JP4392032B2 - 画像調整機能付画像形成装置、画像調整方法および画像調整プログラム - Google Patents

画像調整機能付画像形成装置、画像調整方法および画像調整プログラム Download PDF

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Description

この発明は、画像調整機能付画像形成装置、画像調整方法および画像調整プログラムに関する。
外部から受領した印刷データおよび/または原稿を読み取った画像データに基づいて感光体上に画像を形成し、シートに転写して出力する画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において、機構的あるいは電気的な特性の装置間のバラツキや経時変動により、形成される画像の位置や倍率が異なることは好ましくない。特に、複数の色成分の画像を重ね合わせて出力するカラー画像形成装置においては、各色成分の画像ごとにその位置や倍率が異なると、色ずれとして認識されやすい。従って、各色成分の画像の位置および倍率は、精度よく調整されなければならない。色ずれは、画像形成部の熱膨張などの経時的な変動によっても生じる。従って、生産工程における一度きりの調整や、定期メンテナンスのみの間隔の長い調整では十分といえない。しかし、色ずれの調整を手動で行うとすれば、そのために多大な時間と労力が費やさなければならない。そこで、予めプログラムされた時機が到来すると調整用のパターンを形成し、これを測定して基準と比較することにより、人手を要さず自律的に色ずれを調整する画像形成装置が市場に導入されている。
複数のドラム状感光体を有するカラー画像形成装置(いわゆるタンデム方式のカラー画像形成装置)が知られている。複数の色成分にそれぞれ対応する各感光体上に画像を形成し、それらの画像を転写ベルト上に転写して重畳するものである。このような装置においては、各感光体上に調整用パターンを形成し、転写ベルト上に各色成分の調整用パターンを転写し、転写された各調整用パターンを測定して各色成分の画像を形成する位置と倍率とを調整する(例えば、特開2001−109228参照)。
ここで、画像の位置および倍率の調整は、転写ベルトの周回方向(副走査方向)と前記周回方向に直交する幅方向(主走査方向)とについてそれぞれ行う必要がある。特許文献1のものでは、副走査方向に直交するパターンを用いて副走査方向の調整を行い、副走査方向に斜交するパターンを用いて主走査方向の調整を行っている。
このうち、副走査方向の色ずれの最大の要因は、各感光体の偏心に起因するピッチ変動成分である。理想的な対処方法としては、各感光体の偏心量を十分小さくすればよいが、コストや量産性との兼ね合いを考慮しなければならない。そこで、同じ偏心量であっても、色ずれを目立たなくするため、各感光体ドラムの周長と転写ベルトの周長を整数比に設定するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−109228号公報 特開平7−261499号公報
画像の位置および倍率の経時変動を抑制する観点からは、短い調整間隔を設定することが好ましい。これは、特に、カラー画像形成装置における色ずれの調整にいえる。しかし、調整中、即ち、調整用パターンを形成してそれを測定する間は、本来の画像形成処理を行うことができない。さらに、調整用パターンを形成するためにトナーが消費される。ユーザーから見れば、これは作業効率の低下と消耗品のコストアップを招く要素である。特に、カラー画像に比べてモノクロ画像の比率が圧倒的に多いユーザーには、稀にしか形成しないカラー画像のために行われる頻繁な調整が、効率低下ならびにコスト負担を強いるものして許容されないおそれがある。
そこで、色ずれの検出精度を向上させることによってより正確な調整を可能とし、これによって調整の間隔を広げることのできる手法が望まれている。また、1回の調整の時間を短縮し、かつ、調整用パターンによるトナーの消費量を抑制できる手法が強く望まれている。
発明者らは鋭意検討を重ねた結果、転写ベルトの駆動に伴う周期的な外乱成分と転写ベルトの蛇行とに起因する外乱成分によって、調整の精度が低下していることを見出した。そして、これらの外乱成分の影響を抑制し得る調整手法を見出した。しかも、1つの調整用パターンに複数の調整機能を持たせることにより、形成すべきパターンの数を増やすことなく改善された調整手法を実現することができる。
この発明は、前述したような事情を背景になされたものであって、色ずれを精度よく調整し、かつ、調整に用いられるトナーの消費量および調整に要する時間を抑制し得る手法を提供するものである。
この発明は、周面を有する感光体と、前記周面上に画像および複数の調整用パターンを形成する画像形成部と、各調整用パターンを感光体から転写するために、感光体の一部に接して所定方向に周回する無端ベルトと、転写された各調整用パターンの位置を測定する測定部と、測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出部と、求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する調整部とを備え、前記調整用パターンは、幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンとを含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、前記算出部は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め、かつ、第1斜方パターンと第2斜方パターンから幅方向の偏差をそれぞれ求めることを特徴とする画像調整機能付画像形成装置を提供する。
また、異なる観点から、この発明は、画像形成装置内にあって周面を有する感光体の周面上に複数の調整用パターンを形成し、感光体に接して所定方向に周回する無端ベルト表面に各パターンを転写する工程と、転写された各調整用パターンの位置を測定する工程と、測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出工程と、求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する工程とをコンピュータに実行させる方法であって、前記調整用パターンは、幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンとを含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、前記算出工程は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め、かつ、第1斜方パターンと第2斜方パターンから幅方向の偏差をそれぞれ求めることを特徴とする画像調整方法を提供する。
さらに、異なる観点から、この発明は、画像形成装置内にあって周面を有する感光体の周面上に複数の調整用パターンを形成し、感光体に接して所定方向に周回する無端ベルト表面に各パターンを転写する処理と、転写された各調整用パターンの位置を測定する処理と、測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出処理と、求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記調整用パターンは、幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンとを含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、前記算出処理は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め、かつ、第1斜方パターンと第2斜方パターンから幅方向の偏差をそれぞれ求めることを特徴とする画像調整プログラムを提供する。
この発明の画像形成装置において、前記調整用パターンは、幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンとを含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、前記算出部は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め、かつ、第1斜方パターンと第2斜方パターンから幅方向の偏差をそれぞれ求めるので、転写ベルトの蛇行が偏差の検出に与える影響を抑制することができる。即ち、第1および第2斜方パターンの偏差をそれぞれ測定する2つの測定点は、幅方向の所定位置にそれぞれ配置されるが、転写ベルトが幅方向にずれた場合、一方のパターンがそれに対応する測定点を通過するタイミングは基準よりも遅れ、他方のパターンがそれに対応する測定点を通過するタイミングは基準よりも進む。周回方向の偏差は、2つのパターンの偏差が平均されるので、蛇行の影響が抑制される。この性質を利用して、第1および第2斜方パターンを副走査方向の偏差を正確に求めるために用いることができる。特に、感光体の偏心に伴う副走査方向のピッチ変動の検出に用いることができる。それだけでなく、第1および第2斜方パターンは、主走査方向の偏差を求めるためにも用いることができるので、調整用パターンの総数を少なくできる。
以下、この発明の好ましい実施形態について説明する。
第1斜方パターンおよび第2斜方パターンは、前記直線に斜交する角度の大きさが互いに等しくてもよい。このようにすれば、蛇行によって生ずる第1斜方パターンの測定結果への外乱成分と第2斜方パターンの測定結果への外乱成分とが絶対値として等しくなるので、両者を平均することによって外乱成分が最小化される。
さらに、第1斜方パターンおよび第2斜方パターンは、前記直線と略45度で斜交してもよい。
また、前記調整用パターンは、無端ベルトの一端側に複数パターンが並んでなる第1斜方パターン群と第1斜方パターン群の各パターンに対応するパターンが他端側に並んでなる第2斜方パターン群とを含み、第1斜方パターン群は、前記第1斜方パターンとそれに平行なパターンとが周回方向に並んでなり、第2斜方パターン群は、前記第2斜方パターンとそれに平行なパターンとが周回方向に並んでなり、前記算出部は、第1斜方パターン群中の各パターンと第2斜方パターン群中の各パターンのうち幅方向に対応する2つのパターンの偏差の平均を求めて平均偏差とし、周回方向における各平均偏差の変化に基づいて、感光体の周長に対応する周期変動成分の位相を求めてもよい。ここで、第1およ第2斜方パターン群の周回方向の長さは、感光体の周長に略等しいことが好ましい。換言すれば、感光体が偏心している場合にも、パターン群の各パターンの偏差を平均化することにより偏心の影響が抑制できる程度の長さであることが好ましい。このようにすれば、平均偏差を求めることによって蛇行の影響を抑制しつつ、周回方向の周期的変動成分を得ることができる。
さらにまた、前記調整用パターンは、第1斜方パターンとそれに平行な1以上のパターンとが周回方向に並んでなる第1斜方パターン群を含み、前記算出部は、第1斜方パターン群の幅方向の偏差をそれぞれ求め、求めた偏差を平均して主走査始端側における幅方向の偏差としてもよい。このようにすれば、周回方向の各パターンについての偏差を平均することによって、主走査始端側における幅方向の定常偏差をより正確に求めることができる。
また、前記調整用パターンは、第2斜方パターンとそれに平行な1以上のパターンとが周回方向に並んでなる第2斜方パターン群を含み、前記算出部は、第2斜方パターン群の幅方向の偏差をそれぞれ求め、求めた偏差を平均して主走査終端側における幅方向の偏差としてもよい。このようにすれば、周回方向の各パターンについての偏差を平均することによって、主走査終端側における幅方向の定常偏差をより正確に求めることができる。
さらにまた、前記感光体は、複数の色成分に対応してそれぞれ設けられ、前記無端ベルトは、各感光体と接し、前記測定部は、各色成分の調整用パターンを測定し、前記算出部は、予め定められた基準色の調整用パターンの位置を基準とし、他の色の調整用パターンの位置と比較して基準色以外の色成分の偏差を求めてもよい。このようにすれば、ひとつの色を基準として他の色成分の形成位置の調整量を求めることができる。
さらに、前記調整用パターンは、前記幅方向において無端ベルトの一端側である主走査始端側にあって幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第1横パターン群をさらに含み、前記画像形成部は、第1斜方パターン群の各パターンとそれに対応する第1横パターン群の各パターンとを周回方向に所定間隔でそれぞれ形成し、前記調整部は、第1斜方パターン群の各パターンの偏差と第1横パターン群の各パターンの偏差とに基づいて感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出し、前記所定間隔は、予め周期の想定された外乱成分が第1斜方パターン群と第1横パターン群とで逆位相になるように設定されてもよい。このようにすれば、予め周期の想定された外乱成分の影響を抑制しつつ感光体の回転周期に対応する変動成分を得ることができる。
また、前記調整用パターンは、前記幅方向において無端ベルトの他端側である主走査終端側にあって幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第2横パターン群をさらに含み、前記画像形成部は、第2斜方パターン群の各パターンとそれに対応する第2横パターン群の各パターンとを周回方向に所定間隔でそれぞれ形成し、前記調整部は、第2斜方パターン群の各パターンの偏差と第2横パターン群の各パターンの偏差とに基づいて感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出し、前記所定間隔は、予め周期の想定された外乱成分が第2斜方パターン群と第2横パターン群とで逆位相になるように設定されてもよい。このようにすれば、予め周期の想定された外乱成分の影響を抑制しつつ感光体の回転周期に対応する変動成分を得ることができる。
無端ベルトを駆動する駆動ローラをさらに備え、前記所定間隔は、m、nを整数とするとき、感光体の周長のm倍、かつ、駆動ローラの周長の(n+1/2)倍に設定されてもよい。このようにすれば、駆動ローラの回転周期に一致する外乱成分の影響を抑制しつつ感光体の回転周期に対応する変動成分を得ることができる。
あるいは、無端ベルトを駆動する駆動ローラをさらに備え、前記所定間隔は、m、nを整数とするとき、感光体の周長の(m+1/2)倍、かつ、駆動ローラの周長のn倍に設定されてもよい。このようにすれば、駆動ローラの回転周期に一致する外乱成分の影響を抑制しつつ感光体の回転周期に対応する変動成分を得ることができる。
ここで示した種々の好ましい実施形態は、それら複数を組み合わせることもできる。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(画像形成装置の全体的な機構的構成)
まず始めに、この発明の画像形成装置の機構的な構成例を説明する。図2は、この発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、用紙等の記録シートに対して多色および単色の画像を形成する電子写真方式のカラー画像形成装置である。画像形成装置100は、露光ユニット64、感光体ドラム10(10Y、10M、10C、10K)、現像ユニット24(24Y、24M、24C、24K)、帯電ローラ103(103Y、103M、103C、103K)、クリーニングユニット104(104Y、104M、104C、104K)、中間転写ベルト(請求項にいう無端ベルト)30、中間転写ローラ(以下、単に転写ローラという。)13(13Y、13M、13C、13K)、2次転写ローラ36、定着装置38、給送カセット16、手差しトレイ17及び排出トレイ18等を備えている。
各色成分についての現像ユニット24、帯電ローラ103、クリーニングユニット104は、請求項にいう出力画像形成部を構成する。
画像形成装置100は、カラー画像の減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)にブラック(K)を加えた4色の各色成分に対応した画像データを用いて画像形成を行う。感光体ドラム10(10Y、10M、10C、10K)、現像ユニット24(24Y、24M、24C、24K)、帯電ローラ103(103Y、103M、103C、103K)、転写ローラ13(13a〜13d)及びクリーニングユニット104(104Y、104M、104C、104K)は、各色成分に応じてそれぞれ4個ずつ設けられており、4つの画像形成部PK,PC、PM、PYを構成している。画像形成部PK,PC、PM、PYは、中間転写ベルト30の周回方向(副走査方向に対応する)に一列に配列されている。前記各部の各符号の末尾に付与されたアルファベットY、M、C、Kは、各色成分に対応する。即ち、Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、Kはブラックにそれぞれ対応する。末尾のアルファベットを省略した場合、その説明は、全ての色成分に適用される。
帯電ローラ103は、感光体ドラム10の表面を所定の電位に均一に帯電させる接触方式の帯電器である。帯電ローラ103に代えて、帯電ブラシを用いた接触方式の帯電器、又は、帯電チャージャを用いた被接触方式の帯電器を用いることもできる。露光ユニット(LSUあるいはLaser Scanning Unitともいう)64は、図2に図示しないレーザダイオード、ポリゴンミラー40及び反射ミラー46(46Y、46M、46C、46K)等を備えている。レーザダイオードは、各色成分に対応して設けられ、それぞれのレーザダイオードからは、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色成分の画像データによって変調されたレーザビームが照射される。各レーザビームは、帯電ローラ103によって均一に帯電した感光体ドラム10の表面をそれぞれ照射する。これにより、感光体ドラム10には、その表面に各色成分の画像データに応じた静電潜像が形成される。即ち、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各画像データに対応する静電潜像がそれぞれ形成される。
現像ユニット24は、各感光体ドラム10に形成された静電潜像を各色成分に対応したトナーで現像する。この結果、各感光体ドラム10の表面に、各色成分の可視化された画像(トナー画像)が形成される。モノクロ画像を形成する場合は、感光体ドラム10aのみに静電潜像を形成し、ブラックのトナー像のみを形成する。カラー画像を形成する場合は、感光体ドラム10Y、10M、10C、10Kにそれぞれ静電潜像を形成し、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー画像を形成する。
中間転写ローラ13は、それに印加された転写電圧の作用で、各トナー像を中間転写ベルト30上に転写する。中間転写ベルト30は、中間転写ローラ13dの側から13aの側へ周回する。カラー画像を形成する場合、中間転写ベルト30の周回に伴って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に各トナー画像が中間転写ベルト30上に重ね合わされる。重ね合わされたトナー画像は、2次転写ローラ36の配置された部分を通過する。このとき、トナー画像が通過するタイミングに同期するように、給送カセット16もしくは手差しトレイ17から記録シートが給送される。給送された記録シートは、中間転写ベルト30と2次転写ローラ36との間に搬送され、トナー画像に接触する。2次転写ローラ36は、それに印加された2次転写電圧の作用で、トナー画像を記録シートに転写する。トナー画像が転写された記録シートは、定着装置38を経て排出トレイ18へ排出される。定着装置38は、記録シートが通過するとき、トナー画像を溶融させて記録シート上に定着させる。
(画像形成装置の要部の構成)
図3は、この発明の画像形成装置に係る要部の機構的構成を模式的に示す説明図である。無端状の中間転写ベルト30は、紙面に向かって時計方向に回転するベルト駆動ローラ32によって駆動される。中間転写ベルト30の下側には、その表面と対向するように、フォトセンサ34が配置されている。なお、フォトセンサ34は、中間ベルト30の周回方向に沿って感光体ドラム10Kよりも下流側、即ち、感光体ドラム10Kと2次転写ローラ36との間に配置されている。
また、中間転写ベルト30を挟んでベルト駆動ローラ32と対向するように2次転写ローラ36が配置されている。給送カセット16あるいは手差しトレイ17から給送された記録シート50は、2次転写ローラ36と中間転写ベルト30との間を通過する。
図3に示すL1は、感光体ドラム10Kと中間転写ベルト30が接する位置(K転写部)から、フォトセンサ34までの距離である。一例では、距離L1は280mmである。
図4は、この発明の画像形成装置に係る要部の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、画像形成装置100は、入力部としてのフォトセンサ34および画像入力部62を含む。また、制御対象としてのLSU64および駆動部66を含む。さらに、入力部からの信号あるいはデータを処理し、かつ、制御対象を制御するための制御部60、RAM68およびROM70を含む。さらに、画像形成装置100は、駆動負荷としての感光体ドラム10K、10C、10M、10Y、ベルト駆動ローラ32およびポリゴンミラー40を含む。
フォトセンサ34は、制御部60によって実現される機能と相まって請求項にいう測定部に相当する。また、制御部60、RAM68およびROM70は、請求項にいう算出部と調整部に対応する。
フォトセンサ34は、中間転写ベルト30上に形成される調整用パターンを読み取るためのセンサである。画像入力部62は、出力すべき画像の画像データを外部から取得する。画像データを提供するソースは、通信線を介して画像形成装置100に接続される機器である。前記機器の一例は、パーソナルコンピュータなどのホストである。他の一例は、イメージスキャナである。取得された画像データは、印刷処理のためにRAM68に格納される。
制御部60は、具体的にはCPUもしくはマイクロコンピュータである。RAM68は、制御部に対して作業用のワークエリアおよび画像データを格納する画像メモリとしての領域を提供する。画像入力部62から取得される画像データには、その属性を示す情報が付与されている。付与された属性には、各画像の縦横のサイズ、モノクロ画像とカラー画像の種別等が含まれる。制御部60は、取得された画像データを、付与された属性に対応付けてRAM68に格納する。画像データは、ジョブ単位でRAM68に格納され、さらに一つのジョブが複数ページからなる場合は、ページ単位で格納される。画像データが、外部のホストから、ページ記述言語の形式で入力される場合、制御部60は、入力された画像データを展開して画像メモリ領域に格納する。
ROM70は、制御部60が実行する処理手順を定めたプログラムを格納する。さらに、ROM70は、前記パターンを生成するためのパターンデータを格納する。制御部60は、図示した駆動負荷の駆動を制御する。さらに、画像形成装置100の構成部であって、図4に図示されていない各部の動作を制御する。
LSU64は、図示しない画像処理部を介して、RAM68内の画像メモリ領域に格納された画像データに基づく信号(画素信号)を受領する。前記画像処理部は、画像データを処理して出力すべき画像の各画素に応じた変調信号をLSU64に提供する。なお、前記変調信号は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに提供される。イエローの変調信号は、LSU64内に配置されたレーザダイオード42Yの発光を変調するために用いられる。マゼンタ、シアン、ブラックの各変調信号は、LSU64内のレーザダイオード42M、42C、42Kの発光をそれぞれ変調するために用いられる。
駆動部66は、ドラム駆動モータ26K,26C、26M、26Yとベルト駆動モータ28とを含む。ドラム駆動モータ26は、感光体ドラム10K、10C、10M、10Yをそれぞれ駆動するモータである。ベルト駆動モータ28は、ベルト駆動ローラ32を駆動する。さらに、駆動部66は、ポリゴンミラー40を駆動するモータ(不図示)を含む。なお、制御部60は、感光ドラム10の表面と中間転写ベルト30とは、その周面が互いに等しい一定の速度で周回するように、それらの負荷を駆動するモータを制御する。
(調整用パターンの形成、測定、調整手順の概要)
調整用パターンを形成する場合、制御部60は、ROM70に予め格納されているパターンデータを取得する。取得したパターンデータを画像メモリ領域に展開して調整用パターンを準備する。その後、制御部60は、展開されたパターンのデータをLSU64に転送する。データを受領した色成分のレーザダイオードは、感光体ドラム上にパターンの静電潜像を形成する。現像ユニット24は、形成された静電潜像を現像してパターンのトナー像を形成する。各色成分のトナー像は、中間転写ベルト30上に転写される。
フォトセンサ34は、形成された各色成分のパターンを読み取る。制御部60は、読み取られた各色成分のパターンから得られる情報に基づいて、画像の調整を行う。
以下に、色ずれ調整の例を説明する。制御部60は、フォトセンサ34で読み取られた各色成分のパターンの検出タイミングを基準のタイミングと比較して偏差を求める。タイミングの偏差は、中間転写ベルト30の周の移動速度を用いて位置の偏差に換算することができる。ここで、制御部60は、特定の色成分を基準色とし、基準色のパターンを偏差を求める上での基準としてもよい。
調整用パターンを形成する場合、制御部60は、例えば、各色成分のレーザダイオード42を同時に発光させ、各感光ドラム10上を同時に露光し始めるように制御する。このようにすると、図3のように、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローの各パターンは同一タイミングで中間転写ベルト30に転写される。この場合、中間転写ベルト30に転写された各パターンの間隔と、感光ドラム10の間隔とは等しくなる。図3に示すように、感光体ドラム10Kと10Cとの軸間隔はP1である。感光体ドラム10Cと10Mとの軸間隔はP2である。また、感光体ドラム10Mと10Yとの軸間隔はP3である。一例では、距離P1、P2およびP3はそれぞれ100mm、各感光体ドラム10の直径はそれぞれ30mmである。
ここで、制御部60が各色成分のパターンの形成位置を得る手順の例を説明する。図1は、中間転写ベルト30上に形成される調整用のパターンの一例を示す説明図である。図1は、転写ベルト30を下方からみた図であり、中間転写ベルト30の周は、図1の下方から上方(矢印Mの方向)へ移動する。フォトセンサ34f、34rは、反射型のフォトセンサであり、中間転写ベルト30に対向して配置されている。また、2つのフォトセンサ34f、34rは、幅方向(主走査方向に対応する)に延びる直線上に整列し、かつ、中間転写ベルト30の両端部に配置されている。
図1に示すように、中間転写ベルト30の一端側に、調整用のパターン群72Kf、72Cf、72Mf、72Yf、73Kf、73Cf、73Mf、73Yfが順次形成される。それらに対応して、他端側に、パターン群72Kr、72Cr、72Mr、72Yr,73Kr、73Cr、73Mr、73Mrが両端部にそれぞれ形成される。各パターン群は、ひとつの色成分からなり、副走査方向に並ぶ17本のラインパターンからなる。図1では、従って、ひとつのパターン群を構成する17本のパターンが副走査方向に並ぶ長さは、その色成分の感光体ドラム10の周長にほぼ等しい。各パターンについて求められる偏差には、感光体ドラム10の偏心の影響が外乱成分のひとつとして含まれる。17本のパターンについて偏差を平均することによって、偏心に起因する外乱成分を抑制することができる。
なお、図1で、各ラインパターンの色を示すために、パターンにK、C、M、Yの文字を付しているが、これは説明のためであって実際のパターンは文字パターンを含まない直線状のパターン(ラインパターン)である。また、矩形および平行四辺形状の鎖線は、各パターン群のパターンを組として示すための説明上のものであって、転写ベルト30上に鎖線が形成される訳ではない。調整用パターンは、各パターンが主走査方向に延びるパターン群72Kf、72Kr、72Cf、72Cr、72Mf、72Mr、72Yfおよび72Yrを含み、さらに、各パターンが主走査方向に対して45度の角度で延びるパターン群73Kf、73Kr、73Cf、73Cr、73Mf、73Mr、73Yfおよび73Yrを含む。
制御部60は、フォトセンサ34からの信号により、各ラインパターンがフォトセンサ34を通過するときの各ラインパターンの先端と後端の通過タイミングを得る。得られた先端通過タイミングと後端通過タイミングの平均値を各ラインパターンの中心が通過するタイミングとする。制御部60は、前述のようにして得られた各ラインパターンの通過タイミングをRAM68に一時的に格納する。
また、図1に示すように、各色成分のパターンは、17本のラインパターンが並んでいる。制御部60は、17本の各ラインパターンの通過タイミングの平均をさらに求め、求められた平均値を各色成分の形成位置に対応するタイミングとしてもよい。得られたタイミングと中間転写ベルト30の周の移動速度から、図3に示す各色成分のパターンの間隔S1、S2、S3に対応する時間を算出する。間隔S1は、基準色(ブラック)のパターンとシアンのパターンとの間隔である。間隔S2は、基準色(ブラック)のパターンとマゼンタのパターンとの間隔である。間隔S3は、基準色(ブラック)のパターンとイエローのパターンとの間隔である。
以下に、各パターンを用いてどのように画像の調整がなされるかを説明する。この実施の形態に係る画像形成装置は、色ずれの4つの要素を測定し、測定結果に基づいて調整を行う。
第1の要素は、感光体ドラム10の回転周期に対応する副走査方向のピッチ変動成分である。以下、これを副走査AC成分という。この要素は、主として感光体ドラム10もしくはその駆動系の偏心に起因するものと考えられる。この要素に対しては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色についてそれぞれピッチ変動の位相を測定し、ブラックの感光体ドラム10Kの回転位相に対してシアン、マゼンタ、イエローの感光体ドラムの回転位相を調整することによって調整を行う。各感光体ドラムは、それぞれ独立したドラム駆動モータによって駆動されている。従って、感光体ドラム10Kが停止しているときに他の感光体ドラムを回転させることにより、回転位相の調整が可能である。
第2の要素は、副走査方向におけるシアン、マゼンタ、イエローのブラックに対するオフセットである。以下、これを副走査DC成分という。この要素は、主としてベルト駆動ローラ32の熱膨張に起因して、中間転写ベルト30の周の移動速度が変化するためと考えられる。この要素に対しては、ブラックに対するシアン、マゼンタ、イエローの副走査ラインの書き出しタイミングを変えることによって調整が可能である。
第3の要素は、主走査方向におけるシアン、マゼンタ、イエローのブラックに対するオフセットである。以下、これを主走査DC成分という。この要素は、主としてポリゴンミラー40など露光光学系の熱膨張に起因するものと考えられる。この要素に対しては、ブラックに対するシアン、マゼンタ、イエローの主走査ラインの書き出し位置、即ち、レーザダイオード42の発光開始タイミングを変えることによって調整が可能である。
第4の要素は、主走査方向におけるシアン、マゼンタ、イエローのブラックに対する倍率誤差である。以下、これを主走査倍率成分という。この要素は、第3の要素と同様、主としてポリゴンミラー40など露光光学系の熱膨張に起因するものと考えられる。この要素に対しては、ブラックに対するシアン、マゼンタ、イエローの主走査ラインの画素クロック周波数、即ち、レーザダイオード42の変調周波数を変えることによって調整が可能である。
(副走査AC成分の調整)
まず、副走査AC成分の調整についてブラックを例に説明する。他の色についても、同様の調整がなされる。
制御部60は、調整用パターン群72Kf、72Kr、73Kf、73Kr(図1参照)から、副走査方向のピッチ変動成分の位相を得る。例えば、パターン群72Kfの各パターンKsf1〜Ksf17がフォトセンサ34fを通過するタイミングを基準クロックと比較して、予め定められた基準値に対する各パターンの検出結果の偏差(ピッチ変動成分)を求める。図5は、この発明の実施形態において、基準クロックと調整用パターンの検出タイミングとの一例を示す説明図である。図5(a)は、基準値に対する各パターンの検出タイミングを示している。横軸は時間である。図5(b)は、図5(a)の各パターンの検出タイミングを横軸、各パターンの偏差を縦軸とし、検出された偏差の時間的な推移を示すグラフである。
なお、副走査AC成分の説明における「偏差」は、トナーパターンの各直線の測定結果に対応する正負の符号付数値をいう。即ち、各偏差は、基準位置からのズレを示す値である。符号の正負は、ズレの方向を示し、例えば、各直線が基準位置より遅れている方向を「正」とする。ピッチ変動成分は、各偏差の時系列的集合に対応する。各ズレ量は一つの数値にすぎないが、その時系列的集合であるピッチ変動成分は、周期的な変化を有する。従って、ピッチ変動成分は、位相と振幅を有する。
副走査方向のピッチ変動の最大要因が感光体ドラム10あるいはその駆動系の偏心であるとしても、その他の要因が存在する。他の主たる要因は、ベルト駆動ローラ32の偏心であることが判っている。これは、色ずれの周期成分の解析から発明者らが得た知見である。調整用パターンの測定の際、他の要因は外乱となって測定の精度を低下させる。そこで、この発明に係る画像形成装置は、ベルト駆動ローラ32の偏心に起因する周期的外乱が互いに打ち消しあい、感光体ドラム10Kの偏心に起因する周期的外乱が増幅されるように、調整用パターン群72Kfと73Kfとの間隔を設定する。また、調整用パターン群72Krと73Krとの間隔を設定する。つまり、制御部60は、ベルト駆動ローラ32の偏心による周期的外乱成分が逆位相になり、感光体ドラム10Kの偏心による周期変動成分が同位相になるようにパターン群72Kfと73Kfの間隔を設定する。
ベルト駆動ローラの偏心によるピッチ変動の除去
図6は、例えば、調整用パターン群72Kfと73Kfの偏差の和を計算することにより周期的外乱成分が除去されることを示す説明図である。図6の縦軸はピッチ変動成分であり、図5(b)の縦軸に対応する。図6で、パターン群72Kf、72Kr、73Kf、73Krのピッチ変動成分Ksf(N)、Ksr(N)、Kmf(N)、Kmr(N)(ただし、Nは1〜17の整数)の包絡線は、感光体ドラム10Kの回転周期に一致する周期変動AC1とベルト駆動ローラ32の回転周期に一致する周期変動AC2とが重畳された波形である。パターン群72Kfと73Kfの間隔は、感光体の周長のm倍、かつ、駆動ローラの周長の(n+1/2)倍に設定されている。パターン群72Krと73Krの間隔も同様である。ここで、m、nは整数である。
K(N)=[Kmf(N)+Kmr(N)]/2+[Ksf(N)+Ksr(N)]/2を計算すると、変動成分AC1は同位相で加算されて増幅され、変動成分AC2は逆位相で加算されて抑制される。
一方、図8は、例えば、調整用パターン群72Kfと73Kfの偏差の差を計算することにより周期的外乱成分が除去されることを示す説明図である。図8の縦軸はピッチ変動成分である。図8で、パターン群72Kf、72Kr、73Kf、73Krのピッチ変動成分Ksf(N)、Ksr(N)、Kmf(N)、Kmr(N)の包絡線は、感光体ドラム10Kの回転周期に一致する周期変動AC1とベルト駆動ローラ32の回転周期に一致する周期変動AC2とが重畳された波形である。パターン群72Kfと73Kfの間隔は、感光体の周長の(m+1/2)倍、かつ、駆動ローラ32の周長のn倍に設定されている。パターン群72Krと73Krの間隔も同様である。ここで、m、nは整数である。
K(N)=[Kmf(N)+Kmr(N)]/2−[Ksf(N)+Ksr(N)]/2を計算すると、変動成分AC1は逆位相で減算されて増幅され、変動成分AC2は同位相で減算されて抑制される。
なお、感光体の周長と駆動ローラ32の周長とは、各装置の設計が確定した段階で既定の数値になる。従って、制御部60は、パターン群72Kfと73Kfの間隔、パターン群72Krと73Krの間隔を既定の間隔として設定できる。ここで、パターン群の間隔は、例えば、先端のパターン同士、あるいは、後端のパターン同士の距離をいう。つまり、先頭からの順番が対応するパターンどうしの距離である。図6のように和をとるか、図8のように差をとるかは、設計者が適宜選択すればよい。
中間転写ベルトの蛇行による外乱の除去
ここで、さらに中間転写ベルト30の蛇行の影響を考える。蛇行によって、中間転写ベルト30が主走査方向にずれても、パターン群72Kf、72Krは、そのパターンが主走査方向に平行であるから影響を受けない。パターン群73Kf、73Krの各パターンは、主走査方向に対して斜交しているために、それぞれの検出タイミングにズレが生じる。しかし、遮光の方向が互いに逆であるため、両者を平均すれば、蛇行の影響が抑制される。
これをさらに詳しく説明する。図10は、中間転写ベルト30が蛇行した場合、副走査方向に対応する第1斜方パターンPfおよび第2斜方パターンPrの検出位置への影響を示す説明図である。パターンPfは、主走査始端側の1本のパターンである。パターンPrは、Pfに対応する主走査終端側の1本のパターンである。例えば、パターンPfは、パターン群73Kfの先頭のパターンKmf1であり、パターンPrは、パターン群73Krの先頭のパターンKmr1である。図10(a)は、中間転写ベルト30が蛇行せず、基準の位置に第1および第2斜方パターンが形成されている場合を示す。この場合、フォトセンサ34fがパターンPfを検出するタイミングとフォトセンサ34rがパターンPrを検出するタイミングは同じである。
図10(b)のように、中間転写ベルト30が蛇行してD1だけPf側へ寄ると、パターンPfの検出タイミングが基準よりも遅くなり、パターンPrの検出タイミングが基準よりも早くなる。このため、制御部60は、パターンPfの形成位置が基準よりDf1だけ後方にあり、パターンPrの形成位置が基準よりDr1だけ前方にあると判断する。ここで、
の関係にある。両者の平均(Df1+Dr1)は、αとβが等しければ、ゼロになり、蛇行の影響は相殺される。しかし、αとβが等しくなくても、平均によって蛇行の外乱成分が抑制される。
また、図10(c)のように、中間ベルトがパターンPr側にD2だけ寄ると、パターンPfの検出タイミングが基準よりも早くなり、パターンPrの検出タイミングが基準よりも遅くなる。このため、制御部60は、パターンPfの形成位置が基準よりDf2だけ前方にあり、パターンPrの形成位置が基準よりDr2だけ後方にあると判断する。ここで、
の関係にある。両者の平均(Df2+Dr2)は、αとβが等しければ、ゼロになり、蛇行の影響は相殺される。しかし、αとβが完全に等しくなくても、蛇行の影響が抑制される。
図7は、図6に対してさらに蛇行成分が抑制される様子を示す説明図である。蛇行による変動成分をAC3とするとき、パターン群73Kfとパターン群73Krとで、変動成分AC3が逆方向に検出される。両者のピッチ変動成分Kmf(N)とKmr(N)を平均すると、変動成分AC3成分が抑制され、変動成分AC1、AC2が残る。従って、パターン群72Kf、72K4,73Kf、73Krのピッチ変動成分から、
K(N)=[Kmf(N)+Kmr(N)]/2+[Ksf(N)+Ksr(N)]/2
を計算すると、変動成分AC1は同位相で加算されて増幅され、変動成分AC2、AC3は逆位相で加算されて抑制される。
図9は、図8に対してさらに蛇行成分が抑制される様子を示す説明図である。ピッチ変動成分Kmf(N)とKmr(N)を平均すると、変動成分AC3成分が抑制され、変動成分AC1、AC2が残る。
K(N)=Km(N)−Ks(N)=[Kmf(N)+Kmr(N)]/2−[Ksf(N)+Ksr(N)]/2
を計算すると、変動成分AC1は逆位相で減算されて増幅され、変動成分AC2は同位相で減算されて抑制され、変動成分AC3は逆位相で加算されて抑制される。
なお、副走査方向のAC成分の測定のみについていえば、パターン群73Kf、73Krがパターン群72Kf、72Krと同様、主走査に平行なパターン(請求項にいう第1および第2横パターン)であってもよい。しかし、第1および第2横パターンからは、副走査方向のズレ量しか得られない。つまり、主走査方向の調整と兼用することができない。この実施形態においては、パターン群73Kf、73Krを主走査方向の調整にも使用することで、パターンの総数を増やさないように考慮している。
フローチャートの説明
図14は、ブラックを例に、副走査AC成分の算出手順を示すフローチャートである。なお、図14の処理は、各パターンの測定を終えてから行うものとする。図14に沿って、変動成分AC1の基準位相を決定する手順を説明する。図14に示すように、制御部60は、まず、ループカウンタNの初期値としてNを設定する(ステップS51)。そして、パターンKsf(N)の検出タイミングを基準と比較して偏差を求める(ステップS53)。ここで、Ksf(N)は、パターン群72Kfの先頭から第N番目のパターンである。例えば、N=1のときは、パターンKsf1である。さらに、制御部60は、パターンKsr(N)の偏差を求める(ステップS55)。ここで、Ksr(N)は、パターン群72Krの先頭からN番目のパターンである。そして、Ksf(N)とKsr(N)の偏差の平均Ks(N)を求める(ステップS57)。Ks(N)は、パターン群72Kfと72Krの先頭からN番目のパターンの偏差の平均である。平均により、蛇行による変動成分AC3が抑制される。
なお、この実施形態では、好ましい態様としてKsf(N)とKsr(N)について偏差を求め、さらに、その平均を求めているが(ステップS53〜57)、パターンKs、即ち、横パターンについては、必ずしも平均を求める必要なない。即ち、ステップS53およびS57を省略し、ステップS65でKm(N)とKsr(N)を加算してK(N)を求めてもよい。あるいは、ステップS55およびS57を省略し、ステップS65でKm(N)とKsf(N)を加算してK(N)を求めてもよい。
さらに制御部60は、パターンKmf(N)の偏差を求める(ステップS59)。ここで、Kmf(N)は、パターン群73Kfの先頭から第N番目のパターンである。さらに、パターンKmr(N)の偏差を求める(ステップS61)。ここで、Kmr(N)は、パターン群73Krの先頭からN番目のパターンである。そして、Kmf(N)とKmr(N)の偏差の平均Km(N)を求める(ステップS63)。Km(N)は、パターン群73Kfと73Krの先頭からN番目のパターンの偏差の平均である。平均により、蛇行による変動成分AC3が抑制される。
その後、制御部60は、Ks(N)とKm(N)を加算してK(N)を求める(ステップS65)。加算により、ベルト駆動ローラ32の偏心による変動成分AC2が抑制され、感光体ドラムの偏心による変動成分AC1が増幅される。
制御部60は、ループカウンタNが17に達するまでステップS53〜S65を繰り返す(ステップS67、71)。即ち、パターン群72Kfと72Krの、73Kf、73Krの各17本のパターンの偏差K(1)〜K(17)を求める。求めた偏差から、変動成分AC1の基準位相を求める(ステップS69)。基準位相は、例えば、図5(b)に示す最大偏差dmax、最小偏差dminを与える位置の中間の位置として求めればよい。
(副走査DC成分の調整)
次に、ブラックが基準色とした場合の副走査方向の調整について説明する。制御部60は、ブラックに対応するシアンのパターン間隔S1を、感光ドラム10Kと10Cの間隔P1(図3参照)と一致させるように調整する。即ち、間隔S1とP1との差が予め定められた閾値以下になるように、以降の画像形成におけるシアン画像の形成位置の調整を行う。間隔P1は、予め定められた値である。形成位置の調整は、レーザダイオード42Cの発光開始タイミングを変えることにより調整することができる。より詳細には、副走査方向の調整は、走査ライン単位での発光開始タイミングを変えることにより実現できる。
さらに、制御部60は、ブラックに対するマゼンタのパターン間隔S2を、感光ドラム10Kと10Mとの間隔(P1+P2)と一致させるように調整を行う。即ち、間隔S2と(P1+P2)との差が予め定められた閾値以下になるように、以降の画像形成におけるマゼンタ画像の形成位置を調整する。間隔P2は、P1と同様に予め定められた値である。形成位置の調整は、レーザダイオード42Mの発光開始タイミングの調整により実現する。
さらにまた、制御部60は、ブラックに対するイエローのパターン間隔S3を、感光ドラム10KとYとの間隔(P1+P2+P3)と一致させるように調整を行う。即ち、間隔S3と(P1+P2+P3)との差が予め定められた閾値以下になるように、以降の画像形成におけるイエロー画像の形成位置を調整する。間隔P3は、P1、P2と同様に予め定められた値である。形成位置の調整は、レーザダイオード42Yの発光タイミングの調整により実現する。
以上の説明を図1に示す調整用パターンに適用して説明する。図11は、図1の調整用パターンのうち、シアンの副走査DC成分の調整に係る部分のみを簡略化して示す説明図である。また、図15は、シアンを例に、副走査DC成分の偏差を求める手順を示すフローチャートである。図15の処理は、各パターンの測定を終えてから行うものとする。以下、図11を参照しながら、図15のフローチャートに沿って説明する。
制御部60は、まず、ループカウンタNを初期化する(ステップS81)。続いて、パターン群72Kfの先頭からN番目のパターンKsf(N)とパターン群72Cfの先頭からN番目のパターンCsf(N)の距離Dsf(N)を測定により求める。そして、基準値に対する偏差を求める(ステップS83)。さらに、パターン群72Krの先頭からN番目のパターンKsr(N)からパターン群72Crの先頭からN番目のパターンCsr(N)までの距離Dsr(N)を測定により求める。そして、基準値に対する偏差を求める(ステップS84)。求めた偏差を平均し、平均偏差Cs(N)を求める(ステップS87)。ループカウンタNが17に達するまでステップS83〜S87の処理を繰り返す(ステップS89、S93)。これによって、平均偏差Cs(1)〜Cs(17)を求める。そして、求められた偏差Cs(1)〜Cs(17)の平均Csを求め、Csと基準値P1との差分Dc_subCを求める(ステップS91)。Dc_subCは、シアンの副走査DC成分の偏差である。
副走査方向の17個の間隔Cs(1)〜Cs(17)を平均することにより、感光体ドラム10Cの偏心による外乱成分が抑制される。
同様の手順で、制御部60は、マゼンタの各パターンを測定し、マゼンタの副走査方向の偏差Dc_subMを求める。また、イエローの各パターンを測定し、イエローの副走査方向の偏差Dc_subYを求める。
制御部60は、求められた各偏差に基づいて、副走査方向の書き出しタイミングの調整量を決定する。
(主走査DC成分の調整)
続いて、ブラックを基準とした主走査DC成分の調整についてシアンを例に説明する。図12は、図1の調整用パターンのうち、主走査方向の調整に関する部分を簡略的に示す説明図である。主走査DC成分の調整は、主走査始端側のパターンの偏差を測定することにより調整量を求める。図16は、シアンを例に、主走査始端側の偏差を求める手順を示すフローチャートである。図16の処理は、各パターンの測定を終えてから行うものとする。以下、図12を参照しながら、図16のフローチャートに沿って説明する。
制御部60は、まず、ループカウンタNを初期化する(ステップS101)。続いて、パターン群73Kfの先頭からN番目のパターンKmf(N)とパターン群73Cfの先頭からN番目のパターンCmf(N)の距離Dmf(N)を測定により求める。そして、基準値に対する偏差を求める。(ステップS103)。ここで、基準値は、間隔P1から副走査方向の偏差Dc_subCを差し引いた値である。制御部60は、ループカウンタNが17に達するまでステップS103の処理を繰り返す(ステップS105、S109)。これによって、Cmf(1)〜Cmf(17)の各偏差を求める。そして、求められたCmf(1)〜Cmf(17)の各偏差の平均として、主走査始端側の偏差Dc_mnfCを求める(ステップS107)。Cmf(1)〜Cmf(17)についての平均を求めることにより、感光体ドラム10Cの偏心による外乱成分が抑制される。
マゼンタについても同様の手順で、制御部60は、パターン群73Kfと73Mfとを用いて主走査始端側の偏差Dc_mnfMを求める。イエローについても、同様の手順で、パターン群73Kfと73Yfとを用いて、主走査始端側の偏差Dc_mnfYを求める。
制御部60は、求められた各偏差に基づいて、主走査方向の書き出しタイミングの調整量を決定する。
(主走査倍率成分の調整)
さらに続いて、ブラックを基準とした主走査倍率成分の調整について説明する。倍率成分を調整するために、制御部60は、主走査終端側の偏差をまず求める。図17は、シアンを例に、主走査終端側の偏差を求める手順を示すフローチャートである。図17の処理は、各パターンの測定を終えてから行うものとする。以下、図12を参照しながら、図17のフローチャートに沿って説明する。
制御部60は、まず、ループカウンタNを初期化する(ステップS121)。続いて、パターン群73Krの先頭からN番目のパターンKmr(N)とパターン群73Crの先頭からN番目のパターンCmr(N)の距離Dmr(N)を測定により求める。そして、基準値に対する偏差を求める。(ステップS123)。ここで、基準値は、間隔P1から副走査方向の偏差Dc_subCを差し引いた値である。制御部60は、ループカウンタNが17に達するまでステップS123の処理を繰り返す(ステップS125、S129)。これによって、Cmr(1)〜Cmr(17)の各偏差を求める。そして、求められたCmr(1)〜Cmr(17)の各偏差の平均として、主走査始端側の偏差Dc_mnrCを求める(ステップS127)。Cmf(1)〜Cmf(17)についての平均を求めることにより、感光体ドラム10Cの偏心による外乱成分が抑制される。
マゼンタについても同様の手順で、制御部60は、パターン群73Krと73Mrとを用いて主走査始端側の偏差Dc_mnrMを求める。イエローについても、同様の手順で、パターン群73Krと73Yrとを用いて、主走査始端側の偏差Dc_mnrYを求める。
続いて、制御部60は、シアンの主走査終端側の偏差Dc_mnrCと主走査始端側の偏差Dc_mnfCとの差分に基づいて、シアンの主走査倍率の調整量を求める。また、マゼンタの主走査終端側の偏差Dc_mnrMと主走査始端側の偏差Dc_mnfMとの差分に基づいて、マゼンタの主走査倍率の調整量を求める。さらにまた、イエローの主走査終端側の偏差Dc_mnrYと主走査始端側の偏差Dc_mnfYとの差分に基づいて、イエローの主走査倍率の調整量を求める。
(全体の処理手順)
図13は、色ずれの各要素の調整量を決定する全体の手順を示すフローチャートである。図13のフローチャートに沿って手順を説明する。なお、図13の処理は、各パターンの測定を終えてから行うものとする。
最初に、制御部60は、副走査AC成分に係る偏差を算出する。まず、ブラックについて、パターン群72Kf,72Kr、73Kf、73Krから偏差K(N)を求め、ブラックの変動成分AC1の基準位相を求める(ステップS11)。この詳細は、図14のとおりである。同様にして、シアン(ステップS13)、マゼンタ(ステップS15)、イエロー(ステップS17)の変動成分AC1の基準位相をそれぞれ求める。
続いて、制御部60は、ブラックを基準とした副走査DC成分に係る偏差を算出する。まず、シアンについて、パターン群72Kf、72Kr、72Cf、72Crから偏差Cs(N)を求め、シアンの副走査DC成分の偏差Dc_subCを求める(ステップS19)。詳細は、図15のとおりである。同様にして、パターン群72Kf、72Kr、72Mf、72Mrからマゼンタの副走査DC成分の偏差Dc_subMを求め(ステップS21)、さらに、パターン群72Kf、72Kr、72Yf、72Yrからイエローの副走査DC成分の偏差Dc_subYを求める(ステップS23)。
さらに続いて、制御部60は、ブラックを基準とした主走査始端側の偏差を算出する。まず、シアンについて、パターン群73Kf、73Cfから偏差シアンの主走査始端側の偏差Dc_mnfCを求める(ステップS25)。詳細は、図16のとおりである。同様にして、パターン群73Kf、73Mfからマゼンタの主走査始端側の偏差Dc_mnfMを求め(ステップS27)、さらに、パターン群73Kf、73Yfからイエローの主走査始端側の偏差Dc_mnfYを求める(ステップS29)。
次に、制御部60は、ブラックを基準とした主走査終端側の偏差を算出する。まず、シアンについて、パターン群73Kr、73Crから偏差シアンの主走査終端側の偏差Dc_mnrCを求める(ステップS231)。詳細は、図17のとおりである。同様にして、パターン群73Kr、73Mrからマゼンタの主走査終端側の偏差Dc_mnrMを求め(ステップS27)、さらに、パターン群73Kr、73Yrからイエローの主走査終端側の偏差Dc_mnrYを求める(ステップS35)。
そして、制御部60は、求めた各偏差に基づいて、調整量を決定する。即ち、副走査AC成分について、感光体ドラム10C、10M、10Yの回転位相の調整角度を決定する。また、副走査DC成分について、シアン、マゼンタ、イエローの副走査方向の書き出しタイミングの調整量(副走査ライン数)を決定する。さらに、主走査DC成分について、シアン、マゼンタ、イエローの主走査方向の書き出しタイミングの調整量(画素クロック数)を決定する。また、主走査倍率成分について、シアン、マゼンタ、イエローの倍率の調整量(画素クロック周波数)をそれぞれ決定する(ステップS37)。以降の画像形成においては、決定された調整量に基づいて画像を形成する。
(回転位相の調整についての詳細説明)
以下では、色ずれの第1の要素である副走査AC成分とそれを抑制するための回転位相の調整について、さらに詳述する。
色別に各感光体で形成された画像には、各感光体の偏心によるピッチ変動成分が含まれる。このピッチ変動に不一致があると、画像の色ずれとして認識される。
図18は、感光体ドラム10と、それを駆動する感光体駆動モータ145の駆動機構を示す説明図である。図18は、感光体ドラム10の回転軸に直交する方向から感光体ドラム10と感光体駆動モータ145とを見た側面図である。感光体ドラム10の一端側には、感光体ドラム10のフランジと一体に被駆動ギア147が設けられている。
各感光体ドラム10は、それに対応する感光体駆動モータ145によって駆動される。駆動モータ145は、制御部によってその回転が制御される。感光体駆動モータ145の出力軸には駆動ギア146が嵌められている。駆動ギア146は、前述の被駆動ギア147と係合している。
図18に示すように、各感光体ドラム10に対応して、回転位相を制御するために基準信号を発生する位相センサ143が配置されている。感光体ドラム10の側には、突起部144が設けられている。位相センサ143は、感光体ドラム10が一回転して突起部144がその検知部を通過するごとに基準信号を出力する。位相センサ143としては、例えば、フォトインタラプタを用いることができる。各基準信号は制御部60へ入力される。制御部60は、入力された基準信号用いて各感光体の位相を調整し、各感光体駆動モータ145の駆動を制御する。
ピッチ変動とズレ量の定量的な関係について説明する。露光位置での周速度が基準の速度よりも速いと、ピッチ変動成分として図5上では正の方向にズレ量が生じる。その後、周速度は基準速度に低下する。しかし、それまでに生じた正方向のズレ量については、周速度が基準速度よりさらに低くならないかぎり減少することがない。従って、周速度が基準速度まで低下したときは、依然として正のズレ量が継続している。その後、感光体速度が基準速度より低くなると、負方向のズレ量が生じる。やがて、正方向のズレ量が相殺される。
この関係を図19の波形図に示している。感光体の周速度変動成分の位相は、露光時に画像として記録される。これがズレ量として検出されるまでには、露光位置→転写位置→フォトセンサ34までの移動時間だけの時間差がある。即ち(感光体周長の1/2+転写位置からフォトセンサ34までの距離)÷プロセス速度に相当する時間である。例えばK感光体を例とすると(30×π/2+280)÷173=1.89(sec)となる。なお、図3に示すように、この時間差は、各感光体で異なる。上記時間差分、ピッチ変動成分のグラフを遡って移動させて周速度変動成分のグラフと重ねたのが図19である。図19の横軸は時間tである。各時刻での周速度変動成分と、それによるズレ量の変動(ピッチ変動成分)とを縦軸にとっている。
図19(a)では画像書込み開始時から感光体速度が上昇し、その後低下する場合を示している。図19(b)では画像書込み開始時から感光体速度が低下し、その後上昇する場合を示す。
制御部は、前述した測定を各色について行うことにより、各色のトナーパターンが形成されたときの各感光体ドラム10のピッチ変動成分の位相を求める。
(色ずれ調整の説明4−感光体ドラムの回転位相の調整)
回転位相の調整についての説明に先立って、まず、基準回転角度について説明する。図20は、感光体ドラム10上に調整用のトナーパターンを形成しているときの様子を示す説明図である。感光体ドラム10上に静電潜像が形成されるのは、レーザビームLが感光体を走査露光する位置である。いま、図20で、その瞬間に露光されている感光体ドラム10上の位置が、その後の測定によって得られる基準位相であるとする。このとき、突起部144と位相センサ143とのなす角度を「基準回転角度」とする。感光体ドラム10の回転角度は、突起部144が位相センサ143を通過してからの角度である。基準回転角度は、その直前に位相センサ143が基準信号を出力してから、基準位相となるトナーパターンが露光されるまでの回転角度に相当する。
図21は、図20に関連して基準回転角度と基準位相との関係を説明するための説明図である。図21で、横方向は時間の経過を表している。レーザ発光信号は、調整用トナーパターンを感光体に書き込むためのレーザビームLを出射するよう、レーザ照射部を駆動する信号である。前述の基準クロックは、各レーザ発光信号に対応して、各レーザ発光信号の発生時刻から(露光位置→転写位置→フォトセンサ34までの移動時間)後に生成される。図21(a)に示すように、時刻t1で、突起部144が位相センサ143を通過して基準信号が出力される。その後、時刻t2で、基準位相となる位置が露光され、その位置に調整用トナーパターンの静電潜像が形成される。t1からt2までの時間をΔtとする。基準位相に対応する部分のパターンは、感光体ドラム10の回転と共に現像されてトナー像が形成され、その後転写位置に至る。トナー像は、転写位置で中間転写ベルト30に転写される。転写されたトナー像は、時刻t3においてフォトセンサ34に読み取られる。制御部は、前述したように読み取られたトナーパターンのズレ量から基準位相を求める。結果的に、時刻t3でフォトセンサ34に読み取られたパターンが基準位相に対応する位置である。Δtは以下のように求める。
Δt=(t1からt3までの時間)−(露光位置→転写位置→フォトセンサ34までの移動時間)
前述のように、ピッチ変動成分の位相と周速度変動成分の位相には感光体回転角90゜に相当する位相差がある。従って、同期信号を作成する際は図21(b)に示すように基準信号にΔtの補正を加え、さらに感光体回転角90゜回転する時間に相当する補正時間dt(90゜)(sec)を引き算する。もしくは、感光体回転角270゜回転する時間に相当する補正時間dt(270゜)(sec)を加える(図21(b)を参照)。ここで、dt(x)は以下のように算出する。
dt(x)=R×π÷V0×x÷360(゜)
R:感光体直径
V0:感光体周速度
以上のようにして、制御部は、測定されたトナーパターンの基準位相に基づいて、各感光体ドラムの基準回転角度を決定する。
さらに、制御部は、測定されたトナーパターンの基準位相のズレ量から、互いの基準位相が揃うように、Y,M、C、Kの感光体ドラムの回転位相を調整する。
そして、原稿を読み取って生成され、あるいは外部のコンピュータで生成された画像データに基づく印字画像の画像形成時に、例えば、各感光体ドラムの基準回転角度で印字画像の先端部を露光するように露光を開始すればよい。あるいは、基準位相から所定角度だけ遅れて画像の先端部を露光するようにしてもよい。この遅れの量は、Y、M、C、Kともに等しい量とする。このようにすれば、形成されるY、M、C、Kの各画像の位相が揃うので、色ずれが目立たない。
制御部は、各感光体ドラム10の回転位相の調整を、例えば、トナーパターンの形成を終えて各感光体ドラム10を停止させる際に実行する。停止時、各感光体ドラム10を停止させた状態での回転角度が所定の関係になるように、各感光体駆動モータ145の回転を制御する。即ち、YMCKの同期信号が図22に示す所定の位相関係になるように、停止時の各感光体ドラム10の回転角度を制御する。
図22は、この実施の形態において、画像上でピッチ変動成分の位相が揃うように各感光体の回転位相が調整された状態での周速度変動成分を示す説明図である。図22中の黒丸「●」は、記録媒体上で同一位置に転写されるべきYMC各画像の位置を示している。このとき、YMCK各色の感光体ドラム10の基準位相は、互いにずれている。感光体ドラム10Yと感光体ドラム10Mの転写位置の間の距離は、100mmである。これに対して、感光体ドラム10の周長は92.25mmである。従って、両者の間には、距離にして5.75mm、感光体回転角度にして21.96°のズレがある。感光体ドラム10Mと感光体ドラム10Cの関係も同様であり、距離にして5.75mm、感光体回転角度にして21.96°のズレがある。
従って、調整後の状態で、感光体ドラム10Yの回転位相に対して、感光体ドラム10Mの回転位相は21.96°だけ遅れている。同様に、感光体ドラム10Mの回転位相に対して、感光体ドラム10Cの回転位相は21.96°だけ遅れている。即ち、感光体ドラム10Yの回転位相に対して、感光体ドラム10Cの回転位相は43.92°だけ遅れている。同様に、感光体ドラム10Cの回転位相に対して、感光体ドラム10Kの回転位相は21.96°だけ遅れている。即ち、感光体ドラム10Yの回転位相に対して、感光体ドラム10Kの回転位相は65.88°だけ遅れている。
各転写位置の間の距離を感光体の周長と一致させれば各感光体の回転位相を一致させられるが、そうすると各感光体の周囲におけるレイアウトスペースや画像形成装置の大きさが制約される。
そこで、Y、M,C、Kのうちいずれかを基準として、各感光体が図22に示す所定の位相差を有するように位相を制御する。例えばYの同期信号に対してM,C、Kの同期信号がそれぞれ21.96°、43.92゜、65.88゜の遅れを有するように、以下に示す回転位相調整を実施する。
(感光体ドラムの回転位相調整)
各感光体ドラムの回転位相を調整する手法について、詳細に説明する。
前述のように、回転位相の調整は、制御部60が感光体ドラム10を停止させる際、停止後の各感光体ドラム10の偏心方向が所定方向になるように制御することによって実現される。制御部60は、調整用トナーパターンの測定によって各感光体ドラム10の偏心に起因するピッチ変動成分を求め、求めたピッチ変動成分の基準位相の位置とレーザビームLにより露光される感光体ドラム上の位置とが所定の関係になるタイミングで同期信号を出力する。具体的には、図19に示す様に基準位相の位置から−90゜もしくは+270゜の位相にある位置がレーザビームLにより露光されるタイミングで同期信号を出力する。図22に示すように、YMCKの各感光体ドラム10の回転位相が調整された状態では、YMCKの各同期信号の出力タイミングが所定の感光体回転角度(前述の21.96°)に対応する時間間隔を有した状態にある。以下、この状態を、感光体ドラムの回転位相が整列した状態という。また、感光体ドラムの回転位相が整列した状態でM、C、Kの各同期信号が出力されるべきタイミングを基準タイミングMtref、Ctref、Ktrefという。
図24は、M同期信号が、基準となる信号Mtrefに対して進んでいる場合と、遅れている場合とで、制御部60が回転位相を調整する様子を示す説明図である。C、K同期信号についても、図24のM同期信号と同様の調整をすればよい。なお、前述のように、ここでいう基準タイミングは、Y同期信号に対してMtrefが21.96°、Ctrefが43.92゜、Ktrefが65.88゜それぞれ遅れたタイミングである。
制御部60は、感光体ドラム10Yの同期信号から、感光体ドラム10M、10C、10Kそれぞれに対して位相合わせの基準タイミングとなるMtref、Ctref、Ktrefを得、各色の基準タイミングを同期信号との時間差に基づいて感光体ドラム10M、10C、10Kの回転位相を調整する。なお、位相の遅れ量(x°)に対し、Y同期信号に対する遅れ時間TL(x)は以下の式で求められる。
TL(x)=R×π÷V0×x÷360(゜)
ここで、R:感光体直径、V0:感光体周速度
図23は、感光体ドラム10Yの同期信号に対するM、C、K各色の基準タイミングMtref、Ctref、Ktrefの関係を示す説明図である。
前述したように、図24では、感光体ドラム10Mを例に、制御部60が回転位相を調整する様子を示している。その詳細を説明する。制御部60は、停止前にY同期信号に対するM同期信号の遅れ進みをモニタする。即ち、M同期信号の進み量もしくは遅れ量Δdrを得る。その後、基準となる感光体ドラム10Yを所定位置で停止させる。
図24で、基準タイミングMtrefに対し、M同期信号の出力が進んでいる場合を上段に、M同期信号の出力が遅れている場合を下段に示している。回転位相調整を開始するとまず、制御部60は、Y同期信号をトリガに感光体ドラム10Yを停止させる。感光体ドラム10Mが、M同期信号が停止の基準となったMtrefより進んでいる場合(上段)は、その後に出力されるであろうM同期信号よりもΔdrだけ早く停止させる。即ち同期信号を検出してから感光体ドラム1回転に要する時間(感光体周長÷周速度)後に次の同期信号が出力されるので、同期信号を検出してから{(感光体1回転に要する時間)−Δdr}後に感光体を停止させればよい。これによって、Mtrefに対する位相の進みを補正する。一方、M同期信号が停止の基準となったMtrefより遅れている場合(下段)は、停止の基準となったMtrefよりΔdrだけ遅れて出力されるM同期信号から、さらにΔdrだけ遅らせて停止させる。これによって、Mtrefに対する位相の遅れを補正する。感光体ドラム10C、10Kも対応する位相合わせ基準タイミングCtref、Ktrefに対して同様に制御する。
回転位相の調整は、各感光体ドラム10を停止させる度に実行することが好ましい。多数ページを連続印字する過程で、各感光体の回転位相が意図せずして少しずつずれていくことがある。これは、感光体ドラムのわずかな径の誤差や、駆動制御系の外乱要因に起因するものと考えられる。感光体ドラム10を停止させるときに回転位相を調整することにより、色ずれの抑制効果を維持することができる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。副走査方向に並ぶ同色のパターン群、例えば、72Kfと73Kfの配置順は、図1と異なってもよい。また、各色のパターン群の配置順、例えば、72Kf、72Cf、72Mf、72Yfの配置順は、図1と異なってもよい。主走査始端側と主走査終端側のパターンの傾きは、それぞれ図1と逆方向であってもよい。即ち、矢印Mの方向に向けて互いの間隔が狭まるものであってもよい。また、それらの変形例の組み合わせや、他の変形例も考えられる。それらは、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
この発明の実施形態において、中間転写ベルト30上に形成される調整用のパターンの一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す説明図である。 この発明の画像形成装置に係る要部の機構的構成を模式的に示す説明図である。 この発明の画像形成装置に係る要部の電気的構成を示すブロック図である。 この発明の実施形態において、基準クロックと調整用パターンの検出タイミングとの一例を示す説明図である。 この発明の実施形態において、調整用パターン群72Kfと73Kfの偏差の和を計算することにより周期的外乱成分が除去されることを示す説明図である。 図6に対してさらに蛇行成分が抑制される様子を示す説明図である。 この発明の実施形態において、調整用パターン群72Kfと73Kfの偏差の差を計算することにより周期的外乱成分が除去されることを示す説明図である。 図8に対してさらに蛇行成分が抑制される様子を示す説明図である。 この発明の実施形態において、中間転写ベルト30が蛇行した場合、パターンPfおよびPrの検出位置への影響を示す説明図である。 図1の調整用パターンのうち、シアンの副走査DC成分の調整に係る部分のみを簡略化して示す説明図である。 図1の調整用パターンのうち、主走査方向の調整に関する部分を簡略的に示す説明図である。 色ずれの各要素の調整量を決定する全体の手順を示すフローチャートである。 ブラックを例に、副走査AC成分の算出手順を示すフローチャートである。 シアンを例に、副走査DC成分の偏差を求める手順を示すフローチャートである。 シアンを例に、主走査始端側の偏差を求める手順を示すフローチャートである シアンを例に、主走査終端側の偏差を求める手順を示すフローチャートである。 この実施形態に係る画像形成装置の感光体ドラム10、それを駆動する感光体駆動モータの駆動機構を示す説明図である。 この実施の形態において、感光体の周速度変動成分とピッチ変動成分とを示す波形図である。 この実施の形態において、感光体ドラム上に調整用のトナーパターンを形成しているときの様子を示す説明図である。 図20に関連して基準回転角度と基準位相との関係を説明するための説明図である。 この実施の形態において、感光体の回転位相が調整された状態での周速度変動成分を示す説明図である。 この実施の形態において、制御部が、Y感光体ドラムに対して、MおよびC感光体ドラムの回転位相を揃えて停止させるように停止位置を調整する様子を示す説明図である。 この実施の形態において、制御部が回転位相を調整する様子を示す説明図である。
符号の説明
10、10Y、10M、10C、10K 感光体ドラム
13、13Y、13M、13C、13K 中間転写ローラ
16 給送カセット
17 手差しトレイ
18 排出トレイ
24、24Y、24M、24C、24K 現像ユニット
30 中間転写ベルト
32 ベルト駆動ローラ
34、34f、34r フォトセンサ
36 2次転写ローラ
38 定着装置
40 ポリゴンミラー
42、42Y、42M、42C、42K レーザダイオード
44、44Y、44M、44C、44K 第1ミラー(反射ミラー)
46、46Y、46M、46C、46K 第2ミラー(反射ミラー)
60 制御部
64 露光ユニット、LSU
72Kf、72Kr、72Cf、72Cr、72Mf、72Mr、72Yf、72Yr、73Kf、73Kr、73Cf、73Cr、73Mf、73Mr、73Yf、73Yr 調整用パターン群
100 画像形成装置
103、103Y、103M、103C、103K 帯電ローラ
104、104Y、104M、104C、104K クリーニングユニット
PY、PM、PC、PK 画像形成部
143、143Y、143M、143C、143K 位相センサ
144 突起部
145 感光体駆動モータ
146 駆動ギア
147 被駆動ギア

Claims (10)

  1. 周面を有する感光体と、
    前記周面上に画像および複数の調整用パターンを形成する画像形成部と、
    各調整用パターンを感光体から転写するために、感光体の一部に接して所定方向に周回する無端ベルトと、
    無端ベルトを駆動する駆動ローラと、
    転写された各調整用パターンの位置を測定する測定部と、
    測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出部と、
    求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する調整部とを備え、
    前記調整用パターンは、(a)前記幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第1斜方パターン群、(b)前記第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第2斜方パターン群、(c)前記幅方向において無端ベルトの他端側である主走査終端側にあって前記幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第2横パターン群を含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、
    前記画像形成部は、第2斜方パターン群の各パターンとそれに対応する第2横パターン群の各パターンとを周回方向に所定間隔でそれぞれ形成し、
    前記算出部は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め第1斜方パターンと第2斜方パターンから前記幅方向の偏差をそれぞれ求め、かつ、前記所定間隔は、m、nを整数とするとき、
    (1)感光体の周長のm倍、かつ、駆動ローラの周長の(n+1/2)倍に設定され、前記算出部は、対応する各所定部分の偏差の和を算出することにより感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出するか、または、
    (2)感光体の周長の(m+1/2)倍、かつ、駆動ローラの周長のn倍に設定され、前記算出部は、対応する各所定部分の偏差の差を算出することにより、感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出することを特徴とする画像調整機能付画像形成装置。
  2. 第1斜方パターンおよび第2斜方パターンは、前記直線に斜交する角度の大きさが互いに等しい請求項1記載の画像形成装置。
  3. 第1斜方パターンおよび第2斜方パターンは、前記直線と略45度で斜交する請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記算出部は、第1斜方パターン群中の各パターンと第2斜方パターン群中の各パターンのうち前記幅方向に対応する2つのパターンの偏差の平均を求めて平均偏差とし、周回方向における各平均偏差の変化に基づいて、感光体の周長に対応する周期変動成分の位相を求める請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記算出部は、第1斜方パターン群の前記幅方向の偏差をそれぞれ求め、求めた偏差を平均して主走査始端側における前記幅方向の偏差とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記算出部は、第2斜方パターン群の前記幅方向の偏差をそれぞれ求め、求めた偏差を平均して主走査終端側における前記幅方向の偏差とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 前記感光体は、複数の色成分に対応してそれぞれ設けられ、
    前記無端ベルトは、各感光体と接し、
    前記測定部は、各色成分の調整用パターンを測定し、
    前記算出部は、予め定められた基準色の調整用パターンの位置を基準とし、他の色の調整用パターンの位置と比較して基準色以外の色成分の偏差を求める請求項1記載の画像形成装置。
  8. 前記調整用パターンは、前記幅方向において無端ベルトの一端側である主走査始端側にあって前記幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第1横パターン群をさらに含み、
    前記画像形成部は、第1斜方パターン群の各パターンとそれに対応する第1横パターン群の各パターンとを周回方向に所定間隔でそれぞれ形成し、
    前記調整部は、第1斜方パターン群の各パターンの偏差と第1横パターン群の各パターンの偏差とに基づいて感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出し、
    前記所定間隔は、予め周期の想定された外乱成分が第1斜方パターン群と第1横パターン群とで逆位相になるように設定されてなる請求項1記載の画像形成装置。
  9. 画像形成装置内にあって周面を有する感光体の周面上に複数の調整用パターンを形成し、感光体に接して駆動ローラで駆動され所定方向に周回する無端ベルト表面に各パターンを転写する工程と、
    転写された各調整用パターンの位置を測定する工程と、
    測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出工程と、
    求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する工程とをコンピュータに実行させる方法であって、
    前記調整用パターンは、(a)前記幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第1斜方パターン群、(b)前記第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第2斜方パターン群、(c)前記幅方向において無端ベルトの他端側である主走査終端側にあって前記幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第2横パターン群を含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、
    前記算出工程は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め第1斜方パターンと第2斜方パターンから前記幅方向の偏差をそれぞれ求め、かつ、前記所定間隔は、m、nを整数とするとき、
    (1)感光体の周長のm倍、かつ、駆動ローラの周長の(n+1/2)倍に設定され、前記算出工程は、対応する各所定部分の偏差の和を算出することにより感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出するか、または、
    (2)感光体の周長の(m+1/2)倍、かつ、駆動ローラの周長のn倍に設定され、前記算出部は、対応する各所定部分の偏差の差を算出することにより、感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出することを特徴とする画像調整方法。
  10. 画像形成装置内にあって周面を有する感光体の周面上に複数の調整用パターンを形成し、感光体に接して駆動ローラで駆動され所定方向に周回する無端ベルト表面に各パターンを転写する処理と、
    転写された各調整用パターンの位置を測定する処理と、
    測定された各位置を予め定められた基準位置と比較し、無端ベルトの周回方向および/またはそれに直交する幅方向の各偏差を求める算出処理と、
    求まった各偏差に基づいて画像形成部が形成すべき画像の位置および/または倍率を調整する工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記調整用パターンは、(a)前記幅方向に延びる一本の直線に対して無端ベルトの一端側で交わる第1斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第1斜方パターン群、(b)前記第1斜方パターンと他端側で交わる第2斜方パターンおよびそれに平行なパターンが周回方向に並んでなる第2斜方パターン群、(c)前記幅方向において無端ベルトの他端側である主走査終端側にあって前記幅方向に延びる複数のパターンが周回方向に並んでなる第2横パターン群を含み、第1斜方パターンが前記直線に対して右前方向に斜交し、第2斜方パターンが前記直線に対して左前方向に斜交し、
    前記算出処理は、第1斜方パターンの偏差と第2斜方パターンの偏差を平均して周回方向の偏差を求め、かつ、第1斜方パターンと第2斜方パターンから前記幅方向の偏差をそれぞれ求め、かつ、前記所定間隔は、m、nを整数とするとき、
    (1)感光体の周長のm倍、かつ、駆動ローラの周長の(n+1/2)倍に設定され、前記算出工程は、対応する各所定部分の偏差の和を算出することにより感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出するか、または、
    (2)感光体の周長の(m+1/2)倍、かつ、駆動ローラの周長のn倍に設定され、前記算出部は、対応する各所定部分の偏差の差を算出することにより、感光体の回転周期に対応する変動成分の位相を抽出することを特徴とする画像調整プログラム。
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