JP3644488B2 - オイルブリード性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

オイルブリード性シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成型品に良好にオイルがブリードし、かつ成型時に金型汚れの少ないオイルブリード性シリコーンゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、シリコーンゴムはその優れた耐熱性、耐候性、耐久性、電気特性から建築材料、電気、電子部品、自動車部品、OA機器部品など様々な分野で広く使用されている。その中で、自動車部品としては、オイルシール、コネクター部のパッキンやゴム栓、O−リング、ダイヤフラム、ディストリビューター用グロメット等に使用されており、特にコネクター部、ディストリビューター用グロメットの分野においては、組立の際の作業性や、装着した後の密閉性、防水性、絶縁性を追求した結果、成型品表面にオイルがブリードするオイルブリード性シリコーンゴムが有効であることが認められ、かかるオイルブリード性シリコーンゴムが広く用いられている。この場合、ブリードオイルとしては、フェニル基を含有し、粘度が100〜500cpsのシリコーンオイルが用いられている。
【0003】
このようなオイルブリード性シリコーンゴム成型品は、圧縮成型、移送成型、射出成型等の一般のゴム成型法によって所望の形状に成型し、次いで常法に従って加硫硬化させることによって得ることができるが、成型品形状が複雑に入り組んでいることが多く、また成型品形状が小さく、一度の成型で数十個から数百個の成型品を作ることが多いため、同一金型で成型を繰り返すことによりブリードしたオイルが金型表面で固着するなどの理由で金型汚れが発生し、このため成型品に曇りや欠けなどが発生し、不良率が高くなってしまう。
【0004】
これを回避するためにブリード成分の配合量を減らすと成形物表面のブリード量が小さくなり、組立時の挿入性や防水性などの機能が低下してしまうだけでなく、金型からの脱型性が悪くなり、生産性の低下といった問題も生じてしまう。これらを回避するために金型表面に離型剤を塗布したり、シリコーンゴム組成物中に離型剤を添加するといった方法も行われるが、これら離型剤が汚れの原因となってしまう例も少なくない。
【0005】
また、金型汚れを防ぐために定期的に金型を洗浄する方法もあるが、生産ラインにおいて成型に使用している金型を洗浄するには、成型機から取り外し、室温まで冷却した後、薬品、溶剤等で洗浄し、再度成型機に組み込み、金型温度が成型温度で安定するまで放置する必要があり、生産の大きな妨げになる。
【0006】
特開平6−16938号公報には、特定量の水酸基とフェニル基を含有するブリードオイルを配合したオイルブリード性シリコーンゴム組成物が提案され、特開平6−93186号公報には2種類のブリードオイルを配合したオイルブリード性シリコーンゴム組成物が提案されているが、これらもまたオイルブリード性、金型汚れ性を十分満足するものではない。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、特に成型時に金型汚れが少なく、成形物のオイルブリード性が十分であるオイルブリード性シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(A)熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物、(B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ、(C)フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上のオルガノポリシロキサンとフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用してなるブリードオイルを配合したオイルブリード性シリコーンゴム組成物を用いることにより、成形物のオイルブリード性が十分であり、かつ成型時に金型汚れが少ないことを見出した。
【0009】
即ち、従来使用されてきたブリードオイルは、粘度が100〜500cpsのシリコーンオイルであり、フェニル基を10〜50モル%程度含有するものであるが、このフェニル基含有量の多いものはブリードしやすいが金型汚れも多く、フェニル基含有量の少ないものは金型汚れを生じないがブリード性が悪いものであったが、ブリードオイルとして上述したフェニル基含有量の異なる特定の2種又はそれ以上のフェニル基含有シリコーンオイルを添加することにより、成形物のオイルブリード性が十分であり、かつ成型時に金型汚れが少ないことを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0010】
従って、本発明は、
(A)熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 100重量部、
(B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ 1〜100重量部、
(C)フェニル基がジフェニルシロキサン単位として分子鎖途中のケイ素原子に結合し、フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上である分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基封鎖のオルガノポリシロキサンとフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用してなるブリードオイル
0.5〜20重量部
を含有することを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物、及び
(A)熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物 100重量部、
(B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ 1〜100重量部、
(C)主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された平均組成式 ( 3):
3 d SiO (4-d)/2 (3)
(式中、R 3 は非置換又は置換一価炭化水素基であり、dは1.8〜2.5の正数である。)
で示されるフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上であるオルガノポリシロキサンとフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用してなるブリードオイル
0.5〜20重量部
を含有することを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物
を提供する。
【0011】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の(A)成分に係る熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物としては、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物又は有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物とすることが好ましく、この場合、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、
(1)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、アルケニル基を除くケイ素原子に結合した全有機基の95%以上がメチル基であるオルガノポリシロキサン 100重量部、
(2)下記平均組成式(2)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
(式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0であり、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示される常温で液体のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
0.1〜50重量部、
(3)付加反応触媒 触媒量
からなるものであることが好ましく、有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、
(i)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(ii)有機過酸化物 触媒量
からなるものであることが好ましい。
【0012】
ここで、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物の(1)成分の1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、アルケニル基を除くケイ素原子に結合した全有機基(即ち、ケイ素原子に結合した非置換又は置換の一価炭化水素基)の95%以上がメチル基であるオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(1)で示されるものを用いることができる。
【0013】
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜12、好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)
【0014】
上記R1で示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の一価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
【0015】
この場合、R1のうち少なくとも平均2個はアルケニル基であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、ケイ素原子に結合する全有機基中(即ち、前記平均組成式(1)におけるR1としての非置換又は置換の一価炭化水素基中)0.001〜20モル%、特に0.01〜10モル%とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよいが、組成物の硬化速度、硬化物の物性等の点から、本発明で用いるオルガノポリシロキサンは、少なくとも分子鎖末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含んだものであることが好ましい。
【0016】
また、(1)成分のオルガノポリシロキサンは、アルケニル基を除くケイ素原子に結合する全有機基(即ち、非置換又は置換の一価炭化水素基)中のうち95モル%以上(通常、95〜100モル%、特に98〜100モル%)がメチル基であることが好ましい。
【0017】
上記オルガノポリシロキサンの構造は、通常は、主鎖がジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO2/2)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2)で封鎖された基本的には直鎖構造を有するジオルガノポリシロキサンであるが、部分的には分岐状の構造、環状構造などであってもよい。
【0018】
このアルケニル基含有オルガノポリシロキサンの重合度(あるいは粘度)には特に制限がなく、室温(25℃)で液状の低重合度のものから、生ゴム状(ガム状)の高重合度のものまで使用可能であるが、通常、平均重合度(重量平均重合度)50〜20,000、好ましくは100〜10,000、より好ましくは100〜8,000程度のものが使用される。この平均重合度が50未満では、硬化物としてゴム物性が不十分となる場合がある。
【0019】
このオルガノポリシロキサンは、公知の方法によって製造することができる。この製造方法として、例えば、オルガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによって得ることができる。
【0020】
また、(2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(2)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
(式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0であり、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、常温で液体のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
【0021】
上記式(2)中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基であり、このR2としては、上記式(1)中のR1と同様の基を挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有さないものが好ましい。bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数であり、好ましくはbは1.0〜2.0、cは0.01〜1.0、b+cは1.5〜2.5である。
【0022】
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上のSiH基を含有することが好ましく、これらのSiH基は、分子鎖末端、分子鎖途中のいずれに位置していてもよく、またこの両方に位置するものであってもよい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、1分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は通常2〜300個、好ましくは4〜150個程度の室温(25℃)で液状のものが望ましい。
【0023】
式(2)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
【0024】
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(1)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して0.1〜50重量部、特に0.2〜30重量部とすることが好ましい。また、(2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(1)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基1モルに対して、(2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)の量が0.5〜5モル、特に0.8〜2.5モル程度となる量で配合することもできる。
【0025】
(3)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属として0.5〜1000ppm、特に1〜500ppmとすればよい。
【0026】
付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、上記(1),(2),(3)成分にて構成される。
【0027】
一方、有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物の(i)成分の1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンとしては、上記平均組成式(1)で示されるものを用いることができ、上記(1)成分と同様のものを使用することができる。
【0028】
また、(ii)成分の有機過酸化物としては、従来公知のものを使用することができ、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)ヘキサン等が挙げられる。
【0029】
有機過酸化物の配合量は触媒量であり、通常、(i)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜2重量部
とすることができる。
【0030】
有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、上記(i),(ii)成分にて構成される。
【0031】
本発明においては、上記(A)成分の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物に、(B)成分として、シリカ系充填剤(微粉末シリカ)を配合する。本発明のシリカ系充填剤は、BET法による比表面積が50m2/g以上であり、通常、50〜500m2/g、好ましくは100〜400m2/gである。
【0032】
また、シリカ系充填剤の平均1次粒子径は、1〜100nm、好ましくは5〜50nmであることが望ましい。なお、この平均粒子径は、例えばレーザー光回折法等の分析手段を使用した粒度分布計により、重量平均値又はメディアン径等として求めることができる。
【0033】
このようなシリカ系充填剤としては、例えばヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのシリカ系充填剤は、その表面を例えばメチル基、ビニル基等を有するオルガノシラン、鎖状オルガノポリシロキサン、環状オルガノポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン、ジビニルテトラメチルジシラザン等のオルガノシラザンなどによって処理されたものでもよい。
【0034】
(B)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100重量部に対して1〜100重量部の割合であり、好ましくは2〜80重量部である。配合量が多すぎる場合又は少なすぎる場合には、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下し、また、そのシリコーンゴムを硬化して得られる硬化物が十分な引っ張り強度、引き裂き強度などの機械的強度を有しなくなる。
【0035】
本発明における(C)成分のブリードオイルは、ゴム組成物が硬化後、成型品からブリードすることにより、組立の際の作業性や、密閉性、防水性などの性能を付与するもので、フェニル基含有量が異なる2種以上のフェニルオイル、即ち(C−1)フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上のオルガノポリシロキサンと(C−2)フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用して配合することにより、金型汚れが少なく、かつ十分なオイルブリード性を得ることができる。
【0036】
この場合、これらオルガノポリシロキサン(C−1),(C−2)は、いずれも下記平均組成式(3)
3 dSiO(4-d)/2 (3)
(式中、R3は非置換又は置換一価炭化水素基であり、dは1.8〜2.5、特に1.9〜2.2の正数である。)
で示されるもので、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位(R3 2SiO2/2)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R3 3SiO1/2)で封鎖された、直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。この場合、R3は炭素数1〜12の基であることが好ましく、R1と同様の基を挙げることができるが、上記オルガノポリシロキサン(C−1)の場合は、R1の23モル%以上、好ましくは23〜90モル%、更に好ましくは25〜70モル%がフェニル基であり、また残余のR1はアルキル基が好ましく、特にメチル基であることが好ましい。一方、オルガノポリシロキサン(C−2)の場合は、R1の3モル%以上23モル%未満、好ましくは5〜22モル%、更に好ましくは8〜21モル%がフェニル基であり、また残余のR1はアルキル基が好ましく、特にメチル基であることが好ましい。なお、フェニル基は分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよいが、特に分子鎖途中のケイ素原子に結合したものであることが好ましく、分子鎖末端のトリオルガノシロキシ基は、トリメチルシロキシ基等のトリアルキルシロキシ基であることが好ましい。なお、分子鎖末端のケイ素原子に結合するフェニル基は、ジフェニルメチルシロキシ基((C652(CH3)SiO1/2)として、また、分子鎖途中のケイ素原子に結合するフェニル基は、ジフェニルシロキサン単位((C652SiO2/2)として存在するものであることがオイルブリード性、耐金型汚れ性等の点で好ましい。また、これらオルガノポリシロキサン(C−1),(C−2)はいずれも1分子中にケイ素原子に結合した水酸基(即ち、シラノール基)やケイ素原子に結合した塩素原子などを含有しないものであることがオイルブリード性の点で好ましい。
【0037】
上記オルガノポリシロキサン(C−1)及び(C−2)の粘度は、ブリード性の点からいずれも10〜1000cps(25℃)、好ましくは50〜700cps、更に好ましくは100〜500cpsであることが望ましく、また重合度(即ち、1分子中のケイ素原子の数)としては、同様の理由により5〜200個、好ましくは10〜100個程度であることが望ましい。オルガノポリシロキサン(C−1),(C−2)の粘度が10cps未満あるいは重合度が5未満では成形物との相溶性が高くなりブリード性が不十分となるおそれがあり、1000cpsを超えるか、あるいは重合度が200を超えると初期のブリード性が悪くなる場合があり、またブリードしたオイルにより表面がべたつくという問題も生じてしまうおそれがある。
【0038】
これらオルガノポリシロキサン(C−1),(C−2)を併用してなるブリードオイルの配合量は、(A)成分100重量部に対し0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。配合量が0.5重量部より少ないとブリード性が得られず、20重量部より多いと金型汚れがひどくなるばかりか、ゴム自体の物性にも悪影響を及ぼしてしまう。
【0039】
なお、これらフェニル基含有量の異なる2種のオイルの配合割合は、重量比率で、高フェニルオイル(フェニル基含有量が全有機基の23モル%以上のオルガノポリシロキサン)/低フェニルオイル(フェニル基含有量が全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサン)=5/95〜95/5、更に好ましくは、10/90〜90/10であることが好ましい。高フェニルオイルが5重量%未満ではブリード性が不十分となる場合があり、高フェニルオイルが95重量%より多いと金型汚れが発生してしまうおそれがある。なお、これら以外のブリードオイルを併用することも差し支えない。
【0040】
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物には、上述した成分のほか、シラノール基含有の重合度が100以下の低分子量ジメチルシロキサン、シラノール基含有シラン、アルコキシ基含有シラン、ヘキサアルキルジシラザンなどの分散剤、珪藻土、石英粉末、溶融石英粉末、クレー、アルミナ、タルク等の無機質充填剤、ベンガラ、酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウムなどの耐熱、耐油性向上剤、カーボンブラック、群青などの着色のための顔料、離型剤、その他通常のシリコーンゴム組成物に添加される添加剤を用途等に応じ適宜配合することができる。
【0041】
本発明のシリコーンゴム組成物は、上記した成分を二本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム混練り機を用いて均一に混合して、必要に応じて加熱処理を施すことにより得ることができる。
【0042】
このようにして得られたオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、圧縮成型、移送成型、射出成型等の一般のゴム成型法に準じて所望の形状に成型でき、次いで常法に従って加硫硬化させることによって成型品とすることができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、オイルブリード性が十分であり、かつ成型時に金型汚れが少ないオイルブリード性シリコーンゴム組成物が得られる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は重量部を示す。
【0045】
[実施例1]
分子鎖両末端がジメチルビニルシリル基で封鎖された(CH32SiO単位99.875モル%と(CH2=CH)(CH3)SiO単位0.125モル%からなる粘度が10,000,000cpsのオルガノポリシロキサン100部、沈降シリカ(日本シリカ(株)製、商品名:ニプシルLP、BET法による比表面積190m2/g)40部、及び分散剤として両末端にシラノール基を有し、平均重合度が13、25℃での粘度が15cpsであるジメチルポリシロキサン4部を加えて均一に混練りし、150℃で4時間熱処理した後、二本ロールで釈解し、可塑化してシリコーンゴムコンパウンド(A)を得た。
【0046】
シリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、ブリードオイル(a)〔主鎖の繰り返し単位がジメチルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位からなり、25℃の粘度が180cpsで重合度(1分子中のケイ素原子の数)が28のフェニル基含有量10モル%の両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン〕5部、及びブリードオイル(b)〔主鎖の繰り返し単位がジメチルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位からなり、25℃の粘度が440cpsで重合度が10のフェニル基含有量60モル%の両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン〕3部の各種成分を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0047】
金型汚れ試験は、直径12cm、厚さ2mmの円盤状成型品を成型する圧縮成型金型を用い、上記組成物を175℃で3分間の加圧成型を行った。これを100回繰り返した後の金型表面の汚れ具合を観察した。
【0048】
オイルのブリード具合の確認は、前記金型汚れ試験で成型した成型品について、200℃で2時間二次加硫した後、1時間室温放置後の成形品表面のオイルブリード具合を目視で観察する(成形直後ブリード性)と共に、成形品を3日間室温放置後、表面ブリードオイルを拭き取り、更に1日室温放置後の成型品表面のオイルブリード具合を、成形後経時ブリード性として目視観察した。
【0049】
[実施例2]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例1のブリードオイル(a)5部、及びブリードオイル(c)〔主鎖の繰り返し単位がジメチルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位からなり、25℃の粘度が380cpsで重合度が20のフェニル基含有量28モル%の両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン〕3部の各種成分を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0050】
[実施例3]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、ブリードオイル(d)〔主鎖の繰り返し単位がジメチルシロキサン単位及びジフェニルシロキサン単位からなり、25℃の粘度が220cpsで重合度が13のフェニル基含有量20モル%の両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたメチルフェニルポリシロキサン〕6部、及び実施例2のブリードオイル(c)3部の各種成分を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0051】
[実施例4]
25℃での粘度が3万cpsである両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルポリシロキサン(B)70部、水2部、ヒュームドシリカ(日本アエロジル製、商品名:アエロジル300、BET法による比表面積300m2/g)25部、ヘキサメチルジシラザン5部をニーダーミキサーで配合した。配合後、30分間混練を続け、更に約150℃で混練を2時間続けた。室温冷却後、ポリシロキサン(B)30部を添加混合し、更に粘度が500cpsでケイ素原子に結合するビニル基が全有機基の1.65モル%であるジメチルポリシロキサン4部を加え、シリコーンゴムベース(C)を得た。
【0052】
このシリコーンゴムベース(C)100部に、実施例3のブリードオイル(d)4部、及び実施例2のブリードオイル(c)5部を加え、30分攪拌を続けた後、下記式で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(D)0.5部、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1部を加えて10分間混合後、塩化白金酸の1%イソプロピルアルコール溶液を加えてさらに5分間攪拌を続けた。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0053】
【化1】
Figure 0003644488
【0054】
[比較例1]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例1のブリードオイル(a)8部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0055】
[比較例2]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例2のブリードオイル(c)3部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0056】
[比較例3]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例2のブリードオイル(c)8部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0057】
[比較例4]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例1のブリードオイル(b)5部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0058】
[比較例5]
実施例4のシリコーンゴムベース(C)100部に、実施例1のブリードオイル(b)2部を加え、30分間攪拌を続けた後、実施例4のオルガノハイドロジェンシロキサン(D)0.5部、1−エチニル−1−シクロヘキサノール0.1部を加えて10分間混合後、塩化白金酸の1%イソプロピルアルコール溶液を加えてさらに5分間攪拌を続けた。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0059】
[比較例6]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例1のブリードオイル(a)5部、実施例3のブリードオイル(d)3部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0060】
[比較例7]
実施例1のシリコーンゴムコンパウンド(A)100部に、実施例2のブリードオイル(b)4部、実施例2のブリードオイル(c)4部を二本ロールで配合した。この配合物100部に2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部を二本ロールで配合してオイルブリード性シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様に金型汚れ試験、オイルのブリード具合の確認を行い、結果を表1に記した。
【0061】
【表1】
Figure 0003644488

Claims (12)

  1. (A)熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
    100重量部、
    (B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ 1〜100重量部、
    (C)フェニル基がジフェニルシロキサン単位として分子鎖途中のケイ素原子に結合し、フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上である分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基封鎖のオルガノポリシロキサンとフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用してなるブリードオイル
    0.5〜20重量部
    を含有することを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
  2. (C)成分のうち、フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンにおけるフェニル基が、ジフェニルシロキサン単位として分子鎖途中のケイ素原子に結合したものである請求項記載の組成物。
  3. (C)成分の両オルガノポリシロキサンが、下記平均組成式 ( 3):
    3 d SiO (4-d)/2 (3)
    (式中、R 3 は非置換又は置換一価炭化水素基であり、dは1.8〜2.5の正数である。)
    で示される直鎖状のジオルガノポリシロキサンであって、フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンの分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された請求項1又は2記載の組成物。
  4. (A)熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物
    100重量部、
    (B)比表面積が50m2/g以上の微粉末シリカ 1〜100重量部、
    (C)主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリアルキルシロキシ基で封鎖された下記平均組成式 ( 3):
    3 d SiO (4-d)/2 (3)
    (式中、R 3 は非置換又は置換一価炭化水素基であり、dは1.8〜2.5の正数である。)
    で示されるフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の23モル%以上であるオルガノポリシロキサンとフェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとを併用してなるブリードオイル
    0.5〜20重量部
    を含有することを特徴とするオイルブリード性シリコーンゴム組成物。
  5. (C)成分のうち、フェニル基含有量がケイ素原子に結合した全有機基の3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンが、下記平均組成式 ( 3):
    3 d SiO (4-d)/2 (3)
    (式中、R 3 は非置換又は置換一価炭化水素基であり、dは1.8〜2.5の正数である。)
    で示される直鎖状のジオルガノポリシロキサンであって、その分子鎖両末端がトリアルキルシロキシ基で封鎖された請求項記載の組成物。
  6. (A)成分の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物が、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物又は有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項1乃至5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物が、
    (1)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有し、アルケニル基を除くケイ素原子に結合した全有機基の95%以上がメチル基であるオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (2)下記平均組成式(2)
    2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
    (式中、R2は炭素数1〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0であり、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
    で示される常温で液状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    0.1〜50重量部、
    (3)付加反応触媒 触媒量
    からなるものである請求項記載の組成物。
  8. 有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物が、
    (i)1分子中に平均2個以上のケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (ii)有機過酸化物 触媒量
    からなるものである請求項記載の組成物。
  9. (C)成分のブリードオイルが、1分子中にケイ素原子に結合した水酸基を含有しないものである請求項1乃至のいずれか1項記載の組成物。
  10. (C)成分のブリードオイルにおいて、フェニル基含有量が23モル%以上のオルガノポリシロキサンが、25℃での粘度が10cps以上1000cps以下である請求項1乃至のいずれか1項記載の組成物。
  11. (C)成分のブリードオイルにおいて、フェニル基含有量が3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンが、25℃での粘度が10cps以上1000cps以下である請求項1乃至のいずれか1項記載の組成物。
  12. (C)成分のブリードオイルにおいて、フェニル基含有量が23モル%以上のオルガノポリシロキサンと3モル%以上23モル%未満のオルガノポリシロキサンとの重量比率が、5/95〜95/5である請求項1乃至11のいずれか1項記載の組成物。
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