JP2006210314A - 燃料電池用電極触媒およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 微粒子状の触媒金属粒子が高分散担持された燃料電池用電極触媒、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 導電性担体と、前記導電性担体に担持されてなる触媒金属粒子と、を含む燃料電池用電極触媒であって、前記導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離をaとし、前記触媒金属粒子の粒子直径をdとした場合に、a>dを満足する前記触媒金属粒子の割合が80%以上であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒、ならびに、少なくとも一種の金属元素からなる触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液と、導電性担体とを混合して、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させる工程と、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させた後、前記保護剤を還元除去する工程と、を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法により、上記課題は解決される。
【選択図】図1
【解決手段】 導電性担体と、前記導電性担体に担持されてなる触媒金属粒子と、を含む燃料電池用電極触媒であって、前記導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離をaとし、前記触媒金属粒子の粒子直径をdとした場合に、a>dを満足する前記触媒金属粒子の割合が80%以上であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒、ならびに、少なくとも一種の金属元素からなる触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液と、導電性担体とを混合して、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させる工程と、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させた後、前記保護剤を還元除去する工程と、を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法により、上記課題は解決される。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用電極触媒およびその製造方法に関し、より詳細には高い触媒活性を有する燃料電池用電極触媒およびその製造方法に関する。
水素−酸素燃料電池は、電解質の種類や電極の種類等により種々のタイプに分類され、代表的なものとしてはアルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。この中でも低温(通常100℃以下)で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、近年自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。
このような燃料電池に使用できる電極触媒としては、カーボン粒子などの導電性担体に触媒金属粒子を担持した触媒担持カーボンがある。前記触媒金属粒子には、水素の酸化反応または酸素の還元反応を促進させる触媒として白金(Pt)やルテニウム(Ru)などの貴金属が用いられるが、より高活性の電極触媒が求められている。貴金属、なかでもPtと卑金属の合金あるいは金属間化合物が、Pt単独の触媒金属粒子よりも高い酸化還元性能を示すことが知られており、このようなPt系合金触媒を燃料電池用の電極触媒として用いることも提案されている(特許文献1)。
電極触媒の触媒活性は、触媒金属粒子の担持量が同一であれば、導電性担体上に担持される触媒金属粒子の露出表面積に依存する。従って、従来では、少ない触媒金属粒子担持量で高い触媒活性を有する電極触媒とするために、触媒金属粒子を微粒子化させて導電性担体上に高分散担持させる手段が用いられている。
電極触媒の製造方法には、含浸法、蒸発乾固法、コロイド吸着法などの方法が存在する。
含浸法、蒸発乾固法によると、吸着や還元反応時、乾燥時に触媒金属粒子の凝集やシンタリングが起こることにより導電性担体上に担持された触媒金属粒子の粒子径が大きくなり、触媒金属粒子の比表面積が低下することで、得られる電極触媒の触媒活性が低下する恐れがある。
これに対して、コロイド吸着法によれば、電極触媒の製造において予め触媒金属粒子の粒子径を小さくするよう制御したコロイドをそのまま担持することができるので、導電性担体上へ触媒金属粒子を担持する際に触媒金属粒子の粒子径を制御する必要がなく、さらにコロイド内でも触媒金属粒子の粒子径が小さく維持され、触媒金属粒子の表面積を大きく保つことができる結果、高活性の電極触媒が得られる。
従来のコロイド吸着法においては、通常高分子物質である保護剤により被覆された触媒金属粒子から構成されたコロイド粒子を含むコロイド溶液が用いられる。また、コロイド粒子内の触媒金属粒子を導電性担体に担持させる手法としては、保護剤により被覆された触媒金属粒子から構成されたコロイド溶液と導電性担体とを混合し、導電性担体上にコロイド粒子を分散させることにより、前記コロイド粒子内の触媒金属粒子を導電性担体に吸着させる手法などが用いられている。さらに、上記の通りにして導電性担体上に吸着された触媒金属粒子は保護剤により被覆されているため、保護剤を除去することにより触媒金属粒子を露出させる必要がある。保護剤の除去方法としては、熱処理により保護剤を熱分解させる方法などが用いられている(特許文献2)。
特開昭62−163746号公報
特開平09−167622号公報
燃料電池には実用化に向けて更なる高出力化を達成できる電極触媒の開発が所望されている。
従来のコロイド吸着法では、導電性担体上に触媒金属粒子を担持させることは可能であるが、保護剤を除去するために行われる熱処理において熱的エネルギーを加えることにより、触媒金属粒子がシンタリングし、触媒金属粒子の凝集により粒子成長を起こすため、微粒子状の触媒金属粒子を導電性担体上に十分に高分散担持させるのが困難であった。
そこで、本発明は、微粒子状の触媒金属粒子が高分散担持された燃料電池用電極触媒、およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1は、導電性担体と、前記導電性担体に担持されてなる触媒金属粒子と、を含む燃料電池用電極触媒であって、前記導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離をaとし、前記触媒金属粒子の粒子直径をdとした場合に、a>dを満足する前記触媒金属粒子の割合が80%以上であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒である。
また本発明は、上記の燃料電池用電極触媒の製造方法をも提供する。すなわち、本発明の第2は、少なくとも一種の金属元素からなる触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液と、導電性担体とを混合して、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させる工程と、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させた後、前記保護剤を還元除去する工程と、を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法である。
本発明の燃料電池用電極触媒によれば、導電性担体に担持された触媒金属粒子の凝集が抑制されている。換言すれば、触媒金属粒子が導電性担体上に高分散担持されている。従って、本発明の燃料電池用電極触媒は、触媒活性に優れる。
また、本発明の製造方法によれば、燃料電池用電極触媒を製造する際に、熱処理を行わずに保護剤を除去することができる。従って、燃料電池用電極触媒に加わる熱的エネルギーの付加を大幅に低減させることができ、コロイド粒子が吸着された当初の高い分散性を維持したまま、導電性担体上に触媒金属粒子を担持させることができる。従って、本発明の製造方法によれば、微粒子状の触媒金属粒子が高分散担持された燃料電池用電極触媒を提供することが可能となる。
本発明の第1は、導電性担体と、前記導電性担体に担持されてなる触媒金属粒子と、を含む燃料電池用電極触媒であって、前記導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離をaとし、前記触媒金属粒子の粒子直径をdとした場合に、a>dを満足する前記触媒金属粒子の割合が80%以上であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒である。
以下、本発明の第1の燃料電池用電極触媒について、その構成要素である触媒金属粒子および導電性担体の具体的な形態について説明し、その後に本発明の特徴を説明する。
[触媒金属粒子]
触媒金属粒子としては、水素の酸化反応および/または酸素の還元反応に対して触媒作用を有するものであれば特に限定されないが、高い触媒活性が得られることから、少なくとも1種の貴金属元素を含むのが好ましい。前記貴金属元素としては、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく挙げられ、なかでも白金がより好ましく挙げられる。
触媒金属粒子としては、水素の酸化反応および/または酸素の還元反応に対して触媒作用を有するものであれば特に限定されないが、高い触媒活性が得られることから、少なくとも1種の貴金属元素を含むのが好ましい。前記貴金属元素としては、白金、パラジウム、ロジウム、オスミウム、ルテニウム及びイリジウムからなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましく挙げられ、なかでも白金がより好ましく挙げられる。
また、前記触媒金属粒子は、貴金属元素単独で用いてもよいが、熱や一酸化炭素などに対する前記触媒金属粒子の安定性や触媒活性等を高めるために、貴金属元素の他に、遷移金属元素などが含まれていてもよい。前記遷移金属元素としては、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも一種が好ましく挙げられる。
触媒金属粒子の粒子直径(本願では「d」とも称する)は特に制限されないが、好ましくは1〜10nmである。触媒金属粒子の粒子直径(d)が1nm以上であると、比表面積に見合った触媒活性が得られる点から好ましい。一方、dが10nm以上となると、触媒金属粒子の表面積が小さくなるため、触媒活性が小さくなる。このことにより、触媒金属粒子の担持量と触媒活性とで求められる触媒の質量活性が小さくなるので好ましくない。なお、本発明における触媒金属粒子の粒子径(d)の測定方法については、後述する。
[導電性担体]
導電性担体としては、触媒金属粒子を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子伝導性を有しているものであれば特に制限されないが、カーボン担体が好ましく用いられる。前記カーボン担体は、具体的には、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック;活性炭;ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物を炭化することにより得られるカーボン材料;および、これらを黒鉛化処理してなる黒鉛化カーボンなどが挙げられる。また、カーボンナノホーンやカーボンナノチューブ、カーボンファイバー等と称されるものも導電性担体として使用することができる。
導電性担体としては、触媒金属粒子を所望の分散状態で担持させるための比表面積を有し、集電体として十分な電子伝導性を有しているものであれば特に制限されないが、カーボン担体が好ましく用いられる。前記カーボン担体は、具体的には、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック;活性炭;ピッチ、コークス、ポリアクリロニトリル、フェノール樹脂、フラン樹脂などの有機化合物を炭化することにより得られるカーボン材料;および、これらを黒鉛化処理してなる黒鉛化カーボンなどが挙げられる。また、カーボンナノホーンやカーボンナノチューブ、カーボンファイバー等と称されるものも導電性担体として使用することができる。
また、前記カーボンブラックは、市販品を用いることができ、キャボット社製バルカンXC−72、バルカンP、ブラックパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラックパールズ1300、ブラックパールズ2000、リーガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックEC600JD、三菱化学社製#3150、#3250などのオイルファーネスブラック;電気化学工業社製デンカブラックなどのアセチレンブラック等が挙げられる。
さらに、優れた耐食性を有することから、前記導電性担体には黒鉛化カーボンを用いることが好ましい。黒鉛化カーボンは、カーボンブラック等を熱処理し、カーボン粒子の表層を結晶化させたものであるが、黒鉛化カーボンの原料となるカーボンブラック等は、従来一般的に用いられているものであればよく、特に限定されない。前記熱処理は、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。また、熱処理温度、熱処理時間は、用いるカーボン種によってことなるため、得られる導電性担体が所望の耐食性などを有するように適宜決定すればよいが、2000〜3000℃、好ましくは2600〜3000℃で熱処理を行うのがよい。
また、前記導電性担体は、前記カーボン担体あるいは黒鉛化カーボンを賦活処理させたものを用いてもよい。賦活処理を行うことによりカーボン担体の比表面積を増大させることができ、より触媒金属粒子を高分散担持させることが可能な導電性担体が得られる。
前記賦活処理としては、賦活剤として塩化亜鉛やリン酸等を用いる酸化賦活処理、賦活剤として水酸化カリウムや水酸化ナトリウム等を用いるアルカリ賦活処理、賦活剤として二酸化炭素や空気等を用いるガス賦活処理や、賦活剤として水蒸気を用いる水蒸気賦活処理等がある。例えば、水蒸気賦活処理では、80℃程度以上の飽和水蒸気を含んだ窒素ガス雰囲気中で800〜1000℃程度に加熱することによりカーボン担体を賦活することができる。
前記導電性担体の比表面積は、好ましくは20〜1600m2/g、より好ましくは80〜1200m2/gとするのがよい。前記比表面積が、20m2/g未満であると前記導電性担体への触媒金属粒子の分散性が低下して十分な発電性能が得られない恐れがあり、1600m2/gを超えると触媒金属粒子の有効利用率が却って低下する恐れがある。なお、前記比表面積はBET法によって測定された値である。
前記導電性担体の粒子径は特に限定されないが、導電性担体に触媒金属粒子が担持されてなる電極触媒を用いて作製する電極触媒層などの厚み、空隙率などを適切な範囲で制御するという観点から、導電性担体の平均粒子径は、好ましくは5〜200nm、より好ましくは10〜100nm程度である。
本願では後述するようにコロイド吸着法による電極触媒の製造方法を提供するが、導電性担体は、コロイド吸着法による製造時にコロイド粒子が吸着しうる活性部位をその表面に多数有する。このため、導電性担体表面の活性部位にコロイド粒子を吸着させることが可能となり、コロイド吸着法による電極触媒の製造が可能となる。ここで、導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離(本願では「a」とも称する)は導電性担体により異なるため一義的には規定されず、特に制限されることもない。なお、本発明における導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離(a)の測定方法については、後述する。
本発明の燃料電池用電極触媒は、a>dを満足する触媒金属粒子の割合が80%以上である点に特徴を有する。換言すれば、導電性担体に担持された触媒金属粒子の80%以上の粒子直径が、自身の位置する活性部位とそれに隣接する活性部位との距離よりも小さい。つまり、導電性担体に担持された触媒金属粒子の80%以上が、他の触媒金属粒子と重なり合わず、独立して存在している。上述した通り、触媒金属粒子の露出表面積が大きくなるにつれて電極触媒の触媒活性も向上することから、触媒金属粒子の露出表面積が大きい値に確保される本発明の電極触媒によれば、触媒活性に優れる電極触媒が提供されうる。
導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離(a)および触媒金属粒子の粒子直径(d)については、透過型電子顕微鏡(TEM)から直接算出される値を採用するものとする。また、「a>dを満足する触媒金属粒子の割合」については、透過型電子顕微鏡(TEM)画像の一視野における全触媒金属粒子のうち、a>dを満足する粒子の割合を算出することにより得られる。なお、触媒金属粒子が導電性担体上に均一に分散担持されているのであれば、TEMの拡大倍率による前記割合のばらつきは生じないはずである。しかしながら、触媒金属粒子は導電性担体上に必ずしも均一に分散担持しているとは限らず、TEMの拡大倍率による前記割合のばらつきが生じる虞がある。このように、当該割合を算出する際にTEMの拡大倍率によって当該割合にバラツキが生じる場合には、800,000倍の拡大倍率でのTEM画像から当該割合を算出するものとする。
上述したように、本発明の第1の電極触媒において、a>dを満足する触媒金属粒子の割合は80%以上であるが、触媒活性を向上させるという観点からは、当該割合は好ましくは90%以上であり、導電性担体上に担持された全ての触媒金属粒子のすべてがa>dを満足している状態が最も好ましい。
本願は、燃料電池用電極触媒の製造方法をも提供する。すなわち、本発明の第2は、少なくとも一種の金属元素からなる触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液と、導電性担体とを混合して、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させる工程と、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させた後、前記保護剤を還元除去する工程と、を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法である。当該製造方法によれば、本発明の第1の燃料電池用電極触媒が製造可能である。ただし、本発明の第1の燃料電池用電極触媒の技術的範囲は、本発明の第2の製造方法により製造されたものに制限されることはなく、その他の手法により製造された触媒もまた、包含しうる。同様に、本発明の第2の製造方法の技術的範囲も、得られる電極触媒が本発明の第1の電極触媒である形態のみに制限されず、本発明の第1の電極触媒の要件を満足しない電極触媒が得られる形態もまた、包含しうる。
本発明の第2の製造方法によれば、導電性担体に吸着されたコロイド粒子における保護剤の除去方法として還元除去する方法を用いることで、コロイド粒子を吸着した導電性担体に熱処理による熱的エネルギーを加えなくとも保護剤が除去されうる。このため、導電性担体上にコロイド粒子が吸着した当初の分散性を維持したまま、触媒金属粒子を露出させることができ、微粒子状の触媒金属粒子が高分散担持された電極触媒を製造することが可能となる。
以下、本発明の第2の製造方法を順を追って具体的に説明する。
まず、少なくとも一種の元素を含む触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液を調製する。この調製方法としては、公知技術を適宜用いればよいが、例えば、触媒金属粒子の元素を含有する化合物(以下、単に「触媒化合物」ともいう)を含む溶液に、保護剤を添加した後に還元剤を添加する方法などが挙げられる。これにより、触媒化合物が還元されて微粒子状の触媒金属粒子が形成するとともに、前記触媒金属粒子の表面が保護剤により被覆されてコロイド粒子が形成しうる。
前記触媒金属粒子の具体的な形態については、本発明の第1の[触媒金属粒子]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
前記触媒化合物としては、触媒金属粒子の元素を含み、還元されて触媒金属粒子を形成できるものであればよく、触媒金属粒子の元素を含む硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩、アミン、炭酸塩、重炭酸塩、ハロゲン化物、亜硝酸塩、蓚酸などの無機塩類、ギ酸塩などのカルボン酸塩および水酸化物、アルコキサイド、酸化物などが例示できる。これらを溶解する溶媒の種類やpHなどによって触媒化合物を適宜選択することができる。これらの中でも、工業的に使用するには硝酸塩、炭酸塩、酸化物、水酸化物などが好ましい。
触媒化合物として、一例を挙げると、触媒金属粒子として白金を用いる場合には、塩化白金酸、塩化アンミン白金、ジニトロジアンミン白金;イリジウムを用いる場合には、塩化イリジウム;パラジウムを用いる場合には、塩化パラジウム;ルテニウムを用いる場合には、酢酸ルテニウム、ヘキサアンミンルテニウム硝酸塩、ペンタアンミンアクアルテニウム硝酸塩;ロジウムを用いる場合には、硝酸ロジウム、酢酸ロジウム、ヘキサアンミンアクアロジウム硝酸塩が挙げられる。
また、前記触媒金属粒子として、2種以上の貴金属および/または遷移金属を用いる場合には、所望の前記触媒化合物を2種以上用いて、コロイド粒子を調製すればよい。このとき、1つのコロイド粒子内に2種以上の触媒金属粒子が含まれていてもよいし、1つのコロイド粒子内に2種以上の触媒金属粒子が合金粒子として含まれていてもよい。また、各々の触媒金属粒子を含むコロイド溶液を複数調製し混合して使用してもよい。
前記触媒化合物を含む溶液における溶媒としては、通常は水であるが、水と水に可溶なアセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどの有機溶媒とを混合したものであってもよい。
前記溶液における触媒化合物の濃度としては特に限定されず、所望の電極触媒が得られるように適宜決定すればよいが、溶媒に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%程度とすればよい。前記濃度がこの範囲であると、触媒金属粒子の含有率が低過ぎて所望の触媒金属粒子の担持量を得る際に効率が悪くなることもなく、触媒金属粒子が均一に分散し易く、高分散担持が容易である。
前記触媒化合物を含む溶液に添加する保護剤としては、従来一般的に用いられているものであればよいが、クエン酸、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリエーテルイミド(PEI)、トリエチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、3級アミン、および4級アンモニウム塩などが用いられる。
3級アミンとして具体的には、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノプロパノールなどが挙げられる。
また、4級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラ−n−プロピルアンモニウム塩、テトライソプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。前記4級アンモニウム塩における陰イオン成分は、水酸化物イオン、酢酸イオン、炭酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオンである酸化物、酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、および亜硝酸塩から選択される少なくとも1種を用いるのが好ましい。具体的には、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、などが挙げられる。また、前記保護剤は、触媒活性の低下や導電性担体の腐食を防止するため、硫黄または塩素を含有しないものを用いるのが好ましい。
前記触媒化合物の還元剤としては、特に制限されないが、水素、水素化ホウ素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、酢酸などの有機酸またはその塩、蟻酸、アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、エチレン、一酸化炭素、ヒドラジン等が挙げられる。ヒドラジン、アルコール類等の水溶液として調製し得るものは、濃度0.1〜40質量%の水溶液として用いてもよい。ホウ素化水素ナトリウムなどの粉末状の物質は、そのまま供給することができる。水素などの常温でガス状の物質は、バブリングで供給することもできる。
前記触媒化合物を含む溶液に前記還元剤を添加した後は、還流反応装置などを用いて20〜100℃に加熱することにより、前記触媒化合物が還元されて微粒子状の触媒金属粒子が得られるとともに、これを保護剤が被覆してコロイド粒子を得ることができる。
また、触媒化合物および還元剤の種類、添加量などを適宜調整することにより、コロイド粒子の粒子径やコロイド粒子内の触媒金属粒子の粒子径を制御することが可能である。換言すれば、電極触媒における触媒金属粒子の所望の粒子径に応じて、触媒化合物や還元剤の種類を選択し、添加量を調節することで、電極触媒として最適な粒子径を呈する触媒金属粒子を含有するコロイド粒子を得ることができる。
なお、前記コロイド粒子において、触媒金属粒子の表面全体を保護剤で被覆されているのが望ましい。しかしながら、触媒金属粒子表面の一部が保護剤に被覆されずに露出しているものであっても、前記コロイド粒子の概念に含まれるものとする。
上述の通りにして調製したコロイド粒子を含む溶液において、コロイド粒子中に含まれる触媒金属粒子部の粒子径は、好ましくは1.0〜30.0nm、より好ましくは2.0〜5.0nmとするのがよい。
また、触媒化合物を含む溶液に保護剤および還元剤を添加する順序は特に限定されず、上述した通り保護剤を添加した後に還元剤を添加する順序の他、還元剤を添加した後に保護剤を添加する順序、または、保護剤および還元剤を同時に添加する順序、などのいずれであってもよい。
本発明の方法において、上述の通りにしてコロイド粒子を含む溶液を調製した後、前記溶液と前記導電性担体とを混合させ、前記コロイド粒子を導電性担体上に吸着させる。
コロイド粒子を含む溶液は、上述した通りに調製したものを直接用いてもよい。この他にも、上述の通りに調製したコロイド溶液を一度、蒸発乾固させて、得られたコロイド粒子を、再度、水および/またはアセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、エチレングリコールなどの有機溶媒に分散させて、コロイド粒子を含む溶液を調製してもよい。一旦蒸発乾固させることにより、コロイド粒子調製時の過剰な還元剤や保護剤を除去することができる。
前記導電性担体の具体的な形態については、本発明の第1の[導電性担体]の欄において既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させるには、特に制限されず公知の方法を適宜用いればよいが、コロイド粒子を含む溶液と導電性担体とを混合および分散させた後、得られた混合液の温度およびpHを調整する方法、などが用いられる。この方法により、導電性担体上にコロイド粒子を高分散吸着させることができる。
上記方法において、コロイド粒子を含む溶液と導電性担体との混合比は、導電性担体の質量に対して、コロイド粒子に含まれる触媒金属粒子の質量が0.1〜1.2倍、好ましくは0.2〜0.5倍となるように混合するのがよい。これにより、得られる電極触媒における触媒金属粒子の担持量を適切な値にすることができる。
前記方法において、分散手段は、ホモジナイザー、超音波分散装置等の適当な分散手段を用いればよく、特に制限されない。また、これらの分散手段は適宜組み合わせてもよい。
pHおよび温度などの調整条件は使用する触媒金属粒子種、導電性担体種、溶媒種によって変わるが、温度は20〜90℃、水酸化ナトリウム、アンモニア水などのpH調整剤を用いてpHを1〜10の範囲で適宜調整するのが好ましい。温度は、高すぎると導電性担体へ吸着するコロイド粒子が凝集する恐れがあり、低すぎると吸着等が促進されない恐れがある。また、pHは、高すぎても低すぎてもコロイド粒子の導電性担体への吸着が起こらないか又は溶液中のコロイド粒子の分散性低下・凝集などが起こる恐れがある。
また、前記コロイド粒子を含む溶液と前記導電性担体とを混合するには、カーボンブラックを水および/またはアルコール、有機溶剤などに分散させた分散液と、前記導電性担体を含む溶液とを混合する手段などを用いてもよい。
上記の通りにして導電性担体上にコロイド粒子を吸着させた後は、保護剤を除去することにより電極触媒が得られる。従来では、保護剤を熱処理により分解する方法が用いられていたが、本発明では還元除去する方法を用いる。
保護剤を還元除去する方法としては、還元剤を添加する方法が好ましく用いられる。具体的には、上述の通りにして、前記コロイド粒子を含む溶液と導電性担体とを混合させてコロイド粒子を導電性担体に吸着させた後、前記コロイド粒子が吸着された導電性担体を含む溶液に還元剤を添加する方法である。これにより簡便な方法で保護剤を除去することができる。
なかでも、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類、一酸化炭素や水素などの還元性ガスによる還元反応は比較的緩やかで、安定して進行させることができる。
また、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤は強い還元力を有する。従って、これらの還元剤を用いた場合には、還元反応を早く進行させることができ、保護剤の除去工程に費やされる時間を短縮することができる。
強い還元力を有する前記還元剤を用いる場合には、コロイド粒子が吸着された導電性担体を含む溶液に分散剤などを添加するのが好ましく、これにより前記導電性担体の分散性を向上させて、保護剤の除去をより均一に行うことができる。
前記分散剤としては、トリエタノールアミン、ブチルアミン、アミンアセテートなどのアミン類、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのグリコール類、エタノール、メタノールなどのアルコール類及びシクロヘキサンなどの液状物質が挙げられる。
また、前記分散剤として、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスをバブリングで供給してもよい。
バブリング条件としては、吹き込み時間1〜6時間、ガス流量100〜200ml/minで十分である。
分散剤の添加順序は、特に制限されず、強い還元力を有する前記還元剤を添加する前に分散剤を添加してもよく、還元剤と同時に分散剤を添加してもよい。また、分散剤として不活性ガスなどのガス状物質を用いる場合には、前記ガス状物質をバブリングで供給しながら保護剤の還元除去を行ってもよい。また、分散剤は、一種を単独で用いてもよく、2種以上を混合または複数回に分けて添加するなどして用いてもよい。
上述の通りにして、コロイド粒子が吸着した導電性担体から保護剤を除去することにより、導電性担体上に触媒金属粒子を露出させ、触媒金属粒子を担持させることができる。その後、触媒金属粒子が担持された導電性担体を前記溶液から単離し、該担体を乾燥する。乾燥方法は、例えば自然乾燥、低温での蒸発乾固法、ロータリーエバポレータ、噴霧乾燥機、ドラムドライヤーによる乾燥などを用いることができる。乾燥する際の時間および温度は、使用する方法に応じて適宜選択すればよい。
上述した本発明の方法により、導電性担体上に触媒金属粒子が担持された電極触媒が得られる。前記電極触媒は、熱処理を行わずに還元処理により保護剤を除去するため、コロイド粒子が吸着された当初の高い分散性を維持したまま触媒金属粒子を露出させることができる。これにより、微粒子状の触媒金属粒子が高分散担持された電極触媒が得られる。
カーボン粒子上に担持される触媒金属粒子の担持量は、電極触媒の全量に対して10〜80質量%、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%とするのがよい。前記担持量が、10質量%未満である場合、所望する触媒活性を得るために電極触媒量を増大させる必要が生じる。これにより電極触媒層が厚くなり、内部抵抗や反応物の拡散抵抗などが増大して電池性能の低下を招く恐れがある。また、80質量%を超えた場合には、カーボン粒子上に担持する触媒金属粒子の重なりが多くなり、使用する触媒金属粒子量に対して得られる触媒活性が小さくなるため、高コストになる恐れなどがある。このような担持量は、高倍率の走査型や透過型の電子顕微鏡を用いた粒子表面及び断面観察から測定することができる。また、触媒金属粒子の担持量が所望する値となるように、コロイド粒子を吸着させる工程を繰り返し行ってもよい。
導電性担体上に担持される触媒金属粒子の平均粒子径は、触媒活性に十分な表面積が確保でき、触媒金属粒子の単位質量当たりの触媒活性量が増大された電極触媒とするため、好ましくは2〜10nm、より好ましくは2〜5nmとするのがよい。このように粒子径が小さい微粒子状の触媒金属粒子であっても、本発明によれば導電性担体上に高分散担持させることができる。なお、触媒金属粒子の平均粒子径は、X線回折における触媒金属粒子の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径、あるいは、透過型電子顕微鏡像より計測される触媒金属粒子径の平均値により測定することができる。
また、本発明の方法において、上述の通りにして得られた電極触媒の耐久性などを向上させるため、前記電極触媒をさらに焼成してもよい。場合によっては、乾燥工程を行わずに、焼成工程において乾燥させることとしてもよい。焼成を行うことにより、触媒金属粒子の結晶成長を促進させ、二種以上の触媒金属粒子が担持されていた場合には合金化することができる。これにより電極触媒の耐久性の向上が図れるとともに、触媒金属粒子を導電性担体上により強固に担持させることができる。さらに、本発明では予め導電性担体に吸着したコロイド粒子を用いていることから、従来の方法による焼成工程に比べ、シンタリング量は少ないという利点がある、
焼成は、特に制限されないが、不活性ガス雰囲気下において、温度900〜1100℃で、30〜180分で十分である。一方、導電性担体が、カーボン粒子である場合には、焼成工程として、不活性ガス雰囲気下で900〜1100℃、より好ましくは920〜1000℃で焼成した後、さらに500〜700℃、より好ましくは550〜650℃に保持する工程を行うことが好ましい。不活性雰囲気下で焼成することによりカーボンの酸化の進行を妨げ、同時に触媒金属粒子の結晶化を進行させることができる。不活性ガスとしては、アルゴンや窒素、ヘリウムなどを使用することができる。
焼成は、特に制限されないが、不活性ガス雰囲気下において、温度900〜1100℃で、30〜180分で十分である。一方、導電性担体が、カーボン粒子である場合には、焼成工程として、不活性ガス雰囲気下で900〜1100℃、より好ましくは920〜1000℃で焼成した後、さらに500〜700℃、より好ましくは550〜650℃に保持する工程を行うことが好ましい。不活性雰囲気下で焼成することによりカーボンの酸化の進行を妨げ、同時に触媒金属粒子の結晶化を進行させることができる。不活性ガスとしては、アルゴンや窒素、ヘリウムなどを使用することができる。
本発明の方法により得られる電極触媒は、微粒子状の触媒金属粒子が導電性担体上に高分散担持されることにより高い触媒活性を有する。また、電極触媒の耐久性などを向上させるために焼成を行ったとしても、従来の方法における還元剤を除去するための熱処理を行わないため、電極触媒に加わる熱的エネルギーの付加を大幅に低減させることができる。従って、本発明の方法により得られる電極触媒を用いることにより、高い発電性能を有する燃料電池を提供することが可能となる。
前記燃料電池の種類としては、特に限定されず、固体高分子型燃料電池、アルカリ型燃料電池、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池などが挙げられる。なかでも小型かつ高密度・高出力化が可能である固体高分子型燃料電池が好ましく挙げられる。
固体高分子型燃料電池において、本発明の方法により得られた電極触媒は、アノード側電極触媒層および/またはカソード側電極触媒層における電極触媒として用いられるのが好ましく、電極反応において高い酸素還元活性が必要とされるカソード側電極触媒層に少なくとも用いられるのがよい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例のみに限定されることはない。
(実施例1)
(1)コロイド溶液の調製
煮沸したイオン交換水2リットルを沸騰させ、十分に溶存酸素を除去した後にジニトロジアンミン白金3.12g、テトラヒドロフラン600ml、およびエタノール800mlを添加し、さらに、15質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液88.36gを添加し、12時間攪拌しながら加熱還流をした。加熱還流後の溶液色は茶褐色であった。この溶液の蒸発乾固を実施し、液相を除去した後、アセトン2500mlとイオン交換水500mlとの混合液中に再溶解させ、溶液を加熱し、アセトンを蒸発させた。さらに、加熱を継続し、Pt濃度1質量%となるまで濃縮し、白金粒子がTMA(テトラメチルアンモニウム)で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液を得た。
(1)コロイド溶液の調製
煮沸したイオン交換水2リットルを沸騰させ、十分に溶存酸素を除去した後にジニトロジアンミン白金3.12g、テトラヒドロフラン600ml、およびエタノール800mlを添加し、さらに、15質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液88.36gを添加し、12時間攪拌しながら加熱還流をした。加熱還流後の溶液色は茶褐色であった。この溶液の蒸発乾固を実施し、液相を除去した後、アセトン2500mlとイオン交換水500mlとの混合液中に再溶解させ、溶液を加熱し、アセトンを蒸発させた。さらに、加熱を継続し、Pt濃度1質量%となるまで濃縮し、白金粒子がTMA(テトラメチルアンモニウム)で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液を得た。
(2)電極触媒の作製
前記コロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、カーボン粒子1(ケッチェンブラックインターナショナル製 Ketjenblack EC 比表面積800m2/g、平均粒子径30nm)1.0gを混合し、超音波ホモジナイザーを用いて5分間、超音波を照射することによりカーボン粒子1に前記コロイド粒子を吸着させた。次に、この混合液に還元剤としてエタノール50mlを加え、85℃にて6時間、加熱攪拌を行った後、混合液を室温まで冷却させ、ろ過した。得られた固形物を、80℃で、6時間乾燥させることにより、カーボン粒子1に白金粒子が担持されてなる電極触媒1(Pt:担持量50質量%、平均粒子径2.5nm)を得た。
前記コロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、カーボン粒子1(ケッチェンブラックインターナショナル製 Ketjenblack EC 比表面積800m2/g、平均粒子径30nm)1.0gを混合し、超音波ホモジナイザーを用いて5分間、超音波を照射することによりカーボン粒子1に前記コロイド粒子を吸着させた。次に、この混合液に還元剤としてエタノール50mlを加え、85℃にて6時間、加熱攪拌を行った後、混合液を室温まで冷却させ、ろ過した。得られた固形物を、80℃で、6時間乾燥させることにより、カーボン粒子1に白金粒子が担持されてなる電極触媒1(Pt:担持量50質量%、平均粒子径2.5nm)を得た。
(実施例2)
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0g混合し、分散剤としてエタノール5mlを加えた後、溶液の温度を85℃に維持しながら、200ml/min、1時間、N2ガスでバブリングすることにより、カーボン粒子1に前記コロイド粒子を吸着させた。次に、100ml/minとしてN2ガスのバブリングを続けながら、100ml/minで還元剤としてH2ガスを導入し、85℃で2時間、加熱攪拌を行った後、混合液を室温まで冷却させ、ろ過した。得られた固形物を、80℃で、6時間乾燥させることにより、カーボン粒子1に白金粒子が担持されてなる電極触媒2(Pt:担持量50質量%、平均粒子径2.5nm)を得た。
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0g混合し、分散剤としてエタノール5mlを加えた後、溶液の温度を85℃に維持しながら、200ml/min、1時間、N2ガスでバブリングすることにより、カーボン粒子1に前記コロイド粒子を吸着させた。次に、100ml/minとしてN2ガスのバブリングを続けながら、100ml/minで還元剤としてH2ガスを導入し、85℃で2時間、加熱攪拌を行った後、混合液を室温まで冷却させ、ろ過した。得られた固形物を、80℃で、6時間乾燥させることにより、カーボン粒子1に白金粒子が担持されてなる電極触媒2(Pt:担持量50質量%、平均粒子径2.5nm)を得た。
(比較例1)
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0g混合し、この混合液を超音波ホモジナイザーで超音波を5分間照射したのち、ロータリーエバポレータに移し、95℃で蒸発乾固処理をすることで溶媒を除去した。これにより、コロイド粒子が担持されてなるカーボン粒子を得た。該カーボン粒子を、200℃で、1時間でTMAを熱分解させた後、さらに80℃で6時間乾燥させることにより、カーボン粒子に白金粒子が担持されてなる比較電極触媒1(Pt:担持量50質量%、平均粒子径4.5nm)を得た。
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0g混合し、この混合液を超音波ホモジナイザーで超音波を5分間照射したのち、ロータリーエバポレータに移し、95℃で蒸発乾固処理をすることで溶媒を除去した。これにより、コロイド粒子が担持されてなるカーボン粒子を得た。該カーボン粒子を、200℃で、1時間でTMAを熱分解させた後、さらに80℃で6時間乾燥させることにより、カーボン粒子に白金粒子が担持されてなる比較電極触媒1(Pt:担持量50質量%、平均粒子径4.5nm)を得た。
(比較例2)
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0gを混合し、この混合液を超音波ホモジナイザーで超音波を5分間照射した後、85℃で6時間加熱攪拌を施した後、常温まで冷却させた。この溶液をろ過し、得られた固形物を、120℃で6時間でTMAを熱分解させることにより、カーボン粒子に白金粒子が担持されてなる比較電極触媒2(Pt:担持量50質量%、平均粒子径4.0nm)を得た。
実施例1で調製したコロイド粒子を含む溶液100gを、イオン交換水150gに混合することにより希釈した溶液に、実施例1で用いたカーボン粒子1を1.0gを混合し、この混合液を超音波ホモジナイザーで超音波を5分間照射した後、85℃で6時間加熱攪拌を施した後、常温まで冷却させた。この溶液をろ過し、得られた固形物を、120℃で6時間でTMAを熱分解させることにより、カーボン粒子に白金粒子が担持されてなる比較電極触媒2(Pt:担持量50質量%、平均粒子径4.0nm)を得た。
評価方法
上記で得られた電極触媒1および2、ならびに、比較電極触媒1および2を透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察した。ここで、上記の実施例1で得られた電極触媒1のTEM画像を図1に示す。同様に、上記の比較例1で得られた比較電極触媒1のTEM画像を図2に示す。ここで、図1および図2において、濃い黒色の粒子状の材料が触媒金属粒子であり、当該触媒金属粒子の近傍に位置し、当該触媒金属粒子が担持されている薄灰色の材料が導電性担体である。また、図1および図2には、25nmのスケールを示した。図1および図2に示す結果から、比較電極触媒1では白金粒子(粒子径:3〜6nm)が一部凝集して担持されている。具体的には、画像中に存在する白金粒子80%以上が、他の白金粒子と重なり合って存在している。これに対し、電極触媒1では白金粒子(粒子径:2〜3nm)どうしの重なり合いはほとんど見られず、白金粒子がカーボン粒子上に高分散担持されていることが確認される。
上記で得られた電極触媒1および2、ならびに、比較電極触媒1および2を透過型電子顕微鏡(TEM)にて観察した。ここで、上記の実施例1で得られた電極触媒1のTEM画像を図1に示す。同様に、上記の比較例1で得られた比較電極触媒1のTEM画像を図2に示す。ここで、図1および図2において、濃い黒色の粒子状の材料が触媒金属粒子であり、当該触媒金属粒子の近傍に位置し、当該触媒金属粒子が担持されている薄灰色の材料が導電性担体である。また、図1および図2には、25nmのスケールを示した。図1および図2に示す結果から、比較電極触媒1では白金粒子(粒子径:3〜6nm)が一部凝集して担持されている。具体的には、画像中に存在する白金粒子80%以上が、他の白金粒子と重なり合って存在している。これに対し、電極触媒1では白金粒子(粒子径:2〜3nm)どうしの重なり合いはほとんど見られず、白金粒子がカーボン粒子上に高分散担持されていることが確認される。
なお、上記の実施例1で得られた電極触媒1および上記の比較例1で得られた比較電極触媒1について、3電極式ガラスセルを用いた電気化学測定により、触媒金属の単位質量あたりの触媒活性を評価した。電気化学測定は具体的には以下のように行った。
[電気化学測定の方法]
作用電極に窒素を、補助電極に加湿した水素を流す。白金表面を電気化学的にクリーニングした後に、0.07Vから0.6Vまで0.1V/sの速度で電位走査して得られるCV曲線から水素の吸脱着電気量を求める。白金1原子に水素1原子が吸着するので、水素の吸脱着電気量から、燃料電池のセル中で実際に有効に働く白金の表面積を求めることができる。次に、反応物質供給の遅れがないような電位である0.9V(vs.RHE)での電流密度(A/cm2)を読み取り、先の白金の比表面積および触媒金属粒子の担持量から、白金の質量あたりの活性値(A/g)に換算した。
作用電極に窒素を、補助電極に加湿した水素を流す。白金表面を電気化学的にクリーニングした後に、0.07Vから0.6Vまで0.1V/sの速度で電位走査して得られるCV曲線から水素の吸脱着電気量を求める。白金1原子に水素1原子が吸着するので、水素の吸脱着電気量から、燃料電池のセル中で実際に有効に働く白金の表面積を求めることができる。次に、反応物質供給の遅れがないような電位である0.9V(vs.RHE)での電流密度(A/cm2)を読み取り、先の白金の比表面積および触媒金属粒子の担持量から、白金の質量あたりの活性値(A/g)に換算した。
その結果、電極触媒1は、比較電極触媒1に対して1.1倍の触媒活性を示した。
以上のことから、本発明によれば、粒子直径の小さい(2〜3nm)触媒金属粒子が導電性担体上に高分散担持され、触媒活性にも優れる電極触媒が得られることが示唆される。
本発明によれば、導電性担体上に微粒子状の触媒金属粒子を高分散担持することができ、高い触媒活性を有する電極触媒を製造することが可能となる。前記電極触媒を用いることにより、燃料電池の高出力化が可能である。
Claims (5)
- 導電性担体と、前記導電性担体に担持されてなる触媒金属粒子と、を含む燃料電池用電極触媒であって、
前記導電性担体表面上の隣接する活性部位間の距離をaとし、前記触媒金属粒子の粒子直径をdとした場合に、a>dを満足する前記触媒金属粒子の割合が80%以上であることを特徴とする、燃料電池用電極触媒。 - 少なくとも一種の金属元素からなる触媒金属粒子が保護剤で被覆されてなるコロイド粒子を含む溶液と、導電性担体とを混合して、前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させる工程と、
前記コロイド粒子を前記導電性担体に吸着させた後、前記保護剤を還元除去する工程と、
を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。 - 前記還元除去が、前記コロイド粒子が吸着された前記導電性担体を含む溶液に還元剤を添加することにより行われる請求項2記載の製造方法。
- 前記触媒金属粒子が、少なくとも1種の貴金属元素を含む請求項2または3記載の製造方法。
- 前記導電性担体がカーボン担体である請求項2〜4のいずれかに記載の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-09-29 JP JP2005285558A patent/JP2006210314A/ja active Pending
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