JP2006001908A - ミツロウ配合貼付剤及びその製造法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 種々の素材からなる粘着剤成分自体に少量添加する簡便な構成又は操作のみにより、粘着力を低下させることなく、剥離力を低下させることにより、剥離する時の角質剥離や毛抜け等の物理的刺激が少ない貼付剤を得る。
【解決手段】 高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層を支持体に形成した貼付剤において、前記粘着剤に軟化剤としてミツロウを添加配合したもの。尚、ミツロウの添加量は、ミツロウを加えた粘着剤の重量に対して5重量%までは、粘着力は殆ど変化しないが、添加した量に応じて剥離力が劇的に低下する。また、22重量%までは粘着力も剥離力も殆ど変化しない。更に、25重量%までは粘着剤の層の性質を維持できるが、これを越えると粘着剤の層としての性質が維持できない。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えばプラスター剤、パッチ剤、医療用絆創膏等の皮膚に貼付する貼付剤に関するものである。
ミツロウはミツバチが巣を作るために分泌したロウ分であり、ハチの腹から出され、巣の原料となる。巣を熱し圧搾し、煮てロウをとる。ミツロウはエステルが主成分で、熱を加えると溶けるため、昔から結合剤に利用されてきた。精製されたミツロウは軟膏、硬膏などの製剤用基剤となる。また、これ自体にも、腫れを抑え、切り傷、火傷を治す効果があり、また保湿性にも優れている。
一方、プラスター剤、パッチ剤、医療用絆創膏等の皮膚に貼付する貼付剤の粘着剤としては、一般的に天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリアクリル酸等の基材と、テルペン樹脂等の粘着付与樹脂と、油脂等の軟化剤とが配合された粘着剤を用いている。しかしながら、このような基材を主体とする粘着剤の層を備えた貼付剤は、貼付時の粘着性が優れている反面、剥離時にはその強い粘着力のために皮膚の角質層を剥離し、体毛の毛抜けを招いていた。
そのような中で、ゴム系粘着剤の粘着性を損なうことなくゴム系粘着剤に透湿性を付与することにより皮膚への刺激を和らげた低刺激性の粘着剤組成物、透湿性医療用粘着テープおよびシートが提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−88093号公報
しかしながら、前述の提案は、水溶性高分子及び多価アルコールの脂肪酸エステルを含有させるものであり、粘着基材についても、特定の基材を必要としている。
本発明は、種々の素材からなる粘着剤成分自体に少量添加する簡便な構成又は操作のみにより、粘着力を低下させることなく、剥離力を低下させることにより、剥離する時の角質剥離や毛抜け等の物理的刺激が少ない貼付剤を得ることを目的とする。更に、粘着剤の混練に要する時間が短縮される貼付剤の製造法を得ることを目的とする。
本発明においては、良好な粘着力を維持しつつ、剥離する時の角質剥離や毛抜け等の物理的刺激を少なくするために剥離力を低下させる貼付剤の粘着剤を検討した。その結果、ミツロウを従来の粘着剤に添加・混練することにより達成できることを見出した。
従って、請求項1に記載された発明に係るミツロウ配合貼付剤は、高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層を支持体に形成した貼付剤において、
前記粘着剤に軟化剤としてミツロウを添加配合したことを特徴とするものである。
本発明の貼付剤では、皮膚に貼付するものであれば良く、単に絆創膏のように皮膚に貼着する能力があるものでも良く、その粘着剤の層中又はそれ以外の層中に有効成分として薬剤を添加しても良い。
本発明の貼付剤の粘着剤としては、高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含むものであればよい。この粘着剤を層として支持体表面に形成したものであればよい。具体的には、プラスター剤、パッチ剤、パップ剤、医療用絆創膏、美肌成分含有シート等の皮膚に貼付する貼付剤が挙げられる。
本発明の貼付剤において、ミツロウの添加量がミツロウを加えた粘着剤の重量に対して5重量%までは、粘着力は殆ど変化しないが、添加した量に応じて剥離力が劇的に低下する。これを越えて、ミツロウの添加量がミツロウを加えた粘着剤の重量に対して22重量%までは、粘着力も剥離力も殆ど変化しない。更に、これを越えて、ミツロウの添加量がミツロウを加えた粘着剤の重量に対して25重量%までは粘着剤の層の性質を維持できるが、これを越えると粘着力が悪くなり、貼付できなくなる等の粘着剤の層としての性質が維持できない。
従って、請求項2に記載された発明に係るミツロウ配合貼付剤は、請求項1に記載のミツロウを前記粘着剤に対して25重量%以下配合したことを特徴とするものである。
本発明の貼付剤において、粘着剤の層の基材としては、従来の粘着剤の基材がほぼそのまま使用できる。即ち、請求項3に記載された発明に係るミツロウ配合貼付剤は、請求項1又は2に記載の高分子重合体系基材が、アクリル系基材、ゴム系基材、シリコン系基材及びウレタン系基材よりなる群から選ばれたことを特徴とするものである。
より具体的には、アクリル系基材としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主体とする粘着剤が好ましく、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な官能性モノマー及び/又は多官能性モノマーとの共重合体であってもよい。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどが挙げられる。
前記官能性モノマーとしては、例えば、水酸基を有するモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、アミド基を有するモノマー、アミノ基を有するモノマー、窒素含有複素環を有するモノマーなどが挙げられ、その具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、アクリルアミド、エトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリル酸ジメチルアミノエチル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾールなどが挙げられる。
また、前記多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサメチレングリコール等のポリメチレングリコール類、 ポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコール類、グリセリンあるいはペンタエリスリトールなどと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、ゴム系基材としては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−オレフィン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。
これらは一般に、ロジン、水添ロジン、ロジンエステル、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、石油系樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂などの粘着付与剤が添加されて用いられる。
更に、シリコン系基材としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサンなどが挙げられる。また、ウレタン系基材としては、例えば、従来から経皮吸収貼付剤の粘着剤に用いられてきたウレタン系基材のいずれをも使用可能であり、特に限定されない。
これら基材に軟化剤(可塑剤)としてミツロウを添加・混練して粘着剤の層を構成する粘着剤を生成する。ミツロウは軟化剤の一種として考慮されて良く、軟化剤としてミツロウ単独を使用しても良く、他の軟化剤と組み合わせて添加しても良い。ミツロウは軟化剤として基材と混練される。
従って、請求項4に記載された発明に係るミツロウ配合貼付剤の製造法は、高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層が支持体表面に形成された貼付剤の製造法において、
高分子重合体系基材と軟化剤としてのミツロウとを混練しつつ粘着付与剤を添加することを特徴とするものである。
ミツロウ以外の軟化剤は、従来から用いられているものを使用することができる。例えば、流動パラフィン等の炭化水素類や;ミリスチン酸イソプロピル、モノラウリン酸グリセリン、セバシン酸ジエチル等の脂肪酸と1価又は多価アルコールとのエステルや;オレイン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸や;オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール等の高級アルコールや;ラノリン、オリーブ油、ヤシ油、ゴマ油等の天然物由来の油脂などが挙げられる。
この軟化剤の合計の含有量は、有効成分や前記基材の種類やミツロウの添加量によって適宜決定されるが、ミツロウを含めた軟化剤の添加量が少なくなると軟化効果が低下し、多くなると貼付性が低下するので、粘着剤の層中1〜30重量%が好ましい。
軟化剤としてミツロウを用いるため、本発明の貼付剤を剥離する時の角質の剥離や毛抜け等の物理的刺激が少ないという効果がある。更に、ミツロウが本来有している腫れを抑え、切り傷、火傷を治す効果や保湿性にも優れている効果も貼付剤に加わり、皮膚温度によって薬剤層が軟化し、皮膚への密着性が高まる。また、薬物の皮膚透過性が高まる。有効成分として薬剤が添加された場合には、薬剤が効率よく且つ持続的に薬剤層から放出される。更に、剥離時、角質の損傷を抑える。肌に潤いを与え、柔らかくする美肌効果もある。更に、混練物が柔らかくなり、混練に要する時間が短縮される等の効果を奏する。
本発明は以上説明した通り、本発明の貼付剤を剥離する時の角質の剥離や毛抜け等の物理的刺激が少ないという効果がある。また、ミツロウ自体の腫れを抑え、切り傷、火傷を治す効果や保湿性にも優れている効果も貼付剤に加わり、ミツロウが本来有している腫れを抑え、切り傷、火傷を治す効果や保湿性にも優れている効果を奏し、更に、混練物が柔らかくなり、混練に要する時間が短縮される等の効果を奏する。
本発明においては、高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層を支持体に形成した貼付剤において、
前記粘着剤に軟化剤としてミツロウを添加配合したものである。
本発明の貼付剤としては、基材のほかに、粘着付与剤と、軟化剤としてミツロウとを含み、必要に応じて安定剤、pH調節剤、充填剤などが添加される。
前記安定化剤は、薬物や他の成分の酸化・分解等を抑え、貼付剤の経時変化を防ぐために用いるものであり、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ソルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤、シクロデキストリン、エチレンジアミン四酢酸などが挙げられる。
前記充填剤は粘着剤の層に貼付性の調節及び薬剤の均一分散、保持のために用いられる。その具体例としては、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、乳糖、結晶セルロース、無水ケイ酸塩などが挙げられる。
本発明の貼付剤の製造法としては、粘着剤種類によって製法は異なるが、粘着剤の層はホットメルト法、溶液法、ニーダ混練法などの常法により製造することができる。例えば、アクリル系粘着剤の場合には、重合して得られた粘着剤溶液に、薬剤及び必要な添加剤と、酢酸エチル、エタノール等の適当な溶媒を加え、均一になるまで攪拌混合する。この溶液を剥離紙上に塗布し、乾燥後、支持体を熱ラミネートして経皮吸収貼付剤を調製する。
前記剥離紙は、粘着剤の層を保護する目的で使用されるものであり、通常、プラスチックフィルム、紙等の単層もしくは積層体の表面に離型処理を施したものが使用される。
前記プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどが挙げられる。上記紙としては、例えば、ポバール等の樹脂を含浸されたものが挙げられる。
本発明の貼付剤では、皮膚に貼付するものであれば良く、単に絆創膏のように皮膚に貼着する能力があるものでも良く、その粘着剤の層中又はそれ以外の層中に有効成分として薬剤を添加しても良い。有効成分として添加される薬剤としては、経皮的に生体膜を透過しうるものであれば、特に限定されず、具体的には次のものが挙げられる。
アセトアミノフェノン、フェナセチン、フェルビナク、メフェナム酸、ジクロフェナックナトリウム、フルフェナム酸、アスピリン、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、アミノピリン、アルクロフェナック、イブプロフェン、ナプロキセン、フルルピプロフェン、ケトプロフェン、アンフェナックナトリウム、メピリゾール、インドメタシン、ペンタゾシン、ピロキシカム等の解熱鎮痛消炎剤;
ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、プレドニゾロン等のステロイド系抗炎症剤;
塩酸ジルチアゼム、四硝酸ペンタエリスリトール、硝酸イソソルビド、トラジピル、ニコランジル、ニトログリセリン、乳酸プレニラミン、モルシドミン、亜硝酸アミル、塩酸トラゾリン、ニフェジピン等の血管拡張剤;
塩酸プロカインアミド、塩酸リドカイン、塩酸プロプラノロール、塩酸アルプレノロール、アテノロール、ナドロール、酒石酸メトプロロール、アジマリン、ジソピラミド、塩酸メキシレチン等の不整脈用剤;塩酸エカラジン、インダパミド、塩酸クロニジン、塩酸ブニトロロール、塩酸ラベタロール、カプトプリル、酢酸グアナベンズ、メブタメート、硫酸ベタニジン等の血圧降下剤;
クエン酸カルベタペンタン、クロペラスチン、タンニン酸オキセラジン、塩酸クロプチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸ノスカピン、塩酸エフェドリン、塩酸イソプロテレノール、塩酸クロルプレナリン、塩酸メトキシフェナミン、塩酸プロカテロール、塩酸ツロプテロール、塩酸クレンプテロール、フマル酸ケトチフェン等の鎮咳去痰剤;
シクロフォスファミド、フルオロウラシル、デガフール、マイトマイシンC、塩酸プロカルバジン、ドキシフルリジン、ラニムスチン等の抗悪性腫瘍剤;
アミノ安息香酸エチル、塩酸テトラカイン、塩酸ブロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸オキシブプロカイン、塩酸プロピトカイン等の局所麻酔剤;
プロピルチオウラシル、チアマゾール、酢酸メテロノン、エストラジオール、エストリオール、プロゲステロン等のホルモン剤;
塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、プロメタジン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェニルピラリンの等の抗ヒスタミン剤;
その他、血液凝固阻止剤;鎮痙剤;全身麻酔剤;催眠・鎮痛剤;抗癲癇剤;興奮剤・覚醒剤;鎮暈剤;精神神経用剤;骨格筋弛緩剤;自律神経用剤;抗パーキンソン剤;血管収縮剤;呼吸促進剤;消化性潰瘍治療剤;利胆剤;泌尿生殖器及び肛門用剤;寄生性皮膚疾患用剤;皮膚軟化剤;ビタミン剤等が挙げられる。
上記薬剤の添加量は、薬剤の種類、経皮吸収貼付剤の使用目的により異なるが、通常、粘着剤組成物中0.01〜30重量%が好ましい。薬剤の添加量は、上記範囲内で粘着剤の組成により適宜決められるが、飽和溶解度に可能な限り近い濃度で粘着剤中に溶解させ、結晶析出が起こらないようにすることにより、高い放出性が得られる。
実施例1.貼付剤の製造
表1に示す組成の実施例1〜3の貼付剤を製造した。また、比較例として、表1に示す比較例1の貼付剤を製造した。
具体的には、表1に示す粘着剤組成物(天然ゴムラテックス、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン、ポリブテン、エステルガム、生ゴム、ポリイソブチレン、酸化チタン、炭酸カルシウム、テルペン樹脂、流動パラフィン、及びミツロウ)をニーダ混練した後、有効成分としての薬剤(インドメタシン、L−メントール)及び安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン)を融解し均一に撹拌混合した。この混練物を均一に塗布した布を、プラスチックフィルムと貼り合わせ、所定の大きさに裁断して貼付剤を製造した。
尚、均一な混練物を得るための混練時間は、実施例1〜3では1時間、比較例1では1.5時間であった。即ち、実施例1では、比較例1と比較して、混練物が柔らかくなり、混練に要する時間が短縮されることが検証された。これは、混練時に混練物の温度が50〜70℃に発熱するために、ミツロウが配合されている実施例のものは良好に混練されたものと思われた。
Figure 2006001908
実施例2.粘着力試験及び剥離力試験
実施例1で得られた貼付剤の粘着力試験、及び、剥離力試験を検証した。具体的な試験方法は次の通りである。試験結果を次の表2に示す。
粘着力試験:傾斜ボールタック試験法(JIS Z-0237)にて止まったボールNo.を記録した(n=5、角度は30°)
剥離力試験:ベークライト板にサンプル片を貼付し、レオメーターを使用し180°剥離力を測定(n=5)
Figure 2006001908
表2に示す通り、ミツロウの添加量がミツロウを加えた粘着剤の重量に対して5.31重量%〜21.4重量%までは、粘着力は比較例とほとんど変わらないのに対して、剥離力は比較例に比べて大幅に低減された。従って、本実施例の貼付剤は剥離する時の角質の剥離や毛抜け等の物理的刺激が少ないものであることが得られた。
次に、実施例2と比較例1との各々を12名の被験者に貼付して、6時間貼付後に、これらを剥離して、各々の皮膚への密着性と剥離性とを比較して貰った。各被験者について各々の貼付剤について該当するものに1ポイントずつ付けて貰い、それを集計した。結果を次の表3に示す。
Figure 2006001908
表3に示す通り、実施例の貼付剤は、比較例の貼付剤と変わらない密着性を備えるが、剥離に際しては、痛みも殆どなく良好であった。また、剥離後の皮膚の状態は殆ど異常がなく、皮膚への残膏は比較例に比べて圧倒的に良好であった。
また、本実施例の貼付剤では、ミツロウが本来有している腫れを抑え、切り傷、火傷を治す効果や保湿性にも優れている効果も貼付剤に加わり、皮膚温度によって薬剤層が軟化し、皮膚への密着性が高まる。また、薬物の皮膚透過性が高まる。有効成分として薬剤が添加された場合には、薬剤が効率よく且つ持続的に薬剤層から放出される。更に、剥離時、角質の損傷を抑える。肌に潤いを与え、柔らかくする美肌効果もある。

Claims (4)

  1. 高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層を支持体に形成した貼付剤において、
    前記粘着剤に軟化剤としてミツロウを添加配合したことを特徴とするミツロウ配合貼付剤。
  2. 前記ミツロウを前記粘着剤に対して25重量%以下配合したことを特徴とする請求項1に記載のミツロウ配合貼付剤。
  3. 前記高分子重合体系基材が、アクリル系基材、ゴム系基材、シリコン系基材及びウレタン系基材よりなる群から選ばれたことを特徴とする請求項1又は2に記載のミツロウ配合貼付剤。
  4. 高分子重合体系基材と、軟化剤と、粘着付与剤とを含む粘着剤の層が支持体表面に形成された貼付剤の製造法において、
    高分子重合体系基材と軟化剤としてのミツロウとを混練しつつ粘着付与剤を添加することを特徴とする貼付剤の製造法。
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