JP2006089532A - シリコーンゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)重合度3000以上のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)シラノール基含有有機ケイ素化合物 1〜30質量部、
(C)比表面積が50m2/g以上であり、4質量%水性懸濁液のpHが7〜9である沈降性シリカ 5〜100質量部、
(D)フェニル基含有シリコーンオイル 0.5〜10質量部、および
(E)ビスカーボネートパーオキサイド 0.1〜10質量部
を含んでなることを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
(A)下記一般式(1):
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは独立に非置換または置換の一価炭化水素基を表し、このうち0.0001〜0.5モル%はアルケニル基であり、aは1.95〜2.05の数である。)
で表される重合度3000以上のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)一般式:
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1):
RaSiO(4-a)/2 (1)
で表わされ、重合度が3000以上である。
(B)成分のシラノール基含有有機ケイ素化合物は、シリコーンゴムコンパウンドを製造する際の分散剤として作用するものであり、下記一般式(2):
で表されるジヒドロキシシランまたは末端シラノール基含有オルガノポリシロキサンである。上記一般式(2)中、R1は独立にメチル基またはビニル基である。また、mは1〜100の整数であり、好ましくは1〜60の整数であり、特に好ましくは1〜30の整数である。
(C)成分の沈降性シリカは本発明の特徴をなすもので、比表面積が50m2/g以上であり、好ましくは100〜400m2/gである。沈降性シリカの4質量%水性懸濁液のpHは7〜9、好ましくは7.5〜8.5である。このpHが高すぎると、沈降性シリカの比表面積が経時で減少し、本発明組成物の可塑度が低下してしまう。このpHが低すぎると、本発明組成物の硬化性が劣る。(C)成分の沈降性シリカは東ソー・シリカ株式会社等のシリカメーカーから入手可能である。
(D)成分のフェニル基含有シリコーンオイルとしては、例えば、下記一般式(3):
R2 3SiO-[Si(R2)2O]n-SiR2 3 (3)
(式中、R2は、脂肪族不飽和結合を含有しない、同一または異種の置換もしくは非置換の、好ましくは炭素原子数1〜10、特に好ましくは1〜8の一価炭化水素基を表し、nは1〜1,000、好ましくは10〜800、特に好ましくは50〜500の整数を表す。)
で示されるフェニル基含有シリコーンオイルが好ましい。
(E)成分のビスカーボネートパーオキサイドは本発明の第二の特徴をなすもので、アルカリ性または中性の沈降性シリカである(C)成分と併用することで本発明の効果が発揮される。(E)成分は、下記一般式(4):
-(C2H4O)q-C2H4- (7)
(qは1〜4の整数である。)
で示される基を示し、R3およびR4は炭素原子数3〜10の一価炭化水素基または-SiR5 3(R5は独立にメチル基、エチル基またはフェニル基である。)で示されるオルガノシリル基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
で示される有機過酸化物である。
本発明の組成物には、上記成分に加え、必要に応じて、粉砕石英、結晶性シリカ等の非補強性シリカ、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック等のカ−ボンブラック、炭酸カルシウム等の充填剤、着色剤、引裂き強度向上剤、耐熱性向上剤、難燃性向上剤、受酸剤、熱伝導率向上剤などの各種添加剤、離型剤、カ−ボンファンクショナルシランなど、シリコーンゴム組成物における公知の添加剤を添加してもよい。
上記(A)〜(D)成分から調製したベースコンパウンドに上記(E)成分を混合して硬化させることにより、ゴム状弾性体を得ることができる。
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、自動車配線等のコネクターシール、ケースシール、ワイヤーシール等の各種シール材として好適に用いられる。
以下の実施例および比較例のおのおのにおいて、2本ロールミルによる混合分散時にロール加工性を表1に示す基準で判定した。また、製造したシリコーンゴム組成物を165℃で10分間プレスキュアーし、次に200℃で4時間ポストキュアーすることによって試験片を作製した。この試験片についてJIS K 6249に準拠して常態での物性(硬度、引張り強さ、切断時伸び)を測定した。更に、試験片を作製後、72時間放置し、その間に表面にブリードしたオイルをふき取って採取して計量し、ブリード量を測定した。添加した全(D)成分中のブリードした量の割合を求めた。結果を表1に示す。
(A)ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8000のオルガノポリシロキサン生ゴム100質量部、(B)分子鎖末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)12質量部、(C)比表面積が164m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが8.9である沈降性シリカ40質量部、(D)ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度200mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖オルガノポリシロキサン3.5質量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。このシリコーンゴムコンパウンド100質量部に、(E)1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン0.5質量部を2本ロールミルで混合分散して、ロール加工性を表1に示す基準で判定しつつ、シリコーンゴム組成物を製造した。
(A)ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8000のオルガノポリシロキサン生ゴム30質量部、およびジメチルシロキサン単位99.985モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8000のオルガノポリシロキサン生ゴム70質量部、(B)分子鎖末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)15質量部、(C)比表面積が193m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが8.55である沈降性シリカ40質量部、(D)ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度200mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖オルガノポリシロキサン3質量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。このシリコーンゴムコンパウンド100質量部に、(E)1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン0.5質量部を2本ロールミルで混合分散して、ロール加工性を表1に示す基準で判定しつつ、シリコーンゴム組成物を製造した。
(A)ジメチルシロキサン単位99.85モル%、メチルビニルシロキサン単位0.125モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8000のオルガノポリシロキサン生ゴム90質量部、およびジメチルシロキサン単位99.5モル%、メチルビニルシロキサン単位0.475モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなる、平均重合度が約8000のオルガノポリシロキサン生ゴム10質量部、(B)分子鎖末端に水酸基を含有するジメチルポリシロキサン(重合度20)15質量部、(C)比表面積が188m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが8.0である沈降性シリカ50質量部、(D)ジメチルシロキサン単位80モル%とジフェニルシロキサン単位20モル%とからなり、粘度200mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖オルガノポリシロキサン3.5質量部をニーダー内で均一に混練りした後、170℃で2時間熱処理してシリコーンゴムコンパウンドを得た。このシリコーンゴムコンパウンド100質量部に、(E)2,2−ジメチル−1,3−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)プロパン0.5質量部を2本ロールミルで混合分散して、ロール加工性を表1に示す基準で判定しつつ、シリコーンゴム組成物を製造した。
(C)成分として、比表面積が164m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが8.9である沈降性シリカ40質量部の代わりに、比表面積が201m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが6.1である沈降性シリカ40質量部を使用した以外は実施例1と同様な方法によりシリコーンゴム組成物を製造した。
(E)成分として、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボニルオキシ)ヘキサン0.5質量部の代わりに2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4質量部を使用した以外は実施例1と同様な方法によりシリコーンゴム組成物を製造した。
(C)成分として、比表面積が188m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが8.0である沈降性シリカ50質量部の代わりに、比表面積が201m2/gであり、4質量%水性懸濁液のpHが6.1である沈降性シリカ50質量部を使用した以外は実施例3と同様な方法によりシリコーンゴム組成物を製造した。
実施例の組成物は比較例の組成物よりも優れた硬化性、引張り強さおよび切断時伸びを示した。
Claims (2)
- (A)下記一般式(1):
RaSiO(4-a)/2 (1)
(式中、Rは独立に非置換または置換の一価炭化水素基を表し、このうち0.0001〜0.5モル%はアルケニル基であり、aは1.95〜2.05の数である。)
で表される重合度3000以上のオルガノポリシロキサン 100質量部、
(B)一般式:
(式中、R1は独立にメチル基またはビニル基であり、mは1〜100の整数である。)
で表されるシラノール基含有有機ケイ素化合物 1〜30質量部、
(C)比表面積が50m2/g以上であり、4質量%水性懸濁液のpHが7〜9である沈降性シリカ 5〜100質量部、
(D)フェニル基含有シリコーンオイル 0.5〜10質量部、および
(E)ビスカーボネートパーオキサイド 0.1〜10質量部
を含んでなることを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物。 - シール用である請求項1に記載のオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
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