、赤外半導体レーザ素子部30のn側電極36の上面上から赤外半導体レーザ素子部30のY2方向側の側面上に形成するとともに、青紫色半導体レーザ素子部10(電流ブロック層16)の上面まで延びるように形成する。その後、n型GaN基板11が所定の厚みを有するようにn型GaN基板11の下面を研磨した後、真空蒸着法を用いて、n型GaN基板11の下面上にn側電極19を形成する。これにより、図8に示すように、ウェハ状の3波長半導体レーザ素子部90が形成される。
その後、Y方向に劈開(バー状劈開)するとともに、図8に示す分割位置においてX方向(図2参照)に素子分割(チップ化)を行う。そして、各半導体レーザ素子部の光出射面10a、20aおよび30aに、低反射率の誘電体多層膜(図示せず)を形成するとともに、光反射面10b、20bおよび30bに、高反射率の誘電体多層膜(図示せず)を形成する。これにより、半導体レーザ装置100を構成する個々の3波長半導体レーザ素子部90(図2参照)が形成される。また、素子分割(チップ化)は、ドライエッチングによって行ってもよい。
その後、セラミック製のコレット(図示せず)を用いて、3波長半導体レーザ素子部90を図示しない導電性接着層を介して、金属層1(図2参照)が設けられた放熱体91(図2参照)の上面に対して押圧することにより、3波長半導体レーザ素子部90を放熱体91に固定する。
次に、図1および図2に示したように、図示しない端子と金属層1とをワイヤ92により電気的に接続する。また、図示しない端子と青紫色半導体レーザ素子部10のp側パッド電極18とをワイヤ93により電気的に接続する。また、図1に示すように、図示しない端子と電極層3のワイヤボンディング領域3aとをワイヤ94により電気的に接続する。また、図示しない端子と電極層7のワイヤボンディング領域7aとをワイヤ95により電気的に接続する。このようにして、第1実施形態による半導体レーザ装置100(図1および図2参照)が形成される。
第1実施形態では、上記のように、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33と、青紫色半導体レーザ素子部10のn型クラッド層13側とを上面側から電気的に接続する導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dを備えることによって、n型クラッド層23および33とn型クラッド層13側とを電気的に接続するためのワイヤを別途必要としない。これにより、半導体レーザ装置100におけるワイヤの数を減少させることができるので、ワイヤボンディングする際に、青紫色半導体レーザ素子部10、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30への熱的および機械的な影響が大きくなるのを抑制することができる。これにより、青紫色半導体レーザ素子部10、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30における不具合の発生を減少させることができる。また、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとが設けられる分、半導体レーザ装置100におけるワイヤを接続するための領域(ワイヤボンディング領域3aおよびワイヤボンディング領域7a)を小さくすることができるので、3つの半導体レーザ素子部を集積化した半導体レーザ装置100が大型化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、n型GaN基板11をn型クラッド層12の下面に配置することによって、n型GaN基板11は、n型クラッド層12と電気的に接続されるので、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dおよびn型GaN基板11によって、青紫色半導体レーザ素子部10のn型クラッド層12と、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33とのn側の電極を共通化(n側電極19)することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、導電層を、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33と電気的に接続する導電膜5および9と、導電膜5および9とn型GaN基板11およびn型クラッド層12とを電気的に接続するように貫通孔16aおよび16bの内部に埋め込まれる導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとを含むように構成することによって、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとを用いて、容易に、n型GaN基板11およびn型クラッド層12と、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33とを電気的に接続することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、青紫色半導体レーザ素子部10の発光点を、青紫色半導体レーザ素子部10の中央近傍に設けるとともに、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとを、青紫色半導体レーザ素子部10の端部近傍に設けることによって、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとからなる導電層と、青紫色半導体レーザ素子部10の発光点との距離を大きくすることができる。これにより、青紫色半導体レーザ素子部10の発光点において、導電膜5および9と導電材17aおよび17bとコンタクト電極層17cおよび17dとを形成する際に発生する熱的および機械的な影響を軽減することができるので、青紫色半導体レーザ素子部10における不具合の発生を減少させることができる。
(第1実施形態の変形例)
図9は、本発明の第1実施形態の変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図9を参照して、この第1実施形態の変形例による半導体レーザ装置200では、上記第1実施形態と異なり、貫通孔215aおよび215bが、それぞれ、青紫色半導体レーザ素子部10のp型クラッド層14の上面14bからn型クラッド層12の内部(底部212aおよび212b)まで形成されている場合について説明する。
本発明の第1実施形態の変形例による半導体レーザ装置200では、図9に示すように、青紫色半導体レーザ素子部10のY1方向の端部近傍およびY2方向の端部近傍には、それぞれ、貫通孔215aおよび215bが形成されている。貫通孔215aおよび215bは、それぞれ、青紫色半導体レーザ素子部10のp型クラッド層14の上面14bからn型クラッド層12の内部(底部212aおよび212b)まで、Z方向に延びるように形成されている。また、p型クラッド層14の上面14bと、リッジ部14aの側面と、貫通孔215aおよび215bの内周面とを覆うようにSiOからなる電流ブロック層216が形成されている。
ここで、第1実施形態の変形例では、青紫色半導体レーザ素子部10の電流ブロック層216の貫通孔215aおよび215bを覆う部分には、それぞれ、n型クラッド層12の内部(底部212aおよび212b)に達する貫通孔216aおよび216bが形成されている。また、貫通孔216aおよび216bの中には、それぞれ、導電材217aおよび217bが埋め込まれている。また、n型クラッド層12の内部(底部212aおよび212b)には、それぞれ、コンタクト電極層217cおよび217dが形成されている。なお、導電材217aおよび217bと青紫色半導体レーザ素子部10の活性層13とは、電流ブロック層216によって絶縁されているとともに、コンタクト電極層217cおよび217dと青紫色半導体レーザ素子部10の活性層13とは、電流ブロック層216によって絶縁されている。なお、第2実施形態による半導体レーザ装置200のその他の構造および効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。図11および図12は、本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図10〜図12を参照して、この第2実施形態による半導体レーザ装置300では、上記第1実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部390の青紫色半導体レーザ素子部310のY方向の両端部がエッチングによって除去されているとともに、導電膜305および309が、赤色半導体レーザ素子部20のn側電極26および赤外半導体レーザ素子部30のn側電極36の上面から、n型GaN基板311の上面311aまで延びている場合について説明する。
本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置300では、図10および図11に示すように、3波長半導体レーザ素子部390の青紫色半導体レーザ素子部310のY方向の両端部には、それぞれ、n型クラッド層312、活性層313およびp型クラッド層314の側端面と、n型GaN基板311の上面311aとからなる段差部310cが形成されている。また、図11に示すように、p型クラッド層314の平坦部の上面314bと段差部310cの一部とを覆うように、電流ブロック層316が形成されている。この電流ブロック層316により、n型クラッド層312、活性層313およびp型クラッド層314の側端面は、n型GaN基板311と絶縁されている。
ここで、第2実施形態では、赤色半導体レーザ素子部20のn側電極26の上面上から、赤色半導体レーザ素子部20のY1方向側の側面上、電流ブロック層316のY1方向側の端部近傍の上面上および電流ブロック層316のY1方向側の側面上に形成されるとともに、n型GaN基板311の上面311aまで延びる導電膜305が形成されている。これにより、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23は、n側電極26および導電膜305を介して、n型GaN基板311と電気的に接続されている。
また、第2実施形態では、赤外半導体レーザ素子部30のn側電極36の上面上から、赤外半導体レーザ素子部30のY2方向側の側面上、電流ブロック層316のY2方向側の端部近傍の上面上および電流ブロック層316のY2方向側の側面上に形成されるとともに、n型GaN基板311の上面311aまで延びる導電膜309が形成されている。これにより、赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33は、n側電極36および導電膜309を介して、n型GaN基板311と電気的に接続されている。なお、図12に示すように、導電膜305および309は、段差部310cにおいてn型GaN基板311をZ方向に貫通する転位などの欠陥が集中した欠陥集中領域311bの部分と電気的に接続されていてもよい。
なお、第2実施形態による半導体レーザ装置300のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、導電膜305および309を、n型GaN基板311の上面311aまで延ばすことによって、導電膜305および309とn型GaN基板311とを直接接触させることができるので、より確実に、n型GaN基板311と赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33とを電気的に接続することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の第1変形例)
図13は、本発明の第2実施形態の第1変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図11および図13を参照して、この第2実施形態の第1変形例による半導体レーザ装置400では、上記第2実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部490が、n型GaAs基板427の上面に形成されている赤色半導体レーザ素子部420と、赤色半導体レーザ素子部420の上面側に接合されている青色半導体レーザ素子部450および緑色半導体レーザ素子部460とからなる場合について説明する。
本発明の第2実施形態の第1変形例による半導体レーザ装置400では、図13に示すように、3波長半導体レーザ素子部490は、約650nmの発振波長を有する赤色半導体レーザ素子部420と、約460nmの発振波長を有する青色半導体レーザ素子部450と、約530nmの発振波長を有する緑色半導体レーザ素子部460とからなる、いわゆるRGB3波長半導体レーザ素子として構成されている。
また、赤色半導体レーザ素子部420は、上記第2実施形態における青紫色半導体レーザ素子部310(図11参照)が形成された位置に、青紫色半導体レーザ素子部310と同様の構造で導電性を有するn型GaAs基板427の上面に形成されている。また、青色半導体レーザ素子部450は、第2実施形態における赤色半導体レーザ素子部20(図11参照)が形成された位置に、赤色半導体レーザ素子部20と同様の構造で形成されている。また、緑色半導体レーザ素子部460は、第2実施形態における赤外半導体レーザ素子部30(図11参照)が形成された位置に、赤外半導体レーザ素子部30と同様の構造で形成されている。なお、n型GaAs基板427は、本発明の「第1半導体層」および「導電性基板」の一例である。また、赤色半導体レーザ素子部420は、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例であり、青色半導体レーザ素子部450および緑色半導体レーザ素子部460は、本発明の「第2半導体レーザ素子部」および「第3半導体レーザ素子部」の一例である。
具体的には、赤色半導体レーザ素子部420は、n型GaAs基板427の上面上に、n型クラッド層423、活性層422およびリッジ部421aを有するp型クラッド層421が順に積層された構造を有している。また、p型クラッド層421の平坦部の上面と、リッジ部421aの側面とを覆うように電流ブロック層424が形成されている。また、リッジ部421aの上面上には、p側電極425が形成されている。また、n型GaAs基板427の下面上には、n側電極426が形成されている。
また、青色半導体レーザ素子部450は、n型GaAs基板427のY1方向側の上方に、リッジ部451aを有するp型クラッド層451、活性層452およびn型クラッド層453が順に積層された構造を有している。また、p型クラッド層451の下面とリッジ部451aの側面とを覆うように電流ブロック層454が形成されている。また、p型クラッド層451の下面上には、p側電極455が形成されている。また、n型クラッド層453の上面上には、n側電極456が形成されている。
また、緑色半導体レーザ素子部460は、n型GaAs基板427のY2方向側の上方に、リッジ部461aを有するp型クラッド層461、活性層462およびn型クラッド層463が順に積層された構造を有している。また、p型クラッド層461の下面とリッジ部461aの側面とを覆うように電流ブロック層464が形成されている。また、p型クラッド層461の下面上には、p側電極465が形成されている。また、n型クラッド層463の上面上には、n側電極466が形成されている。
また、第2実施形態の第1変形例においても、第2実施形態と同様に、青色半導体レーザ素子部450のn側電極456の上面上から、青色半導体レーザ素子部450のY1方向側の側面上、電流ブロック層424のY1方向側の端部近傍の上面上および電流ブロック層424のY1方向側の側面上に形成されるとともに、n型GaAs基板427の上面まで延びる導電膜305が形成されている。また、緑色半導体レーザ素子部460のn側電極466の上面上から、緑色半導体レーザ素子部460のY2方向側の側面上、電流ブロック層424のY2方向側の端部近傍の上面上および電流ブロック層424のY2方向側の側面上に形成されるとともに、n型GaAs基板427の上面まで延びる導電膜309が形成されている。
なお、第2実施形態の第1変形例による半導体レーザ装置400のその他の構造および効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第2実施形態の第2変形例)
図14は、本発明の第2実施形態の第2変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図14を参照して、この第2実施形態の第2変形例による半導体レーザ装置500では、上記第2実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部590の赤色半導体レーザ素子部520のn側電極526および赤外半導体レーザ素子部530のn側電極536が、n型GaAs基板527および537の下面に設けられているとともに、導電膜505および509が、n側電極526および536の下面からn型GaN基板311の上面311aまで延びるように形成されている場合について説明する。
本発明の第2実施形態の第2変形例による半導体レーザ装置500では、図14に示すように、3波長半導体レーザ素子部590の赤色半導体レーザ素子部520は、n型GaAs基板527の下面上に、n型クラッド層523、活性層522およびリッジ部521aを有するp型クラッド層521が順に積層された構造を有している。また、n型GaAs基板527は、n型クラッド層523よりもY1方向側に延びるように配置されている。また、p型クラッド層521の平坦部の上面と、リッジ部521aの側面と、n型クラッド層523、活性層522およびp型クラッド層521のY1方向の側面とを覆うように電流ブロック層524が形成されている。また、リッジ部521aの下面上には、p側電極525が形成されている。また、n型GaAs基板527のY1方向側の下面上には、電流ブロック層524の上端が接しているとともに、電流ブロック層524のY1方向側の側面と接するようにn側電極526が形成されている。なお、赤色半導体レーザ素子部520は、本発明の「第2半導体レーザ素子部」および「第3半導体レーザ素子部」の一例である。
ここで、第2実施形態の第2変形例では、導電膜505が、赤色半導体レーザ素子部520のn側電極526の下面からn型GaN基板311の上面311aまで延びるように形成されている。具体的には、電流ブロック層316のY1方向側の端部近傍の上面から電流ブロック層316のY1方向側の側面を通ってn型GaN基板311の上面311aまで延びる下部導電膜505aが形成されている。そして、電流ブロック層316のY1方向側の端部近傍の上面に形成された下部導電膜505aと接するように、n側電極526の下面から下方に延びる上部導電膜505bが形成されている。この下部導電膜505aと上部導電膜505bとにより形成される導電膜505によって、n側電極526とn型GaN基板311とは、電気的に接続されている。なお、導電膜505は、本発明の「導電層」の一例である。
また、3波長半導体レーザ素子部590の赤外半導体レーザ素子部530は、n型GaAs基板537の下面上に、n型クラッド層533、活性層532およびリッジ部531aを有するp型クラッド層531が順に積層された構造を有している。また、n型GaAs基板537は、n型クラッド層533よりもY2方向側に延びるように配置されている。また、p型クラッド層531の平坦部の上面と、リッジ部531aの側面と、n型クラッド層533、活性層532およびp型クラッド層531のY2方向の側面とを覆うように電流ブロック層534が形成されている。また、リッジ部531aの下面上には、p側電極535が形成されている。また、n型GaAs基板537のY2方向側の下面上には、電流ブロック層534の上端が接しているとともに、電流ブロック層534のY2方向側の側面と接するようにn側電極536が形成されている。なお、赤外半導体レーザ素子部530は、本発明の「第2半導体レーザ素子部」および「第3半導体レーザ素子部」の一例である。
ここで、第2実施形態の第2変形例では、導電膜509が、赤外半導体レーザ素子部530のn側電極536の下面からn型GaN基板311の上面311aまで延びるように形成されている。具体的には、電流ブロック層316のY2方向側の端部近傍の上面から電流ブロック層316のY2方向側の側面を通ってn型GaN基板311の上面311aまで延びる下部導電膜509aが形成されている。そして、電流ブロック層316のY2方向側の端部近傍の上面に形成された下部導電膜509aと接するように、n側電極536の下面から下方に延びる上部導電膜509bが形成されている。この下部導電膜509aと上部導電膜509bとにより形成される導電膜509によって、n側電極536とn型GaN基板311とは、電気的に接続されている。なお、導電膜509は、本発明の「導電層」の一例である。
なお、第2実施形態の第2変形例による半導体レーザ装置500のその他の構造および効果は、上記第2実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図15は、本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図2および図15を参照して、この第3実施形態による半導体レーザ装置600では、上記第1実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部690の青紫色半導体レーザ素子部610のn型GaN基板611にn型GaN基板611を貫通するように貫通孔615cおよび615dが形成されているとともに、貫通孔615cに導電材617eおよび617gが埋め込まれており、貫通孔615dに導電材617fおよび617hが埋め込まれている場合について説明する。
本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置600では、図15に示すように、青紫色半導体レーザ素子部610のY1方向の端部近傍には、青紫色半導体レーザ素子部610とn型GaN基板611とを貫通するように、貫通孔615cが形成されている。また、青紫色半導体レーザ素子部610のY2方向の端部近傍には、青紫色半導体レーザ素子部610とn型GaN基板611とを貫通するように、貫通孔615dが形成されている。また、貫通孔615cおよび615dは、直径約10μmを有する。なお、貫通孔615cおよび615dの直径は、それぞれ、約2μm〜約50μmの範囲の直径を有するように構成してもよい。なお、貫通孔615cおよび615dは、本発明の「第2孔部」の一例である。
また、第3実施形態では、貫通孔615cは、上部貫通孔615eおよび下部貫通孔615fからなるとともに、貫通孔615dは、上部貫通孔615gおよび下部貫通孔615hからなる。具体的には、上部貫通孔615eおよび615gは、それぞれ、青紫色半導体レーザ素子部610とn型GaN基板611の上部の所定の深さの部分まで延びている。また、上部貫通孔615eおよび615gの内周面を覆うように電流ブロック層616が形成されている。また、電流ブロック層616の上部貫通孔615eおよび615gを覆う部分には、それぞれ、貫通孔616cおよび616dが形成されている。この貫通孔616cおよび616dの中には、それぞれ、導電材617eおよび617fが埋め込まれている。これにより、貫通孔616cの導電材617eと導電膜5とは電気的に接続されているとともに、貫通孔616dの導電材617fと導電膜9とは電気的に接続されている。ここで、第1実施形態とは異なり、貫通孔616cおよび616dの下部には、コンタクト電極層17c(図2参照)およびコンタクト電極層17d(図2参照)は設けられていない。なお、導電材617eおよび617fは、本発明の「第2導電材」の一例である。
また、第3実施形態では、下部貫通孔615fおよび615hには、それぞれ、導電材617gおよび617hが埋め込まれている。これにより、貫通孔616cの導電材617eと下部貫通孔615fの導電材617gとは電気的に接続されているとともに、貫通孔616dの導電材617fと下部貫通孔615hの導電材617hとは電気的に接続されている。また、下部貫通孔615fの導電材617gの下部および下部貫通孔615hの導電材617hの下部は、n側電極19の上面に電気的に接続されている。この結果、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33は、n側電極26および36と、導電膜5および9と、貫通孔616cの導電材617eおよび貫通孔616dの導電材617fと、下部貫通孔615fの導電材617gおよび下部貫通孔615hの導電材617hとを介して、n側電極19と電気的に接続されている。なお、導電材617gおよび617hは、本発明の「第2導電材」の一例である。また、n側電極19は、本発明の「電極」の一例である。
第3実施形態では、上記のように、導電層を、赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33と電気的に接続する導電膜5および9と、導電膜5および9とn側電極19とを電気的に接続するように貫通孔615cおよび615dの内部に埋め込まれる導電材617e、617f、617gおよび617hとを含むように構成することによって、n型GaN基板611の下面に配置されたn側電極19と赤色半導体レーザ素子部20のn型クラッド層23および赤外半導体レーザ素子部30のn型クラッド層33とを直接的に接続することができるので、赤色半導体レーザ素子部20および赤外半導体レーザ素子部30に印加する電圧をより正確に制御することができる。なお、第3実施形態による半導体レーザ装置600のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図16は、本発明の第4実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。また、図17は、本発明の第4実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図16および図17を参照して、この第4実施形態による半導体レーザ装置700では、上記第1実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部790が、n型GaN基板771上に形成されている青色半導体レーザ素子部750および緑色半導体レーザ素子部760と、青色半導体レーザ素子部750および緑色半導体レーザ素子部760の間で、かつ、n型GaN基板771の上面側に接合されている赤色半導体レーザ素子部720とからなる場合について説明する。
本発明の第4実施形態による半導体レーザ装置700では、図16および図17に示すように、3波長半導体レーザ素子部790は、赤色半導体レーザ素子部720と青色半導体レーザ素子部750と緑色半導体レーザ素子部760とからなる、いわゆるRGB3波長半導体レーザ素子として構成されている。また、図17に示すように、青色半導体レーザ素子部750は、n型GaN基板771のY1方向側の上面上に、n型クラッド層753、活性層752およびリッジ部751aを有するp型クラッド層751が順に積層された構造を有している。また、緑色半導体レーザ素子部760は、n型GaN基板771のY2方向側の上面上に、n型クラッド層763、活性層762およびリッジ部761aを有するp型クラッド層761が順に積層された構造を有している。つまり、青色半導体レーザ素子部750と緑色半導体レーザ素子部760とは、同一のn型GaN基板771の上に形成されており、モノリシックの青色・緑色2波長半導体レーザ素子として構成されている。なお、n型GaN基板771は、本発明の「第1半導体層」および「導電性基板」の一例である。また、青色半導体レーザ素子部750および緑色半導体レーザ素子部760は、それぞれ、本発明の「第1半導体レーザ素子部」の一例であり、赤色半導体レーザ素子部720は、本発明の「第2半導体レーザ素子部」の一例である。
また、青色半導体レーザ素子部750と緑色半導体レーザ素子部760との間には、赤色半導体レーザ素子部720がn型GaN基板771の上面側に接合される溝部772aが形成されている。この溝部772aを設けることによって、3波長半導体レーザ素子部790の赤色半導体レーザ素子部720と青色半導体レーザ素子部750と緑色半導体レーザ素子部760とのそれぞれの発光点の高さ(Z方向の位置)を近づけることが可能である。また、n型GaN基板771のY1方向側には、溝部772bが形成されている。この溝部772bは、後述する電流ブロック層773のY1方向側の側面と、n型GaN基板771のY1方向側の端部に形成されている半導体層771aのY2方向側の側面と、n型GaN基板771のY1方向側の上面とによって形成されている。
また、p型クラッド層751のリッジ部751aおよびp型クラッド層761のリッジ部761aの上面と、n型GaN基板771のY1方向側の上面と、半導体層771aの側面上および上面上とを除く略全面に渡って、電流ブロック層773が形成されている。また、p型クラッド層751のリッジ部751aの上面およびリッジ部751aの周辺の電流ブロック層773の上面上には、p側パッド電極774が形成されている。また、p型クラッド層761のリッジ部761aの上面上およびリッジ部761aの周辺の電流ブロック層773の上面上には、p側パッド電極764が形成されている。また、p側パッド電極774と後述する導電膜779とを絶縁するとともに、赤色半導体レーザ素子部720の後述するn側電極726以外と後述する導電膜779とを絶縁するように、絶縁膜774が形成されている。絶縁膜774は、n型GaN基板771のY1方向側の上面と半導体層771aの側面上および上面上とにも形成されているとともに、溝部772bの内周面にも形成されている。また、溝部772aの底面の電流ブロック層773の上面上には、電極層703が形成されている。
また、赤色半導体レーザ素子部720は、リッジ部721aを有するp型クラッド層721、活性層722およびn型クラッド層723が順に積層された構造を有している。また、p型クラッド層721の平坦部の下面とリッジ部721aの側面とを覆うように電流ブロック層724が形成されている。また、p型クラッド層721の下には、p側電極725が形成されている。また、n型クラッド層723の上面上に、n側電極726が形成されている。また、赤色半導体レーザ素子部720は、溝部772aのY1方向側に配置されているとともに、赤色半導体レーザ素子部720のp側電極725は、導電性接着層775により電極層703に接合されている。また、図16に示すように、溝部772aのY2方向側の底面には、電極層703のワイヤボンディング領域703aが形成されており、ワイヤボンディング領域703aの上面には、ワイヤ93がワイヤボンディングされている。
ここで、第4実施形態では、溝部772bの内部の絶縁膜774には、n型GaN基板771の上面に達する貫通孔776が形成されている。また、貫通孔776の中には、導電材777aが埋め込まれている。また、n型GaN基板771の上面の導電材777aが接続される部分には、コンタクト電極層777bが形成されている。なお、導電材777aおよびコンタクト電極層777bと青色半導体レーザ素子部750とは、絶縁膜774によって絶縁されている。また、n型GaN基板771の下面上には、n側電極778が形成されている。なお、貫通孔776は、本発明の「第1孔部」の一例であり、導電材777aおよびコンタクト電極層777bは、それぞれ、本発明の「導電層」および「第1導電材」の一例である。
また、第4実施形態では、赤色半導体レーザ素子部720のn側電極726の上面上から絶縁膜774の上面上をY1方向に延び、溝部772bの内部まで延びる導電膜779が形成されている。この導電膜779は、導電材777aと電気的に接続されるように構成されている。この結果、赤色半導体レーザ素子部720のn型クラッド層723は、n側電極726と、導電膜779と、貫通孔776の導電材777aおよびコンタクト電極層777bとを介して、n型GaN基板771と電気的に接続されている。なお、導電膜779は、本発明の「導電層」の一例である。
なお、第4実施形態による半導体レーザ装置700のその他の構造および効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の変形例)
図18は、本発明の第4実施形態の変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。図17および図18を参照して、この第4実施形態の変形例による半導体レーザ装置800では、上記第4実施形態と異なり、3波長半導体レーザ素子部890が、n型GaAs基板881の上面に形成されている赤色半導体レーザ素子部820および赤外半導体レーザ素子部830と、赤色半導体レーザ素子部820および赤外半導体レーザ素子部830の間に接合されている青紫色半導体レーザ素子部810とからなる場合について説明する。
本発明の第4実施形態の変形例による半導体レーザ装置800では、図18に示すように、3波長半導体レーザ素子部890は、青紫色半導体レーザ素子部810と、赤色半導体レーザ素子部820と、赤外半導体レーザ素子部830とからなる。また、赤色半導体レーザ素子部820は、第4実施形態における青色半導体レーザ素子部750(図17参照)が形成された位置に、青色半導体レーザ素子部750と同様の構造でn型GaAs基板881の上に形成されている。また、赤外半導体レーザ素子部830は、第4実施形態における緑色半導体レーザ素子部760(図17参照)が形成された位置に、緑色半導体レーザ素子部760と同様の構造でn型GaAs基板881の上に形成されている。つまり、赤色半導体レーザ素子部820と赤外半導体レーザ素子部830とは、同一のn型GaAs基板881の上に形成されており、モノリシックの赤色・赤外2波長半導体レーザ素子として構成されている。また、青紫色半導体レーザ素子部810は、第4実施形態における赤色半導体レーザ素子部720(図17参照)が形成された位置に、赤色半導体レーザ素子部720と同様の構造で形成されている。なお、n型GaAs基板881は、本発明の「第1半導体層」および「導電性基板」の一例である。
具体的には、赤色半導体レーザ素子部820は、n型GaAs基板881のY1方向側の上面上に、n型クラッド層823、活性層822およびリッジ部821aを有するp型クラッド層821が順に積層された構造を有している。また、赤外半導体レーザ素子部830は、n型GaAs基板881のY2方向側の上面上に、n型クラッド層833、活性層832およびリッジ部831aを有するp型クラッド層831が順に積層された構造を有している。
また、赤色半導体レーザ素子部820と赤外半導体レーザ素子部830との間には、溝部882aが形成されている。また、n型GaAs基板881のY1方向側には、溝部882bが形成されている。また、p型クラッド層821のリッジ部821aおよびp型クラッド層831のリッジ部831aの上面と、n型GaAs基板881のY1方向側の上面と、半導体層881aの側面上および上面上とを除く略全面に渡って電流ブロック層883が形成されている。また、p型クラッド層821のリッジ部821aの上面およびリッジ部821aの周辺の電流ブロック層883の上面には、p側パッド電極824が形成されている。また、p型クラッド層831のリッジ部831aの上面およびリッジ部831aの周辺の電流ブロック層883の上面には、p側パッド電極834が形成されている。また、p側パッド電極824と後述する導電膜889とを絶縁するとともに、青紫色半導体レーザ素子部810の後述するn側電極816以外と後述する導電膜889とを絶縁するように、絶縁膜884が形成されている。絶縁膜884は、n型GaAs基板881のY1方向側の上面と半導体層881aの側面上および上面上とにも形成されているとともに、溝部882bの内周面にも形成されている。また、溝部882の底面の電流ブロック層883の上面には、電極層803が形成されている。
また、青紫色半導体レーザ素子部810は、リッジ部811aを有するp型クラッド層811、活性層812およびn型クラッド層813が順に積層された構造を有している。また、p型クラッド層811の平坦部の下面とリッジ部811aの側面とを覆うように電流ブロック層814が形成されている。また、p型クラッド層811の下には、p側電極815が形成されている。また、n型クラッド層813の上面上に、n側電極816が形成されている。また、青紫色半導体レーザ素子部810のp側電極815は、導電性接着層885により電極層803に接合されている。
また、溝部882bの内部の絶縁膜884には、n型GaAs基板881の上面に達する貫通孔886が形成されている。また、貫通孔886の中には、導電材887aが埋め込まれている。また、n型GaAs基板881の上面の導電材887aが接続される部分には、コンタクト電極層887bが形成されている。また、n型GaAs基板881の下面には、n側電極888が形成されている。また、青紫色半導体レーザ素子部810のn側電極816の上面上から絶縁膜884の上面上をY1方向に延び、溝部882bの内部まで延びる導電膜889が形成されている。
なお、第4実施形態の変形例による半導体レーザ装置800のその他の構造および効果は、上記第4実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、半導体レーザ装置を3つの半導体レーザ素子部からなる3波長半導体レーザ素子部を備えるように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、半導体レーザ装置を、2つの半導体レーザ素子部を含む2波長半導体レーザ素子部として構成してもよい。また、半導体レーザ装置を、波長が異なるように構成された4つ以上の半導体レーザ素子部からなるように構成してもよい。また、半導体レーザ装置を、同一の波長を有する複数の半導体レーザ素子部を含むように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の第1半導体層の一例として、導電性を有するn型GaN基板またはn型GaAs基板を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、CuW、AlおよびFeNなどの導電性の金属基板、Si、SiC、GaAsおよびZnOなどの導電性の単結晶半導体基板や、AlNなどの導電性の多結晶半導体基板を用いてもよい。さらに、基板を、金属などの導電性の微粒子を分散させた導電性樹脂フィルム、導電性の金属および金属酸化物の複合材料または導電性の金属を含侵させた黒鉛粒子焼結体で構成される炭素および金属の複合材料からなるように構成してもよい。また、MgZnSSe系やZnO系の半導体基板を用いてもよい。
また、第3実施形態では、導電性を有するn型GaN基板を用いて半導体レーザ装置を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、絶縁性を有するサファイア基板などを用いて半導体レーザ装置を形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、青紫色半導体レーザ素子部を、AlGaNやInGaNなどの窒化物系半導体層により形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、青紫色半導体レーザ素子部を、AlN、InN、BN、TlNおよびこれらの混晶からなるウルツ鉱構造の窒化物系半導体層により形成してもよい。
また、上記第1、第2および第4実施形態では、導電性を有するn型GaN基板またはn型GaAs基板の下面にn側電極を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、導電性を有するn型GaN基板またはn型GaAs基板の上面にn側電極を形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、p型クラッド層に光導波路を構成するためのリッジ部を形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、p型クラッド層に埋め込みヘテロ構造などの他の構造を形成することによって、光導波路を構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、本発明の第1半導体レーザ素子部の一例として、第1半導体レーザ素子部を基板のY方向の中央に位置するように形成した例を示したが、本発明はこれに限らず、第1半導体レーザ素子部を基板のY方向の端部近傍に位置するように形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、n側電極を介して、n型クラッド層と導電膜とを電気的に接続した例を示したが、本発明はこれに限らず、n側電極を介さずに、n型クラッド層と導電膜とを直接、電気的に接続してもよい。
また、上記第1および第4実施形態では、貫通孔を基板の上面まで設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、貫通孔を基板の内部まで達するように形成してもよい。
また、上記第1および第4実施形態では、導電材の下にコンタクト電極層を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、導電材の下にコンタクト電極層を設けずに、直接導電材を基板に接触させてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明の第1半導体層の一例として、n型クラッド層とn型GaN基板またはn型GaAs基板(導電性基板)とを含む例を示したが、本発明はこれに限らず、第1半導体層として、導電性基板またはn型クラッド層のどちらか一方からなるように構成してもよいし、第1半導体層として、光ガイド層やキャリヤブロック層などを含むように構成してもよい。
本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図1の1000−1000線に沿った半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 図1に示した第1実施形態による半導体レーザ装置の製造プロセスを説明するための図である。 本発明の第1実施形態の変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図10の2000−2000線に沿った半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 図10に示した第2実施形態による半導体レーザ装置の構造の変形例を示した断面図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第4実施形態による半導体レーザ装置の構造を示した平面図である。 図16の3000−3000線に沿った半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。 本発明の第4実施形態の変形例による半導体レーザ装置の構造を示した断面図である。
符号の説明
5、9、305、309、505、509、779、889 導電膜(導電層)
10、310、610 青紫色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
11、311、611、771 n型GaN基板(導電性基板、第1半導体層)
12、312、423、753、763、823、833 n型クラッド層(第1半導体層)
13、313、422、752、762、822、832 活性層(第1活性層)
14、314、421、751、761、821、831 p型クラッド層(第2半導体層)
16a、16b、776、886 貫通孔(第1孔部)
17a、17b、777a、887a 導電材(導電層、第1導電材)
17c、17d、777b、887b コンタクト電極層(導電層、第1導電材)
19 n側電極(電極)
20、520 赤色半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部、第3半導体レーザ素子部)
21、31、451、461、521、531、721、811 p型クラッド層(第3半導体層、第5半導体層)
22、32、452、462、522、532、722、812 活性層(第2活性層、第3活性層)
23、33、453、463、523、533、723、813 n型クラッド層(第4半導体層、第6半導体層)
30、530 赤外半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部、第3半導体レーザ素子部)
420 赤色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
427、881 n型GaAs基板(導電性基板、第1半導体層)
450 青色半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部、第3半導体レーザ素子部)
460 緑色半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部、第3半導体レーザ素子部)
615c、615d 貫通孔(第2孔部)
617e、617f、617g、617h 導電材(第2導電材)
720 赤色半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部)
750 青色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
760 緑色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
779、889 導電膜(導電層)
810 青紫色半導体レーザ素子部(第2半導体レーザ素子部)
820 赤色半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)
830 赤外半導体レーザ素子部(第1半導体レーザ素子部)

Claims (6)

  1. 第1導電型の第1半導体層と、第1活性層と、第2導電型の第2半導体層とが順に形成された第1半導体レーザ素子部と、
    前記第1半導体レーザ素子部の第2半導体層側である上面に接合され、前記第1半導体レーザ素子部側から第2導電型の第3半導体層と、第2活性層と、第1導電型の第4半導体層とが順に積層するように設けられた第2半導体レーザ素子部と、
    前記第1半導体層側と前記第4半導体層とを前記上面側から電気的に接続する導電層とを備える、半導体レーザ装置。
  2. 前記第1半導体層は、前記上面と反対側に導電性基板を含む、請求項1に記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1半導体レーザ素子部には、前記上面から少なくとも前記第1活性層を貫通して前記第1半導体層まで延びる第1孔部が設けられ、
    前記導電層は、前記第4半導体層と電気的に接続する導電膜と、前記導電膜と前記第1半導体層とを電気的に接続するように前記第1孔部の内部に埋め込まれる第1導電材とを含む、請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記第1半導体層の前記上面と反対側の面に配置される電極をさらに備え、
    前記第1半導体レーザ素子部には、前記第1半導体レーザ素子部を貫通する第2孔部が設けられ、
    前記導電層は、前記第4半導体層と電気的に接続する導電膜と、前記導電膜と前記電極とを電気的に接続するように前記第2孔部の内部に埋め込まれる第2導電材とを含む、請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記第1半導体レーザ素子部の発光点は、前記第1半導体レーザ素子部の中央近傍に設けられているとともに、前記導電層は、前記第1半導体レーザ素子部の端部近傍に設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記上面に接合され、前記第1半導体レーザ素子部側から第2導電型の第5半導体層と、第3活性層と、第1導電型の第6半導体層とが順に積層するように設けられた第3半導体レーザ素子部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置。
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