JP2005529246A - 加工した繊維および編織布表面構造 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)マイクロカプセル封入された活性成分、および
(b)結合剤、
の混合物で仕上げされていることを特徴とする特別な繊維および編織布に関する。
活性成分の選択は、基本的に限定的でなく、皮膚に与えるべき特定の作用だけに依存する。好ましい活性成分は、加湿特性を有し、蜂巣炎を防止し、そして/または自己褐変性である。代表例は、トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、カロテン、カフェイン、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸およびその断片化生成物、β-グルカン、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プソイドセラミド、キトサン、ジヒドロキシアセトン、メントール、スクアラン、精油(例えばホホバ油)、植物性タンパク質およびその加水分解生成物、植物エキス、例えば、プルーナスエキス、バンバラナッツエキス、およびビタミン複合体である。特に、
・スクアラン、
・キトサン、
・メントール、
・レチノール(ビタミンA)、
・カフェイン、
・植物性タンパク質およびその加水分解生成物、
・カロテン、および
・ホホバ油、
を使用するのが好ましいが、その理由は、それらが
・ヒドロリピッド層の平衡に寄与し、
・水分損失、従ってシワを予防し、
・皮膚を生き生きさせ、疲労の兆候を防止し、
・皮膚に柔軟な弾力のある感触を与え、
・皮膚のかわき、栄養分の補給および循環を向上させ、
・酸化ストレス、環境毒素、皮膚の老化およびフリーラジカルに対して作用し、
・水分および日光によって生じる脂肪の損失を補い、
・紫外線フィルターの耐水性を向上させ、
・均質な褐変を確実にし、そして最後に、
・抗微生物特性を示す、
からである。
「マイクロカプセル」とは、少なくとも1つの連続膜で囲まれた少なくとも1個の固体または液体コアを含有する直径約0.0001〜約5mmの球形凝集体であると当業者には理解される。より正確には、それらは皮膜形成ポリマーで被覆された微細分散液体または固体相であり、その製造において、ポリマーを、乳化およびコアセルベーションまたは界面重合の後に、マイクロカプセル封入される物質上に堆積させる。他の方法において、液体活性物質をマトリックス(マイクロスポンジ)に吸収させ、それを、微粒子として、皮膜形成ポリマーでさらに被覆してよい。ナノカプセルとしても知られる顕微鏡的に小さいカプセルを、粉末と同じ方法で乾燥させることができる。単一コアのマイクロカプセルの他に、連続膜物質に分散させた2個またはそれ以上のコアを含有する多コア凝集体(微小球としても知られる)も存在する。それに加えて、単一コアまたは多コアのマイクロカプセルを、さらに第2、第3などの膜で囲んでもよい。膜は、天然、半合成または合成の物質からなっていてよい。天然の膜物質は、例えば、アラビアゴム、寒天、アガロース、マルトデキストリン、アルギン酸およびその塩、例えばアルギン酸ナトリウムまたはカルシウム、脂肪および脂肪酸、セチルアルコール、コラーゲン、キトサン、レシチン、ゼラチン、アルブミン、シェラック、多糖類、例えばデンプンまたはデキストラン、ポリペプチド、タンパク質水解物、ショ糖およびワックスである。半合成の膜物質は、特に化学的に改質されたセルロース、特にセルロースエステルおよびエーテル、例えば、セルロースアセテート、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース、およびデンプン誘導体、特にデンプンエーテルおよびエステルである。合成の膜物質の例は、ポリマー、例えば、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドンである。
(a1)ゲル形成剤、キトサンおよび活性成分からマトリックスを調製し;
(a2)任意に、マトリックスを油相に分散させ;そして
(a3)任意に分散させたマトリックスを、アニオンポリマーの水溶液で処理し、工程中に油相を任意に除去する;または
(b1)ゲル形成剤、アニオンポリマーおよび活性成分からマトリックスを調製し;
(b2)任意に、マトリックスを油相に分散させ;そして
(b3)任意に分散させたマトリックスを、キトサン水溶液で処理し、工程中に油相を任意に除去する;または
(c1)水性活性成分調製物を乳化剤の存在下に油成分で処理して、o/w型エマルジョンを形成させ;
(c2)このようにして得たエマルジョンを、アニオンポリマーの水溶液で処理し;
(c3)このようにして得たマトリックスを、キトサン水溶液に接触させ;そして
(c4)このようにして得たカプセル封入生成物を水性相から取り出す。
本発明の目的に好ましいゲル形成剤は、40℃より高い温度において、水溶液中にゲルを形成しうる物質である。そのようなゲル形成剤の代表例は、ヘテロ多糖類およびタンパク質である。好ましい熱ゲル化ヘテロ多糖類は、紅藻から得られる寒天の形態で存在しうるアガロースである(30重量%までの非ゲル形成アガロペクチンと共に存在していてもよい)。アガロースの主要成分は、交互β-1,3-およびβ-1,4-グリコシド結合を有するD-ガラクトースおよび3,6-無水-L-ガラクトースの直鎖型多糖である。ヘテロ多糖類は、好ましくは110,000〜160,000の分子量を有し、無臭かつ無味である。好適な代替物質は、ペクチン、キサンタン(キサンタンゴムを包含する)、およびそれらの混合物である。他の好ましい種類は、1重量%水溶液において、80℃未満で溶融せず40℃より高い温度で再固化する物質である。熱ゲル化タンパク質の群からの例は、種々のゼラチンである。
キトサンは、親水コロイドの群に属するバイオポリマーである。化学的に、これらは、分子量が異なる部分的に脱アセチル化されたキチンであり、該キチンは下記の理想化したモノマー単位を含有する:
膜を形成する前に、マトリックスを油相に任意に分散させてよい。この目的に好適な油の例は、下記のものである:6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を含有する脂肪アルコールに基づくゲルベアルコール、直鎖C6-22脂肪酸と直鎖C6-22脂肪アルコールとのエステル、分岐鎖C6-13カルボン酸と直鎖C6-22脂肪アルコールとのエステル、例えば、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシルおよびエルカ酸エルシル。下記の油も好適である:直鎖C6-22脂肪酸と分岐鎖アルコール(特に2-エチルヘキサノール)とのエステル;ヒドロキシカルボン酸と直鎖または分岐鎖C6-22脂肪アルコールとのエステル(特にリンゴ酸ジオクチル);直鎖および/または分岐鎖脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、二量体ジオールまたは三量体トリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル;C6-10脂肪酸に基づくトリグリセリド;C6-18脂肪酸に基づく液体モノ/ジ/トリグリセリド混合物;C6-22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸(特に安息香酸)とのエステル;C2-12ジカルボン酸と、1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルコール、または2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのエステル;植物油;分岐鎖第一級アルコール;置換シクロヘキサン;直鎖および分岐鎖C6-22脂肪アルコールカーボネート;ゲルベカーボネート;安息香酸と直鎖および/または分岐鎖C6-22アルコールとのエステル[例えばFinsolv(登録商標)TN];アルキル基あたりに6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の対称または非対称のジアルキルエーテル;エポキシ化脂肪酸エステルのポリオールによる開環生成物;シリコーン油;および/または脂肪族またはナフテン系炭化水素(例えば、スクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサン)。
アニオンポリマーの機能は、キトサンで膜を形成することである。好ましいアニオンポリマーは、アルギン酸の塩である。アルギン酸は、カルボキシルを含有する多糖と、下記の理想化したモノマー単位との混合物である:
好適な乳化剤は、例えば、下記の群の少なくとも1つからのノニオン界面活性剤である:
・直鎖C8-22脂肪アルコール、C12-22脂肪酸、およびアルキル基に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノール、およびアルキル基に8〜22個の炭素原子を有するアルキルアミンへの、2〜30モルエチレンオキシドおよび/または0〜5モルプロピレンオキシドの付加生成物;
・アルキル基に8〜22個の炭素原子を有するアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、およびそれらのエトキシル化類似体;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油への1〜15モルエチレンオキシドの付加生成物;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油への15〜60モルエチレンオキシドの付加生成物;
・グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を有する不飽和直鎖または飽和分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、それらと1〜30モルエチレンオキシドとの付加生成物;
・ポリグリセロール(平均自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5,000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えばセルロース)と、12〜22個の炭素原子を有する飽和および/または不飽和の直鎖または分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を有するヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、それらと1〜30モルのエチレンオキシドとの付加生成物;
・ペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル、および/または、6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール(好ましくはグリセロールまたはポリグリセロール)の混合エステル;
・モノ、ジおよびトリアルキルホスフェートおよびモノ、ジおよび/またはトリ-PEG-アルキルホスフェートならびにそれらの塩;
・羊毛蝋アルコール;
・ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体;
・ブロックコポリマー、例えばポリエチレングリコール-30 ジポリヒドロキシステアレート;
・ポリマー乳化剤、例えば、GoodrichからのPemulen型(TR-1、TR-2);
・ポリアルキレングリコール;および
・グリセロールカーボネート。
脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールまたはヒマシ油へのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物は、既知の市販製品である。それらは同族体混合物であって、該混合物の平均アルコキシル化度は、付加反応が行われる際のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと基質との量比に対応する。エチレンオキシドとグリセロールとの付加生成物のC12/18脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、化粧品配合物用の脂質層増強剤として既知である。
アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、それらの製造およびそれらの使用は、先行技術から既知である。それらは、特に、グルコースまたはオリゴ糖と、8〜18個の炭素原子を有する第一級アルコールとの反応によって製造される。グルコシド単位に関しては、環状糖単位がグリコシド結合によって脂肪アルコールに結合しているモノグリコシド、および好ましくは約8までのオリゴマー化度を有するオリゴマーグリコシドの両方が好適である。オリゴマー化度は、統計学的平均値であり、そのような工業生成物に一般的な同族体分布はこれに基づいている。
好適な部分グリセリドの代表例は、下記のものである:ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、および製造工程からの少量のトリグリセリドをなお含有している場合があるそれらの工業混合物。上記の部分グリセリドへの、1〜30モル、好ましくは5〜10モルエチレンオキシドの付加生成物も好適である。
好適なソルビタンエステルは、下記のものである:ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレート、ソルビタンセスキリシノレート、ソルビタンジリシノレート、ソルビタントリリシノレート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタルタレート、ソルビタンセスキタルタレート、ソルビタンジタルタレート、ソルビタントリタルタレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエート、およびそれらの工業混合物。上記のソルビタンエステルへの、1〜30モル、好ましくは5〜10モルエチレンオキシドの付加生成物も好適である。
好適なポリグリセロールエステルの代表例は、下記のものである:ポリグリセリル-2 ジポリヒドロキシステアレート[Dehymuls(登録商標) PGPH]、ポリグリセリン-3 ジイソステアレート[Lameform(登録商標) TGI]、ポリグリセリル-4 イソステアレート[Isolan(登録商標) GI 34]、ポリグリセリル-3 オレエート、ジイソステアロイル ポリグリセリル-3 ジイソステアレート[Isolan(登録商標) PDI]、ポリグリセリル-3 メチルグルコース ジステアレート[Tego Care(登録商標) 450]、ポリグリセリル-3 蜜蝋[Cera Bellina(登録商標)]、ポリグリセリル-4 カプレート(ポリグリセロールカプレートT2010/90)、ポリグリセリル-3 セチルエーテル[Chimexane(登録商標) NL]、ポリグリセリル-3 ジステアレート[Cremophor(登録商標) GS 32]およびポリグリセリル ポリリシノレエート[Admul(登録商標) WOL 1403]、ポリグリセリル ジメレート イソステアレートおよびこれらの混合物。他の好適なポリエステルの例は、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールと、ラウリン酸、ココ脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとのモノ、ジおよびトリエステルである(これらは1〜30モルエチレンオキシドと任意に反応していてよい)。
代表的なアニオン乳化剤は、下記のものである:12〜22個の炭素原子を有する脂肪族脂肪酸、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸、および12〜22個の炭素原子を有するジカルボン酸、例えばアゼライン酸またはセバシン酸。
他の好適な乳化剤は、双性イオン界面活性剤である。双性イオン界面活性剤は、少なくとも1個の第四アンモニウム基および少なくとも1個のカルボキシレートおよび1個のスルホネート基を分子中に有する界面活性化合物である。特に好適な双性イオン界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えば、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、および2-アルキル-3-カルボキシメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン(これらは、アルキルまたはアシル基に8〜18個の炭素原子を有する)、およびココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルペタインのCTFA名で知られる脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。両性界面活性剤も好適な乳化剤である。両性界面活性剤は、C8/18アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個の遊離アミノ基および少なくとも1個の-COOHまたは-SO3H基を分子中に有し、分子内塩を形成しうる界面活性化合物である。好適な両性活性剤の例は、N-アルキルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸(これらは、アルキル基に8〜18個の炭素原子を含有する)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18アシルサルコシンである。最後に、他の好適な乳化剤はカチオン界面活性剤であり、エステルクアット(esterquat)型のカチオン界面活性剤(好ましくはメチルで四級化したジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩)が特に好ましい。
マイクロカプセルを製造するために、通常は、ゲル形成剤、好ましくは寒天の1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%水溶液を調製し、還流下に加熱する。キトサン0.1〜2重量%、好ましくは0.25〜0.5重量%、および活性物質0.1〜25重量%、好ましくは0.25〜10重量%を含有する第2の水溶液を、沸騰温度、好ましくは80〜100℃において添加する(この混合物をマトリックスと呼ぶ)。従って、マイクロカプセルへの活性物質の装填も、カプセルの重量に基づいて0.1〜25重量%である。所望であれば、水不溶性成分、例えば無機顔料を、この段階で添加して、通常は水性または水性/アルコール分散液の形態において粘度を調節することができる。それに加えて、活性成分を乳化させるかまたは分散させるために、乳化剤および/または可溶化剤をマトリックスに添加することも有効である。ゲル形成剤、キトサンおよび活性成分からのマトリックスの調製後に、マトリックスを強力剪断によって油相に任意に極微細分散させて、次のカプセル封入工程において小さい粒子を形成させることもできる。これに関して、マトリックスを40〜60℃の温度に加熱し、一方、油相を10〜20℃に冷却するのが特に有利であることがわかった。実際のカプセル封入、即ちマトリックス中のキトサンをアニオンポリマーに接触させることによる膜の形成を、最後の必須の段階で行う。このために、油相に任意に分散させたマトリックスを、約1〜50重量%、好ましくは10〜15重量%のアニオンポリマー水溶液で洗浄し、必要であれば、その際にまたは後に油相を除去するのが好ましい。得られた水性調製物は、通常、1〜10重量%のマイクロカプセル含有量を有する。いくつかの場合において、ポリマー溶液が、他の成分、例えば乳化剤または防腐剤を含有することが好都合なこともある。濾過した後に、好ましくは約1mmの平均直径を有するマイクロカプセルを得る。カプセルを篩にかけて、均一サイズ分布を確実にするのが好ましい。このようにして得たマイクロカプセルは、製造に関連した限度内のあらゆる形を有しうるが、実質的に球形であるのが好ましい。別法によれば、アニオンポリマーをマトリックスの製造に使用してもよく、キトサンを使用してカプセル封入を行ってもよい。
本発明に従って使用するのに好適な結合剤は、下記からなる群から選択することができる:
(b1)高分子メラミン化合物;
(b2)高分子グリオキサール化合物;
(b3)高分子シリコーン化合物;
(b4)エピクロロヒドリン架橋ポリアミドアミン;
(b5)ポリ(メタ)アクリレート;
(b6)ポリアルキレングリコール;および
(b7)高分子フルオロカーボン。
メラミン(同義語:2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジン)は、通常は、ジシアノジアミンの三量化によって、または下記の式で示される二酸化炭素およびアンモニアの除去による尿素の環化によって製造される:
グリオキサール(同義語:オキサアルデヒド、エタンジアール)は、銀触媒の存在下での空気によるエチレングリコールの蒸気相酸化において生成する。本発明におけるグリオキサールとは、グリオキサールの自己縮合生成物(「ポリグリオキサール」)であると理解される。
好適なシリコーン化合物は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、およびアミノ-、脂肪酸-、アルコール-、ポリエーテル-、エポキシ、弗素-、グリコシド-および/またはアルキル-改質シリコーン化合物であり、それらは室温で液体および樹脂状の両方であってよい。他の好適なシリコーン化合物は、平均鎖長200〜300のジメチルシロキサン単位を有するジメチコーンと水素化シリケートとの混合物であるシメチコーンである。
「フィブラボーン」または「湿潤紙力増強用樹脂」としても知られるエピクロロヒドリン架橋ポリアミドアミンは、編織布および製紙工業において周知である。これらは、下記の2つの方法の1つによって製造するのが好ましい:
i)ポリアミノアミドを、(a)先ず、四級化に利用できる窒素に基づいて5〜30モル%の量の四級化剤と反応させ、(b)次に、得られた四級化ポリアミノアミドを、非四級化窒素の含有量に対応するモル量のエピクロロヒドリンで架橋するか、または
ii)ポリアミノアミドを、(a)先ず、架橋に利用できる窒素に基づいて5〜40モル%の量のエピクロロヒドリンと10〜35℃で反応させ、(b)中間生成物をpH8〜11に調節し、全モル比が架橋に利用できる窒素に基づいて90〜125モル%になるように、より多くのエピクロロヒドリンを用いて20〜45℃で架橋する。
ポリ(メタ)アクリレートは、アクリル酸、メタクリル酸、および任意にそれらのエステル(特に低級アルコール、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、異性体ブタノール、シクロヘキサノールなどとのエステル)の単独重合および共重合生成物であると理解され、それらは既知の方法、例えば紫外線中でのラジカル重合によって得られる。ポリマーの平均分子量は、一般に100〜10,000、好ましくは200〜5,000、特に400〜2,000ダルトンである。
ポリアルキレングリコールは、エチレン、プロピレンおよび任意にブチレンオキシドの単独重合および共重合生成物である。アルキレンオキシドの縮合は、アルカリ触媒の存在下に既知の方法で行うことができるが、酸触媒が好ましい。例えばエチレンおよびプロピレンオキシドの混合物を使用する場合、ポリマーはブロックまたはランダム分布を有することができる。ポリマーの平均分子量は、一般に100〜10,000、好ましくは200〜5,000、特に400〜2,000ダルトンである。
マイクロカプセルと結合剤の重量部による比は90:10〜10:90であってよく、好ましくは75:25〜25:75、特に60:40〜40:60である。異なる形態の付着を、製造方法およびマイクロカプセルと結合剤の比によって達成することができる。より少ない量の結合剤を使用した場合(例えば、マイクロカプセルと結合剤の重量比が>50:50)、マイクロカプセルが結合剤の単一層中のフィブリルに付着するので、着用の際に膜と皮膚表面とが直接的に接触する。この付着形態(「キャリヤー(carrier)型」)の場合、活性成分が機械的摩擦によって極めて速く放出されることが明らかである。その反対に、より多い量の結合剤を使用した場合(例えば、マイクロカプセルと結合剤の重量比が<50:50)、通常それは、マイクロカプセルを繊維に結合させるだけでなく、それらを覆うかまたはそれらに被覆を与えるのにも充分である(「イグルー(igloo)型」)。このように仕上げた繊維のマイクロカプセルは、着用中に皮膚表面と直接接触しないので、それらはより少ない量で放出されるが、より長い時間にわたって活性である(図1および図2を参照)。調製物は、固体含有量5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、特に15〜30重量%を有する水性分散液の形態で一般に市販される。
マイクロカプセル封入活性成分および結合剤の調製物は、繊維およびあらゆる種類の編織布(即ち最終製品および半完成製品の両方)を、製造工程中または製造工程後に仕上げして、皮膚への着用快適性を向上させるために使用される。繊維または編織布を構成する材料の選択は、ほとんど限定されない。好適な材料は、あらゆる一般的な天然および合成の材料およびそれらのブレンド、特に、綿、ポリアミド、ポリエステル、ビスコース、ポリアミド/ライクラ、綿/ライクラ、および綿/ポリエステルである。編織布の選択も同様に限定されないが、皮膚に直接接触する製品、特に、下着、水着、寝巻き、ストッキングおよびパンティーストッキングを仕上げするのが合理的である。
本発明は、繊維および編織布を仕上げるための第1の方法であって、基材を、マイクロカプセル封入活性成分および結合剤を含有する水性調製物で含浸させることを含んでなる方法に関する。含浸は、例えば、市販の洗濯機において繊維または編織布を本発明の調製物で処理するか、または浸漬浴を使用して調製物を適用することによって行うことができる。
(a)マイクロカプセル封入された活性成分、および
(b)結合剤、
を含有する混合物の使用に関する。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、スクアラン(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、60℃に加熱し、0.5重量%のアルギン酸ナトリウム溶液に滴下した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル8重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と40:60の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、トコフェロール(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、50℃に加熱し、事前に15℃に冷却しておいた2.5倍容量のパラフィン油に、激しく撹拌しながら分散させた。次に、分散液を、ラウリル硫酸ナトリウム1重量%およびアルギン酸ナトリウム0.5重量%を含有する水溶液、次に0.5重量%Phenonip水溶液で洗浄し、油相をこの工程において除去した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル8重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリメタクリレート(M=8,000)と50:50の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、カフェイン(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、60℃に加熱し、ナトリウムラウレススルフェート(Sodium Laureth Sulfate)の15重量%溶液に滴下した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル9重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、メラミン/ホルムアルデヒド縮合物(M=8,000)と50:50の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、メントール(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、60℃に加熱し、15重量%のピロ燐酸ナトリウム溶液に滴下した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル8重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と70:30の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、β-カロテン(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、50℃に加熱し、事前に15℃に冷却しておいた2.5倍容量のパラフィン油に、激しく撹拌しながら分散させた。次に、分散液を、15重量%ピロ燐酸ナトリウム溶液、次に0.5重量%Phenonip水溶液で繰り返し洗浄し、油相をこの工程において除去した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル10重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と70:30の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、ゼラチン(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、大豆タンパク質(5g)およびPhenonip(登録商標)(0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、60℃に加熱し、Hydagen(登録商標)SCD(スクシニル化キトサン、Cognis)の0.5重量%溶液に滴下した。篩にかけた後に、平均直径1mmのマイクロカプセル8重量%を含有する水性調製物を得た。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と70:30の重量比で混合した。
撹拌機および還流冷却器を取り付けた500mlの3口フラスコにおいて、寒天(3g)を水(200ml)に沸騰温度で溶解させた。先ず、グリセロール(10g)およびタルカム(2g)の水中(100gに達する量)均質分散液、次に、キトサン[Hydagen(登録商標)DCMF、グリコール酸中1重量%、Cognis, Duesseldorf/FRG](25g)、ホホバ油(5g)、Phenonip(登録商標)(フェノキシエタノールおよびパラベンを含有する防腐剤混合物)(0.5g)およびポリソルベート-20[Tween(登録商標)20、ICI](0.5g)の水中(100gに達する量)調製物を、激しく撹拌しながら約30分間で該混合物に添加した。得られたマトリックスを濾過し、60℃に加熱し、0.5重量%のアルギン酸ナトリウム溶液に滴下した。次に、同じ直径のマイクロカプセルを得るために調製物を篩にかけた。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と70:30の重量比で混合した。
撹拌装置において、防腐剤[Phenonip(登録商標)](0.5g)を、2重量%のカルボキシメチルセルロース水性調製物(50g)に溶解し、混合物をpH3.5に調節した。次に、トコフェロール(1g)およびソルビタンモノステアレート+20EO[Eumulgin(登録商標)SMS 20、Cognis Deutschland GmbH](0.5g)からなる混合物を、激しく撹拌しながら添加した。次に、グリコール酸中の1重量%キトサン溶液[Hydagen(登録商標)CMF、Cognis Deutschland GmbH]を、撹拌を続けながら、0.075重量%(調製物に基づく)のキトサン濃度になる量で添加した。次に、トリエタノールアミンの添加によってpHを5.5に上げ、形成されたマイクロカプセルをデカンテーションした。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と40:60の重量比で混合した。
撹拌装置において、防腐剤[Phenonip(登録商標)](0.5g)を、ポリアクリル酸[Pemulen(登録商標)TR-2]の2重量%水性調製物(50g)に溶解し、pH3にした。次に、メタノール(1g)およびソルビタンモノラウレート+15EO[Eumulgin(登録商標)SML 15、Cognis Deutschland GmbH](0.5g)からなる混合物を、激しく撹拌しながら添加した。次に、グリコール酸中の1重量%キトサン溶液[Hydagen(登録商標)CMF、Cognis Deutschland GmbH]を、撹拌を続けながら、0.01重量%(調製物に基づく)のキトサン濃度になる量で添加した。次に、トリエタノールアミンの添加によってpHを5.5に上げ、形成されたマイクロカプセルをデカンテーションした。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と40:60の重量比で混合した。
撹拌装置において、防腐剤[Phenonip(登録商標)](0.5g)を、ポリアクリル酸[Pemulen(登録商標)TR-2]の2重量%水性調製物(50g)に溶解し、pH3にした。次に、カフェイン(1g)およびココグルコシド[Plantacare(登録商標)APG 1200、Cognis Deutschland GmbH](0.5g)からなる混合物を、激しく撹拌しながら添加した。グリコール酸中の1重量%キトサン溶液[Hydagen(登録商標)CMF、Cognis Deutschland GmbH]を、撹拌を続けながら、0.01重量%(調製物に基づく)のキトサン濃度になる量で添加した。次に、トリエタノールアミンの添加によってpHを5.5に上げ、形成されたマイクロカプセルをデカンテーションした。最後に、マイクロカプセル(それらの固体含有量に基づく)を、ポリエチレングリコール(M=5,000)と40:60の重量比で混合した。
市販のパンティーストッキングを、圧力適用によって製造例H8のマイクロカプセル調製物で仕上げをし、30人のボランティアによって8〜48時間にわたって試験した。残留活性成分含有量を8時間間隔で測定した。比較のために、結合剤を添加していない同じマイクロカプセルで仕上げをしたパンティーストッキングを使用して同じ試験を行った。結果を表1に挙げ、それぞれの平均値を示す。
市販のパンティーストッキングを、圧力適用によって製造例H8のマイクロカプセル調製物で仕上げをし、(a)洗濯機(30分間、20℃、1g/L軽質洗剤)および(b)手(15分間、20℃、1g/L軽質洗剤)によって、30回洗濯した。各洗濯サイクル後の残留活性成分含有量を測定した。比較のために、結合剤を添加していない同じマイクロカプセルで仕上げをしたパンティーストッキングを使用して同じ試験を行った。結果を表2に示す。
Claims (13)
- (a)マイクロカプセル封入された活性成分、および
(b)結合剤、
の混合物で仕上げされていることを特徴とする繊維および編織布。 - 下記からなる群から選択されるマイクロカプセル封入された活性成分で仕上げされていることを特徴とする請求項1に記載の繊維および編織布:
トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、カロテン、カフェイン、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸およびその断片化生成物、β-グルカン、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA酸、アミノ酸、セラミド、プソイドセラミド、キトサン、ジヒドロキシアセトン、メントール、スクアラン、精油、植物性タンパク質およびその加水分解生成物および植物エキスおよびその混合物。 - マイクロカプセルが1〜30重量%の活性成分含有量を有することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維および編織布。
- 膜および活性成分含有マトリックスからなり、下記のようにして得られる、平均直径0.0001〜5mmのマイクロカプセルで仕上げされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維および編織布:
(a1)ゲル形成剤、キトサンおよび活性成分からマトリックスを調製し;
(a2)任意に、マトリックスを油相に分散させ;そして
(a3)任意に分散させたマトリックスを、アニオンポリマーの水溶液で処理し、工程中に油相を任意に除去する;または
(b1)ゲル形成剤、アニオンポリマーおよび活性成分からマトリックスを調製し;
(b2)任意に、マトリックスを油相に分散させ;そして
(b3)任意に分散させたマトリックスを、キトサン水溶液で処理し、工程中に油相を任意に除去する;または
(c1)水性活性成分調製物を乳化剤の存在下に油成分で処理して、o/w型エマルジョンを形成させ;
(c2)このようにして得たエマルジョンを、アニオンポリマーの水溶液で処理し;
(c3)このようにして得たマトリックスを、キトサン水溶液に接触させ;そして
(c4)このようにして得たカプセル封入生成物を水性相から取り出す。 - 平均直径0.001〜0.5mmのマイクロカプセルを含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維および編織布。
- 下記からなる群から選択される結合剤で仕上げされていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の繊維および編織布:
高分子メラミン化合物、高分子グリオキサール化合物、高分子シリコーン化合物、エピクロロヒドリン架橋ポリアミドアミン、ポリアルキレングルコール、ポリ(メタ)アクリレートおよび高分子フルオロカーボンおよびこれらの混合物。 - 重量比90:10〜10:90で2成分を含有するマイクロカプセルおよび結合剤の混合物で仕上げされていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の繊維および編織布。
- 繊維および編織布の仕上げ方法であって、基材を、マイクロカプセル封入された活性成分および結合剤を含有する水性調製物で含浸させることを含んでなる方法。
- 繊維および編織布の仕上げ方法であって、マイクロカプセル封入された活性成分および結合剤を含有する水性調製物を、加圧適用によって適用することを含んでなる方法。
- マイクロカプセル封入された活性成分および結合剤を水性分散液の形態で使用することを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
- 水性分散液が5〜90重量%の固体含有量を有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
- 適用する水性分散液を1〜60重量%の濃度に希釈することを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
- 繊維および編織布材料の仕上げのための、
(a)マイクロカプセル封入された活性成分、および
(b)結合剤、
を含有する混合物の使用。
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