JP2006004762A - 電子放出素子の製造方法およびそれを用いた電子源並びに画像表示装置の製造方法および該画像表示装置を用いた情報表示再生装置 - Google Patents

電子放出素子の製造方法およびそれを用いた電子源並びに画像表示装置の製造方法および該画像表示装置を用いた情報表示再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好な電子放出特性を備える電子放出素子の簡便な方法を提供する。
【解決手段】 金属をその表面に有する電子放出体を具備する電子放出素子の製造方法であって、電子放出体を備える基体を用意する工程と、前記電子放出体を、酸素含有ガスと金属含有ガスとに交互に曝す工程と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子放出素子の製造方法およびそれを用いた電子源並びに画像表示装置の製造方法に関する。また、本発明は、上記画像表示装置を用いた情報表示再生装置に関する。
電子放出素子には電界放出型や表面伝導型等がある。
このような電子放出素子の表面に、金属あるいは金属の化合物から成る膜などの被膜を施すことにより、実効的な仕事関数を下げたり、耐熱性を上げたり、放出電流を安定化させる技術が知られている(特許文献1〜4参照)。そして、このような電子放出素子を多数配列することで電子源を形成し、さらに、この電子源に対向するようにアノード電極と蛍光体とを配置することで所謂フラットパネルディスプレイなどの画像表示装置を形成することができる。
特開平10−188778号公報 特開平8−102247号公報 特開平8−273523号公報 特開平9−102267号公報
上記電子源や画像表示装置に適用される電子放出素子については、より明るい表示画像を安定して提供するために、一層安定な電子放出特性及び電子放出効率の向上が要望されている。
ここでの電子放出効率とは、電子放出部材に電気的に接続された電極(カソード電極)と、電子放出部材から電子を引き出すための電位を供給する電極(ゲート電極あるいは引き出し電極)との間に電圧を印加した際に、両電極間を流れる電流(以下、「素子電流If」という)と、真空中に放出される(アノード電極に到達する)電流(以下、「放出電流Ie」という)との比で評価されるものであり、素子電流Ifが小さく、放出電流Ieが大きいことが望ましい。
安定的に制御し得る電子放出特性の実現と、効率の向上がなされれば、例えば蛍光体を画像形成部材とする画像表示装置においては、低電流で明るい高品位な画像形成装置、例えばフラットテレビが実現できる。また、低電流化に伴い、画像形成装置を構成する駆動回路等のローコスト化も図ることができる。
しかしながら、従来の電子放出素子にあっては、電子放出特性の安定性及び電子放出効率については、必ずしも満足なものが得られていなかった。そして、この従来の電子放出素子を用いた画像表示装置の動作安定性なども同様に必ずしも満足なものとは言い難く、良好な電子放出特性を長時間にわたって保持し得る電子放出素子を実現することが求められていた。
また、すでに述べた電子放出素子表面に被膜を施す技術は、特性の安定化、効率の向上を目的としてなされたものである。しかしながら、電子放出素子の電子放出特性は、電子放出部表面の材料物性や形状に対して極めて敏感であるため、被膜を施す際に、高精度な材料組成制御、厚さの制御を必要とするため、これまで実用に至っていないのが実情である。
特に、大面積にわたって均一な特性を有する電子源を配置する必要のある画像表示装置への応用を考えた場合には、さらに高度な製造技術が要求されることは言うまでもなく、制御性が高く、より簡便な製造方法が望まれていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、良好な特性を有する電子放出素子およびそれを用いた画像表示装置の簡便な製造方法を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明者らが鋭意検討を行った結果、電子放出素子の表面に被膜を施す方法として、金属含有ガスと酸素含有ガスとを交互に供給するという手法を用いることで、金属あるいは金属の化合物から成る被膜を制御性良く形成できることを見出した。
即ち、本発明の第1は、金属をその表面に有する電子放出体を具備する電子放出素子の製造方法であって、電子放出体を用意する工程と、前記電子放出体を、酸素含有ガスと金属含有ガスとに交互に曝す工程と、を有することを特徴とする。
また、上記本発明の第1は、「前記金属含有ガスは、有機金属ガスであること」、「前記酸素含有ガスが、OガスまたはHOガスであること」、「前記電子放出体が炭素を含むこと」、「前記電子放出体がカーボンファイバーであること」、「前記酸素含有ガスの分圧が、1×10−4Pa以上1×10Pa以下であること」、「前記金属含有ガスの分圧が、1Pa以上1000Pa以下であること」、「前記電子放出体は、炭素含有ガスを含む雰囲気中で、第1導電膜と第2導電膜との間に電圧を印加することによって形成されること」をもその特徴とするものである。
また、本発明の第2は、第1導電膜と、該第1導電膜と離れて配置された第2導電膜と、前記第1導電膜および/または第2導電膜の表面に配置された金属膜と、を備える電子放出素子の製造方法であって、第1導電膜および第2導電膜を用意する工程と、前記第1導電膜および/または前記第2導電膜を、酸素含有ガスと金属含有ガスとに交互に曝す工程と、を有することを特徴とする。
また、上記本発明の第2は、「前記第1導電膜及び第2導電膜を用意する工程は、基体上に導電膜を形成する工程と、前記導電膜に電流を流すことによって前記導電膜に間隙を形成する工程と、炭素含有ガスを含む雰囲気中で、前記間隙が形成された前記導電膜に電流を流す工程と、を含むこと」、「前記金属含有ガスは、有機金属ガスであること」、「前記酸素含有ガスが、OガスまたはHOガスであること」、「前記酸素含有ガスの分圧が、1×10−4Pa以上1×10Pa以下であること」、「前記金属含有ガスの分圧が、1Pa以上1000Pa以下であること」をもその特徴とするものである。
そして、また、上記本発明の第1および第2は、「前記金属含有ガスは、ハフニウム、チタニウム、ジルコニウムの中から選択された金属を含有すること」をもその特徴とするものである。
そして、また、本発明は、複数の電子放出素子を備える電子源の製造方法、あるいは、電子源と発光体とを備える画像表示装置の製造方法において、前記複数の電子放出素子の各々に対して、上記本発明の第1あるいは第2を適用したものでもある。
そして、また、本発明は、受信した放送信号に含まれる映像情報、文字情報および音声情報の少なくとも1つを出力する受信器と、該受信器に接続された画像表示装置とを少なくとも備える情報表示再生装置において、前記画像表示装置を上記本発明の第1あるいは第2を適用して製造した画像表示装置を用いるものでもある。
本発明によれば、電子放出素子の表面に種々の材料からなる被膜を極めて制御性良く付設可能となり、電子放出特性の安定化、電子放出効率の向上を簡便な手法にて実現できる。
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の製造方法を示すプロセスフローである。以下、図1に沿って本発明の製造方法における各工程を説明する。
(工程1)まず、真空排気可能な装置(典型的には真空チャンバー)に、電子放出体(あるいは電子放出部)を備える電子放出素子(サンプル)をセットする。
(工程2)装置内部を排気する。具体的には、1×10−4Pa以下の圧力に達するまで、装置内部の真空排気を行うことが好ましい。
(工程3)所望の温度に達する様にサンプルの加熱を開始し、所望の温度で維持する。
加熱温度は50℃から500℃の範囲で選択される。この範囲での加熱を行いながら、下記工程4〜10を行うことで、被膜の形成速度を向上することができる。この範囲を外れると、被膜の形成速度が急激に落ちるので好ましくない。尚、より好ましくは、80℃以上300℃以下に保持する。
(工程4)酸素含有ガス(水、酸素、オゾン等)を所望の圧力まで装置内に導入する。通常、装置内における酸素含有ガスの圧力は、1×10−4Pa以上1×10Pa以下の範囲で選択できる。
(工程5)前記圧力で一定時間保持する。保持する時間は、圧力に依存するが通常数秒から数十秒間の間で適宜選択する。
(工程6)バックグラウンドの圧力まで真空排気を行う。
(工程7)金属含有ガスを所望の圧力まで導入する。
通常、1×10−4Pa以上1×10Pa以下の範囲で選択できる。
(工程8)前記圧力で一定時間保持する。
保持する時間は、圧力に依存するが通常数秒から数十秒間の間で適宜選択する。
(工程9)バックグラウンドの圧力まで真空排気を行う。
(工程10)上記工程4から工程9を1サイクルとし、これを複数回繰り返す。尚、前記1サイクルで所望の金属化合物からなる被膜が1原子層形成されるので、このサイクルを複数回繰り返すことで必要とする膜厚まで被膜形成を行うことができる。
(工程11)最後に、工程9における真空排気を完了した後、あるいは、工程9における真空排気を開始した後、工程9における真空排気を開始する前に工程3で開始した加熱を止め、サンプルの除冷を開始する。そして、サンプルの温度が室温程度に下がった時点で、装置内から電子放出素子を取り出して本発明の被膜形成を終了する。
尚、本工程で使用される真空排気装置、加熱装置は、一般的なターボポンプによる排気系とヒータによる加熱手段を具備する装置を用いることができる。また、材料ガス導入時は圧力に応じて粗引きポンプのみの排気系でも良い。
上記本発明における製造方法は、電子放出素子の表面上(あるいは電子放出素子を複数配置した電子源における各電子放出素子の表面上)に、所望の金属、またはその化合物の被膜を簡易に形成するものである。供給する金属含有ガスに低仕事関数材料ガスを用いれば電子放出素子表面の仕事関数を低くすることが可能となり、また、高融点金属含有ガスを用いることで電子放出素子表面の融点を高くすることを可能とする。
本発明における製造方法による被膜の形成過程は明確ではないが、まず、水、酸素、オゾン等の酸化性ガスの供給によって、電子放出素子表面に、酸素あるいはOH基が結合して酸素あるいはOH表面が露出すると考えられる。そして、次に、金属含有ガスの供給によって、ガスに含まれる金属分子と酸素あるいはOH基との反応あるいは結合が電子放出素子表面上で起こり、電子放出素子表面に金属化合物層が形成されると考えられる。
この反応過程において供給されたガスは、電子放出素子表面の結合可能なサイトを埋め尽くすと反応が終了し、残る過剰なガスは反応に寄与しないと考えられる。従って、酸素含有ガスと金属含有ガスを交互供給することで所望の金属化合物層を電子放出素子表面に原子層単位で形成、堆積してゆくことを可能にしている。そのため、被膜の厚さはガス交互供給サイクルの回数で実質的に制御され、電子放出素子表面に形成される被膜の膜厚を原子層のオーダーの制御を実現できることになる。
さらに、本発明では材料ガスを気体で供給するため、電子放出部の微細な形状に対しても均一性の高き成膜が可能である。そのため、電子放出素子の電子放出部における、微小な段差や微小極率を有する電子放出部等の複雑な形状部分にまでも被膜を付設することができる。
本発明で用いられる金属含有ガスは、電子放出素子表面での交互反応という過程と過剰ガスの排除の観点から、低温あるいは室温での蒸気圧が高いものが望ましく、具体的には、MOCVDに用いられる有機金属ガスが好適である。
一方、本発明による製造方法の適用可能な電子放出素子としては、MIM型電子放出素子や、金属あるいは半導体を微細加工して円錐や四角錘状の電子放出体として備えた電界放出型電子放出素子(いわゆるスピント型の電界放出型電子放出素子)や、詳しくは後述するカーボンナノチューブやグラファイトナノファイバーなどのナノサイズの直径を備えるカーボンファイバーを電子放出体として用いた電界放出型電子放出素子や、表面伝導型電子放出素子等の冷陰極型電子放出素子が挙げられる。
さらに本発明は、拡散しやすいガス分子での原料供給と原子層オーダーの膜厚制御性という特徴をもっているため、電子放出素子を大面積にわたって複数配置してなる電子源や、この電子源を用いた画像表示装置にも応用可能である。
以下においては、本発明による被膜付設の効果が著しい表面伝導型電子放出素子に本発明を適用した場合を詳細に説明する。
図2に本発明の製造方法を適用して形成した表面伝導型電子放出素子の一例を示す概略図を示す。図2(a)は平面模式図、図2(b)は、図2(a)のb−b’における断面模式図である。図2に示す例において、1は基板、2は第1電極、3は第2電極、4aは第1補助電極、4bは第2補助電極、5は第1の間隙、5’は第2の間隙、6aは第1導電膜、6bは第2導電膜、7は本発明の製造方法により形成した金属または金属化合物からなる被膜である。尚、導電膜6a、6bは、好ましくは炭素膜で形成される。
第1および第2補助電極(4a、4b)は、後述する「活性化処理」を短時間に簡易に行うために設けられたものである。そのため、補助電極(4a、4b)と電極(2、3)は、、図2に示す様に、異なる部材同士で構成される場合もあるが、補助電極(4a、4b)を省略して、電極(2、3)が補助電極(4a、4b)の機能を兼ねることも可能である。従って、補助電極(4a、4b)は、それぞれ、電極(2、3)の一部と見なすことができる。
そして、電極(2、3)は、第1および第2導電膜6a、6bへの電位を確実に供給するためのものであるので、図2を用いて示した表面伝導型電子放出素子においては、第1導電膜(6a)と、第2導電膜(6b)とが最小の構成要件となる。尚、第1導電膜と第2導電膜との間隔は50nm以下であり、好ましくは3nm以上10nm以下である。
また、図2においては第1補助電極4aと第2補助電極4bは完全に分離されて示されているが、形成方法にもよるが、完全に分離されておらず、電子放出特性にそれほど影響がなければ、微小な領域で繋がっている場合もある。また、図2においては導電膜6a及び導電膜6bは完全に分離されて示されているが、形成方法にもよるが、完全に分離されておらず、電子放出特性にそれほど影響がなければ、微小な領域で繋がっている場合もある。
この表面伝導型電子放出素子を駆動する際においては、基板1と対向する様にアノード電極を配置し、そして基板1とアノード電極との間を真空に維持する。そして、電極2と電極3との間に電圧を印加することで、電位の低い方の電極に接続された導電膜から、もう一方の電極(電位の高い方の電極)に接続された導電膜に向けて、電子がトンネルする。そして、基板1から離れて配置されたアノード電極に電極2、3よりも高い電位を印加することで、トンネルした電子の一部がアノード電極に到達する。このアノード電極に到達した電子が、電子放出素子からアノード電極に向けて放出された電子(放出電流:Ie)として観測される。このように、表面伝導型電子放出素子は基本的にダイオード構造であり、電子放出装置としてはトライオード構造となる。勿論、さらに電子ビームの整形などのための電極を付加することもできる。
以下に、図6(a)〜図6(e)を用いて、図2に示した本発明の電子放出素子の製造方法の一例を示す。
(工程A)基板1上に第1電極2と第2電極3を形成する(図6(a))。
基板1としては、石英ガラス、Na等の不純物含有量を減少したガラス、青板ガラス、青板ガラスにスパッタ法等によりSiO膜を積層したもの、アルミナ等のセラミックス、Si基板等を用いることができる。
一対の電極(2、3)の材料としては、一般的な導体材料を用いることができる。例えば、Ni、Cr、Au、Mo、W、Pt、Ti、A、Cu、Pd等の金属または合金、Pd、Ag、Au、RuO、Pd−Ag等の金属または金属酸化物とガラス等から構成される印刷導体、In−SnO等の透明導電体およびポリシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択することができる。
電極(2、3)間の間隔L、電極2,3の幅(電極2と電極3が対向する方向に対して直角な方向の長さ)W、導電性膜4の幅W‘等は、応用される形態等を考慮して設計される。
電極(2、3)間の間隔Lは、好ましくは100nmから900μmの範囲で、より好ましくは電極2,3間に印加する電圧等を考慮して、1μmから100μmの範囲である。
電極(2、3)の幅Wは、電極の抵抗値、電子放出特性を考慮して、1μmから500μmの範囲であることが好ましい。電極2,3の膜厚は、10nmから10μmの範囲とすることが好ましい。
(工程B)第1電極2と第2電極3との間を接続するように、導電性膜4を形成する(図6(b))。
尚、図2および図6に示される例では、基板1側から電極(2、3)、導電性膜(4a、4b)の順に積層したものとなっているが、導電性膜(4a、4b)、電極(2、3)の順に積層した構成とすることもできる。
導電性膜4の膜厚は、電極2,3の端部(段差部)の被覆や、抵抗値や、後述するフォーミング条件等によって適宜選択されるが、5nm以上50nm以下であることが好ましい。
また、導電性膜4の抵抗値は、後述する工程Cにおいて「フォーミング処理」を行う場合には、フォーミング工程を行いやすくするために、ある程度の大きさであることが好ましく、具体的には10Ω/□〜10Ω/□であることが好ましい。この反面、「フォーミング処理」後(間隙5’を形成した後)の導電性膜4は、電極2,3を介して間隙5’に十分な電圧を印加できるように、低抵抗であることが好ましい。
導電性膜4の材料としては、Pd、Pt、Ru、Ag、Au等の金属や、PdO、SnO、In等の酸化物や、HfB等の硼化物や、TiC、SiC等の炭化物や、TiN等の窒化物や、Si、Ge等の半導体等が挙げられる。形成方法としては、インクジェット塗布法、スピンコート法、ディッピング法、真空蒸着法、スパッタリング法等、様々な手法が適用可能である。
上記導電性膜4の材料の中でも、PdOは、(1)有機Pd化合物を含む膜を大気中で焼成することにより容易に膜状に形成できること、(2)半導体であるため比較的電気伝導度が低く、上記範囲のシート抵抗値を得るための膜厚のプロセスマージンが広いこと、(3)間隙5’の形成後、容易に還元して金属Pdとすることができるので、間隙5’の形成後の膜抵抗を低減しやすく、しかも耐熱性も上昇すること、等の利点が挙げられることから、好適な材料である。
(工程C)次に、導電性膜4の一部に第2の間隙5’を形成する(図6(c))。この工程により、導電性膜4は、間隙5’を境に、第1補助電極4aと第2補助電極4bに分割される。尚、前述したように、第1補助電極4aと第2補助電極4bは完全に分離されてなくても、電子放出特性にそれほど影響がなければ、微小な領域で繋がっている場合もある。
間隙5’は、例えば、「フォーミング処理」により形成することができる。尚、間隙5’の形態は、導電性膜4の膜厚、膜質、材料および後述する通電フォーミング等の手法等に依存したものとなる。
「フォーミング処理」は、導電性膜4に電流を流すことで発生するジュール熱を用いて第2の間隙5’を導電性膜4の一部に形成する処理である。より具体的には、例えば、真空雰囲気下あるいは還元性ガス雰囲気下で、電極2と電極3との間に電圧を印加することで行われる。
電極2と電極3との間に電圧を印加する(電流を流す)ことによって、導電性膜4の一部に間隙5’が形成される。印加する電圧は、好ましくはパルス電圧を用い、図3(a)に示されるように、パルス波高値が一定のパルスを複数回印加する場合と、図3(b)に示されるように、パルス波高値を漸増させながら複数回印加する場合とがある。
図3(a)におけるパルス幅T1は好ましくは1μsec〜10msec、パルス間隔T2は好ましくは10μsec〜100msecである。波高値(「フォーミング処理」時のピーク電圧)は導電性膜4の材質などに応じて適宜選択される。また、図3(b)におけるパルス幅T1とパルス間隔T2は上記図3(a)と同様で、波高値および波高値の増加量は、導電性膜4の材質などに応じて適宜選択される。
導電性膜4として金属酸化物を用いた場合、水素等の還元性を有するガスを含む雰囲気下で「フォーミング処理」を行うと、導電性膜4を還元しつつ間隙5’を形成することができるので好ましい。この結果、工程Bの段階では金属酸化物を主成分としていた導電性膜4が、「フォーミング処理」を終えた後には、金属を主成分とする補助電極4a、4bとなり、電子放出素子を駆動する際の寄生抵抗分を低減することができる。また、導電性膜4を完全に還元するための工程を付加することもできる。
「フォーミング処理」の終了は、印加するパルス電圧の休止期間に、導電性膜4を局所的に破壊、変形しない程度の電圧、例えば0.1V程度のパルス電圧を挿入して素子電流(電極2,3間を流れる電流)を測定し、抵抗値を求め、例えば「フォーミング処理」前の抵抗に対して1000倍以上の抵抗を示した時点で終了とすることができる。
尚、「フォーミング処理」を行わない場合には、電子線リソグラフィー法や、FIB(集束イオンビーム)加工法などを用いて、間隙5’を形成することもできる。また、導電性膜4を用いない場合には、工程Aにおいて、電極2、3の間隔Lを100nm未満に形成すれば、上記工程B、工程Cを省くことも可能である。しかしながら、簡易にそして短時間に間隙5’を形成する上では、「フォーミング処理」を用いることが好ましい。
(工程D)次に、間隙5’内の基板1上および間隙5’近傍の補助電極4a、4b上に、第1導電膜6a及び第2導電膜6bを配置する(図6(d))。
導電膜6a、6bは、例えば、「活性化処理」によって形成することができる。「活性化処理」は、例えば真空中に適当な炭素含有ガスを導入し、電極2と電極3との間にパルス電圧を繰り返し印加することによって行なうことができる。「活性化処理」を行なうことにより、電子放出電流を大幅に増大させることができる。この「活性化処理」により、第1および第2の導電膜6a、6bとしての、炭素膜6a、6bが形成される。勿論、「活性化処理」に用いる炭素含有ガスに変えて金属含有ガスを導入すれば、導電膜6a、6bとして金属を含む膜を形成することもできる。
「活性化処理」における好ましい炭素含有ガスの圧力は、電子放出素子の用途、炭素ガスの種類等によって異なるため、場合に応じて適宜設定される。
適当な炭素含有ガスとしては、アルカン、アルケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アルデヒドル類、ケトン類、アミン類、フェノール、カルボン、スルホン酸等の有機酸類等の炭素化合物を挙げることができる。導入する炭素化合物の圧力は、真空装置の形状や真空装置に使用している部材、炭素化合物の種類等によって若干影響されるが、「活性化処理」に好ましく用いられるトルニトリルの場合は、1×10−5Pa以上1×10−2Pa以下の範囲が好ましい。
上記炭素化合物の存在下で電極2と電極3との間にパルス電圧を複数回印加することにより、雰囲気中に存在する炭素化合物から、炭素および/または炭素化合物を含む炭素膜6a、6bが形成される。
図4(a),(b)は、「活性化処理」で用いられる印加電圧波形の好ましい例を示すものである。印加する最大電圧値は、10V〜25Vの範囲で適宜選択される。図4(a)においては、T1は、電圧波形の正と負のパルス幅であり、T2はパルス間隔であり、パルス電圧値は正極側も負極側もその絶対値が等しく設定されている例を示している。また、図4(b)においては、T1およびT1’はそれぞれ、電圧波形の正と負のパルス幅であり、T2はパルス間隔であり、T1>T1’であって、パルス電圧値は正極側も負極側もその絶対値が等しく設定されている例を示している。
「活性化処理」は、例えば、素子電流(電極2、3間を流れる電流:If)または放出電流(アノード電極に到達する電流:Ie)を測定しながら行い、素子電流または放出電流が所望の値となったところで終了とすることができる。なお、印加するパルス電圧のパルス幅、パルス間隔、パルス波高値等も、炭素化合物の種類やそのガス圧等に応じて適宜設定される。
また、図2、図6(d)においては第1導電膜6a及び第2導電膜6bは完全に分離されて示されているが、形成方法にもよるが、完全に分離されておらず、電子放出特性にそれほど影響がなければ、微小な領域で繋がっている場合もある。
この「活性化処理」により形成された第1導電膜6aと第2導電膜6bとの間には第1の間隙5が形成される。そして、電極2と電極3との間に電圧を印加することで、この第1の間隙5に強電界が形成され、電位の低い方の電極に接続された導電膜(炭素膜)から、もう一方の電極(電位の高い方の電極)に接続された導電膜(炭素膜)に向けて、電子がトンネルする。従って、この間隙5近傍が電子放出部となる。より詳細に言えば、電位の低い方の電極に接続された導電膜(炭素膜)が、基本的には、電子放出体として機能する。また、トンネルした電子の大多数が高電位側の電極に接続された導電膜(炭素膜)で散乱すると考えられているため、高電位側の電極に接続された導電膜(炭素膜)もまた、電子放出体として扱うこともできる。従って、本発明における、表面伝導型電子放出素子においては、第1導電膜6a及び第2導電膜6bの双方を電子放出体として扱うことができる。尚、第1の間隙5は、第2の間隙5’よりも幅が狭く、第1の間隙5は、第2の間隙5’の内側に配置される。
尚、ここでは、「活性化処理」により、第1導電膜6a及び第2導電膜6bを形成する方法を示したが、第1導電膜6a及び第2導電膜6bは、電子ビームリソグラフィーやFIB加工法などを用いて、第1導電膜と第2導電膜との間隔が50nm以下、好ましくは3nm以上10nm以下であるように形成することができれば、上記「活性化処理」を用いなくとも良い。
(工程E)次に、基板1の温度を所望の温度に保持した状態下で酸化性ガスと金属含有ガスを交互に導入することで、電子放出素子の表面(少なくとも電子放出体表面あるいは電子放出部表面)に被膜7の形成を行う(図6(e))。
金属含有ガス材料の具体例としては、電子放出部の表面およびその近傍の表面の耐熱性を強化し特性変動を抑制し、電子放出効率を向上させる目的としては、導電膜(炭素膜)6a、6b(および/あるいは補助電極4a、4b)よりも高い耐熱性を発現する材料を含むガスが挙げられる。そして被膜7として形成したい所望の金属の化合物ガスを用いる。より具体的には、Zr(NMe、Zr(NEtMe)、Ti(NMe、Ti(NEt、Pt(EtCp)Me、Ru(EtCp)Me、Ta(OEt)、Ge(OMe)、Bi(dpm)、La(dpm)、Ta(OEt)、Cr(dpm)、Ni(dpm)、等の金属含有ガスが挙げられる。
また、電子放出部の表面およびその近傍の表面の仕事関数を低下させることによって放出される電流密度の上昇および/あるいは電子放出効率の向上を目的とした場合には、導電膜(炭素膜)6a、6bよりも実効的に低い仕事関数を発現する材料を含むガスが挙げられる。より具体的にはHf[N(CH、Ba(C1119、Li(C1119)、等の金属含有ガスが挙げられる。
以上の工程A〜工程Eにより、表面に被膜7を備える表面伝導型電子放出素子を形成することができる。
尚、本発明を用いて被膜7の形成を行う場合、ガスに曝された部分すべてに被膜形成が起こるため、得られる被膜7の導電性が高い場合には放出部以外の部分も低抵抗となり電極間のショートを引き起こす可能性を持っている。従って、被膜の厚さには注意が必要であることは言うまでもない。但し、適度な厚さであれば、基板1が絶縁体の場合は、被膜7により、電子放出素子を駆動している際にその表面が帯電することを抑制することができる。
上記例では、表面伝導型電子放出素子を例に挙げたが、例えば、図7に示す様な、電子放出体としてカーボンナノチューブなどの複数のカーボンファイバー6を用いた電界放出型電子放出素子に対しても、本発明は適用できる。
図7において、1は基板であり、2はカソード電極、3は制御電極(ゲート電極として用いる場合もある)、6はカーボンファイバー、10は絶縁層、11はアノード電極である。
また、図7に示した電子放出素子では、カソード電極2と制御電極3を含むものであるが、カーボンファイバー6は低い電界強度で電子放出することが可能なので、図7の制御電極(及び絶縁層10)を省いた構造の電子放出素子にも本発明は適用可能である。即ち、基板1上に配置されたカソード電極2と、その上に配置された複数のカーボンファイバー6とで電子放出素子を構成したもの(アノード電極11を含めるとダイオード(2端子)構造の電子放出装置)にも本発明は適用できる。
また、図7に示す様なトライオード構造の電子放出装置においては、制御電極3が所謂ゲート電極(カーボンファイバー6から電子を引き出すための電極)として機能する場合もあるが、カーボンファイバー6は低い電界強度で電子放出することが可能なので、カーボンファイバー6からの電子の引き出しはアノード電極11が行い、制御電極3は、カーボンファイバー6からの電子放出量の変調や電子放出の停止あるいは放出される電子ビームの収束などの整形を行うために用いられる場合もある。そのような場合は、制御電極3には、カソード電極2よりも低い電位が印加される場合もある。
このような、電子放出素子の製造方法は、例えば、前述の表面伝導型電子放出素子の製造工程における工程A〜工程Dを以下の工程A’および工程B’に変更し、その後は、前述の工程Eと同様の処理を施すことにより本発明の被膜7を、少なくとも電子放出体であるカーボンファイバー6の表面に供える電子放出素子を形成することができる。
(工程A’)基板1上にカソード電極2、絶縁層10、制御電極3を積層し、次いで、制御電極3と絶縁層10を貫通する開口を形成することで、カーボンファイバー6を配置する前の構造体を用意する。
(工程B’)次いで、開口内に露出したカソード電極2の表面に、触媒粒子(例えばPdとCoの合金からなる粒子)を多数配置し、そして、炭素含有ガスを用いて熱CVD処理を行うことで、開口内に複数のカーボンファイバーを配置することができる。あるいは、複数のカーボンファイバーを印刷ペーストに混ぜて複数のカーボンファイバーを含むペーストを用い、これを、開口内に塗布し、乾燥、焼成することで、開口内のカソード電極2表面に接続した複数のカーボンファイバー6を形成することもできる。
また、ここでは、所謂縦型のカーボンファイバーを用いた電子放出素子を説明したが、制御電極3とカソード電極を、基板1上に併設した、図8に示す様な、所謂横型のカーボンファイバーを用いた電子放出素子とすることもできる。尚、図8において、1は基板であり、2はカソード電極、3は制御電極(ゲート電極として用いる場合もある)、6はカーボンファイバー、11はアノード電極である。
また、本発明において、「カーボンファイバー」は炭素を含むファイバーであり、炭素を主成分とするファイバーであることが好ましい。また、カーボンファイバー6の直径は、1nm以上1μm以下であることが好ましく、1nm以上500nm以下であることがより好ましく、5nm以上100nm以下であることが安定な放出電流Ieを実現する上で更に好ましい。また、カーボンファイバーの長さは直径の10倍以上であることが好ましい。そして、印加される電界強度を増倍させる効果を得る上で、カーボンファイバーの長さは直径の50倍以上であることがより好ましく、直径の100倍以上であることが更に好ましい。
ここで、グラファイトは、炭素原子がsp混成により共有結合でできた正六角形を、敷き詰める様に配置された炭素平面が、理想的には約3.354Åの距離を保って積層してできたものである。この一枚一枚の炭素平面を「グラフェン」或いは「グラフェンシート」と呼ぶ。
グラフェンが円筒形状の形態をとるものは「カーボンナノチューブ」と呼ばれる。そして、円筒形のグラフェンが多重構造になっているカーボンナノチューブは、「マルチウォールカーボンナノチューブ」と呼ばれる。一方、1つの円筒形のグラフェンで構成されるカーボンナノチューブは、「シングルウォールカーボンナノチューブ」と呼ばれる。特に、これらカーボンナノチューブにおいては、チューブ先端のグラフェンを閉じずに開放させた構造の時に、電子放出に必要な電界の閾値が最も下がる。また、マルチウォールカーボンナノチューブの中空構造の中に、竹の節のような構造を持つ物があるが、これらの多くはファイバーの長手方向の軸(軸方向)に対する最外周のグラフェンの角度がほぼ0°であり、このような構造もカーボンナノチューブに含まれる。これらのカーボンナノチューブはファイバーの軸方向(長手方向)と円筒形に形成された最外周に形成されるグラフェンの面が略平行(ファイバーの軸(ファイバーの長手方向)とグラフェンとがなす角度がおおよそ0°)であり、チューブ内が必ず中空であるのが特徴である。
一方、複数のグラフェンがファイバーの軸方向に積層されて構成されているカーボンファイバーは「グラファイトナノファイバー」と呼ばれ、前述のカーボンナノチューブとは区別されるものである。つまり、前述のカーボンナノチューブにおいては、c軸(複数のグラフェンが積み重なる方向、あるいはグラフェンの面に対して垂直な方向)が、ファイバーの軸方向(ファイバーの長手方向)に対して実質的に垂直であるのに対し、グラファイトナノファイバーは、c軸(グラフェンの重なる方向、あるいはグラフェンの面に対して垂直方向)が、ファイバーの軸方向(ファイバーの長手方向)と非垂直である(典型的には平行である)。
ファイバーの軸とグラフェンの面とが形成する角度がほぼ90°である場合には「プレートレット型」と呼ぶ。換言すれば、グラフェンがトランプのように多数枚積み重なった構造をしている。一方、ファイバーの軸方向に対する、グラフェンの面の角度が90°より小さく0°より大きい角度である形態を「ヘリンボーン型」と呼ぶ。「ヘリンボーン型」の形態には穴のあいたカップ状のグラフェンを積み重ねたような形態もある。また、本を開いて積み重ねたような形態(V字状のグラフェンを積み重ねたような形態)も「ヘリンボーン型」に含まれる。
ヘリンボーン型におけるファイバー軸の中心付近は、中空である場合や、アモルファスカーボン(TEMレベルの電子線回折像で明確な結晶格子に伴うスポットや格子の明暗像が見えず、ブロードなリングパターン程度しか見えないもの)が詰まっている場合等がある。
図7には、直線性が良いカーボンファイバーの例を示したが、直線性が悪く、屈曲したファイバーを用いることもできる。
どちらのカーボンファイバーも電子放出の閾値が1V〜10V/μm程度であり、電子放出材料として好ましい特性を持つ。カーボンファイバーを電子放出体として用いて電子放出素子を形成する場合には、1つの電子放出素子は、複数のカーボンファイバーを含む。
そして、電子放出体としては、グラファイトナノファイバーを用いることがより好ましい。何故なら、複数のグラファイトナノファイバーを電子放出体として用いた電子放出素子では、カーボンナノチューブを用いた場合よりも、電子放出電流密度を大きく確保できる為である。
グラファイトナノファイバーは、カーボンナノチューブ等と異なり、表面(ファイバーの側面)に微細な凹凸形状を有するために電界集中が起きやすく、電子を放出しやすいと考えられる。そして、また、ファイバーの中心軸からファイバーの外周(表面)に向かってグラフェンが伸びている形態であるため、電子放出をし易いのではないかと考えている。
以上説明した例では、電子放出素子単体に対して被膜7を施す場合を説明したが、基板上に複数の電子放出素子を備える電子源についても、基板1上に複数の電子放出素子を形成してから、被膜7を形成すれば良いので形成方法は、基本的に同様である。
尚、後述する画像表示装置などを形成する場合には、被膜7の形成後に、例えば、封着工程などの何らかの工程が必要となる。そのため、それら被膜7形成後の工程は、電子放出素子を大気に曝さずに、そのまま、真空中で行うことが好ましい。
次に、本発明の製造方法により作成することのできる、複数の電子放出素子を備えた電子源並びに画像表示装置について以下に説明する。
図5は、本発明に係る画像表示装置を構成する外囲器131の一例を示す一部切欠斜視図である。
図5に示されるように、リアプレート1には、多数の電子放出素子8が配置され、電子源が備えられている。ここで示す例においては、図2を用いて説明した表面伝導型電子放出素子を用いた場合を示している。また、リアプレート1の全面には、上述の金属または金属化合物の被膜7が設けられている。
リアプレート1上には、電子放出素子8の一方の電極3に接続されたY方向配線(下配線)9が設けられており、さらに、その上に、絶縁層(不図示)を介して、X方向配線(上配線)10が設けられている。尚、X方向配線(上配線)10は、Y方向配線9と交差する方向に配置されており、絶縁層に設けられたコンタクトホール(不図示)を介して他方の電極2に接続される。このようにすることで、各電子放出素子は、上記Y方向配線9及びX方向配線10を介して電極2,3間に電圧を印加することで、選択的に駆動することができるようになっている。Y方向配線9およびX方向配線10は、各電子放出素子8にほぼ均一な電圧が供給されるように材料、膜厚、配線幅等が適宜設定される。また、Y方向配線9およびX方向配線10、絶縁層の形成方法の例としては、印刷法やスパッタリング法とフォトリソグラフィ技術の組み合わせ等を用いることができる。
上記リアプレート1と対向して、ガラス等の透明な絶縁性のフェースプレート11の内面に蛍光体12とメタルバック13等が設けられている。尚、メタルバック13は、前述したアノード電極に相当する導電性膜である。14は支持枠であり、リアプレート7およびフェースプレート11と、フリットガラス等の接着剤で接合部が封着されており、内部が気密に保持された外囲器131を構成している。尚、フェースプレート11とリアプレート1との間隔は1mm以上10mm以下で選択された値に維持される。
上記リアプレート7、支持枠14およびフェースプレート11で囲まれた外囲器131の内部空間は真空に保持される。この真空雰囲気は、リアプレート7またはフェイスプレート11に排気管を設けておき、内部を真空排気した後、排気管を封止することが形成することができる。また、支持枠14とリアプレート7とフェースプレート11の封着を真空チャンバー中で行うことで、内部が真空に維持された外囲器131を容易に形成することができる。また、この様に、真空チャンバー中で封着を行えば、前述したように、被膜7を形成した後の電子放出素子を大気に曝さずに済むので好ましい。
画像の表示は、上記の画像形成装置(外囲器131)に電子放出素子8を駆動するための駆動回路を接続し、Y方向配線9およびX方向配線10を介して所望の電極2,3間に電圧を印加し、電子放出部から電子を発生させると共に、高圧端子15からアノード電極であるメタルバック13に5kV以上30kV以下の高電圧を印加して電子ビームを加速し、蛍光体12に衝突させることで行うことができる。また、フェースプレート11とリアプレート7の間に、スペーサーと呼ばれる不図示の支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強度を持つ外囲器131を構成することができる。
また、図5を用いて説明した本発明の外囲器(画像表示装置)131を用いて情報表示再生装置を構成することができる。
具体的には、テレビジョン放送などの放送信号を受信する受信装置と、受信した信号を選曲するチューナーと、選曲した信号に含まれる映像情報、文字情報および音声情報の少なくとも1つを、外囲器(画像表示装置)131に出力して表示および/あるいは再生させる。この構成によりテレビジョンなどの情報表示再生装置を構成することができる。勿論、放送信号がエンコードされている場合には、本発明の情報表示再生装置はデコーダーも含むことができる。また、音声信号については、別途設けたスピーカーなどの音声再生手段に出力して、外囲器(画像表示装置)131に表示される映像情報や文字情報と同期させて再生する。
また、映像情報または文字情報を外囲器(画像表示装置)131に出力して表示および/あるいは再生させる方法としては、例えば以下のように行うことができる。まず、受信した映像情報や文字情報から、外囲器(画像表示装置)131の各画素に対応した画像信号を生成する。そして生成した画像信号を、外囲器(画像表示装置)131の駆動回路に入力する。そして、駆動回路に入力された画像信号に基づいて、駆動回路から外囲器(画像表示装置)131内の各電子放出素子に印加する電圧を制御して、画像を表示する。
ここで述べた画像表示装置の構成は、本発明を適用可能な画像表示装置の一例であり、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能である。また、本発明の画像表示装置は、テレビ会議システムやコンピュータ等の表示装置等としても用いることができる。
本発明の画像表示装置は、テレビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュータ等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光プリンタとしての画像形成装置等としても用いることができる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
(実施例1)
本実施例で作成した電子放出素子は、図2に示したものと同様の構成を有するものである。図2と図6にもとづいて本実施例の製造工程を説明する。
(工程−a)清浄化した青板ガラスに厚さ0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法により形成し、これを基板1として用いた。基板1上にホトレジスト(RD−2000N−41;日立化成社製)パターンを形成し、真空蒸着法により、厚さ5nmのTi、厚さ100nmのNiを順次積層した。この後ホトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフトオフして電極2,3を形成した(図6(a))。電極間隔はL=3μm、電極の幅はW=300μmとした。
(工程−b)導電性膜4を形成するためCrマスクを形成する。電極2,3を形成した基板1に真空蒸着法により厚さ100nmのCr膜を堆積、通常のフォトリソグラフィープロセスにより、導電性膜4の形状に相当する開口部を設けマスクとする。これにPdアミン錯体溶液をスピンコートし、大気中で300℃にて10分間の焼成処理を行った。こうして形成された膜は、PdOを主成分とする膜で、膜厚は10nmであった。
(工程−c)Crマスクをウェットエッチングして除去する。PdO膜はリフトオフによりパターニングされ、所望の形態の導電性膜4が形成される(図6(b))。導電性膜4の抵抗値は、Rs=2×10Ω/口であった。
(工程−d)次に、上記導電性膜4が配置された基板1を真空容器内に移し、「フォーミング処理」を行った。真空容器の内部を、排気装置により圧力が2.3×10−3Paに到達するまで排気した後、電極2,3の間にパルス電圧を印加し「フォーミング処理」を施した。この結果、導電性膜4の一部に間隙5’が形成された(図6(c))。
(工程−e)続いて真空容器内に、スローリークバルブを介してトルニトリルを導入、真空容器内の圧力が1.3×10−4Paに維持されるよう調整した。次に電極2、3間にパルス電圧を繰り返し印加して、「活性化処理」を行った。この結果、第1および第2導電膜である、炭素膜6a、6bを堆積した(図6(d))。
(工程−f)次に、真空容器内を1×10−6Paまで排気した後、ON−OFFバルブを介して、水(HOガス)と、ハフニウム金属を含有する有機ガス(Hf[N(CH(テトラキスジメチルアミノハフニウム))とを交互に導入してハフニウム被膜7を形成した(図6(e))。
尚、工程−fを行っている際の基板1の温度は100℃に維持し、各導入ガスの圧力をそれぞれ1Pa、各ガスの保持時間を10秒、ガス排気時間を各々10秒とし、これを100サイクル繰り返した。
こうして得られた電子放出素子を、真空装置内で駆動させ、電子放出特性の評価を行った。工程−fを行わずに工程−eのみで終えた電子放出素子と比較して、駆動電圧=18Vにおいて、本実施例の電子放出素子においては、素子電流Ifが1.5倍に増加し、放出電流Ieが2倍に増加したため、30%程度の電子放出効率(Ie/If)の上昇が確認された。
また、本実施例で作成した電子放出素子表面の元素分析を行った所、電子放出素子表面全体からハフニウムが検出され、本工程によってハフニウム被膜の形成が確認できた。
また、本実施例の電子放出素子と、工程−eのみで終えた電子放出素子のV−I特性の比較から、本実施例の電子放出素子では実効的な仕事関数の低下が発現したと考えられ、所望の放出電流を得るための駆動電圧がおよそ2V低下した。
(実施例2)
本実施例では、実施例1の「活性化処理」で用いた炭素含有ガスをトルニトリルからHf[N(CH(テトラキスジメチルアミノハフニウム)ガスに変えて行った。尚、「活性化処理」におけるテトラキスジメチルアミノハフニウムガスの分圧は、1×10−4Paで行った。
この「活性化処理」の終了時点での電子放出素子特性を調べた所、実施例1で示した工程−fを行わずに工程−eのみで終えた電子放出素子と同等の特性は得られたが、実施例1の電子放出素子のような放出電流の増加と電子放出効率の向上は見られなかった。
そこで、上記テトラキスジメチルアミノハフニウムガスを用いた「活性化処理」終了後に、基板1の温度を85℃に保持して、以下の工程Aと工程Bを1サイクルとして、工程A→工程Bの順で50回繰り返した。
(工程A)HOガスを3000Paまで真空容器内に導入し、5秒間保持後、真空容器内を10Pa程度まで排気。
(工程B)Hf[N(CH(テトラキスジメチルアミノハフニウム)ガスを1000Paまで真空容器内に導入し、5秒間保持後、真空容器内を、10Pa程度まで排気。
その後、実施例1と同様に電子放出特性を調べた所、実施例1と同様に、放出電流の増加と効率の上昇が確認された。
また、電子放出素子表面の元素分析を行った所、電子放出素子表面全体からハフニウムが検出され、本工程によってハフニウム被膜の形成が確認できた。
(実施例3)
本実施例では、実施例1で用いたテトラキスジメチルアミノハフニウムを、Ti[N(CH(テトラキスジメチルアミノチタン)に変えて、電子放出素子の作製を行い、その特性評価を行った。
本実施例の電子放出素子の製造工程は、工程−eまでは実施例1と同一であり、工程−fを、基板1の温度を85℃に保持して、以下の工程Aと工程Bを1サイクルとして、工程A→工程Bの順で100回繰り返した。
(工程A)HOガスを1000Paまで真空容器内に導入し、10秒間保持後、真空容器内を10Pa程度まで排気。
(工程B)Ti[N(CH (テトラキスジメチルアミノチタン)ガスを1000Paまで真空容器内に導入し、10秒間保持後、真空容器内を10Pa程度まで排気。
このように作成した本実施例の電子放出素子の電子放出素子特性を調べたところ、素子電流Ifは被膜付設前後で変化はなかったが、放出電流Ieは増加していた。この結果、電子放出効率の上昇が確認された。
しかし実施例1で行ったハフニウムによる被膜付設に見られたような、より低い駆動電圧での放出電流の増加は見られなかった。また、V−I特性から推定した電子放出部の仕事関数の低下も実施例1の電子放出素子の仕事関数の低下よりも少なかった。
(実施例4)
本実施例では、実施例1で用いたテトラキスジメチルアミノハフニウムを、Zr[N(CH(テトラキスジメチルアミノジルコン)に変えて、電子放出素子の作製を行い、その特性評価を行った。
本実施例の電子放出素子の製造工程は、工程−eまでは実施例1と同一であり、工程−fを、基板1の温度を85℃に保持して、以下の工程Aと工程Bを1サイクルとして、工程A→工程Bの順で100回繰り返した。
(工程A)HOガスを1000Paまで真空容器内に導入し、10秒間保持後、真空容器内を10Pa程度まで排気。
(工程B)Zr[N(CH(テトラキスジメチルアミノジルコン)ガスを1000Paまで真空容器内に導入し、10秒間保持後、真空容器内を10Pa程度まで排気。
このように作成した本実施例の電子放出素子の電子放出素子特性を調べたところ、素子電流Ifは被膜付設前後で変動はほぼなかったが、放出電流Ieはほぼ2倍となり、その結果、電子放出効率が2倍に上昇した。
(実施例5)
本実施例では図5に示した画像表示装置を作製した。
まず、SiO層を形成したガラス基板1上に、オフセット印刷法によりPtペーストを印刷し、加熱焼成して、電極2,3からなるユニットを、Y方向に240個、X方向に720個形成した。また、スクリーン印刷法により、Agペーストを印刷し、加熱焼成することにより、Y方向配線9(240本)およびX方向配線10(720本)を形成した。尚、Y方向配線9とX方向配線10の交差部には、スクリーン印刷法により、絶縁性ペーストを印刷し、加熱焼成して絶縁層(不図示)を形成した。尚、各ユニットにおける電極2は、X方向配線のうちの1本に接続させ、電極3はY方向配線のうちの1本に接続させた。
次に、電極2,3間にインクジェット装置を用いて、パラジウム錯体溶液を付与し、350℃で30分間加熱して酸化パラジウムからなる導電性膜4を形成した。
以上のようにして、一対の電極2,3と電極2,3間に跨る導電性膜4と、Y方向配線9とX方向配線10とを備えた基板1を作成した。
そして、基板1表面に形成された全てのユニットが、基板1とフード状の蓋とによって形成された空間内に配置されるように、蓋を基板1表面にかぶせ、基板1とフード状の蓋とによって形成された空間内を1.33×10−1Pa程度に排気した。尚、この時、Y方向配線8とX方向配線10の端部は、取り出し電極として大気中に露出するように蓋を基板1に被せた。
そして、基板1とフード状の蓋とによって形成された空間内の圧力が2×10−3Paに到達するまで真空ポンプで排気した。
次に、2%の水素を混合した窒素ガスを基板1とフード状の蓋とによって形成された空間内に導入し、Y方向配線9とX方向配線10の端部を介して各ユニットの電極2,3間に電圧を印加し、各導電性膜4に、間隙5’を形成した。印加した電圧波形は、図3(a)に示した波形とし、本実施例では、パルス幅T1を0.1msec、パルス間隔T2を10msec、波高値を10Vとした。
続いて、基板1とフード状の蓋とによって形成された空間内を排気した後に「活性化処理」を行った。「活性化処理」は、前記のフォーミングと同様に、X方向配線10およびY方向配線8を通じてパルス電圧を電極2,3に繰り返し印加した。炭素含有ガスとしてトルニトリルを用い、フード状の蓋と基板1との間の空間内に導入し、1.3×10−4Paを維持した状態で「活性化処理」を行った。「活性化処理」で印加した電圧波形は、図4(a)のような波形とし、パルス幅T1を1msec、パルス間隔T2を10msec、波高値を16Vとした。
約60分後に素子電流がほぼ飽和に達した時点で「活性化処理」を終了した。
次に、以上の工程によって得られた電子放出素子を多数備える基板1と、蛍光体を備えるフェースプレートとを真空中で封着した。具体的には、まず、上記基板1に支持枠14を固定し、そして、蛍光体12およびメタルバック13を形成したフェースプレート11と共に、真空中で封着可能な封着装置に導入した。尚、支持枠14のフェースプレート11および基板1と接合すべき接合部に、インジウムを予め配置した。そして、上記封着装置中にセットしたフェースプレート11と基板1は、両者の間隔が充分開いた状態で、真空中にて、350℃でベーキングし、フェースプレート11と基板1からの脱ガスを行った。
次に、基板1の温度を180℃まで冷却した後に、この温度(180℃)を維持した状態で、封着装置中に、水(HOガス)とハフニウム含有ガスとを交互に導入して、各電子放出素子にハフニウム被膜を行った。
ハフニウム被膜に際しては、基板1の温度を180℃に保持して、以下の工程Aと工程Bを1サイクルとして、工程A→工程Bの順で50回繰り返した。
(工程A)HOガスを封着装置内(真空容器内)に1000Paまで導入し、10秒間保持後、封着装置内(真空容器内)を1Pa程度まで排気。
(工程B)Hf[N(CH(テトラキスジメチルアミノハフニウム)ガスを1000Paまで封着装置内(真空容器内)に導入し、10秒間保持後、封着装置内(真空容器内)を1Pa程度まで排気。
そして、メタルバック13上にバリウムゲッターを蒸着したフェースプレート11と、上記ハフニウム被膜処理を行った基板1との間隔を徐々に近づけて行き、予め支持枠14上に配置しておいたインジウムを用いてフェースプレート11とリアプレート7とを封着した。
以上の工程で、真空封止された画像表示装置(外囲器)131を完成した。
こうして得られた画像表示装置にドライバーを接続し、電子放出素子8の特性評価およびテストパターン表示を行ったところ、1つの電子放出素子8あたりの初期の電子放出効率が3%、初期の放出電流は1画素当たりに必要とする放出電流の2倍以上が得られた。そして、より低い電圧での電子放出素子の駆動が可能であった。
また、画像表示装置全面に高い輝度の表示画像が得られた。さらに、長期に渡って、ほぼ一定の電子放出効率を維持し続け、放出電流の絶対値の変化も少なく良好な画像表示装置を得ることができた。
本発明に係る電子放出素子の作製プロセスを説明するフロー図である。 本発明を適用することのできる電子放出素子の一例の基本的構成例を示す模式図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。 「フォーミング処理」に用いることのできる印加電圧波形の一例を示す図である。 「活性化処理」に用いることのできる印加電圧波形の一例を示す図である。 本発明を適用することのできる画像表示装置の一例を示す一部切欠斜視図である。 本発明を適用することのできる電子放出素子の作製工程の一例を示す模式図である。 本発明を適用することのできる他の電子放出素子の一例の模式図である。 本発明を適用することのできる他の電子放出素子の一例の模式図である。
符号の説明
1 基板
2,3 電極
4 導電性薄膜
5 間隙
6 炭素膜
7 金属または金属化合物の被膜

Claims (18)

  1. 金属をその表面に有する電子放出体を具備する電子放出素子の製造方法であって、
    電子放出体を用意する工程と、
    前記電子放出体を、酸素含有ガスと金属含有ガスとに交互に曝す工程と、
    を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  2. 前記金属含有ガスは、有機金属ガスであることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素子の製造方法。
  3. 前記酸素含有ガスが、OガスまたはHOガスであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子放出素子の製造方法。
  4. 前記電子放出体が炭素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 前記電子放出体がカーボンファイバーであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  6. 前記酸素含有ガスの分圧が、1×10−4Pa以上1×10Pa以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  7. 前記金属含有ガスの分圧が、1Pa以上1000Pa以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  8. 前記電子放出体は、炭素含有ガスを含む雰囲気中で、第1導電膜と第2導電膜との間に電圧を印加することによって形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  9. 第1導電膜と、該第1導電膜と離れて配置された第2導電膜と、前記第1導電膜および/または第2導電膜の表面に配置された金属膜と、を備える電子放出素子の製造方法であって、
    第1導電膜および第2導電膜を用意する工程と、
    前記第1導電膜および/または前記第2導電膜を、酸素含有ガスと金属含有ガスとに交互に曝す工程と、
    を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  10. 前記第1導電膜及び第2導電膜を用意する工程は、
    基体上に導電膜を形成する工程と、
    前記導電膜に電流を流すことによって前記導電膜に間隙を形成する工程と、
    炭素含有ガスを含む雰囲気中で、前記間隙が形成された前記導電膜に電流を流す工程と、
    を含むことを特徴とする請求項9に記載の電子放出素子の製造方法。
  11. 前記金属含有ガスは、有機金属ガスであることを特徴とする請求項9または10に記載の電子放出素子の製造方法。
  12. 前記酸素含有ガスが、OガスまたはHOガスであることを特徴とする請求項10または11に記載の電子放出素子の製造方法。
  13. 前記酸素含有ガスの分圧が、1×10−4Pa以上1×10Pa以下であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  14. 前記金属含有ガスの分圧が、1Pa以上1000Pa以下であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  15. 前記金属含有ガスは、ハフニウム、チタニウム、ジルコニウムの中から選択された金属を含有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電子放出素子の製造方法。
  16. 複数の電子放出素子を備える電子源の製造方法であって、前記複数の電子放出素子の各々が請求項1乃至15のいずれかに記載の製造方法によって製造されることを特徴とする電子源の製造方法。
  17. 電子源と発光体とを備える画像表示装置の製造方法であって、前記電子源が請求項14に記載の製造方法により製造されること特徴とする画像表示装置の製造方法。
  18. 受信した放送信号に含まれる映像情報、文字情報および音声情報の少なくとも1つを出力する受信器と、該受信器に接続された画像表示装置とを少なくとも備える情報表示再生装置であって、前記画像表示装置が請求項17に記載の製造方法により製造された画像表示装置であることを特徴とする情報表示再生装置。
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