JP2006023403A - ベルト駆動制御装置、ベルト装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト駆動制御装置、ベルト装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 フーリエ変換に比べて安価な演算処理装置でベルト周方向の厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を高精度で抽出できるベルト駆動制御装置、ベルト装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】 従動ローラ14の角変位又は角速度をエンコーダ回転検出部610で検出して、この検出結果をベルト周期変動検出部608でベルトの厚さ変動に対応した周波数を有する角変位又は角速度のベルト交流成分の振幅・位相を直交検波で抽出する。この抽出された振幅及び位相に基づいて、目標関数演算部607で目標関数を生成し、この目標関数から目標基準信号生成部606で目標基準信号を生成する。そして、この目標基準信号と、エンコーダ回転検出部610で検出した検知結果をFB信号として比較器605で比較し、この比較結果に基づいてモータ17を制御することで、駆動ローラの回転を制御する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトの駆動制御を行うベルト駆動制御装置、このベルト駆動制御装置を用いたベルト装置、及び、このベルト装置を利用した画像形成装置に関するものである。
従来、このようなベルトを利用する装置として、感光体ベルト、中間転写ベルト、紙搬送ベルト等のベルトを用いる画像形成装置がある。このような画像形成装置においては、そのベルトの高精度な駆動制御が高品位な画像を得るために必須である。特に画像形成速度に優れ且つ小型化に適した直接転写方式のタンデム型画像形成装置では、記録材である記録用紙を搬送する搬送ベルトの高精度な駆動制御が要求される。この画像形成装置では、搬送ベルトを用いて記録用紙を搬送し、その搬送方向に沿って配置された互いに異なる単色の画像を形成する複数の画像形成ユニットを順次通過させる。これにより、記録用紙上に各単色画像を重ね合わせて形成しカラー画像を得ることができる。
ここで、電子写真方式による直接転写方式のタンデム型画像形成装置の一例について、図16を用いて具体的に説明する。この画像形成装置では、例えばイエロー、マゼンタ、シアンおよび黒の各単色画像を形成する画像形成ユニット18Y,18M,18C,18Kが記録用紙の搬送方向に順次配置される。そして、図示しないレーザ露光ユニットにより各感光体ドラム40Y,40M,40C,40Kの表面に形成された静電潜像が各画像形成ユニット18Y,18M,18C,18Kで現像されることによりトナー像(顕像)が形成される。そして、静電力により搬送ベルト210に付着されて搬送される図示しない記録用紙上に順次重ね合わられて転写された後、定着装置25によってトナーが溶融圧着されることにより、記録用紙上にカラー画像が形成される。搬送ベルト210は、互いに平行に配置された駆動ローラ215及び従動ローラ214に適当なテンションで掛け渡される。駆動ローラ215は、図示しない駆動モータによって所定の回転速度で回転駆動され、それに伴い搬送ベルト210も所定の速度で無端移動する。記録用紙は給紙機構によって所定のタイミングで搬送ベルト210の画像形成ユニット18Y,18M,18C,18K側に供給され、搬送ベルト210の移動速度と同一速度で移動して搬送されることにより、各画像形成ユニットを順次通過する。
このような画像形成装置では、記録用紙の移動速度、つまり搬送ベルト210の移動速度が一定速度に維持されないと、色ズレが発生する。この色ズレは、記録用紙上で重ね合わせられる各単色画像の転写位置が相対的にズレることによって発生する。色ズレが発生すると、例えば、複数色の画像が重なって形成された細線画像がにじんで見えたり、複数色の画像が重なって形成された背景画像中に形成される黒の文字画像の輪郭周辺に白抜けが発生したりする。
なお、図17に示すように、各画像形成ユニット18Y,18M,18C,18Kの感光体ドラム40Y,40M,40C,40Kの表面に形成された各単色画像を、一旦中間転写ベルト10上に順次重なり合うように転写した後、これを記録用紙上に一括転写する中間転写方式を採用したタンデム型画像形成装置もある。この装置においても、中間転写ベルト10の移動速度が一定速度に維持されないと、同様に色ズレが発生する。
また、上述したタンデム型の画像形成装置に限らず、記録材を搬送する記録材搬送部材や、その記録材に転写される画像を担持する感光体や中間転写体等の像担持体として、ベルトを用いた画像形成装置においては、そのベルトの移動速度が一定速度に維持されないとバンディングが発生する。このバンディングは、画像転写中にベルト移動速度が速くなったり遅くなったりすることにより発生する画像濃度ムラである。すなわち、ベルト移動速度が相対的に速い時に転写された画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に引き延ばされた形状となり、逆に、ベルト移動速度が相対的に遅い時に転写された画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に縮小された形状となる。これにより、引き延ばされた画像部分は濃度が薄くなり、縮小された画像部分は濃度が濃くなる。その結果、ベルト周方向に画像濃度ムラが発生し、バンディングが生じる。このバンディングは、淡い単色画像を形成する場合には人間の目に顕著に感じ取られる。
以上のように感光体ベルト、中間転写ベルト、搬送ベルト等の無端状のベルトを一定の移動速度で移動させる高精度な駆動制御が要求される。このベルトの高精度な駆動制御ために、従来、ベルトを駆動する駆動ローラの回転速度を一定にするように駆動ローラの回転を制御する駆動制御方法が知られている。この駆動制御方法は、駆動源であるモータの回転角速度や、モータで発生する回転駆動力を駆動ローラに伝達させるギヤの回転角速度を一定に保持することにより、駆動ローラの回転速度を一定にする駆動制御方法である。しかしながら、上記従来のベルトの駆動制御方法では、ベルトの厚さ変動、特にベルト移動方向に沿った方向で厚さ変動がある場合、駆動ローラの回転角速度を一定にしてもベルトの移動速度を一定にできないという問題点があった。
上記ベルトの厚さ変動は、例えば、円筒金型を用いて遠心焼成方式で作成されたベルトにみられるベルト移動方向にわたる肉厚の偏りによって生じる。このようなベルトの厚さ変動がベルトに存在すると、ベルトを駆動する駆動ローラ上にベルト厚の厚い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が速くなり、反対にベルト厚の薄い部分が巻き付いているときにはベルト移動速度が遅くなる。そのため、ベルト移動速度に変動が生じる。
そこで、このようなベルトの厚さ変動による速度差を考慮してベルトの駆動制御を行う画像形成装置が知られている(特許文献1、2)
特許文献1には、ベルト厚さ変動がベルト1周にわたりサイン波で発生しやすい遠心成形法で形成されたベルトを装置本体へ組込む前に、製造工程で予めベルト全周における厚みプロファイル(ベルト厚さ変動)を測定し、そのデータをフラッシュROMに記憶させる画像形成装置が開示されている。この画像形成装置においては、その全周の厚みプロファイルデータと実際のベルト厚さ変動との位相を合わせるための基準位置であるホームポジションとなる基準マークを付し、その位置を基準に検出することによって、ベルト厚さ変動によるベルト移動速度の変動をキャンセルするようにベルト駆動制御を行う。
また、特許文献2には、検出用パターンをベルト上に形成して、これを検出センサで検出することにより、周期的なベルト移動速度の変動を検出する画像形成装置が開示されている。この画像形成装置においては、検出した周期的なベルト移動速度の変動を打ち消すように駆動ローラの回転速度を制御する。
特開2000−310897号公報 特許第3186610号公報
ところが、上記特許文献1に記載された画像形成装置においては、ベルト製造段階においてベルト厚さ変動を計測する計測工程が必要となり、またその計測工程において高精度なベルト厚み計測器が必要となる。そのため、製造コストが大幅に増大してしまうという問題がある。また、ベルトを新しいものに交換する際には、その新しいベルト固有の厚みプロファイルデータを装置へ入力する作業が必要となるという問題もある。
また、上記特許文献2に記載された画像形成装置においては、ベルト移動速度の変動を検出するのに、少なくともベルト1周分の検出用パターンをベルト上に形成する必要がある。そのため、この検出用パターンの形成のために多くのトナーを消費してしまうという問題がある。特に、ベルト移動速度の変動をより高い精度で検出するために、ベルト複数周分のベルト移動速度の変動情報の平均値をベルト移動速度の変動として把握する場合には、ベルト複数周分の検出用パターンを形成する必要があり、トナー消費の問題はより深刻なものとなる。
また、本出願人は、特願2002−230537号(以下、「先願」という。)において、これらの問題を解決し得るベルト駆動制御装置を提案した。このベルト駆動制御装置では、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出し、その検出データから、ベルトの周方向における周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する、従動支持回転体の回転角速度の交流成分を抽出する。この抽出した交流成分の振幅及び位相は、ベルトの周方向における周期的な厚さ変動の振幅及び位相に対応している。したがって、この交流成分の振幅及び位相に基づいて、駆動支持回転体に厚いベルト部分が接するタイミングでは駆動支持回転体の回転角速度を低め、逆に駆動支持回転体に薄いベルト部分が接するタイミングでは駆動支持回転体の回転角速度を高めるように制御する。この方法によれば、ベルトの周方向における厚さ変動の影響を受けずに、そのベルトを所望の移動速度で駆動することが可能である。しかも、ベルト製造段階においてベルト厚みムラを計測する計測工程が必要ないので、上記特許文献1の装置のように製造コストが増大するということはない。また、上記特許文献2の装置のようにベルトを新しいものに交換する際に厚みプロファイルデータを装置へ入力するという作業も必要ない。加えて、検出用パターンを形成する必要がないため、ベルト駆動制御のためにトナーを消費することもない。
上記先願で提案したベルト駆動制御装置では、エンコーダで検出された角速度または角変位には、ベルト周方向の厚さ変動に起因して発生する変動成分以外に様々な他の変動成分(例えば、駆動ローラの偏心や駆動伝達系(歯車)の偏心など)が重畳されている。この検出データから、ベルト周方向の厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出する必要がある。先願では、従動支持回転体の検出データを、ベルト厚さ変動(交流成分)以外の高域の変動を抑制するバンドパスフィルタを通過させることでベルト厚さ変動に対応した交流成分を抽出して、振幅および位相を抽出している。
また、検出データをFFT(高速フーリエ変換)して、ベルト厚さ変動に対応した交流成分の振幅及び位相を計測している。
しかし、前者においては、ベルトの厚さ変動に対応する交流成分と異なる交流成分の変動であれば除去することが可能であるが、ベルトの厚さ変動に対応する交流成分と同様な交流成分をもつ他の変動成分を抑制するバンドパスフィルタを設計することが困難である。このため、バンドパスフィルタを通過した検出データにはベルト周方向の厚さ変動に対応した交流成分以外の変動成分が除去できず残っており、バンドパスフィルタを通過した検出データから、正確なベルトの厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができない。また、バンドパスフィルタ通過させてベルト周方向の厚さ変動(交流成分)を抽出する方法では、駆動ローラとベルト間のスリップなどによる突発的な変動(ノイズ含む)に対しても切り分けができない。このような問題が起こると、正確なベルト周方向の厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することがますます困難となってくる。
また、後者のFFT(高速フーリエ変換)では、ベルト厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を高精度で抽出することができるが、CPUなどの演算負荷が大きくなってしまう。このため、高価な演算処理装置が必要となり、コスト高となるという問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、フーリエ変換に比べて安価な演算処理装置でベルト周方向の厚さ変動に対応した交流成分の振幅および位相を高精度で抽出できるベルト駆動制御装置、ベルト装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、無端状のベルトが掛け渡された複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御装置であって、上記複数の支持回転体のうち上記回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段と、該従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する該回転角変位又は該回転角速度のベルト交流成分の振幅・位相を抽出する抽出手段と、該交流成分の振幅及び位相に基づいて、上記駆動支持回転体の回転を制御する制御手段とを備え、該抽出手段を直交検波としたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のベルト駆動制御装置において、ベルト一回転周期のベルト厚さ変動に対応した周波数を有するベルト基本交流成分と、該ベルト基本交流成分の整数倍のベルト厚さ変動に対応した周波数を有するベルト高調波交流成分とをそれぞれ直交検波して該ベルト基本交流成分の振幅及び位相と、該ベルト高調波交流成分の振幅及び位相とをそれぞれ抽出することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1または2のベルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の半径と、上記ベルトの該従動支持回転体に接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さとの和Aと、上記駆動支持回転体の半径と、該ベルトの該駆動支持回転体に接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さとの和Bと、該ベルトの該従動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの該駆動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動時間τを考慮して、上記駆動支持回転体の回転を制御することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3のベルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出し、該回転角変位又は回転角速度が目標とする回転角変位又は回転角速度となるように上記駆動支持回転体の回転を制御することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4のベルト駆動制御装置において、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出および基準位置マークの検出をベルト一回転以上にわたり行うことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルト交流成分の周波数に対して10倍以上の高周波成分を除去する除去フィルタを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、周期性のない成分を除去する除去手段を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルト交流成分以外の交流成分を除去する除去フィルタを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7または8のべルト駆動制御装置において、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出を上記ベルト交流成分の周波数の10倍以上の周波数で検出することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルトと、該ベルトを駆動するための回転駆動力を発生する駆動源と、複数の支持回転体のうち該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて、複数の支持回転体のうち該駆動源からの回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御装置とを備えたベルト装置であって、該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9のベルト駆動制御装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10のベルト装置において、上記検出手段は、上記ベルトの上記駆動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの上記従動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動距離がベルト周長の(1/2)にある従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10のベルト装置において、上記検出手段は、上記ベルトの上記駆動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの上記従動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動距離が最も長くなる従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項10、11または12のベルト装置において、上記駆動支持回転体の半径と上記検知手段によって回転角変位又は回転角速度が検知される従動支持回転体の半径とを等しくし、かつ、上記ベルトが該駆動支持回転体と接触する領域の長さと、該ベルトが該検知手段によって回転角変位又は回転角速度が検知される従動支持回転体と接触する領域の長さとを等しくしたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項10、11、12または13のベルト装置において、上記駆動源は、入力信号に対して既定角度回転するモータであることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項10、11、12または13のベルト装置において、上記駆動源は、駆動支持回転体へ回転駆動力を伝達する出力軸と、該出力軸の回転角を検出する回転角検出手段を有しており、該回転角検出手段の検出結果に基づいて、該駆動源のトルクを制御することを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項10、11、12または13のベルト装置において、駆動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段を備え、該駆動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から上記駆動源を制御することを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項10、11、12、13、14、15または16のベルト装置において、複数の回転体を有し、該回転を介して上記駆動源の回転駆動力を上記駆動支持回転体へ伝達する伝達機構を備え、該伝達機構の回転体、上記駆動支持回転体、上記従動支持回転体の少なくともいずれかひとつの回転周期と、上記ベルト交流成分の周期とが整数比であることを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項10、11、12、13、14、15、16または17のベルト装置において、上記伝達機構の回転体の回転周期と、上記駆動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項10、11、12、13、14、15、16、17または18のベルト装置において、上記駆動支持回転体の回転周期と、上記回転角変位又は回転角速度が検出される従動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18または19のベルト装置において、上記駆動支持回転体の回転周期と、上記回転角変位又は回転角速度が検出される従動支持回転体以外の従動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を記録材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記潜像担持体を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項22の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる中間転写体と、該潜像担持体上の顕像を該中間転写体に転写する第1の転写手段と、該中間転写体上の顕像を記録材に転写する第2の転写手段とを備えた画像形成装置において、上記中間転写体を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項23の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる記録材搬送部材と、該潜像担持体上の顕像を中間転写体を介して又は中間転写体を介しないで直接に、該記録材搬送部材で搬送されている記録材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記記録材搬送部材を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項24の発明は、インクを吐出する吐出口を備えたヘッド部と、該ヘッド部と対向し記録媒体を該ヘッド部と対向する位置に搬送する搬送部材とを備え、該吐出口からインクを吐出して該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、上記搬送部材をを駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とするものである。
請求項1乃至24の発明によれば、直交検波によって、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果からベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する交流成分の振幅及び位相を抽出している。よって、ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する交流成分以外の変動成分が十分除去されていなくても、ベルト厚さ変動に対応した交流成分の振幅及び位相を高精度で抽出することができる。また、従来のフーリエ変換に比べて少ない演算負荷でベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する交流成分の振幅及び位相を高精度で抽出することができる。これにより、高価な演算処理装置が必要となくなり、コスト高を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明を適用する画像形成装置としての複写機の一例を示す概略構成図である。図1において、符号100は複写機本体であり、符号200はそれを載せる給紙テーブルであり、符号300は複写機本体100上に取り付けるスキャナであり、符号400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。この複写機は、タンデム型で中間転写(間接転写)方式を採用する電子写真複写機である。
複写機本体100には、その中央に、像担持体としての中間転写体であるベルトからなる中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、3つの支持回転体としての支持ローラ14,15,16に掛け渡されており、図中時計回り方向に回転移動する。これらの3つの支持ローラのうちの第2支持ローラ15の図中左側には、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17が設けられている。また、3つの支持ローラのうちの第1支持ローラ14と第2支持ローラ15との間に張り渡したベルト部分には、そのベルト移動方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成部18が並べて配置されたタンデム画像形成部20が対向配置されている。本実施形態においては、第2支持ローラ15を駆動ローラとしている。また、タンデム画像形成部20の上方には、潜像形成手段としての露光装置21が設けられている。
また、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成部20の反対側には、第2の転写手段としての2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22においては、2つのローラ23間に記録材搬送部材としてのベルトである2次転写ベルト24が掛け渡されている。この2次転写ベルト24は、中間転写ベルト10を介して第3支持ローラ16に押し当てられるように設けられている。この2次転写装置22により、中間転写ベルト10上の画像を記録材であるシートに転写する。また、この2次転写装置22の図中左方には、シート上に転写された画像を定着する定着装置25が設けられている。この定着装置25は、ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27が押し当てられた構成となっている。上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備わっている。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて持たせることが難しくなる。また、本実施形態では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成部20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28も設けられている。
上記複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。その後、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動する。他方、コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動する。次いで、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
この原稿読取りに並行して、図示しない駆動源である駆動モータで駆動ローラ16を回転駆動させる。これにより、中間転写ベルト10が図中時計回り方向に移動するとともに、この移動に伴って残り2つの支持ローラ(従動ローラ)14,15が連れ回り回転する。また、これと同時に、個々の画像形成部18において潜像担持体としての感光体ドラム40Y,40M,40C,40Kを回転させ、各感光体ドラム上に、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の色別情報を用いてそれぞれ露光現像し、単色のトナー画像(顕像)を形成する。そして、各感光体ドラム40Y,40M,40C,40K上のトナー画像を中間転写ベルト10上に互いに重なり合うように順次転写して、中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
このような画像形成に並行して、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を転写する。画像転写後のシートは、2次転写ベルト24で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
なお、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部20による再度の画像形成に備える。ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
この複写機を用いて、黒のモノクロコピーをとることもできる。その場合には、図示しない手段により、中間転写ベルト10を感光体ドラム40Y,40M,40Cから離れるようにする。これらの感光体ドラム40Y,40M,40Cは、一時的に駆動を止めておく。黒用の感光体ドラム40Kのみが中間転写ベルト10に接触させ、画像の形成と転写を行う。
次に、本発明の特徴部分である、中間転写ベルト10の駆動制御について説明する。
本実施形態の複写機では、中間転写ベルト10を一定速度で移動させる必要がある。しかし、実際には、ベルトの厚みにより、そのベルト移動速度に変動が生じる。中間転写ベルト10のベルト移動速度が変動すると、実際のベルト移動位置が目標とするベルト移動位置からズレてしまい、感光体ドラム40Y,40M,40C上の各トナー画像の先端位置が中間転写ベルト10上でズレて色ズレが発生する。また、ベルト移動速度が相対的に速い時に中間転写ベルト10上に転写されたトナー画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に引き延ばされた形状となり、逆に、ベルト移動速度が相対的に遅い時に中間転写ベルト10上に転写されたトナー画像部分は本来の形状よりもベルト周方向に縮小された形状となる。この場合、最終的にシート上に形成された画像には、そのベルト周方向に対応する方向に周期的な画像濃度の変化(バンディング)が表れる。
そこで、以下、中間転写ベルト10を高い精度で一定速度に維持する構成及び動作について説明する。なお、以下の説明は、中間転写ベルト10に限られるものではなく、広く、駆動制御がなされるベルトについて同様であるので、ベルトとして説明する。
図2は、中間転写ベルト10の主要部を示す断面模式図である。中間転写ベルト10は、従動ローラとしての第1の支持ローラ14(以下、従動ローラ)に対してベルト巻付角θで巻き付いており、駆動ローラとしての第2の支持ローラ15(以下、駆動ローラ)に対してベルト巻付角θで巻き付いている。中間転写ベルト10は、図中矢印Aの方向に無端移動する。第1の支持ローラ14には、検出手段としての図示しないロータリエンコーダが設けられている。これらの回転型エンコーダとしては、第1の支持ローラ14の回転角変位又は回転角速度が検知できるものであればよい。
図3は、中間転写ベルト10の主要部を示す斜視模式図である。駆動ローラ15は、伝達機構18を介して駆動源としてのモータ17からの回転駆動力が伝達されるようになっている。具体的には、モータ17からの回転駆動力は、モータの出力軸17aに伝達される。出力軸17aに伝達された回転駆動力は、出力軸17aと接触している第1の回転体に18a伝達される。第1の回転体18aに伝達された回転駆動力は、第1の回転体と接触している第の回転体18bに伝達され、第2の回転体18bと接触している駆動軸15aに伝達されて駆動ローラ15を回転せしめる。
本実施形態は、まず、従動ローラ14に設置されたロータリエンコーダを用いて中間転写ベルト10の回転周期で発生する変動成分を認識し、適切な目標値を生成してフィードバック制御を行う。認識方法としては、駆動ローラ15を一定角速度で回転させて、従動ローラ14に設置されたロータリエンコーダにより従動ローラ14の回転角変位又は回転角速度をサンプルするテスト駆動をベルト1周以上にわたり行う。このサンプルされた変動成分の振幅及び位相を求め、ベルトの回転周期で発生する変動成分と認識し、ベルト回転周期の搬送速度変動が発生しないような目標値を設定してフィードバック制御を行う。
次に、ベルトの厚さとベルトの移動速度との関係について説明する。
図4は、一般的に用いられるベルトの周方向におけるベルト厚み変動(ベルト厚み偏差分布)の一例を示すグラフである。
このグラフの横軸は、ベルト1周分の長さ(ベルト周長)を2π[rad]の角度に置き換えたものである。縦軸は、ベルト周方向におけるベルト平均厚み(100μm)を基準(基準値0)としたベルト厚みの偏差値である。図4に示すベルト厚み変動は、ベルト厚み変動の周波数成分のうち、基本(一次)成分のみを示したものである。なお、後述するが、本実施形態においては、このような一次成分のみの厚み変動からベルト駆動を制御するだけでなく、高次成分を考慮に入れて対応可能である。
駆動ローラ15側でのベルト移動速度は、以下のようにして求める。
図5は、駆動ローラ15に巻き付いたベルト部分を、その駆動ローラ15の軸方向から見たときの拡大図である。駆動ローラ15側でのベルト移動速度は、駆動ローラ15のベルト巻付角θの(1/2)上における中間転写ベルト10の中央部をベルト駆動位置Xと仮に設定し、このベルト駆動位置での速度とする。
ベルト10の厚さが図4に示すように周方向に沿って正弦的に変化しているとき、駆動位置におけるベルト実効厚みBは、下記の数1に示す式で表すことができる。この式中の「Bt0」は、ベルト10の平均厚みであり、「Bta」は厚さ変動の振幅値、「θb」はベルト厚さ回転角速度であり、αは、初期位相である。
Figure 2006023403
実効厚みBは、ベルト材質が均一で、かつ、ベルト10の内周面と外周面との伸縮度の絶対値がほぼ一致する場合、そのベルト厚み方向の中央とベルト内周面との距離に相当する。多層構造のベルトなどにおいては、硬質な層と軟質な層との間で互いに伸縮性が異なる結果、ベルト厚み方向の中央からズレた位置とベルト内周面との距離がベルト実効厚みBtとなることもある。また、ベルト実効厚みBtは、駆動ローラ15に対するベルト巻付角によっても変化することがある。ベルト実効厚みBtは、ベルト厚み実効係数κdを用いると、下記の数2に示す式で表すことができる。ベルト厚み方向の中央とベルト内周面との距離がちょうどベルト実効厚みBtに等しい場合、ベルト厚み実効係数κdは0.5となる。
Figure 2006023403
このようなベルト実効厚みBt’となった場合のベルト搬送速度Vは、(駆動ローラ半径R+ベルト実効厚みBt’)×駆動ローラ回転角速度ωより求められ、下記の数3に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
上記数3から厚さ変動の振幅「Bta」があると、駆動位置におけるベルト搬送速度が変化することがわかる。
従動ローラ14側でのベルト移動速度は、以下のようにして求める。図2に示すように、従動ローラ14のベルト巻付角θの(1/2)上における中間転写ベルト10の中央部をベルト従動位置Yと仮に設定し、このベルト従動位置での速度とする。
上記ベルト駆動位置Xからベルト従動位置Yまでの距離は、ベルト一周の長さを2πラジアンとするとき、位相差τラジアンと表すことができる。すると、従動位置Yにおけるベルト実効厚みBt’’は、下記の数4に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
ここで、κは従動ローラ14側でのベルト厚み実効係数であり、駆動ローラ15と従動ローラ14とでベルト巻付き量が異なる構成が考えられるため、別の係数を設定した。そして、このようなベルト実効厚みBt’’のベルトが巻付いている時の従動位置Yにおけるベルト搬送速度Vは、下記の数5に示す式で表すことができる。この式中の「R」は従動ローラ半径であり、ωは、従動ローラ回転角速度である。
Figure 2006023403
ここで、中間転写ベルト10の実効厚み(Bt)の変動における支持ローラの回転角速度(ω)とベルトの速度(Vb)との関係を図6に基づき説明する。図6(a)は、支持ローラ14が一定の回転角速度(ω=定数)で回転している場合の各ベルト位置でのベルトの速度(Vb)の関係Aと、ベルトが一定速度(Vb=定数)で回転している場合の各ベルト位置での支持ローラの回転角速度(ω)の関係Bとを示した図である。図4(a)のグラフAからわかるように、支持ローラが一定の回転角速度で回転している場合(ω=定数)、ベルトの速度(Vb)は、ベルトの実効厚み(Bt)が最大の部分で速度が最大となり、ベルトの厚みが最小の部分で速度が最小となっている。一方、ベルト速度を一定(Vb=一定)とした場合は、支持ローラの回転角速度(ω)は、ベルト実効の厚み(Bt)が最大の部分で速度が最小となり、ベルトの実効厚み(Bt)が最小の部分で速度が最大となっている(図4(a)のB参照)これは、数3や、数5からわかるように、支持ローラの回転角速度(ω)、ベルト速度(V)、ベルト実効厚み(B)との間には、V=B×ωの関係が成り立っているからである。
図6(b)は、図2に示すように従動ローラ14と駆動ローラ15とがτ離れた場合の中間転写ベルト10の厚み変動における駆動ローラ15の速度および中間転写ベルト10の速度の関係、並びに、中間転写ベルト10の厚み変動における従動ローラ14の速度および中間転写ベルト10の速度の関係を示した図である。図6(b)のAは、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合のベルト搬送速度を示したグラフである。Cは、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラ14の回転角速度である。B’は、ベルトを一定の搬送速度で回転した場の従動ローラ14の回転角速度である。Eは、図2に示す従動位置Yにおけるベルトの実効厚み変動である。Eは、図2に示す駆動位置Xにおけるベルトの実効厚み変動である。
図5(b)からわかるように、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラ14の回転角速度であるCは、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラ14の回転角速度であるB’と、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合のベルト搬送速度であるAとを重畳したものとわかる。
なお、ここでは、R=R、κ=κ、α=0、τ=1.3ラジアンとしている。
本実施形態においては、上記駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラ14の回転角速度であるCをロータリエンコーダで検出し、この検出された角速度から、駆動ローラ15を一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラ14の回転角速度であるB’を算出することで、ベルト搬送速度を一定とするものである。
また、図5(b)からわかるように、回転角速度であるCをロータリエンコーダで検出する場合、位相差τがπrad(もしくはπの奇数倍)であれば、合成曲線Cの振幅は最大(図の例では曲線Aの振幅の2倍)になる。すなわち、駆動ローラ15と従動ローラ14の距離がベルト厚み変動の周期の2分の1に設定できれば従動ローラ14の回転角速度の検出感度が最大になる。また同様に、πに近い方が検出感度が大きくなることから、回転角速度を検出する従動ローラ14は、駆動ローラ15に対しベルト上での距離がπに近い(ベルト周期成分がベルト1周1周期の場合、もっとも距離が離れた)従動ローラ14を選択するのが好ましい。
実際には、画像形成装置で機能性を持たせたベルト搬送経路を考慮すると、τをベルト厚み変動周期の丁度2分の1に設定することは難しいが、なるべくその近くに設定できると検出感度が高くなる。ベルト厚み変動が全体で2周期以上有る場合は、その変動周期において、前記の位相差τを丁度π、もしくはπの奇数倍に設定でき、高い検出感度を得ることができる。この関係をベルトの長さで表現すると、ベルト厚み変動の周期Tに対応するベルト長さの2分の1、もしくはその奇数倍ということになる。
以下に、駆動ローラを一定の回転角速度で回転した場合の従動ローラの回転角速度であるB’を算出する演算について説明する。
まず、従動ローラの回転角速度ωは、上記数3と数5から下記の数6に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
ベルト厚み変動Btaは、ローラ径Rよりも十分小さいとして近似することにより、下記の数7に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
数7に示す従動ローラの回転角速度ωのうち、変動成分Δωは、下記の数8に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
Δωeは、ベルト1周の厚み変動による変動成分であり、{}の中の2項に注目し、前者をA、後者をBとすると、Aは駆動位置におけるベルト変動成分を示しており、Bは従動位置におけるベルト変動成分をそれぞれ表わしている。なお、{}の外の分数の構成から、従動ローラの半径Reよりも、駆動ローラの半径Rdを大きくすることで、検出感度が高くなることが分かる。
Figure 2006023403
Figure 2006023403
ここで、駆動ローラを一定角速度で回転させた場合の従動ローラで検出されるデータ成分Cとすると、下記の数11に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
A、Bは同じ周期を有する正弦波であるから、その和は同じ周期の単一の正弦波に合成されるので、Cは正弦関数で表現でき、K、βを定数とすると下記の数12に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403
A、B、Cはいずれも回転周期がベルトの回転周期と同じであるため、位相ベクトルで表現することができる。図7はA、B、Cの位相ベクトル成分図である。図7では、一般化する意味でベクトルAを0°としているが、ベクトルAに初期位相αを与えても、各ベクトルの振幅位相関係には影響ない。
駆動ローラ15を一定回転させたときの従動ローラ14の回転角速度変動(ベクトルC)から、目標値であるベルト一定速度の時の従動ローラ14の角速度変動(ベクトルB)への変換係数ηが補正係数となる。どちらも正弦関数であるため振幅に対して係数をかけて、位相操作を行うことによりベクトルCからベクトルBへ変換が可能である。つまり、図7に示したように、検出されたCのベクトル成分からBのベクトル成分へ変換するために、ベクトルの長さ(振幅値)を補正係数にて変換し、π−τ+βだけ位相を遅らせることにより変換できる。ここでβとは、AとCとの位相差である。
Figure 2006023403

Figure 2006023403
駆動ローラを一定回転させたときに従動ローラ側で検出される変動振幅を、ベルトが一定速度で搬送された時の従動ローラ側での変動振幅に変換する補正係数ηは下記の数15に示す式で表すことができる。
Figure 2006023403

また、位相に対する補正値Τは
Figure 2006023403

となる。
つまり、駆動ローラ15を一定回転させて検出されたベルト回転周期の変動データ(変動成分の振幅及び位相数値)に対して、振幅値は、補正係数ηをかけて、位相Tを加えた、値が、ベルトが一定速度で回転させた場合の従動ローラ14の回転角速度の変動データとなる。これをベルト厚み変動に対応したベルトを一定速度で回転させるための従動ローラ14の目標基準信号数値となる。数13〜15は、ローラ径や位相差など、すべてベルト搬送機構の構成に関する数値で求められる。そのため、振幅の補正係数ηと位相補正値Tは、予め決定される定数である。ただし、ベルト厚み実効係数κは、ベルトの材質やベルトの巻付き角に応じて変化するものであり、駆動ローラ15側と従動ローラ14側のベルト厚み実効係数κを事前に把握する必要がある。このベルト厚み実効係数κは、ベルトの平均搬送速度と各ローラの平均回転角速度の関係を計測して求めることができる。ベルト厚み実効係数κは、ベルト材質やベルトの巻付き角が装置すべてに共通であれば、1つの装置において計測すれば同じ数値を用いることができる。また、駆動ローラ15と従動ローラ14の半径Rを同一として、さらにベルト実効厚み係数κも同一となる構成にすることで、数13、数14が簡略化されることがわかる。そのことから、駆動側と従動側のκがほぼ同一となるように巻付き角を一致させるようにベルト搬送経路を設計することが好ましい。また、巻付き角がある角度を超える、つまり、駆動ローラ15側と従動ローラ14側の巻付き角を十分に持たせると、ベルト厚み実効係数κは、巻付き角に依らず、ベルト体の構造固有の値に安定することが実験から得られた。このことから、駆動と従動の両者の巻付き角を十分に持たせることで同様にκの比を1とすることが可能である。
以上の結果から、ベルトを駆動する駆動ローラの回転を一定に制御して、従動ローラ側の回転角速度の変動を計測したデータにより、ベルトが一定搬送速度となる従動ローラの制御目標値(角速度)を設定し、この目標値と従動ローラ側ロータリエンコーダの出力値と比較して駆動制御することで、駆動ローラの偏心等駆動系の回転変動によるベルト速度変動、ベルト厚み変動によるベルト速度変動、ベルトとローラの熱膨張によるベルト速度変動、スリップによるベルト速度変動などのベルトの周期変動を制御することが可能となる。
また、変動成分を三角関数として近似し、展開したこの原理は、ローラ径やベルト周長などによらず、どのような構成においても適用することが可能である。
また、駆動ローラ15と従動ローラ14との回転角速度によって、ベルトの周期変動を制御する原理について説明したが、角速度ではなく回転角変位(位置)でも同様の原理が適用される。これは、角速度を積分したものが角変位となるからである。数式では、sin関数がcos関数に変換され、振幅が変わり、定常偏差が発生する。しかし、本理論で重要な点は、波形A、B、Cの振幅と位相の関係であり、角速度でも、角変位でも波形A、B、Cの振幅と位相の関係は変化しない。つまり、波形A、B、Cが角変位でも、上記と同様の数式で表現された振幅補正係数ηと位相補正値Tが求められるからである。
また、ここでは、ベルト周期変動をベルト1周期の基本波成分が支配している場合で、変動を正弦波として近似し、その振幅と位相値から、ベルト1周分の目標基準信号を正弦波として算出する原理を説明した。しかし、実際には、使用するベルトの周期変動が基本波として近似するには誤差が大きい場合がある。その時には、基本波の半分の周期をもつ第2高調波成分や同様に基本波の1/nの周期を持つ第n高調波成分を扱い、ベルト周期変動を近似すればよい。これは、周期関数をフーリエ級数展開するものと同様である。そして、それぞれの高調波成分に対して、同様の振幅補正、位相補正を行えばよい。ただし、位相差τに関しては、それぞれの高調波成分の周期に合わせて変換する必要がある。
次に、本実施形態のベルト駆動制御について説明する。図8は、ベルト駆動制御装置のブロック図である。図8に示すベルト駆動制御装置は、モータ駆動部615と、コントローラ部614とを備えている。モータ駆動部615には、モータ17、サーボアンプ603、ループフィルタとチャージポンプとを備えた出力制御部604が設けられている。コントローラ部614には、比較器605、目標基準信号生成部606、目標関数演算部607、ベルト周期変動検出部608が設けられている。
また、中間転写ベルト10にホームポジションマーク613を設け、このホームポジションマーク613を検知するベルトマーク検知センサ612が画像形成装置内の固定部材に取り付けられている。ホームポジションマーク613は、金属膜などの反射部材で構成されており、画像形成に影響を与えないようにベルト端部や内周面の任意の位置に貼り付けられている。ベルトマーク検知センサ612は、反射型フォトセンサであり、ホームポジションマーク613の通過を検出してパルスが出力される。ベルトマーク検知センサ612から出力されたパルスは、ホーム検出部609を介してコントローラ部614に送られる。
中間転写ベルト10は、トナーやインクなどにより表面が汚れることがあり、ベルトマーク検知センサ612がこの汚れに反応してホームポジションマーク613の誤認識が発生することがある。このため、ホーム検出部609では、このような誤認識を抑制するため、センサ反応強度、反応時間や間隔を管理しながら正確なホームポジションマーク613を認識する機能を有することが好ましい。また、ホームポジションマーク613は複数のマークを用いてパターン化して設けることが好ましい。このように、複数のマークを中間転写ベルト10に貼り付けることで、ホームポジションマーク613の誤認識をさらに抑制することができる。
従動ローラ14の同軸上に設けられたロータリエンコーダは、従動ローラ14の回転角に応じた波形を出力する。出力された波形は、エンコーダ回転検出部610を介してコントローラ部614に送られる。アナログ処理の場合、エンコーダ出力をパルス波形として、コントローラ部614に送れば良い。デジタル処理の場合は、エンコーダ回転検出部610で、エンコーダの検知内容(回転速度検出または回転角変位検出)に応じた処理が行われる。エンコーダの検知内容が回転角速度検出の場合、エンコーダ出力波形の周期を計測し、回転角速度をエンコーダ回転検出部610で算出してからコントローラ部610へ信号を送信する。また、エンコーダ出力波形(パルス波)をカウントし、任意の時間内に計測されたパルスカウント値から回転角速度を算出して、コントローラ部610へ信号を送信するようにしても良い。
一方、エンコーダの検知内容が回転角変位検出の場合、エンコーダ出力波形(パルス波)をカウントして回転角変位をエンコーダ回転検出部610で算出してからコントローラ部614へ信号を送信する。または、回転角速度結果をエンコーダ回転検出部610で積分して、コントローラ部614へ信号を送信するようにしても良い。
エンコーダの検知内容を角速度と角変位のどちらにするかについては、制御対象としているベルトの周期に応じて決めるとよい。画像形成装置で用いられる中間転写ベルト10などの無端状ベルトとそれを駆動するモータ17や伝達機構18、駆動ローラ15などの駆動系部品の回転周期は、0.1〜5[Hz]が多い。図1で示した画像形成装置の中間転写ベルト10は、約800[mm]の無端状ベルトを160[mm/sec]で搬送するので、回転周期は0.2[Hz]である。このようなベルト回転周期の変動を検出して適切に制御する場合、角速度を検出するよりも角変位を検出する方が変動としては大きくなり、制御性能を高くすることができる。それは、角速度は、ベルト一周期のベルトの速度変動を検出するものであるが、角変位は、ベルト一周期あたりのローラの移動量(回転量)であるからである。例えば、図1の画像形成装置では、ローラの半径が16[mm]で、ベルト平均厚みが100[μm]、ベルトの厚みが±10[μm]変化するものが多い。この場合、ローラが一定速度で回転た場合と比較した場合、速度変動率は、±0.16[%]であるがが、角変位量は、±20[μm]以上となる。このような理由から、本実施形態においては、回転角変位情報を検出する方が適している。ただし、ベルトの回転に対し比較的高い周波数の駆動系回転体に対して、より高精度に制御するために速度フィードバック系を併せて構成してもよい。
このように、エンコーダ回転検出部610からコントローラ部614へ送られた信号は、ベルト周期変動検出部608または比較器605に送られる。後述する事前動作で検出された信号である場合は、ベルト周期変動検出部608に送られ、後述するフィードバック制御を行うために検出された信号である場合は、比較器605に送られる。一方、ホーム検出部609からコントローラ部614へ送られた信号は、ベルト周期変動検出部608または目標関数演算部607に送られる。
エンコーダ回転検出部610からベルト周期変動検出部608へ送られた信号は、ホーム検出部609からの信号を基準にして、ベルトの厚み変動を検出し、目標関数演算部607へ出力する。ベルト周期変動検出部608からの出力値は、後述する直交検波によって得られたベルト厚み変動の基本(一次成分)波および高調波成分の振幅および位相数値である。
目標関数演算部607は、ベルト周期変動検出部608で得られたベルト厚み変動の基本波及び高調波成分の振幅および位相数値と、数15の振幅補正係数ηおよび数16の位相補正値Tとを用いて、ベルト搬送速度を一定にするための従動ローラの目標回転変動を演算する部分である。ここで演算された目標回転変動と同じように従動ローラの回転角速度を変動させることで、ベルト搬送速度を一定にすることができる。この目標回転変動は、画像形成が開始されベルトが駆動し、ベルト上のホームポジション613をマーク検知センサ609が検知する度に設定される。目標回転変動の算出は、まず、ベルト上のホームポジション613をマーク検知センサ609が検知したら、ホーム検出部609で時間計測を開始する。そして、もう一度ベルト上のホームポジション613をマーク検知センサ609が検知したら、時間計測を停止する。このホーム検出部609で計測された時間が目標関数演算部607に送られる。目標関数演算部607では、ホーム検出部609で計測された時間を一周期(基本波の場合)とするSin波を基準とし、ベルト周期変動検出部608で得られた振幅に振幅補正係数ηを乗算して、目標回転変動(目標関数)の振幅値を決定する。また、ホーム検出部609で計測された時間を一周期(基本波の場合)とするSin波を基準とし、ベルト周期変動検出部608で得られた位相に位相補正値Tを加算して目標回転変動(目標関数)の位相値を決定する。これにより、基本波の目標回転変動(目標関数)が生成される。高調波成分においても同様に、ホーム検出部609で計測された時間をn周期とするSin波をそれぞれ基準とし、ベルト周期変動検出部608で得られた振幅に振幅補正係数ηを乗算し、ベルト周期変動検出部608で得られた位相に位相補正値Tを加算して高調波成分の目標回転変動(目標関数)が生成される。そして、基本波の目標関数と、高調波成分の目標関数とを加算して目標回転変動(目標関数)が生成される。
上記においては、画像形成毎に目標回転変動(目標関数)を演算しているが、装置にあるCPU、またはDSPの処理能力、メモリ容量に応じて、予め目標回転変動(目標関数)を演算して、数値をテーブル化して保存しておき、画像形成毎に読み出すようにしてもよい。
目標基準信号生成部606は、後述する比較器605でフィードバックされるエンコーダ出力信号と比較するための基準信号を目標回転変動(目標関数)に基づき生成する部分である。目標基準信号生成部606で生成される基準信号は、エンコーダ回転検出部610からフィードバックされる出力信号によって異なる。
図9は、エンコーダ回転検出部610から比較器605へフィードバックされるエンコーダ出力信号が回転角変位情報である場合の目標基準信号の生成工程を示したものである。図9に示す、グラフ701は目標関数演算部607から出力された従動ローラの目標回転変動(目標関数)である。なお、目標関数は式705である。式705は、1次成分(基本波)のみの場合で、振幅をa1、位相をb1としている。ωbは、ベルトの回転角速度で、tはベルトのホームポジションを検出してからの径過時間を表している。一方、グラフ702は平均目標角変位であり、ベルトの所望の動きを示している。グラフ702の傾きが従動ローラの目標平均速度となっている。そして、グラフ701の従動ローラ14の目標回転変動(目標関数)と、グラフ702の平均目標角変位とを加算器703で加算して、グラフ704に示す目標基準信号が生成される。各グラフ縦軸は変位情報でここでは回転角ラジアンとしている。また、横軸は時間である。CPUまたはDSPでのデジタル処理の場合、これらはすべて量子化された離散データとして扱うが、説明のため曲線としている。目標基準信号がグラフ702の平均目標角変位のみであると、ベルト厚み変動に起因した周期変動分を適切に制御することができない。しかし、本実施形態では、目標関数演算部607で算出されたグラフ701の目標回転変動(目標関数)を平均目標角変位と合成して、この合成したものを目標基準信号としている。これにより、ベルト厚み変動があってもベルトを一定速度で搬送する制御が可能となる。なお、エンコーダ回転検出部610から比較器605へフィードバックされるエンコーダ出力信号が回転角速度情報である場合も同様である。すなわち、平均目標角変位が、平均目標回転角速度となり、この平均目標回転角速度と目標回転変動(目標関数)とを合成して目標基準信号が生成される。なお、このとき、各グラフ縦軸が速度情報となる。
また、上記のような目標信号の生成は、ベルトを一定速度だけでなく間欠送りさせる場合にも有効である。仮に、ベルトを一定速度ではなく、大きく変化させる(例えば加速、減速)ことを目標としている場合、平均目標角変位を示すグラフ702は、直線ではなく、その目標の動きが設定されたグラフが生成される。この生成されたグラフ702と目標回転変動(目標関数)の位相が一致するように合成すれば、ベルトの速度が大きく変化する場合の目標基準信号が生成される。
このように求められた目標基準信号とフィードバックされたエンコーダ回転検出信号との差分が比較器605で算出され、そのデータがモータ駆動部615の出力制御部604に送られる。そして、出力制御部604でその値に応じて出力が調整され、モータの駆動トルクが調節される。こうして、ベルトの直線部分を所望の速度で搬送することが可能となる。
図8に示す、ベルト駆動制御装置においては、モータ駆動部615は、モータ17を含めたサーボアンプ603やループフィルタ+チャージポンプ604を公知のPLL制御系で構成しているが、これに限られない。例えば、モータの種類をステッピングモータや振動波モータでも構成し、モータとそれを駆動するドライバの組み合わせで構成されたモータ駆動部615’としても良い。例えば、ステッピングモータ17’であれば図10に示すように、サーボアンプ603、ループフィルタ+チャージポンプ604に替わり、モータドライバ603’と駆動パルス生成部604‘の構成となる。このようなモータ駆動部615’においては、コントローラ部614から出力される信号に応じて、駆動パルス生成部604’で駆動パルス列が出力され、それをモータドライバ603’が受けて、駆動電流をモータの各相に流すという形態となる。また、駆動パルス生成部604’は、比較器605からの制御基準信号とエンコーダ出力信号との差分を駆動パルスに変換する機能をもっている。しかし、比較器605からの信号は、目標値との偏差であるため、その偏差が小さくなるようにモータを駆動する機能も駆動パルス生成部604’は併せもっている。具体的には、駆動パルス生成部604’にPID制御器などを組み込み、制御対象のベルトが目標速度に対して、偏差やオーバーシュート、発振が無いように調整してから駆動パルス列が出力されるようにしている。
次に、目標回転変動(目標関数)を求めるために行われる事前動作について説明する。図11は、事前動作のフローチャートである。図11に示すように、まず、モータ17を一定速度で駆動させる(S1)。次にモータ17が一定角速度で回転しているかを確認する(S2)。ステッピングモータであれば、駆動パルスが目標周波数に到達したかを確認し、DCモータでれば、モータ軸にあるMRセンサの出力から速度を確認する。また、モータ17の回転速度から確認する以外に、直接駆動ローラの回転角速度をロータリエンコーダから確認してもよい。モータが定速駆動されていることを確認した後(2のYES)、ベルトのホームポジション信号とエンコーダ回転角情報(回転角変位又は回転角速度)とをサンプリングを開始する(S3)。サンプリングを開始したら、ベルトがn周回転したかどうかを検知する(S4)。具体的には、ベルトのホームポジションの検知回数が規定回数カウントしたかどうかを検知する。ベルトがn周回転したら(4のYES)、ベルトn周にわたりサンプリングされたデータD1を用いて、従動ローラの回転変動データD2を算出する(S5)。ここでは、モータ17を定速駆動した時の従動ローラ14の平均角変位又は平均角速度を求めて、こられ平均データとサンプリングデータD1との差分を回転変動データとしている。この回転変動データD2より、ベルト1回転周期で発生する回転変動成分の振幅とベルトホームポジションを基準とした位相を、直交検波という手法を用いて算出する(S6)。同様に高次成分が存在する場合には、高次成分の振幅、位相も直交検波を用いて算出する(S7)。このように算出されたデータD3、D4が、図8の目標関数演算部607に渡される。
次に、図8に示すベルト周期変動検出部608で行われる直交検波について説明する。直交検波とは、通信分野の復調回路に用いられている公知の信号解析技術である。この直交検波方式を用いた復調回路の技術としては、例えば、特開2001−7875などが上げられる。本実施形態では、この直交検波を用いて、回転変動データの振幅と位相を検出している。その直交検波の基本構成部分を図12に示す。図12に示すように、上述した従動ローラ14の回転変動データD2が入力信号120として扱われる。入力信号120は、第1の乗算器123aと、第2の乗算器123bとにそれぞれ入力される。発振器121は、検出したい周波数成分で、ここではベルト回転周期ωbの周波数である。ベルト回転周期ωbは、ベルトホームポジション信号の間隔を計測(時間)することで正確に求めることができる。ベルトのホームポジションを基準とした位相で発振するベルト回転周期ωbは、第1の乗算器123aと、位相シフト器122とにそれぞれ入力される。乗算器123aに入力されたベルト回転周期ωbは、入力信号120と乗算される。一方、位相シフト器122に入力されたベルト回転周期ωbは、90°位相がずらされて第2の乗算器123bに入力されて、入力信号120と乗算される。第1の乗算器123aに入力された入力信号120は、第1の乗算器123aによってベルト回転周期ωbと乗算させられることで、ベルト周期の同相成分(I成分)の信号に変換させられる。一方、第2の乗算器123bに入力された入力信号120は、90°位相がずれたベルト回転周期ωbと乗算させられることで、ベルト周期の直交成分(Q成分)の信号に変換させられる。そして、第1のLPF(ローパスフィルタ)126aによってI成分信号の低周波帯域のみを通過させ、第2のLPF126bによってQ成分信号の低周波帯域のみを通過させる。、第1および第2のLPF126a、126bは、ベルト回転周期ωbの1周期分のデータを平均化するローパスフィルタである。そして、ローパスフィルタをそれぞれ通過したI成分およびQ成分の信号は、振幅演算部124および位相演算部125にそれぞれ入力される。振幅演算部124では、入力されたI成分とQ成分に基づき振幅a(t)を算出する。位相演算部125は、入力されたI成分とQ成分に基づき位相差b(t)が算出される。この振幅a(t)と位相b(t)がベルト周期変動の振幅とベルトホームポジションを基準にした位相角である。また、ベルト周期の高次成分の振幅と位相を検出したい場合には、ωbを高次成分の周期に設定して同様の処理を行えばよい。図12では、入力信号120である回転変動データがサンプリングされるたびにベルト回転周期ωbもサンプリングされて入力されているが、これに限られない。例えば、メモリに回転周期ωbのサンプリングデータを格納し、算出された回転変動データD2に対し、メモリ内の回転周期ωbのサンプリングデータを読み出して、第1の乗算器123aと位相シフト器122とにそれぞれ入力するようにしても良い。
ベルト周期変動検出部608から算出された振幅や位相を不揮発性メモリに記憶させることで、上述事前動作は、1度行うだけで良い。しかし、環境や径時変化によりベルト厚み変動が変化する場合がある。そこで、このような環境変化径時変化を検知して、振幅や位相を更新するようにしても良い。不揮発性メモリに記憶されているベルト厚み変動の振幅や位相を更新するタイミングは、ベルト体の材質やベルト搬送装置の環境、検出精度等によって調節することも可能である。また、振幅、位相のどちらか一方のみ算出を行うようにしてもよい。
例えば、ベルト材質が温度変化により厚み方向に変化しやすい場合、ベルト搬送装置の周辺に温度センサを設置する。その温度変化をモニターしながら、設定した温度の上昇、下降があった場合に、フィードバック制御の前に事前動作を行い、ベルト厚み変動の振幅や位相を更新する。温度変化によりベルト厚み方向に変化して、その変化が制御性能に影響し、周方向の伸縮が制御性能へあまり影響しない場合、振幅値のみを更新するようにしてもよい。
また、経時変化としては、ベルト体の磨耗による削れ、搬送経路によるベルト体のくせの発生などがあり、時間、画像出力枚数をモニターして、所定時間や所定枚数に達したら事前動作を行う。
また、振幅や位相を更新する際には、過去のベルト厚み変動の振幅や位相をメモリしておき、複数のベルト厚み変動の振幅や位相の情報を用いて平均値を求めて、振幅や位相の更新を行うことで、目標基準信号の精度を向上させることができる。また、時間、画像出力枚数、温度変化などの複数の検出情報に重み付けを行い、環境、経時変化への適応性を向上させることも可能である。
図1に示す画像形成装置に用いられる中間転写ベルト10などの搬送ベルトにおいては、エンコーダで検出されるデータには、ベルトの周期(厚み)変動以外に様々な変動成分が重畳している。例えば、駆動系歯車の偏心や歯の累積ピッチ誤差などに起因した伝達誤差による変動成分や駆動ローラとベルト間のスリップによる変動成分、駆動ローラの偏心、ベルトに接触するクリーニングブレードやローラ、転写材による負荷変動による変動成分、さらに、従動ローラ14やエンコーダの取付け偏心による変動成分などである。これらの変動成分がベルト周期変動成分を検出するのに無視できない場合、先述した図12の構成だけでは不十分である。ベルト厚み変動成分以外の変動を除去する機能が必要となる。
図13は、上記のようなベルトの厚み変動以外に様々な変動成分を除去して、高精度にベルト厚み変動の交流成分を検出することができるベルト変動検出部809である。図中点線で示したベルト周期変動検出部809は、少なくとも図8のベルト周期変動検出部608と同等の機能を有している。ベルトn周にわたりサンプリングされたエンコーダで検知されたデータ(D1)807は、フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過して周期変動サンプル部805に入力される。フィルタ1(901)は、高周波のノイズ成分を除去することを目的に設計されている。フィルタ1(901)は、ベルトの回転変動が0.1〜5Hzであるときに、フィルタ1(901)で100Hz以上の信号を除去したときに、折返し成分が発生しないように、また、フィルタ1(901)によりベルト回転変動周辺の信号が変化しないようにすることが望まれる。このような条件を満たすフィルタとしては、FIRローパスフィルタが挙げられる。このようにフィルタ1(901)により、高周波ノイズを除去することで、低価格なロータリエンコーダを使用することができる。高周波ノイズには、回転検出にロータリエンコーダを使用して回転量を検出した場合に発生する量子化ノイズがあり、分解能の低いロータリエンコーダを使用した場合に高周波ノイズが顕著に表れ、周期変動検出処理には問題となる。しかし、フィルタ1(901)で高周波ノイズを除去するので、分解能の低いロータリエンコーダによる検出が可能となり低価格でかつ高精度な回転検出が実現できる。フィルタ2(902)は、回転系の周期変動成分を除去することを目的に設定している。
フィルタ2は、ベルト厚み変動である0.2Hz以下だけの信号にするためのローパスフィルタであり、FIRローパスフィルタが設定される。フィルタ2で除去する変動は、主に、駆動ローラ15やその伝達機構18の回転体(18a、18b)、従動ローラ14の偏心により発生する周期変動である。これらの周期変動が同一又は整数比の関係である場合、フィルタ設計が容易で、より効率良く除去することが可能となる。また、従動ローラ14から駆動ローラ15に向かってベルトが搬送される搬送経路上に別の支持ローラがある場合、その支持ローラの偏心に起因して、その回転周期で発生する変動成分もロータリエンコーダで検出される。この変動成分を除去する上でも同様に回転周期が駆動ローラ15などの周期変動成分と同一又は整数比の関係であるとよい。
フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過した後のエンコーダ回転角情報(回転角変位又は回転角速度)のサンプリングされたデータ(D1)807を図14に示す。横軸は時間で、縦軸には変動値を回転角ラジアンで示している。また、ベルト搬送スピードを一定としている。1001はフィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過していないエンコーダ回転角情報(回転角変位又は回転角速度)のサンプリングされたデータ(D1)である。1003はベルトホームポジション信号の出力タイミング(ベルト一周期)を示している。図14からわかるように、フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過したのサンプリングされたデータ807は、ノイズが除去されて滑らかな正弦関数となっていることがわかる。
フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過した後のエンコーダ回転角情報(回転角変位又は回転角速度)のサンプリングされたデータ(D1)807は、周期変動サンプル部805に入力される。そして、図14に示したベルトホームポジション信号1003のタイミングを基準にサンプルデータを記憶する。
また、上記ベルトホームポジション信号1003のタイミングを基準にサンプルデータを記憶する前に、サンプリングされたデータ(D1)807のダウンサンプルを行って、記憶するメモリの容量を低減させるようにしても良い。
フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過したエンコーダ回転角情報(回転角変位又は回転角速度)のサンプリングされたデータ(D1)807は、滑らかな正弦関数となっているので、ダウンサンプルを行っても精度良くベルト厚み成分に対応した交流成分の振幅と位相を抽出することが可能である。一般的に0.2Hzあたりのベルト厚み周期成分を検出するには、10倍の周期20[Hz]くらいのサンプリングで十分である。そこで、まず、エンコーダによる検知は、100[Hz]以上の短い周期でサンプリングを行うことで、ベルト厚み変動に対応した角速度や角変位変動に対して位相遅れが少なく、高精度にベルト厚み変動に対応した角速度や角変位変動を検出することができる。そして、フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過した後、ベルトホームポジション信号のタイミングを基準にして周期変動サンプルデータを生成したら、20[Hz]にダウンサンプルを行う。図14に示すように、フィルタ1(901)、フィルタ2(902)を通過した後のサンプリングされたデータ(D1)807は、他の変動成分が除去されて、ベルトの変動成分に対応した角速度や角変位変動となっている。このため、ダウンサンプルしてデータを保存したとしても、もとの波形を精度よく再現することが可能である。このため、より高精度な回転変動データD2や厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。また、回転変動データD2の算出や直交検波を行うときにっ使用するメモリ容量を少なくすることができる。
また、このような、検出するベルト回転周期に対して、非常に短い周期でサンプリングしてフィルタ処理を行うことで、低分解能なロータリエンコーダの分解能を補償することが可能となる。例えば、ロータリエンコーダの分解能がベルト上に換算して100[μm]程度のロータリエンコーダでも500[Hz]でサンプリングして上記フィルタ処理を行うことで数[μm]程度の精度で周期変動を検出することが可能となる。
しかしながら、上記2つのフィルタで除去されない変動成分がサンプルデータ内にある。この除去しきれない変動成分のひとつは、DC成分である。図14に示すように、フィルタを通したサンプルデータ807は、ベルト一周を一周期とする基本波形となっていないことがわかる。すなわち、始めに検出され、基準となるホームポジション位置(図14中左側)では、サンプルデータ807は、0ラジアンから始まっている。しかし、次に検出されベルト一周を示すホームポジション位置(図14中右側)では、サンプルデータ807は、0ラジアンとなっていない。つまり、この波形のずれ量(図14中の1004)がDC成分である。
このDC成分は、定常的なスリップや駆動ローラ15、従動ローラ14径の誤差により平均速度が異なることによって発生する。このDC成分の変動は、後の振幅、位相検出に影響を与えるので除去するのが好ましい。そこでこの波形のズレ量を検出して除去するのが903のDC成分除去である。また、もう1つはランダムなスリップなどのランダムな変動成分である。このランダムな変動成分が大きい場合には、一般的に同期加算と呼ばれる手法で、ベルトホームポジションを基準にベルト複数周回分のデータを用いて平均化することで除去することが可能である。つまり、ベルトホームポジション信号を基準にベルト複数周回分のデータを加算して平均することで、ランダムに発生する変動成分は減少し、ベルト1回転周期の成分は強調される。これによって、さらに高精度な振幅、位相検出が可能となる。この同期加算の処理は周期変動サンプル部805で行うことができる。
このようにベルト厚み変動以外の変動成分が除去された角速度または角変位のサンプルデータD1から回転変動データD2が算出され、回転変動データD2が変動、位相検出部806に送られ、直交検波により、変動振幅、位相が算出される。なお、回転変動データD2が算出されるタイミングは、これに限らず、周期変動サンプル部の後に算出しても良い。
図13に示した901のフィルタ1、902のフィルタ2、903のDC除去は、高精度にベルト厚み変動による角速度変動や角変位変動を検出するために付加される処理であり、使用される装置との関係によりどの処理を付加するかを選択することが可能である。また、フィルタ1とフィルタ2の機能を併せもつ1つのフィルタで構成してもよい。また、フィルタは、説明したFIRフィルタに限らず、移動平均を用いた簡易なローパスフィルタで構成することも可能である。
また、上述した実施形態は、タンデム型画像形成装置の中間転写ベルトの駆動制御についての例であるが、これにかぎられず、図15に示す感光体ベルトの駆動制御において有用である。図15に示す画像形成装置は、複数の支持ローラに掛け回された潜像担持体としての感光体ベルト1を備えている。感光体ベルト1は図中の矢印Aで示した時計方向に回転駆動され、その周りには、帯電器3、光書き込みユニット4、現像装置5を備えた画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K、中間転写ベルト413、感光体クリーニング装置409などが配置されている。感光体ベルト1の表面には有機感光層が形成されている。
画像形成動作(プリント動作)を実行するときは、帯電器3によって、感光体ベルト1が一様に帯電され、光書き込みユニットで、Black(Bk)、Cyan(C)、Yellow(Y)、Magenta(M)の画像信号に対応した光書き込みが行われ、感光体ベルト1上に静電潜像が形成される。上記感光体ベルト1上の静電潜像は、各色トナーをそれぞれ有する各現像装置5Bk、5C、5Y、5Mによって各色ごとに現像される。これにより、感光体ベルト1上には、各色ごとにトナー像が形成される。
一方、上記画像形成プロセスに同期して、記録紙は所定のタイミングでレジストローラ対410により斜行などが補正され、タイミングをとってガイド411をへて転写部420に向かって送り出される。転写部420では対向ローラ403、および、下側にある帯電器412により静電的に感光ベルト401上のフルカラー画像が記録材に一括で転写される。
転写後の記録紙は支持ローラ414、415に張設された搬送ベルト413により搬送され、ガイド416をへて定着ローラ対417に達する。定着ローラ417は、ヒータ(不図示)により加熱されており、各色のトナーは熱溶融し記録紙上に定着され、カラー画像が完成する。定着ローラ対417によりトナー画像が表面に定着された記録紙は、装置外部に排出される。
本装置においても、感光ベルト401の厚さ変動に起因する、感光ベルト401上での画像の色ずれ画発生する。そのため、感光ベルト401に従動回転する従動ローラ402にロータリエンコーダが設置し、フィードバック制御系を構成する。また、フィードバック制御を行う前に、制御目標値を算出するために、事前動作として、画像形成時の感光ベルト401の任意に設置されたホームポジション430を検出するセンサ440の検出信号と、その従動軸回転角情報をサンプリングする。サンプリングされた情報に基づき、制御目標値を生成し、画像形成中の従動軸の回転情報に応じて、駆動ローラ404の回転速度、さらに、感光ベルト401の速度を制御することで、先の実施例と同じく、感光ベルトあるいは画像上に生じる色ずれ量を低減している。
(1)
以上、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、直交検波によって、ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する、従動ローラの回転角速度または角変位の交流成分から振幅及び位相を抽出することができる。よって、従来のようにローパスフィルタを用いて厚さ変動に対応した従動ローラの回転角速度または角変位の交流成分を精度よく抽出しなくても、精度よくベルトの厚さ変動に対応した従動ローラの回転角速度または角変位の交流成分の振幅および位相を抽出することができる。また、フーリエ変換に比べて演算負荷が少なくて済み、高価な演算処理装置を搭載しなくても高精度に振幅および位相を抽出することができる。このため、装置のコストアップを抑えることができる。
(2)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、直交検波をもちいることで、ベルト1周を一周期とするベルト厚み変動成分に対応した従動ローラの回転角速度または角変位の基本波形の振幅および位相の抽出以外に、基本波形の整数倍の周期を有するベルト厚み変動成分に対応した従動ローラの回転角速度または角変位の高調波成分の振幅および位相も抽出することができる。これにより、より正確なベルト駆動制御を行うことができる。
(3)および(4)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、駆動ローラ及び従動ローラの半径や実効ベルト厚さが異なると、駆動側及び従動側におけるベルト移動量と回転角との関係やベルトの同一部分が巻き付くタイミングが異なるため、ベルトを一定速度で駆動するための条件が異なってくる。そこで、従動ローラの半径Rと、ベルトの従動ローラに接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さκBtoと、駆動ローラの半径Rと、ベルトの駆動ローラに接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さβBtoと、ベルトの従動ローラとの接触部分中央からベルトの駆動ローラとの接触部分中央までのベルトの移動時間τとを考慮して、駆動ローラの回転制御を行う。これにより、より正確にベルトの回転駆動を制御することができる。具体的には、上記駆動ローラおよび従動ローラの半径、実効ベルト厚さκBtoから振幅補正係数ηおよび位相補正係数Τを算出して、直交検波によって抽出されたベルト厚み変動成分に対応した従動ローラ角速度の振幅および位相差を上記補正係数η、Τで補正して目標関数を生成する。この目標関数は、ベルトが一定速度で回転させた場合の従動ローラの回転角速度または回転角変位である。そして、エンコーダで従動ローラの回転角速度または回転角変位を検出し、この回転角変位又は回転角速度が上記目標関数の回転角速度または回転角変位となるように駆動ローラの回転数を制御する。
このように、ベルトを一定に回転させるための目標関数は、駆動ローラ及び従動ローラの半径や実効ベルト厚さが考慮されており、ベルトを一定に回転させるためのより正確な目標関数とすることができる。また、従動ローラの回転角変位又は回転角速度を検出し、その回転角変位又は回転角速度が目標関数となるように駆動ローラの回転数を制御することで、確実にベルトを一定速度で回転させることが可能となる。
(5)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、ベルトの厚み変動を検知する事前動作において、ベルトを一周以上回転させて、従動ローラの回転角変位又は回転角速度および基準位置マークの検出を行っている。具体的には、ベルト複数周回分の従動ローラの回転角変位又は回転角速度データを検知して、これらのデータを加算して平均化する。このように、エンコーダからの検出データが平均化されるので、ランダムに発生する変動成分は減少し、周期的な厚み変動成分は強調される。これによって、直交検波によってさらに高精度にベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。
(6)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、エンコーダからの検出データが直交検波される前に、フィルタを設けて、ベルト厚み変動に対応した交流成分が有する周波数に対して10倍以上の高周波成分をエンコーダの検出データから除去している。これにより、エンコーダから発生する量子化ノイズや、高周波ノイズを除去することができる。このようにノイズが除去されたエンコーダからの検出データを直交検波することによってさらに高精度にベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。特に、分解能の低い安価なエンコーダを用いた場合に上記のような高周波ノイズや量子化ノイズが発生しやすいが、このように高周波成分を除去するフィルタを設けることで、分解能の低い安価なエンコーダを用いても、検知された角速度または角変位からベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相の抽出精度が落ちることがない。
(7)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、エンコーダからの検出データが直交検波される前に、周期性のない成分を除去する除去手段を備えてエンコーダからの検出データから周期性のない成分を除去している。このように、ノイズが除去されたエンコーダからの検出データを直交検波することによってさらに高精度にベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。特に、このような周期性のない成分は定常的なスリップや駆動ローラ、従動ローラ径の誤差であるが、このように、周期性のない成分を除去する除去手段を備えることで、駆動ローラ、従動ローラ径を精度よく作成したり、定常的なスリップを抑制する手段をもうけたりしなくても精度よく角速度または角変位からベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。
(8)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、エンコーダからの検出データが直交検波される前に、フィルタを設けて、エンコーダの検出データからベルト厚み変動以外の周期性のある変動成分を除去している。これにより、フィルタを通過したエンコーダからの検出データの周期性のある変動成分は、ベルト厚み変動成分のみとなり、直交検波によってさらに高精度に厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。
(9)
また、本実施形態のベルト駆動制御装置によれば、角速度または角変位のベルト厚み変動に対応した交流成分の周期に対して10倍以上の短い周期でエンコーダの検出データをサンプリングすることで、エンコーダで検出されたアナログの厚み変動に対応した交流成分を正確に再現することができる。よって、直交検波によってさらに高精度にベルト厚み変動に対応した交流成分の振幅および位相を抽出することができる。また、ベルトの厚み変動に対応した交流成分の周期に対して10倍以上の短い周期でエンコーダの検出データをサンプリングすることで、フィルタによって上記エンコーダから発生する量子化ノイズや、高周波ノイズを除去するときの影響を抑制することができる。
(10)
また、本実施形態のベルト装置によれば、上記(1)〜(9)のベルト駆動制御装置を用いることで、ベルトの制御を高精度で安価に行うことができる。
(11)
また、本実施形態のベルト装置によれば、ベルトの駆動ローラとの接触部分の中央の位置(駆動位置)からベルトの従動ローラとの接触部分中央の位置(従動位置)までのベルトの移動距離がベルト周長の(1/2)にある従動ローラの回転角変位又は回転角速度を検出している。これにより、駆動ローラを一定速度で回転させたとき、上記ベルト周長の(1/2)にある従動ローラで検知されるベルトの厚み変動に対応した回転角速度の交流成分がベルト搬送速度に対して2倍の振幅を有するようになり、ベルト厚み変動に対応した交流成分の検出感度が最大となる。すなわち、ベルトの速度変動があった場合、ベルト周長の(1/2)に位置する従動ローラで検知した角速度または角変位と目標関数との差と、ベルト周長の(1/2)以外の位置に位置する従動ローラで検知した角速度または角変位と目標関数との差とを比べると、前者の方が大きな値となる。このため、ベルトの駆動ローラからベルト周長の(1/2)にある従動ローラ回転角変位又は回転角速度を検出することで、精度よく駆動ローラの回転を制御することができる。また、数14、16からわかるようにΤ=0となり、目標関数を算出するための演算負荷を抑制することができる。
(12)
また、(11)に述べたように、ベルトの駆動ローラとの接触部分の中央の位置からベルトの従動ローラとの接触部分中央の位置までのベルトの移動距離がベルト周長の(1/2)にある従動ローラの角速度を検出することで、最大感度を得ることができ良好な回転制御を行うことができるが、ベルト装置のレイアウト上、上記位置に配置することができない場合がある。このような場合においては、ベルトの駆動ローラとの接触部分の中央の位置(駆動位置)からベルトの従動ローラとの接触部分中央の位置(従動位置)までのベルトの移動距離が最大となる従動ローラの角速度を検知することが好ましい。これにより、このベルト装置において、最大感度(振幅が最大となる)で角速度を検出することができる。よって、駆動ローラの回転数を精度良く制御することができる。
(13)
また、本実施形態のベルト装置によれば、駆動ローラの半径とエンコーダによって角変位又は角速度が検知される従動ローラの半径とを等しくし、かつ、ベルトが駆動ローラと接触する領域の長さと、ベルトがエンコーダによって角変位又は角速度が検知される従動ローラと接触する領域の長さとを等しくしている。これにより、駆動ローラ側のベルト厚み実効係数κdと、エンコーダによって角変位又は角速度が検知される従動ローラベルト厚み実効係数κeの比を1とすることができる。これにより、数13、数14に示す式が簡略化され、演算負荷を抑制することができる。
(14)
また、本実施形態のベルト装置によれば、入力信号に対して既定角度で回転するモータであるステッピングモータや、振動波モータを採用することができる。これにより、容易かつ正確に駆動ローラの回転角速度を設定することができ、駆動ローラの回転数を精度良く制御することができる。
(15)
また、本実施形態のベルト装置によれば、モータの出力軸の回転角を検出して、この検出結果に基づいて、モータのトルクを制御することで、駆動ローラの回転数を精度良く制御することができる。
(16)
また、本実施形態のベルト装置によれば、駆動ローラにエンコーダを設置して、駆動ローラの角変位や角速度を検出して、この検出結果に基づいて、モータのトルクを制御することで、駆動ローラの回転数を精度良く制御することができる。
(17)
また、エンコーダにより検知された検出データにはベルト厚み変動に対応した交流成分以外に、モータから駆動ローラに駆動力を伝達する伝達機構の回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心にそれぞれ対応した交流成分も含んでいる。しかし、本実施形態のベルト装置によれば、回転体や駆動ローラ、従動ローラのうち少なくともひとつの回転周期と、ベルト厚み変動に対応した交流成分の周期とを整数比としている。回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心による変動成分に対応した交流成分は、これらのローラの一回転を1周期とするものである。すなわち、回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心による変動成分に対応する交流成分の周期と、ベルト厚み変動に対応した交流成分の周期とが整数比の関係を有していることとなる。これらのベルト厚み変動に対応する交流成分や回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心による変動成分に対応する交流成分を含んだエンコーダによって検出されたデータを直交検波すると、ベルト厚み変動に対応した交流成分の周期と整数比の関係を有する回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心による変動成分を除去することができる。よって、回転体や駆動ローラ、従動ローラの偏心による変動成分に対応する交流成分によって、ベルト厚み変動に対応した交流成分から抽出される振幅や位相に誤差が生じることなく、精度よく振幅や位相を抽出することができる。
(18)
また、本実施形態のベルト装置によれば、伝達機構の回転体の回転周期と、駆動ローラの回転周期とを整数比としている。上述したように、駆動ローラの偏心や回転体偏心による変動は、一回転を一周期とするものである。よって、回転体の回転周期と、駆動ローラの回転周期とを整数比とすれば、エンコーダの検出データにおける駆動ローラの偏心に対応する交流成分の周期と、回転体の偏心に対応する交流成分の周期も整数比の関係になる。このような関係を有するので、例えば、駆動ローラの偏心に対応する周期を有する交流成分を除去するフィルタを設計すれば、このフィルタに、回転体の偏心に対応する周期を有する交流成分を除去する機能を容易に持たすことができ、フィルタの設計を容易に行うことができる。
(19)
また、本実施形態のベルト装置によれば、駆動ローラの回転周期と、エンコーダによって角変位又は角速度が検出される従動ローラの回転周期とを整数比としている。これにより、エンコーダの検出データにおける駆動ローラの偏心に対応する交流成分の周期と、角変位又は角速度が検出される従動ローラの偏心に対応する交流成分の周期を整数比の関係にすることができる。よって、駆動ローラの偏心に対応する周期を有する交流成分と変位又は角速度が検出される従動ローラの偏心に対応する交流成分とを除去するフィルタを容易に設計することができる。
(20)
また、本実施形態のベルト装置によれば、駆動ローラの回転周期と、エンコーダによって角変位又は角速度が検出されない従動ローラの回転周期とを整数比としている。これにより、駆動ローラの偏心に対応する周期を有する交流成分と変位又は角速度が検出されない従動ローラの偏心に対応する交流成分とを除去するフィルタを容易に設計することができる。
(21)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、感光体ベルトを上記(10)〜(20)のベルト装置を用いることで、ベルトの制御を高精度で安価に行うことができ、濃度ムラやバンディングを抑制することができる。
(22)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、中間転写ベルトを上記(10)〜(20)のベルト装置を用いることで、ベルトの制御を高精度で安価に行うことができ、濃度ムラやバンディングを抑制することができる。
(23)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、用紙搬送ベルトを上記(10)〜(20)のベルト装置を用いることで、ベルトの制御を高精度で安価に行うことができ、用紙に転写される画像の濃度ムラやバンディングを抑制することができる。
(24)
また、本実施形態の画像形成装置によれば、インクジェットプリンタの用紙搬送ベルトを上記(10)〜(20)のベルト装置を用いることで、ベルトの制御を高精度で安価に行うことができ、用紙に転写される画像の濃度ムラやバンディングを抑制することができる。
実施形態に係る複写機全体の概略構成図。 中間転写ベルト10の主要部を示す断面模式図。 中間転写ベルト10の主要部を示す斜視模式図。 一般的に用いられるベルトの周方向におけるベルト厚み変動(ベルト厚み偏差分布)の一例を示すグラフ。 駆動ローラ15に巻き付いたベルト部分を、その駆動ローラ15の軸方向から見たときの拡大図。 中間転写ベルト10の実効厚み(Bt)の変動における支持ローラの回転角速度(ω)とベルトの速度(Vb)との関係を示す図。 A、B、Cの位相ベクトル成分図。 ベルト駆動制御装置のブロック図。 目標基準信号の生成工程の一例を示した図。 他のベルト駆動制御装置のブロック図。 事前動作のフローチャート。 直交検波の基本構成を示す図。 ベルト変動検出部の変形例を示す図。 エンコーダ回転角情報のサンプリングデータと、フィルタ通過後のサンプリングデータを比べたグラフ。 感光体ベルトを備えた画像形成装置一例を示す概略構成図。 直接転写方式のタンデム型画像形成装置一例を示す概略構成図。 中間転写方式のタンデム型画像形成装置一例を示す概略構成図。
符号の説明
10 中間転写ベルト
14 従動ローラ
15 駆動ローラ
17 モータ
18 伝達機構部

Claims (24)

  1. 無端状のベルトが掛け渡された複数の支持回転体のうち回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御装置であって、上記複数の支持回転体のうち上記回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段と、該従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルトの周方向の周期的な厚さ変動に対応した周波数を有する該回転角変位又は該回転角速度のベルト交流成分の振幅・位相を抽出する抽出手段と、該交流成分の振幅及び位相に基づいて、上記駆動支持回転体の回転を制御する制御手段とを備え、該抽出手段を直交検波としたことを特徴とするベルト駆動制御装置。
  2. 請求項1のベルト駆動制御装置において、ベルト一回転周期のベルト厚さ変動に対応した周波数を有するベルト基本交流成分と、該ベルト基本交流成分の整数倍のベルト厚さ変動に対応した周波数を有するベルト高調波交流成分とをそれぞれ直交検波して該ベルト基本交流成分の振幅及び位相と、該ベルト高調波交流成分の振幅及び位相とをそれぞれ抽出することを特徴とするベルト駆動制御装置。
  3. 請求項1または2のベルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の半径と、上記ベルトの該従動支持回転体に接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さとの和Aと、上記駆動支持回転体の半径と、該ベルトの該駆動支持回転体に接触している接触部分の移動速度の基準となる実効ベルト厚さとの和Bと、該ベルトの該従動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの該駆動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動時間τを考慮して、上記駆動支持回転体の回転を制御することを特徴とするベルト駆動制御装置。
  4. 請求項1、2または3のベルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出し、該回転角変位又は回転角速度が目標とする回転角変位又は回転角速度となるように上記駆動支持回転体の回転を制御することを特徴とするベルト駆動制御装置。
  5. 請求項1、2、3または4のベルト駆動制御装置において、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出および基準位置マークの検出をベルト一回転以上にわたり行うことを特徴とするベルト駆動制御装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルト交流成分の周波数に対して10倍以上の高周波成分を除去する除去フィルタを備えていることを特徴とするベルト駆動制御装置。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、周期性のない成分を除去する除去手段を備えていることを特徴とするベルト駆動制御装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7のべルト駆動制御装置において、上記従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から、上記ベルト交流成分以外の交流成分を除去する除去フィルタを備えていることを特徴とするベルト駆動制御装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7または8のべルト駆動制御装置において、従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出を上記ベルト交流成分の周波数の10倍以上の周波数で検出することを特徴とするベルト駆動制御装置。
  10. 複数の支持回転体に掛け渡された無端状のベルトと、該ベルトを駆動するための回転駆動力を発生する駆動源と、複数の支持回転体のうち該回転駆動力の伝達に寄与しない従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段と、該検出手段の検出結果に基づいて、複数の支持回転体のうち該駆動源からの回転駆動力が伝達される駆動支持回転体の回転を制御することにより、該ベルトの駆動を制御するベルト駆動制御装置とを備えたベルト装置であって、該駆動制御装置として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9のベルト駆動制御装置を用いたことを特徴とするベルト装置。
  11. 請求項10のベルト装置において、上記検出手段は、上記ベルトの上記駆動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの上記従動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動距離がベルト周長の(1/2)にある従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出することを特徴とするベルト装置。
  12. 請求項10のベルト装置において、上記検出手段は、上記ベルトの上記駆動支持回転体との接触部分中央から該ベルトの上記従動支持回転体との接触部分中央までの該ベルトの移動距離が最も長くなる従動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出することを特徴とするベルト装置。
  13. 請求項10、11または12のベルト装置において、上記駆動支持回転体の半径と上記検知手段によって回転角変位又は回転角速度が検知される従動支持回転体の半径とを等しくし、かつ、上記ベルトが該駆動支持回転体と接触する領域の長さと、該ベルトが該検知手段によって回転角変位又は回転角速度が検知される従動支持回転体と接触する領域の長さとを等しくしたことを特徴とするベルト装置。
  14. 請求項10、11、12または13のベルト装置において、上記駆動源は、入力信号に対して既定角度回転するモータであることを特徴とするベルト装置。
  15. 請求項10、11、12または13のベルト装置において、上記駆動源は、駆動支持回転体へ回転駆動力を伝達する出力軸と、該出力軸の回転角を検出する回転角検出手段を有しており、該回転角検出手段の検出結果に基づいて、該駆動源のトルクを制御することを特徴とするベルト装置。
  16. 請求項10、11、12または13のベルト装置において、駆動支持回転体の回転角変位又は回転角速度を検出する検出手段を備え、該駆動支持回転体の回転角変位又は回転角速度の検出結果から上記駆動源を制御することを特徴とするベルト装置。
  17. 請求項10、11、12、13、14、15または16のベルト装置において、複数の回転体を有し、該回転を介して上記駆動源の回転駆動力を上記駆動支持回転体へ伝達する伝達機構を備え、該伝達機構の回転体、上記駆動支持回転体、上記従動支持回転体の少なくともいずれかひとつの回転周期と、上記ベルト交流成分の周期とが整数比であることを特徴とするベルト装置。
  18. 請求項10、11、12、13、14、15、16または17のベルト装置において、上記伝達機構の回転体の回転周期と、上記駆動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするベルト装置。
  19. 請求項10、11、12、13、14、15、16、17または18のベルト装置において、上記駆動支持回転体の回転周期と、上記回転角変位又は回転角速度が検出される従動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするベルト装置。
  20. 請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18または19のベルト装置において、上記駆動支持回転体の回転周期と、上記回転角変位又は回転角速度が検出される従動支持回転体以外の従動支持回転体の回転周期とが整数比であることを特徴とするベルト装置。
  21. 複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該潜像担持体上の顕像を記録材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記潜像担持体を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  22. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる中間転写体と、該潜像担持体上の顕像を該中間転写体に転写する第1の転写手段と、該中間転写体上の顕像を記録材に転写する第2の転写手段とを備えた画像形成装置において、上記中間転写体を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  23. 潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を現像する現像手段と、複数の支持回転体に掛け渡されたベルトからなる記録材搬送部材と、該潜像担持体上の顕像を中間転写体を介して又は中間転写体を介しないで直接に、該記録材搬送部材で搬送されている記録材に転写する転写手段とを備えた画像形成装置において、上記記録材搬送部材を駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  24. インクを吐出する吐出口を備えたヘッド部と、該ヘッド部と対向し記録媒体を該ヘッド部と対向する位置に搬送する搬送部材とを備え、該吐出口からインクを吐出して該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、上記搬送部材をを駆動させるベルト装置として、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20のベルト装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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