JP2006012691A - 電極触媒、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 触媒粒子の溶出を抑制して、高い触媒活性を長時間に亘って維持することができる耐久性に優れた電極触媒を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、触媒粒子が炭素材に担持されてなる電極触媒において、前記炭素材の酸化電位が前記触媒粒子の酸化電位よりも低く、かつ、前記炭素材は、酸素含有量が2.7原子%以下であり、BET比表面積が20〜230m2/gであることを特徴とする電極触媒により、上記課題を解決する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明は、触媒粒子が炭素材に担持されてなる電極触媒において、前記炭素材の酸化電位が前記触媒粒子の酸化電位よりも低く、かつ、前記炭素材は、酸素含有量が2.7原子%以下であり、BET比表面積が20〜230m2/gであることを特徴とする電極触媒により、上記課題を解決する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、炭素材に触媒粒子が担持されてなる電極触媒に関し、より詳細には炭素材に触媒粒子が担持されてなる耐久性に優れる電極触媒に関する。
近年、エネルギー・環境問題を背景とした社会的要求や動向と呼応して、常温でも作動し高出力密度が得られる固体高分子型燃料電池が電気自動車用電源、定置型電源として注目されている。固体高分子型燃料電池は、フィルム状の固体高分子膜からなる電解質層を用いるのが特徴である。
固体高分子型燃料電池の構成は、一般的には、膜−電極接合体(以下、「MEA」とも記載する。)を1対のガス拡散層およびセパレータで挟持した単電池セルを複数積層した構造となっている。また、MEAは、電極触媒が高分散されたアノード側電極触媒層およびカソード側電極触媒層を、固体高分子膜の両面に対向して配置された構造を有する。前記電極触媒層は、電極とも呼ばれている。
かような固体高分子型燃料電池では、電極触媒により、アノードでは燃料の水素ガスをプロトンに変え、カソードでは酸素を還元して固体高分子膜を通ってきたプロトンと結びつき水となる。このようにして、固体高分子型燃料電池は、化学反応により得られた反応エネルギーから電気エネルギーを直接得るものである。
従来の電極触媒では、カソードおよびアノードともに、炭素を主成分とする炭素材を担体として、これに白金または白金合金等の触媒粒子を担持させた電極触媒などが用いられている。電極触媒における炭素材は、微細化された触媒粒子を高分散担持させるために、大きい比表面積を有するものが多く用いられている。これにより、触媒粒子表面の電極反応面積を大きくすることができ、触媒粒子の少ない担持量で十分な触媒活性が得られる。また、特許文献1には、より高い触媒活性を得るために、4000ppmより多いH含量を有するカーボンブラックを炭素担体として用いた電極触媒が開示されている。
固体高分子型燃料電池は、コストとともに問題となっているのが電池の寿命である。電池の寿命は、自動車で5000時間、家庭用では4万時間ともいわれ、長期にわたって高い発電性能を維持することが求められている。
しかしながら、燃料電池の長時間の運転時や起動停止時などにおいて、下記式に示すような白金などの触媒粒子の溶出が生じ、燃料電池の性能や耐久性の低下を招く恐れがあった。
かような触媒粒子成分が溶出する原因としては、例えば、以下の機構が挙げられる。
カソード側では空気が運転中、停止中ともに存在し、特に低電流密度運転時やアイドル時のようなカソードの電位が高く保たれるような場合にPtの溶出が起こる可能性がある。例えば燃料電池立ち上げ時の単電池セルの電圧は1.0V前後となる。このようにして、各電極電位が高い値に保持されると触媒粒子成分の溶出が生じる恐れがあった。
また、白金などの触媒粒子は、強酸性領域下で溶解を生じ易い。燃料電池の固体高分子膜に用いられるパーフルオロスルホン酸系ポリマーは、pH0以下に相当する強酸である。触媒粒子が含まれる電極触媒層はパーフルオロスルホン酸系アイオノマーとともに形成されていることから強酸性環境であり、これも触媒粒子の溶解が促進される要因である。
このように燃料電池は、酸性雰囲気下や、開回路電圧付近などの貴電位環境下において、触媒粒子の溶出が生じると考えられる。これは、上記条件が揃っているカソードにおいて顕著である。
特開2001−85020号公報
そこで、本発明は、触媒粒子の溶出を抑制して、高い触媒活性を長時間に亘って維持することができる耐久性に優れた電極触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、触媒粒子を担持させる担体として所定の酸化電位、酸素含有量、およびBET比表面積を有する炭素材を用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、触媒粒子が炭素材に担持されてなる電極触媒において、前記炭素材の酸化電位が前記触媒粒子の酸化電位よりも低く、かつ、前記炭素材は、酸素含有量が2.7原子%以下であり、BET比表面積が20〜230m2/gであることを特徴とする電極触媒である。
本発明の電極触媒は、触媒粒子の溶出を抑制することができ、電極触媒の耐久性を向上させることができる。従って、本発明の電極触媒によれば、長期に亘って所望の発電性能を示すことができる燃料電池などを提供することができる。
本発明の第一は、触媒粒子が炭素材に担持されてなる電極触媒において、前記炭素材の酸化電位が前記触媒粒子の酸化電位よりも低く、かつ、前記炭素材は、酸素含有量が2.7原子%以下であり、BET比表面積が20〜230m2/gであることを特徴とする電極触媒である。
従来から、燃料電池の電極触媒としては、図1に示すように、カーボンブラックなどの炭素材を担体として、これに白金などの触媒粒子を担持させたものが用いられている。かような、電極触媒では、燃料電池の起動−停止時や保管時などの運転条件において、下記式に示すように、白金などの触媒粒子が酸化されることにより溶出する問題があった。溶出した触媒粒子のイオンは電極反応に寄与することができないため、触媒粒子の溶出は有効電極反応面積を低下させ、燃料電池の発電性能、耐久性などの低下を招く恐れがあった。
そこで、本発明者が電極触媒について様々な検討を試みた結果、触媒粒子よりも低い酸化電位を有する炭素材を触媒担体として用いることにより、触媒粒子の溶出速度が遅く、長時間に亘って高い触媒活性を維持することのできる耐久性に優れた電極触媒が得られることを見出した。かような効果が得られる理由としては、以下のようなことが考えられる。
触媒粒子よりも低い酸化電位を有する炭素材を用いた電極触媒によれば、触媒粒子が溶出し易い環境において、触媒粒子と炭素材との間で局部電池を形成することができる。すなわち、触媒粒子よりも炭素材の方が酸化電位が低いため炭素材表面の酸化反応が優先的に生じ、これにより触媒粒子表面では酸素の還元反応が生じて、局部電池を形成することができるのである。従って、本発明によれば、触媒粒子の酸化反応が抑制され、耐久性の高い電極触媒が得られるのである。
なお、本発明において、「酸化電位」とは、大気圧空気中、25℃で酸素を飽和溶解したpH0の酸性電解液中での触媒粒子または炭素材の酸化が発生する自然電位を意味する。
本発明の電極触媒に用いられる炭素材として、具体的には、酸素含有量が少ない炭素材が好ましく挙げられる。従来、一般的に用いられていた炭素材の表面にはカルボキシル基(−COOH)、ラクトン基(−COO)、ハイドロキノン基(−OH)、およびキノン基(=CO)等の含酸素表面官能基が存在する。本発明では酸素含有量が少ない、すなわち、炭素材表面の含酸素表面官能基などが少ない炭素材を用いるのがよい。
触媒粒子の酸化電位は、例えば、白金、イリジウム、パラジウムいずれを用いた場合にも約0.8〜1.1Vである。炭素材として、例えば、表面に含酸素表面官能基が多く生成された、酸素含有量の多いカーボンブラックなどでは、低い電位で生成されるキノン基などの含酸素表面官能基が多量に生成されているため、このようなカーボンブラックをさらに酸化するには約1.2V以上と高い酸化電位が必要となる。これは上記した各触媒粒子の酸化電位よりも高い。
これに対して、含酸素表面官能基の生成量が少ない、酸素含有量の少ないカーボンブラックであれば、0.5〜0.7V程度の酸化電位を有する。このように酸素含有量の少ない炭素材を含む電極触媒を用いて燃料電池を運転した場合、加湿された反応ガスや電極反応により生成した水などによって、下記式に示されるように、炭素材表面においてカーボン表面が酸化(腐食)されてキノン基などの酸化物を形成する酸化反応が起こる。
(式中、「COsurf」とは、炭素材表面に生成する表面酸化物を意味する。)
前記炭素材表面の酸化電位は、上述した白金などの触媒粒子の酸化電位よりも低いため、前記炭素材表面の酸化反応が優先して生じる。このように、炭素材表面の酸化電位と触媒粒子の酸化電位が異なるため、得られる電極触媒は局部電池を形成することができる。すなわち、本発明の電極触媒は、触媒粒子が溶出するような環境下であっても、図2および下記式に示されるように、炭素材表面では表面酸化物が生成する酸化反応が起こり、触媒粒子表面では酸素の還元反応が起こる局部電池を形成することができるのである。
前記炭素材表面の酸化電位は、上述した白金などの触媒粒子の酸化電位よりも低いため、前記炭素材表面の酸化反応が優先して生じる。このように、炭素材表面の酸化電位と触媒粒子の酸化電位が異なるため、得られる電極触媒は局部電池を形成することができる。すなわち、本発明の電極触媒は、触媒粒子が溶出するような環境下であっても、図2および下記式に示されるように、炭素材表面では表面酸化物が生成する酸化反応が起こり、触媒粒子表面では酸素の還元反応が起こる局部電池を形成することができるのである。
かような局部電池が形成されることにより、本発明の電極触媒は、効果的に触媒粒子の溶出を抑制することができ、優れた耐久性が得られるのである。
前記炭素材の酸素含有量として、具体的には、2.7原子%以下、好ましくは2.3原子%以下、より好ましくは0.1〜2.0原子%とする。酸素含有量が2.7原子%以下の炭素材によれば、0.4〜0.7Vと触媒粒子よりも低い酸化電位を有し、上述した局部電池を形成でき、触媒粒子の溶出を抑制して耐久性が高い電極触媒が得られる。
さらに、酸素含有量が2.7原子%以下である炭素材を用いれば、発電中などにおいてセル電圧が約0.4V以下となることにより、前記炭素材表面に形成された表面酸化物は還元されて酸素含有表面官能基となり、もとの炭素材表面を回復することができる。従って、本発明の電極触媒による効果を、継続的に発揮することが可能となる。
なお、前記炭素材の酸素含有量は、昇温脱離法を用いて測定することができる。この方法は主に高純度ヘリウムで良く置換した不活性ガス雰囲気中の減圧下でカーボンを一定速度(1〜2.5℃毎分)で昇温させ、生成・脱離したガス種をガスクロマトグラフによりインラインで定性・定量を行う。このときキノン基あるいはハイドロキノン基などの分解により生成する一酸化炭素、カルボキシル基やラクトン基などの分解により生成する二酸化炭素を定量することにより、カーボンに含まれる酸素量を定量することができる。
本発明において、炭素材は、20〜230m2/gのBET比表面積を有するものを用いる。
炭素材は、従来では、発電開始初期から高い触媒活性を示すことが可能となるため、BET比表面積が250〜1300m2/g程度の大きい比表面積を有するものが用いられていた。しかしながら、本発明では炭素材の耐久性に関して、比表面積についても検討した結果、BET比表面積が大きい炭素材は耐久性が低いことが判明した。
従って、本発明では、230m2/g以下、好ましくは200m2/g以下、より好ましくは180m2/g以下のBET比表面積を有する炭素材を用いるのがよい。炭素材の耐久性をより向上させることが可能となる。
一方で、比表面積が小さすぎると、十分な初期活性が得られずに電極触媒に不適なことが判明した。そこで、前記炭素材は、BET比表面積が20m2/g以上、好ましくは30m2/g以上、より好ましくは50m2/g以上とする。
このように、炭素材のBET比表面積を、20〜230m2/gの範囲とすることにより、高い耐久性と十分な触媒活性とを兼ね備えた電極触媒を得ることができる。なお、本発明において、炭素材の比表面積は、窒素を用いたBET比表面積により測定した値とする。
上述の通り、本発明の電極触媒では、酸化電位、酸素含有量、およびBET比表面積が所定の条件を満たす炭素材を用いる。これにより、触媒粒子の溶出を抑制し、耐久性に優れた炭素材が得られ、高い触媒活性を長期に亘って維持することのできる電極触媒が得られることが判明した。
また、前記炭素材は、高性能な燃料電池の電極触媒担体に用いられるため、触媒粒子を担持するだけではなく、電子を外部回路に取り出すあるいは外部回路から取り入れるための集電体としての機能を有することなどが求められる。炭素材の電気抵抗が高いと燃料電池の内部抵抗が高くなり、結果として電池性能の低下を招く恐れがあるためである。また、燃料電池などでは電解質と供給ガスと触媒粒子とが接触する三相界面で電極反応が進行する。従って、これらが接触する面積を大きくするだけでなく、供給ガスを均一に拡散し、電極反応による生成水を速やかに排出するため、形成される電極は多孔質であることが望ましい。
このように、集電体としての機能を有し、かつ、多孔質である電極を形成し易くするためには、炭素材としては、炭素を主成分とする粉末または多孔質構造体が好ましく用いられる。前記炭素材として、具体的には、カーボンブラック、グラファイト化カーボン、活性炭、天然黒鉛、人造黒鉛等の粉末、あるいは、これらにより構成される発泡体、エアロゲル等の多孔質構造体などが挙げられる。
用いる炭素材の酸素含有量が2.7原子%を超える場合には、後述する還元処理により酸素含有量を所望の値まで下げることにより、炭素材の酸化電位を調整することができる。
なお、前記炭素材において「炭素を主成分とする」とは、炭素原子のみからなる、実質的に炭素原子からなる、の双方を含む概念である。場合によっては、燃料電池の特性を向上させるために、炭素原子以外の元素が含まれていてもよい。なお、実質的に炭素原子からなるとは、2〜3質量%程度以下の不純物の混入が許容されることを意味する。
本発明の電極触媒において、前記炭素材に担持される触媒粒子としては、Pt、Ir、およびPdから選択される少なくとも1種が挙げられる。かような触媒粒子は、様々な電気化学反応、例えば酸素還元反応や水素酸化反応など、に対して高い活性を示すため好ましく用いられる。
また、触媒活性、耐熱性、一酸化炭素等への耐被毒性を高めるために、前記触媒粒子は、Pt、Ir、およびPdを基体とした、合金触媒、貴金属−卑金属混合物触媒、金属酸化物触媒として用いてもよい。
前記触媒粒子の粒径は、小さいほど電気化学反応が進行する有効電極面積が増加するため得られる触媒活性も高くなる。しかしながら、実際には触媒粒子径が小さくなりすぎるとシンタリングなどを招き易く、むしろ触媒活性が低下する現象が見られる。そのため、炭素材に担持される前記触媒粒子の平均粒径は好ましくは1〜10nm、より好ましくは2〜5nmであるのがよい。ここで「触媒粒子の平均粒径」とはX線回折における触媒粒子の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径あるいは透過型電子顕微鏡像より調べられる触媒粒子の粒子径の平均値を示す。
また、触媒粒子の担持量は、前記電極触媒の全量に対して20〜80質量%、好ましくは30〜60質量%とするのがよい。担持量が20質量%未満である場合、所望する触媒活性を得るために触媒担持炭素材量を増大させる恐れがある。これにより電極が厚くなり、内部抵抗の増加や反応物の拡散抵抗などに起因して電池性能の低下を招く恐れがある。また、80質量%を超えた場合には、炭素材表面に担持する触媒粒子の重なりが多くなり、使用する触媒量に対して得られる触媒活性が小さくなるため、高コストになる恐れなどがある。なお、触媒粒子の担持量は、ICP(誘導結合プラズマ発光分光法)などにより確認することができる。
本発明の第二は、上述した電極触媒の製造方法である。本発明の電極触媒は、触媒粒子よりも低い酸化電位を有する炭素材表面、好ましくは所定の酸素含有量を有する炭素材表面に、触媒粒子を担持させることにより得られる。
前記炭素材は、本発明の第一の電極触媒において説明した通りであるが、酸素含有量が2.7原子%以下、好ましくは2.3原子%以下、より好ましくは0.1〜2.0原子%のものを用いるのがよい。これにより触媒粒子の溶出を抑制し、得られる電極触媒の高い耐久性を向上させることができる。
また、前記炭素材は、十分な触媒活性を有し、電極触媒の耐久性をより向上させるために、BET比表面積が20〜230m2/g、好ましくは30〜200m2/g、より好ましくは50〜180m2/gのものを用いるのがよい。
かような前記炭素材として、具体的には、カーボンブラック、グラファイト化カーボン、活性炭、天然黒鉛、人造黒鉛等の粉末、あるいは、これらにより構成される発泡体、エアロゲル等の多孔質構造体などが挙げられる。
また、前記炭素材は、予め還元処理されたものを用いてもよい。還元処理することにより、炭素材に含まれる含酸素成分を取除くことができ、所定の酸素含有量に調整することができる。
また、触媒担持工程の後に、還元処理を行うと、還元処理における熱処理などにより高分散担持された触媒粒子の粗大化を招き、得られる電極触媒の活性を著しく低下させる恐れがある。そのため、還元処理は、触担持工程より前に行うのが望ましい。これにより、触媒粒子の分散性を維持することができ、十分な初期活性と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
前記還元処理は、例えば、酸素含有量が2.7原子%以上の炭素材などを用いて、還元雰囲気または不活性ガス雰囲気で熱処理する方法などにより行えばよい。
還元雰囲気として、具体的には、少なくとも1種の還元ガスを含んだガス流通下であればよいが、好ましくは水素、水素を含んだ窒素、アルゴン、ヘリウム雰囲気中で行う。還元ガスとして炭化水素系のガスを用いた場合、条件によっては炭素が析出する恐れがため望ましくない。
還元雰囲気下での熱処理条件は、炭素材の種類によって異なるため適宜決定して行えばよいが、300〜2800℃、好ましくは400〜1500℃とするのがよい。前記熱処理温度が300℃未満では、炭素材の酸素含有量を所望する値とすることができない恐れがあり、また、2800℃を超えると炭素材の比表面積が小さくなりすぎる恐れがあるため望ましくない。また、還元雰囲気下での熱処理時間としては、2〜12時間程度行えばよい。
次に、不活性ガス雰囲気としては、窒素、アルゴン、ヘリウムなどのガス流通下が挙げられる。
不活性ガス雰囲気下での熱処理条件も、炭素材の種類によって異なるため適宜決定して行えばよい。具体的には、不活性ガス雰囲気での熱処理温度は、800〜2800℃、好ましくは1000〜2000℃とするのがよい。前記熱処理温度が800℃未満では、炭素材原料の酸素含有量を所望する値とすることができない恐れがあり、また、2800℃を超えると得られる炭素材の比表面積が小さくなりすぎる恐れがあるため望ましくない。また、熱処理時間としては、所望の炭素材が得られるように適宜決定すればよいが、一般的に、2〜24時間程度行えばよい。
本発明の方法において、炭素材表面に触媒粒子を担持する触媒担持工程に用いられる方法としては、特に限定されないが、例えば、含浸法、液相還元担持法、蒸発乾固法、コロイド吸着法、噴霧熱分解法、逆ミセル(マイクロエマルジョン法)などの方法が挙げられる。
含浸法により前記炭素材表面に触媒粒子を担持させるには、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、前記炭素材表面に前記触媒溶液を含浸させる段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む方法が用いられる。これにより、炭素材表面に触媒粒子を高分散担持することができ、十分な初期性能と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
前記炭素材を触媒溶液に添加する段階において、前記触媒溶液とは、炭素材に担持させる触媒粒子の元素を含む溶液のことである。前記触媒粒子としては、高い触媒活性を示すことから、Pt、Ir、およびPdから選択される少なくとも1種が挙げられる。
前記触媒溶液として具体的には、例えば、触媒粒子としてPtを用いる場合には、塩化白金酸、塩化アンミン白金、ジニトロジアンミン白金;イリジウムを用いる場合には、塩化イリジウムなど;パラジウムを用いる場合には、塩化パラジウムなど所望の触媒粒子の元素を含む化合物(以下、単に「触媒化合物」とも記載する。)を、水および/または有機溶媒などに所定濃度に溶解させた溶液などのことである。有機溶媒としては、特に限定されず、エタノール、メタノール、プロパノールなどが挙げられ、これらは1種単独で使用してもよいし2種以上を混合して使用してもよい。
触媒溶液における触媒化合物の濃度としては特に限定されず、所望の電極触媒が得られるように適宜決定すればよいが、溶媒に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%程度とすればよい。
前記触媒溶液に炭素材を添加した後、前記炭素材が粉末の場合には、前記触媒溶液に炭素材をホモジナイザー、超音波分散装置等の適当な分散手段により十分に分散させてもよく、これらの分散手段は適宜組み合わせてもよい。前記炭素材が多孔質構造体の場合には、溶液に添加した後、必要に応じて超音波照射や減圧脱泡により触媒溶液を細部にまで浸透させる手段を加えても良い。これらの手段により、炭素材表面に触媒溶液を含浸させることができる。
触媒溶液に添加する炭素材の添加量としては特に限定されず、所望の電極触媒が得られるように適宜決定すればよいが、触媒化合物溶液に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜3質量%程度とすればよい。
次に、触媒溶液が含浸された前記炭素材を、吸引瀘過などの瀘別手段などの公知の手段を用いて、濾取し、乾燥する。その後、前記混合液をろ過して、得られた沈殿物を乾燥することにより、本発明の電極触媒を得ることができる。
乾燥方法としては、真空乾燥、自然乾燥、ロータリーエバポレータ、沿送風乾燥機による乾燥など、公知の方法を用いればよく、特に限定されない。乾燥時間などは、使用する方法に応じて適宜決定すればよい。
乾燥させた後に、さらに、焼成を行ってもよく、または、乾燥段階を経ずに焼成のみ行ってもよい。必要に応じて行われる焼成条件としては、特に限定されないが、大気中、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などの不活性ガス雰囲気中、または水素のような可燃性ガスを含んだ還元雰囲気中で、300〜1000℃で、1〜6時間程度、行えばよい。
前記電極触媒において、炭素材に担持される触媒粒子の平均粒径および担持量は、本発明の第一において上述した説明と同様であるため、ここではその説明を省略する。
また、上述した方法において、触媒溶液に炭素材を添加した後、還元剤を添加する、液相還元担持法により触媒粒子の還元担持を行ってもよい。すなわち、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、得られる混合液に還元剤を添加する段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む方法を用いてもよい。これによっても、炭素材表面に触媒粒子を高分散担持することができ、十分な初期性能と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
前記炭素材を触媒溶液に添加する段階としては、上記した含浸法においてした説明と同様にして行えばよい。
次に、得られる混合液に還元剤を添加する段階において、前記還元剤としては、触媒化合物を還元できるものであれば特に限定されず、例えば、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、ホルムアルデヒド、メタノール、エタノール、水素、エチレン、一酸化炭素などが挙げられる。触媒溶液に添加する前記還元剤の添加量などは特に限定されず、適宜調整して決定すればよい。
前記混合液に還元剤を添加した後は、還流反応装置などを用いて20〜100℃に加熱して、白金などの触媒粒子の還元担持を行えばよい。その後、室温まで放冷した後、触媒粒子が担持された炭素材を吸引瀘過などの瀘別手段により濾取および乾燥し、必要に応じて焼成を行えばよい。
かような液相還元担持法によっても本発明の電極触媒を製造することができる。前記乾燥方法および前記焼成方法は、上述の含浸法においてした説明と同様にして行えばよい。
次に、蒸発乾固法により炭素材表面に触媒粒子を担持させるには、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、得られる混合液を蒸発乾固する段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む方法が用いられる。これによっても、炭素材表面に触媒粒子を高分散担持することができ、十分な初期性能と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
前記触媒溶液とは、炭素材に担持させる触媒粒子の元素を含む溶液のことである。前記触媒溶液は、触媒粒子の元素を含む塩(以下、単に「触媒塩」ともいう。)を、水および/またはエタノール、メタノールなどの有機溶媒に溶解させたものを用いる。触媒塩としては、水や有機溶媒などの溶媒に可溶なものであれば特に限定されず、例えば、触媒粒子の元素との硝酸塩、亜硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、オキシ硝酸塩、ハロゲン化物、金属錯体塩などが挙げられる。
前記触媒粒子としては、高い触媒活性を示すことから、Pt、Ir、およびPdから選択される少なくとも1種が挙げられる。
なお、前記触媒溶液中の触媒塩の濃度は、特に制限されるべきものではなく、飽和濃度以下であればよい。ただし、低濃度では所望の担持量になるまでに上記段階を繰り返して調製する必要があることから、必要な濃度を適宜決定すればよい。また、触媒溶液中に添加する炭素材の添加量としても、所望する電極触媒が得られるように、適宜決定すればよい。触媒溶液中への炭素材の分散には、ホモジナイザーなどの適当な攪拌機を用いればよいが、これに制限されるものではなく、超音波分散装置など超音波を印加して均一に分散混合するなどしてもよい。
次に、得られた混合液を蒸発乾固する段階により、溶媒を除去するとともに触媒粒子を炭素材表面に析出させて電極触媒を得ることができる。蒸発乾固条件としては特に制限されるものではなく、触媒溶液に用いられている溶媒の種類などに応じて適宜決定される。例えば、溶媒が水の場合には、混合液をロータリーエバポレータ等で適当に攪拌等しながら90℃程度以下で、溶媒である水分が完全に蒸発するまで加熱を続ければよい。90℃を超える場合には、溶媒が急激に蒸発するため、一部の炭素材に触媒粒子が偏析する恐れがある。また、溶媒の蒸発は、減圧乾燥器などを用いて減圧環境下で行っても良い。蒸発乾固により得られた電極触媒がバルク形態の場合には、適当に粉砕していてもよい。
さらに、得られた電極触媒は、所望の平均粒径を有する触媒粒子が残るように必要に応じて焼成してもよい。具体的な焼成方法としては、用いる触媒粒子や、炭素材の種類により異なるため一義的に定義できないが、上述の含浸法においてした説明と同様にして行えばよい。例えば、水素を1〜3%含む窒素などの還元雰囲気下、300〜1000℃で、1〜6時間程度、行えばよい。
次に、コロイド吸着法により前記炭素材表面に触媒粒子を担持させるには、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒コロイド溶液に添加する段階と、前記炭素材に触媒コロイドを吸着させる段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む方法を用いればよい。かような方法によっても、炭素材表面に触媒粒子を高分散担持することができ、十分な初期性能と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
触媒コロイド溶液とは、ナノサイズの触媒粒子が溶液中に均一に分散した溶液である。触媒コロイド溶液の調整方法としては公知技術を適宜用いればよいが、例えば、還元されてコロイド粒子となる触媒粒子の元素を含む塩(以下、単に「触媒塩」ともいう。)を含む溶液に、還元剤などを添加することにより得られる。
触媒塩を含む溶液とは、触媒粒子の元素の硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物などの触媒塩のうち少なくとも1種を、水、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコール、およびこれらの混合物などの溶媒に溶解することにより得られる。前記触媒粒子としては、高い触媒活性を示すことから、Pt、Ir、およびPdから選択される少なくとも1種が挙げられる。
なお、触媒塩を含む溶液中の触媒塩の濃度は、特に制限されるべきものではなく、飽和濃度以下であればよい。ただし、低濃度では所望の担持量になるまでに上記段階を繰り返して調製する必要があることから、必要な濃度を適宜決定すればよい。また、触媒塩を含む溶液中に添加する炭素材の添加量としても、所望する電極触媒が得られるように、適宜決定すればよい。
前記還元剤としては、アルコール、分子状水素、黄燐、ヒドラジン、テトラヒドロホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、タンニン酸、ホルムアルデヒドおよび亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられる。前記還元剤による還元の代わりに、光照射または超音波照射による還元なども可能である。
前記触媒コロイド溶液には、前記還元剤の他、コロイド安定化剤などが添加されていてもよい。前記コロイド安定化剤としては、保護コロイド作用を有するものであれば特に限定されないが、その好ましい例として、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)、ポリビニルアルコール、N−ビニル−2−ピロリドンとアクリルアミド又はアクリル酸メチルとの共重合体、ポリ(メチルビニルエーテル)、ゼラチン、カゼインナトリウムおよびアラビアゴム等を挙げることができる。
前記触媒粒子コロイド溶液に炭素材を加え、適切な温度およびpHを設定することにより、触媒粒子を炭素材表面に吸着担持させることができる。条件は使用する触媒粒子種、炭素材種、溶液種によって変わるが、温度は0〜40℃、pHは1〜10の範囲で適宜調整するのが好ましい。温度は、高すぎると吸着が促進されず、低すぎると溶液によっては凍結する恐れがあるため望ましくない。また、pHは、高すぎても低すぎても触媒粒子の担体への吸着が起こらないかあるいは溶液の触媒粒子の分散性低下・凝集などが起こる恐れがある。
また、炭素材表面に担持される触媒粒子の形態としては、特に限定されず、炭素材表面に触媒粒子の水酸化物などの触媒粒子前駆体が担持されてもよい。その後、焼成などにより触媒粒子前駆体を触媒粒子(金属)に還元し、電極触媒とすることができる。前記触媒粒子前駆体として触媒粒子水酸化物を得るには、加水分解して水酸化物を生じるものであればよく、触媒粒子のアルコキシドを用いて触媒粒子コロイド溶液を調製することにより、前記アルコキシドが水などの溶媒により加水分解されて水酸化物の形態となる。
触媒塩を含む溶液に添加する還元剤およびコロイド安定化剤などの添加量、ならびに、触媒粒子コロイド溶液に添加する炭素材の添加量などは、所望する電極触媒が得られるように適宜決定すればよい。
このようにして触媒粒子の吸着担持を行った後は、触媒コロイド溶液に触媒活性を阻害するような物質が含まれていなければ、ろ過および乾燥工程を経るだけで、本発明の電極触媒を得ることが出来る。乾燥方法としては、上述した含浸法においてした説明と同様にして行えばよい。
また、触媒コロイド溶液に触媒活性を阻害する恐れのある物質、例えば、ポリビニルアルコールのようなコロイド安定化剤等が含まれる場合には、乾燥工程だけではこれらが電極触媒に残留する恐れがある。このような場合には、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中、水素を含む窒素などの還元雰囲気中、または大気中で、200〜800℃、1〜6時間程度の焼成を行うのが好ましい。
さらに、噴霧熱分解法によって前記炭素材表面に触媒粒子を担持させるには、触媒溶液を霧状にして熱分解した後、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材表面に堆積させる段階、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む方法を用いることができる。これによっても、炭素材表面に触媒粒子を高分散担持することができ、十分な初期性能と優れた耐久性を有する電極触媒を得ることができる。
噴霧熱分解法による前記触媒担持工程は、従来一般的に用いられている噴霧熱分解装置などを用いて行えばよい。以下に、図3に示す噴霧熱分解装置を用いた方法を例に挙げて説明する。
図3に示す装置は本発明に好ましく使用できる噴霧熱分解装置を示す図である。該装置において、超音波噴霧器10、加熱域配管20と、サイクロン40とを有し、前記加熱域配管20は、外周を加熱装置30で覆われることにより内部の温度を所望の温度に設定され炭素材導入管25が接続している。また、超音波噴霧器10は、キャリアガス導入配管15が接続され、サイクロン40にはキャリアガス排出管45が接続している。
当該装置において、まず、キャリアガス導入管15を介して、溶液タンク(図示せず)から触媒溶液のみを超音波噴霧乾燥器10内に送る。触媒溶液は、超音波噴霧乾燥器10により液滴化され触媒溶液液滴11とされた後、キャリアガス導入配管15から供給されたキャリアガス12により加熱域配管20に送られる。加熱域配管20では、キャリアガスなどの気流と共に送られた液滴に含まれる触媒粒子元素を含む塩を加熱装置30により加熱することにより触媒粒子に熱分解する。炭素材13は炭素材導入管25から導入され、これにより熱分解して得られた触媒粒子を炭素材表面に堆積させることができる。このようにして、前記触媒粒子が堆積した前記炭素材は、加熱域配管20の上部に設けられた出口から気流と共に排出されてサイクロン40によって補集され、本発明の電極触媒14を得ることができる。
前記触媒溶液としては、触媒粒子元素を含む塩(以下、単に「触媒塩」ともいう。)を、水および/またはエタノール、メタノールなどの有機溶媒に溶解させたものであり、上述の蒸発乾固法において説明したのと同様であるためここでは詳細な説明を省略する。前記触媒溶液の溶媒としては、余分な炭素の析出を容易に抑制することが可能なため、水を用いることが特に好ましい。
前記触媒粒子としては、高い触媒活性を示すことから、Pt、Ir、およびPdから選択される少なくとも1種が挙げられる。
前記触媒溶液を霧状にする方法としては、上述した超音波噴霧法に限定されず、スプレー法、イオナイザ法など各種公知技術を適宜用いればよい。
霧状にされた前記触媒溶液を加熱域配管20に送るためのキャリアガスとしては、特に限定されないが、好ましくは、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス、水素を含む窒素などの還元性ガスなどが挙げられる。
次に、加熱域配管20は、キャリアガスなどの気流と共に送られた液滴に含まれる触媒塩を触媒粒子に熱分解させる温度に設定されている。加熱域配管20内の温度は、用いた触媒塩によって異なるため一義的に定義できないが、一般的には300〜800℃程度に設定する。かような温度に設定することにより、液滴の触媒溶液を熱分解した後、加熱域配管20に導入され炭素材表面に堆積させ、球状粉末とすることができる。
また、加熱域配管20における前記炭素材の導入方法としては特に限定されず、圧粉して試料台に設置するなど予め加熱域配管20内に前記炭素材が設置されていてもよい。また、前記炭素材表面に均一に触媒粒子が担持されるように、別のガス経路により流動させるなど攪拌手段が別途設けられていてもよい(図示せず)。
触媒粒子が表面に堆積された前記炭素材は、加熱域配管20の上部に設けられた出口からキャリアガスと共に排出されてサイクロン40によって補集され、本発明の電極触媒を得ることができる。
上述した本発明の電極触媒は、触媒粒子よりも酸化電位が低い炭素材用いることにより、十分な初期性能と優れた耐久性を有し、燃料電池の電極触媒として好適に用いられる。これにより、一定性能を長期に亘り安定して保つことのできる燃料電池が得られる。
本発明の第三は、上述した電極触媒を用いた燃料電池である。燃料電池の種類としては、所望する電池特性が得られるのであれば特に限定されないが、実用性・安全性などの観点から固体高分子型燃料電池(以下、「PEFC」とも記載する。)として用いるのが好ましい。これにより、移動体用電源、定置用電源として信頼性の高い燃料電池が得られる。
PEFCにおいて、前記電極触媒は、カソードおよびアノードの双方の電極触媒として好適に用いられる。しかしながら、アノードにおける水素の酸化反応に対してカソードでの還元反応は過電圧が大きく、電極触媒の劣化が生じ易い。従って、前記電極触媒は、カソードの電極触媒として用いるのが好ましい。PEFCにおけるその他の構成要件としては、従来公知の各種技術を適宜参照して用いればよく、特に限定されない。
また、本発明の電極触媒の用途としては上述した燃料電池に限定されず、他に、金属−空気電池、電気化学センサ、水電解装置などの電解処理装置、などの各種電気化学装置も挙げられる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。本発明は、下記実施例のみに限定されることはない。
なお、各実施例および比較例で用いた炭素材A〜Jの酸化電位、酸素含有量および比表面積、ならびに、得られたPt担持炭素材におけるPtの担持量および平均粒子径は、表1にまとめて示す。
<実施例1>
炭素材G(電気化学工業製 デンカブラック)1gを、0.4質量%の白金を含有する塩化白金酸水溶液250g中にホモジナイザーを用いて十分に分散させた後、これにホルムアルデヒド20mlを加え、還流反応装置を使用して50℃に加熱し、白金の還元担持を行った。そして、室温まで放冷した後、白金が担持されたカーボンを濾別することにより、Pt担持炭素材粉末を得た。
炭素材G(電気化学工業製 デンカブラック)1gを、0.4質量%の白金を含有する塩化白金酸水溶液250g中にホモジナイザーを用いて十分に分散させた後、これにホルムアルデヒド20mlを加え、還流反応装置を使用して50℃に加熱し、白金の還元担持を行った。そして、室温まで放冷した後、白金が担持されたカーボンを濾別することにより、Pt担持炭素材粉末を得た。
<実施例2>
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Hを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Hを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<実施例3>
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Iを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Iを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<実施例4>
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Jを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を、高純度アルゴンガス流通下、2600℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Jを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例1>
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例2>
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例3>
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例4>
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Dを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材B(Cabot社製 BlackPearls2000)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Dを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例5>
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Eを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材A(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製 ケッチェンブラックEC)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Eを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例6>
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Fを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材C(Cabot社製 VulcanXC−72)を、高純度アルゴンガス流通下、1800℃、6時間、黒鉛炉で熱処理した炭素材Fを用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
<比較例7>
炭素材Gに代わって、炭素材K(呉羽化学製 クレカKS)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
炭素材Gに代わって、炭素材K(呉羽化学製 クレカKS)を用いた以外は、実施例1と同様にしてPt担持炭素材粉末を得た。
なお、表1において、セル電圧とは、各Pt担持炭素材粉末を用いて作製したMEAの1A/cm2における初期セル電圧を示している。MEAの作製方法および運転条件は、後述の通りである。
また、セル開回路電圧とは、作製したMEAにおいて、アノード側に水素、カソード側に空気を一定量で流通させた状態でのアノードとカソードの電位差である。セル開回路電圧は、酸素還元電位のみから判断した理論値では1.23V(25℃)となるが、実際には表1に示すように低い値しか得られない。この理由の一つとしては、混成電位によることが考えられる。つまり、酸素還元と同時に、Ptの酸化(イオン化、酸化白金の生成)、クロスオーバー水素の酸化などの電気化学的酸化反応が起こり、両者の電流(カソーディック電流とアノーディック電流)が釣り合う電位が開回路電圧として測定されるためである。本実施例では、クロスオーバー水素による影響が少ないと仮定できる運転条件下であるため、白金の酸化電位に代えてセル開回路電圧を表示した。
<Pt担持炭素材粉末の評価>
実施例1〜4および比較例1〜7で調製した各Pt担持炭素材粉末の評価は、下記の通りにMEAを作製し、これの耐久性を評価することにより行った。
実施例1〜4および比較例1〜7で調製した各Pt担持炭素材粉末の評価は、下記の通りにMEAを作製し、これの耐久性を評価することにより行った。
・MEAの作製
各Pt担持炭素材粉末の重量に対して5倍量の精製水を加えた後、0.5倍量のイソプロピルアルコールを加え、さらにNafionの重量が1倍量になるようにNafion溶液(Aldrich社製 5wt%Nafion含有)を加えた。混合スラリーを超音波ホモジナイザーでよく分散させ、それに続いて減圧脱泡操作を加えることによってカソード側触媒スラリーを作製した。これをガス拡散層(GDL)であるカーボンペーパー(東レ株式会社製 TGP−H−90)の片面にスクリーン印刷法によって所望の厚さに応じて所定量の触媒スラリーを印刷し、60℃で24時間乾燥させることにより、ガス拡散層上にカソード側触媒層を作製した。
各Pt担持炭素材粉末の重量に対して5倍量の精製水を加えた後、0.5倍量のイソプロピルアルコールを加え、さらにNafionの重量が1倍量になるようにNafion溶液(Aldrich社製 5wt%Nafion含有)を加えた。混合スラリーを超音波ホモジナイザーでよく分散させ、それに続いて減圧脱泡操作を加えることによってカソード側触媒スラリーを作製した。これをガス拡散層(GDL)であるカーボンペーパー(東レ株式会社製 TGP−H−90)の片面にスクリーン印刷法によって所望の厚さに応じて所定量の触媒スラリーを印刷し、60℃で24時間乾燥させることにより、ガス拡散層上にカソード側触媒層を作製した。
アノード側触媒層は、比較例1で調製したPt担持炭素材粉末を用い、カソード側触媒層と同様にしてガス拡散層上にアノード側触媒層を作製した。
電解質膜としてNafion112(厚さ:約50μm)を用い、これを先に作製した触媒層が形成された面が内側となるようにして各ガス拡散層を用いて挟持し、120℃、0.8MPaで10分間ホットプレスを行うことによりMEAを作製した。
なお、カソード触媒層およびアノード触媒層は、厚さが約10μmであった。アノード、カソードともにPt使用量を見かけの電極面積1cm2あたり0.5mgとし、電極面積は300cm2とした。
・MEAの耐久性評価
作製したMEAを用いて燃料電池単セルを構成し、耐久性の評価を以下のような方法で行った。
作製したMEAを用いて燃料電池単セルを構成し、耐久性の評価を以下のような方法で行った。
本測定では燃料電池を発電運転させる場合にはアノード側に燃料として水素を供給し、カソード側には空気を供給した。両ガスとも供給圧力は大気圧とし、水素は56℃、空気は50℃で飽和加湿し、燃料電池本体の温度は70℃に設定し、水素利用率は70%、空気利用率は40%とした。燃料電池の運転は以下のようなスキームで行った。
(1)始めにセル電圧0.90V一定電圧で3分間運転させる。(2)セル電圧を0.60Vまで1秒で変化させる。(3)セル電圧0.60V一定電圧で3分間運転させる。(4)セル電圧を0.90Vまで1秒で変化させる。以上の(1)から(4)を1サイクルとし、このサイクルを繰り返し行うことによって、燃料電池単セルの耐久性評価を行った。
各電極触媒を用いた固体高分子型燃料電池をサイクルごとにセル電圧0.90Vにおける電流密度(3分間のうち最後の30秒間の平均値)を測定し、カソードに含まれるPt単位重量あたりの電流密度値(質量活性値 A/g−Pt)の運転サイクル数に対する変化について比較調査した。
表2は、評価結果を示すグラフであって、1サイクル目の質量活性値と1000サイクル後の質量活性値を示している。実験開始時の質量活性値は比較例1〜7のPt担持炭素材粉末を用いた燃料電池では、高い値を示していたが、運転サイクル数の増加とともに急速に質量活性が低下し、1000サイクル後に比較例電極では質量活性が約1/3〜1/5にまで低下していることがわかる。
ここで測定している質量活性は燃料電池における内部抵抗や反応物の物質移動抵抗によるセル電圧の低下の影響をほとんど含まず、この値から触媒粒子の活性を評価することができる。つまり、触媒粒子の溶出などにより触媒粒子が当初より活性が低下していると、質量活性値は低下することになる。
一方、実施例1〜4の電極触媒を用いた燃料電池においては、運転サイクル数の増加による質量活性値の低下速度が著しく低下しており、1000サイクル後の結果から、サイクル数が多くなった場合には、各実施例による電極触媒を用いた方が明らかに高い質量活性値を示しており、電極触媒の劣化を著しく抑制できることが判明した。
この結果から、酸化電位、酸素含有量、およびBET比表面積が所定の条件を満たす炭素材を担体として用いれば、耐久性に優れた燃料電池が得られることがわかった。このような炭素材を用いることにより、触媒粒子の溶出が抑制され、触媒粒子の遊離や溶出した触媒粒子の再析出による触媒粒子の粗大化が抑制されることから、高い電位に長い積算時間さらされる運転条件でも電池性能の劣化が小さく抑えられると考えられる。
10…超音波噴霧器、11…触媒溶液液滴、12…キャリアガス、13…炭素材、14…電極触媒、15…キャリアガス導入管、20…加熱域配管、25…炭素材導入管、30…加熱装置、40…サイクロン、45…キャリアガス排出管。
Claims (11)
- 触媒粒子が炭素材に担持されてなる電極触媒において、
前記炭素材の酸化電位が前記触媒粒子の酸化電位よりも低く、かつ、前記炭素材は、酸素含有量が2.7原子%以下であり、BET比表面積が20〜230m2/gであることを特徴とする電極触媒。 - 前記触媒粒子は、Pt、Ir、Pdのうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1記載の電極触媒。
- 請求項1または2のいずれかに記載の電極触媒を備えたことを特徴とする燃料電池。
- 酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、前記炭素材表面に前記触媒溶液を含浸させる段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む電極触媒の製造方法。
- 酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、得られる混合液に還元剤を添加する段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む電極触媒の製造方法。
- 酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒溶液に添加する段階と、得られる混合液を蒸発乾固する段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む電極触媒の製造方法。
- 酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材を、触媒コロイド溶液に添加する段階と、前記炭素材に触媒コロイドを吸着させる段階と、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む電極触媒の製造方法。
- 触媒溶液を霧状にして熱分解した後、酸素含有量が2.7原子%以下、BET比表面積が20〜230m2/gである炭素材表面に堆積させる段階、により前記炭素材に触媒粒子を担持させる触媒担持工程を含む電極触媒の製造方法。
- 前記炭素材は、予め還元処理されたものである請求項4〜8のいずれかに記載の電極触媒の製造方法。
- 前記還元処理は、還元雰囲気または不活性ガス雰囲気で熱処理されたものである請求項9に記載の電極触媒の製造方法。
- 前記触媒粒子は、Pt、Ir、Pdのうち少なくとも1種を含む請求項4〜10のいずれかに記載の電極触媒。
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