JP2009223083A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009223083A
JP2009223083A JP2008068799A JP2008068799A JP2009223083A JP 2009223083 A JP2009223083 A JP 2009223083A JP 2008068799 A JP2008068799 A JP 2008068799A JP 2008068799 A JP2008068799 A JP 2008068799A JP 2009223083 A JP2009223083 A JP 2009223083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
detection
latent image
phase
image carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008068799A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromichi Matsuda
裕道 松田
Toshiyuki Ando
俊幸 安藤
Yasuhisa Ebara
康久 荏原
Kazuhiko Kobayashi
和彦 小林
Kensho Funamoto
憲昭 船本
Seiichi Shigeta
誠一 繁田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2008068799A priority Critical patent/JP2009223083A/ja
Priority to US12/382,352 priority patent/US7885587B2/en
Publication of JP2009223083A publication Critical patent/JP2009223083A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/50Machine control of apparatus for electrographic processes using a charge pattern, e.g. regulating differents parts of the machine, multimode copiers, microprocessor control
    • G03G15/5008Driving control for rotary photosensitive medium, e.g. speed control, stop position control
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0142Structure of complete machines
    • G03G15/0178Structure of complete machines using more than one reusable electrographic recording member, e.g. one for every monocolour image
    • G03G15/0194Structure of complete machines using more than one reusable electrographic recording member, e.g. one for every monocolour image primary transfer to the final recording medium
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/01Apparatus for electrophotographic processes for producing multicoloured copies
    • G03G2215/0151Apparatus for electrophotographic processes for producing multicoloured copies characterised by the technical problem
    • G03G2215/0158Colour registration

Abstract

【課題】潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を高精度に抑制した後に何らかの要因で変動内容に変化が生じてもトナー消費なく変化後の表面移動速度変動を軽減する。
【解決手段】中間転写ベルトの表面に転写して形成した複数の検知用パターンを検知して得たパターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求め、これに基づいて感光体の表面移動速度変動を打ち消す回転制御補正値1を生成する第1補正処理と、感光体の回転に伴って周回移動する複数のスリットを検知して得た被検知部検知データからスリット間隔変動成分の振幅及び位相を求める処理を2度行い、先に行った処理に対する後に行った処理の振幅及び位相の変化量を算出し、その変化量を無くす回転制御補正値2を生成する第2補正処理とを行い、回転制御補正値1、2を補正前の目標値に重畳させる。
【選択図】図14

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置には、表面移動する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、その潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又はそのトナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成するものがある。このような画像形成装置としては、互いに異なる複数色の単色画像を互いに重ね合わせることでカラー画像を得るものが知られている。このようなカラー画像形成装置においては、近年、高画質化および高速化が要求されている。かかる要求に応え得るカラー画像形成装置としては、例えば、各感光体ドラム(潜像担持体)上にそれぞれ形成した黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各単色画像を、記録材搬送ベルト(表面移動部材)に担持搬送される記録材上へ互いに重なり合うように転写することで記録材上へカラー画像を形成する直接転写方式のタンデム型画像形成装置が知られている。
この直接転写方式のタンデム型画像形成装置では、記録材上における各単色画像の転写位置が相対的にズレることによりユーザーの目視で確認できる色ズレが発生する場合がある。このような色ズレが発生すると、例えば、複数の単色画像が互いに重なることで形成される細線画像がにじんで見えたり、複数の単色画像が互いに重なることで形成される背景画像中に黒の文字画像を形成する場合にその文字画像の輪郭周辺に白抜けが発生したりするといった画質劣化が起きる。また、色地領域において、帯状のように周期的に現れる濃度ムラ、いわゆるバンディング現象も発生する。
また、各感光体ドラム(潜像担持体)上にそれぞれ形成した黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各単色画像を中間転写ベルト(表面移動部材)上へ互いに重なり合うように転写した後、中間転写ベルト上のカラー画像を記録材へ転写することにより、記録材上にカラー画像を形成する中間転写方式のタンデム型画像形成装置も知られている。このような中間転写方式のタンデム型画像形成装置においても、直接転写方式のタンデム型画像形成装置と同様に、中間転写ベルト10上における各単色画像の転写位置が相対的にズレることによりユーザーの目視で確認できる色ズレが発生する場合がある。
以上のようなユーザーの目視で確認できるほどの色ズレが発生するのは、個々の感光体ドラムの表面移動速度が周期的に変動を生ずることにより、各感光体ドラム上の単色画像の転写位置が相対的にズレることが主な原因である。このような感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動は、感光体ドラムの軸に設置された駆動伝達系の伝達誤差(歯車偏心、歯累積ピッチ誤差による伝達誤差など)や、感光体ドラムを駆動伝達系から着脱可能にするために設けられたカップリングによる伝達誤差(軸傾き、軸心ずれによる)などの、感光体ドラムへ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって顕著に表れる。
このような感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制して色ズレを補正し得るものとしては、特許文献1に記載された画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、各感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を認識して、このような周期的な表面移動速度変動が発生しないように、個々の感光体ドラムの回転角速度を個別に微調整することで、各感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制する。具体的には、各感光体ドラム上に形成した複数の検知用パターン(トナー像)を、各色1つずつ順番に(K、Y、C、Mの順に)中間転写ベルト上に一列に並ぶように転写する。そして、これらの検知用パターンを第1検知手段で順次検知し、その検知信号から感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動成分(検知情報)を検知し、その周期的な表面移動速度変動を打消すように感光体ドラムの回転角速度を個別に微調整する。
また、このような色ズレを補正し得る別のものとしては、特許文献2に記載された画像形成装置が知られている。この画像形成装置は、各感光体ドラムの回転軸に、その感光体ドラムの回転に伴って周回移動する複数の突起状の被検知部を環状に配設している。各感光体ドラムには、上記被検知部の通過を検知する検知器(検知手段)が設置されている。検知器は、感光体ドラムの回転に伴って検知領域を通過する被検知部を検知し、その検知信号から感光体ドラム一回転周期と同じ周期をもつ感光体ドラムの周期的な回転速度変動成分を検知し、その周期的な回転変動を打消すように感光体ドラムの回転角速度を個別に微調整する。
特開平10−78734号公報 特開2005−312262号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された感光体ドラム駆動の微調整方法は、まず検知用パターンを複数形成し、これらを検知して、その検知結果から調整値(補正値)を算出するという調整工程が必要となる。この調整工程は、通常、感光体ドラムが画像形成装置に組み付けられた後に1回だけ実施される。しかし、市場での稼動に伴い、歯車や軸受けなどの駆動伝達部の磨耗変形や、温度変化や、画像形成装置の設置場所の変更などに伴い、駆動伝達部を支持する筐体が変形して、感光体ドラム一回転周期と同じ周期をもつ表面移動速度や回転速度変動(以下「速度変動」という。)の内容に変化が発生する。特に、軸受け部の磨耗や筐体の歪みにより、感光体ドラム軸の歯車に傾きが発生すると感光体一回転周期の速度変動は増加する。この結果、色ズレが発生してしまう。
このような色ズレを抑制するためには、市場での稼働後にも調整工程を実施する必要が生じる。しかし、この場合、検知用パターンを形成する際のトナー消費が問題となる。調整工程において、パターン検知データからノイズ成分を除去し、環境経時で変化する速度変動を高精度に検知するためには、感光体ドラムの複数回転分の検知用パターンを形成することが望まれるので、そのトナー消費量は大きいものとなってしまう。
一方、上記特許文献2に記載された感光体ドラム駆動の微調整方法は、複数の被検知部の設置位置の精度が問題となる。被検知部の設置位置誤差は、感光体ドラム一回転周期と同じ周期をもつ速度変動の検知誤差として表れるからである。また、複数の被検知部を環状に一体成形した部材を感光体ドラム軸に設置する場合には、その組付け誤差による偏心も同様に感光体ドラム一回転周期と同じ周期の速度変動の検知誤差となる。このような検知誤差は、色ズレを抑制できないばかりか、増加させる要因となる。このような被検知部の設置位置精度の問題が存在するため、感光体ドラム側面のフランジ部や歯車側面のフランジ部にプラスチック成形等で安価に構成した被検知部のような、設置位置精度が比較的悪い低コストな被検知部を利用することが困難であった。そのため、被検知部の設置位置精度の問題を解消するためには、金属円盤部材にエッジングして高精度に形成された被検知部などの高コストな被検知部を利用する必要があった。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、潜像担持体へ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって生じる潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を高精度に抑制するとともに、その抑制後に何らかの要因で当該表面移動速度変動の内容に変化が生じても、トナーを消費することなく変化後の表面移動速度変動を軽減することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体の回転が目標値と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知する第1検知手段と、上記潜像担持体の回転に伴って周回移動する複数の被検知部と、上記複数の被検知部が周回移動する移動経路上の特定地点を通過する被検知部を検知する第2検知手段と、上記複数の検知用パターンを形成して上記第1検知手段により該複数の検知用パターンを検知して得たパターン検知データから、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求め、該振幅及び位相に基づいて該表面移動速度変動を打ち消すような第1補正値を生成する第1補正値生成手段と、上記潜像担持体が1周以上する所定時間内に上記第2検知手段が上記複数の被検知部を検知して得た被検知部検知データから、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示す被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める処理を行った後、所定のタイミングで該処理を再度行い、先に行った上記処理で求めた振幅及び位相に対する後に行った上記処理で求めた振幅及び位相の変化量を算出し、該変化量を無くすような第2補正値を生成する第2補正値生成手段と、上記第1補正値及び上記第2補正値を補正前の上記目標値に重畳させることにより、上記駆動制御手段が用いる目標値を補正する補正手段とを有することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1補正値生成手段は、上記複数の検知用パターンの先頭パターンから他の各パターンまでの時間間隔を計測したパターン検知データから上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、上記潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相をφ/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第1補正値生成手段は、上記複数の検知用パターンの互いに隣接する2つのパターン間の時間間隔を計測したパターン検知データから上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、上記潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の表面上に各検知用パターンに対応する潜像を一定時間間隔で順次形成する際の該一定時間間隔をTeとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成するか、又は、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+π−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2又は3の画像形成装置において、上記潜像担持体は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、上記第1補正値生成手段は、上記回転角速度平均値ω0及び上記回転半径Rとして、該潜像担持体のベルト周長及び該潜像担持体の平均表面移動速度を用いて該潜像担持体を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記潜像担持体は、円柱形状であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、又は、上記被検知部検知データから被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、その検知データから、上記潜像担持体の表面移動速度変動の周期をもつ、該表面移動速度変動の位相と同相の同相成分及び該位相とは90°ズレた直交成分とを求め、該同相成分及び該直交成分を基に上記パターン間隔変動成分又は上記被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める直交検波処理を用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周長の自然数倍の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、上記検知用パターンは、回転変動が該検知用パターンのパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体の周長と上記潜像担持体の周長との公倍数の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記補正手段は、上記被検知部検知データから被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、上記複数の被検知部は、上記潜像担持体の一周にわたって等間隔に配置されており、上記被検知部検知データは、上記潜像担持体の複数回転周期にわたって上記第2検知手段が上記被検知部を検知することにより得られる検知データからなることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の画像形成装置において、上記潜像担持体の回転周期と該潜像担持体の駆動源の回転周期との比率が整数比となるように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項10又は11の画像形成装置において、上記複数の被検知部は、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記検知用パターンとは別に上記表面移動部材上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段を有し、上記パターン検知データは、該ホーム検知手段がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターンが上記第1検知手段により検知されるまでに経過した各時間データであることを特徴とするものである。
本発明において、第1補正値は、潜像担持体上に実際の作像工程と同様にトナーで形成した複数の検知用パターンの検知結果から把握される潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を打ち消すものである。この第1補正値に基づく補正は、多数の検知用パターンを利用することで潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を高精度に抑制することができるが、トナーを消費するため、現実的には頻繁に行うことができないという欠点がある。
一方、第2補正値は、潜像担持体の回転に伴って周回移動する複数の被検知部の検知結果から把握される潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を打ち消すものである。この第2補正値に基づく補正は、複数の被検知部の設置位置について高い精度が要求され、この設置位置精度が悪いと、潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を精度良く抑制することができない。そのため、複数の被検知部の設置位置精度を高めるためにコストが高騰するという欠点がある。
本発明は、第1補正値と第2補正値という2つの補正値を用いて補正を行うことで、これらの補正の欠点を互いに補い、その欠点を克服するものである。
すなわち、本発明によれば、第1補正値による補正を行った後に何らかの要因で潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の内容に変化が生じた場合、後述するように、その変化後の表面移動速度変動を第2補正値による補正によって軽減することができる。これにより、第1補正値による補正を頻繁に行わなくても、潜像担持体の周期的な表面移動速度変動による画質劣化を抑制できるので、第1補正値による補正の欠点が解消される。
また、本発明によれば、第1補正値による補正を行った後に潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の内容に変化が生じた場合でも、複数の被検知部の設置位置精度が低い状態で、その変化分を精度良く抑制することが可能となる。
詳しく説明すると、まず、第2検知手段が複数の被検知部を検知して得た被検知部検知データから潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示す被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める処理を行う。その後、所定のタイミングで再び同じ処理を行う。これにより、先に行った処理時の振幅及び位相と、その処理を行ってからある程度の時間が経過した後の処理時の振幅及び位相とを、得ることができる。そして、先の処理で求めた振幅及び位相に対し、後の処理で求めた振幅及び位相の変化量を算出する。これにより、先の処理から後の処理までの期間に発生した潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の変化の量を把握することができる。このようにして把握される変化量は、先の処理結果に対する後の処理結果の相対値であり、被検知部の設置位置の誤差は反映されない。したがって、被検知部の設置位置精度が悪くても、先の処理から後の処理までの期間に発生した潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の変化量を精度よく把握することができる。その結果、この変化量を無くすような第2補正値に基づく補正により、先の処理から後の処理までの期間に発生した潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の変化分を精度良く抑制することができる。
そして、複数の被検知部の設置位置精度が低い状態では、先の処理の時点で既に生じている表面移動速度変動については精度よく抑制することができないが、本発明では、先の処理の時点で既に生じている表面移動速度変動については、第1補正値による補正で高精度に抑制できる。よって、第2補正値による補正の欠点が解消される。
本発明においては、第1補正値による補正によって、潜像担持体へ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって生じる潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を高精度に抑制するとともに、その抑制後に何らかの要因で当該表面移動速度変動の内容に変化が生じても、第2補正値による補正によってトナーを消費することなく変化後の表面移動速度変動を軽減することができるという優れた効果が奏される。
以下、本発明を、中間転写方式のタンデム型画像形成装置に適用した一実施形態についてと、トナーパターン検知及び補正手法について説明する。
本実施形態における画像形成装置では、ラダー状のトナー画像からなる複数の検知用パターンの検知結果に基づいて感光体駆動モータの制御数値を補正する第1補正処理と、感光体ドラム(潜像担持体)の回転に伴って周回移動する複数の被検知部である被検知用マーク又はスリット部の検知結果に基づいて感光体駆動モータの制御数値を補正する第2補正処理とを行う。
以下、本発明を適用する画像形成装置の基本構成及び基本動作について説明した後、第1補正処理及び第2補正処理の内容をこの順に説明し、最後に、これらの2つの補正処理を用いた動作処理について説明する。
〔全体説明〕
図1は、本発明を適用する画像形成装置の主要構成を示す概略構成図である。
なお、本画像形成装置を複写機やプリンタなどの製品として用いる場合には、必要に応じて、図示の主要構成に加えて、用紙を大量に保持する給紙テーブルを設置したり、スキャナ部や原稿自動搬送装置(ADF)を設置したりする。
図1に示すように、本実施形態の画像形成装置は、表面移動部材としての中間転写体である無端状ベルトからなる中間転写ベルト10が設けられている。この中間転写ベルト10は、4つの支持回転体としての支持ローラ7、8、11、12に掛け渡されており、図中反時計回り方向に表面移動する。本実施形態においては、これら4つの支持ローラのうちの支持ローラ8が駆動ローラである。また、図示しないが、これら4つの支持ローラのうち支持ローラ7の図中左側には、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置が設けられている。また、4つの支持ローラのうち支持ローラ11と支持ローラ12との間に張り渡したベルト部分には、そのベルト表面移動方向に沿って、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の4つの画像形成ユニットが並べて配置されている。各画像形成ユニットには、図中時計方向に回転駆動する潜像担持体としての感光体ドラム2と、ドラム駆動ギヤ32と、バイアスローラ6とが設けられている。また、各画像形成ユニットは、感光体ドラム2の周りに、図示しない帯電装置、現像装置及びクリーニング装置なども備えている。これらの画像形成ユニットは、使用するトナーの色が異なる以外は互いに同一の構成となっている。
バイアスローラ6は、中間転写ベルト10を挟んで感光体ドラム2の対向する位置に配置されており、中間転写ベルト10はバイアスローラ6によって各感光体ドラム2に当接されている。各ドラム駆動ギヤ32上にはそれぞれマーキング4が設けられていて、これらのマーキング4はそれぞれドラムポジションセンサ20によって検知される。各ドラムポジションセンサ20の検知結果に基づき、各感光体ドラム2の回転位置を把握できる。
また、本画像形成装置には、中間転写ベルト10の表面に対向する位置に、その中間転写ベルト10に形成される検知用パターンを検知する第1検知手段としてのパターンセンサ40が設けられている。本実施形態では、2つのパターンセンサ40が、中間転写ベルト10の表面移動方向に対して直交する方向(以下、「ベルト幅方向」という。)に並べて配置されている。なお、パターンセンサ40の個数に制限はない。センサ設置数に応じて、検知データの精度向上、検知動作時間の短縮、主走査変動の検知が可能となる。
例えば、センサを4つに増やすことで、同色の同様な検知パターンを4箇所のセンサで検知するので計測精度の向上が可能である。また、4色それぞれの検知パターンをそれぞれのセンサで検知することで1回の動作で4色の計測ができるため時間短縮となる。また、ベルト幅方向に4箇所のデータから主走査方向のズレも同時に検知できる。
また、本画像形成装置には、4つの画像形成ユニットの下方に、潜像形成手段としての露光装置1が設けられている。
また、本画像形成装置には、中間転写ベルト10を挟んで駆動ローラ8と対向する位置に、第2転写手段としての二次転写ローラ13が設けられている。この二次転写ローラ13は、駆動ローラ8に向けて中間転写ベルト10へ押し当てられるように設けられている。二次転写ローラ13と中間転写ベルト10との間のニップ部(二次転写部)には図中下方から所定のタイミングで記録材としてのシートが搬送されてくる。そして、二次転写ローラ13により中間転写ベルト10上の画像がシートに転写される。なお、第2転写手段としては、転写ベルトや非接触式のチャージャを利用したものであってもよい。
また、本画像形成装置には、この二次転写ローラの図中上方に、図示しない定着装置が設けられている。この定着装置は、シート上に転写された画像をシートへ定着するための定着処理を行うものである。
次に、本画像形成装置の画像形成動作について説明する。
本画像形成装置を複写機として用いる場合、まず、原稿を、図示しない原稿自動搬送装置の原稿台上にセットするか、原稿自動搬送装置を開いてスキャナ部のコンタクトガラス上にセットして原稿自動搬送装置を閉じてそれで押さえるかする。その後、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置に原稿をセットした場合であれば、その原稿が搬送されてコンタクトガラス上へと移動した後、スキャナ部の走査ユニットが駆動する。
コンタクトガラス上に原稿をセットした場合であれば、スキャナ部の走査ユニットが駆動する。走査ユニットが走行すると同時に光源から光が原稿面に照射され、その反射光が結像レンズを通して読取センサによって受光されて原稿内容が読み取られる。そして、読み取った原稿内容に基づく画像情報を用いて以下の画像形成を行う。
また、本画像形成装置をプリンタとして用いる場合、パソコンやデジタルカメラ等の外部機器から画像情報を受信し、その画像情報を用いて以下の画像形成を行う。
上述した原稿の読取処理や画像情報の受信処理に並行して、図示しない駆動源である駆動モータで駆動ローラ8を回転駆動させる。これにより、中間転写ベルト10が図中反時計回り方向に表面移動するとともに、この表面移動に伴って他の支持ローラ(従動ローラ)が連れ回り回転する。また、これと同時に、個々の画像形成ユニットにおいて感光体ドラム2を回転駆動させる。そして、各感光体ドラム2上に、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の色別情報を用いてそれぞれ露光現像し、これらを各現像装置でそれぞれ現像することにより単色のトナー画像(単色画像)を形成する。その後、各感光体ドラム2上の単色トナー画像を中間転写ベルト10上に互いに重なり合うように順次転写して、中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
このような画像形成に並行して、二次転写部に対して所定のタイミングでシートを搬送する。詳しくは、給紙カセットからシートを繰り出し、分離ローラで1枚ずつ分離して給紙路に入れ、搬送ローラで搬送してレジストローラに突き当てて止める。または、給紙ローラを回転して手差しトレイ上のシートを繰り出し、分離ローラで1枚ずつ分離して手差し給紙路に入れ、同じくレジストローラに突き当てて止める。そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像が二次転写部に到達するタイミングを合わせてレジストローラを回転し、二次転写部へシートを送り込む。なお、レジストローラは一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加するようにしてもよい。二次転写部では、二次転写ローラ13に印加される二次転写バイアスの作用によって中間転写ベルト10上の合成カラー画像がシート上に転写される。画像転写後のシートは、定着装置へ送り込まれ、この定着装置で熱と圧力が加えられて転写画像が定着される。定着後のシートは、図示しない排出ローラから排紙トレイ上に排出されてスタックされる。
なお、本画像形成装置を用いて、単色の画像を形成することもできる。例えば黒の単色画像を形成する場合には、図示しない接離手段により、イエロー、シアン、マゼンタのカラー3色の感光体ドラム2から中間転写ベルト10を離すようにし、これら3色の感光体ドラム2を一時的に駆動停止にしておくのが好ましい。
次に、各感光体ドラム2のドラム駆動装置について説明する。
図2は、本実施形態における感光体ドラム2を駆動するドラム駆動装置の一例を示す説明図である。なお、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各感光体ドラムについてのドラム駆動装置は同様の構成である。
本実施形態において、感光体ドラム2の回転軸(ドラム軸)は、図示しない画像形成装置本体のフレームに回転自在に軸支されている。本実施形態のドラム駆動装置は、ステッピングモータやDCサーボモータ等からなる駆動モータ33と、駆動モータ33のモータ軸に設けられたモータ軸ギヤ34と、駆動軸上に固着されていてモータ軸ギヤ34と噛み合うドラム駆動ギヤ32と、この駆動軸とドラム軸とを連結するカップリング31とから構成されている。
本実施形態では、減速機構がモータ軸ギヤ34とドラム駆動ギヤ32とからなる1段減速機構である。これは、部品点数を少なくし低コスト化を図るためと、ギヤ伝達における歯形誤差や偏心による伝達誤差の要因を少なくするためである。また、このように1段減速機構としたことで、高い減速比を設定すると必然的に感光体ドラム2のドラム軸上にあるドラム駆動ギヤ32が、感光体ドラム2の径より大きな大口径ギヤとなる。このようにドラム駆動ギヤ32として大口径ギヤを用いることにより、感光体ドラム2上で換算したドラム駆動ギヤ32の単一ピッチ誤差が小さくなり、副走査方向の印字濃度ムラ(バンディング)の影響が少なくなる効果も得られる。なお、減速比は、感光体ドラム2の目標回転速度とモータ特性において、高効率で高回転精度が得られる速度領域より決定される。本実施形態におけるモータ軸ギヤ34とドラム駆動ギヤ32との間の減速比は1:20である。
また、駆動モータ33のモータ軸には、ロータリーエンコーダ35が取り付けられている。このロータリーエンコーダ35によって駆動モータ33の回転状態を検知し、その検知信号をコントローラ37を介して駆動モータ33のモータ駆動回路36にフィードバックし、駆動モータ33の回転速度が所望の速度となるように制御している。なお、駆動モータ33として速度センサ又はエンコーダを内蔵したものを用いれば、ロータリーエンコーダ35を省略することができる。モータ内蔵型の速度センサとしては、例えばプリントコイル式の周波数発電機(FG)を用いることができ、内蔵型エンコーダとしては、例えばMRセンサ等を用いることができる。
モータ駆動回路36は、駆動モータ33に所定の駆動電流を出力する。ロータリーエンコーダ35はモータの回転角速度(あるいは回転角変位)を検知し、その検知結果をコントローラ37に出力する。本実施形態の駆動モータ33は、DCブラシレスモータであるDCサーボモータを採用している。このDCサーボモータは、U、V、Wの3相スター結線されたコイルとロータとを有する。さらに、ロータの位置検知部として、ロータの磁極を検知する3個のホール素子を備え、それらの出力端子はモータ駆動回路36に接続されている。また、MRセンサを内蔵したDCサーボモータの場合、ロータの周上に着磁した磁気的パターンとMRセンサとからなる回転速度検知部(速度情報検知部)を有し、その出力端子をコントローラ37に接続する。モータ駆動回路36は、ハイ側トランジスタとロー側トランジスタとを各3個備え、それぞれコイルのU、V、Wに接続されている。モータ駆動回路36はホール素子が発生するロータ位置信号により、ロータの位置を特定し、相切替信号を生成する。相切替信号は、モータ駆動回路36の各トランジスタをオンオフ制御し、励磁する相を順次切り替えることにより、ロータを回転させる。
また、コントローラ37は、ロータリーエンコーダ35(MRセンサ内蔵型の場合には上記回転速度検知部)により検知される回転速度情報と目標回転速度情報とを比較し、検知されたモータ軸の回転速度が目標回転速度となるように、PWM信号を生成して出力する。PWM信号はアンドゲートによりモータ駆動回路36の相切替信号とアンドされ、駆動電流のチョッピングを行い、駆動モータ33の回転速度を制御する。
このようなコントローラ37は、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス信号と制御目標値出力部38の出力パルス信号の位相や周波数を比較する公知のPLL制御回路系で構成することができる。制御目標値出力部38は、予め設定された感光体ドラムの一回転周期の回転速度変動成分を補正する目標回転速度に応じて周波数変調したパルス信号を出力する。コントローラ37は、アナログ回路ではなくデジタル回路でもよい。デジタル処理の場合、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力波形の周期を計測し、回転角速度を算出する。または、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス数をカウントし、任意の時間内に計測されたカウント値から回転角速度を算出する。なお、回転角速度ではなく回転角変位を制御する位置制御系を採用する場合、ロータリーエンコーダ35又は上記回転速度検知部の出力パルス数をカウントし、回転角の変位量を算出する。そして、制御目標値出力部からの目標データとの差分を算出し、その差分が小さくなるように駆動モータ33を駆動する。一般にPID制御器などが組込まれ、制御対象の感光体ドラム2が目標回転速度に対して、偏差やオーバーシュート、発振が無いように調整されてモータ駆動回路36へPWM信号が出力される。
〔第1補正処理〕
次に、各感光体ドラム2の回転駆動制御に関する第1補正処理について説明する。
本実施形態では、各感光体ドラム2を駆動する駆動モータ33として、DCブラシレスモータであるDCサーボモータを用いている。各感光体ドラム2を駆動する場合、次の2つの要因によって各感光体ドラム2の表面移動速度変動が個別に発生し、その結果、各感光体ドラム2上の単色トナー画像を各中間転写ベルト10上に重なり合うように転写する際にその転写位置が相対的にズレて色ズレが発生する。このような色ズレを発生させる第1の要因は、トルクリップル等によるモータ回転変動が発生することにより感光体ドラム2へ伝達される回転角速度が変動し、これにより各感光体ドラム2の表面移動速度が変動して、各感光体ドラム上のトナーが転写される中間転写ベルト10上の転写位置が理想位置からベルト表面移動方向(副走査方向)へズレること(以下、単に「位置ズレ」という。)である。第2の要因は、ドラム駆動装置のギヤ(ドラム駆動ギヤ32を含む)の累積ピッチ誤差やドラム駆動ギヤ32の回転軸偏心等により感光体ドラム2へ伝達される回転角速度が変動し、これにより各感光体ドラム2の表面移動速度が変動して生じる位置ズレである。
第1の要因に係る感光体ドラム2の表面移動速度変動については、モータ軸に取り付けられたロータリーエンコーダ35の検知結果を用いた上述のフィードバック制御により十分に抑制することができる。
第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動については、検知用パターンの検知結果に基づいて感光体ドラム2の一回転周期で発生する表面移動速度変動成分の振幅及び位相を求め、その結果から駆動モータ33の回転角速度を制御することにより抑制する。この制御の詳細については後述する。
次に、転写位置調整用パターンの検知方法について説明する。
図3は、各画像形成ユニットによって形成された中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44を検知するパターン検知機構を示す説明図である。なお、図3では、便宜上、パターンセンサ40が図1に示した配置位置とは異なる位置に設置されている。
本実施形態のパターンセンサ40は、中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向両端部分に各々1組ずつ配置された照明用光源のLED素子41と、反射光を受光する受光素子42と、1対の集光レンズ43とから構成されている。LED素子41は、中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44を検知するために必要な反射光を作り出すための光量をもつものである。また、受光素子42は、中間転写ベルト10上の転写位置調整用パターン44で反射した光が集光レンズ43を通過して入射する位置に配置されており、多数の受光画素を直線状に配列したライン型受光素子としてのCCDで構成されている。
本実施形態のように、パターンセンサ40を中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向の両端部分にそれぞれ1つずつ配設することで、主走査方向(感光体ドラム2や中間転写ベルト10の表面移動方向に対して直交する方向)のレジスト調整、副走査方向(感光体ドラム2や中間転写ベルト10の表面移動方向)のレジスト調整、主走査方向の倍率誤差の調整、主走査方向に対する走査ラインの傾きの調整等が可能となる。
図4は、転写位置調整用パターン44の一例を示す説明図である。
この転写位置調整用パターン44は、図4に示すように、黒、シアン、マゼンタ、イエローの各色トナー像を副走査方向に対して約45°傾けて所定ピッチで並列させたシェブロンパッチと呼ばれるラインパターンにより構成される。この転写位置調整用パターン44は、中間転写ベルト10の画像領域におけるベルト幅方向の両端部分に、それぞれ形成される。このような転写位置調整用パターン44をパターンセンサ40で読み取ることで、中間転写ベルト10の表面移動に応じて基準色である黒と残り3つのカラー色との検知時間差を検知する。具体的には、図中右から順に、イエロー、マゼンタ、シアン、黒、黒、シアン、マゼンタ、イエローの順に形成したラインパターンを、パターンセンサ40で順次読み取ることで、基準色である黒の検知時刻と残り3つのカラー色との検知時刻との差(検知時間差)tky、tkm、tkcを求める。そして、求めた各検知時間差と理想値との差より、黒に対する各カラー色の副走査レジストのズレ量を求める。また、パターンセンサ40の検知結果から、同じ色について傾き角の異なる2つのラインパターンの検知時間差tk、tc、tm、tyを求め、求めた各検知時間差と理想値との差より、各色の主走査レジストのズレ量を求める。
走査ラインの傾き量は、ベルト幅方向両端部分にそれぞれ形成した1組の検知用パターン45間における副走査レジスト差から求めることができる。このように求めた走査ラインの傾き量に基づいて、トロイダルレンズの傾き調整手段を駆動して走査ラインの傾きを補正する。
副走査レジストを補正する場合、各検知値の平均から副走査レジストのズレ量を求め、ポリゴンミラー1面おき、つまり一走査ラインピッチを単位として副走査方向における書出しタイミングを合わせる。または、感光体ドラム2の駆動モータ33の平均回転角速度を調整し、感光体ドラム2の表面上における書込位置と転写位置との間のドラム回転所要時間を調整することで補正する。
図5は、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するために用いる検知用パターン45の一例を示す説明図である。
この検知用パターン45は、黒、シアン、マゼンタ、イエローのうち1色のトナー像を主走査方向に長尺なパターンを副走査方向に沿って所定ピッチで並列させたパターンにより構成される。この検知用パターン45を構成する各パターンを、形成されたパターン順にパターンセンサ40で順次検知していき、任意の基準タイミングからの検知時間tk01、tk02、tk03、・・・を求める。これを、各色ごとに行う。本実施形態では、中間転写ベルト10の幅方向両端部分に互いに異なる2つの色の検知用パターンをそれぞれ形成することで、同時に2つの色についてパターンセンサ40による検知が可能である。すなわち、本実施形態の場合、検知動作を2回繰り返すことで、4色すべての検知を完了することができ、検知時間の短縮化が図れる。また、本実施形態においては、検知用パターン45が単色のパターンで構成されているため、そのパターン間隔を非常に短くすることができる。その結果、より高精度な検知が可能となる。
図6は、ドラム駆動装置の電気的なハードウエア構成を示すブロック図である。
図3に示したパターンセンサ40を含む検知センサ部51で得られた信号は、AMP52によって増幅された後、図4に示した転写位置調整用パターン44や図5に示した検知用パターン45の信号成分のみがフィルタ53を通過する。フィルタ53を通過した信号は、A/D変換器54によってアナログデータからデジタルデータへと変換される。データのサンプリングは、サンプリング制御部56によって制御され、サンプリングされたデータはFIFOメモリ55に格納される。検知用パターン45の検知が終了した後、格納されたデータはI/Oポート57を介してデータバス63によりCPU58及びRAM60にロードされ、CPU58で上述した種々のズレ量を算出するための演算処理を行う。
まず、CPU58は、図4に示した転写位置調整用パターン44の検知信号から求めた各種補正量に基づき、スキュー補正、主走査レジストの変更、副走査レジストの変更及び倍率誤差に基づく画像周波数の変更を実行すべく、中間転写ベルト10の駆動源である図示しないステッピングモータの駆動及び書込制御に対してその設定変更を行う。書込制御は、主走査レジスト及び副走査レジストの制御と共に、出力周波数を非常に細かく設定できるデバイス、例えばVCO(voltage controlled oscillator)を利用したクロックジェネレータ等を各色について備えている。本実施形態の画像形成装置では、その出力を画像クロックとして用いている。
次に、本実施形態においては、図5に示した検知用パターン45の検知信号から求めた補正値で、感光体ドラム一回転周期で発生する位置ズレ量が小さくなるように駆動モータ33の駆動制御値を補正し、その補正後の駆動制御値を制御目標値出力部38に設定する。制御目標値出力部38は、各感光体ドラム2のコントローラ37に回転速度目標信号(デジタルデータ又はパルス列信号)を出力する。
また、CPU58は、検知センサ部51からの検知信号を適当なタイミングでモニタしており、中間転写ベルト10及び検知センサ部51のLED素子41の劣化等が起こっても、検知用パターン45を確実に検知することができるように、発光量制御部64によって発光量を制御し、これにより、検知センサ部51の受光素子42からの受光信号のレベルが常に一定となるようにしている。
また、ROM59には、種々のズレ量を演算するためのプログラムを始め、各種のプログラムが格納してある。また、アドレスバス61によって、ROMアドレス、RAMアドレス、各種入出力機器の指定を行っている。
次に、本発明の特徴部分である、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するための構成及び動作について説明する。
本実施形態においては、上述した第2の要因による感光体ドラム2の表面移動速度変動を抑制するためのパターンとして、図5に示した専用の検知用パターン45を用いる。各色の検知用パターン45は、それぞれ、中間転写ベルト10の表面移動方向に沿って多数連続して(例えば、感光体ドラム複数回転分)形成され、サンプリングされる。なお、検知用パターン45をそれぞれ単色パターンとしたのは、多色の多重転写による検知用パターンの劣化(逆転写によるトナー像の崩れ)を避けて、高精度にパターン検知を行うためである。多重転写によるパターン劣化が問題とならない場合、K、Y、M、Cの4色のパターンを、副走査方向に沿って互いに平行に交互に形成しても良い。
また、図5に示すように、中間転写ベルト10の表面移動方向におけるサンプリングパターン長Paは、感光体ドラム2の周期的な回転変動周期の整数倍の長さに設定されている。パターン長の設定においては、中間転写ベルト上に検知用パターン45を形成及び検知する際に発生する他の周期的な回転変動も考慮する必要がある。ここでいう他の周期変動としては、中間転写ベルト10の駆動ローラの回転周期、それらを駆動伝達する歯車のピッチ誤差や偏心成分、更には中間転写ベルト10の蛇行、中間転写ベルト10の周方向にわたる厚み偏差分布等、様々な周波数成分にわたる。検知データには、これらの周波数すべてが重畳されており、その中から、感光体ドラム一回転周期をもつ変動成分を高精度に検知する必要がある。パターン個々の間隔Psは等間隔になるように設定されている。高精度な検知を実現するには、間隔Psを短く設定し、密なパターン群が必要になる。しかし、実際には形成可能なパターン幅や演算時間等の関係から、パターン間隔Psが決定される。
例えば、感光体ドラム一回転周期の変動成分の他に、駆動ローラ8の回転周期の変動成分がパターンの位置ズレに大きく影響する場合、駆動ローラ8の回転周期も考慮してサンプリングパターン長Paを設定する。本実施形態の感光体ドラムの直径が40mm、駆動ローラ8の直径が30mmであるとすると、中間転写ベルトの表面移動距離に換算した感光体ドラムと駆動ローラの回転周期は、それぞれ、125.7mmと94.2mmとなる。この両数値の公倍数をサンプリングパターン長Paに設定する。ここでは、最小公倍数となる377mmをパターン長Paと設定した。このパターン長Paに対して等間隔になるようにパターン間隔Psが設定される。これによって、後述する感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅、位相数値の算出が、駆動ローラ8の変動成分の影響を受けずに高精度に検知することができる。これは、後述する振幅、位相数値の算出において、理論上、駆動ローラ8の変動成分を含む演算項がちょうどゼロとなることを利用している。同様に、中間転写ベルト10の周方向の厚み偏差分布により回転周期変動が発生するときには、感光体ドラム回転周期の整数倍で、ベルト一周に最も近いパターン長を設定することで、中間転写ベルト10の周期変動の影響を低減することができる。
また、駆動ローラ8の駆動源であるモータ回転周期の変動成分のように、感光体ドラム一回転周期と10倍以上と大きく離れている変動成分については、検知データのデジタル処理において、ローパスフィルタで除去することが可能となる。
また、中間転写ベルト駆動系においてフィードバック制御を搭載することは、上記感光体ドラム一回転周期をもつ変動成分の検知精度を高める上で有効な手段である。例えば、中間転写ベルト10の表面移動に伴って回転する支持ローラ12の回転軸にロータリーエンコーダを設置する。このロータリーエンコーダから出力される回転情報を基に、ロータリーエンコーダからの出力(回転角速度)が一定となるように中間転写ベルト10の図示しない駆動モータの回転を制御する。これにより、駆動ローラ8や駆動伝達系の誤差、駆動ローラ8と中間転写ベルト10の裏面との間のすべりによるベルト速度変動が大幅に抑制される。よって、上述した残存する他の周期変動としては、支持ローラ12の回転周期によるものとなる。これは、主に、支持ローラ12の偏心やエンコーダの取付け偏心によって発生する。したがって、サンプリングパターン長Paを支持ローラ12の回転周期と感光体ドラム一回転周期の公倍数周期にすることで高精度な検知が可能となる。
各感光体ドラム2に関する検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作を行う場合、図6に示すCPU58によって、図1に示したマーキング4をドラムポジションセンサ20が検知した時などの所定タイミングで各部に指令が出され、ROM59に設定されている各感光体ドラム2の検知用パターン45の画像データを各々対応する画像形成ユニットに順次出力し始める。このとき、通常の画像形成モード(プリントモード)と全く同じ動作で実行される。これにより、各画像形成ユニットは、この検知用パターンの画像データに基づいて各々検知用パターンを形成し、中間転写ベルト10に順次転写して、中間転写ベルト10上にパターン群を形成する。そして、検知用パターンの検知センサ部51による検知結果は、上述したようにサンプリング制御部56に設定された所定のサンプリング周期で、AD変換器54で変換された離散データとして、FIFO55に格納される。FIFO55に格納されたデータは、受光素子のパターン反射光量に応じた出力信号の数値である。この数値は、トナー色やパターンのトナー濃度により変化する。本実施形態では、検知用パターンの通過検知タイミングを精度良く認識することが望まれる。そこで、予め設定した閾値によるパターン検知の判別ではなく、数値のピーク認識によるパターン通過検知を行う。これによって、特に本実施形態の特徴である位置ズレ量をより高精度に検知することができる。その理由は、感光体ドラムの表面移動速度変動による検知用パターンの崩れによる影響を受けにくいからである。以下にその詳細を述べる。
図7(a)乃至(d)は、感光体ドラム2の表面移動速度と中間転写ベルト10上に転写した検知用パターン45のトナー濃度分布との関係を示す説明図である。
図7(a)は、感光体ドラム2と中間転写ベルト10との転写部の模式図である。感光体ドラム2と中間転写ベルト10との接触面において、感光体ドラム2と中間転写ベルト10とは互いに接触しながらも、トナーやベルト又は感光体表層の潤滑剤、潤滑層の影響でスリップしながら、それぞれ独立した速度Vo、Vbで移動している。図7(b)は、感光体ドラム2上に形成した検知用パターンにおいて、横軸に各パターンの間隔(距離)をとり、縦軸にトナー濃度をとったグラフである。本実施形態では、一定のトナー濃度で、パターン間隔PaNでパターン像が形成される。
ここで、感光体ドラム2の表面移動速度Voが中間転写ベルト10の表面移動速度Vbに対して速い場合(Vo>Vb)、図7(b)に示した検知用パターンを中間転写ベルト10上に転写した後の検知用パターンは、図7(c)に示すようになる。この場合、転写部において感光体ドラム2の表面が中間転写ベルト10の表面を追い越すようになるため、中間転写ベルト10上におけるパターン間隔PaHは、感光体ドラム上におけるパターン間隔PaNよりも短くなる。また、図中Twで示したパターン濃度の広がり部分は、感光体ドラム2と中間転写ベルト10との速度差によるパターン崩れによる濃度分布を示している。これは、転写部において、感光体ドラム2と中間転写ベルト10とが高いトナー転写率を確保するために2mm近くのニップ部を有しているため、トナー像が両者にこすれるように転写し、速度差に応じて集積しているトナーが崩されるためである。
一方、感光体ドラム2の表面移動速度Voが中間転写ベルト10の表面移動速度Vbに対して遅い場合(Vo<Vb)、図7(b)に示した検知用パターンを中間転写ベルト10上に転写した後の検知用パターンは、図7(d)に示すようになる。この場合、中間転写ベルト10上におけるパターン間隔PaLは、感光体ドラム2上におけるパターン間隔PaNよりも長くなる。また、図7(c)に示した場合と同様に、Twで示したパターン濃度の広がり部分も発生する。
本実施形態では、感光体ドラム2の表面移動速度変動により変動するパターン間隔PaH、PaLを高精度に検知することが望まれる。上述したように感光体ドラム2の表面移動速度変動により、中間転写ベルト10との速度差が周期的に変化し、検知用パターンの濃度分布の広がりも周期的に変化する。ここで、閾値を設定してパターン端部を認識する手法では、パターン崩れの影響で、端部でない部分を検知してしまうという問題や、パターン濃度が閾値を超えず認識できないという問題が発生する。そこで、本実施形態では、パターン濃度のピーク値をパターン検知タイミングとする。具体的には、CPU58は、既定のサンプリング周期で格納されたトナー濃度と相関の高いFIFO55の信号データ群からパターン濃度のピークを認識して、そのタイミング(データ番号)データをRAM60に格納する。これによって、より正確なパターン間隔PaH、PaLを認識することができる。
このようにして認識したパターン間隔の検知データ(以下、「パターン検知データ」という。)は、RAM60に格納される。このパターン検知データは、感光体ドラム2の回転周期で変動したものとなる。本実施形態では、その変動成分の振幅と位相を検知する。検知する手法としては、全データの平均値をゼロとして、変動値のゼロクロス又はピーク値から、その変動成分の振幅と位相を検知する手法が挙げられる。しかし、この手法では、検知データがノイズの影響を大きく受けるため、誤差が大きく実用的でない。そこで、本実施形態では、パターン検知データから感光体ドラム2の回転周期で発生している変動成分の振幅と位相を直交検波によるデータ処理(直交検波処理)で算出する手法を用いる。直交検波処理とは、通信分野の復調回路に用いられている公知の信号解析技術である。
図8は、直交検波処理の基本構成部分を示すブロック図である。
上述したパターン検知データは、形成されたパターン順に任意の基準タイミングから検知した時刻までの経過時間(tk01、tk02、tk03、・・・)に基づくデータである。よって、パターン検知データは、変動成分が重畳している単調増加のデータ群となる。そこで、このパターン検知データから増加傾向(傾き)分を除いてパターン変動データとする。増加傾向(傾き)分は、データ群から最小二乗法により求めることができ、倍率補正数値として扱われる。このパターン変動データが入力信号120として用いられる。発振器121は、検知したい周波数成分、ここでは、感光体ドラム一回転周期の周波数(ωo/2π)で、かつ、検知用パターン形成時に用いた任意の基準タイミングに基づく位相で発振して、第1乗算器123aと90°位相シフト器122に出力する。感光体ドラム2の回転周期(2π/ωo)は、感光体ドラム2のドラム駆動ギヤ32上のマーキング4の検知信号間隔を計測することで正確に求めることができる。第1乗算器123aは、入力信号120と発振器121から出力された発振周波数の信号とを乗算し、第2乗算器123bは、入力信号120と90°位相シフト器122から出力された信号とを乗算する。すなわち、乗算器123a、123bによって、入力信号120を感光体ドラムの同相成分(I成分)の信号と直交成分(Q成分)の信号に分離しており、第1乗算器123aからの出力がI成分であり、第2乗算器123bからの出力がQ成分である。
第1LPF126aは、第1乗算器123aで乗算された信号について低周波帯域の信号のみを通過させる。本実施形態においては、発振周期(2π/ωo)の整数倍周期分のデータ、ここではパターン長Pa分のデータを平滑化するローパスフィルタを設計する。第2LPF126bも同様である。このようにパターン長Pa分のデータを平滑化することで、上述した誤差要因となる駆動ローラ8の回転周期成分は平滑化処理で相殺されゼロとなる。そして、振幅演算部124は、2つの入力(I成分とQ成分)に対応する振幅a(t)を算出する。また、位相演算部125は、2つの入力に対応する位相b(t)を算出する。このa(t)とb(t)が感光体ドラム2の周期変動の振幅と任意の基準タイミングからの位相角である。なお、モータ軸ギヤ34の回転周期の変動成分の振幅と位相を検知したい場合には、発振周期ωoを高次成分のモータ回転周期に設定して同様の処理を行えばよい。
このようにしてパターン検知データの変動成分の振幅と位相の算出を直交検波処理を用いて行うことで、変動値のゼロクロスやピーク検知による手法に比べて、ずっと少ないパターン検知データから変動成分の振幅と位相の算出が可能となる。特に、感光体ドラム一回転周期に検知パターンが4NP個(NPは自然数)となるようにパターン間隔Psを設定することで、少ないパターン数で高精度な振幅と位相の算出が可能となる。これは、4NP個の検知パターンの位置関係が変動成分に対して、最も差の大きな位置関係となることから感度が最も高くなるためである。例えば、4個のパターンの場合、それぞれが、変動のゼロクロスとピーク位置に相当する。このため、同じ4個の他のパターン間隔よりも検知感度が高い。4個のパターンの位相がずれても検知感度が高い位置関係となっていることには変わりない。
このように検知された感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅と位相のデータを基に、CPU58は、各感光体ドラム2の駆動制御補正値を算出し、制御目標値出力部38に送信する。この駆動制御補正値は、この変動成分に相当する感光体ドラムの表面移動速度変動を打消すように、各感光体ドラム2の回転角速度を個別に微調整する値である。つまり、図7に示したように、感光体ドラム2の表面移動速度が速くて平均より短いパターン間隔PaHが検知されたタイミングでは感光体ドラム2の駆動速度を遅くなるように補正し、感光体ドラムが遅くて長いパターン間隔PaLが検知されたタイミングでは感光体ドラム2の駆動速度を速くするように補正する。
ここで、上述したパターン変動データから算出された感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅と位相のデータは、感光体ドラムの露光ポイントSPにおける感光体ドラムの表面移動速度速度変動と、感光体ドラム2の表面上における転写位置である転写ポイントTPにおける感光体ドラムの表面移動速度速度変動の2つの影響が重畳して表れる中間転写ベルト10上のパターン間隔の変動に基づいて得られるものである。
そこで、図9に示すような、任意に設定された感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの間の位相差角度φを持つ構成において、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの表面移動速度変動を引き起こす感光体ドラム2の回転角速度変動と、中間転写ベルト10上のパターン間隔との関係を示し、上述したパターン検知データに基づくパターン変動データから、適切な駆動制御補正値を導出する手法について説明する。
ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準に、一定時間間隔で感光体ドラム2上の露光ポイントSPに検知用パターンの潜像を書き込む。このとき、感光体ドラム回転角速度ωが下記の式(1)であったとする。
Figure 2009223083
上記式(1)において、右辺第2項のΔωcos(ω00+α)は、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準に、任意の時間t0における感光体ドラム一回転周期と同じ周期をもつ回転角速度変動分を示している。具体的には、主として、感光体ドラム2の軸に設置されたドラム駆動ギヤ32の偏心等に起因する回転変動分を示している。αはドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準とした周期変動の位相を示す。このときの感光体ドラム2の表面移動速度VSPは、感光体ドラムの半径をRとすると、下記の式(2)となる。
Figure 2009223083
また、露光ポイントSPで、一定間隔の微小時間δtにて形成される任意の2パターンの微小パターン間隔δP0は、下記の式(3)となる。
Figure 2009223083
これらの検知用パターンは、感光体ドラム2が角度φだけ回転するのに要する時間Tφが経過した後に中間転写ベルト10上に転写される。ここでいう角度φは、図9に示すように、感光体ドラム回転中心と露光ポイントSPとを結ぶ仮想線と、感光体ドラム回転中心と転写ポイントTPとを結ぶ仮想線とのなす角である。
検知用パターンが中間転写ベルト10へ転写されるときの感光体ドラムの角速度ωφは、下記の式(4)となる。
Figure 2009223083
式(4)の右辺第2項は、検知用パターンの転写時における感光体ドラム一回転周期の変動成分であるから、潜像書込時からTφ時間後を示す位相差はφとなる。このときの感光体ドラム2の表面移動速度VTRは、下記の式(5)となる。
Figure 2009223083
また、中間転写ベルト10の表面移動速度は、感光体ドラム2の平均表面移動速度と一致しているとし、V=Rω0とすると、感光体ドラム2上のパターン間隔は、感光体ドラムの表面移動速度が中間転写ベルト10の表面移動速度よりも速いと短くなり、遅いと長くなる。したがって、中間転写ベルト10上に転写された微小パターン間隔δPは、下記の式(6)となる。
Figure 2009223083
ただし、P=Rω0δtである。
ここで、変動成分Δωは、平均角速度ω0に対して十分小さいことから、上記式(6)は下記の式(7)に近似することができる。
Figure 2009223083
さらに、式(7)は、下記の式(8)に変形することができる。
Figure 2009223083
式(8)は、一定間隔の微小時間δtに形成された2つのパターンが中間転写ベルト10上に転写された後の微小パターン間隔を示している。
検知用パターンの潜像形成タイミングが実際の一定時間間隔である場合、露光ポイントSPにて微小時間δtでない一定時間間隔Teにてパターン書込みを行い、転写後に中間転写ベルト上の受光素子42で検知用パターンの通過タイミングを検知して、中間転写ベルト10上のパターン検知タイミングを認識する。ここまで、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準としている。そのタイミングに書き込まれた検知用パターンが中間転写ベルト上の受光素子42で検知される。図5(b)に示すように、検知用パターン45の先頭パターンtk01の位置を基準(0)として、時間TeN(N:自然数)に書き込まれたN番目のパターンまでの間隔Pc_Nは、下記の式(9)となる。
Figure 2009223083
この式(9)から下記の式(10)が得られる。
Figure 2009223083
ただし、式(10)中のCは、下記の式(11)に示すものである。
Figure 2009223083
このように、一定時間間隔Teにて書き込まれたパターン群は、中間転写ベルト上にて、式(10)にて示されるパターン間隔となり、受光素子で検知される。上述したRAM60に格納されるパターン検知データ(時間データ)は、中間転写ベルト10の表面移動速度数値から中間転写ベルト上の位置に換算される。または、パターン検知データ(時間データ)は、感光体ドラムの平均回転速度から感光体ドラム上の位置に換算される。式(10)中の右辺第1項は、パターン検知データの傾きに相当し、倍率誤差の検知に用いられる。パターン変動データからは、上述した直交検波処理を用いて感光体ドラム一回転周期で発生する、先頭パターンを基準とした余弦波の変動成分の振幅と位相を算出する。この変動成分は、式(10)中の右辺第2項に相当し、その振幅Aと位相Bは、それぞれ、下記の式(12)及び式(13)に相当する。なお、式(10)中の右辺第3項であるCは、定常偏差であり、同右辺第2項の周期変動のゼロレベルを振幅方向にバイアスを持たせるだけであり、直交変換によって検知される振幅と位相には影響しない。
Figure 2009223083
Figure 2009223083

式(12)及び式(13)は、感光体ドラム回転周期のパターン変動データの振幅A、位相Bと感光体ドラムの回転角速度変動の振幅Δω、位相αとの関係を示している。よって、パターン変動データから得られた振幅A、位相Bから感光体ドラムの回転角速度変動成分の振幅Δω、位相αを求め、感光体ドラムの回転角速度変動成分を打消すように駆動制御する。
感光体ドラム一回転周期の変動成分は、上述した式(1)中の第2項で示される感光体ドラム2の回転角速度変動に起因するものである。よって、この感光体ドラム2の回転角速度変動を補正する駆動制御補正数値は、式(1)の第2項を反転した補正数値となるようにする。したがって、駆動制御補正数値の設定は、パターン検知データから直交検波処理で算出された式(12)及び式(13)に相当する振幅及び位相の数値より、振幅に対して{2×R×sin(φ/2)/ω0}で除算し、位相に対して{φ/2+π}だけ遅らせた値が感光体ドラム2の周期変動の検知値であるから、感光体ドラムの周期変動を補正する回転制御補正値は式(12)式の振幅に対して{2×R×sin(φ/2)/ω0}で除算し、式(13)の位相により{φ/2+π}だけ遅らせ、それにさらにπだけ遅らせた位相、つまり、結果的にφ/2だけ遅らせた(−φ/2の減算した)位相である。つまり、感光体回転角速度制御に用いる回転角速度制御目標値は、式(14)に示す関数ωrefとなる。
Figure 2009223083

この補正に用いる数値は、画像形成ユニットの構成から予め算出しておくことができる。これによって、感光体ドラム一回転周期で発生する角速度変動を打消すように駆動モータ33の回転角速度が制御され、感光体ドラム2は一定の回転角速度で回転する。
ちなみに、図2のコントローラ37が位置制御系、つまり、ロータリーエンコーダ35の出力パルスのカウントから回転角変位を検知して制御する場合、制御目標値出力部38には、目標回転角変位を設定する必要がある。この場合、感光体ドラム2の回転角速度ωの式(1)を積分した下記の式(15)に示す感光体ドラムの回転角θから、変動成分(第2項)を打消すように回線制御補正値を算出する。
Figure 2009223083

そして、感光体ドラム2の回転角変位を補正する回転制御補正値は、式(15)の第2項を反転した値となるようにする。パターン変動データから、直交検波処理で得られた感光体ドラム一回転周期で発生する、先頭パターンを基準とした余弦波の変動成分の振幅Aと位相Bを用いて、回転制御補正値を設定する。振幅A、位相Bと感光体ドラムの回転角変動成分(式(15)の第2項)との関係より、式(16)に示す回転角制御目標関数θrefで感光体回転角制御を実施する。
Figure 2009223083
式(10)は、図5(b)に示すように先頭パターンとN番目パターンとの間隔を表している。この他にパターン間隔の計測方法として、隣り合う2つのパターン間隔を計測する方法がある。図5(b)の矢印Pr_1、Pr_2、Pr_Nで示すように隣接パターン間隔を計測する。
隣接パターン間隔の計測結果をパターン検知データとすることで、先頭パターン基準のパターン検知データと比較してデータ容量を小さくすることができる。センサ40部をパターンが通過した時の経過時刻は基準タイマーのカウント数により認識される。1μsecの基準タイマーを使用した場合は、1μsec単位のカウント値が時間データとなる。先頭パターン基準のパターン間隔計測の場合、パターン長Paに依存して、カウント値は増大する。一方、隣接パターン間隔計測の場合、設定された書込み時の隣接パターン間隔に依存するためカウント値は比較的小さく、ある範囲に収まる。カウント値が小さいことは、直交検波処理においても演算過程におけるオーバーフローの防止にもなる。高分解能な基準タイマーを使用した場合には、隣接パターン間隔計測の利点はより顕著となる。
以下に隣接パターン間隔の計測結果に基づく、感光体ドラム2の回転制御補正値について説明する。
式(10)に示した先頭パターン基準としたN番目のパターンまでの間隔Pc_Nから、N番目のパターンと隣接するN−1番目のパターンとの間隔を示すPr_Nを導出すると、式(17)となる。
Figure 2009223083

式(17)を変形すると、式(18)となる。
Figure 2009223083

このように、一定時間間隔Teにて書き込まれたパターン群の隣接パターン間隔は、中間転写ベルト上にて、式(18)にて示されるパターン間隔となり、受光素子で検知される。先頭パターン基準のパターン間隔Pc_Nは、パターン位置情報であったが、隣接パターン間隔は先頭基準のパターン間隔Pc_Nの差分情報であるため、隣接パターン間の平均速度情報である。
上述したRAM60に格納される隣接パターン間隔のパターン検知データ(時間データ)は、中間転写ベルト10の表面移動速度から中間転写ベルト上の位置に換算される。または、感光体ドラムの平均回転速度から感光体ドラム上の位置に換算される。パターン変動データからは、上述した直交検波処理を用いて感光体ドラム一回転周期で発生する、先頭パターンを基準とした余弦波の変動成分の振幅A’と位相B’を算出する。振幅A’と位相B’はそれぞれ式(19)、式(20)で表される。
Figure 2009223083
Figure 2009223083
得られた振幅A’、位相B’数値から、感光体ドラムの回転角速度制御目標関数を導出する。感光体ドラムの回転角速度変動を示す式(1)第2項を打消す感光体ドラムの回転角速度制御目標関数ωref’は、式(21)となる。
Figure 2009223083

式(14)に示した、先頭パターン基準のパターン間隔を計測した検知データに基づく感光体ドラム回転角速度制御目標関数と、式(21)に示す隣接パターン間隔を計測した検知データに基づく制御目標関数を比較すると、パターン書込み時の隣接パターン間の感光体回転角ω0Teに関する係数や項が式(21)に存在する。隣接パターン間隔を計測した場合には、隣接パターン間隔の平均速度情報となるため、真の速度とは誤差が生じる。そのため、感光体ドラム速度制御関数に変換する場合には、書込み時の隣接パターン間の感光体回転角ω0Teを考慮して補正する必要がある。
同様に、感光体ドラムの回転角制御目標関数を導出する。式(15)の第2項を打消す感光体ドラムの回転角制御目標関数θref’は、式(22)となる。
Figure 2009223083
ここまでは、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングを基準として検知用パターンを書込み、その後、この検知用パターンが中間転写ベルト10に転写された後に受光素子42で検知される位置を基準として、その検知用パターンの通過タイミングを検知した。しかし、中間転写ベルト10の表面移動速度が不安定であったり、温度変化による駆動ローラ径の膨張、収縮等が原因で平均表面移動速度が不確定であったりする場合、パターン検知基準の認識に誤差が生じてしまう。そこで、別途、基準となるホームトナーマークを検知パターン群とは別に形成するとよい。このホームトナーマークを基準に中間転写ベルト10上の検知用パターンの通過タイミングを検知する。この場合、ホームトナーマークの書込みタイミングと、ドラムポジションセンサ20がマーキング4を検知したタイミングとの位相関係を認識しておき、駆動制御補正時の位相値に反映させる必要がある。
本実施形態によれば、感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位置関係(露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差回転角φ)がどのような関係であっても、中間転写ベルト10上にて検知されたパターン検知データから、感光体ドラム2の表面移動速度変動を補正する駆動制御補正値を高精度に求めることができる。
なお、上記特許文献1に記載された従来技術のように、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度を実際のφとは異なる180°に設定して駆動制御補正数値を算出して制御する場合の誤差は、式(10)にそれぞれφと180°とを代入して得られるパターン変動値の差分から求めることができる。具体例として、感光体ドラム半径Rを20mmとし、回転角速度の変動率(Δω/ω0)を0.1%とし、αを0とした場合、位相差角度φとして2.53rad(145°)と3.14rad(180°)とを代入したときのグラフは、図10に示すとおりである。このグラフには、これらの差分(ERROR)も示してある。このように、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度が35°だけ異なる場合、回転角速度の変動率が0.1%という小さいものであっても最大で約12μmのパターン変動量の差が発生することがわかる。この差が従来技術の手法を用いた場合の制御補正誤差となる。本実施形態によれば、このような誤差が発生することがなく、高精度に制御補正することができる。
また、ここまでは、感光体ドラム一回転周期をもつ感光体ドラムの回転角速度変動成分に起因する感光体ドラム表面移動速度変動に関して説明したが、その他の原因に起因する感光体ドラムの表面移動速度変動に対しても、同様に駆動制御補正数値を求めることができる。例えば、駆動モータ軸プーリと感光体ドラム軸プーリとの間にタイミングベルトが張架された駆動伝達機構の場合、そのタイミングベルトの回転周期ωtbと、露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位相差角度φをタイミングベルトの回転周期に換算したφtbとを代入して上述と同様の処理をすればよい。この場合、タイミングベルト上にマーキングとドラムポジションセンサが必要であるが、感光体ドラム軸プーリとタイミングベルトとの間にすべりが無ければ、ドラム軸プーリに設置されたマーキングの検知タイミングからタイミングベルトの回転の基準タイミングを設定してもよい。
〔第2補正処理〕
次に、各感光体ドラム2の回転駆動制御に関する第2補正処理について説明する。
まず、感光体ドラム軸一回転周期と同じ周期をもつ速度変動を検知するための検知機構について、図11及び図12を用いて説明する。
感光体ドラム軸112を中心に環状に配設されたスリット型の被検知部とその通過を検知する第2検知手段としての検知器114の構成は、図11に示すように感光体ドラムの両端のどちらに設置しても良いし、図12に示すようにドラム駆動ギヤ32側に設置しても良い。ただし、本実施形態のようにカップリング31が設けられている場合(図2参照)は、ドラム駆動ギヤ32の軸と感光体ドラム軸との間の軸心位置誤差による回転伝達誤差を本補正処理により抑制することができるように、図11に示すように感光体ドラムの両端のどちらかに設置するのが望ましい。また、図1に示したドラムポジションセンサ20と検知器114を同一のものとし、被検知部の1箇所をマーキング4として利用してもよい。複数の被検知部の1箇所をマーキング4として利用する場合、当該1箇所については他の箇所とはスリット形状が異なるようにするとか、他の箇所とはスリット間隔が異なるようにするとか、そういった工夫をすればよい。
被検知部が配設された回転板は、感光体ドラム軸112を中心に回転するように固定されているか、感光体ドラム2と一体となって回転するように感光体ドラム2の側面に設置されている。または、ドラム駆動ギヤ32側の場合は歯車側面に設置されている。例えば、感光体ドラムと一体にして設ける場合は、図11に示すように、感光体ドラム2のフランジ111に被検知部としてのスリット113Aを設ける。また、ドラム駆動ギヤ32に設ける場合は、図12に示すように、歯車32の端面フランジに、被検知部としてのスリット113Bが設けられる。
検知器114は、スリット片の間に形成されるスリット113A,113Bと各スリット片のエッジの通過を検知するもので、発光素子と受光素子で構成され、各スリット片による光の遮断の有無を検知する構成である。その他の構成としては、スリット片を光反射マークで形成し、その光反射マークからの反射光を受光素子で受光することで検知する反射型の構成としてもよい。また、被検知部を磁性体で形成し、検知器を磁気センサとした構成で、被検知部の通過を磁気的に検知する構成でもよい。
本実施形態において、被検知部は、少ないスリットとエッジ数で高感度に感光体ドラム一回転周期変動が検知できるように、中心角が互いに90度ずつズレて配設された4つのスリット113A,113Bで構成されている。もちろん、感光体一周につき4つ以上配設されたスリット113A,113Bで構成してもよい。
本実施形態では、スリット113A,113Bとエッジの通過検知データ(被検知部検知データ)を基に、感光体ドラム2の回転周期変動を検知するために、駆動モータ33から感光体ドラム2までの伝達機構では、図2に示したモータ軸ギヤ34とドラム駆動ギヤ32との歯数比は整数であることが望ましい。後述する直交検波処理による感光体ドラム一回転周期の変動成分の振幅、位相数値の算出が、モータ軸ギヤ34の変動成分の影響を受けずに高精度に検知することができるためである。
以下、図1に示したドラムポジションセンサ20と検知器114を同一のものとし、被検知部のスリット1箇所をマーキング4として利用した構成について、図13を用いて説明する。
図13は、感光体ドラムに設けられたスリット113A,113Bと、これを検知器114で検知したときの検知結果との関係を説明するための説明図である。
本実施形態では、4つのスリットのうちの1箇所を、他のスリットよりもスリット幅が広くなるように構成している。なお、図13では、便宜上、3箇所のスリット113A,113Bの形状は略正方形で示し、残り1箇所のスリット幅を略長方形で示している。駆動モータ33が目標値付近で等速回転になると、当該1箇所のスリットの通過を示す検知器114からの出力信号(パルス信号)のパルス時間幅は、他のスリットのパルス時間幅と比較して明らかに大きくなる。したがって、予め設定した基準パルス時間幅に対して大きなパルス時間幅を検知したら、ホーム位置を通過したと判定できる。つまり、マーキング4を検知したこととなる。このように、感光体ドラム2の回転変動で生じるパルス時間幅の変動に対して十分大きなスリット幅を設けることで、ホーム位置の判別が可能となる。
次に、スリット113A,113Bと検知器114を用いて感光体ドラム一回転周期の変動を算出する工程について説明する。
まず、駆動モータ33が目標回転角速度に達し、画像形成装置本体からの感光体ドラム一回転周期の変動検知指令があると、検知器114の出力パルス信号のサンプリングを実施する。出力パルス信号をサンプリングするための電気的なハードウェアは、上述した第1補正処理と同様のもの、具体的には図6に示した構成の一部を第2補正処理用に設計したものを用いる。このとき、その一部の構成を、図6に示した第1補正処理のものと共用してもよい。検知器114の出力パルス信号のサンプリングでは、ホーム位置を基準にスリット通過検知時刻Ts01、Ts02、Ts03・・・を第1補正処理の場合と同様にRAM60に格納する。サンプリングするデータ数は検知精度を高めるために複数回転分とするのが望ましい。
RAM60に格納された各感光体ドラムのスリット通過間隔の検知データ(被検知部検知データ。以下「スリット検知データ」という。)を基に、各感光体ドラム2の回転速度変動成分の振幅と位相を検知する。本実施形態では、第2補正処理も、第1補正処理の場合と同様に、図8に示した直交検波処理を用いて振幅と位相を検知する。具体的には、まず、スリット検知データを基に、各スリット間の角速度を算出する。次に、算出した角速度データから平均角速度を算出し、これを各スリット間の角速度から除算することで、各スリット間の角速度変動データを得る。このスリット間角速度変動データが図8の直交検波処理の入力信号として用いられる。直交検波処理の出力信号としては、ホーム位置を基準とした感光体ドラム一回転変動の振幅と位相が得られる。本実施形態では、このスリット検知データのサンプリングと直交検波処理を2回実施することで、1回目と2回目の間における環境変化等によって変化した感光体ドラム回転変動分を認識する。
〔第1補正処理と第2補正処理に基づく補正動作〕
本実施形態では、上述した2つの補正処理を併用することで、初期時から存在する位置ズレだけでなく、初期時以降に生じる位置ズレによる画質劣化も抑制することもできる。
まず、装置の製造工程(又はメンテナンスによる部品交換時)に1回だけ検知用パターン45のサンプリング動作およびこれに基づく補正動作(第1補正処理)を実行するように設定されている。これは、感光体ドラム一回転周期で発生する位置ズレの変動成分で、感光体ドラム、駆動伝達歯車、カップリングの部品精度及び組付け精度に起因するものを補正する。しかし、この補正後も、機内温度の変化や画像形成装置に外力が加わることにより、各画像形成ユニット自身の位置や大きさ、更には各画像形成ユニット内の部品の位置や大きさが微妙に変化することがある。このうち、機内温度の変化や外力は避けられないものであり、例えば、紙詰まりの復帰、本画像形成装置の移動などの日常的な作業が、本画像形成装置へ外力を加えることとなる。そして、本画像形成装置に機内温度の変化や外力が作用すると、各色の画像形成ユニットで形成される画像の位置合わせ具合が悪化する。このように、初期時以後の要因によって位置ズレが発生して高画質を維持することが困難となる場合がある。
そこで、本実施形態では、第1補正処理を行った直後に1回、スリット検知データのサンプリング動作を実行し、基準用のスリット検知を行う。そして、画像形成装置の電源投入時、紙詰まりの復帰動作後、その他の所定のタイミングで、または、画像形成モード時に随時、必要に応じて、再度、スリット検知データのサンプリング動作を実施し、比較用のスリット検知を行う。これにより、2つのサンプリング結果を比較することで、その期間内における感光体ドラム一回転周期の変動成分の経時変化を認識でき、その経時変化分を補正することができる。
図14は、本実施形態における補正動作の流れを示すフローチャートである。
この補正動作は、感光体ドラムの交換、着脱や駆動部周辺の修理、交換が行われた時、画像形成装置の電源投入時、紙詰まりの復帰動作後、その他の所定のタイミングで、開始される。まず、S121にて過去に第1補正処理を実施したか否かを判断する。この判断は、例えば、RAM60にパターン検知データが記憶されているか、又は、ROM59にパターン検知データから算出した振幅、位相データが記憶されているかを確認することで行う。これらのデータ領域は、感光体ドラムの交換、着脱や駆動部周辺の修理、交換が行われた際にデータ消去を実施するように設定されている。このため、工場出荷時や感光体ドラムの交換時などに、まだ第1補正処理が実施されていない場合には(S121のNo)、トナーパターン検知及び回転制御補正値1(第1補正値)の算出が実施される(S122)。このS122で算出される回転制御補正値1とは、上記式(14)の第2項を示す。計測したパターン間隔が、基準パターンからの累積間隔か隣接パターン間隔で、また、駆動モータの制御系が角速度制御か角変位制御かで、回転制御補正値1は、上記式(14)、上記式(16)、上記式(21)、上記式(22)のいずれかの第2項に変形される。
次に、S123にて、過去に基準用のスリット検知データのサンプリングを実施したか否かを判断する。この判断は、例えば、RAM60やROM59に1回目のスリット検知データ、又は、スリット検知データに基づく振幅、位相データが記憶されているかを確認して判断する。基準のスリット検知データに関するデータ領域は、第1補正処理を実施する際に消去するように設定されている。このため、基準用のスリット検知動作中に画像形成装置が停止しない限り、第1補正処理(S122)の実施後には、基準用のスリット検知及びこれに基づく感光体ドラム回転周期変動の振幅、位相値(基準の振幅、位相値)の算出処理が実施される(S124)。なお、S122におけるパターン検知と、S124におけるスリット検知は、同時に実施してもよい。基準のスリット検知データに基づいて算出される振幅、位相値は、基準データとしてROM60に記憶される。
その後、回転制御補正値1を用いて、感光体ドラムの回転制御に用いる回転制御目標値を算出する(S128)。これにより、その後の画像形成動作では、回転制御補正値1により補正された回転制御目標値を用いて感光体ドラム2の回転制御を行うことになる。
一方、画像形成装置の電源投入時や紙詰まりの復帰動作後などのタイミングでは、S121にて過去に第1補正処理が実施されていると判断される。この場合、基準用のスリット検知も既に実施しているので(S123のYes)、今回は比較用のスリット検知を実施し、そのスリット検知データに基づいて振幅、位相値を算出する(S125)。その後、基準のスリット検知データに基づく振幅、位相値に対する、今回のスリット検知データに基づいて振幅、位相値の変化量を求める。具体的には、基準の振幅、位相値をもつ三角関数と、今回の振幅、位相値をもつ三角関数との差を求める。このとき、基準用および比較用(今回)のスリット検知動作時に、駆動モータ33の制御目標値に第1補正処理の回転制御補正値1が反映されている場合は、それぞれ反映された回転制御補正値1による補正分を減じておく。つまり、基準用および比較用(今回)のスリット検知データに基づく振幅、位相値を、一定角速度ω0で感光体ドラム2が駆動された時の値に戻す。このような処理で得られた三角関数の差が、基準用のスリット検知から今回のスリット検知までの間に環境変化等によって生じた感光体ドラムの周期変動に変化量に相当する。第2補正処理では、この変化量を打消すような回転制御補正値2(第2補正値)を算出する(S126)。
以上より求めた回転制御補正値1と回転制御補正値2を用いて、感光体ドラムの回転制御に用いる回転制御目標値を算出する(S127)。例えば、S126で得られた2つの三角関数の差の振幅、位相値がそれぞれEとFであるとしたとき、回転制御目標値1を上記式(14)から算出した場合の回転制御目標値は、式(23)となる。
Figure 2009223083

上記式(23)の第2項は、第1補正処理において得られる振幅Aと位相Bに基づく回転制御補正値1であり、上記式(23)の第3項は、第2補正処理において得られる変化量の振幅Eと位相Fに基づく回転制御補正値2である。
以上より、本実施形態によれば、初期時の感光体ドラム一回転周期で発生する速度変動を回転制御補正値1により高精度に抑制した上で、その後の基準用のスリット検知から2回目のスリット検知までの間に発生する感光体ドラム一回転周期の速度変動の変化を回転制御補正値2により抑制することができる。よって、初期時以降に感光体ドラム一回転周期の速度変動に変化が生じても、第1補正処理を実施せずに、すなわち、トナーを消費することなく、感光体ドラム2を一定の回転角速度で回転させることができる。
〔変形例1〕
次に、上記実施形態の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図15は、本変形例1の画像形成ユニットを示す説明図である。
上記実施形態では、潜像担持体がドラム形状の感光体である場合を例示して説明したが、本発明は、潜像担持体が露光ポイントSPと転写ポイントTPとをもつ表面移動部材であれば適用可能である。よって、例えば、本変形例1のように、無端状ベルト形状の感光体であっても適用できる。本変形例1における感光体ベルト103は、3つの支持ローラに張架され、そのうちの1つである駆動ローラによって、中間転写ベルト105と同一方向で無端走行されるようになっている。また、感光体ベルト103は最も下方に位置したローラ部分で中間転写ベルト105に接触している。感光体ベルト103の周囲には、感光体ベルト103を所定の電位に帯電させる帯電チャージャ102、帯電された表面を画像信号に基づきレーザー光101で露光して静電潜像を形成する図示しない露光装置、静電潜像に帯電したトナーを供給して現像する現像装置100、及び、トナー像を中間転写ベルト105上に転写する転写ローラ104が順に配設されている。なお、転写ローラ104は、中間転写ベルト105の内側に配置され、感光体ベルト103の最下端のローラに対向した位置に設けられている。また、中間転写ベルト105上に形成された検知用パターンはパターンセンサ106にて検知用パターンの通過が検知される。このような感光体ベルト103においては、駆動ローラの偏心や感光体ベルト103の厚み偏差分布により感光体ベルト103の表面移動速度変動が発生する。ここでも同様に感光体ベルト一回転周期の表面移動速度変動を補正したい場合には、感光体ベルト103の回転角速度ωobと感光体ベルト一回転周期に対するレーザー光101の露光ポイントSPと中間転写ベルト105が接している転写ポイントTPとの位相差回転角φobとから、駆動制御補正値を求めることができる。ちなみに、上述した感光体ドラムの半径R及び回転角速度ωに相当するパラメータは、感光体ベルト103の周長と表面移動速度とから設定することができる。
また、感光体ベルト103の内周面上に被検知部Cが等間隔に4箇所設置され、検知器114Cも同様にベルト内周に設置されている。
なお、本実施形態では、中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明は直接転写方式のタンデム型画像形成装置であっても同様に適用することができる。
また、感光体ドラム等の潜像担持体を1つしか備えていない画像形成装置であっても、本発明は同様に適用することができる。特に、モノクロ画像形成装置では、色ズレというい不具合は生じないが、感光体ドラムの周期的な表面移動速度の変動による位置ズレによって画像が伸び縮みする画像歪みは発生する。本発明は、このような画像歪みも抑制できるので、本発明をモノクロ画像形成装置に適用することは有益である。
以上、本実施形態に係る画像形成装置は、回転する潜像担持体としての感光体ドラム2の表面上に潜像を書き込んだ後、その潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材としての中間転写ベルト10の表面へ転写した後に中間転写ベルト10上のトナー像を記録材としてのシートに転写してシートに画像を形成する画像形成装置である。そして、感光体ドラム2の回転が目標値と一致するように感光体ドラム2の駆動制御を行う駆動制御手段と、感光体ドラム2の表面上に形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られる、中間転写ベルト10の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターン45を検知する第1検知手段としてのパターンセンサ40と、感光体ドラム2の回転に伴って周回移動する複数の被検知部としてのスリット113A,113Bと、複数のスリット113A,113Bが周回移動する移動経路上の特定地点を通過するスリット113A,113Bを検知する第2検知手段としての検知器114と、所定のタイミングで複数の検知用パターン45を形成してパターンセンサ40により複数の検知用パターン45を検知して得たパターン検知データから、感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分(パターン変動データ)の振幅及び位相を求め、その振幅及び位相に基づいて当該表面移動速度変動を打ち消すような第1補正値である回転制御補正値1を生成する第1補正値生成手段と、感光体ドラム2が1周以上する所定時間内に検知器114が複数のスリット113A,113Bを検知して得た被検知部検知データであるスリット検知データから、感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動を示す被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める処理を行った後、この処理を再度行い、先に行った上記処理(基準用の処理)で求めた振幅及び位相に対する後に行った上記処理(今回の処理)で求めた振幅及び位相の変化量を算出し、その変化量を無くすような第2補正値である回転制御補正値2を生成する第2補正値生成手段と、回転制御補正値1及び回転制御補正値2を補正前の目標値(目標回転角速度)に重畳させることにより駆動制御手段が用いる目標値を補正する補正手段とを有する。これにより、初期時の感光体ドラム一回転周期で発生する速度変動を回転制御補正値1により高精度に抑制した上で、その後の基準用のスリット検知から今回のスリット検知までの間に発生する感光体ドラム一回転周期の速度変動の変化分を回転制御補正値2により抑制することができる。よって、初期時以降に感光体ドラム一回転周期の速度変動に変化が生じても、第1補正処理を実施せずに、すなわち、トナーを消費することなく、感光体ドラム2を一定の回転角速度で回転させることができる。
また、本実施形態において、上記第1補正値生成手段は、複数の検知用パターン45の先頭パターンから他の各パターンまでの時間間隔を計測したパターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、感光体ドラム2の回転角速度平均値をω0とし、感光体ドラム2の回転半径をRとし、感光体ドラム2の回転軸に直交する仮想平面上で感光体ドラム2の表面上の潜像書込位置及び転写位置と感光体ドラム2の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、パターン間隔変動成分の位相をφ/2だけ遅らせた値を、上記回転制御補正値1として生成する。このような構成により、位相差角度φがどのような角度であっても、検知用パターン45の検知結果から、感光体ドラム2へ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって生じる感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動を打ち消すような適正な補正値を算出できる。その結果、この補正値を適正に算出するために感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位置関係が制限されるということはなく、レイアウトの自由度が増す。
また、本実施形態において、更に、感光体ドラム2の表面上に各検知用パターン45に対応する潜像を一定時間間隔で順次形成する際の該一定時間間隔をTeとしたとき、第1補正値生成手段は、パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)/ω0で除算し、パターン間隔変動成分の位相を(φ−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記回転制御補正値1として生成するか、又は、パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)で除算し、パターン間隔変動成分の位相を(φ+π−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記回転制御補正値1として生成してもよい。この場合も、上記した回転制御補正値1の生成方法と同様に、位相差角度φがどのような角度であっても、検知用パターン45の検知結果から、感光体ドラム2へ伝達される回転駆動力の回転角速度変動によって生じる感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動を打ち消すような適正な補正値を算出できる。その結果、この補正値を適正に算出するために感光体ドラム2上の露光ポイントSPと転写ポイントTPとの位置関係が制限されるということはなく、レイアウトの自由度が増す。しかも、隣接パターン間隔を計測することで、検知データ容量を上記した回転制御補正値1の生成方法の場合に比較して小さくすることができる。特に、パターン間隔の計測する際の基準タイマーの分解能を上げた場合はこの差が顕著となる。このようにデータ容量を小さくできるので、その後の処理(直交検波処理等)でのオーバーフローの発生を防止できる。
また、上記変形例1で説明したように、感光体ドラム2として、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトからなる感光体ベルト103を用いる場合、上記第1補正値生成手段は、回転角速度平均値ω0及び回転半径Rとして、感光体ベルト103のベルト周長及び感光体ベルト103の平均表面移動速度を用いてこの感光体ベルト103を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いる。これにより、感光体ドラム2として感光体ドラムを用いる場合に比べて装置レイアウトの自由度が高い感光体ベルトを用いても、感光体ベルト103の周期的な表面移動速度変動をキャンセルし、位置ズレを抑制することができる。なお、感光体ベルト103を用いた場合、ベルト周方向にわたるベルト厚み偏差があると表面移動速度変動が発生するが、その表面移動速度変動も検知用パターン4545の検知結果から認識でき、補正制御することができる。
一方、感光体ドラム2として円柱形状である感光体ドラム2を用いる場合、ベルト状のものに比べて、周辺に設置される現像、転写、クリーニング等による負荷変動に対する剛性が高いため、高精度な画像形成が可能である。また、感光体ドラム軸上に設置された歯車やそれに連結するタイミングベルト等の駆動伝達系の伝達誤差に起因する感光体ドラムの回転変動を検知用パターン検知により認識し、補正制御することができる。
また、本実施形態では、上記補正手段は、直交検波処理を用いてパターン変動データの振幅及び位相を求める。これにより、変動値のゼロクロスやピーク検知による手法に比べて、高精度に変動の振幅と位相を求めることができる。
なお、回転制御補正値1の算出にあたって直交検波処理を用いる場合、検知用パターン45として、感光体ドラム2の周長の自然数倍の範囲にわたって感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、より高精度な回転制御補正値1を得ることができる。
また、回転制御補正値1の算出にあたって直交検波処理を用いる場合には、検知用パターン45として、回転変動が検知用パターン45のパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体である駆動ローラ8の周長と感光体ドラム2の周長との公倍数の範囲にわたって感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、より高精度な回転制御補正値1を得ることができる。
また、回転制御補正値1の算出にあたって直交検波処理を用いる場合には、検知用パターン45として、感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように感光体ドラム2の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して中間転写ベルト10の表面に転写することにより得られるパターンを用いると、最も感度良くパターン変動データの振幅及び位相を求めることができる。これにより、少ないデータ数(パターン数)で効率良く変動成分の検知が可能となる。
また、回転制御補正値2の算出にあたって直交検波処理を用いる場合には、複数のスリット113A,113Bを感光体ドラム2の一周にわたって等間隔に配置し、スリット検知データとして、感光体ドラム2の複数回転周期にわたって検知器114がスリット113A,113Bを検知することにより得られる検知データを用いると、より高精度な回転制御補正値2を得ることができる。
この場合、感光体ドラム2の回転周期と感光体ドラム2の駆動源の回転周期との比率が整数比となるように構成すれば、スリット検知データから直交検波処理を用いて変動成分の振幅と位相を演算する場合に、演算するデータがモータの変動成分(ノイズ成分)の自然数倍周期となるので、理論上演算結果の誤差がなく、感光体の周期変動に関する変動成分を高精度に検知することができる。
また、回転制御補正値2の算出にあたって直交検波処理を用いる場合には、複数のスリット113A,113Bを、感光体ドラム2の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個形成することで、最も感度良くパターン変動データの振幅及び位相を求めることができる。これにより、少ないデータ数(スリット数)で効率良く変動成分の検知が可能となる。
また、上記検知用パターン45とは別に中間転写ベルト10上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段としてのパターンセンサ40を設け、上記検知データとして、パターンセンサ40がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターン45がパターンセンサ40により検知されるまでに経過した各時間データを用いるようにしてもよい。検知用パターン45の検知結果から得られたパターン検知データと感光体ドラム2の回転角度との位相関係を把握すべく、感光体ドラム2の軸上のマークの検知タイミングを用いると、中間転写ベルトの表面移動速度変動により誤差が生じやすい。これに対し、上述したように、ホームトナーパターンを形成してこれを検知することで当該位相関係を把握するようにすれば、パターン検知データと感光体ドラム2の回転角度との位相関係を高精度に把握することができる。
本発明を適用する画像形成装置の主要構成を示す概略構成図である。 同画像形成装置の感光体ドラムを駆動するドラム駆動装置の一例を示す説明図である。 各画像形成ユニットによって形成された中間転写ベルト上のパターンを検知するパターン検知機構を示す説明図である。 転写位置調整用パターンの一例を示す説明図である。 (a)及び(b)は、感光体ドラムの周期的な表面移動速度変動を抑制するために用いる検知用パターン45の一例を示す説明図である。 ドラム駆動装置の電気的なハードウエア構成を示すブロック図である。 (a)乃至(d)は、感光体ドラムの表面移動速度と中間転写ベルト上に転写した検知用パターン45のトナー濃度分布との関係を示す説明図である。 直交検波処理の基本構成部分を示すブロック図である。 駆動制御補正値を導出する手法を説明するための説明図である。 特許文献1に記載された従来技術を用いて補正値を求めた結果を示すグラフである。 スリットを感光体ドラムの端部に配設した例を示す概略構成図である。 スリットをドラム駆動ギヤに配設した例を示す概略構成図である。 感光体ドラムに設けられたスリットと、これを検知器で検知したときの検知結果との関係を説明するための説明図である。 同画像形成装置における回転制御目標値の補正動作の流れを示すフローチャートである。 変形例1の画像形成ユニットを示す説明図である。
符号の説明
1 露光装置
2,85,91,92 感光体ドラム
4 マーキング
8 駆動ローラ
10,105 中間転写ベルト
20 ドラムポジションセンサ
31 カップリング
32 ドラム駆動ギヤ
33 駆動モータ
34 モータ軸ギヤ
35 ロータリーエンコーダ
36 モータ駆動回路
37 コントローラ
38 制御目標値出力部
40,106 パターンセンサ
44 転写位置調整用パターン
45 検知用パターン
103 感光体ベルト
111 フランジ
112 感光体ドラム軸
113A,113B スリット
114 検知器

Claims (13)

  1. 回転する潜像担持体の表面上に潜像を書き込んだ後、該潜像にトナーを付着させて得たトナー像を表面移動部材の表面上に担持された記録材に転写するか、又は該トナー像を表面移動部材の表面へ転写した後に該表面移動部材上のトナー像を記録材に転写するかして、記録材に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転が目標値と一致するように該潜像担持体の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    上記潜像担持体の表面上に形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られる、該表面移動部材の表面移動方向に沿って配列される複数の検知用パターンを検知する第1検知手段と、
    上記潜像担持体の回転に伴って周回移動する複数の被検知部と、
    上記複数の被検知部が周回移動する移動経路上の特定地点を通過する被検知部を検知する第2検知手段と、
    上記複数の検知用パターンを形成して上記第1検知手段により該複数の検知用パターンを検知して得たパターン検知データから、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示すパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求め、該振幅及び位相に基づいて該表面移動速度変動を打ち消すような第1補正値を生成する第1補正値生成手段と、
    上記潜像担持体が1周以上する所定時間内に上記第2検知手段が上記複数の被検知部を検知して得た被検知部検知データから、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動を示す被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める処理を行った後、所定のタイミングで該処理を再度行い、先に行った上記処理で求めた振幅及び位相に対する後に行った上記処理で求めた振幅及び位相の変化量を算出し、該変化量を無くすような第2補正値を生成する第2補正値生成手段と、
    上記第1補正値及び上記第2補正値を補正前の上記目標値に重畳させることにより、上記駆動制御手段が用いる目標値を補正する補正手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1補正値生成手段は、上記複数の検知用パターンの先頭パターンから他の各パターンまでの時間間隔を計測したパターン検知データから上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、上記潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を2×R×sin(φ/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相をφ/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第1補正値生成手段は、上記複数の検知用パターンの互いに隣接する2つのパターン間の時間間隔を計測したパターン検知データから上記パターン間隔変動成分の振幅及び位相を求めた後、上記潜像担持体の回転角速度平均値をω0とし、該潜像担持体の回転半径をRとし、該潜像担持体の表面上に各検知用パターンに対応する潜像を一定時間間隔で順次形成する際の該一定時間間隔をTeとし、該潜像担持体の回転軸に直交する仮想平面上で該潜像担持体の表面上の潜像書込位置及び転写位置と該潜像担持体の回転中心とをそれぞれ結んで得られる2つの仮想線のなす角度をφとしたとき、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)/ω0で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成するか、又は、該パターン間隔変動成分の振幅を−4×R×sin(φ/2)×sin(ω0×Te/2)で除算し、該パターン間隔変動成分の位相を(φ+π−ω0×Te)/2だけ遅らせた値を、上記第1補正値として生成することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は3の画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、駆動支持回転体を含む複数の支持回転体に掛け渡された無端状ベルトで構成されており、
    上記第1補正値生成手段は、上記回転角速度平均値ω0及び上記回転半径Rとして、該潜像担持体のベルト周長及び該潜像担持体の平均表面移動速度を用いて該潜像担持体を円柱形状のものに換算したときの回転角速度平均値及び回転半径を用いることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、円柱形状であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、又は、上記被検知部検知データから被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める際、その検知データから、上記潜像担持体の表面移動速度変動の周期をもつ、該表面移動速度変動の位相と同相の同相成分及び該位相とは90°ズレた直交成分とを求め、該同相成分及び該直交成分を基に上記パターン間隔変動成分又は上記被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める直交検波処理を用いることを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、
    上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周長の自然数倍の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記パターン検知データからパターン間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、
    上記検知用パターンは、回転変動が該検知用パターンのパターン間隔の変動に寄与する少なくとも1つの回転体の周長と上記潜像担持体の周長との公倍数の範囲にわたって該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記検知用パターンは、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個のパターンが形成されるように該潜像担持体の表面上に等時間間隔で形成した潜像を現像して上記表面移動部材の表面に転写することにより得られるパターンからなることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項6の画像形成装置において、
    上記補正手段は、上記被検知部検知データから被検知部間隔変動成分の振幅及び位相を求める際に上記直交検波処理を用いるものであり、
    上記複数の被検知部は、上記潜像担持体の一周にわたって等間隔に配置されており、
    上記被検知部検知データは、上記潜像担持体の複数回転周期にわたって上記第2検知手段が上記被検知部を検知することにより得られる検知データからなることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10の画像形成装置において、
    上記潜像担持体の回転周期と該潜像担持体の駆動源の回転周期との比率が整数比となるように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11の画像形成装置において、
    上記複数の被検知部は、上記潜像担持体の周期的な表面移動速度変動の一周期につき4NP(NPは自然数)個が形成されていることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記検知用パターンとは別に上記表面移動部材上に形成したホームトナーパターンを検知するホーム検知手段を有し、
    上記パターン検知データは、該ホーム検知手段がホームトナーパターンを検知してから各検知用パターンが上記第1検知手段により検知されるまでに経過した各時間データであることを特徴とする画像形成装置。
JP2008068799A 2008-03-18 2008-03-18 画像形成装置 Pending JP2009223083A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068799A JP2009223083A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像形成装置
US12/382,352 US7885587B2 (en) 2008-03-18 2009-03-13 Image forming apparatus with color shift correction suppressing periodic fluctuations of a surface moving speed of a latent image support

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008068799A JP2009223083A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009223083A true JP2009223083A (ja) 2009-10-01

Family

ID=41089063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008068799A Pending JP2009223083A (ja) 2008-03-18 2008-03-18 画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7885587B2 (ja)
JP (1) JP2009223083A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011039504A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
KR20110040601A (ko) * 2009-10-14 2011-04-20 삼성전자주식회사 화상형성장치 및 화상형성장치의 자동색상정렬방법
JP2011154291A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Kyocera Mita Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011224832A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Canon Inc 画像形成装置
JP2013127584A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2013142760A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Ricoh Co Ltd Pwm生成装置、画像形成装置、画像形成システム

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4778807B2 (ja) * 2006-02-17 2011-09-21 株式会社リコー 画像形成装置
JP2010210753A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Seiko Epson Corp 画像形成装置、画像形成方法
JP2010259966A (ja) * 2009-04-30 2010-11-18 Panasonic Corp フィルタユニット
JP5472791B2 (ja) * 2009-08-24 2014-04-16 株式会社リコー 画像形成装置
JP5240579B2 (ja) 2009-09-07 2013-07-17 株式会社リコー 画像形成装置
JP2011196450A (ja) 2010-03-18 2011-10-06 Ricoh Co Ltd 駆動装置および画像形成装置
JP5464490B2 (ja) 2010-05-12 2014-04-09 株式会社リコー 画像形成装置の製造方法及び画像形成装置
EP2390104B1 (en) 2010-05-25 2012-09-26 Ricoh Company, Limited Rotary Drive Device and Image Forming Apparatus Including the Same
KR20120127052A (ko) * 2011-05-13 2012-11-21 삼성전자주식회사 화상형성장치 및 칼라 레지스트레이션 보정 방법
JP2013219871A (ja) * 2012-04-05 2013-10-24 Canon Inc モータ制御装置
JP6335435B2 (ja) * 2013-04-24 2018-05-30 キヤノン株式会社 画像形成装置
GB2529968B (en) * 2013-05-30 2019-06-05 Lockheed Corp Mechanisms for deriving an accurate timing signal from a noisy waveform
JP2016014722A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
CN105474533B (zh) * 2014-07-14 2017-06-30 京瓷办公信息系统株式会社 电机控制装置、图像形成装置、电机控制方法和图像形成装置的控制方法
US9658578B2 (en) 2015-01-23 2017-05-23 Ricoh Company, Ltd. Transfer device and image forming apparatus
JP6911417B2 (ja) 2017-03-17 2021-07-28 株式会社リコー 回転体制御装置、搬送装置、画像形成装置、回転体制御方法、回転体制御プログラム
JP2021139413A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 駆動伝達装置及び画像形成装置
JP2023015942A (ja) * 2021-07-20 2023-02-01 キヤノン株式会社 画像形成装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1078734A (ja) * 1996-07-08 1998-03-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2005312262A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Ricoh Co Ltd 回転体駆動制御装置および画像形成装置
JP2006047920A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Canon Inc 画像形成装置
JP2006201254A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2007226206A (ja) * 2006-01-25 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2007316608A (ja) * 2006-04-28 2007-12-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6949896B2 (en) * 2002-12-03 2005-09-27 Ricoh Company, Limited Apparatus for and method of driving motor to move object at a constant velocity
JP2005070117A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Sharp Corp 画像形成装置、および、画像形成装置の色ずれ補正方法
EP1602985B1 (en) * 2004-06-01 2013-07-31 Ricoh Company, Ltd. Driving control of a belt apparatus in an image forming apparatus
US7684740B2 (en) 2005-05-30 2010-03-23 Ricoh Company, Ltd. Belt driving controller, belt rotating device, and image forming apparatus
US7587157B2 (en) * 2006-01-25 2009-09-08 Ricoh Co., Ltd. Image forming apparatus capable of correcting a rotation speed of an image carrier
JP4866671B2 (ja) 2006-07-13 2012-02-01 株式会社リコー 画像形成装置
JP4730838B2 (ja) * 2006-10-13 2011-07-20 株式会社リコー シート状部材搬送装置、および画像形成装置
JP5229604B2 (ja) * 2007-01-12 2013-07-03 株式会社リコー 画像形成装置
JP4976142B2 (ja) * 2007-01-15 2012-07-18 株式会社リコー ベルト駆動制御装置、ベルト装置、および画像形成装置
JP4392032B2 (ja) * 2007-03-07 2009-12-24 シャープ株式会社 画像調整機能付画像形成装置、画像調整方法および画像調整プログラム
JP4945485B2 (ja) 2007-05-25 2012-06-06 株式会社リコー 画像形成装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1078734A (ja) * 1996-07-08 1998-03-24 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2005312262A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Ricoh Co Ltd 回転体駆動制御装置および画像形成装置
JP2006047920A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Canon Inc 画像形成装置
JP2006201254A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2007226206A (ja) * 2006-01-25 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2007316608A (ja) * 2006-04-28 2007-12-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011039504A (ja) * 2009-07-14 2011-02-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
KR20110040601A (ko) * 2009-10-14 2011-04-20 삼성전자주식회사 화상형성장치 및 화상형성장치의 자동색상정렬방법
KR101639808B1 (ko) 2009-10-14 2016-07-14 삼성전자 주식회사 화상형성장치 및 화상형성장치의 자동색상정렬방법
JP2011154291A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Kyocera Mita Corp 画像形成装置及び画像形成方法
JP2011224832A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Canon Inc 画像形成装置
JP2013127584A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Canon Inc 画像形成装置
JP2013142760A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Ricoh Co Ltd Pwm生成装置、画像形成装置、画像形成システム

Also Published As

Publication number Publication date
US7885587B2 (en) 2011-02-08
US20090238588A1 (en) 2009-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009223083A (ja) 画像形成装置
JP4866671B2 (ja) 画像形成装置
JP4980733B2 (ja) 画像形成装置
US7587157B2 (en) Image forming apparatus capable of correcting a rotation speed of an image carrier
US8331822B2 (en) Image forming apparatus and image forming method of effectively detecting a speed deviation pattern of the image forming apparatus
US8385760B2 (en) Image forming apparatus and control device for image forming apparatus for detecting and cancelling image expansion and contraction pattern
JP5438457B2 (ja) 画像形成装置及びその制御方法
JP2006154739A (ja) ベルト駆動制御方法、ベルト駆動制御装置及び画像形成装置
JP2005070117A (ja) 画像形成装置、および、画像形成装置の色ずれ補正方法
JP5036200B2 (ja) 画像形成装置
JP2000330353A (ja) カラー画像形成装置
EP1510876A2 (en) Drive speed control for Image forming apparatus
JP2006227420A (ja) 画像形成装置
JP5039433B2 (ja) 画像形成装置
US7079797B2 (en) Offset preventing color image forming apparatus
JP4300025B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、プログラム及び記録媒体
JP4987092B2 (ja) 画像形成装置
JP2009036993A (ja) 画像形成装置
JP2009020172A (ja) 画像形成装置
JP2007298868A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2003091126A (ja) 画像形成装置
JP2008015269A (ja) 画像形成装置
JP2013120255A (ja) 画像形成装置
JP2001337561A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP2010049027A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100709

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121102